JPH1192124A - マルチ核フラーレンおよびマルチ核フラーレン構造体 - Google Patents
マルチ核フラーレンおよびマルチ核フラーレン構造体Info
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- JPH1192124A JPH1192124A JP9248830A JP24883097A JPH1192124A JP H1192124 A JPH1192124 A JP H1192124A JP 9248830 A JP9248830 A JP 9248830A JP 24883097 A JP24883097 A JP 24883097A JP H1192124 A JPH1192124 A JP H1192124A
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Abstract
を実現し、さらには巨大フラーレンの多機能化や高性能
化を可能にする。 【解決手段】 巨大フラーレンからなる複数の核フラー
レン4a、4bは、共通の外殻フラーレン5で包み込ま
れており、これらによってマルチ核フラーレン6が構成
されている。マルチ核フラーレン6は、非晶質炭素基板
1の表面近傍の任意の位置に形成されている。マルチ核
フラーレン6は、超微粒子2を配置した非晶質炭素基板
1に高エネルギービーム3を照射することにより得られ
る。
Description
大フラーレンおよびそのようなマルチ核フラーレンを有
するマルチ核フラーレン構造体に関する。
によって結合しており、高い対称性を持ったサッカーボ
ール型の分子である。分子中の全てのカーボン原子は等
価であって互いに共有結合しており、非常に安定な結晶
体である。C60などのフラーレンは塑性変形能や加工硬
化性などの金属的な力学特性を示すことから、新しい炭
素系材料として各種用途への応用が期待されている。ま
たフラーレン自体の特性に基いて、超伝導材料、半導体
材料、潤滑剤材料、生体材料、非線形光学材料などへの
応用も研究されている。
粒状炭素を電極としたアーク放電法や紫外レーザをグラ
ファイト表面に照射するレーザーアブレーション法など
によって作製されている。フラーレンはスス中に混在し
た状態で生成されるため、フィルタやベンゼンなどを用
いた捕集装置により抽出している。
積した物質中には、カーボンナノカプセルやカーボンナ
ノチューブと呼ばれる高次フラーレン(巨大フラーレ
ン)が含まれており、陰極側の堆積物を粉砕した後にエ
タノールなどの有機溶媒を用いて精製することにより、
上述したカーボンナノカプセルやカーボンナノチューブ
が得られる。カーボンナノカプセルやカーボンナノチュ
ーブは、いずれも中空形状を有することから、それらの
中空部内に他の金属原子や微細結晶などを閉じ込めるこ
とによって、新物質の合成や新機能の探索などが行われ
ている。
ーブの中空部内に他の金属原子や微細結晶などを閉じ込
めた巨大フラーレン(以下、内包巨大フラーレンと記
す)としては、従来、LaやYなどの希土類金属の炭化
物微粒子や、Fe、Co、Niなどの金属微粒子を内包
させたものが報告されている。これらは、金属や酸化物
などの粉を仕込んだ炭素電極を用いてアーク放電などを
行い、その陰極堆積物中に含まれる内包巨大フラーレン
を精製することにより得ている。
どからなるコアの外殻にさらに大きな分子量を持つフラ
ーレンが同心円状に重なりあった、オニオンライクフラ
ーレン(Onion-Like fullerene(たまねぎ状グラファイ
ト))と呼ばれる物質も発見されている。このようなた
まねぎ状グラファイトを用いて、内包巨大フラーレンを
作製することも検討されている。
ラーレンや内包巨大フラーレンは、それ自体の特性に基
いて、電子素子材料、センサー材料、フィルター材料な
どのデバイス材料、超伝導材料、生体材料、医療材料な
