JPH1112735A - ダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法 - Google Patents
ダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法Info
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- JPH1112735A JPH1112735A JP16868297A JP16868297A JPH1112735A JP H1112735 A JPH1112735 A JP H1112735A JP 16868297 A JP16868297 A JP 16868297A JP 16868297 A JP16868297 A JP 16868297A JP H1112735 A JPH1112735 A JP H1112735A
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- carbon thin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大気圧近傍の圧力の下で、ガス雰囲気を問わ
ず、均一な放電プラズマを発生させて、ダイヤモンド状
炭素薄膜を基材表面に高速、且つ、低温で製造する方法
を提供する。 【解決手段】 大気圧近傍の圧力下で、対向電極の少な
くとも一方の対向面に固体誘電体を設置し、炭素並びに
酸素及び/又は水素を含有するガス雰囲気下で、当該対
向電極間にパルス化された電界を印加することにより放
電プラズマを発生させることを特徴とする。
ず、均一な放電プラズマを発生させて、ダイヤモンド状
炭素薄膜を基材表面に高速、且つ、低温で製造する方法
を提供する。 【解決手段】 大気圧近傍の圧力下で、対向電極の少な
くとも一方の対向面に固体誘電体を設置し、炭素並びに
酸素及び/又は水素を含有するガス雰囲気下で、当該対
向電極間にパルス化された電界を印加することにより放
電プラズマを発生させることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気圧近傍の圧力
下に於いて、放電プラズマを利用して、基材の表面にダ
イヤモンド状炭素薄膜を製造する方法に関する。
下に於いて、放電プラズマを利用して、基材の表面にダ
イヤモンド状炭素薄膜を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンド状炭素薄膜は、硬度、高屈
折率、電気導電性など優れた物性を有しており、装飾
用、工具用、電子デバイス用など被覆材料として幅広い
用途に使用されつつある。
折率、電気導電性など優れた物性を有しており、装飾
用、工具用、電子デバイス用など被覆材料として幅広い
用途に使用されつつある。
【0003】従来より、ダイヤモンド状炭素薄膜の製造
方法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、イオン
ビ−ム法、イオンプレ−ティング法等が知られており、
例えば、特開昭58−91100号公報には、熱CVD
法により、炭素含有ガスと水素ガスを用いて、ダイヤモ
ンド状炭素薄膜を形成する方法が記載されており、特開
昭64−31974号公報には、プラズマCVD法によ
り、炭素含有ガスと不活性ガスを用いて、成膜する方法
が記載されている。
方法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、イオン
ビ−ム法、イオンプレ−ティング法等が知られており、
例えば、特開昭58−91100号公報には、熱CVD
法により、炭素含有ガスと水素ガスを用いて、ダイヤモ
ンド状炭素薄膜を形成する方法が記載されており、特開
昭64−31974号公報には、プラズマCVD法によ
り、炭素含有ガスと不活性ガスを用いて、成膜する方法
が記載されている。
【0004】しかしながら、上記熱CVD法及びプラズ
マCVD法は、真空度が低い状態で成膜するため、生成
した炭素含有活性種が基材表面に到達する前に、該活性
種同士が衝突して、別種の活性種を生成し、純粋なダイ
ヤモンド状炭素薄膜が形成されず、更に、基材温度が8
00℃以上の高温であるため、特定の基材にしか成膜で
きないという欠点を有していた。又、低圧条件下に於け
る薄膜合成は、真空設備が必要である上に、プラズマ密
度が大きくならず、成膜速度が遅い。これらはコスト的
に工業的には不利であるため、電子部品、光学部品等の
高価な処理品に対してしか適応されていない。
マCVD法は、真空度が低い状態で成膜するため、生成
した炭素含有活性種が基材表面に到達する前に、該活性
種同士が衝突して、別種の活性種を生成し、純粋なダイ
ヤモンド状炭素薄膜が形成されず、更に、基材温度が8
00℃以上の高温であるため、特定の基材にしか成膜で
きないという欠点を有していた。又、低圧条件下に於け
る薄膜合成は、真空設備が必要である上に、プラズマ密
度が大きくならず、成膜速度が遅い。これらはコスト的
に工業的には不利であるため、電子部品、光学部品等の
高価な処理品に対してしか適応されていない。
【0005】このため、大気圧近傍の圧力下で放電プラ
ズマを発生させる方法が提案され、例えば、特開平2−
48626号公報には、ヘリウム雰囲気下で処理を行う
方法が開示されており、又、特開平4−74525号公
報には、アルゴンとアセトン及び/又はヘリウムからな
る雰囲気下で処理を行う方法が開示されている。
ズマを発生させる方法が提案され、例えば、特開平2−
48626号公報には、ヘリウム雰囲気下で処理を行う
方法が開示されており、又、特開平4−74525号公
報には、アルゴンとアセトン及び/又はヘリウムからな
る雰囲気下で処理を行う方法が開示されている。
【0006】しかし、上記の方法は、いずれもヘリウム
又はアセトンを含有するガス雰囲気でプラズマを発生さ
せる方法であり、ガス雰囲気が限定され、これらのガス
