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JPH0823739B2 - 高輝度全天候型路面標示用シート材 - Google Patents

高輝度全天候型路面標示用シート材

Info

Publication number
JPH0823739B2
JPH0823739B2 JP1049363A JP4936389A JPH0823739B2 JP H0823739 B2 JPH0823739 B2 JP H0823739B2 JP 1049363 A JP1049363 A JP 1049363A JP 4936389 A JP4936389 A JP 4936389A JP H0823739 B2 JPH0823739 B2 JP H0823739B2
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JP
Japan
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layer
glass beads
sheet
large diameter
resin
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP1049363A
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English (en)
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JPH02228692A (ja
Inventor
貞夫 小林
佑治 石原
孝一 伊地知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ATOMIKUSU KK
Original Assignee
ATOMIKUSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ATOMIKUSU KK filed Critical ATOMIKUSU KK
Priority to JP1049363A priority Critical patent/JPH0823739B2/ja
Priority to CA002011055A priority patent/CA2011055C/en
Priority to NO90900938A priority patent/NO900938L/no
Priority to EP90302123A priority patent/EP0385746B1/en
Priority to PT93295A priority patent/PT93295A/pt
Priority to FI901022A priority patent/FI901022A7/fi
Priority to AT90302123T priority patent/ATE82785T1/de
Priority to DK052690A priority patent/DK52690A/da
Priority to DE9090302123T priority patent/DE69000488T2/de
Publication of JPH02228692A publication Critical patent/JPH02228692A/ja
Priority to SG33393A priority patent/SG33393G/en
Priority to HK707/93A priority patent/HK70793A/en
Publication of JPH0823739B2 publication Critical patent/JPH0823739B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E01CONSTRUCTION OF ROADS, RAILWAYS, OR BRIDGES
    • E01FADDITIONAL WORK, SUCH AS EQUIPPING ROADS OR THE CONSTRUCTION OF PLATFORMS, HELICOPTER LANDING STAGES, SIGNS, SNOW FENCES, OR THE LIKE
    • E01F9/00Arrangement of road signs or traffic signals; Arrangements for enforcing caution
    • E01F9/50Road surface markings; Kerbs or road edgings, specially adapted for alerting road users
