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JPH11258408A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

プラスチックレンズの製造方法

Info

Publication number
JPH11258408A
JPH11258408A JP10059995A JP5999598A JPH11258408A JP H11258408 A JPH11258408 A JP H11258408A JP 10059995 A JP10059995 A JP 10059995A JP 5999598 A JP5999598 A JP 5999598A JP H11258408 A JPH11258408 A JP H11258408A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
ultraviolet
plastic lens
ultraviolet absorber
absorbing ability
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10059995A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Naito
修二 内藤
Toru Saito
徹 斉藤
Mikito Nakajima
幹人 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP10059995A priority Critical patent/JPH11258408A/ja
Publication of JPH11258408A publication Critical patent/JPH11258408A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズ表面の紫外線吸収能にムラが発生せず、
レンズ表面に紫外線吸収剤が凝集することによる面アレ
が発生することなく、優れた紫外線吸収能を有するプラ
スチックレンズを製造する。 【解決手段】紫外線吸収剤に前処理を行い、分散染料化
する。この分散染料化した紫外線吸収剤を水溶液中に分
散させ、プラスチックレンズをこの水溶液中に浸漬し、
レンズ表面から紫外線吸収剤を含浸させることでプラス
チックレンズに紫外線吸収能を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線吸収能を有
するプラスチックレンズの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは、従来のガラスレ
ンズよりも軽く、より薄く、衝撃強度が高く、したがっ
て安全で、かつ機能性が高いため、眼鏡レンズとして視
力矯正用レンズ、サングラス等に用いられている。最近
では、眼鏡レンズに紫外線吸収能を付与し、波長400
nm以下の有害な紫外線から眼球あるいは皮膚を保護し
ようとする要望が強くなっており、紫外線吸収能を持っ
たプラスチックレンズを製造するために、種々の製造方
法が提案されている。
【0003】一般に練り混み法と呼ばれる方法として、
例えば、紫外線吸収剤を重合性単量体と混合した後、成
型用の型に注入して重合硬化させ、レンズ生地自体に紫
外線吸収能を付与する方法が挙げられる。この練り混み
法では、多量の紫外線吸収剤を重合性単量体中に混合さ
せなければ十分な紫外線吸収能が得られないため、多量
の紫外線吸収剤を重合性単量体中に混合させることが必
要になるが、そうすると紫外線吸収剤がレンズ表面部分
に浮き上がることで重合性を阻害したり、レンズ自体が
著しく黄色化してしまうという欠点があった。一方、こ
れとは別に溶剤染色法と呼ばれる方法があり、例えば紫
外線吸収剤と通常の分散染料を同時に添加した染色液を
調製し、この染色液にレンズを浸漬することにより、レ
ンズ表面から紫外線吸収剤を含浸させ、紫外線吸収能を
付与する方法が特開平1−230003号公報、特開平
9−269401号公報に紹介されている。このような
溶剤染色法は、練り混み法に比べ、後加工によりレンズ
基材に紫外線吸収能を持たせることができるため、多品
種、少量生産を要求される眼鏡レンズには好ましい製造
方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−230003号公報記載の溶剤染色法では、分散溶
媒として水を使用しており、一般に紫外線吸収剤は水に
対する分散性が低いため、レンズ表面に不均一に含浸し
