JPH11324008A - ダム堆積物除去方法 - Google Patents
ダム堆積物除去方法Info
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- JPH11324008A JPH11324008A JP13547398A JP13547398A JPH11324008A JP H11324008 A JPH11324008 A JP H11324008A JP 13547398 A JP13547398 A JP 13547398A JP 13547398 A JP13547398 A JP 13547398A JP H11324008 A JPH11324008 A JP H11324008A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】広範な貯水池底に堆積した堆積物を軽微な負担
で効率よく除去することのできる方法であって、河川の
自然形態を人為的に損なうことのないダム堆積物の除去
方法を提供する。 【解決手段】吸引吐出作用の生じた移送管路41の吸引
口45を貯水池21底に近接させて堆積物Dを移送管路
41内に吸引するとともに吸引した堆積物Dをダム堤体
11の吐出路13または移送管路41の吐出口46から
ダム堤体11の下流域22へ放流する。また、堆積物D
の吸引場所を変更するために貯水池21の浮台31を水
上移動させて移送管路41の吸引口45を貯水池21の
底部沿いに変位させる。
で効率よく除去することのできる方法であって、河川の
自然形態を人為的に損なうことのないダム堆積物の除去
方法を提供する。 【解決手段】吸引吐出作用の生じた移送管路41の吸引
口45を貯水池21底に近接させて堆積物Dを移送管路
41内に吸引するとともに吸引した堆積物Dをダム堤体
11の吐出路13または移送管路41の吐出口46から
ダム堤体11の下流域22へ放流する。また、堆積物D
の吸引場所を変更するために貯水池21の浮台31を水
上移動させて移送管路41の吸引口45を貯水池21の
底部沿いに変位させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダムの貯水池に堆積
した堆積物を合理的に除去するための方法に関する。
した堆積物を合理的に除去するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダムは周知のとおり、河川の流れを堰き
止めるべくダム堤体を構築したりこれに必要な設備を付
帯させたりして発電・貯水・水量調節などに供するもの
である。ダム堤体の構築によって生じた貯水池には土砂
やその他が流れ込んでここに堆積する。とくに洪水時の
濁水が流入するというときには貯水池に流れ込む土砂等
の量が多くなる。貯水池底の堆積物量が多くなると、貯
水池の有効水量が減少するだけでなく、ダムの水量調節
機能が低下したりダム取水口の閉塞する事態が生じたり
貯水池内で有機物質が腐敗したりする。したがってダム
の堆積物については、これを定期的に除去しなければな
らない。
止めるべくダム堤体を構築したりこれに必要な設備を付
帯させたりして発電・貯水・水量調節などに供するもの
である。ダム堤体の構築によって生じた貯水池には土砂
やその他が流れ込んでここに堆積する。とくに洪水時の
濁水が流入するというときには貯水池に流れ込む土砂等
の量が多くなる。貯水池底の堆積物量が多くなると、貯
水池の有効水量が減少するだけでなく、ダムの水量調節
機能が低下したりダム取水口の閉塞する事態が生じたり
貯水池内で有機物質が腐敗したりする。したがってダム
の堆積物については、これを定期的に除去しなければな
らない。
【0003】ダム堆積物の除去技術としては特開昭54
−52840号公報や特開昭64−14435号公報に
開示されたものが公知であるほか、特開平1−1421
14号公報に開示されたものも公知である。また、水底
堆積物の除去技術としては特開平10−60942号公
報に開示されたものが公知である。これらについては、
以下、特開昭54−52840号公報を「文献1」、特
開昭64−14435号公報を「文献2」、特開平1−
142114号公報を「文献3」、特開平10−609
42号公報を「文献4」という。
−52840号公報や特開昭64−14435号公報に
開示されたものが公知であるほか、特開平1−1421
14号公報に開示されたものも公知である。また、水底
堆積物の除去技術としては特開平10−60942号公
報に開示されたものが公知である。これらについては、
以下、特開昭54−52840号公報を「文献1」、特
開昭64−14435号公報を「文献2」、特開平1−
142114号公報を「文献3」、特開平10−609
42号公報を「文献4」という。
【0004】文献1のものは、下部取水口を有する流路
やこれを開閉するためのクレストゲートがダム堤体の後
面(貯水池に面した壁面)側に設けられている。文献1
の方法によるときは、湛水面とクレストとの水位差を利
用して貯水池から流路へと向かう水流を起こさせ、その
際の水流でダム堆積物を貯水池→下部取水口→流路→ダ
ム下流域のような経路で放流する。
やこれを開閉するためのクレストゲートがダム堤体の後
面(貯水池に面した壁面)側に設けられている。文献1
の方法によるときは、湛水面とクレストとの水位差を利
用して貯水池から流路へと向かう水流を起こさせ、その
際の水流でダム堆積物を貯水池→下部取水口→流路→ダ
ム下流域のような経路で放流する。
【0005】文献2のものは、ダムの貯水池に浮かべら
れた船体上に固液分離槽や二重管(噴射管と吸引管)そ
の他が設備されていて、二重管の下端が貯水池の堆積物
に近接している。文献2の方法によるときは、噴射管の
下端からダム堆積物に向けてジェット水を噴射し、この
噴射で舞い上がった土砂混じりの水を吸引管により吸引
して固液分離槽内に取り込む。固液分離槽内に取り込ん
だ土砂と水はここで分離し、この分離後、配管系を通じ
て土砂を土砂処理場に移送したり水を掘削水として利用
したりする。
れた船体上に固液分離槽や二重管(噴射管と吸引管)そ
の他が設備されていて、二重管の下端が貯水池の堆積物
に近接している。文献2の方法によるときは、噴射管の
下端からダム堆積物に向けてジェット水を噴射し、この
