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JPH08183935A - 再剥離性粘着シート - Google Patents

再剥離性粘着シート

Info

Publication number
JPH08183935A
JPH08183935A JP6328395A JP32839594A JPH08183935A JP H08183935 A JPH08183935 A JP H08183935A JP 6328395 A JP6328395 A JP 6328395A JP 32839594 A JP32839594 A JP 32839594A JP H08183935 A JPH08183935 A JP H08183935A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensitive adhesive
pressure
weight
adhesive sheet
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6328395A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuaki Yoshizawa
克明 吉沢
Akira Kunihiro
明 國弘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New Oji Paper Co Ltd filed Critical New Oji Paper Co Ltd
Priority to JP6328395A priority Critical patent/JPH08183935A/ja
Publication of JPH08183935A publication Critical patent/JPH08183935A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ウーズが無く、被着体に粘着時には浮き、めく
れが無く、剥離時には表面基材の破れや糊残りにより被
着体汚染を生ずることも無い優れた再剥離性を示す。 【構成】剥離シート、粘着剤層、表面基材を積層して有
する再剥離性粘着シートにおいて、粘着剤層を形成する
粘着剤として、下記(a),(b),(c)及び必要に
応じて加えられる(d)からなる単量体組成物を乳化重
合して得られ、かつMnが0.1×104以上であって
5.0×104未満であり、かつMw/Mnが40〜8
00、平均粒子径が100〜500nm、Tgが−50
℃以下である共重合体の水系エマルジョンを主成分と
し、粘着付与剤としてロジン系樹脂またはテルペン系樹
脂を添加し、かつ、共重合体のカルボキシル基1当量当
たりエポキシ基が0.5〜2当量となるように、2個以
上のエポキシ基を持つポリグリシジル化合物を添加した
粘着剤を用いる再剥離性粘着シート。 (a)C8〜12のアルキル基(メタ)アクリル酸アル
キルエステル単量体を80〜99重量% (b)(メタ)アクリロニトリルを0.3〜10重量% (c)α,β−不飽和カルボン酸を0.1〜5重量% (d)その他単量体を0〜5重量%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は値札、工程管理用のラベ
ル等に使用される再剥離性粘着シートに関し、特にビデ
オカセット、オーディオカセット、フロッピーディスク
等のインデックスラベル用として好適な再剥離性粘着シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】粘着シートは商業用、事務用、家庭用等
非常に広範囲にわたってラベル、シール、ステッカー、
ワッペン等に加工して使用されている。粘着シートの一
般的な構成は、表面基材と剥離シートとの間に粘着剤層
を形成したものであり、表面基材には紙、フィルム、金
属フォイル等が用いられ、剥離シートとしてはグラシン
紙のような高密度原紙、クレーコート紙、ポリエチレン
ラミネート原紙等にシリコーン化合物や弗素化合物の如
き剥離剤を塗布したものが用いられる。また、粘着剤と
しては、ゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系等のエ
マルジョン、溶剤又は無溶剤型の各種粘着剤が使用され
る。かかる粘着シートは、商品等の被着体に貼付けされ
た後は被着体に貼りついたまま永続的に利用される永久
接着タイプのものと、商品の用途等に応じて表示の目的
を達成した後は剥離され破棄される再剥離タイプのもの
とがある。この後者のタイプのものが再剥離性粘着シー
トである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】再剥離性粘着シートは
値段の貼り替えの多い値札や工程管理用のラベル等に使
用されているが、それらのラベルが最終的に剥離される
際に、破れた表面基材の一部や粘着剤が商品である被着
体に残存しない状態で容易に剥離できること、つまり被
着体の外観を損ねる被着体汚染を起こさない優れた再剥
離性を持つことが基本的に要求される。尚、このように
粘着剤が被着体に残存することを簡単に糊残りと称して
いる。また、再剥離性粘着シートの一種としてビデオカ
セット、オーディオカセット、フロッピーディスク等に
使用されるインデックス用ラベルがある。これらのラベ
ルも、テープ、ディスク内の情報を新たに記録しなおし
た場合に古いラベルを剥離し破棄し、新しいラベルを貼
って使用するので、その際に上記と同様の優れた再剥離
性を持つことが必要になる。更に、これらのインデック
