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JPH11117129A - 炭素質中空繊維及びその製造方法 - Google Patents

炭素質中空繊維及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11117129A
JPH11117129A JP9280405A JP28040597A JPH11117129A JP H11117129 A JPH11117129 A JP H11117129A JP 9280405 A JP9280405 A JP 9280405A JP 28040597 A JP28040597 A JP 28040597A JP H11117129 A JPH11117129 A JP H11117129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
carbonaceous
carbon material
spherical
carbonaceous hollow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9280405A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutoshi Haraguchi
和敏 原口
Rinmei Ou
林明 王
Mieko Koiso
美枝子 小磯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP9280405A priority Critical patent/JPH11117129A/ja
Publication of JPH11117129A publication Critical patent/JPH11117129A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明が解決しようとする課題は、吸着材
料、触媒、触媒担体のほか透過制御材料、電子・電気材
料、バイオ関連材料など各種工業分野、医療分野などで
有用に用いられる、ナノメ−タ−からミクロンオ−ダ−
の平均粒径を有する球状炭素材、又は球状活性炭素材を
構成成分とする炭素質中空繊維及びその簡便な製造方法
を提供することにある。 【解決手段】 球状炭素材または球状活性炭素材からな
る炭素質中空繊維、特に平均粒径が0.02〜30μm
の範囲で制御された球状炭素材又は球状活性炭素材から
なる炭素質中空繊維、及び炭素質中空繊維の一部(外表
面及び/又は内表面)が薄い炭素質緻密層で構成される
炭素質中空繊維。及び、該球状炭素材又は球状活性炭素
材を構成成分とする炭素質中空繊維の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭素質中空繊維及び
その製造方法に関する。本発明により得られる球状炭素
材又は球状活性炭素材を構成成分とする炭素質中空繊維
は、吸着材料、触媒、触媒担体のほか透過制御材料、電
子・電気材料、バイオ関連材料などの各種工業分野、医
療分野等で有用である。
【0002】
【従来の技術】炭素材は、その基本的な熱特性、機械特
性、化学特性や電気特性等における優れた特徴を生かし
て、摺動材料、高温材料、導電材料、電磁遮蔽材料、画
像形成材料などとして、電子・電気、電池、化学工業、
原子力、医療、バイオなどの幅広い産業分野で使用され
ている。また、活性炭素材も、その優れた多孔質性を生
かして、吸着材料、触媒、触媒担体のほか、電子・電気
部品材料、バイオ材料などとして、幅広い産業分野で使
用されている。
【0003】かかる炭素材や活性炭素材は、それぞれの
用途、目的に応じて、形状や特性の異なるものが各種製
造されている。その中で、球状に形状が制御された球状
炭素材又は球状活性炭素材は、制御された粒径及び形
状、表面平滑性、高充填性、材料物性の均質性などの、
球状である利点が付加されることから、これまでいくつ
かの製品化検討が為されている。
【0004】これらは、例えば、ピッチ原料の球状炭素
材であるメソカ−ボンマイクロビ−ズ(例えば、本田英
昌、山田泰弘、石油学会誌、第16巻、第5号、392
貢、1973年)及びメソカ−ボンマイクロビ−ズから
の球状活性炭素材(例えば、松村雄次、化学と工業、3
58、第43巻、1990年)、フェノ−ル樹脂原料の
球状炭素材(例えば、特公昭62−30210号公報、
特公昭64−973号公報、特公平03−28453号
公報、特公平05−43734号公報、特公平05−7
2924号公報、特公平06−6615号公報)及び球
状活性炭素材(例えば、特開平04−338107号公
報)などが挙げられる。
【0005】これらの球状炭素材もしくは球状活性炭素
材を実際に用いる場合、ミリメ−トルオ−ダ−の大きさ
のペレットなど、より大きな形状に成形して用いる場合
が多い。これは一つには、上記球状炭素材や球状活性炭
素材が直径数μm〜数百μmのマイクロメ−タ−オ−ダ
−の微小粒径を有するため、微粉末としての取扱いが困
難なことによる。しかし、かかる成形にはいくつかの問
題がある。
【0006】一つには、かかる微粒子状の炭素材を均
質、且つ多量に分散含有させることの困難さであり、球
状炭素材やバインダ−の分布にむらが生じ、均質な成形
体が得られにくい。これは、予め調製された球状炭素材
や球状活性炭素材、又はそれらの前駆体粒子をバインダ
−と混合複合化する場合、その過程で不均一な凝集や分
