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JPS5844140B2 - 複合摺動材料 - Google Patents

複合摺動材料

Info

Publication number
JPS5844140B2
JPS5844140B2 JP8423478A JP8423478A JPS5844140B2 JP S5844140 B2 JPS5844140 B2 JP S5844140B2 JP 8423478 A JP8423478 A JP 8423478A JP 8423478 A JP8423478 A JP 8423478A JP S5844140 B2 JPS5844140 B2 JP S5844140B2
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JP
Japan
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alloy
total
overlay
less
intermediate layer
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Expired
Application number
JP8423478A
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English (en)
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JPS5514305A (en
Inventor
荘司 神谷
保 奈良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taiho Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiho Kogyo Co Ltd filed Critical Taiho Kogyo Co Ltd
Priority to JP8423478A priority Critical patent/JPS5844140B2/ja
Publication of JPS5514305A publication Critical patent/JPS5514305A/ja
Publication of JPS5844140B2 publication Critical patent/JPS5844140B2/ja
Expired legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K20/00Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
    • B23K20/04Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating by means of a rolling mill

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はAl−8n系合金軸受、特に軸受表面層にオー
バレイを施したAl−8n合金軸受に関するものである
すべり軸受は異物の埋収性、軸になじまんとするなじみ
性、耐焼付性などの表面性能および耐荷重性、耐疲労性
などの機械的性質が要求され、それぞれの性質をバラン
スよく備えていることが必要である。
従来のAI −8n 系合金軸受、たとえば高Sn含有
(15%以上)A1合金軸受は、軟質なSnが多く分散
しているため表面性能は優れているが機械的性質に劣る
逆に低Sn含有、特に10%以下のSnを含む合金軸受
は機械的性質には優れるが表面性能に劣るという欠点が
ある。
一般的に高Sn含有AI合金軸受は、表面性能には優れ
ているが、機械的性質に劣りSnの量が少なくなるに従
い機械的性質は向上し、逆に表面性能が劣下してくる傾
向がある。
このように表面性能と機械的性質とは相反する性質をも
ち、これを−挙に解決することは極めて困難である。
このため低Sn含有AI合金軸受には表面性能を改善す
るため、軸受面にオーバレイを施して使用するのが一般
的である。
このオーバレイはpb或いはPb −8n 合金等の低
融点金属を主成分とする合金を電気メッキにより通常族
している。
この種のすべり軸受は、低Sn含有AI合金層が本来も
っている機械的性質を生かすと共に、pb或いはPb−
8n合金等をオーバレイメッキし、表面性能を改善する
ものである。
即ちオーバレイで表面性能を受けもち、低Sn含有AI
合金層で機械的性質を受けもって、互いに相反する表面
性能と機械的性質を補いあって、良好な軸受性能を得よ
うとするものである。
しかし、このオーバレイをメッキ法で形成することは表
