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JPH1162624A - ガスタービンエンジン - Google Patents

ガスタービンエンジン

Info

Publication number
JPH1162624A
JPH1162624A JP24609497A JP24609497A JPH1162624A JP H1162624 A JPH1162624 A JP H1162624A JP 24609497 A JP24609497 A JP 24609497A JP 24609497 A JP24609497 A JP 24609497A JP H1162624 A JPH1162624 A JP H1162624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat insulating
nozzle plate
structural member
turbine nozzle
turbine engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24609497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirohiko Maekawa
裕彦 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP24609497A priority Critical patent/JPH1162624A/ja
Publication of JPH1162624A publication Critical patent/JPH1162624A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】タービン段からコンプレッサ段への断熱性に優
れたガスタービンエンジンを提供する。 【解決手段】ラジアルコンプレッサインペラ12とラジ
アルタービンロータ11とが背板合わせの状態でシャフ
ト13に設けられ、これらコンプレッサインペラとター
ビンロータとの間にコンプレッサディフューザプレート
41とタービンノズルプレート40とが断熱構造部材4
2を挟んで設けられたガスタービンエンジンであり、断
熱構造部材42のタービンノズルプレート側の面に環状
凹部43が形成され、当該環状凹部43により形成され
た断熱構造部材とタービンノズルプレートとの径の異な
る2つの環状接触面42a,42bのうち大径側の環状
接触面42aの周方向に複数の溝421a.422aが
形成され、これら複数の溝のうちの少なくとも1つの溝
421aが、天方向に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンエン
ジンに関し、特にタービン段からコンプレッサ段への断
熱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガスタービンエンジンとしては、
例えば特開平2−238,132号公報に開示されたも
のが知られている。図15はこのガスタービンエンジン
の主要縦断面図、図16は燃焼器3とレキュペレータ
(回収熱交換器)5とのプレナムチャンバ27への取付
構造を示す分解斜視図である。
【0003】この種のガスタービンエンジン1は、コン
プレッサ2、燃焼器3、タービン4およびレキュペレー
タ5の基本コンポーネントから成り立っている。
【0004】概略を説明すると、まず燃焼器3の端部に
取り付けられたキャップ35には、燃料噴射弁6と点火
栓7とが取り付けられており、後述するコンプレッサ2
からの圧縮空気と燃料噴射弁6から噴射された燃料との
混合気を点火栓7で燃焼させる。この燃焼器3から流出
した燃焼ガスは、図中矢印で示されるように、プレナム
チャンバ27と断熱材33とで画成された流路28を通
り、さらにタービンハウジング外周壁34との間で渦巻
き状に画成された流路29を通ってタービンロータ11
に導かれる。そして、このタービンロータ11で膨張
し、当該タービンロータ11に回転力を付与する。な
お、断熱材33は、フランジ22側に接合して設けられ
ており、タービンロータ11に導かれる燃焼ガスを断熱
する。
【0005】一方、発電機などの負荷に連結されるシャ
フト13(連結端を14で示す。)は、一対の軸受15
で支持されており、このシャフト13には、燃焼器3か
らの高温ガスによって駆動される上記タービンロータ1
1と、吸入空気を加圧して燃焼器3へ圧送する遠心式コ
ンプレッサインペラ12とが、背板合わせの状態で連結
されている。
【0006】また、図16にも示すようにレキュペレー
タ5は燃焼器3に対して並列に配置されており、プレナ
ムチャンバ27に形成された接合フランジ27Aにディ
フューザ25の接合フランジ25Aが接合され、当該デ
ィフューザ25の他方の接合フランジ25Bにレキュペ
レータ5が接合されている。これにより、これら燃焼器
3とレキュペレータ5とを共に覆うチャンバ21が形成
され、コンプレッサ2から吐出した低温圧縮空気は、図
中矢印で示されるように、フランジ22に形成された環
状流路23を通ってチャンバ21内に流入し、さらにこ
のチャンバ21内を通ってレキュペレータ5に導かれる
ことになる。
【0007】上述したタービン4から排出された高温排
気ガスは、タービンハウジング26からディフューザ2
5を介してレキュペレータ5に流入する。このレキュペ
レータ5は、タービン4から排出される排気ガスの流れ
方向に沿って配置され、当該レキュペレータ5には、タ
ービン4から送られる高温排気ガスを通過させるための
流路(図示せず)がシャフト13の回転方向に形成され
ている。また、レキュペレータ5には、上述したコンプ
レッサ2から送られる低温圧縮空気を通過させる流路
が、排気ガス流路に対して伝熱壁を介して平行に対向す
るように形成されており、コンプレッサ2からの低温圧
縮空気に排気ガスの熱を吸収し、高温となった圧縮空気
を燃焼器3に送り込むことで、燃料消費率を減らすよう
になっている。
【0008】レキュペレータ5には、チャンバ21内に
開口する流入口5Aが形成されており、この流入口5A
からレキュペレータ5内に流入した低温圧縮空気は、こ
こで高温の排気ガスから熱を吸収する。このようにして
レキュペレータ5を通って加熱された圧縮空気は、ヘッ
ダ5Cで曲げられたのち接合フランジ5Bを介して燃焼
器3に流入する。
【0009】なお、ガスタービンエンジンに用いられる
レキュペレータ5としては、本例で示した対向式レキュ
ペレータの他、排気ガスと低温圧縮空気とが互いに直交
する直交流式レキュペレータなどが知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のガスタービンエンジンにあっては、タービン
段の燃焼ガスの熱の一部が、背板合わせとなっているコ
ンプレッサ段に伝わり、これがコンプレッサ段における
圧縮行程にある吸入空気に伝わって当該コンプレッサの
圧縮効率を低下させるという問題があった。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、タービン段からコンプレッ
サ段への断熱性に優れたガスタービンエンジンを提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
1)上記目的を達成するために、請求項1記載のガスタ
ービンエンジンは、ラジアルコンプレッサインペラとラ
ジアルタービンロータとが背板合わせの状態でシャフト
に設けられ、これらコンプレッサインペラとタービンロ
ータとの間にコンプレッサディフューザプレートとター
