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JPH09155404A - 研磨性に優れたステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

研磨性に優れたステンレス鋼板およびその製造方法

Info

Publication number
JPH09155404A
JPH09155404A JP31313695A JP31313695A JPH09155404A JP H09155404 A JPH09155404 A JP H09155404A JP 31313695 A JP31313695 A JP 31313695A JP 31313695 A JP31313695 A JP 31313695A JP H09155404 A JPH09155404 A JP H09155404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
polishing
center line
rolling
steel plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31313695A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Yamamoto
秀男 山本
Satoru Matsushita
哲 松下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP31313695A priority Critical patent/JPH09155404A/ja
Publication of JPH09155404A publication Critical patent/JPH09155404A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Metal Rolling (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】鋼板表面を羽布等により研磨して目標の表面性
状にまで仕上げるための研磨回数を削減することがで
き、研磨効率の向上が図れる研磨性に優れたステンレス
鋼板とその製造方法を提供する。 【解決手段】ステンレス鋼板表面の中心線平均粗さ(R
a)が0.15μm 以下、中心線山高さ(Rp)と中心線
谷深さ(Rv)の比(Rv/Rp)が1.0以下、および中心
線谷深さが0.5μm 以下であることを特徴とする研磨
性に優れたステンレス鋼板、及び冷間圧延機の少なくと
も最終圧延パスに使用するワークロールおよびワークロ
ールに接しているロールとして、ロール表面の研磨目が
ロール軸方向になっており、ロール周方向の中心線平均
粗さ(Raθ)が0.05〜0.3μm で、かつワークロ
ールの直径が150mm未満であるロールを用いてステン
レス鋼板を冷間圧延し、焼鈍、必要により酸洗し、更に
調質圧延することを特徴とする研磨性に優れたステンレ
ス鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨性に優れたス
テンレス鋼板およびその製造方法に係わり、更に詳しく
はステンレス冷延鋼板の表面を研磨仕上げする際に、目
標の表面性状に効率よく研磨できるステンレス鋼板及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼板の製品として、JISに
BA製品、2B製品の他に研磨製品がある。研磨製品は
BA製品あるいは2B製品を素材にして、グラインダー
や羽布により、ヘアライン加工や各種の表面仕上げ番手
に研磨される。この場合、研磨する冷延鋼板の平滑さが
悪く、また表面欠陥が多いと研磨むら等が発生するた
め、目標の表面品質を得るためには研磨回数を増すなど
の必要があった。その中でも光沢度の要求が極めて高い
鏡面に仕上げることは容易ではなかった。
【0003】羽布研磨作業は、番手が小さい粗い羽布を
用いると羽布による擦り傷が付くため、400番、80
0番あるいは2000番といった細かい羽布を用いて行
われる。従って、鋼板の厚さ方向の研磨量は極めて小さ
く、高々0.5μm 程度までである。一方、研磨するス
テンレス鋼板の表面は平均粗さRaで0.05〜0.2μ
m 、最大粗さRmaxで0.5〜2.0μm である。このよ
うな粗さは、冷間圧延前の熱延鋼帯酸洗時の表面凹凸の
残留、冷間圧延時のオイルピット(微小な油溜まり)や
ロール転写疵(ロール研磨目の転写疵、押し込み疵)、
掻き疵、冷間圧延後の焼鈍・酸洗によるエッチピットな
どの凹部が中心となった凹部欠陥に起因する。従って、
これらの欠陥を研磨により除去するには、表面の大部分
を占める凸部(台形状の平面部)を全て研磨除去する必
要があり、研磨回数が増加し、研磨に要する時間は膨大
になる。
【0004】そこで、鋼板表面の凹凸を小さくする工夫
が種々実施されている。特開平6−170432号公報
