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JPH07116103B2 - メタクリル酸t−ブチルの製造法 - Google Patents

メタクリル酸t−ブチルの製造法

Info

Publication number
JPH07116103B2
JPH07116103B2 JP61282990A JP28299086A JPH07116103B2 JP H07116103 B2 JPH07116103 B2 JP H07116103B2 JP 61282990 A JP61282990 A JP 61282990A JP 28299086 A JP28299086 A JP 28299086A JP H07116103 B2 JPH07116103 B2 JP H07116103B2
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JP
Japan
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reaction
isobutylene
methacrylic acid
butyl methacrylate
distillation
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP61282990A
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English (en)
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JPS63135352A (ja
Inventor
和孝 井上
俊裕 佐藤
雅夫 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17659778&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH07116103(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP61282990A priority Critical patent/JPH07116103B2/ja
Priority to CA000552101A priority patent/CA1290344C/en
Priority to US07/122,453 priority patent/US4824998A/en
Priority to EP87117070A priority patent/EP0268999B1/en
Priority to DE8787117070T priority patent/DE3777097D1/de
Publication of JPS63135352A publication Critical patent/JPS63135352A/ja
Publication of JPH07116103B2 publication Critical patent/JPH07116103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/04Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or symmetrical anhydrides onto unsaturated carbon-to-carbon bonds

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はメタクリル酸とイソブチレンの反応によるメタ
クリル酸t−ブチルの製造法に関する。メタクリル酸t
−ブチルは現在工業的にも生産されているエステル化合
物であり、他のメタクリル酸エステル類あるいはアクリ
ル酸エステル類と同様の重合性を有する事から、各種ア
クリル系塗料の構成成分として実際に広範に用いられて
おり、特に他の物質との相溶性が良い事、吸湿性が低い
事、重合体の耐熱性が良い事などの特徴を有しているの
で、その用途は更に広がるものと期待されている化合物
である。
〔従来技術〕
メタクリル酸t−ブチルは、一般的にエステル化合物を
合成する方法である酸とアルコールのエステル化法やエ
ステル交換法によつては得られにくい事は広くよく知ら
れているところであり、強酸性触媒を用いてメタクリル
酸とイソブチレンの付加反応により合成する方法が古く
から用いられている。
現在、工業的に用いられている方法としては英国特許81
4,360号にも開示されている硫酸等の均一系酸触媒を使
用する方法であり、約80%の反応収率が得られている
が、反応後に触媒を中和により除去する工程が当然必要
となり、加水分解による収率低下を引き起こしたり、更
に、副反応生成物の分離に伴う収率低下も大きく、結果
