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JPH07196565A - 4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールとその製造方法及びその光学分割方法 - Google Patents

4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールとその製造方法及びその光学分割方法

Info

Publication number
JPH07196565A
JPH07196565A JP5349196A JP34919693A JPH07196565A JP H07196565 A JPH07196565 A JP H07196565A JP 5349196 A JP5349196 A JP 5349196A JP 34919693 A JP34919693 A JP 34919693A JP H07196565 A JPH07196565 A JP H07196565A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
fluorocyclohexanol
optical
formula
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5349196A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyozou Fujioka
東洋蔵 藤岡
Shinji Tanaka
田中  慎司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP5349196A priority Critical patent/JPH07196565A/ja
Publication of JPH07196565A publication Critical patent/JPH07196565A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 医薬品、農薬、液晶化合物、液晶組成物の添
加剤等の製造原料などとして有用であり、シクロヘキサ
ン環上に不斉基及び極性基を有し、特に、応答速度の速
い強誘電性液晶化合物や強誘電性液晶組成物の製造に好
適に用いられる新規な4−アルキル−2−フルオロシク
ロヘキサノール、その好適な製造方法及びそのラセミ体
の好適な光学分割方法を提供する。 【構成】 下記一般式(1)で表される4−アルキル−
2−フルオロシクロヘキサノール、 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)及
びその製造方法並びに上記4−アルキル−2−フルオロ
シクロヘキサノールの光学分割方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規含フッ素シクロヘ
キサノール誘導体である各種4−アルキル−2−フルオ
ロシクロヘキサノール(ラセミ体、光学異性体及び任意
の光学純度の光学活性化合物若しくは組成物)に関す
る。なお、これらの4−アルキル−2−フルオロシクロ
ヘキサノール、中でも、特にその光学異性体あるいは光
学純度の高い光学活性化合物若しくは組成物は、例え
ば、各種の医薬品、農薬、液晶化合物、液晶組成物への
カイラルドーパントや応答速度向上剤としての添加剤等
の製造原料などとして有用である。
【0002】本発明は、また、上記本発明の化合物であ
る各種4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール
の好適な製造方法及び光学分割方法に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、光学活性な不斉基を有する強誘電
性液晶化合物(低分子化合物やポリマー)あるいはその
組成物を用いた液晶表示素子が実用化に至り、注目され
ている。しかしながら、これらの液晶表示素子における
問題点のひとつとして、応答速度がなお不十分であると
いう問題がある。すなわち、従来の強誘電性液晶化合物
は外部電場に対する応答速度が遅いという欠点を有して
いるので、応答速度の速い新規な強誘電性液晶化合物を
開発するか、あるいは従来の強誘電性液晶化合物の応答
速度を十分に向上させることができる優れた添加剤の開
発が要求されている。
【0004】なお、このように応答速度が遅い原因とし
て、従来合成されている強誘電性液晶化合物の場合、そ
の殆どが、コアに結合する末端基中に不斉基を有するも
のであることが挙げられる(特開昭63−122651
号公報)。また、その不斉基としては、同時に極性基と
して機能するような基が用いられている。このような分
子構造をもつ強誘電性液晶化合物を液晶表示素子に用い
て電圧を印加した場合、まず、極性基(この場合は不斉
基)が電圧変化に対して反転し、少し遅れてコアが反転
すると考えられる。そのため、分子全体が完全に反転
し、分子全体の配向が変化するのに時間がかかり、それ
が応答速度が遅いという現象となって表れるものと思わ
れる。従って、応答速度の速い新規な強誘電性液晶化合
物あるいはその応答速度を向上させるための液晶組成物
への添加剤の開発には、こうした点を考慮した分子設計
が重要と思われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものである。
【0006】本発明の第一の目的は、各種の医薬品、農
薬、液晶化合物、液晶組成物の添加剤等の製造原料など
として有用な、新規な含フッ素化合物である各種の4−
アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール、中でも特
に、応答速度に優れた強誘電性液晶化合物の製造原料と
して、あるいは従来の強誘電性液晶組成物への添加剤
(応答速度の向上剤)として、あるいはその製造原料等
として有用な光学活性を有する4−アルキル−2−フル
オロシクロヘキサノール(各種光学異性体又は非ラセミ
混合物)を提供することにある。
【0007】本発明はまた、上記本発明の化合物である
各種の4−アルキル−2−シクロヘキサノールの好適な
製造方法と、そのラセミ混合物等の好適な光学分割法を
提供することも目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の従
来の強誘電性液晶化合物や組成物の応答速度が遅いとい
う問題点を解決するためには、強誘電性液晶組成物にお
けるキー成分である強誘電性液晶化合物若しくは添加剤
のカイラルドーパントにおける不斉基及び/又は極性基
をコアにできるだけ近づけ、究極的にはコア内部に不斉
基及び/又は極性基を位置させる方法が有効と考えた。
また、コア内部に不斉基及び/又は極性基を有する化合
物が、適当な官能基を更に有する場合には、それ自体が
強誘電性液晶化合物やカイラルドーパントではなくて
も、それらの中間体や添加剤として用いることによっ
て、応答性の向上を図ることが可能となる。
【0009】そこで、本発明者らは、こうした着想に基
づいて、応答性のよい強誘電性液晶素子の実現に有効な
新規な含フッ素系強誘電性液晶化合物やカイラルドーパ
ントあるいは添加剤等の製造原料として有用な新規な含
フッ素化合物として、適当な炭素数のアルキル基を有
し、かつコアとなりうる位置に不斉中心と極性基がある
各種の4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール
の合成を行うべく鋭意研究を重ねた。その結果、これら
各種の4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール
を、ラセミ体、各種光学異性体、あるいは光学活性混合
物等の種々の構造及び組成のものとして合成することに
