JPH0379788A - 密着性に優れたＺｎ―Ｎｉ合金めっきステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、密着性に優れたＺｎ−Ｎｉ合金めっきステン
レス鋼板の製造方法に関する。

（従来技術） ステンレス鋼板は、美麗で耐食性に優れているので、従
来上り屋根、壁などの建築部材、化学プラント部材、自
動車部材などに広く使用されている。

しかし、ステンレス鋼板を上記のような用途に使用した
場合、定期的に手入れをしないと、点鯖などが発生し、
腐食が進行する。待に、近隼環境汚染の進行や用途の過
酷化に伴いこの傾向は顕著になっている。このため、ス
テンレス鋼板にめっきを施して、耐食性を高めることが
種々試みられている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、ステンレス鋼板に耐食性に優れたＺｎ−
Ｎｉ合金を電気めっき法により施す場合、前処理が脱脂
や酸洗の上うな一般的前処理だけであると、めっき密着
性が劣り、加工性の良好なめっき鋼板を製造できないと
いう問題があった。

本発明は、かかる点に鑑み、めっき密着性の優れたＺｎ
−Ｎｉ合金めっきステンレス鋼板の製造方法を提供する
ものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、ステンレス鋼板にＦｅ−Ｂ合金を電気めっき
により施した後、Ｚｎ−Ｎｉ合金を電気めっきにより施
すことで密着性の優れたＺｎ−旧合金めっき鋼板を製造
できるようにした。

ステンレス鋼板は、表面が酸化皮膜に覆われているが、
この酸化皮膜は、脱脂や酸洗なとでは容易に除去できず
、Ｚｎ−Ｎｉ合金の電気めっきを施しても良好なめっき
密着性が得られない。しかし、脱脂や酸洗などの後にＦ
ｅ−Ｂ合金をプレめっきすると、理由は不明であるが、
酸化皮膜が除去され、活性化されるとともに、酸化皮膜
のような不動態皮膜の再生が防止されるのである。また
、このＦｅ−Ｂ合金めっきは、単なるＦｅめっきより均
一性（付き回り性）に優れているため、めっき付着量を
少なくしてもめっ！＆密着性を改善できるという利点が
ある。

このＦｅ　　Ｂ合金めっきとしては、Ｂ含有率が０．０
０１〜３．０ｗｔ％のものを施すのが好ましい。

第１図は、ステンレス鋼板にＢ含有率の異なる種々のＦ
ｅ　−Ｂ合金を電気めっきした後、Ｚｎ−Ｎｉ合金を電
気めっき（めっき付着量３０　ｇ／Ｊ、片面〉して、得
られためっき鋼板に２を折り曲げ加工を施し、めっき密
着性を調査したものであるが、Ｂ含有率が０，００１ｗ
Ｌ％未満であると、不めっきが発生して、Ｚｎ−旧合金
めっきの密着性改善効果が小さ〜）ａ Ｆｅ　−Ｂ合金めっきは、Ｂ含有率を高くしても、Ｚｎ
　　Ｎｉ合金めっき密着性に影響を与えないが、めっき
密着性改善効果は３ｗｔ％でほぼ飽和してしまうので、
それ以上多くすることは経済的に不利となる。

なお、＃ｆ１１図での２　ｔｔＪｒす曲げ密着性は、め
っき層の剥離状態を次のような基型で評価したものであ
る。

記号　　めっき層の剥離状態 ４　　剥離なし ３　　わずかに剥離しだ ２　　大きく剥離した １　　全面剥離した Ｆｅ　−Ｂ合金めっきのＢ含有率を０．００１〜３　、
Ｏｗｔ％にするには、硫酸第一鉄２００〜３００９／ｅ
、硫酸ナトリウム３０〜８０９／ｅ、酒石１’ｌ！１〜
３９／ｅ、ホウ化合物（ホウ酸、メタホウ酸塩など）５
〜５０９／ｅからなるめっき浴を用いて、ステンレス鋼
板を陰極にし、ｐｌ＋２以下、浴温４０〜６０℃で電気
めっきすればよい。

特に、めっき浴の１３Ｈについては、第２図に示すよう
に、０．５〜２以下にして電気めっきするのが好ましい
。１）１１が０．５未満では、！（＋イオンが増加し、
電流効率が者しく低下するため、作業性が悪くなり、ｐ
Ｈが２以上になると、逆にＨ＋イオンが減少しで、Ｆｅ
３＋イオン濃度の増加ならびにステンレス鋼板表面での
水素ガス発生が弱まることから、表面の活性化が不足し
、Ｚｎ−Ｎｉ合金めっき密着性が低下してしまう。

