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JPH1156397A - 高脂血症治療薬のスクリーニング方法 - Google Patents

高脂血症治療薬のスクリーニング方法

Info

Publication number
JPH1156397A
JPH1156397A JP9228267A JP22826797A JPH1156397A JP H1156397 A JPH1156397 A JP H1156397A JP 9228267 A JP9228267 A JP 9228267A JP 22826797 A JP22826797 A JP 22826797A JP H1156397 A JPH1156397 A JP H1156397A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
srebp
protein
action
agent
activity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9228267A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Kawabe
良樹 川邊
Tsukasa Suzuki
司 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugai Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP9228267A priority Critical patent/JPH1156397A/ja
Publication of JPH1156397A publication Critical patent/JPH1156397A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】脂肪肝を併発しない安全な高脂血症治療剤をス
クリーニングする方法を提供する。 【解決手段】SREBP(ステロール応答性エレメント結合
タンパク質)-2の作用を選択的に増加させる薬剤をスク
リーニングする方法、ならびにSREBP-2の作用を選択的
に増加させる薬剤を含む高脂血症治療薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高脂血症治療薬のス
クリーニング方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は、SREBP(ステロール応答性エレメント結合タンパク
質)-2の作用を選択的に増加させる薬剤をスクリーニン
グする方法に関する。このような薬剤は高脂血症治療剤
として有望である。
【0002】
【従来の技術】高コレステロール血症の治療には、現在
主としてHMG-CoAレダクターゼ(ヒドロキシメチルグル
タリルCoA還元酵素:ヒドロキシメチルグルタリルC
oAをNADPH存在下で還元してメバロン酸を生成す
る反応を触媒する酵素)阻害剤や胆汁酸再吸収阻害剤が
用いられている。いずれの薬剤も肝臓のコレステロール
を低下し低比重リポタンパク質(LDL)受容体を活性化
することにより血中コレステロールを低下する。しかし
ながら、いずれの場合も肝コレステロール低下という間
接的な機序によりLDL受容体を活性化するため、LDL受容
体活性化による肝へのコレステロール取り込みにより作
用が減弱し、強いコレステロール低下の効果を発揮でき
ない。
【0003】この肝コレステロール低下に応答したLDL
受容体の活性化機構として、LDL受容体遺伝子などの転
写開始点上流にあるステロール応答性エレメント(SRE:s
terolreguratory element)に結合する転写活性化因子で
ある、ステロール応答性エレメント結合タンパク質(SRE
BP)の関与が明らかにされている。細胞のコレステロー
ル量が低下すると、小胞体に結合したSREBPが特異的プ
ロテアーゼにより膜から遊離した活性化型SREBP-2とな
って核内に移行し、SREに結合することにより、LDL受容
体遺伝子の転写を活性化すると考えられている(Wang e
t al., Cell 77:53-62, 1994)。従ってSREBPの膜から
の遊離等を活性化することによりLDL受容体を細胞内コ
レステロールに関わりなく活性化できると考えられ、こ
のような機序の薬物の探索が行われたが、現在までのと
ころ実用化に至っていない。
【0004】SREBPには、SREBP-1とSREBP-2の2種類の
アイソフォームがあり、さらにSREBP-1にはその5'ある
いは3'でのオルタネイティブスプライシングにより1a,1
b,1cの3つのアイソフォームがある(Yokoyama et al.,
Cell 75(1):187-98, 1993)。SREBPアイソフォームの
構造とそれぞれの核移行型の模式図、ならびにSREBPの
小胞体膜からの切り出しによる核への移行を図1に示
す。
【0005】SREBP-1はヒトのcDNAライブラリーから見
いだされたが、これより先にラットの脂肪細胞のcDNAラ
イブラリーからそのホモローグと考えられるADD1が脂肪
細胞の分化に重要な転写因子として見いだされていた
(Tontonoz et al., Mol. Cell. Biol. 13:4753-9, 199
3)。
【0006】上述のようにSREBPはヒトのLDL受容体遺伝
子の転写活性化因子として発見された。しかし、その後
の研究の結果、コレステロール合成系酵素であるHMG-Co
Aシンターゼ(Yokoyama et al., Cell 75(1):187-98, 1
993)、HMG-CoAレダクターゼ(Vallettet al., J. Biol.