雰囲気下では、ダイヤモンド状炭素薄膜が生成するのに
十分な電子密度が得られない。このため、大気圧近傍の
圧力下では、ダイヤモンド状炭素薄膜を作ろうとする試
みはなされていなかった。
又はアセトンを含有するガス雰囲気でプラズマを発生さ
せる方法であり、ガス雰囲気が限定され、これらのガス
雰囲気下では、ダイヤモンド状炭素薄膜が生成するのに
十分な電子密度が得られない。このため、大気圧近傍の
圧力下では、ダイヤモンド状炭素薄膜を作ろうとする試
みはなされていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題を解消するためになされたものであり、大気圧近
傍の圧力の下で、均一且つ電子密度の高い放電プラズマ
を発生させて、ダイヤモンド状炭素薄膜を基材表面に高
速、且つ、低温で製造する方法を提供する。
な問題を解消するためになされたものであり、大気圧近
傍の圧力の下で、均一且つ電子密度の高い放電プラズマ
を発生させて、ダイヤモンド状炭素薄膜を基材表面に高
速、且つ、低温で製造する方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明(以下、第1発明という)のダイヤモンド状炭素薄
膜の製造方法は、大気圧近傍の圧力下で、対向電極の少
なくとも一方の対向面に固体誘電体を設置し、炭素並び
に酸素及び/又は水素を含有するガス雰囲気下で、当該
対向電極間にパルス化された電界を印加することにより
放電プラズマを発生させることを特徴とする。
発明(以下、第1発明という)のダイヤモンド状炭素薄
膜の製造方法は、大気圧近傍の圧力下で、対向電極の少
なくとも一方の対向面に固体誘電体を設置し、炭素並び
に酸素及び/又は水素を含有するガス雰囲気下で、当該
対向電極間にパルス化された電界を印加することにより
放電プラズマを発生させることを特徴とする。
【0009】本願の請求項2に記載の発明(以下、第2
発明という)のダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法は、
第1発明に於いて、対向電極間の放電電流密度が0.2
〜300mA/cm2 である放電プラズマを利用するこ
とを特徴とする。
発明という)のダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法は、
第1発明に於いて、対向電極間の放電電流密度が0.2
〜300mA/cm2 である放電プラズマを利用するこ
とを特徴とする。
【0010】本願の請求項3に記載の発明(以下、第3
発明という)のダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法は、
第1発明又は第2発明に於いて、立ち上がり時間及び/
又は立ち下がり時間が40ns〜100μs、電界強度
が1〜100kV/cmであるパルス電界を印加するこ
とを特徴とする。
発明という)のダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法は、
第1発明又は第2発明に於いて、立ち上がり時間及び/
又は立ち下がり時間が40ns〜100μs、電界強度
が1〜100kV/cmであるパルス電界を印加するこ
とを特徴とする。
【0011】本願の請求項4に記載の発明(以下、第4
発明という)のダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法は、
第1発明、第2発明又は第3発明に於いて、パルス化さ
れた電界に於ける、周波数が1〜100kHz、パルス
継続時間が1〜1000μsとなされていることを特徴
とする。
発明という)のダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法は、
第1発明、第2発明又は第3発明に於いて、パルス化さ
れた電界に於ける、周波数が1〜100kHz、パルス
継続時間が1〜1000μsとなされていることを特徴
とする。
【0012】上記発明に於いて、第1発明〜第4発明
は、相互に関連する発明であるので、これらを纏めて本
発明と呼び、以下に説明する。
は、相互に関連する発明であるので、これらを纏めて本
発明と呼び、以下に説明する。
【0013】本発明に於いて、大気圧近傍の圧力下と
は、100〜800Torrの圧力下を指す。圧力調整
が容易で、装置が簡便になる700〜780Torrの
範囲が好ましい。
は、100〜800Torrの圧力下を指す。圧力調整
が容易で、装置が簡便になる700〜780Torrの
範囲が好ましい。
【0014】本発明のプラズマ発生方法は、一対の対向
電極を有し、当該電極の対向面の少なくとも一方に固体
誘電体が設置されている装置に於いて行われる。プラズ
マが発生する部位は、上記電極の一方に固体誘電体を設
置した場合は、固体誘電体と電極の間、上記電極の双方
に固体誘電体を設置した場合は、固体誘電体同士の間の
空間である。
電極を有し、当該電極の対向面の少なくとも一方に固体
誘電体が設置されている装置に於いて行われる。プラズ
マが発生する部位は、上記電極の一方に固体誘電体を設
置した場合は、固体誘電体と電極の間、上記電極の双方
に固体誘電体を設置した場合は、固体誘電体同士の間の
空間である。
【0015】上記電極としては、銅、アルミニウム等の
金属単体、ステンレス、真鍮等の合金、金属間化合物等
からなるものが挙げられる。上記対向電極は、電界集中
によるアーク放電の発生を避けるために、対向電極間の
距離が略一定となる構造であることが好ましい。この条
件を満たす電極構造としては、平行平板型、円筒対向平
板型、球対向平板型、双曲面対向平板型、同軸円筒型構
造等が挙げられる。
金属単体、ステンレス、真鍮等の合金、金属間化合物等
からなるものが挙げられる。上記対向電極は、電界集中
によるアーク放電の発生を避けるために、対向電極間の
距離が略一定となる構造であることが好ましい。この条
件を満たす電極構造としては、平行平板型、円筒対向平
