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JPH10251956A - 吸音材 - Google Patents

吸音材

Info

Publication number
JPH10251956A
JPH10251956A JP9055946A JP5594697A JPH10251956A JP H10251956 A JPH10251956 A JP H10251956A JP 9055946 A JP9055946 A JP 9055946A JP 5594697 A JP5594697 A JP 5594697A JP H10251956 A JPH10251956 A JP H10251956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
absorbing material
binder
fibers
sound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9055946A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamiko Matsunaga
雅美子 松永
Yoshinari Yoshioka
良成 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP9055946A priority Critical patent/JPH10251956A/ja
Publication of JPH10251956A publication Critical patent/JPH10251956A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い吸音効果と軽量化及び低コスト化という
相反する課題を解決する吸音材を提供する。 【解決手段】 横断面形状が偏平断面である主体短繊維
と、主体短繊維より20℃以上低い軟化点を有するバイ
ンダー成分を少なくとも繊維表面に有するバインダー繊
維からなり、構成繊維同士がバインダー成分の溶融によ
り接着されており、厚みが5mm以上、見かけ密度が
0.01g/cm3 以上である吸音材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維集合体からな
る吸音材に関するものである。さらに詳しくは、低目付
で吸音性能に優れる吸音材に関し、特に自動車用として
好適な吸音材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の高級車指向の高まりより、エンジ
ン音等を吸音・防音するための吸音材の使用量が増加し
ている。他方、吸音材を自動車に搭載するためには、よ
り軽量で安価であることが重視されている。
【0003】従来、自動車用吸音材の代表的なものとし
て、レジンフェルトあるいは発泡ポリウレタンがある。
しかしながら、レジンフェルトは、フェノール樹脂等の
バインダー樹脂を含有しているため、重量の割りに高い
吸音効果を得ることが困難であった。また、発泡ポリウ
レタンは、ウレタン発泡材を原料として用いるため、製
造時に排気設備が必要であり、さらに、リサイクルが困
難であるという欠点があった。
【0004】これらの問題を解決するため、特開平7−
3599号公報、特開平8−188951号公報では、
1.5デニール以上の短繊維がバインダー繊維で接着さ
れた繊維集合体からなる吸音材が開示されている。
【0005】特開平7−3599号公報、特開平8−1
88951号公報に開示されている方法の構成繊維の繊
径が1.5デニールを超える繊維集合体からなる吸音材
では、未だ十分な吸音効果が得られるとはいえず、厚み
及び密度の増加に頼らざるを得ない。従って、それに伴
う占有スペース拡大及び重量増加が問題点であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い吸音効
果と軽量化及び低コスト化という相反する課題を解決す
る吸音材を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、繊維断面
形状が偏平である短繊維を主体構成繊維とし、低軟化点
のバインダー成分を有するバインダー繊維を介して構成
繊維同士を接着して繊維集合体の吸音材とした場合、高
い吸音効果が発揮されることを見いだし、本発明に到達
した。
【0008】すなわち、本発明は、横断面形状が偏平率
0.5〜0.9の偏平断面である主体短繊維90〜50
重量%と、主体短繊維より20℃以上低い軟化点を有す
るバインダー成分を少なくとも繊維表面に有するバイン
ダー繊維10〜50重量%とで構成され、構成繊維同士
がバインダー成分の溶融により接着されている繊維集合
体からなり、該繊維集合体の厚みが5mm以上、見かけ
密度が0.01g/cm3 以上であることを特徴とする
吸音材を要旨とするものである。
【0009】偏平率=(a−b)/a (上式において、a:繊維横断面における長軸、b:繊
維横断面における短軸とする。)
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いる主体短繊維の横断面形状は、偏平率が
0.5〜0.9の偏平断面である。図1に、本発明の主
体短繊維である横断面形状が偏平断面の繊維の横断面を
示す。aは繊維横断面における長軸、bは繊維横断面に
おける短軸とし、偏平率は、偏平率=(a−b)/aと
する。ただし、偏平率が0.5未満であると丸断面に類
似した断面形状になるため、偏平断面による吸音効果の
向上が見られない。一方、偏平率が0.9を超えるとノ
ズル加工上、短軸bを短くするのではなく、長軸aを長
くしなければならないので、ノズル接触面増加による糸
曲がり、紡糸張力が上がることに起因する糸切れが発生
し、著しく操業性を損なうため好ましくない。上記理由
により、主体短繊維の偏平率は0.7〜0.8が好まし
い。
【0011】本発明に用いる主体短繊維及びバインダー
繊維は、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、
ポリオレフィン系重合体等の繊維形成性熱可塑性重合体
からなるものである。
【0012】ポリエステル系重合体としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸などの芳香族ジカルボン酸あるいはアジピン酸、セバ
シン酸などの脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステ
ル類を酸成分とし、かつエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなど
のジオール化合物をジオール成分とするホモポリエステ
ル重合体やこれらを主骨格として他の酸成分や他のグリ
コール成分を共重合したポリエステル共重合体が挙げら
れる。また、これらのホモポリエステル重合体やポリエ
ステル共重合体に、パラオキシ安息香酸、5−ソジウム
スルホイソフタル酸、ポリアルキレングリコール、ペン
タエリスリトール、ビスフェノールAなどが添加あるい
は共重合されていても良い。
【0013】ポリアミド系重合体としては、ポリイミノ
−1−オキソテトラメチレン(ナイロン4)、ポリテト
ラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリカプラミ
ド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナ
イロン66)、ポリウンデカナミド(ナイロン11)、
ポリラウロラクタミド(ナイロン12)、ポリメタキシ
レンアジパミド、ポリパラキシレンデカナミド、ポリビ
スシクロヘキシルメタンデカナミドまたはこれらのモノ
マーを構成単位とするポリアミド系共重合体が挙げられ
る。特に、ポリテトラメチレンアジパミドの場合、ポリ
テトラメチレンアジパミドにポリカプラミドやポリヘキ
サメチレンアジパミド、ポリウンデカメチレンテレフタ
ラミドなどの他のポリアミド成分が30モル%以下共重
合されたポリテトラメチレンアジパミド系共重合体であ
っても良い。前記した他のポリアミド成分の共重合率が
30モル%を超えると、共重合体の融点が低下するた
め、これら共重合体の繊維集合体からなる吸音材を高温
条件下で使用したときには、機械的特性や寸法安定性が
低下するので好ましくない。
【0014】ポリオレフィン系重合体としては、炭素原
子数2〜18の脂肪族α−モノオレフィン、例えばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メ
チル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
ドデセン、1−オクタデセンなどからなるホモポリオレ
フィン重合体が挙げられる。これらの脂肪族α−モノオ
レフィンは、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエン、スチレン、α−メチルスチレンのような
他の類似のエチレン系不飽和モノマーが共重合されたポ
リオレフィン系共重合体であっても良い。また、ポリエ
チレン系重合体の場合には、エチレンに対してプロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンまたは類
似の高級α−オレフィンが10重量%以下共重合された
ものであっても良く、ポリプロピレン系重合体の場合に
は、プロピレンに対してエチレンまたは類似の高級α−
オレフィンが10重量%以下共重合されたものであって
も良い。前記高級α−オレフィン等の共重合物の共重合
率が前記重量%を超えると、共重合体の融点が低下する
ため、これら共重合体の繊維集合体からなる吸音材を高
温条件下で使用したときには、機械的特性や寸法安定性
が低下するので好ましくない。
【0015】なお、前記繊維形成性熱可塑性重合体に、
必要に応じて、艶消し剤、顔料、防炎剤、消臭剤、光安
定剤、熱安定剤、酸化防止剤等の各種添加剤を本発明の
効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
【0016】本発明に用いる主体短繊維は、前記繊維形
成性熱可塑性重合体から構成されるものであるが、その
形態は、前記重合体単独からなるものの他、前記重合体
の中から選択された2種以上の相異なる重合体が各々溶
融紡糸性を損なわない範囲内でブレンドされたブレンド
物からなるものであっても良い。前記重合体単独からな
るものとしては、結晶融点が高いこと及び経済性の面か
ら、ポリエチレンテレフタレートで構成されることが好
ましい。ブレンド物としては、例えばポリエステル系重
合体とポリオレフィン系重合体とがブレンドされたもの
や、2種の相異なるポリアミド系重合体がブレンドされ
たものが挙げられ、特に、前者の場合には、溶融紡出直
後で未配向のポリエステル成分の収縮を抑制することが
できるため好ましい。
【0017】本発明に用いるバインダー繊維は、主体短
繊維より20℃以上低い軟化点を有するバインダー成分
を少なくとも繊維表面に有する繊維であり、このバイン
ダー成分は、熱溶融により構成繊維同士を接着するもの
である。バインダー成分は、主体短繊維より20℃以上
低い軟化点を有することを必要とする。両者の差が20
℃未満であると、バインダー成分を熱溶融させる際に主
体短繊維までも軟化溶融する恐れがあるため好ましくな
い。
【0018】バインダー繊維の形態としては、少なくと
も繊維表面にバインダー成分を有する形態であればよ
く、バインダー成分のみからなる単相のもの、バインダ
ー成分と他の重合体との貼り合わせ型のもの、バインダ
ー成分を鞘部に配し、他の重合体を芯部に配する芯鞘型
のもの等が挙げられる。本発明において、芯部に配する
重合体より20℃以上低い軟化点を有する重合体(バイ
ンダー成分)を鞘部に配した芯鞘型複合繊維が好ましく
用いられる。芯鞘型複合繊維は、鞘部のみが構成繊維同
士を接着するバインダーとして機能し、芯部は繊維の形
態を維持しているため吸音効果の向上に寄与することと
なるため好ましい。
【0019】本発明の吸音材として、主体短繊維がポリ
エチレンテレフタレートからなり、バインダー繊維が芯
部にポリエチレンテレフタレート、鞘部にテレフタル酸
/イソフタル酸が共重合比(モル比)60/40〜90
/10で共重合された共重合ポリエステルを配した芯鞘
型複合繊維からなる繊維集合体であることが好ましい。
結晶融点が高くかつ生産性の良好なポリエチレンテレフ
タレートからなる短繊維を主体短繊維とした際、前記共
重合ポリエステルをバインダー成分として用いることに
より構成繊維同士の接着性が良好となり形態保持性の良
好な繊維集合体が得られる。また、本発明の吸音材とし
て、主体短繊維がポリエチレンテレフタレートからな
り、バインダー繊維が芯部にポリエチレンテレフタレー
ト、鞘部に結晶融点が100℃以上のε−カプロラクト
ン共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維からなる
繊維集合体であることが好ましい。結晶融点が100℃
以上のε−カプロラクトン共重合ポリエステルは、結晶
性でありかつ融点が高いため、これをバインダー成分と
して用いた繊維集合体は、高温状態、例えば夏場の車内
等で用いてもバインダー成分が溶融することなく、吸音
材は形態を保つことができるため耐熱性能も併せもつ吸
音材となり好ましい。
【0020】ε−カプロラクトン共重合ポリエステルと
しては、エチレンテレフタレート単位及び/またはブチ
レンテレフタレート単位にε−カプロラクトン単位を共
重合したものが適当である。あるいは、さらに、イソフ
タル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、エチレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール等を付加的に共重合したものであっても良
い。付加的な共重合成分の割合は、ポリエステルの構成
成分の単位モル数に対し20モル%以下であることが望
ましい。また、ポリエステル中のε−カプロラクトン単
位は、他の構成単位とランダム共重合したものであって
も、ブロック共重合したものであっても差し支えない。
【0021】本発明に用いる主体短繊維およびバインダ
ー繊維の繊度は、4デニール以下であることが好まし
い。主体短繊維およびバインダー繊維の繊度が4デニー
ルを超えると、吸音効果に劣る傾向となるため好ましく
ない。構成繊維の下限は特に限定されないが、1デニー
ル程度とする。主体短繊維の繊度が1デニール未満であ
ると、現実的に紡糸が困難となり、偏平断面繊維が安価
にあるいは合理的に得られにくい傾向にあり、バインダ
ー繊維の繊度が1デニール未満であると、本発明におい
て好ましい形態である芯鞘型複合繊維の製造が困難とな
る傾向にある。上記理由により主体短繊維のより好まし
い繊度は2〜3デニール、バインダー繊維のより好まし
い繊度は1〜2デニ−ル、更に好ましくは1.5〜2デ
ニールである。
【0022】本発明は、主体短繊維とバインダー繊維が
混率90/10〜50/50重量%で構成される繊維集
合体である。バインダー繊維の混率が10重量%未満で
あると、構成繊維同士の接着点が少なくなり、繊維集合
体の剛性及び形態安定性が低下するため好ましくない。
一方、バインダー繊維の混率が50重量%を超えると、
熱成形時に溶融するバインダー成分の比率が増加するた
め、繊維による吸音効果を阻害することになり好ましく
ない。吸音性能および形態安定性等を考慮し、主体短繊
維とバインダー繊維の混率は、85/15〜70/30
重量%が特に好ましい。
【0023】吸音材の厚みは、5mm以上とし、20〜
40mmが好ましい。吸音材の厚みが5mm未満である
と、十分な吸音性能が得られず好ましくない。吸音材の
厚みの上限は特に限定しないが、吸音材の占有スペース
や重量、また見かけ密度等を考慮して50mm程度とす
る。
【0024】吸音材の見かけ密度は、0.01g/cm
3 以上とする。繊維集合体の見かけ密度が0.01g/
cm3 未満であると、構成繊維の本数が少ないため十分
な吸音性能が得られず、また、上記繊維集合体の厚みを
確保することが困難となる。上限は特に限定されない
が、吸音材の重量を考慮し0.15g/cm3 程度とす
る。0.15g/cm3 を超えると、目付が高くなるば
かりでなく、吸音効果の向上もあまり見られない。上記
理由により吸音材の見かけ密度は、0.02〜0.08
g/cm3 が好ましく、更に好ましくは0.02〜0.
05g/cm3 である。
【0025】
【作用】本発明の繊維集合体からなる吸音材は、断面形
状が偏平断面である繊維を主体構成繊維として用いてい
る。偏平断面の繊維は、同じ繊度で断面形状が丸断面の
繊維より繊維の曲げ剛性が低く、振動エネルギーを熱エ
ネルギーに変換しやすいと推定され、さらに、同じ繊度
で断面形状が丸断面の繊維と比べて、空気との接触面積
が広がるので吸音効果が高まるものと考えられる。
【0026】また本発明の吸音材は、主体短繊維がバイ
ンダー繊維の熱溶融によって接着されているため、繊維
間は点接着であり、繊維による吸音効果を十分に活用で
きる。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお、実施例記載の各特性値は次の方法により測定
した。 (1)厚み(mm):フォーム用大型測厚器(高分子計
器株式会社製 FS−250型)を用い、99.9mm
φのサンプルに49g/15cm2 の荷重を印可して厚
みを測定した。
【0028】(2)見かけ密度(g/cm3 ):繊維集
合体の見かけ密度は、得られた繊維集合体からなる各吸
音材を99.9mmφのサンプルに打ち抜き、下記式に
よって求める。
【0029】
【0030】(3)相対粘度:フェノールと四塩化エタ
ンの等重量混合物を溶媒とし、試料濃度0.5g/d
l、温度20℃で測定した。
【0031】(4)メルトインデックス(g/10
分): ASTM D1238(E)に記載の方法によ
り測定した。
【0032】(5)融点(℃): パーキンエルマー社
製の示差走査熱量計DSC−7型を使用し、昇温速度2
0℃/分で測定した。
【0033】(6)垂直入射吸音率(%): JIS
A 1405「管内法による建築材料の垂直入射吸音率
測定法」に基づいて、2マイクロホンインピーダンス測
定管(ブリュエル・ケアー社製 4206型)を使用し
て行った。得られた各吸音材について、低周波数(50
Hz〜1.6kHz)管用99.9mmφサイズと高周
波数(500Hz〜6.4kHz)管用29.0mmφ
サイズの2サイズを測定し、重複した測定周波数領域の
垂直入射吸音率は2サイズの平均値を用いた。
【0034】実施例1 主体短繊維として、ポリエチレンテレフタレート(相対
粘度1.38、融点257℃)からなり、繊度2デニー
ル、切断長51mm、偏平率0.72の偏平断面繊維を
用意した。バインダー繊維として、芯成分がポリエチレ
ンテレフタレート(相対粘度1.38、融点257
℃)、鞘成分がテレフタル酸/イソフタル酸共重合モル
比60/40の共重合ポリエステル(相対粘度1.3
7、軟化点110℃)からなる芯鞘複合比1/1(重量
比)で、繊度2デニール、切断長51mmの芯鞘型複合
繊維を用意した。主体短繊維とバインダー繊維を混率7
0/30(重量%)で細繊度カード機に通して、目付8
00g/m2 のウェブを形成した。さらに、該ウェブを
厚み20mmのスペーサーとともに金網の間に挟んで厚
みを規制しつつ、150℃の熱風循環乾燥機中で20分
間熱処理を行って、厚み20mm、見かけ密度0.04
g/cm3 の実施例1の吸音材を得た。
【0035】実施例2 実施例1において、バインダー繊維として芯部がポリエ
チレンテレフタレート(相対粘度1.38、融点257
℃)、鞘部がエチレンテレフタレート単位(A)/ブチ
レンテレフタレート単位(B)〔モル比1/1〕にε−
カプロラクトン(C)を共重合した共重合ポリエステル
であり、ε−カプロラクトンは全ポリエステル〔(A+
B)+C〕の総モルに対し、20モル%配合した共重合
ポリエステル(相対粘度1.34、軟化点144℃)か
らなる芯鞘複合比1/1(重量比)の芯鞘型で、繊度2
デニール、切断長51mmの複合繊維を用い、170℃
の熱風循環乾燥機中で熱処理を行った以外は実施例1と
同様にして実施例2の吸音材を得た。
【0036】実施例3 実施例1において、主体短繊維とバインダー繊維を混率
85/15(重量%)とした以外は実施例1と同様にし
て実施例3の吸音材を得た。
【0037】比較例1 実施例1において、断面形状が丸断面の主体短繊維を用
い、主体短繊維とバインダー繊維を混率85/15(重
量%)とした以外は実施例1と同様にして実施例3の吸
音材を得た。
【0038】実施例1〜3及び比較例1で得られた繊維
集合体からなる吸音材について、垂直入射吸音率を測定
した結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】本発明の偏平断面形状を有する繊維を主体
短繊維とした実施例1〜3の吸音材は、丸断面形状を有
する繊維を主体短繊維とした比較例1の吸音材と比較し
て、高い吸音効果を有する吸音材であった。また、実施
例1〜3において、主体短繊維の混率の大きい実施例3
の吸音材は、吸音効果に最も優れたものとなった。
【0041】
【発明の効果】本発明の繊維集合体からなる吸音材は、
構成繊維が偏平断面であるため、低目付であっても高い
吸音効果を発揮することが可能である。また、低目付で
あることから、軽量化及び低コスト化を必要とする自動
車用として好適な吸音材を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の主体短繊維である横断面形状が偏平
断面の繊維の横断面を示す図である。
【符号の説明】
a:繊維横断面における長軸 b:繊維横断面における短軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横断面形状が偏平率0.5〜0.9の偏
    平断面である主体短繊維90〜50重量%と、主体短繊
    維より20℃以上低い軟化点を有するバインダー成分を
    少なくとも繊維表面に有するバインダー繊維10〜50
    重量%とで構成され、構成繊維同士がバインダー成分の
    溶融により接着されている繊維集合体からなり、該繊維
    集合体の厚みが5mm以上、見かけ密度が0.01g/
    cm3 以上であることを特徴とする吸音材。 偏平率=(a−b)/a (上式において、a:繊維横断面における長軸、b:繊
    維横断面における短軸とする。)
  2. 【請求項2】 主体短繊維およびバインダー繊維の繊度
    が4デニール以下であることを特徴とする請求項1記載
    の吸音材。
  3. 【請求項3】 主体短繊維がポリエチレンテレフタレー
    トからなり、バインダー繊維が芯部にポリエチレンテレ
    フタレート、鞘部にテレフタル酸/イソフタル酸が共重
    合比(モル比)60/40〜90/10で共重合された
    共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維であること
    を特徴とする請求項1記載の吸音材。
  4. 【請求項4】 主体短繊維がポリエチレンテレフタレー
    トからなり、バインダー繊維が芯部にポリエチレンテレ
    フタレート、鞘部に結晶融点が100℃以上のε−カプ
    ロラクトン共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維
    であることを特徴とする請求項1記載の吸音材。
JP9055946A 1997-03-11 1997-03-11 吸音材 Pending JPH10251956A (ja)

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