Chem. 271(21):12247-53, 1996)、ファルネシル二リン
酸シンターゼ(Jackson et al., J. Biol. Chem. 37(8):
1712-21, 1996)、スクアレンシンターゼ(Guan et al.,
J. Biol. Chem. 270(37):21958-65, 1995)のみならず、
脂肪酸合成系酵素であるアセチル CoAカルボキシラーゼ
(Lopez et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93(3):104
9-53, 1996)、脂肪酸シンターゼ(Bennett et al., J. B
iol. Chem. 270(43):25578-83, 1995)、トリグリセリド
合成系酵素であるグリセロール-3-リン酸アセチルトラ
ンスフェラーゼ(Ericsson et al.SREBP-2, J. Biol. Ch
em. 272(11):7298, 1997)などの発現調節にもSREBPが関
与することが報告され、またSREBP-2遺伝子自身が転写
活性化の標的遺伝子となっている可能性が報告された(S
ato et al., J. Biol. Chem. 271(43):26461-4,1996)。
【0007】さらに最近になって、SREBP-1aあるいは1c
の核内移行領域を肝臓にて過剰発現する遺伝子導入マウ
スが開発され、これらのマウスは脂肪肝の症状を呈して
いたことから、SREBP-1の活性化はLDL受容体の活性化機
序としては不適切と考えられた(Shimano, H. et al.,
J. Clin. Invest. 98:1575-1584, 1996; Shimano, H.et
al., J. Clin. Invest. 99:846-854, 1997)。
【0008】
【発明が解決すべき課題】本発明は、LDL受容体の活性
化機序としてのSREBPの可能性として、SREBPがアイソフ
ォームによって異なる作用を有する可能性に着眼し、細
胞内コレステロールに関わりなく、LDL受容体遺伝子の
転写を活性化できるSREBPアイソフォームを探索し、該S
REBPアイソフォームを選択的に増加する薬剤をスクリー
ニングする方法を提供することを目的とする。本発明は
さらに、そのような薬剤を用いて高脂血症の治療を行う
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは鋭意研究した結果、SREBPアイソフォ
ームであるSREBP-2の選択的な作用の増強によって、脂
肪酸合成を増加することなく、LDL受容体活性を増加す
ることができることを発見して本発明を完成した。
【0010】即ち、本発明は、SREBP(ステロール応答
性エレメント結合タンパク質)-2の作用を選択的に増加
させる薬剤をスクリーニングする方法を提供する。本発
明の好ましい態様では、SREBP-1及びSREBP-2の2つを発
現している細胞に被検薬剤を作用させ、SREBP-1の作用
の増加に比べてSREBP-2の作用の増加が大きい薬剤を同
定することにより行う。
【0011】本発明はさらに、SREBP-2の作用を選択的
に増加させる薬剤を含む高脂血症治療薬を提供する。こ
のような治療薬は上述のスクリーニング方法によって同
定することができる。
【0012】なお、ヒトSREBP-2は、1141個のアミ
ノ酸からなり、SREBP-1a(1147アミノ酸)と47%
相同である。SREBP-1a及びSREBP-2はいずれも酸性のN
2末端、高度に保存されたbHLH−Zip(塩基性
ヘリックス−ループ−ヘリックス−ロイシンジッパー)
モチーフ(71%相同)、ならびにbHLH−Zip領
域のCOOH末端に740アミノ酸の非常に長い配列を
有する。SREBP-2は、グルタミンに富む領域(121残
基中、グルタミンが27%)をもつ点でSREBP-1aと異な
る(米国特許第5,527,690号)。
【0013】
【発明を実施の形態】本発明のスクリーニング方法を開
発するにあたって、まずSREBPアイソフォームであるSRE
BP-2の標的遺伝子を探索し、SREBP-2による転写活性化
の結果生じる細胞の脂質代謝の変化を検討できる細胞系
を構築した。
【0014】この細胞系は、ヒト由来細胞であるHeLa S
3細胞に、LacIの発現ベクターp3'SS及び活性化型のヒト
SREBP-2(1-481アミノ酸を含む)をlac operator の制
御のもとに発現するベクター(pOPI3BP2)の各2種類の
