JPH0625704A - 耐食性に優れた金属磁性粉の製造方法 - Google Patents
耐食性に優れた金属磁性粉の製造方法Info
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- JPH0625704A JPH0625704A JP4180081A JP18008192A JPH0625704A JP H0625704 A JPH0625704 A JP H0625704A JP 4180081 A JP4180081 A JP 4180081A JP 18008192 A JP18008192 A JP 18008192A JP H0625704 A JPH0625704 A JP H0625704A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】気相還元法を前提とし、安価で、かつ磁性粉塗
料化時の分散性及び発熱・発火の問題を生じさせずに、
十分な耐食性を有し初期特性が良好な金属磁性粉を製造
することができる金属磁性粉の製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】鉄、コバルト、ニッケルの内少なくとも、一種
を含む金属ハロゲン化物蒸気を還元ガスで気相還元して
得られた金属磁性粉に酸素含有ガスを接触させる安定化
処理を施して金属磁性粉表面に酸化皮膜を形成し、次い
で不活性ガス雰囲気下において安定化処理後の金属磁性
粉をクロム化合物を溶解した水溶液中に浸漬分散させ、
その表面にクロム酸化物皮膜を形成する。
料化時の分散性及び発熱・発火の問題を生じさせずに、
十分な耐食性を有し初期特性が良好な金属磁性粉を製造
することができる金属磁性粉の製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】鉄、コバルト、ニッケルの内少なくとも、一種
を含む金属ハロゲン化物蒸気を還元ガスで気相還元して
得られた金属磁性粉に酸素含有ガスを接触させる安定化
処理を施して金属磁性粉表面に酸化皮膜を形成し、次い
で不活性ガス雰囲気下において安定化処理後の金属磁性
粉をクロム化合物を溶解した水溶液中に浸漬分散させ、
その表面にクロム酸化物皮膜を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高密度磁気記録媒体
に用いられる金属磁性粉の製造方法に関し、特に耐食性
に優れた金属磁性粉の製造方法に関する。
に用いられる金属磁性粉の製造方法に関し、特に耐食性
に優れた金属磁性粉の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】鉄、コバルト、ニッケルの内、少なくとも
一種を含むハロゲン化物蒸気を還元ガスにより気相還元
して金属磁性粉を得る方法は、高保磁力、高飽和磁化を
有する磁性粉を一段の乾式還元により得ることができる
ので、高密度記録に有望な材料を得る方法として開発が
進められている。この方法で得られる金属磁性粉はその
粒径が1μm以下と微細であるため酸素に対する活性が
大きく、通常表面に酸化皮膜を形成する安定化処理が施
される。
一種を含むハロゲン化物蒸気を還元ガスにより気相還元
して金属磁性粉を得る方法は、高保磁力、高飽和磁化を
有する磁性粉を一段の乾式還元により得ることができる
ので、高密度記録に有望な材料を得る方法として開発が
進められている。この方法で得られる金属磁性粉はその
粒径が1μm以下と微細であるため酸素に対する活性が
大きく、通常表面に酸化皮膜を形成する安定化処理が施
される。
【0003】しかし、安定化処理により形成される酸化
皮膜の厚さは30オングストローム程度と薄く、大気中
での腐食の進行に伴う磁気特性の経時劣化に対して、実
用上十分なものとは言い難い。一方、腐食を抑制するた
めに金属磁性粉表面に形成する酸化皮膜を厚くすると、
初期の磁気特性、特に飽和磁化が低下してしまうと言う
問題がある。
皮膜の厚さは30オングストローム程度と薄く、大気中
での腐食の進行に伴う磁気特性の経時劣化に対して、実
用上十分なものとは言い難い。一方、腐食を抑制するた