噴射で舞い上がった土砂混じりの水を吸引管により吸引
して固液分離槽内に取り込む。固液分離槽内に取り込ん
だ土砂と水はここで分離し、この分離後、配管系を通じ
て土砂を土砂処理場に移送したり水を掘削水として利用
したりする。
【0006】文献3のものは、土砂掘削攪拌装置をダム
貯水湖の水中に移動自在に配置し、ダム堤体の排砂管と
土砂掘削攪拌装置とをパイプラインで接続したものであ
る。文献3の方法によるときは、土砂掘削攪拌装置を作
動させて該装置内に土砂を流入させるほか、ダム堤体の
排砂管と貯水湖面との水頭差により土砂をパイプライン
内や排砂管内に流して排砂する。
貯水湖の水中に移動自在に配置し、ダム堤体の排砂管と
土砂掘削攪拌装置とをパイプラインで接続したものであ
る。文献3の方法によるときは、土砂掘削攪拌装置を作
動させて該装置内に土砂を流入させるほか、ダム堤体の
排砂管と貯水湖面との水頭差により土砂をパイプライン
内や排砂管内に流して排砂する。
【0007】文献4のものは、推進機による位置制御機
能をもつ浮体と、スラリー状の水底堆積物を吸引搬出す
るため浮体に取り付けられた除去装置(ポンプ付きの配
管系)とを備え、水底堆積物の吸い込み口やその吸い込
み口の上下方向位置調整手段が除去装置に設けられてい
る。文献4の方法も除去装置を介して水底堆積物を吸引
搬出する点では既述の技術と基本的に同じである。その
際、水面上の浮体を位置制御したり除去装置の吸い込み
口を上下方向位置調整手段で調整したりする。
能をもつ浮体と、スラリー状の水底堆積物を吸引搬出す
るため浮体に取り付けられた除去装置(ポンプ付きの配
管系)とを備え、水底堆積物の吸い込み口やその吸い込
み口の上下方向位置調整手段が除去装置に設けられてい
る。文献4の方法も除去装置を介して水底堆積物を吸引
搬出する点では既述の技術と基本的に同じである。その
際、水面上の浮体を位置制御したり除去装置の吸い込み
口を上下方向位置調整手段で調整したりする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】文献1に記載された技
術の場合は、ダム堤体の下部取水口付近で発生させた濁
水の自然流によりダム堆積物をダム下流側へ放流するの
であるから、ダム堆積物の除去に際して格別の動力源を
要しない。けれどもダム堆積物の除去箇所が下部取水口
付近に局限される。したがってこの技術の場合は、貯水
池底の全域に分布するダム堆積物を効率よく除去するの
が困難である。
術の場合は、ダム堤体の下部取水口付近で発生させた濁
水の自然流によりダム堆積物をダム下流側へ放流するの
であるから、ダム堆積物の除去に際して格別の動力源を
要しない。けれどもダム堆積物の除去箇所が下部取水口
付近に局限される。したがってこの技術の場合は、貯水
池底の全域に分布するダム堆積物を効率よく除去するの
が困難である。
【0009】文献2に記載された技術の場合は、噴射管
の下端からダム堆積物に向けてジェット水を噴射し、こ
の噴射で舞い上がった土砂混じりの水を吸引管により吸
引して固液分離槽内に取り込むというのであるから、こ
れらの噴射や吸引のために長時間エネルギを消費しなけ
ればならない。除去した土砂を処理するときにも労力や
費用について大きな負担が強いられる。また、こうした
手段で繰り返しダム堆積物を除去するということが河川
流域(ダム下流域)の土砂を必要以上に減少させ、河川
流域の自然形態をこれで損なわせる。
の下端からダム堆積物に向けてジェット水を噴射し、こ
の噴射で舞い上がった土砂混じりの水を吸引管により吸
引して固液分離槽内に取り込むというのであるから、こ
れらの噴射や吸引のために長時間エネルギを消費しなけ
ればならない。除去した土砂を処理するときにも労力や
費用について大きな負担が強いられる。また、こうした
手段で繰り返しダム堆積物を除去するということが河川
流域(ダム下流域)の土砂を必要以上に減少させ、河川
流域の自然形態をこれで損なわせる。
【0010】文献3に記載された技術は、土砂掘削攪拌
装置が定常的な動力を必要としているから人工エネルギ
の消費量が多い。しかも排砂作業を中断するごとにパイ
プラインの吸引口を水面上へ引き上げなければならない
から、作業の中断と事後の作業再開とを繰り返すときに
煩わしい手数を要する。
装置が定常的な動力を必要としているから人工エネルギ
の消費量が多い。しかも排砂作業を中断するごとにパイ
プラインの吸引口を水面上へ引き上げなければならない
から、作業の中断と事後の作業再開とを繰り返すときに
煩わしい手数を要する。
【0011】文献4に記載された技術も、文献2のもの
と基本的に同じ手段をとるのであるから、段落番号[0
009]の項で指摘したような課題が残されている。
と基本的に同じ手段をとるのであるから、段落番号[0
009]の項で指摘したような課題が残されている。
【0012】発明の目的:本発明はこのような技術的課
題を解決するためになされたものでる。したがって本発
明の目的の一つは、広範な貯水池底にある堆積物を軽微
な負担で効率よく除去することのできるダム堆積物の除
去方法を提供することである。本発明の目的の他の一つ
は、作業の中断と再開に余計な労力を要しない方法を提
供することである。本発明の目的のさらに他の一つは、
河川の自然形態を人為的に損なうことのないダム堆積物
の除去方法を提供することである。
題を解決するためになされたものでる。したがって本発
明の目的の一つは、広範な貯水池底にある堆積物を軽微
な負担で効率よく除去することのできるダム堆積物の除
去方法を提供することである。本発明の目的の他の一つ
は、作業の中断と再開に余計な労力を要しない方法を提
供することである。本発明の目的のさらに他の一つは、
河川の自然形態を人為的に損なうことのないダム堆積物
の除去方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ダム堆積物除去方法は所期の目的を達成するために下記
の課題解決手段を特徴とする。すなわち本発明の請求項
1に記載されたダム堆積物除去方法は、ダムの貯水池に
ある堆積物を除去するための手段として、貯水池の水位
よりも低いレベルで堤体壁を前後方向に貫通する吐出路
をダム堤体に形成しておくこと、および、浮台を貯水池
に浮かべておくこと、および、管路中間部に可撓性をも