板型、球対向平板型、双曲面対向平板型、同軸円筒型構
造等が挙げられる。
【0016】上記固体誘電体は、上記電極の対向面の一
方又は双方に設置する。この際、固体誘電体と設置され
る側の電極が密着し、且つ、接する電極の対向面を完全
に覆うようにする。固体誘電体によって覆われずに電極
同士が直接対向する部位があると、そこからアーク放電
が生じるためである。
方又は双方に設置する。この際、固体誘電体と設置され
る側の電極が密着し、且つ、接する電極の対向面を完全
に覆うようにする。固体誘電体によって覆われずに電極
同士が直接対向する部位があると、そこからアーク放電
が生じるためである。
【0017】上記固体誘電体としては、ポリテトラフル
オロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラス
チック、ガラス、二酸化珪素、酸化アルミニウム、二酸
化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、チタン
酸バリウム等の複酸化物等が挙げられる。
オロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラス
チック、ガラス、二酸化珪素、酸化アルミニウム、二酸
化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、チタン
酸バリウム等の複酸化物等が挙げられる。
【0018】上記固体誘電体の形状は、シート状でもフ
ィルム状でもよいが、厚みが0.05〜4mmであるこ
とが好ましい。厚すぎると放電プラズマを発生するのに
高電圧を要し、薄すぎると電圧印加時に絶縁破壊が起こ
りアーク放電が発生するためである。
ィルム状でもよいが、厚みが0.05〜4mmであるこ
とが好ましい。厚すぎると放電プラズマを発生するのに
高電圧を要し、薄すぎると電圧印加時に絶縁破壊が起こ
りアーク放電が発生するためである。
【0019】上記電極間の距離は、固体誘電体の厚さ、
印加電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考慮し
て決定されるが、1〜50mmであることが好ましい。
1mm未満では、電極間の間隔を置いて設置するのに充
分でない。50mmを超えると、均一な放電プラズマを
発生させることが困難である。
印加電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考慮し
て決定されるが、1〜50mmであることが好ましい。
1mm未満では、電極間の間隔を置いて設置するのに充
分でない。50mmを超えると、均一な放電プラズマを
発生させることが困難である。
【0020】図1にパルス電圧波形の例を示す。波形
(A)、(B)はインパルス型、波形(C)は方形波
型、波形(D)は変調型の波形である。図1には電圧印
加が正負の繰り返しであるものを挙げたが、正又は負の
いずれかの極性側に電圧を印加するタイプのパルスを用
いても良い。
(A)、(B)はインパルス型、波形(C)は方形波
型、波形(D)は変調型の波形である。図1には電圧印
加が正負の繰り返しであるものを挙げたが、正又は負の
いずれかの極性側に電圧を印加するタイプのパルスを用
いても良い。
【0021】本発明に於けるパルス電圧波形は、ここで
挙げた波形に限定されないが、パルスの立ち上がり時間
及び立ち下がり時間が短いほどプラズマ発生の際のガス
の電離が効率よく行われる。
挙げた波形に限定されないが、パルスの立ち上がり時間
及び立ち下がり時間が短いほどプラズマ発生の際のガス
の電離が効率よく行われる。
【0022】特に、パルスの立ち上がり時間及び/又は
立ち下がり時間が40ns〜100μsであることが好
ましく、より好ましくは50ns〜5μsである。40
ns未満では現実的でなく、100μsを超えると放電
状態がアークに移行し易く不安定なものとなる。尚、こ
こでいう立ち上がり時間とは、電圧変化が連続して正で
ある時間、立ち下がり時間とは、電圧変化が連続して負
である時間を指すものとする。
立ち下がり時間が40ns〜100μsであることが好
ましく、より好ましくは50ns〜5μsである。40
ns未満では現実的でなく、100μsを超えると放電
状態がアークに移行し易く不安定なものとなる。尚、こ
こでいう立ち上がり時間とは、電圧変化が連続して正で
ある時間、立ち下がり時間とは、電圧変化が連続して負
である時間を指すものとする。
【0023】更に、パルス波形、立ち上がり時間、周波
数の異なるパルスを用いて変調を行ってもよい。このよ
うな変調は高速連続製造を行うのに適している。
数の異なるパルスを用いて変調を行ってもよい。このよ
うな変調は高速連続製造を行うのに適している。
【0024】パルス電界の周波数は、1kHz〜100
kHzであることが好ましい。1kHz未満であると処
理に時間がかかりすぎ、100kHzを超えるとアーク
放電が発生し易くなる。
kHzであることが好ましい。1kHz未満であると処
理に時間がかかりすぎ、100kHzを超えるとアーク
放電が発生し易くなる。
【0025】又、パルス継続時間は、1μs〜1000
μsであることが好ましく、より好ましくは3μs〜2
00μsである。1μs未満であると放電が不安定なも
のとなり、1000μsを超えるとアーク放電に移行し
易くなる。ここに於いて、上記のパルス継続時間とは、
図2中に例を示してあるが、ON、OFFの繰り返しか
らなるパルス電界に於ける、パルスが連続する時間をい
う。図2(a)のような間欠型のパルスでは、パルス継
続時間はパルス幅時間と等しいが、図2(b)のような
波形のパルスでは、パルス幅時間と異なり、一連の複数
のパルスを含んだ時間をいう。
μsであることが好ましく、より好ましくは3μs〜2
00μsである。1μs未満であると放電が不安定なも
のとなり、1000μsを超えるとアーク放電に移行し
易くなる。ここに於いて、上記のパルス継続時間とは、
図2中に例を示してあるが、ON、OFFの繰り返しか
