[go: up one dir, main page]

JPH0728911B2 - 眼用レンズを着色するための重合性色素並びにそれを用いた着色眼用レンズ材料の製造法及び着色眼用レンズ材料 - Google Patents

眼用レンズを着色するための重合性色素並びにそれを用いた着色眼用レンズ材料の製造法及び着色眼用レンズ材料

Info

Publication number
JPH0728911B2
JPH0728911B2 JP63111300A JP11130088A JPH0728911B2 JP H0728911 B2 JPH0728911 B2 JP H0728911B2 JP 63111300 A JP63111300 A JP 63111300A JP 11130088 A JP11130088 A JP 11130088A JP H0728911 B2 JPH0728911 B2 JP H0728911B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
meth
atom
acrylate
ethoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63111300A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01280464A (ja
Inventor
章 都築
美孝 谷山
康臣 笹井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Menicon Co Ltd
Original Assignee
Menicon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Menicon Co Ltd filed Critical Menicon Co Ltd
Priority to JP63111300A priority Critical patent/JPH0728911B2/ja
Publication of JPH01280464A publication Critical patent/JPH01280464A/ja
Publication of JPH0728911B2 publication Critical patent/JPH0728911B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Eyeglasses (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜等
の眼用レンズを着色するために用いられる重合性色素、
並びにそれを用いた着色眼用レンズ材料の製造法および
着色眼用レンズ材料に関するものである。
(背景技術) コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜等の眼用レン
ズを着色することは、水中に保存した時にレンズが確認
し易く、且つレンズを落とした時に発見が容易であり、
また商品イメージを向上させたり、自社製品のレンズ区
別を容易にしたり、更には、サングラス的な使用(眼の
保護、美容など)ができる等の幾多の利点を有してい
る。
ところで、従来から、このような眼用レンズを着色する
手法としては、大きく分けて、レンズ作成後に染色する
手法(後染め)と、レンズ素材の製造時(重合時)に色
素を添加して着色する手法の2つが知られている。
先ず、前者(後染め)の手法に関して言えば、かかる手
法は、色素をレンズ内に浸透させる必要があるところか
ら、主に含水性のソフトコンタクトレンズに用いられる
手法であって、ハード系または非含水性のレンズに対し
ては、色素によっててはレンズ内に浸透しない等の理由
により適用することが出来ないのである。また、高含水
性のコンタクトレンズに対しても、染色後において色素
がレンズから溶出し易いのであり、更に、レンズに対す
る染色はレンズの表面のみに止まり、堅牢度、すなわち
光や化学薬剤に対する耐久性などが、重合時に色素を添
加して染色する手法に比べて大変劣るのである。
一方、レンズ素材の製造時(重合時)に色素を添加して
着色するという後者の手法の場合、従来からコンタクト
レンズ、眼内レンズ、人工角膜等の眼用レンズを着色す
るために用いられる法定色素(染料、顔料)は、かかる
レンズ素材の主成分として使用されるモノマーに対し
て、充分に分散可溶化できなかったのであり、たとえ可
溶化することができたとしても、そのようなレンズを長
期間水中に保存したりして使用した場合、経時的にレン
ズ材質中より色素が溶出してしまうことがある。特に、
近年、コンタクトレンズで注目を浴びている高酸素透過
性のハードレンズでは、そのレンズ材の主成分であるシ
ロキサニルメタクリレート及び/又はフルオロメタクリ
レート等のモノマーに対して、前記法定色素を添加し
て、共重合しようとしても、レンズ成分であるこれらモ
ノマーに対して充分に分散可溶化出来ない場合が多く、
仮に何とか溶解して共重合させたとしても、得られた重
合体の分子間隙が大きいために、レンズ素材から色素が
容易に溶出してしまうという問題があったのであり、こ
のような問題は、また、高含水性のコンタクトレンズに
おいても同様であったのである。
更に、特開昭53−3836号公報に示されるように、カップ
ラーモノマー(カップラーポリマー)をレンズ素材の成
分を構成するモノマーと一緒に共重合させ、その後、か
かる共重合体からなるコンタクトレンズに、ジアゾニウ
ム塩を浸透させ、かかるカップラーモノマーと反応を起
こさせて、発色させて染色する手法が明らかにされてい
るが、このような手法には、以下に示すような問題点が
あるのである。
すなわち、カップラーモノマーが100%反応せず、レン
ズ内に未反応のカップラーが残留してその反応率が一定
しないために、レンズ毎に色彩が変化してしまったり、
レンズの場所による発色も均一でなく、色彩が不規則に
変化してしまう等の問題が存在しており、更には、未反
応のカップラーが変化するために、経時的にレンズが変
色する原因ともなったのである。また、ジアゾニウム塩
をレンズ内に浸透させる必要があるため、ハード系及び
非含水性のレンズに対しては、かかる手法を採用するこ
とができなかったのである。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景として為さ
れたものであって、その解決すべき課題とするところ
は、先に述べたような染色(着色)手法にそれぞれ内在
する問題を悉く解決して、眼用レンズに使用されるシロ
キサニルメタクリレートやフルオロメタクリレート等の
各種のモノマーに対して可溶であり、そして、含水性お
よびハード系や非含水性の何れの眼用レンズに対しても
良好に着色することができ、色素の溶出等に起因する眼
用レンズの脱色や変色のない、また光や化学薬剤に対す
る耐久性や堅牢度に優れた、更には眼用レンズに均一に
着色することができ、レンズ毎の色彩のばらつき虞のな
い重合性色素を提供することにあり、そして、このよう
な色素を用いた着色眼用レンズ材料を有利に製造する方
法を提供し、加えてこのような着色眼用レンズ材料を提
供することにある。
(解決手段) そして、本発明は、かかる課題を解決するために、下記
一般式(I)で表わされる、眼用レンズを着色するため