どの新機能材料などへの応用が期待されている。一方、
巨大フラーレンの各種デバイスや新機能材料などへの応
用展開を考えた場合、さらに種々の機能を持たせること
が望まれるが、現状の単一構造の巨大フラーレンでは必
ずしもそのような要求を満たすことができない。そこ
で、巨大フラーレンのさらなる多機能化や高性能化など
が望まれている。
ラーレンは、上述したようにアーク放電法により生成さ
れる堆積物中に含まれるものであるため、黒鉛状物質や
アモルファスカーボンなどの不純物との分離自体が困難
であるという難点を有している。特に、巨大フラーレン
や内包巨大フラーレンをデバイスや新機能材料などに応
用することを考えた場合、巨大フラーレンの集合化(例
えば膜状化)などの制御を可能にすることが重要と考え
られるが、従来の巨大フラーレンの製造方法ではそのよ
うな制御を容易に行うことはできない。
になされたもので、比較的簡易な工程で巨大フラーレン
の集合化を実現し、さらには巨大フラーレンの多機能化
や高性能化を可能にしたマルチ核フラーレンおよびマル
チ核フラーレン構造体を提供することを目的としてい
る。
レンは、請求項1に記載したように、巨大フラーレンか
らなる複数の核フラーレンと、前記複数の核フラーレン
を包み込むように存在する外殻フラーレンとを具備する
ことを特徴としている。
求項3に記載したように、非晶質炭素基板と、前記非晶
質炭素基板の表面近傍部分に形成されたマルチ核フラー
レンとを具備するマルチ核フラーレン構造体であって、
前記マルチ核フラーレンは、巨大フラーレンからなる複
数の核フラーレンが共通の外殻フラーレンで包み込まれ
た構造を有することを特徴としている。
核フラーレン構造体において、核フラーレンとしての巨
大フラーレンには、例えば請求項2および請求項4に記
載したように、オニオンライクフラーレンが用いられ
る。この場合、外殻フラーレンは核フラーレンとしての
オニオンライクフラーレンに準じた構造を有する。
る複数の核フラーレンを共通の外殻フラーレンで包み込
んだ構造、すなわちマルチ核構造の巨大フラーレンを実
現している。このようなマルチ核フラーレンによれば、
核フラーレンとしての各巨大フラーレンの性質や特性な
どを制御することによって、多機能化や高性能化を図っ
た巨大フラーレンを得ることが可能となる。
ンとしての巨大フラーレンの集合体と見なすことができ
る。従って、例えば核フラーレンの数を制御することよ
って、種々の巨大フラーレンの集合体を得ることができ
る。これは巨大フラーレンをデバイスや新機能材料など
に応用する際に有効である。
態について説明する。
フラーレンおよびマルチ核フラーレン構造体の製造過程
の一実施形態を模式的に示す図である。これらの図にお
いて、1はマルチ核フラーレンの形成材料となる非晶質
炭素基板である。非晶質炭素基板1の構成材料として
は、例えばi-カーボンなどが用いられる。非晶質炭素基
板1の厚さは特に限定されるものではないが、例えば 5
〜 100nm程度の薄膜状基板が好ましく用いられる。
えば図1(a)に示すように、巨大フラーレンを生成す
る際の核生成物質となる超微粒子2を配置する。超微粒
子2は基本的には、後述する核フラーレンとしての巨大
フラーレンの数に応じて設置するものとするが、 1つの
超微粒子2が電子線などの高エネルギービームの照射に
より移動することによって、複数の核フラーレンの核生
成物質として機能する場合もある。
属超微粒子、半導体超微粒子、化合物超微粒子など、各
種固体材料からなる超微粒子を使用することができる。
言い換えると、各種の固体物質からなる超微粒子2を核
生成物質(核生成点)として、後述するように核フラー
レンとしての巨大フラーレンを誘起および成長させるこ
とができる。
u、Cu、Pt、Sn、Mo、Wなどの各種単体金属や
合金などからなる金属超微粒子、Si、GaAsなどか
らなる半導体超微粒子、金属酸化物や金属塩化物、金属
