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JPH09164529A - 抗菌性樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

抗菌性樹脂成形品の製造方法

Info

Publication number
JPH09164529A
JPH09164529A JP7347538A JP34753895A JPH09164529A JP H09164529 A JPH09164529 A JP H09164529A JP 7347538 A JP7347538 A JP 7347538A JP 34753895 A JP34753895 A JP 34753895A JP H09164529 A JPH09164529 A JP H09164529A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibacterial
resin
molded product
metal component
resin molded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7347538A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Tanaka
田中  敦
Katsuhiro Kino
勝博 城野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Original Assignee
Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd filed Critical Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Priority to JP7347538A priority Critical patent/JPH09164529A/ja
Publication of JPH09164529A publication Critical patent/JPH09164529A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂成形品に簡易かつ経済的に抗菌性を
付与する。 【解決手段】 樹脂成形品は、圧縮成形法、押出成形
法、射出成形法など、金型(ダイをも含む)を用いる成
形法、および、フィルム成形法やカレンダー成形法な
ど、ローラーを用いる成形法により成形することがで
き、これらの金型、ダイまたはローラー等、樹脂と接触
する成形機の表面に、抗菌性無機酸化物コロイド溶液を
塗布または噴霧などの操作により付着させた後、該成形
機により成形する。従って、成形された樹脂成形品の表
面は、金型またはローラー表面から転着された抗菌性金
属成分と該抗菌性金属成分以外の無機酸化物とから構成
された微粒子を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌性、防カビ性、
消臭性に優れた樹脂成形品の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂成形品に抗菌性を付与する方
法としては、成形材料としての樹脂中に抗菌剤を配合し
て成形する方法、あるいは、抗菌剤を配合した塗料組成
物を樹脂成形品の表面に塗布する方法などが知られてい
る。
【0003】例えば、特開平2−255844号公報に
は、抗菌性金属イオンを保持しているゼオライトおよび
塩基性金属化合物を含有する樹脂組成物が開示されてお
り、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂に上記抗
菌剤を配合した射出成形品が記載されている。また、特
開平7−126555号公報には、コロイダルシリカと
有機けい素化合物を溶媒中で反応させて得られた生成物
と抗菌性化合物を主成分とする抗菌性コーティング用組
成物が開示されており、プラスチックなどの基材の表面
に塗布して抗菌性、脱臭性、抗カビ性などを付与するこ
とが記載されている。
【0004】しかし、無機系抗菌剤を樹脂中に配合して
成形する方法は、樹脂内部に入った抗菌剤の効果が全く
発現しないので多量に抗菌剤を配合しなければならず、
コスト的にも、また、成形品の機械的強度の点においも
満足のいくものではなかった。また、抗菌性塗料組成物
を樹脂成形品の表面に塗布する方法は、樹脂成形品の表
面状態が変化することを免れず、更に、塗膜が剥離する
虞れなどがあった。