の重合性色素を、その要旨とするものである。
但し、式中、R1〜R7は、それぞれ独立しており、その何
れか1つが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオ
キシ基、ビニル基、及びアリル基からなる群より選ばれ
た重合性基であり、その他が、水素原子、メチル基、エ
チル基、メトキシ基、エトキシ基、水酸基、塩素原子、
及び臭素原子からなる群より選ばれた置換基であり、ま
た、R8は、下記一般式(II)〜(V)の群より選ばれた
置換基である。
(但し、R9〜R13は、それぞれ独立しており、水素原
子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
基、水酸基、ニトロ基、塩素原子、及び臭素原子からな
る群より選ばれた置換基である。) (但し、R14〜R27は、それぞれ独立しており、水素原
子、炭素数1〜12のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
基、水酸基、塩素原子、及び臭素原子からなる群より選
ばれた置換基である。) (但し、R28〜R36は、それぞれ独立しており、水素原
子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
基、水酸基、ニトロ基、塩素原子、及び臭素原子からな
る群より選ばれた置換基である。) また、本発明は、ビニル系モノマーの重合によって眼用
レンズ材料を製造するに際して、前記一般式(I)にて
表わされる重合性色素を共重合せしめることを特徴とす
る着色眼用レンズ材料の製造法をも、その要旨とするも
のである。
なお、このような着色眼用レンズの製造に際しては、好
ましくは、かかる重合性色素が、前記ビニル系モノマー
の100重量部に対して0.001〜0.03重量部の割合において
用いられ、共重合せしめられることとなる。
更に、本発明の特徴とするところは、前記一般式(I)
にて表わされる重合性色素が共重合されてなるビニル系
重合体からなる着色眼用レンズ材料にもあるのである。
このように、本発明に従う重合性色素によれば、レンズ
材料の成分となる各種モノマーに対して可溶となるので
あり、また、前記一般式(I)のR1〜R7の何れか1つが
重合性基とされており、レンズ素材の成分となるモノマ
ーと共重合することとなるため、含水性、及びハード系
や非含水性の眼用レンズの何れに対しても、良好に、し
かも均一に着色することができると共に、かかる色素が
溶出することがなく、色素の溶出に起因する着色レンズ
の脱色や変色を防ぐことができ、また、光や化学薬剤に
対する耐久性や堅牢度も効果的に向上せしめることがで
きるのであり、更に、レンズ毎や、レンズの場所による
色彩のばらつきがなくなり、均一に着色された各種の眼
用レンズを良好に得ることができるのである。
また、特開昭53−3836号公報に開示された発明に見られ
たジアゾニウム塩の分解物の残留という問題も生じない
のである。
更に、このような本発明に従う重合性色素は、その化学
構造によって、赤色、黄色、紫色、橙色等の色調を与え
ることができ、複数の色素を様々な濃度で組み合わせる
ことにより、眼用レンズを様々な所望の色彩に着色する
ことができるのである。
なお、前記一般式(I)において、R1〜R7のうちの重合
性基ではない置換基は、好ましくは、水素原子または水
酸基から選択され、また、前記一般式(II)及び(IV)
において、置換基R9〜R13及びR28〜R36は、水素原子、
炭素数1〜12のアルキル基、及び水酸基から好適に選択
され、更に、前記一般式(III)において、置換基R14
R27は、水素原子、炭素数1又は2のアルキル基、及び
水酸基から好適に選択されることとなる。
そして、かかる本発明に従う重合性色素の具体例として
は、例えば、1−フェニルアゾ−4−メタクリロイルオ
キシナフタレン(黄色)、1−フェニルアゾ−2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロイルオキシナフタレン(橙
色)、1−ナフチルアゾ−2−ヒドロキシ−3−メタク
リロイルオキシナフタレン(赤色)、1−((4′−
(フェニルアゾ)フェニル)アゾ)−2−ヒドロキシ−
3−メタクリロイルオキシナフタレン(赤色)、1−ア
ントリルアゾ−2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシナフタレン(紫色)等が挙げられる。
ところで、眼用レンズ材料を形成せしめる際には、本発
明に従う重合性色素を、所定のレンズ形成モノマーに添
加して、混合し、共重合せしめるのであるが、このよう
なレンズ形成モノマー(レンズ成分)は、従来より当業
者から種々提案されているものが採用されることとな
る。そして、かかる具体例としては、例えば、以下に示
される如きモノマーが挙げられ、これらのうちから1種
若しくは2種以上が選択されて使用されることとなる。
なお、以下、(メタ)アクリレートは、アクリレートま
たはメタクリレートを表わし、その他の物質の(メタ)
アクリル誘導体についても同様とする。
アクリル酸及びメタクリル酸; メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、te
rt−ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)
アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル
(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンチル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート等の直鎖状、分岐鎖状、及び環状のアルキル(メ
タ)アクリレート類; ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレー
ト、ペンタメチルジシロキサニルプロピル(メタ)アク
リレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロ
キシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、モノ[メ
チルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ]ビス(トリ
メチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリス[メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキ
シ]シリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス
(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール
(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)
シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、モ
ノ[メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ]ビス