に、冷間圧延前の熱延鋼帯酸洗時の表面凹凸を小さくす
る方法が、また特開平7−1001号公報、特開平5−
96309号公報には、冷間圧延時のオイルピットを小
さくする方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−1
70432号公報記載の方法は、大幅な設備改造が必要
であり、また、引き続き行われる冷間圧延での圧延条件
により、表面仕上げ状態がかなり影響する。一方、特開
平7−1001号公報に示されている方法の場合、表面
の微小な凹部欠陥が減少して写像性は向上するが、凹部
の深さは依然として大きく研磨回数の低減はわずかであ
り、満足できるものではない。また、特開平5−963
09号公報に示されているロール表面の研磨目の方向を
平均的にロール軸方向としたロールで圧延する方法は、
もともと光沢が得られないロール径が大きい場合の圧延
において、小径ロールを用いた圧延と同等の光沢を得る
ための圧延方法であるが、小径ロールを用いた場合と比
較して光沢度、平滑度の絶対値は必ずしも高くない。
【0006】以上のように、従来から種々の改善が行わ
れてきたが、いずれも表面粗さを小さくし、平滑面を増
す効果はあるものの、研磨性を大幅に改善するには至ら
ず、更なる改善が必要であった。
【0007】本発明は、鋼板表面を羽布等により研磨し
て目標の表面性状にまで仕上げるための研磨回数を削減
することができ、研磨効率の向上が図れる研磨性に優れ
たステンレス鋼板とその製造方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、研磨前のス
テンレス鋼板の表面凹部欠陥を冷間圧延時に小さくする
方法について、実験検討を繰り返した結果、下記の知見
を得た。
【0009】1)ロールの表面の研磨目の方向を、ロー
ル軸方向にした直径150mm未満の小径ロールをワー
クロールとして冷間圧延すると、通常のロールを使用し
た場合に比べて圧延後の鋼板表面の凹部欠陥が少なくな
ると共に、欠陥深さが浅くなる。
【0010】2)ワークロールの軸方向の研磨目の寿命
は、ワークロールに接するロールの表面状況の影響を受
け、ワークロールに接するロール表面にもその軸方向に
研磨筋を付与することによって長くすることができる。
【0011】3)軸方向の研磨目を有するワークロール
で冷間圧延すると、鋼板の極めて表層における塑性変形
量が大きくなり、冷間圧延後に行われる焼鈍時の再結晶
の起点が多くなって、極表層における結晶粒が小さくな
るため、その後の酸洗時に発生する粒界溝腐食等の酸荒
れによる粗さの増大も少なくなる。
【0012】本発明はこのような知見に基づき完成した
もので、その要旨は、「ステンレス鋼板表面の中心線平
均粗さ(Ra)が0.15μm 以下、中心線山高さ(Rp)
と中心線谷深さ(Rv)の比(Rv/Rp)が1.0以下、お
よび中心線谷深さが0.5μm 以下であることを特徴と
する研磨性に優れたステンレス鋼板、及び冷間圧延機の
少なくとも最終圧延パスに使用するワークロールおよび
ワークロールに接しているロールとして、ロール表面の
研磨目がロール軸方向になっており、ロール周方向の中
心線平均粗さ(Raθ)が0.05〜0.3μm で、かつ
ワークロールの直径が150mm未満であるロールを用い
てステンレス鋼板を冷間圧延し、焼鈍、必要により酸洗
し、更に調質圧延することを特徴とする研磨性に優れた
ステンレス鋼板の製造方法」にある。
【0013】ここで、上記中心線平均粗さ(Ra)、中心
線山高さ(Rp)および中心線谷深さ(Rv)は、JISB
0601の規定によるものとする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のステンレス鋼板と
その製造方法の限定条件について詳細に説明する。
【0015】一般に表面研磨仕上げのステンレス鋼板
は、熱延鋼板を冷間圧延して薄鋼板とし、焼鈍した後、
鋼板表面にスケールが生成した場合には、それを除去す
るため酸洗を施し、次いで機械的特性を付与するため1
%前後の軽圧下率での調質圧延を行い、最終工程として
表面を研磨して目標とする表面性状に仕上げて製造す
る。なお、表面研磨は鋼板メーカで行い、研磨製品とし
て出荷される場合もあるが、ユーザ側で研磨仕上げする
場合が多い。
【0016】本発明のステンレス鋼板は、研磨する前の
ステンレス鋼板、すなわち調質圧延後の鋼板の表面粗さ
を規定したものである。また、その製造条件は、冷間圧
延における条件を規定したもので、その条件で冷間圧延
した後、鋼板に通常の焼鈍、必要により酸洗、及び調質
圧延を施すと本発明で規定する鋼板の表面粗さが得られ
る。
【0017】本発明のステンレス鋼板及びその製造方法
における限定理由を以下に説明する。
【0018】研磨性に優れたステンレス鋼板の中心線平
均粗さ(Ra)、中心線山高さ(Rp)、中心線谷深さ(R
v)の比(Rv/Rp)および中心線谷深さ:研磨仕上げ時
の研磨回数を少なくするためには、中心線谷深さRvを
0.5μm以下とすることが最も重要であり、Rvを0.
