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JPH0693057A - 多層構造重合体、これを含む熱可塑性樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

多層構造重合体、これを含む熱可塑性樹脂組成物及びその成形品

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Publication number
JPH0693057A
JPH0693057A JP32022392A JP32022392A JPH0693057A JP H0693057 A JPH0693057 A JP H0693057A JP 32022392 A JP32022392 A JP 32022392A JP 32022392 A JP32022392 A JP 32022392A JP H0693057 A JPH0693057 A JP H0693057A
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JP
Japan
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weight
polymer
resin composition
thermoplastic resin
component
Prior art date
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Granted
Application number
JP32022392A
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English (en)
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JP3353351B2 (ja
Inventor
Tatsuo Fujii
達夫 藤井
Shinji Tachibana
真二 立花
Junji Oshima
純治 大島
Goro Shimaoka
悟郎 島岡
Makoto Mizutani
誠 水谷
Kazuhiko Ishii
一彦 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc, Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP32022392A priority Critical patent/JP3353351B2/ja
Publication of JPH0693057A publication Critical patent/JPH0693057A/ja
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Publication of JP3353351B2 publication Critical patent/JP3353351B2/ja
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】耐衝撃性、特に低温における耐衝撃性にすぐれ
るのみならず、着色剤を含む場合においては、色むら等
の着色性にすぐれ、かつゲート近傍の剥離現象が改善さ
れた成形品を与える熱可塑性樹脂組成物、その成形品、
及びそのような熱可塑性樹脂組成物に配合するに好適な
多層構造重合体を提供することにある。 【構成】(a)芳香族ビニル系重合体からなるコア層、(b)
ブタジエン系ゴム状重合体からなる中間層及び(c)芳香
族ビニル系硬質ガラス状重合体からなる最外層を有し、
(a)成分が12〜42重量%、(b)成分が48〜78重量
%、(c)成分が10〜40重量%である多層構造重合
体、該多層構造重合体とともに、ポリカーボネート樹脂
及び/又はポリエステル樹脂を含む熱可塑性樹脂組成
物、及びそれを成形してなる樹脂成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層構造重合体、これ
を含む熱可塑性樹脂組成物及びその成形品に関する。詳
しくは、本発明は、ポリカーボネート樹脂及び/又はポ
リエステル樹脂を含む熱可塑性樹脂のための耐衝撃剤と
して有用である多層構造重合体、それを含んでなる耐衝
撃性、特に低温における耐衝撃性が改善された熱可塑性
樹脂組成物、及びそのような樹脂組成物を成形してなる
成形品に関し、更に、着色剤にて着色された成形品の製
造においては、色むら等の着色性やゲート近傍の剥離現
象が改善された成形品を与える熱可塑性樹脂組成物及び
その成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、強靭で耐衝撃
性や電気的特性にすぐれ、寸法安定性にもすぐれる反
面、溶融粘度が高く、成形性に劣ること、耐衝撃性に厚
み依存性を有すること、芳香族系溶媒やガソリンに接触
するとクラックが発生する等の耐薬品性に難点がある等
の欠点を有する。例えば、23℃において、1/4イン
チ以上の厚みでは、脆性破壊を起こし、また、1/8イ
ンチ厚みの試験片においてさえ、低温になるにつれて耐
衝撃性が低下する。このようなことから、ポリカーボネ
ート樹脂は、その応用範囲が限られている。
【0003】そこで、このような欠点を解消するため
に、従来、種々の改良の提案がなされている。例えば、
特開昭56−45946号公報及び特開昭56−459
47号公報には、芳香族ポリカーボネート樹脂にアクリ