面性能の向上だけを捕えれば顕著な効果を認めることが
できるが、製造工程、製造コスト1.公害問題および品
質管理等の各種の側面からみた場合、多くの不利益があ
る。
つまり、製造工程およびコストの上からは、電気メッキ
の各種工程を必要とするだけ不利であり、また公害発生
を防ぐためには高価なメッキ廃液処理施設が必要となる
さらに、メッキ層はその厚み管理が極めて困難であって
、特に半円状に加工後メッキ処理をする場合には、一様
なメッキ厚を得ることが不可能であり、また各製品毎の
メッキ厚のバランスも大きなものとなるため品質を一定
の範囲に保つことがすこぶる困難であった。
また、このオーバレイはpb或いはpbSnが主成分で
あるため軟質で、機械的性質に劣り、使用中にオーバレ
イに亀裂が発生し、さらにはこの後は(離し焼付の原因
となる恐れもある。
また、他の従来例としては裏金鋼板上にAl或いはAI
−Pb を主体とし、各種元素を添加した合金粉末
或いは混合粉末をその各種元素の添加割合を変えて数層
に圧接および(または)焼結して多層摺動軸受材として
いるものがある。
しかし、この多層摺動軸受は、中間層が合金粉末或いは
混合粉末を圧接および(または)焼結しているため、鋳
造材に比しその機械的性質が劣り、耐疲労性に問題があ
る。
本発明は前記実情に鑑み、pb或いはpb −8nを主
体とする合金によるオーバレイメッキを施すことなく、
また裏金鋼板上に多層の粉末を圧接および(または)焼
結をすることなく表面性能および機械的性質をバランス
よく備えたA1合金複合摺動材が得られるようにしたも
のであって、裏金鋼板上に中間層としである程度の表面
性能をもち主に機械的性質を有するAI−低Sn 系合
金の鋳造材を圧接し、さらに表面層としである程度の機
械的性質をもち主に表面性能を有するAlpb系の合金
粉末および(または)混合粉末を接着し、従来のオーバ
レイの如く最終厚さを5〜70μmとしたものである。
以下本発明の中間層、オーバレイを順次詳述する。
本発明の中間層としては、重量%でSn 3.5〜10
%、Crを0.1〜9%、Cu、Mgの1種または2種
を合計で3%以下(Oを含まず)、および残部が本質的
にAlからなるAl−8n系合金を基本とし、これにP
b、Bi、Inの1種または2種以上を合計で3%以下
、Si、Mn、Sb、Ti、Ni、Fe、Zr、Mo、
Co01種または2種以上を合計で10%以下を必要に
応じ添加する。
また、この中間層にある程度の表面性能が要求されるの
は、前述した如くオーバレイの厚さが5〜70μmと非
常に薄いため、万ニオーバレイが摩耗してしまった場合
等、焼付の可能性を少なくするためであり、このために
はある程度の表面性能を備えること、すなわち10%以
下のSnを含んでいることが望ましい。
本発明の複合摺動材料の中間層の特徴は、Crを添加し
ているので、高温硬さの低下が少なく耐疲労性等の機械
的性質に優れていること、およびSn粒子の粗大化阻止
効果があげられる。
特に自動車用内規機関のすべり軸受に使用された場合に
おいて、内燃機関は小型・高出力化が要求され、かつ排
気ガス浄化対策のための装置が取付けられている昨今に
おいては、軸受摺動材料は高温度の条件下で使用される
ため、高温下での耐疲労性が特に要求され、この意味で
は前記Crを添加することは顕著な効果が認められる。
Snの含有量を重量%で3,5〜10%に限定した理由
は、Snは潤滑を主目的として添加される元素であるが
、これを10%以上添加するとなじみ性、潤滑性は向上
するが硬さが低下し、耐疲労性等の機械的性質に問題が
生じ、本発明の目的にそわない。
これが3.5%以下では逆に軸受合金として、前述の如
くオーバレイが摩耗した場合に必要ななじみ性等の表面
性能に劣るからである。
なお、Snの添加量を3.5〜10%の範囲でどのよう
に定めるかは、用途に応じ適宜決定されるべきものであ
るが、一般的には軸受に加わる荷重の犬なるときはSn
量を少なく、荷重の小なるときはSn量を多くするとよ
い。
また別の観点からは、焼付が懸念される状態で使用され
るときはSn量をおおくするとよい。
しかし最近は高油温により軸受が高温になり、これが原
因で軸受が変形し焼付、疲労を起すことが問題であるの
で、高温での変形が少ないという点からSn量を定める
必要もある。
Crは硬さの上昇と高温時の軟化を防ぐ点、および焼鈍
によってもSn粒子の粗大化を招かないという点につい
で特に添加効果が高い。
まず硬さの上昇と高温時の軟化阻止について述べると、
このCrの添加量が重量%で0.1%以下では高温硬さ
の改良は期待できず、7%以上添加するとCrAl7等
のAl−Cr金属間化合物が析出し過ぎ、軸受台金とし
ては硬くなり過ぎなじみ性が極端に低下することからそ
の添加量を0.1〜7%に限定したものである。
この高温硬さの向上についてさらに詳述すると、Crは