散不良が生じやすく、特に、球状粒子の粒径が小さいほ
ど、また球状粒子の充填量が多いほど、球状粒子は混練
時に分散不良や凝集を生じやすく、不均一な材料になり
易い問題がある。
【0007】また、微小粒径のものでは全粒子を結着さ
せるに必要なバインダ−量が多量となったり、バインダ
−により球状炭素材が被覆され特性が十分にでないとい
った問題点が生じる場合も多い。更に、成形に多くの工
程を要することや、球状炭素材を構成成分とする複雑な
成形体の調製が困難であることなどの問題がある。
【0008】従って、かかる球状炭素材もしくは球状活
性炭素材を構成成分とする炭素質成形体を容易に調製す
ることができれば、取扱いが容易で、且つ吸着特性など
に優れた炭素材料として用いることが可能である。特
に、中空繊維の形状に成形することが可能で有れば、吸
着性能や触媒担持性能、液・ガス・溶質などの分離性能
といった特性向上が計れる他、取扱い性、軽量性などに
も優れた材料として広く用いることが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、吸着材料、触媒、触媒担体のほか透過制御
材料、電子・電気材料、バイオ関連材料など各種工業分
野、医療分野などで有用に用いられる、ナノメ−タ−か
らミクロンオ−ダ−の平均粒径を有する球状炭素材、又
は球状活性炭素材を構成成分とする炭素質中空繊維及び
その簡便な製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、球状炭素
材又は球状活性炭素材からなる炭素質中空繊維を得るべ
く鋭意研究に取り組んだ結果、フェノ−ル樹脂とセルロ
−ス誘導体を含む均質混合液を出発原料として用いるこ
とで、ナノメ−タ−からミクロンオ−ダ−の範囲の大き
さで、粒径及び粒径分布が制御された球状炭素材又は球
状活性炭素材を主たる構成成分とする、優れた炭素質中
空繊維を得ることが出来ることを見いだし本発明を完成
するに至った。
【0011】即ち、本発明は、(1)球状炭素材からな
る炭素質中空繊維、(2)球状活性炭素材からなる炭素
質中空繊維、(3)炭素質中空繊維が、球状炭素材又は
球状活性炭素材の層と、内表面部及び/又は外表面部の
炭素質緻密層からなることを特徴とする(1)又は
(2)に記載の炭素質中空繊維、
【0012】(4)球状炭素材の平均粒径が0.02〜
30μmであることを特徴とする(1)又は(3)に記
載の炭素質中空繊維、(5)球状活性炭素材の平均粒径
が0.02〜30μmであり、且つ比表面積が300m
2/g以上であることを特徴とする(2)又は(3)に
記載の炭素質中空繊維、(6)炭素質緻密層の厚みが球
状炭素材層又は球状活性炭素材層の厚みより小さいこと
を特徴とする(3)に記載の炭素質中空繊維、
【0013】(7)球状炭素材又は球状活性炭素材が互
いに接触点で結合するか、もしくは炭素質バインダ−で
結着されていることを特徴とする(1)〜(6)のいず
れか一つに記載の炭素質中空繊維であり、更に本発明
は、(8)下記の工程からなる(1)〜(7)のいずれ
か一つに記載の炭素質中空繊維の製造方法や、 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液を繊維状又は棒状の基材に塗布した後、
溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の相
分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 不活性ガス雰囲気下又は真空雰囲気下で焼成する、及
び/又は水や二酸化炭素等の共存雰囲気下で賦活する。
【0014】(9)下記の工程からなる(1)〜(7)
のいずれか一つに記載の炭素質中空繊維の製造方法や、
及び、 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液を筒状の基材の内部表面に塗布した後、
溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の相
分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 不活性ガス雰囲気下又は真空雰囲気下で焼成する、及
び/又は水や二酸化炭等の共存雰囲気下で賦活する。
【0015】(10)基材をフェノ−ル樹脂を硬化させ
る前、又は硬化させた後に取り除くことを特徴とする
(8)又は(9)に記載の炭素質中空繊維の製造方法、
(11)基材が、焼成又は賦活時に熱分解され除去され
るものであることを特徴とする(8)又は(9)に記載
の炭素質中空繊維の製造方法、(12)基材が有機基材
であり、焼成又は賦活により炭素化可能なものであるこ
とを特徴とする(8)又は(9)に記載の炭素質中空繊
維の製造方法、
【0016】(13)セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス
誘導体+フェノ−ル樹脂)の割合が0.05〜0.95
であることを特徴とする(8)又は(9)に記載の炭素
質中空繊維の製造方法、(14)フェノ−ル樹脂が有機
溶媒に可溶なレゾ−ル型又はノボラック型フェノ−ル樹
脂であることを特徴とする(8)又は(9)に記載の炭
素質中空繊維の製造方法、
【0017】(15)セルロ−ス誘導体が有機溶媒に可
溶又は均質懸濁可能な、セルロ−スエ−テル及び/又は
セルロ−スエステルであることを特徴とする(8)又は
(9)に記載の炭素質中空繊維の製造方法、及び、(1