てしまい、レンズ表面の紫外線吸収能にムラが発生して
しまうといった問題点があった。そこでレンズ表面に一
様に紫外線吸収剤を含浸させるために、レンズの浸漬時
間を延長する、もしくは従来よりも高い温度でレンズを
浸漬する、といった方法が採られてきたが、前者は作業
効率の悪化を招き、後者は耐熱性の低いレンズを用いた
場合、高温によりレンズが変形してしまう結果となって
いた。また、レンズ表面で紫外線吸収剤が凝集してしま
うことでレンズ表面に面アレ(レンズ表面に凹凸ができ
る状態)が発生する割合が高く、レンズの外観が不良と
なる場合がある。このような面アレは、ハードコート層
や反射防止膜等の二次加工膜の密着性を低下させる原因
となり、製造上非常に問題になっていた。
【0005】これに対し、特開平9−269401号公
報には、溶剤染色法において分散溶媒として特に有機溶
媒を使用することで紫外線吸収剤の分散性を高め、レン
ズ表面に均一に紫外線吸収能を付与する方法が紹介され
ている。しかしながら、分散溶媒として特に有機溶媒を
用いた場合、レンズ基材と有機溶剤の組合せによって
は、レンズ基材の表面がダメージを受けて面アレ(レン
ズ表面に凹凸ができる状態)を起こし、レンズの外観が
不良になる場合がある。また、一般に引火点の低い有機
溶媒を製造工程において用いる際には、安全衛生上特別
の排気装置が必要となり、作業環境上好ましいとはいえ
ない。更に、レンズ基材表面に有機溶剤が残存するため
にレンズ基材とハードコート層との密着性が低下すると
共に、外観不良が生じやすいため、ハードコート処理後
の耐久品質が低下するという欠点がある。加えて、価格
の高い有機溶剤を大量に用いる必要があるため、製造コ
ストが高いという問題があった。
【0006】よって、好ましくは分散溶媒として有機溶
媒ではなく水を用い、水中で紫外線吸収剤が凝集するこ
となく、均一に分散できる手法を開発することができれ
ば、レンズ表面に均一に紫外線吸収能を付与することが
できると考えられる。
【0007】したがって本発明では、レンズ表面の紫外
線吸収能にムラが発生せず、かつレンズ表面に紫外線吸
収剤が凝集することによる面アレが発生することなく紫
外線吸収能をレンズに付与するために、水中に紫外線吸
収剤を均一に分散させる手法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するべ
く、本発明者らは鋭意研究を続けた結果、紫外線吸収剤
を分散染料化した後、水中に分散させ、この水溶液中に
レンズを浸漬することによって前記目的を達成すること
ができることを見いだし、本研究を完成させるに至っ
た。
【0009】本発明における分散染料化の方法について
は特に制限はないが、界面活性剤と紫外線吸収剤を混合
する処理を行うことが好ましい。また、この際に使用さ
れる界面活性剤は陰イオン系界面活性剤であることが特
に好ましい。
【0010】さらに、本発明における分散染料化される
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系およびベンゾ
トリアゾール系のどちらか1種またはこれら2種の組み
合わせからなることが好ましい。
【0011】本発明によるプラスチックレンズの製造方
法によれば、矯正用レンズ、ファッションレンズ等に用
いられるプラスチックレンズを製造することができる。
【0012】本発明によるプラスチックレンズの製造方
法は、成形後のレンズを後加工することによって紫外線
吸収能を持たせることができるため、他品種、少量生産
を要求されるメガネレンズ等には好ましい製造方法であ
る。
【0013】本発明では、本来水中での分散性が悪い紫
外線吸収剤を前処理によって分散染料化することによ
り、一般のプラスチックレンズの染色方法と同様にレン
ズに紫外線吸収能を付与することができる。紫外線吸収
剤は、水中でレンズ表面から一様に含浸していくので、
レンズ全体に均一に紫外線吸収能を付与することができ
る。また紫外線吸収剤は水中で均一に分散しているた
め、レンズ表面で紫外線吸収剤が凝集して面アレが発生
するようなことはなく、ハードコート層や反射防止膜等
の二次加工膜の密着性が損なわれることはない。
【0014】本発明で用いられる分散染料化とは、水中
で紫外線吸収剤が均一に分散できるように前処理を行う
ことであり、その方法については特に制限されないが、
一般的には以下のような方法が取られる。紫外線吸収剤
を界面活性剤等の分散剤と混合した後、コロイドミルや
サンドミル、ディスパー等の解膠装置を用いて解膠を行
い、平均粒度1μm以下程度の微粒子に分散化する。そ
の後乾燥して粉体や顆粒状にするか、あるいは液状のま
