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JPH1183620A - 熱型赤外線検出器 - Google Patents

熱型赤外線検出器

Info

Publication number
JPH1183620A
JPH1183620A JP9238055A JP23805597A JPH1183620A JP H1183620 A JPH1183620 A JP H1183620A JP 9238055 A JP9238055 A JP 9238055A JP 23805597 A JP23805597 A JP 23805597A JP H1183620 A JPH1183620 A JP H1183620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared
temperature
infrared detector
thermal
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9238055A
Other languages
English (en)
Inventor
Tei Narui
禎 成井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP9238055A priority Critical patent/JPH1183620A/ja
Publication of JPH1183620A publication Critical patent/JPH1183620A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、赤外線による温度上昇を検出する
熱型赤外線検出器に関し、検出分解能を一段と高めた熱
型赤外線検出器を提供することを目的とする。 【解決手段】 基板(11)と、基板から支持部(12
a)を介して支持され、入射する赤外線を熱エネルギー
に変換して検知する一個もしくは複数個の赤外線検出部
(14)と、赤外線検出部の赤外線透過方向に配置さ
れ、赤外線の少なくとも一部を反射する反射部(24)
とを備えた熱型赤外線検出器において、反射部(24)
は、光反射率が温度に応じて変化することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線による温度
上昇を検出する熱型赤外線検出器に関する。特に、検出
部における赤外線の吸収効率に温度依存性を持たせるこ
とにより、赤外線検出の分解能を向上するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、赤外線検出器として、量子型およ
び熱型の2種類が知られている。この種の量子型赤外線
検出器としては、水銀カドミウムテルライドその他の狭
バンドギャップを用いたものや、PtSi、IrSiに
代表されるショットキーバリアダイオードを用いたもの
などが知られている。
【0003】このような量子型赤外線検出器は、熱によ
る電子の励起が無視できる程度まで検出部を冷却しなけ
ればならない。そのため、冷却装置に組み込んで使用す
る必要があり、装置全体が大きくかつ高価になるという
欠点があった。もう一方の熱型赤外線検出器は、赤外線
吸収に伴う温度上昇を検出するものである。この種の熱
型赤外線検出器としては、温度による自発分極の変化を
検出する焦電型、電気抵抗の温度変化を検出するボロメ
ータ、ショットキバリアサーミスタなど異種物質間の熱
起電力を利用するサーモパイルなどが知られている。
【0004】これらの熱型赤外線検出器は、赤外線によ
る温度上昇を検出するため、特に冷却の必要性がない。
そのため、装置全体が小型かつ安価になるという利点を
有する。しかしながら、熱型赤外線検出器は、量子型赤
外線検出器と比べ、一般的に感度が低く、温度分解能が
小さく、かつ応答速度が遅いという欠点を有している。
【0005】このような欠点を改善するため、近年で
は、熱型赤外線検出器の検出部をフローティング状態に
するなどの構造が提案されている。図10は、この種の
フローティング構造をとる熱型赤外線検出器を示す一部
切り欠け図である。図11は、この熱型赤外線検出器の
断面構造を説明する図である。
【0006】図10において、シリコン基板91の上面
には、アルミニウムからなる反射膜92が形成される。
この反射膜92の上方には、窒化シリコンからなる脚部
93aにより支持されたフローティング部93が形成さ
れる。このフローティング部93は、窒化シリコン膜9
4を台座にして形成される。この窒化シリコン膜94の
上には、張り巡らさせるようにチタン95のパターンが
形成される。このチタン95のパターンは、脚部93a
を通って、シリコン基板91上の検出回路(図示せず)
に接続される。
【0007】さらに、フローティング部93の最上面に
は、チタン95を覆って保護用の窒化シリコン膜96が
形成される。このような構造の熱型赤外線検出器におい
ては、細長い脚部93aを介してシリコン基板91とフ
ローティング部93とが熱的にほぼ独立した状態におか
れる。その上、フローティング部93は小さく形成され
るため、フローティング部93の熱容量は極めて小さく
なる。
【0008】そのため、フローティング部93は、赤外
線入射量の少量の変化に応じて敏感に温度変化が生じ
る。また、フローティング部93を通過した赤外線は、
反射膜92に反射されて再びフローティング部93に戻
る。その結果、赤外線の熱変換効率を無駄なく一層高め
ることができる。
【0009】このとき、フローティング部93と反射膜
92との間隔を、赤外線波長の(1/4)倍程度の光学
長に設定することにより、フローティング部93の赤外