的に製品の収率低下を招いてコスト高を引き起こしてい
る。又、反応には高価な耐食装置を必要としたり、多量
の排水を発生させるといつた欠点も有しており、工業的
製造法としては問題が多い。
これに対して、米国特許3,037,052号にはスルホン酸基
含有イオン交換樹脂を触媒として用いる方法が開示され
ているが、実際にはイソブチレンの多量化による、いわ
ゆるイソブチレンオリゴマーと称される副反応物量が多
く副生する。そして、これらが多く副生した場合の精製
法にも問題があり、特にその一つであるトリイソブチレ
ンを蒸留により分離する操作に於ては有用なメタクリル
酸t−ブチル及びメタクリル酸の損失が大きい事が判
り、これらの原因で満足のいく収率が得られず、有効な
工業的製造法としては確立されていない。すなわち、前
記米国特許に開示された方法は、一般的にカルボン酸と
イソブチレンからt−ブチルエステルを合成する場合
に、該カルボン酸及び該t−ブチルエステルとイソブチ
レン多量化による副生成物が容易に分離される場合には
有効な方法と成り得るが、本発明の目的物であるメタク
リル酸t−ブチルを製造する場合にはその分離が困難で
あり、工業的に利用できる方法としては未だ確立されて
いない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
一般に酸触媒を用いてメタクリル酸とイソブチレンの反
応によりメタクリル酸t−ブチルを合成する場合、イソ
ブチレンの多量化の副反応が併発して収率の低下を招
く。
さらにイソブチレンの多量体の中でトリイソブチレンは
沸点が目的物であるメタクリル酸t−ブチルより高い
が、出発物のメタクリル酸より低く、かつこれらの沸点
差も小さい為、このものを分離除去するためには高度の
蒸留操作が必要であり、この過程で目的物であるメタク
リル酸t−ブチルおよび有効成分であるメタクリル酸の
損失を生じて結果的にメタクリル酸t−ブチルのコスト
高の原因となつている。
特にイソブチレンの多量化は硫酸等の均一系触媒を使用
する場合よりも、スルホン酸基含有イオン交換樹脂を触
媒とする不均一触媒反応の場合の方が多く発生する。こ
れにはいろいろな原因が考えられるが、一つには触媒粒
子内における反応熱の除去を効率良く行いにくい事に大
きく起因していると考えられる。
従つて、スルホン酸基含有イオン交換樹脂を触媒として
用いメタクリル酸とイソブチレンとからメタクリル酸t
−ブチルを製造する際に最も重要なことは、トリイソブ
チレンの副生量を実質的に蒸留分離を必要としない程度
に少なく抑える好適反応条件を見い出し、これを基に総
合的なメタクリル酸t−ブチルの製造プロセスを開発す
ることである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等はメタクリル酸とイソブチレンを反応させて
メタクリル酸t−ブチルを製造するにあたつて、触媒と
してスルホン酸基含有イオン交換樹脂を用い、副反応生
成物特にトリイソブチレンの生成量を少なく抑え得る反
応条件、及び反応方法について鋭意検討し、かつ、得ら
れた反応生成物から目的とするメタクリル酸t−ブチル
を効率よく取り出す方法についても検討した結果、連続
的方法により、反応工程に於て、メタクリル酸とイソブ
チレンの反応モル比、反応温度、反応転化率に関して特
定条件下で反応を行う事により、反応生成物中に含まれ
る未反応原料、副反応生成物及びメタクリル酸t−ブチ
ルのそれぞれを蒸留により効率よく分離でき、高純度の
メタクリル酸t−ブチルを高収率で取得でき、この方法
が極めて経済性が高い事を見い出し本発明を完成するに
到つた。
すなわち、本発明はスルホン酸基含有イオン交換樹脂存
在下、メタクリル酸とイソブチレンとを反応させてメタ
クリル酸t−ブチルを製造するにあたり、連続的方法に
より、メタクリル酸およびメタクリル酸反応生成物の総
モル数に対するイソブチレンおよびイソブチレン反応生
成物の総モル数の比をxとし、反応温度−20〜20℃の範
囲で、かつ、得られる反応生成物のイソブチレン基準の
転化率をy(%)とした時、yとxの関係がy<100-50
xを満足する様に反応を制御して行い、しかるのち、未
反応イソブチレンを脱気し、続いて、減圧下、蒸留によ
り低沸点物を除去したのち、メタクリル酸t−ブチル精
製塔に於て、留出側より高純度の目的物を得、塔底側よ
り未反応メタクリル酸を取り出して反応工程へ循環する
事を特徴とするメタクリル酸t−ブチルの製造法に関す
る。
本発明の特徴の一つは反応工程を連続的方法により操作
する事にある。回分式による方法では、反応工程に於て
反応終了後、反応生成物を触媒であるスルホン酸基含有
イオン交換樹脂から分離した際、該触媒中に含有されて
残る反応液中でイソブチレンの多量体が更に生成するた
め触媒の繰返し使用の際に、目的とするメタクリル酸t
−ブチルの収率低下を招く事となり、更に、蒸留精製工