フッ化物、金属ホウ化物などの各種金属化合物超微粒子
などが挙げられる。特に、後述する核フラーレンの活性
化工程で良好な触媒効果を示す金属超微粒子が好ましく
用いられる。超微粒子2を複数配置する場合、異なる 2
種以上の金属超微粒子や金属超微粒子と化合物超微粒子
というように、材質が異なる複数種の超微粒子を使用し
てもよい。
ての巨大フラーレンを生成する際に核生成点を提供し得
るような大きさであればよく、具体的には直径が 1〜 1
00nm程度の超微粒子2を使用することが好ましい。な
お、直径 1nm未満の超微粒子2は存在および作製自体が
困難であると共に、巨大フラーレンの核生成点としての
機能を十分に発揮させることができないおそれがある。
超微粒子2のより好ましい直径は 1〜40nmの範囲であ
る。
定されるものではなく、非晶質炭素基板1上に配置する
ことが可能であれば、種々の方法で作製した超微粒子2
を使用することができる。
やスリットを設けたターゲットを配置して、このターゲ
ットの細孔内壁もしくはスリット内壁に対してArイオ
ンビームなどの高エネルギービームを斜め方向から照射
し、ターゲットの構成原子や構成分子を離脱させること
によって、ターゲットの構成材料からなる超微粒子を得
ることができる。このような方法(以下、転写法と記
す)によれば、ターゲットの細孔やスリットの形状によ
って、超微粒子の大きさや配置形状などを制御すること
ができる。
Al2 O3 粒子などの準安定化合物粒子に、電子線など
の高エネルギービームを照射することによって、安定相
であるα−Al2 O3 粒子やAl2 O3 の構成金属であ
るAl超微粒子などを得ることができる。この方法(以
下、化合物分解法と記す)は、化合物特に酸化物が分解
しやすいW、Mo、Cuなどに対しても有効である。
子2を配置した非晶質炭素基板1に対して高エネルギー
ビーム3を照射する。照射する高エネルギービーム3は
特に限定されるものではなく、超微粒子2の周囲に存在
する非晶質炭素を活性化して巨大フラーレンを誘起し得
るエネルギーを有していればよい。例えば、強度が 1×
1019e/cm2 ・sec 以上の電子線、この電子線と同等の強
度を有するイオンビームのような粒子線、レーザーのよ
うなフォトン、X線、γ線、中性子線などが挙げられ
る。
る場合、照射強度が 1×1019e/cm2・sec 未満である
と、超微粒子2の周囲の非晶質炭素を巨大フラーレンを
生成し得るほどに活性化できないおそれがある。言い換
えると、 1×1019e/cm2 ・sec以上の強度を有する電子
線は、超微粒子2およびその周囲の非晶質炭素の活性化
効果などをもたらし、これらによって巨大フラーレンの
生成が可能となる。高エネルギービーム3として粒子
線、フォトン、X線、γ線、中性子線などを用いる場合
についても同様である。
用ビームに応じて設定すればよく、例えば真空雰囲気、
アルゴン雰囲気のような不活性雰囲気などが挙げられ
る。例えば、電子線照射を適用する場合の雰囲気は 1×
10-5Pa以下の真空雰囲気とすることが好ましく、これに
よって残留ガス原子の吸着などを防ぐことができること
から、巨大フラーレンの生成が促進される。
超微粒子2が配置された非晶質炭素基板1に照射する
と、高エネルギービーム3の照射領域内の非晶質炭素が
活性化されて、図1(b)および図2(a)に示すよう
に、超微粒子2を核生成物質として複数の巨大フラーレ
ン4(4a、4b)が誘起される。誘起される巨大フラ
ーレン4は、同心球状の巨大フラーレン、すなわちオニ
オンライクフラーレン(たまねぎ状グラファイト)など
である。
は、各巨大フラーレン4a、4bは通常のシングル核の
オニオンライクフラーレンなどである。これら巨大フラ
ーレン4a、4bは、それぞれ後述するマルチ核フラー
レンの核フラーレンとなるものである。なお、核生成物
質として使用した超微粒子2は、例えば原子状態として
