WO1994011665A1

WO1994011665A1 - Tuyau

Info

Publication number: WO1994011665A1
Application number: PCT/JP1993/001628
Authority: WO
Inventors: Masuo Kuroda; Fumihiko Yazaki; Masashi Wakabayashi; Naoyuki Ohoka
Original assignee: Yokohama Rubber Co Ltd
Current assignee: Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date: 1992-11-09
Filing date: 1993-11-09
Publication date: 1994-05-26
Anticipated expiration: 1995-05-09
Also published as: US5413146A; EP0622576A1; EP0622576A4; EP0622576B1; JPH06147368A; JP3170656B2

Description

明細書ホース技術分野

この発明は油等を海中或いは水中等で移送するホースに係わり、更に詳しくは、海中或いは水中に使用されてもホースの本体耐圧コ一ド層の破壊を容易に見つけることが出来るホースに関するものでめ背景技術

夕ンカ一等に油等を荷積み、或いは荷卸しする際には、一般に夕ンカーが沖合に係船されている状態で行われるため、所定のホースを海上や海中で多数連結して構成されたホースラインにより行われている。

このホースラインに用いられるホースは、万一破損により油等が流出すると大きな環境破壤を周辺にひき起こし社会的大問題となるため、ホースの本体耐圧コード層の外側に、更に本体耐圧コード層から漏洩した流体が流入して滞留する室部を介して、補助耐圧コード層が配置された二重の構成となっている。本体耐圧コード層が破損した際に、該本体耐圧コ一ド層から漏洩した流体が補助耐圧コード層に遮られて室部に保持される。従って、従来は、ホースの外観変化を発見することによって、目橈によりホースの内部破壊を判断している。

ところで上述したホースにおいて、海中等で使用されるホースは目視による判断が出来ないため、本体耐圧コ一ド層から漏洩した流体が補助耐圧コ一ド層を押圧する圧力変化を検知する検知器をホースに設置し、該検知器からの信号を海上或いは地上の受信設備で受けて、本体耐圧コード層の破損を判断している。

しかしながら上述した海中等で使用されるホースは、検知器ゃ受信設備等の付帯設備が必要となり、ホース設備時の作業が煩雑になると共に、コストが大幅に上昇すると言う問題があった。

また、検知器に故障や誤動作が生じ易く、長期間にわたる信頼性に欠けると言う問題があった。発明の開示

この発明はかかる従来の.課題に着目して案出されたもので、設置作業が極めて容易で、かつコストも低く抑えることが出来ると共に、長期間にわたる信頼性に優れて内部破壊を容易に発見することが可能なホースを提供することを目的とするものである。

この発明は上記目的を達成するために、内側に流体を保持しかつ流通させる本体耐圧コ一ド層と、この本体耐圧コード層の外側の補助耐圧コード層とでホース本体を構成すると共に、前記本体耐圧コ一ド層と補助耐圧コ一ド層との間に、該本体耐圧コード層から漏洩した流体が流入して滞留する室部を設けてなるホースにおいて、前記補助耐圧コ一ド層を、前記室部に滞留する流体の圧力により変形可能に構成し、前記ホース本体に係留され、かつ連結部材を介して取付けられた浮体を設け、前記補助耐圧コード層が一定以上の変形量に達した際、前記連結部材が破断して浮体がホースから離脱可能に構成したことを特徵とするホースが提供される。

この発明は上記のように構成され、本体耐圧コード層が破損されて移送流体が室部に流入すると、その流体圧により補助耐圧コード層が変形する。補助耐圧コード層が一定以上の変形量に達すると、連結部材が破断して浮体がホースから離脱して海上に浮く。浮体はホースに係留されているため、流されずに本体耐圧コ一ド層が破壊したホースの周囲に浮いている。従って、その浮体により本体耐圧コード層が破壊されたホースを容易に発見することが出来る。

本発明の好ましい実施例では、環状の浮体取付具をホース本体に一体的に取付け、該浮体取付具に隣接して、円周方向に分割された複数に浮体を配置している。また、前記各浮体を、前記浮体取付具の内部に収容した係留ロープでホース本体に係留している。

