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JPWO2001056581A1 - 吸入用粉末製剤及びそれを充填してなる粉末吸入剤 - Google Patents

吸入用粉末製剤及びそれを充填してなる粉末吸入剤

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JPWO2001056581A1
JPWO2001056581A1 JP2001-556480A JP2001556480A JPWO2001056581A1 JP WO2001056581 A1 JPWO2001056581 A1 JP WO2001056581A1 JP 2001556480 A JP2001556480 A JP 2001556480A JP WO2001056581 A1 JPWO2001056581 A1 JP WO2001056581A1
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JP
Japan
Prior art keywords
powder
inhalation
capsule
oleic acid
preparation
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001-556480A
Other languages
English (en)
Inventor
傳一 百瀬
一彦 池上
泰浩 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kissei Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Publication of JPWO2001056581A1 publication Critical patent/JPWO2001056581A1/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、薬物粒子の肺到達効率が改善され、吸入器具へ装着する容器への薬剤の充填量を低減した、添加剤としてオレイン酸又はソルビタンオレイン酸エステルを含み、式

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、ジウリジン5’−四リン酸四ナトリウム塩を有効成分として含有す
る吸入用粉末製剤およびそれを充填してなる粉末吸入剤に関するものである。
さらに詳しく述べれば、本発明は、粉末吸入剤として使用するための、オレイ
ン酸又はソルビタンオレイン酸エステルを含有し、式 で表されるジヌクレオチド誘導体(化学名:ジウリジン5’−四リン酸四ナトリ
ウム塩)を有効成分として含有する吸入用粉末製剤およびそれを充填してなる粉
末吸入剤に関するものである。
〔背景技術〕
前記式(I)で表されるジヌクレオチド誘導体は、肺や気道帯に存在するP2
Y2受容体を刺激し、肺に停留する粘液分泌物を水和して粘液分泌物の除去を促
進する優れた化合物であり、肺に粘液分泌物が停留する嚢胞性繊維症、慢性細気
管支炎、喘息、気管支拡張症、術後アテレクターゼ、カルタゲナー症候群等の各
種肺疾患の治療に有用であることが報告されている。また、当該化合物の投薬方
法としては、エアロゾル懸濁液を使用した吸入用のエアロゾル剤が提案されてい
る(特表平11−506790号公報)。
一般的に上記各種肺疾患などの治療においては、高いバイオアベイラビリティ
ーが期待でき、初回通過効果を回避できるなどの利点があるため吸入剤が使用さ
れることが多い。吸入剤としては、ネブライザー剤、エアロゾル剤や粉末吸入剤
があげられる。これらのうち、ネブライザー剤は吸入器具に携帯性がなく不便で
あり、薬物使用量が多い場合は吸入時間が長く患者負担が大きくなるなどの短所
があり、エアロゾル剤にはフロン等を使用しなければならないこと、投与量が限
定されるため投与回数が必然的に多くなるなどの短所がある。また、液剤や懸濁
化剤の場合、滅菌工程が必須で製造コストが高く、又噴霧器具も特殊なものを要
することが多い。それ故、例えば、気管支喘息治療剤のクロモグリク酸ナトリウ
ムやプロピオン酸フルチカゾンでは微細化粉末をカプセルなどの容器に充填後吸
入器具を用いて吸入する粉末吸入剤が使用されている。粉末吸入剤の場合、微細
化薬物を肺に到達させるには粒子径が小さな粉末を使用するのが望ましいが、他
方微細化することにより必然的に薬物の凝集性や付着性が増加し、薬物の肺到達
効率が低下するという問題が生じる。従って、この問題点を解消すべく、微細化
した1次粒子を適当な方法で凝集させて比較的粒子径の大きな2次粒子に造粒し
、吸入時吸入器具を通過する際に1次粒子に解離させたり、使用薬物より大きな