各巨大フラーレン4a、4b内やその周囲の非晶質炭素
基板1内に分散され、その後の活性化工程で触媒として
機能するものである。
した複数の巨大フラーレン4a、4bに対して、さらに
高エネルギービーム3′を照射する。この高エネルギー
ビーム3′の照射により各巨大フラーレン4a、4bが
活性化されて、隣接する巨大フラーレン4a、4b同士
が集合化するように移動する。この複数の巨大フラーレ
ン4a、4bの活性化およびそれに基づく集合化には、
核生成物質として使用した超微粒子2の触媒効果も寄与
している。
する高エネルギービーム3′は、各巨大フラーレン4
a、4bを活性化する上で、巨大フラーレン4の生成工
程より高強度のものを使用することが好ましい。高エネ
ルギービーム3′として電子線を用いる場合、強度が 1
×1020e/cm2 ・sec 以上の電子線、この電子線と同等の
強度を有するイオンビーム、レーザー、X線、γ線、中
性子線などを用いることが好ましい。照射強度が 1×10
20e/cm2 ・sec 未満であると、各巨大フラーレン4a、
4bを移動し得るほどに活性化できないおそれがある。
と、例えば図2(c)に示すように、隣接する巨大フラ
ーレン4a、4bの外殻側の炭素が重なりあった状態が
得られる。このように、巨大フラーレン4の活性化工程
は、隣接する巨大フラーレン4a、4bの外殻側が重な
りあった状態が得られるまで実施することが好ましい。
また、この巨大フラーレン4の活性化工程によって、そ
の後の外殻共通化工程で生成するマルチ核フラーレンの
核フラーレンの数を制御することができる。すなわち、
図1および図2では 2つの巨大フラーレン4a、4bの
外殻側の炭素が重なりあった状態を示したが、さらに多
数の巨大フラーレン4を集合させることも可能である。
この場合、高エネルギービーム3′の照射領域を拡大し
たり、あるいは巨大フラーレン4に個別に高エネルギー
ビーム3′を照射し、それぞれを個々に移動させるなど
によって、より多数の巨大フラーレン4を集合させるこ
とができる。
工程を実施した後、図1(d)に示すように、巨大フラ
ーレン4の生成工程と同程度の強度を有する高エネルギ
ービーム3をさらに照射する。この高エネルギービーム
3の照射により、図1(d)および図2(d)に示すよ
うに、隣接する巨大フラーレン4a、4bの外殻側の炭
素原子が一部共通化されると共に、さらにその外側にこ
れら複数の巨大フラーレン4a、4bを包み込むよう
に、多層のフラーレンシェル(外殻フラーレン)5が誘
起する。
殻側の一部の炭素を除いて当初の形状がほぼ維持される
ため、各巨大フラーレン4a、4bは外殻フラーレン5
内にそれぞれ核フラーレンとして存在することになる。
また、外殻フラーレン5は核フラーレンに準じた構造を
有するものである。例えば、核フラーレンがオニオンラ
イクフラーレンである場合、外殻フラーレン5もそれと
同様な結晶構造を有するものとなる。
したように、巨大フラーレン4a、4bからなる複数の
核フラーレンが共通の外殻フラーレン5で包み込まれた
構造を有するマルチ核フラーレン6が得られる。言い換
えると、巨大フラーレン4a、4bからなる複数の核フ
ラーレンと、これら複数の核フラーレン4a、4bを包
み込むように存在する外殻フラーレン5とを具備するマ
ルチ核フラーレン6が得られる。このようなマルチ核フ
ラーレン6は非晶質炭素基板1の表面近傍部分に形成さ
れ、これらによってマルチ核フラーレン構造体7が構成
されている。
の照射により活性化した複数の巨大フラーレン4a、4
bに対して、さらに同時に高エネルギービーム3を照射
することによって、マルチ核フラーレン6およびマルチ
核フラーレン構造体7を得ることができる。得られるマ
ルチ核フラーレン6の大きさや核フラーレンの数など
は、高エネルギービーム3′の照射領域、強度、照射時
間、さらには当初の巨大フラーレン4の数などにより制
