明 細 書 投写型表示装置
[技術分野]
本発明は、 光源からの白色光束を、 赤、 青、 緑の 3 色光束に分解 し、 これらの 各色光束を液晶パネルから構成される ラ イ ト バルブを通 して映像情報に対応させ て変調 し、 変調 した後の各色の変調光束を再合成 して、 投写 レ ン ズを介 してス ク リ ー ン上に拡大投写する投写型表示装置に関する も のである。 さ ら に詳 し く は、 本発明はこの よ う な投写型表示装置の液晶ラ イ ト バルブお よ びそれらの駆動制御 若 し く は液晶ラ イ ト バルブに供給さ れる 入力映像信号のガ ン マ補正に関する も の である。
[背景技術]
投写型表示装置は、 基本的には、 光源 と、 こ こ か ら出射された白色光束を 3 原 色の各色光束に分離する色分離手段 と、 分離さ れた各色の光束を変調する 3 枚の 液晶ラ イ ト バルブと、 これらの液晶ラ イ ト バルブを介して変調された各色の変調 光束を合成する色合成手段と、 合成された変調光束を ス ク リ ー ン上に拡大投写す る投写レ ン ズ と を備えた構成 と なっ ている。
( a ) —般に、 3 枚の液晶ラ イ ト バルブはマ ト リ ク ス型液晶パネ ルである。 液 晶パネ ルの透過率—印加電圧特性曲線は、 ブラ ゥ ン管の明る さ と 印加電圧の関係 を示す特性曲線に比べて変則的な も のである。 したがっ て、 この液晶パ ネ ルを用 いて入力映像信号に対応 した投写画像を得る ためには、 液晶パネ ルの透過率—印 加電圧特性に基づき、 入力映像信号に対 してガ ン マ補正を施す必要がある。
ガ ン マ補正方法と しては、 予め設定されたガ ン マ補正曲線に沿う よ う に映像信 号にガンマ補正を施すア ナ ロ グガンマ補正方法 と、 予め R 0 M等に記憶させたデ ジ夕 ルガンマ補正値のテーブルに基づき補正を行う デジ タ ルガンマ補正方法と、 がある。
前者のアナ ロ グガ ン マ補正方法は近似曲線に基づき補正を施す も のであるので、 デジ タ ル式に比べて安価に実現で き る と い う 利点がある力 、 補正が大ま かす ぎる
と い う 問題がある。
これに対 し、 デジ タ ルガンマ補正方法は多段階の細かな補正値を設定で き るの で、 精度のよ い補正を実現する も の と して好適である力 f、 曲線的な範囲には補正 値を多 く 設定する必要がある と い う 問題がある。
すなわち、 デジ タ ル ガ ン マ補正では、 第 2 9 図における液晶の V — T 曲線の黒 側 3 階調分の範囲 9 5 0 のよ う に、 特性曲線の傾き が急激に変化 している範囲を 正確に補正する こ と はその性質上難 しい。 ま た、 このよ う な複雑な変化を もつ範 囲 9 5 0 をデジ タ ル ガ ン マ補正する ためには、 多 く の補正値を予め設定する こ と が必要と な り、 こ の結果、 回路数が増え、 補正回路が高価になる と い う 問題があ る。
例えば、 第 2 9 図における液晶の V — T曲線に したがっ て、 映像信号に対 して 全体的にデジ タ ルガンマ補正を施こ す場合には、 透過率が零から 1 0 0 % ま での 印加電圧を 1 6 階調に等分 し て行なわれる。 こ こ で、 印可電圧が 0 の状態が透過 率が最 も高 く (白) 、 印可電圧が高 く なるほ ど程透過率が低下する (黒に近づく ) 方式を採用 している場合、 黒側 3 階調分の範囲 9 5 0 では正確なガ ン マ補正がお こ なわれないと、 鮮明な画像が得られないと い う性質がある。 特に、 液晶ラ イ ト バルブを用いた場合、 第 2 9 図に示すよ う この範囲 9 5 0 で V— T曲線の傾き力、' 急激に変化し、 通常のデジタ ル ガ ン マ補正だけでは十分な補正を行う こ とが出来 ず、 鮮明な画像が得られない と い う 問題があっ た。
さ ら に、 入力映像信号と しては、 N T S C 方式、 P A L / S E C A M方式等の 各種の形態の も のがある。 したがっ て、 定ま っ たガ ン マ補正値を用いたガ ン マ補 正では、 異なる形態の入力映像信号に適切な ガ ン マ補正を施すこ と ができ なかつ た。
( b ) ま た、 3 枚の液晶ラ イ ト バルブを構成するマ ト リ ク ス型液晶パネ ルは、 例えば本願人に よ る特開昭 6 2 - 1 4 5 2 1 8 号公報に開示されている よ う に、 透明基板と対向基板の間に液晶が封入されている と 共に、 透明基板には薄膜 ト ラ ン ジス タ およ び透明画素電極がマ ト リ ク ス状に形成されている。 対向基板の側に は共通電極が形成さ れてお り、 各画素電極に選択的に印加 した電圧に よ り 各画素 部分の透過性が制御される。
こ の液晶ラ イ ト バル ブを用いた投写型表示装置の光学系は、 例えば、 本発明の
光学系を示す第 1 9 図の よ う に構成さ れる。 この図に示す よ う に、 白色光源ラ ン ブ 8 0 5 からの白色光束は色分離系 9 2 4 で赤、 青、 緑の各色の光束に分離され て各液晶ラ イ ト バル ブ 9 2 5 R、 9 2 5 G、 9 2 5 B に入射 して映像情報に従つ て変調され、 色合成系である プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 において合成される。
こ こ において、 各液晶ラ イ ト バル ブ 9 2 5 R、 9 2 5 G、 9 2 5 B を通過 した 各色の光束の う ち、 緑色光束 G はプリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 を通過 して投时レ ン ズ ユニ ッ ト 6 に到るの に対 して、 赤色光束 Rお よ び青色光束 B は、 プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 の X状の反射面で直角に反射されて、 投射レ ン ズュニ ッ ト 6 に到る。 したがって、 プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 を通過後は、 液晶ラ イ ト ノ、 'ルブ 9 2 5 R, 9 2 5 B を通過 した赤色光束 Rお よ び青色光束 B は、 液晶ラ イ ト ノ、 レブ 9 2 5 G を通過 した緑色光束 G に対 して光像が左右反転 して し ま う。
従っ て光像の向 き を揃え る ために、 従来は、 ラ イ ト ノ、'ル ブ 9 2 5 R、 9 2 5 B は同一構造の も のを使用で き る力∑、 残 り の 1 枚のラ イ ト バルブ 9 2 5 G は各画素 の選択駆動方向が逆と な っている反転構造の も のを採用する必要があっ た。
一方、 液晶ラ イ ト バル ブの駆動電圧と しては、 一定のサ イ ク ルで交番する駆動 電圧を用いている。 液晶は、 印加電圧の極性に よ っ て透過率が変化する こ と があ る。 そ こで、 従来においては、 例えば、 本願人に よ る特開昭 6 2 — 2 5 4 1 2 4 号公報に開示 されている よ う に、 R お よ び B用の液晶ラ イ ト バル ブを同極性 (例 えば 「正」 ) で駆動 し、 残 り の G用の反転構造の液晶ラ イ ト バル ブを逆極性 (例 えば 「負」 ) と なる よ う に駆動 して、 変動を平均化する こ と で抑制 している。 す なわち、 第 2 8 図に示す よ う に、 映像情報の各 フ ィ ー ル ド の各画素の交流駆動電 圧の極性を、 R、 B用の ラ イ ト バルブと、 G用のラ イ ト ノ ルブでは逆極性に して いる。 この図における矢印は、 各ラ イ ト バル ブの選択駆動方向を示 している。 上記のよ う に、 従来の投写型表示装置においては 3 枚の液晶ラ イ ト バルブと し て、 2 種類の異な っ た構造の も のを用いる必要があっ た。
( c ) ま た さ ら に、 3 枚の液晶ラ イ ト バル ブを構成するマ ト リ ク ス型液晶パネ ルを用いて入力映像信号に対応 した投写画像を得る ためには、 入力 された映像信 号に対応させて液晶ラ イ ト バル ブを駆動する必要がある。 こ こ で、 入力 される映 像信号と しては、 日本国内の T V放送規格である N T S C方式に よ る も のが一般 的である。 こ の方式では、 良 く 知られている よ う に、 奇偶 2 フ ィ ー ル ドで 1 画面
(フ レーム) が構成され、 1 フ レー ムの走査線数が 5 2 5 本と なっている。 これ に対 して、 P A L Z S E C A M方式の も のでは、 1 フ レームの走査線数は 6 2 5 本であ り、 N T S C方式の ものよ り も垂直方向の走査線数が 1 0 0 本多い。 この ため、 N T S C方式の表示画面では、 映像信号の う ちの 1 0 0 ラ イ ン分の映像情 報が欠落 して し ま う。
こ の弊害を回避するために、 従来においては、 映像信号を圧縮 して全体を表示 する よ う に処理している。 すなわち、 映像信号の間引 き処理を行って、 全体と し て 5 6 の映像信号と なる よ う にデー タ圧縮を行っ ている。
この方法では圧縮処理に よ り 欠落する映像信号ラ イ ンが発生する。 こ の結果、 例えば、 第 3 3 図に示す よ う な真円等の曲線図形を表示する場合には、 デー タ圧 縮処理のために不連続な表示形態 と なるおそれがある。
[発明の開示]
本発明の第一の課題は、 このよ う な点に鑑みて、 比較的廉価な構成で、 精度良 く 入力映像信号に対 してガンマ補正を施すこ と ので き る投写型表示装置を提案す る こ と にある。 さ ら に、 入力映像信号の信号形態に応 じて適切なガンマ補正を施 すこ と の可能な投写型表示装 Sを提案する こ と にある。
ま た本発明の第二の課題は、 3 枚の液晶ラ イ ト バルブを全て同一構造の も のを 使用でき る よ う にする こ と にある。 ま た、 同一構造の 3 枚の液晶ラ イ ト バルブを 用いた場合において、 交流駆動電圧の極性に よ る透過率の変動等に起因 した弊害 が発生する こ と のない駆動形態を提案する こ と にある。
さ ら に本発明の第三の課題は、 デー タ圧縮処理のために不連続な表示形態と な る と いう 弊害の発生する こ と のないデー タ圧縮処理を行う 液晶ラ イ ト バルブ駆動 制御機構を備え た投写型表示装置を提案する こ と にある。
上記の第一の課題を解決する ために、 本発明においては、
光源と、
こ こから 出射された白色光束を 3 原色の各色光束に分離する色分離手段と、 分離された各色の光束を、 与え られた映像信号に基づき 変調する 3 枚の液晶ラ ィ ト バルブと、
これらの液晶ラ イ ト バルブを介 して変調された各色の変調光束を合成する色合 成手段と、
合成された変調光束を ス ク リ ー ン上に拡大投写する投写 レ ン ズ と を有する投写 型表示装置において、
前記液晶ラ イ ト バルブに与え られる映像信号に ガ ン マ補正を施こすガ ン マ補正 手段を有 し、
こ の ガ ン マ補正手段は、
全階調についてデジ タ ル ガ ン マ補正を行う デジ タ ル ガ ン マ補正手段と、 所定の階調範囲についてのみアナ ロ グガ ン マ補正を行う アナ 口 グガ ン マ補正手 段と を含むこ と を特徴と する。
こ こ において、 前記ア ナ ロ グガ ン マ補正手段は、
前記アナ ロ グガ ン マ補正範囲を、 液晶ラ イ ト バル ブの透過率一印加電圧特性曲 線の傾き が急激に変化 している範囲に設定する こ と が好ま しい。
さ ら に、 前記液晶ラ イ ト ル ブ と し て、
印加電圧が高 く なる程透過率が低下する特性を有する液晶ラ イ ト バル ブを用い、 前記アナコ グガ ン マ補正手段は、
前記アナ 口 グガ ン マ補正範囲を、 透過率が低い側の範囲に設定する こ と が好ま しい。
こ の様に、 本発明によ れば、 入力映像信号の、 例えばまず全体がデジ タ ル ガ ン マ補正手段に よ っ てデジ タ ル ガ ン マ補正を施さ れる。 そ して、 デジ タ ル補正され た入力映像信号における、 液晶の印加電圧一透過率特性曲線の傾 き が急激に変化 している範囲に対 して、 ア ナ ロ グガンマ補正手段に よ って、 アナ ロ グガンマ補正 が再度施される。 したがって、 全体と しては精度が良 く 、 しかも デジ タ ル ガ ン マ 補正のみを行 う 場合に比べて廉価な ガンマ補正が実現さ れる。
ま た、 印可電圧が高 く なる ほ ど程透過率が低下する液晶パ ネ ルを採用 してい る 場合には、 透過率が低い側の所定の階調範囲で、 正確なガ ン マ補正が行われない と鲜明な画像が得られない。 こ の様な場合で も、 本発明では、 こ の範囲に、 さ ら にアナ ロ グ補正を行う構成を採用する こ と に よ り、 正確に補正する こ と がで き る。 ま た、 前記第 1 の課題を解決する ため、 本発明は、
光源 と、
こ こ から出射された白色光束を 3 原色の各色光束に分離する色分離手段と、 分離された各色の光束を、 与え ら れた映像信号に基づき 変調する 3 枚の液晶ラ
ィ ト バル ブ と、
こ れ ら の液晶ラ ィ ト バルブを介 して変調された各色の変調光束を合成する色合 成手段と、
合成された変調光束をス ク リ ー ン上に拡大投写する投写 レ ン ズ と を有する投写 型表示装置において、
前記液晶ラ ィ ト バルブに与え られる映像信号に ガンマ補正を施こすガンマ補正 手段を有 し、
こ の ガ ン マ補正手段は、 前記映像信号の信号形態に応 じて、 異なる デジ タ ルガ ン マ補正量に基づ く デジ タ ル ガ ン マ補正を行う こ と を特徴と する。
こ こ において、
前記ガンマ補正手段は、 アナロ グガンマ補正手段を後段側に備えてお り、 前記ア ナ 口 グ ガ ン マ補正手段は、
デジ タ ル ガ ン マ補正後のデー タ を、 所定の階調範囲についてアナ ロ グガ ン マ補 正する こ とが好ま しい。
さ ら に、 前記アナ ロ グガンマ補正手段は、
前記アナロ グガ ン マ補正範囲を、 液晶ラ イ ト バル ブの透過率一印加電圧特性曲 線の傾きが急激に変化 している範囲に設定する こ と が好ま しい。
さ ら に、 前記液晶ラ イ ト バルブと して、
印加電圧が高 く なる程透過率が低下する特性を有する液晶 ラ イ ト バ ル ブを用い、 前記アナ ロ グガ ン マ補正手段は、
前記アナ 口 グガ ン マ補正範囲を、 透過率が低い側の範囲に設定する こ と が好ま しい。
この様に、 本発明では、 入力映像信号の信号形態に応 じて、 異なる デジ タ ルガ ンマ補正値を採用 してガ ン マ補正を行ってい る ので、 入力映像信号の信号形態に 左右されずに、 常に適切なガ ン マ補正が実現される。