Al中に固溶することによってAlの再結晶温度を上げ
、かつ固溶すること自体でAI地の硬さを上昇させるが
、これと同時に数回の圧延によっても鋳造時に比して硬
さが上昇する。
再結晶温度を上げることは内燃機関の軸受がさらされる
高温領域でも安定した機械的性質を維持させるために効
果があり、特に硬さについては、高温下での硬さの低下
を少なくして高温領域での軸受の軟化を防ぐことができ
、ひいては疲労強度の向上をもたらす。
また固溶限を過ぎて析出するAl−Cr の金属間化合
物は、ヴイッヵース硬さで約370を示し、このためこ
の化合物が分散析出することは高温硬さの維持を助け、
これが適量分散することは良い効果を生ずる。
次に、Crの添加によるSn粒子の粗大化阻止効果につ
いて述べる。
Sn粒子の粗大化はAI −Sn系合金が高温下におか
れた場合、A1粒界およびSn粒子の移動が起るために
生ずる現象であるが、Crは上記のようにAl−Cr
の金属間化合物の析出物を作り、この析出物がA1地金
中に細かく分散して存在するため、この金属間化合物が
直接的にはA1粒界の移動を妨げ、同時にAI結晶粒の
成長を妨げてSn粒子の移動、っまりSn粒子の粗大化
を防ぐからであると考えられる。
このことは、圧延・焼鈍等により微細化されたSn粒子
をそのまま保つことにつながり、前記種種の効果を持つ
のである。
また、Sn粒子が微細なまま保持されてAl地金中に存
在するということは、同時に232℃という低い融点を
もっSn粒子の高温下での溶出現象を防止するためにも
効果的であると考えられ、この観点からしても硬さの低
下防止の効果が首肯される。
なお、以上は焼鈍に関してSn粒子の粗大化阻止効果を
述べたものであるが、以上の効果は本複合摺動材料の使
用環境が焼鈍に匹敵する高温下である場合にもそのまま
妥当し、従って軟化の防止を通じ疲労強度の向上を図る
ことができる。
AI、Sn、Crの合金にCu、Mgの1種または2種
を添加する目的は、固溶によるAI地の強化で高温下で
の硬さの低下をより少なくするためであり、3%を越え
て添加すると圧延による硬さ上昇が大きくなり過ぎて充
分な圧延ができなくなり、このため微細なSn組織が得
られなくなる。
また、このCu、Mg の上記効果はCrと同時に添加
して生ずるもので、Cu、Mg だけでは高温下での
硬さの低下阻止効果は期待できない。
すなわち、CrとCu、Mg を同時に添加すると、C
u、Mg の添加効果によって圧延時に高くなった硬さ
が、焼鈍をしてもCrの添加効果、すなわち再結晶温度
の上昇によりあまり低下しない。
この硬さは高温時においても保たれ、従来合金に比べて
高温強度のある合金となり、しいては疲労強度の向上に
もつながる。
Pb、Bi、Inの1種または2種以上を添加する目的
は、Snの潤滑金属としての性質を改善するためであり
、3%を越えて添加すると融点が低くなり過ぎししまう
また、Pb、Bi、InはCr と同時に添加すること
が好ましく、Snの潤滑性を改善することができるとと
もに、高温硬さの低下が少ないので高い疲労強度の必要
とされるすべり軸受にも使用可能となり、さらに耐疲労
性に加えてなじみ性の向上も図ることができろ。
Si、Mn、Sb、Ti、Ni、Fe、Zr、Mo、C
oの1種または2種以上を添加する目的は、AI地金の
強化を図るためであり、その添加合計が1%以下の場合
は添加効果が発揮されず、10%を越えるとAI地金が
固くなりすぎもろくなる。
このようにCr、Ca、Liの1種または2種以上を合
計で0.1〜9%含むAl−Sn糸合金は硬く、特に高
温下での硬さ低下が少ないから、耐疲労性等の機械的性
質が要求される中間層として使用することは好適である
さらにPb、Bi、Inの添加により潤滑性を改善した
、Cr、Ca、Liを含むAl−Sn系合金を適用すれ
ば、ある程度のなじみ性等の表面性能が要求される中間
層としてはより好適である。
次に本発明の軸受表面層、つまりオーバレイについて詳
述する。
本発明のオーバレイは重量%でPb5〜40%、Si、
Mn、Sb、Cr、Ti、Ni、Fe の1種または
2種以上を合計で0.1〜3%、Cu、Mgの1種また
は2種を合計で3%以下(0を含まず)、および残部が
本質的にAlからなる合金粉末および(または)混合粉
末を基本とし、これに必要に応じてSnの1種または2
種を合計で0.5〜8%添加したものを適用する。
pbの含有量を重量%で5〜40%と限定した理由は、
pbは表面性能をよ(するために添加するものであって
、5%以下の場合はpbの効果が発揮されずなじみ性等
の表面性に劣り好ましくなく、40%を越えて添加する
と、軟質なpbの影響を強くうけて耐荷重性等の機械的
性質が低下する。
Si、Mn、Sb、Cr、Ti、Fe はオーバレイ
強化を目的とし、その1種または2種以上を合計で0.
