明 柳 書 新規セ フ ュ ム誘導体
[発明の背景]
発明の分野
本発明は、 強い抗菌活性を有し広範囲スぺクトルを特徴とするセフヱム誘導体 に関し、 さらに詳しくは、 セフエム の 3位置換基として、 置換または無置換 の 3— (イミダゾ 〔5, 1一 b〕 チアゾリゥムー 6—ィル) 一 1一プロべ二ノレ基 を有する新規なセフヱム誘導体に関する。
背景技術
セフヱム系 物質は優れた抗菌作用を示し、 かつ哺 に対して低い毒性を 有することから哺 の感染治療に極めて ¾な薬剤である。近 セフエム環 7位にアミノチアゾリルァセチル基を有するセフエム誘導体が強い抗菌力と β— ラクタマーゼに対する安定性とを持つことから、 数多くの研究開発がなされてい る。
セフタジダイムゃセフピロムに f ¾されるいわゆるォニゥム^セフエム系抗 生物質は 7位にアミノチアゾリルァセチル基、 3位に四級 ¾S!の置換基を有し、 強い抗菌活性とグラム陽性菌から ϋΙΜ菌までの広範囲スぺクトルを特徴としてお り、 世^ &国で数多く研究開発されている。 しかし、 これらのセフ夕ジダイムゃ セフピロムのようなォニゥム セフエム系化合物も、 近^ 臨床上で問題とさ れている 菌ゃ、黄色ブドウ球菌に代表されるグラム陽性菌に対する抗菌活性 という点では満足できるものではない。 これらに加え、 今日ではメチシリン耐性 黄色ブドウ球菌 (MR S A) やペニシリン耐性肺炎球菌 (P R S P) 等による感 染症が臨床上重大な問題となってきている。 そのためこれらの菌に対しても改善
された抗菌活性を有する新規なセフヱム系 物質を得ることが強く望まれてい ¾ (W. B. Wick, ' Cephalosporins, and Penicillins, Chemistry and Biology', E. H. F nn 編, Academic Press, New York, N.'Y. , 丄 972年, 第 11章;青木初 夫著、 「抗生物質研究の最先端」、 大野雅ニ ·大村智編、 (株) 東京化学同人発 行、 1987年, 18 · 1 セファロスポリン;岡本了一 ·井上松久著、総合臨 床、 Vol.42, No. 2, 1993年, 耐性発現と^!伝学などを参照) 。
固の概要]
本発明者らは、 今般、 3位側鎖として 3— (イミダゾ 〔5, 1— b〕 チアゾリ ゥムー 6—ィル) — 1—プロぺニル構造を有する化合物力く優れた抗菌活性を有す ることを見い出した。
従って、 本発明は、 強い抗菌活性を有し力、つ広範なスぺクトルを有する新規セ フエム誘導体の提供をその目的としている。
また本発明は、上記の新規セフエム誘導体を含有してなる医1*1^物の提供を その目的としている。
さらに本発明は、 上記の新規セフエム誘導体を投与する工程を含んでなる、 感 染症の治療法の提供をその目的としている。
さらに本発明は、 抗菌剤の製造のための上記の新規セフヱム誘導体の使用の提 供をその目的としている。
そして、 本発明による化合物は下記の"^式 (I) で表されるセフエム誘導体、 および製 的に許容されるその塩である。
Xは CHまたは Nを表し、
R1は、 水素原子、 0ト4 アルキル基 (このアルキル基の 1以上の水素原子は、 ハロゲン原子、 水酸基、 カルボキシル基、 c1-4 アルコキシカルボニル基、 カル バモイル基、 N— C^4 アルキル力ルバモイル基、 シァノ基、 アミノ基、 または c1-4 アルキルアミノ基で置換されていてもよい) 、 2_^アルケニル基、 c2_ 4 アルキニル基、 または c3_P シクロアルキゾレ基を表し、
R
2、 R
3、 R
4、 および R
