JPH0753218A - Bi系超伝導物質の製造方法 - Google Patents
Bi系超伝導物質の製造方法Info
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- JPH0753218A JPH0753218A JP5199348A JP19934893A JPH0753218A JP H0753218 A JPH0753218 A JP H0753218A JP 5199348 A JP5199348 A JP 5199348A JP 19934893 A JP19934893 A JP 19934893A JP H0753218 A JPH0753218 A JP H0753218A
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】Jc特性に優れたBi系超伝導物質の製造方法の提
供。 【構成】Bi、Sr、CaおよびCuを含む原料粉末に、部分溶
融処理を施した後、炉内の酸素分圧を増加させることに
よって、Bi2212相の結晶を成長させるBi系超伝導物質の
製造方法。 【効果】図示のように、本発明方法で製造したBi系超伝
導物質のJc特性は、従来方法で製造したそれよりも優れ
ている。
供。 【構成】Bi、Sr、CaおよびCuを含む原料粉末に、部分溶
融処理を施した後、炉内の酸素分圧を増加させることに
よって、Bi2212相の結晶を成長させるBi系超伝導物質の
製造方法。 【効果】図示のように、本発明方法で製造したBi系超伝
導物質のJc特性は、従来方法で製造したそれよりも優れ
ている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた超伝導臨界電流
密度(Jc)特性を有するBi2Sr2CaCu2O8+a 相(この化合物
を以下、Bi2212相と記す) を主体とするBi系超伝導物質
の製造方法に関するものである。
密度(Jc)特性を有するBi2Sr2CaCu2O8+a 相(この化合物
を以下、Bi2212相と記す) を主体とするBi系超伝導物質
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Bi2212相で表記される化合物が超伝導転
移温度85Kの超伝導化合物であることは、良く知られて
いる。このBi2212相化合物を用いて、臨界電流密度(以
下Jcと記す)の高い超伝導線材あるいはバルク材を製造
するための熱処理方法として、従来より部分溶融処理法
が用いられてきた(例えばJ.Kase et.al,J.Appl.Phys.
29(1990)L1096-L1099 )。
移温度85Kの超伝導化合物であることは、良く知られて
いる。このBi2212相化合物を用いて、臨界電流密度(以
下Jcと記す)の高い超伝導線材あるいはバルク材を製造
するための熱処理方法として、従来より部分溶融処理法
が用いられてきた(例えばJ.Kase et.al,J.Appl.Phys.
29(1990)L1096-L1099 )。
【0003】部分溶融処理とは、原料粉末を任意の容器
(例えば、線材の場合は銀シース管に粉末を充填し、必
要に応じて成形を施す)に充填した後、Bi2212相は溶融
するがそれ以外のCaO 、Sr-Ca-Cu-O相のような不純物相
は、固体粒状のまま存在する温度域で加熱することであ
る。その後冷却しながらBi2212相の結晶を成長させてBi
系超伝導物質を得ることができる。
(例えば、線材の場合は銀シース管に粉末を充填し、必
要に応じて成形を施す)に充填した後、Bi2212相は溶融
するがそれ以外のCaO 、Sr-Ca-Cu-O相のような不純物相
は、固体粒状のまま存在する温度域で加熱することであ
る。その後冷却しながらBi2212相の結晶を成長させてBi
系超伝導物質を得ることができる。
【0004】ところが、従来の部分溶融処理を施して作
製したBi系超伝導物質は、部分溶融処理温度から徐冷し
てBi2212相の結晶を成長させる場合に、部分溶融状態で
不純物の固相が粒成長を起こし、液相の組成がBi2212相
からずれてしまう。その結果、凝固したBi2212相の体積
分率が減少し、逆に不純物相の体積分率が増加してしま
い、Jc特性の低いBi系超伝導物質しか得られないという
問題があった。
製したBi系超伝導物質は、部分溶融処理温度から徐冷し
てBi2212相の結晶を成長させる場合に、部分溶融状態で
