明 細 書 二環性ピリ ミ ジン誘導体、 その製造方法および それを有効成分とする医薬製剤
〔技術分野〕
本発明は、 新規な二環性ピリ ミ ジン誘導体、 特にピリ ミ ジ ン環の 2位に置換ア ミノ基を有し、 その 4位に置換アミノ基. 置換ォキ シ基、 置換チォ基、 置換アルキル、 置換アルケニル 基または置換ァリールアルキル基を有する二環性ビリ ミ ジン 誘導体およびその薬理学的に許容される酸付加塩に関する。 さ らに本発明は、 前記誘 II体またはその薬理学的に許容され る酸付加塩およびそれを有効成分とする医薬製剤にも閬する <
〔背景技術〕
二環性ビリ ミ ジン類のうち、 その 2 , 4位にアミノ基を持 つ 5 , 6 —ジヒ ドロ ー 7 H— ピロ 口 〔 2 , 3 — d 〕 ピリ ミ ジ ン誘導体とその製造法は公知であり 〔参考文献 : 山崎ら、 シ ンセ シス (Synthesis) Vol.3^ 226(1983) ) 、 同様に 2 , 4 位にア ミ ノ 基を持つ 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ドロ ピリ ド 〔 2 , 3 — d〕 ピリ ミ ジン誘導体も公知である 〔参考文献 : 同上 ; および I.Bitterら、 ヘテロサイ クゾレズ(Heterocycles) Vol.23, 1167 (1985)〕 。 さらに、 2 , 4位にア ミノ基を持つ 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ドロ ー 9 H— ピリ ミ ド 〔 4 , 5 — b〕 ァゼビン誘導体も公知である 〔参考文献 : R.G.Glushkov
ら、 Kh i m . - Farm . Zh . Vo l . L 21 (1967 ) 〕 。 しかしながら、 こ れらの二環性ピリ ミ ジン類の薬剤としての用途は知られてい ない。
その上、 前記ピリ ミジンの 2位に置換ァミノ基を有し、 か つその 4位に置換アミノ基、 置換ォキシ基、 置換チォ基また はァリールアルキル基を有する二環性ビリ ミジン誘導体は、 従来技術文献に未載であり、 またそれらが特定の薬効を示す ことも知られていない。
〔発明の開示〕
本発明者らは、 各種二環性ピリ ミジン誘導体およびその製 造方法について銳意研究したところ、 下記一般式 〔 I 〕 で特 定される誘導体が呼吸器疾患に伴う低酸素血症に対して優れ た薬理作用を示すことを見い出し本発明を完成した。
なお、 本発明者らは一連の研究において、 特にある種のピ ロロ 〔 2 , 3 - d ピリ ミ ジン誘導体も本発明の誘導体と同 様な薬理作用を示すことを見い出し先に特許出願したが、 こ の出願は現在同時係属中である。
すなわち、 本発明は、 下記一般式 〔 I 〕 で示される新規二 環性ピリ ミ ジン誘導体およびその薬学的に許容される酸付加 塩ならびにそれらの製造方法およびそれらから選ばれる化合 物を有効成分として含んでなる医薬製剤を提供する。
z
I
R 1 R 2
上式中、
R 1 は水素原子、 あるいは無置換もしく は置換されたアル キル基、 アルケニル基、 ァ リ ールアルキル基、 ァ リ ールアル ケニル基またはアルキルカルボ二ル基を表し、
R 2 および R 3 は、 いずれか一方が水素原子以外の基を表 わすものであって、 かつ、 相互に独立して水素原子あるいは 無置換もしく は置換されたアルキル基、 アルケニル基、 ァリ ールアルキル基、 ァ リ ールァルケニル基またはアルキルカル ボニル基を表わすか、 あるいは R 2 と R 3 とが瞵接する窒素 原子と共に環状ア ミノ基を形成してもよ く、
Yは、 式一 N (CH 2 ) n (該式中、 IIは 4 〜 6 の整数である) .
— —, 一 N ( A ) —, 一 0—または一 S
で示される連結基を表わし、 かつ Aは水素原子またはアルキ ル基を表わし、 そして Zは前記連結基の炭素原子に結合する 水素原子、 カルボキ シル基、 アミノ基もしく は水酸基または 無置換もしく は置換されたアルキル基、 ァリール基、 ァリー ルアルキル基、 アルキルカルボニルォキ シ基、 ァルキルォキ シカルボニル基、 ァ リ ールカルボニルォキ シ基、 ァ リ ールァ ルキルカルボ二ルォキシ甚、 ァ リ ールアルケニルカルボ二ル
ォキ シ基、 アルキルア ミノ基、 ァ リ ールア ミノ基、 ァ リ ール アルキルァミノ基またはアルキルカルボニルァミノ基を表わ すか、 あるいは前記連結基の炭素以外の原子に結合する水素 原子または無置換もしく は置換されたアルキル基、 アルケニ ル基、 ァ リ ール基、 ァ リ ールアルキル基、 ァ リ ールアルケニ ル基、 アルキルカルボニル基、 ァ リ ールアルキルカルボ二ル 基、 ァ リ ールアルケニルカルボニル基またはァ リ ールカルボ 二ル基を表わすか、 あるいは Yと Zは一緒になつて無置換も しく は置換されたアルキル基、 アルケニル基もしく はァリー ルアルキル基を表わすかあるいは窒素原子を介して上記式
〔 I 〕 のビリ ミジン環の 4位に結合する窒素原子 1個を有し 窒素以外のへテロ原子として酸素もしく はィォゥ原子 1個有 する 5ないし 7員の単環性複素環式基、 窒素原子を介して上 記式 〔 I 〕 のビリ ミジン環の 4位に結合する環の構成原子と して窒素原子 1〜 3個を有する 5ないし 7員の不飽和単環性 複素環式基または窒素原子を介して上記式 〔 I 〕 のピリ ミ ジ ン環の 4位に結合する環の構成原子として窒素原子 1 〜 3個 を有する二環性縮合複素環式基を表わし、
mは 1 〜 3の整数であり、 そして
前記置換されたアルキル基、 アルケニル基、 ァリール基、 ァ リ ールアルキル基、 ァ リ ールアルケニル基、 アルキルカル ボニル基、 ァ リ ール力ルボニル基、 ァ リ ールアルキル力ルボ ニル基、 ァ リ ールアルケニルカルボニル基、 アルキルカルボ ニルォキ シ基、 アルキルォキ シカルボニル基、 ァ リ ールカル ボニルォキ シ基、 ァ リ ールアルキルカルボニルォキ シ基、 ァ
リ ールアルケニルカルボニルォキ シ基、 アルキルァ ミ ノ基、 ァ リ ールァ ミ ノ基、 ァ リ ールアルキルァ ミ ノ基およびアルキ ルカルボニルァミノ基にいう置換基は、 これらの基の鎖状部 分もしく は環状部分に置換するアルキル基、 ハロゲン化アル キル基、 ァノレキルォキ シ基、 アルキルカルボニルォキ シ基、 水酸基、 ニ ト ロ基、 シァノ基またはハロゲン原子を表わすか- あるいは鎖状部分の炭素原子 1個と共に環を形成するアルキ レン基を表わす。
〔発明を実施するための最良の形態〕
以下、 本発明を詳細に説明する。
本発明において、 アルキル基または各基のアルキル部は、 別に定義しない限り、 C , 一 d。の直鎖もしく は分技鎖脂肪 族炭化水素残基、 環状脂肪族炭化水素残基または環状一鎖状 脂肪族炭化水素残基をいう。 好ましいものとしては、 C , 一