【0005】そこで、本発明者らは、先に出願した特開
平7−238183号公報において、非繊維系の樹脂成
形品を、抗菌性金属成分とそれ以外の無機酸化物とから
構成された平均粒子径500nm以下の微粒子が分散し
ている抗菌性無機酸化物コロイド溶液と接触処理した
後、水洗および乾燥を行い、樹脂成形品の表面に前記コ
ロイド溶液の浸透による抗菌性無機酸化物微粒子の担持
層を形成することを特徴とする抗菌性樹脂成形品の製造
法を提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の抗菌性樹脂成形
品の製造法では、樹脂成形品の表面または表面内部にの
み抗菌性無機酸化物が強固に担持されるので、少量の担
持量でその成形品に耐久性のある優れた抗菌性を付与す
ることができるものの、樹脂成形品と抗菌性無機酸化物
コロイド溶液とを接触処理するための処理工程が新たに
必要となる。特に、大型の成形品に抗菌性を付与する場
合には、処理設備も大規模なものとなり、コスト高にな
るという問題点を有している。
【0007】そこで、本発明者らは、前述したような問
題点を解決するため鋭意研究した結果、従来の樹脂成形
品の製造工程において、簡易で経済的な樹脂成形品に抗
菌性を付与する方法を見いだし本発明を完成するに至っ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る抗菌性樹脂
成形品の製造方法は、金型、ダイまたはローラー等、樹
脂と接触する成形機の表面に、抗菌性金属成分と該抗菌
性金属成分以外の無機酸化物とから構成された平均粒子
径500nm以下の微粒子が分散してなる抗菌性無機酸
化物コロイド溶液を付着させた後、該成形機により樹脂
を成形することを特徴とするものである。前記抗菌性無
機酸化物コロイド溶液は有機溶媒を分散媒とするコロイ
ド溶液であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を詳述す
る。本発明において、抗菌性無機酸化物コロイド溶液の
分散媒中に分散している抗菌性金属成分と該抗菌性金属
成分以外の無機酸化物とから構成される微粒子は、抗菌
性金属成分が無機酸化物と混合物または化合物の形で微
粒子を形成するか、あるいは、該抗菌性金属成分が無機
酸化物微粒子の表面に結合している。特に、該微粒子が
抗菌性金属成分と無機酸化物との混合物または化合物の
形、即ち、複合酸化物を形成していることが、長時間に
わたり抗菌効果を持続して有する上で好ましい。
【0010】抗菌性金属成分としては、通常知られてい
るものを用いることができ、例えば、銀、銅、亜鉛、
錫、鉛、ビスマス、カドミウム、クロム、水銀などが例
示される。特に、銀、銅、亜鉛から選択される1種以上
の抗菌性金属成分は、抗菌作用、変色及び人体に対する
安全性などの観点から好ましい。
【0011】抗菌性成分としての銅イオンは青色を呈す
るが、銀イオンはそもそも無色である。しかし、銀イオ
ンは光化学反応や酸化作用により金属銀の凝集体あるい
は酸化物となり、褐色または黒色に変色する。特に紫外
線の光化学反応による銀成分の変色を防止するために
は、チタン、ジルコニウム、セリウム、亜鉛などを銀成
分と組合わせて使用することが望ましい。これは、チタ
ン、ジルコニウム、セリウムおよび亜鉛成分が紫外線吸
収剤として作用して、銀成分の変色を防止する効果を有
しているからである。
【0012】一方、抗菌性金属成分以外の無機酸化物と
しては、一般に知られているコロイド溶液を構成する無
機酸化物を挙げることができ、無機酸化物コロイド粒子
としては、単一または複合酸化物コロイド粒子、あるい
はこれらの混合物を用いることが可能である。
【0013】単一の酸化物コロイド粒子としては、Si
2 、Al2 3 、TiO2 、ZrO2 、Fe2 3
Sb2 5 、WO3 、などが例示され、複合酸化物コロ
イド粒子としては、前記各酸化物と他の無機酸化物の複
合酸化物コロイド粒子、例えば、SiO2 ・Al
2 3 、SiO2 ・B2 3 、SiO2 ・P2 5 、A
23 ・TiO2 、Al2 3 ・ZrO2 、Al2
3 ・B2 3 、Al2 3 ・P2 5 、TiO2 ・Ce
2 、TiO2 ・ZrO2 、SiO2 ・ZrO2 、Sn
2 ・Sb2 5 、SiO2 ・Al2 3 ・TiO2
SiO2 ・TiO2 ・CeO2 、TiO2 ・SiO2
ZrO2 、SiO2 ・Al2 3 ・MgO、SiO2
Al2 3 ・CaO、SiO2 ・TiO2 ・Fe2 3
などを挙げることができる。
【0014】前記抗菌性金属成分の量は、微粒子中に酸
化物換算で0.1〜25重量%の範囲内であることが望
ましい。抗菌性金属成分が0.1重量%よりも少ない場
合は、多量の微粒子を用いないと抗菌作用が十分に発現
しない。また、抗菌性金属成分を25重量%よりも多く
しても、25重量%の場合と比較して抗菌作用に大差が
なく、また、銀成分などでは、結合量が多くなると変色
しやすい。好ましい抗菌性金属成分の量は、酸化物換算
で0.1〜15重量%の範囲である。
【0015】前記抗菌性金属成分と該抗菌性金属成分以
外の無機酸化物とから構成される微粒子は、コロイド粒
子の次元の大きさのもので、その平均粒子径は500n
m以下である。平均粒子径が500nmよりも大きくな
ると、該微粒子の透明性が悪くなり、樹脂成形品の透明
性が損なわれたり変色が生じたりする。また、該微粒子
の分散性が悪くなるので、優れた抗菌効果を長時間にわ
たり安定して維持することができない。該微粒子(コロ
イド粒子)の好ましい平均粒子径の範囲は3〜500n
m、更に好ましい範囲は5〜250nmである。
【0016】前記抗菌性金属成分と該抗菌性金属成分以
外の無機酸化物とから構成される微粒子は、その粒子径
分布が平均粒子径±30%の粒子径の範囲に占める割合
が50%以上、好ましくは60%以上、更に好ましくは
70%以上であることが望ましい。該微粒子の粒子径分
布が平均粒子径±30%の粒子径の範囲に占める割合が
50%よりも小さい場合には、粒子径分布はブロードに
なり、該コロイド溶液の透明性は悪くなる傾向にあるの
で、樹脂成形品の色彩などが損なわれる虞がある。
【0017】本発明において、前記抗菌性金属成分と該
抗菌性金属成分以外の無機酸化物とから構成される微粒
子が分散したコロイド溶液(ゾル)は、その固形分濃度
が0.1重量%の際の、波長500nmにおける光透過
率が50%以上であることが望ましい。ここで、光透過
率とは、厚さ1cmの水に於ける波長500nmの光の
透過率を100%とした場合に於いて、厚さ1cmの固
形分の濃度が0.1重量%の抗菌性無機酸化物コロイド
溶液に於ける同波長光の透過率の相対値をいう。抗菌性
無機酸化物コロイド溶液の前記光透過率が50%よりも
小さい場合には、樹脂成形品の模様や色彩などが損なわ
れる虞があるので好ましくない。当該光透過率は、好ま
しくは60%以上、更に好ましくは70%以上であるこ
とが望ましい。
【0018】更に、前記抗菌性無機酸化物コロイド溶液
は、当該コロイド溶液中の抗菌性金属成分の重量をA、
該コロイド溶液を超遠心分離処理して遊離した抗菌性金
属成分の重量をBとしたとき、B/Aで表される抗菌性
金属成分の結合力指数(I)の値が1.0×10-3以下
であることが望ましい。
【0019】前記結合力指数(I)は、次の方法により
求める。すなわち、抗菌性無機酸化物コロイド溶液中の
抗菌性金属成分の重量をプラズマ発光分光分析装置によ
り、金属原子を定量して求め、次いで、所定量の該抗菌
性無機酸化物コロイド溶液を回転数45,000rpm
の超遠心分離機にて1時間処理して固形分と溶液に分離
し、この分離された溶液中に含まれる抗菌性金属成分の
金属原子をプラズマ発光分析装置で定量して、遊離した
抗菌性金属成分の重量とする。
【0020】結合力指数(I)が1.0×10-3より大
きい場合には、抗菌性金属成分の無機酸化物コロイド粒
子への結合力が弱いため、抗菌性無機酸化物コロイド溶
液の溶媒中に抗菌性金属成分が溶出しやすく、樹脂成形
品に含有させた際に抗菌効果の持続性に劣り、また、抗
菌性金属成分として銀を用いた場合には変色の原因とな
ることもある。抗菌性金属成分の結合力指数(I)は、
好ましくは5.0×10-4以下、特に、1.0×10-4
以下であることが望ましい。抗菌性金属成分が2種以上
の場合には、それぞれの抗菌性金属成分の結合力指数が
1.0×10-3以下であることが望ましい。
【0021】上記抗菌性無機酸化物コロイド溶液の中で
も、特に、微粒子が抗菌性金属成分と該抗菌性金属成分
以外の無機酸化物との複合酸化物から構成されるもの
は、前記結合力指数(I)の値が小さく、前記光透過率
の値が大きく、かつ、高い抗菌力を有するので好適であ
る。該複合酸化物の微粒子が分散した抗菌性無機酸化物
コロイド溶液は、例えば、特開平5−132309号公
報に記載された複合酸化物コロイド溶液の製造方法に準
じて調製することができる。即ち、アルカリ金属、アン
モニウムまたは有機塩基の珪酸塩と、アルカリ可溶の無
機化合物と、抗菌性金属成分の水溶液とを、pH10以
上のアルカリ水溶液中に同時に添加し、抗菌性金属成分
と複合酸化物を形成した無機酸化物コロイド粒子を生成
させる方法である。
【0022】また、特開昭63−270620号公報に
