[go: up one dir, main page]

JPH11186105A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH11186105A
JPH11186105A JP9352641A JP35264197A JPH11186105A JP H11186105 A JPH11186105 A JP H11186105A JP 9352641 A JP9352641 A JP 9352641A JP 35264197 A JP35264197 A JP 35264197A JP H11186105 A JPH11186105 A JP H11186105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
layer
solid electrolyte
electrolytic capacitor
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9352641A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Matsumoto
耕治 松本
Keizo Okasaka
圭蔵 岡坂
Hideo Nakajima
秀郎 中島
Motonobu Ueno
元信 上野
Katsuyo Saitou
佳津代 斉藤
Yukihiro Nitta
幸弘 新田
Junji Ozaki
潤二 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9352641A priority Critical patent/JPH11186105A/ja
Publication of JPH11186105A publication Critical patent/JPH11186105A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解重合によって生じる煩雑な処理および工
程を経ることなく、容易な工程で、周波数特性、漏れ電
流特性および信頼性等に優れた固体電解コンデンサを得
ることを目的とする。 【解決手段】 弁作用金属からなる板状の陽極体17の
表面の両端部を除く部分に形成された絶縁機能を有する
レジスト層と、このレジスト層を挟んで同陽極体17の
表面の一端部に設けられた陽極引き出し部と、同じくレ
ジスト層を挟んで同陽極体17の表面の他端部に同表面
をエッチング処理により粗面化してから形成された誘電
体酸化皮膜層16と、この誘電体酸化皮膜層16上に形
成された2層からなる固体電解質層18,19と、この
固体電解質層19上に形成された陰極引き出し層20か
らなる構成とすることにより、容易な工程で、周波数特
性、漏れ電流特性および信頼性等に優れた大容量の固体
電解コンデンサを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性高分子層を固
体電解質として用い、特に、周波数特性、漏れ電流特性
等の信頼性に優れ、かつ電解質の形成が容易な大容量の
固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器のデジタル化、高周波化
に伴って、電子部品である電解コンデンサについても従
来品よりも大容量で高周波領域でのインピーダンス特性
が優れているものが求められている。
【0003】大容量のコンデンサとしては、アルミニウ
ム乾式電解コンデンサまたはタンタル固体電解コンデン
サがあげられるが、アルミニウム乾式電解コンデンサで
は電気伝導度が低いイオン伝導性の電解液を用いている
ために損失が大きく、また高周波領域でのインピーダン
ス特性および温度特性が劣るという課題を有しており、
さらに電解質の蒸発等が避けられず、時間経過と共に容
量の減少及び損失の増大が起こるという課題を抱えてい
る。
【0004】一方、タンタル固体電解コンデンサでは、
マンガン酸化物形成時に硝酸マンガン溶液に浸漬後、3
00℃程度の温度で熱分解するという工程を数十回程度
繰り返して行う必要があるため、形成工程が煩雑である
という課題を有していた。
【0005】そこで近年、導電性を有する金属酸化物あ
るいは導電性高分子膜を誘電体被膜上に形成後、電解重
合によりポリピロール等の導電性高分子を設けた固体電
解コンデンサが提案されている(特開昭63−1588
29号公報、特開昭63−173313号公報、特開平
1−253226号公報等)。しかしながら、電解重合
により導電性高分子膜を形成するためには特別な電解槽
や給電用の治具が必要であるなど、煩雑な装置や工程が
必要であるという課題を抱えており、これらの課題を解
決するために特開平5−283304号公報に開示され
たような製造方法が提案されている。
【0006】すなわち、この製造方法は、予めエッチン
グ処理された弁作用金属からなるシート状のマザー金属
箔に誘電体酸化皮膜を形成し、同マザー金属箔にほぼ直
角に交わる三辺を有するコ字状の切込溝により複数個の
コンデンサ素子箔を形成し、再化成によりその切口部に
誘電体酸化皮膜を形成した後、上記コンデンサ素子箔の
所定部位にレジスト層を形成して同コンデンサ素子箔を
陽極引き出し部と陽極箔部とに分離し、同陽極箔部に複
素環式化合物のモノマー溶液を塗布し、次いで酸化剤溶
液を塗布して化学酸化重合膜を形成した後、電解重合膜
を形成するという製造方法であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな製造方法を用いても、電解重合を行うことによって
生じる煩雑な処理および工程が生じ、さらに予めエッチ
ング処理を行った弁作用金属を用いるため、コンデンサ
素子箔を形成する際にエッチングピットをつぶしてしま
うことによる容量の減少が生じる。また、コンデンサ素
子箔を形成後、再化成を行うので化成の工程が2回必要
となる。また、エッチング処理を行った後レジスト層を
形成するために、陽極箔部に塗布した固体電解質がレジ
スト層下部の弁作用金属のエッチングピット内を毛細管
現象により拡散し、陽極引き出し部との間を短絡させる
ことにより生じるコンデンサのショート及び漏れ電流の
増大が懸念される。また、酸化剤溶液を陽極箔部に直接
塗布するため、誘電体酸化皮膜の劣化により漏れ電流が
増大し、さらには電解重合により一定厚みの固体電解質
層を形成するために、長いラインで長時間を要するとい
う課題を有したものであった。
【0008】本発明は従来のこのような課題を解決し、
容易な製造工程で、周波数特性、漏れ電流特性等の信頼
性に優れた固体電解コンデンサを得ることができる固体
電解コンデンサおよびその製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の固体電解コンデンサは、弁作用金属からなる
板状の陽極体の表面の両端部を除く部分に形成された絶