C 6 の直鎖も し く は分技鎖アルキル基、 C 3 - C 7 の環状ァ ルキル基および C 3 - C 6 環状一 - C 3 鎖状アルキル基 が挙げられる。 これらの具体例としては、 メ チル、 ェチル、 プロ ビル、 ィ ソプロ ビル、 ブチル、 イ ソブチル、 sec—ブチ ル、 ter t—ブチノレ、 ペンチノレ、 へキ シノレ、 シク ロフ'口 ビル、 シク ロプチノレ、 シク ロペンチ ;レ、 シク ロへキ シゾレ、 シク ロブ 口 ビルメ チル、 シクロブチルメ チルおよびシク 口へキ シルメ チルなどが挙げられる。
アルケニル基または各基のアルケニル部は、 別に定義しな い限り、 1個の二重結合を舍有する C 3 — C 6 の直鎮もしく
は分技鎖脂肪族炭化水素残基をいう。 これらの具体例として は、 1 一ブロぺ二ノレ、ァ リル、 1 ーメ チルァ リノレ、 2 —メ チル ァ リ ル、 1 ーブテュル、 2 —ブテュル、 2 —メ チルー 2 —ブ テュル、 3 —メ チジレー 2 —ブテュル、 3 —ブテュル、 2 —ぺ ンテニノレ、 3 —メ チ レー 2 —ペンテ二 レ、 2 —へキセニノレ、 3 —シク ロプロ ビルァ リ ル、 3 —シク ロペンテュルおよび 3 ーシク 口へキセニルなどが挙げられる。
ァリール基または各基のァ リール部は、 5 もし く は 6員の 単環もし く は縮合環からなる芳香族炭化水素環残基または芳 香族複素環残基をいう。 これらの具体例としては、 フユニル, 1 一ナフチル、 2 —ナフチル、 2 —ピロ リル、 2 —フ リル、 2 —チェニル、 および 2 —ピリ ジルなどが挙げられ、 特にフ ェニル、 1 一ナフチルおよび 2 —ナフチルが好ま しい。
従って、 本発明にいうァリ ールアルキル基とは、 前記ァ リ —ル部が結合した前記アルキル基をいい、 好ま し く は前記ァ リール部が結合した C i - C b の直鎖もし く は分技鎖アルキ ルが挙げられる。 これらの具体例としては、 ベンジル、 1 一 フエニルェチル、 1 ーメ チノレー 1 一フエニノレエチル、 2 —フ ェニルェチノレ、 3 —フエニルプロビル、 ジフエニノレメ チル、 ト リ フエニルメ チル、 1 一ナフチルメ チル、 1 一 ( 1 一ナフ チル) ェチル、 1 , 2 , 3 , 4 ーテ ト ラ ヒ ドロナフタ レン— 1 一ィル、 2 —ピロ リ ルメ チル、 2 —フルフ リ ルおよび 2 一 チェニルメ チルなどが挙げられる。
ァ リールアルケニル基とは、 前記ァ リ 一ル部が結合した前 記アルケニル基をいい、 好ま し く は芳香族炭化水素環が結合
した C 3 - C 6 のアルケニル基が挙げられる。 これらのう ち- 特に好ま しいものの具体例としてはシンナ ミルなどが挙げら れる。
アルキルカルボニル基とは、 前記アルキル部が結合した力 ルボニル基をいい、 好ま し く は C 2 - C 7 アルキルカルボ二 ル基が挙げられる。 これらの具体例としては、 ァセチル、 プロノヽ 'ノ イノレ、 ブタノ ィル、 2 —メ チノレブロ ノヽ'ノ ィル、 ペン タノ ィ ノレ、 2 —メ チルブタノ イ ノレ、 3 —メ チルブタノ ィ ル、 ピノ ロイ ル、 へキサノ ィノレおよびシク 口プロピルカルボ二ル などが挙げられる。
ァ リールカルボニル基とは、 前記ァリール部が結合した力 ルポニル基をいい、 これらの具体例としては、 ベンゾィ ル、 トルオイ ル、 ナフ トイル、 2 —ビロールカノレボニル、 2 —フ ロイ ルおよび 2 —チォフエ ンカルボニルなどが挙げられる。 ァリ ールアルキルカルボニル基とは、 前記ァリールアルキ ル基が結合したカルボニル基をいい、 これらの具体例として は、 フヱニルァセチル、 3 —フヱニルプロバノ ィ ル、 4 —フ ェニルブタノ ィル、 ジフエ二ルァセチル、 ナフチルァセチル. 2 一ピロ リ ルァセチル、 2 —フリルァセチルおよび 2 —チェ ニルァセチルなどが挙げられる。
ァリ ールアルケニルカルボニル基とは、 前記ァリールアル ケニ Jレ基が結合したカルボニル基いい、 特に好ま しい具体例 としては、 シンナモイ ルなどが挙げられる。
アルキルカルボ二ルォキシ基およびァリ ールカルボニルォ キシ基とは、 それぞれ前記アルキルカルボニル基およびァ リ
一ルカルポニル基が酸素原子に結合した基をいい、 これらの 具体例としては、 ァセ トキシ、 プロバノ ィルォキシ、 ブタノ ィ ルォキシ、 2 —メ チルブロノヽ 'ノ イ ノレオキシ、 ペンタノ ィル ォキシ、ビバロイルォキシおよびへキサノ ィルォキシなど、 な らびにベンゾィルォキシ、 トルオイルォキシ、 ナフ トイルォ キシ、 2 —ビロールカルボニルォキシ、 2 —フロイゾレオキシ- 2 —チォフェ ンカルボニルォキシなどが挙げられる。
また、 ァ リールアルキル一もし く はァ リールアルケニルー カルボニルォキシ基とは、 前記のァ リ 一ルアルキルカルボ二 ル基およびァ リールアルケニルカルボニル基が、 それぞれ酸 素原子に結合した基をいい、 これらの具体例としては、 フヱ 二ルァセ トキシ、 3 —フエニルプロパノ イ ノレオキシ、 4 ーフ ェニルブタノ ィ ルォキシ、 シンナモイルォキシ、 2 —ビロ リ ルアセ トキシ、 2 —フ リ ルァセ トキシ、 2 —手工ニルァセ ト キシなどが挙げられる。
アルキルォキシ基とは、 前記アルキル基とォキシ基からな る基であって、 例えば、 メ トキシ、 エ トキシ、 プロボキシ、 ブ トキシ、 イ ソプロボキシ、 シク ロプロビルメ チルォキシな どが挙げられる。
アルキルォキシカルボニル基とは、 前記アルキル基に酸素 原子を介して力ルポニル基が結合した基をいい、 これらの具 体例としてはメ トキシカルボニル、 エ トキシカルボニル、 ブ 口ポキシカルボニル、 イ ソラ'口ポキシカルボニル、 ブ トキシ 力ルボ二ルなどが挙げられる。
アルキルア ミノ基、 アルケニルァ ミノ基、 ァリ一ルァ ミ ノ
基、 ァ リ ールアルキルア ミ ノ基、 アルキルカノレポニルァ ミ ノ 基とは、 それぞれ、 前述したアルキル基、 アルケニル基、 ァ リ ール基、 ァ リ ールアルキル基、 アルキルカルボニル基がァ ミノ基の水素原子と置換したア ミノ基をいい、 これらの具体 例としては、 メ チルァ ミノ、 ェチルァ ミノ、 プロピルア ミノ, ァ リ ルァ ミ ノ 、 ジメ チルァ ミ ノ 、 ジェチルァ ミ ノ 、 ァニ リ ノ . ベンジルァ ミ ノ 、 1 ーフヱニルェチルァ ミ ノ 、 2 —フ エニル ェチルァ ミ ノ 、 ジフエニルメ チルァ ミ ノ 、 ァセタ ミ ド、 プロ パナ ミ ドなどが挙げられる。
さ らにまた、 置換されたアルキル基、 アルケニル基、 ァ リ ール基、 ァ リ ールアルキル基、 ァ リ ールアルケニル基、 アル キルカルボニル基、 ァ リ ール力ルボニル基、 ァ リ ールアルキ ルカルボニル基、 ァ リ ールアルケニルカルボニル基、 アルキ ルカルボニルォキ シ基、 アルキルォキ シカルボニル基、 ァ リ 一ルカルボニルォキ シ基、 ァ リ ールアルキルカルボ二ルォキ シ基、 ァ リ ールアルケニルカルボニルォキ シ基、 アルキルァ ミ ノ基、 アルケニルァ ミノ基、 ァリ ルア ミノ基、 ァ リールァ ルキルァ ミ ノ基およびアルキルカルボニルァ ミノ基にいう置 換基は、 これらの基の鎖状部分もし く は環状部分に置換する