ス用ラベルは、ビデオカセットデッキ等の機器内で温度
変化等によりラベルの浮き、めくれが生じやすく、この
ような現象は、カセットの排出不能等の機械の故障の原
因に直接的につながるので大きな問題となっている。
【0004】本発明は以上の問題を解決し、被着体から
剥がす際には表面基材の破れや糊残りにより被着体の外
観を損ねて被着体汚染を生ずることが無い優れた再剥離
性を示し、かつ被着体に接着された時には浮き、めくれ
が無い再剥離性粘着シートを得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る再剥離性粘
着シートは、剥離シート、粘着剤層、表面基材を積層し
て有する再剥離性粘着シートにおいて、粘着剤層を形成
する粘着剤として、下記(a),(b),(c)及び必
要に応じて加えられる(d)からなる単量体組成物を乳
化重合して得られ、かつポリスチレン換算数平均分子量
(Mn)が0.1×104以上であって5.0×104
満であり、かつポリスチレン換算重量平均分子量(M
w)とポリスチレン換算数平均分子量(Mn)の比(M
w/Mn)が40〜800、平均粒子径が100〜50
0nm、ガラス転移温度が−50℃以下である共重合体
の水系エマルジョンを主成分とし、粘着付与剤としてロ
ジン系樹脂及びテルペン系樹脂の中から選択される樹脂
を添加し、かつ、該共重合体のカルボキシル基1当量当
たりエポキシ基が0.5〜2当量となるように、2個以
上のエポキシ基を持つポリグリシジル化合物を添加した
粘着剤を用いることを特徴とする。 (a)アルキル基の炭素数が8〜12の(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル単量体を80〜99重量% (b)(メタ)アクリロニトリルを0.3〜10重量% (c)α,β−不飽和カルボン酸を0.1〜5重量% (d)その他の共重合可能な単量体を0〜5重量% また、粘着付与剤としては、テルペンフェノール樹脂が
特に好ましい。
【0006】
【作用】本発明者等は先に説明した課題を解決するため
に以下のような検討、解析を行った。通常、再剥離性粘
着シートは粘着剤を剥離紙に塗布、乾燥後、得られた粘
着剤層を表面基材と張り合わせ加圧することにより転写
して製造される。この際、粘着剤層を形成する粘着剤の
表面基材に対する投錨性が悪いと被着体から剥がすとき
に粘着剤が被着体から剥離しないで表面基材のみが剥が
れ糊残りを発生する。また、逆に粘着剤の表面基材への
投錨性が高すぎるとラベルの不透明度が低下して所謂ブ
リードを起こし表面基材の外観を損なってしまう。尚、
このブリードは被着体に貼っている状態であるか否かに
かかわらず、粘着剤層を表面基材と張り合わせてシート
を作成した時から起こりうる状態になるものである。一
方、ラベルの再剥離性を向上させるために粘着剤の被着
体に対する接着力を低下させると、表面基材との接着力
も低下するため糊残りを生じたり、温度変化等によるラ
ベルの浮き、めくれを生じる。又、ラベルの浮き、めく
れを向上させるために粘着剤の塗布量を多くすると、粘
着シートの断面から粘着剤がはみ出す現象(以下「ウー
ズ」という)を生じる。このように、再剥離性粘着シー
トにおいては、粘着剤の被着体に対する接着力、ラベル
の被着体からの再剥離性、粘着剤の表面基材に対する適
当な浸透性等をバランスよく有し、粘着剤の塗布量を少
なくすることが要求される。
【0007】本発明者等は以上の検討、解析の上に種々
の試行を繰り返して、貼り付ける前の巻取り状態や積層
状態、シートを断裁した際に、ウーズが無く、被着体に
貼り付けた時にはラベルの浮き、めくれが無く、剥離時
には優れた再剥離性を有し、かつブリードにより表面基
材を損なうこともない製造しやすい再剥離性粘着シート
を得ることを見いだし本発明に至ったものである。本発
明で使用する(メタ)アクリル酸の表現はアクリル酸お
よび/またはメタクリル酸を意味するもので、(メタ)
アクリロニトリル等の表現も同様である。本発明で使用
するアルキル基の炭素数が8〜12の(メタ)アクリル
酸アルキルエステル単量体の具体例としては、アクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸イソノニル、メタクリル酸イソノニル、
アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリルなどを挙げ
ることができる。好ましくはアクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸イソノニル、メタクリル酸ラウリルが
挙げられる。又、これら(メタ)アクリル酸エステルは
単独でも、2種類以上組み合わせても使用することがで
きる。アルキル基の炭素数が8〜12の(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル単量体の使用量は、単量体混合物
の全重量基準で80〜99重量%、好ましくは85〜9
9重量%、さらに好ましくは90〜98重量%である。
80重量%未満では得られる粘着剤の被着体に対する粘
着力が弱すぎて、ラベルの浮き、めくれの問題が起こ
る。また、99%を越える場合、得られる粘着剤の被着
体に対する粘着力が強すぎて紙破れ等が起こり、紙等の
一部が被着体に貼りついたままになって被着体汚染の問
題が生じる。また、炭素数が8〜12以外の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル単量体を、単量体混合物の全
重量基準で80〜99重量%用いた場合、例えば、ブチ
ルアクリレートを用いた場合は、粘着剤の表面基材に対