不純物の固相が粒成長を起こし、液相の組成がBi2212相
からずれてしまう。その結果、凝固したBi2212相の体積
分率が減少し、逆に不純物相の体積分率が増加してしま
い、Jc特性の低いBi系超伝導物質しか得られないという
問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、Jc特
性に優れたBi2212相を主体とするBi系超伝導物質を製造
する方法を提供することにある。
性に優れたBi2212相を主体とするBi系超伝導物質を製造
する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記のBi系超
伝導物質の製造方法を要旨とする。
伝導物質の製造方法を要旨とする。
【0007】Bi、Sr、CaおよびCuを含む原料粉末に、酸
素分圧が 0.001気圧以上0.05気圧以下の雰囲気中で、そ
の雰囲気中の酸素分圧におけるBi2212相の融点以上で 8
55℃以下の温度に加熱する部分溶融処理を施した後、前
記雰囲気中の酸素分圧を0.01気圧/hr以下の速度で増加
してBi2212相の結晶を成長させることを特徴とするBi系
超伝導物質の製造方法。
素分圧が 0.001気圧以上0.05気圧以下の雰囲気中で、そ
の雰囲気中の酸素分圧におけるBi2212相の融点以上で 8
55℃以下の温度に加熱する部分溶融処理を施した後、前
記雰囲気中の酸素分圧を0.01気圧/hr以下の速度で増加
してBi2212相の結晶を成長させることを特徴とするBi系
超伝導物質の製造方法。
【0008】上記の製造方法における「原料粉末」と
は、Bi、Sr、CaおよびCuの酸化物、炭酸塩、塩化物、硝
酸塩あるいはこれら金属の単体等を混合した粉末(必要
に応じて仮焼を施してもよい。)であり、いわゆるBi22
12相を主体とする超伝導物質を製造しうるように配合す
る。この原料粉末の配合比は特に制限されるものではな
いが、Bi、Sr、CaおよびCuを2:2:1:2として配合
するか、2.00:2.30:0.85:2.00 あるいは2.00:2.4
0:0.75:2.00 のように2:2:1:2から若干ずれ
た組成比に配合しても目的とするBi2212相を多く製造す
ることができる。
は、Bi、Sr、CaおよびCuの酸化物、炭酸塩、塩化物、硝
酸塩あるいはこれら金属の単体等を混合した粉末(必要
に応じて仮焼を施してもよい。)であり、いわゆるBi22
12相を主体とする超伝導物質を製造しうるように配合す
る。この原料粉末の配合比は特に制限されるものではな
いが、Bi、Sr、CaおよびCuを2:2:1:2として配合
するか、2.00:2.30:0.85:2.00 あるいは2.00:2.4
0:0.75:2.00 のように2:2:1:2から若干ずれ
た組成比に配合しても目的とするBi2212相を多く製造す
ることができる。
【0009】熱処理は、通常の電気炉を用いる。そのと
きの炉内の雰囲気は、酸素分圧 0.001気圧以上0.05気圧
以下となるように酸素ガスと例えばアルゴンガスとを混
合しながら調整する。
きの炉内の雰囲気は、酸素分圧 0.001気圧以上0.05気圧
以下となるように酸素ガスと例えばアルゴンガスとを混
合しながら調整する。
【0010】部分溶融処理を行うにあたって、 855℃以
下でかつ、各酸素分圧におけるBi2212相の融点(図1に
示すBi2212相の融点温度と酸素分圧との関係を参照)以
上の温度に加熱してBi2212相は溶融させ他の不純物相は
溶融させないようにする。加熱温度はBi2212相の融点よ
り10℃程度高い温度とするのが望ましい。
下でかつ、各酸素分圧におけるBi2212相の融点(図1に
示すBi2212相の融点温度と酸素分圧との関係を参照)以
上の温度に加熱してBi2212相は溶融させ他の不純物相は
溶融させないようにする。加熱温度はBi2212相の融点よ
り10℃程度高い温度とするのが望ましい。
【0011】その後、炉内の雰囲気を酸素分圧が0.01気
圧/hr以下の速度で増加するように酸素を供給して、Bi
2212相の融点を上昇させてBi2212相の結晶を成長させ
る。酸素分圧を増加させる際の炉内の温度については、
部分溶融処理温度に保っておくことが望ましいが、温度
を変化させる際には、Bi2212相の融点(最初の炉内の酸
素分圧における融点)温度以上で、 855℃以下の範囲に
しなければならない。また、炉内の酸素分圧の増加につ
いては最低でもその時点の酸素分圧によって決まってい
