明 細 害
ホスホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液の製造方法及びホ ス ホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液
技術分 Sr
本発明は、 ホスホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液の製造 方法及びその製造方法によ っ て得られたホ スホ リ ルコ リ ン基 含有重合体水性溶液に関 し、 特に美肌効果および美髮効果を 有する化粧品原材料、 防汚性に優れた コ ン タ ク ト レ ンズおよ び臨床検査用セルの洗浄剤原材料等 と して、 また生体関連材 料の表面等に優れた機能を付与でき る ホ スホ リ ルコ リ ン基含 有重合体水性溶液の製造方法及びホ スホ リ ルコ リ ン基含有重 合体水性溶液に関する。
背景技術
ホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体は、 水と の親和性が髙いた めに吸湿性、 保湿性に優れ、 また生体膜に由来する リ ン脂質 類':以構造に起因 して、 生体適合性、 補体非活性化、 生体物質 非吸着性、 抗血栓性、 脂質二分子膜安定化作用等の便れた特 徴を有する。 そのため、 これらの特徴を生かした生体関連材 料の開発を 目的と した重合体の合成およびその用途に関する 研究開発が活発に行われている。
しか し、 ホス ホ リ ルコ リ ン基含有重合体は、 優れた特徴を 有する反面、 顕著な親水性を有する極性物質であるため、 製 造の過程で混入する有害な極性物質や金属、 例えば原材料中 に含有され、 原材料よ り 派生 し、 または生成 した重合体の劣
化カゝら生 じるァ ミ ン、 アルコール、 カルボン酸等の極性物質 や、 重合開始剤と して加え られる遷移金属、 有機過酸化物、 ァゾ化合物又はこれらの分解生成物等を取 り 込みやすい と い う 欠点がある。 これらの精製物を生体関連材料と して利用す る場合には、 これ ら の不純物が最終製品の安全性、 臭気、 形 状等に影響し、 商品化における致命的な欠陥 と なる こ と が多 い 0
前記不純物を除去するための精製法と し て 、 水を含む媒体、 即ち水系での膜分離法が数例試みられている。 しか し、 いず れの場合に も製品に毒性ある いは刺激性を示す不純物が多く 残存 し、 生体関連材料 と して実用化する のが困難と なってい る。
例えば、 ァゾ ビス ィ ソブチロ ニ ト リ ル等の油溶性重合開始 剤を用いて、 エタ ノ ール等の溶媒中で重合反応を行っ たのち、 水含有媒体中で透析法等の膜分離方法に よ って不純物を除去 する方法 (特開平 4 一 3 0 4 8 8 2 号公報および特開平 6 — 1 5 7 2 7 0 号公報) が試み られている。 これらの方法では、 不純物と しての重合開始剤および重合開始剤分解物が油溶性 であるため、 水系膜分離法で取 り 除 く のは困難である。 し力 ^ もァ ゾ ビスィ ソブチロ ニ ト リ ルの分解物であるテ ト ラ メ チル コハク酸ジニ ト リ ルは毒性が強いこ と が知 られている。 そ こ で、 水含有媒体の油溶性を高める こ と が考え られるが、 この 場合、 極性物質の除去が困難である と い う 問題が生 じる。
また、 セ リ ウムイ オン含有化合物によ り 水溶性セル ロ ース
上にラ ジカルを発生させ、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキシ) ェ チルー 2 — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト を 水溶液中においてグラ フ ト共重合させ、 得られた重合体水溶 液を透析法によ り 精製してセ リ ゥムイ オンを除去する方法 (特開平 5 — 2 2 0 2 1 8 号公報) が提案されている。
しか し、 セ リ ウム等の金属を含む重合開始剤は、 得られた 重合体と 錯体を形成 し易いため、 水系の膜分離によ っ て も充 分に取 り 除く こ と は困難である。 こ の公報には、 精製物であ る水抽出物にセ リ ゥムイ オンが検出 されないこ と からセ リ ゥ ムイ オンが充分に除去された こ と が記載されている。 しか し なが ら、 実際に精製前後のセ リ ウムイ オ ンの量が評価された ものではな く 、 しかも検出に使用 したグラ フ 卜重合後の水溶 液試料中のホ スホ リ ルコ リ ン基含有単量体は約 1 O m g の極 少量にすぎない。 従ってホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体から セ リ ゥムイ オンが除去されているか否かを充分に判断でき て いる と は言い難く 、 実際には、 こ の よ う なセ リ ウムイ オンの 除去は充分でないのが実状である。
従っ て、 ホスホ リ ルコ リ ン基含有重合体を含む水性溶液か ら 、 極性不純物質や毒性不純物質等の不純物を有効に除去す る方法は もちろんの こ と 、 不純物を極低澳度若し く は全く 含 ま ないホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体を含む水性溶液につい ては従来知 られていない。
発明の開示
本発明の 目 的は、 極性物質や毒性物質等の不純物の濃度が
極めて低く 、 高純度のホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体を含み、 刺激性、 臭気等がほ と んどないホ ス ホ リ ルコ リ ン基含有重合 体水性溶液およびその製造方法を提供する こ と にある。
本発明によれば、 一般式 ( 1 ) で表されるホス ホ リ ノレコ リ ン基含有重合性単量体 (以下、 重合性単量体 Aと 略す) を含 む重合性組成物を、 水含有媒体に対 して溶解性を示す非金属 の重合開始剤の存在下に重合させ、 重合体粗水溶液を得、 次 いで得られた重合体粗水性溶液を分離膜によ り 精製する こ と を特徴と するホスホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液の製造 方法が提供される。 Z— CH= · · · (1)
(式中、 Xは 2価の有機残基を示 し、 Yは炭素数 1 〜 6 のァ ノレキ レ ンォキシ基を示 し、 Z は水素原子若 し く は
R 5 - O - C O - (但 し R5は炭素数 1 〜 1 0 のアルキル基又 は炭素数 1 〜 1 0 の ヒ ドロ キシアルキル基を示す) を示す。
R 1は水素原子若 し く はメ チル基を示 し、 R2、 R3及び R4は 同一若 し く は異な る基であって、 水素原子または炭素数 1 〜
6 の炭化水素基又は ヒ ドロ キ シ炭化水素基を示す。 mは 0又 は 1 を示す。 )
また本発明によれば、 前記製造方法に よ り 得られたホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液であっ て、 一般式 ( 1 ) で 表される重合性単量体 Aを含む重合性組成物を、 水含有媒体
に対して溶解性を示す非金属の重合開始剤を用いて重合させ て得たホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体を含み、 不純物の含有 量が、 前記ホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体及び不純物の合計 量に対 して、 2 0 0 0 p p m以下であるホ スホ リ ノレ コ リ ン基 含有重合体水性溶液が提供される。
明 寞淪すろ た めの g の形慷 以下、 本発明について さ ら に詳細に説明する。
本発明のホスホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液は、 前記 一般式 ( 1 ) で示される重合性単量体 Aを含む重合性組成物 を、 水含有媒体に対 して溶解性を示す非金属の重合開始剤
(以下水溶性重合開始剤 B と 略す) の存在下に、 後述する製 造方法によ り 重合させ、 特定の精製法によ り 得た も のであつ て、 前記重合によ って得られたホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合 体を含み、 不純物の含有量が、 前記ホ スホ リ ルコ リ ン基含有 重合体及び不純物の合計量に対 して、 2 0 0 0 p p m以下、 通常 l 〜 5 0 0 p p m、 好ま し く は 2 0 0 p p m以下の水性 溶液である。 こ こ で不純物と は、 実質的には必須成分と して 含有する高純度の一般式 ( 1 ) で示される重合性単!:体 Aに 起因する重合単位を有するホスホ リ ルコ リ ン基含有重合体及 び媒体である水含有媒体以外の前記重合によ って副生若 し く は残存 した、 例えば極性物質、 毒性不純物及び未反応の前記 重合性単量体をい う 。 従って、 本発明のホ スホ リ ルコ リ ン基 含有重合体水性溶液を各種用途に使用する にあたって、 後述 する特定の精製の後に添加 される各種安定剤や添加剤等は不
純物ではない。 また、 本発明のホスホ リ ノレコ リ ン基含有重合 体水性溶液は、 重合開始剤 と して非金属の重合開始剤を用い て製造された ものであるので、 遷移金属等の金属を含む重合 開始剤に由来する金属や生体に悪影響を与える金属は全く 含 有 しない。