15μm 以下とすることにより、従来の鋼板の研磨回数
の1/2以上の削減が可能である。例えば、従来の鋼板
のRvは0.8〜1.5μm もあるが、1回の研磨深さは
0.2μm 程度であり、目標光沢(Gs20゜)を100
0とした場合は4〜5回の研磨が必要であったが、Rvを
0.5μm 以下にすれば研磨回数を2回にすることがで
きる。
【0019】Rv/Rp≦1とするのは、凹部を除去するの
に必要な研磨代を少なくするためであり、1を超えると
上記研磨回数の削減が困難となる。ロール目をロール軸
方向とすることにより、Rv/Rp≦1が得られる。
【0020】軸方向に研磨したロールを用い、Rvを0.
5μm としたとき、Raの範囲は0.1〜0.15になる
のでRaの上限を0.15μm とした。
【0021】図1は、鋼板の表面粗さを示す図で、
(a)はRv/Rp≦1の場合の表面粗さの状態、(b)は
従来のRv/Rp≧1の場合の表面粗さの状態を示す図であ
る。
【0022】中心線平均粗さ(Ra)、中心線山高さ(R
p)及び中心線谷深さ(Rv)は図1に示す通りである。
【0023】研磨は、鋼板表層から行われ凸部ほど早く
研磨・摩滅する。従って同じ表面粗さであっても、凹部
が無くなるまで研磨除去するのに必要な体積は、(a)
に示すように凸部が多い表面、即ち中心線山高さ(Rp)
と中心線谷深さ(Rv)の比(Rv/Rp)が小さい方が、
(b)に示す従来の Rv /Rpが大きい表面より小さくな
るのである。
【0024】また、研磨体積は中心線平均粗さ(Ra)や
中心線谷深さ(Rv)が小さいほど研磨し易い。
【0025】冷間圧延に用いるワークロールの研磨目の
方向及び表面粗さ:図2は、ロール研磨目( 粗さの凹
凸) の方向を説明するための図であり、(a)は従来の
ロールの研磨目の方向を示す図、(b)は本発明の製造
方法に用いるロールの研磨目の方向を示す図である。鋼
板2は、研磨目4が付いたロール1により圧延される。
【0026】図2(a)に示すように、従来のロールで
は研磨目とロール周方向(ロール軸に直角の方向)との
角度αはほぼ0°であり、ロール研磨目がロール周方向
に平行である。一方、本発明の製造方法に用いるロール
は、図(b)に示すようにαをほぼ90°とする。即
ち、ロール研磨目をロール軸方向に平行とする。
【0027】ロール研磨目をロール軸方向にする理由に
ついて以下に説明する。
【0028】図3は、冷間圧延においてロール表面と鋼
板表面との間に滑りがあることを説明するためのロール
バイト部の断面図である。図3に示すように、ワークロ
ール1によって鋼板2を厚さt1 からt2 にXの方向へ
圧延する場合、鋼板2の圧延速度v1 がロール周速Vと
同じになる点を中立点(N点)と呼び、N点から前方(
ロール出側) を先進域、即ちV<V2 となるロール周速
より鋼板速度が早い領域を示す。また、N点から後方
(ロール入側)を後進域と呼ぶ。すなわちV1 <Vとな
るロール周速より鋼板速度が遅い領域を示す。いずれに
おいてもN点における一瞬を除き圧延時にはロールと圧
延材に相対滑りが生じる。
【0029】図4は、研磨目の方向がロール周方向であ
る従来のロールを用いて冷間圧延を行った場合の、鋼板
表面とロール研磨目の接触状況および相対滑りによる鋼
板表面の変化を説明するための図である。(a)はロー
ルと鋼板の板幅方向での接触状況を示す断面図で、
(b)は圧延後の鋼板表面の圧延方向の粗さ曲線を示す
図である。(c)は、圧延後の鋼板表面の板幅方向の粗
さ曲線を示す図である。
【0030】図4(a)に示すように、ワークロールの
研磨目の凹部は鋼板と接しないので、その部分での鋼板
表面にはオイルピットが発生し、更に谷になる。また、
ロール肌が転写したところは谷になる。図4(b)、
(c)にその状態が現れている。
【0031】図5は、本発明の製造方法に用いる研磨目
の方向がロール軸方向であるロールで冷間圧延を行った
場合の、鋼板表面とロール研磨目の接触状況および相対