線吸収量を最大限に高めることもできる(光学的共振効
果)。チタン95は、このようなフローティング部93
内にあって、赤外線を主に吸収する役割を果たし、温度
変化を生じる。チタン95の抵抗値は、このような温度
変化に従って変化する。この抵抗値を検知することによ
り、赤外線入射量を検出することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、赤外線検出
器では、検出対象の僅かな温度変化を検出するため、検
出分解能のより一層の向上が望まれる。特に、検出部を
縦横に配置したイメージセンサにおいては、検出対象の
温度分布を僅かな温度差に基づいて識別することが強く
望まれる。
【0011】これらの要望に応えて、赤外線検出器の検
出分解能をさらに高めるためには、赤外線入射量の微少
変化に対するフローティング部93の温度変化ΔTを大
きく確保しなければならない。
【0012】この温度変化ΔTは、次の(1)式により
決定される。 ΔT=(a・ΔΦ/K)(1−exp(−tK/H)) ・・・(1) なお、(1)式中において、Kは「フローティング部9
3と周囲との間の熱コンダクタンス」を表す。Hは「フ
ローティング部93の熱容量」を表す。ΔΦは「赤外線
入射量の微少変化」を表す。aは「フローティング部9
3の赤外線吸収率」を表す。tは「照射開始からの経過
時間」を表す。
【0013】この(1)式からわかるように、熱コンダ
クタンスKをできるだけ小さくすれば、温度変化△Tを
大きく確保することができる。しかし、熱コンダクタン
スKを小さくするためには、脚部93aをさらに細長く
しなければならず、脚部93aの機械的強度が不足する
という不具合が生じる。そのため、熱コンダクタンスK
は材料力学的な観点から、あまり小さくすることができ
ない。
【0014】一方、フローティング部93の赤外線吸収
率aをできるだけ大きくすれば、温度変化ΔTを大きく
確保することができる。しかし、赤外線吸収率aを大き
くするためには、一般的にフローティング部93を厚く
しなければならない。このようにフローティング部93
を厚くすると、フローティング部93の熱容量Hが大き
くなってしまう。その結果、(1)式中に示される熱時
定数(H/K)が大きくなり、温度変化の応答速度が遅
くなってしまう。
【0015】そこで、図10に示した従来例では、反射
膜92を設けることにより、熱容量Hを大きくすること
なく、赤外線吸収率aを高めていた。しかしながら、最
近の熱型赤外線検出器においては、さらに一層高い検出
分解能が望まれている。そこで、本発明では、より一層
高い検出分解能を得ることができる熱型赤外線検出器を
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、基板と、基板から支持部を介して支持され、入射す
る赤外線を熱エネルギーに変換して検知する一個もしく
は複数個の赤外線検出部と、赤外線検出部の赤外線透過
方向に配置され、赤外線の少なくとも一部を反射する反
射部とを備えた熱型赤外線検出器において、反射部は、
光反射率が温度に応じて変化することを特徴とする。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の熱型赤外線検出器において、反射部は、赤外線検出部
に対し間隙をおいて配置され、かつ基板もしくは赤外線
検出部から、支持部を介して支持されることを特徴とす
る。請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の熱型赤
外線検出器において、反射部は、赤外線検出部の裏面側
に密着して形成されることを特徴とする。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれか1項に記載の熱型赤外線検出器にお
いて、赤外線検出部と反射部との光路長は、赤外線波長
のm/4倍(mは奇数)の光学的長さに設定されてなる
ことを特徴とする。請求項5に記載の発明は、請求項1
ないし請求項4のいずれか1項に記載の熱型赤外線検出
器において、反射部は、温度に依存して金属−半導体転
移を生じる物質から形成されることを特徴とする。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の熱型赤外線検出器において、反射部は、酸化バナジウ
ムからなることを特徴とする。請求項7に記載の発明
は、請求項6に記載の熱型赤外線検出器において、酸化
バナジウムには、光反射率が変化する温度範囲を調節す
るための不純物が添加されてなることを特徴とする。
【0020】請求項8に記載の発明は、請求項1ないし
請求項7のいずれか1項に記載の熱型赤外線検出器にお
いて、基板の温度を、反射部の光反射率が変化する温度
範囲に保持する温度安定化手段を備えたことを特徴とす
る。
【0021】請求項9に記載の発明は、請求項5ないし
請求項7のいずれか1項に記載の熱型赤外線検出器にお
いて、基板の温度を、反射部が金属−半導体転移を生じ
る温度Tc近傍に保持する温度安定化手段を備えたこと
を特徴とする。
【0022】(作用)請求項1にかかわる熱型赤外線検
出器では、入射した赤外線の一部が、赤外線検出部を透
過して反射部に到達する。この反射部では、到達する赤
外線量に応じて温度変化が生じる。このような反射部の
温度変化に伴って、反射部の光反射率が変化する。
【0023】この反射率が温度上昇に伴って高くなる範
囲では、赤外線入射量の増加に従って、赤外線検出部に
戻る赤外線量が相乗的に増加する。したがって、赤外線
入射量の微少変化に伴う赤外線検出部の温度変化ΔTを
拡大することができる。このような作用により、本発明
では、光反射率が温度上昇に伴って高く変化する範囲に