5は、 同一でも異なっていてもよく、 それぞれ水 素原子、 C卜, アルコキシ基、 アルキルチオ基、 シァノ基、 カルボキシル 基、 アルコキシカルボニル基、 力ルバモイル基、 N— C
1 アルキルカル バモイル基、 ホルミノレ基、 アミノ基 (このァミノ基の liiLhの水素原子は、 ホル ミル基、 c
1-4 アルキルカルボニル基または(:卜
4 アルキルスルホニル基で置換 されていてもよい) 、 ハロゲン原子、 Cj_
4 アルキル基 (このアルキル基の 1以 上の水素原子は、 水酸基、 Cj_
4 アルコキシ基、 メルカプト基、 C卜
4 アルキル チォ基、 シァノ基、 ハロゲン原子、 カルボキシル基、 アルコキシカルボ二 ル基、 力ルバモイル基、 N-C
1_
4 アルキル力ルバモイル基、 ホルミル基、 アル キルカルボニル基、 ヒドロキシィミノ基、 c
1-4 アルコキシィミノ基、 アミノ基、 ホルミルアミノ基、 アルキルカルボニルァミノ基、 ハロゲン原子で置換さ れていてもよいじト アルキルカルボニルァミノ基、 力ルバモイルォキシ基、 N 一〇卜
4 アルキル力ルバモイルォキシ基、 〇卜
4 アルキルスルホニルァミノ基、 ゥレイド基、 アルキルウレィ ド基、 C
1-4 アルコキシカルボニルアミ
ノ基、 およびィミノじ卜4 アルキルアミノ基からなる群から選択される基で置換 されていてもよい) 、 c3_6 シクロアルキル基、 c2_4 アルケニル基または C9_
4 アルキニル基を表すか、 または
R2、 R3、 R4、 および R 3のいずれか二つが一緒になって、 C3_6 アルキ
レン基を表し、 このアルキレン基の 1以上のメチレン基は、 一 N H—、 一0—、 - S一または— C O—で置換されていてもよく、
nは 0または 1を表す。 )
上記 HIS式 ( I ) の化^!は、 グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して幅広 く強力な抗菌活性を有している。
[¾明の具体的説明]
本明細害において、 基または基の一部としての 「。卜 アルキル基」 とは、 直 鎖または分岐鎖状の c ^4 アルキル基を意味する。 その具体例としては、 メチル 基、 ェチル基、 プロピル基、 i s 0—プロピル基、 n—プチル基、 i s 0—ブチ ル基、 s—ブチル基、 t一プチノレ基が挙げられる。 また、 「アルキレン基」 とは 直鎖または分岐鎖状のアルカン鎖の両鎖端から水素原子を一つずつ除いて誘導さ れた二価の基を意味する。 また、 「ハロゲン原子」 とは、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 またはヨウ素原子を意味する。
式 ( I ) において R 1力、'表わす _4 アルキル基の好ましい具体例として は、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 1ーメチルェチノレ基、 フルォロメチル基、 ジフルォロメチル基、 2—フルォロェチル基、 3—フルォロプロピル基、 2—ヒ ドロキシェチル基、 シァノメチル基、 力ルバモイルメチル基、 (S ) 一 1一カル ボキシェチル基、 1一カルボキシー 1一メチルェチル基力 '挙げられる。 また、 R 1力く表わす C 2_4 アルケニル基の好ましい例としては 2—プロぺニル基が、 C 2_4 アルキニル基の好ましい例としては 2—プロピニル基力 <挙げられる。 また、 R 1力く表わす C 3_6 シクロアルキル基の好ましい例としては、 シクロペンチル基、 シクロへキシル基が挙げられる。
式 (I ) において R
2、 R 、 R
4および R