C , - C 4 のアルキル基、 ノヽロゲン化一 d - C 4 のアルキ ル基、 - C 4 のアルキルォキ シ基、 - C 5 のアルキ ルカルボニルォキ シ基、 水酸基、 ニ ト ロ基、 シァノ基、 ア ミ ノ基またはハロゲン原子 (例えば、 フ ッ素、 塩素、 臭素もし く はヨウ素原子) を表わすか、 あるいはアルキル鎖状部分の 炭素原子 1 個と共に環を形成する or , ω—アルキ レ ン基 (例
えば、 置換の態様と しては、 が挙げられる
かかる定義に基づいて、 一般式 〔 I 〕 における R
1 は、 水 素原子、 あるいは無置換もし く は置換されたアルキル基、 ァ ルケニル基、 ァ リールアルキル基、 ァリールァノレケニル基、 ァルキルカルボ二ル基を表わす。 ァルキル基の好適な具体例 と しては、 メ チル、 ェチル、 プロ ビル、 イ ソプロ ビル、 ブチ ル、 シク ロフ'口 ビル、 シク ロプロ ビノレメ チル、 ト リ フルォ ロ メ チル、 メ トキ シメ チル、 メ トキシエ トキ シメ チル、 2 —ァ ミノ ェチルなどが挙げられる。 アルケニル基の好適な具体例 としては、 ァ リル、 2 —メ チルァ リル、 2 —ブテュル、 3 — メ チルー 2 —ブテュル、 2 —フルォ ロア リ ル、 2 — ( ト リ フ ルォ ロメ チル) ァ リ ル、 2 —フルォ ロア リ ル、 3 —ブテュル などが挙げられる。 ァ リ ールアルキル基の好適な具体例とし ては、 ベンジル、 4 —フルォ ロベンジル、 4 一ク ロ 口 べンジ ル、 3 — ( ト リ フルォロメ チル) ベンジル、 4 —メ ト キ シべ ンジル、 2 —フエニルェチル、 2 — 〔 2 — ( ト リ フノレオ ロメ チル) フヱニル〕 ェチル、 ト リ フエニルメ チル、 ( 4 ーメ ト キシフエニル) ジフエニルメ チル、 2 —チェニルメ チルなど が挙げられる。 ァリ ールアルケニル基の好適な具体例として はシンナ ミルなどが挙げられる。 アルキル力ルポニル基の好 適な具体例としては、 ァセチル、 ト リ フルォロアセチル、 プ ロ ノヽ 'ノ ィル、 2 —メ チルプロノヽ *ノ ィル、 ブタノ ィルなどが挙 げられる。
一般式 〔 I 〕 における R
2 および!?
3 は、 それぞれ R
1 と 同様の定義を表わし、 その好適な具体例も同様の例が挙げら れる。 また R
2 と R
3 とは隣接する窒素原子と共に環状アミ ノ基を形成してもよい。 かかる環状ア ミノ基は飽和 5〜 7員 環のアミノ基であり、 さらに環内に上記窒素以外に 1個以上 の環へテロ原子 (例えば、 N , 0 , Sなど) を有していても よい。 その好適な具体例としては、 1 —ピロ リ ジニル、 ビぺ リ ジノ、 1 —ビペラジニル、 4 — 〔ビス ( 4 —フルオロフェ ニル) メ チル〕 一 1 —ビぺラジュル、 モルホリ ノ、 チオモル ホ リノ、 1 一ペルヒ ドロ 〔 1 , 4 〕 ジァゼビュルなどが挙げ られる。
また、 一般式 〔 I 〕 における式一 Y— Zで示される基は、 式— N (CH
2)„ (該式中、 nは 4〜 6の整数である) 、 一 ^ N—, 一 ^ , N - , - N ( A ) 一 (該式中、 Aは水素 原子またはアルキル基である) 、 一 0—または一 S —で示さ れる連結基と下記に具体的に説明されるような基からなる。 意味を表わす) で示される基の で示される基が好まし く、 この
ような Zの好適な具体例としては、 水素原子 ; メチル、 プロ ビルおよびシク 口へキシルなどのアルキル基 ; フエニル、 1 一ナフチル、 2 —ナフチルおよび 4 —フルオロフェニルなど のァ リ一ル基 ; ベンジル、 4 —フルォロベンジル、 4 —メ ト
キシベンジル、 4 一二 ト ロべンジルおよび 2 —フエ二ルェチ ルなどのァリールアルキル基 ; ァセ トキシ、 プロバノ ィルォ キシおよび 2 —メ チルプロパノ ィ ルォキシなどのアルキル力 ルポニルォキシ基 ; メ トキシ、 エ トキシ、 プロポキシおよび イ ソプロボキシなどのアルキルォキシ基 ; メ トキシカルボ二 ル、 エ トキシカルボニル、 プロボキシカルボニルおよびィ ソ プ口ポキシカルボニルなどのアルキルォキシカルボニル基 ; ベンゾィルォキシ、 ナフ ト イノレォキシ、 2 —フロイルォキシ および 2 —チォフエ ンカルボニルォキシなどのァリールカル ボニルォキシ基 ; フエ二ルァセ トキシ、 4 —二 ト ロフエニル ァセ トキシ、 3 —フヱニルプロバノ ィルォキシおよびシンナ モイルォキシなどのァリールアルキル一もし く はァリールァ ルケニル一カルボニルォキシ基 ; メ チルァ ミノ、 ェチルァ ミ ノ、 プチルァ ミノ、 ァリ ルァ ミノ、 2 —メ チルァリ ルア ミノ - ア二リ ノ、 ベンジルァ ミノ、 ビス ( 4 一フルオロフェニル) メ チルァ ミノおよびァセタ ミ ドなどのアルキル一、 アルケニ ルー、 ァリール—、 ァリールアルキル一もし く はアルキル力 ルポ二ル一ァ ミノ基 ; カルボキシル基 ; ならびに水酸基が挙 げられる。 また、 特に、 式一 N N— Z , — N 、 1^ー∑ぉょ
\ _^ / VV
び一 N ( A ) 一 Zで示される基における Zの好適な具体例と しては、 水素原子 ; メ チル、 ェチル、 プロビル、 ィ ソプロビ ブチ >ίレ、 シク ロブロビ^^、 シク ロプロビ レメ チル、 シク 口へキシル、 ト リ フルォロメ チル、 メ トキシメ チル、 2 —メ トキシェチル、 2 —ヒ ドロキシェチルおよび 2 —ア ミノ エチ
ルなどの無置換も し く は置換アルキル基 ; ァ リ ル、 2 —メ チ ルァ リ ル、 2 —ブテュル、 3 —メ チル一 2 —ブテュル、 2 — フルォ ロア リ ル、 2 — ( ト リ フルォ ロメ チル) ァ リ ルおよび 3 —ブテュル、 3 — シク Dへキセニルなどの無置換も し く は 置換されたアルケニル基 ; フ ヱニル、 1 —ナフチル、 2 —ナ フチル、 2 — ピロ リ ル、 2 —フ リ ル、 2 —チェニル、 4 ーフ ルオ ロ フ ヱニル、 4 一ク ロ 口 フエニルおよび 4 — ト リ フルォ ロメ チルフ ヱニルなどの無置換も し く は置換されたァ リ ール 基 ; ベンジル、 4 一フルォ ロベンジル、 4 一 ク ロ 口べンジノレ、 3 - ( ト リ フルォ ロ メ チル) ベンジル、 4 ーメ トキ シベンジ ル、 4 一 シァノ ベンジル、 ト リ フエニルメ チル、 ( 4 —メ ト キ シフ ヱニル) ジフ エニルメ チル、 ビス ( 4 一フルオ ロフェ ニル) メ チル、 ジフエニルメ チル、 1 一フエニルェチル、 1 —メ チルー 1 —フ ニルェチル、 2 —フヱニルヱチル、 2 — 〔 2 — ( ト リ フルォ ロメ チル) フエニル〕 ェチル、 2 — ( 2 一二 ト ロ フエ二ノレ ) ェチル、 2 — ( 4 一ク ロ 口 フエ二ノレ) ェ チル、 2 — ( 4 —メ ト キ シフエ二ル) ェチル、 2 — ( 4 ー ヒ ドロキ シフエ二ノレ) ェチル、 2 — ( 4 ーフノレオ ロフェニル)
