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JPH1192836A - 金属類の分離回収方法 - Google Patents

金属類の分離回収方法

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Publication number
JPH1192836A
JPH1192836A JP23984697A JP23984697A JPH1192836A JP H1192836 A JPH1192836 A JP H1192836A JP 23984697 A JP23984697 A JP 23984697A JP 23984697 A JP23984697 A JP 23984697A JP H1192836 A JPH1192836 A JP H1192836A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ions
metal
aqueous solution
organic
soln
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23984697A
Other languages
English (en)
Inventor
Tee Giyu Ko
テェ ギュ コ
Fui Giyon Chiyo
フィ ギョン チョ
Akira Hino
彰 日野
Kenji Imazu
健司 今津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHOYANG CHEM IND CO Ltd
Daihachi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
CHOYANG CHEM IND CO Ltd
Daihachi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CHOYANG CHEM IND CO Ltd, Daihachi Chemical Industry Co Ltd filed Critical CHOYANG CHEM IND CO Ltd
Priority to JP23984697A priority Critical patent/JPH1192836A/ja
Publication of JPH1192836A publication Critical patent/JPH1192836A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2種類以上の金属イオンが混在する水溶液に
対して、溶媒抽出方法およびセメンテーションによりそ
れらの金属イオンを選択的かつ効率的に分離し、高純度
の金属類を簡便かつ経済的に分離回収する方法を提供す
る。 【解決手段】 (X)金属イオンとこれよりイオン化傾
向の小さい(Y)金属イオンとが混在する水溶液に、下
記有機リン化合物と(Y)金属イオンとが錯体を形成し
うるpHに調整した後、有機リン酸エステル、有機ホス
ホン酸エステルと有機ホスフィン酸から選択された少な
くとも1種の有機リン化合物を含有する非水系有機溶剤
で抽出処理し、さらに水溶液に(X)金属を添加して残
存する(Y)金属イオンを沈殿させ、(X)金属イオン
と(Y)金属イオンを分離、回収することからなる金属
類の分離回収方法により上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式処理法による
金属類の分離回収方法に関する。さらに詳しくは、本発
明は、製鉄業のような分野において大量に発生するダス
ト類から特定の抽出用試薬を用いた溶媒抽出方法および
セメンテーションにより有用な金属類を分離、回収する
再資源化、無公害化のための金属類の分離回収方法に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】主と
して製鉄業において、電気炉および溶鉱炉から大量に発
生する製鋼ダストには、亜鉛、鉄、マグネシウム、鉛な
どの金属類が含有されている。従来、製鋼ダストは、埋
め立てやセメント原料として処理されてきたが、環境問
題や資源の再利用の観点から製鋼ダスト、あるいは前記
金属類を含有する産業廃棄物や廃水から有用な金属類の
みを分離回収することが要望されている。
【0003】このような金属類の分離回収については、
主として乾式法あるいは湿式法が研究され、実施されて
きた。例えば、特開昭56−236号公報には、乾式法
による金属類の分離回収方法が開示されている。この方
法によれば、集塵した製鋼ダストをペレット成形し、こ
のペレット化したダストを、還元剤として石炭やコーク
スのような炭素材とともにロータリーキルンに投入し、
高温下で還元処理する。そして、亜鉛、鉛などの金属を
揮発させ、分離、冷却し、金属酸化物として回収する。
しかしながら、このような分離回収方法では一種類の金
属類を高純度で回収することはできない。また、その設
備は集塵装置、ペレット化装置、ロータリーキルン(回
転炉)および周辺設備からなる大がかりなものとなり、
その処理コストは大きい。
【0004】一方、湿式法による金属類の分離回収方法
は、例えば、特開昭62−45391号に開示されてい