成功した。また、これら各種の4−アルキル−2−フル
オロシクロヘキサノールの用途について検討した結果、
中でも特にその光学異性体あるいは光学純度の高い光学
活性化合物若しくは組成物が、医薬品、農薬、液晶化合
物、従来の強誘電性組成物等の液晶組成物への添加剤、
例えばカイラルドーパントの製造原料などとして有用で
あるなど、広範囲の用途に好適に利用できることを確認
した。
【0010】本発明者らは、これらの知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、下記一般式(1)
【0012】
【化10】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)で
表される4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノー
ルを提供するものである。
【0013】本発明の4−アルキル−2−フルオロシク
ロヘキサノールには、前記一般式(1)から明らかなよ
うに、まず、アルキル基Rの種類、すなわち炭素数n及
び構造の違いに応じて、異なる種類の化合物がある。更
に、このアルキル基がどの場合にも、シクロヘキサン環
上の
【0014】
【化11】 の3つの炭素原子が不斉炭素原子であるので、Rがそれ
ぞれの場合について4−アルキル−2−フルオロシクロ
ヘキサノールには、少なくとも4対の対掌体、すなわち
光学異性体を含む少なくとも8種の異性体が存在する。
【0015】従って、本発明の4−アルキル−2−フル
オロシクロヘキサノールは、複数のラセミ体のみからな
る混合物に限定されるものではなく、ラセミ体1種から
なるもの、それぞれの光学異性体、また、それら2種以
上の混合物、例えば1対の対掌体の非等モル混合物であ
る光学活性体も本発明の4−アルキル−2−フルオロシ
クロヘキサノールである点に留意すべきである。
【0016】本発明は、また、上記本発明の化合物であ
る4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールの好
適な製造方法を提供し、また、そのラセミ体等を光学分
割して、それぞれの光学異性体、あるいは1対の対掌体
である2種の光学異性体の非等モル混合物(特に光学純
度の高い混合物)を得る方法、また、そのために好適に
用いられる光学分割方法についても提供する。これらの
方法については、後述する。
【0017】以下、まず、本発明の化合物である前記4
−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールについて
詳細に説明する。
【0018】本発明の4−アルキル−2−フルオロシク
ロヘキサノールは、前記一般式(1)で表される化合物
である。この化合物には、前記したように、少なくと
も、式(1)中のアルキル基Rの炭素数及び構造に応じ
て各種のものがある。
【0019】このアルキル基Rとしては、直鎖状又は分
岐状の非環式のアルキル基及びシクロアルキル基、シク
ロアルキルアルキル基等の脂環式の環構造を有するもの
などを挙げることができる。
【0020】これらのRのうち、直鎖状のアルキル基に
ついてその具体例を示すと、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシ
ル基、ノナデシル基及びエイコシル基が挙げられる。
【0021】また、前記分岐状のアルキル基としては、
上記各種のアルキル基のうちnが3〜20のものについ
て、各種骨格異性体型の構造のものがあり、具体的には
例えば、イソプロピル基、イソブチル基、2−ブチル
基、イソアミル基、イソヘキシル基、イソオクチル基等
を挙げることができる。
【0022】前記シクロアルキル基の具体例としては、
例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、オクチ
ルシクロヘキシル基、シクロオクチル基等を挙げること
ができる。
【0023】前記シクロアルキルアルキル基の具体例と
しては、例えば、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキ
シルエチル基、シクロヘキシルブチル基、シクロヘキシ
ルオクチル基、オクチルシクロヘキシルメチル基等を挙
げることができる。
【0024】このように前記Rとしては、炭素数n及び
構造に応じて多種多様なものがあるが、これらの中で
も、炭素数nが1〜15のものが好ましく、特に炭素数
nが2〜10である直鎖状のアルキル基が好ましい。
【0025】このように、本発明の4−アルキル−2−
フルオロシクロヘキサノールにはRの種類に応じて多種
多様なものがあるが、このうち、Rが直鎖状のアルキル
基であるものについてその具体例を示すと、4−メチル
−2−フルオロシクロヘキサノール、4−エチル−2−
フルオロシクロヘキサノール、4−プロピル−2−フル
オロシクロヘキサノール、4−ブチル−2−フルオロシ
クロヘキサノール、4−ペンチル−2−フルオロシクロ
ヘキサノール、4−ヘキシル−2−フルオロシクロヘキ
サノール、4−ヘプチル−2−フルオロシクロヘキサノ
ール、4−オクチル−2−フルオロシクロヘキサノー
ル、4−ノニル−2−フルオロシクロヘキサノール、4
−デシル−2−フルオロシクロヘキサノール、4−ウン
デシル−2−フルオロシクロヘキサノール、4−ドデシ
ル−2−フルオロシクロヘキサノール、4−トリデシル
−2−フルオロシクロヘキサノール、4−テトラデシル
−2−フルオロシクロヘキサノール、4−ペンタデシル
−2−フルオロシクロヘキサノール、4−ヘキサデシル
−2−フルオロシクロヘキサノール、4−ヘプタデシル
−2−フルオロシクロヘキサノール、4−オクタデシル
−2−フルオロシクロヘキサノール、4−ノナデシル−
2−フルオロシクロヘキサノール及び4−エイコシル−
2−フルオロシクロヘキサノールを挙げることができ
る。
【0026】更にまた、本発明の4−アルキル−2−フ
ルオロシクロヘキサノールには、前記したようにRがそ
れぞれのものである化合物について、各種の光学異性体
が存在する。例えば、Rが不斉炭素原子を含まない場合
には、光学異性体を含む8種の異性体、すなわち、4対
の対掌体が存在する。
【0027】従って、本発明の4−アルキル−2−フル
オロシクロヘキサノールには、複数のラセミ体のみから
なる混合物(すなわち、複数対の対掌体の等モル混合
物)、ラセミ体1種からなるもの(すなわち、1対の対
掌体の等モル混合物)、それぞれの光学異性体、また、
それら2種以上の混合物、例えば1対の対掌体の非等モ
ル混合物(任意の光学純度の光学活性4−アルキル−2
−フルオロシクロヘキサノール)が含まれる。
【0028】例えば、Rが不斉炭素原子を含まないアル
キル基である場合には、本発明の4−アルキル−2−フ
ルオロシクロヘキサノールには、4種のラセミ体のみか
らなる混合物(すなわち、それぞれの対掌体の等モル混
合物の混合物)、ラセミ体1種からなるもの(すなわ
ち、1対の対掌体の等モル混合物)、それぞれの光学異
性体、また、それら2種以上の混合物、例えば1対の対
掌体の非等モル混合物(任意の光学純度の光学活性4−
アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール)が含まれ
る。
【0029】このように本発明の4−アルキル−2−フ
ルオロシクロヘキサノールには、Rの種類及び光学異性
体の構造及び組成に応じて各種のものがあり、これらは
(中でもその光学異性体あるいは光学純度の高い光学活
性化合物は)、例えば、医薬品、農薬、強誘電性液晶化
合物等の液晶化合物、液晶組成物への添加剤(応答速度
向上剤、カイラルドーパント等)などの製造原料などと
して有用である。
【0030】なお、本発明の4−アルキル−2−フルオ
ロシクロヘキサノールは、場合に応じて、例えば、それ
ぞれの光学異性体の単離物として利用することができる