プラスミドを導入した(図2に模式図を示す)。この細
胞では、通常は導入したベクターからのSREBP-2(1-481)
発現はLacIの発現により抑制される。しかしイソプロピ
ルチオガラクトピラノシド (IPTG)の添加によって、本
ベクターからのSREBP-2(1-481)発現が誘導される。した
がって、IPTG添加後に生じる本細胞における標的とする
各種遺伝子の発現レベルあるいは脂質代謝活性の変化を
測定することにより、活性化型SREBP-2が脂肪酸合成活
性を増加せずにLDL受容体活性を増加するか否かを明ら
かにすることができる。
【0015】上記細胞を用いて、発現調節にSREBPの関
与が報告されている上述したような各種遺伝子の転写調
節ならびに代謝活性に及ぼす効果を試験した。その結
果、表1に示すように、IPTG添加によってLDL受容体mRN
AおよびLDL受容体活性は約2.5及び3.5倍に増加し
たが、脂肪酸合成酵素mRNAは変化せず、また脂肪酸合成
酵素活性も増加しなかった。
【0016】これらの結果から、脂肪肝を誘導するSREB
P-1とは異なり、SREBP-2の作用増強は脂肪酸合成を増加
することなく、LDL受容体活性を上げることを示してい
る。従って、SREBP作用活性化で生じる脂肪肝を併発し
ない安全な作用機序として、SREBP-2選択的な作用の増
強が有用であることが判明した。なお、SREBP-1及びSRE
BP-2によるLDL受容体の発現の制御メカニズムを図3に
示す。
【0017】なお、本発明において、「SREBP-2の作用
を選択的に増加させる」とは、SREBP-1の作用の増加に
比べてSREBP-2の作用の増加が大きいことを意味する。S
REBP-1の作用の増加に比べてSREBP-2の作用の増加が
1.5倍以上大きいことが好ましく、さらには2倍以上
大きいことがより好ましい。
【0018】従って、SREBP-1の作用の増加に比べてSRE
BP-2の作用の増加が大きい薬剤をスクリーニングするこ
とができれば、この薬剤を用いて血中コレステロールを
低下させ、高脂血症の治療に用いることができる。
【0019】本発明のスクリーニング方法では、SREBP-
1及びSREBP-2の2つを発現する細胞を使用する。SREBP-
1及びSREBP-2の2つを発現する細胞とは、SREBP-1及びS
REBP-2の2つを同じ細胞中に発現していても、あるいは
別々の細胞中に発現しているものであってもよい。
【0020】SREBP-2作用の増強とは、核移行型SREBP-2
の核内量を増加し、LDL受容体の転写活性化作用を増強
することである。SREBP-2作用増強は、SREBP-2 mRNA量
やSREBP-2タンパク質の発現を増加することや、小胞体
あるいは核膜に発現したSREBP-2前駆体を切断し核内へ
の移行を増加すること、さらにはLDL受容体遺伝子プロ
モーター上でSREBP-2と転写活性化因子の結合が増強さ
れることなどによって可能となる。したがって、SREBP-
2の作用を増強する薬物の作用点としては、例えば、SRE
BP-2遺伝子の転写効率増加、SREBP-2 mRNAの安定性増
加、SREBP-2 mRNAの翻訳効率増加、SREBP-2タンパク質
安定性増加、SREBP-2タンパク質の核移行型への切断増
加、SREBP-2タンパク質核移行増加、SREBP-2の転写活性
増加、核内でのSREBP-2への転写活性化因子結合増強な
どが考えられる。従って、SREBP-2を選択的に増強する
薬剤をスクリーニングする際には、これらの作用点の1
つ以上を指標として行うことができる。特に、SREBP-2
遺伝子の転写効率増加及び/又はSREBP-2の転写活性増
加を指標とすることが好ましい。スクリーニングしよう
とする薬剤のSREBP-1及びSREBP-2に対する効果を比較
し、SREBP-1の作用の増加に比べてSREBP-2の作用の増加
が大きい薬剤を同定する。
【0021】本発明のスクリーニング方法の一例として
は、例えば、細胞の培養液中に被検薬剤を添加しインキ
ュベーションした後、細胞を回収しSREBP-1a,-1b,-1c及
びSREBP-2のmRNA量あるいはSREBP-1a,-1b,-1c及びSREBP
-2蛋白量を測定することによって行うことができる。SR
EBP-1 mRNAあるいはSREBP-1タンパク質の増加に比べ
て、SREBP-2 mRNAあるいはSREBP-2タンパク質の増加が
大きい被検薬物を陽性とする。
【0022】SREBP-1又はSREBP-2の作用を測定するにあ
たっては、SREBP-1又はSREBP-2をコードする遺伝子のみ