ま た上記第二の課題を解決する ために、 本発明の投写型表示装置においては、 3 枚の液晶ラ イ ト バルブを同一構造の も の と する と 共に、 これらの液晶ラ イ ト バ ル ブの駆動手段 と して次の構成を採用 している。
すなわち、 本発明は、
光源と、
こ こ から出射された白色光束を 3 原色の各色光束に分離する色分離手段と、 分離された各色の光束を変調する 3 枚の液晶ラ イ ト バルブと、
これらの液晶ラ イ ト バルブを介 して変調された各色の変調光束を合成する色合 成手段と、
合成された変調光束をス ク リ ー ン上に拡大投写する投写 レ ンズと を有する投写 型表示装置において、
前記の 3 枚の液晶ラ イ ト バルブは同一構造を したマ ト リ ク ス型液晶パネルであ り、 映像情報に応 じて、 各画素ラ イ ン毎に同一の側から順次に各画素が選択駆動 される よ う に構成されてお り、
各液晶ラ イ ト バルブに供給される少な く と も 1 画素ラ イ ン分の映像デー タ を保 持可能な メ モ リ と、
こ のメ モ リ に書き込ま れた 1 画素ラ イ ン分の映像デー タ を、 書き込ま れた順序 に従って当該メ モ リ から 出力 して前記液晶ラ イ ト バルブの対応する画素ラ イ ン を 選択駆動する第 1 の駆動制御手段と、
前記メ モ リ に害き込ま れた 1 画素分の映像デー タ を、 書 き込ま れた順序 と は逆 の順序で当該メ モ リ から出力 して前記液晶ラ イ ト バルブの対応する画素ラ イ ン を 選択駆動する第 2 の駆動制御手段と を有する こ と を特徴と する。
こ こ において、 前記の 3 枚の液晶ラ イ ト バルブの駆動電圧は同位相の交番信号 とする こ とが好ま しい。
ま た、 前記 3 枚の液晶ラ イ ト バルブの う ち、
赤色光束を変調する液晶ラ イ ト バルブと青色光束を変調する液晶ラ イ ト バルブ を、 前記第 1 の駆動制御手段と前記第 2 の駆動制御手段のいずれか一方を用いて 同極性で駆動 し、 緑色光束を変調する液晶ラ イ ト バルブを、 前記第 1 の駆動制 御手段と前記第 2 の駆動制御手段のいずれか他方を用いて逆極性で駆動する こ と が好ま しい。
本発明において、 例えば、 第 1 9 図に示す光学系の場合には、 R、 B用の液晶 ラ イ ト バルブは第 1 の駆動制御手段に よ っ て駆動され、 G用の液晶ラ イ ト バルブ は第 2 の駆動制御手段に よ って駆動される。 こ の結果、 G用の液晶 ラ イ ト バルブ では、 他のラ イ ト バルブにおける映像と 向 き が同一と な っ た映像情報が形成され る。 すなわち、 1 画素ラ イ ンの選択駆動方向に見た場合には、 選択駆動方向が同
一である力 供給さ れる映像情報は反転 した も のであるので、 結果と して他のラ イ ト バルブでの映像情報と左右が一致 した映像が形成される。
ま た、 このよ う な駆動形態においては、 R、 B用の液晶ラ イ ト バルブの駆動電 圧 と、 G用の液晶バルブの駆動電圧を、 同位相の交番信号と すれば、 上記の よ う に画素ラ イ ンの選択駆動方向は同一であるが供給される映像情報は左右逆向き で あるので、 結果と してス ク リ ー ン上で得られる画素について見れば、 R , B用の 液晶ラ イ ト バルブの駆動電圧の極性と、 G用の液晶 ラ イ ト バルブの駆動電圧の極 性とが逆極性と な る。
こ こ において、 人間の目 の被視感度はグリ ー ン に対 して最も高いので、 グリ ー ンが逆極性と なる こ と に よ り、 効率よ く 各画素に対する輝度差を軽減する こ と が 出来る。
上記第三の課題を解決する ために、 本発明の投写型表示装置において、 その液 晶ラ イ ト バルブを駆動制御する駆動制御手段と して、 入力 される映像信号の方式 を判別する判別回路と、 当該判別手段に よ る判別結果に基づき異なる駆動方式で 前記液晶ラ イ ト バルブに対する映像信号の害き込み制御を行う 害き 込み制御回路 と を備えた構成と し、 当該誊き込み制御回路に よ り、 次のよ う に映像信号の書き 込み制御を行っ ている。
まず、 入力 された映像信号が N T S C 方式の場合には、 前記液晶 ラ イ ト バルブ のハー フ ラ イ ン駆動を行ない、 当該ハー フ ラ イ ン駆動においては、 映像 1 面面を 搆成する奇偶数 2 フ ィ ー ル ドのう ちの一方のフ ィ ー ル ドの害き込み時には、 映像 信号の各ラ イ ン を倍速変換 して液晶ラ イ ト バルブの 2 ラ イ ンづつに害き込み、 他 方のフ ィ ー ル ドの害き込み時には、 1 ラ イ ン分だけ垂直方向にずれた状態で、 映 像信号の各ラ イ ン を倍速変換 して液晶ラ イ ト バルブの 2 ラ イ ンづつに書き込むよ う に している。
これに対 して、 入力 さ れた映像信号が P A L / S E C A M方式の場合には、 前 記液晶ラ イ ト バルブのハー フ ラ イ ン駆動を行ない、 当該ハー フ ラ イ ン駆動におい ては、 映像 1 画面を構成する奇偶 2 フ ィ 一ル ドのう ちの一方のフ ィ ー ル ドの害き 込み時には、 映像信号の垂直方向に連続する 3 ラ イ ン分の う ちの 2 ラ イ ン分の映 像信号を倍速変換 して、 液晶ラ イ ト バルブの 2 ラ イ ンづつに害き込む と共に残り の 1 ラ イ ン分の映像信号はそのま ま 液晶ラ イ ト バルブの 1 ラ イ ン に書き込む動作
を、 映像信号の 3 ラ イ ン分づつ同一のパタ ー ンで行い、 他方のフ ィ ー ル ドの書き 込み時には、 1 ラ イ ン分だけ垂直方向にずれた状態で、 映像信号の 3 ラ イ ン分づ つを同一の書き込みパタ ー ンで液晶ラ イ ト ノ ルブに害き込むよ う に している。
P A L / S E C A M方式の映像信号が入力 さ れた場合には、 上記のよ う に、 液 晶ラ イ ト ノくル ブは、 映像信号の各ラ イ ン力、'、 2 ラ イ ン、 2 ラ イ ン、 1 ラ イ ン のパ タ ー ンで書き込ま れる。 したがって、 結果と して、 N T S C方式の場合のよ う に 映像信号の各ラ イ ンが 2 ラ イ ンづっ書き込ま れる場合に対 して、 5 / 6 に圧縮さ れる こ と になる。 よ って、 映像信号のラ イ ン を間引 く こ と な く デー タ圧縮を行う こ と がで き る。 ま た、 奇偶数フ ィ ー ル ド間でには 1 ラ イ ン分づっ ラ イ ンデー タ が 垂直方向のずれた状態で駆動される ので、 1 画面上においては、 不連続部分のな い高品位の画質が得られる。
[図面の簡単な説明]
第 1 図 A 〜第 1 図 F は、 本発明の一実施例である投写型表示装置の外観形状を 示す図である。
第 2 図 A、 第 2 図 Bは、 第 1 図 A 〜第 1 図 F の装置の内部の各部品の配置を示 す図であ り、 第 2 図 Aはその平面的な配置を示す図、 第 2 図 B はその立体的な配 置を示す図である。
第 3 図 A、 第 3 図 Bは、 光学レ ンズユニ ッ ト と投写レ ン ズユニ ッ ト の部分を取 り 出 して示す図であ り、 第 3 図 Aはその概略平面構成図、 第 3 図 B はその概略断 面構成図である。
第 4 図 A、 第 4 図 B は、 ヘ ッ ド板、 プリ ズムユニ ッ ト お よ び投写レ ン ズュニ ッ ト を取 り 出 して示す図であ り、 Aはその概略平面図、 第 4 図 B はその概略断面図 である。
第 5 図 A〜第 5 図 C は、 ラ イ ト バル ブブロ ッ ク を示す図であ り、 第 5 図 Aはそ の平面図、 第 5 図 B はその正面図、 第 5 図 C はその側面図である。
第 6 図は、 へ ッ ド板の形状を示す概略正面図である。
第 7 図は、 光源ラ ン プュニ ッ ト の構成を示す概略断面構成図である
第 8 図は、 冷却空気流の平面的な流れを示す説明図である。
第 9 図は、 冷却空気流の立体的な流れを示す説明図である。
第 1 0 図は、 冷却空気流の立体的な流れを示す説明図である。
第 1 1 図は、 基板の配置を示すための説明図である。
第 1 2 図は、 基板の配置を示すための説明図である。
第 1 3 図は、 基板の配置を示すための説明図である。
第 1 4 図は、 高さ調整フ ッ ト の構造を示す部分断面図である。
第 1 5 図は、 高さ調整フ ッ ト の構造を示す部分断面図である。
第 1 6 図 A、 第 1 6 図 B は、 ア ッ パーケース と ロ アー ケースの固定構造を示す 部分断面図である。
第 1 7 図 A、 第 】 7 図 B は、 ハ ン ドル取付け部分の構造を示す部分断面図であ る。
第 1 8 図は 第 1 図 A 〜第 1 図 F の装置の重心位置を示す説明図である。 第 1 9 図は 第 1 図 A 〜第 1 図 F の装置に組み込ま れている光学系の概略構成 図である。
第 2 0 図は プリ ズムュニ ッ ト の位置ずれの例を示す説明図である。
第 2 1 図は、 従来のプリ ズムュニ ッ ト の貼 り 合わせ方法を説明する ための説明 図である。 第 2 2 図は、 本例のプリ ズムュニ ッ ト の貼 り 合わせ方法を説明する ための説明図である。 第 2 3 図は、 プリ ズムユニ ッ ト 固定板の形状を示す説明 図である。
第 2 4 図は、 プリ ズムュニ ッ ト の好ま しい例を示す説明図である。
第 2 5 図は、 本例の投写型表示装置の制御系の概略ブロ ッ ク 図である。
第 2 6 図は、 各色の液晶ラ イ ト バルブへの書き込み制御を示す説明図である。 第 2 7 図は、 各色の液晶ラ イ ト バルブにおける各画素の駆動電圧極性を示す説 明図である。
第 2 8 図は、 従来における構造の異なる液晶ラ イ ト バルブを用いた場合の各画 素の駆動電圧極性を示す説明図である。
第 2 9 図は、 液晶の印加電圧—透過率特性を示すグラ フである。
第 3 0 図 A、 第 3 0 図 B は、 R G B信号の液晶ラ イ ト バルブへの害き込み駆動 制御を示す説明図である。
第 3 1 図 A、 第 3 1 図 B は、 N T S C方式の ビデオ信号の液晶ラ イ ト バルブへ の書き込み駆動制御を示す説明図である。
第 3 2 図 A、 3 2 図 8 は、 P A L / S E C A M方式の ビデオ信号の液晶ラ イ ト バルブへの書き込み駆動制御を示す説明図である。
第 3 3 図は、 従来の映像デー タ の圧縮制御に よ る弊害の例を示す説明図である, 第 3 4 図は、 1 ノ 2 波長板の構成を示す説明図である。
第 3 5 図は、 1 2 波長板を配置 した緑光束の光学系の一部を示す部分構成図 である。
[発明を実施する ための最良の形態]
以下に、 図面を参照 して本発明の一実施である投写型表示装置を説明する。 (全体構成)
第 1 図 A 〜第 1 図 F には本例の投写型表示装置の外観を示 してある。 本例の投 写型表示装置 1 は、 直方体形状を した外装ケー ス 2 を有 している。 外装ケース 2 は、 基本的には、 ア ツ ノ、 '一 ケー ス 3 と、 ロ ア ー ケー ス 4 と、 装置前面を規定 して いる フ ロ ン ト ケース 5 から構成されている。 フ ロ ン ト ケース 5 の中央から は投写 レ ン ズュニ ッ ト 6 の先端側の部分が突出 している。
第 2 図 A、 第 2 図 B には、 投写型表示装置 1 の外装ケー ス 2 の内部における各 構成部分の配置を示 してある。 この図に示す よ う に、 外装ケース 2 の内部におい て、 その後端側には電源ユニ ッ ト 7 が配置されている。 こ れよ り も装置前側に隣 接 した位置には、 光源ラ ンプュニ ッ ト 8 およ び光学レ ン ズュニ ッ ト 9 が配置 され ている。 光学 レ ンズユニ ッ ト 9 の前側の中央には、 投写 レ ンズユニ ッ ト 6 の基端 側が位置 している。 一方、 光学 レ ン ズュニ ッ ト 9 の一方の側には、 装置前後方向 に向けて入出力 イ ン タ フ ヱ ー ス回路が搭載された イ ン タ フ ヱ 一 ス基板 1 1 が配置 され、 これに平行に、 ビデオ信号処理回路が搭載された ビデオ基板 1 2 が配置 さ れている。 さ ら に、 光源ラ ン プユニ ッ ト 8、 光学 レ ンズユニ ッ ト 9 の上側には、 装置駆動制御用の制御基板 1 3 が配置されている。 装置前端側の左右の角には、 それぞれス ピー カ 1 4 R、 1 4 L が配置 されている。 光学 レ ンズュニ ッ ト 9 の裏 面中央には冷却用の吸気フ ァ ン 1 5 が配置され、 光源ラ ン プュニ ッ ト 8 の裏面側 である装置側面には排気フ ァ ン 1 6 が配置されている。 そ して、 電源ユニ ッ ト 7 における基板 1 1 、 1 2 の端に面する位置には、 吸気フ ァ ン 1 5 からの冷却用空 気流を電源ュニ ッ ト 7 内に吸引する ための補助吸気フ ァ ン 1 7 が配置 さ れて い る。
本実施例の投写型表示装置では、 その外装ケー ス を構成 している ァ ツ バ— ケー スお よ びロ ア ー ケー ス を、 内蔵されている部品の う ちで特に剛性の高い部品に固 定する こ と に よ り、 ケー ス全体の一体性およ び剛性を高めて、 酎落下性、 衝擎性 の改善を図っている。
すなわち、 本実施例では、 光源ラ ン プユニ ッ ト 8 と、 こ こから 出射された白色 光束を 3 原色の角色光束に分離する色分離手段、 分離 した各色の光束を変調する 3 枚の液晶ラ イ ト バル ブ 9 2 5 R、 G , Bお よ び変調さ れた各色の変調光束を合 成する色合成手段を備えた光学レ ンズュニ ッ ト 9 と、 合成された変調光束をス ク リ ー ン上に投写する投写レ ンズュニ ッ ト 6 と、 電源ュニ ッ ト 7 と を有する投写型 表示装置において、 装置外装ケー ス 2 は装置厚 さ方向の上下から組み合わせたァ ッ ノ、'一ケー ス 3 と ロ ア一 ケース 4 を備え、 これら に よ り 区画される装置内部には, 装置後端側に前記電源ユニ ッ ト 7 が配置され、 装置前端側には、 前記光学 レ ン ズ ュニ ッ ト 9 の色合成手段である プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 お よ び前記投写レ ンズュ ニ ッ ト 6 の基端が固定されたへッ ド板が配置されてお り、 前記ア ッ パー ケー ス 3 お よ びロ アー ケース 4 の装置後端側の部分は、 前記電源ュニ ッ ト 7 に固定され、 これらのケースの装置前端側の部分は、 前記へ ッ ド板 9 0 3 に固定さ れている。 この様に、 そのア ッ パーケース 3 お よ びロ ア一 ケー ス 4 力;、 装置前後の端部に おいてそれぞれ剛性の高い部品を介 して相互に結合される こ と に よ り、 ケー ス全 体の剛性が高ま り、 酎落下性、 酎衝擊性が改善される。