ビンノズルプレートとが断熱構造部材を挟んで設けられ
たガスタービンエンジンにおいて、前記断熱構造部材の
前記タービンノズルプレート側の面に、環状凹部が形成
され、当該環状凹部により形成された断熱構造部材とタ
ービンノズルプレートとの径の異なる2つの環状接触面
のうち大径側の環状接触面の周方向に、複数の溝が形成
され、これら複数の溝のうちの少なくとも1つの溝の周
方向位置が、天地方向の天にあることを特徴とする。
【0013】ラジアルコンプレッサインペラとラジアル
タービンロータとが背板合わせの状態でシャフトに設け
られたガスタービンエンジンでは、燃焼器からタービン
ロータに流入する高温ガスの熱が断熱構造部材を介して
コンプレッサ段に伝わり圧縮行程にある吸入空気の圧縮
効率を低下しようとする。しかしながら、請求項1記載
のガスタービンエンジンでは、第1に断熱構造部材のタ
ービンノズルプレート側の面に環状凹部が形成されてい
るので、この環状凹部で構成された空間が、熱伝導率が
きわめて小さい空気断熱層を構成することになり、しか
もこの空気断熱層を形成することで断熱構造部材とター
ビンノズルプレートとの接触面積が実質的に小さくなる
ので、タービン段からコンプレッサ段への断熱性を高め
ることができる。さらに第2には、空気断熱層を区画す
る環状接触面の大径側には複数の溝が形成されそのうち
の一つが天位置に形成されているので、空気の自然対流
によって断熱空気層の空気が常に入れ替わり、断熱空気
層自体の断熱効果を維持できるとともに断熱構造部材を
冷却することもできる。このような相乗的効果によって
タービン段からコンプレッサ段への断熱性が高められ
る。
【0014】2)請求項2記載のガスタービンエンジン
は、前記複数の溝の他の少なくとも1つの溝が、周方向
において燃焼器からの流入方向に形成され、かつ当該溝
の周方向の幅が前記燃焼器からプレナムチャンバへ流入
する流路直径より大きいことを特徴とする。
【0015】タービンノズルプレートの周方向の温度分
布については、燃焼器から高温の燃焼ガスが流入するた
め、燃焼器に向かう位置、すなわち燃焼器からのガスの
流入方向が最も高温となる。しかしながら、請求項2記
載のガスタービンエンジンでは、この燃焼器からのガス
の流入方向に溝が形成されているので、最も高温となる
位置で断熱構造部材とタービンノズルプレートとの固体
接触が避けられ、これによりタービンノズルプレートか
ら断熱構造部材へ伝わる熱量を低減することができる。
また、この溝の幅を燃焼器からプレナムチャンバへ流入
する流路直径より大きくしているので、この断熱効果が
より顕著になる。
【0016】3)請求項3記載のガスタービンエンジン
は、前記溝が、前記タービンノズルプレートに形成され
た翼間の流路と同じ周方向位置に設けられていることを
特徴とする。
【0017】いわゆる静翼であるタービンノズルプレー
トには燃焼器からのガスをタービンロータに導き当該タ
ービンロータを回転させるための複数の翼が形成されて
いるが、この翼間を高温の燃焼ガスが通過するのでこの
領域が最も高温となる。しかしながら、請求項3記載の
ガスタービンエンジンでは、溝が翼間に相当する位置に
形成されているので、最も高温となる位置で断熱構造部
材とタービンノズルプレートとの固体接触が避けられ、
これによりタービンノズルプレートから断熱構造部材へ
伝わる熱量を低減することができる。この場合、全ての
翼間に溝を形成することが最も望ましいが、本発明では
特に限定されない。
【0018】4)請求項4記載のガスタービンエンジン
は、前記タービンノズルプレートに、当該タービンノズ
ルプレートと前記断熱構造部材の環状凹部とで形成され
る空間と、前記タービンノズルプレートの入口とを連通
する複数の連通孔が設けられていることを特徴とする。
【0019】ガスタービンエンジン運転中においては、
コンプレッサ出口の圧力とタービン入口の圧力とを比較
すると、タービン入口の方が常に低圧となる。したがっ
て、請求項4記載のガスタービンエンジンでは、タービ
ンノズルプレートに断熱空気層とタービンノズルプレー
トの入口とを連通する複数の連通孔が設けられているの
で、コンプレッサ出口の低温空気が、断熱構造部材に形
成された溝から断熱空気層に入り、ここを流れたのちタ
ービン入口へ流出することになる。このコンプレッサ出
口から断熱空気層に流入した空気は、タービン入口の燃
焼ガスに比べて格段に低温であるため、タービンノズル
プレートおよび断熱構造部材が冷却され、タービンノズ
ルプレートから断熱構造部材を通ってコンプレッサディ
フューザプレートへ伝わる熱量を低減することができ
る。
【0020】5)請求項5記載のガスタービンエンジン
は、前記連通孔は、周方向位置が前記タービンノズルプ
レートの翼間の略中央であって、半径方向位置が前記タ
ービンノズルの出口から略最大距離にあることを特徴と
する。
【0021】コンプレッサ出口の低温空気を断熱空気層
に取り込んでタービン入口へ排出させる空気循環を構成
する場合、燃焼器から送られる本来的な燃焼ガスの流れ
を乱すことはタービン性能の点で好ましくない。このた
め、請求項5記載のガスタービンエンジンでは、連通孔
が周方向においてタービンノズルプレートの翼の略中央
に設けられているので、当該連通孔からタービン入口へ
排出された空気はタービンノズルの出口(すなわちター
ビンロータの入口)に至る距離が長くなり、この間に翼
間の流れに生じる乱れを小さくすることができる。ま
た、請求項5記載のガスタービンエンジンでは、連通孔
が、半径方向においてタービンノズルの出口から略最大
距離となる位置に設けられているので、これによっても
翼間の流れに生じる乱れを小さくすることができる。
【0022】6)請求項6記載のガスタービンエンジン
は、前記溝と前記タービンノズルプレートの連通孔が、
周方向に位相をもって形成されていることを特徴とす
る。こうすることで、溝から空気断熱層内へ流入した低
温空気は、長経路をもって連通孔から排出されるので、
タービンノズルプレートおよび断熱構造部材の冷却効果
がさらに助長される。
【0023】7)請求項7記載のガスタービンエンジン
は、複数の連通孔のうちの少なくとも1つの連通孔の周
方向位置が、燃焼器からの流入方向の近傍にあることを
特徴とする。
【0024】タービンノズルプレートの周方向の温度分
布については、燃焼器から高温の燃焼ガスが流入するた
め、燃焼器に向かう位置、すなわち燃焼器からのガスの
流入方向が最も高温となる。これは、タービンノズルプ
レートの翼間に不均一な温度の燃焼ガスを流入させるこ
ととなり、タービン性能を低下させる一因となる。ま
た、連通孔からタービン入口へ排出される空気は、燃焼
ガスに比べると著しく低温である。
【0025】そこで、請求項7記載のガスタービンエン
ジンでは、燃焼器からの流入方向の近傍に少なくとも一
つの連通孔を設けることとし、これにより最も高温とな
ったタービンノズルプレートの翼間に低温の空気を供給
することで、当該タービンノズルプレートに作用する熱
応力を低減するとともに、この領域のガス温度を低下さ
せることができる。
【0026】8)上述した発明では断熱構造部材のター
ビンノズルプレート側に断熱空気層を形成したが、上記
目的は断熱構造部材のコンプレッサディフューザプレー
ト側に断熱空気層を形成することによっても達成するこ
とができる。
【0027】すなわち、請求項8記載のガスタービンエ
ンジンは、ラジアルコンプレッサインペラとラジアルタ
ービンロータとが背板合わせの状態でシャフトに設けら
れ、これらコンプレッサインペラとタービンロータとの
間にコンプレッサディフューザプレートとタービンノズ
ルプレートとが断熱構造部材を挟んで設けられたガスタ