らなるパルス電界に於ける、パルスが連続する時間をい
う。図2(a)のような間欠型のパルスでは、パルス継
続時間はパルス幅時間と等しいが、図2(b)のような
波形のパルスでは、パルス幅時間と異なり、一連の複数
のパルスを含んだ時間をいう。
【0026】更に、放電を安定させるためには、放電時
間1ms内に、少なくとも1μs継続するOFF時間を
有することが好ましい。
間1ms内に、少なくとも1μs継続するOFF時間を
有することが好ましい。
【0027】上記放電は電界の印加によって行われる。
電界の大きさは適宜決められるが、本発明に於いては、
電極間の電界強度が1〜100kV/cmとなる範囲に
することが好ましい。電界強度が1kV/cm未満であ
るとダイヤモンド薄膜形成に時間がかかりすぎ、100
kV/cmを超えるとアーク放電が発生し易くなる。
又、上記パルス電圧の印加に於いて、直流を重畳しても
よい。
電界の大きさは適宜決められるが、本発明に於いては、
電極間の電界強度が1〜100kV/cmとなる範囲に
することが好ましい。電界強度が1kV/cm未満であ
るとダイヤモンド薄膜形成に時間がかかりすぎ、100
kV/cmを超えるとアーク放電が発生し易くなる。
又、上記パルス電圧の印加に於いて、直流を重畳しても
よい。
【0028】図3に、このようなパルス電界を印加する
際の電源のブロック図を示す。更に、図4に、電源の等
価回路図を示す。図4にSWと記されているのはスイッ
チとして機能する半導体素子である。上記スイッチとし
て500ns以下のターンオン時間及びターンオフ時間
を有する半導体素子を用いることにより、上記のような
電界強度が1〜100kV/cmであり、且つ、パルス
の立ち上がり時間及び立ち下がり時間が40ns〜10
0μsであるような高電圧、且つ、高速のパルス電界を
実現することができる。
際の電源のブロック図を示す。更に、図4に、電源の等
価回路図を示す。図4にSWと記されているのはスイッ
チとして機能する半導体素子である。上記スイッチとし
て500ns以下のターンオン時間及びターンオフ時間
を有する半導体素子を用いることにより、上記のような
電界強度が1〜100kV/cmであり、且つ、パルス
の立ち上がり時間及び立ち下がり時間が40ns〜10
0μsであるような高電圧、且つ、高速のパルス電界を
実現することができる。
【0029】以下、図4の等価回路図を参照して、電源
の原理を簡単に説明する。+Eは、正極性の直流電圧供
給部、−Eは、負極性の直流電圧供給部である。SW1
〜4は、上記のような高速半導体素子から構成されるス
イッチ素子である。D1〜4はダイオードを示してい
る。I1 〜I4 は電流の流れ方向を表している。
の原理を簡単に説明する。+Eは、正極性の直流電圧供
給部、−Eは、負極性の直流電圧供給部である。SW1
〜4は、上記のような高速半導体素子から構成されるス
イッチ素子である。D1〜4はダイオードを示してい
る。I1 〜I4 は電流の流れ方向を表している。
【0030】第一に、SW1がONにすると、正極性の
負荷が電流I1 の流れ方向に充電する。次に、SW1が
OFFになってから、SW2を瞬時にONにすることに
より、充電された電荷が、SW2とD4を通ってI3 の
方向に充電される。また次に、SW2がOFFになって
から、SW3をONにすると、負極性の負荷が電流I2
の流れ方向に充電する。次に、SW3がOFFになって
から、SW4を瞬時にONにすることにより、充電され
た電荷が、SW4とD2を通ってI4 の方向に充電され
る。上記一連の操作を繰り返し、図5の出力パルスを得
ることができる。表1にこの動作表を示す。
負荷が電流I1 の流れ方向に充電する。次に、SW1が
OFFになってから、SW2を瞬時にONにすることに
より、充電された電荷が、SW2とD4を通ってI3 の
方向に充電される。また次に、SW2がOFFになって
から、SW3をONにすると、負極性の負荷が電流I2
の流れ方向に充電する。次に、SW3がOFFになって
から、SW4を瞬時にONにすることにより、充電され
た電荷が、SW4とD2を通ってI4 の方向に充電され
る。上記一連の操作を繰り返し、図5の出力パルスを得
ることができる。表1にこの動作表を示す。
【0031】
【表1】
【0032】この回路の利点は、負荷のインピーダンス
が高い場合であっても、充電されている電荷をSW2と
D4又はSW4とD2を動作させることによって確実に
放電することができる点、及び、高速ターンオンのスイ
ッチ素子であるSW1、SW3を使って高速に充電を行
うことができる点にあり、このため、図5のように立ち
上がり時間、立ち下がり時間の非常に早いパルス信号を
得ることができる。
が高い場合であっても、充電されている電荷をSW2と
D4又はSW4とD2を動作させることによって確実に
放電することができる点、及び、高速ターンオンのスイ
ッチ素子であるSW1、SW3を使って高速に充電を行
うことができる点にあり、このため、図5のように立ち
上がり時間、立ち下がり時間の非常に早いパルス信号を
得ることができる。
【0033】上記の方法により得られる放電に於いて、
対向電極間の放電電流密度は、0.2〜300mA/c
m2 であることが好ましい。
対向電極間の放電電流密度は、0.2〜300mA/c
m2 であることが好ましい。
【0034】上記放電電流密度とは、放電により電極間
に流れる電流値を、放電空間に於ける電流の流れ方向と
直交する方向の面積で除した値をいい、電極として平行
平板型のものを用いた場合には、その対向面積で上記電
流値を除した値に相当する。本発明では、電極間にパル
ス電界を形成するため、パルス状の電流が流れるが、こ
の場合には、そのパルス電流の最大値、つまりピーク−
ピーク値を、上記の面積で除した値をいう。
に流れる電流値を、放電空間に於ける電流の流れ方向と
直交する方向の面積で除した値をいい、電極として平行
平板型のものを用いた場合には、その対向面積で上記電
流値を除した値に相当する。本発明では、電極間にパル