ま使用する。この際に使用される界面活性剤の種類は特
に限定されず、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面
活性剤、陽イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性
剤等が用いられる。非イオン系界面活性剤の具体例は、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のアル
キルアリルエーテル型、ポリオキシエチレン2−エチル
ヘキシルエーテル等のアルキルエーテル型、ポリオキシ
エチレンオレエート等のアルキルエステル型、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン等のアルキルアミン型、ソル
ビタンオレエート等のソルビタン誘導体型、ポリオキシ
エチレン多環フェニルエーテル等の多環フェニルエーテ
ル型等が挙げられる。陰イオン系界面活性剤の具体例は
ジアルキルサクシネートスルホン酸Na塩やナフタレン
スルホン酸ホルマリン縮合物Na塩等のスルホン酸型、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩等
の硫酸エステル型等が挙げられる。陽イオン性界面活性
剤の具体例としては、第四級アンモニウム塩型やアルキ
ルイミダゾリン等のイミダゾリン型等が挙げられる。両
性イオン系界面活性剤の具体例としては、アルキルベタ
イン等のベタイン型が挙げられる。水溶液中での分散性
をより良好にするために、陰イオン系界面活性剤を使用
することが好ましい。中でもジアルキルサクシネートス
ルホン酸Na塩やナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
物Na塩等のスルホン酸型の陰イオン系界面活性剤を使
用することが好ましい。
【0015】紫外線吸収剤を分散染料化する際には、単
独の界面活性剤を使用しても良い。また、十分な水溶液
中での分散性を得るために、二種以上の界面活性剤を使
用して紫外線吸収剤を分散染料化しても良い。
【0016】このように紫外線吸収剤を前処理し、分散
染料化することによって水中での均一な分散が可能にな
り、一般の染色ポット等を使用してプラスチックレンズ
に紫外線吸収能を付与することができる。
【0017】このとき使用するレンズはレンズ基材のま
までも良いが、レンズ表面にハードコート等の表面層が
存在していても、ハードコート層を透してレンズの内部
に紫外線吸収剤が含浸していくため、紫外線吸収能を付
与することは可能である。このときのハードコート層
は、レンズ基材に対してハードコート層が一層のみの場
合でも可能であり、ハードコート層と衝撃吸収コート層
等を組み合わせた二層以上の構造のものでも可能であ
る。
【0018】本発明で使用される紫外線吸収剤は特に制
限されないが、レンズ表面からの含浸が容易であるため
に分子量1000以下の紫外線吸収剤が好ましい。例え
ば2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ンや2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾ
フェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2
−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)ベンゾト
リアゾールや2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキ
シ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチル
フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェ
ニル)−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤、フェニルサリシレートや4−t−ブチル
−フェニルサリシレート等のサリシレート系紫外線吸収
剤、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ートや2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフ
ェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸
収剤等が挙げられる。
【0019】これらの紫外線吸収剤の中でも、紫外線吸
収能力、耐久性、吸収波長範囲の広さ等の点から、特に