(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール
(メタ)アクリレート、トリメチルシリルエチルテトラ
メチルジシロキサニルプロピルグリセロール(メタ)ア
クリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリレ
ート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリメチルシリルプロピルグリセロール(メタ)ア
クリレート、ペンタメチルジシロキサニルプロピルグリ
セロール(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチ
ルシロキシ)シリルエチルテトラメチルジシロキサニル
メチル(メタ)アクリレート、テトラメチルトリイソプ
ロピルシクロテトラシロキサニルプロピル(メタ)アク
リレート、テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラ
シロキシビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル
(メタ)アクリレート等のシリコン含有(メタ)アクリ
レート類; トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフル
オロプロピル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプ
ロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロ
ピル(メタ)アクリレート、テトラフルオロ−tert−ペ
ンチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル
(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロ−tert−ヘキシ
ル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メ
タ)アクリレート、2,3,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4
−ビス(トリフルオロメチル)ペンチル(メタ)アクリ
レート、ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシオクタフルオロ−6−トリフルオロ
メチルヘプチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
ドデカフルオロ−8−トリフルオロメチルノニル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキサデカフルオロ
−10−トリフルオロメチルウンデシル(メタ)アクリレ
ート等のフッ素含有(メタ)アクリレート類; スチレン、ペンタフルオロスチレン、メチルスチレン、
トリメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、
(ペンタメチル−3,3−ビス(トリメチルシロキシ)ト
リシロキサニル)スチレン、(ヘキサメチル−3−トリ
メチルシロキシトリシロキサニル)スチレン、ジメチル
アミノスチレン等のスチレン誘導体類; ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、ジヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基
含有(メタ)アクリレート類: N−ビニルピロリドン、α−メチレン−N−メチルピロ
リドン、N−ビニルカプロラクタム、N−(メタ)アク
リロイルピロリドン等のビニルラクタム類; (メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリル
アミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アク
リルアミド、N−エチル−N−アミノエチル(メタ)ア
クリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類; アミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチル−N−
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル
(メタ)アクリレート類; メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル
(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール
(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有(メタ)ア
クリレート類; ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)
アクリレート類; イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等のア
ルキルエステル及び置換誘導体類; グリシジル(メタ)アクリレート; テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート; 4−ビニルピリジン; ビニルイミダゾール、N−ビニルピペリドン、N−ビニ
ルピペリジン、N−ビニルサクシンイミド等のヘテロ環
式N−ビニルモノマー; N−(メタ)アクリロイルピペリジン; N−(メタ)アクリロイルモルホリン; 2−ヒドロキシ−4−(メタ)アクリロイルオキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−(メタ)アクリロイルオキシ−2′,4′−
ジクロロベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−
ジトロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロポキ
シ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収性
モノマー; 2−(2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイル
オキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオ
キシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アク
リロイルオキシプロピル−3′−tert−ブチルフェニ
ル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等のベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収性モノマー。
このように、目的とする眼用レンズ(コンタクトレンズ
や眼内レンズ)に応じて、上記レンズ形成モノマーを適
宜選択し、任意の割合にて配合し、そして、目的とする
色彩を与えるように本発明に従う重合性色素を所定量添