縁機能を有するレジスト層と、このレジスト層を挟んで
同陽極体の表面の一端部に設けられた陽極引き出し部
と、同じくレジスト層を挟んで同陽極体の表面の他端部
に同表面をエッチング処理により粗面化してから形成さ
れた誘電体酸化皮膜層と、この誘電体酸化皮膜層上に液
相化学酸化重合、もしくは溶剤可溶型の高分子を溶剤と
共に塗布した後、上記溶剤を除去することにより形成さ
れた導電性高分子層からなる第1の固体電解質層と、こ
の第1の固体電解質層上に導電性高分子からなる導電性
粉末を含有する液相化学酸化重合により形成された導電
性高分子層からなる第2の固体電解質層と、この第2の
固体電解質層上に形成された陰極引き出し層からなる構
成としたものである。
【0010】この本発明により、漏れ電流特性および周
波数特性の優れた固体電解コンデンサを容易な製造工程
で得ることができ、また、導電性粉末を含んだ導電性高
分子層に導電性粉末を含んだ構成としているため、容易
に一定厚みの固体電解質層を得ることができるものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、弁作用金属からなる板状の陽極体の表面の両端部を
除く部分に形成された絶縁機能を有するレジスト層と、
このレジスト層を挟んで同陽極体の表面の一端部に設け
られた陽極引き出し部と、同じくレジスト層を挟んで同
陽極体の表面の他端部に同表面をエッチング処理により
粗面化してから形成された誘電体酸化皮膜層と、この誘
電体酸化皮膜層上に液相化学酸化重合もしくは溶剤可溶
型の高分子を溶剤と共に塗布し上記溶剤を除去すること
により形成された導電性高分子層からなる第1の固体電
解質層と、この第1の固体電解質層上に導電性高分子か
らなる導電性粉末を含有する液相化学酸化重合により形
成された導電性高分子層からなる第2の固体電解質層
と、この第2の固体電解質層上に形成された陰極引き出
し層からなる構成としたものであり、レジスト層を形成
された部分はエッチングが進行せず、これにより誘電体
酸化皮膜上に塗布した固体電解質がレジスト層下部の弁
作用金属のエッチングピット内を毛細管現象により拡散
し、陽極引き出し部との間を短絡させることにより生じ
る漏れ電流の増大が無く、漏れ電流特性の優れた固体電
解コンデンサが容易に得られるという作用を有する。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、第1の固体電解質層が複素環化合物の
モノマー溶液を塗布あるいはディップし、次いで酸化剤
および溶剤を予め混合した溶液を塗布あるいはディップ
することにより形成された化学酸化重合膜であり、第2
の固体電解質層が複素環化合物のモノマー、酸化剤、溶
剤および導電性粉末を予め混合した溶液を塗布あるいは
ディップし加熱あるいは溶剤を除去することにより形成
された化学酸化重合膜である構成としたものであり、固
体電解質層の作製工程における作業回数の低減を図るこ
とができるばかりでなく、重合時間が長く煩雑な工程が
必要である電解重合を用いずに第1の固体電解質層で十
分な容量引き出しを行うことができ、さらに第2の固体
電解質層で必要な厚みの導電性高分子層が短時間、かつ
簡便な方法で得られるので、大容量の固体電解コンデン
サを容易な方法で作製することができるという作用を有
する。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、第1の固体電解質層が複素環化合物の
モノマー、酸化剤および溶剤を予め混合した溶液を塗布
あるいはディップし加熱あるいは溶剤を除去することに
より形成された化学酸化重合膜であり、第2の固体電解
質層が複素環化合物のモノマー、酸化剤、溶剤および導
電性粉末を予め混合した溶液を塗布あるいはディップし
加熱あるいは溶剤を除去することにより形成された化学
酸化重合膜である構成としたものであり、溶液を予め混
合したことにより導電性高分子層の作製工程における作
業回数の低減を図るとともに、導電性高分子の収率が良
くなり、さらに酸化剤残渣が少なくなることにより誘電
体酸化皮膜の劣化を抑制することができるため、漏れ電
流特性の優れた固体電解コンデンサを得ることができる
ばかりでなく、重合時間が長く煩雑な工程が必要である
電解重合を用いずに第1の固体電解質層で十分な容量引
き出しを行うことができ、さらに第2の固体電解質層で
必要な厚みの導電性高分子層が短時間、かつ簡便な方法
で得られるので、大容量の固体電解コンデンサを容易な
方法で作製することができるという作用を有する。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、第1の固体電解質層が溶剤可溶型の高
分子を塗布あるいはディップし加熱あるいは溶剤を除去
することにより形成された膜にドーパントを含有した溶
液を塗布あるいはディップし、加熱あるいは溶剤を除去
することにより導電性を発現させた膜であり、第2の固
体電解質層が複素環化合物のモノマー、酸化剤、溶剤お
よび導電性粉末を予め混合した溶液を塗布あるいはディ
ップし加熱あるいは溶剤を除去することにより形成され
た化学酸化重合膜である構成としたものであり、導電性
高分子層の作製工程における作業回数の低減を図ること
ができ、さらに、第1の固体電解質層の導電性高分子が
エッチングピット内を十分に被覆するために容量引き出
し率の向上を図ることができるばかりでなく、重合時間
が長く煩雑な工程が必要である電解重合を用いずに第1
の固体電解質層で十分な容量引き出しを行うことがで
き、さらに第2の固体電解質層で必要な厚みの導電性高
分子層が短時間、かつ簡便な方法で得られるので、大容
量の固体電解コンデンサを容易な方法で作製することが
できるという作用を有する。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、第1の固体電解質層が溶剤可溶型高分
子を塗布あるいはディップし加熱あるいは溶剤を除去す
ることにより形成された膜であり、第2の固体電解質層
が複素環化合物のモノマー、酸化剤、溶剤および導電性
粉末を予め混合した溶液を塗布あるいはディップし加熱
あるいは溶剤を除去することにより形成された化学酸化
重合膜である構成としたものであり、導電性高分子層の
作製工程における作業回数のさらなる低減を図ることが
でき、さらに、第1の固体電解質層の導電性高分子がエ
ッチングピット内を十分に被覆するために容量引き出し
率の向上を図ることができるばかりでなく、重合時間が
長く煩雑な工程が必要である電解重合を用いずに第1の
固体電解質層で十分な容量引き出しを行うことができ、
さらに第2の固体電解質層で必要な厚みの導電性高分子
層が短時間、かつ簡便な方法で得られるので、大容量の
固体電解コンデンサを容易な方法で作製することができ