ならず、SRE結合領域を他のタンパク質に置き換えて作
成した融合タンパク質をコードするSREBP-1融合タンパ
ク質遺伝子又はSREBP-2融合タンパク質遺伝子を用いて
もよい。これは核移行型SREBPの遊離増強によりSREBP-2
作用を増強する機序の場合、核移行型遊離に関わらない
と考えられる(Sakai, J. et al., Cell 85:1037-1046,
1996)SRE結合領域を他のタンパク質に置き換えても膜
結合領域からの切断遊離が野生型と同様に起こるためで
ある。ただし、このような遺伝子としては、SREBPで核
移行型SREBPを遊離するために必要な特異的な切断部位
のアミノ酸配列をコードする配列を融合タンパク質中に
含んでいることが必要である。例えば、SREBP-1aでは、
455-1147アミノ酸、SREBP-2では463-1141アミノ酸の配
列を有する融合タンパク質が挙げられる。これらのタン
パク質はいずれも、caspase-3により切断されると考え
られる460番目(SREBP-1a)あるいは480番目(SREBP-2)のA
spを含んでおり(Wang, X. et al., J. Biol. Chem. 27
0:18044-18050, 1995)、この切断位置よりカルボキシ
ル末端側で起こるステロール応答性の2段階切断反応に
必要な配列をも含んでいる(Sakai, J. et al., Cell 8
5:1037-1046, 1996)。このような融合タンパク遺伝子
を用いる方法の最大の特徴は、SREBP-1やSREBP-2による
SREへの結合を介して発現される反応を直接的あるいは
間接的に検出する方法では不可能なSREBP-1とSREBP-2と
の区別が可能になることである。さらに、より検出が容
易なタンパク質を融合することにより高感度で簡便なス
クリーニング系の構築が可能となる。
【0023】例えば、ルシフェラーゼなどのレポーター
遺伝子の上流にGAL4などの転写因子の結合配列(GAL4の
場合はUASG)を持つプラスミドが導入されている細胞を
用意する。これに加えて、1)GAL4などの細胞に導入し
た上流配列に結合する転写活性化因子を、あるいは融合
型の人工転写活性化因子を、核移行型SREBPを遊離する
ために必要な特異的な切断部位のアミノ酸配列を含む膜
結合領域及びそのカルボキシル側末端と融合したタンパ
ク質、例えば、SREBP-2では463-1141アミノ酸の配列を
有する融合タンパク質を発現する遺伝子、又は2)ヒト
SREBP-1a(455-1147アミノ酸)のN端側に1)で示した
ような転写活性化因子を融合したタンパク質を発現する
遺伝子、を先に用意した細胞にそれぞれ導入した2つの
細胞を用意する。それぞれの細胞の培養液中に薬物を添
加しインキュベーション後、細胞を回収し各々のレポー
ター活性を測定する。
【0024】具体的には以下の実施例に示すような系が
挙げられるが、本発明のスクリーニング方法はこれに限
定されることなく、種々の変更や修飾が当業者には可能
である。
【0025】本発明のスクリーニング方法によって同定
された、SREBP-1の作用を増加することなく、SREBP-2の
作用のみを増加させる薬剤は、LDL受容体の発現を促進
する。細胞表面におけるLDL受容体の増加は、血漿中のL
DLレベルを低下させることになり、したがってこのよう
な薬剤は高脂血症治療剤として有望である。
【0026】
【実施例】
実施例1:SREBP-2のみを活性化することのできる細胞
系の構築 Lacオペレーター配列をRSVプロモーター内に含有す
る発現ベクターpOPI3CATをNotIで切断した後、クレノウ
フラグメントで平滑末端とし、さらに脱リン酸化する。
SREBP-2(1-481)発現ベクターであるpSREBP-2(1-481)か
らXhoIとNotIで切断し取り出した1.5kbの断片をクレノ
ウフラグメントで平滑末端とし、先に得たpOPI3CAT由来
DNAに挿入する。このようにして構築したプラスミド
pOPI3BP2が、SREBP-2(1-481)をIIPTGによって発現誘導
が可能な方向に挿入されたものであることを塩基配列の
解読により確認した。
【0027】HeLa S3細胞にLacリプレッサー(LacI)発
現ベクターであるp3'SSを電気穿孔法で導入し、0.3
mg/mlハイグロマイシン及び10% FBSを含有したダ
ルベッコの修正イーグル培地で生存する細胞株を選択し
た。これらの細胞株のうち、LacI mRNAを発現している
株を選び、以下の実験に用いた。