1〜3%添加する。
1種または2種以上の合計が0.1%未満の場合は、そ
の添加効果が充分に発揮されず、3%を越えて添加する
とオーバレイがもろくなり適さない。
Cu、Mg はオーバレイの強化を目的として添加する
が、その1種または2種の合計が3%を越え添加すると
硬(なりすぎ、圧延性を阻害する。
Sn、Inはpbの耐食性となじみ性を向上させるため
に添加するものであって、その1種または2種の合計が
0.5%未満の場合は、その添加効果が充分に発揮され
ず、8%を越えて添加するとpbの融点が大きく低下し
、耐荷重性等の機械的性質が低下する。
なお、AI中のpb量は表面性能を向上させるため、添
加元素の中では最も多いことが好ましく、またオーバレ
イと中間層とを良好に接合するためにはAIの含有量を
55%以上とすることが好ましい。
オーバレイは上記組成の合金粉末および(または)混合
粉末を裏金鋼板に圧接されたCr、Ca、Liの1種ま
たは2種以上を含むAl−Sn系合金の鋳造材(中間層
)上に散布し、ロール等により接着し形成する。
なお、前記接着の際、中間層とオーバレイの密着を高め
るため、両者の間に純Al (不可避な不純物は除く)
層を介在させると密着性は尚一層高まるので効果的であ
る。
またロールで接着する場合、粉末層の加工度は90%以
上とし、望ましくは95%以上とすると、密着性が確保
でき、構造も緻密になり好ましい。
オーバレイの厚さは、最終厚で5〜70μmとする。
この厚さを限定した理由は、5μm以下の場合は異物の
埋収性が悪く、また硬い中間層の影響を強くうげてなじ
み性が劣り、焼付の原因ともなり好ましくない。
701tm以上の場合は耐荷重性が低下して好ましくな
い。
本発明に係るオーバレイはAl−Pb を主成分とす
る元素で構成され、特に表面性能に対し最も効果的とい
われるpbを構成元素としていることかう表面性能につ
いては従来のオーバレイと同程度であるが、機械的性質
についてみれば、Alを主構成元素とし、更にSi、M
n、Sb、Cr、Ti、Ni、Fe、Cu、Mgが添加
されており、かつ、粉末の加工度が90%以上とかなり
高いことから構造が緻密であり、従来のオーバレイと比
し、亀裂やはく離が起こりにくく優れている。
以上の如く、本発明に係るオーバレイはpbの効果によ
る表面性能とAI、Si、Mn、Sb、Cr、Ti、N
i、Fe、Cu、Mg の添加による機械的性質の向上
の相乗効果により、表面性能と機械的性質をバランスよ
く備えているのである。
第1図は本発明に係る複合摺動材料の構造を模式的に示
すもので1は裏金鋼板、2はCrを含むAl−Sn系合
金の中間層、3はAl−Pb を主体とするオーバレイ
である。
裏金鋼板1および中間層2の厚みは用途により広範囲に
設定され、中間層2およびオーバレイ3の成分範囲も用
途に応じ、前記範囲内で応用する。
本発明に係る複合摺動材料のオーバレイは特に潤滑性の
よいpbを含んでいるため表面性能に優れており、かつ
、その加工度が90%以上と高いため構造が緻密であり
、亀裂やはく離が起きにくい。
そして、このオーバレイはpbあるいはpb、Sn、I
n の添加割合が高くなる程、なじみ性等の表面性能が
良くなる反面、耐荷重性等の機械的性質は悪(なるが、
このオーバレイの厚みは薄く、かつ、この内側には機械
的性質の優れたCrを含むAI−低Sn系合金からなる
中間層が存在し、その影響を受けるため、材料全体とし
ての耐疲労性、耐荷重性、あるいは耐焼付性は、AI−
高Sn系合金のみを鋼板に積層圧接した場合に比し、は
るかに良好になる。
またAl−低Sn 系合金上にpbメッキを施した材料