本発明の 1実施例として、補助耐圧コード層を、前記室部に滞留する流体の圧力により主としてホース本体の長手方向に変形するように構成すると共に、長手方向に間隔をおいて 1対の浮体取付具をホース本体に一体的に取付け、これらの浮体取付具のホース端部側に隣接して浮体をそれぞれ配置し、前記浮体取付具を貫通するワイヤーでこれらの浮体を連結し、前記補助耐圧コード層の長手方向の変形量が一定以上に達した際、前記浮体がホース本体から離脱するように構成している。この場合、所定の応力で破断するヒューズヮッシャ一を介して前記浮体を前記ワイヤーに連結するのが好ましい。本発明の他の実施例では、補助耐圧コード層を、前記室部に滞留する流体の圧力により主としてホース本体の径方向に膨張変形するように構成すると共に、浮体取付具をホース本体に一体的に取付け、該浮体取付具に係留し且つ隣接して配置した前記浮体を、環状の浮体固定具でホース本体に締めつけ固定し、前記補助耐圧コード層の径方向の膨張変形量が一定以上に達した際、前記浮体がホース本体から離脱するように構成している。この場合において、前記環状浮体固定具は、所定の応力で破断するヒューズワッシャーと、ボルト及びナツトにより、前記浮体をホース本体に締めつけ固定するのが好ましい。

本発明の更に他の実施例では、補助耐圧コード層を、前記室部に滞留する流体の圧力により主として捩れ方向に変形するように構成し、長手方向に間隔をおいて 1対の浮体取付具をホース本体に一体的に取付け、これらの浮体取付具の間に前記浮体を配置し、該浮体を所定の応力で破断するヒューズボルトでそれぞれの浮体取付具に連結している。この場合において、前記浮体取付具は環状で、且つ前記浮体は円周方向に複数に分割され、円周方向に隣接する浮体は交互に前記 1対の浮体取付具に前記ヒューズボルトで連結するのか好ましい。図面の簡単な説明

図 1 はこの発明に係るホースの第 1実施例を示す正面図である。図 2は図 1 のホース本体の構造を示すホース端部の断面図である。図 3は図 2の本体耐圧コ一ド層のコードの配向を説明する説明図である。

図 4は図 2の補助耐圧コード層のコ一ドの配向を説明する説明図である。

図 5は図 1 の V部の拡大断面図である。

図 6は 3分割された浮体の取付状態を示す断面図である。

図 7はこの発明の第 2実施例に係るホースの一部を示す部分断面正面図である。

図 8は図 7に示した第 2実施例における浮体の装着を示す説明図である。

図 9はこの発明の第 3実施例に係るホースの一部を示す正面図で図 10は図 9に示した第 3実施例における補助耐圧コード層のコ一ドの配向を説明する説明図である。

図 1 1 Aは図 9の A— A矢視断面図であり、図 1 1 Bは図 9の B部の拡大断面図である。

図 12は図 9のホース本体の捩じれを示す説明図である。

図 13はコード層のコ一ド配列をホースの長手方向の略中央部で略左右対称に構成した非対称コード層の説明図である。

図 14は図 13に示したコード層を有するホース本体の捩じれを示す説明図である。発明を実施するための最良の形態

以下、添付図面に基づいてこの発明の実施例を説明する。

図 1 は、この発明に係るホースの第 1実施例を示し、ホース 1 は長さが約 9 m〜12m程度で、図示しないが前述のように多数連結して使用される。各ホース 1 は内部破壊した際に変形可能なホース本体 2 と、その両端部にホース 1 を相互に連結するための取付フランジ 3 と、ホース本体 2の両端側外周に内部破壊した際の変形によりホ —ス 1 から離脱可能な浮体 10とを備えている。

ホース本体 2は、図 2に断面図で示すように、最内層にァクリロ二トリル . ブタジエンゴム（NBR) 等から構成されるゴムチューブ層 4が配設され、その上に、ホース 1 内を通過する油等の流体を保持する本体耐圧コード層 5が配設され、この本体耐圧コ一ド層 5 の外側に、 NBR等からなる中間ゴム層 6を介して、前記ゴムチーブ層 4 と本体耐圧コ一ド層 5から漏洩する流体を保持可能な補助耐圧コード層 7が配設され、この補助耐圧コード層 7上に、ホース本体.2 をカバーするためのスチレン · ブタジエンゴム（SBR) 等からなる力バ一ゴム層 8が施されて一体的に構成されている。