つ移送管路を浮台で支持したり移送管路先端をダム堤体
の吐出路に接続したりして移送管路をダム堤体と浮台と
の間にわたらせるとともに移送管路後端の吸引口を貯水
池に沈めておくこと、ならびに、上記の手段を用いて貯
水池底の堆積物を除去するときに、移送管路の吸引口か
らダム堤体の吐出路にわたる吸引吐出作用が貯水池水面
と吐出路とのヘッド差で生じることを利用して、かつ、
移送管路の吸引口を貯水池底の堆積物に近接させて、貯
水池底の堆積物を移送管路内に吸引するとともに吸引し
た堆積物をダム堤体の吐出路からダム下流域へ放流する
こと、ならびに、堆積物の吸引場所を変更するときに、
貯水池の浮台を水上移動させて移送管路の吸引口を貯水
池底沿いに変位させることを特徴とする。
ダム堆積物除去方法は所期の目的を達成するために下記
の課題解決手段を特徴とする。すなわち本発明の請求項
1に記載されたダム堆積物除去方法は、ダムの貯水池に
ある堆積物を除去するための手段として、貯水池の水位
よりも低いレベルで堤体壁を前後方向に貫通する吐出路
をダム堤体に形成しておくこと、および、浮台を貯水池
に浮かべておくこと、および、管路中間部に可撓性をも
つ移送管路を浮台で支持したり移送管路先端をダム堤体
の吐出路に接続したりして移送管路をダム堤体と浮台と
の間にわたらせるとともに移送管路後端の吸引口を貯水
池に沈めておくこと、ならびに、上記の手段を用いて貯
水池底の堆積物を除去するときに、移送管路の吸引口か
らダム堤体の吐出路にわたる吸引吐出作用が貯水池水面
と吐出路とのヘッド差で生じることを利用して、かつ、
移送管路の吸引口を貯水池底の堆積物に近接させて、貯
水池底の堆積物を移送管路内に吸引するとともに吸引し
た堆積物をダム堤体の吐出路からダム下流域へ放流する
こと、ならびに、堆積物の吸引場所を変更するときに、
貯水池の浮台を水上移動させて移送管路の吸引口を貯水
池底沿いに変位させることを特徴とする。
【0014】本発明の請求項2に係るダム堆積物除去方
法は所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を
特徴とする。すなわち本発明の請求項2に記載されたダ
ム堆積物除去方法は、ダムの貯水池にある堆積物を除去
するための手段として、浮台を貯水池に浮かべておくこ
と、および、流路中間部に可撓性をもつ移送管路を浮台
で支持したり移送管路先端部側をダム堤体の上方部に配
管したりして移送管路をダム堤体と浮台との間にわたら
せるとともに、移送管路先端の吐出口を貯水池水位より
も低いレベルでダム堤体の下流面側に保持しておき、か
つ、移送管路後端の吸引口を貯水池に沈めておくこと、
および、サイホンを成立させるためのポンプを移送管路
に備えておくこと、ならびに、上記の手段を用いて貯水
池底の堆積物を除去するときに、ポンプを介したサイホ
ン成立により移送管路の吸引口から吐出口にわたる吸引
吐出作用を生ぜしめ、かつ、移送管路の吸引口を貯水池
底の堆積物に近接させて、貯水池底の堆積物を移送管路
内に吸引するとともに吸引した堆積物をダム堤体の吐出
口からダム下流域へ放流すること、ならびに、堆積物の
吸引場所を変更するときに、貯水池の浮台を水上移動さ
せて移送管路の吸引口を貯水池底沿いに変位させること
を特徴とする。
法は所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を
特徴とする。すなわち本発明の請求項2に記載されたダ
ム堆積物除去方法は、ダムの貯水池にある堆積物を除去
するための手段として、浮台を貯水池に浮かべておくこ
と、および、流路中間部に可撓性をもつ移送管路を浮台
で支持したり移送管路先端部側をダム堤体の上方部に配
管したりして移送管路をダム堤体と浮台との間にわたら
せるとともに、移送管路先端の吐出口を貯水池水位より
も低いレベルでダム堤体の下流面側に保持しておき、か
つ、移送管路後端の吸引口を貯水池に沈めておくこと、
および、サイホンを成立させるためのポンプを移送管路
に備えておくこと、ならびに、上記の手段を用いて貯水
池底の堆積物を除去するときに、ポンプを介したサイホ
ン成立により移送管路の吸引口から吐出口にわたる吸引
吐出作用を生ぜしめ、かつ、移送管路の吸引口を貯水池
底の堆積物に近接させて、貯水池底の堆積物を移送管路
内に吸引するとともに吸引した堆積物をダム堤体の吐出
口からダム下流域へ放流すること、ならびに、堆積物の
吸引場所を変更するときに、貯水池の浮台を水上移動さ
せて移送管路の吸引口を貯水池底沿いに変位させること
を特徴とする。
【0015】作用1:請求項1の本発明方法において
は、移送管路の吸引口からダム堤体の吐出路にわたる吸
引吐出作用が貯水池水面と吐出路とのヘッド差で生じ
る。したがって移送管路の吸引口を貯水池底の堆積物に
近接させるだけで、その堆積物が移送管路内に吸引され
てダム堤体の吐出口からダム下流域へと放流される。こ
のようしてダム堆積物を除去するときは、必要なエネル
ギのほとんどを自然エネルギで賄えるから、これを実施
するときのランニングコストを低く抑えることができ
る。ダム堆積物の除去作業を中断するときは、移送管路
の吸引口を貯水池面上に引き上げることなく、移送管路
を周知の流路遮断弁により遮断するだけでよい。したが
ってかかる作業中断が容易に行え、事後の作業再開も流
路遮断弁を開放するだけで難なく行える。それに主たる
設備が浮台や移送管路だけでよいから設備上の負担が軽
く、ダム堆積物を除去するときのイニシャルコストも低
く抑えることができる。一般に、ダムを構築したときは
ダム上流域からの土砂がダム下流域に流れなくなり、こ
れが原因でダム下流域の土砂が極度に減少することがあ
る。また除去したダム堆積物を陸揚げしたときはこれの
処理や処分が難事になる。これに対してダム堆積物を上
記のようにダム下流域へ放流するときはこれらの不都合
が一挙に解決する。請求項1の本発明方法においては、
さらに、堆積物の吸引場所を変更するために貯水池の浮
台を水上移動させて移送管路の吸引口を貯水池底沿いに
変位させる。広範な貯水池底に堆積した堆積物も、こう
することにより少ない操業日数で効率よく除去すること
ができる。
は、移送管路の吸引口からダム堤体の吐出路にわたる吸
引吐出作用が貯水池水面と吐出路とのヘッド差で生じ