ェチル、 ( ) 2 , 2 — ( α , ω —ブタ ンジィ ル)
— 2 —フ エニルェチル、 2 — ( 4 一フルオロ フェ ニノレ ) 一 2 2 — ( or , ω —ブタ ンジィ ル) ェチル、 2 , 2 —ジフ エニル ェチル、 3 —フ エニルプロ ビル、 1 一 ( 1 一ナフチル) ェチ ル、 1 > 2 , 3 , 4 ーテ ト ラ ヒ ドロナフタ レン一 1 一ィ ル、
2 — ピロ リ クレメ チル、 2 —フルフ リ ル、 2 —チェニルメ チル およびシンナミルなどの無置換もしく は置換されたァリール アルキル基またはァ リ ールアルケニル基 ; ァセチル、 ト リ フ ゾレオロアセチル、 プロノヽ 'ノ ィ ル、 2 —メ チノレブロ ノヽ*ノ ィ ルお よびブタノ ィルなどの無置換もしく は置換されたアルキル力 ルボニル基 ; フエ二ルァセチル、 3 —フエ二ノレプロノヽ'ノ ィ ルシ ンチモイ ルおよびビバロ イ ルなどのァ リ ールアルキルも し く はァ リ 一ルァルケ二ルーカルボニル基 ; ならびにベンゾィ ル、 ナフ ト イ ル、 2 —フ ロ イ ルおよび 2 —チォフェ ンカルボ ニルなどのァリ一ルカルポニル基が挙げられ、 こ こで前記 A は水素、 メチル、 ェチルまたはプロビルである。 また、 特に, 式一 0— Zおよび一 S— Zで示される基における Zの好適な 具体例としては、 メチル、 ェチル、 プロビル、 イ ソプロビル, ブチノレ、 シク ロフ'口 ビル、 シク ロフ-口 ピゾレメ チクレ、 シク πへ キ シル、 ト リ フノレオロメ チル、 メ トキ シメ チル、 2 —メ ト キ シェチル、 2 — ヒ ドロキ シェチルおよび 2 —ア ミ ノ エチルな どの無置換も し く は置換アルキル基 ; ァ リ ル、 2 —メ チルァ リ ル、 2 —ブテニル、 3 —メ チル一 2—ブテュル、 2 —フル ォロア リ ル、 2 — ( ト リ フルォ ロメ チル) ァ リ ルおよび 3 — ブテュルなどの無置換もしく は置換されたアルケニル基 ; な らびにフエニル、 1 —ナフチル、 2 —ナフチル、 2 —ピロ リ ル、 2 —フ リ ル、 2 —チェニル、 4 —フルオ ロ フェニル、 4 一ク ロ 口 フエニルおよび 4 - ト リ フルォロメ チルフエニルな どの無置換もしく は置換されたァリール ; ベンジル、 4 ーフ ルォロベンジル、 4 一ク ロ 口ベンジル、 3 — ( ト リ フルォロ
メ チル) ベンジル、 4 ーメ ト キ シベンジル、 ト リ フエニルメ チル、 ( 4 ーメ トキ シフ ヱニル) ジフ エニルメ チル、 1 ーメ チル一 1一フ エニルェチル、 ビス ( 4一フルオ ロフェニル) メ チル、 ジフヱニルメ チル、 1一フ エニルェチル、 2 —フエ ニルェチル、 2 — 〔 2 — ( ト リ フルォロメ チル) フヱニル〕 ェチル、 2 — ( 4一ク ロ 口 フエニル) ェチル、 2 — ( 4 —メ トキ シフエ二ル) メ チル、 2 — ( 4一フルオ ロ フェニル) ェ チル、 2 , 2 — ( α , ω—ブタ ンジィ ル) 一 2 —フエニルェ チノレ、 〔 2 — ( 4一フルオ ロ フェ二ノレ) 一 2 . 2 — ( a , ω 一ブタ ンジィ ル) 〕 ェチル、 2 — ビロ リ ルメ チノレ、 2 —フル フ リ ル、 2 —チェニルメ チルおよびシンナ ミ ルなどの無置換 もし く は置換されたァ リ ールアルキル基またはァ リ ールアル ケニル基が挙げられる。
また一方、 Υと Ζが一緖になつて表わす無置換もしく は置 換されたアルキル基、 アルケニル基、 ァ リ ールアルキル基ま たは窒素原子を介して前記式 〔 I 〕 のビリ ミ ジン環の 4位に 結合する複素環式基は、 ェチル、 プロビル、 プチル、 へキシ ル、 1 —ブロぺ二ノレ、 1一ブテニノレ、 2 —フエニルェチル、 2 — 〔 2 — ( ト リ フルォ ロメ チノレ) フ エニル〕 ェチル、 2 — ( 4一ク ロ 口 フ エニル) ェチル、 2 — ( 4 ーメ ト キ シフ エ二 ル) メ チルおよび 2 — ( 4一フルオ ロ フ ェ ニル) ェチルなど の無置換もしく は置換されたァリ一ルア ^キル基、 ならびに 次の各式で示される複素環式基が挙げられる :
N N 一 N 一 一 N 一 N
本発明による一般式 〔 I 〕 で示される二環性ピリ ミ ジン誘 導体の好適な具体例としては、 次の表に示される各置換基か らなるものが挙げられる。
なお、 化合物構造式中に不斉炭素を有する φきは、 そのす ベての光学異性体を舍む。
Z
Y
I 丄 R 〔 I〕
R R 化合物 No. R ' R R Y Z m
101 CH: H 一 OAc
107 H H CH; N N F2BH
ヽ /
108 H H N N一 F
ZBH
化合物 No. R
1 R
2 R Y Z m
119 CH
3 H /X^ 一 N C0
2iPr 2
化合物 No. R
1 R
2 R Y Z m
123 CH: H 一 S— 2 厂
124 CH: H 一 NH— 〇
125 CH; H — NH—
129 CH
3 H Ac F
ZBH 2
化合物 Να R « R R Y Z m
131 / ^H3 H Ac N N FZBH
N」
134 H N N FZBH 2
\ _^ /
138 H 2
CH;
139 H
CH:
化合物 No. R ' R 2 R Y Z m
140 H Ac F2BH
S
142 H 一 N
N厂
153 H N」
ΛΝ
155 N^ H / ^ CH:
159 H F2BH
化合物 Να R 1 R R Y Z m
163 H N N CH; 2
W
164 / ^ H 一 NH一 H 2
165 H 一 NH— CH: 2
168 H -NH 2
169 H -NH-
化合物 No. R
1 R
z R Y Z m
184 H -N(CH3)一 CH:
185 H N(CH3) - CHZCH3
OH
186 H N(CH3)
187 H N(CH3)一 2
CH:
188 H -N(CH3) - 2
189 H N(CH3) - ^gj 2
s£/Vsoe/ PSi9160AdfIDd
CM CM CM C I
CM
as B3 as as
〇 〇 〇 00
^— ' ^— ^
— '
CO O CD
CD CT5 CD D
化合物 Να R 1 R 2 R Y Z m
200 H 一 S
201 H S一
202 H S 0)-C£ 2
206 H
S
208 H
— N.