おいて、赤外線入射量の検出分解能を高めることができ
る。
【0024】ちなみに、光反射率が温度上昇に伴って低
くなる場合には、赤外線入射量の増加に従って、赤外線
検出部に戻る赤外線量の割合が徐々に低くなる。したが
って、過大な赤外線量が入射された際に、赤外線検出部
の温度上昇を従来よりも低く抑えることが可能となる。
このような作用により、過大な赤外線入射後において、
赤外線検出部の放熱に要する時間が効果的に短縮され、
赤外線量の測定可能な状態へ迅速に復帰することが可能
となる。
【0025】このように本発明では、反射部の温度依存
性を種々に設定することにより、上記のような有益な特
性を適宜に得ることが可能となる。請求項2にかかわる
熱型赤外線検出器では、反射部が支持部を介して支持さ
れる。そのため、反射部と基板とは、熱的にほぼ独立す
る。
【0026】このような構造により、赤外線入射量の変
化に伴う反射部の温度変化が大きくなる。そのため、光
反射率の変化が一層拡大し、請求項1の効果を一段と高
めることができる。請求項3にかかわる熱型赤外線検出
器では、反射部が、赤外線検出部の裏面側に密着して形
成される。
【0027】したがって、反射部を独立したフローティ
ング構造とすることなく、反射部と基板とを熱的に独立
させることができる。このような構造により、赤外線入
射量の変化に伴う反射部の温度変化が大きくなる。その
ため、光反射率の変化が一層拡大し、請求項1の効果を
一段と高めることができる。
【0028】さらに、赤外線検出部と反射部とが一体に
形成されるため、構造が一段と単純化される。また、赤
外線検出部と反射部とを一体に形成するため、赤外線検
出部の下方の基板表面が空きスペースとなる。したがっ
て、この空きスペースに別の回路部分などを形成するこ
とができ、一層の高集積化を図ることができる。
【0029】さらに、赤外線検出部と反射部とを一体に
形成するため、フローティング構造の機械的強度が増
し、フローティング構造の各部にかかる機械的な応力が
一段と均一化される。その結果、外部からの衝撃等によ
るフローティング構造の変形などを格段に小さくするこ
とができる。請求項4にかかわる熱型赤外線検出器で
は、赤外線検出部と反射部との光路長が、赤外線波長の
m/4倍(mは奇数)の光学的長さに設定される。
【0030】このような光学的長さに設定することによ
り、赤外線検出部に入射する赤外線と、反射部から赤外
線検出部に戻る赤外線との位相の腹が揃う。その結果、
両方向からの赤外線が互いに強め合い、光学的共振状態
が得られる。このような共振状態においては、赤外線検
出部に戻る反射光の吸収効率を最大限に高めることがで
きる。
【0031】請求項5にかかわる熱型赤外線検出器で
は、反射部が、温度に依存して金属−半導体転移を生じ
る物質から形成される。このような物質は、金属−半導
体転移に伴って光反射率が鋭敏に変化する。したがっ
て、このような物質を採用することにより、温度に応じ
て敏感に光反射率の変化する反射部を確実に形成するこ
とができる。
【0032】請求項6にかかわる熱型赤外線検出器で
は、反射部を、温度Tcを境にして金属−半導体転移を
生じる酸化バナジウムから形成する。請求項7にかかわ
る熱型赤外線検出器では、酸化バナジウムに不純物を添
加することにより、光反射率が変化する温度範囲を調節
する。通常、検出分解能が高くなる範囲は、光反射率が
変化する前後の温度範囲に限られる。そこで、上記のよ
うに不純物添加により光反射率が変化する温度範囲を調
節することにより、検出分解能が高くなる範囲を、設計
仕様や使用環境などに合わせて柔軟に変更することが可
能となる。
【0033】請求項8にかかわる熱型赤外線検出器で
は、温度安定化手段が、基板の温度を、反射部の光反射
率が変化する温度範囲に保持する。通常、反射部の熱容
量に蓄積された熱量は、基板との間の熱コンダクタンス
を経て徐々に放熱される。そのため、赤外線が入射され
ない定常状態において、反射部の温度は、基板の温度と
平衡してほぼ一定する。
【0034】このような作用により、赤外線が入射され
ない定常状態において、反射部の温度は、光反射率が変
化する温度範囲に保たれる。この状態で、微少な赤外線
が入射すると、光反射率が敏感に変化する。そのため、
赤外線検出部に吸収される赤外線量が急変する。その結
果、微少レベルの赤外線量に関する検出分解能が著しく
高くなる。
【0035】請求項9にかかわる熱型赤外線検出器で
は、温度安定化手段が、基板の温度を、「反射部が金属
−半導体転移を生じる温度Tc」の近傍に保持する。通
常、反射部の熱容量に蓄積された熱量は、基板との間の
熱コンダクタンスを経て徐々に放熱される。そのため、
赤外線が入射されない定常状態において、反射部の温度
は、基板の温度と平衡してほぼ一定する。
【0036】このような作用により、赤外線が入射され
ない定常状態において、反射部の温度は、温度Tcの近
傍に保持される。この状態で、微少な赤外線が入射する
と、反射部が半導体から金属に変化して光反射率が顕著
に変化する。そのため、赤外線検出部において吸収され
る赤外線量が急激に変化する。その結果、微少レベルの
赤外線量に関する検出分解能が一段と高くなる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明にお
ける実施の形態を説明する。 (第1の実施形態)第1の実施形態は、請求項1,2,
4〜9に記載の発明に対応した実施形態である。
【0038】図1は、第1の実施形態を示す一部切り欠
け図である。図2は、第1の実施形態におけるフローテ
ィング部の形状を示す図である。図3は、第1の実施形
態の断面構造を示す概略図である。これらの図1〜図3
において、シリコン基板11の上面には、窒化シリコン