御することができる。さらに、核フラーレンとしての巨
大フラーレン4は、生成時の高エネルギービーム3の強
度や照射時間を制御するこことによって、超微粒子内包
巨大フラーレンとすることもできる。
を核生成点として核フラーレンとしての巨大フラーレン
4aを誘起および成長(図3(a))させた後、電子線
などの高エネルギービームの照射により超微粒子2を移
動させ(図3(b))、この超微粒子2の移動地点でさ
らに核フラーレンとしての巨大フラーレン4bを誘起お
よび成長させることができる(図3(c))。このよう
な複数の巨大フラーレン4a、4bに対してさらに高エ
ネルギービームを照射することによっても、図3a
(d)に示すように、巨大フラーレン4a、4bからな
る複数の核フラーレンが共通の外殻フラーレン5で包み
込まれた構造を有するマルチ核フラーレン6が得られ
る。
しての巨大フラーレン4a、4bの集合体と見なすこと
ができるため、各核フラーレン4a、4bの性質や特性
などを制御することによって、多機能化や高性能化を図
った巨大フラーレンを得ることができる。例えば、核フ
ラーレンが超微粒子内包巨大フラーレンである場合、各
核フラーレンの内包粒子を異ならせることによって、複
数の機能を複合化(集合化)した巨大フラーレンが得ら
れる。
することによって、核フラーレンの数を制御したマルチ
核フラーレン6、すなわち種々の形態の巨大フラーレン
の集合体を得ることができる。例えば、多数の巨大フラ
ーレンを共通の外殻フラーレンで包み込むことによっ
て、ある程度の面積を有する膜状体を形成することもで
きる。これらは巨大フラーレンをデバイスや新機能材料
などに応用する際に有効である。
する際の非晶質炭素基板1は、室温に保持した状態でよ
く、制御が可能な室温ステージ上でマルチ核フラーレン
6を形成することができる。
構造体7は、マルチ核フラーレン6を非晶質炭素基板1
の任意の位置に形成することができるため、超微粒子内
包巨大フラーレンを含む巨大フラーレンの性質を利用し
て応用展開を図る上で極めて有効である。すなわち、マ
ルチ核フラーレン構造体7を用いることによって、巨大
フラーレン(超微粒子内包巨大フラーレン)の各種操作
や制御、各種の応用展開などを実現することが可能とな
る。
ビーム3、3′の照射時間、照射強度、照射雰囲気、当
初の巨大フラーレン4の大きさ、数、種類などによっ
て、得られるマルチ核フラーレン6の大きさ、性質、形
状や形成位置、また核フラーレンの数などを制御するこ
とができるため、その応用範囲は極めて広範囲に及ぶも
のである。例えば、上記したマルチ核フラーレン構造体
7は、マルチ核フラーレン6としての特性、あるいは核
フラーレンの個々の特性などを利用して、電子素子材
料、センサー材料、フィルター材料などのデバイス材
料、超伝導材料、生体材料、医療材料などの新機能材料
などへの応用可能性を有している。
る。
(非晶質炭素基板)上に、直径10〜35nmのAl超微粒子
を複数配置した。このAl超微粒子は、化合物分解法法
により形成したものである。これを 200kVTEM装置
(日本電子社製、JEM-2010(商品名))の真空室内の室
温ステージ上にセットした。
20e/cm2 ・sec の強度を有する電子線を、複数のAl超
微粒子を配置した非晶質炭素支持膜に照射した。電子線
の照射時間は2400秒とした。電子線の照射後に、非晶質
炭素支持膜の状態をTEM観察したところ、複数のAl
超微粒子に応じて下地の非晶質炭素からフラーレン核が
誘起され、多層構造の同心球状フラーレン、すなわちオ
ニオンライクフラーレンが複数生成していることが確認
された。また、これら当初のオニオンライクフラーレン
は、シングル核を有するものであった。
イクフラーレンのうち、隣接する 2つのオニオンライク
フラーレンに 3.3×1020e/cm2 ・sec の強度を有する電
子線を照射した。その結果、 2つのオニオンライクフラ