209 /N^ H N 0
化合物 Να R 1 R R Y Z m
210 H - N έ
211 H -N'
N
N
214 H 一
217 CH; N N - FZBH 2
218 FZBH 2
219
228 H N N CH; 2
229 H N H - 2
化合物 Να R 1 R 2 R Y Z m
CH3
CH:
236 lOJ H — NH—
-CH:
C a
CH3
237 O] H NH- •CH;
II CH 3
239 ίθί H IN N
\ _ / CH3
化合物 No. R 1 R 2 R Y Z m
240 iOj H 一 NH一
241 」〇〕 H 一 NH一 2
244 Ac H Ac N N F2BH 2
245 CH; H F2BH
\ ^ /
上記表中、 -<O)-0CH
; をそれぞれ表わす
本発明の二環性ピリ ミジ ン誘導体は酸付加塩であってもよ く、 かかる酸としては、 例えば塩酸、 臭化水素酸、 硫酸、 リ ン酸、 硝酸、 ホウ酸、 炭酸などの無機酸、 ギ酸、 酢酸、 プロ ピオン酸、 クェン酸、 コハク酸、 リ ンゴ酸、 シユウ酸、 酒石 酸、 マ レイ ン酸、 フマル酸などの有機カルボン酸、 メ タ ンス ルホ ン酸、 エタ ンスルホ ン酸、 ベンゼンスルホ ン酸、 P — ト ルエ ンスルホ ン酸、 力 ンフ ァ ースルホ ン酸などの有機スルホ ン酸などが挙げられる。
本発明によれば、 主として、 一般式 〔 E〕
(上式中、 R ' , R 2 , R 3 および mは前記定義に同じであり、 Xはハロゲン原子を表す) で示される二環性ハロゲン化ピリ ミジン誘導体と、 一般式 〔 1〕
Z— Y— H C I )
(上式中、 Yおよび Zは前記定義に同じであるが、 ただし Y が式 〔 BI〕 の Hに炭素原子を介して結合するものを除く ) で 示される化合物を反応せせ、 そして必要により上述の無機も しく は有機酸と混合することによつて本発明の誘導体および その酸付加塩を得ることができる。
前記式 〔 ϋ〕 で示される二環性ハロゲン化ピリ ミ ジン誘導 体は、 新規であるかまたは公知化合物であり、 公知化合物に ついてはその製造方法も公表されている 〔参考文献 : G .
Glushkovら、 Khim. -Farm.Zh. , Vol.1, 21 (1967) ) 。 また、 新規化合物についても、 参考例及び上記文献に準じて得るこ とができる。 かかる二環性ハ口ゲン化ビリ ミ ジン誘導体のハ ロゲン原子としては、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子が挙 げられる。 これらの原子は反応性に富んでおり、 上記式 〔 ΠΙ〕 で示される化合物と反応させることによって目的とする前記 式 〔 I 〕 で表わされる二環性ビリ ミ ジン誘導体を製造するこ とができる。
前記式 〔 Π〕 と式 〔 DI〕 で示される化合物の反応によって、 ピリ ミジン環に基 Z— Y.—を結合させる場合の式 〔 IE〕 の化 合物は、 新規であるかまたはそれ自体公知の方法に準じて製 造することができる。
これらの式 〔 ΠΙ〕 で示される化合物は、 前記式 Ζ— Υ—に ついて定義した基で表される基を有する対応するァミ ン類ァ ルコール類、 チオール類であり、 特に、 前記で好ま しいか、 または好適な基として挙げられた具体的な基の対応するア ミ ン類、 アルコ ール類、 チオール類が好ましく使用される。
上記反応は、 例えば上記式 〔 Π〕 で表わされる二環性ハロ ゲン化ピリ ミ ジ ン誘導体 1 当量と、 上記式 〔 ΠΙ〕 で表わされ るァミ ン類、 アルコ ール類、 チオール類 1〜30当量とを無溶 媒下もし く は溶媒を用いて常圧下もし く はォ一 トク レーブ中 で反応させることによつて実施することができる。 必要に応 じて塩基を共存させてもよ く、 かかる塩基としては、 例えば 水酸化ナ ト リ ウム、 水酸化力 リ ウム、 炭酸ナ ト リ ウム、 炭酸 カ リ ウムなどの無機塩基、 または ト リ ェチルァ ミ ン、 ジェチ
ルァニリ ン、 ジメ チルァニリ ン、 ビリ ジンなどの有機塩基を 挙げることができる。 また、 必要に応じて添加物を加えても よ く、 かかる添加物としては、 ヨウ化カ リ ウム、 ヨウ化ナ ト リ ウム、 ヨウ化リチウム、 ヨウ化テ トラプチルアンモニゥム などのヨウ化物、 またはフッ化カリ ウム、 フッ化ナ ト リ ウム、 フ ッ化セシウム、 フッ化テ ト ラブチルア ンモニゥムなどのフ ッ化物を挙げることができる。
反応温度は、 一 20〜300 'C、 好ましく は室温〜 200 'Cの範 囲であり、 反応時間は通常 72時間以内である。
反応溶媒としては、 例えばジク ロロメ タ ン、 ク ロ口ホルム、 ト リ ク ロロェタン、 四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素、 ベンゼン、 トルエン、 キシレンなどの芳香族炭化水素、 メ タ ノール、 エタノール、 イ ソプロビルアルコール、 ブタノール、 ter t—ブタノールなどのアルコール類、 ジェチルェ一テル、 テ トラヒ ド σフラン、 ジォキサンなどのエーテル類、 または ジメ チルホルムア ミ ド、 ジメ チルァセ トア ミ ド、 ジメ チルス ルホキシ ド、 スルホランなどの非プロ ト ン性極性溶媒などが 用いられる。
反応終了後、 通常の分離 , 精製操作、 すなわち濃縮、 溶媒 抽出、 再結晶、 クロマ トグラフィーなどを行なう ことにより、 目的とする上記式 〔 I 〕 で表わされる二環性ビリ ミ ジン誘導 体を単離することができる。 また化合物 〔 I 〕 は通常の方法 により薬学的に許容される酸付加塩に変換することができる。 なお、 前述のごと く新規化合物を含んでなる出発原料 〔 Π〕 の一般的な製造工程を包舍する全反応工程の反応スキームは
次のように表わすことができる
^, Pヽ
( ,2卜 Λ
X
\
as O
33
なお、 上記各式中、 R
1 , R
2 および!?