めに金属磁性粉表面に形成する酸化皮膜を厚くすると、
初期の磁気特性、特に飽和磁化が低下してしまうと言う
問題がある。
【0004】ところで、従来より金属磁性粉表面に大気
中での腐食を抑制するための保護皮膜を形成することが
試みられ、これについて種々の方法が提案されている。
従って、これらの方法を上述の方法で得られた金属磁性
粉にも適用することが考えられる。
中での腐食を抑制するための保護皮膜を形成することが
試みられ、これについて種々の方法が提案されている。
従って、これらの方法を上述の方法で得られた金属磁性
粉にも適用することが考えられる。
【0005】このような方法の中では、クロム酸化物皮
膜を形成する方法が、薄く緻密なクロム酸化物皮膜によ
り腐食抑制効果が大きいため皮膜形成による初期特性の
劣化が少なく、有望な方法と考えられる。
膜を形成する方法が、薄く緻密なクロム酸化物皮膜によ
り腐食抑制効果が大きいため皮膜形成による初期特性の
劣化が少なく、有望な方法と考えられる。
【0006】クロム酸化物皮膜を形成させて耐食性を向
上させる技術は種々提案されており、例えば特公昭57
−7075号公報では水溶液中で還元析出させた金属磁
性粒子を洗浄した後、pHを調節したクロム含有酸性溶
液に高剪断混合してクロム酸化物皮膜を形成する方法が
開示されている。
上させる技術は種々提案されており、例えば特公昭57
−7075号公報では水溶液中で還元析出させた金属磁
性粒子を洗浄した後、pHを調節したクロム含有酸性溶
液に高剪断混合してクロム酸化物皮膜を形成する方法が
開示されている。
【0007】また、特公昭59−14551号公報では
クロム含有溶液として水を含まない有機溶剤を用い、水
分のない状態で処理することで粒子内部への酸による侵
食を防止し、初期特性の劣化を防止できることが開示さ
れている。
クロム含有溶液として水を含まない有機溶剤を用い、水
分のない状態で処理することで粒子内部への酸による侵
食を防止し、初期特性の劣化を防止できることが開示さ
れている。
【0008】さらに、特公昭60−8607号公報で
は、酸化鉄の微粉末粒子にクロム塩溶液中でCrを析出
させた後、粒子を乾燥させ、その後還元雰囲気で加熱処
理して金属磁性粉を得ている。
は、酸化鉄の微粉末粒子にクロム塩溶液中でCrを析出
させた後、粒子を乾燥させ、その後還元雰囲気で加熱処
理して金属磁性粉を得ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
金属ハロゲン化物蒸気を還元ガスにより気相還元して得
られる金属磁性粉の場合は、金属磁性粉表面に洗浄など
の操作を行っても30ppm 程度のハロゲンが残留してお
り、金属磁性粉に直接クロム酸化物皮膜を形成した場合
には、このハロゲンの存在により皮膜が破壊されやす
く、従来提案された方法で十分な耐食性を有する金属磁
性粉を製造することは困難である。
金属ハロゲン化物蒸気を還元ガスにより気相還元して得
られる金属磁性粉の場合は、金属磁性粉表面に洗浄など
の操作を行っても30ppm 程度のハロゲンが残留してお
り、金属磁性粉に直接クロム酸化物皮膜を形成した場合
には、このハロゲンの存在により皮膜が破壊されやす
く、従来提案された方法で十分な耐食性を有する金属磁
性粉を製造することは困難である。
【0010】また、金属磁性粉に直接クロム酸化物皮膜
を形成しても特公昭54−7075号公報に記載されて
いるように、クロム酸化物皮膜は極めて薄いため、金属
磁性粉の酸素に対する活性が十分には失われず、大気と
の接触により発熱・発火する危険性があり安定化処理が
必要となる。
を形成しても特公昭54−7075号公報に記載されて
いるように、クロム酸化物皮膜は極めて薄いため、金属
磁性粉の酸素に対する活性が十分には失われず、大気と
の接触により発熱・発火する危険性があり安定化処理が
必要となる。
【0011】さらに、上述の技術のうち、特公昭59−
14551号公報に示す方法のように水分を含まずかつ
クロム化合物を溶解する特殊な有機溶剤を使用する場合
には、(1)処理設備も含めコストが増大すること、
(2)処理後金属磁性粉表面に残留する有機溶剤が磁性