ーレンが接近すると共に、外殻側の炭素が重なりあった
状態が得られていることが確認された。電子線の照射時
間は2400秒とした。
ライクフラーレンに対して、さらに1×1020e/cm2 ・sec
の強度を有する電子線を 600秒間照射しし、再度TE
M観察を実施した。その結果、 2つのオニオンライクフ
ラーレンの外殻側の炭素原子が一部共通化されると共
に、さらにその外側にこれら 2つのオニオンライクフラ
ーレンを包み込むように、多層のフラーレンシェル(外
殻フラーレン)が誘起していることが確認された。内側
の 2つのオニオンライクフラーレンは、その状態を維持
していた。
の外殻フラーレンで包み込まれるようにして存在してい
た。すなわち、 2つのオニオンライクフラーレンからな
る複数の核フラーレンが、共通の外殻フラーレンで包み
込まれた構造を有するマルチ核フラーレンが得られてい
ることが、TEM観察により確認された。このようなマ
ルチ核フラーレンは非晶質炭素支持膜の表面近傍部分に
存在しており、これらはマルチ核フラーレン構造体を構
成していた。
持膜上に配置する超微粒子として、Al超微粒子に代え
てAu超微粒子、Pt超微粒子、Al2 O3 超微粒子な
どをそれぞれ用いて、同一条件で電子線を照射したとこ
ろ、同様なマルチ核フラーレンが得られた。
粒子などの超微粒子を配置していない非晶質炭素支持膜
に、上記実施例と同一条件で電子線を照射したところ、
マルチ核フラーレンは生成されなかった。
えば新たな機能や特性を付与することが可能なマルチ核
フラーレン、およびそれと非晶質炭素基板との複合体を
得ることができる。従って、このような本発明のマルチ
核フラーレンやその複合体は、巨大フラーレンの応用展
開等に大きく寄与するものである。
ンおよびマルチ核フラーレン構造体の製造過程を模式的
に示す断面図である。
ンおよびマルチ核フラーレン構造体の製造過程の要部を
模式的に示す平面図である。
レンおよびマルチ核フラーレン構造体の製造過程を模式
的に示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 巨大フラーレンからなる複数の核フラー
レンと、前記複数の核フラーレンを包み込むように存在
する外殻フラーレンとを具備することを特徴とするマル
チ核フラーレン。 - 【請求項2】 請求項1記載のマルチ核フラーレンにお
いて、 前記巨大フラーレンはオニオンライクフラーレンである
ことを特徴とするマルチ核フラーレン。 - 【請求項3】 非晶質炭素基板と、前記非晶質炭素基板
の表面近傍部分に形成されたマルチ核フラーレンとを具
備するマルチ核フラーレン構造体であって、 前記マルチ核フラーレンは、巨大フラーレンからなる複
数の核フラーレンが共通の外殻フラーレンで包み込まれ
た構造を有することを特徴とするマルチ核フラーレン構
造体。 - 【請求項4】 請求項3記載のマルチ核フラーレン構造
体において、 前記巨大フラーレンはオニオンライクフラーレンである
ことを特徴とするマルチ核フラーレン構造体。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP24883097A JP3437066B2 (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | マルチ核フラーレンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP24883097A JP3437066B2 (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | マルチ核フラーレンの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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