本発明のホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液に含有さ れる ホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体の数平均分子量は、 好ま し く は 1 0 0 0〜 5 0 0 0 0 0 0 、 特に好ま し く は 2 0 0 0 〜 1 0 0 0 0 0 0 である。 こ の重合体の原材料と なる重合性 組成物に必須材料と して含有さ れる重合性単量体 Aは、 前記 一般式 ( 1 ) で示される。 一般式 ( 1 ) 中、 2価の有機残基 X と しては、 具体的には 下記に例示される 2価の有機残基等を挙げる こ と ができ る。 但 し式中、 nは 1 〜 1 0 の整数を示す。 — (CH2)n— O—、 一(CH2)n— O— C一、 一 C―、 一 O— C一、 一 O—、
II II II
o o o
- C-O -、 - C- NH -、 一(CH2)n- O - C- NH -、 - C6H4- CH2 -、
O O O
- C6H4-0-、 -C6H4-C-0-, -C6H4-CH2-0-
O 一般式 ( 1 ) 中の R 2〜 R 4で示 される炭素数 1 〜 6 の炭化 水素基と して は、 アルキノレ基、 シク ロ アルキノレ基、 フ エ ニル 基、 アルコ キシ基等を挙げる こ と がで き る。
—般式 ( 1 ) 中の Yおよび R2〜 R 4の炭素数、 R5の炭素 数、 mの値および前記 2価の有機残基 Xの例示におけ る n の
値が、 規定される上限を越える場合には製造が困難である。 重合性単量体 A の具体例 と しては、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ノレ ォキ シ) ェチル一 2 , - ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 3 — (メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) プロ ピル一 2 ' - ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 4 一 ( メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ブチノレ 一 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニ ォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 5 — ( メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ぺ ンチルー 2 ' - ( ト リ メ チルア ンモニ ォ) ェチルホ ス フ エ 一 ト 、 6 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) へキ シル ー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — (メ タ ク リ ロ ィ ルォキ シ) ェチル— 2 ' — ( ト リ ェチルア ンモニォ) ェチ ルホ ス フ エ ー ト 、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチル一 2 , 一 ( ト リ プ ロ ピルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェー ト 、 2 —
(メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) ェチルー 2 ' - ( ト リ ブチルア ン モニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチルー 2 ' — ( ト リ シク ロ へキ シルア ンモニォ) ェチルホ ス フ エ ー ト 、 2 — ( メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) ェチル ー 2 , -
( ト リ フ エ 二ルア ンモニォ) ェチルホス フ ェ ー ト 、 2 — ( メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ タ ノ ーノレア ン モニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) プロ ピル一 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ エ ー ト 、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) ブチル一 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — (メ タ ク リ ロ ィ ルォキ シ) ペンチルー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェ
チルホ ス フ ェー ト 、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) へキ シル 一 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモ -ォ) ェチルホ ス フ ェー ト 、 2 一 ( ビエルォキ シ) ェチルー 2 ' 一 ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — (ァ リ ルォキ シ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — ( p - ビニノレベ ン ジルォキ シ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモ ニォ) ェチノレホ ス フ ェ ー ト 、 2 — ( p — ビエルべン ゾィ /レオ キ シ) ェチル一 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニ ォ) ェ チルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — (ス チ リ ノレオキ シ) ェチノレ 一 2 ' — ( ト リ メ チノレア ンモ ニォ) ェチノレホ ス フ ェ ー ト 、 2 — ( p — ビエルべ ン ジル) ェチルー 2 , 一 ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — ( ビニルォキ シカノレボニル) ェチルー 2 , 一 ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — (ァ リ ルォキ シカルボニ ル ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモ ニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — (ァ ク リ ロ イ ノレア ミ ノ ) ェ チルー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 2 — ( ビニルカノレボニルァ ミ ノ ) ェチルー 2 ' - ( ト リ メ チ ルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 、 ェチルー ( 2 ' — ト リ メ チノレア ンモ ニォェチノレホ ス ホ リ ノレエチノレ) フマ レー ト 、 ブ チルー ( 2 ' — ト リ メ チルア ンモニォェチルホ ス ホ リ ルェチ ル) フマ レー ト 、 ヒ ド ロ キ シェチルー ( 2 , ー ト リ メ チノレア ンモニォェチノレホ ス ホ リ ノレエチノレ) フ マ レー ト 、 ェチノレー
( 2 ' 一 ト リ メ チルア ンモニォェチルホ ス ホ リ ルェチル) マ レー ト 、 ブチル - ( 2 ' — ト リ メ チルア ンモニォェチルホス
ホ リ ルェチル) マ レー ト 、 ヒ ド ロ キ シェチルー ( 2 , 一 ト リ メ チルア ンモニォェチルホ ス ホ リ ルェチル) マ レー ト等を挙 げる こ と ができ る。 使用に際 しては単独若 し く は混合物 と し て用いる こ と ができ る。
重合性単量体 Aは、 特開昭 5 4 — 6 3 0 2 5 号公報、 特開 昭 5 8 — 1 5 4 5 9 1 号公報、 特開昭 6 3 — 2 2 2 1 8 3 号 公報、 特開平 5 — 1 0 7 5 1 1 号公報、 特開平 6 — 4 1 1 5 7 号公報、 W O 9 3 - 0 1 2 2 1 号公報等に示された公知の 方法等によ って製造する こ と ができ る。
重合性単量体 Aを含む重合性組成物は、 重合性単量体 Aの 他に、 重合性単量体 A と ラ ジカ ル共重合可能な他の重合性単 量体等を含有 していて も良い。
重合性単量体 A と ラ ジカル共重合可能な他の重合性単量体 は、 僅かで も水含有媒体に溶解性を示すものが望ま しい。 具 体的には、 ス チ レ ン、 メ チノレス チ レ ン 、 ク ロ ロ メ チノレ ス チ レ ン メ チルァ ク リ レー ト 、 メ チルメ タ ク リ レー ト 、 ェチルァ タ リ レー ト 、 ェチルメ タ ク リ レー ト 、 ブチルア タ リ レー ト 、 ブチルメ タ ク リ レー ト 、 ア ク リ ル酸、 メ タ ク リ ル酸、 ァ ク リ ル酸ア ミ ド、 メ タ ク リ ル酸ア ミ ド、 2 — ヒ ド ロ キ シェチルァ ク リ レー ト 、 2 — ヒ ド ロ キ シメ タ ク リ レー ト 、 ェチル ビニル ェ一テノレ 、 ブチノレ ビ二 /レエーテノレ 、 N — ビニノレ ピ ロ リ ドン、 塩化 ビニル、 塩化 ビニ リ デン、 エチ レ ン、 プロ ピ レ ン、 イ ソ ブチ レ ン、 ァク リ ロ 二 ト リ ノレ等が挙げられる。
ラ ジカル重合可能な他の重合性単量体を用いる場合の配合
割合は、 重合性単量体 A 1 0 0重量部に対して、 他の重合性 単量体 5 〜 1 0 0 0重量部、 好ま し く は 1 0 〜 1 0 0重量部 の範囲が望ま しい。 他の重合性単量体の配合割合が 1 0 0 0 重量部を越える場合には、 得られる重合体の水含有媒体に対 する溶解性や生体適合性等の特性が充分発揮でき ない恐れが あ り 、 5 重量部未満では、 他の重合性単量体を共重合させる 効果が発現しないので好ま し く ない。
本発明のホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液の製造方 法においては、 前記重合性単量体 Aを含む重合性組成物を、 水含有媒体に対 して溶解性を示す水溶性重合開始剤 B の存在 下に重合させ、 重合体粗水性溶液を得る。
水溶性重合開始剤 B は、 水含有媒体に対 して溶解性を示す 非金属の重合開始剤であって、 水含有媒体に対して溶解性を 示す と は、 後述する分離膜によ る精製に供する重合体疎水性 溶液中の水含有媒体に対 して溶解性を示すこ と を言い、 好ま し く は均一に溶解されている こ と を言 う 。 具体的には、 常温 で水に対 して少な く と も 0 . 1 重量%以上溶解する ラ ジカル 重合開始剤であ り 、— 適当な媒体を選択する こ と によ り 、 水含 有媒体に対 して少な く と も 1 重量%以上溶解する も のが望ま しい。 例えば、 水含有媒体に対する溶解度が大き い ヒ ドロ キ シ基、 カルボキ シル基及びア ミ ド基等から なる群よ り 選択 さ れる 1 種又は 2 種以上の親水性基を有する重合開始剤が好ま しい。 カルボキシル基等の酸性官能基を有する場合には、 中 和 して水含有媒体への溶解性を高めて用いる こ と ができ る。
水溶性重合開始剤 B と しては、 サ ク シェルパ一ォキサイ ド、 グルタ ルパーォキサイ ド、 サ ク シェルパ一ォキ シ ダルタ レ一 ト 、 t 一 ブチルノく ーォキ シマ レー ト 、 t ー ブチルバ一ォキ シ ピバ レ一 ト 、 ジー 2 — ェ ト キ シェチルバ一才キ シジ力 一ボネ ー ト 、 3 — ヒ ド ロ キ シ ー 1 , 1 ー ジメ チルブチルパーォキ シ ビバ レー ト 等の有機過酸化物 ; 1 一 ( ( 1 ー シァ ノ — 丄 一 メ チルェチル) ァ ゾ) ホルムア ミ ド、 2 , 2 ' — ァ ゾ ビス ( 2 一 メ チル 一 N— フ エ ニルプロ ピオン ア ミ ヂン) ジハイ ド ロ ク 口 ラ イ ド、 2 , 2 ' — ァ ゾ ビス ( N— ( 4 一 ク ロ 口 フ エ 二ノレ) — 2 —メ チルブ ロ ピオンア ミ ヂン) ジノヽィ ド ロ ク ロ ラ イ ド、 2 , 2 ' — ァ ゾ ビス ( N— ( 4 — ヒ ド ロ キ シ フ エ ニル) 一 2 一 メ チルプロ ピオンア ミ ヂン) ジハイ ド 口 ク ロ ラ イ ド、 2 , 2 , 一 ァ ゾ ビス ( N— ( 4 — ァ ミ ノ フ エ ニル) 一 2 — メ チル プ ロ ピオンア ミ ヂン) テ ト ラ ノヽィ ド ロ ク ロ ラ イ ド、 2 , 2 ' ー ァ ゾ ビス ( 2 — メ チル一 N— ( フ エ ニノレメ チル) プ ロ ピオ ンア ミ ヂン) ジハイ ド 口 ク ロ ラ イ ド、 2 , 2 ' — ァ ゾ ビス ( 2 — メ チル一 N— 2 — プロ ぺニノレプロ ピオンア ミ ヂン) ジ ハイ ド 口 ク ロ ラ イ ド、 2 , 2 ' ー ァ ゾ ビス ( 2 — メ チルプロ ピオンア ミ ヂン) ジハイ ド 口 ク ロ ラ イ ド、 2, 2 , 一 ァ ゾ ビ ス ( N— ( 2 — ヒ ド ロ キ シェチル) 一 2 — メ チルプロ ピオン ア ミ ヂン) ジハイ ド 口 ク ロ ラ イ ド、 2 , 2 ' ー ァ ゾ ビス ( 2 一 ( 5 — メ チル一 2 — イ ミ ダゾ リ ー 2 — 二ル) プロ パン) ジ ハイ ド 口 ク ロ ラ イ ド、 2, 2 , ー ァ ゾ ビス ( 2 — ( 2 —イ ミ ダゾ リ ー 2 — ニル) プロ パ ン) ジハイ ド 口 ク ロ ラ イ ド、 2 ,
2 , ーァ ゾ ビス ( 2 — ( 4 , 5 , 6 , 7 —テ ト ラハイ ドロ ー 1 H— 1 , 3 - ジァゼピー 2 —ィ ル) プロ ノく ン) ジハイ ド口 ク ロ ライ ド、 2 , 2 ' ーァゾ ビ ス ( 2 — ( 3 , 4 , 5 , 6 — テ ト ラノヽィ ドロ ピ リ ミ ヂー 2 —二ノレ ) プロ ノくン) ジハイ ド口 ク ロ ライ ド、 2 , 2 ' ー ァ ゾ ビス ( 2 — ( 5 — ヒ ド ロ キ シー 3 , 4 , 5 , 6 —テ ト ラ ノヽィ ド ロ ピ リ ミ ヂー 2 —ニル) プロ パ ン ) ジ ノヽイ ド 口 ク ロ ラ イ ド、 2 , 2 ' — ァ ゾ ビ ス ( 2 —
( 1 - ( 2 — ヒ ド ロ キ シェ チノレ ) 一 2 — イ ミ ダゾ リ 一 2 — 二 ル) プ ロ ノくン) ジ ノヽイ ド 口 ク ロ ラ イ ド、 2 , 2 ' — ァ ゾ ビス
( 2 — ( 2 -イ ミ ダゾ リ 一 2 — 二ル) プロ ノ ン) 、 2 , 2 ' ー ァ ゾ ビル ( 2 — メ チノレ 一 N— ( 1 , 1 — ビス ( ヒ ド ロ キ シ メ チル) 一 2 — ヒ ド ロ キ シェチル) プ ロ ピオンア ミ ド) 、 2 , 2 ' — ァ ゾ ビ ス ( 2 — メ チル一 N— ( 1 , 1 一 ビ ス ( ヒ ド ロ キ シ メ チル) ェチル) プロ ピオ ンア ミ ド) 、 2 , 2 ' ー ァ ゾ ビス ( 2 — メ チノレー N— ( 2 — ヒ ド ロ キ シェチル) プ ロ ピオ ンア ミ ド) 、 2 , 2 ' ー ァ ゾ ビス ( 2 — メ チルプロ ピオ ンァ ミ ド) ジハイ ド レー ト 、 4 , 4 ' ーァ ゾ ビス ( 4 ー シァ ノ ぺ ン タ ン酸) 、 2 , 2 ' — ァ ゾ ビス ( 2 — ( ヒ ド ロ キ シメ チル) プロ ピオ二 ト リ ル) 等のァ ゾ化合物等が挙げられ、 使用に際 しては単独若 し く は混合物 と して用いる こ と ができ る。
水溶性重合開始剤 B において例示 した特に過酸化物は、 分 解物がほぼ無毒なアルコール、 カルボン酸、 アルカ ン等と な る ものが多 く 、 こ の よ う な分解物が無毒である重合開始剤を 使用する場合には、 水溶性重合開始剤 B 自身の毒性が高い も
ので も、 重合後の加熱処理等によ り 無毒化させる こ と ができ 、 重合開始剤と して遷移金属イ オンを使用 した場合に比較 して 得られる製品の安全性を高める こ と ができ るので特に好ま し い。 従って、 最 も適 した水溶性重合開始剤 B と しては、 サク シニルパーォキサイ ド、 グルタルパーォキサイ ド、 サク シ二 ルパ一ォキシグルタ レー 卜 が挙げられる。
本発明のホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液の製造方 法において、 重合性単量体 Aを含む重合性組成物を水溶性重 合開始剤 B の存在下に重合させる重合は、 水、 水溶液又は水 一有機混合媒体等の水含有媒体や有機媒体を使用する通常の 溶液重合法等によ り 行な う のが好ま しいが、 溶液重合法以外 の懸濁重合法、 乳化重合法ある いは塊状重合法等に よ り 行な う こ と もでき る。 溶液重合法の場合の重合条件は、 好ま し く は重合温度 5 〜 1 0 0 ^、 重合時間 1 0 分〜 2 0 時間の範囲 である。 こ の際、 重合性単量体 Aを含む重合性組成物および 水溶性重合開始剤 B は、 は じめから媒体に溶解させておいて も良 く 、 後から逐次ある いは連続的に添加 して も良い。
重合時の重合性単量体 Aを含む重合性組成物 と水溶性重合 開始剤 B と の配合割合は、 重合性単量体 Aを含む重合性組成 物 1 0 0重量部に対して、 水溶性重合開始剤 B を 0 . 0 1 〜 2 0 重:!:部、 特に 0 . 1 〜 1 0重!:部の範囲 とするのが好ま しい。 こ の重合反応を溶液重合法等の水含有媒体又は有機媒 体を用いて行な う 場合の媒体に対する重合性組成物 (重合性 単量体) の配合割合は、 媒体 1 0 0 重量部に対して、 重合性
組成物を好ま し く は 5 〜 2 0 0重量部、 特に好ま し く は 1 0 〜 1 0 0 重量部の範囲である。
前記.水含有媒体の水溶液と しては、 リ ン酸緩衝液、 ト リ ス 塩酸緩衝液、 炭酸緩衝液、 ホ ウ酸緩衝液、 ク ェ ン酸緩衝液等 の緩衝液 ; 生理食塩水又はこれらの混合物等が挙げられる。 これら には、 必要に応 じで防腐剤等を添加する こ と もでき る 一方、 水一有機混合媒体は、 水溶性重合開始剤 B 、 重合性組 成物および精製する重合体の溶解性を高める こ と ができ る媒 体であって、 水に対する有機媒体の混合割合が、 好ま し く は 5 重量%以上、 特に好ま し く は 2 0 - 8 0 重量%の も のを用 いる こ と ができ る。 こ の水一有機混合媒体に使用可能な有機 媒体と しては、 メ タ ノ ー ル 、 エタ ノ ー ル 、 プロ パ ノ 一ノレ 、 ブ タ ノ ール、 エチ レ ン グ リ コ ール、 グ リ セ リ ン、 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン、 アセ ト ン、 メ チルェチルケ ト ン、 ジェチルケ ト ン、 ァセ ト ニ ト リ ル、 ニ ト ロ ベ ンゼ ン等の水溶性有機媒体等が好 ま し く 挙げられる。 また、 前記有機媒体と しては、 前記水一 有機混合媒体に使用可能な水溶性有機媒体と して例示 した も のを好ま し く 挙げる こ と ができ る。
前記重合においては、 生成する ホ スホ リ ルコ リ ン基含有重 合体の分子量を制御するために、 例えばメ ルカプ ト酢酸、 メ ルカプ トエタ ノ ール等の水含有媒体に対 して溶解性を示す連 鎖移動剤等を使用する こ と もでき る。
前記重合反応において、 ①水含有媒体を用いて溶液重合法 によ り 重合させた場合に得られる 、 ホスホ リ ルコ リ ン基含有
重合体、 水含有媒体、 未反応の重合性単量体、 重合開始剤、 重合開始剤分解物等を含む生成 した混合物は、 水含有媒体及 び z又は所望の不純物等の除去工程を行なわずに、 該生成 し た混合物をそのまま重合性粗水性溶液と して次の分離膜によ る精製工程に供する こ と ができ る ので、 工程が簡略化でき方 法的に最 も好ま しい。 こ の際、 生成 した混合物には、 更に水 含有媒体を添加する こ と によ って重合性粗水性溶液とする こ と もでき る他、 生成 した混合物を濃縮 して、 含有されるホ ス ホ リ ルコ リ ン基含有重合体の濃度を所望溏度に調整する こ と によ って重合性粗水性溶液と する こ と もでき る。
②水含有媒体を用いて懸濁重合法又は乳化重合法によ り 重 合させた場合に得られる、 ホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体、 水含有媒体、 未反応の重合性単量体、 重合開始剤、 重合開始 剤分解物等を含む生成 した混合物は、 更に水含有媒体を添加 する こ と によ って重合性粗水性溶液と する こ と ができ る。
③有機媒体を用いて溶液重合法、 懸濁重合法又は乳化重合 法によ り 重合させた場合に得られる、 ホ スホ リ ルコ リ ン基含 有重合体、 有機媒体、 未反応の重合性単量体、 重合開始剤、 重合開始剤分解物等を含む生成した混合物は、 例えば沈澱法 あるいは澳縮操作等によ って有機媒体から重合体を含む生成 物を取 り 出 し、 換言する と 、 生成 した混合物中に含有される 有機媒体を除去 した後、 水含有媒体を添加 して重合性粗水性 溶液とする こ と ができ る他、 使用する有機媒体が水溶性有機 媒体である場合には、 生成 した混合物に、 水含有媒体を添加
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する こ と のみによ って も重合性粗水性溶液とする こ と ができ る。
④実質的に媒体を使用 しない塊状重合法によ り 重合させた 場合に得られる、 ホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体、 未反応の 重合性単量体、 重合開始剤、 重合開始剤分解物等を含む生成 した混合物は、 水含有媒体を添加する こ と によ っ て重合性粗 水性溶液と する こ と ができ る。
前記重合によ り 得られる、 各々 の生成 した混合物を、 重合 体粗水性溶液と する際に必要に応 じて添加する水含有媒体と しては、 前述 した重合時に使用する こ と ができ る水含有媒体 と して具体的に列举 した もの等を好ま し く 挙げる こ と ができ る。
要する に、 重合体粗水性溶液は、 次工程の精製に供するた めに、 重合反応によ っ て得られたホ スホ リ ルコ リ ン基含有重 合体を含む混合物を、 水、 水溶液、 又は水一有機混合媒体等 の前述の水含有媒体に溶解させた ものである。 この際、 水一 有機混合媒体を用いる場合の水 : 有機媒体の配合割合は、 前 記重合体の種類によ って変わる ものであるが、 一般的には、 重 Jt比で 5 〜 9 0 : 9 5 〜 : L 0 、 特に 2 0 〜 8 0 : 8 0 〜 2 0 が好ま しい。 重合体粗水性溶液において、 含有されるホ ス ホ リ ルコ リ ン基含有重合体の壤度は、 該重合体が実質的に溶 解する量であれば良いが、 工業的には、 重合体粗水性溶液中 のホスホ リ ルコ リ ン基含有重合体の濃度は、 好ま し く は 0 . 5 〜 8 0 重量0 /0、 特に好ま し く は 5 〜 5 0重 Jt %の範囲であ
る。
本発明の製造方法においては、 次いで重合体粗水性溶液を 分離膜によ り 精製する こ と によ って、 不純物の濃度が前述す る よ う に極めて低く 、 生体関連材料等と して も利用可能な 目 的 と するホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液を得る こ と ができ る。
重合体粗水性溶液を精製する のに用いる分離膜は、 除去す べき不純物等の低分子量物質を、 前記ホ ス ホ リ ルコ リ ン基含 有重合体から分離する こ と が可能な分画分子量を有する膜で あれば良 く 、 例えば限外濾過膜、 透析膜、 逆浸透膜等を挙げ る こ と ができ る。 具体的には、 例えばセルロース、 ニ ト ロセ ノレ ロ ー ス 、 ァ セ チノレセノレ ロ ー ス 、 ポ リ ス ノレ フ ォ ン 、 ナイ ロ ン 、 ポ リ テ ト ラ フルォロエチ レン、 ポ リ ビニルク ロ ライ ド、 ポ リ ァ ク リ レー ト 、 ポ リ エチ レン、 ポ リ プロ ピ レン、 ガラ ス、 セ ラ ミ ッ ク ス等の水含有媒体に使用可能な通常の材質の ものが 使用でき る。 また、 分離膜の形状と しては、 平膜、 円筒型膜、 スパイ ラル型積層膜、 中空糸膜等が挙げられる。
分離膜によ る精製は、 限外濂過法、 透析法、 逆浸透法又は これら を組み合わせた方法等によ って行な う こ と ができ る。 限外濂過法と は、 重合体粗水性溶液を分離膜に接触させ、 重合体粗水性溶液側を加圧 し、 あるいは透過液側を負圧に し、 重合開始剤、 開始剤分解物、 残留単量体、 連鎖移動剤等の低 分子不純物を透過液と 一緒に取 り 除く 処理方法である。 こ の 場合、 限外濂過の進行 と 共に重合体粗水性溶液中の重合体は
澳縮されるので、 重合体粗水性溶液中に水含有媒体を加え希 釈 し繰り 返 し限外濂過を行 う と さ らに不純物濃度を低下させ る こ と ができ る。
透析法と は、 重合体粗水性溶液を分離膜を挟んで、 前述 し た水含有媒体と接触 させ、 低分子量不純物を水含有媒体中に 拡散させ取 り 除く 方法である。 透析はバ ッチ方式で行っ て も 良 く 、 こ の場合、 重合体粗水性溶液 1 0 0 重量部に対 して、 水含有媒体 1 0 重量部以上の割合で行 う こ と が望ま し く 、 水 含有媒体の量を多 く する ほ ど不純物溏度を低下させる こ と が でき る。 また、 水含有媒体を繰 り 返 し取 り 替える こ と で重合 体粗水性溶液の不純物濃度を さ ら に低下させる こ と ができ る < ま た透析は、 重合体粗水性溶液および水含有媒体を連続的に 分離膜表面に流すこ と によ り 、 連続的な透析が可能で、 処理 時間 も短縮でき 、 効率的に行 う こ と ができ る。
逆浸透法と は、 重合体粗水性溶液を逆浸透分離膜を挟んで . 前述 した水含有媒体と 接触 させ、 重合体粗水性溶液側を加圧 し、 あるいは水含有媒体側を負圧に し、 重合体粗水性溶液の 媒体が水含有媒体側に浸透する と 共に、 重合開始剤、 開始剤 分解物、 残留単量体等の低分子不純物を水含有媒体側に浸透 させ除去する方法である。 この場合、 逆浸透の進行と 共に重 合体粗水性溶液中の重合体は澳縮されるので、 重合体粗水性 溶液中に水含有媒体を加えて希釈 し、 橾 り 返し逆浸透を行 う と さ ら に不純物濃度を低下 させる こ と ができ る。
前記分離膜によ る精製は、 — 1 0 〜 9 9 °Cの温度範囲で行
う こ と ができ るが、 精製中に雑菌の繁殖する可能性のある水 含有媒体を用いる場合には、 — 1 0 〜 1 0 °C程度のでき るだ け低い温度範囲で行な う のが望ま しい。 また 0 °C以下で処理 する場合は、 水含有媒体の凍結防止のためにアルコ ール等を 凍結防止剤 と して加える こ と ができ る。
このよ う な分離膜によ る精製に よ って得られるホ スホ リ ノレ コ リ ン基含有重合体水性溶液は、 前記精製によ る澳縮が繰返 し行なわれる こ と によ り 、 高純度のホ ス ホ リ ノレ コ リ ン基含有 重合体含有割合を增加させる こ と ができ る ため、 高澳度な原 材料と して取 り 扱 う こ と ができ好ま しい。 従っ て、 得られる ホ ス ホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液を、 例えば化粧品、 洗浄剤、 表面処理剤等の各種用途の原材料と して使用する際 には、 所望の澳度に希釈 して使用する こ と が一般的である。 例えば、 化粧品、 洗浄剤、 表面処理剤等に用いる場合には、 ホ ス ホ リ ル コ リ ン基含有重合体水性溶液を、 各用途の原材料 中に 1 重量%以下の極く 微量の添加で も有効に機能を発揮さ せる こ と ができ る。 原材料と して取 り 扱 う 場合には、 ホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液の澳度は高い方が好ま しい。 特に、 防腐剤、 酸化防止剤等の安定剤を添加する場合には、 ホ ス ホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液の濃度が高い程、 添 加する安定剤のホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液に対 する割合を減少でき るため好ま しい。 しか し、 ホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液中の重合体の澳度が高すぎる場合 には、 流動性が乏 しいので好ま し く ない。 従って、 化粧品、
洗浄剤、 表面処理剤等に用いる場合のホ スホ リ ルコ リ ン基含 有重合体水性溶液中の重合体濃度は、 通常、 5 〜 6 0 重量% であ り 、 好ま し く は 1 0 〜 5 0 重量%である。 このよ う な好 ま しい濃度にホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液を濃縮 する場合には、 限外漶過法及び逆浸透法の膜分離によ る精製 時に濃縮する のが好ま しいが、 膜分離後に溶媒蒸発等の方法 によ り 濃縮する こ と もでき 、 これらは橾返 し行な う こ と がで き る。
本発明のホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体水性溶液は、 不純 物の澳度が極めて低く 、 重合体が高純度で、 不純物に由来す る毒性、 刺激性、 臭気等がほぼない水性溶液である。 従って 厳格な規格が要求される生体関連材料、 化粧品原材料等 と し て有用である。 また、 本発明のホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合 体水性溶液は、 酸 · 塩基な ど触媒と なる よ う な不純物が特に 少ないため化学的に安定であ り 、 劣化の心配がな く 長期の貯 蔵が可能と なる。 更にまた、 ホスホ リ ルコ リ ン基含有重合体 水性溶液を直接又は沈澱濂過後、 蒸発乾燥によ り 水含有媒体 を除去 して得られた前記重合体も同様に劣化が少な く 安定な もの と なる。
本発明の製造方法では、 水含有媒体に対して溶解性を示す 非金属の重合開始剤を用いて重合を行ない、 重合体粗水性溶 液を分離膜精製に供する ので、 前記ホ スホ リ ルコ リ ン基含有 重合体水性溶液を工業的に も容易に、 しかも効率良く 得る こ と ができ る。 特に、 重合を水含有媒体を用いて溶液重合法に
よ り 行なった場合には、 重合によ り 得られる、 ホ ス ホ リ ルコ リ ン基含有重合体、 水含有媒体、 未反応の重合性単量体、 重 合開始剤、 重合開始剤分解物等を含む生成 した混合物は、 水 含有媒体及び 又は所望の不純物等の除去工程を行なわずに、 該生成 した混合物をそのま ま重合性粗水性溶液と して次の分 離膜によ る精製工程に供する こ と ができ るので、 工程が最 も 簡略化でき 、 しかも、 前述 した不純物濃度が極めて低く 、 高 純度なホ スホ リ ルコ リ ン基含有重合体を含有 した重合体水性 溶液が得られる。
実施例
以下に実施例および比較例によ り 詳細に説明するが、 本発 明はこれらに限定される も のではない。 なお、 実施例および 比較例中に示す数平均分子量は、 ポ リ エチ レ ング リ コールを 基準と した換算値であ り 、 不純物は重合体に対する重合比で 表す。
M施例 1
2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチル一 2 ' — ( ト リ メ チ ルア ンモニォ) ェチルホス フ ェー ト 2 0 g ( 6 7 . 8 mmol ) と サク シニルパーオキサイ ド 0 . 6 g ( 2 . 5 6 mmol ) と を イ オン交換水 8 0 g に溶解 し、 1 時間窒素を吹き込みバブ リ ング した。 次いで、 7 0 °Cまで昇温 し 5 時間重合させて、 重 合体を 1 9 . 5重: *%含有する重合体粗水性溶液を得た。 反 応終了後、 得られた重合体粗水性溶液を分画分子量 6 0 0 0 〜 8 0 0 0 の透析膜 (スぺク ト ラポア社製) に接触 させ、 透
析液と してイ オン交換水 1 5 リ ッ トルを使用 し、 2 4 時間毎 に 2 度透析液を交換し、 合計 7 2 時間透析を行った。 得られ た重合体水溶液をゲルパ一 ミ エーシ ョ ン ク ロマ ト グラ フ ィ ー および液体ク ロ マ ト グラ フ ィ 一にかけ、 分子量および不純物 の評価を行った。 得られた重合体水溶液に含有されている重 合体は、 ホ スホ リ ルコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子量 は 6 9 0 0 0 であっ た。 不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォ キ シ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニ ォ) ェ チルホ ス フ ェー ト 0 . 8 p p m、 サク シニ ノレ ノ 一オキサイ ド 0 . 1 P P m , 開始剤分解物 0 . 2 p p mであ り 、 重合体水溶液は 無臭であった。 また、 得られた重合体水溶液中の重合体の含 有割合は 1 5 . 2 重量%であ り 、 重合体及び前記不純物の合 計量に対する不純物量は、 7 . 2 p p mであった。
2
2 - (メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) ェチル ー 2 , 一 ( ト リ メ チ ノレア ンモ ニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 1 0 g ( 3 3 . 9 mmol ) と 、 t 一ブチルパーォキシ ビバ レー ト 0 . 0 3 g ( 0 . 1 7 mmol ) と をエ タ ノ ール 9 0 g に溶解 し、 1 時間窒素を吹き込 みパブ リ ング した後、 6 0 °Cまで昇温し 4 時間重合させた。 反応終了後、 得られた重合体溶液を 1 . 5 リ ッ ト ルのァセ ト ン中に滴下 し、 得られた沈澱を水に溶解 して、 重合体 3 2 .
5 重量%を含有する重合体粗水性溶液を調製した。 こ の重合 体粗水性溶液に対 して実施例 1 と 同様に透析を行っ て重合体 水溶液を得た。 また実施例 1 と 同様に分子量および不純物の
評価を行った。 得られた重合体水溶液中に含有された重合体 はホ スホ リ ノレコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子量は 3 5 0 0 0 であった。 不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロイ ルォキシ) ェチルー 2 , - ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホス フ エ一 ト 0 . 3 p p m、 t —ブチノレノ ーォキシ ビバ レー ト 0 . 2 p p m、 開始剤分解物 0 . 3 p p m、 エタ ノ ール 1 . 5 p p m、 アセ ト ン 0 . 8 p p mであ り 、 重合体水溶液は無臭 であった。 また、 得られた重合体水溶液中の重合体の含有割 合は 2 7 . 4 重量%であ り 、 重合体及び前記不純物の合計量 に対する不純物量は、 1 1 . 3 p p mであった。
ま ' I 3
2 — (メ タ ク リ ロ イルォキシ) ェチル一 2 ' — ( ト リ メ チ ノレア ンモ ニォ) ェチノレホ ス フ ェ ー ト 4 0 g ( 1 3 6 mmol ) と 、 t ーブチルバ一ォキシビバ レー ト 0 . 0 4 g ( 0 . 2 3 mmol ) と をエタ ノ ール 6 0 g に溶解 し、 1 時間窒素を吹き込みパブ リ ング した後、 6 0 °Cまで昇温 し 4 時間重合させた。 反応終 了後、 得られた重合体溶液を 1 . 5 リ ッ ト ルの ア セ ト ン中に 滴下し、 得られた沈澱を重:!:比 8 : 2 の水—エタ ノ ール混合 液に溶解 して、 重合体 1 2 . 8 重量%を含む重合体粗水性溶 液を調製 した。 この重合体粗水性溶液を分画分子量 1 0 0 0 0 の限外據過膜 (ア ミ コ ン社製) に接触させ、 透過液側を負 圧に し、 2 時間おき に重量比 8 : 2 の水一エタ ノ ール混合液 を加えなが ら、 合計 1 6 時間限外濂過を行った。 得られた重 合体水性溶液に対 して実施例 1 と 同様に分子量および不純物
の評価を行った。 得られた重合体水性溶液中に含有された重 合体はホスホ リ ルコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子量は 2 1 1 0 0 0 であっ た。 不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォ キ シ) ェチルー 2 ' ― ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 2 . l p p m、 t —ブチルノ 一ォキ シ ビバ レー ト 1 . 6 p p m、 開始剤分解物 1 . 2 p p m、 アセ ト ン 0 . 5 p p mであ り 、 重合体水性溶液は無臭であった。 また、 得られた 重合体水性溶液中の重合体の含有割合は 2 2 . 6 重量%て あ り 、 重合体及び前記不純物の合計量に対する不純物量は、 2 3 . 9 p p mであった。
ま 4
2 — ( メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チ ノレア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 6 0 g ( 2 0 3 mmol ) と 、 4 , 4 , 一 ァ ゾ ビス ( 4一シァ ノ ペン タ ン酸) 0 . 5 g ( 1 .
7 9 mmol ) と をエ タ ノ ーノレ 1 2 0 g に溶解 し、 1 時間窒素を 吹き込みバブ リ ン グ した後、 7 0 °Cまで昇温 し 4 時間重合さ せた。 反応終了後、 得られた重合体溶液をエバポ レーターで
8 0 g ま で濃縮 し、 これを重量比 5 : 5 の水一 エ タ ノ ール混 合液に溶解 して、 重合体 2 0 . 2 重量%を含む重合体粗水性 溶液を調製した。 こ の重合体粗水性溶液を逆浸透膜 (三井東 圧社製) を挟んで重量比 5 : 5 の水一エ タ ノ ール混合液に接 触させ、 重合体粗水性溶液側に 2 k g Z c m2の圧力をかけ、
1 時間おき に重量比 5 : 5 の水一エタ ノ ール混合液を加えな が ら合計 1 0 時間逆浸透を行った。 得られた重合体水性溶液
に対して実施例 1 と 同様に分子量および不純物の評価を行つ た。 得られた重合体水性溶液中に含有された重合体はホ ス ホ リ ルコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子量は 1 5 9 0 0 0 であっ た。 不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチル 一 2 , 一 ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチノレホ ス フ ェ ー ト 2 . 9 p p m、 4 , 4 , ー ァ ゾ ビス ( 4 一 シァ ノ ペン タ ン酸) 2 . l p p m、 開始剤分解物 1 . 6 p p mであ り 、 重合体水性溶 液は無臭であった。 また、 得られた重合体水性溶液中の重合 体の含有割合は 3 8 . 8 重量%であ り 、 重合体及び前記不純 物の合計量に対する不純物量は、 1 7 . O p p mであった。
窭愾 I
2 — ( p — ビニルベ ン ジルォキ シ) ェチル— 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェー ト l g ( 2 . 9 2 mmo 1 ) と 、 サク シ二ルパ一オキサイ ド 0 . 0 6 g ( 0 . 2 6 mmol ) と をイ オ ン交換水 9 g に溶解 し、 凍結脱気 した後、 7 0 °Cま で昇温し 5 時間重合させて、 重合体 9 . 3 重量%を含有する 重合体粗水性溶液を得た。 反応終了後、 得られた重合体粗水 性溶液を分面分子量 6 0 0 0 〜 8 0 0 0 の透析膜 (スぺク ト ラポア社製) に接触させ、 透析液と してイ オ ン交換水 1 . 5 リ ッ トルを使用 し、 2 4 時間毎に 2 度透析液を交換し合計 7 2 時間透析を行った。 得られた重合体水溶液に対して実施例 1 と 同様に分子量および不純物の評価を行った。 得られた重 合体水溶液に含有された重合体はホスホ リ ルコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子量は 5 2 0 0 0 であった。 不純物は、
2 — ( p —ビニルベ ン ジルォキ シ) ェチルー 2 , 一 ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 1 . 2 p p m、 サ ク シ ニルパーオキサイ ド 0 . 2 p p m、 開始剤分解物 0 . l p p mであ り 、 重合体水溶液は無臭であった。 また、 得られた重 合体水溶液中の重合体の含有割合は 7 . 3 重量%であ り 、 重 合体及び前記不純物の合計量に対する不純物量は、 1 9 . 7 p p mで め つァこ。
実施例 6
ヒ ド ロ キ シェチルー ( 2 ' — ト リ メ チルア ンモニォェチル ホ ス ホ リ ルェチル) マ レ一 ト l g ( 2 . 7 1 mmol ) と 、 サ ク シェルパ一オキサイ ド 0 . 0 6 g ( 0 . 2 6 mmol ) と をィ ォ ン交換水 9 g に溶解 し、 凍結脱気 した後、 7 0 °Cまで昇温 し 5 時間重合させて、 重合体 8 . 2 重量%を含有する重合体粗 水性溶液を得た。 反応終了後、 得られた重合体粗水性溶液を 分画分子量 6 0 0 0 〜 8 0 0 0 の透析膜 (スぺク ト ラ ポア社 製) に接触させ、 透析液と してイ オン交換水 1 . 5 リ ッ ト ル を使用 し、 2 4 時間毎に 2 度透析液を交換 し合計 7 2 時間透 析を行った。 得られた重合体水溶液に対 して実施例 1 と 同様 に分子量および不純物の評価を行った。 得られた重合体水溶 液中に含有された重合体はホスホ リ ルコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子量は 3 2 0 0 0 であった。 不純物は、 ヒ ドロ キ シェチルー ( 2 ' — ト リ メ チルア ンモニォェチルホ ス ホ リ ノレェチノレ ) マ レ一 ト 1 . 5 p p m、 サク シ二ノレ ノヽ。一ォキサイ ド 0 . 2 p p m、 開始剤分解物 0 . 2 p p mであ り 、 重合体
水溶液は無臭であった。 また、 得られた重合体水溶液中の重 合体の含有割合は 5 . 9重量%であ り 、 重合体及び前記不純 物の合計量に対する不純物量は、 3 2 . 2 p p mであった。
m 7
2 — (ァ リ ノレオキ シ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモ -ォ) ェチルホ ス フ エ 一 ト l g ( 3 . 1 0 mmo 1 ) と 、 サ ク シ -ルパーオキサイ ド 0 . 0 6 g ( 0 . 2 6 mmo 1) と をイ オン 交換水 9 g に溶解 し、 凍結脱気 した後、 7 0 °Cまで昇温 し 5 時間重合 させて、 重合体 4 . 8 重量%を含有する重合体粗水 性溶液を得た。 反応終了後、 得られた重合体粗水性溶液を分 画分子量 6 0 0 0〜 8 0 0 0 の透析膜 (スぺク ト ラポア社製) に接触させ、 透析液と してイ オン交換水 1 . 5 リ ッ ト ルを使 用 し、 2 4 時間毎に 2度透析液を交換 し合計 7 2 時間透析を 行った。 得られた重合体水溶液に対 して実施例 1 と 同様に分 子量および不純物の評価を行った。 得られた重合体水溶液中 に含有された重合体はホ スホ リ ルコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子量は 2 8 0 0 0 であった。 不純物は、 2 — (ァ リ ルォキ シ) ェチルー 2 , - ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチル ホ ス フ ヱ 一 ト 0 . 5 p p m、 サク シニルパーオキサイ ド 0 . l p p m、 開始剤分解物 0 . 3 p p mであ り 、 重合体水溶液 は無臭であった。 また、 得られた重合体水溶液中の重合体の 含有割合は 3 . 1 重量%であ り 、 重合体及び前記不純物の合 計 1:に対する不純物 iは、 2 9 . O p p mであった。
2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキシ) ェチル一 2 , 一 ( ト リ メ チ ルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 3 0 g ( 1 0 2 mmol ) と . サ ク シ二ルパ一オキサイ ド 0 . 6 g ( 0 . 2 6 mmol ) と 、 メ ノレカプ ト酢酸 l g ( 1 0 . 9 mmol ) と をイ オン交換水 7 0 g に溶解 し、 1 時間窒素を吹き込みパブ リ ング した後、 7 0 °C まで昇温 し 5 時間重合させて、 重合体 2 8 . 2 重量%を含有 する重合体粗水性溶液を得た。 反応終了後、 得られた重合体 粗水性溶液を分画分子量 3 5 0 0 の透析膜 ( スぺ ク ト ラ ホア 社製) に接触させ、 透析液と してイ オン交換水 1 5 リ ッ ト ル を使用 し、 2 4 時間毎に 2 度透析液を交換 し合計 7 2 時間透 析を行った。 得られた重合体水溶液に対 して実施例 1 と 同様 に分子量および不純物の評価を行っ た。 得られた重合体水溶 液中に含有された重合体はホ スホ リ ルコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子量は 8 5 0 0 であった。 不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチルー 2 ' - ( ト リ メ チルア ンモ ニ ォ) ェチノレホス フ エ 一 ト 0 . 6 p p m、 サ ク シニルパーォキ サイ ド 0 . 2 p p m、 開始剤分解物 0 . 4 p p mであ り 、 メ ルカ プ ト酢酸 0 . 3 p p mであ り 、 重合体水溶液は無臭であ つた。 また、 得られた重合体水溶液中の重合体の含有割合は 2 1 . 0 重量%であ り 、 重合体及び前記不純物の合計量に対 する不純物量は、 7 . l p p mであった。
ま 9
2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチル一 2 ' — ( ト リ メ チ ノレア ンモ ニ ォ) ェ チノレホ ス フ ェ ー ト 1 0 g ( 3 3 . 9 mmol )
と 、 2 — ヒ ド ロ キシェチルメ タ ク リ レー ト l O g ( 7 6 . 9 mmol ) と 、 t 一ブチルパーォキ シ ビバ レー ト 0 . 0 6 g ( 0 3 5mmol) と をエタ ノ ール 8 0 g に溶解し、 1 時間窒素を吹 き込みバブ リ ング した後、 6 0 °Cまで昇温 し 4 時間重合させ た。 反応終了後、 得られた重合体溶液を 1 . 5 リ ッ ト ルのァ セ ト ン中に滴下 し、 得られた沈澱を水に溶解 して、 重合体 2 5 . 0重量%を含有する重合体粗水性溶液を調製 した。 こ の 重合体粗水性溶液を分画分子量 6 0 0 0 〜 8 0 0 0 の透析膜 (スぺク ト ラポア社製) に接触させ、 透析液と してイ オ ン交 換水 1 5 リ ッ ト ルを使用 し、 2 4 時間毎に 2度透析液を交換 し合計 7 2 時間透析を行っ た。 得られた重合体水溶液に対 し て実施例 1 と 同様に分子量および不純物の評価を行っ た。 得 られた重合体水溶液中に含有された重合体はホ スホ リ ルコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子量は 2 3 0 0 0 であ り 、 不 純物は、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキシ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チノレア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 0 . 2 p p m、 2 ー ヒ ド ロ キ シェチルメ タ ク リ レー ト 0 . 3 p p m、 t ー ブチ ルバーオキ シ ピバ ー ト 0 . 1 p p m、 開始剤分解物 0 . 3 p p m、 エタ ノ ーノレ 0 . 6 p p m、 アセ ト ン 1 . 2 p p mで あ り 、 重合体水溶液は無臭であった。 また、 得られた重合体 水溶液中の重合体の含有割合は 2 0 . 5重量%であ り 、 重合 体及び前記不純物の合計量に対する不純物量は、 1 3 . 2 p p mであつ こ。
実施,例 1 Ω
2 — (メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) ェチルー 2 , - ( ト リ メ チ ルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 1 0 g ( 3 3 . 9 mmol ) と 、 メ タ ク リ ノレ酸 1 0 g ( 1 1 6 mmol ) と 、 サ ク シニルパー オキサイ ド 0 . 4 g ( 1 . 7 1 mmol ) と をイ オン交換水 8 0 g に溶解し、 1 時間窒素を吹き込みパブ リ ン グ した後、 7 0 °Cまで昇温 し 4 時間重合させて、 重合体生成物 1 8 . 0 重量 %を含有する重合体粗水性溶液を得た。 反応終了後、 得られ た重合体粗水性溶液を分画分子量 6 0 0 0 〜 8 0 0 0 の透析 膜 (スぺク ト ラポア社製) に接触させ、 透析液と してイ オン 交換水 1 5 リ ッ トノレを使用 し、 2 4 時間毎に 2 度透析液を交 换 し合計 7 2 時間透析を行った。 得られた重合体水溶液に対 して実施例 1 と 同様に分子量および不純物の評価を行っ た。 得られた重合体水溶液中に含有された重合体はホ ス ホ リ ルコ リ ン基を含有 してお り 、 数平均分子童は 4 6 0 0 0 であっ た。 不純物は、 2 _ (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチルー 2 ' —
( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 0 . 3 p p m、 メ タ ク リ ル酸 0 . 1 p p m、 サク シ二ルパ一ォキサイ ド 0 . 2 p p m、 開始剤分解物 0 . 5 p p mであ り 、 重合体水溶液 は無臭であった。 また、 得られた重合体水溶液中の重合体の 含有割合は 1 2 . 7 重量%であ り 、 重合体及び前記不純物の 合計童に対する不純物量は、 8 . 7 p p mであった。
実施例 1 1
2 - (メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) ェチル一 2 ' — ( ト リ メ チ ルア ンモニォ) ェチノレホス フ ェ ー ト 1 0 g ( 3 3 . 9 mmo 1 )
と 、 ブチルメ タ ク リ レー ト l O g ( 7 0 . 4 mmol ) と 、 t 一 ブチルパーォキ シ ピバ レー ト 0 . 0 6 g ( 0 . 3 5 mmol ) と をエ タ ノ ール 8 0 g に溶解し、 1 時間窒素を吹き込みバブ リ ング した後、 6 0 ^まで昇温 し 4 時間重合させた。 反応終了 後、 得られた重合体溶液を 1 . 5 リ ッ ト ルのァセ ト ン中に滴 下 し、 得られた沈澱を重量比 5 : 5 の水—エタ ノ ール混合液 に溶解 して、 重合体 2 4 . 8 重量%を含有する重合体粗水性 溶液を調製 した。 こ の重合体粗水性溶液を分画分子量 6 0 0 0 〜 8 0 0 0 の透析膜 (スぺク ト ラ ポア社製) に接触させ、 透析液と して重量比 5 : 5 の水一エタ ノ ール混合液 1 5 リ ツ ト ルを使用 し、 2 4 時間毎に 2 度透析液を交換 し合計 7 2 時 間透析を行った。 得られた重合体水性溶液に対して実施例 1 と 同様に分子量および不純物の評価を行った。 得られた重合 体水性溶液中に含有された重合体はホ スホ リ ルコ リ ン基を含 有 してお り 、 数平均分子量は 5 1 0 0 0 であった。 不純物は、 2 - (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチルー 2 ' - ( ト リ メ チル ア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 0 . 4 p p m、 ブチルメ タ ク リ レー ト 1 . 3 p p m、 t 一ブチルパーォキ シ ビバ レー ト 0 . 3 p p m、 開始剤分解物 0 . 2 p p m、 アセ ト ン 0 . 8 p p mであ り 、 重合体水性溶液は無臭であった。 また、 得ら れた重合体水性溶液中の重合体の含有割合は 2 2 . 3 重量% であ り 、 重合体及び前記不純物の合計量に対する不純物量は、 1 3 . 5 p p mであった。
^ 1 2
2 — (メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) ェチルー 2 , 一 ( ト リ メ チ ルア ンモニォ) ェチルホ ス フ エ 一 ト 1 2 0 g ( 4 0 6 mmol ) と 、 サク シニルパーオキサイ ド 3 . 6 g ( 1 5 . 4 mmol ) と をイ オ ン交換水 4 8 0 g に溶解させ、 1 時間窒素を吹き込み パブ リ ング した後、 7 0 :まで昇温 し 5 時間重合させて、 重 合体 1 9 . 4 重量%を含有する重合体水溶液を得た。 反応終 了後、 得られた重合体水溶液をイ オン交換水で 1 0 倍希釈 て、 重合体粗水性溶液を調製 した。 次いで、 得られた重合体 粗水性溶液を逆浸透膜 (三井東圧社製) に接触させ、 重合体 粗水性溶液側に 1 2 k g ノ c m 2の圧力をかけて 1 0 倍濃縮 した。 続いて、 得られた重合体水溶液を上記 と 同様に 1 0倍 希釈 した後 1 0倍澳縮した。 こ の希釈、 溏縮操作を合計 5 回 橾 り 返 した。 その後、 得られた重合体水溶液を 1 2 時間かけ て澳縮を続け、 最終的に重合体含有割合が 4 4 . 5 重量%の 重合体水溶液を得た。 不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチルー 2 ' - ( ト リ メ チルア ンモ ニ ォ) ェチルホ ス フ エ ー ト 2 . 4 p p m、 サ ク シニルパーオキサイ ド 0 . 4 p p m、 開始剤分解物 1 . O p p mであ り 、 重合体水溶液は無臭 であっ た。 また、 重合体及び前記不純物の合計 iに対する不 純物量は 8 . 5 p p mであった。 こ の重合体水溶液に市販の 防腐剤を加え、 イ オン交換水で希釈し、 最終的に重合体 4 0 重量%、 防腐剤 5 . 0重量%の水溶液と した。 こ の防腐剤含 有重合体水溶液は、 無臭であ り 、 防腐効果も高 く 、 3 月 後 も 沈澱等が生 じず安定であ り 、 化粧品原材料と して適 している
こ と が判った。
M
2 — (メ タ ク リ ロ イルォキシ) ェチルー 2 , - ( ト リ メ チ ルアンモニォ) ェチルホス フ ェー ト 2 0 g ( 6 7 . 8 mmo 1 ) と 、 サク シニルパーオキサイ ド 0 . 6 g ( 2 . 5 6 mmol ) と をイ オン交換水 8 0 g に溶解 し、 1 時間窒素を吹き込みパブ リ ング した後、 7 0 °Cまで昇温 し 5 時間重合させた。 反応終 了後、 得られた重合体水溶液を 1 . 5 リ ッ ト ルのアセ ト ン中 に滴下 し、 得られた沈澱を水に溶解 して重合体 2 5 . 1 重量 %を含有する重合体水溶液を得た。 こ の重合体水溶液に対 し て実施例 1 と 同様に分子量および不純物の評価を行っ た。 得 られた重合体水溶液中に含有された重合体の数平均分子量は 3 3 0 0 0 であ り 、 不純物は、 2— (メ タ ク リ ロ イ ルォキシ) ェチノレ一 2 ' - ( ト リ メ チノレア ンモニォ) ェチノレホ ス フ エ一 ト カ; 8 6 1 0 p p m . サク シ二ルパーォキサイ ド 1 2 6 0 p p m、 開始剤分解物 2 5 7 0 p p m、 アセ ト ン 4 2 9 6 0 p p mであ り 、 重合体水溶液にはアセ ト ンの特有な臭気があ つた。 また、 重合体及び前記不純物の合計量に対する不純物 量は 2 2 0 7 2 0 p p mであった。
比較例 2
2 — (メ タ ク リ ロイノレオキシ) ェチル一 2 , 一 ( ト リ メ チ ルア ンモニォ) ェチノレホ ス フ ェー ト 1 0 g ( 3 3 . 9 mmo 1 ) と 、 t 一ブチルパーォキシビバ レー ト 0 . 0 3 g ( 0 . 1 7 mmol ) と をエタ ノ ール 9 0 g に溶解 し、 1 時間窒素を吹き込
みパブ リ ング した後、 6 0 ^まで昇温し 4 時間重合させた。 反応終了後、 得られた重合体溶液を 1 . 5 リ ッ ト ルのァセ ト ン中に滴下し、 得られた沈澱を水に溶解 して、 重合体 1 9 . 7 重量%を含有する重合体水溶液を得た。 こ の重合体水溶液 に対 して実施例 1 と 同様に分子量および不純物の評価を行つ た。 得られた重合体水溶液中に含有された重合体の数平均分 子量は 3 3 0 0 0 であ り 、 不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロ イノレ ォキ シ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモ ニォ) ェチルホ ス フ エ ー トカ s 2 2 5 0 p p m、 t 一 ブチルパーォキ シ ピバ レ ー ト 4 9 0 p p m、 開始剤分解物 7 6 0 p p m、 エ タ ノ ール 5 3 9 0 p p m , アセ ト ン 2 7 1 6 0 p p mであ り 、 重合体 水溶液にはアセ ト ン、 エ タ ノ ール、 t ー ブチルバ一ォキ シ ピ パ レー ト等の特有な臭気があった。 また、 重合体及び前記不 純物の合計量に対する不純物量は 1 8 3 5 0 0 p p mであつ た。
比較例 3
2 — (メ タ ク リ ロ イ ノレオキ シ) ェチル一 2 ' — ( ト リ メ チ ルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 1 0 g ( 3 3 . 9 mmol ) と 、 ァ ゾ ビスイ ソブチロ ニ ト リ ノレ 0 . l g ( 0 . 6 1 mmol ) と をエタ ノ ール 9 0 g に溶解 し、 1 時間窒素を吹き込みパブ リ ング した後、 6 0でまで昇温し 5 時間重合させた。 反応終 了後、 得られた重合体溶液を 1 . 5 リ ッ ト ルのアセ ト ン中に 滴下 し、 得られた沈澱を水に溶解 して、 重合体 2 0 . 8 重量 %を含有する重合体粗水性溶液を調製 した。 こ の重合体粗水
性溶液を分画分子量 6 0 0 0 〜 8 0 0 0 の透析膜 (スぺク ト ラポア社製) に接触させ、 透析液と してイ オ ン交換水 1 5 リ ッ ト ルを使用 し、 2 4 時間毎に 2 度透析液を交換 し合計 7 2 時間透析を行った。 得られた重合体水溶液に対して実施例 1 と 同様に分子量および不純物の評価を行った。 得られた重合 体水溶液中に含有された重合体の数平均分子量は 3 4 0 0 0 であ り 、 不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ノレオキシ) ェチル一 2 ' - ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 0 . 4 p p m、 ァゾ ビス イ ソブチロ ニ ト リ ノレ 5 8 1 . 3 p p m、 開 始剤分解物 8 2 5 . 7 p p m、 エタ ノ ール 0 . 5 p p m、 ァ セ ト ン 1 . 2 p p mであった。 また、 得られた重合体水溶液 中の重合体の含有割合は 1 7 . 2 重量%であ り 、 重合体及び 前記不純物の合計量に対する不純物量は、 8 1 9 0 p p mで あ つ に。
比較例 4
2 - (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チ ノレア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェー ト 1 0 g ( 3 3 . 9 mmol ) と 、 ベ ンゾイ ノレバ一オキサイ ド 0 . 1 5 g ( 0 . 6 2 mmol ) と をエ タ ノ ール 9 0 g に溶解し、 1 時間窒素を吹き込みバブ リ ング した後、 6 0 °Cまで昇温し 5 時間重合させた。 反応終 了後、 得られた重合体溶液を 1 . 5 リ ッ ト ルのアセ ト ン中に 滴下 し、 得られた沈澱を重量比 5 : 5 の水一エ タ ノ ール混合 液に溶解して、 重合体 1 0 . 0 重量%を含有する重合体粗水 性溶液を調製した。 こ の重合体粗水性溶液を分画分子量 6 0
0 0 〜 8 0 0 0 の透析膜 (スぺク ト ラ ポア社製) に接触させ、 透析液と して重量比 5 : 5 の水—エ タ ノ ール混合液 1 5 リ ッ トルを使用 し、 2 4 時間毎に 2 度透析液を交換し合計 7 2 時 間透析を行った。 得られた重合体水性溶液に対 して実施例 1 と 同様に分子量および不純物の評価を行った。 得られた重合 体水性溶液中に含有された重合体の数平均分子量は 3 5 0 0 0 であ り 、 不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチ 一 2 ' - ( ト リ メ チルア ンモニ ォ) ェチルホス フ ェ ー ト 0 . 2 p p m , ベ ンゾィ ノレパーオキサイ ド 2 9 2 . 6 p p m , 開 始剤分解物 1 7 2 . 2 p p m、 アセ ト ン 0 . 7 p p mであ つ た。 また、 得られた重合体水性溶液中の重合体の含有割合は 8 . 5 重量%であ り 、 重合体及び前記不純物の合計 *に対す る不純物量は、 5 4 8 0 p p mであった。
比較例 5
2 — ( メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチルー 2 , 一 ( ト リ メ チ ルア ンモニォ) ェチルホス フ ェ ー ト 3 0 g ( 1 0 2 mmol ) と 、 エ タ ノ ール 2 g ( 4 3 . 5 mmol ) と 、 硝酸セ リ ウ ム (IV) ァ ンモニ ゥ ム 3 . 0 g ( 4 9 . 0 mmol ) と 、 0 . I N硝酸 1 0 m 1 と をイ オン交換水 8 0 g に溶解 し、 3 0 分間窒素を吹き 込みバブ リ ング した後、 4 0でまで昇温 し 2 時間重合 させて、 重合体 1 6 . 4 重量%を含有する重合体粗水性溶液を得た。 反応終了後、 得られた重合体粗水性溶液を分画分子量 6 0 0 0 〜 8 0 0 0 の透析膜 (スぺク ト ラ ポア社製) に接触させ、 透析液と してイ オン交換水 1 5 リ ッ ト ルを使用 し、 2 4 時間
毎に 2 度透析液を交換 し合計 7 2 時間透析処理を行った。 次 いで試料の一部を取 り 出 し、 その後 2 4 時間毎に 4 度透析液 を交換し合計 1 6 8 時間透析を行った。 7 2 時間透析処理後 に得られた重合体水溶液に対して実施例 1 と 同様に分子量お よび不純物の評価を行った。 得られた重合体水溶液中に含有 された重合体の数平均分子量は 1 6 0 0 0 であ り 、 7 2 時間 透析後の不純物は、 2 — (メ タ ク リ ロイルォキシ) ェチルー 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチルホ ス フ ェ ー ト 0 . 3 p p mであった。 また、 I C P (Inductively Coupled Plasma)発光分析によ り 測定 したセ リ ウム残存量は、 重合体 及びセ リ ゥムの合計量に対 して、 7 2 時間の透析で 8 1 3 p p m、 1 6 8 時間の透析で 7 7 8 p p mであった。
こ の比較例においては、 不純物である 2 — (メ タ ク リ ロ イ ルォキ シ) ェチル— 2 ' — ( ト リ メ チルア ンモニォ) ェチル ホス フ エ一 ト の含有量は少ないが、 本発明では使用 しない硝 酸セ リ ウム (IV) アンモニ ゥムを重合開始剤 と して用いてい るので、 本発明の重合体水性溶液には含有される こ と がない セ リ ゥムを含む ものである。
(以下余白)