【0028】pOPI3BP2 DNAを、上述のようにして作成し
たLacリプレッサー発現HeLa S3細胞に電気穿孔法で導入
し、0.3mg/mlハイグロマイシン、0.3mg/ml G418及び10%
FBSを含有するダルベッコの修正イーグル培地で生存す
る細胞株を得た。ここで得た細胞株についてIPTGによる
SREBP-2(1-481)誘導性を、IPTG添加前後のSREBP-2 mRNA
レベルを定量して、誘導性の確認を行った。
【0029】実施例2:発現調節へのSREBP-2の関与の
検討 実施例1で構築した細胞系を用いて、IPTG添加時の各種
遺伝子(LDL受容体、脂肪酸合成酵素)の転写調節へのS
REBP-2の関与と代謝活性に及ぼすSREBP-2の影響を検討
した。
【0030】転写活性の測定は、細胞を0.3mM IPTG、10
ug/mlコレステロール、1ug/ml 25-ヒドロキシコレステ
ロール、10% FBSを含むダルベッコの修正イーグル培地
で4時間培養後、細胞からtotal RNAを調製し、(Kawab
e et al., BBRC 219:515-20,1996)の方法を用いてmRNA
を測定した。代謝活性の測定のうち、LDL受容体につい
ては、細胞を0.3mM IPTG、10ug/mlコレステロール、1ug
/ml 25-ヒドロキシコレステロール、10% FBSを含むダル
ベッコの修正イーグル培地で9時間培養後、(Goldstei
n, J.L. et al., Methods Enzymol. 98:241-260, 198
3)の方法により、125I-LDLの細胞表面への結合量を測
定した。脂肪酸合成活性については、細胞を0.3mM IPT
G、10ug/mlコレステロール、1ug/ml 25-ヒドロキシコレ
ステロール、10% FBSを含むダルベッコの修正イーグル
培地で8時間培養後、培地中に1mM14C-酢酸ナトリウム
を添加し、さらに2時間培養の後、(Brown, M.S. et a
l.,J. Biol. Chem. 253:1121-1128, 1978)により測定
した。なお、いずれの場合も、IPTGのみを除いた培地で
同様に培養した細胞について測定し、IPTG無処置対照群
の値とした。
【0031】得られた結果を以下の表1に示す。表1 転写活性(IPTG無処置対照群に対する増加率) LDL受容体 2.9 脂肪酸合成酵素 1.1 代謝活性(IPTG無処置対照群に対する増加率) LDL結合活性 2.6脂肪酸合成活性 1.4 表から明らかなように、IPTG添加によってLDL受容体mRN
A及びLDL受容体活性は2.9及び2.6倍に増加した
が、脂肪酸合成酵素mRNAは変化せず、脂肪酸合成活性も
増加しなかった。
【0032】実施例3:SREBP-2の作用を選択的に増強
する薬物のスクリーニング方法1 ヒト培養細胞(HeLa S3)の培養液中に被検薬物を添加
しインキュベーションした後、細胞を回収しSREBP-1a,-
1b,-1c及びSREBP-2のmRNA量あるいはSREBP-1a,-1b,-1c
及びSREBP-2蛋白量を測定する。SREBP-1mRNAあるいはSR
EBP-1タンパク質を増加せずにSREBP-2mRNAあるいはSREB
P-2タンパク質のみを選択的に増加する被検薬物を陽性
とする。
【0033】実施例4:SREBP-2の作用を選択的に増強
する薬物のスクリーニング方法2 図4に示すような2種類の細胞(細胞1、2)を構築
し、被検薬物によるルシフェラーゼ活性を測定し、細胞
2では活性増加を認めず、細胞1でのみ活性を増加する
薬物を陽性とする。
【0034】細胞1、2はともにレポーター遺伝子であ
るルシフェラーゼ遺伝子上流に酵母由来の転写活性化因
子GAL4の結合配列であるUASGを持つプラスミドが導入さ
れている。これに加えて細胞1ではGAL4のDNA結合領域
とヒトインフルエンザウイルス由来の転写活性化因子VP
16の転写活性化領域を、N端の核移行領域を欠失し小胞
体膜貫通領域2つを有するヒトSREBP-2(463-1141アミ
ノ酸)のN端側に融合したタンパク質を発現する遺伝子
を導入する。
【0035】一方細胞2では、細胞1に導入した遺伝子
の代わりにヒトSREBP-1a(455-1147アミノ酸)のN端側
にGAL4のDNA結合領域とVP16の転写活性化領域を融合し
たタンパク質を発現する遺伝子を導入する。それぞれの
細胞の培養液中に薬物を添加しインキュベーション後、
細胞を回収し各々ルシフェラーゼ活性を測定する。
【0036】実施例5:SREBP-2の作用を選択的に増強