粉を塗料化する際の分散性に悪影響を与える可能性があ
ることなどの問題がある。
14551号公報に示す方法のように水分を含まずかつ
クロム化合物を溶解する特殊な有機溶剤を使用する場合
には、(1)処理設備も含めコストが増大すること、
(2)処理後金属磁性粉表面に残留する有機溶剤が磁性
粉を塗料化する際の分散性に悪影響を与える可能性があ
ることなどの問題がある。
【0012】この発明はかかる事情に鑑みてなされたも
のであって、気相還元法を前提とし、安価で、かつ磁性
粉塗料化時の分散性及び発熱・発火の問題を生じさせず
に、十分な耐食性を有し初期特性が良好な金属磁性粉を
製造することができる金属磁性粉の製造方法を提供する
ことを目的とする。
のであって、気相還元法を前提とし、安価で、かつ磁性
粉塗料化時の分散性及び発熱・発火の問題を生じさせず
に、十分な耐食性を有し初期特性が良好な金属磁性粉を
製造することができる金属磁性粉の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、鉄、
コバルト、ニッケルの内少なくとも、一種を含む金属ハ
ロゲン化物蒸気を還元ガスで気相還元して得られた金属
磁性粉に酸素含有ガスを接触させる安定化処理を施して
金属磁性粉表面に酸化皮膜を形成し、次いで不活性ガス
雰囲気下において安定化処理後の金属磁性粉をクロム化
合物を溶解した水溶液中に浸漬分散させ、その表面にク
ロム酸化物皮膜を形成することを特徴とする耐食性に優
れた金属磁性粉の製造方法を提供する。
コバルト、ニッケルの内少なくとも、一種を含む金属ハ
ロゲン化物蒸気を還元ガスで気相還元して得られた金属
磁性粉に酸素含有ガスを接触させる安定化処理を施して
金属磁性粉表面に酸化皮膜を形成し、次いで不活性ガス
雰囲気下において安定化処理後の金属磁性粉をクロム化
合物を溶解した水溶液中に浸漬分散させ、その表面にク
ロム酸化物皮膜を形成することを特徴とする耐食性に優
れた金属磁性粉の製造方法を提供する。
【0014】本願発明者らは、上記課題を解決すべく種
々検討を重ねた結果、金属ハロゲン化物蒸気を気相還元
して得られた金属磁性粉に対し、先ず安定化処理を施し
て金属磁性粉表面に酸化皮膜を形成し、次いでその上に
クロム酸化物皮膜を形成することにより、初期特性を劣
化させずに十分な耐食性を付与することができること、
及びこのような方法は上記不都合を生じさせずに容易に
工業的規模で実施可能であることを見出した。この発明
は、本願発明者らのこのような知見に基づいてなされた
ものである。
々検討を重ねた結果、金属ハロゲン化物蒸気を気相還元
して得られた金属磁性粉に対し、先ず安定化処理を施し
て金属磁性粉表面に酸化皮膜を形成し、次いでその上に
クロム酸化物皮膜を形成することにより、初期特性を劣
化させずに十分な耐食性を付与することができること、
及びこのような方法は上記不都合を生じさせずに容易に
工業的規模で実施可能であることを見出した。この発明
は、本願発明者らのこのような知見に基づいてなされた
ものである。
【0015】以下、この発明について詳細に説明する。
【0016】この発明においては、先ず、鉄、コバル
ト、ニッケルの内少なくとも1種を含むハロゲン化物例
えば塩化鉄を、還元ガス例えば水素ガスにより気相還元
して金属磁性粉を得る。この工程においては従来行われ
ている気相還元の手法を用いることができる。
ト、ニッケルの内少なくとも1種を含むハロゲン化物例
えば塩化鉄を、還元ガス例えば水素ガスにより気相還元
して金属磁性粉を得る。この工程においては従来行われ
ている気相還元の手法を用いることができる。
【0017】次に、このようにして製造された金属磁性
粉に対して、表面に残留するハロゲンを洗浄により十分
除去した後、安定化処理を行う。この安定化処理は金属
磁性粉に対して酸素含有ガスを接触させることにより行
われる。
粉に対して、表面に残留するハロゲンを洗浄により十分
除去した後、安定化処理を行う。この安定化処理は金属
磁性粉に対して酸素含有ガスを接触させることにより行
われる。
【0018】酸素含有ガスとしては、酸素又は空気を金
属磁性粉に対して不活性なガスで希釈し酸素濃度を調整
したものを用いれば良いが、ガス中の湿分は、酸化皮膜