する投錨性が高すぎて表面基材の外観を損なったり、被
着体に対する接着力が強すぎて再剥離性が劣る。
【0008】本発明で使用するα,β−不飽和カルボン
酸の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、フマル酸などを挙げることができ
る。好ましくはアクリル酸、メタクリル酸を挙げること
ができる。また、これらα,β−不飽和カルボン酸は単
独でも、2種類以上組み合わせても使用できる。α,β
−不飽和カルボン酸の使用量は特に重要であり、単量体
混合物の全重量基準で0.1〜5重量%、好ましくは
0.2〜4重量%、さらに好ましくは0.3〜3重量%
である。0.1重量%未満では、粘着剤の表面基材に対
する投錨性が高すぎて表面基材の外観を損なう。また、
5重量%を越えると投錨性が低すぎて再剥離性が劣った
り、粘着剤が湿度劣化等を受けやすくなる。
【0009】本発明においては、(メタ)アクリロニト
リルを特定の割合で使用することによって被着体汚染を
起こさない接着剤を得ることができる。(メタ)アクリ
ロニトリルの使用量は、0.3〜10重量%、好ましく
は0.5〜7重量%、さらに好ましくは0.7〜5重量
%である。この範囲外では上記被着体汚染の防止効果が
少なく、紙破れあるいは糊残りによる被着体汚染が起こ
りやすい。
【0010】上記アルキル基の炭素数が8〜12の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単量体、(メタ)アク
リロニトリルおよびα,β−不飽和カルボン酸と共重合
可能な単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エ
チル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルなどのア
ルキル基の炭素数が7以下のアクリル酸アルキルエステ
ルおよびメタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチルなどの
アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルおよびメタクリ
ル酸ヒドロキシアルキルエステル、アクリル酸メトキシ
エチル、アクリル酸エトキシメチルなどのアクリル酸ア
ルコキシアルキルエステルおよびメタクリル酸アルコキ
シアルキルエステル、アクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸グリシジルなどのアクリル酸グリシジルエステル及
びメタクリル酸グリシジルエステル、アクリルアミド、
メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N
−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシブチル
アクリルアミドなどのアミド類、スチレン、α−メチル
スチレンなどの芳香族不飽和炭化水素などを挙げること
ができる。これらアルキル基の炭素数が8〜12の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単量体、(メタ)アク
リロニトリルおよびα,β−不飽和カルボン酸と共重合
可能な単量体の使用量は、単量体混合物の全重量基準で
0〜5重量%である。5重量%以上では得られる粘着剤
の被着体に対する粘着力が弱すぎてラベルの浮き、めく
れの問題が生じる。
【0011】本発明は上記単量体混合物を水中で乳化重
合させて共重合体エマルジョンを調製する。その際、エ
マルジョン中の共重合体のポリスチレン換算数平均分子
量は特に重要であり、0.1×104以上5.0×104
未満、好ましくは0.3×104以上4.5×104
満、さらに好ましくは0.5×104以上4.0×104
未満である。0.1×104未満では粘着剤の表面基材
に対する投錨性が高すぎて表面基材の外観を損なった
り、被着体に対する接着力が強すぎて、紙破れのため再
剥離性が劣る。一方、5.0×104を越えると投錨性
が低くなりすぎて、糊残りのため再剥離性が劣ったり、
接着力が低下してラベルの浮き、めくれを生じる。
【0012】ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)
とポリスチレン換算数平均分子量(Mn)の比(Mw/
Mn)は40〜800、好ましくは50〜700、さら
に好ましくは60〜600である。この範囲外ではラベ
ルの浮き、めくれを生じたり、表面基材に対する投錨性
が高くなり表面基材の外観を損なう。また、エマルジョ
ン中のポリマー粒子としての共重合体の平均粒子径も重
要であり、100〜500nm、好ましくは150〜4
50nm、さらに好ましくは180〜400nmであ
る。100nm未満では粘着剤の表面基材に対する投錨
性が高すぎて表面基材の外観を損なう。また、500n
mを越えると投錨性が低すぎて、糊残りのため再剥離性
が劣る。本発明においては、共重合体の重量平均分子量
と平均粒子径のバランスが重要であり上記範囲内になる
ように調製することにより再剥離性、表面基材の外観、
接着力の優れた再剥離性粘着シートが得られる。本発明
に使用する粘着剤を構成する共重合体のガラス転移温度
は−50℃以下、好ましくは−90℃〜−50℃であ
る。ガラス転移温度が−50℃を超えると、粘着剤の接
着力が低下してラベルの浮き、めくれを生じる。本発明
において、共重合体のガラス転移温度Tgは、下記の数
式に基いて計算される。
【0013】
【数1】 Tg :共重合体のガラス転移温度(絶対温度表示) Tgi :第i単量体ホモポリマーのガラス転移温度(絶