るという作用を有する。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか一つに記載の発明において、複素環化合物のモ
ノマーがピロール、アニリン、チオフェンまたはこれら
の誘導体を含む化合物である構成としたものであり、高
い導電性が得られ、高周波領域でのインピーダンス特性
の優れた固体電解コンデンサを得られるという作用を有
する。
【0017】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか一つに記載の発明において、導電性粉末がアニ
リン、チオフェン、ピロールまたはこれらの誘導体のい
ずれかを繰り返し単位として含む導電性高分子である構
成としたものであり、このような導電性粉末を用いると
必要な厚みの固体電解質層を簡単な工法で得ることがで
き、また、導電性粉末がアニリン、チオフェン、ピロー
ルまたはこれらの誘導体のいずれかを繰り返し単位とし
て含むものであることから、電気伝導度の高い粉末とな
り、高周波領域でのインピーダンス特性の優れた固体電
解コンデンサが得られるという作用を有する。
【0018】請求項8に記載の発明は、請求項1または
4〜7のいずれか一つに記載の発明において、溶剤可溶
型の高分子がアニリン、チオフェン、ピロールまたはこ
れらの誘導体のいずれかを繰り返し単位として含む導電
性高分子である構成としたものであり、高い導電性が得
られ、高周波領域でのインピーダンス特性の優れた固体
電解コンデンサを得られるという作用を有する。
【0019】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の
いずれか一つに記載の発明において、酸化剤が遷移金属
の塩あるいは過硫酸またはその塩である構成としたもの
であり、酸化力が高く、反応効率が高くなるので、導電
性高分子の収率の向上を図ることができるという作用を
有する。
【0020】請求項10に記載の発明は、請求項1〜9
のいずれか一つに記載の発明において、溶剤が水及び極
性有機溶剤である構成としたものであり、複素環化合物
のモノマー、酸化剤、ドーパント、高分子の溶解度が高
いために反応効率が高まり、導電性高分子の収率の向上
を図ることができるという作用を有する。
【0021】請求項11に記載の発明は、請求項1〜1
0のいずれか一つに記載の発明において、弁作用金属が
安価なアルミニウムまたはタンタルである構成としたも
のであり、安価な固体電解コンデンサが得られ、さら
に、アルミニウムまたはタンタル金属は緻密な誘電体酸
化皮膜を調整しやすいため、高品質な固体電解コンデン
サが得られるという作用を有する。
【0022】請求項12に記載の発明は、請求項1〜1
1のいずれか一つに記載の発明の固体電解コンデンサを
製造する製造方法であって、弁作用金属からなる板状の
陽極体の表面にこの陽極体の板厚以下の寸法の抜き加工
を施して打ち抜き部が陽極体から離脱、分離しないよう
な半抜き加工、あるいはこの半抜き加工後、打ち抜き部
を上記半抜き加工の方向とは逆の方向から押し返して打
ち抜き部が陽極体から離脱、分離しないような抜き戻し
加工を行うことにより複数個のコンデンサ素子部を形成
した後、各コンデンサ素子部の表面の両端部を除く部分
に絶縁機能を有するレジストを塗布してレジスト層を形
成することによってこのレジスト層を挟んで一方を陽極
引き出し部、他方を陽極箔部とし、続いて、この陽極箔
部とした方の表面をエッチング処理することにより粗面
化してから誘電体酸化皮膜層を形成し、この誘電体酸化
皮膜層上に液相化学酸化重合、もしくは溶剤可溶型の高
分子を溶剤と共に塗布した後、上記溶剤を除去すること
により導電性高分子層からなる第1の固体電解質層を形
成し、続いてこの第1の固体電解質層上に導電性高分子
からなる導電性粉末を含有する液相化学酸化重合により
導電性高分子層からなる第2の固体電解質層を形成した
後、この第2の固体電解質層上に陰極引き出し層を形成
することによりコンデンサ素子を得るようにしたもので
あり、この製造方法によれば、化成の工程が1度で済む
ため工程の簡略化につながり、また弁作用金属のエッジ
および表面の誘電体酸化皮膜を同時に形成するために均
一な膜が生成し、漏れ電流の低い固体電解コンデンサが
得られる。また、抜き戻し加工を行うことにより、コン
デンサ素子部のエッジがRとなるために膜厚が一定であ
る導電性高分子層を形成でき、またエッチング後に加工
を行った部位を取り除く際に生じるバリを少なくするこ
とができるため、漏れ電流の低減につながるものであ
る。さらに、一枚の弁作用金属からなる板状の陽極体の
表面に一度に多数個のコンデンサ素子を作製することが
できるため、量産性を大幅に向上させることができると
いう作用を有する。
【0023】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載の発明において、板状の陽極体の表面に半抜き加
工、あるいは半抜き加工後に抜き戻し加工を行って複数
個のコンデンサ素子部を形成する前に、板状の陽極体の
所定の位置に絶縁機能を有するレジストを塗布してレジ
スト層を形成するようにしたものであり、この製造方法
によれば、エッジ部にもエッチングが進行するため、大
容量の固体電解コンデンサを得ることができ、さらにエ
ッチング前に半抜き加工あるいは抜き戻し加工を行うこ
とにより、エッチング後に行う打ち抜き部位の取り除き
作業時におけるストレスを緩和することができるため、
エッチングピットをつぶすことがなく、容量の減少を抑
えることができ、大容量の固体電解コンデンサを容易な
方法で作製することができるものである。さらに、一枚
の弁作用金属からなる板状の陽極体の表面に一度に多数
個のコンデンサ素子を作製することができ、かつ板の状
態で生産することができるため、量産性を大幅に向上さ
せることができるという作用を有する。
【0024】請求項14に記載の発明は、請求項12ま
たは13に記載の発明において、複素環化合物のモノマ
ー溶剤の塗布、酸化剤および溶剤を予め混合した溶液の
塗布、複素環化合物のモノマー、酸化剤および溶剤を予
め混合した溶液の塗布および複素環化合物のモノマー、
酸化剤、溶剤および導電性粉末を予め混合した溶液の塗
布、溶剤可溶型高分子の塗布およびドーパントを含む溶
液の塗布をスクリーン印刷によって行うようにしたもの
であり、大量生産が可能となるという作用を有する。
【0025】請求項15に記載の発明は、請求項12ま
たは13に記載の発明において、複素環化合物のモノマ
ー溶剤のディップ、酸化剤および溶剤を予め混合した溶
液のディップ、複素環化合物のモノマー、酸化剤および
溶剤を予め混合した溶液のディップおよび複素環化合物
のモノマー、酸化剤、溶剤および導電性粉末を予め混合
した溶液のディップ、溶剤可溶型高分子溶液のディップ
およびドーパントを含む溶液のディップを、一対の金型
の隙間に細孔からの毛細管現象による供給方法によって
供給された溶液で膜を形成してその間を通すことによっ