加せしめて、均一に混合した後、共重合に供し、目的と
する眼用レンズ素材を得るのであるが、例えば、酸素透
過性の良いレンズ材料を得ようとすれば、かかるレンズ
形成モノマーとしては、シリコン含有(メタ)アクリレ
ート類や、フッ素含有(メタ)アクリレート類等が、主
に好ましく選択され、レンズを補強して良好な強度の眼
用レンズ材料を得ようとすれば、アルキル(メタ)アク
リレート類やスチレン誘導体類等が、主に好ましく選択
される。
そして、親水性をレンズに付与したり、含水性の柔軟な
眼用レンズ材料を得ようとすれば、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、
(メタ)アクリル酸、ビニルラクタム類等の親水性基を
有するモノマーが、主に好ましく選択され、レンズを脂
質に対して汚れ難くしようとすれば、フッ素含有のモノ
マー、例えば、フッ素含有(メタ)アクリレートまたは
フッ素含有スチレン誘導体等が、主に好ましく選択され
ることとなる。
更に、レンズに紫外線吸収性能を持たせたり、色素の耐
光性を向上させたい場合には、前述の紫外線吸収性のモ
ノマーが好適に選択されるのである。
なお、上記のレンズ形成モノマーの1種若しくは2種以
上を選択して重合することにより、マクロモノマーと
し、これをレンズ形成モノマーの1つとして使用しても
差支えはない。
また、架橋効果、すなわち形状安定性、耐久性(耐薬品
性、耐溶媒性、耐熱性)を向上させるべく、必要に応じ
て、架橋剤または分子内に少なくとも2個以上の重合性
基を有するマクロモノマーも選択されることとなる。
なお、架橋剤の具体例としては、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、メタクリロイルオキシエチルアクリレート、ジ
ビニルベンゼン、ジアリルフタレート、アジピン酸ジア
リル、トリアリルイソシアヌレート、α−メチレン−N
−ビニルピロリドン等が挙げられ、これらのうちの1種
若しくは2種以上が、好適に選択されて添加されること
となる。
ところで、本発明に従う重合性色素の配合割合として
は、レンズ成分の全モノマー100重量部に対して、好適
には、0.001〜0.03重量部の範囲とされる。これより配
合割合が少ないと、重合性色素を添加する意味が無くな
ってしまい、またこれよりも配合割合が多いと、色調が
濃過ぎて実用的でなくなったり、可視光線を透過し難く
なってしまうのである。そして、かかる重合性色素は、
およそ0.02重量部前後の割合で使用するのが最も適当で
ある。
そして、上述の如きレンズ形成モノマーおよび重合性色
素等の混合物を重合させる手法は、当該技術分野におい
て通常行なわれている手法が採用されることとなる。例
えば、必要に応じて、かかる混合物にラジカル重合開始
剤を添加し、室温から130℃の温度範囲で徐々に加熱し
たり、或いはマイクロ波、紫外線、放射線(γ線)等の
電磁波を照射することにより重合せしめられるのであ
る。なお、重合は、塊状重合法であっても、溶媒等を用
いた溶媒重合法であっても良く、加熱重合させる場合
は、温度を段階的に昇温させても良く、その他種々なる
手法が採用され得るのである。
なお、ラジカル重合開始剤の具体例としては、例えば、
アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロ
ニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルハ
イドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、過酸化ベンゾイル等が挙げられ、これらのうちから
1種または2種以上が選択されて使用されることとな
る。そして、その使用量は、重合に供せられる全モノマ
ー混合物100重量部に対して、好ましくは、0.01〜1重
量部程度の範囲とされることとなる。
また、コンタクトレンズや眼内レンズ等の眼用レンズと
して重合・形成する場合は、当業者が通常行っている成
形方法が採用され得、例えば、重合を適当な型または容
器中で行ない、棒状、ブロック状、板状の素材(重合
体)を得た後、切削加工、研磨加工等の機械的加工によ
り所望の形状に加工したり、また所望の形状に対応した
型を用意し、この型の中でモノマー混合物の重合を行な
って成形物を得、必要に応じて機械的に仕上げ加工を施
したりする手法が採用されるのである。
そして、眼用レンズを形成する場合は、レンズ支持部
を、レンズとは別に作成してレンズに取り付けても、レ
ンズと同時に(一体的に)成形しても何等差支えはな
い。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によって、何等の制約をも受けるもの
でないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
実施例 1 (1−フェニルアゾ−4−メタクリロイルオキシナフタ
レンの合成) アニリン:3.72gを0.5N塩酸:500mlに溶解し、かかる水溶
液に、0℃において亜硝酸ナトリウム水溶液(濃度:0.6
9g/10ml)を40ml加えて、約1時間攪拌し、ジアゾニウ
ム塩水溶液を調製した。次に、α−ナフトール:5.56gを
0.5Nの水酸化ナトリウム:1に溶解し、かかる溶液を激
しく攪拌しながら、前記ジアゾニウム塩水溶液を加え
た。
6時間放置の後、かかる水溶液に塩酸を加えて酸性と
し、次いで水酸化ナトリウム水溶液で1N程度のアルカリ
性とし、クロロホルムで洗浄後、再度酸性とし、析出し
た析出物を濾取した。
かかる析出物の乾燥後、1のエタノールにて抽出し、
得られた抽出物:4.15gを200mlのアセトンに溶解し、更
にトリエチルアミンを10g加え、かかる溶液を5℃以下
に冷却後、50mlのアセトンにメタクリル酸クロライド:
2.15gを溶解したアセトン溶液を、この溶液に約1時間
かけて滴下した。
6時間攪拌した後、反応混合物を乾固し、ベンゼン1
で抽出した。そして、再び乾固した後、ヘキサン200ml
で再結晶をした。かかる結晶物質を分析した結果、以下
に示す結果が得られ、1−フェニルアゾ−4−メタクリ
ロイルオキシナフタレンであると認められた。
赤外線吸収スペクトル 波数(cm-1) 1718:メタクリロイルオキシ基のカルボニル 1630:メタクリロイルオキシ基のC=C二重結合1 H−核磁気共鳴スペクトル δ値(ppm) 2.16:メタクリロイルオキシ基のメチル 5.81:メタクリロイルオキシ基のメチレン 6.56:メタクリロイルオキシ基のメチレン 7.2〜9:芳香環 可視光線吸収スペクトル λmax(nm) ε 375.5 1.35×104 実施例 2 (1−フェニルアゾ−2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
イルオキシナフタレンの合成) アニリン:3.72gを0.5N塩酸:500mlに溶解し、これに亜硝
酸ナトリウム水溶液(濃度:0.69g/10ml)の40mlを、0
〜5℃の温度下にて加え、約1時間攪拌して、ジアゾニ
ウム塩水溶液を調製した。
一方、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシナフ
タレン:9.12gを2のベンゼンに溶解し、トリエチルア
ミン:50gを加えた後、これを激しく攪拌しながら、上記
