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JPH0765035B2 - フオトクロミツク性材料 - Google Patents

フオトクロミツク性材料

Info

Publication number
JPH0765035B2
JPH0765035B2 JP19527086A JP19527086A JPH0765035B2 JP H0765035 B2 JPH0765035 B2 JP H0765035B2 JP 19527086 A JP19527086 A JP 19527086A JP 19527086 A JP19527086 A JP 19527086A JP H0765035 B2 JPH0765035 B2 JP H0765035B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photochromic
photochromic substance
substance
solvent
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP19527086A
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English (en)
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JPS6351492A (ja
Inventor
克一 町田
康文 藤井
輝夫 阪上
Original Assignee
呉羽化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 呉羽化学工業株式会社 filed Critical 呉羽化学工業株式会社
Priority to JP19527086A priority Critical patent/JPH0765035B2/ja
Publication of JPS6351492A publication Critical patent/JPS6351492A/ja
Publication of JPH0765035B2 publication Critical patent/JPH0765035B2/ja
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフォトクロミック性材料に関するものであり、
更に詳しくは、樹脂よりなるマトリックス中におけるフ
ォトクロミック物質の耐溶出性の高いフォトクロミック
性材料に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、光照射の有無によって可逆的に色調の変化を呈す
るフォトクロミック物質の利用が、調光材料、記録材料
等の分野において注目されるに到り、特に有機フォトク
ロミック物質は、その色調変化の程度が相当に大きいこ
と、各種の樹脂を始めとする有機材料に対する分散性が
良いこと等の点で有用視されているが、反面、フォトク
ロミック作用の繰り返し耐性が低いという致命的な欠点
を有しているため、未だ実用化されるに至っていない。
従来から知られている有機フォトクロミック物質の中で
フォトクロミック作用の繰り返し耐性が比較的良好なも
のとしては、スピロナフトオキサジン化合物を挙げるこ
とができ、例えば、特公昭45−28892号公報、特公昭49
−48631号公報、特開昭48−23783号公報、特開昭55−36
284号公報、特開昭60−53586号公報、特開昭60−112880
号公報および特開昭61−138686号公報等に、1,3,3−ト
リメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ナフト
〔2,1−b〕(1,4)オキサジン〕およびその誘導体が開
示されており、またそのフォトクロミック作用の繰り返
し耐性を更に一層向上させるための試みがなされてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
斯かる有機フォトクロミック物質を用いて実用上有用な
フォトクロミック性材料を得るためには、通常高分子量
物質よりなるマトリックス中に当該フォトクロミック物
質を分散状態で含有させることが必要とされる。然る
に、実際に得られるフォトクロミック作用は、当該マト
リックス中におけるフォトクロミック物質の分散の状態
によって影響を受ける。このため、良好なフォトクロミ
ック作用を得るために最適な分散状態を実現することの
できる分散手段が模索されているが、未だ確立されたも
のは知られていない。
フォトクロミック物質の具体的な分散手段としては、 A)混練り法またはキャスティング法等により有機フォ
トクロミック物質をマトリックス中に含有させる手段、 B)高密度の三次元架橋構造を有するマトリックスに、