て行うダイコート法によって行うようにしたものであ
り、ダイコート法を採用することにより必要な量の溶液
のみが付着するために酸化剤の残渣が少なくなり、ま
た、これにより酸化剤による誘電体酸化皮膜の腐食を防
ぐことができ、漏れ電流の低い固体電解コンデンサが得
られるという作用を有する。
【0026】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明する。 (実施の形態1)図1は同実施の形態による固体電解コ
ンデンサの構成を示す断面図であり、同図において、1
6は陽極体17の表面をエッチング処理により粗面化し
てから形成された誘電体酸化皮膜層、18はこの誘電体
酸化皮膜層16上に液相化学酸化重合もしくは溶剤可溶
型の高分子を溶剤と共に塗布した後、上記溶剤を除去す
ることにより形成された導電性高分子層からなる第1の
固体電解質層、19はこの第1の固体電解質層18上に
導電性高分子からなる導電性粉末を含有する液相化学酸
化重合により形成された導電性高分子層からなる第2の
固体電解質層、20はこの第2の固体電解質層19上に
形成された陰極引き出し層である。
【0027】図2は連結状態で複数個同時に形成された
コンデンサ素子部13を示す斜視図であり、同図におい
て、11はベース部材となるアルミニウム箔、14はこ
のアルミニウム箔11の表面の所定位置に形成された絶
縁機能を有するレジスト層、13aと13bはこのレジ
スト層14によって区分された陽極引き出し部と陽極箔
部である。
【0028】次に、このような図2に示したコンデンサ
素子部13、ならびにこのコンデンサ素子部13を用い
て図1に示した固体電解コンデンサを製造する製造方法
について、図3ならびに図4(a)〜(g)を用いて説
明する。
【0029】まず、図3に示すように、縦150mm×1
80mmのシート状に加工されたアルミニウム箔(厚み1
00μm)11を準備し、このアルミニウム箔11の表
面にプレスにより図4(a)に示すように、このアルミ
ニウム箔11の板厚以下の寸法の抜き加工を施して打ち
抜き部12がアルミニウム箔11から離脱、分離しない
ような半抜き加工を行った後、図4(b)に示すよう
に、打ち抜き部12を上記半抜き加工の方向とは逆の方
向から押し返して打ち抜き部12がアルミニウム箔11
から離脱、分離しないような抜き戻し加工を行うことに
より、アルミニウム箔11に複数のコンデンサ素子部1
3を形成する。
【0030】続いて、図4(c)に示すように、このコ
ンデンサ素子部13の所定位置に絶縁性を有するポリア
クリレート樹脂によりスクリーン印刷でレジスト層14
を形成することにより、このレジスト層14を挟んで陽
極引き出し部13aと陽極箔部13bに分離する。続い
て、図4(d)に示すように、アルミニウム箔11の表
面にエッチング処理15を行うことにより同表面を粗面
化し、このエッチング処理15を終えたアルミニウム箔
11の打ち抜き部12をプレス加工によって図4(e)
に示すように打ち抜くことによりコンデンサ素子を形成
するものであり、この形成されたコンデンサ素子を斜視
図で示したのが図2の状態である。
【0031】続いて、図4(f)に示すように、アルミ
ニウム箔11全体を化成液中に浸漬して12Vにて陽極
酸化を行うことによって切り口部を含めて誘電体酸化皮
膜層16を形成した後、図4(g)に示すように、コン
デンサ素子を個片に切り離すと共に、陽極体17の端部
を研磨する(以降、このように作製した陽極体を陽極体
Aと呼ぶ)。
【0032】続いて、このようにして得られた陽極体A
に対して図1に示すように誘電体酸化皮膜層16上に固
体電解質層を形成するために、まず第1の固体電解質層
18として、モノマー液としてエチレンジオキシチオフ
ェン35wt%を含むエタノール溶液を塗布し、これを
105℃で10秒間乾燥した後10分間放置し、次いで
酸化剤としてp−トルエンスルホン酸第2鉄を40wt
%含むブタノール溶液を塗布後、105℃で10秒間乾
燥した後10分間放置する。その後水洗いを行い、10
5℃5分間で乾燥を行うという工程を3回繰り返して行
い、化学酸化重合膜を形成する。
【0033】次に、この第1の固体電解質層18上に形
成する第2の固体電解質層19として、ポリピロール微
粉末13wt%、エチレンジオキシチオフェン15wt
%、p−トルエンスルホン酸第2鉄14wt%、ブタノ
ール20wt%およびエタノール38wt%を予め混合
した溶液を塗布後、105℃で10秒間乾燥し、10分
間放置後水洗いし、105℃5分間で乾燥を行い第2の
固体電解質層19を形成する(以後、導電性高分子層A
と呼ぶ)。次に、この第2の固体電解質層19の表面に
陰極引き出し層20として、コロイダルカーボン懸濁液
を塗布、乾燥することにより得られるカーボン層、およ
び銀ペーストを塗布、乾燥することにより得られる銀ペ
ースト層を設けて陰極引き出し層20を形成した後、エ
ポキシ樹脂により外装して固体電解コンデンサを完成さ
せた。
【0034】(実施の形態2)以下、本発明の第2の実
施の形態について説明する。
【0035】まず、上記第1の実施の形態と同様の方法
により陽極体Aを作製し、この陽極体Aの誘電体酸化皮
膜層16上に固体電解質層を形成するために、まず第1
の固体電解質層18として、モノマー溶液としてエチレ
ンジオキシチオフェン10wt%および酸化剤としてp
−トルエンスルホン酸第2鉄25wt%を予め混合した
エタノール溶液を塗布した後、これを105℃10秒間
で乾燥して10分間放置し、その後水洗いを行い、10
5℃5分間で乾燥を行うという工程を3回繰り返して行
い、化学酸化重合膜を形成する。
【0036】次に、この第1の固体電解質層18上に形
成する第2の固体電解質層19として、ポリピロール微
粉末13wt%、エチレンジオキシチオフェン15wt
%、p−トルエンスルホン酸第2鉄14wt%、ブタノ
ール20wt%およびエタノール38wt%を予め混合
した溶液を塗布後、105℃で10秒間乾燥し、10分
間放置後水洗いし、105℃5分間で乾燥を行い第2の
固体電解質層19を形成する(以後、導電性高分子層B
と呼ぶ)。次に、この第2の固体電解質層19の表面に
陰極引き出し層20としてコロイダルカーボン懸濁液を
塗布、乾燥することにより得られるカーボン層、および
銀ペーストを塗布、乾燥することにより得られる銀ペー
スト層を設けて陰極引き出し層20を形成した後、エポ
キシ樹脂により外装して固体電解コンデンサを完成させ
た。
【0037】(実施の形態3)以下、本発明の第3の実
施の形態について説明する。
【0038】まず、上記第1の実施の形態と同様の方法
により陽極体Aを作製し、この陽極体Aの誘電体酸化皮
膜層16上に固体電解質層を形成するために、まず第1
の固体電解質層18として、イミノ−p−フェニレン構
造中の1位をアルキル基で置換したモノマーから得られ
る溶剤可溶型のポリアニリン1wt%を含むN−メチル