5は、 同一または異なってい てもよく、 アルコキシ基 (例えば、 メ トキシ、 エトキシ) 、 アルキ ルチオ基 (例えば、 メチルチオ) 、 シァノ基、 カルボキシル基、 〇卜
4 アルコキ
シカルボニル基 (例えば、 メ トキシカルボニル、 エトキシカルボニル) 、 力ルバ モイル基、 N—じ卜
4 アルキル力ルバモイル基 (例えば、 メチルカルバモイル、 ェチルカルバモイル) 、 ホルミル基、 アミノ基、 ハ uゲン原子、 C ^
4 アルキル 基、 c
3_
6 シクロアルキル基 (例えば、 シクロペンチル、 シクロへキシル) 、 C
9_
4 アルケニル基 (例えば、 2—プロべニル) 、 C
Q」 アルキニル基 (例えば、 2—プロピニル) を表わす。 ここで、 上記の アルキル基の一J¾±の水素原 子は置換されていてもよく、 その置換基の具体例としては、 7m , アル コキシ基、 メルカプト基、 アルキルチオ基、 シァノ基、 ハロゲン原子、 力
ルポキシル基、 C j_
4 アルコキシカルボニル基、 力ルバモイル基、 N— C ^
4 了 ルキルカルバモイル基、 ホルミル基、 アルキルカルボニル基、 ヒドロキシィミノ 基、 C ^ , アルコキシィミノ基、 アミノ基、 ホルミルアミノ基、 C j_
4 アルキル カルボニルァミノ基、 ハロゲン原子で置換されていてもよいじト アルキルカル ボニルァミノ基、 力ルバモイルォキシ基、 N—じト アルキル力ルバモイルォキ シ基、 C
1_
4 アルキルスルホニルァミノ基、 ウレイ ド基、 N - C ^^ アルキルゥ レイド基、 および c ^
4 アルコキシカルボニルァミノ基が挙げられる。 これらの 置換基で置換された アルキノレ基の具体例としては、 カルボキシメチル基、
力ルバモイルメチル基、 ヒドロキシメチル基、 2—ヒドロキシェチル基、 (ホル ミルァミノ) メチル基、 フルォロメチル基、 ジフルォロメチル基、 (ヒドロキシ ィミノ) メチル基、 ジメ トキシメチル基、 ァセトキシメチル基、 メ トキシメチル 基、 (R) —1一 (ホルミルァミノ) ェチル基、 (S ) —1— (ホルミルァミノ) ェチル基、 2 - (ホルミルァミノ) ェチル基、 (N—ホルミル一N—メチルアミ ノ) メチル基、 ウレイドメチル基、 (力ルバモイルォキシ) メチル基、 (N—メ チルカルバモイルォキシ) メチル基、 2 - (力ルバモイルォキシ) ェチル基、 (ァセチルァミノ) メチル基、 (トリフルォロアセチルァミノ) メチル基、 (N 一メチルウレイ ド) メチル基などが挙げられる。
さらに R2、 R3、 R4、 および R 5のいずれか二つ力く一緒になって、 C3_6 アルキレン基を表わし、 環構造を形成していてもよい。 さらに、 この c3_6 アル キレン基の一 ±のメチレン基は、 一 NH―、 一◦一、 一 S―、 または一 CO— で置換されていてもよい。 このような構造の好ましい例としては例えば 1ーォキ ソー 2―ァザプロパノ基等が挙げられる。 それらの構造を示せば例え (ί 記の通 りである。
本発明による"^式 enのセフエム誘導体の具体例としては例え (rF記の化 合物が挙げられる:
(6R, 7R) -7- { (Z) -2- (5—ァミノ一 1, 2, 4ーチアジアゾ ール一 3—ィル) 一2—フルォロメ トキシィミノァセ卜アミ ド} 一 3— {3- (イミダゾ [5, 1— b] チアゾリゥム— 6—ィル) 一 1—プロぺニル } -3- セフヱムー 4一カルボキシレー卜 ( 子内塩) 、
(6R, 7R) -7- { (Z) -2 - (5—ァミノ一 1, 2、 4ーチアジアゾ 一ルー 3—ィル) 一2—フルォロメ トキシイミノアセトアミ ド} 一 3— {3-