ル系耐衝撃剤を配合して、低温耐衝撃性を改良すること
が提案されている。この方法によれば、確かに耐衝撃性
は改善されるものの、着色した成形品においては、所謂
色むら或いはパールと呼ばれる色彩的外観の不均一化が
生じ、特に、成形に際して、成形品のゲート近傍のよう
に、高シエアが負荷される部分において、この現象が顕
著である。従って、表面塗装等の処理なしでは、そのよ
うな着色した成形品の用途は限られざるを得ない。ま
た、上記したように、成形時に樹脂組成物に高シエアが
負荷される部分においては、剥離現象、即ち、デラミネ
ーションもしばしばあらわれ、実用に供することができ
ない成形品を与える場合もある。特開昭56−2823
4号公報には芳香族ポリカーボネート樹脂にジエン系ゴ
ムを含む多段グラフト共重合体を配合して、耐衝撃性に
優れた成形品を与える熱可塑性樹脂組成物について開示
されているが、着色した成形品の色むらやパールの発現
はやはり著しい。
【0004】他方、特公昭61−9982号公報におい
ては、芳香族ビニル単量体を重合させてなる第1段目の
重合体、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリ
レート単量体を重合させてなる第2段目の重合体及び芳
香族ビニル単量体を重合させてなるガラス転移温度が5
0℃以上である第3段目の重合体からなる多層構造を有
する重合体を芳香族ビニル単量体の単独重合体又は共重
合体と共にポリカーボネート樹脂に配合することによっ
て、ポリカーボネート樹脂の透明性を失なうことなく、
耐衝撃性を改善し得るとされている。このように、この
方法によれば、得られる樹脂組成物から透明性が失なわ
れないとしても、色むらを改良するものとは基本的に目
的が異なる。また、耐衝撃性においても、厚み依存性や
低温耐衝撃性に関しては何らの記載もなく、その改良効
果も到底、満足できるものではない。
【0005】また、ポリカーボネート樹脂の成形性,耐
薬品性に劣るという欠点を解消するために、従来、種々
の改良の提案がなされている。例えば、特公昭36−1
4035号公報には、芳香族ポリカーボネート樹脂にポ
リエチレンテレフタレート樹脂を配合して、耐薬品性を
改良することが提案されている。また、特開昭48−5
4160号公報には、芳香族ポリカーボネート樹脂にポ
リブチレンテレフタレート樹脂を配合して、表面硬度や
耐薬品性を改善することが提案されている。しかし、こ
のような樹脂組成物は、耐衝撃性が十分ではない。
【0006】更に、特公昭55−9435号公報には、
芳香族ポリカーボネートに芳香族ポリエステルとブタジ
エン系エラストマーとを配合して、耐衝撃性を改善する
方法が、また、特公昭62−37671号公報には、芳
香族ポリカーボネート樹脂にポリエステル樹脂とアクリ
ルエラストマーとを配合して、耐衝撃性を改善する方法
が提案されている。この方法によれば、確かに耐衝撃性
は改善されるものの、着色した成形品においては、色む
ら或いはパールが生じ、特に、成形時に高シエアが負荷
される部分において、この現象が顕著である。また、成
形時に樹脂組成物に高シエアが負荷される部分において
は、剥離現象、即ち、デラミネーションもしばしばあら
われ、実用に供することができない成形品を与える場合
もある。
【0007】このような着色した成形品の製造における
色むらの問題を解決するために、特公平1−34463
号公報には、スチレン系単量体を重合させてなる第1段
目の重合体、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルア
クリレート単量体を重合させてなる第2段目の重合体及
びアルキル基の炭素数が1〜8のアルキルメタクリレー
ト単量体を重合させてなる第3段目の重合体からなる多
層構造を有する重合体を着色したポリカーボネート樹脂
とポリエステル樹脂との混合物に配合することが提案さ
れている。しかし、この方法によっても、色むらは尚、
十分には解消されない。さらに低温における耐衝撃性が
十分ではない。
【0008】一方、ポリエステル樹脂は、耐薬品性,耐
熱性,耐候性,成形性にすぐれる反面、耐衝撃性に劣っ
ている。耐衝撃性を改良するために、従来、種々の改良
の提案がなされている。例えば特開昭52−74652
号公報、特開平2−191614号公報には、ポリエス
テル樹脂にエポキシ基を含むコアシエル型エラストマー
を配合する方法、特開昭52−150466号公報に
は、ポリエステル樹脂にエポキシ基を含まないコアシエ
ル型エラストマーを配合する方法が提案されている。し
かし、これらの組成物の着色した成形品においても、色
むら或いはパールが生じ、色彩的外観が問題となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した種
々の問題を解決するためになされたものであって、ポリ
カーボネート樹脂及び/又はポリエステル樹脂を含む熱
可塑性樹脂に耐衝撃剤として配合するに好適である多層
構造重合体、そのような多層構造重合体を含んで、低温
耐衝撃性、表面硬度、剛性等の機械的特性にすぐれるの
みならず、着色剤を含む場合においても、色むらのない
成形品を与えるポリカーボネート樹脂及び/又はポリエ
ステル樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物、及びその樹脂組
成物を成形してなる樹脂成形品を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(a)芳香族ビニル系重合体からなるコア層、(b)ブタジエ
ン系ゴム状重合体からなる中間層及び(c)芳香族ビニル