ベンゾフェノン系およびベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤を用いることが好ましい。
【0020】本発明において、十分な紫外線吸収能を得
るために複数の紫外線吸収剤を同時に用いることは非常
に効果的である。複数の紫外線吸収剤を組み合わせる方
法としては、単独で分散染料化した紫外線吸収剤を染色
ポット等の水中に投入する時点で混合しても良いし、分
散染料化する段階で複数の紫外線吸収剤を混合して同時
に分散染料化しても良い。
【0021】本発明の分散染料化された紫外線吸収剤を
用いてプラスチックレンズに紫外線吸収能を付与する際
には、一般のレンズ染色で用いられている染色ポットを
使用することができる。また、大型の水温調節された水
槽を用いることで大量のレンズを同時に処理しても良
い。
【0022】本発明の分散染料化された紫外線吸収剤を
染色ポット等の水中に分散させる際に、更に紫外線吸収
剤の分散を助けるために界面活性剤等の分散剤を加えて
も良い。このとき染色用のキャリアーとしてはフェニル
フェノールやベンジルアルコール等がよく使われる。
【0023】本発明による紫外線吸収能を有するプラス
チックレンズを視力矯正用レンズやファッションレンズ
として用いる場合には、光線透過率を高め、表面反射に
よるちらつきを防止するために反射防止膜を施すことが
好ましく、さらにレンズ基材と反射防止膜の密着性を高
め、表面の傷防止のためにハードコート層を設けること
が特に好ましい。
【0024】ハードコート層の好ましい例としては、下
記(イ)および(ロ)を主成分とするコーティング組成
物を塗布し硬化させたものが挙げられる。
【0025】(イ)少なくとも一種以上の反応基を有す
るシラン化合物の一種類以上。
【0026】(ロ)酸化ケイ素、酸化アンチモン、酸化
ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化タンタル、
酸化タングステン、酸化アルミニウムなどの金属微粒
子;酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニア、酸化
ケイ素、酸化鉄のうちの2つ以上を用いた複合金属微粒
子;酸化スズと酸化タングステンの複合金属微粒子で酸
化スズ微粒子を被覆した複合金属微粒子から選ばれる一
種以上。
【0027】(ロ)の成分は、ハードコートの屈折率を
調整し、かつ硬度を高めるのに有効な成分であり、単独
または混合して用いることができる。しかし、(ロ)の
成分だけでは成膜性が悪く、(イ)の成分を併用するこ
とによって透明で強靱な膜が得られる。(イ)の成分は
そのまま使用することも可能であるが、加水分解して使
用する方が膜の耐水性や硬度を向上させることができる
ことからより好ましい。
【0028】ハードコート層の厚さは通常0.2μm〜
10μm程度が好ましく、より好ましくは、1μm〜3
μm程度である。また本発明では、レンズ生地とハード
コート層の間にプライマー層を設けるようなハードコー
トも使用できる。このプライマー層は、レンズ生地とハ
ードコート層の密着性をより向上させたり、ハードコー
ト処理後のレンズの耐衝撃性を向上させる効果がある。
【0029】ハードコート層ならびにプライマー層のコ
ーティングに際しては、好ましくは各層の原料成分をア
ルコール系または水系等適当な溶媒系に希釈して、ディ
ップ、スピン、スプレー等の一般的なコーティング法を
用いて塗布し、加熱硬化することで行うことができる。
硬化は、単に加熱するだけでも可能であるが、適当な硬
化触媒を添加することで短時間で硬い膜を形成すること
が可能になる。硬化触媒の具体例としては、過塩素酸マ
グネシウムや過塩素酸アンモニウム等の過塩素酸塩、ア
ルミニウムアセチルアセトネート等のキレート化合物等
が挙げられる。
【0030】ハードコート層として上記(イ)および
(ロ)の成分は、両者のみでも十分な塗膜性能を得るこ
とはできるが、ハードコート層の外観や耐久性および他
の機能を付加させるために、他の成分を添加することも
可能である。例えば、ハードコート層の耐水性を向上さ
せ、あるいは染色性を付与するためには、多価アルコー
ル、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、またはエ
ポキシ化合物を添加すると効果的である。使用できる多
価アルコールとしては、例えば、(ポリ)エチレングリ
コール、(ポリ)プロピレングリコール、ネオペンチル
グリコール、カテコール、レゾルシノール、アルカンジ
オール等の二官能性アルコール、またはグリセリン、ト