対温度表示) Wi :第i単量体の重量分率
【0014】本発明においては上記単量体混合物を水中
で乳化重合によって共重合させるが、他の重合方法、例
えば、溶液重合によって単量体混合物の重合を行うと、
粘着剤の表面基材に対する投錨性が高すぎて表面基材の
外観を損なったり、被着体に対する接着力が強すぎて再
剥離性が劣る。乳化重合であればその重合処理の方法は
特に限定するものではなく、例えばポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ラウリル硫酸ナトリウム、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの如き乳化剤と、
過硫酸塩、アゾビスイソブチルニトリル、過酸化物類な
どの重合開始剤、ブチルメルカプタン、ドデシルメルカ
プタン、イソプロピルアルコール、メタノール、チオグ
リコール酸オクチル、四塩化炭素の如き分子量調節剤を
含む水溶液中に、上記単量体混合物を乳化した後、反応
器に連続的にまたは間欠的に供給しながら単量体混合物
の重合反応を完結させる方法が挙げられる。また、この
共重合体エマルジョンには、必要に応じて、充填剤、可
塑剤、増粘剤、湿潤剤、消泡剤、アルカリ剤、安定剤等
の添加剤を併用して粘着剤とすることもできるが、その
場合でも良好な再剥離性を得て、ラベル浮きが生じない
ために粘着剤中の共重合体成分は60重量%以上含有す
ることが好ましい。また、再剥離性粘着シートの不透明
度を上げるために充填剤として顔料を0.5〜20重量
%含有させることが好ましい。これは表面基材として米
坪100g/m2 以下の紙を使用した場合に特に有効で
ある。充填剤として使用される顔料としては、カオリ
ン、タルク、クレー、酸化チタン、酸化カルシウム、水
酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、酸化アル
ミニウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
【0015】本発明においては、粘着付与剤としてロジ
ン系樹脂及びテルペン系樹脂から選択される少なくとも
一つの樹脂を特定の割合で使用することによって、少な
い粘着剤の塗布量でラベルの浮き、めくれの無い粘着剤
を得ることができる。一般に、粘着付与剤を使用すると
接着力が強くなるが、ラベルの浮き、めくれの様な長い
時間を要して起こる現象には必ずしも効果は無い。しか
し、前記の水系エマルジョンにロジン系樹脂及びテルペ
ン系樹脂から選択される少なくとも一つの樹脂を添加し
た粘着剤を使用することによって、少ない粘着剤の塗布
量でラベルの浮き、めくれが無く、ウーズの良い粘着シ
ートを得ることができる。粘着付与剤の使用量は、乳化
重合して得られた共重合体の水系エマルジョンに対して
3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%である。3
重量%未満では、得られる粘着剤の接着力が弱すぎてラ
ベルの浮き、めくれが生じる。また、30重量%を超え
る場合は、粘着剤の被着体に対する接着力が強すぎて剥
離時に紙破れが発生する。本発明で使用する粘着付与剤
のロジン系樹脂の具体例としては、ガム系,トール油
系,ウッド系などのロジン、ロジンに水素化,不均化,
重合,マレイン化,エステル化などの処理を施したロジ
ン誘導体がある。また、テルペン系樹脂の具体例として
は、α−又はβ−ピネン系,ジペンテン系,テルペンフ
ェノール系などが挙げられる。これらの中でも、好まし
くはテルペンフェノール樹脂を用いることができる。ま
た、これら粘着付与剤は単独でも、2種類以上組み合わ
せても使用できる。
【0016】本発明に使用される粘着剤は、上記共重合
体エマルジョンに架橋剤として2個以上のエポキシ基を
含有するポリグリシジル化合物を、このポリグリシジル
化合物中のエポキシ基が上記共重合体中のカルボキシル
基1当量当たり0.5〜2当量となる割合で添加して調
製される。ポリグリシジル化合物の配合量が0.5当量
未満では、得られる粘着剤の被着体に対する粘着力が強
すぎて、糊残りが生じて被着体の汚染が生じる。一方、
2当量を越えると、得られる粘着剤の基材に対する投錨
性が悪くなる。本発明で使用するポリグリシジル化合物
の具体例としては、エチレングリコールまたはポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリ
コールまたはポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、
ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、グリセリンポ
リグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグ
リシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエー
テル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソル
ビトールポリグリシジルエーテルなどを挙げることがで
きる。その他、N,N,N’,N’−テトラグリシジル
−m−キシレンジアミン、N,N,N’,N' ’,N'
’−ペンタグリシジルジエチレントリアミン、N,
N,N’,N’−テトラグリシジルエチレンジアミンな
ども使用することができる。
【0017】本発明においては、表面基材としては特に
限定されるものではないが、例えば上質紙、クレープ
紙、耐水紙、中性紙等の紙類やポリエチレンフィルム、
ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリエステルフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、塩化ビニルフィルム、ポ
リカーボネイトフィルム、ポリスチロールフィルム、合
成紙、不織布等のフィルム類、さらにこれらに各種塗被
層を設けてなるアート紙、コート紙、キャストコート
紙、各種記録層を設けた感熱記録紙、インクジェット記
録用紙、熱転写記録受像紙等の塗被シートが挙げられ
る。中でも、価格、粘着剤の表面基材への投錨性の点か
ら支持体に紙を使用したものが好ましい。尚、粘着剤の
投錨性がこのように適度にコントロールされているの
で、支持体に紙を使用した場合でも投錨性が強くなりす
ぎることに起因する外観不良が極めて起こりにくい。従
って、シートを製造後すぐに、大きな圧力がかかる巻取
り状態や積層状態で一時保管等することに制約を受けに
くいので本発明の再剥離性粘着シートは極めて製造しや
すいという長所を有する。又、感熱紙に関しては、粘着
剤の投錨性が過度であると、発色濃度の低下(減感)な
どの弊害を生じるが、本発明で使用する粘着剤では同様
の理由でそのような弊害を発生しにくい。
【0018】表面基材の支持体として紙が使用される場
合、一般的に紙層間の強度となる内部結合強度が弱い
と、剥がすときに上紙破れが生じ易い。従って、JAPAN
TAPPI紙パルプ試験方法 No.54 -93に従って求めた内部
結合強度が0.315 kJ/m2(150 ft ・Lb/in2)程
度以上の紙を従来は使用する必要があった。しかし、本
発明で使用する粘着剤は、被着体に対する接着力が弱い
にもかかわらずラベル浮きが発生しにくいので、例えば
古紙再生パルプを多量に使用した比較的内部結合強度の
弱い紙も使用できる。即ち、従来のものに比べて内部結
合強度が低い紙、具体的には、0.147 kJ/m2 (7
0ft・Lb/in2 )程度の紙でも使用することができる。
尚、この内部結合強度が強くなるほど、再剥離性の点で
は問題は無いが、紙腰が強くなりすぎてラベル浮きを生
じたり、印刷適性が悪化したりするので内部結合強度は
0.841 kJ/m2 (400 ft ・Lb/in2 )未満にす
ることが好ましい。このような内部結合強度の調整は紙
を抄紙するときに使用する紙料中のパルプ繊維や内添助
剤の選択、組合せ等によって行うことができる。なお、
紙料中にはパルプ繊維の他に、従来から使用されている
填料、各種のアニオン性、ノニオン性、カチオン性或い
は両性の歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内添
サイズ剤等の抄紙用内添助剤を適宜添加することがで
き、さらに必要に応じて表面サイズ剤を併用することも
できる。また、抄紙方法については特に限定されず、例
えば抄紙pHが4. 5付近である酸性抄紙法、抄紙pH
を約6の弱酸性〜約9の弱アルカリ性とする所謂中性抄
紙法等全ての抄紙方法に適用することができ、抄紙機も
長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、丸網抄紙機、ヤン
キー抄紙機等を適宜使用できる。
【0019】本発明においては、必要に応じて表面基材
と粘着剤層の間にプライマー層を設けることができる。
特に、表面基材の支持体としてフィルム等の投錨性の低
い支持体を用いる場合は、プライマー層を設けることが
好ましい。プライマー層としては、例えば、水酸化マグ
ネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化
カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、サチ
ンホワイト、珪酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、
酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、タルク、カオ
リンなどの顔料と、澱粉、ポリビニルアルコール、カル
ボキシメチルセルロース、スチレン・ブタジエン共重合
体、アクリル共重合体、酢酸ビニル共重合体などのバイ
ンダーを用いたものが挙げられる。また、塗被層や記録
層として顔料塗被層を設けた塗被シートは印刷適性、熱
転写適性、インクジェット適性等の記録適性が向上する
と共に、粘着剤の投錨による外観不良も起こり難くなる
ため、支持体として紙を用いた場合は特に好ましい。
【0020】顔料塗被層に用いられる顔料は特に限定さ
れるものではないが、例えば、カオリン、タルク、クレ
ー、焼成クレー、シリカ、酸化チタン、酸化カルシウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、サチンホワイト、珪酸カルシウム、水酸化マグネシ
ウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、珪酸マグ
ネシウム、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、酸化アルミ
ニウム、水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム等が挙
げられる。また、顔料塗被層に用いられるバインダーも
特に限定されるものではないが、例えば、澱粉、ポリビ
ニルアルコール、カゼイン、カルボキシメチルセルロー
ス、デキストリン、メチルセルロース、スチレン・ブタ
ジエン共重合体、メチルメタクリレート・ブタジエン共
重合体、塩化ビニル共重合体、エチレン・塩化ビニル共