程に於ても、増加したトリイソブチレン等の副生成物を
分離除去するのに有効成分の多大な損失を伴うので好ま
しくない。
次に、本発明における連続的方法による反応工程につい
て詳しく説明する。本発明の方法は反応系に溶剤を添加
して行うことができる。その場合に使用する溶剤はメタ
クリル酸およびイソブチレン、更には、それらの反応生
成物に対して相溶性があり、非反応性であつて、蒸留に
よるメタクリル酸t−ブチルの精製に悪影響を及ぼさな
いものが好ましく、反応生成物それ自体であつても良
い。具体的にはn−ヘキサン、ベンゼン、クロロホル
ム、塩化メチレン等の低沸点溶剤、イソプロピルベンゼ
ン、ジエチルベンゼン、アミルベンゼン等の高沸点溶剤
が使用できるが、前記の性質を有するものであればこれ
らに限定はされない。この様に反応系に溶剤を添加して
行えば、所定の反応条件の均一な反応液が得やすいばか
りでなく、反応液の凝固点が下がり、低温で反応を行う
場合にも、反応液の凍結を容易に回避でき、更には、反
応熱の除去が容易になり、反応の選択性が向上する効果
が期待できる。
一方、溶剤の使用はその回収再使用で工程が複雑にもな
るので工程全体のバランスでその要否を選択するのがよ
い。又、本発明の方法は、反応系に溶剤を添加しなくて
も行うことができる。常圧下、イソブチレンを凝固点16
℃のメタクリル酸に溶解する場合、溶解液中のイソブチ
レンのメタクリル酸に対するモル比とその溶解限界温
度、及び溶解液の凝固点との関係を調べ、第1図に示す
結果を得た。
この図は、所定のモル比条件に対して溶解限界温度以
下、凝固点以上の温度で操作すれば、溶剤を添加しなく
とも均一な溶解液を調製できる事を示している。更に、
この溶解操作を反応工程液の一部あるいは全部の量と接
触させることにより行う場合には、イソブチレンの溶解
度が増大するため第1図に示す溶解限界温度が上がり、
凝固点降下により溶解液の凝固点は下がるため、溶解操
作温度範囲を広くとる事ができ効果的である。
又、加圧下の反応の場合は常圧下の場合に比較して該溶
解操作が更に容易になる事は自明の理である。
イソブチレンとメタクリル酸の溶解操作は、イソブチレ
ンを液状で供給し得る圧力,温度の条件下で行う場合は
単に混ぜ合わせれば良いが、イソブチレンをガス状にて
供給する場合には、メタクリル酸、あるいはその反応液
との気−液接触により行われるため、接触面積を大きく
とれる方法により行うのが好ましく、充填塔型、あるい
はスプレー式の吸収塔やスタテイツクミキサーの様な特
殊な吸収部を設ける事により一層効果的に行える。
本発明に用いるスルホン酸基含有イオン交換樹脂は、適
当な反応速度を得るためには表面積が大きな多孔質のも
のの方が良く、例えば、ローム・アンド・ハース社製ア
ンバーリスト−15、IR-200cH、バイエル社製 レバチツ
トSPC-108,118 三菱化成社製 ダイヤイオンRCP-150H
等が使用できるが、これらに限定はされない。該イオ
ン交換樹脂は乾燥型、含水型のいづれでも本発明の触媒
と成り得るが、反応開始時からメタクリル酸t−ブチル
を収率よく生成させるためには該樹脂を適当な方法によ
り脱水処理した後使用するのが好ましい。脱水方法とし
ては、通常良く知られている、減圧下加温する方法、炭
化水素系溶剤を用いて共沸脱水する方法、又、極性溶剤
で洗浄する方法等があるが、これらに限定される事はな
く、該イオン交換樹脂中の含水量を効果的に下げる事が
できる方法で行えば良い。
本発明の方法により連続反応を実施する場合、固定床反
応器による連続流通型(ピストンフロー型)の反応、固
定床あるいは流動床反応器による循環混合型の反応のい
づれを用いても良いし、これらを適宜組合せることも出
来る。反応の選択性を制御するためには反応温度を適正
に保つ必要が有る。その為反応器には反応熱を効率よく
除去できる冷却装置を付すのが好ましい。
特に、該イオン交換樹脂触媒上での物質移動速度が小さ
い連続流通型反応の場合には、ジヤケツト付多管式ある
いは途中に冷却部を設けた多段式の反応器を用いるのが
効果的である。又、本発明においてメタクリル酸t−ブ
チルが生成する主反応は平衡反応であり、発熱量は反応
転化率に相関しているため、反応転化率に応じて循環混
合型反応と連続流通型反応を適当に組み合わせて用いる
方法が発熱を容易に制御でき、かつ、適度な反応速度が
得られてより好ましい。
反応熱の除去を効果的に行わず、必要以上に反応温度が
上がつた場合には、イソブチレン多量化反応が促進され
てメタクリル酸t−ブチルの選択性が低下し、高い収率
が得られない事となるので注意を要する。
この様にして、連続反応は種々の条件で行う事ができる
が、目的物を高選択的に得るためには厳密に管理された
反応条件を選ぶ必要がある。本発明者らは予備的な実験
結果を通して高い生産性で収率良く高品質なメタクリル
酸t−ブチルを取得するためには反応速度が十分速く、
かつ反応により生成するトリイソブチレンの選択率が2.