(3—メチルイミダゾ [5, 1— b] チアゾリゥムー 6—ィル) 一 1一プロぺニ ル} —3—セフエム一 4—カルボキシレート ΘΗ1内塩) 、
(0R, 7R) 一 7— { (Z) -2- (5—アミノー 1, 2, 4—チアジアゾ 一ルー 3—ィル) 一2—フルォロメ トキシイミノアセトアミ ド} 一 3— {3-
(3—力ルバモイルイミダゾ [5, 1 -b] チアゾリゥム— 6—ィル) 一 1—プ 口ぺニル } —3—セフエム一 4—カルボキシレート (^内塩)、 そして
(6R, 7R) -7- { (Z) -2- (5—アミノー 1, 2, 4—チアジアゾ 一ルー 3—ィル) 一 2—フルォロメ トキシイミノアセトアミ ド} —3— {3-
(5—ホルミルアミノメチルイミダゾ [5, 1— b] チアゾリゥムー 6—ィル) 一 1—プロぺニル } 一 3—セフエムー 4一カルボキシレート (^内塩) 。
本発明の ~¾式 (I) の化合物は、 製 的に許容されるその塩とすることが できる。 そのような塩としては、 医学上許容される^ 性塩を挙げることができ る。 好ましくは、 アミノ基または Zおよびイミダゾ [5, 1— b] チアゾリゥム 一 6—ィル基における塩として、 フッ化水素酸、 塩酸、臭化水素酸、 ヨウ化水素 酸等のハロゲン化水素酸塩、 硫酸塩、 硝酸塩、 リン酸塩、 過塩素酸塩、 炭酸塩等 の無機酸塩、 酢酸、 トリクロ口酢酸、 トリフルォロ酢酸、 ヒドロキシ酢酸、 乳酸、 クェン酸、 酒石酸、 シユウ酸、安息香酸、 マンデル酸、 酪酸、 マレイン酸、 プロ ピオン酸、 ϋ?、 リンゴ酸等のカルボン酸塩、 ァスパラギン酸、 グルタミン酸等 の ¾ttアミノ酸塩、 メチンスルホン酸、 p—トルエンスルホン酸等のスルホン酸 塩、 ァスコルビン酸塩等の有機酸塩力挙げられ、 カルボキシル基における塩とし て、 ナトリウム、 カリウム、 リチウム等のアルカリ金属塩、 カルシウム、 マグネ シゥム等のアルカリ土類金属塩、 アンモニゥム塩、 トリェチルァミン、 トリメチ ルァミン、 ジェチルァミン、 ピリジン、 エタノールァミン、 トリエタノールアミ ン、 ジシクロへキシルァミン、 プロ力イン、 ベンジルァミン、 N—メチルビペリ ジン、 N—メチルモルホリン、 ジェチルァリニン等の有機アミン塩、 リジン、 ァ
ルギニン、 ヒスチジン等の塩基性ァミノ酸塩が挙げられる。
化合物の製造
本発明による"^式 (I) の化合物は好ましくは下記のス ÷—ムに従って製造 するこ
(I)
(上記スキーム中、
X、 R1, R2、 R 、 R4、 R°. および nは"^式 (I) で定義したもの と同じ意味を表わし、
R0は、 水素原子、 またはァミノ保護基 (例えばトリチル基、 クロロアセチル 基、 ホルミル基等) を表わし、
R 7は R 1と同じ意味を表わすが、 但し R 1がカルボキシル基を有する場合、 そのカルボキシル基は保護基 (例えば、 ジフヱニルメチル基、 ベンジル基、 p— メ トキシベンジル基、 p—二トロべンジル基、 t e r t—ブチル基、 ァリル基、 2 , 2 , 2—トリクロ口ェチル基等) で保護されていてもよく、 またはォキシム 基の保護基 (例えば、 トリチル基等) を表わし、
R 8は、 水素原子、 またはカルボキシル保護基 (例えば、 ジフエニルメチル基、 ベンジル基、 p—メ トキシベンジル基、 p—二トロべンジル基、 t e r t—ブチ ル基、 ァリル基等) を表わし、
Wは脱離基を表わし、 好ましくはハロゲン原子、 ジフヱニルホスホリルォキシ 基、 メタンスルホニルォキシ基、 p—トルエンスルホニルォキシ基、 トリフルォ ロメ夕ンスルホニルォキシ基、 またはァセトキシ基等を表わす。 )