リメチロールプロパン等の三官能性アルコール、または
ポリビニルアルコール等が挙げられる。多価カルボン酸
としては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、マレイン酸、o−フタル酸、テレフタル酸、フマ
ル酸、イタコン酸、オキザロ酢酸等が挙げられる。多価
カルボン酸無水物としては、無水コハク酸、無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸、1,2−ジメチルマレイン酸無
水物、無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、無
水ナフタル酸等が挙げられる。また、エポキシ化合物と
しては、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、カテコー
ル、レゾルシノール、アルカンジオール等の二官能性ア
ルコールのジグリシジルエーテル、またはグリセリン、
トリメチロールプロパン等の三官能性アルコールのジま
たはトリグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの
添加剤を添加した場合には、特に硬化触媒を添加した方
が硬度の高い膜を得ることができる。
【0031】さらに、ハードコート層の紫外線による劣
化を防止するためには、紫外線吸収剤または酸化防止剤
・光安定剤等を使用することができる。紫外線吸収剤ま
たは酸化防止剤・光安定剤としては、例えば、サリチル
酸エステル、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、シアノアクリレート系、ニッケル錯塩系、フェノー
ル系、ヒンダードアミン系、およびヒンダードフェノー
ル系の化合物などが使用できる。
【0032】また、塗布時のユズ肌やハジキ等のコーテ
ィング不良を解消するためには、界面活性剤・フローコ
ントロール剤を使用することができる。中でも、シリコ
ーン系あるいはフッ素系の界面活性剤が有効である。
【0033】矯正用レンズとしての使用では、前述の如
くハードコート層表面に反射防止膜を施すことによっ
て、光学性能が更にアップする。反射防止膜としては、
屈折率の異なる薄膜を積層して得られる多層膜であり、
反射率の低減されるものであれば、無機物でも有機物で
も可能である。しかし、表面の硬度や干渉縞の防止を重
視するためには、無機物からなる単層または多層の反射
防止膜を設けることが最も好ましい。使用できる無機物
としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化チタニウム、酸化セリウム、酸化ハフニウ
ム、フッ化マグネシウム等の酸化物あるいはフッ化物が
挙げられ、イオンプレーティング、真空蒸着、スパッタ
リング等のいわゆるPVD法によって施すことができ
る。
【0034】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細について実施例
に基づき説明するが、これらに限定されるものではな
い。 (紫外線吸収剤の分散染料化) (実施例1)紫外線吸収剤として2,2’−ジヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン(商品名 CYASO
RB UV−24:白石カルシウム株式会社)を10g
用意する。アニオン性界面活性剤としてデスロールSH
(日本乳化剤株式会社)を10g用意する。これらを乳
鉢にて十分にすりつぶして微粉末状にする。ここに水2
0gを加え、十分に撹拌した後、乾燥機で水分を蒸発さ
せる。固化した部分を取り出し、乳鉢にて十分にすりつ
ぶして微粉末とし、分散染料化された紫外線吸収剤Aと
する。
【0035】(実施例2)紫外線吸収剤として2−(2
−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)ベンゾト
リアゾール(商品名 SEESORB 707:シプロ
化成)を10gを用意し、乳鉢で十分にすりつぶし微粉
末状とする。液状の界面活性剤としてエスコール30
(日本乳化剤株式会社)を20g用意し、この中に微粉
末状の紫外線吸収剤を投入して、十分に撹拌する。撹拌
後、乾燥機で水分を蒸発させ、固化した部分を取り出
し、乳鉢にて再び十分にすりつぶして微粉末とし、分散
染料化された紫外線吸収剤Bとする。
【0036】(実施例3)紫外線吸収剤として2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン(商
品名 UVINUL D−50:五協産業株式会社)を