5%以下とすることが必要である事を見出した。この目
的を満足する反応条件、即ち、温度、反応モル比、触媒
との接触時間、該反応モル比と転化率および選択性の関
係について詳細に検討した結果、メタクリル酸およびそ
の反応生成物の総モル数に対するイソブチレンおよびそ
の反応生成物の総モル数の比xとイソブチレン転化率y
(%)との間に特定の相関関係があり、y<100-50xの
条件を満足するとトリイソブチレンの選択率を2.5%以
下とすることが出来ることを見出した。詳細検討を行つ
た結果の一部を表1に示す。この実験は触媒としてロー
ムアンドハース社製アンバーリスト−15を充填した固定
床反応器を用いて循環混合型で行つたものである。
上表から判る如く、y<100-50xの条件を外れるとその
他の反応条件が類似していてもトリイソブチレンの生成
が急増し、これは前述の如く分離精製が非常に困難であ
るため高品質なメタクリル酸t−ブチルの取得率を著し
く低下させる原因となる。
又、反応温度に関しては20℃以上とするとイソブチレン
の多量化が促進され上述の条件を満足してもなおトリイ
ソブチレンの生成量が多くなり、また−20℃以下では実
用的な反応速度が得られないため−20〜20℃の範囲とす
る事が必要であることが判つた。
本発明の方法に於ては、得られた反応液からメタクリル
酸t−ブチルを取得するにあたつて、未反応イソブチレ
ンを脱気し、蒸留により低沸点物すなわちt−ブチルア
ルコール、ジイソブチレン、そして場合によつては低沸
点溶剤を主成分とする混合物を留去したのち、メタクリ
ル酸t−ブチル精製塔に於て目的物を留出させ、塔底側
から未反応のメタクリル酸を取り出して反応工程へ循環
して行う。これは前述の反応条件を厳密にコントロール
することによりトリイソブチレンの副生量を抑えている
為、特にトリイソブチレンを分離することを行う必要が
ないからである。
まず、反応液中の未反応イソブチレンを脱気回収する方
法の一例を示すが、この方法に限定されるものではな
い。
反応工程から取り出された反応液を反応系内圧と同等の
圧力下で加温すると過飽和分の未反応イソブチレンが脱
気される。収率を向上させるためにこれを反応工程へ循
環する。この時加温する温度は反応液の重合を防止する
ために、110℃以下が望ましい。脱気されるイソブチレ
ンには反応液中比較的低沸点物であるt−ブチルアルコ
ール及びジイソブチレンが同伴される。それらをそのま
ま反応工程に循環した場合には反応液中でこれら低沸点
物が濃縮される事になり、t−ブチルアルコールはメタ
クリル酸t−ブチルの生成反応を阻害し、ジイソブチレ
ンはトリイソブチレン副生の原因となる。従つて脱気器
上部には冷却器を設けてt−ブチルアルコール及びジイ
ソブチレンの大部分は脱気器へ還流される様にするのが
良い。
加熱により未反応のイソブチレンのうち一部分を放出し
た反応液はそれでもまだ相当量の未反応イソブチレンを
含むので減圧にして更に脱気する。この減圧による脱気
の操作は続いて行う減圧蒸留工程で同時に行つてもよ
い。減圧下で脱気されるイソブチレンも収率を向上させ
る事を考えれば回収し、反応工程へ循環するのが望まし
く、真空発生装置の排気側から冷却器を通して行えば良
い。
実質的に全部のイソブチレンを分離した反応液から、減
圧蒸留により、t−ブチルアルコール、ジイソブチレン
そして場合によつては低沸点溶剤を主成分とする低沸点
混合物を除去し、続いて精製塔に於て塔底側から未反応
のメタクリル酸を取り出してメタクリル酸t−ブチルを
製品として得る。
分離された未反応メタクリル酸は少量のメタクリル酸t
−ブチルとトリイソブチレンを含んでいるが、一部分を
除いてそのまま反応工程へ循環してもよく、簡単な蒸留
操作により、高沸点残渣を除去した後、反応工程へ循環
しても良い。本発明の方法が定常の状態となつた場合に
は反応で生成するトリイソブチレンの一部分あるいは全
量が製品中に混入してくる事になるが、本発明における
反応方法では生成するトリイソブチレンの量はごくわず
かであり、全量が製品中に混入したとしても製品の品質