粒子径を有する乳糖を混合して微細化薬物を乳糖表面に均一に吸着させ、吸入時
に薬物と乳糖を分離させたり、また薬物粒子表面に超微粒子を付着させて表面特
質を改変するなどして、肺到達率の改善が図られている。
前記式(I)で表されるジヌクレオチド誘導体を有効成分として含有する吸入
剤としては、エアロゾル懸濁化剤が考案されているのみであり、現在まで粉末吸
入剤は全く開発されていない。上述の如く、吸入剤としては粉末吸入剤が最も推
奨されるが、前記式(I)で表されるジヌクレオチド誘導体は薬物自体吸湿性が
高く、単純な微粉末化の方法では粉末粒子の凝集が起こり易く、薬物の肺到達率
が極めて悪い。また、当該ジヌクレオチド誘導体はその高い吸湿性のため、薬物
粒子表面に超微粒子を付着させる方法でも表面改質が期待できず、又2次粒子に
凝集する方法でも解離が悪く肺到達率が改善できない。更に、当該ジヌクレオチ
ド誘導体は通常の吸入剤に比べその投薬量が比較的多く、分散剤として乳糖を用
いる方法では一回当たりの吸入量が増大して吸入が困難になることが予想される
ため採用できない。
以上の事から、従来の方法とは異なる新たな方法による、吸入器具へ装着する
容器への薬剤の充填量を増大させず、薬物粒子の肺到達効率が改善された、前記
式(I)で表されるジヌクレオチド誘導体を有効成分として含有する吸入用粉末
製剤の開発が切望されている。
〔発明の開示〕 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記の如く薬物の粉
末粒子にある種の添加剤を含有させることにより、薬物の粉末粒子の肺到達効率
を顕著に改善し、また吸入器具使用時の製剤の一回当たりの使用量を低減させる
ことができることを見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明は、オレイン酸又はソルビタンオレイン酸エステルを含有し、前
記式(I)で表されるジヌクレオチド誘導体(化学名:ジウリジン5’−四リン
酸四ナトリウム塩)を有効成分として含有する吸入用粉末製剤およびそれを充填
してなる粉末吸入剤に関するものである。
本発明の吸入用粉末製剤は、有効成分である前記式(I)で表されるジヌクレ
オチド誘導体を通常ジェットミル等の粉砕機器を用いて粒子径約0.5〜10μ
mの微粉末に粉砕した後、添加剤としてオレイン酸又はソルビタンオレイン酸エ
ステルと混合することにより製造することができる。具体的には、例えば、添加
剤に対して良溶媒であり、有効成分に対して貧溶媒となるエタノール−ヘキサン
等の不活性溶媒中に添加剤であるオレイン酸又はソルビタンオレイン酸エステル
を溶解し、前記ジヌクレオチド誘導体の微粉末を加えて均一に分散した後、常法
により室温〜50℃にて減圧乾固、室温下減圧乾燥し、得られた一部凝着した微
粉末を適宜破砕した後、常法により50〜60℃にて減圧乾燥することにより製
造することができる。本発明の吸入用粉末製剤としては、通常約10μm以下の
粒子径を有する微粉末が使用されるが、好ましくは、粒子径約0.5〜7.0μ
m又は平均粒子径1.5〜5.0μmである。本発明において使用される添加剤
において、ソルビタンオレイン酸エステルとは、ソルビタンモノオレート、ソル
ビタントリオレートなどのソルビタンの各種オレイン酸エステルをいう。また、
添加剤としてはオレイン酸、ソルビタンモノオレート又はソルビタントリオレー
トが好ましく、オレイン酸が最も好ましい。添加剤の使用量は、有効成分の使用
量に対して重量比で通常約0.5〜5.0%であればよく、好ましくは、0.7
5〜3.0%である。
本発明の粉末吸入剤は、上記吸入用粉末製剤を適宜カプセル、ブリスター、リ
ザーバー等の適当な容器に充填することにより製造することができる。製剤の充
填量は適宜増減できるが、通常は約2〜40mgである。例えば、カプセル剤と
して使用する場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプ
セル等を用いることができる。
上記吸入用粉末製剤および粉末吸入剤の製造方法において用いられる前記式(
I)で表されるジヌクレオチド誘導体は、公知の化合物であり、文献記載の方法
またはその方法に準じた方法により容易に製造することができる(例えば、Th
e Journal of Biological Chemistry,26
2巻,25号,12096〜12103頁(1987年)、WO99/0515
5号公報、特表平11−506790号公報)。
本発明の吸入用粉末製剤は、下記の如く優れた吸入特性を有している。第一に
、カスケードインパクターを用いて吸入特性試験において、肺到達率(ステージ
2より下段に到達した割合)は、添加剤非含有製剤では約16%、2次粒子製剤