る。したがって移送管路の吸引口を貯水池底の堆積物に
近接させるだけで、その堆積物が移送管路内に吸引され
てダム堤体の吐出口からダム下流域へと放流される。こ
のようしてダム堆積物を除去するときは、必要なエネル
ギのほとんどを自然エネルギで賄えるから、これを実施
するときのランニングコストを低く抑えることができ
る。ダム堆積物の除去作業を中断するときは、移送管路
の吸引口を貯水池面上に引き上げることなく、移送管路
を周知の流路遮断弁により遮断するだけでよい。したが
ってかかる作業中断が容易に行え、事後の作業再開も流
路遮断弁を開放するだけで難なく行える。それに主たる
設備が浮台や移送管路だけでよいから設備上の負担が軽
く、ダム堆積物を除去するときのイニシャルコストも低
く抑えることができる。一般に、ダムを構築したときは
ダム上流域からの土砂がダム下流域に流れなくなり、こ
れが原因でダム下流域の土砂が極度に減少することがあ
る。また除去したダム堆積物を陸揚げしたときはこれの
処理や処分が難事になる。これに対してダム堆積物を上
記のようにダム下流域へ放流するときはこれらの不都合
が一挙に解決する。請求項1の本発明方法においては、
さらに、堆積物の吸引場所を変更するために貯水池の浮
台を水上移動させて移送管路の吸引口を貯水池底沿いに
変位させる。広範な貯水池底に堆積した堆積物も、こう
することにより少ない操業日数で効率よく除去すること
ができる。
【0016】作用2:請求項2の本発明方法において
は、ポンプを一時的に利用して移送管路にサイホンを成
立させ、かつ、移送管路の吸引口を貯水池底の堆積物に
近接させる。こうしたときの移送管路にも、吸引口から
吐出口にわたる吸引吐出作用が生じるから、貯水池底の
堆積物は吸引口から移送管路内に吸引されて吐出口から
ダム下流域へと放流される。このダム堆積物除去に際し
て消費する人工エネルギも、移送管路にサイホンを成立
させるときのわずか一時だけであり、あとは自然エネル
ギの有効利用ということになるからランニングコストを
低く抑えることができる。請求項2の本発明方法は、ま
た、上記と同様に設備上の負担が軽いからイニシャルコ
ストを低く抑えることができ、ダム堆積物をダム下流域
へ放流する点や、貯水池の浮台を水上移動させて移送管
路の吸引口を貯水池底沿いに変位させる点でも、上記と
同様ということになる。
は、ポンプを一時的に利用して移送管路にサイホンを成
立させ、かつ、移送管路の吸引口を貯水池底の堆積物に
近接させる。こうしたときの移送管路にも、吸引口から
吐出口にわたる吸引吐出作用が生じるから、貯水池底の
堆積物は吸引口から移送管路内に吸引されて吐出口から
ダム下流域へと放流される。このダム堆積物除去に際し
て消費する人工エネルギも、移送管路にサイホンを成立
させるときのわずか一時だけであり、あとは自然エネル
ギの有効利用ということになるからランニングコストを
低く抑えることができる。請求項2の本発明方法は、ま
た、上記と同様に設備上の負担が軽いからイニシャルコ
ストを低く抑えることができ、ダム堆積物をダム下流域
へ放流する点や、貯水池の浮台を水上移動させて移送管
路の吸引口を貯水池底沿いに変位させる点でも、上記と
同様ということになる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係るダム堆積物除去方法
の実施形態について添付の図面を参照して説明する。
の実施形態について添付の図面を参照して説明する。
【0018】図1において、11は河川を流れを堰き止
めるべく構築されたダム堤体、21はダム堤体11の上
流側に生じた貯水池、22はダム堤体11を基準にした
ときの河川の下流域(ダム下流域)、31は浮台、41
は移送管路をそれぞれ示し、Dは貯水池21の底部に堆
積した堆積物、WL1は貯水池21の常時満水位、WL
2は貯水池21の設計洪水位をそれぞれ示す。
めるべく構築されたダム堤体、21はダム堤体11の上
流側に生じた貯水池、22はダム堤体11を基準にした
ときの河川の下流域(ダム下流域)、31は浮台、41
は移送管路をそれぞれ示し、Dは貯水池21の底部に堆
積した堆積物、WL1は貯水池21の常時満水位、WL
2は貯水池21の設計洪水位をそれぞれ示す。
【0019】ダム堤体11は周知のものである。ダム堤
体11には、これを前面(上流面)側から後面(下流
面)側に向けて貫通する放流路12が形成されている。
放流路12は貯水池21の設計洪水位WL2を解消する
ためのもの、すなわち、貯水池21の常時満水位WL1
を保持するためのものである。ダム堤体11には、ま
た、これを下り勾配で前後方向に貫通する吐出路13が
形成されている。吐出路13は貯水池21の常時満水位
WL1よりも低いレベルを保持している。そのほか、ダ
ム堤体11の頂部には人や車が通行するための通路14
として高欄を有するものが設けられている。
体11には、これを前面(上流面)側から後面(下流
面)側に向けて貫通する放流路12が形成されている。
放流路12は貯水池21の設計洪水位WL2を解消する
ためのもの、すなわち、貯水池21の常時満水位WL1
を保持するためのものである。ダム堤体11には、ま
た、これを下り勾配で前後方向に貫通する吐出路13が
形成されている。吐出路13は貯水池21の常時満水位
WL1よりも低いレベルを保持している。そのほか、ダ
ム堤体11の頂部には人や車が通行するための通路14
として高欄を有するものが設けられている。
【0020】浮台31は浮力のある台盤構造を有してい
て貯水池21の水面に浮かんでいる。浮台31上の四隅
にはこれの係留索を巻き取り延ばしするための巻取機
(周知のウインチ)32a〜32dが搭載されている。
その一つの巻取機32aは係留索33a用のもの、他の
一つの巻取機32bは係留索33b用のもの、さらに他
の一つの巻取機32cは係留索33c用のもの、残る一
つの巻取機32dは係留索33d用のものである。これ
ら係留索33a〜33dの先端には、貯水池21内に投
入されて水底に食い込む周知の錨(図示せず)が取り付
けられている。なお、図1においては説明の便宜上、隠
れた位置にある巻取機32c・32dや係留索33c・
33dが故意に実線で示されている。浮台31上には、
また、他の二つの巻取機(周知のウインチ)34a・3
4bも装備されている。これらの巻取機34a・34b