6)セルロ−ス誘導体がエチルセルロ−ス、又は酢酸セ
ルロ−スであることを特徴とする(15)に記載の炭素
質中空繊維の製造方法を含むものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の炭素質中空繊維は、球状
炭素材もしくは球状活性炭素材を主たる構成成分とし、
それらが互いに接触点で結合するか、もしくは少量のバ
インダ−により結着され、中空繊維形状をなしているこ
とを特徴とするものである。本発明の炭素質中空繊維中
の球状炭素材もしくは球状活性炭素材の構成比率は50
重量%以上であり、好ましくは70%重量以上、より好
ましくは90%重量以上、特に好ましくは95重量%以
上である。
【0019】本発明に用いるバインダ−としては、無機
質や炭素質のものが可能であるが、炭素化可能な有機樹
脂、特にフェノ−ル樹脂及び/又はセルロ−ス誘導体由
来の炭素質のものが特に好ましい。フェノ−ル樹脂及び
/又はセルロ−ス誘導体由来の炭素質バインダ−は、例
えばバインダ−用として新たに樹脂を添加することが必
要でなく、相分離過程で球状粒子間に均一に残存したフ
ェノ−ル樹脂及び/又はセルロ−ス誘導体が用いられ
る。
【0020】また、この場合のバインダ−量はその均一
な分散の為、予め球状粒子を調製後にバインダ−を外添
する場合と比べて非常に少なくてすみ、好ましくは30
重量%以下、より好ましくは10重量%以下、特に好ま
しくは5重量%以下とすることが可能である。
【0021】また、本発明における炭素質中空繊維に
は、球状炭素材又は球状活性炭素材の層と、内表面部及
び/又は外表面部に存在する炭素質緻密層からなる多層
構造のものを含む。ここでいう炭素質緻密層とは、2,
000倍〜20,000倍の走査型電子顕微鏡による観
察で明確な球状粒子構造が観測されない緻密な炭素質の
層を言う。この具体例として、図1に実施例1で得られ
た炭素質中空繊維の断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率
は45倍、スケールは500μm)と、更に図3に実施
例1で得られた炭素質中空繊維の断面の外側部分の走査
型電子顕微鏡写真(倍率は2,000倍、スケールは5
μm)を示す。図3の右上が外表面であり、内側部分の
球状粒子構造と全く異なり、炭素質緻密層が形成されて
いる。
【0022】炭素質緻密層は目的に応じて、内表面部又
は外表面部、又はその両方に形成することができ、炭素
質緻密層以外の表面部及び中心部は、球状炭素材又は球
状活性炭素材の充填された層により構成される。炭素質
緻密層の厚みは、炭素質中空繊維の調製条件により制御
することが可能だが、炭素質緻密層の厚みが球状炭素材
層又は球状活性炭素材層の厚みより小さいものが、球状
炭素材や球状活性炭素材の特徴を生かす上で好ましい。
【0023】例えば、炭素質緻密層の厚みは、炭素質中
空繊維の肉厚の40%〜0.5%に、好ましくは10%
〜0.5%に制御される。炭素質緻密層は、例えばガス
や液体の透過を抑えたり、制御したりするのに有効な
他、炭素質中空繊維の強度を高める上でも有効である。
一方、炭素質緻密層を有せず、全て球状炭素材又は球状
活性炭素材からなる炭素質中空繊維は、中空繊維の断面
内部から外部まで均質な特性を有する材料として有効で
ある。
【0024】炭素質中空繊維の内表面部及び又は外表面
部に炭素質緻密層を形成する方法としては、具体的に
は、基材との接触の有無による方法や、炭素化可能な有
機樹脂によるコ−ティング法などが挙げられる。ここ
で、基材との接触の有無による方法とは、本発明におけ
るフェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の相分離を用いた
方法では、基材と接触しない空気との界面で形成される
面には炭素質緻密層が形成可能で、一方、基材に接触し
た面には炭素質緻密層が形成されず球状粒子からなるこ
とに基づいている。
【0025】従って、棒状又は繊維状の基材を用いて炭
素質中空繊維を製造する方法において、基材に接触した
面(この場合は内表面)は、炭素質緻密層が形成されず
球状炭素材又は球状活性炭素材で構成される。この具体
例として、図2に実施例1で得られた炭素質中空繊維の
断面の内部の走査型電子顕微鏡写真(倍率は10,00
0倍、スケールは0.5μm)を示す。
【0026】一方、空気との界面において形成される面
(この場合は外表面)には図1に示すような炭素質緻密
層が形成される。その他、筒状の基材や二重になった筒
状基材等を用いることで、表面部における炭素質緻密層
の有無を種々制御した炭素質中空繊維を得ることが可能
である。一方、炭素化可能な有機樹脂によるコ−ティン
グ法としては、球状フェノ−ル樹脂からなる中空繊維の
内表面及び又は外表面を該有機樹脂でコ−ティングする
ことや、基材として炭素化可能な有機樹脂を用い、それ
を共に焼成又は賦活することで行える。
【0027】形成される炭素質緻密層の厚みや性質は、
炭素質中空繊維の調製条件、例えばフェノ−ル樹脂を含
む均質混合液の樹脂濃度、キャスト温度や真空度といっ
た溶媒除去条件、更には中空繊維形成時に加えられる外
部応力、又は用いる炭素化可能な有機樹脂を変化させる
ことなどにより制御することができる。
【0028】本発明における炭素質中空繊維を構成する
球状炭素材又は球状活性炭素材の粒径は必ずしも限定さ
れないが、好ましくは平均粒径0.02〜30ミクロン
の範囲にあるものが用いられ、より好ましくは、粒径が
揃っているものが用いられる。 但し、粒径について
は、炭素質中空繊維の断面方向において徐々に粒径が変
化したものも有効に用いられる。また、球状活性炭素材
においては、その比表面積が300m2/g以上、好ま
しくは800m2/g以上、特に好ましくは1200m2
/g以上のものが用いられる。
【0029】本発明における炭素質中空繊維の形状は中
空状であれば良く特に限定されない。中空繊維の外径、
内径及び肉厚は目的に応じてミクロンオ−ダ−からセン
チメ−トルオ−ダ−迄、任意に設定できる。長さも長繊
維状の長いものからアスペクト比10以下の短いものま
で、成形後にカットするなどして目的に応じた設定が可
能である。
【0030】本発明における球状炭素材もしくは球状活
性炭素材からなる炭素質中空繊維の製造方法としては、
例えば以下の方法が挙げられる。但し、いずれの方法に
おいてもフェノ−ル樹脂の球状化を中空繊維の形成と相
前後して行わせることがが必須である。
【0031】即ち、1つには下記の工程からなる炭素質
中空繊維の製造方法、 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液を繊維状又は棒状の基材に塗布した後、
溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の相
分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 不活性ガス雰囲気下又は真空雰囲気下で焼成する、及
び/又は水や二酸化炭素等の共存雰囲気下で賦活する。
【0032】また1つには、下記の工程からなる炭素質
中空繊維の製造方法、 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
質混合液を調製する。 該均質混合液を筒状の基材の内部表面に塗布した後、
溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の相
分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 不活性ガス雰囲気下又は真空雰囲気下で焼成する、及
び/又は水や二酸化炭素等の共存雰囲気下で賦活する。
【0033】以上の基材を用いた製造方法においては、
フェノ−ル樹脂を硬化させる前又は後に基材を取り除く
場合や、焼成又は賦活時の加熱により熱分解除去される
場合が含まれる。また、有機基材を用いる場合は、有機
基材が焼成又は賦活により炭素化可能である場合が含ま
れる。
【0034】以上の製造方法において、均質混合液から
溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の相
分離を生じさせるとは、均質混合液から溶媒を殆ど除去
した後、相分離を生じさせても良いし、溶媒の除去過程
で両樹脂の間に相分離を生じさせても良い。更に、溶媒
除去及び相分離と平行してフェノ−ル樹脂の硬化を一部
生じさせることも温度条件等を選べば可能であるが、過
度にフェノ−ル樹脂の硬化を先行させると十分な両樹脂
間の相分離が生じず、粒径及び/又は粒径分布が十分に
制御されない場合がある。
【0035】本発明の製造方法においては、まずフェノ
−ル樹脂とセルロ−ス誘導体とを含む均質混合液を調製
することが必要である。セルロ−ス誘導体の量は、セル
ロ−ス誘導体/(フェノ−ル樹脂+セルロ−ス誘導体)
の重量比が0.05〜0.95であることが好ましい。
セルロ−ス誘導体の量が0.05未満では、粒径及び/
又は粒径分布の制御が不十分となる。また0.95を越
えてセルロ−ス誘導体の量が多くなると、得られる炭素
質中空繊維の量が少なくなる欠点がある。
【0036】また均質混合液中の両樹脂の合計濃度は、
均質混合液が調製できれば良く、特に限定されないが、
好ましくは5〜90重量%が用いられる。ここで5重量
%未満では溶剤量が過剰となり炭素質中空繊維の製造効
率が悪く、また90重量%を越えると、溶剤量が少なす
ぎて均質混合液の調製が困難な場合が多い。本発明で用
いられるフェノ−ル樹脂としては、使用するセルロ−ス
誘導体と共通の溶剤に可溶なもので、且つ熱により硬化
し、高温での焼成又は賦活により炭素化するものが用い
られる。
【0037】具体的には、フェノ−ル、ナフト−ル、ビ
スフェノ−ルA等の一価のフェノ−ル性化合物、又はレ
ゾルシン、キシレノ−ル等の二価のフェノ−ル性化合
物、又はピロガロ−ル、ヒドロキシヒドロキノン等の三
価のフェノ−ル性化合物、及びこれらフェノ−ル性化合
物のアルキル、カルボキシル、ハロゲン、アミン等の誘
導体の単独又は2種以上の混合物からなるフェノ−ル系
化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の脂
肪族アルデヒドあるいはベンズアルデヒド、フルフラ−
ル等の芳香族アルデヒドのアルデヒド化合物とを所定の
モル比に配合し、塩酸、硫酸、しゅう酸、燐酸等の酸性
触媒下あるいは水酸化ナトリウム、アンモニア、アミン
等のアルカリ性触媒下で反応して得られるレゾ−ル型あ
るはノボラック型の公知のフェノ−ル樹脂である。
【0038】ノボラック型フェノ−ル樹脂の場合は、一
般にはヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤を添加して
用いられる。また上記フェノ−ル樹脂を主成分として有
する熱硬化性樹脂を用いることも可能である。以上のフ
ェノ−ル樹脂の内、特に水以外の非水系溶剤に溶解する
するもの、もしくは40%未満の水と非水系溶剤からな
る混合溶剤に溶解するものが用いられ、特にメタノ−ル
可溶のものは好ましく用いられる。
【0039】本発明で用いるセルロ−ス誘導体として
は、セルロ−ス分子に含まれる(セルロ−スの構成単位
であるグルコ−ス残基当たり3個ある)水酸基の一部が
化学反応により置換されたもので、非水系溶剤、又は6
0%以上の非水系溶剤と40%未満の水からなる混合溶
剤に可溶又は均質懸濁可能なものが用いられる。具体的
には、酢酸セルロ−スなどのセルロ−スエステルや、エ
チルセルロ−スなどのセルロ−スエ−テルが挙げられ、
水酸基の置換度としては、グルコ−ス残基当りの置換度
が0〜3で、上記溶剤に可溶、又は均質懸濁するものが
用いられる。
【0040】水酸基置換度は、一般にグルコ−ス残基当
たりの置換基の重量パ−セントで表される場合が多く、
本発明において用いられるセルロ−ス誘導体では、例え
ば酢酸セルロ−スの場合は43〜60.8重量%の酢化
度のもの、エチルセルロ−スの場合は44〜50%のエ
トキシル含有率のものが好ましく用いられ、特にフェノ
−ル樹脂と共通の溶剤に可溶、又は均質懸濁するものが
好ましく用いられる。セルロ−ス誘導体の分子量として
は、前記条件を満たすものであれば種々のものが使用可
能であり、特に限定されないが、例えば酢酸セルロ−ス
の場合は平均重合度100〜400程度のものが好まし
く用いられる。
【0041】本発明で用いる溶媒としては、フェノ−ル
樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解又は均質
懸濁させるものであれば良い。例えばメタノ−ル、エタ
ノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、アミルアルコ−
ル、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素、
エチレンジクロライド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテ−ト、
セオソルブアセテ−ト、エチルエ−テル、セロソルブ、
ブチルセロソルブ、ベンゼン、トルエン、キシレン、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ヂオ
キサンなどの非水系溶剤の単独又はそれらの混合溶剤が
挙げられる。
【0042】更に、本発明で用いる溶媒としては、フェ
ノ−ル樹脂を溶解させ、且つセルロ−ス誘導体を溶解又
は均質懸濁させるものであれば、水と上記の非水系溶剤
との混合溶剤を用いることも可能であるが、この場合は
該混合溶剤中の水の割合は40%未満、好ましくは20
%未満が良い。40%以上では本発明の方法による粒径
が良好に制御された球状炭素材又は球状活性炭素材から
なる炭素質中空繊維を得ることが難しい。
【0043】本発明で言うフェノ−ル樹脂とセルロ−ス
誘導体の均質混合液には、両樹脂が完全に溶媒に溶解し
た透明溶液の他、安定した懸濁状態を保つ均質懸濁液も
含まれる。かかる均質混合液の調製方法としては、両樹
脂を別々に、同じ又は異種の溶媒に溶解又は均質懸濁さ
せた後、混合しても良いし、両樹脂を溶媒に同時に溶解
又は均質懸濁させても良い。かかる均質混合液の調製に
おいて撹拌、加熱、溶解促進剤の添加などは均質混合液
の調製に有効である。
【0044】本発明で用いる繊維状又は棒状又は筒状の
基材としては、一般に知られている種々の有機又は無機
又は金属質の基材が用いられる。有機基材としては、熱
可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂からなる繊維状、棒状、筒
状基材が用いられ、好ましくは樹脂のガラス転移温度又
は融点が、用いるフェノ−ル樹脂の硬化温度より高いこ
とが望ましい。ガラス転移温度又は融点がフェノ−ル樹
脂の硬化温度より低い場合はフェノ−ル樹脂の硬化に際
して有機基材が変形し、目的とする形状に調製すること
が困難な場合が多い。
【0045】具体的には、ナイロン6等の脂肪族ポリア
ミド、メタフェニレンイソフタルアミド等の芳香族ポリ
アミド、ポリエチレンテレフタレ−トや液晶ポリエステ
ル等のポリエステル、ポリアリレ−ト、ポリカ−ボネ−
ト、ポリスルホン、ポリアセタ−ル等の熱可塑性樹脂、
又はエポキシ樹脂、アルキド樹脂等の熱硬化性樹脂が挙
げられる。更に、有機基材として高温での熱処理により
炭素化が可能なものを用いることもでき、具体的には、
ポリイミド、ポリアクリロニトリル、セルロ−ス、フェ
ノ−ル樹脂などが挙げられる。
【0046】一方、無機又は金属質の基材としては、フ
ェノ−ル樹脂の硬化前後で取り除く場合を除くと、焼成
又は賦活での加熱条件で融解、分解、昇華などをおこさ
ないものが有効に用いられる。例えば、無機基材として
はシリカガラスやアルミナ等の金属酸化物、ゼオラト等
が用いられる。本発明においては、該均質混合液から溶
媒を除去すると共に、両樹脂の相分離を生じさせること
が必須である。ここで溶媒除去条件は溶媒の沸点等によ
っても変わり、特に限定されないが、例えば0〜100
℃程度の温度で空気や窒素の流通下、もしくは真空下で
行うことができる。
【0047】また、両樹脂の相分離は所定の温度で一定
時間保持することで行える。相分離速度は、例えば保持
温度により変化し、一般に高温であるほど相分離は早く
進む。また用いる両樹脂の種類、組成、溶剤種、溶媒量
や試料厚み等によっても影響されるが、一般的には0〜
150℃程度の温度で保持した場合、数分以内〜10日
程度で相分離が完了する。
【0048】相分離の進行は、例えば基材に塗布した
後、溶媒を室温で除去して得られた両樹脂(例えばフェ
ノ−ル樹脂/エチルセルロ−ス=70/30重量比)の
複合体を、一定温度(例えば50℃)で保持した場合、
相分離の進行と共に、透明性が透明から不透明に変化す
ることで容易に確認できる。なお、基材への塗布を行わ
ずに中空繊維形状に成形又は紡糸する場合は、加工性が
良好な時点で行えば良く、相分離の前、後、途中を問わ
ない。
【0049】球状炭素材又は球状活性炭素材の粒径はフ
ェノ−ル樹脂の相分離条件により主に決定される。粒径
の制御には、相分離の温度や時間の他、フェノ−ル樹
脂、セルロ−ス誘導体の種類や量、溶剤の種類や量を変
えることが有効である。例えば、相分離の温度を高くす
ると、得られる複合体中の球状炭素材の粒径は大きくな
り、セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘導体+フェノ−
ル樹脂)の割合を大きくすると得られる複合体中の球状
炭素材の粒径は小さくなる。
【0050】一方、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体
の相分離を完了させること無く、相分離途中で中止して
次の工程に移ることも有効に用いられる。この部分的な
相分離によりフェノ−ル樹脂の一部が相分離して球状粒
子となり、残りはかかる球状粒子の間にバインダ−とし
て存在し、焼成又は賦活後、球状炭素材又は球状活性炭
素材の周りに、セルロ−ス誘導体由来の炭素だけでなく
相分離しなかったフェノ−ル樹脂由来の炭素がバインダ
−として存在することにより、球状炭素材又は球状活性
炭素材がより強固に結合された炭素質中空繊維が得られ
る。
【0051】また、これら炭素質バインダ−の量を増加
させる方法として、炭素化可能な樹脂等を溶液状態で第
3成分として共存させることも可能である。本発明にお
いてフェノ−ル樹脂の硬化反応は、通常、加熱により行
われ、具体的には100〜500℃の温度で大気中、又
は不活性ガス雰囲気中で保持することで行われる。
【0052】本発明における焼成又は賦活方法は、従来
知られている種々の条件下での焼成方法又は賦活方法を
用いることができる。例えば、焼成方法としては、窒素
などの不活性ガス雰囲気や真空雰囲気において、500
〜3000℃の範囲の温度で加熱する方法が、また賦活
方法としては、水蒸気や炭酸ガス(又は燃焼ガス)や酸
素(又は空気)、その他の酸化ガスと、好ましくは70
0℃〜1200℃にて接触反応させるガス賦活法や、塩
化亜鉛、燐酸塩、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合
物、硫酸等の酸類を含浸した後、不活性ガス雰囲気中で
好ましくは300℃〜800℃の温度にて加熱すること
による薬品賦活法などが用いられる。
【0053】薬品賦活法の場合は、用いた薬品を酸又は
アルカリで中和したり、水洗等を用いて除去することが
一般的に行われる。更に本発明においては、薬品賦活法
における薬品添加を相分離後の中空形状の成形体に対し
て行うほか、均質混合液において行うこともその後の相
分離及び成形が妨げられない限り用いられる。
【0054】本発明に対して、フェノ−ル樹脂のみでセ
ルロ−ス誘導体を含まない場合は、目的とする球状炭素
材又は球状活性炭素材からなる炭素質中空繊維は得られ
ない。本発明における炭素質中空繊維は、20nm〜1
00μm、好ましくは20nm〜30μm、更に好まし
くは20nm〜10μmの範囲に平均粒径を有し、粒径
分布の標準偏差が0.5以下、好ましくは0.3以下、
更に好ましくは0.2以下であるように制御された、も
しくは中空繊維の断面において粒径が連続的に変化した
球状炭素材又は球状活性炭素材を良好な分散状態で含む
ものであり、且つ球状活性炭素材の場合は、300m2
/g以上、好ましくは800m2/g以上、更に好まし
くは1200m2/g以上の比表面積を有する炭素質中
空繊維である。
【0055】また、本発明の炭素質中空繊維には、以上
の球状炭素材又は球状活性炭素材からなる層と、内表面
部及び/又は外表面部での緻密層からなる多層構造を有
するものも含まれる。このように構成成分の炭素の形態
が高度に制御された炭素質中空繊維は、触媒、触媒担
体、吸着材料、分離材料などとして、電子・電気、画
像、バイオなどの各種工業分野で用いられる。
【0056】
【実施例】次いで本発明を実施例によって更に説明す
る。尚、例中の%は特に断りの無い限り重量基準であ
る。
【0057】(実施例1)エチルセルロ−ス(ハ−キュ
レス社製エチルセルロ−ス、N−200:エトキシル基
含有率48〜49.5%)30gをアセトン300gに
室温で撹拌して、半透明、乳白濁の均質液を得た。フェ
ノ−ル樹脂溶液(大日本インキ化学工業株式会社製レゾ
−ル型フェノ−ル樹脂溶液、プライオ−フェンJ−32
5:メタノ−ル溶媒、固形分=58%)120g(樹脂
分70g)を上記均質液に室温で撹拌しながら混合し、
黄色味を帯びたやや乳白濁の均質混合液を得た。
【0058】該均質混合液中のエチルセルロ−スとフェ
ノ−ル樹脂の合計の濃度は22.2%であり、エチルセ
ルロ−ス/(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の比
は0.3であった。該均質混合液を直径約1.2mmの
ナイロン6モノフィラメントに最終樹脂厚みが約0.3
mmとなるように塗布し、乾燥空気流通下、30℃で7
2時間保持した後、50℃、次いで80℃で各1時間保
持し、溶剤をキャストした。72時間後のフェノ−ル樹
脂/エチルセルロ−ス混合物は均質で不透明な複合体で
あった。得られた均質、不透明な樹脂複合体塗布物を1
50℃で2時間加熱し、フェノ−ル樹脂の熱硬化反応を
促進させた後、窒素中、10℃/分の昇温速度で100
0℃まで昇温し、3時間保持して焼成した。
【0059】得られた炭素材の断面をPtを用いて3n
mの厚みに表面コ−トし、走査型電子顕微鏡を用いて形
態観察を行った。その結果を、図1から図4に示す。図
1に示すように、該炭素材は外径約1.5mm、内径約
1.2mm、肉厚約150μmの炭素質中空繊維であ
る。
【0060】且つ、該炭素材は図2に示すように、該炭
素質中空繊維の断面中部は平均粒径0.55μmの球状
炭素材を主たる構成成分としており、図3の断面外側に
示すように、該炭素質中空繊維の外表面部は厚み約16
μmの炭素質緻密層からなっている。一方、図4に示す
該炭素質中空繊維の断面内側から明らかなように、該炭
素質中空繊維の内表面部は全て球状炭素材からなってい
る。
【0061】球状炭素材からなる部分では、個々の球状
炭素材は各接触点でセルロ−ス誘導体及び未相分離のフ
ェノ−ル樹脂由来の炭素質をバインダ−として結合して
おり、また、外表面に近い部分及び内表面では中心部よ
り平均粒径がやや小さくなっており、断面内部で粒径が
連続的に変化していた。
【0062】(実施例2)エチルセルロ−スのかわりに
酢酸セルロ−ス(ダイセル化学工業株式会社製LL−1
0(酢化度=43〜45%、平均重合度100〜12
0)を用いること、溶媒としてアセトンのかわりにアセ
トンと水との混合溶媒(アセトン/水=9/1)を用い
ること、及び窒素中で焼成を行うかわりに、二酸化炭素
及び水蒸気共存下(窒素ベ−ス)で、10℃/分の昇温
速度で1000℃まで昇温し、3時間保持して賦活する
こと以外は、実施例1と同様な方法により、活性炭素材
を調製した。
【0063】得られた活性炭素材は、外径約1.4m
m、内径約1.1mm、肉厚約150μmの炭素質中空
繊維であり、湯浅アイオニクス株式会社製全自動ガス吸
着装置「オ−トソ−ブ1C」を用いて測定した比表面積
は1020m2/gであった。また、該炭素質中空繊維
は平均粒径が約1.8μmの球状活性炭素材を主たる構
成成分とし、断面内部及び内側表面部は全て球状活性炭
素材からなっていおり、一方、外表面部は厚み約15μ
mの炭素質緻密層からなっていた。
【0064】(実施例3、4及び5)基材として、ナイ
ロン6モノフィラメントのかわりにナイロン6繊維(直
径50μm:実施例3)、エポキシ樹脂ロッド(直径3
mm:実施例4)、石英ガラスロッド(直径3mm:実
施例5)を用いること以外は、実施例1と同様にして炭
素材を調製した。塗布厚みは各々最終厚みに合わせて調
整した。但し、実施例5においては、フェノ−ル樹脂の
硬化過程でガラスロッドを取り除いた。
【0065】得られた炭素材は、実施例3では外径約1
10μm、内径約50μm、肉厚約30μmの、実施例
4と5では共に外径約3.2mm、内径径約2.9m
m、肉厚約150μmのいずれも炭素質中空繊維であっ
た。該炭素質中空繊維はいずれも断面内部及び内表面部
は球状炭素材からなり、また外表面部は炭素質緻密層か
らなっていた。球状炭素材の粒径及び炭素質緻密層の厚
みは、各々0.4μmと6μm(実施例3)、0.6μ
mと20μm(実施例4及び5)であった。
【0066】(実施例6及び7)基材として内径1.8
mm、外径2mmのナイロン6チュ−ブを用いその内面
に樹脂混合溶液を塗布すること(実施例6)、又は同じ
くナイロン6チュ−ブの内面に樹脂混合溶液を塗布し、
約1/2量の溶媒を除いた後、内側にナイロン6モノフ
ィラメント(外径1.2mm)を挿入すること(実施例
7)、及び窒素中で焼成するかわりに、二酸化炭素及び
水共存下、1000℃で3時間、賦活すること以外は、
実施例1と同様な方法により活性炭素材を調製した。な
お塗布厚みは各々最終厚みに合わせて調整した。
【0067】得られた炭素材は、実施例6では外径約
1.8mm、内径約1.5mm、肉厚約150μmの、
実施例7では外径約1.75mm、内径約1.21m
m、肉厚約270μmの、いずれも球状活性炭素材を構
成成分とする炭素質中空繊維が得られた。該炭素質中空
繊維の比表面積は1220m2/g(実施例6)及び1
300m2/g(実施例7)であり、また含まれる球状
活性炭素材の平均粒径は0.55μm(実施例6)及び
0.65μm(実施例7)であった。更に、該炭素質中
空繊維は、実施例6では内表面部に炭素質緻密層(厚み
15μm)があり、実施例7では内表面部、外表面部と
もに球状活性炭素材で構成され、炭素質緻密層は観測さ
れなかった。
【0068】(実施例8及び9)エチルセルロ−ス/
(エチルセルロ−ス+フェノ−ル樹脂)の割合が0.7
であること(実施例8)、又は0.09であること(実
施例9)以外は実施例1と同様にして炭素材を調製し
た。ただし塗布厚みは最終厚みに合わせて調整した。得
られた炭素材は、平均粒径0.025μm(実施例8)
及び25μm(実施例9)の球状炭素材からなる外径約
1.35mm、内径約1.2mm、肉厚約75μmの炭
素質中空繊維であった。
【0069】
【発明の効果】本発明は、触媒、触媒担体、吸着材料、
分離材料などとして、電子・電気、画像、バイオなどの
各種工業分野で有用な、マイクロメ−タ−又はそれ以下