と本発明の摺動材料とを比較した場合、なじみ性と低摩
擦性については若干pbメッキの材料の方が優れている
が、耐摩耗性については本発明材料が優れ、特に表面層
のみを観察すると、pbメッキ層よりはるかに亀裂およ
びはく離がおこりにくい。
すなわち、耐疲労性や耐荷重性は本発明材料の方が優れ
、しかも、これらの性能は中間層にCr、Ca、Liが
含まれていることから高温時においても維持される。
次に本発明の複合摺動材料の具体的な製造方法を第4図
に示す組成の材料を使用し、説明すると、実施例1〜9
のうち中間層となるAl−8n系合金を厚さ15關スラ
ブに鋳造し、表面の鋳造欠陥を除くため、これを表面切
削する。
次いでこのスラブをロールで圧延するが、この際の厚さ
は摺動材料となったとき必要とされる厚さと、次の圧下
条件を満足するように設定する。
この場合、圧延途中において、圧延性を改善するため焼
鈍を施す。
その後このAl−8n 系合金の表面をブラッシング処
理等で清浄する一方、実施例1〜9のオーバレイとなる
べき合金粉末および(あるいは)混合粉末を先のAl−
8n系合金上に散布し、ロールに送給してAl−8n
系合金上に上記粉末を常温下で圧接する。
この際温度は80℃程度に上昇する。
尚、圧接の際に温度が上昇する程AIに酸化膜が発生し
やすくなり圧接が困難となるので、大気中において圧接
を行なう場合には180 ”C以下で行なうことが好ま
しい。
又、還元雰囲気中において圧接を行なう場合には、最大
限350℃程度迄は温度が高くなる程密着強度が犬とな
ることが認められる。
次いで上記粉末を接着したAlSn系合金板と、別に準
備した帯鋼とをロールに供給して圧接してトリメタルス
トリップを得、トリメタルストリップを焼鈍し、これに
必要な成形加工を施して目的とする複合摺動材料を得る
のである。
オーバレイの圧下率は90%以上、望ましくは95%以
上とする。
そしてオーバレイは、上記圧延によって得られたものを
引き続き行なう成形工程で最終的に5〜70μm程度と
する。
また成形工程で切削加工を施さない場合、散布する合金
粉末および(または)混合粉末の厚さは0.1〜1.4
m□とすることが圧下率との関係で望ましい。
すなわち、本発明においては、0.1 mm以上の粉末
を散布し圧下する。
そして必要な場合は、所定のオーバレイ厚さを残し切削
する。
帯鋼としては、冷間圧延鋼板JIS 5PCCの他、
用途に応じステンレスその他のものが用いられ得る。
前処理としては脱脂、表面研摩等がなされ、また必要に
応じニッケルメッキが施される。
なお、比較材10〜12についても同一の製造法で作成
した。
第2図は、上記製造法による本発明の実施例1.3.4
.6.8.9と比較材の実施例11.12をそれぞれ代
表として焼付試験を行なったときの焼付荷重を示すもの
である。
この実験は、軸回転数30 Or、 p、m、、軸材と
して855C焼入れ材を使用し、一定油温(140℃)
の強制潤滑下において、焼付に至る。
迄の荷重を測定したものであって、本発明の実施例1.
3.4.6は比較材の実施例8.9に比してはるかに優
れた焼付荷重を示している。
次に第3図は、本発明の実施例1.3.4.6.8と比
較材の実施例7.9をそれぞれ代表として動荷重軸受疲
労試験を行なった結果を示す。
この試験は、軸回転数300Or、p6m、、軸材とし
て855C焼入れ材を使用し、一定油温の強制潤滑下に
おいて、鉄鋼材料の疲労状況を知る107回応力繰り返
し条件で油温を異ならせて耐疲労面圧を測定したもので
ある。
このグラフから明らかなように実施例1.3.4.6.