−2−ピロリドンの溶液を塗布した後、150℃で5分
間乾燥を行う。続いて、10wt%p−トルエンスルホ
ン酸水溶液を塗布した後、105℃5分間で乾燥を行う
という工程を3回繰り返すことにより第1の固体電解質
層18を形成する。
【0039】次に、この第1の固体電解質層18上に形
成する第2の固体電解質層19として、ポリピロール微
粉末13wt%、エチレンジオキシチオフェン15wt
%、p−トルエンスルホン酸第2鉄14wt%、ブタノ
ール20wt%およびエタノール38wt%を予め混合
した溶液を塗布後、105℃で10秒間乾燥し、10分
間放置後水洗いし、105℃5分間で乾燥を行い第2の
固体電解質層19を形成する(以後、導電性高分子層C
と呼ぶ)。次に、この第2の固体電解質層19の表面に
陰極引き出し層20としてコロイダルカーボン懸濁液を
塗布、乾燥することにより得られるカーボン層、および
銀ペーストを塗布、乾燥することにより得られる銀ペー
スト層を設けて陰極引き出し層20を形成した後、エポ
キシ樹脂により外装して固体電解コンデンサを完成させ
た。
【0040】(実施の形態4)以下、本発明の第4の実
施の形態について説明する。
【0041】まず、上記第1の実施の形態と同様の方法
により陽極体Aを作製し、この陽極体Aの誘電体酸化皮
膜層16上に導電性高分子層を形成するために、まず第
1の固体電解質層18として、イミノ−p−フェニレン
構造中の1位をアルキル基、4位をスルホン基で置換し
たモノマーから得られる溶剤可溶型のポリアニリン1w
t%を含むN−メチル−2−ピロリドンの溶液を塗布し
た後、150℃5分間で乾燥を行うという工程を3回繰
り返すことにより第1の固体電解質層18を形成する。
【0042】次に、この第1の固体電解質層18上に形
成する第2の固体電解質層19として、ポリピロール微
粉末13wt%、エチレンジオキシチオフェン15wt
%、p−トルエンスルホン酸第2鉄14wt%、ブタノ
ール20wt%およびエタノール38wt%を予め混合
した溶液を塗布後、105℃で10秒間乾燥し、10分
放置後水洗いし、105℃5分間で乾燥して第2の固体
電解質層19を形成した(以後、導電性高分子層Dと呼
ぶ)。次に、この第2の固体電解質層19の表面に陰極
引き出し層20としてコロイダルカーボン懸濁液を塗
布、乾燥することにより得られるカーボン層、および銀
ペーストを塗布、乾燥することにより得られる銀ペース
ト層を設けて陰極引き出し層20を形成した後、エポキ
シ樹脂により外装して固体電解コンデンサを完成させ
た。
【0043】(実施の形態5)以下、本発明の第5の実
施の形態について説明する。まず、150mm×180mm
のシート状に加工されたアルミニウム箔(厚み100μ
m)の表面の所定位置に図5(a)に示すようにエポキ
シ樹脂によりスクリーン印刷でレジスト層14を形成
し、続いて図5(b)に示すように上記レジスト層14
を介して陽極引き出し部13aおよび陽極箔部13bに
分離するようにプレスにより打ち抜き部12の半抜きを
行って、多数個のコンデンサ素子部13を形成する。続
いて、図5(c)に示すようにアルミニウム箔11の表
面にエッチング処理15を行うことにより同表面を粗面
化した後、プレスにて打ち抜き部12を打抜くことによ
り図5(d)に示すようなコンデンサ素子を形成する。
【0044】次に、このコンデンサ素子に局所的にエッ
チング処理を行うことにより、図5(e)に示すように
打ち抜き時に生じたバリを除去する。続いて、図5
(f)に示すようにシート状に加工されたアルミニウム
箔11全体を化成液中に浸漬し、12Vにて陽極酸化を
行い、その切り口部を含めて誘電体酸化皮膜層16を形
成した後、図5(g)に示すように陽極体17の端部を
研磨する(以後、このように作製した陽極体を陽極体B
と呼ぶ)。
【0045】続いて、このようにして得られた陽極体B
に対して図1に示すように、誘電体酸化皮膜層16上に
上記導電性高分子層Aを形成する。次に、この導電性高
分子層Aの表面に陰極引き出し層20としてコロイダル
カーボン懸濁液を塗布、乾燥することにより得られるカ
ーボン層、および銀ペーストを塗布、乾燥することによ
り得られる銀ペースト層を設けて陰極引き出し層20を
形成した後、エポキシ樹脂により外装して固体電解コン
デンサを完成させた。
【0046】(実施の形態6)以下、本発明の第6の実
施の形態について説明する。
【0047】まず、上記第5の実施の形態と同様の方法
により陽極体Bを作製し、この陽極体Bの誘電体酸化皮
膜層16上に上記導電性高分子層Bを形成する。次に、
この導電性高分子層Bの表面に陰極引き出し層20とし
てコロイダルカーボン懸濁液を塗布、乾燥することによ
り得られるカーボン層、および銀ペーストを塗布、乾燥
することにより得られる銀ペースト層を設けて陰極引き
出し層20を形成した後、エポキシ樹脂により外装して
固体電解コンデンサを完成させた。
【0048】(実施の形態7)以下、本発明の第7の実
施の形態について説明する。
【0049】まず、上記第5の実施の形態と同様の方法
により陽極体Bを作製し、この陽極体Bの誘電体酸化皮
膜層16上に上記導電性高分子層Cを形成する。次に、
この導電性高分子層Cの表面に陰極引き出し層20とし
てコロイダルカーボン懸濁液を塗布、乾燥することによ
り得られるカーボン層、および銀ペーストを塗布、乾燥
することにより得られる銀ペースト層を設けて陰極引き
出し層20を形成した後、エポキシ樹脂により外装して
固体電解コンデンサを完成させた。
【0050】(実施の形態8)以下、本発明の第8の実
施の形態について説明する。まず、上記第5の実施の形
態と同様の方法により陽極体Bを作製し、この陽極体B
の誘電体酸化皮膜層16上に上記導電性高分子層Dを形
成する。次に、この導電性高分子層Dの表面に陰極引き
出し層20としてコロイダルカーボン懸濁液を塗布、乾
燥することにより得られるカーボン層、および銀ペース
トを塗布、乾燥することにより得られる銀ペースト層を
設けて陰極引き出し層20を形成した後、エポキシ樹脂
により外装して固体電解コンデンサを完成させた。
【0051】(比較例1)以下、第1の比較例について
説明する。まず、予めエッチングされた弁作用金属箔か
らなるシート状のマザー金属箔にコ字状の切込溝を設け
ることにより複数個のコンデンサ素子箔21を形成した
後、図6(a)に示すように、この各コンデンサ素子箔
21にレジスト層22を形成して陽極引き出し部21a
と陽極箔部21bとに分離する(以後、このように作製
した陽極体を陽極体Cと呼ぶ)。その後、図6(b)に
示すようにプレスにて打ち抜き部23を打抜くことによ
りコンデンサ素子を形成する。
【0052】続いて、このようにして得られた陽極体C
に対して図1に示すように誘電体酸化皮膜層16上に上
記導電性高分子層Aを形成し、この導電性高分子層Aの
表面に陰極引き出し層20としてコロイダルカーボン懸