は調整管46の操作索35a・35bを巻き取ったり延
ばしたりするためのもので、各操作索35a・35bの
先端が調整管46に繋がれている。調整管46の詳細に
ついては後述するが、これは移送管路41の吸引口45
を調整するためのものである。
て貯水池21の水面に浮かんでいる。浮台31上の四隅
にはこれの係留索を巻き取り延ばしするための巻取機
(周知のウインチ)32a〜32dが搭載されている。
その一つの巻取機32aは係留索33a用のもの、他の
一つの巻取機32bは係留索33b用のもの、さらに他
の一つの巻取機32cは係留索33c用のもの、残る一
つの巻取機32dは係留索33d用のものである。これ
ら係留索33a〜33dの先端には、貯水池21内に投
入されて水底に食い込む周知の錨(図示せず)が取り付
けられている。なお、図1においては説明の便宜上、隠
れた位置にある巻取機32c・32dや係留索33c・
33dが故意に実線で示されている。浮台31上には、
また、他の二つの巻取機(周知のウインチ)34a・3
4bも装備されている。これらの巻取機34a・34b
は調整管46の操作索35a・35bを巻き取ったり延
ばしたりするためのもので、各操作索35a・35bの
先端が調整管46に繋がれている。調整管46の詳細に
ついては後述するが、これは移送管路41の吸引口45
を調整するためのものである。
【0021】移送管路41は一例として多数の短い管材
42を接続することでつくられる。これらの管材42が
可撓性材料(例:合成樹脂)からなるときは移送管路4
1も自明の可撓性を有する。これらの管材42が硬質材
料(例:金属)からなるときは、各管材相互の管継手と
して屈曲自在性のあるものを用いることにより移送管路
41に可撓性が付与される。移送管路41には手動式ま
たは電動式の流路遮断弁43も組み込まれている。移送
管路41は、その先端の吐出口44をダム堤体11の吐
出路13に接続したりその後端側の途中を浮台31に配
管したりすることで前記ダム堤体11と浮台31とにわ
たるものとなり、そしてこのような態様で支持される。
移送管路41の後端部側は浮台31から貯水池21内に
沈められて貯水池21の底部に向けられる。このように
した場合の移送管路41の後端は吸引口45になる。前
述した調整管46は、移送管路41の後端外周部に密に
嵌め込まれてその長さ方向沿いにスライドするものであ
る。そして両巻取機34a・34bで巻き取られたり巻
き戻されたりする操作索35a・35bが調整管46に
繋がれるので、調整管46はそれらの手段を介して上下
方向に移動する。こうして移動する調整管46は移送管
路41の吸引口45を上下に変位させるときに利用され
る。
42を接続することでつくられる。これらの管材42が
可撓性材料(例:合成樹脂)からなるときは移送管路4
1も自明の可撓性を有する。これらの管材42が硬質材
料(例:金属)からなるときは、各管材相互の管継手と
して屈曲自在性のあるものを用いることにより移送管路
41に可撓性が付与される。移送管路41には手動式ま
たは電動式の流路遮断弁43も組み込まれている。移送
管路41は、その先端の吐出口44をダム堤体11の吐
出路13に接続したりその後端側の途中を浮台31に配
管したりすることで前記ダム堤体11と浮台31とにわ
たるものとなり、そしてこのような態様で支持される。
移送管路41の後端部側は浮台31から貯水池21内に
沈められて貯水池21の底部に向けられる。このように
した場合の移送管路41の後端は吸引口45になる。前
述した調整管46は、移送管路41の後端外周部に密に
嵌め込まれてその長さ方向沿いにスライドするものであ
る。そして両巻取機34a・34bで巻き取られたり巻
き戻されたりする操作索35a・35bが調整管46に
繋がれるので、調整管46はそれらの手段を介して上下
方向に移動する。こうして移動する調整管46は移送管
路41の吸引口45を上下に変位させるときに利用され
る。
【0022】図1に例示された本発明方法の実施形態に
おいてダム堆積物を除去するときは以下のようになる。
おいてダム堆積物を除去するときは以下のようになる。
【0023】相対的に高位である貯水池21の水面と相
対的に低位である吐出路13との間にはヘッド差(水頭
差)が生じている。かかるヘッド差は、移送管路41の
吸引口45からダム堤体11の吐出路13にわたる自明
の吸引吐出作用を起こさせるものである。したがって、
ダム堆積物の除去に際して移送管路41の吸引口45を
貯水池21の堆積物Dに近接させ、かつ、移送管路41
の流路遮断弁43を開放すると、移送管路41から吐出
路13にわたる一連の流路には、既述の吸引吐出作用で
吸引口45→各管材42→吐出口44→吐出路13のよ
うな流動性が生じる。貯水池21の底部に堆積している
堆積物Dは、このような吸引吐出作用により、吸引口4
5から水混じり状態で移送管路41内に吸引されて吐出
口46からダム堤体11のダム下流域22へと放流され
る。
対的に低位である吐出路13との間にはヘッド差(水頭
差)が生じている。かかるヘッド差は、移送管路41の
吸引口45からダム堤体11の吐出路13にわたる自明
の吸引吐出作用を起こさせるものである。したがって、
ダム堆積物の除去に際して移送管路41の吸引口45を
貯水池21の堆積物Dに近接させ、かつ、移送管路41
の流路遮断弁43を開放すると、移送管路41から吐出
路13にわたる一連の流路には、既述の吸引吐出作用で
吸引口45→各管材42→吐出口44→吐出路13のよ
うな流動性が生じる。貯水池21の底部に堆積している
堆積物Dは、このような吸引吐出作用により、吸引口4
5から水混じり状態で移送管路41内に吸引されて吐出
口46からダム堤体11のダム下流域22へと放流され
る。
【0024】移送管路41や吐出路13を通じて貯水池
21の堆積物Dをダム下流域22へ放流しはじめると、
堆積物Dの除去された堆積物層の表面に凹みが生じる。
しかも凹みは堆積物Dを除去するにしたがい大きくな
る。このような凹みは堆積物層表面と吸引口45との間
のクリアランスを必要以上に大きくする。これをそのま
まにしておくと、移送管路41が堆積物Dよりも水を多
く吸引することになるので堆積物Dの除去効率が低下す
る。これについては上記凹みの成長速度に合わせて調整
