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JPH11180877A - 巨核球前駆細胞を含む細胞製剤及びその製造方法 - Google Patents

巨核球前駆細胞を含む細胞製剤及びその製造方法

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Publication number
JPH11180877A
JPH11180877A JP9348116A JP34811697A JPH11180877A JP H11180877 A JPH11180877 A JP H11180877A JP 9348116 A JP9348116 A JP 9348116A JP 34811697 A JP34811697 A JP 34811697A JP H11180877 A JPH11180877 A JP H11180877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cells
megakaryocyte
cell
hematopoietic
cell preparation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9348116A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneo Takahashi
恒夫 高橋
Toshiharu Ito
敏治 伊藤
Midori Maruyama
みどり 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP9348116A priority Critical patent/JPH11180877A/ja
Publication of JPH11180877A publication Critical patent/JPH11180877A/ja
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明はヒトの巨核球前駆細胞のinv
itroにおける増殖を効率よく行うため、造血未分化
細胞をあらかじめ巨核球増殖因子及びFLT3リガンド
で培養した後、他の造血因子を添加することにより、よ
り巨核球系細胞を増幅させた細胞製剤、及びその製造方
法を提供するものである。 【効果】 本発明の細胞製剤およびその製造方法は、化
学治療や骨髄移植に伴う血小板減少症、血小板減少が原
因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患の治療の際に
有効な回復効果を示す同種造血幹細胞移植に有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、培養システム内に
おいて造血未分化細胞を培養することによって生成した
巨核球前駆細胞を含む同種造血幹細胞移植用の細胞製
剤、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生体を構成する体細胞に不可欠な血液中
には、赤血球、リンパ球、血小板等の血液細胞が存在す
る。当該血液細胞は、それぞれ固有の機能を分担して、
生体を恒常的に保つ役割を担っている。近年、各種の血
液細胞は、骨髄中の造血未分化細胞より分化、成熟する
こと、及び、その分化、成熟の過程において各種の生体
内液性因子が関与していること等の事実が明らかとなっ
てきている。
【0003】血小板は、血液中に存在する直径2〜3μ
mの細胞であり、生体における止血や血栓の形成に重要
な役割を有する血液中の有形成分の一種である。骨髄中
の造血未分化細胞から巨核球系前駆細胞を経て巨核球と
なり、巨核球の細胞質が断片化して生成された当該血小
板が、血液中に放出されることが明らかとなっている。
【0004】最近になって、巨核球及び血小板系につい
ての研究成果も種々報告されており、例えば、巨核球増
殖因子が、血小板を産生する巨核球の増幅を促進する作
用を有することが報告されている〔加藤俊一「臍帯血幹
細胞移植」日常診療と血液Vol.7,P.479特集
別刷、医薬ジャーナル社〕。高投与量の化学療法や高線
量の放射線照射の様な癌治療は、骨髄中の造血細胞を破
壊し、該患者を血小板の激しく減少した状態に置く。こ
のような治療の後は、血小板減少症を起こし血小板輸血
を必要とする凝固作用の減少や出血性障害をもたらす。
血小板の不足は、これらの癌治療の後の疾病と死亡の主
な原因であり、癌治療のコストを上昇させる要因となっ
ている。巨核球と血小板の回復には、一般的には15日
よりも長い時間が要求され、該患者の血液凝固能力がそ
の間不足する。
【0005】近年、臍帯血バンクなどが設立され、採取
された臍帯血が、採取された個人とは異なる患者に移植