ービンエンジンにおいて、前記断熱構造部材の前記コン
プレッサディフューザプレート側の面に、環状凹部が形
成され、当該環状凹部により形成された断熱構造部材と
コンプレッサディフューザプレートとの径の異なる2つ
の環状接触面のうち大径側の環状接触面の周方向に、複
数の溝が形成され、これら複数の溝のうちの1つの溝の
周方向位置が、天地方向の天にあることを特徴とする。
【0028】既述したように、ラジアルコンプレッサイ
ンペラとラジアルタービンロータとが背板合わせの状態
でシャフトに設けられたガスタービンエンジンでは、燃
焼器からタービンロータに流入する高温ガスの熱が断熱
構造部材を介してコンプレッサ段に伝わり圧縮行程にあ
る吸入空気の圧縮効率を低下しようとする。しかしなが
ら、請求項8記載のガスタービンエンジンでは、第1に
断熱構造部材のコンプレッサディフューザプレート側の
面に環状凹部が形成されているので、この環状凹部で構
成された空間が、熱伝導率がきわめて小さい空気断熱層
を構成することになり、しかもこの空気断熱層を形成す
ることで断熱構造部材とコンプレッサディフューザプレ
ートとの接触面積が実質的に小さくなるので、タービン
段からコンプレッサ段への断熱性を高めることができ
る。さらに第2には、空気断熱層を区画する環状接触面
の大径側には複数の溝が形成されそのうちの一つが天位
置に形成されているので、空気の自然対流によって断熱
空気層の空気が常に入れ替わり、断熱空気層自体の断熱
効果を維持できるとともに断熱構造部材を冷却すること
もできる。このような相乗的効果によってタービン段か
らコンプレッサ段への断熱性が高められる。
【0029】9)請求項9記載のガスタービンエンジン
は、前記複数の溝の他の少なくとも1つの溝が、周方向
において燃焼器からの流入方向に形成され、かつ当該溝
の周方向の幅が前記燃焼器からプレナムチャンバへ流入
する流路直径より大きいことを特徴とする。
【0030】コンプレッサディフューザプレートの周方
向の温度分布については、燃焼器から高温の燃焼ガスが
流入して伝達されるため、タービンノズルプレートの燃
焼器に向かう位置、すなわち燃焼器からのガスの流入方
向が最も高温となる。しかしながら、請求項9記載のガ
スタービンエンジンでは、この燃焼器からのガスの流入
方向に溝が形成されているので、最も高温となる位置で
断熱構造部材とコンプレッサディフューザプレートとの
固体接触が避けられ、これにより断熱構造部材からコン
プレッサディフューザプレートへ伝わる熱量を低減する
ことができる。また、この溝の幅を燃焼器からプレナム
チャンバへ流入する流路直径より大きくしているので、
この断熱効果がより顕著になる。
【0031】10)請求項10記載のガスタービンエン
ジンは、前記溝が、前記コンプレッサディフューザプレ
ートに形成された翼間の流路と同じ周方向位置に設けら
れていることを特徴とする。
【0032】いわゆる静翼であるコンプレッサディフュ
ーザプレートには吸入空気をコンプレッサインペラに導
き当該吸入空気を圧縮するための複数の翼が形成されて
いるが、この翼間を通過する吸入空気に熱が伝わるとコ
ンプレッサの圧縮効率が低下する。しかしながら、請求
項10記載のガスタービンエンジンでは、溝が翼間に相
当する位置に形成されているので、最も伝熱させたくな
い領域で断熱構造部材とコンプレッサディフューザプレ
ートとの固体接触が避けられ、これにより断熱構造部材
からコンプレッサディフューザプレートへ伝わる熱量を
低減することができる。この場合、全ての翼間に溝を形
成することが最も望ましいが、本発明では特に限定され
ない。
【0033】11)請求項11記載のガスタービンエン
ジンは、前記断熱構造部材および前記タービンノズルプ
レートに、前記コンプレッサディフューザプレートと前
記断熱構造部材の環状凹部とで形成される空間と、前記
タービンノズルプレートの入口とを連通する複数の連通
孔が設けられていることを特徴とする。
【0034】ガスタービンエンジン運転中においては、
コンプレッサ出口の圧力とタービン入口の圧力とを比較
すると、タービン入口の方が常に低圧となる。したがっ
て、請求項11記載のガスタービンエンジンでは、断熱
構造部材およびタービンノズルプレートのそれぞれに断
熱空気層とタービンノズルプレートの入口とを連通する
複数の連通孔が設けられているので、コンプレッサ出口
の低温空気が、断熱構造部材に形成された溝から断熱空
気層に入り、ここを流れたのちタービン入口へ流出する
ことになる。このコンプレッサ出口から断熱空気層に流
入した空気は、タービン入口の燃焼ガスに比べて格段に
低温であるため、断熱構造部材およびコンプレッサディ
フューザプレートが冷却され、タービンノズルプレート
から断熱構造部材を通ってコンプレッサディフューザプ
レートへ伝わる熱量を低減することができる。
【0035】12)請求項12記載のガスタービンエン
ジンは、前記タービンノズルプレートに形成された連通
孔は、周方向位置が前記タービンノズルプレートの翼間
の略中央であって、半径方向位置が前記タービンノズル
の出口から略最大距離位置にあることを特徴とする。
【0036】コンプレッサ出口の低温空気を断熱空気層
に取り込んでタービン入口へ排出させる空気循環を構成
する場合、燃焼器から送られる本来的な燃焼ガスの流れ
を乱すことはタービン性能の点で好ましくない。このた
め、請求項12記載のガスタービンエンジンでは、ター
ビンノズルプレートの連通孔が周方向においてタービン
ノズルプレートの翼の略中央に設けられているので、当
該連通孔からタービン入口へ排出された空気はタービン
ノズルの出口(すなわちタービンロータの入口)に至る
距離が長くなり、この間に翼間の流れに生じる乱れを小
さくすることができる。また、請求項12記載のガスタ
ービンエンジンでは、タービンノズルプレートの連通孔
が、半径方向においてタービンノズルの出口から略最大
距離となる位置に設けられているので、これによっても
翼間の流れに生じる乱れを小さくすることができる。
【0037】13)請求項13記載のガスタービンエン
ジンは、前記断熱構造部材の連通孔の周方向位置が、当
該断熱構造部材のコンプレッサ側に形成された溝に対し
て位相が略最大となる位置とされ、半径方向位置が、前
記溝からの距離が略最大となる位置とされ、かつ前記断
熱構造部材の連通孔と前記タービンノズルプレートの連
通孔との周方向位置の位相が、略最大であることを特徴
とする。
【0038】請求項11記載のガスタービンエンジンの
如く、コンプレッサ出口の低温空気を断熱空気層に取り
込んでタービン入口へ排出させる空気循環を構成する場
合、低温空気の循環経路が冷却すべき領域全てにわたっ
て形成されることが好ましい。この点、請求項13記載
のガスタービンエンジンでは、断熱構造部材に形成され
た断熱空気層の全体に低温空気が行き渡り、断熱構造部
材に対する冷却効率が高くなる。
【0039】14)請求項14記載のガスタービンエン
ジンは、前記タービンノズルプレートに形成された複数
の連通孔のうちの少なくとも1つの連通孔の周方向位置
が、燃焼器からの流入方向の近傍にあることを特徴とす
る。
【0040】既述したように、タービンノズルプレート
の周方向の温度分布については、燃焼器から高温の燃焼
ガスが流入するため、燃焼器に向かう位置、すなわち燃
焼器からのガスの流入方向が最も高温となる。これは、
タービンノズルプレートの翼間に不均一な温度の燃焼ガ
スを流入させることとなり、タービン性能を低下させる
一因となる。また、連通孔からタービン入口へ排出され
る空気は、燃焼ガスに比べると著しく低温である。
【0041】そこで、請求項14記載のガスタービンエ
ンジンでは、燃焼器からの流入方向の近傍に少なくとも