また、本体耐圧コード層 5 と補助耐圧コード層 7に接着成形された中間ゴム層 6 との間には、ゴムチューブ層 4 と本体耐圧コード層 5から漏洩した流体が流れ込み滞留する液密性を有する室部 9が設けられている。この室部 9は、本体耐圧コード層 5 と中間ゴム層 6 とにより形成された空間であるか、または、本体耐圧コ一ド層 5 と中間ゴム層 6 とは、ゴムチューブ層 4 と本体耐圧コード層 5から漏洩した流体の圧力により剝離する程度に接着しており、漏洩した流体の流入時に剝離して空間を形成するようになつている。

本体耐圧コード層 5は、従来と同様に、ナイロン繊維、ポリエステル織維、レーヨン織維、及び芳香族ポリアミド繊維等やスチールワイヤー等を撚り合わせたコード f が、図 3に示すように、ホース本体 2の長手方向に対して傾斜して配列されて、 SBR等のゴムにより被覆されたコ一ド層を有している。そしてこのコ一ド層がコ一ド f を互いに交差するように積層されると共に、ホースの長手方向に対するコード f の配向角度 6» , 、及び傾斜方向の異なるコード f を有するコード層の積層数がそれぞれ等しくなるように構成されてい o

コード f の配向角度 0 , は、 30 ° < θ ₁ く 60 ° 、好ましくは 35 ° < θ , ≤55 ° がよい。 Θ 、が 30 ° 以下では、ホース本体 2の可撓性が阻害され、 60° 以上では、ホース本体 2の可撓性が大きすぎて扱いにくいためである。また、 35° を越えて 55 ° 以下である配向角度 θ , が好ましいのは、ホース本体 2の可撓性と耐圧強度によるコード層の層数の効率が良いからである。なお、本体耐圧コード層 5は、後述する補助耐圧コ一ド層 7 と違って、ホース内部の流体の圧力によって容易に変形することのないように、層数（ないしプライ数）を補助耐圧コード層 7よりも多くしている。

補助耐圧コード層 7は、ゴムチューブ層 4 と本体耐圧コード層 5 から流体が漏洩した際にその流体圧により、ホース本体 2の長手方向に伸びるように構成されている。この補助耐圧コード層 7 も、ナィロン繊維、ポリエステル線、レーヨン繊維、及び芳香族ポリアミド繊維等やスチールワイヤー等を撚り合わせたコード c力、図 4に示すように、ホース本体 2の長手方向に対して傾斜して配列されて. SBR 等のゴムにより被覆されたコード層を有し、このコード層がコード cを互いに交差するように積層されると共に、ホースの長手方向に対するコード cの配向角度 0 ₂ 、及び傾斜方向の異なるコード cを有するコ一ド層の積層数がそれぞれ等しくなるように構成されている。

配向角度 0 ₂ はホース本体 2の長手方向に対して 54° < Θ 2 く 90 ' の範囲になっている。 θ ₂ が 54° 以下でば、ホース本体 2の長手方向に対して十分な伸びを期待出来ない。好ましくは、 0 ₂ は 65 ° く Θ 2 く 80 ° がよい。このように補助耐 EEコ一ド層 7のコード cの配向角度 0 ₂ が比較的大きくなるように構成することにより、ゴムチユーブ層 4 と本体耐圧コ一ド層 5 とから流体が漏洩した際に、その流体の圧力により補助耐圧コード層 7に明らかな長手方向の伸び変形を発生させることが出来る。

室部 9 には、好ましくは連続気泡または独立気泡を有するスポンジ等の緩衝部材を配設するのがよい。このような緩衝部材で室部 9 に圧力緩衝層を構成することにより、ゴムチューブ層 4 と本体耐圧コード層 5が破壊された際に漏洩する流体の圧力を吸収させることが出来、中間ゴム層 6に対する衝撃負荷を減少することが出来ると共に、補助耐圧コード層 7の破損を防止する働きをなすものである。取付フランジ 3は、その円筒部 3 aの外周面の周方向に沿ってホース本体 2を取付けるためのリング部 3 bがー体的に設けられている。ホース本体 2 と取付フランジ 3 との連結接合は、本体耐圧コード層 5、及び補助耐圧コード層 7の端部に設けられた締結ワイヤ 5 a , 7 aにより、ホース本体 2の端部がリング部 3 b間に固定されると共に、ホース本体 2を形成するそれぞれの層の端部が接着接合されている。

