JPH11514095A - 流れ媒体の質量を測定する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 流れ媒体の質量を測定する公知の装置は、媒体中で共に搬送される液状成分によって、測定精度に影響を及ぼされるおそれがある。本発明の装置（１）の上流側には、そらせ体（２５）が設けられており、このそらせ体（２５）は、流れ方向（１８）で横断面減少されて互いに向かって間隔を狭めている、吸入導管（７）の区分（３０）に収納されている。従って、流れ（１８）内で共に搬送される液状成分を、そらせ体（２５）を介して除去して、装置（１）からそらすことが出来る。本発明は、流れ媒体の質量を測定する装置、特に内燃機関の吸入空気の質量を測定する装置に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 流れ媒体の質量を測定する装置 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式の、流れ媒体の質量を測定する装 置から出発する。ドイツ連邦共和国特許出願公開第３５１５２０６号明細書に基 づいて既に公知の装置の場合、空気流中に存在する汚染粒子が測定エレメントに 堆積することを阻止するために、捕集エレメントが装置の測定通路内の測定エレ メントの近傍に設けられている。捕集エレメントを測定エレメントの近傍に収納 することにより、捕集エレメントの下流側で「風陰」が生ぜしめられる。この風 陰によって測定エレメントにおける汚染粒子の堆積を阻止しようとしている。そ れにもかかわらず、空気流中で液状の成分が共に搬送される場合には、測定エレ メントに堆積物が生ぜしめられるおそれがあり、この堆積物は、装置の特性線若 しくは装置の測定精度の不都合な変化をもたらす。 発明の利点 これに対して請求項１の特徴部に記載の構成を備えた本発明による装置は、空 気流に含有された、特に液状成分が、測定エレメントに堆積することを阻止する という利点を有しているので、一定の正確な測定結果が得られる。 請求項２以下に記載の構成によって、請求項１に記載した装置の別の有利な構 成及び改良が可能である。特に、そらせ体をプリズム状に形成すると、空気流中 で共に搬送される液状成分の特に効果的な導出が得られるということが判った。 この場合の特別な利点は、プリズム状のそらせ体の端面に設けられた溝形の凹設 部にあり、この凹設部内で液状成分が集まることが出来る。これにより、液状成 分の集合後は、装置に影響を与えることなく、吸入導管の、装置とは反対側の壁 の方向に、液状成分が滴下することが出来る。 図面 第１図は、吸入導管を横断して、該吸入導管内に収容された装置とそらせ体と を一緒に示した図である。第２図は、装置とそらせ体とを備えた吸入導管を第１ 図に示されたＩＩ−ＩＩ線に沿って縦断した図である。第３図は、そらせ体を備 えた吸入導管の平面図である。 実施例の説明 以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。 第１図には、符号１で表された、流れ媒体の質量、特に内燃機関の吸入空気の 質量を測定するために働く装置の横断面図が示されている。この内燃機関は、混 合気圧縮型の火花点火式の内燃機関であるか、又は空気圧縮型の自己着火式の内 燃機関であって良い。第１ 図のＩＩ−ＩＩ線に沿った長手方向断面図を示した第２図に詳細に図示されてい る様に、装置１は、有利には細い棒状の、差込み軸線１０の方向で長く延びる直 方体状の形状を有し、且つ流れ管路を形成する吸入導管７の、壁５から切欠かれ た開口６に、例えば差込み可能に導入されている。斜線で表された壁５は、例え ば円筒形に形成された吸入導管７の、例えば１構成部材である。この吸入導管７ を通って媒体、特に内燃機関によって吸い込まれた空気が流れる。吸入導管７の 壁５は、流れ横断面を制限している。この流れ横断面は、吸入導管７が円筒形の 場合には円形の横断面を有する。この円形の横断面の中央には、流れ媒体の流れ 方向１８で壁５に対して平行に中心軸線１１が延びており、この中心軸線１１は 、差込み軸線１０に対して直角に向けられている。流れ媒体の方向は、第１図及 び第２図に相応の矢印１８によって表されており、図面では左から右に延びてい る。 装置１は、以下に測定部分１７として示された部分で以て流れ媒体内に突入し ている。装置１のこの測定部分１７には測定通路２０が形成されており、この測 定通路２０内に、吸入導管７内を流れる媒体を測定するための測定エレメント２ １が収納されている。この様な装置１の構成は、例えばドイツ連邦共和国特許出 願公開第４４０７２０９号明細書に基づき当業者に十分に知られており、該特許 明細書の開示内容は、本発 明の特許出願内容の１構成要素であるものとする。 本発明によれば、装置１の上流側でそらせ体２５が吸入導管７内に収納されて いる。このそらせ体２５の形状は、媒体の流れ１８内で共に搬送される成分、特 に液状の形態の成分が、中心軸線１１によって示された吸入導管７の中心から、 主として図２の下側に符号８で示された、壁５の下側部分に向かって反らされる ように形成されている。このために鉛直に配置されたそらせ体２５は、第１図に 詳細に示されている様に、流れ１８に対向して位置する端面２６と２つの側面２ ９とによって制限されるほぼ三角形の横断面を備えたプリズム状の形状を有して いる。