重合体、塩化ビニリデン共重合体、エチレン・塩化ビニ
リデン共重合体、アクリル共重合体、酢酸ビニル共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。顔
料塗被層には、必要に応じて増粘剤、染料や消泡剤、分
散剤、湿潤剤などの助剤を添加することもできる。
【0021】本発明において再剥離性粘着シートを構成
する方法については格別の限定は無く、剥離シートの剥
離剤層面上に粘着剤を塗布、乾燥することにより粘着剤
層を形成し、表面基材を貼り合わせて仕上げられる。該
剥離シートとしては、グラシン紙のような高密度原紙、
クレーコート紙、又はクラフト紙、上質紙にポリエチレ
ン等をラミネートしたポリラミ紙、フィルム等に、フッ
素樹脂やシリコーン樹脂を乾燥重量で0.05〜3g/
2 程度塗布し熱硬化、電離放射線硬化等によって剥離
剤層を形成したものが使用される。この場合の塗布装置
としては、例えば多段ロールコーター、エアーナイフコ
ーター、バーコーター、オフセットグラビアコーター、
ダイレクトグラビアコーター等が使用される。また粘着
剤は剥離シートに塗被される場合の塗被装置としては、
例えばリバースロールコーター、ナイフコーター、エア
ーナイフコーター、バーコーター、スロットダイコータ
ー、リップコーター、リバースグラビアコーター等が使
用され、塗被量は乾燥重量で5〜30g/m2 程度の範
囲が好ましい。
【0022】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものでは
ない。また例中の部、割合、塗布量等は特に断わらない
かぎり、全て固形分重量で示すものである。
【0023】各実施例、比較例の再剥離性粘着シートを
作成する上で基本的に使用される(粘着剤の製造方法)
と(再剥離性粘着シートの作成方法)について以下に説
明する。 (粘着剤の製造方法)撹拌機、温度調節器及び還流式冷
却器を備えたオートクレーブに水と重合開始剤を仕込
み、70℃に昇温した。ついで、単量体混合物、分子量
調節剤、乳化剤を添加した後、撹拌、乳化してプレエマ
ルジョンを調製した。このプレエマルジョン全量を3時
間かけて連続的に添加しながら80℃で撹拌して乳化重
合させた。その後、さらに80℃で2時間撹拌を続けて
共重合を完結させた。このエマルジョンに粘着付与剤を
添加し、さらに顔料として酸化チタンの50%分散液を
6重量%添加し、アンモニアによりpH8.5に調整し
た後、ポリアクリル酸ナトリウム「ASE−60(ロー
ム&ハース社製)」を添加して、粘度(B形粘度計、N
o.4ロータ、60r.p.mで測定)を4000cp
sに調整した。次に、架橋剤としてジグリセロールポリ
グリシジルエーテル「デナコールEX−421(ナガセ
化成工業社製)」を、当該エマルジョン中の共重合体中
のカルボキシル基とジグリセロールポリグリシジルエー
テル中のエポキシ基が同当量となる割合で添加すること
により粘着剤を製造した。
【0024】(再剥離性粘着シートの作成方法)上記の
粘着剤と表面基材とを使用し、別途、市販のポリエチレ
ンラミネート剥離紙に前記粘着剤を、乾燥重量で20g
/m2 となるように塗布、乾燥させた後、この粘着剤層
面と前記表面基材の裏面とを貼り合わせて再剥離性粘着
シートを作成した。
【0025】実施例1 単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘキシル9
4.3部、アクリロニトリル5.0部、アクリル酸0.
7部、重合開始剤として過硫酸ナトリウム0.4部、分
子量調節剤としてn−ブチルメルカプタン0.02部
と、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム1.0部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル1.0部、粘着付与剤としてテルペンフェノール樹脂
「タマノルE−100(荒川化学工業社製)」10部及
び水40部を用いて上記方法により粘着剤を製造した。
その粘着剤を使用し、表面基材として50μmのポリエ
ステルフィルムを用いて再剥離性粘着シートを得た。 実施例2 表面基材として米坪75g/m2 の上質紙を用いた以外
は実施例1と同様にして再剥離性粘着シートを得た。
【0026】実施例3 実施例2において使用したと同一の米坪75g/m2
上質紙にさらに、カオリン40部、炭酸カルシウム40
部、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン20部
からなる顔料塗被層を、乾燥重量で10g/m2 となる
ように塗布後、4段スーパーキャレンダーで処理して得
た紙厚86μmの塗被紙を表面基材として使用した他は
実施例1と同様にして再剥離性粘着シートを得た。尚、
この表面基材の顔料塗被面の反対面に粘着剤層が形成さ
れるようにした。
【0027】実施例4 表面基材として、中性抄紙した米坪75g/m2 の上質
紙を用いた以外は実施例1と同様にして再剥離性粘着シ
ートを得た。 実施例5 粘着付与剤として重合ロジン系樹脂「スーパーエステル
E−650(荒川化学工業社製)」10部を用いた以外
は実施例3と同様にして再剥離性粘着シートを得た。 実施例6 粘着付与剤として重合ロジン系樹脂「スーパーエステル
E−650(荒川化学工業社製)」25部を用いた以外
は実施例3と同様にして再剥離性粘着シートを得た。 実施例7 単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘキシル9
4.3部、アクリロニトリル3.0部、アクリル酸0.