ま た、 本実施例の投写型表示装置では、 剛性の高い部品であるヘ ッ ド板 9 0 3 を挟み、 光軸方向に沿っ て投写レ ン ズュニ ッ ト 6 およ び光学 レ ン ズュニ ッ ト 9 の 色合成手段を構成 している プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 を整列させる と 共に、 これら をへ ッ ド板 9 0 3 に固定する こ と に よ り、 こ れらの一体性を高める よ う に してい る。
こ れに よ り、 落下等に よ り 衝擎が加わっ て も、 これら に位置ずれ等が発生する おそれがない。
さ ら に、 本実施例の投写型表示装置では、 構成部品の う ちで最 も重量のある投 写型 レ ンズュニ ッ ト 6 と 電源ュニ ッ ト 7 との配置を適切に設定する こ と に よ り、 装置の重心位置が装置中心になるべ く 一致する よ う に させている。 すなわち、 投 写 レ ンズュニ ッ ト 6 は一般に装置前面に配置されているので、 電源ュニ ッ ト 7 を
装置の後端側に配置する こ と に よ り、 装置の重心位置を装置の前後方向の中心に 実質的に一致させる よ う に している。 ま たは、 投写 レ ン ズユニ ッ ト 6 が左右の一 方の側に配置されている場合には、 これ と は反対側に電源ュニ ッ ト 7 を配置する 構成を採用する よ う に している。
こ れに よ り、 携帯時な どに誤っ て装置を落下させた場合に、 携帯されている ほ ぼ水平な姿努のま ま で装置が落下する こ と にな る。 重心が前後、 ある いは左右に 片寄っている場合のよ う に、 前後、 左右の角が床等に最初に衝突 してその部分に 過度の衝擎力が加わっ て破損 して し ま う 等の弊害が回避される。
さ ら に ま た、 本実施例のの投写型表示装置では、 重量のある前記電源ュニ ッ ト 7 を、 一ケー ス 3 お よ びロ ア一ケー ス 4 の一方の側に固定する と 共に、 装 置厚さ方向における当該電源ュニ ッ ト 7 の重心位置に対応する高さ位置におい も 前記ア ッ パー ケー ス 3 お よ びロ ア一 ケー ス 4 の少な く と も 一方の側に固定する よ う に してレ、る。
これに よ り、 外部から衝擎が作用 した場合で も、 横揺れが起き る こ と はな く 、 酎衡擊性が改善される。
以下にその具体的な構成を順次説明する。
(外装ケー ス の構造)
第 1 図 A〜第 1 図 F に示すよ う に、 外装ケー ス 2 のア ッ パーケー ス 3 は、 長方 形の上壁 3 a と、 その前側を除 く 三方の辺から ほぼ垂直に下方に延びている左右 の側壁 3 b、 3 c お よ び後壁 3 d か ら形成されている。 同様に、 ロ ア一 ケー ス 4 は、 長方形の底壁 4 a と、 その前側を除 く 三方の辺から ほぼ垂直に起立 している 左右の側壁 4 b、 4 c お よ び後壁 4 d から形成さ れている。 フ ロ ン ト ケー ス 5 は、 中央部分が僅かに前方に凸状態に湾曲 してお り、 この部分には環状リ ム 5 a が周 囲に形成された円形の開口 5 b が開いてお り、 こ こ を通っ て、 投写 レ ンズュニ ッ ト 6 の前端側の部分が装置前方側に延びている。 ア ッ パー ケー ス 3 と ロ ア一 ケー ス 4 と は、 左右の側壁における それぞれ 2 箇所の位置で、 固定ね じ 2 1 a、 2 1 b お よ び 2 2 a、 2 2 b に よ り 相互に連結されている (第 1 6 図 A、 第 1 6 図 B 参照) 。
フ ロ ン ト ケー ス 5 は、 上下から 一ケー ス 3 およ び ケー ス 4 に よ っ て 挟ま れた状態で保持されている。
ア ッ パー ケース 3 の上壁 3 a には、 その中央の前方側の位置に、 エアー フ ィ ル 夕 カバ一 2 3 が取付け られている。 このカバ一 2 3 には多数の通気孔が形成され てお り、 こ の内側には、 こ こ を介 して外部から塵等が侵入する こ と の無いよ う に, エアー フ ィ ル タ 2 4 が取付けられている (第 2 図 B参照) 。 この上壁 3 a の前方 側の左右の端には、 内蔵ス ピー カ ー 1 4 R、 1 4 L に対応 した位置に多数の連通 孔 2 5 R、 2 5 Lが形成されている。 ま た、 上壁 3 a の左側の端の部分には、 操 作スチ ツ チ蓋 2 6 が取付けられている。 この操作ス ィ ツ チ蓋 2 6 はその一方の端 を中心と して第 1 図 C に示す よ う に開閉でき る よ う にな つ ている。 この蓋 2 6 を 開 く と、 その内部に配列 された多数の操作ス ィ ッ チ 2 6 a が露出する (第 1 7 図 B参照) 。
ロアーケー ス 4 の底壁 4 a には、 内蔵されている光源ラ ンプュニ ッ ト 8 に対応 する位置にラ ン プ交換蓋 2 7 が取付け られている。 この交換蓋 2 7 は下壁 4 a に ね じ止めされてお り、 ね じ を緩めて蓋 2 7 を取外ずれせ内蔵の光源ラ ン プュニ ッ ト 8 を交換する こ とがで き る。 こ の交換蓋 2 7 よ り も前側の位置には、 通気孔 2 8 が形成されている。 この通気孔 2 8 は、 内蔵の冷却用の吸気フ ァ ン 1 5 に対応 した位置に形成されている。 この通気孔 2 8 の裏面側に も エア一 フ ィ ル タ 2 9 (第 2 図 B参照) が取付けられ、 こ こから塵等が内部に侵入する こ と を防止 して いる。
底壁 4 a の前端の左右の角には、 高さ調整用 フ ッ ト 3 1 ( 3 1 R、 3 1 L ) が 配置されている。 これらのフ ッ ト 3 1 は、 それを回すこ と に よ り 高さの微調整が でき、 フ ロ ン ト ケース 5 の両端の下側部分に突出 している高さ調整ボタ ン 3 2 ( 3 2 R -、 3 2 L ) を操作する こ と に よ り、 これらのフ ッ ト 3 1 の高さ を大ま か に調整 (粗調整) で き る よ う にな つ ている。 底壁 4 a の後端側の中央には突起 3 3 が形成されてお り、 こ の突起 3 3 と、 上記の 2 個のフ ッ ト 3 1 と に よ り装置 1 は 3 点支持さ れた状態でテー ブル等に設置さ れる。 なお、 設置面に凹凸がある場 合等に装置ががたつ く こ と の無いよ う に、 底壁の後端側の両端に も 補助突起 3 4 R、 3 4 Lが形成されている。
一方、 装置前面を規定 している フ ロ ン ト ケ ー ス 5 の右側の上端位置 と、 装置後 面の上半部分を規定 している ア ッ パー ケース 3 の後壁 3 d の中央位置には、 それ ぞれ、 受光窓 3 5 F、 3 5 Rが配置されている。 これらの受光窓は リ モー ト コ ン
ト ロ ー ラからの制御光を受けるための も のである。 このよ う に本例では、 装置の 前後に受光窓を形成 してあるので、 装置の前側お よ び後ろの側のいずれの側から でも遠隔操作を行う こ と ができ るので便利である。
装置後面の下半部分を規定 している ロ ア— ケー ス 4 の後壁 4 d には、 その左端 の部位には、 外部電力供給用の A C イ ン レ ッ ト 3 6、 お よ び主電源ス ィ ッ チ 3 7 が配置さ れている。
装置の左側の側面には携帯用ハ ン ドル 3 8 が取付けられている。 このハ ン ドル 3 8 の 2 つの基端部分 3 8 a、 3 8 b は、 ア ッ パーケー ス 3 およ びロ アーケー ス 4 の側壁 3 b、 4 b の合わせ面の部分に回転可能に取付け られている。 ア ッ パー ケース側の側壁 3 b には、 ノ、 ン ドル収納用の凹部 3 e が形成されてお り、 こ こ に ノヽ ン ドル 3 8 を収納でき る よ う にな つ ている。 ま た、 側壁 3 b の上端部分には、 装置の動作状態を表示する ための L E D表示部 3 9 が配置 さ れている。 ロ ア— ケ ー ス側の側壁 4 b には、 下端を中心 と して開閉可能な入出力用端子蓋 4 1 が取付 けられている。 これを開ける と、 内部に配置されている多数の人出力端子 4 2 が 露出する (第 1 7 図 A参照) 。
装置の反対側の側面を規定 している ァ ッ ノ、'一ケースお よ びロ アー ケー ス の側壁 3 c、 4 c には、 これらの双方の渡る状態で、 排気孔 4 3 が形成されている。 こ の排気孔 4 3 の裏面側にはエア一 フ ィ ル タ を介 して冷却用の排気フ ァ ン 1 6 が位 置 している。
(光源ラ ンプュニ ッ ト )
第 2 図 Aお よ び第 7 図 を参照 して、 光源ラ ン プュニ ッ ト 8 について説明する c 光源ラ ンプユニ ッ ト 8 は、 光源ラ ン プ 8 0 1 と、 これを内蔵 している ほぼ直方体 形状のラ ンプハウ ジ ン グ 8 0 2 力、ら構成されている。 本例では、 ラ ン プハウ ジン グ 8 0 2 は、 イ ンナ一ノヽウ ジ ン グ 8 0 3 と ァ ウ タノヽウ ジン グ 8 0 4 の二重構造と な っ ている。 光源ラ ンプ 8 0 1 は、 ノヽロ ゲン ラ ン プ等のラ ン プ本体 8 0 5 と、 リ フ レ ク タ 8 0 6 から構成されてお り、 ラ ン プ本体 8 0 5 からの光を光軸 1 a に沿 つ て光学レ ンズュニ ッ ト 9 の側に向けて出射する。
ァ ゥ タノ、ウ ジ ン グ 8 0 4 は、 光軸 1 a 方向の前面が開口 と なってお り、 こ こ に は紫外線フ ィ ル タ 8 0 9 が取付け られている。 光軸 1 a 方向の裏面には、 冷却空 気の通過用のス リ ッ ト群 8 0 7 が多数形成されている。 ィ ン ナーハウ ジ ン グ 8 0
3 は、 光源ラ ンプ 8 0 1 の前面に取付け られてお り、 出射光の通過部分は開口 と な っている と 共に、 外周部分には、 冷却空気の通過孔 8 0 8 が多数形成されてい る。 本例では、 このイ ン ナーハウ ジ ン グ 8 0 3 と光源ラ ン プ 8 0 1 が一体に形成 されている。 ラ ン プ交換は、 これ ら を一体のま ま で、 着脱する よ う に構成されて いる。
(光学レ ン ズュニ ッ ト )
光学レ ンズュニ ッ ト 9 は、 その色合成手段を構成 している プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 以外の光学素子が、 第 3 図 A に示す形状を した上下のラ イ ト ガイ ド 9 0 1 、 9 0 2 の間に上下から挟ま れて保持された構成 と なっている。 こ れらの上ラ イ ト ガイ ド 9 0 1 、 下ラ イ ト ガイ ド 9 0 2 は、 それぞれ、 ア ツ ノ、'一 ケー ス 3 およ び口 ァー ケー ス 4 の側に固定ね じに よ り 固定さ れている。 ま た、 これらの上下のラ イ ト ガイ ド板 9 0 1 、 9 0 2 は、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 の側に同 じ く 固定ね じ に よ っ て固定さ れている。 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 は、 ダイ キ ャ ス ト 板である厚手 のへ ッ ド板 9 0 3 の襄面側に固定ね じ ょ って固定されている。 こ のへ ッ ド板 9 0 3 の前面には、 投写レ ンズュニ ッ ト 6 の基端側が同 じ く 固定ね じに よ って固定さ れている。 し たがっ て、 本例では、 ヘ ッ ド板 9 0 3 を挟み、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 と投写レ ン ズュニ ッ ト 6 とが一体と なる よ う に固定された構造と なっている このよ う に剛性の高いへ ッ ド板 9 0 3 を挟み、 これらの双方の部品が一体化され ている。 したがっ て、 衝撃等が投写 レ ンズユニ ッ ト 6 の側に作用 して も、 こ れら の双方の部材に位置ずれが発生する こ とが無い。
(光学系)
こ こで、 本例に組み込ま れている光学系について説明する。 第 1 9 図には本例 の投写型表示装置 1 の光学系のみを示 してある。 本例の光学系は、 上記の光源ラ ンブ 8 0 5 と、 均一照明光学素子である イ ンテ グ レー タ レ ンズ 9 2 1 、 9 2 2 か ら構成される照明光学系 9 2 3 と、 こ の照明光学系 9 2 3 から出射さ れる 白色光 束 Wを、 赤、 緑、 青の各色光束 R、 G、 B に分離する色分雜光学系 9 2 4 と、 各 色光束を変調する ラ イ ト バルブと しての 3 枚の液晶ラ イ ト バルブ 9 2 5 R、 9 2 5 G、 9 2 5 B と、 変調された色光束を再合成する色合成光学系と してプ リ ズム ュニ ッ ト 9 1 0 と、 合成された光束をス ク リ ー ン上に拡大投写する投写レ ン ズュ ニ ッ ト 6 から構成さ れる。 ま た、 色分離光学系 9 2 4 に よ っ て分離さ れた各色光
束の う ち、 青色光束 B を対応する液晶バルブ 9 2 5 B に導 く 導光系 9 2 7 を有 し ている。
光源ラ ンプ 8 0 5 と しては、 ノヽロ ゲン ラ ンプ、 メ タ ルノヽラ イ ドラ ン プ、 キセ ノ ン ラ ン プ等を用いる こ と ができ る。 均一照明光学系 9 2 3 は、 反射 ミ ラ 一 9 3 1 を備えてお り、 照明光学系からの出射光のの中心光軸 1 a を装置前方向に向けて 直角に折 り 曲げる よ う に している。 この ミ ラ 一 9 3 1 を挟み、 イ ンテ グ レー タ レ ン ズ 9 2 1 、 9 2 2 が前後に直交する状態に配置されている。
色分離光学系 9 2 4 は、 青緑反射ダイ ク ロ ッ ク ミ ラ ー 9 4 1 と、 緑反射ダイ ク ロ イ ッ ク ミ ラ 一 9 4 2 と、 反射 ミ ラ 一 9 4 3 から構成される。 白色光束 Wは、 ま ず、 青緑反射ダイ ク ロ イ ツ ク ミ ラ ー 9 4 1 において、 そ こ に含ま れている青色光 束 Bおよ び緑色光束 Gが直角 に反射されて、 緑反射ダイ ク ロ イ ツ ク ミ ラ ー 9 4 2 の側に向かう。 赤色光束 R は この ミ ラ ー 9 4 2 を通過 して、 後方の反射 ミ ラ ー 9 4 3 で直角に反射さ れて、 赤色光束の出射部 9 4 4 から プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 の側に出射さ れる。 ミ ラ ー 9 4 1 において反射された青お よ び緑の光束 B、 G は、 緑反射ダイ ク ロ イ ッ ク ミ ラ ー 9 4 2 において、 緑色光束 Gのみが直角に反射さ れ て、 緑色光束の出射部 9 4 5 から色合成光学系の側に出射される。 この ミ ラ ー 9 4 2 を通過 した青色光束 B は、 青色光束の出射部 9 4 6 から導光系の側に出射さ れる。 本例では、 均一照明光学素子の白色光束の出射部から、 色分離光学系 9 2 4 における各色光束の出射部 9 4 4 、 9 4 5 、 9 4 6 ま での距離が全て等 し く な る よ う に設定されている。