管46を下げるなどの措置をとる。すなわち、両巻取機
34a・34bの操作により操作索35a・35bを延
ばして調整管46を一定値ずつ断続的に降下させると
か、または、連続的に微速降下させるとかする。この操
作によって吸引口45と堆積物層表面との間のクリアラ
ンスが適切に保持されるから、移送管路41による堆積
物Dの吸引量を望ましい量にすることができる。
21の堆積物Dをダム下流域22へ放流しはじめると、
堆積物Dの除去された堆積物層の表面に凹みが生じる。
しかも凹みは堆積物Dを除去するにしたがい大きくな
る。このような凹みは堆積物層表面と吸引口45との間
のクリアランスを必要以上に大きくする。これをそのま
まにしておくと、移送管路41が堆積物Dよりも水を多
く吸引することになるので堆積物Dの除去効率が低下す
る。これについては上記凹みの成長速度に合わせて調整
管46を下げるなどの措置をとる。すなわち、両巻取機
34a・34bの操作により操作索35a・35bを延
ばして調整管46を一定値ずつ断続的に降下させると
か、または、連続的に微速降下させるとかする。この操
作によって吸引口45と堆積物層表面との間のクリアラ
ンスが適切に保持されるから、移送管路41による堆積
物Dの吸引量を望ましい量にすることができる。
【0025】堆積物Dはほとんどの場合において貯水池
21底の全域に堆積している。このように分布している
堆積物Dを全体的に除去するときは、貯水池21におけ
る堆積物Dの吸引場所を変更しなければならない。その
ために貯水池21の浮台31を水上移動させて移送管路
41の吸引口45を貯水池21底沿いに変位させる。図
示のケースではこれを浮台31上の各巻取機32a〜3
2dで以下のように操作する。浮台31を図1の左方向
へ移動させるときは、右側の両巻取機32b・32dで
係留索33b・33dを延ばしながら左側の両巻取機3
2a・32dで係留索33a・33dを巻き取ればよ
い。逆に浮台31を図1の右方向へ移動させるときは、
左側の両巻取機32a・32dで係留索33a・33d
を延ばしながら右側の両巻取機32b・32dで係留索
33b・33dを巻き取ればよい。さらに、浮台31を
図1の前方向へ移動させるときは、後側の両巻取機32
c・32dで係留索33c・33dを延ばしながら前側
の両巻取機32a・32bで係留索33a・33bを巻
き取る。その反対に浮台31を図1の後方向へ移動させ
るときは、前側の両巻取機32a・32bで係留索33
a・33bを延ばしながら後側の両巻取機32c・32
dで係留索33c・33dを巻き取る。このような浮台
31の移動作業はタグボートに類した曳船・押船などを
用いて行うこともできる。こうして浮台31を水上移動
させ、サイホンの成立した移送管路41の吸引口45を
貯水池21底沿いに変位させるときは、貯水池21底の
全域に堆積している堆積物Dをほとんど残すことなく除
去することができる。
21底の全域に堆積している。このように分布している
堆積物Dを全体的に除去するときは、貯水池21におけ
る堆積物Dの吸引場所を変更しなければならない。その
ために貯水池21の浮台31を水上移動させて移送管路
41の吸引口45を貯水池21底沿いに変位させる。図
示のケースではこれを浮台31上の各巻取機32a〜3
2dで以下のように操作する。浮台31を図1の左方向
へ移動させるときは、右側の両巻取機32b・32dで
係留索33b・33dを延ばしながら左側の両巻取機3
2a・32dで係留索33a・33dを巻き取ればよ
い。逆に浮台31を図1の右方向へ移動させるときは、
左側の両巻取機32a・32dで係留索33a・33d
を延ばしながら右側の両巻取機32b・32dで係留索
33b・33dを巻き取ればよい。さらに、浮台31を
図1の前方向へ移動させるときは、後側の両巻取機32
c・32dで係留索33c・33dを延ばしながら前側
の両巻取機32a・32bで係留索33a・33bを巻
き取る。その反対に浮台31を図1の後方向へ移動させ
るときは、前側の両巻取機32a・32bで係留索33
a・33bを延ばしながら後側の両巻取機32c・32
dで係留索33c・33dを巻き取る。このような浮台
31の移動作業はタグボートに類した曳船・押船などを
用いて行うこともできる。こうして浮台31を水上移動
させ、サイホンの成立した移送管路41の吸引口45を
貯水池21底沿いに変位させるときは、貯水池21底の
全域に堆積している堆積物Dをほとんど残すことなく除
去することができる。
【0026】上記において移送管路41による堆積物D
の除去作業を中断したり終了したりするときは、流路遮
断弁43を閉じて移送管路41を遮断すればよい。
の除去作業を中断したり終了したりするときは、流路遮
断弁43を閉じて移送管路41を遮断すればよい。
【0027】本発明方法における移送管路41は既述の
可撓性を有するものであり、任意数の管材42を接続す
ることで任意の長さに設定できる。かかる移送管路41
について、浮台31からダム堤体11の吐出路13まで
の部分は可撓性を有することが不可欠であるが、浮台3
1の底面から以下の部分については可撓性の有無を問わ
ない。浮台31については、スクリューを含む推進機を
これに装備させて自力推進させることもできる。
可撓性を有するものであり、任意数の管材42を接続す
ることで任意の長さに設定できる。かかる移送管路41
について、浮台31からダム堤体11の吐出路13まで
の部分は可撓性を有することが不可欠であるが、浮台3
1の底面から以下の部分については可撓性の有無を問わ
ない。浮台31については、スクリューを含む推進機を
これに装備させて自力推進させることもできる。
【0028】本発明方法の実施形態については吐出路1
3を省略するものもある。かかる実施形態のときは、図
1を参照して明らかなように移送管路41の先端部側が
既述の管材42で同図仮想線のように延長され、該延長
部42aがダム堤体11の上流面側から下流面側にわた
って配管される。その一例として、通路14が高架式の
ものであるときは、移送管路41の延長部42aがダム
堤体11上面と通路14下面との間(空間部)に通され
て配管される。他の一例として、ダム堤体11上面と通
路14下面との間にそのような空間部がないときは、通
路14の上面を乗り越えるような態様で移送管路11の