そして浮体 10は、図 1及び図 5に示すように、カバ一ゴム層 8の両端付近の外周に一体的に形成された環状の浮体取付具 11 a， lib の外側面に、連結部材として、両端の浮体取付具 lla， lib間に延びかつ両端に雄ねじ部を備えたワイヤー 12、その雄ねじ部に挿入されたヒューズワッシャー 13、雄ねじ部に螺合するナツト 14を介して取付けられている。また浮： 10はヒューズヮッシャ一 13が切れてホース本体 2から分離した際に、流れ去るのを防ぐため、浮体取付具 11a, libの窪み部 21の内部に収容されている係留用ロープ 15でホース本体 2に係留されている。この係留用ロープ 15は、ホースの使用水深以上の長さを有する織維、鋼線等からなるロープで構成されている。浮体 10は海水や水等の液体よりも比重が小さくて淳上出来るものであればよく、その材料は特に限定されない。また、海面や水面に浮上したとき、確認しやすくするために、例えばオレンジ色等の色彩を有するのが望ましい。浮体 10は、浮体取付具 11a, lib の一方に 1個取付けてもよいが、両側の浮体取付具 lla， bの各々複数設けることが好ましい。特に、図 6に示すように、環状に形成されたものを 3分割或いは 4分割などに等角度に分割してそれぞれの浮体取付具 11a, libに取付けることが望ましい。連結部材であるワイヤー 12、ヒューズワッシャー 13、ナット 14なども浮体 10の数に合わせて複数対設けられることはいうまでもない。このように複数の浮体 10を設けることにより、いずれかの連結部材のヒューズヮッシヤー 14が切れなかったり、或いは引っ掛かったりしてホース本体 2から分離出来ない浮体 10があつたとしても、他の浮体 10が分離浮上して、ホース本体 2に取付けられた浮体 10のどれかを確実に分離浮上させることが出来る。

次に、上述した実施例に係るホースの作用について説明する。ホース本体 2のゴムチューブ層 4及び本体耐圧コード層 5が破損して流体が漏れると、その漏洩した流体は室部 9に流入して滞留する。すると、この滞留した流体の圧力により補助耐圧コード層 7が抻圧されて、ホース本体 2の長手方向に傾斜して配列されたコ一ド層のコード cが静止角度になろうとして、傾斜角度 0 ₂ を小さくする方向に動く。即ち、この実施例では補助耐圧コード層 7のコード cの配向角度 0 ₂ が比較的大きいので、角度 0 ₂ が小さくなろうとする方向へ力が加わり、従って、補助耐圧コード層 7はホース本体 2の長手方向の両方向に伸び、補助耐圧コード層 7上のカバーゴム層 8 も同様に伸びる。

カバーゴム層 8の長手方向の伸びと共に浮体取付具 1 1 a , l i bがホース本体 2の両端方向に移動しょうとするため、ワイヤー 12図 5 の矢印 A方向へ引っ張られ、ヒューズワッシャー 13に負荷が加わる c 補助耐圧コ一ド層 7が更に伸びて一定の長さ（変形量）以上に達すると、ヒューズワッシャー 13が切れ、浮体 10が浮体取付具 1 1 a， 1 1 わから、即ちホース本体 2から分離して浮上する。浮上した淳体 10 はホース 1 に係留用ロープ 15で係留されているため、流れ去ることがなく、内部が破壊したホース 1 の周囲で確実に浮遊している。従つて、この浮体 10を発見することにより、海中或いは水中に設置されたホースの内部破損を容易に見つけることが出来る。なお、第 1 実施例において、室部 9へ漏洩した流体の圧力とホース本体 2の伸び（変形）との関係で、ヒューズワッシャー 13が切断されるまでの間にある程度のホース本体 2の伸びを許容するように、ワイヤ一 12 に適当な遊びを設けるように設置することはもちろん可能である。また、前述した第 1実施例において、ヒューズワッシャー 13が切れて浮体 10を分離するようにしたが、ヒューズワッシャー 13の切断に代えて連結部材のワイヤー 12の両端側を切断可能に構成することも可能である。