濁液を塗布、乾燥することにより得られるカーボン層、
および銀ペーストを塗布、乾燥することにより得られる
銀ペースト層を設けて陰極引き出し層20を形成した
後、エポキシ樹脂により外装して固体電解コンデンサを
完成させた。
【0053】(比較例2)以下、第2の比較例について
説明する。まず、上記第1の比較例と同様の方法により
陽極体Cを作製し、この陽極体Cを過硫酸アンモニウム
0.04mol/lの水溶液に減圧下で10分間浸漬し
た後、乾燥する。これをピロール単量体を含むアセトニ
トリル溶液に減圧下で10分間浸漬して酸化アルミニウ
ム誘電体酸化皮膜上にポリピロール薄膜を形成し、次に
ピロール単量体0.2mol/l、シュウ酸0.02m
ol/lおよび支持電解質としてトルエンスルホン酸テ
トラブチルアンモニウム0.05mol/lを含む水溶
液に浸漬した。このようにした陽極体Cを陽極とし、ス
テンレス板を陰極として電流密度0.5mA/cm2の条
件下で150分間定電流電解を行いポリピロールの重合
膜を形成する(以降、導電性高分子層Eと呼ぶ)。次
に、この導電性高分子層Eの表面に陰極引き出し層20
としてコロイダルカーボン懸濁液を塗布、乾燥すること
により得られるカーボン層、および銀ペーストを塗布、
乾燥することにより得られる銀ペースト層を設けて陰極
引き出し層20を形成した後、エポキシ樹脂により外装
して固体電解コンデンサを完成させた。
【0054】(比較例3)以下、第3の比較例について
説明する。まず、上記第1の比較例と同様の方法により
陽極体Cを作製し、この陽極体Cの誘電体酸化皮膜層1
6上に上記導電性高分子層Eを形成する。次に、この導
電性高分子層Eの表面に陰極引き出し層20としてコロ
イダルカーボン懸濁液を塗布、乾燥することにより得ら
れるカーボン層、および銀ペーストを塗布、乾燥するこ
とにより得られる銀ペースト層を設けて陰極引き出し層
20を形成した後、エポキシ樹脂により外装して固体電
解コンデンサを完成させた。
【0055】上記実施の形態1から8、および比較例1
から3により作製した固体電解コンデンサの特性および
厚み50μAの導電性高分子層を得るために要した時間
の結果を(表1)に示す。なお、試験に供した固体電解
コンデンサは各々10個とし、その平均値を結果として
示した。
【0056】
【表1】
【0057】(表1)より明らかな通り、本発明の実施
の形態1から8の方法で作製した固体電解コンデンサ
は、陽極箔部に塗布した固体電解質がレジスト層下部の
弁作用金属のエッチングピット内を毛細管現象により拡
散することがないので、陽極引き出し部との短絡や、こ
れによる漏れ電流の増大がない上、固体電解質層の形成
に際して、誘電体酸化皮膜の劣化を引き起こす酸化剤を
使用しないもしくは最小限の使用量に留めているため、
漏れ電流をより小さく制御できるものである。
【0058】また導電性高分子の第2の固体電解質層中
に導電性粉末を添加することにより、必要な厚みの導電
性高分子層を簡便な方法かつ短時間で得ることができる
ものである。さらに導電性粉末を高い電気伝導度を有す
る導電性高分子を用いて作製しているため、インピーダ
ンス特性の優れた固体電解コンデンサが得られるもので
ある。
【0059】また本発明の実施の形態1から8の方法で
作製した固体電解コンデンサは、打ち抜き部位の取り除
き作業時におけるストレスを緩和することができるた
め、エッチングピットをつぶすことがない上に、導電性
高分子層の第1の固体電解質層がエッチングピット内を
十分に被覆するため、大容量の固体電解コンデンサが容
易な方法で作製できるものである。
【0060】以上のことから、本発明の固体電解コンデ
ンサおよびその製造方法は、容易な工程で、周波数特
性、漏れ電流特性および信頼性等のコンデンサ特性に優
れた固体電解コンデンサを得ることができるものであ
る。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明による固体電解コン
デンサおよびその製造方法は、弁作用金属からなる板状
の陽極体の表面の両端部を除く部分に形成された絶縁機
能を有するレジスト層と、このレジスト層を挟んで同陽
極体の表面の一端部に設けられた陽極引き出し部と、同
じくレジスト層を挟んで同陽極体の表面の他端部に同表
面をエッチング処理により粗面化してから形成された誘
電体酸化皮膜層と、この誘電体酸化皮膜層上に液相化学
酸化重合もしくは溶剤可溶型の高分子を溶剤と共に塗布
し上記溶剤を除去することにより形成された導電性高分
子層からなる第1の固体電解質層と、この第1の固体電
解質層上に導電性高分子からなる導電性粉末を含有する
液相化学酸化重合により形成された導電性高分子層から
なる第2の固体電解質層と、この第2の固体電解質層上
に形成された陰極引き出し層からなる構成としたもので
あり、この構成によれば、容易な工程で、周波数特性、
漏れ電流特性および信頼性等のコンデンサ特性に優れた
大容量の固体電解コンデンサを得ることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による固体電解コンデン
サの構成を機械的に示す断面図
【図2】本発明の第1の実施の形態により作製されたコ
ンデンサ素子の斜視図
【図3】同実施の形態によるコンデンサ素子を作製する
工程を示す斜視図
【図4】同実施の形態によるコンデンサ素子を作製する
製造方法を示す製造工程図
【図5】本発明の第5の実施の形態によるコンデンサ素
子を作製する製造方法を示す製造工程図
【図6】比較例によるコンデンサ素子を作製する製造方
法を示す製造工程図
【符号の説明】
11 アルミニウム箔 12 打ち抜き部 13 コンデンサ素子部 13a 陽極引き出し部 13b 陽極箔部 14 レジスト層 15 エッチング処理部 16 誘電体酸化皮膜層 17 陽極体 18 導電性高分子の第1の固体電解質層 19 導電性高分子の第2の固体電解質層 20 陰極引き出し層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 元信 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 斉藤 佳津代 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 新田 幸弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 尾崎 潤二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属からなる板状の陽極体の表面
    の両端部を除く部分に形成された絶縁機能を有するレジ
    スト層と、このレジスト層を挟んで同陽極体の表面の一
    端部に設けられた陽極引き出し部と、同じくレジスト層
    を挟んで同陽極体の表面の他端部に同表面をエッチング