からなる脚部12aで支持された第1のフローティング
部12が形成される。
【0039】この第1のフローティング部12は、窒化
シリコン膜13を台座にして形成される。この窒化シリ
コン膜13の上には、張り巡らさせるようにチタン14
のパターンが形成される。このチタン14のパターン
は、脚部12aおよびコンタクトホールなどを介して、
シリコン基板11上の検出回路(図示せず)に接続され
る。
【0040】さらに、第1のフローティング部12の最
上面には、チタン14を覆って保護用の窒化シリコン膜
15が形成される。一方、第1のフローティング部12
の下方には、シリコン基板11の開口部11aが設けら
れる。この開口部11aには、窒化シリコンからなる脚
部22aで橋渡しされるようにして、第2のフローティ
ング部22が形成される。
【0041】この第2のフローティング部22は、窒化
シリコン膜23を台座にして形成される。この窒化シリ
コン膜23の上には、酸化バナジウムからなる反射膜2
4が面状に形成される。この反射膜24とチタン14と
の間隔(図3中に示すd1)は、2.5μm程度に設定
される。さらに、この反射膜24の上には、保護用の窒
化シリコン膜25が形成される。
【0042】また、シリコン基板11の裏面側には、ペ
ルチェ素子27が貼り付けられる。ペルチェ素子27に
は電流源28が接続され、シリコン基板11の基板温度
を36℃程度に維持する。なお、請求項1,2,4〜9
に記載の発明と第1の実施形態との対応関係について
は、基板はシリコン基板11に対応し、赤外線検出部は
「チタン14からなるボロメータ」に対応し、反射部は
「酸化バナジウムを主成分とした反射膜24」に対応
し、温度安定化手段はペルチェ素子27および電流源2
8に対応する。
【0043】次に、第1の実施形態の製造工程について
説明する。図4および図5は、第1の実施形態の製造工
程を示す説明図である。まず、(111)型のシリコン
基板11に対し、必要に応じて公知の半導体プロセスを
用いて読み出しのための回路等を設ける。次に、図4
(a)に示すように、シリコン基板11の上に窒化シリ
コン膜23を減圧CVD法により3000Å程度の厚さ
で付着させる。
【0044】この窒化シリコン膜23を、フォトリソグ
ラフィおよびドライエッチングにより、第2のフローテ
ィング部22の形状にパターニングする。このとき、そ
の他の回路部分などについては、後述するシリコンエッ
チング工程から保護するため、窒化シリコン膜23を適
宜に残しておく。その後、光反射率に温度依存性を持つ
酸化バナジウムをスパッタ法により2000Å程度の厚
さで付着させる。
【0045】この酸化バナジウムには、タングステンな
どの不純物が予め添加される。このように不純物を添加
することにより、金属−半導体転移を生じる温度Tc
を、67℃から36℃程度に低温化することができる
(Jpn.J.Appl.Phys, Vol.35 [Part2 No.4A](1996) I.Ta
kahashi,M.Hibino and T.Kudo:"Thermochromic V(1-x)W
(x)O2 ThinFilmsPrepared by WetCoating Using Polyva
nadate Solution" p.L438-L440 )。
【0046】その後、フォトリソグラフィおよびドライ
エッチングを用いて、酸化バナジウムを、図2に示す反
射膜24の形状にパターニングする。さらに、反射膜2
4を保護するための窒化シリコン膜25をCVD法で5
00Å程度の厚さで形成し、フォトリソグラフィおよび
ドライエッチングを用いてパターニングを施す。
【0047】その後、多結晶シリコンをCVD法により
約2.5μm程度の厚さで付着させる。ここで、フォト
リソグラフィおよびドライエッチングを用いて余分な多
結晶シリコンを取り除き、図4(b)に示すような、犠
牲層31を形成する。次に、図4(c)に示すように、
窒化シリコン膜13を1000Å程度の厚さで付着させ
て、第1のフローティング部12の台座部分と脚部12
aとなる部分を形成する。
【0048】その後、必要に応じて拡散層等にコンタク
トホール等を開け、シリコン基板11上の回路との電気
的な接続路を確保する。続いて、スパッタ法等を用い
て、窒化シリコン膜13の上にチタン14を200Å程
度の厚さで形成する。このチタン14を、フォトリソグ
ラフィおよびドライエッチングでパターニングすること
により、図2に示すような配線形状のチタン14を得
る。
【0049】さらに、その上に保護膜としての窒化シリ
コン膜15を500Å程度の厚さで付着させる。これら
の窒化シリコン膜13と窒化シリコン膜15とに対し、
同時にフォトリソグラフィおよびドライエッチングを施
し、図2に示す第1のフローティング部12および脚部
12aの形状を形成する。
【0050】次に、図5(d)に示すように、CVD法
を用いて、表面に酸化膜32などを形成する。さらに、
シリコン基板11の裏面に窒化シリコン膜33をLPC
VD法により3000Å形成する。さらに、基板裏面の
窒化シリコン膜33を、図5(d)に示すように、フォ
トリソグラフィー、ドライエッチングにより除去し、開
口部11aを形成する際のマスクを完成する。
【0051】最後に、シリコン基板11表面の酸化膜3
2をHF溶液などで剥離する。その後、図5(e)に示
すように、裏面の窒化シリコン膜33をマスクにして、
TMAH等の異方性エッチング液により、開口部11a
および犠牲層31を同時にエッチング除去する。以上の
製造工程により、第1のフローティング部12および第
2のフローティング部22の二重構造が、完成する。
【0052】次に、第1の実施形態の動作について説明
する。第1の実施形態の熱型赤外線検出器では、赤外線