一つの連通孔を設けることとし、これにより最も高温と
なったタービンノズルプレートの翼間に低温の空気を供
給することで、当該タービンノズルプレートに作用する
熱応力を低減するとともに、この領域のガス温度を低下
させることができる。
【0042】15)請求項15記載のガスタービンエン
ジンは、請求項1および8に記載のガスタービンエンジ
ン、つまり断熱構造部材の両面に断熱空気層および溝が
形成されているガスタービンエンジンにおいて、前記断
熱構造部材の前記タービンノズルプレート側に形成され
た溝と、前記コンプレッサディフューザプレート側に形
成された溝との周方向位置が、天地方向の天にある溝を
除いて、一致しないことを特徴とする。
【0043】タービン段から断熱構造部材を介してコン
プレッサ段へ伝わる熱は、伝熱媒体の熱伝導率と伝熱距
離に相関するが、請求項15記載のガスタービンエンジ
ンでは、断熱構造部材とタービンノズルプレートとの固
体接触面から、断熱構造部材とコンプレッサディフュー
ザプレートとの固体接触面に至る距離が長くなるので、
そのぶん伝熱量を抑制することができる。
【0044】
【発明の効果】請求項1記載のガスタービンエンジンに
よれば、タービンノズルプレートと断熱構造部材との間
に断熱空気層が形成されているので、熱伝導率が小さく
なると同時に固体接触面積が必然的に小さくなり、その
結果、タービン段から断熱構造部材に対する断熱性が向
上する。また、複数の溝が形成されているので、断熱空
気層内の空気の自然対流が生じ、これによっても断熱性
が高まることとなる。
【0045】請求項2記載のガスタービンエンジンによ
れば、最も高温となる燃焼器からの流入方向の位置で断
熱構造部材とタービンノズルプレートとの固体接触が避
けられ、これによりタービンノズルプレートから断熱構
造部材へ伝わる熱量を低減することができる。
【0046】請求項3記載のガスタービンエンジンによ
れば、最も高温となるタービンノズルプレートの翼間の
位置で断熱構造部材とタービンノズルプレートとの固体
接触が避けられ、これによりタービンノズルプレートか
ら断熱構造部材へ伝わる熱量を低減することができる。
【0047】請求項4記載のガスタービンエンジンによ
れば、コンプレッサ出口の低温空気を断熱空気層に導入
するので、タービンノズルプレートおよび断熱構造部材
が冷却され、タービンノズルプレートから断熱構造部材
を通ってコンプレッサディフューザプレートへ伝わる熱
量を低減することができる。
【0048】請求項5記載のガスタービンエンジンによ
れば、タービンノズルプレートの翼間の燃焼ガスの定常
流れが維持できるので、タービン性能の低下を防止する
ことができる。
【0049】請求項6記載のガスタービンエンジンによ
れば、溝から断熱空気層内へ流入した低温空気は長経路
をもって連通孔から排出されるので、タービンノズルプ
レートおよび断熱構造部材の冷却効果がさらに助長され
る。
【0050】請求項7記載のガスタービンエンジンによ
れば、最も高温となったタービンノズルプレートの翼間
に低温の空気を供給するので、タービンノズルプレート
に作用する熱応力が低減できるとともに、この領域のガ
ス温度を低下させることができ、ガス温度の不均一によ
って生じるタービン性能の低下を抑止することができ
る。
【0051】請求項8記載のガスタービンエンジンによ
れば、コンプレッサディフューザプレートと断熱構造部
材との間に断熱空気層が形成されているので、熱伝導率
が小さくなると同時に固体接触面積が必然的に小さくな
り、その結果、断熱構造部材からコンプレッサ段に対す
る断熱性が向上する。また、複数の溝が形成されている
ので、断熱空気層内の空気の自然対流が生じ、これによ
っても断熱性が高まることとなる。
【0052】請求項9記載のガスタービンエンジンによ
れば、最も高温となる燃焼器の流入方向の位置で断熱構
造部材とコンプレッサディフューザプレートとの固体接
触が避けられ、これにより断熱構造部材からコンプレッ
サディフューザプレートへ伝わる熱量を低減することが
できる。
【0053】請求項10記載のガスタービンエンジンに
よれば、最も伝熱させたくない領域、つまりコンプレッ
サディフューザプレートの翼間で、断熱構造部材とコン
プレッサディフューザプレートとの固体接触が避けら
れ、これにより断熱構造部材からコンプレッサディフュ
ーザプレートへ伝わる熱量を低減することができる。
【0054】請求項11記載のガスタービンエンジンに
よれば、コンプレッサ出口の低温空気を断熱空気層に導
入するので、断熱構造部材およびコンプレッサディフュ
ーザプレートが冷却され、タービンノズルプレートから
断熱構造部材を通ってコンプレッサディフューザプレー
トへ伝わる熱量を低減することができる。
【0055】請求項12記載のガスタービンエンジンに
よれば、タービンノズルプレートの翼間の燃焼ガスの定
常流れが維持できるので、タービン性能の低下を防止す
ることができる。
【0056】請求項13記載のガスタービンエンジンに
よれば、断熱構造部材に形成された断熱空気層の全体に
低温空気が行き渡るので、断熱構造部材に対する冷却効
率がさらに高くなる。
【0057】請求項14記載のガスタービンエンジンに
よれば、最も高温となったタービンノズルプレートの翼
間に低温の空気を供給するので、タービンノズルプレー
トに作用する熱応力が低減できるとともに、この領域の
ガス温度を低下させることができ、これによりガス温度
の不均一によって生じるタービン性能の低下を抑止する
ことができる。
【0058】請求項15記載のガスタービンエンジンに
よれば、断熱構造部材とタービンノズルプレートとの固
体接触面から、断熱構造部材とコンプレッサディフュー
ザプレートとの固体接触面に至る距離が長くなるので、
その分伝熱量を抑制することができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。第1実施形態 図1〜図5は本発明の第1実施形態に関する図であっ
て、図1は図15に示す従来のガスタービンエンジンの
X部に相当する部分の断面図、図2は図1のY部拡大断
面図、図3は図1のB−B線に沿う断面図、図4は図1
のE−E線に沿う断面図、図5は図2のA−A矢視図で
ある。以下の実施形態において、図1〜図5を参照して
説明する部分以外の主要コンポーネントの構成について
は、便宜的に図15および図16に示す図面を参照して
説明する。
【0060】本実施形態のガスタービンエンジン1は、
図15に示すようにコンプレッサ2、燃焼器3、タービ
ン4およびレキュペレータ5の基本コンポーネントから
成り立っており、コンプレッサ2からの圧縮空気と燃料
噴射弁6から噴射された燃料との混合気を点火栓7で燃
焼させ、この燃焼ガスをタービン4に送り込んでタービ
ンロータ11を回転させ、これをシャフト13から外部
へ出力する。なお、レキュペレータ5は、燃焼ガスの廃
熱を利用して圧縮吸入空気を加熱し、燃焼器3における
燃焼効率を高めるためのコンポーネントである。
【0061】図1にも示されるように、タービン4のラ
ジアルタービンロータ11とコンプレッサ2のコンプレ
ッサインペラ12とは、これら背板合わせとした状態で
シャフト13に装着されている。
【0062】また、タービン4を構成するタービンノズ
ルプレート40が、タービンロータ11の背面側に設け
られており、図1のB−B断面である図3にも示される
ように、当該タービンノズルプレート40にはタービン
4の静翼を構成する複数の翼48が形成されている。こ
の複数の翼48の間が燃焼ガスの流路となり、これによ
りタービンロータ11に回転力が付与される。
【0063】一方、コンプレッサ2を構成するコンプレ
ッサディフューザプレート41が、コンプレッサインペ