延長部42aが配管される。この場合の移送管路41の
吐出口44は延長部42aの先端に存在することとな
る。それで移送管路41の吐出口44は、ダム堤体11
の下流面(後面)側において貯水池21の常時満水位W
L1よりも低いレベルに設定される。移送管路41に
は、また、これにサイホンを成立させるためのポンプ4
7が管路途中に組み込まれる。ポンプ47は浮台31上
で操作できるように浮台31に取り付けられる。ポンプ
47や流路遮断弁43については、ダム堤体11側での
操作を可能にするため、これらがダム堤体11の上面と
か通路14上とかに設置されることもある。
3を省略するものもある。かかる実施形態のときは、図
1を参照して明らかなように移送管路41の先端部側が
既述の管材42で同図仮想線のように延長され、該延長
部42aがダム堤体11の上流面側から下流面側にわた
って配管される。その一例として、通路14が高架式の
ものであるときは、移送管路41の延長部42aがダム
堤体11上面と通路14下面との間(空間部)に通され
て配管される。他の一例として、ダム堤体11上面と通
路14下面との間にそのような空間部がないときは、通
路14の上面を乗り越えるような態様で移送管路11の
延長部42aが配管される。この場合の移送管路41の
吐出口44は延長部42aの先端に存在することとな
る。それで移送管路41の吐出口44は、ダム堤体11
の下流面(後面)側において貯水池21の常時満水位W
L1よりも低いレベルに設定される。移送管路41に
は、また、これにサイホンを成立させるためのポンプ4
7が管路途中に組み込まれる。ポンプ47は浮台31上
で操作できるように浮台31に取り付けられる。ポンプ
47や流路遮断弁43については、ダム堤体11側での
操作を可能にするため、これらがダム堤体11の上面と
か通路14上とかに設置されることもある。
【0029】本発明の実施形態であって移送管路41の
延長部42aをダム堤体11の吐出路13に代えて用い
る方法の場合は、以下のようにしてダム堆積物を除去す
る。
延長部42aをダム堤体11の吐出路13に代えて用い
る方法の場合は、以下のようにしてダム堆積物を除去す
る。
【0030】ダム堆積物の除去にあたり、移送管路41
の吸引口45を貯水池21の堆積物Dに近接させたり移
送流路41の流路遮断弁43を開放したりしておく。こ
のようにした後、ポンプ47を稼働させると、移送流路
41にはポンプ47の吸引吐出作用によって、吸引口4
5→各管材42(延長部42aも含む)→吐出口44の
ような流動性が生じる。これはポンプ47の助力で移送
管路41にサイホンが成立したからである。貯水池21
の底部に堆積している堆積物Dは、このような吸引吐出
作用により、吸引口45から水混じり状態で移送管路4
1内に吸引されて吐出口46からダム堤体11のダム下
流域22へと放流される。なお、サイホン成立後の移送
管路41はポンプ47の助力なしで上記の吸引吐出作用
を行う。したがってポンプ47はサイホンの成立後に停
止させる。
の吸引口45を貯水池21の堆積物Dに近接させたり移
送流路41の流路遮断弁43を開放したりしておく。こ
のようにした後、ポンプ47を稼働させると、移送流路
41にはポンプ47の吸引吐出作用によって、吸引口4
5→各管材42(延長部42aも含む)→吐出口44の
ような流動性が生じる。これはポンプ47の助力で移送
管路41にサイホンが成立したからである。貯水池21
の底部に堆積している堆積物Dは、このような吸引吐出
作用により、吸引口45から水混じり状態で移送管路4
1内に吸引されて吐出口46からダム堤体11のダム下
流域22へと放流される。なお、サイホン成立後の移送
管路41はポンプ47の助力なしで上記の吸引吐出作用
を行う。したがってポンプ47はサイホンの成立後に停
止させる。
【0031】この実施形態における以降の作業は段落番
号[0024]〜[0026]で述べた内容と実質的に
同じかそれに準ずる。また、この実施形態においても、
前記実施形態で述べた内容が技術的互換性の範囲内で全
て実施することができる。
号[0024]〜[0026]で述べた内容と実質的に
同じかそれに準ずる。また、この実施形態においても、
前記実施形態で述べた内容が技術的互換性の範囲内で全
て実施することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明方法は下記〜のような効果を
有する。ダム堆積物除去に際して自然エネルギを有効
に利用するからランニングコストを低く抑えることがで
きる。また、サイホンの原理を利用してダム堆積物を除
去する場合でも、一時的に人工エネルギを使用するだけ
であるからランニングコストが嵩まない。主たる設備
が浮台や移送管路だけでよいからイニシャルコストも低
く抑えることができる。貯水池の浮台を水上移動させ
て移送管路の吸引口を貯水池底沿いに変位させるから、
広範な貯水池底に堆積した堆積物を少ない操業日数で効
率よく除去することができる。除去した堆積物をダム
下流域へ放流するからダム下流域の土砂が極度に減少す
ることもなく、ダム堆積物を陸揚げした場合のような堆
積物処理や堆積物処分も不要になる。移送管路の吸引
口を浮台上から的確にコントロールすることができる。
また、作業中断や作業終了に際して移送管路の吸引口を
水面上に引き上げる必要がなく、作業再開も楽に行え
る。ゆえに本発明によるときは、広範な貯水池底に堆積
した堆積物を軽微な負担で効率よく除去することがで
き、河川の自然形態を人為的に損なうこともない。
有する。ダム堆積物除去に際して自然エネルギを有効
に利用するからランニングコストを低く抑えることがで
きる。また、サイホンの原理を利用してダム堆積物を除
去する場合でも、一時的に人工エネルギを使用するだけ
であるからランニングコストが嵩まない。主たる設備
が浮台や移送管路だけでよいからイニシャルコストも低
く抑えることができる。貯水池の浮台を水上移動させ
て移送管路の吸引口を貯水池底沿いに変位させるから、
広範な貯水池底に堆積した堆積物を少ない操業日数で効
率よく除去することができる。除去した堆積物をダム
下流域へ放流するからダム下流域の土砂が極度に減少す
ることもなく、ダム堆積物を陸揚げした場合のような堆
積物処理や堆積物処分も不要になる。移送管路の吸引