する同種造血幹細胞移植が普及し始めている。移植した
患者の多くの場合において、血小板回復の遅れが問題と
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するた
め臍帯血由来の造血未分化細胞を培養し、巨核球系細胞
を効率よく増幅させた細胞製剤を製造する方法の開発が
望まれている。こうした細胞処理には、国内外の企業に
より病院外で行われることが期待されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、造血未分
化細胞に作用し、巨核球前駆細胞の増殖を促進する培養
方法の開発を目的として、鋭意研究を積み重ねた結果、
その培養方法を明らかにすることに成功し、本発明を完
成するに至った。本発明は、巨核球増殖因子及びFLT
3リガンドの組み合わせにより、造血未分化細胞から巨
核球前駆細胞への分化を促進し、さらに幹細胞因子を作
用させることにより、巨核球前駆細胞の増殖を促進する
方法を提供する。血小板減少を伴う疾患の治療や、血小
板の機能異常を伴う疾患の治療において、血小板減少か
らの回復を促進させる同種造血幹細胞移植用の細胞製剤
を本発明により提供し得る。本発明により得られる細胞
懸濁液は、癌治療の直後からの血小板の回復を促進させ
るものである。
【0008】すなわち本発明は、(1)あらかじめ巨核
球増殖因子及びFLT3リガンドを含む培地で、造血未
分化細胞を培養し、その後に造血因子を含む培地で培養
することにより製造されることを特徴とする巨核球前駆
細胞を含む細胞製剤、(2)造血未分化細胞が臍帯血由
来である(1)に記載の細胞製剤、(3)(1)または
(2)に記載の細胞製剤の製造方法に関する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。造血因子
(サイトカイン)は、顆粒球マクロファージコロニー刺
激因子(GM−CSF),顆粒球コロニー刺激因子(G
−CSF),インターロイキン1(IL−1)、インタ
ーロイキン3(IL−3)、インターロイキン6(IL
−6)、巨核球増殖因子、エリスロポエチン(EP
O)、FLT3リガンド、幹細胞因子(SCF)、GM
−CSF/IL−3結合タンパク質などが示される。巨
核球増殖因子は、トロンボポエチン(TPO)として知
られ、生体内において巨核球を増殖する因子として報告
されている〔Wendling,F.,et.al.,
Nature,369、571(1994)、寺村正
尚,Annual Review 血液,(199
6)〕。また、該巨核球増殖因子は、Pepro Te
ch社(USA)などから市販されている。FLT3リ
ガンドは、FLK2リガンドと同一分子であり、遺伝子
がクローニングされ、造血未分化細胞への作用が報告さ
れる〔Lyman,S.D.,Blood,83,27
95(1994)、岩間厚志,AnnualRevie
w 血液,12−32(1995))。幹細胞因子は、
Stem Cell Factor(SCF)としてZ
seboらにより報告(Cell,63,195−20
1(1990))された。この分子は、チロシンキナー
ゼc−kitのリガンドであるKL(Huan,E.、
Cell63、225−233)、肥満細胞増殖因子M
GF(Mast cellGrowth Facto
r)(Williams,D.E.、Cell、63、
167−174(1990)〕と同一の分子であり、造
血未分化細胞への作用が報告される〔下坂、実験医学増
刊 「サイトカインと情報伝達」,185,(199
2)〕。またこれらの因子は、通常1ng/ml乃至1
μg/mlで使用しうるが、好ましくは、10から10
0ng/mlで使用しうる。
【0010】本発明は、あらかじめ造血未分化細胞を巨
核球増殖因子及び、FLT3リガンドを主な刺激因子と
して添加した培地で1日以上培養し、さらに造血因子を
含む培地で培養することで巨核球前駆細胞を効率的に増
殖させることを可能とした。造血因子の組み合わせによ
る培養は、数多く報告されている(WO95/2446
9)。しかし、巨核球前駆細胞、及び巨核球を効率的に
生成させるに至っていない。発明者らは、2段階の培養
法を見出し、第一段階において巨核球前駆細胞を大量に
調製し、その後第二段階において必要な組成の血液系前
駆細胞の分化を誘導する方法を確立した。本発明におい
て、あらかじめ造血未分化細胞を巨核球増殖因子及び、
FLT3リガンドを主な刺激因子として添加した培地で
培養する際、多少のいくつかのサイトカインを組み合わ
せて用いることができるが、巨核球増殖因子及び、FL
T3リガンドのみを使用することが望ましい。また、後
から添加する造血因子は、GM−CSF,G−CSF,
IL−1、IL−3、IL−6、巨核球増殖因子、エリ
スロポエチン(EPO)、FLT3リガンド、幹細胞因
子(SCF)、GM−CSF/IL−3結合タンパク質