系硬質ガラス状重合体からなる最外層を有し、(a)成分
が12〜42重量%、(b)成分が48〜78重量%、(c)
成分が10〜40重量%である多層構造重合体、その多
層構造重合体と共にポリカーボネート樹脂及び/又はポ
リエステル樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物、及びそれを
成形してなる樹脂成形品である。
【0011】本発明による多層構造重合体は、先の段階
の重合体を後の段階の重合体が順次に被覆するような連
続した多段階シード乳化重合法によって得ることができ
る。本発明による多層構造重合体は、通常、三段階の乳
化重合によって得られる多層構造重合体であることが好
ましい。第一段目の重合は、多層構造重合体のコア層を
形成するものである。その構成成分としては、芳香族ビ
ニル単量体が用いられ、その具体例としては、例えば、
スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、モノ
クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、ブロモス
チレン等を挙げることができる。これらのなかでは、特
にスチレンが好ましく用いられる。この第一段目の重合
においては、上記芳香族ビニル単量体と共に、非芳香族
系単量体を用いることができる。その使用量は、第一段
目の重合に用する単量体の全量に対して、好ましくは5
0重量%以下、より好ましくは20重量%以下の範囲で
ある。このような非芳香族系単量体としては、例えば、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアルキル
アクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリ
レート等のアルキルメタクリレート、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニルやシアン化
ビニリデン等を挙げることができる。
【0012】本発明において、多層構造重合体のコア層
は、架橋性単量体にて架橋されていてもよい。架橋性単
量体の使用量は、第一段目の重合に用いる単量体の全量
に対して、通常、30重量%以下の範囲であり、好まし
くは0.5〜20重量%の範囲であり、より好ましくは
5〜15重量%の範囲である。かかる架橋性単量体とし
ては、好ましくは、分子内に二個以上の重合性エチレン
性不飽和結合を有する単量体が用いられる。具体例とし
ては、例えば、ジビニルベンゼン等の芳香族ジビニル単
量体、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ
オール(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート等のアルカンポリオールポリ(メ
タ)アクリレート等を挙げることができる。これらのな
かでは、特にジビニルベンゼンが好ましく用いられる。
【0013】第一段目の重合においては、グラフト化単
量体も用いることができる。その使用量は、第一段目の
重合に用いる単量体の全量に対して、通常、5重量%以
下の範囲であり、好ましくは0.1〜2重量%の範囲で
ある。かかるグラフト化単量体としては、分子内に二個
以上の反応性の異なるエチレン性不飽和結合を有する単
量体が用いられる。その具体例としては、例えば、アリ
ル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、ジアリル
フマレート、ジアリルイタコネート等の不飽和カルボン
酸アリルエステル等を挙げることができる。これらのな
かでは、特にアリルメタクリレートが好ましく用いられ
る。
【0014】第二段目の重合は、多層構造重合体の中間
層を形成するものである。その構成成分としてはブタジ
エンが用いられる。また、この第二段目の重合において
は、ブタジエンと共に、これと共重合可能なビニル系単
量体を用いることができる。その使用量は、第二段目の
重合に用いる単量体の全量に対して、好ましくは90重
量%以下である。この中間層は、通常−30℃以下のガ
ラス転移温度を有することが望まれるため、この共重合
可能な単量体のより好ましい使用量は、その単量体の種
類により異なる。例えば、エチルアクリレート,プロピ
ルアクリレート,ブチルアクリレート,シクロヘキシル
アクリレート,2−エチルヘキシルアクリレートなどの
アルキルアクリレートでは、90重量%以下で使用する
ことができ、好ましくは70重量%以下、より好ましく
は50重量%以下である。また、例えば、メチルメタク
リレート,ブチルメタクリレート等のアルキルメタクリ
レート,スチレン,ビニルトルエン,α−メチルスチレ
ン等の芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル,メタク
リロニトリル等のシアン化ビニル単量体では、好ましい
使用量は50重量%以下であり、より好ましくは30重
量%以下である。
【0015】ブタジエン系ゴム状重合体の中間層も、前
述したような架橋性単量体によって、架橋されていても
よい。架橋性単量体としては、特にジビニルベンゼン、
ブチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオール
ジアクリレート等が好ましく用いられ、なかでも、ジビ
ニルベンゼンが好ましく用いられる。かかる架橋性単量
体の使用量は、第二段目の重合に用いる単量体の全量に
対して、通常、0.01〜5重量%の範囲であり、好ま