ジアゾニウム塩水溶液を加えた。
ベンゼン層を充分に水洗した後、乾固し、得られた固形
物を、有機溶媒(クロロホルム:ヘキサン=1:9)の100
0mlに熱時溶解し、一夜放置して、結晶を析出させた。
かかる結晶物質を分析した結果、以下に示す結果が得ら
れ、得られた物質は1−フェニルアゾ−2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシナフタレンであることが認
められた。
赤外線吸収スペクトル 波数(cm-1) 1735:メタクリロイルオキシ基のカルボニル 1637:メタクリロイルオキシ基のC=C二重結合1 H−核磁気共鳴スペクトル δ値(ppm) 2.12:メタクリロイルオキシ基のメチル 5.81:メタクリロイルオキシ基のメチレン 6.44:メタクリロイルオキシ基のメチレン 7.23〜8.47:芳香環 16.36:水酸基(アゾ基と水素結合)13 C−核磁気共鳴スペクトル δ値(ppm) 18.3:メタクリロイルオキシ基のメチル 117.8:メタクリロイルオキシ基のメチレン 可視光線吸収スペクトル λmax(nm) ε 490.7 2.02×104 実施例 3 (1−ナフチルアゾ−2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
イルオキシナフタレンの合成) ナフチルアミン:1.43gを1Nの塩酸:100mlに溶解し、これ
に亜硝酸ナトリウム水溶液(濃度:0.69g/10ml)の10ml
を、0〜5℃の温度下にて加え、約1時間攪拌して、ジ
アゾニウム塩水溶液を調製した。
一方、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシナフ
タレン:2.28gを500mlのベンゼンに溶解し、トリエチル
アミン:20gを加えた後、これを激しく攪拌しながら、上
記ジアゾニウム塩水溶液を加えた。
ベンゼン層を充分に水洗した後、乾固し、得られた固形
物を有機溶媒(クロロホルム:ヘキサン=1:9)の1000m
lに熱時溶解し、一夜放置して、結晶を析出させた。か
かる結晶物質を分析した結果、以下に示す結果が得ら
れ、得られた物質は1−ナフチルアゾ−2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシナフタレンであることが認
められた。
赤外線吸収スペクトル 波数(cm-1) 1718:メタクリロイルオキシ基のカルボニル 1630:メタクリロイルオキシ基のC=C二重結合1 H−核磁気共鳴スペクトル δ値(ppm) 2.12:メタクリロイルオキシ基のメチル 5.18:メタクリロイルオキシ基のメチレン 6.28:メタクリロイルオキシ基のメチレン 7.22〜8.30:芳香環 17.26:水酸基(アゾ基と水素結合)13 C−核磁気共鳴スペクトル δ値(ppm) 18:メタクリロイルオキシ基のメチル 114:メタクリロイルオキシ基のメチレン 121:メタクリロイルオキシ基の>C= 123〜145:芳香環 178:メタクリロイルオキシ基のカルボニル 可視光線吸収スペクトル λmax(nm) ε 524.0 1.94×104 実施例 4 (1−((4′−(フェニルアゾ)フェニル)アゾ)−
2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシナフタレン
の合成) p−アミノアゾベンゼン:1.97gを1N塩酸:100mlに溶解
し、これに亜硝酸ナトリウム水溶液(濃度:0.69g/10m
l)の10mlを、0〜5℃の温度下にて加え、約3時間攪
拌して、ジアゾニウル塩水溶液を調製した。
一方、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシナフ
タレン:2.28gを200mlのベンゼンに溶解し、トリエチル
アミン:15gを加えた後、これを激しく攪拌しながら、上
記ジアゾニウム塩水溶液を加えた。
ベンゼン層を充分に水洗した後、乾固し、得られた固形
物を有機溶媒(クロロホルム:ヘキサン=1:9)の1000m
lに熱時溶解し、一夜放置して、結晶を析出させた。か
かる結晶物質を分析した結果、以下に示す結果が得ら
れ、得られた物質は1−((4′−(フェニルアゾ)フ
ェニル)アゾ)−2−ヒドロキシ−3−メタクリロイル
オキシナフタレンであることが認められた。
赤外線吸収スペクトル 波数(cm-1) 1718:メタクリロイルオキシ基のカルボニル 1630:メタクリロイルオキシ基のC=C二重結合1 H−核磁気共鳴スペクトル δ値(ppm) 2.11:メタクリロイルオキシ基のメチル 5.86:メタクリロイルオキシ基のメチレン 6.50:メタクリロイルオキシ基のメチレン 7.29〜8.43:芳香環 16.39:水酸基(アゾ基と水素結合)13 C−核磁気共鳴スペクトル δ値(ppm) 18.8:メタクリロイルオキシ基のメチル 133:メタクリロイルオキシ基のメチレン 124,126,131,133,155:芳香環 可視光線吸収スペクトル λmax(nm) ε 518.0 3.72×104 実施例 5 (1−(α−アントリルアゾ)−2−ヒドロキシ−3−
メタクリロイルオキシナフタレンの合成) 1−アミノアントラセン:1.73gを1N塩酸:100mlに溶解
し、これに亜硝酸ナトリウム水溶液(濃度:0.69/10ml)
の10mlを、0〜5℃の温度下にて加え、約3時間攪拌し
て、ジアゾニウム塩水溶液を調製した。
一方、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシナフ
タレン:2.28gを200mlのベンゼンに溶解し、トリエチル
アミン:15gを加えた後、これを激しく攪拌しながら、上
記ジアゾニウム塩水溶液を加えた。
ベンゼン層を充分に水洗した後、乾固し、得られた固形
物を50mlのクロロホルムに溶解し、450mlのヘキサンを
激しく攪拌しながら、前記クロロホルム溶液を加えた粉
末物質は1−(α−アントリルアゾ)−2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシナフタレンであると認めら
れた。
可視光線吸収スペクトル λmax(nm) ε 540.5 1.39×104 実施例 6 トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリ
レート:71重量部、ヘキサフルオロイソプロピルメタク
リレート:29重量部、エチレングリコールジメタクリレ
ート:6重量部、メタクリル酸:4.8重量部、N−ビニル−
2−ピロリドン:6.2重量部、実施例1にて得られた重合
性色素:0.005重量部及び重合開始剤としてアゾビスジメ
チルバレロニトリル:0.20重量部を均一に混合し、ガラ
ス製試験管に注入して密封した。これを循環式恒温水槽
に入れ、35℃の温度下で40時間かけて反応を行なった
後、循環乾燥器中で、50〜110℃まで約12時間かけて、
段階的に昇温しつつ、更に反応を行なった。かかる重合
反応は良好に進行した。
得られた棒状の共重合体より、直径:12.5mm、厚さ:0.5m
mのプレートを切り出し、両面に研磨加工を施し、プレ
ート状の試験片(No.1)を得た。
得られた試験片は均一に着色しており、黄色透明であっ
た。
実施例 7 実施例6で使用した重合性色素(実施例1にて合成され
た色素)に代えて、実施例2にて得られた重合性色素を