有機フォトクロミック物質を拡散により浸透させて含有
させる手段、 C)高密度の三次元架橋構造を形成する架橋性組成物中
に有機フォトクロミック物質を分散させておき、当該架
橋性組成物を架橋させて三次元網目構造のマトリックス
中に有機フォトクロミック物質を固定する手段、 D)二重結合を有する有機フォトクロミック物質を単独
若しくは他の重合性単量体と共に重合させることによ
り、形成される高分子鎖中に有機フォトクロミック物質
を固定する手段、 が一般的なものとして考えられる。
一方、フォトクロミック物質においては、フォトクロミ
ック作用の繰り返し耐性が良いこと、高い安定性を有す
ること、光の照射の有無に対応して可逆的な色調変化が
容易に生ずること、また光が照射されたときに生ずる着
色種が十分に安定であること等、物質自体が優れた特性
を有することが基本的に要求されるほか、実際上、マト
リックス中に分散された状態においても光の照射に伴う
色調変化の程度が大きいこと、並びに耐溶出性が高いこ
と、即ち溶剤等によってマトリックスから当該フォトク
ロミック物質が溶出しないことが要求される。
斯かる要請を考慮して既述の手段A〜Dを検討すると、
AおよびBの手段は有機フォトクロミック物質の耐溶出
性の点で問題があり、またCの手段においても、フォト
クロミック物質の溶出を防止するためには架橋の密度を
相当に高いものとする必要があるが、そのようなマトリ
ックス中においてはフォトクロミック物質の光によく変
態機能が大きく制約されるようになって良好なフォトク
ロミック作用が発揮されず、結局得られる色調の変化の
程度が低くなるおそれが大きい。更にCおよびDの手段
においては、架橋性組成物や重合性組成物中に既にフォ
トクロミック物質が含有されているため、その架橋また
は重合処理において当該フォトクロミック物質が劣化し
てその優れたフォトクロミック特性が失われる可能性が
ある。例えば、アリルイソシアネートやグリシジルメタ
クリレートの重合時にヒドロキシ基を有するフォトクロ
ミック物質を存在させて重合処理を行なうと、フォトク
ロミック物質が反応して重合体と結合し、優れた耐溶出
性を得ることが可能であるが、重合の進行時におけるラ
ジカルによってフォトクロミック化合物が劣化する可能
性があり、この点において良好な特性を有するフォトク
ロミック性材料を得ることができない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、フォトクロミック作用の繰返し耐性が
優れたフォトクロミック物質が樹脂よりなるマトリック
ス中に含有されてなり、当該フォトクロミック物質の耐
溶出性が高いフォトクロミック性材料を提供することに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のフォトクロミック性材料は、下記一般式(I)
で示されるフォトクロミック物質を、エポキシ樹脂の前
駆体またはウレタン樹脂の前駆体と反応硬化させること
によって得られることを特徴とする。
〔式中、aおよびbは各々0または1でありかつa+b
=1であり、R1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、
低級アルキル基、低級アルコキシ基を示し、R2は低級ア
ルキル基、低級アルコキシアルキル基、各種置換アリー
ルアルキル基、CH2 nCOORを示す。但しRは低級アル
キル基、nは1〜6の整数を示す。〕 本発明に用いるフォトクロミック物質は、核置換ヒドロ
キシ基を含有するスピロナフトオキサジン化合物であ
り、これは他のスピロナフトオキサジン化合物と同様
に、良好なフォトクロミック作用の繰返し耐性を有する
上、分子内にヒドロキシ基を有するため、エポキシ樹脂
前駆体のエポキシ基、またはウレタン樹脂前駆体のイソ
シアヌール基と反応することにより、それぞれエポキシ
樹脂またはウレタン樹脂に結合した状態で含有されるこ
ととなる。この結果、フォトクロミック物質の耐溶出性
がきわめて高くなり、溶剤等によってフォトクロミック
物質が溶出することのないフォトクロミック性材料を得
ることができる。しかもエポキシ樹脂の前駆体やウレタ
ン樹脂の前駆体との反応硬化において、使用するスピロ
ナフトオキサジン化合物のフォトクロミック性能が劣化
するような要素は実際上殆どない。
本発明なフォトクロミック性材料は、勿論単体として得
ることもできるが、特にフォトクロミック作用が要求さ
れる各種の基体の表面上に薄層として形成する態様にお
いて適用することが可能でありかつ有利である。ここに
基体としては、例えば装飾材料、記録材料、光学材料
等、広い範囲から選択することができる。
以下本発明について具体的に説明する。
本発明においては、上記一般式(I)で示される核置換
ヒドロキシ基を有するスピロナフトオキサジン化合物を
フォトクロミック物質として使用する。