しくは0.1〜2重量%の範囲である。第二段目の重合
においては、前述したグラフト化単量体も用いることが
できる。特に、アリルメタクリレートが好ましく用いら
れる。かかるグラフト化単量体の使用量は、第二段目の
重合に用いる単量体の全量に対して、通常、5重量%以
下の範囲であり、好ましくは0.1〜2重量%の範囲で
ある。
【0016】第三段目の最外層を形成するための重合
は、その構成成分として芳香族ビニル単量体を用いて、
ガラス転移温度が50℃以上の硬質の重合体が前記ゴム
状重合体を被覆するように行なわれる。上記芳香族ビニ
ル単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン、モノクロルスチレン、3,4
−ジクロロスチレン、ブロモスチレン等を挙げることが
できるが、特にスチレンが好ましく用いられる。この第
三段目の重合においても、上記芳香族ビニル単量体と共
重合し得る非芳香族系単量体を用いることができる。そ
の使用量は、第三段目の重合に用いる単量体の全量に対
して、好ましくは45重量%以下の範囲であり、より好
ましくは30重量%以下の範囲である。このような非芳
香族系単量体としては、例えば、エチルアクリレート、
ブチルアクリレート等のアルキルアクリレート、メチル
メタクリレート、ブチルメタクリレート等のアルキルメ
タクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等のシアン化ビニルやシアン化ビニリデン等を挙げるこ
とができる。
【0017】更に、第三段目の重合によって得られる最
外層も、前述したような架橋性単量体にて架橋されてい
てもよい。架橋性単量体の使用量は、第三段目の重合に
用いる単量体の全量に対して、通常、30重量%以下の
範囲であり。好ましくは0.5〜20重量%の範囲であ
り、より好ましくは5〜15重量%の範囲である。架橋
性単量体としては、ジビニルベンゼンやブチレングリコ
ールジメタクリレートが好ましく用いられるが、特にジ
ビニルベンゼンが好ましく用いられる。本発明によれ
ば、このような硬質の最外層は、特に、スチレン−アク
リロニトリル系共重合体を主体とするものが好ましい。
【0018】更に、本発明においては、前記ゴム状重合
体からなる中間層と上記硬質の最外層との間に硬質の中
間層を導入することができる。この硬質の中間層は、ガ
ラス転移温度が50℃以上である硬質の重合体からな
り、好ましくは、炭素数1〜5であるアルキルメタクリ
レート、例えば、メチルメタクリレートやブチルメタク
リレート等から形成される。この硬質中間層も、前述し
た架橋性単量体によって架橋されていてもよい。架橋性
単量体としては、例えば、ジビニルベンゼンやブチレン
グリコールジメタクリレート等が好ましく用いられ、特
にジビニルベンゼンが好ましく用いられる。かかる架橋
性単量体の使用量は、硬質中間層の形成に用いられる単
量体の全量に対して、通常、30重量%以下の範囲であ
り、好ましくは0.5〜20重量%の範囲であり、特に
好ましくは5〜15重量%の範囲である。また、硬質中
間層の形成において、前述したグラフト化単量体を併用
することができる。その使用量は、硬質中間層の形成に
用いられる単量体の全量に対して、通常、5重量%以下
の範囲であり、好ましくは0.1〜2重量%の範囲であ
る。
【0019】従来より知られている多層構造重合体は、
熱可塑性樹脂組成物に配合されたとき、その樹脂の耐衝
撃性の低下を防ぐために、それぞれの層は架橋されてい
るとしても非常に少量の架橋性単量体にて架橋されてい
るにすぎない。これに対して、本発明によれば、前述し
たように、コア層、硬質中間層及び/又は最外層は、そ
れぞれその層を形成するために用いられる単量体の全量
に対して、5〜15重量%の架橋性単量体にて架橋され
ていることが好ましい。本発明による多層構造重合体に
おいては、このように、コア層、硬質中間層及び/又は
最外層が多量の架橋性単量体にて架橋されており、本発
明に従って、かかる多層構造重合体をポリカーボネート
樹脂、ポリエステル樹脂あるいはこれらの混合物に配合
することによって、耐衝撃性のすぐれた、色むらの改良
された樹脂組成物を得ることができる。しかしながら、
コア層、硬質中間層及び最外層に用いられる架橋性単量
体の全量は、それらコア層、硬質中間層及び最外層の形
成に用いられる単量体の全量に対して、1〜30重量%
の範囲にあるのが好ましく、特に3〜20重量%の範囲
にあるのが好ましい。
【0020】本発明による多層構造重合体は、既に知ら
れているシード乳化重合法によってラテックスを製造
し、これを凍結融解、或いは塩析によって重合体を分離
した後、遠心脱水、乾燥して、粒状、フレーク状又は粉
体等として取り出すことができる。スプレー・ドライヤ
ーによる噴霧乾燥によれば、ラテックスから直接に重合
体を取り出すこともできる。このようにして得られた多
層構造重合体は、そのまま用いることができるが、必要
に応じて、押出機及びペレタイザーによってペレットと
することができる。
【0021】本発明によれば、多層構造重合体は、トル
エン可溶分が10重量%以下、特に6重量%以下である
ことが好ましい。かかる多層構造重合体をポリカーボネ
ート樹脂、ポリエステル樹脂あるいはこれらの混合物に
配合することによって、得られる樹脂組成物は、着色樹
脂組成物にあっては色むらの改善された成形品を与え
る。ここに、トルエン可溶分とは、多層構造重合体をそ
の100重量倍のトルエンに分散させ、室温にて48時
間放置したとき、トルエンに溶解した多層構造重合体の
百分率として定義される。更に、本発明による、多層構