し、それら光学異性体の任意の割合の混合物(ラセミ
体、任意の光学純度のもの)としても利用することがで
きる。
【0031】また、本発明の4−アルキル−2−フルオ
ロシクロヘキサノールは、Rの異なるものの任意の割合
の混合物としても利用することができ、更には、他の成
分との混合物あるいは組成物としても利用することがで
きる。
【0032】次に、本発明の4−アルキル−2−フルオ
ロシクロヘキサノールの製造方法及びそのラセミ体等の
光学分割方法について説明する。
【0033】本発明の4−アルキル−2−フルオロシク
ロヘキサノールの製造方法としては特に制限はなく、各
種の出発原料から種々の合成手法及び分離手段を用いて
得ることができる。また、適宜光学分割法や不斉合成手
段を用いることによって、そのラセミ体のみならず、そ
れぞれの光学異性体を選択性よく合成あるいは単離する
ことができるし、また、これら光学異性体の任意の割合
の混合物(光学純度の低いものから極めて高いものに至
る任意の光学純度の光学異性体混合物)を合成あるいは
分離取得することもできる。
【0034】例えば、本発明の4−アルキル−2−フル
オロシクロヘキサノールは、以下に示す本発明の製造方
法によって製造することができる。
【0035】本発明の4−アルキル−2−フルオロシク
ロヘキサノールの製造方法は、水素添加触媒の存在下、
溶媒中で下記一般式(2)
【0036】
【化12】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)で
表されるp−アルキル−o−フルオロフェノールを水素
添加することを特徴とする。
【0037】本発明の製造方法は、4−アルキル−2−
フルオロシクロヘキサノールのうちラセミ体のみからな
る混合物の製造に好適に用いられるが、必ずしもこのラ
セミ体のみからなる混合物の製造に限定されるものでは
ない。例えば、得られた4−アルキル−2−フルオロシ
クロヘキサノールの全てのラセミ体の混合物から複数の
ラセミ体を選択的に分取すれば、この製造方法は複数の
選択されたラセミ体の混合物の製造方法になる。また、
上記全てのラセミ体の混合物から各ラセミ体をそれぞれ
分取すれば、単独のラセミ体の製造方法になる。また、
それらのラセミ体等を適宜光学分割すれば、この製造方
法は、それぞれの光学異性体の製造方法、2種以上の光
学異性体の任意の割合の混合物である各種の光学純度の
光学活性4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノー
ルの製造方法ともなる。その際、好適に用いられるラセ
ミ体等の光学分割方法については後述することにし、こ
こでは、説明を簡略化するために、4−アルキル−2−
フルオロシクロヘキサノールの全てのラセミ体からなる
混合物を得る場合について、詳細を説明する。
【0038】本発明の製造方法によれば、水素添加触媒
の存在下、溶媒中で前記式(2)で表されるp−アルキ
ル−o−フルオロフェノールを水素添加することによ
り、前記式(1)で表される4−アルキル−2−フルオ
ロシクロヘキサノールを生成せしめる。
【0039】ここで、前記式(2)中のRの具体例、好
ましいもの等については、すでに前記式(1)中のRに
ついて説明したとおりである。
【0040】すなわち、p−アルキル−o−フルオロフ
ェノールの具体例としては、前記例示の各種のアルキル
基がo−フルオロフェノールのパラ位に結合した各種の
p−アルキル−o−フルオロフェノールを挙げることが
できる。これらの中でも、アルキル基Rが炭素数nが1
〜15であるものが好ましく、更に好ましくは炭素数n
が2〜10で直鎖状であるものが好ましい。これらのp
−アルキル−o−フルオロフェノールは、1種単独で使
用してもよいし、場合に応じて2種以上を混合物等とし
て併用してもよい。
【0041】前記水素添加触媒としては、水素添加反応
に通常用いられる触媒、例えば、パラジウム、ルテニウ
ム、ロジウム、白金、ニッケル等の第VIII族元素及
び銅から選ばれる金属、それらの酸化物、硫化物などを
用いることができる。これら触媒は、シリカ、アルミ
ナ、シリカ−アルミナ、活性炭等の担体に担持されてい
てもよいし、また、他の金属との合金触媒の形態で用い
ることもできる。これらの水素添加触媒のなかでも好適
に用いられるものの具体例としては、Pd/C、Pd/
Al23、Ru/C、Ru/Al23、Rh/C、Rh
/Al23、Pt、ラネーニッケル等を挙げることがで
きる。
【0042】なお、担体に担持された触媒及び合金触媒
を用いる場合、通常、上記金属成分の担持率又は含有量
が0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜20重量
%のものが好適に用いられる。
【0043】上記水素添加触媒の使用量としては、p−
アルキル−o−フルオロフェノールに対し、触媒金属成
分の量で、通常、0.001〜20重量%、好ましくは
0.001〜10重量%が好適である。
【0044】前記水素添加反応に用いられる溶媒として
は、非プロトン性溶媒が好適に用いられる。非プロトン
性溶媒としては、炭化水素系溶媒やエーテル系溶媒等が
好適に使用され、中でも特に、ヘキサン、テトラヒドロ
フラン(THF)、ジエチルエーテル等が好適に用いら
れる。エチルアルコール等のアルコール系溶媒は脱フッ
素化を促進するため、本発明の方法には好ましくない。
なお、これらの非プロトン性溶媒は、単独溶媒として使
用してもよいし、混合溶媒として使用してもよい。
【0045】非プロトン性溶媒の使用量としては、使用
するp−アルキル−o−フルオロフェノール1.0gに
対し、通常、0.5〜100ml、好ましくは0.5〜
50mlの範囲が適当である。
【0046】この水素添加反応の反応圧、すなわち水素
圧は、通常、常圧〜200kg/cm2、好ましくは2
0〜150kg/cm2の範囲が適当である。なお、常
圧でも反応は進行するが、時間がかかる。従って、加圧
下で反応を行うことが好ましい。
【0047】反応温度は、通常、20〜200℃の範囲
に選定することが適当である。ただし、室温付近でも反
応は進行するが、時間がかかるため、50〜200℃の
反応温度とすることが好ましい。反応時間は水素圧や反
応温度によって異なり特に限定はできないが、通常、1
0時間以内、好ましくは0.1〜8時間の範囲である。
【0048】以上のようにして、本発明の4−アルキル
−2−フルオロシクロヘキサノールを効率よく生成せし
めることができる。
【0049】なお、こうして生成する4−アルキル−2
−フルオロシクロヘキサノールは、通常、ラセミ体のみ
からなる混合物であるが、例えば後述の光学分割法等の
適当な光学分割法を適用することにより、各ラセミ体を
それぞれの光学異性体、或いは2種以上の光学異性体の
混合物として得ることができる。例えば、生成4−アル
キル−2−フルオロシクロヘキサノールから分取した1
種のラセミ体を後述の光学分割法により光学分割するこ
といより、該ラセミ体を構成する1対の光学異性体(対
掌体)のそれぞれ、又はこれら光学異性体のうちのいず
れか一方を主として含む高い光学純度の4−アルキル−
2−フルオロシクロヘキサノールをはじめ、任意の光学
純度の光学活性を有する4−アルキル−2−フルオロシ
クロヘキサノールを得ることができる。
【0050】次に、本発明の4−アルキル−2−フルオ
ロシクロヘキサノールの光学分割方法について説明す
る。
【0051】4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサ
ノールの光学分割方法としては、特に制限はなく、リパ
ーゼ等の酵素を用いる不斉エステル化、不斉加水分解、
光学分割剤を用いる方法等、様々な手法を用いることが
できる。
【0052】以下に、光学分割剤を用いる光学分割方法
を採用する場合について説明する。この光学分割剤を用
いる方法は、下記一般式(1)
【0053】
【化13】 (式中、Rは上記と同じ意味を有する。)で表され、少
なくとも1種のラセミ体からなる4−アルキル−2−フ
ルオロシクロヘキサノールを、下記一般式(3)
【0054】
【化14】 (式中、Re*は光学活性基を表し、Aは−COOH、
−SO3H、−COCl又は−SO2Clを表す。)で表
される光学分割剤とを反応させ、下記一般式(4)
【0055】
【化15】 (式中、R及びRe*は、それぞれ上記と同じ意味を表
す。)で表される少なくとも2種のジアステレオマーか
らなるエステル体に誘導し、得られたエステル体からジ
アステレオマーのうちの少なくとも1種のジアステレオ
マーを分取することによって光学分割した後、得られた
それぞれの光学分割生成物であるエステル体のうちの少
なくともいずれかの光学分割生成物を、無溶媒又は非プ
ロトン性溶媒中でヒドリド性還元剤と反応させるか、あ
るいは、酸又はアルカリの存在下で加水分解することに
よって、光学活性4−アルキル−2−フルオロシクロヘ
キサノールを得ることにより、好適に行われる。
【0056】この方法においては、上記光学分割剤と反
応させる4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノー
ルとして前記した各種のアルキル基R(炭素数nが1〜
20のもの、好ましくは1〜15のもの、特に好ましく
は炭素数nが2〜10である直鎖状のアルキル基)のう
ちの任意のRを有する各種の4−アルキル−2−フルオ
ロシクロヘキサノールを使用することができる。ただ
し、ここでは光学分割を目的としているので、4−アル
キル−2−フルオロシクロヘキサノールの各種のラセミ
体の少なくとも1種を用いる。すなわち、この原料4−
アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールとして、一
般的にはラセミ体に限らず、各種光学異性体の任意の割
合の混合物を使用することもできるが、上記方法の場合
には少なくとも1種のラセミ体を用いる。
【0057】なお、場合に応じて、2種以上の異なるR
を有する4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノー
ルの混合物や、2種以上のラセミ体を用いてもよいが、
その場合には、それだけ生成物の種類が分取が複雑とな
るので、反応後の分離に手間を要する。したがって、通
常は、Rについては1種のもの、又は純度の高いもの
で、しかも1種のラセミ体からなるものを用いることが
好ましい。そこで、以下においては、Rについて1種の
もので、1種のラセミ体からなる4−アルキル−2−フ
ルオロシクロヘキサノールを原料として用いる場合につ
いて説明する。
【0058】前記光学分割剤としては、一般には光学活
性を有するものであれば、各種の光学活性基Re*を有
する各種のものが使用可能である。また、種々の光学純
度のものが使用可能であるが、光学分割の効率を高める
ためには、できるだけ光学純度の高いもの、好ましく
は、実質的に純粋な光学異性体を用いることが好まし
い。
【0059】このように、光学分割剤としては多種多様
なものが使用可能であるが、特に好適に使用されるもの
として、例えば、光学活性を有するω−カンファン酸、
ω−カンファン酸クロライド、ショウノウ−10−スル
ホン酸、ショウノウ−10−スルホニルクロライド、1
−(9−フルオレニル)エチルクロロフォルメート等を
挙げることができる。なお、これらの場合にも、できる
だけ光学純度の高いものを用いることが好ましく、通常
は、実質的に純粋な光学異性体、すなわち、(−)−ω
−カンファン酸、(+)−ω−カンファン酸、(−)−
ω−カンファン酸クロライド、(+)−ω−カンファン
酸クロライド、(−)−ショウノウ−10−スルホン
酸、(+)−ショウノウ−10−スルホン酸、(−)−
ショウノウ−10−スルホニルクロライド、(+)−シ
ョウノウ−10−スルホニルクロライド、(−)−1−
(9−フルオレニル)エチルクロロフォルメート、
(+)−1−(9−フルオレニル)エチルクロロフォル
メートを用いることが好ましい。中でも、天然物に由来
し、比較的安価で入手あるいは合成が容易な(−)−ω
−カンファン酸、(+)−ω−カンファン酸、(−)−
ω−カンファン酸クロライド、(+)−ω−カンファン
酸クロライドが好ましく、特に、(−)−ω−カンファ
ン酸クロライド、(+)−ω−カンファン酸クロライド
が好適である。
【0060】前記光学分割剤として、上記式(3)中、
Aが−COOH又は−SO3Hであるものを用いる場合
には、通常のエステル化反応と同様、触媒としてHC
l、H2 SO4、Ti(0C374、(C492SnO
等を用い、溶媒としてヘキサン、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の炭化水素系溶媒を用いることにより、上記
エステル化反応を好適に行うことができる。
【0061】また、前記光学分割剤として、上記式
(3)中、Aが−COCl又は−SO2Clであるもの
を用いる場合には、該4−アルキル−2−フルオロシク
ロヘキサノールと該光学分割剤とを、塩基の存在下に、
無溶媒下、又は非プロトン性溶媒中で反応させることに
より、上記エステル化反応を好適に行うことができる。
【0062】ここで、該非プロトン性溶媒としては、例
えば、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素系溶媒、THF、ジエチルエーテ
ル、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒を挙げるこ
とができる。これら溶媒は単独溶媒として用いることも
できるし、混合溶媒として用いることもできる。なお、
これら溶媒中には、反応に支障のない範囲で、例えば、
ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン等の不活性溶媒を
含有させてもよい。
【0063】該非プロトン性溶媒を上記反応に用いる場
合、その使用割合としては、使用する4−アルキル−2
−フルオロシクロヘキサノール1g当り、通常、0.1
〜100ml、好ましくは0.1〜50mlの範囲が好
適である。
【0064】また、前記光学分割剤の使用割合は、使用
する4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールの
1モル当り、通常、1.0モル以上、好ましくは1.0
〜10モル、更に好ましくは1.0〜1.5モルの範囲
とすることが適当である。
【0065】前記塩基としては、例えば、ピリジン、ト
リエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン(DMA
P)等の3級アミン類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩などが好適に使
用される。
【0066】該塩基の使用割合としては、使用する前記
光学分割剤1当量当り、通常、1当量以上、好ましくは
1〜10当量、更に好ましくは1〜4当量の範囲が適当
である。
【0067】この塩基を用いるエステル化反応の反応温
度としては、通常、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは
20℃〜溶媒の還流温度の範囲とすることが適当であ
る。反応時間は、反応温度等の他の反応条件により異な
り、一概に限定はできないが、通常、1時間〜50時
間、好ましくは1時間〜30時間が適当である。
【0068】このようにしてエステル化反応を行うこと
により、上記式(4)で表され、2種のジアステレオマ
ーからなるエステル体を収率よく得ることができる。な
お、ここで得られる上記式(4)で表されるエステル体
中のRは、原料として用いた4−アルキル−2−フルオ
ロシクロヘキサノールのそれに対応し、また、Re
*は、用いた上記式(3)で表される光学分割剤の光学
活性基Re*に対応する。ただし、この段階で得られる
エステル体は、通常、原料ラセミ体を構成する1対の対
掌体が上記光学活性基Re*とエステル結合してなる1
対のジアステレオマーの混合物の形で得られる。
【0069】こうして得られるジアステレオマー混合物
である4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール
は、次いで、一方のジアステレオマーを優先的に分取さ
れる。
【0070】この分取工程では、上記エステル化反応に
よって合成したジアステレオマー混合物を、適当な溶媒
を用いて、カラムクロマトグラフィーや優先晶析法によ
って光学分割し、下記一般式(4*)
【0071】
【化16】 (式中、R及びRe*は、それぞれ上記と同じ意味を表
し、シクロヘキサン環に付された3個の*は、それぞれ
不斉炭素原子を指し、該式(4*)で表される化合物
が、該エステル体の一方のジアステレオマーであるか、
あるいは両方のジアステレオマーの非等モル混合物であ
ることを示す。)で表されるそれぞれのジアステレオマ
ー単離物若しくは、いずれか一方のジアステレオマーが
主成分となっているそれぞれの光学分割物を得る。
【0072】この分取に先立ち、通常、前記エステル化
反応によって得られた反応液を、水洗することによっ
て、余分な溶媒成分や塩基、不純物等を除去した後、適
宜乾燥、濃縮しておく。
【0073】前記光学分割剤として光学活性ω−カンフ
ァン酸又はω−カンファン酸クロリドを用いた場合、カ
ラムクロマトグラフィーによる分取に好適な条件は以下
のとおりである。
【0074】上記カラムクロマトグラフィーに留出溶媒
としては、通常、ジアステレオマー混合物であるエステ
ルのRf値が0.1〜0.6の間となる溶媒が好適に用
いられる。そのような溶媒の例としては、極性溶媒又は
非極性溶媒、あるいはこれらの任意の混合溶媒が挙げら
れる。極性溶媒の例としては、例えば、THF、ジエチ
ルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、
メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、酢酸エ
チル等のエステル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素系溶媒が挙げられ、非極性溶
媒の例としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン等
の不活性な炭化水素系溶媒及び四塩化炭素等が挙げられ
る。例えば、ヘキサン:ジエチルエーテル=100:0
〜1:1(容量比)のヘキサン単独溶媒、又はヘキサン
/ジエチルエーテル混合溶媒が好適に用いられる。
【0075】充填剤としては、シリカゲル、アルミナ等
が好適に用いられる。
【0076】同様に前記光学分割剤として光学活性ω−
カンファン酸又はω−カンファン酸クロリドを用いた場
合、優先晶析法よる分取に好適な条件は以下のとおりで
ある。
【0077】この優先晶析法において用いられる溶媒と
しては、ジアステレオマー混合物であるエステルの結晶
化が可能なものであれば特に制限はないが、通常、ヘキ
サン、ベンゼン、トルエン等の不活性な炭化水素系溶
媒、THF、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等
のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチ
ルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒、クロロホ
ルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、
四塩化炭素などが好適に用いられる。この優先晶析(再
結晶)は、例えば、エーテル系溶媒(良溶媒)による抽
出と炭化水素系溶媒等の非極性溶媒(貧溶媒)の添加に
よる再結晶(優先晶析)、あるいは、エーテル等の非プ
ロトン性極性溶媒とヘキサン等の非極性溶媒の適当な組
成の溶媒を用いて、温度変化を利用する再結晶(優先晶
析)を少なくとも1回行うなど、常法に従って行うこと
ができる。その再、使用する非プロトン性極性溶媒と非
極性溶媒の割合は、一般的には特に制限はないが、多く
の場合、前者:後者を容量比で5:95〜50:50の
割合で用いることが好適である。
【0078】以上のようにして、それぞれの単一のジア
ステレオマー若しくは光学純度の高いそれぞれのジアス
テレオマー混合物(光学分割生成物)を高い光学収率で
かつ収率よく分離回収することができる。
【0079】こうして得られたそれぞれの光学分割生成
物は、いずれもこの段階では前記式(4*)で表される
光学活性エステル体であるので、このエステル体を無溶
媒又は非プロトン性溶媒中でヒドリド性還元剤と反応さ
せるか、あるいは、酸又はアルカリの存在下で加水分解
することによって、下記一般式(1*)
【0080】
【化17】 (式中、Rは上記と同じ意味を表し、シクロヘキサン環
に付された3個の*は、それぞれ不斉炭素原子を指し、
該式(1*)で表される化合物が該化合物の1対の対掌
体のうちの一方の光学異性体であるか、或いは両方の光
学異性体の非等モル混合物であることを示す。)で表さ
れる光学活性4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサ
ノール(1対の対掌体を構成する光学異性体のそれぞ
れ、あるいは、それらの非等モル混合物、特に光学純度
の高いもの)とする。
【0081】ここで、上記光学活性エステル体の光学活
性アルコール体への反応及びその後処理による光学活性
4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールの分離
回収、精製等は、ヒドリド性還元剤を用いる場合、酸又
はアルカリの存在下で加水分解する場合のいずれの場合
も、通常のエステルからアルコールを得る場合と同様に
して行うことができるが、ここでは光学活性化合物につ
いて実施するので、ラセミ化等による光学純度の低下が
おこらないような配慮がなされる。
【0082】以下、中でも特に好適に採用されるヒドリ
ド性還元剤との反応による方法についてその好適な条件
等を説明する。
【0083】ここで、前記式(4*)で表される光学活
性エステル体との反応に使用するヒドリド性還元剤とし
ては、通常のエステルのアルコールへの水素化に常用さ
れる各種のものが適用可能であり、その代表的なものと
して、例えば、LiAlH4、NaBH4、KH、NaH
などを挙げることができ、なかでも好ましいものとし
て、LiAlH4及びNaBH4等を挙げることができ
る。なお、これらのヒドリド性還元剤は、1種単独で使
用してもよいし、場合に応じて2種以上のものを混合物
等として使用してもよい。
【0084】この反応に用いられる該ヒドリド性還元剤
の使用割合は、使用する式(4*)で表される光学活性
エステル体の1当量(1モル)当り、通常、1.0当量
以上、好ましくは1.0〜10当量の範囲が適当であ
る。なお、LiAlH4及びNaBH4の場合には1モル
が4当量に相当し、KH及びNaHの場合には、1モル
が1当量に相当する。
【0085】また、この反応に用いられる非プロトン性
溶媒としては、THF、ジエチルエーテル、1,4−ジ
オキサン等のエーテル系やヘキサン等の不活性炭化水素
系溶媒が好適に使用される。これらの非プロトン性溶媒
は、単独溶媒として使用してもよいし、混合溶媒として
使用してもよい。
【0086】該非プロトン性溶媒を使用する場合、その
使用割合は、使用する式(4*)で表される光学活性エ
ステル体1g当り、通常、0.1〜500ml、好まし
くは5〜400mlの範囲が適当である。
【0087】この反応の反応温度としては、通常、−1
00℃〜100℃、好ましくは−10℃〜100℃であ
り、溶媒を用いる場合には、溶媒の還流温度で行うこと
が好適である。
【0088】以上のようにして、この工程の目的生成物
である各種の光学活性を有する4−アルキル−2−フル
オロシクロヘキサノールを収率よく得ることができる。
ここで得られる4−アルキル−2−フルオロシクロヘキ
サノールの光学純度は、通常の場合は、用いた前記光学
分割剤の光学純度に対応するので、これによって、前記
各種のRを有するそれぞれの4−アルキル−2−フルオ
ロシクロヘキサノールについて、実質的に純粋な光学異
性体を得ることもできるし、光学純度が高い1対の対掌
体である光学異性体の任意の割合の非等モル混合物を得
ることもできる。
【0089】なお、上記目的する反応が十分に完了した
ならば、例えば、水あるいは塩化アンモニウムクロライ
ド水溶液等を添加することによって未反応(過剰)のヒ
ドリド性還元剤を不活性化物に分解させ、反応を停止さ
せる方式も好適に採用される。
【0090】また、該反応停止後の後処理は、常法に従
って行えばよい。例えば、反応液をエーテル抽出し、得
られた目的生成物のエーテル溶液を例えば飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液等によって洗浄後、例えば無水硫酸マ
グネシウム等で乾燥し、次いで溶液を濃縮し、濃縮物か
らカラムクロマトグラフィー等により、所望の光学活性
を有する4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノー
ルを回収する方式などが好適に用いられる。
【0091】以上の一連の工程によって、4−アルキル
−2−フルオロシクロヘキサノール(ラセミ体等)の光
学分割を効率よく行うことができ、それぞれの光学異性
体若しくはこれら光学異性体のうちのいずれかを主とし
て含む高い光学純度のものをはじめ、任意の光学純度を
有する4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール
を高収率で得ることができる。
【0092】なお、前記光学分割方法は、4−アルキル
−2−フルオロシクロヘキサノールの1種以上のラセミ
体の光学分割方法として説明しているが、いうまでもな
く、この光学分割方法は、ラセミ体以外の任意の割合の
光学異性体の混合物に対しても同様に適用できる。
【0093】また、前記光学分割方法では、光学分割剤
として前記式(3)で表されるものを用いているが、そ
れら以外の光学分割剤、例えば、Noe試薬、光学活性
1−フェニルエチルイソシアネート等を用いても同様に
して行うことができる。
【0094】また、前記4−アルキル−2−フルオロシ
クロヘキサノールの光学分割は、上記のようなカラムク
ロマトグラフィーや優先晶析法以外にも、液クロ等の他
の一般の光学分割法を適用して行うこともできる。
【0095】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、これによっ
て本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。
【0096】実施例1 (1)4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール
ラセミ体の合成 30mlオートクレーブにp−n−ヘキシル−o−フル
オロフェノール(FW:196.27)0.50g
(2.77ミリモル)、5%ロジウムアルミナ75m
g、ジエチルエーテル5mlを入れ、水素圧60kg/
cm2、100℃で3時間反応させた。
【0097】反応後、反応液を濾過して触媒を除き、瀘
液を濃縮し、濃縮物の分取をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒:ヘキサン/ジエチルエーテル=
4/1(容量))で行い、単一ラセミ体の4−n−ヘキ
シル−2−フルオロシクロヘキサノール(FW:20
2.31)を105mg得た(収率20.4%)。
【0098】(2)光学分割 次に、10ml反応容器に、(1)で得られた4−n−
ヘキシル−2−フルオロシクロヘキサノール50mg
(0.247ミリモル)、(1S)−(−)−ω−カン
ファン酸クロリド80mg(4−n−ヘキシル−2−フ
ルオロシクロヘキサノール1当量に対し1.5当量)、
無水ジエチルエーテル5ml及びピリジン29mg(4
−n−ヘキシル−2−フルオロシクロヘキサノール1当
量に対し1.5当量)を入れ、窒素雰囲気下、室温で2
0時間攪拌し、反応を行った。
【0099】反応後、反応液を分液ロートに移し、ジエ
チルエーテル50mlを加え、水洗(水:50ml×3
回)を行った。次に、ジエチルエーテル層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、次いで濃縮した。更に、濃縮物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキ
サン/ジエチルエーテル=3/1(容量))により分取
し、下記式(4*a)
【0100】
【化18】 で表される一方のジアステレオマーエステル(FW:3
82.52、絶対配置はW未決定)を11.2mg
(0.029ミリモル)得た。
【0101】10ml反応容器に上記で得られたジアス
テレオマーエステル5.8mg(0.015ミリモル)
及び無水ジエチルエーテル2mlを入れ、窒素雰囲気
下、0℃に冷却し、更に、リチウムアルミニウムハイド
ライド1.0mg(0.026ミリモル)を加え、10
分環攪拌し、反応を行った。
【0102】反応後、反応液に飽和塩化アンモニウムク
ロリド水溶液5mlを加え、未反応のリチウムアルミニ
ウムハイドライドを分解した後、内容物を分液ロートに
移し、ジエチルエーテル50mlを加え、ジエチルエー
テル層を水洗(水:2ml×3回)した。更に、このジ
エチルエーテル層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥
後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒:ヘキサン/ジエチルエーテル=4/1
(容量))により分取し、光学活性の4−n−ヘキシル
−2−フルオロシクロヘキサノールを2.1mg得た。
【0103】また、ここで得られた光学活性4−n−ヘ
キシル−2−フルオロシクロヘキサノールの絶対配置は
未決定であるが、光学純度は100%であった。なお、
光学純度の測定は、得られた光学活性4−n−ヘキシル
−2−フルオロシクロヘキサノールと(1S)−(−)
−ω−カンファン酸クロリドとのエステル化を行い、ジ
アステレマーエステルを合成し、GCで分析した。
【0104】なお、上記で得た光学活性4−n−ヘキシ
ル−2−フルオロシクロヘキサノールのNMRスペクト
ルデータ及びマススペクトルデータは下記の通りであっ
た。
【0105】1H−NMR(270MHz、CDCl3
【0106】
【化19】 δ:0.93(t,Ja-b =7.5Hz,3Ha) 1.20〜1.50(m,2Hb+8Hc+1Hd+1He
+2Hl) 1.50〜1.72(m,1Hk) 1.82〜1.96(m,1Hf) 1.97〜2.10(m,1Hi+1Hj) 4.12〜4.22(m,1Hh) 4.54(16重線,Jg-e,f=11.5Hz,5H
z,Jg-h=3Hz,Jg-F=47.5Hz,1Hg
【0107】13C−NMR(67.5Hz、CDC
3
【0108】
【化20】 δ:93.80(d,Ji-F=175Hz,Ci) 67.58(d,Jj-F=18Hz,Cj) 36.56(Cf) 35.63(d,Jg-F=7.5Hz,Cg) 32.34(d,Jh-F=18Hz,Ch) 31.93(Cc) 29.56(d,Jk-F=7.5Hz,Ck) 29.51(Cd) 26.90(Ce) 25.33(Cl) 22.70(Cb) 14.10(Ca
【0109】MS(イオン化法:EI) M+=202
【0110】
【発明の効果】本発明によると、従来知られていなかっ
た含フッ素シクロヘキサノ−ル化合物である各種の4−
アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール(ラセミ
体、光学異性体、光学性異性体の非等モル混合物等)を
提供することができる。
【0111】この4−アルキル−2−フルオロシクロヘ
キサノールは、例えば、医薬品、農薬、液晶化合物、液
晶組成物の添加剤等の製造原料などとして有用であり、
中でも光学異性体等の光学活性を有する4−アルキル−
2−フルオロシクロヘキサノールは、応答速度に優れた
含フッ素系強誘電性液晶化合物の製造原料として、ある
いは従来の強誘電性液晶組成物への添加剤(応答速度の
向上剤)として、あるいはその製造原料等として有用で
ある。
【0112】また、本発明によると、上記の各種の4−
アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールの好適な製
造方法と、そのラセミ体等の好適な光学分割方法を提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 57/00 343 7419−4H C07C 29/19 9159−4H 29/86 29/94 // C07B 61/00 300 C07M 7:00

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される4−アルキ
    ル−2−フルオロシクロヘキサノール。 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
  2. 【請求項2】 Rが炭素数1〜15のアルキル基である
    請求項1記載の4−アルキル−2−フルオロシクロヘキ
    サノール。
  3. 【請求項3】 4−n−ヘキシル−2−フルオロシクロ
    ヘキサノール。
  4. 【請求項4】 前記式(1)で表され、複数のラセミ体
    のみの混合物である請求項1、2又は3記載の4−アル
    キル−2−フルオロシクロヘキサノール。
  5. 【請求項5】 前記式(1)で表され、1種のラセミ体
    からなる請求項1、2又は3記載の4−アルキル−2−
    フルオロシクロヘキサノール。
  6. 【請求項6】 前記式(1)で表され、1種の光学異性
    体からなる光学活性を有する請求項1、2又は3記載の
    4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール。
  7. 【請求項7】 前記式(1)で表され、少なくとも2種
    の光学異性体からなり、光学活性を有する請求項1、2
    又は3記載の4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサ
    ノール。
  8. 【請求項8】 水素添加触媒の存在下、溶媒中で下記一
    般式(2) 【化2】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)で
    表されるp−アルキル−o−フルオロフェノールを水素
    添加することを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の
    4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 p−アルキル−o−フルオロフェノール
    がp−n−ヘキシル−o−フルオロフェノールである請
    求項8記載の4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサ
    ノールの製造方法。
  10. 【請求項10】 溶媒が非プロトン性溶媒である請求項
    8又は9記載の4−アルキル−2−フルオロシクロヘキ
    サノールの製造方法。
  11. 【請求項11】 溶媒がヘキサン、ジエチルエーテル、
    テトラヒドロフラン及びこれらの混合溶媒からなる群か
    ら選ばれる非プロトン性溶媒である請求項8、9又は1
    0記載の4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノー
    ルの製造方法。
  12. 【請求項12】 p−アルキル−o−フルオロフェノー
    ルの水素添加を、水素添加触媒としてパラジウム、ルテ
    ニウム、ロジウム、白金、ニッケル、これらの酸化物、
    これらの硫化物及びこれらを含む合金からなる群から選
    ばれる触媒を、触媒中の金属元素の量でp−アルキル−
    o−フルオロフェノールに対し0.001〜20重量%
    用い、常圧〜200kg/cm2の水素圧下、20〜2
    00℃の反応温度で行う請求項8〜11いずれか記載の
    4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールの製造
    方法。
  13. 【請求項13】 水素添加触媒が活性炭担持パラジウ
    ム、アルミナ担持パラジウム、活性炭担持ルテニウム、
    アルミナ担持ルテニウム、活性炭担持ロジウム、アルミ
    ナ担持ロジウム、白金及びラネーニッケルからなる群か
    ら選ばれるものである請求項8〜12いずれか記載の4
    −アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールの製造方
    法。
  14. 【請求項14】 p−アルキル−o−フルオロフェノー
    ルとしてp−n−ヘキシル−o−フルオロフェノールを
    用い、水素添加反応を溶媒としてジエチルエーテルを用
    い、水素添加触媒としてアルミナ担持ロジウムをp−n
    −ヘキシル−o−フルオロフェノールに対しロジウム金
    属量で0.001〜20重量%用い、常圧〜200kg
    /cm2の水素圧下、20〜200℃の反応温度で行っ
    て4−n−ヘキシル−2−フルオロフェノールを製造す
    る請求項1記載の4−アルキル−2−フルオロシクロヘ
    キサノールの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項8〜14いずれか記載の製造方
    法において、前記p−アルキル−o−フルオロフェノー
    ルを前記水素添加触媒の存在下、前記溶媒中で水素添加
    して下記一般式(1) 【化3】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)で
    表される4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノー
    ルのラセミ体の混合物を合成し、得られたラセミ体の混
    合物のうちの少なくとも1種のラセミ体を光学分割する
    ことによって、光学分割された各ラセミ体を構成する1
    対の対掌体である2種の光学異性体のそれぞれ、又は一
    方の光学異性体、又はそれら2種の光学異性体の非等モ
    ル混合物を得ることを特徴とする請求項6又は7記載の
    光学活性を有する4−アルキル−2−シクロヘキサノー
    ルの製造方法。
  16. 【請求項16】 ラセミ体の光学分割を、(−)−ω−
    カンファン酸、(+)−ω−カンファン酸、(−)−ω
    −カンファン酸クロライド、(+)−ω−カンファン酸
    クロライド、(−)−ショウノウ−10−スルホン酸、
    (+)−ショウノウ−10−スルホン酸、(−)−ショ
    ウノウ−10−スルホニルクロライド、(+)−ショウ
    ノウ−10−スルホニルクロライド、(−)−1−(9