るBi2212相の融点温度が炉内の温度を超えるまでは酸素
分圧を増加させなければならない。Bi2212相の融点が炉
内温度よりも20℃程度高くなるまで酸素分圧を増加させ
るのが望ましい。
圧/hr以下の速度で増加するように酸素を供給して、Bi
2212相の融点を上昇させてBi2212相の結晶を成長させ
る。酸素分圧を増加させる際の炉内の温度については、
部分溶融処理温度に保っておくことが望ましいが、温度
を変化させる際には、Bi2212相の融点(最初の炉内の酸
素分圧における融点)温度以上で、 855℃以下の範囲に
しなければならない。また、炉内の酸素分圧の増加につ
いては最低でもその時点の酸素分圧によって決まってい
るBi2212相の融点温度が炉内の温度を超えるまでは酸素
分圧を増加させなければならない。Bi2212相の融点が炉
内温度よりも20℃程度高くなるまで酸素分圧を増加させ
るのが望ましい。
【0012】その後炉冷等の方法で冷却する。
【0013】
【作用】通常、Bi2212相を主体とする超伝導物質を製造
する際の部分溶融処理として、Bi2212相は溶融するがそ
の他の不純物相は溶融しない温度に保った後、徐冷して
Bi2212相の結晶を成長させることが行われる。
する際の部分溶融処理として、Bi2212相は溶融するがそ
の他の不純物相は溶融しない温度に保った後、徐冷して
Bi2212相の結晶を成長させることが行われる。
【0014】本発明者は、部分溶融処理からBi2212相の
結晶を成長させるために炉内温度を下げてBi2212相の融
点以下にして結晶を成長させるのではなく、炉内の酸素
分圧を増加してBi2212相の融点を上昇させ、それによっ
てBi2212相の結晶を成長させれば、Jc特性に優れたBi系
超伝導物質を得ることができるという新しい知見を得
た。
結晶を成長させるために炉内温度を下げてBi2212相の融
点以下にして結晶を成長させるのではなく、炉内の酸素
分圧を増加してBi2212相の融点を上昇させ、それによっ
てBi2212相の結晶を成長させれば、Jc特性に優れたBi系
超伝導物質を得ることができるという新しい知見を得
た。
【0015】Bi2212相の融点は雰囲気中の酸素分圧に依
存しており、酸素分圧の上昇に伴いBi2212相の融点も上
昇するのでBi2212相の融点が炉内の温度以上になった
時、Bi2212相の液相の凝固が開始する。またBi2212相を
主体とするBi系超伝導物質の性質として結晶成長時の炉
内の酸素分圧が高い程、酸素欠損の少ない良質の結晶が
得られ高Jc特性を有する超伝導物質を製造することがで
きる。
存しており、酸素分圧の上昇に伴いBi2212相の融点も上
昇するのでBi2212相の融点が炉内の温度以上になった
時、Bi2212相の液相の凝固が開始する。またBi2212相を
主体とするBi系超伝導物質の性質として結晶成長時の炉
内の酸素分圧が高い程、酸素欠損の少ない良質の結晶が
得られ高Jc特性を有する超伝導物質を製造することがで
きる。
【0016】本発明方法はまず、所定の比に配合した原
料粉末を任意の形状にプレス等で形成して、マグネシア
容器や銀ボートに収容したり、銀板上に原料粉末を塗布
して厚膜状にしたり、あるいは銀シース管に充填した
後、プレス、圧延、線引等の任意の手段を用いて線材化
したりして成形を行う。なお、ここで言う線材にはテー
プ状、シート状のものも含む。
料粉末を任意の形状にプレス等で形成して、マグネシア
容器や銀ボートに収容したり、銀板上に原料粉末を塗布
して厚膜状にしたり、あるいは銀シース管に充填した
後、プレス、圧延、線引等の任意の手段を用いて線材化
したりして成形を行う。なお、ここで言う線材にはテー
プ状、シート状のものも含む。
【0017】次に部分溶融処理を行う。その時の炉内の
最初の酸素分圧は 0.001気圧以上0.05気圧以下とする。
0.001気圧未満ではBi2212相を溶融させた時、不純物固
相であるCu2Oの粒成長速度が大きいために結果としてJc
値の低いBi系超伝導物質しか得られない。また0.05気圧
を超えるとBi2212相を溶融させた場合、Sr-Ca-Cu-O化合
物 (具体的にはSr0.5Ca0.5Cu1O2)の粒成長速度が大きい
ので、結果として高Jc値を持つBi系超伝導物質を得るこ
とができない。
最初の酸素分圧は 0.001気圧以上0.05気圧以下とする。
0.001気圧未満ではBi2212相を溶融させた時、不純物固