造重合体は、得られる樹脂組成物が満足すべき耐衝撃性
を有するように、100〜700nm、好ましくは200
〜500nmの重量平均粒子径を有することが好ましい。
本発明においては、多層構造重合体は、コア層12〜4
2重量%、ゴム状中間層48〜78重量%及び最外層1
0〜40重量%からなり、好ましくは、コア層15〜3
0重量%、ゴム状中間層50〜65重量%及び最外層1
5〜25重量%からなる。
【0022】前述したように、多層構造重合体は硬質中
間層を有していてもよい。この硬質中間層は、硬質中間
層と最外層との合計量が多層構造重合体全体の10〜4
0重量%、好ましくは15〜25重量%を占めるような
割合で含まれる。更に、硬質中間層は、最外層100重
量部に対して、100重量部以下の範囲で含まれる。コ
ア層、ゴム状中間層、硬質中間層及び最外層は、合計に
て100重量%である。
【0023】次に、本発明による熱可塑性樹脂組成物に
ついて説明する。本発明において、ポリカーボネート樹
脂としては、通常、エンジニアリングプラスチックとし
て知られているものが用いられる。なかでも、芳香族ジ
ヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合
物をホスゲン又は炭酸ジエステルと反応させることによ
って得られる分岐していてもよい熱可塑性ポリカーボネ
ート樹脂が好ましく用いられる。
【0024】芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例え
ば、2'2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(ビスフェノールAともいわれる。)、テトラメチルビ
スフェノールA、テトラブロムビスフェノールA、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベン
ゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒ
ドロキシジフェニル等を挙げることができる。また、分
岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得るには、フロロ
グルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−
2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリ(4−ヒドロキ
シフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリ(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン等のポリヒドロキシ化合物や、3,
3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール
(イサチンビスフェノールともいわれる。)、5−クロ
ルイサチン、5,7−ジクロルイサチン、5−ブロムイ
サチン等を前記ジヒドロキシ化合物の一部、例えば、
0.1〜2モル%程度と置換すればよい。
【0025】更に、得られるポリカーボネート樹脂の分
子量を調節するために、一価芳香族ヒドロキシ化合物を
用いることができる。このような一価芳香族ヒドロキシ
化合物としては、例えば、m−又はp−メチルフェノー
ル、m−又はp−プロピルフェノール、p−ブロムフェ
ノール、p−tert−ブチルフェノール、p−長鎖アルキ
ル置換フェノール等が好ましく用いられる。本発明にお
いて用いるポリカーボネート樹脂としては、代表的に
は、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン
系ジヒドロキシ化合物、特にビスフェノールAを主原料
とするポリカーボネート樹脂を挙げることができる。し
かし、二種以上の芳香族ジヒドロキシ化合物を併用して
得られるポリカーボネート共重合体や、三価のフェノー
ル系化合物を少量併用して得られる分岐したポリカーボ
ネート樹脂も用いることができる。更に、本発明におい
ては、これらのポリカーボネート樹脂の混合物も用いる
ことができる。
【0026】また、本発明において用いるポリエステル
樹脂も、通常、エンジニアリングプラスチックとして知
られているものが用いられる。なかでも、テレフタル酸
又はそのジアルキルエステルと脂肪族グリコール類との
重縮合反応によって得られるポリアルキレンテレフタレ
ート又はこれを主体とした共重合体が好ましく用いられ
る。このようなポリエステル樹脂としては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテ
レフタレート(PBT)等が好ましく用いられる。上記
脂肪族グリコールとしては、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール等が用いられる。これら
脂肪族グリコール類は、例えば、シクロヘキサンジオー
ル、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコー
ル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の他のジオー
ル類や多価アルコール類と併用することができる。これ
らジオール類又は多価アルコール類の使用量は、脂肪族
グリコール100重量部に対して40重量部以下の範囲
であることが好ましい。
【0027】また、ポリエステル樹脂の製造に際して
は、テレフタル酸又はそのジアルキルエステルと共に、
フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジ
フェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリ
メリット酸やそれらのジアルキルエステル等の二塩基
酸、三塩基酸等や、また、それらのジアルキルエステル
を併用することができる。その使用量は、テレフタル酸
又はそのジアルキルエステル100重量部に対して40
重量部以下の範囲であることが好ましい。
【0028】本発明による熱可塑性樹脂組成物は、ポリ
カーボネート樹脂0〜100重量%とポリエステル樹脂
100〜0重量%とを含む熱可塑性樹脂混合物100重
量部に対して、前述した多層構造重合体0.5〜50重
量部、好ましくは1〜25重量部を含む。ポリカーボネ
ート樹脂とポリエステル樹脂との割合は、上記した範囲
内で適宜に選択することができる。例えば、ポリカーボ
ネート樹脂の性質を重視する場合は、ポリカーボネート
樹脂100〜50重量%に対して、ポリエステル樹脂0
〜50重量%の範囲が好ましく、ポリエステル樹脂の性
質を重視する場合は、ポリカーボネート樹脂0〜50重
量%に対して、ポリエステル100〜50重量%の範囲
が好ましい。ポリカーボネート樹脂50〜95重量%、
好ましくは60〜95重量%と、ポリエステル樹脂50
〜5重量%、好ましくは40〜5重量%とからなる熱可
塑性樹脂混合物を含む本発明による熱可塑性樹脂組成物
は、ポリカーボネート樹脂からなる連続したマトリック
スにポリエステル樹脂が分散されており、多層構造重合
体は、実質的にこのポリエステル樹脂相に分散されてい
る。これはポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフ
タレート樹脂を用いた樹脂組成物に最もよく示される。
【0029】本発明による熱可塑性樹脂組成物は、ポリ
カーボネート樹脂及び/又はポリエステル樹脂と多層構
造重合体とを上記した割合にてブレンドすることによっ
て得られる。このブレンドの方法及び手段は特に限定さ
れるものではないが、好ましくは溶融ブレンドが採用さ
れる。この溶融ブレンドは、通常、200〜300℃の
温度で加熱ロールやバンバリーミキサー、単軸又は二軸
押出機を用いて行なわれる。また、本発明による熱可塑
性樹脂組成物は、種々の添加剤を適宜量含有していても
よい。このような添加剤として、例えば、安定剤、顔
料、難燃剤、滑剤、無機充填剤、帯電防止剤、離型剤、
紫外線吸収剤等を挙げることができる。特に安定剤とし
ては酸化防止剤の添加が重要であり、ヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防
止剤を単独あるいは混合物として添加することができ
る。顔料としては、チタン系、アゾ系、フタロシアニン
系等の染顔料、カーボンブラック等、種々のものを用い
ることができる。この樹脂の顔料は、樹脂組成物100
重量部に対して、通常、0.01〜20重量部の範囲で
用いられる。
【0030】このような本発明による熱可塑性樹脂組成
物は、200〜300℃の温度で射出成形、押出成形、
圧縮成形等、通常の成形方法によって所望の形状の成形
品に成形することができる。このような成形品は、例え
ば、バンパー、フェンダー、ドアハンドル等の自動車部
品、所謂オフィス・オートメーション機器や家庭用電気
製品等に用いることができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例及び比較例をあげて本発明を説
明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定される
ものではない。なお実施例、比較例中の「部」はすべて
重量部を表す。実施例、比較例中に用いる略語は下記の
通りである。 ブタジエン Bd エチルアクリレート EA ブチルアクリレート BA 2−エチルヘキシルアクリレート 2EHA メチルメタクリレート MMA スチレン St アクリロニトリル AN アリルメタクリレート AlMA 1,4−ブチレングリコールジアクリレート BGA ジビニルベンゼン DVB 脱イオン水 DIW ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 SSS ペレックスSS−L[花王(株)](アルキル ジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム) SSL アデカスタブAO−80[旭電化工業(株)] (ヒンダードフェノール系酸化防止剤) AO−80 アデカスタブAO−412S[旭電化工業(株)] (チオエーテル系酸化防止剤) AO−412S アデカスタブ260[旭電化工業(株)] (ホスファイト系酸化防止剤) 260 過硫酸ナトリウム SPS 炭酸水素ナトリウム SHC ポリカーボネート PC ポリブチレンテレフタレート PBT なお、多層構造重合体の重量平均粒子径は、大塚電子株
式会社製レーザー粒径解析システムLPA−3000に
て測定した。
【0032】多層構造重合体の製造 実施例1 (多層構造重合体Aの製造) 2リットル還流冷却器付重合容器内にDIW930g、
SSL2%水溶液15g、SHC1%水溶液60gを仕
込み、窒素気流下で撹拌しながら70℃に昇温した。M
MA15gを添加し、10分間かけて分散させた後、S
PS2%水溶液75g添加してシード重合を開始させ
た。 一段目単量体乳化液 St 388.5g DVB 45.0g AlMA 1.5g SSL2%水溶液 360.0g SHC1%水溶液 30.0g 続いて75℃に昇温した後、一段目単量体乳化液825