記載された製造方法に準じて調製することもできる。即
ち、含水チタン酸のゲルまたはゾルに過酸化水素を加え
て得られるチタン酸水溶液と抗菌性金属成分の水溶液と
を、必要に応じてケイ素化合物および/またはジルコニ
ウム化合物等の存在下で加熱処理して、抗菌性金属成分
と該抗菌性金属成分以外の無機酸化物とから構成される
複合無機酸化物微粒子が分散したコロイド溶液を調製す
る方法である。
【0023】本発明では、前述の抗菌性無機酸化物コロ
イド溶液は、金型の錆防止などの観点から有機溶媒を分
散媒とするものであることが好ましい。有機溶媒として
は、アルコール、グリコール、エステル、ケトンおよび
芳香族系などを使用することができ、具体的には、メタ
ノール、エノール、ブタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、エチルセロソルブ、メチルセロソル
ブ、メチルエチルケトン、アセトン、ベンゼン、トルエ
ンンなど、通常の有機溶媒を例示することができる。有
機溶媒を分散媒とするコロイド溶液は、水性コロイド溶
液を限外濾過法、加熱による溶媒置換法など通常の方法
で処理することにより、得ることができる。
【0024】本発明の樹脂成形品を構成する樹脂の種類
としては、例えば、フェノール系樹脂、ユリア系樹脂、
メラミン系樹脂、アルキッド系樹脂、ジアリルフタレー
ト系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ケイ
素系樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂、ポ
リ塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリフッ化ビ
ニル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニル
ホルマール系樹脂、飽和ポリエスル系樹脂、ポリエチレ
ン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ABS樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリアセタール系樹脂、塩化ポリエーテル系樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、エチルセ
ルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース等の熱可塑
性樹脂;天然ゴム、イソプレン系ゴム、アクリロニトリ
ル系ゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、ブチル
系ゴム、スチレン系ゴム、クロロプレン系ゴム、クロル
ヒドリン系ゴム、ポリオレフィン系ゴム、ウレタン系ゴ
ム、多硫化ゴム、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム、フ
ロロシリコーン系ゴム等のエラストマーないしゴム;な
どが挙げられる。
【0025】また、樹脂成形品としては、繊維、板、ロ
ッド、パイプ、チューブ、フィルム、シート、容器、発
泡体、その他各種の成形品または複合成形品が挙げられ
る。樹脂成形品の具体例としては、床材、壁材、便座、
浴槽、洗面台、流し台、テーブル、冷蔵庫、クーラー等
の室内装備品;まな板、樹脂製食器、飲料品容器、冷蔵
庫内容器等の台所用品;櫛、ひげ剃り具、ブラシ、イヤ
ホーン等の身回品;玩具、ほ乳瓶、おしゃぶり等の育児
用品;バケツ、ホース、ごみ箱、塵取り器、一般容器等
の日用雑貨;ごみ袋、包装用フィルム等の包材;ハンド
ル、シート等の自動車内装品;乗物の吊り革やその把持
部、待合室の椅子やベンチ、手擦り、各種押しボタン、
蛇口のコック、電話受話器等不特定多数の人が手に触れ
るもの;病院内食器類、注射器、聴診器、手術用手袋、
点滴瓶、カテーテル、医療機器樹脂部品等の医療関係用
品;などが挙げられる。
【0026】本発明方法では、前述の樹脂成形品を製造
する金型、ダイまたはローラー等、樹脂と接触する成形
機の表面に、前述の抗菌性無機酸化物コロイド溶液を塗
布または噴霧などの操作により付着させた後、該成形機
により成形するものである。従って、成形された樹脂成
形品の表面は、金型またはローラー表面から転着された
抗菌性金属成分と該抗菌性金属成分以外の無機酸化物と
から構成された微粒子を含有する。当該方法によれば、
樹脂成形品の表面にのみ該微粒子が担持されるため、ま
た担持された各微粒子は、その一部分が樹脂中に埋め込