では約27%であるのに対し、本発明の吸入用粉末製剤は約35〜51%の優れ
た到達率を示した。このように、本発明の吸入用粉末製剤は、肺到達率が顕著に
改善されており、薬物の利用効率が良好な製剤であり、また吸入器具へ装着する
容器に充填する薬剤の使用量を低減することができる製剤である。
また、同試験において、吸入器具内の薬物の残留率は、2次粒子製剤では約3
4%に対して、本発明の吸入用粉末製剤が約12〜27%と改善されている。具
体的には、例えば、1.0%オレイン酸含有製剤の薬物残留率が約12%である
など極めて優れた特性を示す。
本発明の吸入用粉末製剤は、刺激性がないか極めて弱く、吸入時の患者負担が
少ない優れた製剤である。
更に、本発明の吸入用粉末製剤は、製剤保存上極めて安定性が高い。例えば、
1.0%オレイン酸含有製剤は、40℃相対湿度75%下で2ヵ月放置した場合
でも肺到達率は低下しなかった。このように、本発明の吸入用粉末製剤は、長期
保存が可能な極めて安定な製剤である。
本発明の吸入用粉末製剤を実際に吸入する場合は、本発明の吸入用粉末製剤を
カプセル、ブリスター、リザーバー等の適当な容器に充填し、得られた本発明の
吸入粉末剤を吸入器具に装着した後、容器に穴を開けるか、又は定量を量り取り
、吸入する。薬物の使用量は疾病の種類や患者の病状に応じて適宜決定すること
ができるが、成人で一日当たり通常約2〜40mgを用いて、1日1〜数回に分
けて実施することができる。吸入器具としては、本発明の吸入用粉末製剤が適宜
吸入することができるものであれば使用することができるが、具体的には、ジェ
ットヘラー(株式会社ユニシアジェックス社製)(特開平7−313599号公
報、特開平11−221280号公報)等をあげることができる。
このように、本発明の吸入用粉末製剤およびそれを充填してなる粉末吸入剤は
、嚢胞性肺繊維症、慢性細気管支炎、気管支拡張症、術後アテレクターゼ、カル
タゲナー症候群、誤嚥性肺炎などの粘液分泌物の排出困難を伴う各種肺疾患の治
療に極めて有用である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
本発明の内容を以下の実施例、比較例および試験例でさらに詳細に説明するが
、本発明はその内容に限定されるものではない。
実施例10.5%オレイン酸含有製剤 オレイン酸100mgを約5gのエタノールに溶解し、ヘキサン約50gを加
えた後、ジェットミルにて平均粒子径1.5〜3.0μm(10μm以下の粒子
を90%以上含む)に粉砕したジウリジン5’−四リン酸四ナトリウム約20g
を添加し、均一に分散した。混合物を30〜40℃で減圧乾固し、室温減圧下で
終夜乾燥した。得られた乾燥粉末をジェットミルにて平均粒子径1.5〜3.0
μm(10μm以下の粒子を90%以上含む)に破砕後、60℃減圧下に終夜乾
燥した。
実施例20.75%オレイン酸含有製剤 オレイン酸を150mg用いることを除き、実施例1と同様の方法で製造した
実施例31.0%オレイン酸含有製剤 オレイン酸を200mg用いることを除き、実施例1と同様の方法で製造した
実施例41.5%オレイン酸含有製剤 オレイン酸を300mg用いることを除き、実施例1と同様の方法で製造した
実施例52.0%オレイン酸含有製剤 オレイン酸を400mg用いることを除き、実施例1と同様の方法で製造した
実施例63.0%オレイン酸含有製剤 オレイン酸を600mg用いることを除き、実施例1と同様の方法で製造した
実施例70.5%ソルビタンモノオレート含有製剤 オレイン酸100mgの代わりにソルビタンモノオレート100mgを用いる
ことを除き、実施例1と同様の方法で製造した。
実施例81.0%ソルビタンモノオレート含有製剤 オレイン酸100mgの代わりにソルビタンモノオレート200mgを用いる
ことを除き、実施例1と同様の方法で製造した。
実施例91.5%ソルビタンモノオレート含有製剤 オレイン酸100mgの代わりにソルビタンモノオレート300mgを用いる
ことを除き、実施例1と同様の方法で製造した。
実施例102.0%ソルビタンモノオレート含有製剤 オレイン酸100mgの代わりにソルビタンモノオレート400mgを用いる
ことを除き、実施例1と同様の方法で製造した。
実施例110.5%ソルビタントリオレート含有製剤 オレイン酸100mgの代わりにソルビタントリオレート100mgを用いる
ことを除き、実施例1と同様の方法で製造した。
実施例121.0%ソルビタントリオレート含有製剤 オレイン酸100mgの代わりにソルビタントリオレート200mgを用いる
ことを除き、実施例1と同様の方法で製造した。
実施例131.5%ソルビタントリオレート含有製剤 オレイン酸100mgの代わりにソルビタントリオレート300mgを用いる
ことを除き、実施例1と同様の方法で製造した。