    • E01F9/506Road surface markings; Kerbs or road edgings, specially adapted for alerting road users characterised by the road surface marking material, e.g. comprising additives for improving friction or reflectivity; Methods of forming, installing or applying markings in, on or to road surfaces
    • E01F9/512Preformed road surface markings, e.g. of sheet material; Methods of applying preformed markings

Landscapes

  • Architecture (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Road Signs Or Road Markings (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)
  • Refuge Islands, Traffic Blockers, Or Guard Fence (AREA)
  • Golf Clubs (AREA)
  • Toys (AREA)
  • Helmets And Other Head Coverings (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は路面標示用シート材に関し、特に大きな角度
で入射する光線に対して高い再帰反射輝度を有し、かつ
雨天時夜間にも高い再帰反射輝度を有する全天候型路面
標示用シート材に関する。
〔従来の技術〕
道路の区画線、道路標識等の路面標識として、再帰反
射性を有する路面標示用シート材が使用されている。現
在使用されている各種の路面標示用シート材は、いずれ
も再帰反射要素としてガラスビーズを樹脂層に散布また
は混入することにより、夜間でも視認することができる
ようになっている。これらの路面標示用シート材は、雨
天時に標示表面が水膜で覆われると、シート材表面から
大気中に露出して反射機能をうけもっているガラスビー
ズの上半球部分がほとんど水膜中に埋没するため、その
反射機能が損われ、雨天時夜間には視認性が極めて悪く
なるという共通の欠点がある。
そこで、従来このような路面標示用シート材の雨天時
夜間における視認性を改善するため、いくつかの提案が
なされている。たとえば、米国特許第4,388,359号等に
おいては、ガラスビーズを埋設したシート材の表面に多
数の凹凸を設けることにより雨天時夜間における視認性
の向上を図っている。また特開昭62−211403号公報に
は、雨天時夜間においても再帰反射性を比較的に失わな
い屈折率2.0〜2.4のガラスビーズがベースシートに埋設
されている区域をベースシートの長手方向に間隔をおい
て多数または部分連続的に形成することにより、雨天時
夜間における視認性の改良を図っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
これら従来の全天候型路面標示用シート材は、夜間走
行する車輌のヘッドライトからの光が路面標示用シート
材に対し比較的に小さい入射角で照射される時は期待さ
れた視認性を発揮することができるが、車輌のヘッドラ
イトからの光は路面標示用シートに対して通常60°〜80
°と非常に大きな入射角で照射されるため、このように
大きな入射角においては、再帰反射輝度が低下し、その
上雨天時には水膜に影響されて再帰反射輝度が一層低下
することを免れない。雨天夜間時における路面標示用シ
ート材の反射輝度の低下は非常に危険であるので、この
ように大きな入射角で入射される光線に対する路面標示
用シート材の再帰反射輝度の改善が望まれていた。
本発明は、上記従来の路面標示用シート材の問題点を
解決するためになされたものであって、路面標示用シー
ト材が通常の使用時に必要とされる60°以上の大きな角
度で入射する光線に対しても十分な反射輝度を有し、か
つ雨天時夜間にも高い反射輝度を有する全天候型路面標
示用シート材を提供するものである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
上記目的を達成するため、本発明にかかる高輝度全天
候型路面標示用シート材は、少なくとも一部空気中に露
出して透明な樹脂で結合された比較的大径のガラスビー
ズ層と該比較的大径のガラスビーズの背後の透明な樹脂
層中に該比較的大径のガラスビーズから間隔をおいて埋
入固定された比較的小径のガラスビーズ層と該樹脂層の
背面に設けられた金属蒸着膜等からなる反射層とを有す
る再帰反射シートと、該再帰反射シートの背後に結合さ
れたゴム・合成樹脂等の材料からなるベースシートとを
備えることを特徴とする。