まれていることから容易に脱落しないため、少量の担持
量でその成形品に耐久性ある優れた抗菌性を付与するこ
とができる。
【0027】本発明の樹脂成形品の製造方法では、圧縮
成形法、押出成形法、射出成形法など、金型(ダイをも
含む)を用いる通常知られている成形法が採用される。
また、フィルム成形法やカレンダー成形法など、ローラ
ーを用いる成形法も適用することができる。
【0028】本発明方法では、前記抗菌性無機酸化物コ
ロイド溶液は単独で使用することもできるし、また、樹
脂と成形機の接触面での潤滑性を向上させるために使用
される滑剤(外部滑剤)と併用することも可能である。
なお、前記抗菌性無機酸化物コロイド溶液は、金型また
はローラーなどの表面に塗布または噴霧した際に、分散
媒が揮発して残留しない溶媒、例えば、1,1,1−ト
リクロロエタン、トリクロロトリフルオロエタンなどを
併用することも望ましい。
【0029】本発明方法において、樹脂成形品に付与す
る抗菌剤の量は、前記抗菌性無機酸化物コロイド溶液の
濃度を調整することにより、あるいは、その使用量を加
減することにより制御することが可能である。
【0030】
【実施例】以下の実施例により、本発明を更に具体的に
説明する。
【0031】製造例1 〔抗菌性無機酸化物コロイド溶液の調製〕硫酸チタンを
純水に溶解し、TiO2 として1.0重量%を含む水溶
液を得た。この水溶液を撹拌しながら、15重量%アン
モニア水を徐々に添加し、白色のスラリーを得た。この
スラリーを濾過、洗浄し、含水チタン酸のケーキを得
た。このケーキ31.4gに水溶液濃度が1.0重量%
になるように純水を加えて希釈し、更に33重量%過酸
化水素219.8gを加えた後、80℃で14時間加熱
し、過酸化水素を加熱分解させ、TiO2 として1.0
重量%の溶液3136gを得た。このチタン酸溶液は黄
褐色透明で、PHは8.2であった。
【0032】次いで、酸化銀0.68gを15重量%ア
ンモニア水21.3g、純水618.1g中で溶解し
て、銀のアンミン錯塩水溶液とし、この水溶液に炭酸ジ
ルコニウムアンモニウム15.4gを純水169.9g
に溶解したものを添加した。この混合水溶液を前記チタ
ン酸水溶液に加え、次に、20重量%シリカゾル38.
7gを加えた後、150℃で18時間加熱した。この溶
液は、初期黄褐色液であったが、18時間後に淡乳白色
透明なコロイド溶液となった。
【0033】この銀成分を含む複合酸化物コロイド溶液
のPHは7.5で、固形分濃度は1.0重量%であっ
た。また、コロイド粒子の平均粒径は15nmであり、
平均粒子径±30%の粒子径の範囲に占める割合が78
%であった。更に、このコロイド溶液の抗菌性金属成分
の結合力指数(I)の値は、0.6×10-4であった。
このコロイド溶液の固形分濃度が0.1重量%における
波長500nmの光透過率を分光光度計(日立製作所
製、U−2000)を用いて測定した結果、光透過率は
78.2%であった。
【0034】次いで、上記コロイド溶液を限外濾過膜を
用いて12.0重量%の濃度に濃縮し、このコロイド溶
液249gとメタノール1788.3gとを混合し、こ
の混合溶液中にメチルトリメトキシシラン5.96gを
添加した。この混合溶液を還流器付ガラス容器に入れ、
65℃で18時間加熱処理した後、これを限外濾過膜で
約10重量%まで濃縮した。次いで、メタノールを添加
しながら混合液中の水を連続的に限外濾過膜装置で溶媒
置換した。置換後のオルガノコロイド溶液中の残存水分
量は、0.4重量%で、固形分濃度は11.5重量%で
あった。このオルガノコロイド溶液の濃度0.1重量%
における光透過率は82.6%であった。
【0035】製造例2 〔ゼオライト系抗菌剤の調製〕Na−Y型ゼオライトを
水に懸濁して、濃度5重量%の懸濁スラリー400gを
調製した。ついで、この懸濁スラリーを70℃に加温
し、濃度5重量%のAgN03 水溶液9.2gを添加
し、90℃に加温して1時間放置することにより銀のイ
オン交換を行った。このスラリーを濾過し、60℃の温
水で十分に洗浄後、120℃で乾燥し、更に550℃で
1時間焼成して粉末状の抗菌剤を調製した。この粉末粒
子の平均粒子径は1.0μmであった。
【0036】実施例1 製造例1で得た酸化物換算で1.0重量%の銀を含む1
1.5重量%オルガノ無機酸化物コロイド溶液を、微粒
子の含有量が3.0重量%になるように1,1,1−ト
リクロロエタンで希釈した。これを射出成形機の金型に
塗布して、ポリプロピレン樹脂(三井石油化学(株)
製、J−700P)を220℃で射出成形してプレート
を得た。
【0037】実施例2 実施例1と同様にして、ABS樹脂(三菱モンサント