8g、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール(商品名 CYASORB U
V−5411:白石カルシウム株式会社)を8g用意
し、乳鉢で混合しながら十分にすりつぶして微粉末状と
する。液状の界面活性剤としてエスコール30(日本乳
化剤株式会社)を30g用意し、この中に微粉末状の紫
外線吸収剤を投入して十分に撹拌する。撹拌後、乾燥機
で水分を蒸発させ、固化した部分を取り出し、乳鉢にて
再び十分にすりつぶして微粉末とし、分散染料化された
紫外線吸収剤Cとする。
【0037】(紫外線吸収能のプラスチックレンズへの
付与)実施例中で使用したプラスチックレンズの略名と
商品名、物質名または製造方法を以下に示す。 略名 : 商品名、物質名または製造方法 CR−NC : ジエチレングリコールビスアリルカー
ボネートの重合体 RX−NC : セイコーエプソン(株)製 セイコー
プラックスIIハードRX用レンズ生地 RX−HC : セイコーエプソン(株)製 セイコー
プラックスIIハードRX SL−NC : セイコーエプソン(株)製 セイコー
スーパールーシャス用レンズ生地 (実施例4)水温を90℃に調整した恒温水槽を用意
し、水1リットルを入れたガラスビーカーを恒温水槽中
に沈めて染色ポットとして用いる。分散染料化された紫
外線吸収剤を表1に示す量で染色ポット中に添加する。
分散剤として、界面活性剤NES−203(日光ケミカ
ルズ)3cc、染色キャリアーとしてベンジルアルコー
ル10ccを染色ポットに添加した後、よくかき混ぜな
がら撹拌を行い、染色ポットとして用いる。プラスチッ
クレンズとしてCR―NCを用意し、染色ポットを撹拌
しながらこのレンズを染色ポット中に完全に沈め、30
分後染色ポットから取り出した。以下に評価項目と評価
実験内容を示す。
【0038】紫外線吸収能 : 分光光度計CP−30
00(日立)を用いて、紫外線領域の吸収スペクトルを
測定し、波長400nmにおける吸収率を求め、下記ラン
クに分類した。この際、吸収スペクトルの測定位置を数
カ所変えて、紫外線吸収能にムラがあるかどうか確認し
た。
【0039】A 紫外線がほぼ吸収されている。(波長
400nmの吸収率 90〜100%) B 紫外線が大体吸収されている。(波長400nmの
吸収率 70〜90%) C 紫外線の吸収が不十分である。(波長400nmの
吸収率 50〜70%) D 紫外線が吸収されていない。(波長400nmの吸
収率 50%以下) 面アレの状態 : レンズ表面の状態を肉眼により観察
し、面アレの有無を確認した。この際に使用したレンズ
は、 S度数が−5.0ディオプトリー、C度数が0.
0ディオプトリーの単焦点レンズを用いた。ここでいう
面アレとは、紫外線吸収剤の凝集、もしくは分散溶媒の
影響によりレンズ表面に凹凸が発生していることが肉眼
で明らかに観察できる程度をいう。
【0040】レンズ形状 : レンズ中心部の湾曲状態
を肉眼により観察し、下記ランクに分類した。この際に
使用したレンズは、S度数が−5.0ディオプトリー、
C度数が0.0ディオプトリーの単焦点レンズを用い
た。
【0041】A 全く湾曲がない。(設計時の曲率と成
型時の曲率の差が0〜1%) B やや湾曲している。(差が1〜3%) C 若干湾曲している。(差が3〜5%) D 湾曲している。(差が5〜10%) E 著しく湾曲している。(差が10〜20%) F 使用できない。(差が20%以上) (実施例5〜9)表1に示す分散染料化された紫外線吸
収剤と、同じく表1に示すレンズを用いた他は実施例4
と同様の条件でレンズを作成し、実施例4と同様に評価
を行った。その結果を表2に示す。
【0042】(実施例10)表1に示す分散染料化され
た紫外線吸収剤と、同じく表1に示すレンズを用いた他
は実施例4と同様の条件でレンズを作成した。このレン
ズを下記コーティング組成物aに浸漬し、毎分20cm
の速さで引き上げてレンズ表面にコーティング組成物を
塗布し、130℃で1.5時間加熱してハードコート層
を施したレンズを作製し、実施例4と同様に評価を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0043】・コーティング組成物a : γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン23g、メタノール
分散コロイダルシリカ(商品名 OSCAL−113
2:触媒化成(株)) 45gおよびメチルセロソルブ
32gをよく撹拌し、0.05規定の塩酸2gを添加
して30分間撹拌した。さらに、シリコーン系界面活性
剤(商品名 L−7604:日本ユニカー(株))0.