ス電界を形成するため、パルス状の電流が流れるが、こ
の場合には、そのパルス電流の最大値、つまりピーク−
ピーク値を、上記の面積で除した値をいう。
【0035】大気圧近傍の圧力下でのグロー放電では、
放電電流密度がプラズマ密度を反映し、ダイヤモンド状
炭素薄膜の製造を左右する値であることが、本発明者ら
の研究により明らかにされており、電極間の放電電流密
度を前記した0.2〜300mA/cm2 の範囲とする
ことにより、均一且つ高電子密度である放電プラズマを
発生して良好なダイヤモンド状炭素薄膜の製造結果を得
ることができる。
放電電流密度がプラズマ密度を反映し、ダイヤモンド状
炭素薄膜の製造を左右する値であることが、本発明者ら
の研究により明らかにされており、電極間の放電電流密
度を前記した0.2〜300mA/cm2 の範囲とする
ことにより、均一且つ高電子密度である放電プラズマを
発生して良好なダイヤモンド状炭素薄膜の製造結果を得
ることができる。
【0036】本発明に於いては、炭素並びに酸素及び/
又は水素を含有するガス(以下、原料ガスと呼ぶ)雰囲
気下で放電プラズマを発生させる。上記原料ガスは、そ
れぞれが別の化合物として存在しても良いが、例えば、
炭素と酸素を有する化合物、炭素と水素を有する化合
物、炭素と酸素と水素を化合物を用いても良い。
又は水素を含有するガス(以下、原料ガスと呼ぶ)雰囲
気下で放電プラズマを発生させる。上記原料ガスは、そ
れぞれが別の化合物として存在しても良いが、例えば、
炭素と酸素を有する化合物、炭素と水素を有する化合
物、炭素と酸素と水素を化合物を用いても良い。
【0037】原料ガスを具体的に例示すると、メタノ−
ル、エタノ−ル等のアルコ−ル系ガス類、メタン、エタ
ン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等のアルカ
ン系ガス類、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン
等のアルケン系ガス類、ペンタジエン、ブタジエン等の
アルカジエン系ガス類、アセチレン、メチルアセチレン
等のアルキン系ガス類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、インデン、ナフタレン、フェナントレン等の芳香族
炭化水素系ガス類、シクロプロパン、シクロヘキサン等
のシクロアルカン系ガス類、シクロペンテン、シクロヘ
キセン等のシクロアルケン系ガス類、一酸化炭素、二酸
化炭素等の含酸素炭素化合物系ガスなどが挙げられ、こ
れらの少なくとも1種が使用できる。
ル、エタノ−ル等のアルコ−ル系ガス類、メタン、エタ
ン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等のアルカ
ン系ガス類、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン
等のアルケン系ガス類、ペンタジエン、ブタジエン等の
アルカジエン系ガス類、アセチレン、メチルアセチレン
等のアルキン系ガス類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、インデン、ナフタレン、フェナントレン等の芳香族
炭化水素系ガス類、シクロプロパン、シクロヘキサン等
のシクロアルカン系ガス類、シクロペンテン、シクロヘ
キセン等のシクロアルケン系ガス類、一酸化炭素、二酸
化炭素等の含酸素炭素化合物系ガスなどが挙げられ、こ
れらの少なくとも1種が使用できる。
【0038】上記の炭素含有ガスを二種以上使用する場
合、一つの構成成分として二酸化炭素ガスを使用するこ
とが好ましく、その割合は、二酸化炭素ガス以外の炭素
含有ガス/二酸化炭素ガスの混合比率として、1/1〜
1/3(vol比)であることが好ましい。二酸化炭素
ガスの比率が上記の範囲であると、ダイヤモンド状炭素
薄膜の形成速度向上の上で有利である。
合、一つの構成成分として二酸化炭素ガスを使用するこ
とが好ましく、その割合は、二酸化炭素ガス以外の炭素
含有ガス/二酸化炭素ガスの混合比率として、1/1〜
1/3(vol比)であることが好ましい。二酸化炭素
ガスの比率が上記の範囲であると、ダイヤモンド状炭素
薄膜の形成速度向上の上で有利である。
【0039】炭素含有ガスのガス雰囲気中に占める濃度
は、2〜80vol%が好ましい。濃度が2vol%未
満の場合は、ダイヤモンド状炭素薄膜の形成速度が低下
し、80vol%を超えると、得られる薄膜がグラファ
イト状となる。
は、2〜80vol%が好ましい。濃度が2vol%未
満の場合は、ダイヤモンド状炭素薄膜の形成速度が低下
し、80vol%を超えると、得られる薄膜がグラファ
イト状となる。
【0040】酸素や水素は放電中で原子状となり、ダイ
ヤモンドと同時に生成するグラファイトを選択的に除去
する効果を有する。酸素や水素をガス雰囲気に存在させ
るためには、前記した有機化合物のガスを用いる以外
に、酸素ガス(O2 )や水素ガス(H2 )を用いても良
い。酸素ガス又は水素ガスを用いる場合は、酸素ガス又
は水素ガスのガス雰囲気中に占める濃度は、70vol
%を超えないことが好ましい。70vol%を超える場
合は、逆に、得られる薄膜がグラファイト状となる。
ヤモンドと同時に生成するグラファイトを選択的に除去
する効果を有する。酸素や水素をガス雰囲気に存在させ
るためには、前記した有機化合物のガスを用いる以外
に、酸素ガス(O2 )や水素ガス(H2 )を用いても良
い。酸素ガス又は水素ガスを用いる場合は、酸素ガス又
は水素ガスのガス雰囲気中に占める濃度は、70vol
%を超えないことが好ましい。70vol%を超える場
合は、逆に、得られる薄膜がグラファイト状となる。
【0041】又、上記原料ガスは、炭素並びに酸素及び
/又は水素を含有するガス以外のガスで希釈されても良
い。希釈ガスを使用することは、特に安全性の観点から
好ましい。本発明で使用される希釈ガスとしては、周期
律第0族の元素のガス及び窒素ガスが挙げられ、これら