3 、 ならびに X , Y および Zは前記式 〔 Π〕 および式 〔 ΠΙ〕 の定義に同じであり TBDMSOT f は ter t—ブチルジメ チルシリノレ ト リ フルォロメ タ ン スルホナー トを表わす。
上記式 〔 Π〕 の化合物に至る反応工程を概述すると以下の とおりである。
式 ( ) の化合物は、 3 —カルべ トキシ環状ァ ミ ド (丄) をメ チル ト リ フルォロメ タ ンスルホネー トで処理しィ ミ ノ エ 一テルとした後、 強アルカ リ の存在下でグァニジンにより閉 環させて得ることができる。
式 の化合物は、 上記で得られる式 (^_ ) の化合物を 常法 (例えばォキシ塩化リ ン) によりハロゲン化することに より得ることができる。
また、 一 Y— Z基が炭素原子を介してピリ ミジン環に結合 している前記式 〔 I 〕 化合物は新規であり、 その製造方法は 知られていない。 これらの製造工程の反応スキームを示すと 以下のとおりである。
〔 I 3 ( 8 )
なお、 上記各式中、 R ^ R 2 および R 3 、 ならびに Xは前 記式 〔 Π〕 の定義に同じであり、 TBDMSOTfは ter t—プチルジ メ チルシリ ル ト リ フルォロメ タ ンスルホナ一 トをそして E t はェチル基を表わす。
式 (_L) の化合物は ( J とアルキニル金属化合物、 望ま し く はジェチルアルキニルアルミニウムを、 遷移金属触媒例 えばテ ト ラキス ト リ フヱニルホスフ ィ ンバラジウム存在下で ク ロスカ ツプリ ングする ことによって得ることができる。 式 (JJ および (丄) の化合物は水素添加反応させること によって得るこ とができる。
式 〔 I 〕 の化合物はさらに t 一プチルジメ チルシリ ル基を 保護基として用いることにより前記と同様にして置換基 R R 2 , R 3 を選択的に導入して製造することができる。
本発明の化合物は、 種々の呼吸器疾患に伴う低酸素血症に 対して優れた薬理作用を有する
一般に、 様々な肺疾患、 例えば肺気腫、 気管支炎、 気管支 喘息、 間質性肺炎および肺結核などにおいては、 病状の悪化 あるいは慢性化に伴い動脈血中酸素分圧(Pa02 )が低下するこ とが知られており、 疲労感、 息切れ、 息苦しさをはじめ重篤 な場合には呼吸困難、 チアノーゼ、 意識障害などの症状を呈 する。
そのため、 従来からこれら呼吸器系諸疾患によって低下し た Pa02を上昇改善する薬剤が求められてきた。 また、 これら の疾患においては、 Pa02の低下と共に動脈血中炭酸ガス分圧 (PaC02 ) の上昇を伴う ことがしばしば認められ、 このような
場合、 P aO zの上昇作用に加えて PaC0 zの低下作用を併せ持つ 薬剤も必要とされてきた。
本発明の化合物は、 肺における呼吸機能を高め、 またある ものは主に Pa 0 2のみを上昇させ、 またあるものは PaO zの上昇 と共に PaC0 2を低下させる作用を有しており、 かかる呼吸器 系諸疾患の処置に用いることができる。
本発明の化合物の薬理作用は、 実験動物を用いた急性低酸 素血症病態モデルによってその効果を明らかにすることがで きる。 例えば、 ラ ッ トなどの小動物の肺内に炭末、 シリ カゲ ル、 ガラスビーズ、 歯科用印象材などの微粉末を経気道的に 投与して呼吸機能を低下させることによって、 Pa0 2の低下し た急性低酸素血症病態モデルを作成できる 〔参考文献 : 宗方 ら、 第 35回日本麻酔学会総会講演要旨 179頁(1988)〕 。 また 粘膜起炎性を有する酢酸またはク口 トン酸などを経気道的に 投与することにより、 同様に Pa0 2の低下した急性低酸素血症 病態モデルを作成できる。 かかるモデル動物に本発明の化合 物を経口的または非経口的に投与し、 一定時間後に動脈血を 採取し血液ガス分折装置によつて Pa O z (または PaC0 2 )を測定 すると、 投与前値に比して著明な P a02上昇作用 (または、 Pa C02低下作用) が観察された。
本発明の二環性ビリ ミジン誘導体およびその酸付加体は経 口的に、 あるいは静脈内、 皮下、 筋肉内、 経皮、 直腸内等の 非経口的に投与することができる。
経口投与の剤型としては、 例えば錠剤、 丸剤、 顆粒剤、 散 剤、 懸濁剤、 カプセル剤などが挙げられる。
錠剤の形態にするには、 例えば乳糖、 デンプン、 結晶セル ロースなどの賦形剤 ; カルボキシメ チルセルロース、 メ チル セルロース、 ポリ ビュルビロ リ ドンなどの結合剤 ; ァルギン 酸ナ ト リ ウム、 炭酸水素ナ ト リ ウム、 ラウ リル硫酸ナ ト リ ウ ムなどの崩壊剤等を用いて通常の方法により成形することが できる。
丸剤、 散剤、 頼粒剤も同様に上記の賦形剤等を用いて通常 の方法によって成形することができる。 液剤、 懸濁剤は、 例 えば ト リ カプリ リ ン、 ト リ ァセチンなどのグリ セリ ンエステ ル類、 エタノール等のアルコール類などを用いて通常の方法 によって成形される。 カプセル剤は顆粒剤、 散剤あるいは液 剤などをゼラチンなどのカプセルに充塡することによって成 形される。
皮下、 筋肉内、 静脈内投与の剤型としては、 水性あるいは 非水性溶液剤などの形態にある注射剤がある。 水性溶液剤は 例えば生理食塩水などが用いられる。 非水溶性溶液剤は、 例 えばプロピレングリ コール、 ポリ エチレングリ コ一ル、 ォリ ーブ油、 ォレイ ン酸ェチルなどが用いられ、 これらに必要に 応じて防腐剤、 安定剤などが添加される。 注射剤はバクテリ ァ保留フ ィ ルターを通す濾過、 殺菌剤の配合等の処理を適宜 行う ことによつて無菌化される。
経皮投与の剤型としては、 例えば軟膏剤、 ク リーム剤など が挙げられ、 軟膏剤はヒマシ油、 ォリーブ油などの脂肪油 ; ワセ リ ン等を用いて、 ク リ ーム剤は脂肪油 ; ジェチレグリ コ ール、 ソルビタンモノ脂肪酸エステルなどの乳化剤等を用い
て通常の方法によって成形される。
直腸投与のためには、 ゼラチンソフ トカプセルなどの通常 の坐剤が用いられる。
本発明の二環性ピリ ミ ジン誘導体の投与量は、 疾患の種類 投与経路、 患者の年齢、 性別、 疾患の程度などによって異な るが、 通常成人一人あたり 1〜500 igZ日である。
本発明によつて提供される化合物の LD5。は、 いずれも 2 g ノ k 以上 (ラ ッ ト、 P.O. ) であった。
〔実施例〕
以下、 例によって本発明をより具体的に説明する。
参考例
8 —ァリル一 2 —ァリルア ミノ ー 4 一ク ロロー 5 , 6 , 7 8 —テ ト ラヒ ドロピリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ビリ ミ ジンの合成 <方法 A >
2 —ァ ミ ノ 一 4 —ク ロ口一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラヒ ドロ ビリ ド 〔 2 > 3 — d 〕 ピリ ミ ジン: Ug (75.8mmol) 、 ト リ エ チルアミ ン 12 (87mmol ) のジク ロロメ タ ン(240BZ£ ) 溶液を 0 てに冷却し、 P —ァニシルク ロロジフエ二ルメ タ ン 25.3 g (79mmol) を加え同温で 1時間攬拌した。 反応液を水にあけ- ジクロロメタン 200 ^で 2面抽出した。 有機層を硫酸マグネ シゥムで乾燥した後、 濾過、 溶媒を留去した。 得られた粗生 成物 36.2 gを DMF 150ffl£に溶解し、 さらにヨウ化ァリ ル 15.3 (167niraol ) を加えた。 反応液を O 'Cに冷却し、 水素化ナ ト リ ウム (油状 60%) 10 g (250mraol) を加え同温で 2時間攪拌
した。 反応液をゆつ く り と氷水上に滴下した後 5規定塩酸 80 ^で酸性とした。 この反応液を 70てに加熱して 2時間攪拌し た。 副生物、 分解物をエーテル/へキサン ( - 1 / 1 ) 溶液 200 で 3回抽出した。 水層を 5規定 NaOH水溶液で中和し、 生成物を酢酸ヱチルで抽出した。 有機層を硫酸マグネシウム で乾燥、 濾過、 濃縮し、 次いで粗生成物をへキサン一イ ソブ 口 ビルエーテル系より再結晶し、 目的とする 8 —ァ リ ル一 2 ーァリ ルァ ミノ 一 4 一クロ口一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ド 口 ビリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ビリ ミ ジン 6.71 g (25.4mmol ) が収 率 33%で得られた。
<方法 B >