など使用しうるが、幹細胞因子を使用することが望まし
い。これらの多種類のサイトカインを組み合わせること
により、より適切な刺激条件を設定しうる可能性がある
が、本発明である巨核球増殖因子及び、FLT3リガン
ドを含む培地で培養すること、さらに幹細胞因子を添加
した培地で培養することで、治療上有用な巨核球前駆細
胞を効率よく生成し得ている。造血因子の添加方法は、
培養途中で造血因子を追加することもできれば、遠心機
などで培地を交換することもできる。
【0011】本発明によれば、添加するサイトカイン種
が少ないこと、また、添加する時期を調整し添加量を最
低限度に減らすことは、産業上有効な要件であり、より
安全かつ実用的な効果を生み出し、特に低価格で培養シ
ステム、培養した細胞製剤を提供しうる可能性を示して
いる。細胞製剤とは、細胞を含む懸濁液、遠心等により
濃縮したペレットなどの細胞塊、細胞懸濁液の凍結保存
物を示す。こうした細胞製剤は、医療機関のみならず、
細胞処理専用の外部施設で製造されうる。
【0012】使用する培地は、ヒトまたは、動物由来血
清を添加しうるが、より好ましくは無血清の培地も使用
しうる。例えば通常使用しうる動物細胞用の基本培地の
他、無血清培地に向けた添加組成物としてコルチコステ
ロイド、トランスフェリン、インシュリン、コレステロ
ール、エタノールアミン、及びヒトのアルブミンなどが
挙げられる。
【0013】本発明によれば、巨核球の前駆細胞の集団
を容易にin vitroで作ることが可能となる。該
細胞は骨髄、臍帯血又は末梢血のいずれからでも生じ
る。骨髄液および末梢血は正常な供与者から得ることが
できる。ここでいう造血未分化細胞とは、骨髄液、臍帯
血、末梢血などから得た多分化能を有する造血多能性幹
細胞、造血コロニーを形成しうる未分化細胞を総称して
おり、CD34陽性細胞表面抗原を有する造血細胞を含
む。末梢血においては、CD34陽性細胞の数は全白血
球の約0.1%しか構成しない。臍帯血においては、C
D34陽性細胞は全白血球の約0.1〜1%を構成す
る。典型的には正常な骨髄は1〜2%のCD34陽性細
胞を含むのみである。白血球は勾配による遠心分離のよ
うな標準的な方法によって骨髄又は臍帯血又は末梢血か
ら分離される。〔Geigy Scientific
Tables,Vol 3,C.Lentner,e
d.Ciba−Geigy,Basel,Switze
rland,(1984)〕。ライト−ギムザ染色法の
解析では、骨髄内の成熟した巨核球は該白血球集団の約
0.05%しか構成していない一方、巨核球系細胞に特
異的な免疫染色は、約0.2%まで標識した。健康な個
体内では、巨核球の前駆細胞は該骨髄内で完全に分化す
るので、前駆細胞は正常な血液中には極く稀にしか発見
されない。分離後、白血球は無血清培地において直ちに
培養してもよい。好ましくは、造血未分化細胞を、該白
血球集団から単離する。造血未分化細胞の単離は、CD
34陽性に特異的な抗体へのそれらの結合、それに続く
磁気ビーズを用いた抗体結合幹細胞の分離に基づくもの
であってもよい〔Hardwick,R.A.,et
al.,J.Hematother.1,379−38
6(1992)〕。単離された造血未分化細胞は、5,
000乃至500,000細胞/mlの密度範囲、好ま
しくは10,000細胞/mlで培養中におかれる。い
かなる組織培養フラスコ又はバッグ又は中空糸モジュー
ル又はフィルターモジュールが、静的又は灌流培養シス
テムのいずれにおいても使用しうる〔Koller,
M.R.,et al.,BIO/TECHNOLOG
Y,11,358−363,Emerson,S.G,
et al.,PCT WO92/11355〕。静的
な培養システムが使用された場合、該細胞は栄養物を補
給し、老廃物を除去するために5日乃至7日の間隔で培
地を供給される。細胞は7〜14日、より好ましくは9
〜12日間培養される。この時間において、該細胞懸濁
液は血小板減少症の治療において使用されるに適した巨
核球前駆細胞の集団を含む。
【0014】フローサイトメーター分析が細胞表面抗原
による標識に基づいて細胞表現型を決定するために行わ
れた。CD34陽性細胞は、造血未分化細胞を示し、C
D61陽性細胞は、巨核球系細胞を示す〔CD分類ハン
ドブック、癌と化学療法社〕。フローサイトメーターに
よる分析によれば、成熟した巨核球は、細胞質の増大、
多核化を呈することから容易に成熟度を解析することが
可能である。造血未分化細胞の主たる形質は、CD34
陽性CD61陰性である。造血未分化細胞は、本発明に
より処理することにより効率的にCD34陽性CD61
陽性の巨核球前駆細胞への分化を促進し、さらにCD3
4陰性CD61陽性の未成熟巨核球系細胞が増幅しう
る。FLT3リガンド及び巨核球増殖因子により巨核球
前駆細胞への分化を促進し、幹細胞因子と巨核球増殖因
子により該巨核球前駆細胞の増殖を促進して、未成熟な