の大きさの粒径、具体的には0.02〜30μmの範囲
に平均粒径を有する球状炭素材又は球状活性炭素材を主
たる構成成分とする炭素質中空繊維及びその簡便な製造
方法を提供できる。該炭素質中空繊維には、以上の球状
炭素材又は球状活性炭素材からなる層の他に、炭素質緻
密層を外表面部及び/又は内表面部に含む多層構造を有
するものも含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた炭素質中空繊維の断面の走
査型電子顕微鏡写真である。倍率は45倍、スケ−ルは
500μmである。
【図2】実施例1で得られた炭素質中空繊維の断面の内
部の走査型電子顕微鏡写真である。倍率は10,000
倍、スケ−ルは0.5μmである。
【図3】実施例1で得られた炭素質中空繊維の断面の外
側部分の走査型電子顕微鏡写真である。写真の右上が外
表面である。倍率=2,000倍、スケ−ルは5μmで
ある。
【図4】実施例1で得られた炭素質中空繊維の断面の内
側部分の走査型電子顕微鏡写真である。写真の左下が内
表面である。倍率=10,000倍、スケ−ルは0.5
μmである。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球状炭素材からなる炭素質中空繊維。
  2. 【請求項2】 球状活性炭素材からなる炭素質中空繊
    維。
  3. 【請求項3】 炭素質中空繊維が、球状炭素材又は球状
    活性炭素材の層と、内表面部及び/又は外表面部の炭素
    質緻密層からなることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の炭素質中空繊維。
  4. 【請求項4】 球状炭素材の平均粒径が0.02〜30
    μmであることを特徴とする請求項1又は3に記載の炭
    素質中空繊維。
  5. 【請求項5】 球状活性炭素材の平均粒径が0.02〜
    30μmであり、且つ比表面積が300m2/g以上で
    あることを特徴とする請求項2又は3に記載の炭素質中
    空繊維。
  6. 【請求項6】 炭素質緻密層の厚みが球状炭素材層又は
    球状活性炭素材層の厚みより小さいことを特徴とする請
    求項3に記載の炭素質中空繊維。
  7. 【請求項7】 球状炭素材又は球状活性炭素材が互いに
    接触点で結合するか、もしくは炭素質バインダ−で結着
    されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一
    つに記載の炭素質中空繊維。
  8. 【請求項8】 下記の工程からなる請求項1〜7のいず
    れか一つに記載の炭素質中空繊維の製造方法。 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
    質混合液を調製する。 該均質混合液を繊維状又は棒状の基材に塗布した後、
    溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体の相
    分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 不活性ガス雰囲気下又は真空雰囲気下で焼成する、及
    び/又は水や二酸化炭素等の共存雰囲気下で賦活する。
  9. 【請求項9】 下記の工程からなる請求項1〜7のいず
    れか一つに記載の炭素質中空繊維の製造方法。 フェノ−ル樹脂とセルロ−ス誘導体と溶媒とを含む均
    質混合液を調製する。該均質混合液を筒状の基材の内
    部表面に塗布した後、溶媒を除去し、フェノ−ル樹脂と
    セルロ−ス誘導体の相分離を生じさせる。 フェノ−ル樹脂を硬化させる。 不活性ガス雰囲気下又は真空雰囲気下で焼成する、及
    び/又は水や二酸化炭素等の共存雰囲気下で賦活する。
  10. 【請求項10】 基材をフェノ−ル樹脂を硬化させる
    前、又は硬化させた後に取り除くことを特徴とする請求
    項8又は9に記載の炭素質中空繊維の製造方法。
  11. 【請求項11】 基材が、焼成又は賦活時に熱分解され
    除去されるものであることを特徴とする請求項8又は9
    に記載の炭素質中空繊維の製造方法。
  12. 【請求項12】 基材が有機基材であり、焼成又は賦活
    により炭素化可能なものであることを特徴とする請求項
    8又は9に記載の炭素質中空繊維の製造方法。
  13. 【請求項13】 セルロ−ス誘導体/(セルロ−ス誘導
    体+フェノ−ル樹脂)の割合が0.05〜0.95であ
    ることを特徴とする請求項8又は9に記載の炭素質中空
    繊維の製造方法。
  14. 【請求項14】 フェノ−ル樹脂が有機溶媒に可溶なレ
    ゾ−ル型又はノボラック型フェノ−ル樹脂であることを
    特徴とする請求項8又は9に記載の炭素質中空繊維の製
    造方法。
  15. 【請求項15】 セルロ−ス誘導体が有機溶媒に可溶又
    は均質懸濁可能な、セルロ−スエ−テル及び/又はセル
    ロ−スエステルであることを特徴とする請求項8又は9
    に記載の炭素質中空繊維の製造方法。
  16. 【請求項16】 セルロ−ス誘導体がエチルセルロ−
    ス、又は酢酸セルロ−スであることを特徴とする請求項
    15に記載の炭素質中空繊維の製造方法。
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