流れ１８に面した端面２６には、凹面状に僅かに湾曲された溝形の凹設部 ２７が設けられている。この凹設部２７内で、流れ１８内に存在する液状の成分 が集まることが出来、次いで溝形の凹設部２７内のこの液状の成分を、第２図の 下側に示した、壁５の、装置１と向かい合う下側部分８の方へ流出させることが 出来るので、装置１の測定通路２０内の流れが、液状の成分によって影響を及ぼ されることが排除される。この場合そらせ体２５は、流れ方向１８で見てノズル 状に細められて吸入導管７の横断面を減少させる、吸入導管７の区分３０内に収 納されている。端面２６から出発して、流れ方向１８で見て互いに向かって間隔 を狭めて延びる両側面２９が、吸入導管７の区分３０の湾曲された壁５に対して ほぼ平行に延び、例えば中心軸線１１で交わっていると有利である。吸入導管７ の、流れ方向１８でテーパされた区分３０は、縮径されたノズル区分を形成して おり、このノズル区分において媒体の流れ速度の増大若しくは加速が生ぜしめら れる。そらせ体２５は、流れ媒体が、このそらせ体２５における流体剥離がほと んど生じること無しにそらせ体２５の周囲に流れる様に形成される。液体粒子及 び固体粒子はこの変向に追従することが出来ず、特に液状の汚染物質は溝形の凹 設部２７に集まるので、そらせ体２５の下流側で、この汚染物質によって装置１ 若しくは測定エレメント２１が汚染されることが排除される。装置１は、区分３ ０の下流側及び区分３０に続く、吸入導管７内で最も狭幅の横断面３３の下流側 に収納されている。この場合、装置１がそらせ体２５の比較的近傍に収納されて いると有利である。この場合、流れ方向１８で測定された、そらせ体２５からの 装置１の間隔ａは、流れ方向１８で測定された、そらせ体２５の幅ｂの１〜３倍 にほぼ相当する。 そらせ体２５は差込み軸線１０に対して平行且つ流れ方向１８で見て差込み軸 線１０に整合するように延びており、これにより中心軸線１１に対して直角に、 上側の壁５から有利には壁５の下側部分８にまで延びている。吸入導管７内に収 納されたそらせ体２５の平面図を示した図３に詳細に示されているように、壁５ の下側部分８の領域では、流れ方向１８で延びる貫通部３１が、そらせ体２５か ら切り欠かれている。そらせ体２５の、装置１のための開口６とは反対側の端部 ２８に設けられた貫通部３１は、例えば半円形の横断面を有しており、この横断 面から、溝形の凹設部２７内で集められた液状の成分が再び流出することが出来 る。次いでこの液状の成分は流れによって搬出され、この際重力の影響を受けて 、主として壁５の下側部分８の領域に残る。しかし又、そらせ体２５を上側の壁 ５から単に壁５の下側部分８の近傍までだけに形成することも可能である。これ により、第３図に破線３５によって示唆された、そらせ体２５の端部２８に設け られたギャップ３２が壁５の下側部分に対して残り、このギャップ３２から、溝 形の凹設部２７で集められた液状の成分が壁５の下側部分８に向かって滴下する ことが出来る。 要するに棒状のそらせ体２５は、やはり棒状に形成されて吸入導管７に突入し ている装置１の上流側に位置しており、この場合測定通路２０の、少なくともほ ぼ中心軸線１１の高さに延在する、測定エレメント２１を有する部分は、そらせ 体２５の「風陰（Ｗｉｎｄｓｃｈａｔｔｅｎ）」に位置している。この場合、そ らせ体２５と装置１とは、吸入導管７の中心軸線１１を通って、例えば互いに平 行に延びている。流れ方向１８でテーパされた区分３０にそらせ体２５を配置す ることにより、境界層の剥離によって発生させられて、装置１において測定ミス をもたらす可能性のある渦流がそらせ体２５において生じることはない。凹設部 ２７内の堆積物のより良い導出のために、下流側に向けられた、凹設部２７の基 底部が、流れ方向１８でそらせ体２５の端部２８に向かって傾斜されており、且 つ貫通部３１若しくはギャップ３２が流れ方向１８でテーパされている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．流れ媒体の質量、特に内燃機関の吸入空気の質量を測定する装置であって 、流れ導管内に突入しており、且つ該流れ導管内を流れる媒体の質量を測定する ために測定エレメントを有している形式のものにおいて、 装置（１）の上流側でそらせ体（２５）が、流れ導管（７）の、媒体の流れ方 向（１８）で横断面減少された区分（３０）内に収納されていることを特徴とす る、流れ媒体の質量を測定する装置。 ２．そらせ体（２５）が、プリズム状の形状を有している、請求項１記載の装 置。 ３．そらせ体（２５）の、流れ（１８）に面した方の端面（２６）が、溝形の 凹設部（２７）を有している、請求項１又は２記載の装置。 ４．そらせ体（２５）が鉛直に配置されており、該そらせ体の下端部（２８） に、溝形の凹設部（２７）に接続された貫通部（３１）を有している、請求項３ 記載の装置。 ５．そらせ体（２５）が鉛直に配置されており、該そらせ体の下端部（２８） に、流れ導管（７）の壁（５）の下側部分（８）に向いたギャップ（３２）が切 り欠かれている、請求項３記載の装置。 ６．そらせ体（２５）が、装置（１）の比較的近傍 に収納されており、しかも流れ方向（１８）で測定された、そらせ体（２５）か らの装置（１）の間隔ａが、流れ方向（１８）で測定された、そらせ体（２５） の幅ｂの１〜３倍にほぼ相応している、請求項１から５までのいずれか１項記載 の装置。