03gを添加・撹拌して、コーティング組成物を作製し
た。
【0044】(比較例1)表1に示す紫外線吸収剤と、
同じく表1に示すレンズを用いた他は実施例4と同様の
条件でレンズを作製した。この際、分散染料化された紫
外線吸収剤を使う代わりに、表1に示す紫外線吸収剤を
乳鉢ですりつぶし、微粉末化した後に使用した。このレ
ンズを用いて実施例4と同様に評価を行った。その結果
を表2に示す。
【0045】(比較例2)表1に示す紫外線吸収剤と、
同じく表1に示すレンズを用い、レンズの染色時間を6
0分に延長した他は実施例4と同様の条件でレンズを作
製した。この際、分散染料化された紫外線吸収剤を使う
代わりに、表1に示す紫外線吸収剤を乳鉢ですりつぶ
し、微粉末化した後に使用した。このレンズを用いて実
施例4と同様に評価を行った。その結果を表2に示す。
【0046】(比較例3)水の代わりにジエチレングリ
コールで満たした恒温槽を用意し、液温を120℃に調
整する。1リットルのジエチレングリコールを満たした
ガラスビーカーを恒温槽中に沈め、これを染色ポットと
して用いる。この中に表1に示す微粉末化された紫外線
吸収剤を投入し、十分撹拌する。染色ポットを撹拌しな
がら、表1に示すレンズをこの中に沈め、30分後に取
り出した。このレンズを用いて実施例4と同様に評価を
行った。その結果を表2に示す。
【0047】(比較例4)水の代わりにイソブチルアル
コールで満たした恒温槽を用意し、液温を90℃に調整
する。1リットルのイソブチルアルコールを満たしたガ
ラスビーカーを恒温槽中に沈め、これを染色ポットとし
て用いる。この中に表1に示す微粉末化された紫外線吸
収剤を投入し、十分撹拌する。染色ポットを撹拌しなが
ら、表1に示すレンズをこの中に沈め、30分後に取り
出した。このレンズを用いて実施例4と同様に評価を行
った。その結果を表2に示す。尚、このレンズに実施例
10と同様の方法でハードコート膜を施したところ、実
施例10のレンズに比べ明らかにレンズ基材とハードコ
ート膜との密着性が悪くなっており、実際に使用できる
レベルではなかった。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明におけるプラスチックレンズの製
造方法を用いると、レンズ基材表層部分に紫外線吸収剤
が均一に含浸したプラスチックレンズを得られるため、
紫外線吸収能に非常に優れたプラスチックレンズを製造
することができる。また紫外線吸収剤がレンズ表面で凝
集するようなことはなく、外観性にも優れたプラスチッ
クレンズを得ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線吸収剤を分散染料化した後、水溶液
    中に分散させ、この水溶液中にプラスチックレンズを浸
    漬することによって紫外線吸収能を付与することを特徴
    とするプラスチックレンズの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のプラスチックレンズの製
    造方法において、 紫外線吸収剤を分散染料化する際に、界面活性剤と紫外
    線吸収剤を混合して処理を行うことを特徴とするプラス
    チックレンズの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のプラスチックレンズの製
    造方法において、 界面活性剤が陰イオン系界面活性剤であることを特徴と
    するプラスチックレンズの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載のプラ
    スチックレンズの製造方法において、 紫外線吸収剤がベンゾフェノン系およびベンゾトリアゾ
    ール系のどちらか1種またはこれら2種の組合せからな
    ることを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載のプラ
    スチックレンズの製造方法によって製造されたプラスチ
    ックレンズ。
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