に大きな影響は与えない。本発明を実施する場合には、
特に、反応液の脱気および蒸留の工程に於て重合を防止
する必要があり、適当量の酸素を溶存させたり、必要量
の適当な重合禁止剤、例えば、ハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル等を添加するのが効果的で
あり、場合によつては、原料のメタクリル酸に添加して
行う事ができる。
第2図は本発明の方法を採用したメタクリル酸t−ブチ
ルの製造工程の1例であり、以下、これに従つて説明す
る。
ライン1よりイソブチレン、ライン2よりメタクリル酸
が連続的に供給され、吸収塔3を含む循環吸収系でイソ
ブチレンとメタクリル酸の溶解液を調製し、ライン4よ
り取り出して、触媒を充填した反応器5に通過させて反
応させる。反応液はライン6より脱気器7に供給され、
脱気された未反応イソブチレンがライン8より反応工程
へ循環される。部分的に脱気された反応液はライン9に
より減圧による脱気器10に供給され、残りの殆んどの未
反応イソブチレンが脱気される。続いて、ライン11によ
り低沸除去塔12に供給されて減圧蒸留され、t−ブチル
アルコール、ジイソブチレンを主成分とする留分がライ
ン13より留去される。なお、減圧の脱気器10で脱気され
た未反応イソブチレンはライン14により反応工程に循環
される。低沸点物を分離した反応液はライン15によりメ
タクリル酸t−ブチル精製塔16に供給されて減圧蒸留さ
れ、ライン17により製品のメタクリル酸t−ブチルが取
り出される。未反応のメタクリル酸はライン18より取り
出され、殆んどがライン19により反応工程へ循環され、
一部はライン20により系外に取り出される。
この様に、本発明の方法は高選択的に反応を行つたう
え、未反応分を効率よく回収,循環する事で高い収率が
得られ、かつ高純度なメタクリル酸t−ブチルが製造で
き、高い経済性を有し、工業的価値に優れている。
以下、本発明の方法を実施例によつて説明するが、本発
明の方法はこれら実施例によつて限定されるものではな
い。
実施例1 含水率1%以下まで脱水し、乾燥したスルホン酸基含有
イオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製 IR-200
cH)150gを60mmφ円筒型反応器に充填した。ラツシヒリ
ングを充填した25mmφ×500mmの吸収塔の塔底部には原
料イソブチレンを標準状態で27.1/hの流速で供給する
と同時に脱気工程で回収されるイソブチレンを循環さ
せ、塔頂部には原料メタクリル酸を103.5g/hで供給する
と同時に蒸留工程で回収されるメタクリル酸を循環さ
せ、更に、塔底液を25l/hで循環させた。塔底液は0℃
となる様熱交換器で制御した。
吸収塔塔底液を連続的に520g/hの流速で抜き出してアツ
プフローにて反応器に供給した。反応液は反応器内の流
速が10l/hとなる様外部循環し、熱交換器により反応器
入口の温度が0℃となる様制御した。この時反応器内の
温度は入口部で0℃出口部で3℃であつた。反応器から
定常的に520g/hで取り出される反応液は表2に示す組成
であつた。これより該反応モル比xは0.43であり、イソ
ブチレン転化率yは66.0%であつた。これはy<100-50
xの条件を満足している。
反応液を連続的にジヤケツト付攪拌型の脱気器へ供給
し、内液温を90℃に保つ様に加熱した。脱気されて冷却
器を通り吸収塔へ循環されたイソブチレンの流速は標準
状態で5.9l/hであつた。脱気器からオーバーフローによ
り取り出された反応液は続いて80mmHg減圧下で、断熱処
理され、標準状態で8.8l/hの流速でイソブチレンが脱気
された。ここで脱気されたイソブチレンは真空ポンプの
排気側より冷却器を通して反応工程の吸収塔へ循環し
た。二段階の脱気操作により、反応液中のイソブチレン
濃度は0.65%となつた。続いて、反応液を段数15段のオ
ールダーシヨウ型蒸留塔の10段目に供給して80mmHg減圧
下、還流比8で蒸留し、沸点60℃の表3に示す組成液を
9.5g/hで留出液として分離した。