滑りによる鋼板表面の変化を説明するための図である。
(a)は、ロールと鋼板の板幅方向での接触状況を示す
断面図で、(b)、(c)は圧延後の鋼板表面の板幅方
向及び圧延方向の粗さ曲線をそれぞれ示す図である。
【0032】圧延中、前記中立点以外のロールバイト部
でロール研磨目凸部は圧延材表面を圧延方向に滑り、滑
った部分に平滑部が生成される。また、ロール研磨目の
凹部に沿って圧延材が一部盛り上がり、板幅方向に微小
な凸部を形成する。更に、この際の滑りは鋼板表面のご
く表層にせん断力として作用するためごく表層の塑性変
形量が大きくなる。塑性変形量が多いと仕上げ焼鈍時に
再結晶する起点が多くなり、結晶粒が小さくなる。焼鈍
を酸化性の雰囲気で行った場合は、調質圧延前にスケー
ルを酸洗等で除去する必要があり、その場合、鋼板表面
の結晶粒が小さいので粒界溝のエッチピットが浅く、中
心線山高さ(Rp)に比べ中心線谷深さ(Rv)の方が小さ
い表面となる。
【0033】研磨目の方向は周方向から軸方向にわずか
でも傾けば研磨目の滑りによる平滑面の生成が可能とな
るが、その程度は低い。また、傾きが30°以上になる
と十分な平滑面が生成するが幅方向の剪断力成分が多
く、圧延時に板寄りが発生し圧延が安定しにくくなり、
更に鋼板に捻れが発生し、次工程での通板性を阻害する
ため好ましくない。従って、研磨目の方向は、幅方向の
剪断力成分が発生しないロール軸方向とした。なお、研
磨目の方向が軸方向というのは、研磨目の全てがロール
周方向に対し90°であることを意味するのではなく、
上記圧延の安定性が阻害されない程度であればロール軸
方向に対し少々傾いていてもよく、ロール軸方向を0°
とすると+−10°以内とするのが好ましい。
【0034】次に、ロールの周方向の中心線平均粗さ
(Raθ)を0.05〜0.3μm としたのは、0.05
μm 未満では潤滑油膜厚及び鋼板表面粗さに対してロー
ル粗さが小さ過ぎるため、ロール研磨目の凸部(粗さの
頂部)が鋼板表面に充分届かず、鋼板表面での滑りが生
じず、平滑面が生成されなくなり、オイルピットが発生
して中心線山高さ(Rp)に対し中心線谷深さ(Rv)が大
きい表面形態となるためである。
【0035】一方、Raθが0.3μm を超えると、圧延
時にロール研磨目の谷部までが鋼板表面にめり込んで滑
り方向前面に生成される盛り上がりが大きく、圧延時の
摩擦係数が高くなり圧延が不安定になる。更に、摩耗粉
の発生が多く、局部的な焼き付き疵や圧延材の摩耗粉に
よる押込疵等新たな疵が発生する。また、冷間圧延後の
粗さが大きく、その後の調質圧延によっても、中心線平
均粗さ(Ra)が0.15μm 以下とならない。従って、
Raθの上限を0.3μm とする。
【0036】ワークロールの直径及びワークロールと接
するロール:圧延中のロール研磨目凸部による鋼板表面
上での滑りは、圧延時におけるロールと圧延材の接触
弧、即ち、図3に示すA点からC点までの長さが長いほ
ど多い。この長さは油膜が極めて薄い場合には圧下率が
大きいほど、ワークロール径が大きいほど大となる。し
かし、ワークロールの直径が大きくなると圧延油のロー
ルバイト内への引き込みが多く油膜が厚くなりオイルピ
ットが発生し凹疵となる。具体的にはワークロールの直
径が150mm以上では充分な平滑化効果が得られなくな
るため、ワークロールの直径は150mm未満とした。更
に望ましいのは100mm以下である。
【0037】ワークロールを小径にすると研磨目の摩耗
が相対的に増すこと、またバックアップロールのような
ワークロールと接するロールが、従来のような研磨目が
周方向のロールであると研磨目がワークロールと方向が
異なるため、ワークロールの研磨目が変形および摩耗し
易い。従って、ワークロールの直径の下限は40mmと
するのが好ましい。の本発明ではワークロールに接する
ロールを全てワークロールと同様の研磨目を軸方向とし
たロールとする。そうすることにより変形および摩耗が
低減し好ましい。更に好ましくは、ワークロールの表面