相であるCu2Oの粒成長速度が大きいために結果としてJc
値の低いBi系超伝導物質しか得られない。また0.05気圧
を超えるとBi2212相を溶融させた場合、Sr-Ca-Cu-O化合
物 (具体的にはSr0.5Ca0.5Cu1O2)の粒成長速度が大きい
ので、結果として高Jc値を持つBi系超伝導物質を得るこ
とができない。
【0018】加熱温度は前述のように 855℃以下で、か
つ、炉内の最初の酸素分圧におけるBi2212相の融点(図
1参照)以上の温度に加熱する。そうすればBi2212相は
溶融させるが他の不純物相は溶融させない部分溶融処理
を行うことができる。加熱温度を 855℃を超える温度に
するとSr-Ca-Cu-O化合物 (具体的にはSr0.5Ca0.5Cu1O2)
の粒成長速度が大きく、結果として高Jc特性を有するBi
系超伝導物質を得ることができない。また融点より10℃
程度高い温度で部分溶融処理を行うのが望ましいのは、
Bi2212相は熱伝導率が比較的小さいので10℃程度高い温
度まで加熱することによって完全に内部まで溶融するか
らである。
つ、炉内の最初の酸素分圧におけるBi2212相の融点(図
1参照)以上の温度に加熱する。そうすればBi2212相は
溶融させるが他の不純物相は溶融させない部分溶融処理
を行うことができる。加熱温度を 855℃を超える温度に
するとSr-Ca-Cu-O化合物 (具体的にはSr0.5Ca0.5Cu1O2)
の粒成長速度が大きく、結果として高Jc特性を有するBi
系超伝導物質を得ることができない。また融点より10℃
程度高い温度で部分溶融処理を行うのが望ましいのは、
Bi2212相は熱伝導率が比較的小さいので10℃程度高い温
度まで加熱することによって完全に内部まで溶融するか
らである。
【0019】その後、部分溶融状態を保ったまま炉内の
酸素分圧を1時間当たり0.01気圧以下の速度、即ち、0.
01気圧/hr以下の速度で増加する。そうすると、酸素分
圧の増加に伴いBi2212相の融点も上昇するので、Bi2212
相の融点が炉内の温度を超えるとBi2212相の液相の凝固
が始まり結晶の成長が行われる。
酸素分圧を1時間当たり0.01気圧以下の速度、即ち、0.
01気圧/hr以下の速度で増加する。そうすると、酸素分
圧の増加に伴いBi2212相の融点も上昇するので、Bi2212
相の融点が炉内の温度を超えるとBi2212相の液相の凝固
が始まり結晶の成長が行われる。
【0020】炉内の酸素分圧の増加に伴って、Bi2212相
の融点が上昇し、それが炉内温度を超えた時点でBi2212
相の結晶成長が開始する。結晶成長を円滑に進行させる
ためには、融点が炉内温度よりも20℃程度高くなるまで
酸素分圧を上昇させるのがよい。
の融点が上昇し、それが炉内温度を超えた時点でBi2212
相の結晶成長が開始する。結晶成長を円滑に進行させる
ためには、融点が炉内温度よりも20℃程度高くなるまで
酸素分圧を上昇させるのがよい。
【0021】酸素分圧を0.01気圧/hrを超える速度で増
加させると、Bi2212相の結晶は成長せず半導体である B
i2Sr2CuOa 等が生成してしまうので酸素分圧の増加速度
は0.01気圧/hr以下とする。
加させると、Bi2212相の結晶は成長せず半導体である B
i2Sr2CuOa 等が生成してしまうので酸素分圧の増加速度
は0.01気圧/hr以下とする。
【0022】酸素分圧を増加させる際の炉内の温度につ
いては、部分溶融処理の際の温度に保っておくことが望
ましいが、温度を一定にしておかねばならないことはな
く前記のようにBi2212相の融点(最初の炉内の酸素分圧
における融点)温度以上で 855℃以下の温度範囲内を保
っておけば、酸素分圧を増加させることによりBi2212相
の融点が上昇し、炉内の温度をBi2212相の融点が超えた
時点で結晶成長を始めさせることができる。
いては、部分溶融処理の際の温度に保っておくことが望
ましいが、温度を一定にしておかねばならないことはな
く前記のようにBi2212相の融点(最初の炉内の酸素分圧
における融点)温度以上で 855℃以下の温度範囲内を保
っておけば、酸素分圧を増加させることによりBi2212相
の融点が上昇し、炉内の温度をBi2212相の融点が超えた
時点で結晶成長を始めさせることができる。
【0023】Bi2212相の結晶成長を十分おこなわせるに
は結晶成長が開始してから10時間程度必要である。
は結晶成長が開始してから10時間程度必要である。