8は耐疲労面圧の低下の程度が比較材の実施例10.1
2程大きくなく、耐疲労性に優れていることが認められ
る。
以上の通り本発明に係る複合摺動材料は、鋼板上に、A
l−8n系合金からなる中間層とAlpbを主体とする
合金粉末および(あるいは)混合粉末を接着し形成した
ため、Al−8n 系合金を接合したのちpbメッキを
施す材料と比較して、その製造の面からは、製造および
品質管理が容易で、かつメッキ廃液による公害問題の生
じる余地がない等のすぐれた効果を有し、またその性質
の面からは、特にそのオーバレイの亀裂およびはく離が
生じにくいから耐荷重性、耐疲労性に優れるという効果
が認められる。
また鋼板上に直接粉末を形成した多層摺動材に比べ、本
発明では中間層として、鋳造によるAl−Sn系合金を
使用しているため、機械的性質に優れることからなじみ
性や低摩擦性は何ら遜色がないばかりか、耐疲労性、耐
荷重性はさらに向上している。
したがって本発明の材料は摺動材料として必要とされる
各種の性質をバランスよく備え、かつコストも上記従来
材より安いか、これと同等であるから、車両用エンジン
の軸受等、各種の摺動材料に用いて極めて有用である。
なお、本文中に使用した各元素記号は次のとうりである
AI (アルミニウム)、 Sn(スズ)、Cr(ク
ロム)、 Cu (銅)、Mg (マグネシウム
)、 Pb (鉛)、Bi(ビスマス)、 I
n(インジウム)、Si(ケイ素)、 Mn(マ
ンガン)、Sb(アンチモン)、 Ti(チタン)
、Niにッケル)、 Fe (鉄)、Zr(ジル
コニウム)、 Mo(モリブデン)、Co(コバルト
)。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る複合摺動材料の構造を模式的に
示す断面図、第2図は、同じく焼付荷重の変化を示した
グラフ。 第3図は、同じく耐疲労面圧の変化をプロットしたグラ
フ、第4図は、実施例のオーバレイと中間層の組成を示
す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 裏金鋼板と、この裏金鋼板に積層された組成Aの鋳
    造材から成る中間層と、この中間層に積層された組成り
    の合金粉末および(または)混合粉末から成る表面層と
    を備え、これら三層の金属は圧接され、かつ上記表面層
    の厚みが5〜70μmであることを特徴とする複合摺動
    材料。 組成A : Sn 3.5〜10%、Crを0.1〜9
    %、Cu、Mgの1種または2種を合計で3%以下(O
    を含まず)、P b 、B I N I nの1種ま
    たは2種以上を合計で3%以下、Si、Mn、Sb、T
    i、 Ni、 Fe、 Zr、 Mo、 Coの1種ま
    たは2種以上を合計で10%以下、および残部が本質的
    にAIからなる鋳造材(重量%)。 組成り:Pb5〜40、Si、Mn、Sb、Cr、Ti
    、Ni、Feの1種または2種以上を合計で0.1〜3
    %、Cu、Mgの1種または2種を合計で3%以下(O
    を含まず)および残部が本質的にAlからなる合金粉末
    および(または)混合粉末(重量%)・ 2 裏金鋼板と、この裏金鋼板に積層された組成Aの鋳
    造材から成る中間層と、この中間層に積層された組成り
    の合金粉末および(または)混合粉末から成る表面層と
    を備え、これら三層の金属は圧接され、かつ上記表面層
    の厚みが5〜70μmであることを特徴とする複合摺動
    材料。 組成A : Sn 3.5〜10%、Crを0.1〜9
    %、Cu、Mgの1種または2種を合計で3%以下(0
    を含まず)、Pb、Bi、Inの1種または2種以上を
    合計で3%以下、Si、Mn、Sb、Ti 、 Ni
    、 Fe、 Zr、 Mo、 Coの1種または2種以
    上を合計で10%以下、および残部が本質的にAlから
    なる鋳造材(重量%)。 組成B:Pb5〜40、Si 、 Mn、 Sb、 C
    r、Ti、Ni、Feの1種または2種以上を合計で0
    .1〜3%、Cu、Mg の1種または2種を合計で
    3%以下(0を含まず)、Sn、Inの1種または2種
    を合計で0.5〜8%、および残部が本質的にAIから
    なる合金粉末および(または)混合粉末(重量%)。
JP8423478A 1978-07-11 1978-07-11 複合摺動材料 Expired JPS5844140B2 (ja)

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JP8423478A JPS5844140B2 (ja) 1978-07-11 1978-07-11 複合摺動材料

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