硬度をCrメッキ等によりHv 800以上とすることで
ある。
【0038】冷間圧延機の少なくとも最終圧延パス:本
発明の製造方法に用いるロールは、冷間圧延の全パスに
用いなくとも、最終パスのみに用いても効果が得られ
る。しかし、最終パスに通常のロールを用い、その前の
パスで本発明に用いるロールを使用しても、最終パスで
ロール目の効果がほとんど消失する。従って、最終パス
では、必ずロール目がロール軸方向になっているロール
を用いなければならない。最終パスを含む2〜3パスに
ロール目がロール軸方向になっているロールを使用する
と、ロール目の効果がより確実となる。
【0039】ロール目をロール軸方向としたロールでの
圧延パスでの圧下率は特に限定しないが、ワークロール
の直径が小さいので、圧下率が小さいと鋼板との接触弧
長が短くなるなり、鋼板とロールとの相対すべりの長さ
も小さくなるので、10%以上とするのが好ましい。
【0040】焼鈍・酸洗および調質圧延:焼鈍・酸洗お
よび調質圧延の条件は、従来のBA製品、2B製品を製
造する際に採用される標準的な方法でよいため特に限定
しない。
【0041】例えば、焼鈍温度はフェライト系ステンレ
ス鋼であれば750〜850℃で30〜40秒、オース
テナイト系ステンレス鋼であれば1050〜1200℃
で30〜50秒、雰囲気は還元性雰囲気、酸化性雰囲気
のいずれでもよい。ただし、酸化性雰囲気で焼鈍した場
合は、従来と同様に表面のスケールを硝酸、硝酸弗酸混
合液等で酸洗する必要がある。また、調質圧延は無潤滑
でも潤滑しても構わない。但し、圧下率は従来と同様に
フェライト系ステンレス鋼であれば降伏点伸びを消すた
め0.6%以上、オーステナイト系ステンレス鋼であれ
ば平滑性を向上させるため0.4%以上とする。
【0042】なお、本発明の製造方法は、どのような成
分組成のステンレス鋼板にも適用できるので、特に成分
は限定しない。
【0043】
【実施例】冷間圧延機として、直径が60mm、100m
m、145mm、400mmで、幅が400mmのワークロー
ルを装備できる4Hi圧延機を用いた。表1に示した板厚
3.2mm、板幅300mmのSUS430フェライトステ
ンレス鋼板及びSUS304オーステナイト系ステンレ
ス鋼板を供試材とした。
【0044】
【表1】
【0045】表3、表4の試験番号1〜6、14〜18
に示す表面粗さと研磨目方向の11種の圧延用ロールを
用意し、表2の圧延条件で7パスの冷間圧延を行った。
なお、試験No. 8、10を除き6パスまではロール径:
100 mm 、研磨目:周方向、表面粗さ:Ra0.15の
ロール(表4のNo. 13ロール)で圧延し、最後の1
パスを表3、表4に示す種々のロールを用いた。試験番
号毎の供試材、使用ロールの組み合わせは、表2に示す
とおりである。なお、バックアップロールも試験番号2
0以外はワークロールと同じ研磨方向・粗さとした。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】冷間圧延後、鋼板の形状、表面粗さを測定
し、表3、表4に示した。なお、形状は、捻れ度合いで
評価し、捻れなしを○、軽度を△、かなり大を×とし
た。また、表面粗さは、中心線平均粗さ、中心線山高
さ、中心線谷深さを圧延方向、板幅方向で測定し平均値
を表3、表4に示した。
【0050】次に、引き続いて圧延後の鋼板を表5に示
した条件で焼鈍・酸洗を行い、更にロール径800mm、
表面粗さ0.01μm のワークロールの圧延機で、圧下
率0.8%の調質圧延を行った。
【0051】
【表5】
【0052】調質圧延後の鋼板表面粗さを測定した。測
定は冷間圧延後と同様に中心線平均粗さ、中心線山高
さ、中心線谷深さを圧延方向、板幅方向で測定し平均値
を表3、表4に示した。
【0053】更に最後に、#800の羽布を用いて、ラ
イン速度50m/min で目標の光沢度まで研磨を行った。
評価は目標の光沢度が得られるまでの研磨回数で行っ
た。評価結果を表3、表4に示す。なお、研磨回数が試