斯かるスピロナフトオキシサジン化合物の代表的な例と
しては、 9′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インド
リン−2,3′−(3H)−ナフト〔2,1−b〕(1,4)オキ
サジン〕、 9′−ヒドロキシ−1−ベンジル−3,3−ジメチルスピ
ロ〔インドリン−2,3′−(3H)ナフト〔2,1−b〕(1,
4)オキサジン、 8′−ヒドロキシン−1,3,3−トリメチルスピロ〔イン
ドリン−2,3′(3H)−ナフト〔2,1−b〕(1,4)オキ
サジン〕、 8′−ヒドロキシ−5−クロロ−1,3,3−トリメチルス
ピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ナフト〔2,1−b〕
(1,4)オキサジン〕、 8′−ヒドロキシ−1−ベンジル−1,3,3−トリメチル
スピロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ナフト〔2,1−
b〕(1,4)オキサジン〕、 7′−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,3,3−トリメチル
スピロ〔インドリン−2,3′−(3H)ナフト〔2,1−b〕
(1,4)オキサジン〕、 6′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インド
リン−2,3′−(3H)ナフト〔2,1−b〕(1,4)オキサ
ジン〕、 その他を挙げることができる。
以上のようなスピロナフトオキサジン化合物は、少なく
たも1つのβ位にヒドロキシ基を有し、かつその隣のα
位をニトロソ化することのできるジヒドロキシナフタレ
ンを用い、これをニトロソ化し、対応するインドリン化
合物をエタノール、トルエン等の適当な溶剤の存在下に
沸点還流して反応させることによって合成することがで
きる。また前記インドリン化合物の代わりに対応するイ
ンドニウム塩化合物を用いても合成することが可能であ
る。また触媒としてトリエチルアミン等の塩基を加える
こともできる。このスピロナフトオキサジン化合物は、
必要に応じて再結晶法、カラム分離法、活性炭処理法等
の手法を利用して精製することにより、純品を得ること
ができる。
本発明のフォトクロミック性材料においてマトリックス
を構成するエポキシ樹脂またはウレタン樹脂には特に制
限はなく、いかなる種類のものをも用いることができ
る。
エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ
基を含む高分子量化合物およびそのエポキシ基の開環反
応によって生成する樹脂が用いられ、好ましくはエポキ
シ基を含む化合物と活性水素化合物との反応生成物が用
いられる。
ここに活性水素化合物としてはビスフェノールA、ビス
フェノールF等のフェノール系化合物、ポリプロピレン
グリコール、水素化ビスフェノールA等のアルコール系
化合物等のヒドロキシ基含有化合物、ダイマー酸等のカ
ルボン酸含有化合物、イソシアヌール酸等のアミン含有
化合物等を挙げることができる。反応を促進するための
硬化剤として、脂肪族ポリアミン、アミドアミン、ポリ
アミド、芳香族ポリアミン、酸無水物、触媒性硬化剤等
を用いることもできる。
ウレタン樹脂としては、ウレタン結合を繰り返し有する
樹脂、好ましくはジイソシアナートとポリオールとの反
応生成物が用いられる。ジイソシアナートとしては、ヘ
キサメチレンジイソシアナート等の脂肪族ジイソシアナ
ート、イソホロンジイソシアナート、シクロヘキサン−
1,4−ジイソシアナート等の脂環族ジイソシアナート、
キシリレンジイソシアナート、1,3−ジフェニルプロパ
ン−1,3−ジイソシアナート等の芳香環を有する脂肪族
イソシアナート、1−メチル−2,4−フェニレンジイソ
シアナート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアナ
ート等の芳香族イソシアナート、その他を好ましく用い
ることができ、またポリオールとしては、例えばポリエ
ステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリル
ポリオー等を好ましく用いることができる。更に好まし
い特性のウレタン樹脂を得るために、ウレタン反応にお
いてエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリ
メチロールプロパン等を加えることもできる。またウレ
タン化反応を促進するために、ジイソシアナートとポリ
オールの混合物中に触媒としてジブチルチンジラウレー
ト、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリ
ジン等を加えて硬化温度を低下させることも可能であ