の少なくとも1種が使用できる。具体的に例示すれば、
ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン、窒素ガスなど
が挙げられる。希釈ガスのガス雰囲気中に占める濃度
は、20〜90vol%が好ましい。上記濃度が、20
vol%未満の場合は、得られる薄膜がグラファイト状
となり、90vol%を超えると、ダイヤモンド状炭素
薄膜の形成速度が低下する。
/又は水素を含有するガス以外のガスで希釈されても良
い。希釈ガスを使用することは、特に安全性の観点から
好ましい。本発明で使用される希釈ガスとしては、周期
律第0族の元素のガス及び窒素ガスが挙げられ、これら
の少なくとも1種が使用できる。具体的に例示すれば、
ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン、窒素ガスなど
が挙げられる。希釈ガスのガス雰囲気中に占める濃度
は、20〜90vol%が好ましい。上記濃度が、20
vol%未満の場合は、得られる薄膜がグラファイト状
となり、90vol%を超えると、ダイヤモンド状炭素
薄膜の形成速度が低下する。
【0042】更に、放電時のガス雰囲気にジボラン(B
H3 BH3 )、ホスフィン(PH3、CH3 PH2 な
ど)等のボロン元素、燐元素を含有するガスを加えて薄
膜を形成することにより、半導体としての特性を向上さ
せることもできる。
H3 BH3 )、ホスフィン(PH3、CH3 PH2 な
ど)等のボロン元素、燐元素を含有するガスを加えて薄
膜を形成することにより、半導体としての特性を向上さ
せることもできる。
【0043】以下、基材表面にダイヤモンド状炭素薄膜
を製造する方法について詳述する。本発明の方法は、一
対の対向電極を有し、当該電極の対向面の少なくとも一
方に固体誘電体が設置されている装置に於いて、上記電
極の一方に固体誘電体を設置した場合は固体誘電体と電
極の間の空間、上記電極の双方に固体誘電体を設置した
場合は固体誘電体同士の空間に基材を設置し、当該空間
中に発生する放電プラズマにより基材表面を処理するも
のである。
を製造する方法について詳述する。本発明の方法は、一
対の対向電極を有し、当該電極の対向面の少なくとも一
方に固体誘電体が設置されている装置に於いて、上記電
極の一方に固体誘電体を設置した場合は固体誘電体と電
極の間の空間、上記電極の双方に固体誘電体を設置した
場合は固体誘電体同士の空間に基材を設置し、当該空間
中に発生する放電プラズマにより基材表面を処理するも
のである。
【0044】本発明に使用される基材としては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサ
ルファイト、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラ
フルオロエチレン、アクリル樹脂等のプラスチック、ガ
ラス、セラミック、金属等が挙げられる。基材の形状と
しては、特に限定されるものではなく、板状、フィルム
状、様々な立体形状を有する基材に適用できる。
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサ
ルファイト、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラ
フルオロエチレン、アクリル樹脂等のプラスチック、ガ
ラス、セラミック、金属等が挙げられる。基材の形状と
しては、特に限定されるものではなく、板状、フィルム
状、様々な立体形状を有する基材に適用できる。
【0045】図6に、本発明の製造方法を行う装置の一
例を示す。この装置に於いては下部電極15上に固体誘
電体16が設置されており、固体誘電体16と上部電極
14の間の空間に放電プラズマが発生する。容器12
は、ガス導入管18、ガス排出口20及びガス排気口2
1を備えており、原料ガスはガス導入管18から放電プ
ラズマ発生空間13に供給される。本発明に於いては、
発生した放電プラズマに接触した部位にダイヤモンド状
炭素薄膜が形成されるので、図6の例では基材17の上
面に該薄膜が形成される。基材の両面に該薄膜を施した
い場合は、放電プラズマ発生空間13に基材を浮かせて
設置すればよい。
例を示す。この装置に於いては下部電極15上に固体誘
電体16が設置されており、固体誘電体16と上部電極
14の間の空間に放電プラズマが発生する。容器12
は、ガス導入管18、ガス排出口20及びガス排気口2
1を備えており、原料ガスはガス導入管18から放電プ
ラズマ発生空間13に供給される。本発明に於いては、
発生した放電プラズマに接触した部位にダイヤモンド状
炭素薄膜が形成されるので、図6の例では基材17の上
面に該薄膜が形成される。基材の両面に該薄膜を施した
い場合は、放電プラズマ発生空間13に基材を浮かせて
設置すればよい。
【0046】雰囲気ガスはプラズマ発生空間に均一に供
給されることが好ましい。原料ガスと希釈ガスの混合気
体からなる雰囲気ガス中で放電プラズマ処理を行う場
合、比重差が大きいため、供給時に不均一になり易く、
これを避けるような装置の工夫がなされていることが好
ましい。図6の装置に示された例では、ガス導入管18
が多孔構造をもつ上部電極14に連結されており、原料
ガスは、図示されていないガス混合器により混合された
上で、上部電極14の孔を通して基材上方からプラズマ
発生空間13に供給される。希釈ガスは、これと別に希
釈ガス導入管19を通って供給される。気体を均一に供
給可能であれば、このような構造に限定されず、気体を
攪拌又は高速で吹き付ける等の手段を用いてもよい。
給されることが好ましい。原料ガスと希釈ガスの混合気
体からなる雰囲気ガス中で放電プラズマ処理を行う場
合、比重差が大きいため、供給時に不均一になり易く、
これを避けるような装置の工夫がなされていることが好
ましい。図6の装置に示された例では、ガス導入管18
が多孔構造をもつ上部電極14に連結されており、原料