中に耐食性に乏しい含水酸化鉄を形成する原因となるた
め予め除去する必要がある。酸素含有ガスの酸素濃度
は、処理開始時には1〜3%が好ましい。1%以下で
は、酸化反応の進行が遅く安定化処理に長時間を要し、
3%以上では酸化反応が急激に急み発熱量が大きいため
温度の調整が難しくなる。また安定化処理の最終段階で
は、酸素濃度を空気と同じ21%とすることが、金属磁
性粉を大気中に取り出した際の発熱発火を防ぐ上からも
重要である。
属磁性粉に対して不活性なガスで希釈し酸素濃度を調整
したものを用いれば良いが、ガス中の湿分は、酸化皮膜
中に耐食性に乏しい含水酸化鉄を形成する原因となるた
め予め除去する必要がある。酸素含有ガスの酸素濃度
は、処理開始時には1〜3%が好ましい。1%以下で
は、酸化反応の進行が遅く安定化処理に長時間を要し、
3%以上では酸化反応が急激に急み発熱量が大きいため
温度の調整が難しくなる。また安定化処理の最終段階で
は、酸素濃度を空気と同じ21%とすることが、金属磁
性粉を大気中に取り出した際の発熱発火を防ぐ上からも
重要である。
【0019】安定化処理温度すなわち酸化反応温度は、
金属磁性粉表面に形成される酸化皮膜の膜厚に影響を与
え、飽和磁化の値をコントロールするのに重要であるた
め、処理の間安定に保持することが必要となる。この温
度が10℃以下では、一旦安定化したかにみえても大気
中に取り出したとき発熱する恐れがあり、100℃以上
では酸化が急激に進み飽和磁下の低下が著しい。このた
め前記酸化反応を10〜100℃の範囲の温度で生じさ
せることが好ましい。
金属磁性粉表面に形成される酸化皮膜の膜厚に影響を与
え、飽和磁化の値をコントロールするのに重要であるた
め、処理の間安定に保持することが必要となる。この温
度が10℃以下では、一旦安定化したかにみえても大気
中に取り出したとき発熱する恐れがあり、100℃以上
では酸化が急激に進み飽和磁下の低下が著しい。このた
め前記酸化反応を10〜100℃の範囲の温度で生じさ
せることが好ましい。
【0020】このような安定化処理を施された金属磁性
粉は、不活性ガス雰囲気下でクロム化合物を溶解した水
溶液中に浸漬分散される。これにより安定化処理が施さ
れた金属磁性粉の表面にクロム酸化物皮膜が形成され
る。すなわち、金属磁性粉表面の酸化皮膜の上にさらに
クロム酸化物皮膜が形成されることとなる。
粉は、不活性ガス雰囲気下でクロム化合物を溶解した水
溶液中に浸漬分散される。これにより安定化処理が施さ
れた金属磁性粉の表面にクロム酸化物皮膜が形成され
る。すなわち、金属磁性粉表面の酸化皮膜の上にさらに
クロム酸化物皮膜が形成されることとなる。
【0021】クロム化合物を水に溶解させると、通常、
弱酸性のクロム酸水溶液となるため、安定化処理後の金
属磁性粉をその中に装入すると、安定化処理で金属磁性
粉表面に形成された非磁性酸化皮膜の一部が溶解され、
クロム酸イオンとの置換反応が生じてクロム酸化物皮膜
が形成される。クロム酸化物皮膜は薄く緻密であるから
腐食抑制効果が大きく皮膜形成による初期特性が実質的
に劣化しない。また、安定化処理により酸化皮膜が形成
されているので、金属磁性粉表面からクロム酸化物皮膜
の安定性に有害な残留ハロゲンが混入することを防止す
ることができる。従って、良好な耐食性を有するクロム
酸化物皮膜を形成することができる。
弱酸性のクロム酸水溶液となるため、安定化処理後の金
属磁性粉をその中に装入すると、安定化処理で金属磁性
粉表面に形成された非磁性酸化皮膜の一部が溶解され、
クロム酸イオンとの置換反応が生じてクロム酸化物皮膜
が形成される。クロム酸化物皮膜は薄く緻密であるから
腐食抑制効果が大きく皮膜形成による初期特性が実質的
に劣化しない。また、安定化処理により酸化皮膜が形成
されているので、金属磁性粉表面からクロム酸化物皮膜
の安定性に有害な残留ハロゲンが混入することを防止す
ることができる。従って、良好な耐食性を有するクロム
酸化物皮膜を形成することができる。
【0022】処理液として使用されるクロム酸水溶液中
のクロム化合物の濃度は、処理液によって侵食されるの
が非磁性の表面酸化皮膜であるため厳密にコントロール