【0024】結晶成長後に冷却を行う。酸素分圧を増加
した際の最大の酸素分圧を保ったまま冷却するのが、酸
素欠損の少ないBi系超伝導物質を製造できるので望まし
い。冷却速度は、炉冷等に相当する徐冷とするのが望ま
しい。
した際の最大の酸素分圧を保ったまま冷却するのが、酸
素欠損の少ないBi系超伝導物質を製造できるので望まし
い。冷却速度は、炉冷等に相当する徐冷とするのが望ま
しい。
【0025】
【実施例1】原料として Bi2O3、 SrCO3、 CaCO3、CuO
の各粉末(いずれも純度99.9%)を使用し、金属元素の
モル比がBi:Sr:Ca:Cu=2:2:1:2の割合になる
ように混合し、大気中、電気炉で800 ℃に24時間保って
仮焼した。その後、粉末を細かく粉砕し、銀シース管に
充填し、線引と圧延を行い、長さ50mmに切断してテープ
状の試料を作製した。その斜視図を模式的に図2に示
す。
の各粉末(いずれも純度99.9%)を使用し、金属元素の
モル比がBi:Sr:Ca:Cu=2:2:1:2の割合になる
ように混合し、大気中、電気炉で800 ℃に24時間保って
仮焼した。その後、粉末を細かく粉砕し、銀シース管に
充填し、線引と圧延を行い、長さ50mmに切断してテープ
状の試料を作製した。その斜視図を模式的に図2に示
す。
【0026】上記テープ状の試料を用いて次のような熱
処理を施してBi系超伝導線材を作製した。炉内の最初の
酸素分圧をアルゴンガスと酸素ガスの供給量を調整して
0.0005気圧から0.20気圧までいろいろ変化させて、室温
から各酸素分圧によって決まっているBi2212相の融点よ
り10℃高い温度まで20℃/hrの速度で昇温し、その温度
に10分間保って部分溶融処理を施した。次に炉内に酸素
分圧の増加が 0.001気圧/hrとなるように酸素ガスを供
給した。そのときの加熱温度は部分溶融処理の際の温度
に保持した。
処理を施してBi系超伝導線材を作製した。炉内の最初の
酸素分圧をアルゴンガスと酸素ガスの供給量を調整して
0.0005気圧から0.20気圧までいろいろ変化させて、室温
から各酸素分圧によって決まっているBi2212相の融点よ
り10℃高い温度まで20℃/hrの速度で昇温し、その温度
に10分間保って部分溶融処理を施した。次に炉内に酸素
分圧の増加が 0.001気圧/hrとなるように酸素ガスを供
給した。そのときの加熱温度は部分溶融処理の際の温度
に保持した。
【0027】炉内の酸素分圧を0.22気圧まで上昇させた
後、10時間保持することでBi2212相の結晶を十分成長さ
せることができた。
後、10時間保持することでBi2212相の結晶を十分成長さ
せることができた。
【0028】その後、酸素分圧を0.22気圧に保ったまま
炉冷して室温まで冷却した。
炉冷して室温まで冷却した。
【0029】作製したBi系超伝導線材のJc値を 4.2K、
無磁場中の環境下で四端子法を用いて測定した。図3は
部分溶融処理の際に、炉内の初期酸素分圧をいろいろ変
化させて本発明方法で作製した線材のJc値の測定結果を
示したものである。
無磁場中の環境下で四端子法を用いて測定した。図3は
部分溶融処理の際に、炉内の初期酸素分圧をいろいろ変
化させて本発明方法で作製した線材のJc値の測定結果を
示したものである。
【0030】なお比較のために下記の従来方法でも同じ
原料粉末を用いて線材を作製した。
原料粉末を用いて線材を作製した。
【0031】即ち、上記のように炉内の最初の酸素分圧
をさまざまに変化させて、Bi2212相の融点より10℃高い
温度に20℃/hrの速度で昇温した後、10分間保持して部
分溶融処理を行った。その後、雰囲気中の酸素分圧を変
えることなく融点より60℃低い範囲までは4℃/hrで冷
却し、その後は室温まで1時間で冷却した。
をさまざまに変化させて、Bi2212相の融点より10℃高い
温度に20℃/hrの速度で昇温した後、10分間保持して部
分溶融処理を行った。その後、雰囲気中の酸素分圧を変
えることなく融点より60℃低い範囲までは4℃/hrで冷
却し、その後は室温まで1時間で冷却した。
【0032】従来の方法で作製した線材についても同様
にJc値の測定を行い、その結果を図3に併せて示した。
図3から、炉内の最初の酸素分圧を0.05気圧以下とした
場合は、本発明方法で作製したBi系超伝導線材のJc値の
方が従来方法のそれより高いことがわかる。特に炉内の
最初の酸素分圧を 0.001気圧以上0.05気圧以下とした場