る。この方法によれば、製鋼ダスト中の酸可溶性物質を
溶解(浸出)し、得られた溶液のpHを分離、回収する
金属イオンに応じて調整した後、有機ホスホン酸エステ
ル、有機リン酸エステル及び第3級C9 〜C11飽和モノ
カルボン酸から選ばれた抽出用試薬を含有する有機溶剤
で金属イオンを塩化物として抽出、回収する。さらに抽
残液(抽出後の水溶液相)のpHを次に分離、回収する
金属イオンに応じて調整した後、前記有機溶剤で金属イ
オンを塩化物として抽出、回収する。このような操作を
金属イオンの種類や濃度に応じて繰り返し、順次各金属
イオンを抽出、回収する。
【0005】しかしながら、この分離回収方法では、分
離、回収する金属イオンのすべてを抽出用試薬を含有す
る有機溶剤で抽出するので、コストの高い有機リン酸エ
ステルなどの抽出用試薬を大量に必要とし、不経済であ
る。特に製鋼ダストのように、該ダスト中に多量に存在
する金属類が亜鉛類であり、分離回収を所望する有用な
金属類が亜鉛類である場合には、抽出用試薬の少量化が
望まれる。また、前記分離回収方法は、金属の種類に応
じて工程が必要であるため操作が複雑となる。
【0006】上記のような理由から、2種類以上の金属
イオンが混在する水溶液、特に多量の金属イオンとこれ
よりもイオン化傾向の小さい金属イオンが少量混在する
水溶液中から多量に存在する金属イオンを、選択的かつ
効率的、経済的に分離回収するには問題がある。また、
上記製鋼ダストからの金属類の分離回収方法は、特にそ
の操作性や効率性、経済性の面で充分ではない。
【0007】本発明は、2種類以上の金属イオンが混在
する水溶液に対して、溶媒抽出方法およびセメンテーシ
ョンによりそれらの金属イオンを選択的かつ効率的に分
離し、高純度の金属類を簡便かつ経済的に分離回収する
方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意検討を行った結果、少なくとも2種類
以上のイオン化傾向の異なる金属イオンが混在する水溶
液を特定の抽出用試薬を含有する非水系有機溶剤で処理
することにより、イオン化傾向の小さい金属イオンを前
記非水系有機溶剤中に選択的に抽出させ、イオン化傾向
の大きい金属イオンのみを水溶液中に残存させることが
可能であることを見い出し、本発明に至った。
【0009】かくして本発明によれば、(X)金属イオ
ンとこれよりイオン化傾向の小さい(Y)金属イオンと
が混在する水溶液に、下記有機リン化合物と(Y)金属
イオンとが錯体を形成しうるpHに調整した後、有機リ
ン酸エステル、有機ホスホン酸エステルと有機ホスフィ
ン酸から選択された少なくとも1種の有機リン化合物を
含有する非水系有機溶剤(以下、抽出剤と称す)で抽出
処理し、さらに水溶液に(X)金属を添加して残存する
(Y)金属イオンを沈殿させ、(X)金属イオンと
(Y)金属イオンを分離、回収することからなる金属類
の分離回収方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる(X)金属イ
オンとこれよりもイオン化傾向の小さい(Y)金属イオ
ンとが混在する水溶液(以下、原料水溶液と称す)に含
有する(X)金属イオンと(Y)金属イオンは、イオン
化傾向が(X)>(Y)である限り、その組み合わせお
よび含有割合は限定されない。また、(X)金属イオン
と(Y)金属イオンは、それぞれ複数の金属イオンを含
んでいてもよい。その組み合わせとしては、例えば、 ・(X)亜鉛イオン−(Y)鉄イオン ・(X)マグネシウムイオン−(Y)鉄イオン ・(X)アルミニウムイオン−(Y)鉄イオン が好ましく、なかでも(X)亜鉛イオン−(Y)鉄イオ
ンの組み合わせが特に好ましい。
【0011】具体的な原料水溶液の例としては、製鉄業
において電気炉および溶鉱炉から発生する製鋼ダストを
水または酸水溶液に溶解した浸出液、あるいは金属類を
含有する産業廃棄物および廃水が挙げられる。本発明の
方法においては、(X)亜鉛イオン−(Y)鉄イオンの
組み合わせの前記製鋼ダストの浸出液が特に好ましく用
いることができる。
【0012】また、本発明に用いられる特定の抽出用試
薬である有機リン化合物としては、有機リン酸エステ
ル、有機ホスホン酸エステルと有機ホスフィン酸から選
択された少なくとも1種以上の化合物が挙げられ、なか
でも有機リン酸エステルが好ましく、有機酸性リン酸エ
ステルがより好ましい。有機酸性リン酸エステルとして
は、リン原子に結合しているアルキル残基の炭素原子数
が6〜18の範囲内にあるものが好ましい。炭素原子数
が6に満たない場合は水への溶解性が高いため好ましく
ない。一方、炭素原子数が18を超える場合には高純度
な有機リン化合物を得ることが難しく、かつその取扱い
が困難であるため好ましくない。
【0013】上記の有機酸性リン酸エステルとしては、
例えば、モノ−n−ヘキシルリン酸エステル、ジ−n−
ヘキシルリン酸エステル、モノ(メチルアミル)リン酸
エステル、ビス(メチルアミル)リン酸エステル、モノ
(2−エチルブチル)リン酸エステル、ビス(2−エチ
ルブチル)リン酸エステル、モノ−n−ヘプチルリン酸
エステル、ジ−n−ヘプチルリン酸エステル、モノ(1
−メチルヘキシル)リン酸エステル、ビス(1−メチル
ヘキシル)リン酸エステル、モノ(1−エチルペンチ
ル)リン酸エステル、ビス(1−エチルペンチル)リン
酸エステル、モノ−n−オクチルリン酸エステル、ジ−