する必要はないが、あまり稀薄であるとクロム酸化物皮
膜の形成が不完全なものとなり、濃すぎると処理液のp
Hが低くなりすぎ、金属磁性粉の表面酸化膜のみならず
侵食が粒子内部まで及ぶ可能性があるため、0.05〜
0.20モル/lが好ましい範囲である。
のクロム化合物の濃度は、処理液によって侵食されるの
が非磁性の表面酸化皮膜であるため厳密にコントロール
する必要はないが、あまり稀薄であるとクロム酸化物皮
膜の形成が不完全なものとなり、濃すぎると処理液のp
Hが低くなりすぎ、金属磁性粉の表面酸化膜のみならず
侵食が粒子内部まで及ぶ可能性があるため、0.05〜
0.20モル/lが好ましい範囲である。
【0023】この処理は、不活性ガスで置換した雰囲気
で行う必要がある。これは、用いる金属磁性粉が一度安
定化処理を施したものではあるが、処理液が酸性である
ため酸素があると急激に腐食が進行する可能性があるか
らである。
で行う必要がある。これは、用いる金属磁性粉が一度安
定化処理を施したものではあるが、処理液が酸性である
ため酸素があると急激に腐食が進行する可能性があるか
らである。
【0024】この処理で用いるクロム化合物としては、
無水クロム酸、重クロム酸塩、クロム酸塩などがある。
無水クロム酸、重クロム酸塩、クロム酸塩などがある。
【0025】処理中は、処理液を攪拌機などにより攪拌
して、金属磁性粉を十分に分散することが必要である。
処理液の温度は特に限定はされず、常温においても十分
な効果を得ることができる。
して、金属磁性粉を十分に分散することが必要である。
処理液の温度は特に限定はされず、常温においても十分
な効果を得ることができる。
【0026】上記処理液と金属磁性粉の接触時間は、あ
まり長くとも効果が飽和してしまうので、効果が飽和し
ない範囲でしかも十分な効果が得られる範囲が選択され
る。このような観点から、概ね、3乃至20分間程度が
好ましい範囲である。
まり長くとも効果が飽和してしまうので、効果が飽和し
ない範囲でしかも十分な効果が得られる範囲が選択され
る。このような観点から、概ね、3乃至20分間程度が
好ましい範囲である。
【0027】このクロム化合物を溶解した溶液による処
理が終了した後、金属磁性粉が処理液と濾別される。そ
して、要すれば水洗浄などが実施され、乾燥されて製品
となる。
理が終了した後、金属磁性粉が処理液と濾別される。そ
して、要すれば水洗浄などが実施され、乾燥されて製品
となる。
【0028】
(実施例1)塩化鉄と塩化コバルトを900℃で加熱揮
発させ、950℃で水素により気相還元して、鉄を主成
分としコバルトを30重量%含有する比表面積28.0
m2/gの金属磁性粉を得た。この金属磁性粉の塩素含
有量は2.7重量%であった。
発させ、950℃で水素により気相還元して、鉄を主成
分としコバルトを30重量%含有する比表面積28.0
m2/gの金属磁性粉を得た。この金属磁性粉の塩素含
有量は2.7重量%であった。
【0029】この金属磁性粉に対して脱塩素洗浄を施
し、洗浄後アセトンで水を除去し、アセトンスラリーと
して密閉容器に装入した。そして、密閉容器に窒素ガス
を流しながら70℃に加熱し、3時間乾燥を行った。
し、洗浄後アセトンで水を除去し、アセトンスラリーと
して密閉容器に装入した。そして、密閉容器に窒素ガス
を流しながら70℃に加熱し、3時間乾燥を行った。
【0030】その後、密閉容器内に空気を窒素で希釈し
たガスを流し、このガスの空気の濃度を徐々に上げ、8
時間後に空気だけとして安定化処理を終了した。
たガスを流し、このガスの空気の濃度を徐々に上げ、8
時間後に空気だけとして安定化処理を終了した。
【0031】この安定化処理後の金属磁性粉について、
振動試料型磁力計(測定磁場15kOe)で磁気特性を
測定したところ、保磁力(Hc)が1760 Oe、飽
和磁化(σS )が138.0emu/gであった。
振動試料型磁力計(測定磁場15kOe)で磁気特性を
測定したところ、保磁力(Hc)が1760 Oe、飽
和磁化(σS )が138.0emu/gであった。
【0032】次にこの金属磁性粉を耐食性試験に供し
た。耐食性試験では、温度60℃、相対湿度90%の雰