続いて、缶出液を段数15段のオールダーシヨウ型蒸留塔
の3段目に供給して、30mmHg減圧下、還流比3で蒸留
し、精製メタクリル酸t−ブチルを沸点49℃にて146g/h
で得た。得られた製品メタクリル酸t−ブチルの品質を
表4に示す。
製品塔の缶出液が322g/hで得られたので10g/hで抜き出
した以外は全量反応工程の吸収塔へ循環した。この缶出
液の組成を表5に示す。
この方法により得られたメタクリル酸t−ブチルの収率
は、イソブチレン基準で84.9%、メタクリル酸基準で8
5.4%であつた。
実施例2 60mmφ円筒型の第1反応器にはスルホン酸基含有イオン
交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製 アンバーリス
ト15)を125g充填した。12mmφ円筒型ジヤケツト付の第
2反応器には含水率1%以下まで脱水し乾燥したバイエ
ル社製SPC-118を35g充填した。ラツシヒリングを充填し
た25mmφ×500mmの吸収塔の塔底部には原料イソブチレ
ンを標準状態で、32.7l/hの流速で供給すると同時に、
脱気工程で回収されるイソブチレンを循環させ、塔頂部
には原料メタクリル酸を117g/hで供給すると同時に、蒸
留工程で回収されるメタクリル酸を循環させた。吸収塔
塔底液を50l/hで抜き出して熱交換器で5℃としたの
ち、第1反応器の上部よりダウンフローにて通液し、通
過液は10l/hで吸収塔の塔頂部に、残りを塔底部に循環
した。この時、第1反応器出口部の温度は50℃で、吸収
塔塔底温は7℃であつた。続いて、第1反応器出口部よ
り連続的に640g/hの流速で反応液を抜き出し、アツプフ
ローにて第2反応器に供給し、連続流通型の反応を行つ
た。この時、第2反応器はその出口部通過液温が8℃と
なる様ジヤケツト部に冷媒を流して制御した。第2反応
器から定常的に640g/hで取り出される反応液は表6に示
す組成であつた。
これより、該反応モル比xは0.72であり、イソブチレン
転化率yは44.0%であつた。
続いて、反応液を連続的にジヤケツト付攪拌型の脱気器
へ供給し、内液温を90℃に保つ様に加熱した。脱気され
て冷却器を通り吸収塔へ循環されたイソブチレンの流速
は標準状態で、35.4l/hであつた。脱気器からオーバー
フローにより取り出された反応液は、続いて、低沸除去
塔と同一真空系で、80mmHg減圧下断熱処理され、標準状
態で9.7l/hの流速でイソブチレンが脱気された。ここで
脱気されたイソブチレンは低沸除去塔の真空系と一緒に
真空ポンプの排気側より冷却器を通して反応工程の吸収
塔へ循環した。その結果、反応液中のイソブチレン濃度
は0.7重量%となつた。
続いて、反応液を段数15段のオールダーシヨウ型蒸留塔
の10段目に供給して、80mmHg減圧下、還流比5で蒸留
し、沸点63℃の表7に示す組成液を18g/hで留出液とし
て分離した。
続いて缶出液を段数15段のオールダーシヨウ型蒸留塔の
3段目に供給して、30mmHg減圧下、還流比2で蒸留し、
精製メタクリル酸t−ブチルを沸点49℃にて176g/hで得
た。得られた製品メタクリル酸t−ブチルの品質を表8
に示す。
続いて、製品塔の缶出液をフラツシユ釜に供給して30mm
Hg減圧下フラツシユ蒸留した。表9に示す組成の留出液
を324g/hで取得し、全量反応工程の吸収塔へ循環した。
この方法により得られたメタクリル酸t−ブチルの収率
は、イソブチレン基準で84.8%、メタクリル酸基準で9
1.2%であつた。
比較例1 反応工程において原料イソブチレンの供給量を標準状態
で29.3l/h、原料メタクリル酸の供給量を90.9g/hとした
以外は全く実施例2と同様の方法で反応を行つた。この
時、第1反応器通過液温は5℃であり、吸収塔塔底温は
6℃であつた。又、第1反応器から取り出され第2反応
器を通過して得られた反応液の流速は、239g/hであつ
た。この反応液の組成を表10に示す。
これより、該反応モル比xは0.68であり、イソブチレン
転化率yは95.3%であつた。これは本発明の要件である
y<100-50xの条件を満足してはいない。