2 —ア ミ ノ ー 4 一クロロー 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ドロ ビリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ビリ ミ ジン 69 g (370mmol) の無水ジク ロロメ タ ン(450fflC) 溶液に、 ト リ ェチルァ ミ ン 70ffiC (500mmol) を加えた後— 37'Cに冷却した。 不活性ガス雰囲気下で、 tert —ブチルジメ チルシリ ノレ ト リ フルォロメ タ ンスルホネー ト 102fflfi(450mmol) を 30分間かけて滴下し、 同温で 1. 5時間撗 拌した。 結晶は溶解し、 赤色溶液となった。 反応液を水 300 にあけて洗浄した後、 ジク ロロメタ ン層を分離した。 さら に生成物を水層から 300m£のジク ロロメ タ ンで抽出し、 合わ せたジクロロメ タ ン溶液を炭酸カ リ ゥムで乾燥した後溶媒を 留去した。 得られた油状物質にへキサン 300JB£を加え 80'Cに 加熱、 攬拌し、 不溶性の油状物はデカ ン ト して除いた。 生成 物をさらに 1回油状物からへキサン 200 で抽出した。 溶媒 を留去し、 2 — ter t—ブチルジメ チルシリ ノレア ミノ 一 4 -ク
ロロ一 5 , 6 , 7 , 8 —テ トラヒ ドロ ビリ ド 〔 2 , 3 - d ) ビリ ミジンが白色結晶として 112 g (370mmol) 得られた。 収 率 99%。
物性板
'Η -画(CDC13) 6 :
0.23(6H,5) , 0.93(9H,s) , 1.89 (2H, tt, J=6および 6Hz) , 2.61 (2H, t, J=6Hz) , 3.33 (2H, dt, J=2.5および 6Hz) , 4.3(lH,br) , 5.0(lH,br)
こう して得られた 2 — tert—ブチルジメチルァミノ 一 4 一 ク ロ口 一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラヒ ドロピリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ピリ ミ ジン 125 g (420mmol) と臭化ァリル 87fflfi (1· OOmol) を 無水 DMF 630ffl£に溶解し反応液を 0てに冷却した。 不活性ガ ス雰囲気下、 反応液に 60%水素化ナ ト リ ウム 42 g (l.OOmol) の D M F (150 ) 懸濁液をゆつ く り と加えていき、 さらに室 温で 1時間攙拌した。 反応終了後、 氷冷した水 1 ϋで処理し、 へキサン(500JB£ X 2回) で抽出、 硫酸ナ ト リ ゥムで乾燥、 次 いで濃縮した。 得られた油状物に 12N濃塩酸 150 、 さらに 水 200szfiを加え 50てに加熱し、 15分間攪拌した。 不純物を反 応液からへキサン(25θΛώ Χ 2回) で抽出、 除ました。 水層に 濃アンモニア水を沈殿が生じなく なるまで加え、 沈殿を濾取、 水洗、 乾燥し、 得られた粗生成物 95 gをエタノール 400 よ り再結晶することで白色針状結晶として前記化合物 83 g (315 mmol) が得られた。 収率 75%。
物性値
'H-N RCCDCls) δ :
1.87(2Η, U, J=5.5および 6Hz) , 2.63(2Η, t, J=6Hz) , 3.28C2H, t, J=5.5Hz) , 3.96(2Η, t, J=5.5Hz), 4.8(lH,br), 5.0 〜5.2(4H,m), 5.5〜6.1 (2H, m) UV(EtOH) λ max, nm
300, 223
m.p. 107.5〜108.0 'C
m L
8 —ァ リ ル一 2 —ァ リ ルア ミ ノ ー 4 一 ( 4 一メ チル一 1 一 ビぺラ ジュル) 一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ドロ ビリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ピリ ミ ジ ンの合成
参考例 Aまたは Bによって得られた 8 —ァリ ル— 2 —ァリ ルア ミ ノ ー 4 —ク ロ ロ ー 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ドロ ピリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ピリ ミ ジ ン 43 g (160mmol) 、 ヨ ウ化リ チウ ム 22 g (nOmmol) 、 N—メ チルビペラ ジ ン 300sz£の混合物を ォー トク レーブ中で内温 160てに加熱し、 15時間攬拌した。 反応終了後、 反応液を 1 £の水で洗浄し、 生成物を酔酸ェチ ル(500ffl£ X 4面) で抽出した。 得られた有機層を純水(500mL X 3回) で洗浄し、 硫酸ナ ト リ ゥムで乾燥、 濾過、 次いで濃 縮した。 得られた 50 gの油状物をへキサン 500flifiより再結晶 するこ とで 8 —ァ リ ル一 2 —ァ リ ルァ ミ ノ 一 4 一 ( 4 —メ チ ル一 1 — ビぺラ ジュル) 一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ド ロ ビ リ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ビリ ミジンが 40 g得られた。 (プリズム 晶 ; mp. 81て) 。 この混合物に、 ァセ トニ ト リ ル 170mLを加
え 75てに加熱溶解させた後、 — 15てに冷却、 再結晶すること で、 フ リー体 37.8gが得られた (針状晶 ; mp. 80.5-81.5*0 収率 69%。 同様にして得られたフリ一体 70.0 gを乳鉢ですり つぶした後、 ジェチルエーテル 600niLに溶解し、 攪拌しなが ら塩化水素ヱ一テル飽和溶液を沈殿が生じなくなるまで加え た。 生じた沈殿を濾取し、 エーテルでよ く洗浄することで塩 酸塩 84.6 gが得られた (白色結晶) 。 この粗結晶をィ ソプロ パノール 550mLより再結晶し 74 gの 8 —ァリルー 2 —ァリ ル ァ ミノ 一 4 — ( 4 ーメ チルー 1 ービペラジニル) 一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ドロピリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ビリ ミ ジン塩酸 塩が得られた。 塩酸塩の収率 87%。
フリー体の物性値
'H-NMRCCDCla) 6 :
1.7〜1.9(2H,m) , 2.37(3H,s) , 2.47(2H, t, J=6Hz)) 2.58C4H, t, J=4.5Hz) , 3.29(2H, t, J=5.5Hz) , 3.36C4H, t, J=4.5Hz) , 3.96C2H, t, J=5Hz) ,
4.20(2H,d5 J=6Hz), 4.5(lH,br), 5.0〜5.3 (4H, m), 5.6〜6.1(2H,m)
塩酸塩の物性値 UV(EtOH) λ max, nm
224, 302
元素分折 : C18H31N6C12 として計算値 :
C. 53.86 : H. 7.54 ; N. 20.93
C 1. 17.66
実験値 : C. 53.79 : H. 7.46 N. 20.81
C 1. 17.56
例 2
2 - N , N—ジァリルア ミ ノ ー 4 — ( 2 —フエニルェチル) 一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ドロ ビリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ビ リ ミ ジンの合成
アルゴン雰囲気下、 フエニルアセチレン(380 W , 3.5mmol) の無水テ トラヒ ドロフラ ン(THF) 溶液に 0てでシリ ンジを用 いてブチルリ チウムの 1.58Mへキサン溶液 ( 2. 0 , 3. 3 mraol) を加え、 同温で 15分間攪拌した。 塩化ジェチルアルミ 二ゥムの 1 Mへキサン溶液 ( 3. 3 , 3. 3 mmol ) を加え、 室 温で 15分間攬拌した。 テ .ト ラキス ト リ フヱニルホスフ ィ ンパ ラジウム(120mg , 0. 1 mraol ) および 2 —ア ミノ ー 4 —ク ロ 口 一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ドロ ビリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ピリ ミ ジン(185mg , 1 mmol) を加え、 反応液を 90'Cに加熱 ' 還流 させながら 7時間探拌した。 反応液を水酸化ナ ト リ ウム水溶 液で処理し、 酢酸ェチルで抽出、 乾燥、 濃縮した。 残留物を アルミナカラムクロマ トグラフィー (移動相 : 酢酸ェチルノ へキサン = 2ノ 1 ) で精製し、 2 —ア ミ ノ ー 4 —フエニルェ チニルー 5 , 6 , 7 , 8 —テ トラヒ ドロ ピリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ビリ ミ ジンが 63mg (0.25mmol , 25% ) 得られた。
物性値
麵(CDC13) δ :
1.95(2H,m) , 2.80 (2Η, t, J=6Hz), 3.3〜3.5 (2H, m) , 4.7(2H,br), 5.5(lH,br), 7.2〜7.6 (5H, m) IR(KBr) 1570, 1600, 2200, 3100, 3250 cm—1 こう して得られた 2 —ア ミ ノ ー 4 一フエニルェチュル一 5 ,