ラ12の背面に設けられており、図1のE−E断面であ
る図4にも示されるように、当該コンプレッサディフュ
ーザプレート41にはコンプレッサ2の静翼を構成する
複数の翼54が形成されている。この複数の翼54の間
が圧縮後の吸入空気の流路となり、コンプレッサインペ
ラ12の回転により圧縮された空気は当該コンプレッサ
ディフューザプレート41で拡散される。
【0064】なお、本実施形態では、タービンロータ1
1とコンプレッサインペラ12との間に設けられたバッ
クプレート411は、コンプレッサディフューザプレー
ト41に一体化されている。
【0065】さらに本実施形態では、上述したタービン
ノズルプレート40とコンプレッサディフューザプレー
ト41との間に、断熱構造部材42が介装され、図示し
ないボルトで締結されている。
【0066】また、図1の拡大図である図2にも示され
るように、断熱構造部材42には、タービンノズルプレ
ート40側およびコンプレッサディフューザプレート4
1側にそれぞれ環状凹部43,44が形成されており、
これにより、タービンノズルプレート40およびコンプ
レッサディフューザプレート41のそれぞれとの間に空
間が形成される。換言すれば、断熱構造部材42と、タ
ービンノズルプレート40およびコンプレッサディフュ
ーザプレート41のそれぞれとの接触面は、図5にも示
されるように、当該断熱構造部材42の最外周42aと
最内周42bとになる。
【0067】また、断熱構造部材42のタービンノズル
プレート40側の外周42aには、図5に示されるよう
に、複数の溝421a,422aが設けられており、そ
のうちの一つの溝421aは、天地方向の天の位置、つ
まりガスタービンエンジン1の使用時における鉛直上向
きに形成されている。
【0068】次に作用を説明する。
【0069】タービンノズルプレート40は、タービン
ロータ11に流入する燃焼ガスよって加熱され、高温と
なる。この熱が、コンプレッサ2へ流入すると、圧縮行
程の途中で加熱されることとなり、コンプレッサ2の性
能を低下させることとなる。
【0070】本実施形態では、タービンノズルプレート
40とコンプレッサディフューザプレート41とが断熱
構造部材42を介して締結されており、高温となったタ
ービンノズルプレート40の熱は、断熱構造部材42へ
流入するが、断熱構造部材42のタービン4側の面には
環状凹部43が形成されており、タービンノズルプレー
ト40との固体接触面積は、最外周面42aおよび最内
周面42bと小さくなっているので、大部分は環状凹部
43内の空間の熱伝導率の小さい断熱空気層を介してタ
ービンノズルプレート40と相対することとなる。これ
により、タービンノズルプレート40から、断熱構造部
材42へ流入する熱量が低減されることになる。
【0071】さらに、最外周面42aには、図5に示す
ように複数の溝421a,422aが設けられているた
め、コンプレッサ2の出口部45の空気より高温の空気
は、自然対流によって、周方向の天の位置にある溝42
1aからコンプレッサ2の出口部45へ流出し、その代
わりに溝422aよりコンプレッサ2の出口部45の低
温空気が流入する。これにより、断熱構造部材42が冷
却され、また同時に、最外周面42aのタービンノズル
プレート40との固体接触面積も減少するため、タービ
ンノズルプレート40から、断熱構造部材42へ流入す
る熱量はさらに低減される。このような相乗効果によっ
て、コンプレッサディフューザプレート41へ流入する
熱量を低減することができる。
【0072】これに加えて、断熱構造部材42のコンプ
レッサ2側の面にも環状凹部44が形成されており、コ
ンプレッサディフューザプレート41との固体接触面積
は、最外周面42cおよび最内周面42dと小さくされ
ており、大部分は環状凹部44内の空間の熱伝導率の小
さい断熱空気層を介してコンプレッサディフューザプレ
ート41と相対することとなる。これにより、断熱構造
部材42から、コンプレッサディフューザプレート41
へ流入する熱量が低減されることになる。
【0073】第2実施形態 図6は本発明の第2実施形態を示す図であって、図2の
A−A矢視図に相当する図である。本実施形態では、第
1実施形態に比べて、断熱構造部材42のタービンノズ
ルプレート40側の最外周面42aに設けられた複数の
溝421a,422a.423aのうち、1つの溝42
3aの周方向位置が、図15および図16に示す燃焼器
3の出口の接合フランジ27Bの方向にあり、この溝4
23aの幅dは、図1に示す燃焼器3の出口流路直径D
より大きく形成されている点が相違する。その他の構成
については第1実施形態と同様であるためその詳細な説
明は省略する。
【0074】次に作用を説明する。タービンノズルプレ
ート40が断熱構造部材42のタービンノズルプレート
40側の最外周面42aと接合する部分の周方向温度分
布は、燃焼器3出口から高温の燃焼ガスが流入するする
ため、燃焼器3側が最も高くなる。
【0075】したがって、本実施形態のように、燃焼器
3出口側の周方向位置に、燃焼器出口流路直径D以上の
幅dで溝413aを設けることにより、タービンノズル
プレート40の断熱構造部材42の最外周面42aの最
も温度が高い部分で断熱構造部材42と固体接触しなく
なるので、タービンノズルプレート40から、断熱構造
部材42へ流入する熱量はさらに低減される。これによ
り、コンプレッサディフューザプレート41へ流入する
熱量をさらに低減することができる。
【0076】第3実施形態 図7は本発明の第3実施形態を示す図であって、図2の
A−A矢視図に相当する図である。本図にはタービンノ
ズルプレート40との位置関係が容易に理解できるよう
に、タービンノズルプレート40、翼48および流路4
9を点線で示している。
【0077】本実施形態では、第1実施形態に比べて、
断熱構造部材42のタービンノズルプレート40側の最
外周面42aに設ける複数の溝421a〜428aの周
方向位置が、図7に示すようにタービンノズルプレート
40の流路49と同じ位置に形成されている点が相違し
ている。すなわち、燃焼器3からの燃焼ガスが通過する
流路49においては、断熱構造部材42の最外周面42
aはタービンノズルプレート40に接触していない。
【0078】次に作用を説明する。タービンノズルプレ
ート40が、断熱構造部材42のタービンノズルプレー
ト40側の最外周面42aと接触する部分の周方向温度
分布については、図7に示す翼48の部分と翼以外の流
路49の部分では、燃焼器3からの高温の燃焼ガスが通
過する流路49の方が高くなる。
【0079】したがって、本実施形態のように断熱構造
部材42の最外周面42aに設ける複数の溝421a〜
428aの周方向位置を翼間、つまり流路49と同じ位
置に設定することにより、温度が高い部分において断熱
構造部材42とタービンノズルプレート40との固体接
触が回避され、これによりタービンノズルプレート40
から、断熱構造部材42へ流入する熱量はさらに低減さ
れる。その結果、コンプレッサディフューザプレート4
1へ流入する熱量をさらに低減することができる。な
お、タービンノズルプレート40の流路49が天地方向
の天に位置していれば、これに加えて第1実施形態の作
用効果も奏することとなる。
【0080】第4実施形態 図8は本発明の第4実施形態を示す図であって、図2に
相当する拡大断面図、図9は図8のC−C線断面図であ
る。
【0081】本実施形態では、第1実施形態に比べて、
環状凹部43による空間とタービンノズル入口部50と
を連通する複数の連通孔51が、タービンノズルプレー
ト40に設けられている点が相違している。この場合、
断熱構造部材42の最外周面42aに形成すべき溝は、