スキーム中の式 (Π) の化^と式 (m) の化合物との反応は、 式 (Π ) の化 合物に対して等量または ^置の式 (ΙΠ) の化合物とを、 適当な溶媒 (例えば、 アセトン、 メチルェチルケトン、 詐酸ェチル、 クロ口ホルム、 ジクロロメタン、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン、 N, N—ジメチルホルムアミ ド、 ァセトニト リル、 へキサメチルリン酸トリアミ ド、 トルエン、 メタノール、 エタノール等) 中、 一 2 0 °C〜5 0。Cの SJ^で、 3〜2 4時間反応させることにより終了させる ことができる。 得られた式 (IV) の化合物を必 であればシリカゲルまたはセフ アデックス L H 2 0などのカラムクロマトグラフィー、 結晶化して精製する。 ここで、 R 0と R 8とが水素原子でありかつ R 'が R 1と同一の場合は、 次の 脱保護の工程を経ることなく本発明の" H¾式 ( I ) で示される化合物を得ること ができる。
—方、 R 6、 R 7、 および R 8を脱保護して本発明による一般式 ( I ) の化合 物が得られる場合、 R 6、 R '、 および R。の脱保護反応は、 用いた保護基を除 去する通常の方法に従って行なうことができる。 酸性条件で基 R 0、 R 7、 また
は R 8力く脱保護できる場合はトリフルォロ酢酸、 ギ酸、 塩酸等で式 (IV) の化合 物を処理すればよい。 還元条件で、 基 R6、 R7、 または R 8が除去される場合 は、 各種の触媒による接触還元あるいは亜鉛等の金属還元剤で式 (IV) の化合物 を処理すればよい。 また、 R 6がクロロアセチル基である場合は、 式 (IV) の化 合物を各種のチオアミ ドと反応させることで除去することができる。
このようにして得られた式 (I) の化合物はその水溶液から pHを調節するこ とで結晶化または沈殿化させることができる。 また、 必要であれば、 式 (I) の 化合物を、 非イオン性のマクロポーラスレジンを用いるクロマトグラフィーまた はセフアデックス等を用 、るゲル慮過で精製して単離することができる。
前言 Ξ¾ (Π) の化合物は公知の方法またはそれに準じた方法で合成することが できる。 その方法については例えば、 特開昭 63— 26447号公報、
J. An t i b i 0 t. , 43 (5) , 533 (1990) に記載されている。 また、 前言 B¾ ( ) の化合物も同様に公知の方法またはそれに準じた方法で合 成することができる。 具体的には L i e b i g s Ann. C h e m. , 679, 144 (1964) に記載された方法に準じて合成できる。
化合物の用途/医薬組成物
本発明による化合物は、 グラム陽性菌、 グラム陰性菌に対して幅広く強い抗菌 活性を有している。 特に種々の; S—ラクタマ一ゼ i菌に対して有効な抗菌力を 有している。 また、 その毒性も低く、 かつ吸収性も高い。
従って、 本発明による化合物は、 ヒトを含む動物の各種病原性細菌に起因する 感染症の治療に用いることができる。
本発明による化合物およびその薬理学上許容される塩を有効 として含有し てなる医薬組成物は、 経口または非経口 (例えば、静注、 筋注、 皮下投与、 直腸 投与、 ^^投与) のいずれかの投与経路で、 ヒトおよびヒト以外の動物に投与す ることができる。