gを90分間かけて連続フィードし、90℃で1時間熟
成を行った。70℃まで冷却した後、反応液を5リット
ルオートクレーブに移し、二段目の重合に入った。SP
S2%水溶液60gを添加し、次の組成の二段目単量体
乳化液1425gを180分かけてフィードし70℃で
16時間熟成を行った。
【0033】二段目単量体乳化液 Bd 322.7g 2EHA 484.3g DVB 15.0g AlMA 3.0g SSL2%水溶液 450.0g SHC1%水溶液 60.0g DIW 90.0g 更に75℃において三段目の重合を行った。SPS2%
水溶液30gを添加し、次の組成の三段目単量体乳化液
375gを60分かけてフィードし90℃で1時間熟成
を行った。
【0034】三段目単量体乳化液 St 157.5g AN 52.5g DVB 15.0g SSL2%水溶液 75.0g SHC1%水溶液 30.0g DIW 45.0g 室温まで冷却した後、酸化防止剤を以下に示す乳化液の
形で30分かけてフィードし、その後30分間撹拌を行
った。最後に300メッシュのステンレス金網で濾過し
て固形分量39.9%、重量平均粒子径270nmのコ
アシェルポリマーラテックスを得た。このラテックスを
凍結融解により凝析させ、水洗、脱水、乾燥して、多層
構造重合体Aを得た。
【0035】酸化防止剤乳化液 AO−80 4.5g AO−412S 7.5g 260 3.8g SSL2%水溶液 45.0g トルエン 45.0g
【0036】実施例2〜4(多層構造重合体B〜Dの製
造) 〔表1〕に示す組成にて実施例1と同様に乳化重合を行
い、得られたラテックスを凍結融解、水洗、脱水、乾燥
して多層構造重合体B〜Dを得た。 比較例1(多層構造重合体Eの製造) 2リットル還流冷却器付重合容器内にDIW600g、
SSS1%水溶液20g、SHC1%水溶液40gを仕
込み、窒素気流下で撹拌しながら70℃に昇温した。E
A40gを添加し、10分間かけて分散させた後、SP
S2%水溶液80gを添加してシード重合を開始させ
た。 一段目単量体乳化液 2EHA 752.0g BGA 1.6g AlMA 6.4g SSS2%水溶液 280.0g SHC1%水溶液 40.0g 続いて一段目単量体乳化液1,080gを180分間か
けて連続フィードした後、90℃に昇温、1時間熟成を
行った。70℃まで冷却した後、二段目の重合に入っ
た。SPS2%水溶液20gを添加し、次の組成の二段
目単量体乳化液360gを45分間かけてフィード後9
0℃に昇温し、その温度で60分間熟成を行った。
【0037】二段目単量体乳化液 MMA 180g EA 20g SSS1%水溶液 60g SHC1%水溶液 20g DIW 80g 室温まで冷却した後、300メッシュのステンレス金網
で濾過して固形分量44.7%、重量平均粒子径293
nmのコアシェルポリマーラテックスを得た。このラテ
ックスを凍結融解により凝析させ、水洗、脱水、乾燥し
て、多層構造重合体Eを得た。
【0038】比較例2(多層構造重合体Fの製造) 2リットル還流冷却器付重合容器内にDIW1158
g,SSL2%水溶液16g,SHC1%水溶液80g
を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら、70℃に昇温し
た。EA80gを添加し10分間かけて分散させた後、
SPS2%水溶液160gを添加してシード重合を開始
させた。 一段目単量体乳化液 Bd 640g 2EHA 876g BGA 2g AlMA 2g SSL2%水溶液 160g SHC1%水溶液 60g DIW 600g 30分反応後、反応液を5リットルオートクレーブに移
し、一段目単量体乳化液2340gを8時間かけて連続
フィードした。さらに70℃のまま16時間熟成を行な
った後、二段目の重合に入った。SPS2%水溶液40
gを添加し、次の組成の二段目単量体乳化液600gを
60分かけてフィード後、さらに70℃のままで60分
間熟成を行なった。
【0039】 二段目単量体乳化液 MMA 360g EA 40g SSL2%水溶液 40g SHC1%水溶液 40g DIW 120g 室温まで冷却した後、酸化防止剤を以下に示す乳化液の
形で30分かけてフィードし、その後30分間撹拌を行
なった。最後に300メッシュのステンレス金網で濾過
して固形分量43.8%、重量平均粒子径294nmの
コアシェルポリマーラテックスを得た。このラテックス
を凍結融解により凝析させ水洗,脱水,乾燥して多層構
造重合体Fを得た。 酸化防止剤乳化液 AO−80 6.0g AO−412S 10.0g 260 5.1g SSL2%水溶液 60.0g トルエン 60.0g
【0040】
【表1】
【0041】熱可塑性樹脂組成物の製造 実施例5(熱可塑性樹脂組成物(1)の製造) ビスフェノールAを原料とするポリカーボネート樹脂
(三菱瓦斯化学(株)製ユービロンE−2000 以
下、E−2000と略記する。)66.5部、ポリ
(1,4−ブチレンテレフタレート)(三菱レイヨン
(株)製 N−1100以下、N−1100と略記す
る。)28.5部および多層構造重合体A 5部にカー
ボンブラック1.39部を加え40mm単軸押出機でシ
リンダー温度240〜260℃にて溶融ブレンドし、樹
脂組成物(1)のペレットを得た。
【0042】実施例6〜8(熱可塑性樹脂組成物(2)
〜(4)の製造) 多層構造重合体Aに代えて、多層構造重合体B〜Dを用
いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物(2)〜