    −フルオレニル)エチルクロロフォルメート及び(+)
    −1−(9−フルオレニル)エチルクロロフォルメート
    からなる群から選ばれる光学分割剤を用いる光学分割方
    法によって行う請求項15記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 下記一般式(1) 【化4】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)で
    表され、少なくとも1種のラセミ体からなる4−アルキ
    ル−2−フルオロシクロヘキサノールを、下記一般式
    (3) 【化5】 (式中、Re*は光学活性基を表し、Aは−COOH、
    −SO3H、−COCl又は−SO2Clを表す。)で表
    される光学分割剤とを反応させ、下記一般式(4) 【化6】 (式中、R及びRe*は、それぞれ上記と同じ意味を表
    す。)で表される少なくとも2種のジアステレオマーか
    らなるエステル体に誘導し、得られたエステル体からジ
    アステレオマーのうちの少なくとも1種のジアステレオ
    マーを分取することによって光学分割した後、得られた
    それぞれの光学分割生成物であるエステル体のうちの少
    なくともいずれかの光学分割生成物を、無溶媒又は非プ
    ロトン性溶媒中でヒドリド性還元剤と反応させるか、あ
    るいは、酸又はアルカリの存在下で加水分解することに
    よって、光学活性4−アルキル−2−フルオロシクロヘ
    キサノールを得ることを特徴とする4−アルキル−2−
    フルオロシクロヘキサノールラセミ体の光学分割方法。
  18. 【請求項18】 光学分割剤として、(−)−ω−カン
    ファン酸、(+)−ω−カンファン酸、(−)−ω−カ
    ンファン酸クロライド、(+)−ω−カンファン酸クロ
    ライド、(−)−ショウノウ−10−スルホン酸、
    (+)−ショウノウ−10−スルホン酸、(−)−ショ
    ウノウ−10−スルホニルクロライド、(+)−ショウ
    ノウ−10−スルホニルクロライド、(−)−1−(9
    −フルオレニル)エチルクロロフォルメート及び(+)
    −1−(9−フルオレニル)エチルクロロフォルメート
    からなる群から選ばれる光学分割剤を用いる請求項17
    記載の4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサノール
    ラセミ体の光学分割方法。
  19. 【請求項19】 前記一般式(1)で表される4−アル
    キル−2−フルオロシクロヘキサノールが、互いに対掌
    体である1対の光学異性体のラセミ混合物であり、該4
    −アルキル−2−フルオロシクロヘキサノールと、上記
    一般式(3)中のAが−COCl又は−SO2Clであ
    る光学分割剤とを、無溶媒下、又は非プロトン性溶媒中
    で、塩基の存在下に反応させ、下記一般式(4) 【化7】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキルを表し、Re*
    は上記と同じ意味を表す。)で表される2種のジアステ
    レオマーからなるエステル体に誘導し、得られたエステ
    ル体から、1対のジアステレオマーのうちの一方のジア
    ステレオマーを優先的に分取することによって、下記一
    般式(4*) 【化8】 (式中、R及びRe*は、それぞれ上記と同じ意味を表
    し、シクロヘキサン環に付された3個の*は、それぞれ
    不斉炭素原子を指し、該式(4*)で表される化合物
    が、該エステル体の一方のジアステレオマーであるか、
    あるいは両方のジアステレオマーの非等モル混合物であ
    ることを示す。)で表される光学活性エステル体に光学
    分割した後、得られたそれぞれの光学分割生成物である
    光学活性エステル体のうちの少なくともいずれかの光学
    分割生成物を、無溶媒又は非プロトン性溶媒中でヒドリ
    ド性還元剤と反応させるか、あるいは、酸又はアルカリ
    の存在下で加水分解することによって、下記一般式(1
    *) 【化9】 (式中、Rは上記と同じ意味を表し、シクロヘキサン環
    に付された3個の*は、それぞれ不斉炭素原子を指し、
    該式(1*)で表される化合物が該化合物の1対の対掌
    体のうちの一方の光学異性体であるか、或いは両方の光
    学異性体の非等モル混合物であることを示す。)で表さ
    れる光学活性4−アルキル−2−フルオロシクロヘキサ
    ノールを得る請求項17記載の4−アルキル−2−フル
    オロシクロヘキサノールラセミ体の光学分割方法。
  20. 【請求項20】 光学分割剤として(−)−ω−カンフ
    ァン酸クロリド、(+)−ω−カンファン酸クロリド、
    (−)−ショウノウ−10−スルホニルクロリド、
    (+)−ショウノウ−10−スルホニルクロリド、
    (−)−1−(9−フルオレニル)エチルクロロフォル
    メート及び(+)−1−(9−フルオレニル)エチルク
    ロロフォルメートからなる群から選ばれる光学分割剤を
    用いる請求項19記載の光学分割方法。
  21. 【請求項21】 該式(4)で表されるエステル体の溶
    液からの、該エステル体の1対のジアステレオマーのう
    ちの一方のジアステレオマーの優先的な分取を、充填剤
    としてシリカゲル又はアルミナを用い、展開溶媒として
    ヘキサン又はヘキサンとジエチルエーテルとからなる混
    合溶媒を用いるカラムクロマトグラフィーによって行う
    請求項17〜20いずれか記載の光学分割方法。
  22. 【請求項22】 該式(4)で表されるエステル体の溶
    液からの、該エステル体の1対のジアステレオマーのう
    ちの一方のジアステレオマーの優先的な分取を、ヘキサ
    ン、エーテル、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラ
    ン、アセトン、メチルエチルケトン、クロロホルム、四
    塩化炭素、ジクロロメタン、メタノール、エタノール、
    イソプロピルアルコール及びこれらの内の2種以上の混
    合溶媒からなる群から選ばれる溶媒を用いる優先晶析に
    より行う請求項17〜20いずれか記載の光学分割方
    法。
  23. 【請求項23】 4−アルキル−2−フルオロシクロヘ
    キサノールとして4−n−ヘキシル−2−シクロヘキサ
    ノールを用い、光学分割剤として(1S)−(−)−ω
    −カンファン酸クロリドを用い、塩基としてピリジンを
    用い、非プロトン性溶媒としてジエチルエーテルを用い
    る請求項17〜22いずれか記載の光学分割方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002042243A1 (fr) * 2000-11-21 2002-05-30 Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd Processus de preparation de derives de tetrahydronaphtalene
JP2009510078A (ja) * 2005-09-29 2009-03-12 エーエムアール テクノロジー インコーポレイテッド Δ−9−テトラヒドロカンナビノールの生成法
JP2013537527A (ja) * 2010-07-19 2013-10-03 ギリード・サイエンシズ・インコーポレーテッド ジアステレオマーとして純粋なホスホルアミデートプロドラッグの調製方法

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