る。
これらのエポキシ樹脂またはウレタン樹脂は、その最終
生成物が無色のものであることが好ましい。
本発明において、フォトクロミック物質は上記のエポキ
シ樹脂の前駆体またはウレタン樹脂の前駆体と混合さ
れ、フォトクロミック物質の分子中のヒドロキシ基が、
エポキシ樹脂の前駆体中のエポキシ基またはウレタン樹
脂の前駆体中のイソシアナート基と反応することによ
り、フォトクロミック物質がそれら樹脂中に化学的に結
合された状態で含有されることとなる。従って本発明フ
ォトクロミック性材料は、フォトクロミック物質の耐溶
出性が非常に高いものである。ここにエポキシ樹脂の前
駆体またはウレタン樹脂の前駆体とは、それら樹脂の原
料の混合物、オリゴマーなどであり、熱、その他の手段
によってエポキシ樹脂またはウレタン樹脂を与えるもの
をいう。
本発明のフォトクロミック性材料におけるエポキシ樹脂
またはウレタン樹脂とフォトクロミック物質の割合は、
樹脂100重量部当り0.01〜50重量部、好ましくは0.05〜4
0重量部とされる。この範囲外では良好なフォトクロミ
ック作用を有するフォトクロミック性材料を得ることが
困難である。
本発明の実施は種々の態様で行うことができるが、例え
ばガラス板、レンズ体、透明な樹脂フイルム等よりなる
基体の表面に、既述のフォトクロミック物質と、エポキ
シ樹脂の前駆体またはウレタン樹脂の前駆体とを混合し
てなる塗布液を塗布し、加熱処理等により硬化反応せし
めることにより、本発明フォトクロミック性材料によく
薄層を形成した光学部材等を製造することができる。こ
のように樹脂の前駆体を使用することにより、その硬化
中にフォトクロミック物質が樹脂と化学的に結合しなが
ら一体化するので製造が容易であり、また前駆体は低分
子量であるので粘度の低い塗布液が得られ、従って塗布
が容易であるという利点がある。
塗布液の調製には溶剤を使用することが好ましく、これ
によって塗布液の粘度を容易に低下させることができ
る。この溶剤としては、例えばメチルエチルケトン、酢
酸エチル、酢酸ブチル、イソブチルケトン、キシレンお
よびそれらの混合物、その他が用いられる。また樹脂と
してエポキシ樹脂を用いる場合には、反応性稀釈剤を用
いることも可能である。また塗布液には、必要に応じて
硬化触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤等種々の添加剤を
加えることもできる。塗布液を基体に塗布した後、加熱
等によって反応および硬化を行なわせることにより、本
発明のフォトクロミック性材料が形成される。この反応
および硬化は、フォトクロミック物質のヒドロキシ基の
反応および前駆体の高分子量化(樹脂化)を行なわせる
のに充分な条件で行えばよいが、通常20℃〜100℃の温
度範囲において10分間〜20分間加熱すればよい。塗布液
の塗布幕の厚みは1〜100μが好ましい。
このようにして形成された本発明のフォトクロミック性
材料は、溶剤等が接触したときにも、マトリックス中に
含有されたフォトクロミック物質が溶出することのない
きわめて優れた耐溶出性を有する。従ってこのフォトク
ロミック性材料の表面上に更に他のコーティングを施す
場合等において種々の溶剤を自由に用いることができ、
溶剤の面から制約を受けることなしに、種々にコーティ
ングを施すことが可能である。例えば、本発明のフォト
クロミック性材料の表面保護のためにいわゆるハードコ
ート層を形成する場合にも、当該ハードコード剤の溶剤
によってフォトクロミック物質の特性が劣化することが
ない。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明がこれらに
限定されるものではない。
実施例1 〔I〕2,7−ナフトジオールのニトロソ化 8gの2,7−ナフトジオールを100mlの酢酸と50mlのアセト
ンとの混合溶剤に溶解し、氷浴により0℃以下に冷却し
た。次いでこの溶液に、13,8gの亜硝酸ナトリウムを50m
lの水に溶解したものを2時間をかけて滴下し、ニトロ
ソ化を行った。反応後溶液を一晩撹拌し、生じた沈澱を
濾別してアセトンおよび水で洗浄し、真空乾燥機により
十分に乾燥させ、生成物7.6gを得た。
この生成物は、TLCおよび元素分析の結果、原料の2,7−
ナフトジオール37重量%と、そのモノニトロス化物63重
量%との混合物であると認められた。なお、この生成物
は精製することなしに以下の合成に供した。
〔II〕9′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ
〔インドリン−2,3′−(3H)−ナフト〔2,1−b〕(1,
4)オキサジン〕の合成 〔I〕で得られた2,7−ナフトジオールのニトロソ化生
成物4.36gと、1,3,3−トリメチル−2−メチレンインド
リン10.35gとを50mlの無水エタノールに溶解し、窒素を