入射に伴うチタン14の温度変化を、チタン14の抵抗
値の変化として検出する。
【0053】ここで、検出対象の温度がT0からT1に
変化した場合、チタン14の温度変化ΔTは、 ΔT=[(a/K){Φ(T1)−Φ(T0)}{1−exp(−tK/H)}] ・・・(2) となる。ここで、Φ(T)は、温度Tの対象物体を観察し
た場合に、第1のフローティング部12に到達する光量
(反射光量も含む)を表す。また、aは第1のフローテ
ィング部12における赤外線吸収率である。Kは、第1
のフローティング部12と周囲との間の熱コンダクタン
スである。Hは、第1のフローティング部12の熱容量
である。
【0054】従来の反射膜は光反射率が一定であるた
め、フローティング部に到達する光量Φ(T)は、赤外
線入射量と単純な比例関係にあった。しかしながら、本
実施形態では、反射膜24に酸化バナジウムを使用す
る。この酸化バナジウムに代表される金属酸化物は、あ
る温度以上(Tc)になると電気抵抗が低くなる金属的
な特性を示し、それ以下であると半導体的な特性を示
す。
【0055】また、このような特性の変化に伴って、光
(特に赤外光)に対しても、温度Tc以上では光を多く
反射し、温度Tc以下の温度では光を多く透過するとい
う特性を有する。そのため、赤外線量の増加に伴って第
2のフローティング部22の温度が上昇すると、反射膜
24の光反射率が増加し、第1のフローティング部12
へ戻る赤外線量が相乗的に増加する。
【0056】逆に、赤外線量の減少に伴って、第2のフ
ローティング部22の温度が低下すると、反射膜24の
光反射率が低下し、第1のフローティング部12へ戻る
赤外線量が相乗的に減少する。したがって、本実施形態
では、第1のフローティング部12に到達する赤外線量
の変化{Φ(T1)−Φ(T0)}が拡大し、第1のフロー
ティング部12に生じる温度変化ΔTが一段と大きくな
る。
【0057】例えば、検出対象の温度が、300Kから
301Kに変化する場合を考える。このような検出対象
の温度変化に伴う赤外線量の増加により、反射膜24の
光反射率は45%から55%へ変化する。このとき、検
出対象の温度変化に伴って、第1のフローティング部1
2に到達する赤外線量の差△Φ:Φ(301K)−Φ
(300K)は、1.03E−3(W/cm2)程度と
なる。(入射光学系のF値を1として計算) なお、従来技術では同一条件において、赤外線量の差△
Φ:Φ(301K)−Φ(300K)は、2.00E−
4(W/cm2)であった。
【0058】したがって、本実施形態では、従来技術に
比べて、おおよそ5倍以上の検出分解能が得られる。ま
た、第1の実施形態では、反射膜24をフローティング
状態に配置する。このような構造により、反射膜24と
シリコン基板11とが熱的にほぼ独立する。そのため、
赤外線入射量の変化に伴う反射膜24の温度変化が拡大
し、光反射率が鋭敏に変化するようになる。このような
作用により、検出分解能を一段と高めることができる。
【0059】さらに、第1の実施形態では、チタン14
と反射膜24との間隔d1が、2.5μm程度に設定さ
れる。そのため、波長10μm程度の赤外線に関して、
チタン14と反射膜24との間に光学的な共振状態が生
じる。このような共振状態により、チタン14は、反射
膜24から戻る波長10μm程度の赤外線を効率良く吸
収することができる。その結果、波長10μm程度の赤
外線については、反射膜24の反射率変化による作用効
果が最大限に生じ、検出分解能が相乗的に高くなる。
【0060】また、酸化バナジウムにタングステンなど
の不純物を添加しているので、光反射率が変化する温度
範囲が常温近くまで低くなる。したがって、赤外線検出
器を常温近くで使用した際に、高い検出分解能を得るこ
とができるようになる。さらに、第1の実施形態では、
ペルチェ素子27を用いて、シリコン基板11を、反射
膜24の光反射率が変化する温度範囲に維持している。
【0061】この状態では、微少な赤外線が入射しただ
けで、反射膜24の光反射率が即座に変化する。そのた
め、チタン14に戻る赤外線量が大きく変化する。この
ように、反射膜24の光反射率が変化する温度範囲に基
板温度を安定化させることにより、微少レベルの赤外線
量に関する検出分解能を著しく高めることができる。な
お、第1の実施形態では、開口部11aを穿孔すること
により、第2のフローティング部22を島状に形成して
いるが、この構成に限定されるものではない。例えば、
第1フローティング部と第2のフローティング部とを二
重屋根状に形成してもよい。このような構成は、基板上
に犠牲層を2段階にわたって形成し、各犠牲層の上に、
台座部分をそれぞれ形成することにより実現することが
できる。
【0062】また、第1の実施形態では、反射膜24の
主成分として酸化バナジウムを使用しているが、これに
限定されるものではない。一般的には、温度に依存して
光反射率が変化する物質であれば、反射膜24として使
用することができる。特に、温度に依存して金属ー半導
体転移を生じる物質であれば、金属光沢の変化に伴って
光反射率が顕著に変化するため、反射膜24の主成分と
して好適である。
【0063】なお、第1の実施形態では、光反射率の変
化する温度範囲を調節するため、酸化バナジウムにタン
グステンを添加しているが、これに限定されるものでは
ない。例えば、このような作用を有する添加物として
は、リチウム、ニオブ、モリブデンなどの物質が知られ
ている。次に、別の実施形態について説明する。
【0064】(第2の実施形態)第2の実施形態は、請
求項1,3,4〜9に記載の発明に対応した実施形態で
ある。
【0065】図6は、第2の実施形態を示す一部切り欠
け図である。図7は、第2の実施形態の断面構造を示す