実施例142.0%ソルビタントリオレート含有製剤 オレイン酸100mgの代わりにソルビタントリオレート400mgを用いる
ことを除き、実施例1と同様の方法で製造した。
実施例153.0%ソルビタントリオレート含有製剤 オレイン酸100mgの代わりにソルビタントリオレート600mgを用いる
ことを除き、実施例1と同様の方法で製造した。
比較例1添加剤非含有製剤 ジウリジン5’−四リン酸四ナトリウム塩をジェットミルにて平均粒子径1.
5〜3.0μm(10μm以下の粒子を90%以上含む)に粉砕して製造した。
比較例22次粒子製剤 ジェットミルにて平均粒子径1.5〜3.0μm(10μm以下の粒子を90
%以上含む)に粉砕したジウリジン5’−四リン酸四ナトリウム塩120gをス
イングプロセッサー(流動&圧密システム:不二パウダル株式会社製)を用い、
約15分間造粒することにより粒子径0.3〜0.8mmの造粒物を製造した。
実施例16カプセル剤1 実施例1で得られた0.5%オレイン酸含有製剤20mgをヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した。
実施例17カプセル剤2 実施例2で得られた0.75%オレイン酸含有製剤20mgをヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した。
実施例18カプセル剤3 実施例3で得られた1.0%オレイン酸含有製剤20mgをヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した。
実施例19カプセル剤4 実施例4で得られた1.5%オレイン酸含有製剤20mgをヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した。
実施例20カプセル剤5 実施例5で得られた2.0%オレイン酸含有製剤20mgをヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した。
実施例21カプセル剤6 実施例6で得られた3.0%オレイン酸含有製剤20mgをヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した。
実施例22カプセル剤7 実施例7で得られた0.5%ソルビタンモノオレート含有製剤20mgをヒド
ロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した
実施例23カプセル剤8 実施例8で得られた1.0%ソルビタンモノオレート含有製剤20mgをヒド
ロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した
実施例24カプセル剤9 実施例9で得られた1.5%ソルビタンモノオレート含有製剤20mgをヒド
ロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した
実施例25カプセル剤10 実施例10で得られた2.0%ソルビタンモノオレート含有製剤20mgをヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製し
た。
実施例26カプセル剤11 実施例11で得られた0.5%ソルビタントリオレート含有製剤20mgをヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製し
た。
実施例27カプセル剤12 実施例12で得られた1.0%ソルビタントリオレート含有製剤20mgをヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製し
た。
実施例28カプセル剤13 実施例13で得られた1.5%ソルビタントリオレート含有製剤20mgをヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製し
た。
実施例29カプセル剤14 実施例14で得られた2.0%ソルビタントリオレート含有製剤20mgをヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製し
た。
実施例30カプセル剤15 実施例15で得られた3.0%ソルビタントリオレート含有製剤20mgをヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製し
た。
比較例3カプセル剤16 比較例1で得られた添加剤非含有製剤20mgをヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した。
比較例4カプセル剤17 比較例2で得られた2次粒子製剤20mgをヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースの日本薬局方2号カプセルに充填して作製した。
試験例1吸入特性試験 各種製剤を充填した実施例16〜20、22〜30および比較例3〜4記載の
カプセル剤1〜5、7〜17各5カプセルを用いて、以下の通りカスケードイン
パクターの各部品中の薬物量を測定した。カスケードインパクター装置に接続し
た吸入器具(ジェットヘラー)のカプセル台に、上記カプセル剤を固定した後、
ニードルボタンを押してカプセルに穴を開け、5秒間吸引流量28.3±0.5
L/分で吸引した。吸引後、カプセルを吸入器具より取り出し、三角フラスコに
入れた。5カプセルにつき同様に吸引操作を繰り返した後、吸入器具およびカス
ケードインパクター装置を各部品に分解し、別個にポリエチレンビニール袋に分
けて入れた。次に吸引後のカプセルを入れた三角フラスコに水50mLを加え、
更に、各部品を入れた各ポリエチレンビニール袋に各々50〜200mLの水を
加えた後、ポリエチレンビニール袋の口を硬く閉じ、約1分間振盪し、各部品に
沈着した薬物を添加した水で洗浄した。振盪後、各洗液を別個に三角フラスコに
移し、試料溶液とした。別に、ジウリジン5’−四リン酸四ナトリウム塩50m
gを水に溶解した後、更に水を加え100mLとし、この溶液10mLを分取し
、水を加えて100mLとした溶液を標準溶液として使用した。作製した各種試
料溶液および標準溶液につき、紫外吸光光度計を用い262nmにおける吸光度
に基づき、吸光度測定法(第13改正日本薬局方収載)に従い、各部品中の薬物
量を測定した。
(1)薬物の肺到達率測定 ステージ2より下段の部品中の薬物量の総和を算出し、総薬物量に対する比率
(重量比)を肺到達率として吸入効率を評価した。その結果は以下の表1の通り
である (2)薬物の吸入器具内の残留率測定 吸入器具の本体部における薬物量を算出し、総薬物量に対する比率(重量比)
を吸入器具内の残留率とし評価した。その結果は以下の表2の通りである 試験例2安定性試験 実施例18記載のカプセル剤3を用いて、40℃相対湿度75%又は25℃相
対湿度60%の恒温恒湿器内に防湿包装して2ヶ月間放置し、肺到達率を試験例
1記載の方法に従い測定し、到達率の変化を確認した。その結果は表3の通りで
ある。
〔産業上の利用可能性〕 本発明の吸入用粉末製剤は、薬物の粉末粒子の肺到達効率が顕著に改善されて
おり、薬物の利用効率性を向上させ、かつ吸入器具へ装着する容器に充填する薬
剤の使用量を低減することができる。更に、本発明の吸入用粉末製剤は、刺激性
がないか極めて弱いため、吸入時の患者負担が少なく、また、製剤保存上極めて
安定性が高いため、長期保存が可能である。本発明により、粘液分泌物の排出困
難を伴う各種肺疾患の治療に好適な吸入用粉末製剤および粉末吸入剤を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 11/00 A61P 11/00 11/06 11/06 11/10 11/10 43/00 111 43/00 111 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (注)この公表は、国際事務局(WIPO)により国際公開された公報を基に作 成したものである。 なおこの公表に係る日本語特許出願(日本語実用新案登録出願)の国際公開の 効果は、特許法第184条の10第1項(実用新案法第48条の13第2項)に より生ずるものであり、本掲載とは関係ありません。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレイン酸又はソルビタンオレイン酸エステルを含有することを
    特徴とする、ジウリジン5’−四リン酸四ナトリウム塩を有効成分として含有す
    る吸入用粉末製剤。
  2. 【請求項2】 ジウリジン5’−四リン酸四ナトリウム塩とオレイン酸又はソル
    ビタンオレイン酸エステルとを混合して得られることを特徴とする請求項1記載
    の吸入用粉末製剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の吸入用粉末製剤を充填してなる粉末吸入剤
JP2001-556480A 2000-02-04 2001-01-31 吸入用粉末製剤及びそれを充填してなる粉末吸入剤 Pending JPWO2001056581A1 (ja)

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JP2000-27534 2000-02-04

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