30分間バブルした後昇温し、沸点還流により3時間反応
を行った。
反応終了後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムによりク
ロロホルムを展開溶媒としてカラム分離を行った。溶媒
を留去した後、得られた固体をクロロホルム−ヘキサン
混合溶剤から再結晶して淡黄色の粉末1.8gを得た。
この生成物は、核磁気共鳴分析および赤外分光分析によ
り9′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔イン
ドリン−2,3′−(3H)−ナフト〔2,1−b〕(1,4)オ
キサジン〕と同定された。
〔III〕適用 以上のようにして得たスピロナフトオキサジン化合物4
重量部と、エポキシ樹脂の前駆体「エポニックス#1100
クリヤー」(大日本塗料(株)社製)48重量部と、「イ
ルガノックス245」(チバガイギー社製)1重量部とを
メチルエチルケトン100重量部に溶解し、塗布液を得
た。
この塗布液をスライドガラス上に浸漬法により塗布し、
80℃で16時間加熱硬化させることによって本発明のフォ
トクロミック性材料よりなる調光層を形成した。この調
光層の厚さは35μであり、若干緑色を帯びた透明なもの
であった。
このガラス部材に波長365nmの紫外線を照射すると濃青
色となり、また紫外線を除いて暗所に放置すると元の無
色の状態に戻った。
また調光層におけるフォトクロミック物質の耐溶出性を
調べるため、上記スライドガラスを室温でメチルエチル
ケトンに5分間浸漬し、その後取り出してメチルエチル
ケトンを良く切り、80℃にて10分間乾燥させ、同様にし
て波長365nmの紫外線を照射したところ、若干の色落ち
は見られるものの、ほぼ同様の発色を示し、非着色種の
吸収ピーク(340nm)における吸光度は、メチルエチル
ケトン浸漬処理前のものの約60%を示した。このことよ
り、調光層においてフォトクロミック物質は安定に存在
し、溶剤に溶出しにくいことが明らかである。
比較例1 9′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インド
リン−2,3′(3H)−ナフト〔2,1−b〕(1,4)オキサ
ジン〕の代わりに、ヒドロキシ基を有しない1,3,3−ト
リメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)ナフト
〔2,1−b〕(1,4)オキサジン〕を使用したほかはすべ
ての実施例1の〔III〕と同様にして塗布液を調製し、
この塗布液をスライドガラス上に塗布し、80℃で16時間
の加熱硬化を行って調光層を形成した。
得られたガラス部材は、波長365nm紫外線を照射すると
実施例1のガラス部材と同色で殆ど同濃度の呈色を示
し、光照射の除去と共に元の無色の状態に戻った。
このスライドガラスの一部を室温でメチルエチルケトン
に5分間浸漬して取り出し、メチルエチルケトンを良く
切り、80℃にて10分間乾燥した後同様にして波長365nm
の紫外線を照射したところ、浸漬した部分は全く発色せ
ず、完全に色落ちしていた。なおメチルエチルケトンに
浸漬しなかった部分は、元のものと同様に青色に発色し
た。
実施例2 〔I〕2,6−ナフトジオールのニトロソ化 8gの2,6−ナフトジオールを100mlの酢酸と100mlのエタ
ノールとの混合溶剤に溶解し、氷俗により0℃以下に冷
却した。次いでこの溶液に、13.8gの亜硝酸ナトリウム
を50mlの水に溶解したものを2時間かけて滴下し、更に
4時間の撹拌を行って反応を完結させた。これを一晩放
置し、析出した沈澱を濾別して水とエタノールで洗浄
し、50℃で真空乾燥させて5.7gの生成物を得た。
この生成物は、薄層クロマトグラフィーおよびCHN元素
分析の結果、原料の2,6−ナフトジオールと、モノニト
ロソ化物と、ジニトロソ化物との混合物であると認めら
れた。なお、この生成物は精製することなしに以下の合
成に供した。
〔II〕8′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ
〔インドリン−2,3′−(3H)−ナフト〔2,1−b〕(1,
4)オキサジン〕の合成 〔I〕で得られた2,6−ナフトジオールのニトロソ化生
成物4.36gと、1,33−トリメチル−2−メチレンインド
リン6.9gとを70mlの無水エタノールに溶解し、窒素ガス
下において2時間還流させて反応を行った。
反応終了後、溶媒を濃縮し、シリカゲルカラムによりク
ロロホルムを展開溶媒としてカラム分離を行った。溶媒
を留去した後、得られた固体をクロロホルム−ヘキサン
混合溶剤から再結晶して淡黄色の粉末0.7gを得た。
この生成物は、核磁気共鳴分析および赤外分光分析によ
り8′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔イン
ドリン−2,3′−(3H)−ナフト〔2,1−b〕(1,4)オ
キサジン〕と同定された。
〔III〕適用 以上のようにして得たスピロナフトオキサジン化合物を
用いた他は実施例1と同様にして塗布液を得、この塗布
液を用いてスライドガラス上に調光層を形成した。この
調光層は若干緑色を帯びた透明なものであった。
このガラス部材に波長365nmの紫外線を照射すると濃青
色となり、また紫外線を除いて暗所に放置すると元の無
色の状態に戻った。
また調光層におけるフォトクロミック物質の耐溶出性を
調べるために実施例1と同様の浸漬処理および乾燥を行
い、同様にして波長365nmの紫外線を照射したところ、
メチルエチルケトン浸漬処理前のものとほぼ同様の発色
を示し、非着色種の吸収ピーク(340nm)における吸光
度は、メチルエチルケトン浸漬処理前のものの約60%を
示した。このことにより、調光層のフォトクロミック物
質は安定に存在し、溶剤に溶出しにくいことが明らかで
ある。
実施例3 〔I〕9′−ヒドロキシ−1−ベンジル−3,3−ジメチ
ルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)ナフト〔2,1−
b〕(1,4)オキサジンの合成2,3,3−トリメチルインド
レニン5.3gを40mlのエタノールに溶解し、窒素バブルを
30分間行った後にベンジルブロマイド5.7gを加え、2時
間沸点還流を行った。室温まで冷却した後3.4gのトリエ
チルアメン及び50mlのエタノールを加え、撹拌後実施例
1の〔I〕で合成した2,7−ナフトジオールのニトロン
化生成物6.8gを加えて溶解させ、室温で30分間窒素バブ
ルしながら撹拌した後、2時間沸点還流を行った。
反応終了後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムによりク
ロロホルムを展開溶媒としてカラム分離を行った。溶媒
を留去した後、得られた固体をクロロホルム−ヘキサン
混合溶剤より再結晶して淡黄色の粉末2.1gを得た。
この生成物は核磁気共鳴分析および赤外分光分析により
9′−ヒドロキシ−1−ベンジル−3,3−ジメチルスピ
ロ〔インドリン−2,3′−(3H)−ナフト〔2,1−b〕
(1,4)オキサジント固定された。
〔II〕適用 以上のようにして得たスピロナフトオキサジン化合物8
重量部と、ウレタン樹脂の前駆体「オレスターNP2000」
(三井東圧化学(株)製)22重量部と、「オレスターQ
−602」(三井東圧化学(株)製)11重量部とを、酢酸
エチル40重量部とメチルイソブチルケトン30重量部とト
ルオール30重量部との混合溶剤に溶解して塗布液を得
た。
この塗布液を、ジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネート「CR−39」よりなるレンズ体(度数−2.00、直径
78mm)の表面に浸漬法によって塗布し、40℃で24時間、
更に60℃で24時間加熱硬化させて調光層を形成した。
この調光層の厚さは16μであり、若干緑色を帯びた透明
なものであった。このレンズを太陽光下に置くと調光層
が呈色して濃青色となり、太陽光を除いて暗所に放置す
ると元の無色の状態に戻った。
次いでこのレンズの調光層上に、シリコーン系ハードコ
ート液「X−12−1100」(信越化学工業(株)製)を浸
漬法によって塗布し、30分間室温で放置した後、80℃で
2時間加熱硬化させてハードコート層を形成した。
斯くして得られたレンズは、ハードコート層の成形工程
のための浸漬においても何ら悪影響を受けず、無色透明
のきれいなものであった。このレンズを太陽光下に放置
すると濃青色となり、暗所に放置する元の無色透明の状
態に戻った。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示されるフォトクロミ
    ック物質を、エポキシ樹脂の前駆体またはウレタン樹脂
    の前駆体と反応硬化させることによって得られることを
    特徴とするフォトクロミック性材料。 一般式(I) 〔式中、aおよびbは各々0または1でありかつa+b
    =1であり、R1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、
    低級アルキル基、低級アルコキシ基を示し、R2は低級ア
    ルキル基、低級アルコキシアルキル基、各種置換アリー
    ルアルキル基、CH2 nCOORを示す。但しRは低級アル
    キル基、nは1〜6の整数を示す。〕
JP19527086A 1986-08-22 1986-08-22 フオトクロミツク性材料 Expired - Lifetime JPH0765035B2 (ja)

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