図 7及び図 8はこの発明の第 2実施例を示す。第 1 実施例と異なる個所のみ説明する。この第 2実施例では、ホース本体 2はゴムチユーブ層 4及び本体耐圧コード層 5が破損して流体が室部 9に流入した際に、径方向に膨張変形するように構成されている。即ち、第 2実施例のホース本体 2においては、図 4に示す補助耐圧コード磨 7のコード層のコード cの配向角度 0 ₂ はホース本体 2の長手方向に対して 20° ≤ 0 ₂ ≤50 ° の範囲になっている。 0 ₂ が 50 ° を越えると、ホース本体 2を径方向に十分な膨張変形させることが出来ない。一方、 Θ ₂ が 20 ° 未満であると、ホース本体 2の可撓性が阻害されるためである。このように、第 2実施例では 0 ₂ を第 1実施例の場合よりも小さくすることによって、流体の圧力により補助耐圧コード層 7が主として径方向に膨張するような変形を得ようとしている。

そして浮体 1 0 aは、図 7及び図 8に示すように、カバーゴム層 8 の外周に一体的に形成された環状の浮体取付具 1 1に隣接して配置され、且つ円周方向に形成された 2つの溝 10 bに嵌められた環状の浮体固定具 12 aを、ポルト 1 6、ヒューズワッシャー 13及びナット 14にて締め付けることによってホース本体 2に保持される。浮体 10 aは、複数設けるのが望ましく、更に好ましくは、 3分割或いは 4分割など等角度に分割して取付けることが、浮体取付作業が容易となってよい。また、第 1 実施例と同様、各浮体 10 aはヒューズワッシャー 13が切れてホース本体 2から分離した際に、流れ去るのを防ぐため、浮体取付具 1 1の内部に収容されている係留用ロープ 1 5でホース本体 2に係留されている。

この第 2実施例のホースも、ゴムチューブ層 4及び本体耐圧コード層 5が破損して流体が漏れると、その漏洩した流体が室部 9に流入して滞留する。滞留した流体の圧力により補助耐圧コード層 7が押圧されて、ホース本体 2の長手方向に傾斜して配列されたコ一ド層のコード cが静止角度になろうとして、傾斜角度 0 ₂ を大きくする方向に動く。従って、補助耐圧コード層 7はホース本体 2の径方向に膨張変形し、補助耐圧コード層 7上のカバーゴム層 8 も補助耐圧コード層 7の押圧によって同様に膨張する。

そして浮体 10 a及び浮体固定具 12 a も径方向外側に押圧されて、一定以上の負荷がヒューズヮッシャ一 13にかかると、ヒューズヮッシヤー 13が切れ、浮体 10 aがホース本体 2から分離して浮上する。従って、ホース 1 に係留されて浮遊する浮体 1 0 aを発見することにより、ホースの内部破損を容易に見つけることが出来る。

また上述した第 2実施例においても、ヒューズワッシャー 13が切れて淳体 10 aを分離するようにしたが、ヒューズワッシャー 13の切断に代えてボルト 1 6の中間部を切断可能に構成したり、更に浮体固定具 12 aを切断可能な構成にすることも可能である。

図 9、図 10、図 1 1 A及び図 1 1 Bはこの発明の第 3実施例を示す。第 1実施例又は第 2実施例と異なる個所のみについて説明する。この第 3実施例では、ホース本体 2はゴムチューブ層 4及び本体耐圧コード層 5が破損して流体が室部 9に流入した際に、捩じれ変形するように構成されている。即ち、第 3実施例のホース本体においては、図 10に示すように、補助耐圧コード層 7が非対称コード層からなる構成となっている。この非対称コード層は、コード層のコ一ド cが互いに交差するようにコード層を積層すると共に、ホースの長手方向に対するコード Cの配向角度 0 ₃ , Θ 4 がそれぞれ傾斜方向により異なるように構成されている。

前記配向角度 0 3 , Θ 4 の関係は、 Θ ₃ < Θ 4 ≤90 ° で、 0 ₄ は

80 ° < Θ 4 ≤ 90° が好ましい。また本体耐圧コード層 5の破壊前に、非対称コ一ド層がホース 1 内を通過する流体の圧力により影響を受けないように、本体耐圧コード層 5のコード f の配向角度 0 , (図 3 ) よりも 0 ₃ を大きくすることがよく、 0 , < Θ 3 < θ , + 20° 、好ましくは 0 I < Θ 3 く 60° がよい。このように、第 3実施例では、コード cの配合角度を非対称とすることにより、流体の圧力により補助耐圧コ一ド層 7が主として捩じれ変形を生ずるようにしている。