(4)のペレットを得た。 比較例3,4(熱可塑性樹脂組成物(5),(6)の製
造) 多層構造重合体Aに代えて、多層構造重合体E,Fを用
いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物(5),
(6)のペレットを得た。 比較例5(熱可塑性樹脂組成物(7)の製造) ポリカーボネート樹脂(E−2000)70部、ポリ
(1,4−ブチレンテレフタレート)(N−1100)
30部にカーボンブラック1.39部を加え40mm単
軸押出機でシリンダー温度240〜260℃にて溶融ブ
レンドし、樹脂組成物(7)のペレットを得た。
【0043】試験例1(耐衝撃性試験) 樹脂組成物(1)〜(7)をそれぞれ110℃で6時間
以上乾燥させた後、射出成形機にて240〜260℃で
物性試験片を成形し、切削にてノッチを入れ、JIS
K7110に規定する3.2mm厚のアイゾット衝撃試
験片を作成した。これらの試験片を用いて23℃、0℃
及び−30℃のそれぞれの温度におけるアイゾット衝撃
値をJIS K7110に準拠した方法で測定した。ま
た、成形品のゲート近傍の剥離現象を目視にて判定し
た。結果を〔表2〕に示す。 試験例2(L値およびΔE値の測定) 樹脂組成物(1)〜(7)をそれぞれ110℃で6時間
以上乾燥させた後、射出成形機にて240〜260℃で
成形し、単一の試験片に2mm,3mmおよび4mmの
異なる3種の厚みを有する試験片を調製した。それぞれ
の試験片について、4mm厚の部分のL値を測定すると
ともに、単一の試験片の2mm厚部分と4mm厚部分と
の色差(ΔE値)をスガ試験機(株)製SMカラーコン
ピュータを用いて測定した。結果を〔表2〕に示す。こ
こでL値は、色の深みを表し、その値が小さいほどその
色は完全な黒色に近い。また、ΔE値は、2カ所(2m
m厚部分と4mm厚部分)の間の色むらの程度(色差)
を表し、この値が大きいほど2つの間の色むらが大き
い。従って、樹脂組成物が着色性にすぐれるためには、
L値及びΔE値が共に小さいほど好ましい。
【0044】
【表2】 〔表1〕および〔表2〕に示す結果から明らかなよう
に、本発明による成形品は、耐衝撃性及び着色性のいず
れの点においても、比較例による成形品よりすぐれてい
る。
【0045】
【発明の効果】本発明による熱可塑性樹脂組成物は、本
来、ポリカーボネート樹脂の有するすぐれた電気的及び
力学的特性と寸法安定性、及び/又はポリエステル樹脂
の有する成形加工性と耐薬品性を保持しているうえに、
低温における耐衝撃性にすぐれ、更に耐衝撃性の厚み依
存性も著しく改善されている。また、顔料を含む着色組
成物を成形してなる着色成形品の場合には、色むらや白
化現象も改善されているほか、成形に際してのゲート近
傍における剥離現象も改善されている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 69/00 LPR 9363−4J (72)発明者 大島 純治 大阪府豊中市上野東3丁目10番8号 (72)発明者 島岡 悟郎 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱瓦斯化学株式会社プラスチックセンター 内 (72)発明者 水谷 誠 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱瓦斯化学株式会社プラスチックセンター 内 (72)発明者 石井 一彦 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱瓦斯化学株式会社プラスチックセンター 内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)芳香族ビニル系重合体からなるコア
    層、(b)ブタジエン系ゴム状重合体からなる中間層及び
    (c)芳香族ビニル系硬質ガラス状重合体からなる最外層
    を有し、(a)成分が12〜42重量%、(b)成分が48〜
    78重量%、(c)成分が10〜40重量%である多層構
    造重合体。
  2. 【請求項2】(1)ポリカーボネート樹脂及び/又はポリ
    エステル樹脂を含む熱可塑性樹脂、及び(2)(a)芳香族ビ
    ニル系重合体からなるコア層、(b)ブタジエン系ゴム状
    重合体からなる中間層及び(c)芳香族ビニル系硬質ガラ
    ス状重合体からなる最外層を有し、(a)成分が12〜4
    2重量%、(b)成分が48〜78重量%、(c)成分が10
    〜40重量%である多層構造重合体を含む熱可塑性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】顔料を含むことを特徴とする請求項2記載
    の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(1)ポリカーボネート樹脂及び/又はポリ
    エステル樹脂を含む熱可塑性樹脂、及び(2)(a)芳香族ビ
    ニル系重合体からなるコア層、(b)ブタジエン系ゴム状
    重合体からなる中間層及び(c)芳香族ビニル系硬質ガラ
    ス状重合体からなる最外層を有し、(a)成分が12〜4
    2重量%、(b)成分が48〜78重量%、(c)成分が10
    〜40重量%である多層構造重合体を含む熱可塑性樹脂
    組成物を成形してなる樹脂成形品。
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