Ｆｅ−Ｂ合金めっきのめっき付着量は、０．０５〜１０
　ｇ／ｍ”（片面）にするのが好ましい。第３図は、ス
テンレス鋼板に種々の付着量のＦｅ−Ｂ合金を電気めっ
きした後、第１図の場合と同様にＺｎ−旧合金を電気め
っき（めっき付着量３０ｇ／ｌＩ２、片面）して、得ら
れためっき鋼板に２を折り曲げ加工を施し、めっきｆｆ
１ｌ性を調査したものであるが、めっき付着量が０．０
５ｇ／ω２未満であると、Ｚｎ　　Ｎｉ合金めっきの密
着性は悪化してしまう（めっき層剥離状態は、第１図の
場合と同一基準で評価した）。

これは、０．０５　ｇ／＋＋＋２（片面）未）；４であ
ると、ステンレス鋼板表面を均一に覆うことができない
ためである。しかし、約０　、１　ｇ／ｖ’以上になる
と、Ｚｎ−Ｎｉ合金めっき密着性はほぼ一定となる。従
って、めっき付着量は、約０．１ｇ／ｌｌ１２以上にす
れば、密着性はほぼ一定になるが、経済的見地から上限
は１０ｇ／ｍ２以下にするのが好ましいのである。

Ｆｅ−Ｂ合金をに％めっきした後のＺｎ−Ｎｉ合金の電
気めっきは、従来の公知方法によればよく、特別の条件
を必要としない、しかし、めっき層中のＮｉ含有率は、
５〜２５ｗｔ％にすると、耐食性が良好になる。すなわ
ち、＄４図は、Ｆｅ　−Ｂ合金めっきを一定にして、そ
の上にＮｉ含有率の異なる種々のＺｎ−Ｎｉ合金を電気
めっきして、塩水噴霧試験により赤錆の発生する本での
時間を調査したものであるが、Ｚｎ　　Ｎｉ合金めっき
は、Ｎｉ含有率を５〜２５ｗｔ％にすると、耐食性が良
好になる。

本発明によるＺｎ−Ｎｉ合金めっき密着性改善は、ステ
ンレス鋼板のＣｒ含有率３０ｗｔ％のものまで効果があ
る。第５図は、この状態を示したもので、ステンレス鋼
板にＦｅ−Ｂ合金を電気めっきした後、Ｚｎ　　Ｎｉ合
金を電気めッ！くめつき付着量３０　ｇ／ｍ２、片面）
して、得られためっき鋼板に塩水噴霧試験（１０００時
間）を行って赤錆の発生状態を調査したものである。鋼
中のＣｒ含有率は、高いほど耐食性が良好になるが、３
０ｗｔ％を超えると、Ｚｎ　　Ｎ合金めっ！１密着性が
低下し、鋼板自体の加工性も低下しでしまう。一方、鋼
中のＣｒ含有率は、第５図よＩ）理解できるように、５
ｗｔ％未満になると、ｉｔ食性が低下してしまうので、
５ｗｔ％以上のものにするのが好ましい゛。鋼中のＮｉ
含有率は、めっきｖ！！着性に悪影響を与えないので、
特に限定しない。

なお、第５図での塩水噴霧試験による赤錆発生状態は、
次の基準で評価した。

記号　赤錆発生状態 ４　　発生なし ３　　発生面積が全面積の１０％以下 ２　　発生面積が全面積の１０〜５０％未満１　　全ｉ
積の５０％以上発生 （実施例〉 板厚０．８＋ａｍの５ｔｌＳ４３０ステンレス鋼板（Ｃ
ｒ１８ｗｔ％）を常法に従って脱脂した後、下記の条件
でまずＦｅ−Ｂ合金をプレ電気めっきし、次に、Ｚｎ　
　Ｎｉ合金を電気めっきした。

（１）Ｆｅ−Ｂ合金めっき条件 （Ａ）めっき浴組成 硫酸第一鉄　　　３００９／ｅ 硫酸ナトリウム　　７０９／ｅ 酒石酸　　　　　　　１９／ｅ ホウ酸、　　　５〜５０９／ｅ （Ｂ）めっき条件 ｐＨ１，５ 浴温　　　　５０°Ｃ 電流密度　　５０＾／ｄ信２ なお、Ｆｅ　　Ｂ合金めっきの際のめっきＮＪＢ含有率
およびめっき付着量は、それぞれめっき浴中へのホウ酸
添加量および通電時間により３５！整した。