合は、5万A/cm2 以上の高いJc値を持つBi系超伝導線材
を製造することができる。
にJc値の測定を行い、その結果を図3に併せて示した。
図3から、炉内の最初の酸素分圧を0.05気圧以下とした
場合は、本発明方法で作製したBi系超伝導線材のJc値の
方が従来方法のそれより高いことがわかる。特に炉内の
最初の酸素分圧を 0.001気圧以上0.05気圧以下とした場
合は、5万A/cm2 以上の高いJc値を持つBi系超伝導線材
を製造することができる。
【0033】
【実施例2】本発明の製造方法における酸素分圧の増加
速度が、製造したBi系超伝導物質のJc値に及ぼす影響を
調べた。
速度が、製造したBi系超伝導物質のJc値に及ぼす影響を
調べた。
【0034】実施例1と同じテープ状試料を炉内の最初
の酸素分圧を0.01気圧として、昇温速度20℃/hrで 840
℃まで加熱し、そのまま10分間保持して部分溶融処理を
行った。次に酸素分圧の増加速度を 0.001気圧/hrから
0.011気圧/hrまでいろいろ変化させて、酸素分圧が0.
22気圧になるまで上昇させた。その後炉冷してBi系超伝
導線材を製造した。図4に上記の条件で製造したBi系超
伝導線材のJc値( 4.2K、無磁場中で測定)を示した。
の酸素分圧を0.01気圧として、昇温速度20℃/hrで 840
℃まで加熱し、そのまま10分間保持して部分溶融処理を
行った。次に酸素分圧の増加速度を 0.001気圧/hrから
0.011気圧/hrまでいろいろ変化させて、酸素分圧が0.
22気圧になるまで上昇させた。その後炉冷してBi系超伝
導線材を製造した。図4に上記の条件で製造したBi系超
伝導線材のJc値( 4.2K、無磁場中で測定)を示した。
【0035】図から、酸素分圧の増加速度が 0.007気圧
/hr以下の条件で製造した線材のJc値は10万A/cm2 以上
であり非常に優れていることがわかる。また0.007 気圧
/hrを超える速度で酸素分圧を増加すると、得られる線
材のJc値は低下するが、0.01気圧/hrの速度で製造した
線材の場合でもJc値が約5万A/cm2 という高い値を示し
ていることが分かる。
/hr以下の条件で製造した線材のJc値は10万A/cm2 以上
であり非常に優れていることがわかる。また0.007 気圧
/hrを超える速度で酸素分圧を増加すると、得られる線
材のJc値は低下するが、0.01気圧/hrの速度で製造した
線材の場合でもJc値が約5万A/cm2 という高い値を示し
ていることが分かる。
【0036】
【実施例3】本発明の製造方法における部分溶融処理温
度が、製造したBi系超伝導物質のJc値に及ぼす影響を調
べた。
度が、製造したBi系超伝導物質のJc値に及ぼす影響を調
べた。
【0037】実施例1と同じテープ状の試料を炉内の最
初の酸素分圧を0.01気圧(このときのBi2212相の融点は
図1から 830℃である。)として、昇温速度20℃/hrで
加熱温度を 828℃から 860℃までいろいろ変化させて部
分溶融処理を行った。その後炉内の酸素分圧を 0.001気
圧/hrの速度で0.22気圧まで上昇させた後、10時間保持
して、Bi2212相の結晶を成長させた。その後、炉冷して
Bi系超伝導線材を製造した。
初の酸素分圧を0.01気圧(このときのBi2212相の融点は
図1から 830℃である。)として、昇温速度20℃/hrで
加熱温度を 828℃から 860℃までいろいろ変化させて部
分溶融処理を行った。その後炉内の酸素分圧を 0.001気
圧/hrの速度で0.22気圧まで上昇させた後、10時間保持
して、Bi2212相の結晶を成長させた。その後、炉冷して
Bi系超伝導線材を製造した。
【0038】図5に上記の条件で製造したBi系超伝導線
材のJc値を示した。
材のJc値を示した。
【0039】図から 830℃以上 855℃以下の温度で部分
溶融処理した線材のJc値は、5万A/cm2 ( 4.2K、無磁
場中で測定)以上の高い値であることがわかる。特に酸
素分圧0.01気圧におけるBi2212相の融点より10℃程度高
い温度である 840℃付近の温度で部分溶融処理した線材
のJc値は、10万A/cm2 以上の高い値であることがわか
る。
溶融処理した線材のJc値は、5万A/cm2 ( 4.2K、無磁
場中で測定)以上の高い値であることがわかる。特に酸
素分圧0.01気圧におけるBi2212相の融点より10℃程度高
い温度である 840℃付近の温度で部分溶融処理した線材