用い、実施例6と同様の操作にて、プレート状の試験片
(No.2)を作成した。重合は良好に進行し、得られた試
験片は均一に着色しており、橙色透明であった。
実施例 8 実施例6で使用した重合性色素に代えて、実施例3にて
得られた重合性色素を用い、実施例6と同様の操作に
て、プレート状の試験片(No.3)を作成した。重合は良
好に進行し、得られたプレートは均一に着色しており、
赤色透明であった。
実施例 9 実施例6で使用した重合性色素に代えて、実施例4にて
得られた重合性色素を用い、実施例6と同様の操作に
て、プレート状の試験片(No.4)を作成した。重合は良
好に進行し、得られたプレートは均一に着色しており、
赤色透明であった。
なお、実施例6〜9にて得られた各試験片は、何れも高
酸素透過性の眼用レンズ素材である。
比較例 1 実施例6で使用した重合性色素に代えて、従来から使用
されている重合性基を持たない染料色素D&C Green#
6(厚生省法定色素:緑色202号)を用い、実施例6と
同様の操作にて、プレート状の試験片(No.5)を作成し
た。
そして、実施例6〜9および比較例1にて得られた各試
験片(No.1〜5)に対して、光線透過率を測定し、その
後、以下に述べるような各種耐久性試験を行ない、更
に、光線透過率を測定して、脱色率を算出し、かかる結
果に基づいて、各実施例で用いられた試験片(色素:実
施例1〜5において合成)を評価し、それらの結果を第
1表に示すこととする。
なお、材料の耐久性試験は以下のようにして行なった。
耐酸性試験 各試験片を、50℃の温度下において、0.1Nの塩酸中に1
週間浸漬。
耐アルカリ性試験 各試験片を、50℃の温度下において、0.1Nの水酸化ナト
リウム水溶液中に1週間浸漬。
耐煮沸性試験A 各試験片を、生理食塩水中に浸漬した状態で、100時間
連続して煮沸処理。
耐煮沸性試験B 各試験片を、生理食塩水中に浸漬した状態で、121℃の
オートクレーブ内に1時間放置。
エタノール抽出試験 各試験片を、70℃のエタノール中に24時間浸漬。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液抽出試験 各試験片を、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濃度:100pp
m)中に1か月浸漬。
過酸化水素抽出試験 各試験片を、3%の過酸化水素水溶液中に1か月浸漬。
耐光性試験 各試験片を、生理食塩水中に1か月浸漬した状態で、日
光に暴露。
また、光線透過率の測定方法については、島津製作所製
自記分光光度計UV−240を用いて、先ず、各種耐久性試
験前の試験片の光線透過率(可視光線透過スペクトル)
を測定し、その後、各種耐久性試験を行なった試験片に
対して、同様に光線透過率を測定した。
次に、脱色率は、次式に基づいて算出した。
但し、Tは、耐久性試験前における光線透過率の、可視
領域における最小値であり、T′は、この最小透過率値
を示した波長における、耐久性試験後に測定した光線透
過率である。
そして、可視光線透過率より求めた脱色率と、外観によ
る色調変化を考慮して、次のように各試験片(色素)の
性能を評価し下記第1表に示した。
◎:脱色率5%未満、外観は極めて良好。
○:脱色率5%以上、10%未満、外観は通常のレンズで
は変化が認められない。
△:脱色率10%以上、30%未満、外観は脱色が認められ
る。
×:脱色率30%以上、外観は商品イメージを損なう状態
である。
かかる結果から明らかなように、比較例に比べ、本発明
に従う色素を用いた試験片は、耐久性、すなわち堅牢度
が飛躍的に向上しているのであり、かかる色素は殆ど溶
出することなく、脱色を極めて良好に防止し得たのでの
ある。
比較例 2 実施例6で使用した重合性色素に代えて、フタロシアニ
ン系の色素青色404号を用い、実施例6と同様にプレー
ト状の試験片を作成しようとしたが、この色素は、レン
ズ形成モノマーであるシロキサニル系のモノマーに対し
て、均一に混合せず、不溶であった。
比較例 3 実施例6で使用した重合性色素に代えて、特開昭62−26
5357号公報に記載されているフタロシアニン系の重合性
基を有する色素を用い、実施例6と同様にプレート状の
試験片を作成しようとしたが、同様に不溶であった。
実施例 10 N−ビニル−2−ピロリドン:20重量部、N,N−ジメチル
アクリルアミド:60重量部、メチルメタクリレート:15重
量部、エチレングリコールジメタクリレート:0.3重量
部、分子内に重合性基を有するメチルメタクリレート系
ポリマー:20重量部、実施例1にて得られた重合性色素:
0.01重量部、及び重合開始剤としてアゾビスイソブチロ
ニトリル:0.2重量部を均一に配合し、ポリプロピレン製
試験管に注入して密封した。これを循環式恒温水槽に入
れ、35℃で64時間、次いで50℃で40時間反応を行なった
後、循環乾燥器中にて、60〜110℃まで約17時間、段階
的に昇温して反応を行なった。かかる重合反応は良好に
進行し、黄色透明な棒状の共重合体を得た。
この共重合体を切削加工によりプレート状試験片とし、
300時間の連続煮沸処理を施し、試験片の退色具合を観
察したところ、退色する等の問題はなく、着色性は良好
であった。
実施例 11 実施例10で使用した重合性色素に代えて、実施例3にて
得られた重合性色素を用い、実施例10と同様にプレート
状の試験片を作成した。重合は良好に進行し、得られた
プレートは均一に着色しており、赤色透明であった。
そして、実施例10と同様に耐煮沸試験を行なったが、退
色する等の問題はなく、着色性は良好であった。
実施例 12 実施例10で使用した重合性色素に代えて、実施例5にて
得られた重合性色素を用い、実施例10と同様にプレート
状の試験片を作成した。重合は良好に進行し、得られた
プレートは均一に着色しており、紫色透明であった。
そして、実施例10と同様に耐煮沸試験を行なったが、退
色する等の問題はなく、着色性は良好であった。
更に、得られた共重合体をチップ状とし、かかるチップ
1gに対して、250mlの水中にて、3時間煮沸処理を2回
行ない、その後50℃で2日間乾燥させた。こうしたチッ
プを用いて、厚生省の定めるところのコンタクトレンズ
基準の溶出物試験を行なった結果、色素の溶出は認めら
れなかった。
なお、実施例10〜12にて得られた試験片は、何れも高含
水性の眼用レンズ素材である。
実施例 13 トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリ
レート:71重量部、ヘキサフルオロイソプロピルメタク
リレート:29重量部、エチレングリコールジメタクリレ
ート:6重量部、メタクリル酸:4.8重量部、N−ビニル−
2−ピロリドン:6.2重量部、紫外線吸収性モノマーであ
る2−ヒドロキシ−4−メタクリロイルオキシベンゾフ
ェノン:0.7重量部、実施例1にて得られた重合性色素:
0.005重量部、及び重合開始剤としてアゾビスジメチル
バレロニトリル:0.20重量部を均一に配合し、ガラス製
試験管に注入して密封した。これを循環式恒温水槽に入
れ、35℃で40時間反応を行なった後、循環乾燥器中で、
50〜110℃まで約12時間段階的に昇温して、反応を行な
った。かかる重合反応は良好に進行した。
得られた棒状の共重合体より、前記と同様に、直径:12.