する薬物のスクリーニング方法3図5示すような細胞を
構築し、被検薬物によるホタル由来ルシフェラーゼ活性
およびシーパンジー由来ルシフェラーゼ活性を測定し、
シーパンジー由来ルシフェラーゼ活性を増加せずホタル
由来ルシフェラーゼ活性のみを増加する薬物を陽性とす
る。
【0037】細胞は2種類のレポーター遺伝子を導入さ
れる。すなわち、ホタル由来ルシフェラーゼ遺伝子上流
に酵母由来の転写活性化因子GAL4の結合配列であるUASG
を持つプラスミドとシーパンジー由来ルシフェラーゼ遺
伝子上流に大腸菌由来の転写活性化因子LexAの結合配列
であるLexAopを持つプラスミドが導入されている。更
に、GAL4のDNA結合領域とVP16の転写活性化領域をヒトS
REBP-2(463-1141アミノ酸)のN端側に融合したタンパ
ク質を発現する遺伝子とLexAのDNA結合領域とVP16の転
写活性化領域をヒトSREBP-1a(455-1147アミノ酸)のN
端側にGAL4のDNA結合領域とVP16の転写活性化領域を融
合したタンパク質を発現する遺伝子を導入する。本細胞
の培養液中に薬物を添加しインキュベーション後、細胞
を回収しホタル由来ルシフェラーゼ活性およびシーパン
ジー由来ルシフェラーゼ活性を測定する。
【0038】
【発明の効果】本発明により、脂肪酸合成を増加するこ
となく、LDL受容体活性を上げることのできる薬剤、従
って、SREBP作用活性化で生じる脂肪肝を併発しない安
全な高脂血症治療剤を提供することが可能となり、その
産業上の利用価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】SREBPアイソフォームの構造とそれぞれの核移
行型、ならびにSREBPの小胞体膜からの切り出しによる
核への移行を示す模式図である。
【図2】SREBP-2による転写活性化の結果生じる細胞の
脂質代謝の変化を検討するための細胞系の構築を示す。
【図3】SREBP-1及びSREBP-2によるLDL受容体の発現の
制御メカニズムを示す模式図である。
【図4】本発明のスクリーニング方法の一例を示す模式
図である。
【図5】本発明のスクリーニング方法の一例を示す模式
図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SREBP(ステロール応答性エレメント結合
    タンパク質)-2の作用を選択的に増加させる薬剤をスク
    リーニングする方法。
  2. 【請求項2】SREBP-1及びSREBP-2を発現している細胞に
    被検薬剤を作用させ、SREBP-1の作用の増加に比べてSRE
    BP-2の作用の増加が大きい薬剤を同定することにより行
    う請求項1記載のスクリーニング方法。
  3. 【請求項3】SREBP-2の作用の測定を、SREBP-2遺伝子の
    転写効率増加、SREBP-2 mRNAの安定性増加、SREBP-2 mR
    NAの翻訳効率増加、SREBP-2タンパク質安定性増加、SRE
    BP-2タンパク質の核移行型への切断増加、SREBP-2タン
    パク質核移行増加、SREBP-2の転写活性増加、核内でのS
    REBP-2への転写活性化因子結合増強から選択される1つ
    以上を指標とし、SREBP-1の対応する指標と比較するこ
    とによって行う請求項1又は2記載のスクリーニング方
    法。
  4. 【請求項4】SRE結合領域を他のタンパク質に置き換え
    たSREBP-2融合タンパク質遺伝子を用いてSREBP-2の作用
    増加活性を測定する請求項1〜3のいずれかに記載のス
    クリーニング方法。
  5. 【請求項5】SREBP-2の作用を選択的に増加させる薬剤
    を含む高脂血症治療薬。
  6. 【請求項6】請求項1の方法によりスクリーニングされ
    た薬剤を含む高脂血症治療薬。
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WO2008137767A1 (en) * 2007-05-04 2008-11-13 Oregon Health & Science University Tandem mass spectrometry for detecting and/or screening for conditions associated with altered sterols
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