ガスは、図示されていないガス混合器により混合された
上で、上部電極14の孔を通して基材上方からプラズマ
発生空間13に供給される。希釈ガスは、これと別に希
釈ガス導入管19を通って供給される。気体を均一に供
給可能であれば、このような構造に限定されず、気体を
攪拌又は高速で吹き付ける等の手段を用いてもよい。
【0047】上記容器12の材質は、樹脂、ガラス等が
挙げられるが、特に限定されない。電極と絶縁のとれた
構造になっていれば、ステンレス、アルミニウム等の金
属を用いることもできる。
挙げられるが、特に限定されない。電極と絶縁のとれた
構造になっていれば、ステンレス、アルミニウム等の金
属を用いることもできる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法を更に詳しく
説明するために、実施例をもって以下に説明する。電源
は、図4の等価回路図による電源(ハイデン社製、半導
体素子:IXYS社製、型番TO−247ADを使用)
を用いた。又、得られたダイヤモンド状炭素薄膜の評価
方法は下記の通りである。
説明するために、実施例をもって以下に説明する。電源
は、図4の等価回路図による電源(ハイデン社製、半導
体素子:IXYS社製、型番TO−247ADを使用)
を用いた。又、得られたダイヤモンド状炭素薄膜の評価
方法は下記の通りである。
【0049】評価方法 (1)膜の同定 ラマン分光装置(Nicolet社製、Raman 9
50)を使用して、得られた薄膜のラマン分光分析を行
い、ダイヤモンドに帰属するラマンスペクトルのピーク
値(1332/cm)の有無を確認することにより、得
られた薄膜がダイヤモンド状炭素薄膜であることを同定
した。 (2)膜の性状 得られた膜の結晶粒径を走査型電子顕微鏡(日立製作所
社製、EP−2000)で観察して評価を行った。
50)を使用して、得られた薄膜のラマン分光分析を行
い、ダイヤモンドに帰属するラマンスペクトルのピーク
値(1332/cm)の有無を確認することにより、得
られた薄膜がダイヤモンド状炭素薄膜であることを同定
した。 (2)膜の性状 得られた膜の結晶粒径を走査型電子顕微鏡(日立製作所
社製、EP−2000)で観察して評価を行った。
【0050】実施例1 図6に示した放電プラズマ処理装置を使用し、そのチャ
ンバーの内容積が10リッターで、ステンレス製の容器
12でできている。下部電極15は、直径が140mm
で、表面を比誘電率16の酸化ジルコニウム誘電体16
で被覆し、その上にシリコン基板17を配置した。基材
表面から2mm上方に上部電極14を配置した。上部電
極14は、直径が80mmで、その上に直径1mmの孔
が5mm間隔で配設し、表面を比誘電率16の酸化ジル
コニウム誘電体で被覆した。
ンバーの内容積が10リッターで、ステンレス製の容器
12でできている。下部電極15は、直径が140mm
で、表面を比誘電率16の酸化ジルコニウム誘電体16
で被覆し、その上にシリコン基板17を配置した。基材
表面から2mm上方に上部電極14を配置した。上部電
極14は、直径が80mmで、その上に直径1mmの孔
が5mm間隔で配設し、表面を比誘電率16の酸化ジル
コニウム誘電体で被覆した。
【0051】油回転ポンプを用いて、上記放電プラズマ
処理装置の中が0.1Torrになるまで排気を行い、
窒素ガスを希釈ガス導入管19から、装置内が760T
orrになるまで導入した。しかる後に、上部電極に接
続したガス導入管18からアセチレン2sccmと窒素
ガス998sccmとの混合気体を導入しながら、上部
電極14と下部電極15の間に、波高値18kV、周波
数8kHz、立ち上がり速度500ns、パルス継続時
間20μsのパルス電界を印加して、3分間放電を行
い、ダイヤモンド状炭素薄膜を成膜した。尚、放電電流
密度は60mA/cm2 で、成膜中の基板温度は100
℃であった。
処理装置の中が0.1Torrになるまで排気を行い、
窒素ガスを希釈ガス導入管19から、装置内が760T
orrになるまで導入した。しかる後に、上部電極に接
続したガス導入管18からアセチレン2sccmと窒素
ガス998sccmとの混合気体を導入しながら、上部
電極14と下部電極15の間に、波高値18kV、周波
数8kHz、立ち上がり速度500ns、パルス継続時
間20μsのパルス電界を印加して、3分間放電を行
い、ダイヤモンド状炭素薄膜を成膜した。尚、放電電流
密度は60mA/cm2 で、成膜中の基板温度は100
℃であった。
【0052】得られた薄膜を前記した方法で評価した結
果、ラマン分光分析で、1333/cmのダイヤモンド
に帰属するピ−クが確認され、走査型電子顕微鏡観察で
は、粒径0.3〜1μmの粒子が一面に並ぶダイヤモン
ドの結晶状態が観察された。断面観察から膜厚を測定し
た所、5点平均で0.5μmであった。それ故に、この
時の成膜速度は1 μm/時間であった。
果、ラマン分光分析で、1333/cmのダイヤモンド
に帰属するピ−クが確認され、走査型電子顕微鏡観察で
は、粒径0.3〜1μmの粒子が一面に並ぶダイヤモン
ドの結晶状態が観察された。断面観察から膜厚を測定し
た所、5点平均で0.5μmであった。それ故に、この
時の成膜速度は1 μm/時間であった。
【0053】実施例2 炭素含有ガスとして、エチルアルコール25sccmを
使用したこと以外は、実施例1と同様にして、ダイヤモ
ンド状炭素薄膜を成膜した。得られた薄膜を評価した結
果、ラマン分光分析で、1333/cmのダイヤモンド
に帰属するピ−クが確認され、走査型電子顕微鏡観察で
は、粒径0.3〜1μmの粒子が一面に並ぶダイヤモン
ド結晶状態が観察された。成膜速度は0.8μm/時間
であった。
使用したこと以外は、実施例1と同様にして、ダイヤモ
ンド状炭素薄膜を成膜した。得られた薄膜を評価した結
果、ラマン分光分析で、1333/cmのダイヤモンド
に帰属するピ−クが確認され、走査型電子顕微鏡観察で
は、粒径0.3〜1μmの粒子が一面に並ぶダイヤモン