この反応液を実施例2と同様に後処理した。未反応イソ
ブチレンは80mmHg減圧下の処理で回収され、標準状態で
1.1/hの流速であつた。低沸除去塔では表11に示す留
分が31g/hで得られた。
メタクリル酸t−ブチル製品塔では表12に示す組成の留
分が122g/hで製品として得られた。
又、製品塔缶出液のフラツシユ蒸留によつて表13に示す
組成の留出液を70g/hで取得し、これを反応工程の吸収
塔へ循環した。
この方法により得られたメタクリル酸t−ブチルの収率
はイソブチレン基準で61.3%、メタクリル酸基準で75.9
%であつた。
比較例2 バツチ法により反応,蒸留を行つてメタクリル酸t−ブ
チルを取得する場合の例を示す。
攪拌翼付きの2lの4つ口フラスコにメタクリル酸を688g
(8mol)、n−ヘキサンを80g、ハイドロキノンモノメ
チルエーテルを1gと含水率1%以下まで脱水し乾燥した
スルホン酸基含有イオン交換樹脂(ローム・アンド・ハ
ース社製IR-200cH)を120g添加し、攪拌下、内温を5℃
に保ちながらイソブチレンを標準状態で20l/hの流速で
3.5時間吹き込んだ。イソブチレンの供給を停止した後
も攪拌を続け、内温5℃を保つて16.5時間反応を継続し
た。反応後、デカンテーシヨンにより反応液を分離し、
残つた触媒をそのまま使用して他は全く上記と同じ方法
で合計12回の反応を繰り返した。12回目の反応後に得ら
れた反応液1084gの組成を表14に示す。
これより、メタクリル酸に対するイソブチレンの反応モ
ル比xは0.72であり、イソブチレン転化率yは94.9%で
あつた。この反応液867gを1の4つ口フラスコに入
れ、24mmφ15段のオールダーシヨウ型蒸留塔を用いて、
減圧下分別蒸留を行つた。
まず、未反応イソブチレンとn−ヘキサンを留去した
後、徐々に真空度を上げ、50mmHgにて、還流比10で、塔
頂温が53℃となるまで低沸点分を留出させた。続いて、
真空度を30mmHgとし、還流比2で蒸留し、塔頂温49℃で
表15に示す組成の製品留分406gを得た。更に、30mmHgの
ままで、不純物となるトリイソブチレンを分離するため
に還流比を10とし塔頂温が73℃となるまで留出させた。
この時の留出液43gの組成を表16に示す。最後に20mmHg
減圧下、還流比0.5で蒸留し、表17に示す組成のメタク
リル酸回収液を247g得た。蒸留残渣は23gであつた。こ
の留出液は更に反応の原料として利用できるものとし
た。この方法により得られたメタクリル酸t−ブチルの
収率はイソブチレン基準で62.4%、メタクリル酸基準で
80.5%であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はイソブチレン/メタクリル酸のモル比とその溶
解限界温度及び凝固点の関係を示すグラフ、第2図は本
発明の方法によるメタクリル酸t−ブチルの製造工程の
1例である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スルホン酸基含有イオン交換樹脂存在下、
    メタクリル酸とイソブチレンとを反応させてメタクリル
    酸t−ブチルを製造するにあたり、連続的方法により、
    メタクリル酸およびメタクリル酸反応生成物の総モル数
    に対するイソブチレンおよびイソブチレン反応生成物の
    総モル数の比をxとし、反応温度−20〜20℃の範囲で、
    かつ、得られる反応生成物のイソブチレン基準の転化率
    をy(%)とした時、yとxの関係が、y<100-50xを
    満足する様に反応を制御して行い、しかるのち、未反応
    イソブチレンを脱気し、続いて、減圧下、蒸留により低
    沸点物を除去したのち、メタクリル酸t−ブチル精製塔
    に於て、留出側より高純度の目的物を得、塔底側より未
    反応のメタクリル酸を取り出して反応工程へ循環する事
    を特徴とするメタクリル酸t−ブチルの製造法。
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