概略図である。図6および図7において、シリコン基板
41の上面には、脚部42aで支持されたフローティン
グ部42が形成される。このフローティング部42は、
窒化シリコン膜43を台座にして形成される。この窒化
シリコン膜43の上には、張り巡らさせるようにチタン
44のパターンが形成される。このチタン44のパター
ンは、脚部42aおよびコンタクトホールなどを通っ
て、シリコン基板41上の検出回路(図示せず)に接続
される。
【0066】さらに、フローティング部42の最上面に
は、チタン44を覆って保護用の窒化シリコン膜45が
形成される。一方、フローティング部42の裏面には、
酸化バナジウムからなる反射膜46が付着する。この反
射膜46とチタン44との間隔(図7中に示すd2)
は、1μm程度に設定される。
【0067】さらに、この反射膜46を覆うように、保
護用の窒化シリコン膜47が形成される。また、シリコ
ン基板41の裏面には、ペルチェ素子48が貼り付けら
れる。ペルチェ素子48には電流源49が接続され、シ
リコン基板41の基板温度を36℃程度に維持する。
【0068】なお、請求項1,3,4〜9に記載の発明
と第1の実施形態との対応関係については、基板はシリ
コン基板41に対応し、赤外線検出部は「チタン44か
らなるボロメータ」に対応し、反射部は「酸化バナジウ
ムを主成分とした反射膜46」に対応し、温度安定化手
段はペルチェ素子48および電流源49に対応する。次
に、第2の実施形態の製造工程について説明する。
【0069】図8は、第2の実施形態の製造工程を示す
説明図である。まず、シリコン基板41に対し、必要に
応じて公知の半導体プロセスを用いて読み出しのための
回路等を設ける。次に、図8(a)に示すように、シリ
コン基板41の表面に、保護用の窒化シリコン膜41a
を減圧CVD法により500Å程度の厚さで付着させ
る。
【0070】この窒化シリコン膜41aの上に、多結晶
シリコンをCVD法により2.5μm以上の厚さで付着
させる。この多結晶シリコンをドライエッチングして余
分な部分を除去し、図8(a)に示すような犠牲層51
を形成する。次に、図8(b)に示すように、犠牲層5
1の上にLPCVD法を用いて窒化シリコン膜47を5
00Å程度の厚さで付着させる。この窒化シリコン膜4
7をフォトリソグラフィおよびドライエッチングを用い
てパターニングする。
【0071】その後、窒化シリコン膜47の上に、酸化
バナジウムをスパッタ法により2000Å程度の厚さで
付着させる。その後、フォトリソグラフィおよびドライ
エッチングを用いて酸化バナジウムをパターニングし、
反射膜46を形成する。次に、図8(c)に示すよう
に、犠牲層51を覆って窒化シリコン膜43を1μm程
度の厚さで付着させる。
【0072】このような窒化シリコン膜43を形成した
後に、必要に応じて拡散層等にコンタクトホールを開
け、シリコン基板41上の回路との電気的な接続路を確
保しておく。その後、スパッタ法などを用いて、窒化シ
リコン膜43の上にチタン44を付着させる。このチタ
ン44をフォトリソグラフィをドライエッチングによ
り、図6に示すような配線形状にパターニングする。
【0073】このチタン44の上に、保護用の窒化シリ
コン膜45を500Å程度の厚さで付着させる。ここ
で、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを用い
て、窒化シリコン膜43,45を図6に示すような形状
にパターニングし、フローティング部42を形成する。
【0074】さらに、シリコン基板41の裏面に窒化シ
リコン膜52をLPCVD法により5000Åの厚さで
形成する。ここで、アンモニアやTMAH等のエッチン
グ液、もしくはドライエッチングなどにより犠牲層51
である多結晶シリコンを除去する。このような工程を経
て、図8(d)に示すような構造が完成する。
【0075】このような構成では,温度に依存して反射
率変化を生じる酸化バナジウムを主成分として、反射膜
46が形成される。そのため、第2の実施形態において
も、第1の実施形態に挙げた効果とほぼ同様の効果を得
ることができる。特に、第2の実施形態では、フローテ
ィング部42内にチタン44と反射膜46とが層状に形
成される。そのため、反射膜46は、チタン44と共に
シリコン基板41から熱的にほぼ独立する。したがっ
て、反射膜46では、赤外線入射に伴う反射率変化が拡
大し、検出分解能の向上効果が高くなる。
【0076】さらに、第2の実施形態では、チタン44
と反射膜46との間隔d2が、1μm程度に設定され
る。そのため、波長4μm程度の赤外線に関して、チタ
ン44と反射膜46との間に光学的な共振状態が生じ
る。このような共振状態により、チタン44は、反射膜
46から戻る波長4μm程度の赤外線を効率良く吸収す
ることができる。したがって、波長4μm程度の赤外線
については、反射膜46の反射率変化による作用効果が
特に強く生じ、検出分解能が相乗的に高くなる。
【0077】また、第2の実施形態では、フローティン
グ部を二重に形成する必要がないため、構造が単純とな
る。したがって、製造工程を大幅に省略することが可能
となる。さらに、シリコン基板41に開口部を設ける必
要がない。そのため、イメージセンサを構成するような
ケースでは、開口部に妨害されることなく、画素の高集
積化を図ることが可能となる。
【0078】また、反射膜46をフローティング部42
内に形成するので、フローティング部42の下方の基板
スペースを別の用途に使用することができる。したがっ
て、この基板スペースに、読み出し回路などを形成する
ことにより、より一層の高集積化を図ることも可能とな
る。次に、本発明の熱型赤外線検出器を用いて、熱型赤
外線イメージセンサを構成した実施形態について説明す
る。
【0079】(第3の実施形態)図9は、熱型赤外線イ
メージセンサを示す図である。図9において、半導体基
板59の上には、上述した構造(図1または図6)のチ
タンボロメータ60が垂直水平方向に複数配列される。
これらチタンボロメータ60の一端は接地側に接続され
る。また、チタンボロメータ60の他端は、垂直スイッ
チ62を介して垂直読み出し線63に接続される。これ
ら垂直スイッチ62の制御端子は、水平列ごとにまとめ
られ、垂直走査回路64にそれぞれ接続される。
【0080】一方、垂直読み出し線63は、水平スイッ
チ65を介して、水平読み出し線66に接続される。こ
れら水平スイッチ65の制御端子は、水平走査回路67
にそれぞれ接続される。また、水平読み出し線66に
は、チタンボロメータ60の抵抗値を検出するための抵
抗検出回路68が接続される。
【0081】このような第3の実施形態では、垂直スイ
ッチ62および水平スイッチ65を順次に切り換えるこ
とにより、所定の走査順に従って、特定箇所のチタンボ
ロメータ60を抵抗検出回路68に接続することができ
る。抵抗検出回路68は、各々のチタンボロメータ60
の抵抗値を検出し、赤外線画像の信号として出力する。
【0082】なお、第1〜第3の実施形態では、赤外線
検出部としてチタンボロメータを使用しているが、これ
に限定されるものではない。一般的には、熱型の赤外線
検出素子であれば、本発明の赤外線検出部に使用して効
果を得ることができる。例えば、酸化バナジウムのボロ
メータ,サーモパイル,焦電型などを用いて赤外線検出
部を構成することができる。
【0083】また、第1〜第2の実施形態では、基板の
表面側から赤外線が入射される場合について述べたが、
これに限定されるものではない。一般に、反射部と赤外
線検出部との位置関係を入れ替えることにより、基板の
裏面側から入射する赤外線を検出することが可能とな
る。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明では、反射部の光反射率が温度に応じて変化する。
【0085】この光反射率が温度上昇に伴って高くなる
範囲では、赤外線入射量の変化に伴う赤外線検出部の温
度変化ΔTが拡大する。したがって、光反射率が変化す
る範囲において、赤外線入射量の検出分解能を高くする
ことができる。請求項2に記載の発明では、反射部をフ
ローティング状態に配置する。そのため、赤外線入射量
の変化に伴う反射部の温度変化が大きくなり、反射部に
おける反射率変化の度合いが大きくなる。したがって、
請求項1における検出分解能の向上効果をより一層高め
ることができる。
【0086】請求項3に記載の発明では、反射部が、赤
外線検出部の裏面側に密着して形成される。そのため、
反射部について独立したフローティング構造を形成する
ことなく、反射部と基板とを熱的に独立させることがで
きる。したがって、請求項2とほぼ同程度の作用効果を
得つつ、熱型赤外線検出器の構造を単純化することが可
能となる。
【0087】また、赤外線検出部と反射部とを一体に形
成するので、赤外線検出部の下方の基板表面に空きスペ
ースを確保することができる。したがって、この空きス
ペースに回路などを形成することにより、一層の高集積
化を図ることが可能となる。さらに、赤外線検出部と反
射部とを一体に形成するので、フローティング構造の機
械的強度が増し、衝撃等によるフローティング構造の変
形を小さく抑えることが可能となる。
【0088】請求項4に記載の発明では、赤外線検出部
と反射部とが光学的に共振するので、赤外線検出部に戻
る反射光の吸収効率を最大限に高めることができる。し
たがって、請求項1〜3の熱型赤外線検出器における検
出分解能の向上効果をいずれも最大限に高めることがで
きる。請求項5,6に記載の発明では、反射部が、温度
に依存して金属−半導体転移を生じる。このような金属
−半導体転移の前後では光反射率が変化し、赤外線検出
部の温度変化ΔTが拡大する。
【0089】したがって、このような金属−半導体転移
の前後において、赤外線検出器の検出分解能を確実に高
めることができる。請求項7に記載の発明では、酸化バ
ナジウムに不純物を添加して、光反射率が変化する温度
範囲を調節する。このような温度範囲の調節により、
「検出分解能が高くなる範囲」を柔軟に変更することが
可能となる。
【0090】請求項8に記載の発明では、温度安定化手
段が、基板の温度を、反射部の光反射率が変化する温度
範囲に保持する。したがって、赤外線が入射されない定
常状態において、反射部の温度は、基板の温度と平衡し
て、光反射率が変化する温度範囲に保たれる。この状態
で、微少な赤外線が入射すると、光反射率が敏感に変化
し、赤外線検出部に吸収される赤外線量が急変する。し
たがって、微少レベルの赤外線量に関する検出分解能を
特に高めることができる。
【0091】請求項9に記載の発明では、温度安定化手
段が、基板の温度を、反射部が金属−半導体転移を生じ
る温度Tcに保持する。したがって、赤外線が入射され
ない定常状態において、反射部の温度は、基板の温度と
平衡して、温度Tcの近傍に保たれる。この状態で、微
少な赤外線が入射すると、反射部が半導体から金属に変
化して光反射率が敏感に変化する。したがって、微少レ
ベルの赤外線量に関する検出分解能を特に高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す一部切り欠け図である。
【図2】第1の実施形態におけるフローティング部の形
状を示す図である。
【図3】第1の実施形態の断面構造を示す概略図であ
る。
【図4】第1の実施形態の製造工程を示す説明図(1/
2)である。
【図5】第1の実施形態の製造工程を示す説明図(2/
2)である。
【図6】第2の実施形態を示す一部切り欠け図である。
【図7】第2の実施形態の断面構造を示す概略図であ
る。
【図8】第2の実施形態の製造工程を示す説明図であ
る。
【図9】熱型赤外線イメージセンサを構成した実施形態
を示す図である。
【図10】従来の熱型赤外線検出器の構造を示す一部切
り欠け図である。
【図11】従来の熱型赤外線検出器の断面構造を説明す
る図である。
【符号の説明】
11 シリコン基板 11a 開口部 12 第1のフローティング部 12a 脚部 13 窒化シリコン膜 14 チタン 15 窒化シリコン膜 22 第2のフローティング部 22a 脚部 23 窒化シリコン膜 24 反射膜 25 窒化シリコン膜 27 ペルチェ素子 28 電流源 31 犠牲層 32 酸化膜 33 窒化シリコン膜 41 シリコン基板 41a 窒化シリコン膜 42 フローティング部 42a 脚部 43 窒化シリコン膜 44 チタン 45 窒化シリコン膜 46 反射膜 47 窒化シリコン膜 48 ペルチェ素子 49 電流源 51 犠牲層 52 窒化シリコン膜 60 チタンボロメータ 62 垂直スイッチ 63 垂直読み出し線 64 垂直走査回路 65 水平スイッチ 66 水平読み出し線 67 水平走査回路 68 抵抗検出回路 91 シリコン基板 92 反射膜 93 フローティング部 93a 脚部 94 窒化シリコン膜 95 チタン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 前記基板から支持部を介して支持され、入射する赤外線
    を熱エネルギーに変換して検知する一個もしくは複数個
    の赤外線検出部と、 前記赤外線検出部の赤外線透過方向に配置され、赤外線
    の少なくとも一部を反射する反射部とを備えた熱型赤外
    線検出器において、 前記反射部は、光反射率が温度に応じて変化することを
    特徴とする熱型赤外線検出器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱型赤外線検出器にお
    いて、 前記反射部は、 前記赤外線検出部に対し間隙をおいて配置され、かつ前
    記基板もしくは前記赤外線検出部から、支持部を介して
    支持されることを特徴とする熱型赤外線検出器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の熱型赤外線検出器にお
    いて、 前記反射部は、 前記赤外線検出部の裏面側に密着して形成されることを
    特徴とする熱型赤外線検出器。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    に記載の熱型赤外線検出器において、 前記赤外線検出部と前記反射部との光路長は、赤外線波
    長のm/4倍(mは奇数)の光学的長さに設定されてな
    ることを特徴とする熱型赤外線検出器。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    に記載の熱型赤外線検出器において、 前記反射部は、温度に依存して金属−半導体転移を生じ
    る物質から形成されることを特徴とする熱型赤外線検出
    器。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の熱型赤外線検出器にお
    いて、 前記反射部は、酸化バナジウムからなることを特徴とす
    る熱型赤外線検出器。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の熱型赤外線検出器にお
    いて、 前記酸化バナジウムには、光反射率が変化する温度範囲
    を調節するための不純物が添加されてなることを特徴と
    する熱型赤外線検出器。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれか1項
    に記載の熱型赤外線検出器において、 前記基板の温度を、前記反射部の光反射率が変化する温
    度範囲に保持する温度安定化手段を備えたことを特徴と
    する熱型赤外線検出器。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし請求項7のいずれか1項
    に記載の熱型赤外線検出器において、 前記基板の温度を「前記反射部が金属−半導体転移を生
    じる温度Tc」の近傍に保持する温度安定化手段を備え
    たことを特徴とする熱型赤外線検出器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6489613B1 (en) 1998-09-01 2002-12-03 Nec Corporation Oxide thin film for bolometer and infrared detector using the oxide thin film
JP2004522162A (ja) * 2001-06-01 2004-07-22 レイセオン・カンパニー 改良された高速度でマルチレベルの冷却されないボロメータおよびその製造方法
KR100536665B1 (ko) * 2001-08-21 2005-12-14 주식회사 대우일렉트로닉스 적외선 흡수 볼로메터 제조 방법
JP2006514787A (ja) * 2003-01-17 2006-05-11 ディ・アール・エス・センサーズ・アンド・ターゲティング・システムズ・インコーポレイテッド ピクセル構造及び当該ピクセル構造を製造する方法

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