(株)製)を230℃で射出成形してプレートを得た。
【0038】実施例3 実施例1と同様にして、ポリカーボネート樹脂を270
℃で射出成形してプレートを得た。
【0039】比較例1 製造例2で得た酸化物換算で1.5重量%の銀を含むゼ
オライト系抗菌剤0.76g(灼熱減量3.2重量%)
を、微粒子の含有量が1.0重量%になるようにポリプ
ロピレン樹脂(三井石油化学(株)製、J−700P)
75.2gに添加し、加工温度120℃で高速ミキサー
で練り込み、220℃で射出成形してプレートを得た。
【0040】比較例2 製造例2で得たゼオライト系抗菌剤に、微粒子の含有量
が3.0重量%になるように1,1,1−トリクロロエ
タンを添加し、これを射出成形機の金型に塗布して、ポ
リカーボネート樹脂を270℃で射出成形してプレート
を得た。
【0041】実施例4 〔抗菌力試験および分散性〕実施例1〜3および比較例
1、2で得た抗菌性合成樹脂成型物について抗菌力試験
を行った。大腸菌および黄色葡萄状球菌を生理食塩水中
に懸濁させ、その30μlを3cm×3cmに切断した
上記各試料面に滴下し、28℃で24時間放置後、生菌
数を測定して数1により死滅率を求めた。また、合成樹
脂成型物中における表面の鏡面性を観察した。結果を表
1に示す。
【0042】
【数1】死滅率(%)=100×(初期生菌数−24時
間後の生菌数)/初期生菌数
【0043】
【表1】
【0044】実施例5 〔耐候性試験および透明性〕実施例1〜3および比較例
1、2で得た抗菌性合成樹脂成型物について、変色度合
を観るために、耐候性試験と透明性の観察を行った。耐
候性試験は、各試料を耐候性試験装置、ウェザーメータ
(スガ試験機器(株)製)を用いて、温度60℃にて、
15分間は水を散布し、45分間は水の散布を停止した
状態で晒し、この操作を1時間周期で100時間繰り返
した。この耐候性試験後の試料の変色の有無を目視によ
り観察し、また、透明性を目視にて観察した。これらの
結果を表2に示す。なお、表2中、透明性の欄の−印は
樹脂自体が不透明であるため、比較できなかったことを
意味する。
【0045】
【表2】
【0046】表1、2の結果から、製造例1で得られた
抗菌剤は粒子径が500nm以下と極めて小さいため、
樹脂表面の鏡面性に悪影響を与えず、また、樹脂表面に
均一に分散するため、樹脂の種類が異なっても高い抗菌
活性を示した。また、変色もなく、ポリカーボネート樹
脂の透明性も損なわない。一方、製造例2で得られた抗
菌剤は、粒子径が1.0μmと大きいため、樹脂に練り
込んだ場合、鏡面性が低下し、樹脂表面における抗菌剤
の絶対量が少ないため、本発明の実施例ほど高い抗菌活
性は得られなかった。また、変色も生じた。
【0047】更に、製造例2で得られた抗菌剤を用いて
樹脂表面を処理した比較例でも、やはり粒子径が大きい
ため樹脂表面の鏡面性が低下し、練り込みより抗菌性は
上がるものの、分散性が悪いため実施例ほどの高い抗菌
活性は得られない。なお、変色や透明性の低下は、一般
に、樹脂成型物の商品価値を下げることになる。
【0048】
【発明の効果】本発明に係る抗菌性樹脂成形品の製造方
法によれば、樹脂成形品の表面にのみ該微粒子が担持さ
れるため、また、担持された各微粒子は、その一部分が
樹脂中に埋め込まれていることから容易に脱落しないた
め、少量の担持量でその成形品に耐久性ある優れた抗菌
性を付与することができる。また、当該製造方法は、樹
脂成形品に抗菌性を付与するための特別の処理工程や装
置を一切必要とせず、極めて簡易で経済的な製造方法で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 101:12 B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂と接触する成形機の表面に、抗菌性
    金属成分と該抗菌性金属成分以外の無機酸化物とから構
    成された平均粒子径500nm以下の微粒子が分散して
    なる抗菌性無機酸化物コロイド溶液を付着させた後、該
    成形機により樹脂を成形することを特徴とする抗菌性樹
    脂成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記抗菌性無機酸化物コロイド溶液が有
    機溶媒を分散媒とするコロイド溶液である請求項1記載
    の抗菌性樹脂成形品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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