巨核球が増幅される。
【0015】本発明により生産される細胞懸濁液は、多
種の血液細胞の前駆細胞を含むと共に、巨核球前駆細
胞、未熟な巨核球を含むが、さらに多種の造血因子を含
めて培養することで、必要とされる巨核球系の細胞への
分化が促進される。また、本発明による巨核球系細胞懸
濁液中の細胞は、血小板放出をし得ない細胞片PPF
(Proplatelet Process Form
ation)が生成しないこと、また、成熟巨核球と異
なり多核化の程度が低いことから、生体に移植した際に
血栓を形成しにくい利点がみられる。
【0016】本発明の巨核球前駆細胞の濃縮された細胞
懸濁液は、癌治療によって生じたものに加え、さまざま
なタイプの血小板減少症に効果的な治療を可能にする。
このため、ここに与えられる細胞懸濁液は、血小板減少
症の治療において血小板注入に置き換わる可能性も示唆
するものである。該上記の細胞集団は、化学療法等の後
の患者に投与された場合、該投与された細胞は、最終的
に血小板を生成する巨核球を生成するためにin vi
voでさらに分化することが期待される。さらにフィブ
リン凝塊アッセイの中においた時、該巨核球前駆細胞は
成熟した巨核球を形成しそして血小板を放出することが
観察される。これらのアッセイからの結果は、該無血清
培養からの細胞はそれらがin vivoの条件に帰さ
れた後でもさらなる成熟をすることができることを示唆
する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下の実施例は本発明を説明する
ものであって、その範囲を制限するものではない。
【0018】
【実施例1】臍帯血をフィコールパック(ファルマシア
社)で分画し、単核細胞層を回収し、5%牛胎児血清を
含むRPMI−1640培地(ギブコ社)で洗浄した。
得られた細胞を培養用プラスチックシャーレに蒔き、細
胞培養用インキュベーター(37℃、5%二酸化炭素ガ
ス)で1時間培養し付着細胞を除いた。得られた細胞懸
濁液に、ダイナビーズ(ダイナル社)抗CD34抗体デ
タッチャブルビーズを加え、氷上で30分間反応させ
た。このダイナビーズの分離操作は、付属のマニュアル
に従った。得られたCD34陽性細胞の懸濁液は、牛胎
児血清を最終濃度約15%、ディメチルスルフォキシド
(DMSO)を最終濃度10%になるように添加し、バ
イアルに小分けし、凍結を行った。
【0019】分離したCD34陽性細胞率をフローサイ
トメーターで測定した。方法は、細胞の一部にフィコエ
リトリン(PE)標識抗CD34抗体(ベクトン社)を
添加して、氷上で約30分染色し、細胞を洗浄後、FA
CSキャリバー(ベクトン社)で測定した。CD34細
胞の陽性率は、80から90%程度であった。
【0020】
【実施例2】実施例1で凍結した細胞を解凍液(2%デ
キストラン(ミドリ十字社)及び10%牛胎児血清を含
むRPMI−1640培地)中で解凍、洗浄し、2から
2.5x105 /mlの密度になるようX−VIVO
10培地(Bio Whittaker社)で懸濁し
た。これらを無菌の試験管(ファルコン社、製品番号2
057番)に分注した。第一実験区として、この細胞懸
濁液に対し二段階の培養を施した。第一段階の培養に使
用した刺激因子として、FLT3リガンド(100ng
/ml、Genzyme社)、及び巨核球増殖因子(5
0ng/ml)を添加し、該細胞懸濁液を細胞用培養器
(タバイ社、5%炭酸ガス、37℃)で5日間培養し
た。
【0021】引き続き第二段階の培養を行った。その方
法を以下に示した。培養後の細胞を回収し、遠心後、添
加剤を加えたX−VIVO 10培地(以下X−VIV
O10改変培地と呼ぶ)で2から2.5x105 /ml
の密度になるように調製した。添加剤は、インシュリン
(最終濃度10μg/ml、シグマ社I6634番)、
トランスフェリン(最終濃度10μg/ml、シグマ社
T4778番)、低密度リポプロテイン(LDL、最終
濃度5.5μg/ml、シグマ社L5402番)、2−
メルカプトエタノール(2−ME、最終濃度4.3x1
-5M、メルク社)を使用した。培地の交換後は、第2
段階の刺激因子としてSCF(50ng/ml)、巨核
球増殖因子(50ng/ml)を添加した。さらに5日
間細胞用培養器で培養した。
【0022】細胞を回収後、遠心機にて細胞を洗浄し、
該細胞を5%牛胎児血清を含むRPMI−1640培地
(ギブコ社)50μlに懸濁し、フルオレセインイソチ
オシアネート(FITC)標識抗CD61抗体(ダコ
社)を2μlずつ添加し、氷上で30分間染色を行っ
た。遠心機で2回洗浄後、FACSキャリバー(ベクト
ン社)でCD61の染色程度を測定した。基準となる対
照として刺激因子を添加しなかった系、刺激剤の対照と
して第二実験区として第一段階、第二段階の培養共に刺
激因子に巨核球増殖因子(50ng/ml)、SCF
(50ng/ml)のまま添加し続けた系、さらに、第