のJc値は、10万A/cm2 以上の高い値であることがわか
る。
【0040】
【発明の効果】本発明方法によれば、Bi2212相を主体と
するJc特性に優れたBi系超伝導物質を製造することがで
きる。
するJc特性に優れたBi系超伝導物質を製造することがで
きる。
【図1】各酸素分圧におけるBi2212相の融点を示す図で
ある。
ある。
【図2】実施例で作製したBi系超伝導線材の斜視図を模
式的に示す図である。
式的に示す図である。
【図3】部分溶融処理の際に、炉内の初期酸素分圧をい
ろいろ変化させて本発明方法で作製した線材の 4.2K、
無磁場中でのJc値と従来方法のそれとを比較した図であ
る。
ろいろ変化させて本発明方法で作製した線材の 4.2K、
無磁場中でのJc値と従来方法のそれとを比較した図であ
る。
【図4】本発明方法で作製したBi系超伝導線材の 4.2
K、無磁場中でのJc値におよぼす炉内の酸素分圧の増加
速度の影響を示した図である。
K、無磁場中でのJc値におよぼす炉内の酸素分圧の増加
速度の影響を示した図である。
【図5】本発明方法で作製したBi系超伝導線材の 4.2
K、無磁場中でのJc値におよぼす部分溶融処理温度の影
響を示した図である。
K、無磁場中でのJc値におよぼす部分溶融処理温度の影
響を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01B 12/00 ZAA 7244−5G
Claims (1)
- 【請求項1】Bi、Sr、CaおよびCuを含む原料粉末に、酸
素分圧が 0.001気圧以上0.05気圧以下の雰囲気中で、そ
の雰囲気中の酸素分圧におけるBi2212相の融点以上で 8
55℃以下の温度に加熱する部分溶融処理を施した後、前
記雰囲気中の酸素分圧を0.01気圧/hr以下の速度で増加
してBi2212相の結晶を成長させることを特徴とするBi系
超伝導物質の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5199348A JPH0753218A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | Bi系超伝導物質の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5199348A JPH0753218A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | Bi系超伝導物質の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0753218A true JPH0753218A (ja) | 1995-02-28 |
Family
ID=16406274
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5199348A Pending JPH0753218A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | Bi系超伝導物質の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0753218A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0621610A3 (de) * | 1993-04-21 | 1995-10-11 | Vacuumschmelze Gmbh | Verfahren zur Wärmebehandlung von Hochtemperatur-Supraleitern in silberhaltigen Rohren. |
-
1993
- 1993-08-11 JP JP5199348A patent/JPH0753218A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0621610A3 (de) * | 1993-04-21 | 1995-10-11 | Vacuumschmelze Gmbh | Verfahren zur Wärmebehandlung von Hochtemperatur-Supraleitern in silberhaltigen Rohren. |
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