そして浮体 10 bは、図 9及び図 11 A , 1 1 Bに示すように、カバ一ゴム層 8の外周に一体的に形成された 1対の環状の浮体取付具 1 1 c， l i dの間に、連結部材であるヒューズボルト 17を介して取付けられている。浮体 10 bは、複数設けるのが望ましく、更に好ましくは、 3分割或は 4分割など等角度に分割して取付けるのが上述同様によい。またこの浮体 10 b もヒューズボルト 17が切れてホース本体 2から分離した際に、流れ去るのを防止するため、浮体取付具 l l a， 1 1 bの内部に収容された係留用ロープ 15でホース本体 2に係留されている。

この第 3実施例のホースも、ゴムチューブ層 4及び本体耐圧コ一ド層 5が破損して流体が漏れると、その漏洩した流体が室部 9に流入して滞留する。滞留した液体の圧力により補助耐圧コード層 7が押圧されると、長手方向に傾斜して配列された補助耐圧コード層 7 のコード配向角度 0 ₃ ， Θ 4 がそれぞれ傾斜方向により異なるため、ホース本体 2は図 12に示すように長手方向に捩じれを発生する（ホース本体 2の長手方向に平行に付された視認用ラィン 18が捩じれのため傾斜している）。従って、浮体取付具 11 cが図 9の矢印 aの方向に捩じれ、浮体取付具 l i dが同矢印 bの方向に捩じれる状態となるため、その捩じれにより一定以上の負荷がヒューズボルト 17にかかると、ヒューズボルト 17が切れ、浮体 10 bがホース本体 2から分離して浮上する。従って、ホース 1 に係留されて浮遊する浮体 10 b を発見することにより、ホースの内部破損を容易に見つけることが υΰ る。 .

また、補助耐圧コード層 7の非対称コード層を、配向角度 0 3 と

Θ 4 とを等しくして、互いにコード Cが交差するように奇数層コ一ド層を積層した構成とすることや、また、一方の方向に傾斜するコード Cを有するコード層の積層数と、交差するように他方の方向に傾斜するコード cを有するコ一ド層の積層数とが異なつた層数で偶数層積層した構成とすることも出来る。

また更に補助耐圧コード層 7の非対称コード層を、互いにそのコ ― ド cが交差するように積層されると共に、そのコード層は傾斜方向により弾性率と断面積の積が異なるコード cを有しているように構成（例えば、スチールコードとナイロンコードを使用し、配向角度 0 3 と 0 4 とを共に等しくする）にしてもよく、これらによっても、ゴムチューブ層 4 と本体耐圧コード層 5から流体が漏洩した際に、その流体の圧力により補助耐圧コード層 7に捩じれを発生させることが出来る。

また、上記した構成よりなるコ一ド層を組み合わせて非対称コ一ド層を形成するようにしてもよく、例えばコード cの配向角度 0 ₃ , Θ 4 を異ならせると共に、コード cをそれぞれスチールコードとナイロンコードとから構成することも可能である。

また更に、上述した非対称コード層に用いられるコード層のコード cの配列を、ホース本体 2の長手方向の略中央部で略左右対称となるように構成してもよい。即ち、図 13に示すように、左から右上がりの角度 0 ₅ で配列されたコ一ド cをホース本体 2の長手方向の略中央部 Μで、右下がりの同じ角度 0 5 の配列構成にかえて、略中央部 Μでコード cの配列を略左右対称とするのである。このようなコード層は、例えば、中央部 Μで右上がりコード c と右下がりのコード Cを適当な幅をもたせてラップさせて巻き付けることにより得ることが出来る。このようなコード層を上述同様に積層して非対称コード層を形成することにより、ホースの略中央部 Mで捩じれ方向がそれぞれ逆方向となるため、図 14に示した視認用ライン 28で示すように、捩じれ時に生じるトルクを相殺することが出来、接続される他のホース等に捩じれ時に生じるトルクを伝達せず、また両端の被接続物によって補助耐圧コード層 7の捩じれが拘束されないので、被接続物に対する接続状態を極めて良好に維持すると共に、被接続物があっても捩じれ状態を確実に得ることが出来る。