n−オクチルリン酸エステル、モノ(1−メチルヘプチ
ル)リン酸エステル、ビス(1−メチルヘプチル)リン
酸エステル、モノ(2−エチルヘキシル)リン酸エステ
ル、ビス(2−エチルヘキシル)リン酸エステル、モノ
ノニルリン酸エステル、ジノニルリン酸エステル、モノ
−n−デシルリン酸エステル、ジ−n−デシルリン酸エ
ステル、モノイソデシルリン酸エステル、ジイソデシル
リン酸エステル、モノラウリルリン酸エステル、ジラウ
リルリン酸エステル、モノ(トリメチルノニル)リン酸
エステル、ビス(トリメチルノニル)リン酸エステル、
モノテトラデシルリン酸エステル、ジテトラデシルリン
酸エステル、モノイソステアリルリン酸エステル、ジイ
ソステアリルリン酸が挙げられ、なかでも、ジイソステ
アリルリン酸エステルが好ましい。さらに、このジイソ
ステアリルリン酸エステルのなかでも、ビス[2−
(1,3,3−トリメチルブチル)−5,7,7−トリ
メチルオクチル]リン酸エステルが特に好ましい。
【0014】上記の有機ホスホン酸エステルとしては、
例えば、n−ブチルホスホン酸モノ−n−ブチルエステ
ル、n−ヘキシルホスホン酸モノ−n−ヘキシルエステ
ル、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘ
キシルエステル、イソデシルホスホン酸モノイソデシル
エステル、イソテトラデシルホスホン酸モノイソテトラ
デシルエステル、イソステアリルホスホン酸モノイソス
テアリルエステルが挙げられる。上記の有機ホスフィン
酸としては、例えば、ジ−n−ブチルホスフィン酸、ジ
−n−ヘキシルホスフィン酸、ジ−n−オクチルホスフ
ィン酸、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフィン酸、ジ
イソデシルホスフィン酸、ジイソテトラデシルホスフィ
ン酸、ジイソステアリルホスフィン酸が挙げられる。有
機リン化合物の使用量は特に限定されるものではなく、
原料水溶液中に含まれる(Y)金属イオンを抽出できる
だけの量であればよい。
【0015】また、有機リン化合物は、非水系有機溶剤
で任意の割合に希釈して用いる。非水系有機溶剤として
は、有機リン化合物を充分に溶解し、本発明の方法にお
ける処理温度(原料水溶液と抽出剤との接触温度)より
高い沸点を有するものであれば、金属イオンの分離性や
水溶液相との分相性に悪影響を及ぼさない限り任意に選
択することができる。
【0016】非水系有機溶剤は水に対して非混和性を有
するものであればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプ
ロピルベンゼン、アミルベンゼン、ジアミルベンゼン、
アミルトルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o
−ジクロロベンゼン、o−ジブロモベンゼン、o−クロ
ロトルエン、p−クロロトルエン等の芳香族系炭化水素
化合物;n−ペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、
n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオク
タン、n−デカン、n−ドデカン、シクロヘキサン、ク
ロロホルム、テトラクロロメタン、クロロエタン、1,
1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,
1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエ
タン、2−クロロプロパン、1,2−ジクロロプロパ
ン、1,2,3−トリクロロプロパン、1−クロロヘキ
サン、石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、ケロ
シン等の脂肪族系炭化水素化合物;ジクロロエチルエー
テル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジ
イソアミルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチル
フェニルエーテル等のエーテル系化合物が挙げられる。
これらの非水系有機溶剤のなかでも、特にケロシン、n
−ドデカンが好ましい。また、これらの非水系有機溶剤
は1種類または2種類以上を混合して使用してもよい。
【0017】上記の非水系有機溶剤の使用量は、有機リ
ン化合物が原料水溶液と充分に接触できる程度の流動性
を保持する量であればよく、原料水溶液:抽出剤の容積
比が1:10〜10:1の範囲内が好ましい。抽出剤の
使用量が、上記の範囲内であれば、効率的かつ経済的に
金属イオンを分離することができる。
【0018】本発明の金属類の分離回収方法によれば、
まず原料水溶液を前記の有機リン化合物と(Y)金属イ
オンとが錯体を形成しうるpHに調整し、該有機リン化
合物を含有する非水系有機溶剤で抽出処理に付し、水溶
液相と有機溶剤相に分離する(抽出工程)。
【0019】pHは原料水溶液中の金属イオンの組み合
わせおよび含有割合により適宜調整される。例えば
(X)亜鉛イオン−(Y)鉄イオンの組み合わせで、
(X)亜鉛イオンが(Y)鉄イオンに対して高濃度で混
在する製鋼ダストの浸出液の場合、pHは0.5〜4.
0の範囲内、好ましくは1.5〜2.0の範囲内であ
る。さらに、抽出処理後の水溶液がpH0.1〜1.0
の範囲内、好ましくは0.4〜0.6の範囲内となるよ
うに調整することにより、(Y)鉄イオンの抽出効率を
向上させることができる。したがって、pHは抽出処理
前後で上記の範囲内になるように原料水溶液に適当量の
pH調製剤を添加することが好ましい。pH調製剤とし
ては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸水溶液が挙
げられ、なかでも硫酸水溶液が好ましい。また、pH調
製剤の濃度は1〜4規定の範囲内が好ましい。
【0020】処理温度、すなわち原料水溶液と抽出剤と
の接触温度は、45℃〜70℃の範囲内が好ましく、5
0℃〜60℃の範囲内がより好ましい。処理温度がこの
範囲内であれば、(X)金属イオンと(Y)金属イオン
とを選択的に分離することができる。処理温度が45℃
に満たない場合には、充分に(Y)金属イオンを分離す
ることができない。一方、処理温度が70℃を超える場
合は、温度保持のために多くのエネルギーが必要である
などの理由から好ましくない。
【0021】また、処理時間は特に限定されないが、工
業的には5分〜60分の範囲内が好ましい。処理時間が
5分に満たない場合は充分な分離効果を得ることができ
ないので好ましくない。一方、処理時間が60分を超え
る場合には、それ以上の効果が期待できず、経済面と操
作面から好ましくない。
【0022】原料水溶液中に抽出の対象となる(Y)金
属イオンが複数存在する場合には、条件を変えて上記の
抽出工程を繰り返せばよい。その他、抽出工程の操作は
公知の方法により行うことができる。このような抽出工
程により、原料水溶液が(X)金属イオンを含む水溶液
相と(Y)金属イオンを含む抽出剤とに分離される。
【0023】次いで、抽出工程で得られた水溶液に
(X)金属を添加して残存する(Y)金属イオンを沈殿
させる(セメンテーション工程)。ここで「セメンテー
ション(cementation)」とは、各種金属イオンを含有す
る溶液中にある金属単体を加えると該金属よりイオン化
傾向の小さい(貴な)金属イオンが還元され、析出する
という性質を利用して、必要な金属を取り出したり、不
純物となる金属を除去する方法であり、「置換沈殿」あ
るいは「置換採取」とも称する。
【0024】セメンテーション工程に用いられる(X)
金属は、水溶液との接触面積を大きくするために粉末状
であることが好ましい。また、(X)金属の添加量は、
(Y)金属イオンを充分に析出させるだけの量であれば
よいが、好ましくは(Y)金属イオンに対して化学量論
的に当量〜10倍量の範囲内である。このときの処理温
度、すなわち水溶液と(X)金属との接触温度は20℃
〜45℃の範囲内が好ましく、25℃〜40℃の範囲内
がより好ましい。処理温度がこの範囲内であれば、
(Y)金属イオンを効率的に還元し、分離することがで
きる。
【0025】また、処理時間は特に限定されないが、工
業的には5〜60分の範囲内が好ましい。処理時間が5
分に満たない場合は、充分に還元が進まず(Y)金属を
沈殿させることができなくなるので好ましくない。一
方、処理時間が60分を超える場合は、それ以上の効果
は期待できず、経済面と操作面から好ましくない。セメ
ンテーション工程で得られた水溶液は、濾過のような公
知の方法により沈殿した(Y)金属と水溶液とに容易に
分離することができる。このようなセメンテーション工
程により、(X)金属イオンをより高濃度で含有する水
溶液として分離することができる。
【0026】分離された水溶液は、蒸発乾固、電解析出
等の公知の方法により濃縮精製して(濃縮工程)、
(X)金属を高純度で得ることができる。本発明で金属
類とは金属の硫酸塩、硝酸塩等の金属塩、金属単体を意
味する。例えば、亜鉛類は亜鉛の硫酸塩、硝酸塩や亜鉛
金属単体を意味する。
【0027】一方、抽出処理後の(Y)金属イオンを含
む抽出剤(すなわち、(Y)金属イオンと有機リン化合
物を含有する非水系有機溶剤)を逆抽出剤で処理して
(Y)金属イオンを逆抽出し(逆抽出工程)、再生され
た抽出剤を再利用することができる。逆抽出剤として
は、硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸水溶液が挙げられ、経
済的に安価な硫酸水溶液が好ましい。また、逆抽出剤の
濃度は0.1〜5規定の範囲内、好ましくは3〜4規定
の範囲内である。逆抽出剤の使用量は特に限定されるも
のではなく、抽出剤中に含まれる(Y)金属イオンを抽
出できるだけの量であればよい。(Y)金属イオンを含
む抽出剤と逆抽出剤との容積比は、該抽出剤中の(Y)
金属イオン濃度や有機リン化合物濃度などの条件によっ
て、広範囲に設定することができるが、工業的に利用す
るには、(Y)金属イオンを含む抽出剤:逆抽出剤=1
0:1〜1:10の範囲内にあることが好ましい。
【0028】逆抽出工程の処理温度は25℃〜70℃の
範囲内が好ましい。処理温度がこの範囲内であれば、良
好な相分離性を示す。処理時間は特に限定されないが、
得られる効果や経済性の点から5分〜60分の範囲内が
好ましい。また、逆抽出の対象となる金属イオンが2種
類以上あり、これらの金属イオンを分別回収する場合に
は、随時、洗浄工程を導入して段階的に金属イオンを分
別回収することもできる。
【0029】このような逆抽出工程により、(Y)金属
イオンを含む抽出剤が(Y)金属イオンを含有する水溶
液と抽出剤とに充分に分離され、再生された抽出剤を抽
出工程に循環再利用することができる。一方、逆抽出工
程により得られた(Y)金属イオンを含有する水溶液
は、蒸発乾固、電解析出等の公知の方法により濃縮精製
して(濃縮工程)、(Y)金属類を得ることができる。
【0030】本発明の方法は、製鋼ダストから亜鉛類を
分離回収するのに好適に用いることができる。図1は製
鋼ダストから亜鉛類を連続的に分離回収するプロセスで
ある。以下、本発明の方法を図1を例に説明する。この
プロセスは、浸出工程、抽出工程、セメンテーシ
ョン工程、逆抽出工程、濃縮工程(1)、濃縮工程
(2)からなる。以下、各工程について説明する。
【0031】浸出工程 まず、製鋼ダストを浸出剤に溶解し、残渣と水溶液とを
濾過等の手段によって分離して、亜鉛、鉄、鉛、砒素、
カドミウム、クロム等の金属イオンを含有する原料水溶
液(浸出液)を得る。ここで、浸出剤とは水または酸水
溶液であり、酸としては塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸水
溶液が挙げられる。浸出剤は、抽出工程で用いられるp
H調整剤と同種類のものが好ましい。これにより各プロ
セス中における水溶液中の陰イオンの種類を限定するこ
とができる。
【0032】また、浸出剤の使用量は、製鋼ダストに含
有する亜鉛類を充分に浸出させることのできる量であれ
ばよく、好ましくは製鋼ダストに含有する亜鉛類に対し
て化学量論量で0.1〜5の範囲内が好ましい。浸出剤
の使用量がこの範囲内であれば、亜鉛類を選択的に浸出
させることができる。浸出剤の濃度は、0.1規定〜5
規定の範囲内が好ましい。浸出剤の濃度がこの範囲内で
あれば、浸出後の残渣と原料水溶液との分離性を良好に
保つことができる。浸出工程は撹拌下で行うことが好ま
しく、その処理温度は20℃〜90℃の範囲内が好まし
い。処理温度が20℃に満たない場合、金属類の浸出が
遅く侵出時間が長くなるので好ましくない。一方、90
℃を超える場合、浸出剤の蒸発が活発となるので好まし
くない。
【0033】亜鉛イオンを連続的に分離、回収する場合
には、原料水溶液に含有する各種金属イオンの濃度と原
料水溶液のpHを一定に保つことが好ましい。原料水溶
液のpHは前述のように0.5〜4.0の範囲内、より
好ましくは1.5〜2.0の範囲内である。原料水溶液
のpHがこの範囲内にであれば、亜鉛イオンを選択的に
浸出でき、かつ他の金属イオン(主として鉄イオン)の
一部を残渣として分離回収することにより原料水溶液中
の金属イオン濃度を一定に保つことができる。
【0034】抽出工程 次いで、浸出工程で得られた原料水溶液を、有機酸性リ
ン酸エステルを含有する非水系有機溶剤で鉄イオンを抽
出し静置して、亜鉛イオンを含有する水溶液相と鉄イオ
ンを含有する抽出剤相に分離する。この際、抽出処理後
の水溶液がpH0.1〜1.0の範囲内、好ましくは
0.4〜0.6の範囲内となるように調整することによ
り、鉄イオンの抽出効率を向上させる。
【0035】セメンテーション工程 抽出工程で得られた水溶液相に亜鉛粉末を添加して、残
留する鉄イオン、鉛イオンなどの亜鉛イオンよりもイオ
ン化傾向の小さい金属イオンを金属として沈殿させる。
次いで、濾過のような公知の方法により沈殿した金属と
水溶液とを分離する。
【0036】逆抽出工程 抽出工程で得られた鉄イオンを含有する抽出剤を逆抽出
剤で処理して、鉄イオンを逆抽出し、再生された抽出剤
を抽出工程に送り、再利用する。
【0037】濃縮工程(1) セメンテーション工程で得られた水溶液を蒸発乾固して
亜鉛塩を得る。ここまでの工程で硫酸水溶液を用いてき
た場合、硫酸亜鉛一水和物が得られる。この亜鉛塩は化
成品や家畜用飼料等の分野で再利用することができる。
濃縮工程(2) 一方、逆抽出工程で得られた逆抽出液を蒸発乾固して鉄
塩を得る。
【0038】上記のプロセスでは、高濃度の亜鉛イオン
と低濃度の亜鉛イオンよりイオン化傾向の小さい鉄イオ
ン、鉛イオンとが混在する水溶液から、亜鉛イオンと有
機酸性リン酸エステルが錯体を形成するpH範囲内より
も低pH側で錯体を形成する鉄イオンを抽出工程で分離
し、次いで亜鉛イオンよりも高pH側で錯体を形成する
鉛イオンをセメンテーション工程で分離することにより
高純度、高濃度で亜鉛イオンを分離、回収することがで
きる。
【0039】本発明の方法によれば、抽出工程とセメン
テーション工程を組み合わせるので、所望の金属類を高
純度かつ高濃度で分離回収することができる。また、抽
出用試薬としての有機リン化合物を含有する非水系有機
溶剤をリサイクルにより効率的かつ連続的、経済的に用
いることができる。
【0040】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に詳しく説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。なお、実施例中の金属イオンの定性及び定量分析
は、ICP発光分析法により行った。
【0041】(浸出工程)表1に示される組成の製鋼ダ
スト52.6gを2規定の硫酸水溶液450mlに溶解
し、25℃で30分間撹拌した後、濾過により水溶液と
残渣とに分離し、pH1.82の原料水溶液428ml
を得た。得られた原料水溶液中に含まれる金属イオンの
種類、濃度を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】(抽出工程)浸出工程で得られた原料水溶
液200mlにジイソステアリルリン酸エステル(ビス
[2−(1,3,3−トリメチルブチル)−5,7,7
−トリメチルオクチル]リン酸エステル)の60容積%
ケロシン溶液1050mlと2規定の硫酸水溶液100
mlとを加えて混合し、55℃で60分間撹拌した。次
いで、得られた混合溶液を静置し、水溶液相300ml
と抽出剤相1050mlとに分離した。得られた水溶液
相のpHは0.49であった。また、得られた抽出剤相
中の鉄イオン濃度は68mg/lであった。
【0045】(逆抽出工程)抽出工程で得られた抽出剤
相200mlに3規定の硫酸水溶液200mlを添加
し、40℃で逆抽出を3回(段数3)行った後、抽出剤
相と水溶液相とに分離した。得られた抽出剤相には金属
イオンは全く含まれていなかった。
【0046】(セメンテーション工程)抽出工程で得ら
れた水溶液相200mlに亜鉛粉末1.4gを添加し、
25℃で30分間撹拌した後、濾過により水溶液と残渣
とに分離し、pH0.52の水溶液192mlを得た。
本工程の実施前と実施後の水溶液中に含有されていた金
属イオンの種類と濃度を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】(濃縮工程)セメンテーション工程で得ら
れた水溶液60mlをアスピレーターで10mmHgに
減圧し、70℃に加熱して水を蒸発させ、亜鉛イオンを
塩として濃縮乾固した。その結果、残留物として純度9
8.3%の硫酸亜鉛一水和物12.6gを淡黄色の粉体
として得た。この実施例で得られた硫酸亜鉛一水和物
は、化成品や家畜用飼料等の分野で再利用することがで
きる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、従来の製鋼ダストから
の金属類の分離回収方法と比較して、簡便にして実質的
に他の金属類をほとんど含まない1種類の金属類を高純
度かつ高選択的に分離、回収することができる。また、
本発明は所望により様々な条件のもとでイオン化傾向の
異なる2種類以上の金属イオンが含有する水溶液から連
続的に金属類を分離回収することができ、操作性、経済
性においても従来技術に比して有利であり、工業的な金
属類の分離回収方法として非常に価値の高いものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】製鋼ダストから亜鉛類を連続的に分離回収する
プロセスである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597127155 1235−7,Chungwang−Don g,Shihung−City,Kyun gki−Do,Korea (72)発明者 コ テェ ギュ 大韓民国、キョンギド、シフンシ、チョワ ンドン、1578−2 (72)発明者 チョ フィ ギョン 大韓民国、キョンギド、シフンシ、チョワ ンドン、1430−11 (72)発明者 日野 彰 京都府相楽郡精華町光台7−21−1−8 (72)発明者 今津 健司 京都府京都市右京区太秦安井車道町5 花 園スカイハイツ310

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (X)金属イオンとこれよりイオン化傾
    向の小さい(Y)金属イオンとが混在する水溶液に、下
    記有機リン化合物と(Y)金属イオンとが錯体を形成し
    うるpHに調整した後、有機リン酸エステル、有機ホス
    ホン酸エステルと有機ホスフィン酸から選択された少な
    くとも1種の有機リン化合物を含有する非水系有機溶剤
    で抽出処理し、さらに水溶液に(X)金属を添加して残
    存する(Y)金属イオンを沈殿させ、(X)金属イオン
    と(Y)金属イオンを分離、回収することからなる金属
    類の分離回収方法。
  2. 【請求項2】 (X)金属イオンが亜鉛イオンであり、
    (Y)金属イオンが鉄イオンである請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 前記水溶液が、製鋼ダストを水または酸
    水溶液に溶解して得られる浸出液である請求項1または
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 浸出液が、pH0.5〜4.0の範囲で
    ある請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 抽出処理が45℃〜70℃の範囲内で行
    われる請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 有機リン化合物が、有機酸性リン酸エス
    テルである請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 有機酸性リン酸エステルが、ジイソステ
    アリルリン酸エステルである請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 抽出処理後の水溶液がpH0.1〜1.
    0の範囲内である請求項1〜7のいずれかに記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 さらに抽出処理後の水溶液を蒸発乾固し
    て(X)金属の塩を得る請求項1〜8のいずれかに記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 抽出処理後の(Y)金属イオンと有機
    リン化合物を含有する非水系有機溶剤を逆抽出処理し
    て、再生された有機リン化合物を含有する非水系有機溶
    剤を再利用する請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009050334A1 (en) * 2007-10-16 2009-04-23 Outotec Oyj Method for the hydrometallurgical processing of sulphidic material containing zinc and copper
CN103952567A (zh) * 2014-05-13 2014-07-30 李翔 利用多段酸浸取从含钛高炉渣回收钛、硅、铝、钙和镁的方法

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