従って、 本発明による化合物を有効成分としてなる医薬 物は、投与経路に 応じて適当な剤形とされ、 具体的には主として静注、 筋注等の注射剤、 カプセル 剤、 錠剤、 顆粒剤、 散剤、 丸剤、 細粒剤、 トローチ錠等の経口剤、 直腸投与剤、 油脂 ¾ 剤、水 剤等のいずれかの製剤形態に調製することができる。
これらの各種製剤は通常用いられている賦形剤、増量剤、 結合剤、 湿潤化剤、 崩壌剤、 表面活性剤、 滑沢剤、 分散剤、 緩衝剤、 保存剤、 溶解補助剤、 防腐剤、 矯味矯臭剤、無痛化剤、 安定化剤等を用いて常法により製造することができる。 使用可能な無毒性の上記添加剤としては、 例えば乳糖、果糖、 ブドウ糖、 ゼラチン、 炭酸マグネシウム、 合成ゲイ酸マグネシウム、 タルク、 ステアリン酸 マグネシウム、 メチルセルロース、 アラビアゴム、 ポリエチレングリコール、 シ 口ップ、 ワセリン、 グリセリン、 エタノール、 プロピレングリコール、 クェン酸、 塩ィ匕ナトリゥム、 亜硝酸ソーダ、 リン酸ナトリゥム等力《挙げられる。
投与量は、用法、 患者の年齢、 ½SIJ、 症状の ¾ ^等を考慮して適宜決定される が、 感染症の治療のためには、 通常成人一日一人当たり約 100mg〜4000 mg、好ましくは 500mg〜200 Omgの投与量であり、 これを一日一回ま たは数回に分けて投与することができる。
[«例]
本発明を以下の実施例によって詳細に説明する力 本発明はこれら実施例に限 定されるものではない。
難例 1
(6R, 7R) 一 7— { (Z) -2- (5—アミノー 1, 2, 4—チアジアゾー ルー 3—ィル) 一 2—フルォロメ トキシイミノアセトアミ ド} - 3 - {3 - (ィ ミダゾ [5, 1-b] チアゾリゥム一 6—ィル) 一 1一プロべ二 .ル} 一 3 —セフ ェムー 4一カルボキシレート ( ^F内塩)
ジフエニルメチル (6R, 7 R) — 7— { (Z) —2— (5—トリチルアミ
ノ一 1, 2, 4—チアジアゾールー 3—ィル) 一2—フルォロメ トキシイミノア セトアミ ド} 一 3— (3—クロ口一 1—プロぺニル) 一3—セフエム一 4—カル ボキシレート 356mgをァセトン 4m 1に溶解し、 ヨウ化ナトリウム 85mg を加え、 室温にて 1時間撹拌した。 アセトンを ¾E下にて留去し、 酢酸ェチル 10ml、 20%食塩水 5ml、 5 %チォ硫酸ナトリウム水溶液 5 m 1を加えて、 激しく撹拌後分液した。 有棚を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 E下に溶媒 を留去してジフエニルメチル (6R, 7R) -7- { (Z) 一 2— (5—トリ チルアミノー 1, 2, 4—チアジアゾールー 3—ィル) 一 2—フルォロメ 卜キシ イミノアセトアミ ド} —3— (3—ョードー 1—プロべニル) 一 3—セフエムー 4一カルボキシレートを得た。
この得られたョ一ド体を N, N—ジメチルホルムアミ ド 4mlに溶解し、 イミ ダゾ [5, 1-b] チアゾール 6 Omgを加え、 室温にて 4時間撹拌した。 反応 混合物にトリフルォロ酢酸ナトリウム 2. 720 gを水 16mlに溶解した水溶 液を加えた。 析出した ¾Jgを據取した後、 乾燥した。
この固体をァニソール 2m 1に加え、 氷冷下トリフルォロ酢酸 4m 1を加え、 室温にて 1時間撹拌した。 この反応混合物を、 氷冷下、 イソプロピルエーテル 2 Om 1に滴下し、 ^する ¾Jgを tt取した後、 乾燥した。
得られた固体を水 3 m 1に懸 Sさせ、飽和炭酸水素ナトリゥム水溶液によって 中和して pHを?〜 8とし、 これを HP— 20 (溶離液: 5%、 10%アセトン 水) 、 次いで LH— 20 (溶雜液: 50%メタノール水) にて精製した。生成物 を凍結乾燥して、 の化合物 69m gを得た (収率 31%)。