図5に示す第1実施形態、図6に示す第2実施形態ある
いは図7に示す第3実施形態の何れであっても良い。
【0082】次に作用を説明する。ガスタービン運転中
において、コンプレッサ出口部45とタービン入口部5
0との圧力を比較すると、常にタービン入口部50の方
が低圧となっている。このため、本実施形態のようにタ
ービンノズルプレート40に連通孔51を形成すると、
コンプレッサ出口部45の低温高圧空気は、矢印52に
示すように断熱構造部材42の最外周面42aに設けら
れた複数の溝421a,422aを通って環状凹部43
内の空間へ流入し、さらに、矢印53に示すようにこの
空間から連通孔51を通って、タービン入口部50へ流
入することになる。
【0083】コンプレッサ出口部45の空気の温度は、
タービン入口部50の燃焼ガス温度と比較して格段に低
いため、この流れにより、タービンノズルプレート40
および断熱構造部材42が冷却され、その結果、タービ
ンノズルプレート40から、断熱構造部材42を通っ
て、コンプレッサディフューザプレート41へ流入する
熱量が低減されることになる。
【0084】なお、この連通孔51を形成する場合に
は、以下の点に留意することが望ましい。すなわち、図
8および図9に示す連通孔51は、その周方向位置が翼
間、つまり流路49のほぼ中央の位置とし、半径方向位
置が断熱構造部材42の最外周面42aを越えない限り
における最大半径の位置とすることが望ましい。
【0085】連通孔51の周方向位置を翼48の中央と
することにより、翼48近傍へ連通孔51を設ける場合
と比較して、ノズルの流路49の流れの乱れを小さくす
ることができる。また、半径方向の位置を最大径とする
ことにより、連通孔51からノズル出口52までの距離
を稼ぐことができ、ノズル流路49の流れに生じる乱れ
をノズル出口52までの間に小さくすることができる。
これによって、乱れた流れがタービンロータ11へ流入
するのを防止でき、乱れた流れの流入によるタービン性
能の低下を防止することができる。
【0086】また、連通孔51の他の実施形態として、
連通孔51の周方向位置を、断熱構造部材42の最外周
面42aに設けられた複数の溝421a,422aの周
方向位置に対して、大きな位相、つまりずれ量が最大と
なるように設定することも好適である。たとえば、断熱
構造部材42の最外周面42aの溝が図5に示す形態4
21a,422aであった場合には、図9における5つ
の連通孔51をを図中の左右2つの連通孔51(図9に
51aでも示す)のみとすることも好ましい形態といえ
る。
【0087】このように構成すると、断熱構造部材42
の最外周面42aの溝421a,422aから環状凹部
43の空間へ流入した空気が、連通孔51から流出する
までの距離が長くなり、これにより低温空気の循環が行
き渡るので、タービンノズルプレート40および断熱構
造部材42をより効率良く冷却することができる。
【0088】さらに連通孔51の他の形態として、複数
の連通孔51のうちの少なくとも1つの連通孔51を燃
焼器3の出口の接合フランジ27Bの方向に設定するこ
とも好適である。すなわち、図9に示すように燃焼器3
の出口方向が左上であった場合には、図中51bにて示
す連通孔を設定しておくことが望ましい。
【0089】タービンノズルプレート40の周方向温度
分布は、燃焼器3出口から高温の燃焼ガスが流入するす
るため、燃焼器3側が最も高くなる。このため、タービ
ンノズルプレート40の燃焼器3の出口側に連通孔51
bを設けることにより、この部分の温度を他の周方向位
置と同じレベルまで下げることができ、タービンノズル
プレート40に発生する熱応力を低減できると共に、ノ
ズル流路49へ周方向に不均一な温度の燃焼ガスが流入
することによるタービン性能の低下を防ぐことができ
る。
【0090】第5実施形態 図10は本発明の第5実施形態を示す図であって、図2
のD−D矢視図に相当する図である。本実施形態は、第
1実施形態に比べ、断熱構造部材42のコンプレッサデ
ィフューザプレート41側の最外周面42cに、複数の
溝421c,422cが設けられており、そのうちの一
つの溝421cが天地方向の天に形成されている点が相
違している。その他の構成は第1実施形態と同様である
ためその詳細な説明は省略する。
【0091】次に作用を説明する。既述したように、タ
ービンノズルプレート40は、タービンロータ11に流
入する燃焼ガスによって加熱され、高温となる。この熱
が、コンプレッサ2へ流入すると、圧縮行程の途中で加
熱されることとなり、コンプレッサ2の性能を低下させ
ることとなる。
【0092】本実施形態では、第1実施形態と同様に、
タービンノズルプレート40とコンプレッサディフュー
ザプレート41とが断熱構造部材42を介して締結され
ている。ここで、高温のタービンノズルプレート40の
熱は、断熱構造部材42へ流入するが、断熱構造部材4
2のタービン4側の面には環状凹部43が形成されてお
り、タービンノズルプレート40との固体接触面積は、
最外周面42aおよび最内周面42−bと小さくされて
おり、大部分は環状凹部43内の空間の熱伝導率の小さ
い断熱空気層を介して、タービンノズルプレート40と
相対することとなる。これにより、タービンノズルプレ
ート40から、断熱構造部材42へ流入する熱量が低減
される。
【0093】また本実施形態では、断熱構造部材42の
コンプレッサ2側の面にも環状凹部44が形成され、コ
ンプレッサディフューザプレート41との固体接触面積
は、最外周面42cおよび最内周面42dと小さくされ
ており、大部分は環状凹部44内の空間の熱伝導率の小
さい断熱空気層を介して、コンプレッサディフューザプ
レート41と相対することとなる。これにより、断熱構
造部材42から、コンプレッサディフューザプレート4
1へ流入する熱量が低減される。
【0094】特に本実施形態では、これらの構成に加え
て最外周面42cに複数の溝421c,422cが設け
られているため、コンプレッサ2の出口部45の空気よ
り高温となった空間44内の空気は、自然対流によって
周方向の天の位置にある溝421cからコンプレッサ2
の出口部45へ流出し、その代わりに溝422cよりコ
ンプレッサ2の出口部45の低温空気が空間44内に流
入することになる。
【0095】これにより、断熱構造部材42は冷却さ
れ、また同時に最外周面42cのコンプレッサディフュ
ーザプレート41との固体接触面積も減少するため、断
熱構造部材42からコンプレッサディフューザプレート
41へ流入する熱量が低減することになる。
【0096】第6実施形態 図11は本発明の第6実施形態を示す図であって、図2
のD−D矢視図に相当する図である。本実施形態は、上
述した第5実施形態に比べ、断熱構造部材42のコンプ
レッサディフューザプレート41側の最外周面42cに
設けられた複数の溝421c,422c,423cのう
ち、一つの溝423cの周方向位置が、図15および図
16に示す燃焼器3の出口の接合フランジ27Bの方向
にあり、この溝423cの幅dは、図1に示す燃焼器3
の出口流路直径Dより大きく形成されている点が相違し
ている。その他の構成については第5実施形態と同様で
あるためその詳細な説明は省略する。
【0097】次に作用を説明する。既述したように、タ
ービンノズルプレート40が断熱構造部材42のタービ
ンノズルプレート40側の最外周面42aと接合する部
分の周方向温度分布は、燃焼器3の出口から高温の燃焼
ガスが流入するため、燃焼器3側が最も高くなる。
【0098】したがって、本実施形態のように、燃焼器
3の出口側の周方向位置に、燃焼器3の出口流路直径D
以上の幅dで溝413cを設けることにより、タービン
ノズルプレート40の断熱構造部材42の最外周面42
aの最も温度が高いで断熱構造部材42と固体接触しな
くなるので、タービンノズルプレート40から断熱構造
部材42を経てコンプレッサディフューザプレート41
へ流入する熱量をさらに低減することができる。
【0099】第7実施形態 図12は本発明の第7実施形態を示す図であって、図2
のD−D矢視図に相当する図である。本図にはコンプレ
ッサディフューザプレート41との位置関係が容易に理
解できるように、コンプレッサディフューザプレート4
1、翼54および流路55を点線で示している。
【0100】本実施形態では、第5実施形態に比べて、
断熱構造部材42のコンプレッサディフューザプレート
41側の最外周面42cに設ける複数の溝421c〜4
28cの周方向位置が、同図に示すようにコンプレッサ
ディフューザプレート41の翼54間、つまり流路49
と同じ位置に形成されている点が相違している。すなわ
ち、コンプレッサ段において最も加熱したくない圧縮空
気の流路55においては、断熱構造部材42の最外周面
42cはコンプレッサディフューザプレート41に接触
していない。
【0101】このように、断熱構造部材42のコンプレ
ッサディフューザプレート41側の最外周面42cに設
ける複数の溝421c〜428cの周方向位置を翼間5
5と同じ位置にすることにより、圧縮中の空気が流れる
翼間55部分においてコンプレッサディフューザプレー
ト41と断熱構造部材42とが固体接触しないので、コ
ンプレッサディフューザプレート41の翼間55を流れ
る空気へ流入する熱量を低減することができる。なお、
コンプレッサディフューザプレート41の流路55が天
地方向の天に位置していれば、これに加えて第5実施形
態の作用効果も奏することとなる。
【0102】第8実施形態 図13は本発明の第8実施形態を示す図であって図2に
相当する断面図、図14は図13のF−F矢視図であ
る。
【0103】本実施形態では、第5実施形態に比べて、
環状凹部44による空間と環状凹部43による空間とを
連通する連通孔56が断熱構造部材42に設けられてお
り、さらに環状凹部43による空間とタービンノズル入
口50とを連通する複数の連通孔51がタービンノズル
プレート40に設けられている点が相違している。
【0104】この場合、断熱構造部材42の最外周面4
2aに形成すべき溝は、図5に示す第1実施形態、図6
に示す第2実施形態、図7に示す第3実施形態の何れで
あっても良く、また断熱構造部材42の最外周面42c
に形成すべき溝は、図10に示す第5実施形態、図11
に示す第6実施形態、図12に示す第7実施形態の何れ
であっても良い。
【0105】次に作用を説明する。
【0106】ガスタービン運転中において、コンプレッ
サ出口部45とタービン入口部50の圧力を比較する
と、常にタービン入口部50の方が低い圧力となってい
る。このため、コンプレッサ出口部45の空気は、図1
3に矢印57で示すように断熱構造部材42のコンプレ
ッサ側の溝421c,422cを通って環状凹部44に
よる空間へ流入し、さらに、矢印58で示されるよう
に、この空間44から断熱構造部材42に空けられた連
通孔56を通って、環状凹部43による空間へ流入す
る。そして、矢印59で示すように、この空間43から
連通孔51を通って、タービン入口部50へ流出する。
【0107】コンプレッサ出口部45の空気の温度は、
タービン入口部50の燃焼ガス温度と比較して格段に低
いため、この一連の流れにより、タービンノズルプレー
ト40および断熱構造部材42が冷却され、これによ
り、タービンノズルプレート40から断熱構造部材42
を通ってコンプレッサディフューザプレート41へ流入
する熱量を低減することができる。
【0108】なお、これらの連通孔51,56を形成す
る場合には、以下の点に留意することが望ましい。
【0109】まず、連通孔51は、その周方向位置がタ
ービンノズルプレート40の翼間、つまり流路49のほ
ぼ中央の位置とし、半径方向位置が断熱構造部材42の
最外周面42aを越えない限りにおける最大径の位置と
することが望ましい。
【0110】連通孔51の周方向位置を翼48の中央と
することにより、翼48近傍へ連通孔51を設ける場合
と比較して、ノズルの流路49の流れの乱れを小さくす
ることができる。また、半径方向の位置を最大径とする
ことにより、連通孔51からノズル出口52までの距離
を稼ぐことができ、ノズル流路49の流れに生じる乱れ
をノズル出口52までの間に小さくすることができる。
これにより、乱れた流れがタービンロータ11へ流入す
ることが防止でき、乱れた流れの流入によるタービン性
能の低下を防止することができる。
【0111】また、連通孔51および56の他の実施形
態として、図14に示すように、連通孔56の周方向位
置を、断熱構造部材42のコンプレッサ2側の最外周面
42cに設けられた複数の溝421c,422cの周方
向位置に対して、大きな位相、つまりずれ量が最大とな
るように設定し、半径方向位置を断熱構造部材42のコ
ンプレッサ2側の最内周面42dを越えない限りにおけ
る最小径とすることも好適である。
【0112】またこの場合には、連通孔51の周方向位
置を、連通孔56の周方向位置に対して、ずれ量が最大
となるように設定することも望ましい。
【0113】このように構成すると、断熱構造部材42
の最外周面42cに設けられた複数の溝421c,42
2cから環状凹部44による空間へ流入した空気は、連
通孔56を通り環状凹部43による空間へ流入したの
ち、連通孔51から流出するが、断熱構造部材42に流
入してから流出するまでの距離が大きくなるので、ター
ビンノズルプレート40および断熱構造部材42を効率
よく冷却することができる。
【0114】さらに連通孔51の他の形態として、複数
の連通孔51のうちの少なくとも1つの連通孔51を燃
焼器3の出口の接合フランジ27Bの方向に設定するこ
とも好適である。すなわち、図9に示すように燃焼器3
の出口方向が左上であった場合には、図中51bにて示
す連通孔を設定しておくことが望ましい。
【0115】タービンノズルプレート40の周方向温度
分布は、燃焼器3出口から高温の燃焼ガスが流入するす
るため、燃焼器3側が最も高くなる。このため、タービ
ンノズルプレート40の燃焼器3の出口側に連通孔51
bを設けることにより、この部分の温度を他の周方向位
置と同じレベルまで下げることができ、タービンノズル
プレート40に発生する熱応力を低減できると共に、ノ
ズル流路49へ周方向に不均一な温度の燃焼ガスが流入
することによるタービン性能の低下を防ぐことができ
る。
【0116】第9実施形態 図示は省略するが、断熱構造部材42のタービン4側お
よびコンプレッサ2側の両面に環状凹部43,44を形
成し、これらの両面に最外周面42a,42cと最内周
面42b,42dを形成する場合には、断熱構造部材4
2の天地方向の天方向にある溝421a,421cを除
いて、これら両面の溝のそれぞれの周方向位置が一致し
ないように構成することが好ましい。
【0117】このように構成すると、断熱構造部材42
のタービン4側の最外周面42aから、コンプレッサ2
側の最外周面42cまでの直線距離が長くなるので、タ
ービンノズルプレート40から断熱構造部材42を通っ
てコンプレッサディフューザプレート41へ流入する熱
量を低減することができる。
【0118】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービンエンジンの第1実施形態
を示す要部断面図である。
【図2】図1のY部拡大断面図である。
【図3】図1のB−B線に沿う断面図である。
【図4】図1のE−E線に沿う断面図である。
【図5】図2のA−A矢視図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示すA−A矢視図であ
る。
【図7】本発明の第3実施形態を示すA−A矢視図であ
る。
【図8】本発明の第4実施形態を示す要部拡大断面図で
ある。
【図9】図8のC−C線に沿う断面図である。
【図10】本発明の第5実施形態を示すD−D矢視図で
ある。
【図11】本発明の第6実施形態を示すD−D矢視図で
ある。
【図12】本発明の第7実施形態を示すD−D矢視図で
ある。
【図13】本発明の第8実施形態を示す要部拡大断面図
である。
【図14】図13のF−F矢視図である。
【図15】従来のガスタービンエンジンを示す断面図で
ある。
【図16】従来のガスタービンエンジンを示す分解斜視
図である。
【符号の説明】
1…ガスタービンエンジン 2…コンプレッサ 3…燃焼器 4…タービン 5…レキュペレータ 6…燃料噴射弁 7…点火栓 11…タービンロータ 12…コンプレッサインペラ 13…シャフト 27…プレナムチャンバ 40…タービンノズルプレート 48…翼 49…流路 41…コンプレッサディフューザプレート 54…翼 55…流路 42…断熱構造部材 42a…最外周面 42b…最内周面 42c…最外周面 42d…最内周面 421a〜428a…溝 421c〜428c…溝 43…環状凹部 44…環状凹部 45…コンプレッサ出口 50…タービン入口 51…連通孔 56…連通孔

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジアルコンプレッサインペラとラジアル
    タービンロータとが背板合わせの状態でシャフトに設け
    られ、これらコンプレッサインペラとタービンロータと
    の間にコンプレッサディフューザプレートとタービンノ
    ズルプレートとが断熱構造部材を挟んで設けられたガス
    タービンエンジンにおいて、 前記断熱構造部材の前記タービンノズルプレート側の面
    に、環状凹部が形成され、 当該環状凹部により形成された断熱構造部材とタービン
    ノズルプレートとの径の異なる2つの環状接触面のうち
    大径側の環状接触面の周方向に、複数の溝が形成され、 これら複数の溝のうちの少なくとも1つの溝の周方向位
    置が、天地方向の天にあることを特徴とするガスタービ
    ンエンジン。
  2. 【請求項2】前記複数の溝の他の少なくとも1つの溝
    が、周方向において燃焼器からの流入方向に形成され、
    かつ当該溝の周方向の幅が前記燃焼器からプレナムチャ
    ンバへ流入する流路直径より大きいことを特徴とする請
    求項1記載のガスタービンエンジン。
  3. 【請求項3】前記溝が、前記タービンノズルプレートに
    形成された翼間の流路と同じ周方向位置に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1または2記載のガスタービ
    ンエンジン。
  4. 【請求項4】前記タービンノズルプレートに、当該ター
    ビンノズルプレートと前記断熱構造部材の環状凹部とで
    形成される空間と、前記タービンノズルプレートの入口
    とを連通する複数の連通孔が設けられていることを特徴
    とする請求項1〜3の何れかに記載のガスタービンエン
    ジン。
  5. 【請求項5】前記連通孔は、周方向位置が前記タービン
    ノズルプレートの翼間の略中央であって、半径方向位置
    が前記タービンノズルの出口から略最大距離位置にある
    ことを特徴とする請求項4記載のガスタービンエンジ
    ン。
  6. 【請求項6】前記溝と前記タービンノズルプレートの連
    通孔が、周方向に位相をもって形成されていることを特
    徴とする請求項4または5記載のガスタービンエンジ
    ン。
  7. 【請求項7】前記複数の連通孔のうちの少なくとも1つ
    の連通孔の周方向位置が、燃焼器からの流入方向の近傍
    にあることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の
    ガスタービンエンジン。
  8. 【請求項8】ラジアルコンプレッサインペラとラジアル
    タービンロータとが背板合わせの状態でシャフトに設け
    られ、これらコンプレッサインペラとタービンロータと
    の間にコンプレッサディフューザプレートとタービンノ
    ズルプレートとが断熱構造部材を挟んで設けられたガス
    タービンエンジンにおいて、 前記断熱構造部材の前記コンプレッサディフューザプレ
    ート側の面に、環状凹部が形成され、 当該環状凹部により形成された断熱構造部材とコンプレ
    ッサディフューザプレートとの径の異なる2つの環状接
    触面のうち大径側の環状接触面の周方向に、複数の溝が
    形成され、 これら複数の溝のうちの1つの溝の周方向位置が、天地
    方向の天にあることを特徴とするガスタービンエンジ
    ン。
  9. 【請求項9】前記複数の溝の他の少なくとも1つの溝
    が、周方向において燃焼器からの流入方向に形成され、
    かつ当該溝の周方向の幅が前記燃焼器からプレナムチャ
    ンバへ流入する流路直径より大きいことを特徴とする請
    求項8記載のガスタービンエンジン。
  10. 【請求項10】前記溝が、前記コンプレッサディフュー
    ザプレートに形成された翼間の流路と同じ周方向位置に
    設けられていることを特徴とする請求項8または9記載
    のガスタービンエンジン。
  11. 【請求項11】前記断熱構造部材および前記タービンノ
    ズルプレートに、前記コンプレッサディフューザプレー
    トと前記断熱構造部材の環状凹部とで形成される空間
    と、前記タービンノズルプレートの入口とを連通する複
    数の連通孔が設けられていることを特徴とする請求項8
    〜10の何れかに記載のガスタービンエンジン。
  12. 【請求項12】前記タービンノズルプレートに形成され
    た連通孔は、周方向位置が前記タービンノズルプレート
    の翼間の略中央であって、半径方向位置が前記タービン
    ノズルの出口から略最大距離位置にあることを特徴とす
    る請求項11記載のガスタービンエンジン。
  13. 【請求項13】前記断熱構造部材の連通孔の周方向位置
    が、当該断熱構造部材のコンプレッサ側に形成された溝
    に対して位相が略最大となる位置とされ、半径方向位置
    が、前記溝からの距離が略最大となる位置とされ、 かつ前記断熱構造部材の連通孔と前記タービンノズルプ
    レートの連通孔との周方向位置の位相が、略最大である
    ことを特徴とする請求項11または12記載のガスター
    ビンエンジン。
  14. 【請求項14】前記タービンノズルプレートに形成され
    た複数の連通孔のうちの少なくとも1つの連通孔の周方
    向位置が、燃焼器からの流入方向の近傍にあることを特
    徴とする請求項11〜13の何れかに記載のガスタービ
    ンエンジン。
  15. 【請求項15】請求項1および8に記載のガスタービン
    エンジンにおいて、前記断熱構造部材の前記タービンノ
    ズルプレート側に形成された溝と、前記コンプレッサデ
    ィフューザプレート側に形成された溝との周方向位置
    が、天地方向の天にある溝を除いて、一致しないことを
    特徴とするガスタービンエンジン。
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