6 , 7 , 8 —テ ト ラヒ ドロ ピリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ビリ ミ ジン ( 1. 9 g , 7. 5 mmol) の 15κ£エタノ一ルー齚酸 ( 8 : 1 ) 溶 液に酸化白金 300in を加えた後、 反応系を水素雰囲気に置換 し、 室温で 4時間攙拌した。 反応終了後濾過し、 濾液を中和 し、 ジクロロメ タ ンで抽出、 乾燥、 濃縮した。 残留物を 0 D S分配ク ロマ トグラフィー (移動相 : メタノール) で精製し、 2 —ァ ミノ 一 4 一 ( 2 —フエニルェチル) 一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラヒ ドロ ピリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ピリ ミ ジンを主成分と する混合物が 1. 2 g得られた。
物性 fe
'H-NMBCCDC ) 6 :
1.8〜2.0(2H,m) , 2· 3〜2.9 (4H, m) , 2.6C2H, t, J=6Hz), 3.2〜3.4(2H,m) , 4.7(2H,br) , 5.3(lH3br) ,
7.2〜7.3(5H,m)
このようにして得られた 2 —ア ミノ ー 4 一 ( 2 —フエニルェ チル) 一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラヒ ドロ ビリ ド 〔 2 , 3 — d 〕 ビリ ミ ジン(120mg , 0.54mmol) とヨウ化ァリル(440W , 4. 8 關 ol) の無水 DMF 1. 5 溶液を 0 'Cに冷却し、 窒素またはァ ルゴン雰囲気下で水素化ナ ト リ ウム (60% , 210mg , 5. 4 mmol) を加え、 室温で 3時間攪拌した。 反応後水洗、 抽出、 乾燥、 濃縮した。 残留物をシリ力ゲル力ラムク ロマ トグラフィー
(移動相 : 酢酸ェチルノへキサン = 1 1 一 2 1 ) で精製 し、 2 — Ν , Ν—ジァリ ルア ミノ ー 4 一 ( 2 —フエ二ルェチ ル) 一 5 , 6 , 7 , 8 —テ ト ラ ヒ ドロピリ ド 〔 2 , 3 - d ) ピリ ミ ジン 40mg(0.11mmol) (収率 20% ) が得られた。
物性値
'Η- NMB(CDC13) 6 :
1.7〜1.9(2H,m) , 2.44C2H, t, J-6Hz) , 2.6〜2.8 (2H, m) 2.9〜3.1(2H,m), 3.2K2H, t, J=5.5Hz),
4.09(6H,d, J = 5.5Hz) , 5· 0〜5· 2 (6H, m) ,
5.6〜6.1(3H,m), 7.21(5H,s)
以下の例では、 本発明の化合物を例 1 または例 2の方法に 準じそれぞれ対応する出発原料および反応体を使用し、 そし て個別に示す反応溶媒、 共存塩基および添加物、 ならびに反 応温度、 反応時間および反応装置を使用する条件下で製造し た。
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( * A : オー ト ク レープ B : 常圧 放系) 遊 離 塩の種類 酸付加体 反応溶媒 反応温度
例 遊離塩基の" Η— NMR データ 塩 基 の U V
の 酸付加体の融点 EtOH 共存塩基 反応時間
(CDC £ 3) 6 (ρρη) 収 率 λ max
Να Να 再結晶榕媒 mm) 添加物 反応装置'
1.6-2.2(12H,m) , 3.12(2H, t- 1 i ke. J=6.2Hz) , 180 'C 3,5-3.8 (3H, in) , 3.97 (2H, t- 1 i ke, J = 5.9Hz) .
37 176 60 5
4.18(2H,d-l ike, J = 5.9Hz) , . 5 (1H . br- 1 , J = 5.5Hz) ,
4.95-5.3(4H, «) , 5.6-6.2 (2H, w) , 7.2-7. (SH . m) Li l
1.6-2.3(10H,«) , 3.13C2H, t- 1 ike, J = 4.2Hz) , 3.5-3.8 (3H,麵) フマル酸塩 289 180て 3.97(2H, t-l ike, J = 6Hz) , .13 (2H, d- 1 i ke, J = 6Hz) ,
38 177 81 136〜140'C 213 4 h
4.5(lH, br-t, J=6Hz) , 5.0-5. (4H, m) , 5.6- 6.2 (2H , m) , U3 6.9-7.4 (4H, m) EtOH Li l B
1.6-2.1 (4H,m) , 3.12C2H, t- 1 ike. J = 4.3Hz) , フマル酸塩 290 180て 39 I 178 I 3.8-4.6 (8H,m) . .9- 5.3 (4H, «) , 5.6-6.2(2H, «i) , 47 110〜120'C 213 8 h
7.1-7.4 (10H,«) EtOH Lil B
1.6-2.2(2H,m) , 2.50(2H, t, J=6.4Hz) , フマル酸塩 311 150て 3.3K2H. t-like, J = 3.5Hz) , 3.90(2H, t- 1 i ke , J = 4.1Hz) ,
40 183 13 119〜120'C 221 20 h
4.20(2H.d-like, J = 5.7Hz) , 4.6-5.3 (6H, «) ,
5.6-6.1 (2H,«) . 7.2-7.6(3 ) , 7.7-8.0 (2H. «) EtOH B
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例 75 動脈血ガス分圧値に及ぼす効果 (静脈内投与系)
ぐ方法 A >
体重約 300 gの Wistar系雄性ラ ッ トをウ レタ ン麻酔し
(i.P.)、 気道および股動脈に力ニ ュ ーレを揷入した。 気道か らコーンオイ ル一炭末懸濁液 (30〜100 m , 10ng/flz£ ) を注 入し、 低酸素血症状態(PaOz 50〜60讓 Hg) とした。 本低酸素 血症モデル動物に本発明によって提供される化合物を 0. 1 ig /kg/min で 10分間静脈内に持続投与し、 投与終了直後の動 脈血ガス分圧値(Pa02, PaC02) を測定した。
<方法 B >
体重約 300 gの Wis tar系雄性ラ ッ トをハ口セ ン麻酔し、 次 いで 2. 0 %酢酸 0. 6 Zkgを気道内に注入することにより低 酸素血症状態とした。 その後、 ウ レタ ン一 α—クロラロース 麻酔(i.P.)し、 股動脈に力ニューレを装着した。 低酸素血症 状態が安定化した後(Pa02 60〜70隨 Hg) 、 本発明によって提 供される化合物 (被検物質) を 0. 1 iEeZkgZmin で 10分間静 脈内に持続投与し、 次いで投与終了直後の動脈血ガス分圧値 (Pa02) PaC02) を測定した。
結果を下記の第 1表に示す。
1
静脈内投与による Pa02上昇、 PaC0z低下活性 _
単 1 画 H g
い ¾性表 τι
APa02 =被検化合物の (投与直後の Pa02—投与前の PaOz)
APaC02 =被検化合物の (投与直後の PaC02—投与前の PaC02) 例 76 動脈血ガス分圧値に及ぼす効果 (経口投与系)
一昼夜絶食した体重約 250 gの Wistar系雄性ラ ッ トをハ口 セ ン麻酔し、 股動脈に力ニューレを装着した。 麻酔から回復 させた後、 再びハロセ ン麻酔し、 次いで 2. 0 %酢酸 0. 8 / kgを気道内に注入することにより低酸素血症状態とした。 約 60分間系を安定化させた後、 本発明によって提供された化合 物 (被検物質) を経口投与し、 60分後に動脈血ガス分圧値
(Pa02, PaC02) を測定した。 結果を下記の第 2表に示す。
第. 2 表
蘑ロ投与による Pa02上昇、 PaC02低下活性
厶 Pa02 =被検化合物の (投与 60分後の Pa02—投与前の Pa02) APaC02 =被検化合物の (投与 60分後の PaC0z—投与前の PaC02) APaOz + : + 3 〜十 6 腿 Hg
+ + : + 6 〜十 9 譲 Hg
APaCOz 土 : 0〜一 3譲 Hg
+ : 3 6讓 Hg
+ + : 6 9譲 Hg
例 77 锭剤の製造
例 1 の化合物を 30ing舍有する錠剤を下記処方により製造し た。
例 1 の化合物 30mg
ラク トース 87mg
デンプン 30mg
ステア リ ン酸マグネシウム 3mg
例 78 注射剤の製造
1 中に例 1 の化合物を 0. 3 mg舍有する注射用溶液を下記 処方により製造した。
例 1 の化合物 30mg
食 塩 900mg
注射用蒸留水 100
〔産業上の利用可能性〕
本発明の化合物および、 その医薬製剤は、 特に呼吸器疾患 に伴う低酸素血症の処置に有用であり、 そして本発明の方法 は前記化合物の効率のよい製造方法を提供する。