NMR (D20) δ (HD0 = 4. 80) : 3. 67 (2 H, s) 、 5. 10 (2H, d, J = 6Hz) 、 5. 28 (1 H, d, J=5Hz) 、 5. 86 (2 H, d, J=54Hz) 、 5. 86 (1 H, d, J=5Hz) 、 6. 10 (1H, d t, J =5Hz, 16Hz) 、 6. 84 (1 H, d, J = 16Hz) 、
7. 53 (1 H, d, J =5Hz) . 7. 68 (1H, s) 、 7. 93 (1H, d. J =5Hz)、 9. 28 (1H, s)。
難例 2
(6R, 7R) — 7— { (Z) — 2_ (5—アミノー 1, 2, 4—チアジアゾー ルー 3—ィル) 一 2—フルォロメ トキシィミノァセトァミ ド } 一 3 - {3- (3 ーメチルイミダゾ [5, 1— b] チアゾリゥムー 6—ィル) 一:! 一プロぺニル } —3—セフエムー 4一カルボキシレート (分子内塩)
ジフエニルメチル (6R, 7R) — 7— { (Z) — 2— (5—トリチルアミ ノ一 1, 2, 4ーチアジアゾール一3—ィル) 一 2—フルォロメ トキシイミノア セ卜アミ ド} —3— (3—クロロー 1一プロぺニル) 一 3—セフエム一 4一カル ボキシレート 356m gと、 3—メチルイミダゾ [5, 1— b] チアゾール 66 m gとを用いた以外は実施例 1と同様の方法により、 表題の化合物 82 m gを 得た (収率 35%)。
NMR (D20) δ (HDO = 4. 80) : 2. 49 (3H, s)、 3. 67 (2H, s)、 5. 09 (2H, d, J = 6Hz) 、 5. 28 (1H, d, J = 5Hz) 、 5. 85 (2H, d, J = 54Hz) 、 5. 86 (1H, d, J =5 Hz) 、 6. 10 (1H, d t, J = 5H z, 16Hz) 、 6. 84 (1 H, d, J =16Hz) . 7. 11 (1H, s)、 7. 65 (1H, s)、 9. 27 (1 H, s) o
実施例 3
(6R, 7R) — 7— { (Z) — 2— (5—アミノー 1, 2, 4—チアジアゾー ルー 3 _ィル) 一 2—フルォロメ トキシィミノァセトアミ ド} —3— {3- (3 —力ルバモイルイミダゾ [5, 1一 b] チアゾリゥム一 6—ィル) — 1—プロべ 二ル} 一 3—セフエムー 4—カルボキシレート 内塩)
ジフヱニルメチル (6R, 7 R) — 7— { (Z) —2— (5—トリチルアミ
ノー 1, 2, 4—チアジアゾールー 3—ィル) ー2—フルォロメ トキシイミノア セトアミ ド} —3— (3—クロ口一 1—プロぺニル) 一3—セフエム一 4一カル ボキシレート 356mgと、 3—力ルバモイルイミダゾ [5, 1— b] チアゾー ル 8 Omgとを用いた以外は実施例 1と同様の方法により、 表題の化合物 83m g得た (収率 34%)。
NMR (D 0) 0 (且 DO = 4. 80) : 3. 67 (2H, s) 、 5. 13 (2H, d, J = 6Hz) 5. 28 (1H, d, J=5Hz) 、 5, 86 (2 H, d, J = 54Hz)、 5. 86 (1H, d, J = 5Hz) 、 6. 11 (1 H, d t, J =5Hz, 16Hz)、 6. 84 (1H, d, J = 16H z) .