上記構成により、本発明によれば、60°以上の大きな
入射角で入射された光線は、比較的大径のガラスビーズ
から透明な樹脂を介して再帰反射シート中の比較的小径
のガラスビーズに入射され反射層において反射された後
比較的小径のガラスビーズ、透明な樹脂および比較的大
径のガラスビーズを通過して再帰反射される。したがっ
て比較的大径のガラスビーズ、比較的小径のガラスビー
ズおよび樹脂の各屈折率および比較的大径のガラスビー
ズおよび比較的小径のガラスビーズの粒径および比較的
大径のガラスビーズと比較的小径のガラズビーズとの間
の樹脂の間隔等を適宜選択し組合せることにより60°以
上の大きな入射角において高い再帰反射効率を得ること
ができる。
また光学上詳細な機構は不明であるが、上記本発明の
構成を採ることにより、比較的大径のガラスビーズの露
出部分が水膜に覆われた場合でも、再帰反射輝度は乾燥
状態(晴天時夜間に相当する)と比べて実質的に低下す
ることがなく、むしろ乾燥状態に比べて再帰反射輝度が
向上する場合もあることが判った。
次に本発明にかかる高輝度全天候型路面標示用シート
材の構成について図面を参照して説明する。
第1図において、本発明の路面標示用シート材Aは再
帰反射シート1およびベースシート2からなるものであ
る。
再帰反射シート1の樹脂3は透明性を有し、比較的大
径のガラスビーズ4に対する保持力が良いことが必要で
あり、さらに屋外使用のため、耐摩耗性、耐汚染性、耐
変色性等を考慮して選定する必要がある。これらの条件
を満たす樹脂としてはアクリル系重合体、脂肪族ウレタ
ンおよびポリエステルを架橋したものが好適であり、そ
の他ビニル重合体、酢酸セルロースブチレート等の熱可
塑性物質も使用可能である。
本発明においては、比較的大径のガラスビーズ4を少
なくとも一部空気中に露出して設けることにより、照射
される光線が広角度であっても受光量が多く、下層の反
射層まで大きな光量を取り入れるように構成したので、
広角の光を反射するためにはガラスビーズ4の粒径は大
きい程その効果は大きいが、路面での用途を考慮すると
2mmを超えるビーズは脱落し易くその使用には問題があ
る。また0.25mm未満では輝度が低下し、本発明の目的を
充分に達成し得ない。したがって大径のガラスビーズ4
の粒径は、0.25〜2mmの範囲内のものを選ぶ必要があ
り、特に0.25〜0.5mmのものが好ましい。
大径のガラスビーズ4は屈折率1.75〜2.2の範囲のも
のが好ましい。屈折率が1.75未満では輝度が低下する一
方2.2を超える屈折率のガラスビーズは製造が難しく高
価となる。
大径のガラスビーズ4は全表面積の30〜60%となるよ
うに均一に散布され層となっている。
再帰反射シート1には比較的大径のガラスビーズ4の
背後の透明な樹脂層中にガラスビーズ4から間隔をおい
て比較的小径のガラスビーズ5が埋入固定され層を形成
している。小径のガラスビーズ5の背後の透明な樹脂層
の背面には金属蒸着膜等からなる反射層8が設けてあ
る。小径のガラスビーズ5としては粒径53〜63μm、屈
折率2.0〜2.2程度のものを使用することが好ましい。反
射層8はガラスビーズ5の背後に位置し、ガラスビーズ
5の焦点に好ましくは合致するよう調節する焦点調節樹
脂層7の背面に真空蒸着法等公知の方法によりアルミニ
ウム膜等の金属膜を形成することにより得られる。再帰
反射シートについて第2図に拡大断面図で示した下層部
aを先に製造し、該下層部a上に上層部bを設けた例に
基づいて更に説明を行なう。下層部aはガラスビーズ5
を保持するガラスビーズ保持樹脂層6とガラスビーズ5
の焦点に合わせて樹脂の膜厚を調節するための焦点調節
樹脂層7と、この焦点調節樹脂層7の背面にガラスビー
ズ5と同心の曲面に形成された金属蒸着膜等からなる反
射層8を備え、さらに必要に応じ、ガラスビーズ保持樹
脂層6を補強するため表面層9を設ける。なお、10はア
クリル系樹脂等からなる粘着剤層である。ガラスビーズ
5はガラスビーズ保持樹脂層6中に粒径の20〜30%を埋
入固定されている。表面樹脂層9を設ける場合その膜厚
は10〜30μm程度で充分である。次に上層部bは下層部
aの上にコーティング等により透明な樹脂層3を設け、
この透明な樹脂層3で大径のガラスビーズ4を保持する
構造となっており、ここにおける透明な樹脂層3の膜厚
は、ガラスビーズ4を固定するための最低膜厚としては
20μm以上であれば良いが、実際の路面でのガラスビー
ズ保持力を考えると少なくとも70μm以上必要である。
膜厚はガラスビーズ4の粒径と相関性があり、粒径の半
分以下が好ましい。したがって20〜100μmが可能で、
好ましい膜厚としては70〜100μmである。膜厚20μm
未満ではガラスビーズ4の保持力が低下し、100μmを
超えると輝度が低下するためともに好ましくない。
なお、再帰反射シート1は上記の製造法に限られるも
のではなく、大径のガラスビーズ4側から順次製造する