    処理により粗面化してから形成された誘電体酸化皮膜層
    と、この誘電体酸化皮膜層上に液相化学酸化重合もしく
    は溶剤可溶型の高分子を溶剤と共に塗布し上記溶剤を除
    去することにより形成された導電性高分子層からなる第
    1の固体電解質層と、この第1の固体電解質層上に導電
    性高分子からなる導電性粉末を含有する液相化学酸化重
    合により形成された導電性高分子層からなる第2の固体
    電解質層と、この第2の固体電解質層上に形成された陰
    極引き出し層からなる固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 第1の固体電解質層が複素環化合物のモ
    ノマー溶液を塗布あるいはディップし、次いで酸化剤お
    よび溶剤を予め混合した溶液を塗布あるいはディップす
    ることにより形成された化学酸化重合膜であり、第2の
    固体電解質層が複素環化合物のモノマー、酸化剤、溶剤
    および導電性粉末を予め混合した溶液を塗布あるいはデ
    ィップし加熱あるいは溶剤を除去することにより形成さ
    れた化学酸化重合膜である請求項1に記載の固体電解コ
    ンデンサ。
  3. 【請求項3】 第1の固体電解質層が複素環化合物のモ
    ノマー、酸化剤および溶剤を予め混合した溶液を塗布あ
    るいはディップし加熱あるいは溶剤を除去することによ
    り形成された化学酸化重合膜であり、第2の固体電解質
    層が複素環化合物のモノマー、酸化剤、溶剤および導電
    性粉末を予め混合した溶液を塗布あるいはディップし加
    熱あるいは溶剤を除去することにより形成された化学酸
    化重合膜である請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 第1の固体電解質層が溶剤可溶型の高分
    子を塗布あるいはディップし加熱あるいは溶剤を除去す
    ることにより形成された膜にドーパントを含有した溶液
    を塗布あるいはディップし加熱あるいは溶剤を除去する
    ことにより導電性を発現させた膜であり、第2の固体電
    解質層が複素環化合物のモノマー、酸化剤、溶剤および
    導電性粉末を予め混合した溶液を塗布あるいはディップ
    し加熱あるいは溶剤を除去することにより形成された化
    学酸化重合膜である請求項1に記載の固体電解コンデン
    サ。
  5. 【請求項5】 第1の固体電解質層が溶剤可溶型の高分
    子を塗布あるいはディップし加熱あるいは溶剤を除去す
    ることにより形成された膜であり、第2の固体電解質層
    が複素環化合物のモノマー、酸化剤、溶剤および導電性
    粉末を予め混合した溶液を塗布あるいはディップし加熱
    あるいは溶剤を除去することにより形成された化学酸化
    重合膜である請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】 複素環化合物のモノマーがピロール、ア
    ニリン、チオフェンまたはこれらの誘導体を含む化合物
    である請求項1〜5のいずれか一つに記載の固体電解コ
    ンデンサ。
  7. 【請求項7】 導電性粉末がアニリン、チオフェン、ピ
    ロールまたはこれらの誘導体のいずれかを繰り返し単位
    として含む導電性高分子である請求項1〜6のいずれか
    一つに記載の固体電解コンデンサ。
  8. 【請求項8】 溶剤可溶型の高分子がアニリン、チオフ
    ェン、ピロールまたはこれらの誘導体のいずれかを繰り
    返し単位として含む導電性高分子である請求項1または
    4〜7のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ。
  9. 【請求項9】 酸化剤が遷移金属の塩あるいは過硫酸ま
    たはその塩である請求項1〜8のいずれか一つに記載の
    固体電解コンデンサ。
  10. 【請求項10】 溶剤が水及び極性有機溶剤である請求
    項1〜9のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ。
  11. 【請求項11】 弁作用金属がアルミニウムまたはタン
    タルである請求項1〜10のいずれか一つに記載の固体
    電解コンデンサ。
  12. 【請求項12】 弁作用金属からなる板状の陽極体の表
    面にこの陽極体の板厚以下の寸法の抜き加工を施して打
    ち抜き部が陽極体から離脱、分離しないような半抜き加
    工、あるいはこの半抜き加工後、打ち抜き部を上記半抜
    き加工の方向とは逆の方向から押し返して打ち抜き部が
    陽極体から離脱、分離しないような抜き戻し加工を行う
    ことにより複数個のコンデンサ素子部を形成した後、各
    コンデンサ素子部の表面の両端部を除く部分に絶縁機能
    を有するレジストを塗布してレジスト層を形成すること
    によってこのレジスト層を挟んで一方を陽極引き出し
    部、他方を陽極箔部とし、続いて、この陽極箔部とした
    方の表面をエッチング処理することにより粗面化してか
    ら誘電体酸化皮膜層を形成し、この誘電体酸化皮膜層上
    に液相化学酸化重合もしくは溶剤可溶型の高分子を溶剤
    と共に塗布した後、上記溶剤を除去することにより導電
    性高分子層からなる第1の固体電解質層を形成し、続い
    てこの第1の固体電解質層上に導電性高分子からなる導
    電性粉末を含有する液相化学酸化重合により導電性高分
    子層からなる第2の固体電解質層を形成した後、この第
    2の固体電解質層上に陰極引き出し層を形成することに
    よりコンデンサ素子を得るようにした固体電解コンデン
    サの製造方法。
  13. 【請求項13】 板状の陽極体の表面に半抜き加工、あ
    るいは半抜き加工後に抜き戻し加工を行って複数個のコ
    ンデンサ素子部を形成する前に、板状の陽極体の所定の
    位置に絶縁機能を有するレジストを塗布してレジスト層
    を形成するようにした請求項12に記載の固体電解コン
    デンサの製造方法。
  14. 【請求項14】 複素環化合物のモノマー溶液の塗布、
    酸化剤および溶剤を予め混合した溶液の塗布、複素環化
    合物モノマー、酸化剤および溶剤を予め混合した溶液の
    塗布および複素環化合物のモノマー、酸化剤、溶剤およ
    び導電性粉末を予め混合した溶液の塗布、溶剤可溶型高
    分子の塗布、およびドーパントを含む溶液の塗布をスク
    リーン印刷によって行うようにした請求項12または1
    3に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  15. 【請求項15】 複素環化合物のモノマー溶液のディッ