5mm、厚さ:0.5mmのプレートを切り出し、両面に研磨加
工を施してプレート状の試験片とした。かかる試験片は
均一に着色しており、黄色透明であった。
実施例 14 実施例13で使用した重合性色素に代えて、実施例2にて
得られた重合性色素を用いて、実施例13と同様にプレー
ト状の試験片を作成した。重合は良好に進行し、得られ
た試験片は均一に着色しており、橙色透明であった。
実施例 15 実施例13で使用した重合性色素に代えて、実施例3にて
得られた重合性色素を用いて、実施例13と同様にプレー
ト状の試験片を作成した。重合は良好に進行し、得られ
た試験片は均一に着色しており、赤色透明であった。
実施例 16 実施例13で使用した重合性色素に代えて、実施例4にて
得られた重合性色素を用いて、実施例13と同様にプレー
ト状の試験片を作成した。重合は良好に進行し、得られ
た試験片は均一に着色しており、赤色透明であった。
そして、実施例13〜16にて得られた各試験片に対して、
前記耐久試験のうち、耐光性試験()を行ない、前記
と同様に試験片(色素)の性能を評価したところ、何れ
も脱色率5%未満で外観は極めて良好な結果が得られ、
このことから、紫外線吸収性モノマーを併用することに
より、耐光性が更に向上することが明らかとなった。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に従う重合性色
素は、レンズ素材の成分となる各種モノマーに対して可
溶であると共に、前記一般式(I)においてR1〜R7の何
れか一つが重合性基とされていることにより、レンズ素
材の成分となるモノマーと共重合するのである。従っ
て、かかる重合性色素を用いれば、含水性、及びハード
系や非含水性の眼用レンズの何れもが、良好に、しかも
均一に着色せしめられ得るのであり、しかも色素の溶出
がないために、色素の溶出に起因する着色レンズの脱色
や変色を防ぐことができるのであり、また、光や化学薬
剤に対する耐久性や堅牢度も効果的に向上せしめられ得
るのであり、更に、レンズ毎やレンズの場所による着色
のばらつきの無い、均一に着色された各種の眼用レンズ
を良好に得ることができるのである。
このように、本発明に従えば、従来の染色(着色)手法
にそれぞれ内在する問題を悉く解消し得た優れた眼用レ
ンズ用色素及び着色眼用レンズを提供することが可能と
なったのであり、ここに本発明の大きな意義が存在する
のである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表わされる眼用レンズ
    を着色するための重合性色素。 但し、式中、R1〜R7は、それぞれ独立しており、その何
    れか1つが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオ
    キシ基、ビニル基、及びアリル基からなる群より選ばれ
    た重合性基であり、その他が、水素原子、メチル基、エ
    チル基、メトキシ基、エトキシ基、水酸基、塩素原子、
    及び臭素原子からなる群より選ばれた置換基であり、ま
    た、R8は、下記一般式(II)〜(V)の群より選ばれた
    置換基である。 (但し、R9〜R13は、それぞれ独立しており、水素原
    子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
    基、水酸基、ニトロ基、塩素原子、及び臭素原子からな
    る群より選ばれた置換基である。) (但し、R14〜R27は、それぞれ独立しており、水素原
    子、炭素数1〜12のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
    基、水酸基、塩素原子、及び臭素原子からなる群より選
    ばれた置換基である。) (但し、R28〜R36は、それぞれ独立しており、水素原
    子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
    基、水酸基、ニトロ基、塩素原子、及び臭素原子からな
    る群より選ばれた置換基である。)
  2. 【請求項2】ビニル系モノマーの重合によって眼用レン
    ズ材料を製造するに際して、下記一般式(I)にて表わ
    される重合性色素を共重合せしめることを特徴とする着
    色眼用レンズ材料の製造法。 但し、式中、R1〜R7は、それぞれ独立しており、その何
    れか1つが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオ
    キシ基、ビニル基、及びアリル基からなる群より選ばれ
    た重合性基であり、その他が、水素原子、メチル基、エ
    チル基、メトキシ基、エトキシ基、水酸基、塩素原子、
    及び臭素原子からなる群より選ばれた置換基であり、ま
    た、R8は、下記一般式(II)〜(V)の群より選ばれた
    置換基である。 (但し、R9〜R13は、それぞれ独立しており、水素原
    子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
    基、水酸基、ニトロ基、塩素原子、及び臭素原子からな
    る群より選ばれた置換基である。) (但し、R14〜R27は、それぞれ独立しており、水素原
    子、炭素数1〜12のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
    基、水酸基、塩素原子、及び臭素原子からなる群より選
    ばれた置換基である。) (但し、R28〜R36は、それぞれ独立しており、水素原
    子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
    基、水酸基、ニトロ基、塩素原子、及び臭素原子からな
    る群より選ばれた置換基である。)
  3. 【請求項3】前記重合性色素が、前記ビニル系モノマー
    の100重量部に対して、0.001〜0.03重量部の割合におい
    て用いられる請求項(2)記載の着色眼用レンズ材料の
    製造法。
  4. 【請求項4】下記一般式(I)にて表わされる重合性色
    素が共重合されてなるビニル系重合体からなる着色眼用
    レンズ材料。 但し、式中、R1〜R7は、それぞれ独立しており、その何
    れか1つが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオ
    キシ基、ビニル基、及びアリル基からなる群より選ばれ
    た重合性基であり、その他が、水素原子、メチル基、エ
    チル基、メトキシ基、エトキシ基、水酸基、塩素原子、
    及び臭素原子からなる群より選ばれた置換基であり、ま
    た、R8は、下記一般式(II)〜(V)の群より選ばれた
    置換基である。 (但し、R9〜R13は、それぞれ独立しており、水素原
    子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
    基、水酸基、ニトロ基、塩素原子、及び臭素原子からな
    る群より選ばれた置換基である。) (但し、R14〜R27は、それぞれ独立しており、水素原
    子、炭素数1〜12のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
    基、水酸基、塩素原子、及び臭素原子からなる群より選
    ばれた置換基である。) (但し、R28〜R36は、それぞれ独立しており、水素原
    子、炭素数1〜18のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
    基、水酸基、ニトロ基、塩素原子、及び臭素原子からな
    る群より選ばれた置換基である。)