色分離光学系 9 2 4 の各色光束の出射部 9 4 4 、 9 4 5 、 9 4 6 の出射側には、 それぞれ集光 レ ンズ 9 5 1 、 9 5 2 、 9 7 3 が配置されている。 したがっ て、 各 出射部から出射 した各色光束は、 こ れらの集光レ ンズ 9 5 1 、 9 5 2 、 9 7 3 に 入射 して平行化される。 この よ う に平行化さ れた各色光束 R、 G、 Bの う ち、 赤色およ び緑色の光束 R、 G は液晶 ラ イ ト ノ ル ブ 9 2 5 R、 9 2 5 G に入射 して 変調さ れ、 各色光に対応 した映像情報が付加さ れる。 すなわち、 こ れらのラ イ ト バルブは、 不図示の駆動手段に よ っ て映像情報に応 じてス ィ ツ チ ン グ制御 さ れて、 これに よ り、 こ こ を通過する各色光の変調が行われる。 こ のよ う な駆動手段は公 知の手段をその ま ま使用する こ と がで き る。 一方、 青色光束 B は、 導光系 9 2 7 を介 して対応する液晶ラ イ ト バルブ 9 2 5 B に導かれて、 こ こ において、 同様に
映像情報に応 じ て変調が施される。 本例のラ イ ト バル ブは、 例えば、 ポ リ シ リ コ ン T F T をス ィ ツ チ ン グ素子と して用いた も のを使用で き る。
導光系 9 2 7 は、 入射側反射ミ ラ 一 9 7 1 と、 出射側反射 ミ ラ 一 9 7 2 と、 こ れらの間に配置 した中間 レ ン ズ 9 7 4 と、 液晶パ ネ ル 9 2 5 Bの手前側に配置 し た集光レ ン ズ 9 7 3 から構成される。 各色光束の光路長、 すなわち、 光源ラ ン プ 8 0 5 から各液晶パ ネ ル ま での距離は緑色光束 Bが最も長 く な り、 したがって、 この光束の光量損失が最 も多 く なる。 しか し、 導光系 9 2 7 を介在させる こ と に よ り、 光量損失を抑制で き る。 よ っ て、 各色光束の光路長を実質的に等価にする こ と がで き る。
次に、 各液晶パネ ル 9 2 5 R、 G、 B を通っ て変調された各色光束は、 色合成 光学系 9 1 0 に入射され、 こ こ で再合成される。 本例では、 前述の よ う に ダイ ク 口 イ ツ ク ブリ ズム から な る プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 を用いて色合成光学系を構成 している。 こ こ で再合成されたカ ラ ー映像は、 投写 レ ン ズユニ ッ ト 6 を介 して、 所定の位置にある ス ク リ ー ン上に拡大投写される。
こ こ で、 本例の光学系においては、 上記の構成に加えて、 1 ノ 2 波長板を、 各 色の光束の経路に配置 して、 各色の光束を S偏光に揃え る こ とが好ま しい。 こ の よ う に S偏光のみを利用で き る よ う にする と、 P偏光およ び S偏光が混在 してい る ラ ン ダム偏光をそのま ま利用する場合に比べて、 ダイ ク ロ イ ッ ク ミ ラ ーでの色 分離性が改善される。 ま た、 導光系 9 2 7 は ミ ラ 一 を用いて光束を反射 している が、 S偏光は P偏光に比べて反射率が良いので、 光量損失等を抑制する こ と がで き る と レ、 ぅ 禾 IJ点 も ある。
この場合、 第 3 4 図に示すよ う に、 透明なガラ ス基板 3 0 0 1 の一方の側に 1 2 波長板 3 0 0 2 を貼 り 合わせ、 さ ら に、 こ の 1 ノ 2 波長板 3 0 0 2 の表面に 偏光板 3 0 0 3 を貼 り 合わせた構成の積層板 3 0 0 0 を用いればよ い。 本例に適 用する場合には、 例えば、 赤およ び青の光路上に配置する も のは、 ガラ ス基板の 表面 3 0 0 1 a お よ び偏光板の表面 3 0 0 3 a にそれぞれ無反射コ ーテ ィ ン グを 施 して透過率を向上させ、 緑の光路上に配置する も のは、 ガラ ス基板表面 3 0 0 1 a には緑フ ィ ル タ 一 を貼 り 付け、 偏光板表面 3 0 0 3 a は無処理の ま まの表面 とすればよ い。 ま た、 緑の光路上に配置される積層板で、 その偏光板 3 0 0 3 と して暗いが C R比 (偏光度) が高い も のを用いて、 全体と して C R比の高い画像
を得る こ とが好ま しい。
第 3 5 図には、 本例の光学系の緑の光路上に 1 Z 2 波長板を配置 した例を示 し てある。 この図は、 天面から見た場合であ り、 拡大投写さ れた画像は透過軸が天 地方向と なる。 液晶ラ イ ト バルブに入射する光束の透過軸は天地方向であ り、 1 2 波長板 3 0 0 2 に貼 り 合わせてある偏光板 3 0 0 3 の透過軸は こ れ と 直交す る方向である。 さ ら に、 液晶ラ イ ト ノ ルブ 9 2 5 Gの出射側に配置 した偏光板 3 0 0 4 の透過軸は天地方向 と なっている。 その他の赤、 青の光学経路において も 同様に 1 / 2 波長板が配置さ れる。
(プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 )
次に、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 は、 三角柱状の 4 個の屈折率の同 じ プリ ズム を 貼 り 合わせる こ と に よ り、 正方形断面の角柱状に した も のであ り、 各貼 り 合わせ 面には誘電体膜が形成されて所望の光学特性が付与されている。
本例のプリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 は、 次のよ う に して、 4 個のプリ ズム を正確に 貼 り 合わせる よ う に している。 まず本例では第 2 2 図に示すよ う に、 プリ ズム 9 1 0 c (第 1 の三角プリ ズム) を最 も長 く し、 プリ ズム 9 1 0 d 、 9 1 0 b (第 3、 第 4 の三角プリ ズム) を最も短 く し、 残 り のプリ ズム 9 1 0 a (第 2 の三角 プリ ズム) を中間の長さ に設定 している。 そ して最 も長いプリ ズム 9 1 0 c と、 最 も短いプリ ズム 9 1 0 d と を、 上下に段差のある状態で貼 り 合わせる。 同様に、 中間の長さのプリ ズム 9 1 0 a と最 も短いプリ ズム 9 1 0 b と を上下に段差のあ る状態で貼 り 合わせる。 こ の後に、 最 も長いプリ ズム 9 1 0 c と 中間の長さのブ リ ズム 9 1 0 a とが上端側に段差が付いた状態 と な る よ う に、 各対のブリ ズ ム を 貼 り 合わせる。
こ の よ う に貼 り 合わせて得られる プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 においては、 位置合 わせ面と して、 従来と 同様な位置合わせ面 9 1 0 e 、 9 1 0 f (露出側面) の他 に、 下端側に も これに平行な位置合わせ面 9 1 0 g 、 9 1 O i が形成さ れる。 さ ら には、 これらの位置合わせ面に直交する位置合わせ面 9 1 0 j (露出側面) が 上端側に形成される。 したがっ て、 これらの面に治具をあてがって、 4 個のプリ ズム を正確に貼 り 合わせる こ と がで き る。
ま た、 この よ う に貼 り 合わせた本例のプリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 は、 プリ ズム 9 1 0 c の上端に形成されている直交する位置合わせ面 9 1 0 f およ び 9 1 0 j を
利用 して、 次のよ う に光学レ ンズュニ ッ ト 9 の所定の取付け位置に取 り 付ける こ と に よ り、 正確にその位置決めを行 う よ う に している。
すなわち、 本例では、 プリ ズム固定板 9 1 1 と して第 2 3 図に示す形状の樹脂 製の も のを使用 している。 この固定板 9 1 1 の表面には、 上記のプリ ズム 9 1 0 c の上端の面 9 1 0 j が丁度嵌ま り 込む深さの直角二等辺三角形の取付け溝 9 1 1 a が形成されている。 この溝の底面 9 1 1 b に対 して、 プリ ズム 9 1 O c の上 端面 9 1 O k が接着固定される。 溝の直交する一対の側面 9 1 1 c , 9 1 1 d に. それぞれプリ ズム 9 1 0 c の位置合わせ面 9 1 0 f 、 9 1 0 j を押 しつける こ と に よ り、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 の中心が正確に位置決め されるので、 プリ ズム ュニ ッ ト 9 1 0 は正確な位置に取付け られる。
本例では、 プリ ズム固定板 9 1 1 が複数本の固定ね じ に よ り、 ヘ ッ ド板 9 0 3 の底壁 9 2 に固定され、 こ の上面にプリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 が取付けられた構造 と なっている。
(光ク ロ ー ス ト ー ク等の防止機構)
次に、 本例のプリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 におレ、ては、 ラ イ ト ノ ルブ 9 2 5 R を通 過 した変調光束が入射する プリ ズム面に赤色光束は通過する力 f、 青色光束を吸収 遮断する ガラ ス フ ィ ル タ 9 1 2 を貼 り 付けてお く こ とが好ま しい。 すなわち、 第 2 4 図に示すよ う に、 プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 の赤色変調光束の入射面 9 1 O R に、 ガラ ス フ ィ ル 夕 9 1 2 を貼 り 付けてお く。 各ラ イ ト ノ ルブ 9 2 5 R , G、 B を通過 した各色の変調光束は、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 内を通過 して、 その X状 の反射面で反射されて、 投写 レ ン ズュニ ッ ト 6 の側に出射さ れる。
しか し、 各色の僅かの量の光は、 反射面で反射せずにそのま ま通過 して、 プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 を挟み対峙 してレ る液晶ラ イ ト ノ <ルブの側に到る。 例えば、 青色の変調光束が青反射面を通過 して赤色のラ イ ト バルブ 9 2 5 R の裏面から こ こ に入射して し ま う こ と がある。 逆に、 赤色の変調光束が赤反射面を通過 して青 色のラ イ ト ノ ルブ 9 2 5 Bの裏面力 ら こ こ に入射 して し ま う こ とがある。 さ ら に は、 緑色の変調光束が、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 内を通過せずに、 赤色のラ イ ト バルブ 9 2 5 R の側に反射されて し ま う こ と がある。 この よ う に裏面側から液晶 ラ イ ト バルブに光が入射する と、 その液晶パネルが誤動作する等の悪影響が出る おそれがある。 特に、 短波長側の光である青色の光に よ る このよ う な影響が特に
大き い。
そこ で、 上記のよ う に、 プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 における赤色変調光束の入射 面 9 1 0 R に、 ガラス フ ィ ル タ 9 1 2 を貼 り 付けて、 青色光束が裏面側から液晶 ラ イ ト バルブ 9 2 5 R に入射する こ と を防止すれば、 この よ う な弊害を回避する こ とがで き る。
なお、 上記のフ ィ ル タ 9 1 2 に加えて、 青色の変調光束の入射面の側に も、 赤 色光束を吸収する フ ィ ル タ を取 り 付けて も よ い。
(電源ュニ ッ ト 及び基盤の配置)
本実施例の投写型表示装置では、 次の よ う に して、 ノ イ ズ発生源と なる装置の 電力供給ラ ィ ン の最短化、 内部の電気信号の供給ラ ィ ン の最短化を図っ ている。 すなわち、 内蔵の電源回路を シ ー ル ドケー ス 7 0 1 に よ っ て電源ュニ ッ ト 7 を覆 う と 共に、 当該シ ー ル ドケー ス に直接に、 外部電源の取 り 入れ口およ び電源ス ィ ツ チ 3 7 を固定する よ う に してレ、る。
さ ら に、 装置外装ケー ス に形成さ れている光源ラ ンプ 8 0 1 を交換するために ラ ン プ交換盖 2 7 の着脱に連動 して装置電源のオ ン オ フ を行う ィ ン タ 一 口 ッ ク ス イ ッ チ 7 1 0 も、 電源ュニ ッ ト 7 のシ一 ル ドケース 7 0 1 に固定する よ う に して いる。
したがって、 これらが電源ユニ ッ ト 7 から離れた位置にある場合の よ う に、 こ れら と電源ュニ ッ ト 7 を接続する ために、 電源ュニ ッ ト 7 の外側を引 き 回される リ ー ド線が不要と な る。 この結果、 この よ う な リ ー ド線は電源ユニ ッ ト 7 内部の みに配置さ れてシー ル ドケー ス 7 0 1 に よ って シ ー ル ドさ れた状態と な る。 よ つ て、 ノ イ ズ発生源である電力供給ラ イ ン を最短化する こ と ができ る。
さ ら に、 光源ラ ンプュニ ッ ト 8 と 電源ュニ ッ ト 7 と を隣接配置する よ う に して いる。
これに よ り これらの間を接続する ための リ ー ド線も最短化でき、 こ の部分から のノ ィ ズ発生 も最小に抑制する こ と ができ る。
さ ら に ま た、 装置内部に配置されている ィ ン タ フ ヱ ース回路が搭載された ィ ン タ フ ヱ ース基板 1 1 と、 ビデオ信号処理回路が搭載された ビデオ基板 1 2 と、 各 駆動部分の制御回路が搭載さ れた制御基板 1 3 を次のよ う に配置 している。 まず、 イ ン タ フ ヱ 一 ス基板 1 1 と ビデオ基板 1 2 と を、 少な く と も その一部が隣接する
よ う に配置 して、 当該隣接 した位置において双方の基板間の電気的接続を形成す る よ う に し ている。 同様に、 前記ビデオ基板 1 2 と前記制御基板 1 3 も、 少な く と も その一部が隣接する よ う に配置 して、 当該隣接 した位置において双方の基板 間の電気的接続を形成する よ う に している。
これに よ り、 これら基盤が離れた位置にある場合のよ う に、 多数の信号線を引 き 回す必要がない。 よ って、 電気的 ノ イ ズ発生源である信号線を最短化でき るの で、 ノ イ ズ発生を抑制する こ とがで き る。
ま た、 前記イ ン タ フ ェ ー ス基板 1 1 と前記ビデオ基板 1 2 は、 共通の基板固定 板によ って装置内部に固定する と 共に、 当該回路固定板を シ ー ル ド板と して利用 して、 前記イ ン タ フ ヱー ス基板 1 1 お よ びビデオ基板 1 2 のシ ー ル ド構造を形成 する よ う に している。
よ って、 コ ンパク ト な構成でこ れ らの基板の部分のシ ー ル ド構造が形成される 以下にその具体的構成を説明する。
電源ユニ ッ ト 7 は、 第 2 図 Aに示すよ う に、 金属製のシ ー ル ドケース 7 0 1 の 内部に各構成素子が内蔵され、 こ の部分で発生する電気的、 磁気的ノ イ ズが外部 に漏れる こ と を防止 してある。 シ ー ル ドケー ス 7 0 1 は、 装置の外装ケー ス 2 の 左右の側壁に渡る大き さ であ り、 左端の部分は、 装置前方側に向けて一定の幅で 突出 した平面形状を している。 すなわち、 こ の突出部分 7 0 2 の前方には、 光学 系プロ ッ ク 9 の均一照明系の反射ミ ラ — 9 3 1 が装置前後方向に対 して 4 5度の 角度で配置されている。 この裏面側の空間は と か く デッ ト スペー ス にな り 易い。 本例では、 こ の空間 7 0 3 を有効利用するために、 シー ル ドケース 7 0 1 を この 空間 7 0 3 の側に突出させて突出部分 7 0 2 を形成 し、 電源ュニ ッ ト の構成部品 の配置空間を確保 している。
電源ユニ ッ ト 7 のシ ー ル ドケー ス 7 0 1 は、 矩形の中空断面を してお り、 その 剛性は他の部分に比べて一般的に高い。 このケー ス 7 0 1 の底面側は、 複数本の 固定ね じ に よ って、 ロ ア ー ケー ス 4 の底部 4 a に固定されている。 ま た、 その上 面側は、 同 じ く 複数本の固定ね じ に よ って、 ア ッ パー ケー ス 3 の上壁 3 a に固定 されている。 この よ う に、 本例では、 装置後端側においては、 ア ッ パー ケー ス 3 およ びロ ア一 ケース 4 を、 剛性の高いシール ドケー ス 7 0 1 に固定 してあるので、 装置後端部分の外装ケースは、 一体性が高 く 、 ま た剛性も 高 く な つ ている。
こ こ で、 電源ュニ ッ ト 7 は、 装置内に配置さ れている他の部品に比べて、 重量 が大き レ、。 この電源ユニ ッ ト 7 と 共に装置内において重量の大き い部品は、 へ ッ ド板 9 0 3 の前後に固定 したプリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 お よ び投写 レ ン ズュニ ッ ト 6 である。 本例では、 第 2 図 Aから良 く 分かる よ う に、 電源ユニ ッ ト 7 を装置後 端において横長の状態に配置 してある。 ま た、 電源ユニ ッ ト 7 の各構成素子の配 置を適切に設定する こ と に よ り、 その重心が、 装置の幅方向の中央に位置する よ う に調整 してある。 これに対 して、 装置前端側においては、 その中央にプリ ズム ユニ ッ ト 9 1 0 と投写レ ンズユニ ッ ト 6 が配置されている。 したがっ て、 本例に おいては、 装置の重心位置が、 ほぼ装置の幅方向お よ び前後方向の中心に位置す る よ う になる。 この結果、 携帯用ハ ン ド ル 3 8 を引出 して、 第 1 8 図に示す よ う に装置左側が上に向いた姿勢で装置を持ち運んでいる際に、 誤っ て装置を落下さ せて も、 装置は、 その中心が前後左右の中央に位置 しているので、 その姿勢の ま ま落下する こ と になる。 装置の重心位置が前後ある いは左右に片寄っ た位置にあ る と、 装置は重心の側に倒れながら落下する。 この よ う に落下する と、 装置の外 装ケースの角の部分が床面等に最初に衝突するので、 局部に過大な衝擊力が作用 して、 その部分が破損するおそれが極めて高い。 しか しながら、 本例では、 装置 はそのま ま前後、 左右に倒れる こ と な く 落下するので、 下側の装置右側面が全体 と してほぼ同時に床面等に衝突 し、 局部的な破損が発生するおそれが極めて低い と いう 利点がある。
さ ら に、 電源ュニ ッ ト 7 は従来においては、 その底面あるいは上面の側を外装 ケース 2 の側に固定 しているのみである。 し力1 し、 本例では、 第 2 図 Bから分か る よ う に、 電源ュニ ッ ト 7 の装置上下方向における重心位置に対応する高さ位置 の所で も、 固定ね じ 7 0 4 に よ って、 外装ケー ス 2 の側に固定 している。 本例で は、 ロ ア一ケ ース 4 の後壁 4 d に固定 している。 この結果、 装置に前後方向の振 動が加わっ た場合に、 電源ュニ ッ ト 7 の前後の揺れが効果的に防止さ れる。
—方、 本例の電源ユニ ッ ト 7 では、 こ こから各駆動部分への電力供給路等を可 能な限 り 短 く する こ と に よ り、 ノ イ ズ発生源である リ ー ド線を可能な限 り 短 く し、 これに よ り ノ イ ズの発生を抑制する よ う に している。 まず、 A C イ ン レ ッ ト 3 6 およ び主電源ス ィ ツ チ 3 7 は、 電源ュニ ッ ト 7 のシー ル ドケース 7 0 1 の後側面 に対 して直接に固定 してある。 したがって、 これらの各部分から電源ュニ ッ ト 7
ま で引 き 回される リ ー ド線を省略で き る。 ま た、 装置裏面に取 り 付けたラ ン プ 交換蓋 2 7 の開閉に連動する イ ン タ 一 ロ ッ ク ス ィ ッ チ 7 1 0 も電源ュニ ッ ト 7 の シ ー ル ドケー ス 7 0 1 の前側面に一体的に取 り 付けてある。 すなわち、 第 2 図 A に示すよ う に、 イ ン タ 一 ロ ッ ク ス ィ ッ チ 7 1 0 は、 シ ー ル ド ケ ー ス突出部分 7 0 2 の装置右側に僅かに離れた部分に取付け られている。 こ のス ィ ッ チ 7 1 0 の動 作部分 7 1 1 は下方に向いてお り、 こ こ力、'、 交換蓋 2 7 の上面から垂直に延びる 作動突起 2 7 1 に よ って常に上方に押 し上げられている。 この状態では、 イ ン タ 一ロ ッ ク ス ィ ッ チ 7 1 0 はオ ン状態にある。 こ れに対 して、 交換蓋 2 7 を外 した 状態では、 ス ィ ッ チ 7 1 0 の動作部分が下方に移動 して、 ス ィ ッ チはオ フ状態に 切 り 換わる。 この よ う に、 従来においては電源ユニ ッ ト 7 から離れた位置にあつ たス ィ ッ チ 7 1 0 を電源ュニ ッ ト のシール ドケー ス 7 0 1 の側面に固定 して、 そ こ ま での リ 一 ド線を短 く してある。
さ ら には、 本例の電源ユニ ッ ト 7 においては、 装置前側に K接配置さ れている ラ ンプュニ ッ ト 8 の駆動回路であるバラ ス ト 回路部分 7 2 0 を、 ラ ン プュニ ッ ト 8 と 同一の側に配置 してあ り、 こ こ から ラ ン プュニ ッ ト 8 ま での リ ー ド線を極力 短 く する よ う に してある。 この よ う に、 本例においては、 電源ユニ ッ ト 7 から 引 き 出されて各駆動部分に到る電力供給路を極力短 く してあるので、 従来に比べ て、 ノ イ ズ源が少な く な り、 ノ イ ズ発生を抑制する こ と がで き る。
第 1 1 図、 第 1 2 図お よ び第 1 3 図を参照 して、 イ ン タ フ ェ ー ス基板 1 1 、 ビ デォ基板 1 2 お よ び制御基板 1 3 の配置について説明する。 まず、 制御基板 1 3 は、 第 1 2 図に示す よ う に、 ア ツ ノ、'一ケー ス 3 の上壁 3 a の下側位置において こ れと平行に配置さ れ、 外周縁の複数の箇所で固定ね じに よ り、 ア ッ パー ケース 3 の側に固定さ れている。 この基板 1 3 は、 光学系ブロ ッ ク 9 およ び光源ラ ン ブュ ニ ッ ト 8 の上面を覆う 形状を している。 ま た、 プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 の直上部 分は矩形に切 り かかれた形状と な っ ている。 この基板 1 3 の装置左側の端部には、 装置上面の左側の端に配列 されている操作ス ィ ツ チ群 2 6 a に対応する接点が配 列されている。
第 1 3 図から分かる よ う に、 イ ン タ フ ェ ー ス基板 1 1 はロ アー ケー ス 4 の底壁 4 a よ り も僅かに高い位置において平行に配置されている。 ま た、 ビデオ基板 1 2 は、 このイ ン タ フ ェ ー ス基板 1 1 の表面側から装置上下方向に起立 した姿勢で、
装置左側の側壁に平行に配置されている。 こ れらの 2 枚の基板 1 1 、 1 2 は、 口 ァ 一 ケ ー ス 4 の底壁 4 a に固定 した基板固定金具 1 1 1 に よ っ て支持されて いる < ま た、 基板固定金具 1 1 1 の上端にはシ ー ル ド板 1 1 2 が取付け られてお り、 こ のシー ル ド板 1 1 2 の上端側は、 ビデオ基板 1 2 の上端ま で延びている。 したが つて、 こ れ ら の 2 枚の基板 1 1 、 1 2 、 シ ー ル ド板 1 1 2 およ び基板固定金具 1 1 1 に よ って、 これらの間にシ ー ル ド空間が区画形成されている。 したがって、 こ れらの間に配置されている電気素子、 電子素子から発生 した ノ ィ ズが外部に漏 れる こ とが防止される。
こ こ で、 各基板間の電気的接続は次のよ う にな っている。 まず、 イ ン タ フ ュ ー ス基板 1 1 の表面には、 ビデオ基板 1 2 の側 と のコ ネ ク タ 1 1 3 が配置されてい る。 ビデオ基板 1 2 の下端側の表面には、 こ の コ ネ ク タ 1 1 3 に差 し込み接続可 能な コ ネ ク タ 1 1 4 が配置 されている。 同様に、 ビデオ基板 1 2 の上端側の表面 には制御基板 1 3 の側と のコ ネ ク タ 1 1 5 が配置さ れている。 制御基板 1 3 の裏 面には、 このコ ネ ク タ 1 1 5 に差 し込み接続可能な コ ネ ク タ 1 1 6 が配置されて いる。 したがって、 第 1 3 図に示すよ う に、 各基板 1 1 、 1 2 、 1 3 を配置 した 状態においては、 相互の対応する コ ネ ク タ 同志が接続した状態になる。
この よ う に、 本例では、 各基板間の接続がリ ー ド線等を引 き 回すこ と な く 形成 されている。 したがって、 ノ イ ズ発生源が少な く 、 ノ イ ズの発生を抑制する こ と ができ る。
さ ら に、 本例では、 第 1 1 図から分かる よ う に、 制御基板 1 3 の外周縁の角の 部分を、 固定ね じ を用いて、 外装ケー ス 2 の側、 すなわち接地側に固定 してある。 このよ う な角の部分は、 ノ イ ズ発生が起こ り 易い部分である。 しか し、 本例のよ う に このよ う な部分を接地する こ と に よ り、 ノ ィ ズの発生を抑制する こ とが可能 と なっ ている。
(へ ッ ド板の部分の構造)
第 4 図 A、 第 4 図 B、 第 6 図を主 と して参照 してヘ ッ ド板 9 0 3 の形状を説明 する。 ヘ ッ ド板 9 0 3 は、 装置の幅方向に向けて垂直な姿努で延びる垂直壁 9 1 と、 この垂直壁 9 1 の下端から水平に延びる底壁 9 2 から基本的に構成されてい る。 垂直壁 9 1 は、 第 6 図に示すよ う に、 表面に縦横に補強 リ ブ 9 l a が多数本 形成されて面外剛性が高い壁であ り、 その中央部分には、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1
0 からの出射光が通過する ための矩形の開口 9 1 b が形成されている。 ま た、 こ の垂直壁 9 1 には、 プリ ズムュニ ッ ト 固定ね じのね じ孔 9 1 c が形成されている と共に、 投写レ ンズュニ ッ ト 6 の基端側を固定するためのね じ孔 9 1 d が形成さ れている。 第 4 図 Bから分かる よ う に、 垂直壁 9 1 の前面側の表面には投写 レ ン ズュニ ッ ト 6 の基端側が固定され、 その後面側の表面にはプリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 固定される。
このよ う に、 剛性の高い垂直壁 9 1 を挟み、 位置合わせ した状態で、 プリ ズム ュニ ッ ト 9 1 0 お よ び投写 レ ンズュニ ッ ト 6 が固定されるので、 こ れらの一 体性は高 く 、 衝擎カ等が作用 して も、 相互の位置ずれが発生するおそれは極めて 少ない と いう 利点がある。
へ ッ ド板 9 0 3 の底壁 9 2 の裹面には、 冷却フ ァ ン 1 5 が取付け られている。 この底壁 9 2 には、 冷却用空気を流通させる ための連通孔 (図示せず) が形成さ れている。
こ こで、 第 2 図 Bおよ び第 4 図 Aから分かる よ う に、 ヘ ッ ド板 9 0 3 の垂直壁 9 1 の上端お よ び下端には、 それぞれ、 ア ッ パー ケース 3 お よ びロ ア—ケース 4 への取付け部 9 1 e、 9 1 f が形成されている。 これらの部分が固定ね じに よ つ て、 それぞれ '一ケース 3 およ びロ アー ケース 4 の側に固定される。
このよ う に、 本例においては、 前述 したよ う に、 '一ケー ス 3 およ びロ ア — ケース 4 は、 その後端側の部分が電源ユニ ッ ト 7 に固定さ れ、 前端側の部分が ヘ ッ ド板 9 0 3 に固定されている。 このよ う に、 前後において剛性の高い部分に 固定されているので、 ケー ス 3 およ び ケー ス 4 の一体性、 剛性が 高 く なる。 よ っ て、 耐衝擎性の改善 され、 落下等に よ り破損が起き る こ と が少な く なる。
(冷却機構)
と こ ろで、 投写型表示装置 1 を携帯に便利な よ う に小型でコ ンパク 卜 に構成す る と、 内部空間 も狭 く な り、 冷却用空気の流通路を充分に確保でき ないこ と も あ る。 ま た、 電源ユニ ッ ト 7等は、 ノ イ ズ発生を防止する ためにシー ル ド板で覆う こ と が望ま しい力 このよ う にする と、 電源ユニ ッ ト 7 の内部は他の部分と隔離 された空間 と なる。 このため、 電源ユニ ッ ト 7 の内部に冷却用空気が充分に流れ ず、 効率良 く 冷却でき ない結果に も なる。 さ ら には、 外装ケース 2 の開けた外気
の導入口に 目詰ま り が起き た場合には、 充分な外気を装置内部に導入でき ないの で、 冷却動作が不十分になる と い う 弊害 も発生する。
このよ う な課題を解決 し、 装置内部の各部分を効率良 く 冷却する こ と のでき る 冷却機構を実現する ため、 実施例の投写型表示装置 1 は、 次のよ う な構成を採用 している。
実施例の投写型表示装置 1 の冷却機構 も、 基本的には従来と 同様に、 装置外装 ケー ス 2 に形成 した冷却用空気取 り 入れ口 2 8 と、 こ こから外気を ケー ス内部の 導入する吸気フ ァ ン 1 5 と、 ケー ス内部に導入された空気を外部に排出するため に装置外装ケース 2 に形成 した空気排出口 と、 こ の空気排出口を介 して内部の空 気を外部に排出する排気フ ァ ン 1 6 と を有 している。
本実施例では、 発熱源である光源ラ ンプュニ ッ ト 8 のラ ン プハ ウ ジ ン グ 8 0 2 を、 光軸方向の前面には冷却用空気を導入する ための通気口が形成され、 光軸方 向の後面には排気口が形成され、 左右上下の周面は実質的に封鎖された形状と し てある。 そ して、 このラ ンプハウ ジ ン グ 8 0 2 に形成 した前記排気口の背後に、 前記排気フ ァ ン 1 6 の吸引側を位置させた配置を採用 している。
これに よ り、 前記吸気フ ァ ン 1 5 から装置内部に導入された少な く と も一部の 空気流は、 光軸に沿って前記ラ ン ブハウ ジン グ 8 0 2 の前面の前記通気口の側か らその内部に流れこみ、 当該ラ ン プハウ ジ ン グ 8 0 2 内に配置されている光源ラ ン ブ 8 0 1 の周囲を通過 して、 後側に形成されている前記排気口から前記排気フ ア ン 1 6 の側に吸引 されて外部に排出 される。 このよ う に、 冷却用空気流が光軸 方向に沿って ラ ンプハウ ジ ン グ 8 0 2 内に流れ込み、 その周囲に沿って流れるの で、 効率良 く 内部のラ ン プ本体 8 0 5 、 リ フ レ ク タ 8 0 6 等の部分が冷却される。 ま た、 本実施例では、 発熱源である電源ユニ ッ ト 7 に、 その内部に冷却用空気 を強制的に導入する ための補助吸気フ ァ ン 1 7 と、 こ の補助吸気フ ァ ン 1 7 に よ り ュニ ッ ト 内に導入された空気をュニ ッ ト外に排出する排出口を取付けた構成を 採用 している。
これに よ り、 前記吸気フ ァ ン 1 5 から装置内部に導入された少な く と も一部の 空気流が、 前記補助吸気フ ァ ン 1 7 に よ って強制的に前記電源ユニ ッ ト 7 内に導 入されて、 当該ュニ ッ ト の内部お よ び前記排出口を経由 して前記排気フ ァ ン 1 6 の側に吸気されて外部に排出 される。 よ って、 電源ユニ ッ ト 7 がシー ル ドケー ス
7 0 1 等に よ って覆われた閉鎖空間 と なっていて も、 内部に充分な空気を流 して. こ こ を充分に冷却する こ と がで き る。
さ ら に、 本本実施例では、 前記空気取 り 入れ口 2 8 を前記外装ケー ス 2 の底壁 に形成 し、 この空気取 り 入れ口の直上に前記吸気フ ァ ン 1 5 を配置 して、 上方に 向けて冷却用の空気流を発生させる よ う に している と共に、 当該吸気フ ァ ン 1 5 の位置に対応する外装ケース 2 の上壁には第 2 の吸気口 2 4 を形成する よ う に し ている。 そ して、 これら第 2 の吸気口 2 4 と前記吸気フ ァ ン 1 5 の間には前記光 学レ ンズユニ ッ ト 9 が位置する よ う に し、 当該光学レ ンズユニ ッ ト 9 には、 前記 第 2 の吸気口 2 4 から導入された外気を前記吸気フ ァ ン 1 5 の吸引側に導 く と共 に、 当該吸気フ ァ ン 1 5 から吹き だされた空気を前記第 2 の吸気口 2 4 の側に導 く 空気流通路を形成 してお く よ う に してある。
この様に、 第 2 の吸気口 2 4 を形成 し、 こ こから導入 した空気を吸気フ ァ ン 1 5 の側に導い く よ う に しているので、 吸気フ ァ ン 1 5 の吸引側の吸気口 2 8 が目 詰ま り した場合で も、 この第 2 の吸気口 2 8 から充分な吸気を導入で き る。 よ つ て、 常に内部の冷却を充分に行う こ と ができ る。
こ こで、 前記吸気フ ァ ンの周囲を封止板 1 1 5 0 に よ って覆って、 前記光学レ ンズュニ ッ 卜 の前記空気流通路を轻て降下 した空気を前記吸気フ ァ ン 1 7 の吸引 側に導 く 空気通路を区画形成する こ とが好ま しい。
以下に、 第 7 図、 第 8 図、 第 9 図およ び第 1 0 図を参照 して、 本例の投写型表 示装置 1 における各発熱部分の具体的な冷却機構について説明する。
本例の装置 1 における基本的な冷却用空気の流れは、 平面的には、 第 8 図に示 すよ う な経路と な る。 装置 1 の底壁 4 a に形成 した通気孔 2 8 を通って外部から 冷却用吸気フ ァ ン 1 5 に よ って吸引 された空気は、 光学 レ ンズュニ ッ ト 9 の内部 を通過 して、 装置の右側面に配置 されている排気フ ァ ン 1 6 に よ っ て、 再び外部 に排出される。 主要な空気流の流通経路は第 8 図において太線で示 してある よ う に、 その一部の空気流 1 1 0 0 は、 平面的に見て、 光学 レ ンズユニ ッ ト 9 を通過 して、 直線に排気フ ァ ン 1 6 に至 り、 こ こ を通過 して外部に排出 される。
別の空気流 1 1 2 0 は、 光学レ ンズュニ ッ ト 9 から光源ラ ンプュニ ッ ト 8 の前 面側から、 そのァ ゥ タノ、 ウ ジ ン グ 8 0 4 に形成されている通気孔 8 0 4 a、 お よ びイ ンナーハウ ジ ン グ 8 0 3 に形成されている通気孔 8 0 8 を介 して、 その内部
に入 り 込む。 こ こ を通過 した後は、 裏面側の排気口 8 0 7 を通過 して、 その裏側 の排気フ ァ ン 1 6 を介して外部に排出 される。
これに対 して、 別の空気流 1 1 3 0 は、 光学 レ ン ズユニ ッ ト 9 を介 して、 電源 ュニ ッ ト 7 の端に取 り付けてある補助吸気フ ァ ン 1 7 に よ って吸引 さ れて、 電源 ュニ ッ ト 7 の内部に引 き込ま れ、 こ の内部を通過 して他端側から排気フ ァ ン 1 6 に よ って吸引 されて外部に排出 される。
第 9 図には、 電源ュニ ッ ト 7 の内部を通過する空気流 1 1 3 0 の流通経路の立 体的な流れを示 してある。 こ の図に示すよ う に、 空気流 1 1 3 0 は、 吸気フ ァ ン 1 5 に よ って外部から吸弓 I さ れた後に、 光学レ ン ズュニ ッ ト 9 における各ラ イ ト バルブ 9 2 5 R、 G、 Bの入射側お よ び出射側の表面に沿って上方に吹き上げら れ、 上ラ イ ト ガイ ド 9 0 1 に開けた通気孔を通って、 こ の上面と '一 ケー ス の上壁 3 a の裏面の間に入 り こみ、 こ れ らの間に沿っ て横方向の流れる。 次に、 上ラ イ ト ガイ ド 9 0 1 に開けた通気孔を通って、 均一照明光学素子である イ ン テ グ レ タ ー レ ンズ 9 2 1 、 9 2 2 が配置されている光学レ ンズュニ ッ ト 9 の部分を 降下 して、 下ラ イ ト ガイ ド 9 0 2 に開けた通気孔からその下側に回 り 込み、 し力、 る後に、 吸気フ ァ ン 1 7 を介 して電源ユニ ッ ト 7 の内部に導入さ れる。 この後は、 排気フ ァ ン 1 6 の側に流れ、 こ こ を介 して外部に排出される。
こ の よ う に、 本例では、 補助の吸気フ ァ ン 1 7 を配置 して、 強制的に電源ュニ ッ ト 7 の内部に冷却用空気流を導入 している。 したがっ て、 発熟源である電源ュ ニ ッ ト の内部を効果的に冷却する こ と がで き る。
第 7 図には、 光源ラ ン プュニ ッ ト 8 を通過 して流れる空気流 1 1 2 0 の立体的 な流れを示してある。 こ の図に示す よ う に、 空気流 1 1 2 0 は、 上ラ イ ト ガイ ド 9 0 1 と アバ一 ケース上壁 3 a の裏面の間に沿っ て流れて、 光源ラ ン プュニ ッ ト 8 の出射側の前端上部に至る。 こ こ から光源ラ ン プュニ ッ ト 8 の各構成部分の表 面に沿っ て流れて、 後ろ側の排気フ ァ ン 1 6 に到る。 すなわち、 空気流 1 1 2 0 は、 ア ウ タ ー ウ ジ ン グ 8 0 4 の内外の表面に沿って流れる と共に、 イ ンナ一 ウ ジ ン グ 8 0 3 の内外の表面に沿って流れる。 さ ら には、 リ フ レ ク タ 8 0 6 の表 面に沿っ て流れる。
こ の よ う に、 本例では、 光軸に沿って光源ラ ン プユニ ッ ト 8 の前端側から後ろ 側に向けて空気流 1 1 2 0 が形成さ れて、 ラ ンプ本体 8 0 5 、 リ フ レ ク タ 8 0 6
等の発熱源の周囲が効率良 く 冷却される。
次に、 本例では、 第 9 図、 1 0 力、ら分力、る よ う に、 '一ケースの上壁 3 a の側に も、 通気孔 2 4 が形成されている。 したがっ て、 例えば、 吸気フ ァ ン 1 5 の通気孔 2 8 に取 り 付けた フ ィ ル タ 2 9 に 目詰ま り が発生 して、 こ こ を介 して充 分な外気を導入で き な く なっ た場合には、 次の よ う に、 上側の通気孔 2 4 から外 気が導入される。 第 1 0 図に示すよ う に、 下側の通気孔 2 8 が詰ま る と、 内部が 負圧状態 と なるので、 上側の通気孔 2 4 から外気が導入され、 太線 1 1 4 0 で示 すよ う な空気流が発生する。 この空気流 1 1 4 0 は通気孔 2 4 から導入されて下 側の吸気フ ァ ン 1 5 に吸引 され、 こ こ を介して再び上方に吹き上げられる。 一部 は循環流と な って吸気フ ァ ン 1 5 を介 して循環する (勿論、 このよ う な循環流は 下側の通気孔 2 8 に 目詰ま り が起 き ていない正常な場合で も発生 している。 ) 。 それ以外の空気流は、 上述 したよ う な各空気流 1 1 1 0 、 1 1 2 0 、 1 1 3 0 と して各部分を通過 して流れて、 排気フ ァ ン 1 6 から外部に排出さ れる。
こ こで、 下側の通気孔 2 8 の目詰ま り 時に上側の通気孔 2 4 からの外気の導入 を効果的に行う こ と ができ る よ う に、 吸気フ ァ ン 1 5 の周囲には、 封止板 1 1 5 0 を取 り 付けてある。 この封止板 1 1 5 0 は、 通気孔 2 4 に対応する部分には通 気口が開いている力 その周囲は、 下ラ イ ト ガイ ド 9 0 2、 ヘッ ド板の底壁 9 2 の裏面に密着 されている。 従って、 第 1 0 図に示すよ う な循環流が効率良 く 形成 される。 すなわち、 上側の連通孔 2 4 からの外気の導入が効果的に行われる。 この よ う に、 本例では、 連通孔 2 4 を設けてあるので、 吸気フ ァ ン 1 5 の側の 外気導入用の連通孔 2 8 が詰ま っ た場合でも、 装置内部の冷却を支障な く 行う こ とができ る。 ま た、 封止板 1 1 5 0 を取 り 付けてあるので、 この よ う な 目詰ま り 状態において、 吸気フ ァ ン 1 5 から離れた通気孔 2 4 からの外気の導入を効率良 く 行う こ とがで き る。
(ラ イ ト バルブの位置决め機構)
次に、 第 4 図 A、 第 5 図を参照 して、 本例の液晶ラ イ ト 'ルブ 9 2 5 R、 G、 Bの位置决め機構について説明する。 これら 3 枚のラ イ ト バルブの位置決め機構 は同一であるので、 一つのラ イ ト バルブ 9 2 5 Rの位置決め機構について説明す る。
ラ イ ト バルブ 9 2 5 R が取付け られたラ イ ルブブロ ッ ク 1 2 0 0 は、 へッ
ド板 9 0 3 の底壁 9 2の上面に固定されている。 こ のラ イ ト ノ ルブブロ ッ ク 1 1 0 0 は、 この底壁 9 2 に取付けられる下調整板 1 2 1 0 を有 している。 この下調 整板 1 2 1 0 には、 左右一対の長孔 1 2 1 1、 1 2 1 2 が形成されてお り、 これ らは光路方向に長い形状と な ってお り、 これら を介 して、 固定ね じ 1 2 1 3、 1 2 1 4 に よ っ てへ ッ ド板の底壁 9 2 に固定されている。
この下調整板 1 2 1 0の上面には、 光路に垂直と なる状態でフ ォ ー カ ス調整板 1 2 2 0が取付け られている。 このフ ォ ー カ ス調整板 1 2 2 0 は、 垂直壁 1 2 2 1 と、 こ の下端から水平に光路上流側に延びる底壁 1 2 2 2 と、 垂直壁 1 2 2 1 の上端から水平に光路下流側に延びる上壁 1 2 2 3 を備えている。 底壁 1 2 2 2 の中心にはダボ 1 2 2 4 が形成され、 これが下調整板 1 2 1 0 に よ っ て回転可能 に支持されている。 よ っ て、 フ ォ ー カ ス調整板 1 2 2 0 は こ のダボ 1 2 2 4 を通 る垂線を中心と して左右に旋回可能である。 底壁 1 2 2 2 は、 一対の固定ね じ 1 2 2 5 に よ っ て下調整板 1 2 1 0 の側に固定されている。 一方、 フ ォ ー カ ス板 1 2 2 0の上壁 1 2 2 3 は、 固定ね じ 1 2 2 6 に よ っ て、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 の上面を覆 う カバ一 9 1 0 a に固定されている。 このね じ 1 2 2 6 のね じ孔 1 2 2 7 はね じ 1 2 2 6 よ り も大き な寸法に設定さ れてお り、 したがっ て、 ね じ 1 2 2 6 を緩めれば、 フ ォ ー カ ス調整板 1 2 2 0 の位置を前後左右に僅かに移動させ る こ と が可能 と なっている。 ま た、 こ の上壁 1 2 2 3 の先端部分には ノ ッ チ 1 2 2 8 が形成さ れて い る。 プ リ ズム ュニ ッ ト カ ノ <— 9 1 0 a の側に は、 こ の ノ ッ チ 1 2 2 8 に対 して所定の間隔で対峙する位置に も ノ ツ チ 9 1 0 bが形成されてい る。 フ ォ ー カ ス板 1 2 2 0 を取 り 付けた状態においては、 これらのノ ッ チの間に は、 マイ ナス ドラ イ バ一等の刃先を差 し込み可能な差 し込み溝 1 2 2 9が形成さ れる。 固定ね じ 1 2 2 6等を僅かに緩めた状態で、 この差 し込み溝 1 2 2 9 に ド ラ イ バー等の刃先を差 し込んで回転する と、 フ ォ ー カ ス調整板 1 2 2 0 は、 プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 に対 して、 ダボ 1 2 2 4 を 中心と して垂線回 り に旋回する と 共に、 光路方向 (前後方向) に も 移動する。
こ の よ う に光路方向に沿って前後に移動可能な フ ォ ー カ ス板 1 2 2 0 の垂直壁 1 2 2 1 には、 これと平行な状態で垂直調整板 1 2 3 0 が支持さ れている。 すな わち、 垂直壁 1 2 2 1 の上下には垂直調整板支持部が形成され、 こ れ ら の間に垂 直調整板 1 2 3 0が挟ま れている。 この垂直調整板 1 2 3 0の下端はア イ ラ ィ メ
ン ト ばね 1 2 3 1 を介して フ ォ ー カ ス板 1 2 2 0 の下端側に支持され、 上端側は フ ォ ー カ ス板 1 2 2 0 に取 り 付けた左右一対のァ ラ イ メ ン ト調整ね じ 1 2 3 2、 1 2 3 3 に よ って下方に押されている。 したがって、 この一対の調整ね じ 1 2 3 2、 1 2 3 3 のね じ込み量を調整する こ と に よ り、 垂直調整板 1 2 3 0 を フ ォ ー カ ス板 1 2 2 0 に対 して相対的に上下に移動させる こ とがで き る。
この垂直調整板 1 2 3 0 には、 これと平行な状態で水平調整板 1 2 4 0 が支持 されている。 この水平調整板 1 2 4 0 は、 左右の一方の側に ァ ラ イ メ ン ト調整ば ね 1 2 4 1 で押され、 他方の側は 1 本のァラ イ メ ン ト調整ね じ 1 2 4 2 に よ って 押されている。 したがって、 このね じ 1 2 4 2 のね じ込み量を調整する こ と によ り、 水平調整板 I 2 4 0 を垂直調整板 1 2 3 0 に対 して横方向に相対移動させる こ とがで き る。 この水平調整板 1 2 4 0 の中央部分に、 液晶ラ イ ト ノ、 'ルブ 9 2 5 Rが取付け られたラ イ ト ノ ルブュニ ッ ト 1 2 5 0 が固定されている。
この構成のラ イ ト ノ ·0レブブロ ッ ク 1 2 0 0 は、 これをへ ッ ド板底壁 9 2 に固定 した後には、 下調整板 1 2 1 0 を光路方向に沿って前後に調整する と 共に、 フ ォ — カ ス板 1 2 2 0 を ダボ 1 2 2 4 を中心と して垂線の回 り に旋回する こ と に よ り、 ラ イ ト バルブ 9 2 5 Rのフ ォ ー カス位置、 すなわち光路方向の位置決めを簡単に 行う こ とがで き る。 ま た、 垂直調整板 1 2 3 0、 水平調整板 1 2 4 0 を上下、 左 右に移動させる こ と によ り、 ラ イ ト ノ レブ 9 2 5 Rのァ ラ イ メ ン ト調整を行う こ とができ る。
こ こで、 本例のラ イ ト ノヽ'ルブブロ ッ ク 1 2 0 0 においては、 3 枚の板、 すなわ ち、 フ ォ ー カ ス調整板 1 2 2 0、 垂直調整板 1 2 3 0 お よ び水平調整板 1 2 4 0 は、 左右の略中央部分、 上端の中央部分の合計 3 箇所の位置で、 U字状の調整板 固定ばね 1 2 6 0 に よ っ て固定さ れている。 従来のよ う に、 これらの 3 枚の板を、 固定ね じに よ って固定している場合と は異な り、 フ ォ ー カ ス合わせ等を行う 際に、 固定ね じ を緩める等の操作が不要であ り、 固定ばね 1 2 6 0 を取 り 付けた ま ま調 整する こ とがで き る と い う 利点がある。 ま た位置決めを行っ た後に、 従来のよ う に固定ね じ を締め付けて 3 枚の板を固定する と、 締め付け動作に よ って、 折角調 整 した 3 枚の板がずれて し ま う おそれがある力、'、 本例では、 このよ う な操作が不 要なので、 調整後に 3 枚の板がずれるおそれはない。
しかる に、 位置決め後に、 3 枚の板を完全に一体化するために、 本例では、 3 枚
の板の上端部分に、 接着剤溜 1 2 7 0 を形成 してある。 この接着剤溜 1 2 7 0 に は、 3 枚の板の位置合わせが終わっ た後に、 接着剤を流 し こみ、 これら を接着固 定する。
(高さ調整用 フ ッ ト の構造)
第 1 4 図、 1 5 には、 それぞれ、 高さ調整用 フ ッ ト 3 1 R、 3 1 L を示 してあ る。 こ れらの双方のフ ッ ト は同一形状であ り、 その高さ調整機構も 同一であるの で、 一方のフ ッ ト 3 1 L について説明する。 こ のフ ッ ト 3 1 L は、 装置のフ ロ ン ト ケース 5 の下端から露出 している 円盤状のフ ッ ト 本体 3 1 1 と、 こ の上端から 同軸状態に延びる シ ャ フ ト 3 1 2 を有 している。 シ ャ フ ト 3 1 2 は、 ロ ア一 ケ一 ス 4 に固定支持されている フ ッ ト ァ ジ ャ ス タ板 3 1 3 に よ っ て上下に移動可能な 状態で支持さ れてお り、 その外周にはほぼ全長に渡って雄ね じ 3 1 7 が形成され ている。
フロ ン ト ケー ス 5 の下端から前方に露出 している フ ッ ト ス ト 一ボタ ン 3 2 Lの裏面側には、 板状のフ ッ ト ス ト ッ パ 3 1 4 がー体形成されている。 このフ ッ ト ス 、·一 3 1 4 には上記のシ ャ フ ト 3 1 2 が貫通 している貫通部 3 1 5 が形 成されている。 さ ら に、 フ ッ ト ス ト 、'ばね 3 1 6 に よ っ て、 常に、 フ ッ ト ス ト · 3 1 4 は装置前方側に向けて押されている。 したがっ て、 この ト ス ト ッ · 3 1 4 の前側のボタ ン 3 2 L は常に フ ロ ン ト ケー ス 5 から前方に突出 した状態 に保持されて い る。 こ の状態にお い て は、 フ ッ ト ス ト · 3 1 4 の貫通部 3 1 5 の内周面の一部分がシ ャ フ ト 3 1 2 の外周面に所定の圧力で当たっている。 こ の 貫通部の內周面には、 シ ャ フ ト の雄ね じ 3 1 7 に螺合可能な雌ね じ 3 1 8 が形成 さ れている。
この構成の高さ調整用 フ ッ ト 3 1 L は、 ばね 3 1 6 に よ っ て上下の移動が禁止 されている。 しかる に、 ボタ ン 3 2 L をばね力に抗 して押 し込む と、 そのフ ッ ト ス ト ' 3 1 4 力 f シ ャ フ ト 3 1 2 から外れる。 こ の結果、 フ ッ ト 3 1 L は フ ッ ト アジ ヤ ス タ板 3 1 3 に沿っ て上下に 自由に移動可能と なる。 したがって、 装置 1 を両手で持ち上げて、 左右のボ タ ン 3 2 L , R を押せば、 フ ッ ト 3 1 L、 3 1 R は自重に よ り 落下するので、 フ ッ ト を所定の長さ だけ引 き 出すこ と ができ る。 こ の後は、 フ ッ ト が目標と する長さ だけ引 き 出 された状態でボタ ン 3 2 L , R を雜 せば、 フ ッ ト はその位置に固定される。
この後は、 フ ッ ト 自体を旋回 させる と、 そのシ ャ フ ト 3 1 2 が、 ス ト ッ パ 3 1 4 の側のね じ 3 1 8 に沿って上下に微小移動する。 したがっ て、 ボタ ン 3 2 L R を押 して大ま かに調整 したフ ッ ト 3 1 L, Rの長さ を、 フ ッ ト 自体を回転させ る こ と に よ り、 微調整する こ とがで き る。 この よ う に して、 本例では、 装置 1 の 前端側の高さ調整を簡単な操作に よ り、 しかも短時間で行う こ とがで き、 装置 1 を希望の傾斜角度に設定する こ と がで き る。 (ハ ン ドル取付け構造)
第 1 7 図 A、 第 1 7 図 B を参照 して、 ン ド ル 3 8 の取付け構造を説明する。 ハ ン ドル 3 8 は、 装置 1 の側面に形成されたハ ン ドル収納用凹部 3 e に収納され ている。 ヽ ン ドル 3 8 はその一対の下端部分 3 8 a 3 8 b を中心と して旋回 し て、 横に引 き 出 した状態にでき る。 本例では、 ン ドルの回転軸 3 8 1 の軸受け 部分力 f '一ケー ス の側壁 3 b と、 ロ ア一 ケー ス側壁 4 b を組み合わせる こ と に よ り 形成される よ う になっている c ま た、 ハ ン ド ルの下端部分 3 8 a 3 8 b の周面には、 僅かに突出 した突出面 3 8 3 が形成されている。 この突出面 3 8 3 に よ っ て、 ハ ン ド ル 3 8 は第 1 7 図 Aの実線で示す収納位置 と、 想像線で示す 引出 し位置に、 所定の拘束力で固定される よ う になっている。
(制御系)
第 2 5 図は本例の投写型表示装置 1 の制御系の概略プロ ッ ク図を示 してある。 図に示すよ う に、 イ ン タ フ ェ ー ス回路基板 1 1 上の形成されている イ ン タ フ エ 一 ス回路を介して、 ビデオ信号が外部から入力 さ れる。 通常の ビデオ信号入力端子 である ビデオ入力端子 2 0 1 1 5 11 信号の入カ端子 2 0 1 2、 コ ン ビ タ 出力 R G , B信号入力端子 2 0 1 3 からの ビデオ信号は、 それぞれ A D コ ン バー タ 2 0 1 5 2 0 1 6 2 0 1 7 を介 して A D変換さ れる。 ビデオ入力端子 2 0 1 1 2 0 1 2 からの入力 ビデオ信号は、 A D変換後にデジ タ ルデコ ー ダ 2 0 2 1 を介 してデコ 一 ド されて V R A Mコ ン ト ロ ー ラ 2 0 3 1 が搭載されている 制御ブロ ッ ク 2 0 3 0 に供給される。
デジ タ ルデコ ー ダ 2 0 2 1 は、 ビデオ信号を R G Bの各 8 ビ ッ ト の映像信号に 変換 し、 変換誤の映像信号を V R A Mコ ン ト ロ ー ラ 2 0 3 0 に出力する。 ま た、 入力 された ビデオ信号の信号形態に関する情報をマ イ ク ロ コ ン ト ロ ー ラ 2 0 6 0 の側に出力する。
R G, Bの ビデオ入力信号は A D変換後に V R A Mコ ン ト ロ ー ラ 2 0 3 1 に
供給される。 ま た、 同期信号入力端子 2 0 1 8 からの垂直同期信号 V、 水平同期 信号 Hは同期信号処理回路 2 0 4 0 に供給さ れる。 音声情報は入力端子 2 0 5 0 からボリ ューム 2 0 5 1 を介 して入力 さ れ、 ア ン プ 2 0 5 2 を介 して、 左右のス ビー カ ー 1 4 R、 1 4 L に供給される。
2 0 6 0 は全体の制御を司るマイ ク ロ コ ン ト ー ラ であ り、 同期信号処理回路か らの信号と、 制御ブロ ッ ク 2 0 3 0 に設定されている P Cモ一 ド 2 0 3 2 と に基 づき、 入力 ビデオ信号がコ ン ピュー タ入力信号であるか否かを判別する。
ま た、 デジタ ルデコ ー ダ 2 0 2 1 から供給される判別信号 2 0 2 1 S に基づき 入 力 ビデオ信号の形態を判別する。 さ ら に、 V R A Mコ ン ト ロ ー ラ 2 0 3 1 に よ る V R A M 2 0 6 2への書き込み制御を行う。 さ ら には、 各液晶ラ イ ト ノ ル ブ 9 2 5 R、 G、 Bの書き込み動作を制御する。
V R A M 2 0 6 2 は、 V R A Mコ ン ト ロ ー ラ 2 0 3 1 に よ って展開 された映像 信号を記憶する。
制御ブロ ッ ク 2 0 7 0 に搭載されている ガ ン マ補正回路 2 0 7 1 は、 マイ ク ロ コ ン ト ロ ー ラ 2 0 6 0からノ ス イ ン タ フ ェ ー ス 2 0 3 3 を介 して供給される入力 ビデオ信号の形態に応 じて、 フ ラ ッ シュ メ モ リ 2 0 6 3 からデジタ ルガ ンマ補正 値を読みだ して、 映像信号に対する デジ タ ルガンマ補正を行う。 フ ラ ッ シ ュ メ モ リ 2 0 6 3 にはデジタ ルガンマ変換デー タが信号形態毎に記憶されている。
デジタ ルガンマ補正後の R、 G、 Bの各色の映像情報は、 各液晶ラ イ ト バルブ 9 2 5 R、 9 2 5 G、 9 2 5 Bの駆動回路 2 0 8 0 R、 G、 Bにそれぞれ供給さ れる。 各駆動回路においては、 デジ タ ル映像信号が D A コ ン パ一 2 0 8 1 を介 し てアナ ロ グ信号に変換さ れ、 增幅 · アナ ロ グガ ン マ補正回路 2 0 8 2 において、 増幅される と共にアナロ グガ ン マ補正が施される。 次に、 交流電圧重畳回路 2 0 8 3 において、 アナ ロ グ映像信号は交番駆動電圧に重畳さ れて、 L C D駆動用の 交番駆動電圧の形態と さ れる。 こ れ力 f、 サ ン ブルホル ダ 2 0 8 4 に入力 されて、 6相の L C D駆動電圧が生成され、 ノ < ッ フ ァ 2 0 8 5 を介 して各液晶ラ イ ト バル ブの電極間に印加さ れる。 これに よ り 液晶の各画素電極が映像信号に対応 して駔 動さ れる。
なお S R A M 2 0 6 4 は作業用のメ モ リ 領域であ り、 E E P R O M 2 0 6 5 は ユーザーが指定 した色の明る さ等の調整デー タ を記憶保持するためのメ モ リ であ
る。
(液晶ラ イ ト バル ブの駆動方法)
本例で使用 している液晶ラ イ ト バルブ 9 2 5 R、 9 2 5 G , 9 2 5 Bは同一構 造を したマ ト リ ク ス型表示パネ ルであ り、 前述 した特開昭 6 2 — 1 4 5 2 1 8号. ある いは同 6 2 - 2 5 4 1 2 4 号公報に開示されている も のと 同様な構造の も の である。
と こ ろ で、 液晶は、 印加電圧の極性に よ って透過率が変化 し、 フ リ ッ カ ー等の 弊害を生 じるので、 前記特関昭 6 2 - 2 5 4 1 2 4 号では、 Rお よ び B用の液晶 ラ イ ト バルブを同極性 (例えば 「正」 ) で駆動 し、 残 り の G用の反転構造の液晶 ラ イ ト バル ブを逆極性 (例えば 「負」 ) と なる よ う に駆動 して、 変動を平均化す る こ と でフ リ ッ カ ー等の弊害を抑制 している。 すなわち、 第 2 8 図に示すよ う に, 映像情報の各フ ィ ー ル ドの各画素の交流駆動電圧の極性を、 R、 B用のラ イ ト バ ルブと、 G用のラ イ ト バルブでは逆極性に している。 この図における矢印は、 各 ラ イ ト バル ブの選択駆動方向を示 している。