三実験区として、第一段階、第二段階の培養共に、刺激
剤としてFLT3リガンド(100ng/ml)、及び
巨核球増殖因子(50ng/ml)添加で培養した系を
行った。
【0023】その結果刺激剤を添加していない対照に対
し、培養後のCD61陽性細胞の存在率は、第一実験区
141.2倍、第二実験区11.8倍、第三実験区6
7.1倍であった。従って、途中で刺激因子を切り換え
ることにより、高倍率で巨核球系細胞を増殖させること
を示した。
【0024】
【実施例3】実施例1で凍結した細胞を解凍液(2%デ
キストラン(ミドリ十字社)及び10%牛胎児血清を含
むRPMI−1640培地)で解凍し、洗浄後、2から
2.5x105 /mlの密度になるようX−VIVO
10培地(Bio Whittaker社)で懸濁し
た。これらを無菌の試験管(ファルコン社、製品番号2
057番)に分注した。第一実験区として、この細胞懸
濁液に対し、第一段階の刺激因子としてFLT3リガン
ド(100ng/ml、Genzyme社)、巨核球増
殖因子(50ng/ml)を添加し、細胞用培養器(タ
バイ社、5%炭酸ガス、37度)で5日間培養した。
【0025】培養後の細胞を回収し、第二段階の培養を
以下の様に行った。遠心後、X−VIVO 10改変培
地で2から2.5x105 /mlの密度になるように調
製した。培地の交換後は、第2段階の刺激因子としてS
CF(50ng/ml)、巨核球増殖因子(50ng/
ml)を添加した。引き続き5日間細胞用培養器で培養
した。
【0026】対照として、第二実験区は第一段階、第二
段階共に刺激因子に巨核球増殖因子(50ng/m
l)、SCF(50ng/ml)のまま添加し続けた
系、さらに、第三実験区は、第一段階、第二段階の刺激
剤にFLT3リガンド(100ng/ml)、巨核球増
殖因子(50ng/ml)添加のままで培養した系で行
った。それぞれ3検体以上の独立した実験で行った。
【0027】培養後に一部の細胞を回収し、抗体による
標識を行い、細胞種の測定を行った。つまり遠心機にて
細胞を洗浄し、該細胞を5%牛胎児血清を含むRPMI
−1640培地(ギブコ社)50μlに懸濁し、PE標
識抗CD34抗体(ベクトン社)10μl、及びFIT
C標識抗CD61抗体(ダコ社)2μlを添加し、氷上
で30分間染色を行った。冷生理食塩水で2回遠心機を
使用して洗浄後、FACSキャリバー(ベクトンディッ
キンソン社)でCD34及びCD61の染色程度を測定
した。
【0028】その結果、巨核球前駆細胞を示すCD34
陽性CD61陽性の細胞数は、培養前ではほとんど検出
できなかったのに対し、第一実験区7.4x104 個、
第二実験区3.2x104 個、第三実験区4.2x10
4 個に増幅していることが示された。また、巨核球系細
胞であるCD61陽性細胞は、第一実験区12.7x1
5 個、第二実験区7.2x105 個、第三実験区9.
2x105 個であった。従って、途中で刺激因子を切り
換えることにより、高倍率で巨核球前駆細胞、及び巨核
球系細胞を増殖させることを示した。
【0029】
【発明の効果】本発明の細胞製剤およびその製造方法
は、化学治療や骨髄移植に伴う血小板減少症、血小板減
少が原因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患の治療
の際に有効な回復効果を示す同種造血幹細胞移植に有用
である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】あらかじめ巨核球増殖因子及びFLT3リ
    ガンドを含む培地で、造血未分化細胞を培養し、その後
    に造血因子を含む培地で培養することにより製造される
    ことを特徴とする巨核球前駆細胞を含む細胞製剤。
  2. 【請求項2】造血未分化細胞が臍帯血由来である請求項
    1に記載の細胞製剤。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の細胞製剤の製造
    方法。
JP9348116A 1997-12-17 1997-12-17 巨核球前駆細胞を含む細胞製剤及びその製造方法 Withdrawn JPH11180877A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011076947A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Toshiba Corp 二次電池装置及び車両
JP2014511118A (ja) * 2010-10-25 2014-05-08 ザ チルドレンズ ホスピタル オブ フィラデルフィア 血小板の生成のための組成物および方法、およびそれらの使用の方法

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