7部、N−メチロールアクリルアミド2.0部を使用し
た以外は実施例3と同様にして再剥離性粘着シートを得
た。
【0028】実施例8 単量体混合物としてアクリル酸イソノニル86.3部、
アクリロニトリル5.0部、メタクリル酸0.7部、ア
クリル酸ブチル8.0部を使用した以外は実施例3と同
様にして再剥離性粘着シートを得た。 実施例9 単量体混合物としてアクリル酸イソノニル18.3部、
メタクリル酸ラウリル74.0部、アクリロニトリル
5.0部、アクリル酸0.7部、メタクリル酸メチル
2.0部を使用した以外は実施例3と同様にして再剥離
性粘着シートを得た。 実施例10 単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘキシル9
2.5部、アクリロニトリル3.3部、メタクリル酸
0.7部、N−メチロールアクリルアミド3.0部、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル0.5部を使用した以
外は実施例3と同様にして再剥離性粘着シートを得た。 実施例11 先に説明した(粘着剤の製造方法)の中で使用した。酸
化チタンを用いなかった以外は実施例3と同様にして再
剥離性粘着シートを得た。
【0029】比較例1 分子量調節剤としてn−ブチルメルカプタンの添加量を
0.001部に変更した以外は実施例1と同様にして再
剥離性粘着シートを得た。 比較例2 分子量調節剤としてn−ブチルメルカプタンの添加量を
0.001部に変更した以外は実施例3と同様にして再
剥離性粘着シートを得た。 比較例3 分子量調節剤としてn−ブチルメルカプタンの添加量を
0.5部に変更した以外は実施例3と同様にして再剥離
性粘着シートを得た。 比較例4 乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの
添加量を0.2部に変更した以外は実施例3と同様にし
て再剥離性粘着シートを得た。
【0030】比較例5 乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの
添加量を3.0部に変更した以外は実施例3と同様にし
て再剥離性粘着シートを得た。 比較例6 分子量調節剤としてn−ブチルメルカプタンの代わりに
チオグリコール酸オクチル0.2部を使用した以外は実
施例3と同様にして再剥離性粘着シートを得た。 比較例7 分子量調節剤としてn−ブチルメルカプタンの代わりに
チオグリコール酸オクチル0.02部を使用した以外は
実施例3と同様にして再剥離性粘着シートを得た。 比較例8 架橋剤としてジグリセロールポリグリシジルエーテル
を、エマルジョン中の共重合体中のカルボキシル基に対
してジグリセロールポリグリシジルエーテル中のエポキ
シ基が6.0当量となる割合で添加した以外は実施例3
と同様にして再剥離性粘着シートを得た。
【0031】比較例9 架橋剤としてジグリセロールポリグリシジルエーテル
を、エマルジョン中の共重合体中のカルボキシル基に対
してジグリセロールポリグリシジルエーテル中のエポキ
シ基が0.1当量となる割合で添加した以外は実施例3
と同様にして再剥離性粘着シートを得た。 比較例10 架橋剤としてジグリセロールポリグリシジルエーテルの
代わりにアリルグリシジルエーテルを用いた以外は実施
例3と同様にして再剥離性粘着シートを得た。 比較例11 単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘキシル9
7.2部、アクリロニトリル0.1部、アクリル酸0.
7部、N−メチロールアクリルアミド2.0部を使用し
た以外は実施例3と同様にして再剥離性粘着シートを得
た。 比較例12 単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘキシル8
2.3部、アクリロニトリル15.0部、アクリル酸
0.7部、N−メチロールアクリルアミド2.0部を使
用した以外は実施例3と同様にして再剥離性粘着シート
を得た。
【0032】比較例13 単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘキシル3
0.0部、アクリロニトリル5.0部、アクリル酸0.
7部、アクリル酸ブチル64.3部を使用した以外は実
施例3と同様にして再剥離性粘着シートを得た。 比較例14 単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘキシル9
4.95部、アクリロニトリル3.0部、アクリル酸
0.05部、N−メチロールアクリルアミド2.0部を
使用した以外は実施例3と同様にして再剥離性粘着シー
トを得た。 比較例15 単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘキシル8
8.0部、アクリロニトリル3.0部、アクリル酸7.
0部、N−メチロールアクリルアミド2.0部を使用し
た以外は実施例3と同様にして再剥離性粘着シートを得
た。 比較例16 単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘキシル6
4.0部、アクリロニトリル4.0部、アクリル酸0.