    プ、酸化剤および溶剤を予め混合した溶液のディップ、
    複素環化合物モノマー、酸化剤および溶剤を予め混合し
    た溶液のディップおよび複素環化合物のモノマー、酸化
    剤、溶剤および導電性粉末を予め混合した溶液のディッ
    プ、溶剤可溶型高分子溶液のディップおよびドーパント
    を含む溶液のディップを、一対の金型の隙間に細孔から
    の毛細管現象による供給方法によって供給された溶液で
    膜を形成してその間を通すことによって行うダイコート
    法により行うようにした請求項12または13に記載の
    固体電解コンデンサの製造方法。
JP9352641A 1997-12-22 1997-12-22 固体電解コンデンサおよびその製造方法 Pending JPH11186105A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9352641A JPH11186105A (ja) 1997-12-22 1997-12-22 固体電解コンデンサおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9352641A JPH11186105A (ja) 1997-12-22 1997-12-22 固体電解コンデンサおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11186105A true JPH11186105A (ja) 1999-07-09

Family

ID=18425442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9352641A Pending JPH11186105A (ja) 1997-12-22 1997-12-22 固体電解コンデンサおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11186105A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007048936A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Nichicon Corp 固体電解コンデンサの製造方法
JP2008028211A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Nichicon Corp 固体電解コンデンサの製造方法
JP2009260017A (ja) * 2008-04-16 2009-11-05 Nec Tokin Corp 固体電解コンデンサの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007048936A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Nichicon Corp 固体電解コンデンサの製造方法
JP2008028211A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Nichicon Corp 固体電解コンデンサの製造方法
JP2009260017A (ja) * 2008-04-16 2009-11-05 Nec Tokin Corp 固体電解コンデンサの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1997041577A1 (en) Solid electrolyte capacitor and its manufacture
JP3036027B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH07130579A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP3026817B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP3030054B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH11186105A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JPH10340831A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2001110685A (ja) 固体電解コンデンサ
JP3281658B2 (ja) 固体電解コンデンサとその製造方法
JP2768061B2 (ja) 積層型固体電解コンデンサの製造方法
JP3911785B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP4543580B2 (ja) 積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法
JP3750476B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2000297142A (ja) 固体電解質形成用重合液と製造方法、およびこれらを用いた固体電解コンデンサの製造方法
JP3092512B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH0536575A (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JPH10321474A (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP3800913B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP4442361B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH11121280A (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2765440B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2924251B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH0645197A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2001155965A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2002299183A (ja) アルミ固体電解コンデンサおよびその製造方法