7. 77 (1H, s)、 8. 38 (1H, s)、 9. 67 (1H, s)。
(6R, 7R)_— 7— _{ (Z) — 2— (5—アミノー 1, 2, 4—チアジアゾー ルー 3—ィル) 一 2—フルォロメ トキシィミノァセトアミ ド} 一 3- - {3- (5
—ホルミルアミノメチルイミダゾ [5, 1一 b] チアゾリゥムー 6- -ィル) 一 1 一プロぺニル } 一 3—セフエム一 4一カルボキシレート ( ^?内塩)
ジフエニルメチル (6R, 7R) — 7— { (Z) — 2— (5—トリチルアミ ノー 1, 2, 4ーチアジアゾール一3—ィル) 一2—フルォロメ トキシイミノア セトアミ ド} —3— (3—クロロー 1一プロぺニル) 一3—セフヱム一 4—カル ボキシレート 356mgと、 5—ホルミルアミノメチルイミダゾ [5, 1— b] チアゾール 87 m gとを用いた以外は ^例 1と同様の方法により、 表題の化合 物 44m gを得た (収率 18%)。
NMR (D20) δ (HDO = 4. 80) : 3. 65 (2H, s) 、 4. 98 (2H, s) 、 5. 15 (2H, d, J=6Hz) 、 5. 26 (1 H, d, J = 5Hz) 、 5. 85 (2H, d, J = 54Hz) 、 5. 85 (1H, d, J =5 Hz) . 6. 05 (1 H, d t, J = 5Hz, 16Hz) . 6. 69 (1H, d,
J = 16Hz) 、 7. 58 (1 H, d, J = 5Hz) 、 7. 68 (1H, s) 、 8. 04 (1H, d, J = 5Hz)、 8. 18 (1H, s) 0
製剤例
注射用製剤
1バイアル中本発明による化合物 100 Omg (力価) を含有するように無菌 的に分注する。
カプセル剤
本発明による化合物 250部 (力価)
乳 糖 60部 (力価)
ステアリン酸マグネシウム 5部 (力価)
これらを均一に混合し 25 Omg (力価) /カプセルになるようカプセルに充 填する。
直腸投与用ソフトカプセル剤
ォリーブ油 160部
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 10部
へキサメタリン酸ナトリウム 5部
これらからなる均一な基剤に本発明による化合物 25部 (力価) を加えて均一 に混合し、 25 Omg (力価) /カプセルになるように直腸投与用ソフトカプセ ルに充填する。
抗菌力試験
被験化合物の抗菌活性を、 常法の倍数希釈法で測定された各種の細菌に対する 最小発育 P ih離により評価した。 実験は、 感性ディスク用培地 N (日水製薬社 製) に供試菌を 106 CFUZmlで接種し、 35°Cで 18〜20時間培養する ことにより行った。
最小発育„ { g/m
5¾¾菌株 被験実施例化合物
1_ 2. 3_ 4.
S. aureus 209P JC-1 0.20 0.20 0.20 0.39
S. opidermidis ATCC14990 0.10 0.20 0.20 0.20
E. faecal is W-?3 12.5 12.5 12. 5 12.5
E. coli NIHJ JC-2 <0.025 0.05 0.05 <0.025
V
Λ. pneumoniae l1し lbU U. UD U. Ul) U. UO ^ U. J
P. vulgaris GN76 0. 10 0.10 0. 10 0. 10
M. morgani i 1510/S-l <0.025 <0.025 <0.025 <0.025
C. f reundii GN346/16 0.05 0.05 0.05 〈0. 025
R. cloacae G - 0008 0.05 0.05 0.05 0.05
S. marcescens No. 1 0.05 0.05 0. 05 0.05
P. auruginosa E-2 12.5 25 12.5 12.5