7部、アクリル酸ブチル29.3部、N−メチロールア
クリルアミド2.0部を使用した以外は実施例3と同様
にして再剥離性粘着シートを得た。
【0033】比較例17 粘着付与剤として石油樹脂「KE−756B(荒川化学
工業社製)」10部を使用した以外は実施例3と同様に
して再剥離性粘着シートを得た。 比較例18 粘着付与剤として重合ロジン系樹脂「スーパーエステル
E−650」45部を使用した以外は実施例3と同様に
して再剥離性粘着シートを得た。 比較例19 実施例3において粘着付与剤を使用せずに再剥離性粘着
シートを得た。 比較例20 粘着剤を乾燥重量で26g/m2 塗布した以外は比較例
19と同様にして再剥離性粘着シートを得た。
【0034】実施例1〜11及び比較例1〜20で使用
した粘着剤について、そのプレエマルジョンの共重合完
結時のポリスチレン換算数平均分子量、ポリスチレン換
算重量平均分子量とポリスチレン換算数平均分子量の
比、平均粒子径及びガラス転移温度を下記の方法で求め
た。その結果を表1及び2に示す。 〔ポリスチレン換算数平均分子量、ポリスチレン換算重
量平均分子量とポリスチレン換算数平均分子量の比〕ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー装置「HCL−
8020(東ソー社製)」を用いて測定した。 〔平均粒子径〕ナノサイザー(コールター社製)を用い
て測定した。 〔ガラス転移温度〕各単量体ホモポリマーのガラス転移
温度より、先に説明した数式に基いて計算した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】実施例1〜実施例11及び比較例1〜比較
例20で得られた再剥離性粘着シートについて、ラベル
浮き、再剥離性、ブリード及びウーズを下記の方法で評
価した。ラベル浮きと再剥離性は、再剥離性粘着シート
を23℃65%RHの雰囲気下で2週間エージングした
後評価した。その結果を表3及び4に示す。
【0038】〔ラベル浮き〕3.5インチフロッピーデ
ィスクを用いて、180度の折り返し部を有するように
試験片を貼った。その状態で70℃雰囲気下に7日間放
置、さらに23℃65%RHの雰囲気下に24時間放置
した後の試験片の状態を観察した。ラベル浮きを下記の
基準に基づいて評価した。 A:全く浮きが見られない B:少し浮きが見られる C:かなり浮きが見られる D:折り返し部が完全に跳ね上がっている
【0039】〔再剥離性〕表面の平滑なABS板及び
3.5インチフロッピーディスクに試験片を貼り、23
℃65%RHの雰囲気下に7日間放置後、速さ300m
m/分、角度180度で剥離し、被着体の状態を観察し
た。再剥離性は下記の基準で評価した。 A:被着体に糊、表面基材とも全く残っていない B:糊が少し残っている C:かなり糊が残っている D:表面基材が破れて残っている
【0040】〔ブリード〕試験片に1kg/m2 の圧力
を加え、25℃の雰囲気下に24時間放置後、ブリード
の状態を観察した。ブリードは下記の基準で評価した。 A:全くブリードしていない B:少しブリードしている C:かなりブリードしている
【0041】〔ウーズ〕5cm×5cmの試験片20枚の上
に1kgの重りを乗せ、40℃の雰囲気下に24時間放置
後、試験片の切り口を手で触ってウーズを評価した。ウ
ーズは下記の基準で評価した。 A:全く粘着性を感じない B:少し粘着性を感じる C:かなり粘着性を感じる
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】〔その他の評価〕尚、実施例2〜11にお
いて、表面基材としては全て内部結合強度が100 ft
・Lb/in2 程度の比較的紙層間の強度が弱い紙を使用し
たが、再剥離性は全て良好であった。また、上記実施例
以外に、表面基材にそれぞれ熱転写用紙、インクジェッ
ト用紙、感熱紙を用いた以外は実施例3と同様にして各
再剥離性粘着シートを得た。次いで、実施例3と同様に
各評価試験を行ったところ実施例3とほぼ同様の評価結
果が得られた。
【0045】
【効果】本発明の再剥離性粘着シートは、ウーズが無
く、被着体に粘着時には浮き、めくれが無く、被着体か
ら剥がす際には表面基材の破れや糊残りにより被着体の
外観を損ねて被着体汚染を生ずることも無い優れた再剥
離性を示し、かつブリードにより表面基材を損なうこと
もない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 133/08 JDD 193/00 JAK // C09J 163/00 JFM

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剥離シート、粘着剤層、表面基材を積層し
    て有する再剥離性粘着シートにおいて、粘着剤層を形成
    する粘着剤として、下記(a),(b),(c)及び必
    要に応じて加えられる(d)からなる単量体組成物を乳
    化重合して得られ、かつポリスチレン換算数平均分子量
    (Mn)が0.1×104以上であって5.0×104
    満であり、かつポリスチレン換算重量平均分子量(M
    w)とポリスチレン換算数平均分子量(Mn)の比(M
    w/Mn)が40〜800、平均粒子径が100〜50
    0nm、ガラス転移温度が−50℃以下である共重合体
    の水系エマルジョンを主成分とし、粘着付与剤としてロ
    ジン系樹脂及びテルペン系樹脂の中から選択される樹脂
    を添加し、かつ、該共重合体のカルボキシル基1当量当
    たりエポキシ基が0.5〜2当量となるように、2個以
    上のエポキシ基を持つポリグリシジル化合物を添加した
    粘着剤を用いることを特徴とする再剥離性粘着シート。 (a)アルキル基の炭素数が8〜12の(メタ)アクリ
    ル酸アルキルエステル単量体を80〜99重量% (b)(メタ)アクリロニトリルを0.3〜10重量% (c)α,β−不飽和カルボン酸を0.1〜5重量% (d)その他の共重合可能な単量体を0〜5重量%
  2. 【請求項2】粘着付与剤としての樹脂がテルペンフェノ
    ール樹脂である請求項1記載の再剥離性粘着シート。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005023169A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Soken Chem & Eng Co Ltd アクリル系の耐ブリスター性粘着剤樹脂組成物、それを用いるトランスファー性フィルム状粘着剤、耐ブリスター性粘着剤シート及びそれらの用途
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