JP63111300A 1988-05-06 1988-05-06 眼用レンズを着色するための重合性色素並びにそれを用いた着色眼用レンズ材料の製造法及び着色眼用レンズ材料 Expired - Fee Related JPH0728911B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63111300A JPH0728911B2 (ja) 1988-05-06 1988-05-06 眼用レンズを着色するための重合性色素並びにそれを用いた着色眼用レンズ材料の製造法及び着色眼用レンズ材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63111300A JPH0728911B2 (ja) 1988-05-06 1988-05-06 眼用レンズを着色するための重合性色素並びにそれを用いた着色眼用レンズ材料の製造法及び着色眼用レンズ材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01280464A JPH01280464A (ja) 1989-11-10
JPH0728911B2 true JPH0728911B2 (ja) 1995-04-05

Family

ID=14557727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63111300A Expired - Fee Related JPH0728911B2 (ja) 1988-05-06 1988-05-06 眼用レンズを着色するための重合性色素並びにそれを用いた着色眼用レンズ材料の製造法及び着色眼用レンズ材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0728911B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007053012A1 (en) * 2005-11-03 2007-05-10 Ophtec B.V. Functionalized dyes and use thereof in ophthalmic lens material
WO2013162042A1 (ja) 2012-04-27 2013-10-31 興和株式会社 安定な眼内レンズ用重合性紫外線吸収色素

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3625097B2 (ja) * 1995-02-07 2005-03-02 セイコーエプソン株式会社 着色コンタクトレンズおよびその製造法
JP3805853B2 (ja) 1997-03-13 2006-08-09 株式会社メニコン 重合性色素及びそれを用いた着色眼用レンズ材料
US6320008B2 (en) 1999-02-17 2001-11-20 Menicon Co., Ltd. Polymeric colorant and colored material for ocular lens using the colorant
US6918931B2 (en) * 2003-09-08 2005-07-19 Bausch & Lomb Incorporated Prepolymers with yellow dye moiety
JP4532243B2 (ja) 2004-11-10 2010-08-25 株式会社ニデック 眼用レンズ用着色剤、及び該着色剤を用いた着色眼用レンズ材料
US7446157B2 (en) * 2004-12-07 2008-11-04 Key Medical Technologies, Inc. Nanohybrid polymers for ophthalmic applications
EP1783518B1 (en) * 2005-11-03 2009-01-14 Ophtec B.V. Functionalized dyes and use thereof in ophthalmic lens material
US7659325B2 (en) 2005-11-03 2010-02-09 Ophtec B.V. Functionalized dyes and use thereof in ophthalmic lens material
JP6997202B2 (ja) * 2017-09-28 2022-01-17 富士フイルム株式会社 感光性着色組成物、硬化膜、パターンの形成方法、カラーフィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
JP7135842B2 (ja) * 2018-12-25 2022-09-13 東洋インキScホールディングス株式会社 共重合体、およびそれを含有する樹脂組成物、シート
CN115975105B (zh) * 2018-12-28 2024-11-19 株式会社尼德克 软质眼内透镜材料和软质眼内透镜

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007053012A1 (en) * 2005-11-03 2007-05-10 Ophtec B.V. Functionalized dyes and use thereof in ophthalmic lens material
WO2013162042A1 (ja) 2012-04-27 2013-10-31 興和株式会社 安定な眼内レンズ用重合性紫外線吸収色素
US9365501B2 (en) 2012-04-27 2016-06-14 Kowa Company, Ltd. Stable polymerizable UV-absorbing colorant for intraocular lens

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01280464A (ja) 1989-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2685980B2 (ja) 紫外線吸収性眼内レンズ
US5708049A (en) Colored contact lens and method for producing the same
JP2604799B2 (ja) 眼内レンズ材料
CN104284942B (zh) 稳定的人工晶体用聚合性紫外线吸收色素
CN101151332B (zh) 新型聚合性染料及含该染料的眼用镜片
JP5897906B2 (ja) 高分子アントラキノン系色素、これを用いた眼用レンズ材料及び眼用レンズ
JP5749729B2 (ja) アゾ色素、眼用レンズ材料、眼用レンズ材料の製造方法及び眼用レンズ
US20050101690A1 (en) Dye for an intraocular lens and an intraocular lens using it
JPH0728911B2 (ja) 眼用レンズを着色するための重合性色素並びにそれを用いた着色眼用レンズ材料の製造法及び着色眼用レンズ材料
JP2753067B2 (ja) 眼用レンズ用重合性紫外線吸収性色素並びにそれを用いた眼用レンズ材料
JP6492368B2 (ja) 重合性紫外線吸収色素の製造方法
JP6258664B2 (ja) 眼内レンズ用重合性紫外線吸収色素
JPS62265357A (ja) 眼用レンズ用染料
JP6265684B2 (ja) 眼内レンズ用重合性紫外線吸収色素
JP2022071514A (ja) コントラスト改善機能を有する眼科用材料
CA2582371A1 (en) Functionalized dyes and use thereof in ophthalmic lens material
JPH07196745A (ja) 眼用レンズ材料
EP1783518B1 (en) Functionalized dyes and use thereof in ophthalmic lens material
HK1203990B (en) Stable polymerizable uv-absorbing colorant for intraocular lens

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees