JPWO1997011485A1 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体装置およびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
従来の銅配線より線幅が小さく、低抵抗で信頼性が高い銅合金配線を有する半導体装置およびその製造方法が開示されている。本発明によれば、半導体基板(100)上に形成された絶縁膜(201)の有する開口部(400)内は、銅と銅の表面拡散を加速する元素の合金からなる配線(302A)によって充填されている。本発明の配線は、銅のみではなく、銅の表面拡散を加速する元素が含まれているため、極めて幅の狭い開口部(400)内に銅合金(302)を極めて容易に埋め込あむことき、高い信頼性を有する微細な銅合金配線(302A)が得られる。
Description
【発明の詳細な説明】
半導体装置およびその製造方法
〔技術分野〕
本発明は半導体装置およびその製造方法に関し、詳しくは、低抵抗で、高い信
頼性を有する銅もしくは銅合金からなる配線を具備した半導体装置およびその製
造方法に関する。
〔背景技術〕
周知のように、従来、LSI(大規模集積回路)の配線としては、アルミニウ
ムまたはアルミニウム合金からなる配線が主に使用された。しかし、アルミニウ
ムは融点が低い(660℃)ばかりでなく、耐マイグレーション性も劣るため、
アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる配線は断線などの事故が生じやす
く、LSIの高集積化、高速化に対応するのは困難である。
これに対して、銅はアルミニウムより融点がはるかに高く(1,083℃)、
電気抵抗率も低いため(バルク値でアルミニウムの約2/3)、次世代LSIの
配線材料として有力視されている。
しかし、銅配線の実現にはいくつかの課題があり、解決が必要である。すなわ
ち、周知のように、アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いた従来の配線は
、
アルミニウム膜またはアルミニウム合金膜を、反応性イオンエッチングなど異方
性エッチングによって、所定の形状にパターニングすることによって形成される
。しかし、銅膜を所定の形状に高い精度でエッチングできるエッチングスがまだ
見い出されていないため、反応性イオンエッチングなどドライエッチングによっ
て線幅が小さい銅配線を、高い精度で形成するのは困難であった。
そのため、所定の形状を有する銅配線の形成方法の一つとして、所定の形状を
有する溝を絶縁膜に形成して、この溝内に銅を埋め込み、溝外に存在する余分な
銅を除去することによって、所定の形状の銅配線を形成する方法が提案されてい
る(特公平6−103681)。
この方法を用いて銅配線を形成した一つの例が、プロシーディングス第10回
インタナショナル・ブイエスエルアイ・マルチレベル・インタコネクション・コ
ンファレンス(1993年)第353頁から第358頁(Proceedings Tenth Int
ernational VLSI Multilevel Interconnection Conference(1993)pp.353-358)
に示されている。
ここに記載された方法は、ドライエッチング法を用いて、幅0.25〜8μm
、深さ0.3μmの溝を酸化シリコン膜に形成した後、CVD(化学的気相成長
)
法によって、膜厚50nmの窒化チタン膜および膜厚0.5μmの銅膜を順次全
面に形成して溝を埋め、余分な窒化チタン膜と銅膜を、CMP(化学的機械研磨
)法により除去して、銅配線を形成する方法である。
しかし、CVD法によって形成された銅膜は、表面に著しい凹凸が存在するた
め、銅配線の内部に空洞が生ずる恐れがあり、高い信頼性を有する銅配線を上記
方法によって形成するのは困難である。
上記問題点を解決するための技術として、1994年春期第42回応用物理学
関係連合講演会講演予稿集(1995年)第810頁、講演番号30a−K−6
に、一つの方法が提案されている。この方法は、溝が形成されている酸化シリコ
ン膜の表面上に、スパッタリング法によって銅膜を形成し、この銅膜を酸素と水
素の混合ガス雰囲気中において、400℃、30分間の熱処理を行うことにより
、空洞の発生なしに、溝の内部を銅膜によって埋め込む方法である。
しかし、この方法は、酸素と水素の混合ガス雰囲気中で銅膜が熱処理されるた
め、銅膜が酸化されて銅膜の抵抗率が上昇する恐れがあるばかりでなく、酸素と
水素の混合ガスが爆発する恐れがあり、実施するには極度の注意が必要である。
〔発明の開示〕
本発明の目的は、上記従来の方法の有する問題を解
決し、上記銅配線内部の空洞発生や銅配線の酸化が起こらず、高い信頼性を有す
る銅配線を具備した半導体装置、およびこのような高い信頼性を有する銅配線を
、上記爆発の生ずる恐れなしに容易に形成できる、半導体装置の製造方法を提供
することである。
上記目的を達成するため、本発明は、絶縁膜に形成された開口部や溝内を、銅
と銅の表面拡散を加速する元素の合金の膜によって充填することにより、配線を
形成するものである。
すなわち、本発明における配線は、銅のみではなく、銅の表面拡散を加速する
元素を含む合金からなっているため、銅のみを用いた場合より、流動性が著しく
向上し、はるかに低い温度の熱処理によって、容易に上記開口部や溝内に充填さ
れる。そのため、銅のみを用いた場合より、はるかに幅の小さい溝内を充填する
ことができるので、極めて線幅の小さい配線を形成することが可能になり、しか
も配線内部に上記空洞が発生する恐れはない。
上記銅の表面拡散を加速する元素としては、鉛、ビスマス、スズ、亜鉛、ハロ
ゲン、硫黄、インジウム、ナトリウム、ガリウム、タリウム、鉄およびセレンか
らなる群から選択された少なくとも1種を用いることができ、これらの元素の含
有量は、0.05%〜0.5%とすれば好ましい効果が得られる。これらの元素
の含有量が0.05%より少ないと、本発明の効果が不十分になり、0.5%よ
り多いと、電気抵抗が大きくなってしまい、半導体装置の配線としては不適当に
なる。
上記絶縁膜と半導体基板の間には、第2の開口部を有する第2の絶縁膜を介在
させ、当該第2の開口部を、上記配線と電気的に接続された導電性膜によって充
填することができる。これにより、銅配線と半導体基板が直接接触するのは防止
されて、半導体装置の信頼性はさらに高くなる。
上記第2の開口部を充填する上記導電性膜としては、タングステン、チタン、
タンタル、ニオブ、バナジウム、ニッケルおよびコバルトからなる群から選択さ
れた少なくとも1種、これらの少なくとも1種を主成分とする合金若しくは化合
物の膜を用いることができる。
さらに、上記配線と上記導電体膜および上記絶縁膜の間には、タングステン膜
を介在させることができ、これにより銅と二酸化シリコンの間の反応は効果的に
防止されて、配線の信頼性はさらに向上する。
上記本発明の配線は、開口部を有する絶縁膜を半導体基板上に形成し、銅の表
面拡散を加速する作用を有する元素と銅の合金膜を上記開口部内に充填した後、
上記開口部以外の部分上に形成された上記合金膜を除去することによって形成さ
れる。
上記銅の表面拡散を加速する作用を有する元素としては、鉛、ビスマス、スズ
、亜鉛、ハロゲン、硫黄、インジウム、ナトリウム、ガリウム、タリウム、鉄お
よびセレンを用いることができる。
上記合金膜を上記開口部内に充填する第1の方法は、銅と上記銅の表面拡散を
加速する作用を有する元素の合金膜を形成した後、熱処理する方法である。上記
合金膜はスパッタリング法またはCVD(化学気相蒸着)法によって形成するこ
とができ、上記熱処理は、水素、ヘリウム、アルゴン、窒素若しくは真空の雰囲
気中で行なうことができる。
上記合金膜を上記開口部内に充填する第2の方法は、銅膜および上記銅の表面
拡散を加速する作用を有する元素を含む膜を積層して形成した後、熱処理する方
法である。この熱処理によって上層から下層の銅膜に上記元素が拡散されて合金
が形成され、上記開口部内はこの合金によって充填される。上記熱処理は、水素
、ヘリウム、アルゴン、窒素若しくは真空の雰囲気中で行なうことができる。
上記合金膜を上記開口部内に充填する第3の方法は、銅膜を形成した後、上記
銅の表面拡散を加速する作用を有する元素を含むガス中において熱処理する方法
である。上記ガス中に含まれる上記元素は、上記銅膜の表面上に吸着された後、
銅膜内に拡散して合金膜が形
成され、上記開口部部内はこの合金によって充填される。上記ガスとしては、鉛
を含むガス、硫化物ガス、ハロゲンガス、ハロゲン化物ガスおよびフッ化物ガス
からなる群れから選ばれたガスを用いることができ、上記硫化物ガスとしては硫
化水素、上記ハロゲンガスとしてはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、上記ハロ
ゲン化物としてはフッ化硫黄、フッ化水素、フッ化珪素、フッ化炭素、フッ化セ
レン、塩化硫黄、塩化炭素、塩化珪素または臭化ビスマスを、それぞれ用いるこ
とができる。
上記熱処理を行って開口部内を銅合金膜によって充填した後に、上記ガスを含
まない第2のガス雰囲気中において第2の熱処理を行うと、配線中に含まれてい
た上記硫化水素やハロゲンガスなどが除去されて、配線の抵抗が低下し、極めて
好ましい。この場合における上記第2のガスとしては、水素ガス、ヘリウムガス
、アルゴンガスおよび窒素ガスからなる群から選ばれたガスを使用できる。
上記絶縁膜を形成する工程の前に、第2の開口部を有する第2の絶縁膜を上記
半導体基板上に形成し、この第2の開口部内を導電性膜によって充填して、上記
合金膜と上記半導体基板の所定部分を電気的に接続することができる。これによ
り、上記のように配線が半導体基板と直接接触することが防止されるので、半導
体装置の信頼性がさらに向上する。上記導電性膜としては、タングステン、チタ
ン、タンタル、ニオブ、バナジウム、ニッケルおよびコバルトからなる群から選
ばれた少なくとも1種、これら少なくとも1種を主成分とする合金若しくは化合
物の膜を使用できる。
〔図面の簡単な説明〕
第1図(a)は本発明の実施例1を示す工程図、
第1図(b)は本発明の実施例1を示す工程図、
第1図(c)は本発明の実施例1を示す工程図、
第1図(d)は本発明の実施例1を示す工程図、
第2図は埋め込み可能な最小配線幅および配線抵抗率の鉛添加量依存性を示す
図、
第3図(a)は本発明の実施例2を示す工程図、
第3図(b)は本発明の実施例2を示す工程図、
第4図は埋め込み可能な最小配線幅の硫化水素分率依存性を示す図、
第5図(a)は本発明の実施例3を示す工程図、
第5図(b)は本発明の実施例3を示す工程図、
第5図(c)は本発明の実施例3を示す工程図、
第6図は埋め込み可能な最小線幅と鉛原子層数の関係を示す曲線図。
〔発明を実施するための最良の形態〕
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面は模式的に描か
れており、説明に不用な箇
所は図示が省略されている。
実施例1
第1図(a)〜第1図(d)は本発明の第1の実施例をを示す工程図である。
まず、第1図(a)に示したように、半導体素子(図示せず)が形成されたシリ
コン基板100上に、第2の開口部を有する膜厚200nmのSiO2膜からな
る第2の絶縁膜200を形成した。周知のCVD法による選択成長法を用いて、
タングステン・プラグ300を形成して上記第2の開口部を充填した後、開口部
400を有する膜厚400nmのSiO2膜からなる絶縁膜201を形成した。
次に、第1図(b)に示したように、上記絶縁膜201の上に、膜厚30nm
のタングステン膜301および膜厚500nmの銅−鉛合金膜(銅99%、鉛1
%)302を、周知のスパッタリング法によって順次形成した。
次に、水素雰囲気中、400℃、20分間の熱処理を行って、第1図(c)に
示したように、上記銅−鉛合金膜302を流動させて、上記開口部400内を上
記銅−鉛合金膜302によって充填するとともに、表面を平坦化した。
第1図(d)に示したように、周知のCMP法を用いて、上記開口部400以
外の領域に形成されている上記タングステン膜301および銅合金膜302を除
去して、銅配線302Aを形成し、半導体装置を形成した。
上記銅−鉛合金膜302の鉛の含有量を変えて同様に処理し、数種類の半導体
装置を作成した。
このようにして形成された銅合金配線の断面を、SEM(走査型電子顕微鏡)
で観察したところ、図2、曲線aで示したように、銅に鉛を0.1%以上添加す
れば、配線の内部には空洞の発生なしに、幅0.3μm以上の溝の埋め込みが可
能であった。一方、鉛の添加量が0の場合は、空洞の発生なしに埋め込みの可能
な溝の幅は1μm以上であり、内部に空洞の発生なしに形成することのできる配
線の幅を、鉛を添加することによって小さくすることができることが確認された
。
さらに、鉛の添加量が0.5%の場合は、空洞の発生なしに埋め込みができる
最小溝幅は0.25μmであり、鉛の添加量が増加するにともない、配線の内部
に空洞を発生することなしに充填できる溝の幅は狭くなり、線幅がさらに小さい
配線を形成できることが確認された。
図2、直線bに示したように、配線抵抗から求めた室温における銅−鉛合金か
らなる配線の抵抗率は、鉛添加量が多くなると大きくなるが、鉛添加量が0.0
5%〜0.5%の範囲内ならば、配線の抵抗率は1.9μΩcm以下であった。
この値は、各種半導体装置
の配線として十分実用できる値である。
すなわち、本実施例に示したように、銅に0.05%〜0.5%程度の微量の
鉛を添加して形成された銅−鉛合金を用いれば、従来と比較して、配線の抵抗率
を低く抑えたまま、微細な溝内に埋め込みを行うことあができ、微細配線を形成
できることが確認された。
本実施例では、上記銅の表面拡散を加速する元素として鉛を用いた例を示した
が、鉛の代わりにビスマス、スズ、亜鉛、ハロゲン、硫黄、インジウム、ナトリ
ウム、ガリウム、タリウム、鉄またはセレンを、単独または複数種添加しても、
同様の効果が得られた。
また、本実施例では熱処理を水素雰囲気中で行ったが、ヘリウム、アルゴンま
た窒素雰囲気中でおこなってもよく、また、これらのガスを用いずに真空中で熱
処理を行ってもよい。
本実施例では、銅合金膜302の直下にタングステン膜301を設けたが、タ
ングステンに限らずチタン、タンタル、ニオブ、バナジウム、ニッケル、コバル
トのいずれか、またはこれを主成分とする合金や化合物の膜であってもよい。さ
らに、こららの膜の形成方法は、スパッタリング法のみではなく、CVD法を用
いてもよい。
実施例2
本実施例は、上記銅の表面拡散を加速する元素とし
て、硫黄を用いた例であり、第3図(a)および第3図(b)を用いて本実施例
を説明する。
まず、第3図(a)に示したように、半導体素子(図示せず)が形成されたシ
リコン基板100上に、第2の開口部を有する膜厚200nmの酸化シリコン膜
からなる第2の絶縁膜200を形成した後、周知のCVD法による選択成長法を
用いてタングステン・プラグ300を形成し、上記第2の開口部を充填した。
次に、第1の開口部を有する膜厚400nmの酸化シリコン膜からなる絶縁膜
201を形成した後、膜厚30nmのタングステン膜301および膜厚500n
mの銅膜303を、周知のスパッタリング法を用いて順次全面に形成した後、硫
化水素と水素の混合ガス雰囲気中において、400℃で20分間の熱処理を行な
った。
この結果、上記銅膜303中には、上記硫化水素中の硫黄が添加されて銅と硫
黄の合金膜が形成されて流動し、上記第1の開口部はこの合金膜によって充填さ
れた。
周知のCMP法によって、上記第1の開口部以外の領域に形成されたタングス
テン膜301および上記銅と硫黄の合金膜をエッチして除去して、銅と硫黄の合
金からなる配線303Aを形成し、第3図(b)に示した半導体装置を構成した
。
上記熱処理における硫化水素と水素の混合比を変え、他は同様に処理して複数
個の半導体装置を作成した。
このようにして形成した各配線の断面をSEMで観察したところ、図4に示し
た結果が得られた。図4から明らかなように、硫化水素分率10%以上の雰囲気
中で上記銅膜303の熱処理を行なえば、線幅が0.4μmの微細配線を配線内
部に空洞を発生させることなしに形成できた。
一方、硫化水素を含まない、水素のみの雰囲気中で上記熱処理を行った場合は
、幅が1.0μmより小さな配線を、空洞の発生なしに形成することはできなか
った。
すなわち、本実施例に示したように、硫化水素を含む雰囲気中で銅膜を熱処理
することによって、従来より狭い溝内に銅−硫黄合金膜を埋め込んで、従来より
線幅が小さい配線を空洞の発生なしに形成することができ、硫化水素使用による
効果が確認された。
本実施例では、硫化水素と水素の混合ガスを用いて熱処理を行ったが、水素を
用いずに硫化水素のみであっもよく、また、水素の代わりにヘリウム、アルゴン
若しくは窒素を用いても良い。また、硫化水素の代わりに、フッ化物ガス、塩素
および塩化物ガスなど、銅の表面拡散を加速する元素を含むガスを用いても同様
の効果が得られた。
また、本実施例では、銅−硫黄合金からなる配線303Aを形成するための材
料として純銅を用いたが、銅に異種元素を添加して形成された銅合金を用いるこ
とも可能である。また、銅膜303の直下に設けたタングステン膜301の代わ
りに、チタン、タンタル、ニオブ、バナジウム、ニッケルおよびコバルトのいず
れか、またはこれを主成分とする合金、化合物からなる膜を用いてもよい。さら
に、これらの膜301の形成方法としては、スパッタリング法には限らず、CV
D法を用いてもよい。
本実施例では、実施例1の場合とは異なり、上記銅の表面拡散を加速する元素
をあらかじめ銅に添加しておく必要がない。したがって、銅にこれらの元素をあ
らかじめ添加した場合よりも、銅配線の抵抗率を低くすることができるという特
長がある。
実施例3
本実施例は上記銅の表面拡散を加速する元素として、鉛を用いた例であり、第
5図(a)〜第5図(c)を用いて本実施例を説明する。
上記第5図は、本発明の第3の実施例を示す工程図である。
まず、第5図(a)に示したように、半導体素子(図示せず)が形成されたシ
リコン基板100の上に、第2の開口部を有する膜厚200nmの酸化シリコン
膜からなる第2の絶縁膜200を形成し、タングステン・プラグ300を周知の
CVD法による選択成長法によって形成して、上記第2の開口部を充填した。
次に、開口部を有する膜厚400nmの酸化シリコン膜からなる絶縁膜201
を形成し、さらに、膜厚30nmのタングステン膜301および膜厚500nm
の銅膜303を、周知のスパッタリング法を用いて、順次全面に形成した。
次に、第5図(b)に示したように、上記銅膜303上に、1原子層厚さの鉛
膜304を真空蒸着法によって形成した。
水素雰囲気中、400℃、20分間の熱処理を行なって、上記鉛膜304を上
記銅膜303中に拡散させて銅−鉛合金膜を形成して流動させ、上記開口部内を
この銅−鉛合金膜で充填した。上記開口部以外の領域に形成されたタングステン
膜301および銅合金膜を、周知のCMP法によって除去して銅−鉛合金からな
る配線303Aを形成し、第5図(c)に示す半導体装置を形成した。
上記鉛膜304の膜厚を変え、他は同様に処理して複数の半導体装置を作成し
た。
このようにして形成された配線303Aの断面をSEMで観察し、第6図に示
した結果が得られた。第6図から明らかように、銅膜303上に鉛膜304を1
原子層以上形成して上記熱処理を行えばば、空洞の発生なしに、幅0.3μmの
溝内を充填して配線を形成できた。
しかし、銅膜303上の鉛膜304の厚さが1原子層以下になると、配線内部
に空洞を生ずることなしに、埋め込み可能な最小溝幅は急速に大きくなり、鉛膜
304を形成せずに埋込むことができる最小の溝線幅は、1μmであった。
本実施例に示したように、銅膜303上に鉛膜304を形成した後に熱処理を
行えば、従来より線幅が小さい配線を、内部に空洞を発生させることなしに形成
できることが確認された。
本実施例では、銅膜303の表面上に鉛膜304を形成する方法として、真空
蒸着法を用いたが、例えば硫酸鉛水溶液のような鉛を含む溶液に、銅膜表面を浸
す方法を用いることも可能である。
本実施例では、銅膜の上に鉛膜を形成したが、鉛の代わりにビスマス、スズ、
亜鉛、ハロゲン、硫黄、インジウム、ナトリウム、ガリウム、タリウム、鉄、セ
レンなどの膜を形成してもよく、あるいは、銅膜の表面を、硫化水素、フッ化物
ガス、塩素、塩化物ガスなどに曝しても同様の効果が得られる。
また、本実施例では、水素雰囲気中で熱処理を行ったが、真空中で行なっても
よく、水素の代わりにヘリ
ウム、アルゴンまたは窒素ガスを用いてもよい。
銅(銅−鉛合金)配線303Aを形成するための材料としては、純銅のみでは
なく、銅に異種元素を添加して形成された銅合金を用いてもよく、また銅膜30
3の直下に設けたタングステン膜301の代わりに、チタン、タンタル、ニオブ
、バナジウム、ニッケル、コバルトのいずれか、またはこれを主成分とする合金
、化合物の膜であってもよい。これらの膜の形成方法としては、スパッタリング
法には限らず、CVD法を用いても支障はない。
本実施例では、上記実施例1とは異なり、銅に異種元素を添加する必要がない
ので、銅に異種元素を添加する方法よりも、銅配線の抵抗を低くすることができ
る。
上記説明から明らかなように、本発明によれば、銅配線を酸化することなしに
低温かつ短時間に、幅が極めて小さい溝内に銅合金を埋め込んで配線を形成する
ことができ、信頼性が高い銅配線が得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
(注)この公表は、国際事務局(WIPO)により国際公開された公報を基に作
成したものである。
なおこの公表に係る日本語特許出願(日本語実用新案登録出願)の国際公開の
効果は、特許法第184条の10第1項(実用新案法第48条の13第2項)に
より生ずるものであり、本掲載とは関係ありません。
Claims (20)
- 1.半導体基板上に設けられた開口部を有する絶縁膜と、上記開口部内に充填さ れた配線を具備し、当該配線は銅の表面拡散を加速する作用を有する元素と銅の 合金膜からなるることを特徴とする半導体装置。
- 2.上記銅の表面拡散を加速する作用を有する元素は、鉛、ビスマス、スズ、亜 鉛、ハロゲン、硫黄、インジウム、ナトリウム、ガリウム、タリウム、鉄および セレンからなる群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項 1に記載の半導体装置。
- 3.上記銅の表面拡散を加速する作用を有する元素の含有量は、0.05%〜0 .5%であることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
- 4.上記絶縁膜と上記半導体基板の間には、第2の開口部を有する第2の絶縁膜 が介在し、上記配線と上記半導体基板の所定領域は、上記第2の開口部内に充填 れた導電性膜によって電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載 の半導体装置。
- 5.上記導電性膜は、タングステン、チタン、タンタル、ニオブ、バナジウム、 ニッケルおよびコバルトからなる群から選択された少なくとも1種、当該少なく とも1種を主成分とする合金若しくは化合物の膜であることを特徴とする請求項 4に記載の半導体装置。
- 6.上記配線と上記導電体膜および上記絶縁膜の間に はタングステン膜が介在されており、上記配線は上記タングステン膜を介して上 記導電性膜と電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体 装置。
- 7.半導体基板上に、開口部を有する絶縁膜を形成する工程と、銅の表面拡散を 加速する作用を有する元素と銅の合金膜を上記開口部内に充填する工程と、上記 開口部以外の部分上に形成された上記合金膜を除去する工程を少なくとも含むこ とを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 8.上記銅の表面拡散を加速する作用を有する元素は鉛、ビスマス、スズ、亜鉛 、ハロゲン、硫黄、インジウム、ナトリウム、ガリウム、タリウム、鉄およびセ レンからなる群から選ばれることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製 造方法。
- 9.上記合金膜を上記開口部内に充填する工程は、銅と上記銅の表面拡散を加速 する作用を有する元素の合金膜を形成した後、熱処理することによって行われる ことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 10.上記合金膜は、スパッタリング法または化学気相蒸着法によって形成され ることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 11.上記熱処理は、水素、ヘリウム、アルゴン、窒 素若しくは真空の雰囲気中で行なわれることを特徴とする請求項9に記載の半導 体装置の製造方法。
- 12.上記合金膜を上記開口部内に充填する工程は、銅膜および上記銅の表面拡 散を加速する作用を有する元素を含む膜を積層して形成した後、熱処理すること によって行われることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 13.上記熱処理は、水素、ヘリウム、アルゴン、窒素若しくは真空の雰囲気中 で行なわれることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
- 14.上記合金膜を上記開口部内に充填する工程は、銅膜を形成した後、上記銅 の表面拡散を加速する作用を有する元素を含むガス中において熱処理することに よって行われることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 15.上記ガスは、鉛を含むガス、硫化物ガス、ハロゲンガス、ハロゲン化物ガ スおよびフッ化物ガスからなる群れから選ばれる請求項14に記載の半導体装置 の製造方法。
- 16.上記硫化物ガスは硫化水素、上記ハロゲンガスはフッ素、塩素、臭素また はヨウ素、上記ハロゲン化物はフッ化硫黄、フッ化水素、フッ化珪素、フッ化炭 素、フッ化セレン、塩化硫黄、塩化炭素、塩化珪素または臭化ビスマスであるこ とを特徴とする請求項15
- 17.上記熱処理の後に、上記ガスを含まない第2のガス雰囲気中において第2 の熱処理を行うことを特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
- 18.上記第2のガスは、水素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスおよび窒素ガ スからなる群から選ばれたガスであることを特徴とする請求項17に記載の半導 体装置の製造方法。
- 19.上記絶縁膜を形成する工程の前に、第2の開口部を有する第2の絶縁膜を 上記半導体基板上に形成する工程と、上記第2の開口部内を導電性膜によって充 填し、上記合金膜と上記半導体基板の所定部分を電気的に接続する工程が付加さ れることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 20.上記導電性膜は、タングステン、チタン、タンタル、ニオブ、バナジウム 、ニッケルおよびコバルトからなる群から選ばれた少なくとも1種、当該少なく とも1種を主成分とする合金若しくは化合物の膜であることを特徴とする請求項 19に記載の半導体装置の製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7-237945 | 1995-09-18 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPWO1997011485A1 true JPWO1997011485A1 (ja) | 1998-11-24 |
Family
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