口を浮台上から的確にコントロールすることができる。
また、作業中断や作業終了に際して移送管路の吸引口を
水面上に引き上げる必要がなく、作業再開も楽に行え
る。ゆえに本発明によるときは、広範な貯水池底に堆積
した堆積物を軽微な負担で効率よく除去することがで
き、河川の自然形態を人為的に損なうこともない。
【図1】本発明方法の一実施形態をこれに用いる手段と
共に略示した切り欠き正面図である。
共に略示した切り欠き正面図である。
【符号の説明】 11 ダム堤体 12 放流路 13 吐出路 14 通路 21 貯水池 22 河川の下流域(ダム下流域) 31 浮台 32a 巻取機 32b 巻取機 32c 巻取機 32d 巻取機 33a 係留索 33b 係留索 33c 係留索 33d 係留索 34a 巻取機 34b 巻取機 35a 操作索 35b 操作索 41 移送管路 42 管材 42a 延長部 43 流路遮断弁 44 吐出口 45 吸引口 46 調整管 47 ポンプ D 堆積物 WL1 常時満水位 WL2 設計洪水位
Claims (2)
- 【請求項1】ダムの貯水池にある堆積物を除去するため
の手段として、貯水池の水位よりも低いレベルで堤体壁
を前後方向に貫通する吐出路をダム堤体に形成しておく
こと、および、浮台を貯水池に浮かべておくこと、およ
び、管路中間部に可撓性をもつ移送管路を浮台で支持し
たり移送管路先端をダム堤体の吐出路に接続したりして
移送管路をダム堤体と浮台との間にわたらせるとともに
移送管路後端の吸引口を貯水池に沈めておくこと、なら
びに、上記の手段を用いて貯水池底の堆積物を除去する
ときに、移送管路の吸引口からダム堤体の吐出路にわた
る吸引吐出作用が貯水池水面と吐出路とのヘッド差で生
じることを利用して、かつ、移送管路の吸引口を貯水池
底の堆積物に近接させて、貯水池底の堆積物を移送管路
内に吸引するとともに吸引した堆積物をダム堤体の吐出
路からダム下流域へ放流すること、ならびに、堆積物の
吸引場所を変更するときに、貯水池の浮台を水上移動さ
せて移送管路の吸引口を貯水池底沿いに変位させること
を特徴とするダム堆積物除去方法。 - 【請求項2】ダムの貯水池にある堆積物を除去するため
の手段として、浮台を貯水池に浮かべておくこと、およ
び、流路中間部に可撓性をもつ移送管路を浮台で支持し
たり移送管路先端部側をダム堤体の上方部に配管したり
して移送管路をダム堤体と浮台との間にわたらせるとと
もに、移送管路先端の吐出口を貯水池水位よりも低いレ
ベルでダム堤体の下流面側に保持しておき、かつ、移送
管路後端の吸引口を貯水池に沈めておくこと、および、
サイホンを成立させるためのポンプを移送管路に備えて
おくこと、ならびに、上記の手段を用いて貯水池底の堆
積物を除去するときに、ポンプを介したサイホン成立に
より移送管路の吸引口から吐出口にわたる吸引吐出作用
を生ぜしめ、かつ、移送管路の吸引口を貯水池底の堆積
物に近接させて、貯水池底の堆積物を移送管路内に吸引
するとともに吸引した堆積物をダム堤体の吐出口からダ
ム下流域へ放流すること、ならびに、堆積物の吸引場所
を変更するときに、貯水池の浮台を水上移動させて移送
管路の吸引口を貯水池底沿いに変位させることを特徴と
するダム堆積物除去方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13547398A JPH11324008A (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | ダム堆積物除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13547398A JPH11324008A (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | ダム堆積物除去方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11324008A true JPH11324008A (ja) | 1999-11-26 |
Family
ID=15152546
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13547398A Pending JPH11324008A (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | ダム堆積物除去方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11324008A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001042568A1 (en) * | 1999-12-09 | 2001-06-14 | Japan As Represented By Director General Of Agency Of Shinshu University | System and method for discharging deposit |
| WO2004046466A1 (ja) * | 2002-11-18 | 2004-06-03 | Japan As Represented By Secretary Of Agency Of Chubu Regional Bureau, Ministry Of Land Infrastructure And Transport | 堆積物搬送機構および堆積物搬送方法 |
| JP2015135056A (ja) * | 2010-12-22 | 2015-07-27 | 大成建設株式会社 | ダム堆砂集積装置と集積方法 |
| WO2016046090A1 (de) * | 2014-09-25 | 2016-03-31 | Dietrich Bartelt | Verfahren zur künstlichen erosion von staugewässern |
| JP2018031117A (ja) * | 2016-08-22 | 2018-03-01 | 井上 虎男 | フロートを備えた吸泥口装置 |
-
1998
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