しか し こ の方法では、 3枚の液晶ラ イ ト バルブと して、 2種類の異なった構造 の も のを用いる必要があった。 そので、 3枚の液晶ラ イ ト バルブを全て同一構造 の も のを使用 して も、 交流駆動電圧の極性に よ る透過率の変動等に起因 した弊害 が発生 しないよ う、 本例では以下の よ う な駆動方法を用いている。
本例においては、 R、 Bの映像信号を一次記憶する ためのラ イ ンバッ フ ァ ( F I F 0 ) 2 0 6 4 R , 2 0 6 4 B を備えている。 こ れ ら に記憶された 】 画素ラ イ ン分の映像情報は、 害き込ま れた順序に従っ て読みだされて、 駆動制御回路 2 0 8 0 R , 2 0 8 0 Bに出力 される。 これに対 して、 Gの映像信号を一次記憶する ためのラ イ ン バ ッ フ ァ ( F I L O ) 2 0 6 4 Gは、 最後に耆き込ま れた画素情報 から順に読みだされて駆動制御回路 2 0 8 0 G に出力 さ れる。
第 2 6 図には、 各ラ イ ト バルブ 9 2 5 R、 G、 Bでの 1 画素ラ イ ン分の映像情 報の害き込みを示 してある。 この図に示すよ う に、 或る フ レームある いはフ ィ ー ル ドの映像情報における 1 画素ラ イ ン分の情報のう ち、 R、 Bについては、 ラ イ ン ノ ッ フ ァ 2 0 6 4 R、 2 0 6 4 B を経由 して、 液晶ノ レ ブ 9 2 5 R、 9 2 5 B の対応する画素ラ イ ンにおいてその選択駆動順に沿っ て害き込ま れてい く。 これ に対 して、 Gの 1 ラ イ ン分の情報については、 ラ イ ンノ、'ッ フ ァ 2 0 6 4 G を経由
して、 1 ラ イ ン の最後の情報から、 その選択駆動方向に向けて書き込ま れてい く < この よ う に、 液晶ラ イ ト 'ルブ 9 2 5 Gでは、 選択駆動方向は同一である力;、 窨 き込ま れる情報は左右が逆転 している。
すなわち、 各液晶ラ イ ト ル ブ 9 2 5 R、 9 2 5 G、 9 2 5 B を通過 した各色 の光束の う ち、 緑色光束 G はプリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 を通過 して投射レ ン ズュニ ッ ト 6 に到るのに対 して、 赤色光束 Rお よ び青色光束 B は、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 の X状の反射面で直角に反射さ れて、 投射レ ン ズュニ ッ ト 6 に到る。
したがって、 プリ ズムユニ ッ ト 9 1 0 を通過後は、 液晶ラ イ ト <ルブ 9 2 5 R、 9 2 5 B を通過 した赤色光束 Rお よ び青色光束 B は、 液晶ラ イ ルブ 9 2 5 G を通過 した緑色光束 G に対 して光像が左右反転 して し ま う。
しか し、 前述 したごと く 、 液晶ラ イ ト バル ブ 9 2 5 G では、 書き込ま れる情報 は左右が逆転 しているため、 プリ ズム ト 9 1 0 を通過後は、 各色光束は R , G , B は左右の光像の向 き が揃う こ と になる。
こ の よ う に、 本実施例では、 液晶ラ イ ト バル ブ 9 2 5 G を前述 した よ う な駆動 制御手段に よ っ て害き込み制御する こ と に よ り、 プリ ズムュニ ッ ト 9 1 0 通過に よ る光像の反転に対処で き るので、 液晶ラ イ ト <ルブ 9 2 5 R、 9 2 5 G、 9 2 5 B に、 同一構造の液晶 ラ イ ト バルブを使用する こ とが可能である。
次に、 本例では上記の よ う に 3 枚の液晶ラ イ ト バルブと して共通パネ ルを使用 してお り、 選択駆動方向が同一方向である力 £、 書き込ま れる映像情報は、 液晶ラ ィ ト バルブ G では左右が反転 している。 この場合、 これらの液晶ラ イ 'ルブを 駆動する駆動電圧は、 位相が同一の交番信号と すればよ い。 すなわち、 第 2 7 図 に示すよ う に、 ラ イ ト バルブ R、 B と ラ イ ルブ G は駆動方向に対応する各画 素が同極性と なる よ う に駆動する。 こ の よ う に駆動する と、 ス ク リ ー ン上に形成 される映像上においては、 左右が反転 した状態での対応関係 と な るので、 逆極性 の画素同志が重な り あ う こ と になる。
例えば第 2 7 図の 9 6 0 に示す よ う にラ イ ルブ R、 Bの正の画素に対 して は、 ラ イ ト バル ブ Gの負の画素が重な り あ う。 従っ て、 こ の よ う に各液晶ラ イ ト バルブを駆動すれば、 駆動電圧の極性に起因 した液晶の透過率の変動が原因 と な つて発生する フ リ ッ カ ー等を抑制する こ とがで き る。
ま た、 こ こ において、 人間の目の被視感度はグリ ー ン に対 して最も高いので、
グリ ー ンが逆極性と なる こ と によ り、 効率よ く 各画素に対する輝度差を輊減する こ とが出来る。
(デー タ圧縮のための液晶ラ イ ト バルブの駆動方法)
—方、 本例においては、 各液晶ラ イ ト バル ブ 9 2 5 R、 G、 Bへの映像信号の 鲁き込み動作を、 次のよ う に入力 ビデオ信号の方式に応 じて異な らせている。 まず、 コ ン ピュ ー タ入力である R G B信号が入力 される場合は次のよ う に してい る。 垂直方向の表示ラ イ ン数が 2 0 0 ラ イ ン を越え る ビデオモー ドでは、 フ ルラ イ ン駆動と している。 すなわち、 第 3 0 図 A に示すよ う に、 映像信号の各ラ イ ン の信号を、 液晶ラ イ ト バルブの各ラ イ ンへの害き込み信号 1 ラ イ ン分に 1 対 1 に 対応させている。 なお、 本例の液晶ラ イ ト バルブにおける垂直方向の有効表示ラ ィ ン数は 4 8 0本である。 したがっ て、 表示ラ イ ン数が 4 8 0本に満たない ビデ ォモ一 ドの場合には、 非表示のラ イ ン部分は黒 レ ベル表示 と して処理 している しかる に、 走査ラ イ ン数が 2 0 0 以下の ビデオモー ドでは、 液晶ラ イ ト ノ、 レブ を ダブルス キ ャ ン駆動方式に よ って駆動 している。 すなわち、 第 3 0 図 B に示す よ う に、 映像信号の各ラ イ ン信号を液晶ラ イ ト バル ブの 2 画素ラ イ ン に害き込む よ う に し て い る。
次に、 入力信号が、 日本国内の T V放送規格である N T S C方式の場合には、 良 く 知られている よ う に、 奇偶 2 フ ィ ー ル ドで 1 画面 ( フ レ ー ム ) が構成され、 1 フ レ ー ム の走査線数が 5 2 5 本である。 しか し こ の走査線 5 2 5 本の う ち、 垂 直方向の有効表示ラ イ ン数は約 4 8 0 本であ る ので、 本例では、 液晶 ラ イ ト バル ブを 1 フ ィ 一 ル ドの映像信号のみで 1 画面を構成するハ ー フ ラ イ ン駆動に よ り IE 動する と共に、 次の よ う に各フ ィ ー ル ドの表示を行う よ う に している。
まず、 第 3 1 図 A に示すよ う に、 奇数フ ィ ー ル ドでは映像 1 ラ イ ン 目 を液晶ラ ィ ト バルブの 1 およ び 2 ラ イ ン に対 して倍速変換 して害き込むための害き込み信 号を生成する。 以後同様に して、 映像 1 ラ イ ン分を、 液晶ラ イ ト バル ブの隣接す る 2 ラ イ ン に対 して倍速変化 して書き込む (ラ イ ンペア駆動方式) 。 これに対 し て、 偶数フ ィ ー ル ドでは、 第 3 1 図 B に示すよ う に、 映像 1 ラ イ ン 目 をそのま ま 液晶ラ イ ト バル ブの 1 ラ イ ン に鲁き込む。 以後は、 映像 1 ラ イ ン分を、 液晶ラ イ ト バル ブの隣接する 2 ラ イ ンに対 して倍速変換 して害き込むよ う に している。
—方、 P A L / S E C A M方式の ビデオ信号の場合には、 1 フ レ ー ム の走査線
数は 6 2 5 本である。 しか し この走査線 6 2 5 本の う ち、 垂直方向の有効表示ラ イ ン数は約 6 0 0 本であるので、 本例では、 次のよ う に して液晶ラ イ ト ノ ルブの ノヽ ー フ ラ イ ン駆動を行っ ている。
まず、 第 3 2 図 A に示すよ う に、 奇数フ ィ ー ル ドでは映像 1 ラ イ ン 目 を液晶ラ イ ト バルブの 1 、 2 ラ イ ンに倍速変換 して害き込む。 同様に映像 2 ラ イ ン 目 を液 晶ラ イ ト バルブの 3 、 4 ラ イ ンに倍速変換 して害き込む。 しか し、 次の映像 3 ラ イ ン 目 はラ イ ト ノ、 'ルブの 5 ラ イ ン にのみ書き込み。 以後は、 同様に して、 映像 3 ラ イ ン分づっ を、 ラ イ ト ノ ルブに対 して 2 、 2 、 1 ラ イ ンつづに割 り 当てる よ う に害き込み動作を行う (変則 ラ イ ンペア駆動) 。 これに対 して、 偶数フ ィ ー ル ド では、 第 3 2 図 B に示す よ う に、 映像 1 ラ イ ン 目 を ラ イ ト ノ ルブの 1 ラ イ ン に害 き込み、 映像 2 ラ イ ン 目 を ラ イ ト バルブの 2 、 3 ラ イ ン に倍速変換 して畲き込み、 映像 3 ラ イ ン 目 を ラ イ ト バルブの 4 ラ イ ンのみに害き込む。 以後は、 映像 3 ラ イ ン分づつ を、 ラ イ ト ノ ルブに対 して、 2 、 2 、 1 ラ イ ンづつに割 り 当てる よ う に 害き込み動作を行う。
このよ う に、 本例では、 走査線本数の多い P A L / S E C A M方式の ビデオ信 号を表示する場合には、 映像 3 ラ イ ンの う ちの 1 ラ イ ン分は倍速変換せずに、 ラ イ ト ノ、'ルブの 1 ラ イ ンにのみ書き込むよ う に してレ、る。 この結果と して、 ラ イ ト バルブに害き込ま れる映像信号は、 N T S C方式の場合の よ う に各映像 1 ラ イ ン 分を倍速変換 して ラ イ ト バルブに害き込む場合に比べて、 5 / 6 に圧縮された状 態と なる。 なお、 本例では、 映像 3 ラ イ ン を、 ラ イ ト ノ ルブに対 して、 2 、 2 、 1 ラ イ ンづつに割 り 当てる よ う に している。 こ の割 り 当て順序は、 2 、 1 、 2 で も よ レ、 し、 1 、 2 、 2 であって も よ い。
こ こで、 従来において、 N T S C方式の場合に比べて走査線数の多い P A L Z S E C A M方式の ビデオ信号を液晶パネ ル等に よ っ て表示する場合には、 映像信 号のう ちの所定本数のラ イ ン を間引 き処理する こ と に よ り 全体と して 5 / 6 にデ 一 夕圧縮 して有効表示数が 4 8 0 本に対応する よ う に していた。 しカゝ し、 この方 法では、 圧縮処理に よ り 欠落する映像信号ラ イ ンが発生する。 こ の結果、 例えば、 第 3 3 図に示す よ う な真円等の曲線図形を表示する場合には、 デー タ圧縮処理の ために不連続な表示形態 と なるおそれがある。
しか し、 本例の映像信号の処理方法である変則ラ イ ンペア駆動に よ れば、 欠落
する映像ラ イ ンは無いので、 このよ う な弊害を回避で き る。 ま た、 デー タ圧縮の ためにこのよ う な映像デー タ の間引 き処理が不要と なる。
( ガ ン マ補正方法)
本例では、 各液晶ラ イ ト バル ブ 9 2 5 R、 G、 B に入力 される映像信号に対 し ては、 デジ タ ル式と アナ ロ グ式の混合 したガ ン マ補正が施さ れる。 すなわち、 ガ ン マ補正回路 2 0 7 1 では、 各液晶 ラ イ ト ノ、'ル ブ 9 2 5 R、 G、 B の印加電圧— 透過率 ( V — T ) 特性に基づき、 予めフ ラ ッ シ ュ メ モ リ 2 0 6 3 に記憶されてい るデジタ ルガンマ補正値の変換テー ブルに従ってデジ タ ルガンマ補正を行う。 次 に、 映像信号を、 増幅 ' アナロ グガ ン マ補正回路 2 0 8 2 において、 所定の範囲 の部分のみに対 してアナ ロ グガ ン マ補正を施 している。
本例では、 第 2 9 図における V — T曲線に したがっ て、 映像信号に対 して全体 的にデジ タ ルガンマ補正を施 している。 補正は、 透過率が零から 1 0 0 % ま での 印加電圧を 1 6 階調に等分 して行っ ている。 デジ タ ル ガ ン マ補正の後は、 透過率 が実質的に零である黒側から 3 階調分をアナ ロ グガ ン マ補正 して曲線近似する よ う に し ている。
すなわち、 透過率が零である黒側から 白側にむけての 3 階調分 く ら いの間では、 図に示す よ う に、 V — T曲線の傾 き が急激に変化する。 したがって、 この部分を デジ タ ルガ ン マ補正 し ょ う と する と、 デー タ数が多 く 必要 とする。 本例では、 2 5 6 ビ ッ ト デー タ を用いてデジ タ ル補正を行っているので、 この部分への割 り 当 てデー タ数が多い と、 他の部分への割 り 当て数が減る。 これでは、 全体的なガ ン マ補正の精度が荒 く な つ て し ま う。 したがっ て、 デー タ数を多 く 必要と する部分 である黒から 3 階調分の部分も他の部分と 同様な補正デー タ 数を割 り 当てて、 近 似的なデジ タ ル補正を行い、 後段において この部分を再度アナ ロ グ補正する よ う に している。 アナロ グ補正では、 この部分を曲線近似に よ り 補正を行っている。 こ の よ う に、 本例では、 デジ タ ル ガ ン マ補正を施 した後に、 一部分の映像デー タ に対 して再度アナ ロ グ補正を施すこ と に よ り、 全体と して、 精度のよ いガン マ補 正を実現している。
これに加えて、 本例では、 フ ラ ッ シュ メ モ リ 2 0 6 3 内に予め入力映像信号の 信号形態に応 じて、 異なる デジ タ ル ガ ン マ補正用の変換テ ー ブルを用意 してある。 そ して、 入力映像信号の種類に応 じて、 対応する補正テー ブルを検索する よ う に
している。 こ のため、 入力映像信号が異なる形態 と なって も、 常に適切なガ ン マ 補正を施すこ とがで き る。 なお、 入力映像信号に応 じたガンマ補正値は、 予め記 憶 してお く 代わ り に、 演算回路を用いて演算する よ う に してい も よ い。