（２）Ｚｎ−Ｎｉ合金めっき条件 （Ａ）めっ８裕組成 硫酸ニッケル（６水塩）　　　２５０９／ｅ硫酸亜鉛（
７水塩）　　　　　１６０９／ｅ。

硫酸ナトリウム　　　　　　８０９／Ｃ（Ｂ）めっき条
件 ｐＨ１，５ 浴温　　　　６０℃ 電流密度　　２０＾／ｄ１１２ （Ｃ）めっき層 Ｎｉ含有率　　　　１１ｗｔ％ めっき付着量　　３０　ｇ／ｌ 一方、比較のために前記Ｆｅ　−Ｂ合金のプレ電気めっ
きの代わりにＦｅめっきを施し、その後、Ｚｎ　−Ｆｅ
合金を前記条件で電気めっきした。

以上のようにしてステンレス鋼板に電気めっきを施した
後、次の試験を実施した。

（１）めっき層密着性 ＪＩＳ２２２４８に基づいて２Ｌ折り曲げ加工を施した
後、加工部にセロテープを貼付け、剥離するめっき層剥
離試験を実施し、めっき／ｉ１剥離状態を目視ｔ’ｑ定
した。

（２）耐食性試験 ＪＩＳＺ２３７１に基づいて塩水噴霧試験を連続１００
０時間実施し、発生した赤錆状態を目視判定した。

これらの試験結果を次の第１表に示す。

第 １ 表 （発明の効果） 以上のごとく、本発明によれば、従来Ｚｎ−旧合金めっ
きを電気めっきした場合、めっき密着性の劣るステンレ
ス鋼板に密着性の良いＺｎ　　Ｎｉ合金めっきを施すこ
とができる。

Ｆｅ−Ｂ合金めっきによるめっ！密着性改善は、電気銅
めっき、電気亜鉛めっき、他の亜鉛合金系電気めっき、
溶融亜鉛めっき、溶融アルミニウムめっきなどに効果あ
ることが確認されている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、ステンレス鋼板にＢ含有率の異なる種々のＦ
ｅ−Ｂ合金を電気めっきした後、Ｚｎ−Ｎｉ合金を一定
量電気めっきしためっき鋼板の２を折り曲げ加工とめっ
き密着性との関係を示すグラフである。 第２図は、Ｆｅ　　Ｂ合金めっき浴のｐＨとＺｎ　　Ｎ
ｉ合金めっき後のめっき密着性との関係を示すグ″７７
である。 ＃％３図は、ステンレス鋼板に種々の付着量のＦｅ−Ｂ
合金を電気めっきした後、Ｚｎ−Ｎｉ合金を一定量電気
めっきしためっき鋼板の２を折り曲げ加工とめっき密着
性との関係を示すグラフである。 第４図は、プレめっきのＦｅ−Ｂ合金めっきを一定にし
て、その上にＮｉ含有率の異なる種々のＺｎ　−Ｎｉ合
金を電気めっきしためっき綱板のＺｎ−Ｎｉ合金めっき
のＮｉ含有率と塩水噴ｎ試験による赤錆発生時間との関
係を示すグラフである。 ！＃５図は、Ｃｒ含有率の異なる種々のステンレス鋼板
に一定条件でＦｅ　−Ｂ合金およびＺｎ−Ｎｉ合金を電
気めっきしためっき鋼板のステンレス鋼板Ｃｒ含有率と
塩水噴霧試験による赤錆発生状態との関係を示すグラフ
である。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）ステンレス鋼板にＦｅ−Ｂ合金を電気めっきによ
   り施した後、Ｚｎ−Ｎｉ合金を電気めっきにより施すこ
   とを特徴とする密着性に優れたＺｎ−Ｎｉ合金めっきス
   テンレス鋼板の製造方法。
2. （２）ステンレス鋼板として、Ｃｒ含有率が５〜３０ｗ
   ｔ％のものを使用することを特徴とする特許請求の範囲
   第１項に記載の密着性に優れたＺｎ−Ｎｉ合金めっきス
   テンレス鋼板の製造方法。
3. （３）Ｂ含有率が０．００１〜３．０ｗｔ％のＦｅ−Ｂ
   合金を電気めっきすることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項に記載の密着性に優れたＺｎ−Ｎｉ合金めっきス
   テンレス鋼板の製造方法。
4. （４）Ｆｅ−Ｂ合金のめっき付着量を０．０５〜１０ｇ
   ／ｍ＾２（片面）にすることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項または第３項に記載の密着性に優れたＺｎ−Ｎ
   ｉ合金めっきステンレス鋼板の製造方法。
5. （５）Ｎｉ含有率が５〜２５ｗｔ％のＺｎ−Ｎｉ合金を
   電気めっきすることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   に記載の密着性に優れたＺｎ−Ｎｉ合金めっきステンレ
   ス鋼板の製造方法。