験番号13および17の従来例に比べ2回以上の削減が
できたものを○、3回以上の削減ができたものを◎、ま
た従来と変わらないものを×、1回の削減ができたもの
を△として表2の総合評価欄に記載した。
【0054】本発明方法による鋼板は、全て総合評価が
○および◎であるが、本発明方法以外の条件で冷間圧延
した鋼板は、冷間圧延後の形状や表面性状に劣り、調質
圧延を実施しても表面性状の際だった改善がなく、羽布
研磨回数の大幅な改善が認められない。
【0055】
【発明の効果】本発明の方法により製造した鋼板は、鋼
板表面を研磨して目標の表面性状まで仕上げる羽布研磨
の回数を削減することができ、高光沢材の製造能率の向
上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼板の表面粗さを示す図で、(a)はRv/Rp≦
1の場合の表面粗さの状態、(b)は従来のRv/Rp≧1
の場合の表面粗さの状態を示す図である。
【図2】ロール研磨目( 粗さの凹凸) の方向を説明する
ための図である。
【図3】図3は、冷間圧延においてロール表面と鋼板表
面との間に滑りがあることを説明するためのロールバイ
ト部の断面図である。
【図4】図4は、研磨目の方向がロール周方向の従来ロ
ールを用いて冷間圧延を行った場合の、鋼板表面とロー
ル研磨目の接触状況および相対滑りによる鋼板表面の変
化を説明する図である。
【図5】本発明の製造方法に用いるロールの研磨目の方
向がロール軸方向であるロールで冷間圧延を行った場合
の、鋼板表面とロール研磨目の接触状況および相対滑り
による鋼板表面の変化を説明するための図である。
【符号の説明】 1 ロール 2 鋼板 3 圧延後の鋼板 4 ロール目

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス鋼板表面の中心線平均粗さ(R
    a)が0.15μm 以下、中心線山高さ(Rp)と中心線
    谷深さ(Rv)の比(Rv/Rp)が1.0以下、および中心
    線谷深さが0.5μm 以下であることを特徴とする研磨
    性に優れたステンレス鋼板。
  2. 【請求項2】冷間圧延機の少なくとも最終圧延パスに使
    用するワークロールおよびワークロールに接しているロ
    ールとして、ロール表面の研磨目がロール軸方向になっ
    ており、ロール周方向の中心線平均粗さ(Raθ)が0.
    05〜0.3μm で、かつワークロールの直径が150
    mm未満であるロールを用いてステンレス鋼板を冷間圧延
    し、焼鈍、必要により酸洗し、更に調質圧延することを
    特徴とする研磨性に優れたステンレス鋼板の製造方法。
JP31313695A 1995-11-30 1995-11-30 研磨性に優れたステンレス鋼板およびその製造方法 Pending JPH09155404A (ja)

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JP31313695A JPH09155404A (ja) 1995-11-30 1995-11-30 研磨性に優れたステンレス鋼板およびその製造方法

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ID=18037540

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103506381A (zh) * 2012-06-28 2014-01-15 宝钢不锈钢有限公司 一种改善铁素体不锈钢表面起皱问题的轧制方法
EP4269632A4 (en) * 2021-01-29 2024-06-05 JFE Steel Corporation STAINLESS STEEL SHEET AND PRODUCTION METHOD THEREFOR

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