等、他の方法で製造してもよいことは勿論である。
再帰反射シート1の背後に結合されるベースシート2
は、変形する路面への順応性と機械的耐久性にすぐれた
材料からなることを要し、主材としてたとえばアクリロ
ニトリルブタジエンゴム(NBR),イソブチレンイソプ
レンゴム(IIR),クロロプレンゴム(CR),クロロス
ルホン化ポリエチレン,ウレタンゴム等の未加硫合成ゴ
ムや塩化ビニール等の合成樹脂を使用し、これに応じて
炭酸カルシウム粉末等の適当な充填剤,着色用の顔料等
を添加し、ロール圧延加工等により厚さ5mm以下のシー
ト状に形成する。
ベースシート2の下面には膜厚50μm以上、好ましく
は100〜200μm程度の適当な厚さに接着剤層11を設け
る。また通常はこの接着剤層11の下面に剥離紙12を貼付
するが、使用する接着剤の種類によっては剥離紙12を使
用しないこともある。
ベースシート2を製造するには、前述したベースシー
トの構成材料である未加硫合成ゴムや合成樹脂に充填
剤,顔料等の所望量を添加し、混練して加熱圧延加工に
より圧延し、厚さ5mm以下の適当な厚さのシート状に成
形し巻取り、場合によりさらに巻戻しつつ剥離紙に50μ
m以上の適当な厚さに塗布した接着剤をシート下表面に
さらに重ね合わせて巻取る。
またベースシート2は上記組成のベース層とベース層
上に設けられた薄膜の着色層の2層からなる構成として
もよい。この場合ベース層の厚さは1.〜1.6mmとし、ベ
ース層上の着色層の厚みは20〜25μm程度とすることが
好ましい。ベース層上の薄膜の着色層は、ベース層の上
述したと同様の特徴を存し、かつ、ベース層に緊密一体
に接着することも要するとともに路面標示用として所望
の色に着色されていることを要するので、上述したベー
ス層に用いる未加硫合成ゴムと同種または同性質をもつ
異種のものに適宜の着色剤を添加したものが好ましい。
ベース層上に着色層を形成する場合は、いったん巻取
られたベース層を巻き戻しつつ、その上表面側に、未加
硫合成ゴム材料を溶剤に溶かして所望の色相を与える着
色剤を添加し調製した流動物を乾燥後の塗膜に所望の厚
さを与える量塗布することにより着色層を形成する。
またベースシート2を機械的耐久性に優れた比較的に
硬い上層と路面に対する変形順応性に優れた比較的に柔
い下層の2層からなる構造とすることもできる。この場
合下層をJISK6301による硬度が30°〜75°でかつ復元力
が50%以下の材料で形成すると、路面に対する変形順応
性が極めて優れ、路面に貼着後剥離することが少い。
ベースシート2をこのような2層構造にする場合、上
記の硬度と復元率は、一方法として、下層の配合中に比
較的に多量の可塑性物質を添加することによって得るこ
とができる。可塑性物質の配合全体の中での添加量は2
倍以上が必要である。可塑性物質としては、エラストマ
ー、可塑剤(D.O.P,塩素化パラフィン、エポキシその
他)、液状ゴム等が好適である。上層および下層の主剤
としてはともにアクリロニトリルブタジエンゴム(NB
R),イソブチレンイソプレンゴム(IIR),クロロプレ
ンゴム(CR),等の未加硫合成ゴムやクロロスルホン化
ポリエチレン,塩素化ポリエチレン、塩化ビニール等の
合成樹脂その他路面標示用シート材において公知の材料
を使用することができ、必要に応じて炭酸カルシウム粉
末等の適当な充填剤、着色用の顔料等を添加し、厚さ2m
m以下のシート状にロール圧延加工等により形成する。
下層の下面には膜厚50μm以上、好ましくは100〜200μ
m程度の適当な厚さに接着剤層を設ける。接着剤層は離
型紙に所望の厚さの接着剤を塗布し、下層の下表面に重
ね合わせることにより形成することができる。
この2層構造のベースシートを製造するには、上層お
よび下層の構成材料である未加硫合成ゴムや合成樹脂に
充填剤、顔料、等の所望量を添加し、下層にはさらに可
塑性物質の所望量を添加して混練し、次いで加熱圧延加
工により圧延し、それぞれ厚さ2mm以下の適当な厚さの
シート状の上層および下層に成形し、離型紙に50μm以
上の適当な厚さに塗布した接着剤を下層の下表面に重ね
合わせる。
こうして上層および下層を用意した後、下層の上表面
に接着剤を塗布するか、または下層の上表面付近を加熱
により軟化せしめて上層を重ね合わせ、両者を接着す
る。または既成の上層を押出し成形工程で押出された下
層上に重ね合せ、加圧ロールで圧着させ一体化させる。
また、このように上層と下層を別々のシートとして製
造しこれら2枚のシートを重ね合わせ接合するかわりに
下層の配合により1枚のベースシートを形成し、その上
半部を電子線照射により硬化させて上層となし、電子線
照射を行わない下半部を下層とする等の方法により、上
層と下層を最初から一体のベースシートとして形成する
ようにしてもよい。
本発明の路面標示用シート材は、たとえば上記のよう
に形成された再帰反射シート1と、上記方法により別途
に成形したベースシート2とを熱圧着によりラミネート