ド結晶状態が観察された。成膜速度は0.8μm/時間
であった。
【0054】実施例3 基板をソーダガラス基板とした以外は、実施例1と同様
にして、ダイヤモンド状炭素薄膜を成膜した。得られた
薄膜を評価した結果、ラマン分光分析で、1333/c
mのダイヤモンドに帰属するピ−クが確認され、走査型
電子顕微鏡観察では、粒径0.3〜1μmの粒子が一面
に並ぶ結晶状態が観察された。成膜速度は1μm/時間
であった。
にして、ダイヤモンド状炭素薄膜を成膜した。得られた
薄膜を評価した結果、ラマン分光分析で、1333/c
mのダイヤモンドに帰属するピ−クが確認され、走査型
電子顕微鏡観察では、粒径0.3〜1μmの粒子が一面
に並ぶ結晶状態が観察された。成膜速度は1μm/時間
であった。
【0055】比較例1 実施例1と同様のガス配合、基板に対し、15kHz、
150Wの正弦波を加えて、ダイヤモンド状炭素薄膜の
成膜を試みた。放電は生じるが、1時間の放電後も基板
上に変化が見られず、ラマン分光分析でダイヤモンドに
帰属するピ−クは得られず、走査型電子顕微鏡観察に於
いても基板表面に特別な粒子の析出は見られなかった。
150Wの正弦波を加えて、ダイヤモンド状炭素薄膜の
成膜を試みた。放電は生じるが、1時間の放電後も基板
上に変化が見られず、ラマン分光分析でダイヤモンドに
帰属するピ−クは得られず、走査型電子顕微鏡観察に於
いても基板表面に特別な粒子の析出は見られなかった。
【0056】
【発明の効果】本発明の製造方法は、上述のように構成
されているので、ダイヤモンド状炭素薄膜が大気圧近傍
で、低温で高速に基板の上に成膜できる。従って、従来
よりも耐熱性の低い基材にも適用でき、大気圧近傍で、
高速で経済的に表面処理ができるので、適用用途範囲が
広がり、例えば、透明採光材、透明導電材、切削工具の
表面保護層、光学用材料、電子材料、化学工業材料等に
好適に用いられる。
されているので、ダイヤモンド状炭素薄膜が大気圧近傍
で、低温で高速に基板の上に成膜できる。従って、従来
よりも耐熱性の低い基材にも適用でき、大気圧近傍で、
高速で経済的に表面処理ができるので、適用用途範囲が
広がり、例えば、透明採光材、透明導電材、切削工具の
表面保護層、光学用材料、電子材料、化学工業材料等に
好適に用いられる。
【0057】
【図1】 パルス電界の例を示す電圧波形図である。
【図2】 パルス継続時間の説明図である。
【図3】 パルス電界を発生させる電源のブロック図で
ある。
ある。
【図4】 パルス電界を発生させる電源の等価回路図で
ある。
ある。
【図5】 パルス電界の動作表に対応する出力パルス信
号の図である。
号の図である。
【図6】 本発明のグロー放電プラズマ処理装置の一例
である。
である。
11−1 高電圧パルス電源(交流電源) 11−2 直流電源 12 ステンレス製容器 13 放電プラズマ発生空間 14 上部電極 15 下部電極 16 固体誘電体 17 基材 18 ガス導入管(炭素含有ガス) 19 希釈ガス導入管 20 ガス排出口 21 排気口
Claims (4)
- 【請求項1】 大気圧近傍の圧力下で、対向電極の少な
くとも一方の対向面に固体誘電体を設置し、炭素並びに
酸素及び/又は水素を含有するガス雰囲気下で、当該対
向電極間にパルス化された電界を印加することにより放
電プラズマを発生させることを特徴とするダイヤモンド
状炭素薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 対向電極間の放電電流密度が0.2〜3
00mA/cm2 である放電プラズマを利用することを
特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド状炭素薄膜の
製造方法。 - 【請求項3】 立ち上がり時間及び/又は立ち下がり時
間が40ns〜100μs、電界強度が1〜100kV
/cmであるパルス電界を印加することを特徴とする請
求項1又は2に記載のダイヤモンド状炭素薄膜の製造方
法。 - 【請求項4】 パルス化された電界に於ける、周波数が
1〜100kHz、パルス継続時間が1〜1000μs
となされていることを特徴とする請求項1、2又は3に
記載のダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16868297A JPH1112735A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | ダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16868297A JPH1112735A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | ダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1112735A true JPH1112735A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15872531
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16868297A Pending JPH1112735A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | ダイヤモンド状炭素薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1112735A (ja) |
Cited By (13)
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1997
- 1997-06-25 JP JP16868297A patent/JPH1112735A/ja active Pending
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