- 以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限らず、種々の態様に修正ないし変更することが可能である。例えば、上述の実施例では、本体耐圧コード層 5の層数（ないしプライ数）を補助耐圧コ一ド層 7よりも多くした場合について説明したが、両者を同じ程度にしてもよい。産業上の利用可能性

この発明は上述したように構成され、本体耐圧コ一ド層が破損されて移送流体が室部に流入して、補助耐圧コード層が一定以上の変形量に達すると、連結部材が破断されて浮体がホースから離脱して浮くため、その浮体により本体耐圧コード層が破壤されたホースを容易に発見することが出来る。

また、検知器や受信設備等の付帯設備が不要となり、ホース設置時の作業が容易であると共に、コストが低く抑えることが出来る。また更に、検知器のように故障や誤動作が発生し難いため、長期間にわたる信頼性の向上を図ることが出来る。従って、本発明はタン力一等に油等を荷積み、或いは荷卸しする際に使用ずるホースとして好適である。

Claims

請求の範囲

1 . 内側に流体を保持しかつ流通させる本体耐圧コード層と、この本体耐圧コード層の外側の補助耐圧コード層とでホース本体を構成すると共に、前記本体耐圧コ一ド層と補助耐圧コード層との間に. 該本体耐圧コード層から漏洩した流体が流入して滞留する室部を設けてなるホースにおいて、

前記補助耐圧コ一ド層を、前記室部に滞留する流体の圧力により変形可能に構成し、前記ホース本体に係留され、かつ連結部材を介して取付けられた浮体を設け、前記補助耐圧コード層が一定以上の変形量に達した際、前記連結部材が破断して浮体がホースから離脱可能に構成したことを特徴とするホース。

2 . 環状の浮体取付具をホース本体に一体的に取付け、該浮体取付具に隣接して、円周方向に分割された複数に浮体を配置したことを特徴とする請求項 1 に記載のホース。

3 . 前記各浮体を、前記浮体取付具の内部に収容した係留ロープでホース本体に係留したことを特徴とする請求項 2に記載のホース _c

4 . 補助耐圧コード層を、前記室部に滞留する流体の圧力により主としてホース本体の長手方向に変形するように構成すると共に、長手方向に間隔をおいて 1対の浮体取付具をホース本体に一体的に取付け、これらの浮体取付具のホース端部側に隣接して浮体をそれぞれ配置し、前記浮体取付具を貫通するワイヤーでこれらの浮体を連結し、前記補助耐圧コード層の長手方向の変形量が一定以上に達した際、前記浮体がホース本体から離脱するように構成したことを特徴とする請求項 1 に記載のホース。

5 . 所定の応力で破断するヒューズワッシャーを介して前記浮体を前記ワイヤーに連結したことを特徴とする請求項 4に記載のホース。

6 . 補助耐圧コード層を、前記室部に滞留す.る流体の圧力により主としてホース本体の径方向に膨張変形するように構成すると共に浮体取付具をホース本体に一体的に取付け、該浮体取付具に係留し且つ隣接して配置した前記浮体を、環状の浮体固定具でホース本体に締めつけ固定し、前記補助耐圧コ一ド層の径方向の膨張変形量が一定以上に達した際、前記浮体がホース本体から離脱するように構成したことを特徴とする請求項 1 に記載のホース。

7 . 前記環状浮体固定具は、所定の応力で破断するヒューズヮッシヤーと、ボルト及びナットにより、前記浮体をホース本体に締めつけ固定するようにしたことを特徵とする請求項 6に記載のホース _c

8 . 補助耐圧コード層を、前記室部に滞留する流体の圧力により主として捩れ方向に変形するように構成し、長手方向に間隔をおいて 1対の浮体取付具をホース本体に一体的に取付け、これらの浮体取付具の間に前記浮体を配置し、該浮体を所定の応力で破断するヒユーズボルトでそれぞれの浮体取付具に連結したことを特徴とする請求項 1 に記載のホース。

9 . 前記浮体取付具は環状で、且つ前記浮体は円周方向に複数に分割され、該分割された複数の浮体は前記 1対の浮体取付具の一方及び他方に交互に前記ヒューズボルトで連結されていることを特徴とする請求項 8に記載のホース。