することにより得ることができる。
〔実施例〕
次に、本発明の一実施例につき説明する。
(1)再帰反射シート1の下層部aの形成 キャリーフイルム(ポリエステルフイルム)に表面樹
脂層9を形成する樹脂として変性アクリル樹脂100部と
架橋剤としてメラミン樹脂またはイソシアネート10部を
混合してなる樹脂を膜厚10〜30μmになるように塗布
し、乾燥硬化させて表面樹脂層9を形成した。
次に表面樹脂層9上にガラスビーズ保持樹脂層6を形
成する樹脂として変性アクリル樹脂100部と架橋剤15部
を混合してなる樹脂を膜厚10〜40μmとなるように塗布
し、半乾燥状態で粒径53〜63μm、屈折率2.2のガラス
ビーズ5を均一に散布し、樹脂を乾燥硬化させてガラス
ビーズ5を固定し、ガラスビーズ保持樹脂層6を形成し
た。
次に、ガラスビーズ保持樹脂層6のガラスビーズ5側
に、焦点樹脂調節層7を形成する樹脂として変性アクリ
ル樹脂100部、架橋剤5〜10部を混合してなる樹脂をMIB
Kとトルエンの混合溶液にとかした樹脂を溶剤を揮発し
た後の状態で約30g/m2になるように塗布し、乾燥硬化さ
せて焦点調節樹脂層7を形成した。
こうして形成した焦点調節樹脂層7の露出面に真空蒸
着方法によりアルミニウム反射膜を蒸着させることによ
り反射層8を形成した。次にアクリル系粘着剤を剥離紙
に塗布し、アルミニウム蒸着面にラミネートした後トッ
プ層9のキャリアフイルムを除き再帰反射シート1の下
層部aを完成した。この再帰反射シート1の下層部aの
樹脂の屈折率は1.52であった。
(2)再帰反射シート1の上層部bの形成 再帰反射シート1の下層部aの表面に上層部bを形成
する樹脂として変性アクリル樹脂100部、架橋剤15部を
混合してなる樹脂を膜厚約75μmとなるように塗布し、
半乾燥状態で粒径350〜500μm、屈折率1.90〜1.92のガ
ラスビーズ4を全表面の32%となるように均一に散布し
樹脂を乾燥硬化させることにより上層部bを形成した。
上層部bの樹脂の屈折率は1.52であった。
(3)ベースシート2の形成 ベースシート2として、機械的耐久性に優れた比較的
に硬い上層と路面に対する変形順応性に優れた比較的に
柔い下層の2層からなるものを形成した。
上層を形成するためNBR30部、BR5部、石油樹脂15部、
TiO230部、CaCO3140部を混練し、加工温度90℃で押出圧
延により厚さ0.7mm、幅1,000mmのシート状に成形した。
また下層を形成するため、NBR30部、BR5部、石油樹脂15
部、TiO230部、CaCO3140部、液状ゴム5部、塩素化ポリ
エチレン7部、D.O.P5部を上層と同様の方法により混練
し押出圧延により厚さ0.7mm、幅1,000mmのシート状に成
形した。
下層の下面には100μmに感圧接着剤を塗布し剥離紙1
2を重ね合わせ接着剤層11を形成した。次に下層の上表
面に感圧接着剤を塗布した後上層を重ね合わせ両者を接
着し、上層の上面にも感圧接着剤を塗布した剥離紙を重
ね合わせベースシート2を完成した。
(4)路面標示用シート材の完成 再帰反射シート1の裏面にラミネートされた剥離紙と
ベースシート2の上層の上面にラミネートされた剥離紙
を取除き、再帰反射シート1とベースシート2を相互に
接着剤側で熱圧着してラミネートし本発明の高輝度全天
候型路面標示用シート材を完成した。
(5)再帰反射輝度の測定 上記実施例の路面標示用シート材の再帰反射輝度を光
線の入射角度を60°と80°の間で種々変えてガラスビー
ズの乾燥状態と水に濡れた状態のそれぞれについて測定
した。比較のため、従来品として前記米国特許第4,388,
359号記載のタイプの路面標示用シート材(以下「従来
品A」という)および前記特開昭62−211403号公報記載
のタイプの路面標示用シート材(以下「従来品B」とい
う)について、上記実施例と同一条件の下に再帰反射輝
度をそれぞれ測定した。輝度の測定はJISZ9117による輝
度測定方法により行い、ガラスビーズが水に濡れた状態
における輝度については、アクリル板内に水を入れて製
品を完全に濡らした状態で測定後、アクリル板による輝
度の減少を調整した。これら各路面標示用シート材の再
帰反射輝度の測定結果を下表1および第3図に示す。
以上の測定結果から、本発明の路面標示用シート材は
60°〜80°の大きな入射角において従来品に比較して高
い再帰反射輝度を有していることが判る。また従来品
は、いずれもガラスビーズが水に濡れた状態においては
乾燥状態よりも輝度が落ちるのに対し、本発明の路面標
示用シート材の場合は、ガラスビーズが水に濡れた状態
の方がむしろ輝度が高いという結果が得られた。
また上記本発明の実施例について、再帰反射シート1
中の焦点調節樹脂層7の膜厚が再帰反射輝度に及ぼす影
響を調べるため、焦点調節樹脂層7の樹脂の塗布量を種
々変えた時の再帰反射輝度を上記と同じ測定方法により
測定した。塗布量を23.49g/m2のものをサンプルA、29.
77g/m2のものをサンプルB、35.38g/m2のものをサンプ
ルC、として測定を行った結果を下表2および第4図に
示す。
以上の測定結果から、本発明の路面標示用シート材に
おいては、再帰反射シート1中の焦点樹脂調節層7の膜
厚は、サンプルBの場合に最高の再帰反射輝度が得られ
ることが判る。またサンプルA、B、Cのいずれの場合
も、ガラスビーズが乾燥状態の時よりもガラスビーズが
水に濡れた状態の時の方が再帰反射輝度が高いという結
果が得られた。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば60°以上の大きな
入射角で入射された光線は、再帰反射シートの大径のビ
ーズから透明な樹脂を介して小径のビーズに入射され反
射層において反射された後小径のビーズ、透明な樹脂お
よび大径のビーズを通過して再帰反射される。したがっ
て大径のビーズ、小径のビーズおよび樹脂の各屈折率お
よび大径のビーズおよび小径のビーズの粒径および大径
のビーズと小径のビーズとの間の樹脂の間隔等を適宜選
択し組合わせることにより60°以上の大きな入射角にお
いて従来のものに比べより高い再帰反射効率を得ること
ができる。
また、上記本発明構成を採ることにより、大径のビー
ズの露出部分が水膜に覆われた場合でも再帰反射輝度は
乾燥状態と比べて実質的に低下することがなく、実施例
においてはむしろ乾燥状態に比べて再帰反射輝度が向上
するので、各ガラスビーズの粒径、各ガラスビーズ間の
間隔等を適宜選択し組合せることにより雨天時の再帰反
射輝度を高めることができる。
また大径のガラスビーズが空気中に露出して設けてあ
るので照射される光線が広角度であっても受光量が多
く、下層の反射層まで多くの光量を取り入れることがで
きる。
また、再帰反射シート層の背部に未加硫ゴム等を主体
とするベースシートが設けられているため車輌の通過時
に表面ガラスビーズは車輌による衝撃をベースシートで
緩和され脱落する恐れが少ない。
また、再帰反射シートの上層部の樹脂の膜厚を20〜10
0μmの範囲とすることにより、20μm未満ではガラス
ビーズが脱落し易く、100μmを超えると反射輝度が低
下するという不利益を除くことができる。
また、再帰反射シートの上層部の大径のガラスビーズ
の粒径を0.25〜2mmの範囲とすることにより、0.25mm未
満では輝度が低く、2mmを超えると脱落し易いという欠
点を除くことができる。
さらに、比較的大径のガラスビーズの屈折率を1.75〜
2.2とすることにより、1.75未満の輝度の低下と2.2を超
えた場合の価格上昇を除くことができる。
【図面の簡単な説明】
添付図面において、第1図は本発明の高輝度全天候型路
面標示用シート材の断面図、第2図は再帰反射シートの
下層部の拡大断面図、第3図は本発明の一実施例の再帰
反射輝度を従来品と比較して示すグラフ、第4図は本発
明の実施例における焦点樹脂調節層の膜厚と再帰反射輝
度の関係を示すグラフである。 1……再帰反射シート、2……ベースシート、3……樹
脂、4……大径のガラスビーズ、5……小径のガラスビ
ーズ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一部空気中に露出して透明な樹
    脂で結合された比較的大径のガラスビーズ層と該比較的
    大径のガラスビーズの背後の透明な樹脂層中に該比較的
    大径のガラスビーズから間隔をおいて埋入固定された比
    較的小径のガラスビーズ層と該樹脂層の背面に設けられ
    た金属蒸着膜等からなる反射層とを有する再帰反射シー
    トと、該再帰反射シートの背後に結合されたゴム・合成
    樹脂等の材料からなるベースシートとを備え、入射光線
    は該比較的大径のガラスビーズから該透明な樹脂層およ
    び該比較的小径のガラスビーズを屈折しつつ通過して該
    反射層によって反射された後該比較的小径のガラスビー
    ズ、該透明な樹脂層および該比較的大径のガラスビーズ
    を屈折しつつ通過して再帰反射されることを特徴とする
    高輝度全天候型路面標示用シート材。
  2. 【請求項2】該比較的大径のガラスビーズの粒径が0.25
    〜2mmである請求項1記載の高輝度全天候型路面標示用
    シート材。
  3. 【請求項3】該比較的大径のガラスビーズの屈折率が1.
    75〜2.2である請求項1記載の高輝度全天候型路面標示
    用シート材。
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