囲気下に1週間放置した。この際の飽和磁化の変化を図
1の曲線Aで示す。
た。耐食性試験では、温度60℃、相対湿度90%の雰
囲気下に1週間放置した。この際の飽和磁化の変化を図
1の曲線Aで示す。
【0033】次に、窒素で十分置換したグローブボック
ス中で上記金属磁性粉200gを重クロム酸カリウム濃
度を0.05モル/lとした水溶液3l中に入れ、プロ
ペラ攪拌機で攪拌する処理を5分間行ってクロム酸化物
皮膜を形成した。
ス中で上記金属磁性粉200gを重クロム酸カリウム濃
度を0.05モル/lとした水溶液3l中に入れ、プロ
ペラ攪拌機で攪拌する処理を5分間行ってクロム酸化物
皮膜を形成した。
【0034】この処理後、処理液を濾別し、3lの水で
5分間の水洗を3回繰り返し、さらにアセトンで水を除
去した後、密閉容器中で窒素ガスを流しながら70℃で
アセトンを揮発させ、冷却した後大気中に取り出し、磁
気特性を測定した。その結果、Hcが1740 Oe、
σS が136.4emu/gであり、初期の磁気特性の
劣化は認められなかった。
5分間の水洗を3回繰り返し、さらにアセトンで水を除
去した後、密閉容器中で窒素ガスを流しながら70℃で
アセトンを揮発させ、冷却した後大気中に取り出し、磁
気特性を測定した。その結果、Hcが1740 Oe、
σS が136.4emu/gであり、初期の磁気特性の
劣化は認められなかった。
【0035】その後、上述したのと同一条件の耐食性試
験を実施した。この際の飽和磁化の変化を図1の曲線B
で示す。曲線Bに示すように、クロム酸化物皮膜を形成
したものは、曲線Aの安定化処理による酸化皮膜だけの
ものよりも耐食性が良好であることが確認された。
験を実施した。この際の飽和磁化の変化を図1の曲線B
で示す。曲線Bに示すように、クロム酸化物皮膜を形成
したものは、曲線Aの安定化処理による酸化皮膜だけの
ものよりも耐食性が良好であることが確認された。
【0036】(実施例2)実施例1と同様に製造した磁
性粉に対してクロム酸処理液中の重クロム酸カリウムの
濃度を0.20モル/lとした以外は、実施例1と同様
の処理を行った。処理後の磁気特性を測定した結果、H
cが1740 Oe、σS が132.8emu/gであ
った。
性粉に対してクロム酸処理液中の重クロム酸カリウムの
濃度を0.20モル/lとした以外は、実施例1と同様
の処理を行った。処理後の磁気特性を測定した結果、H
cが1740 Oe、σS が132.8emu/gであ
った。
【0037】その後、実施例1と同一条件の耐食性試験
を実施した。この際の飽和磁化の変化を図1の曲線Cで
示す。曲線Cは実施例1における曲線Bとほぼ同様な傾
向を示しており、この実施例においても実施例1と同様
に金属磁性粉に良好な耐食性を付与できることが確認さ
れた。
を実施した。この際の飽和磁化の変化を図1の曲線Cで
示す。曲線Cは実施例1における曲線Bとほぼ同様な傾
向を示しており、この実施例においても実施例1と同様
に金属磁性粉に良好な耐食性を付与できることが確認さ
れた。
【0038】(比較例1)実施例1と同様に製造した金
属磁性粉を脱塩素洗浄後、塩素含有量を分析した結果3
8ppmであった。この脱塩素洗浄後の金属磁性粉約2
00gを安定化処理を施さずに実施例1と同様のクロム
酸処理を行った。処理後、処理液を濾別し、3lの水に
よる5分間の洗浄を3回繰り返し、さらにアセトンで水
を除去した後、密閉容器中で実施例1と同様に、乾燥の
後安定化処理を施した。
属磁性粉を脱塩素洗浄後、塩素含有量を分析した結果3
8ppmであった。この脱塩素洗浄後の金属磁性粉約2
00gを安定化処理を施さずに実施例1と同様のクロム
酸処理を行った。処理後、処理液を濾別し、3lの水に
よる5分間の洗浄を3回繰り返し、さらにアセトンで水
を除去した後、密閉容器中で実施例1と同様に、乾燥の
後安定化処理を施した。
【0039】処理後の磁気特性を測定した結果、Hcが
1760 Oe、σS が128.1emu/gであっ
た。
1760 Oe、σS が128.1emu/gであっ
た。
【0040】その後、実施例1と同一条件の耐食性試験
を実施した。この際の飽和磁化の変化を図1の曲線Dで
示す。曲線Dは曲線Cとほぼ同様な傾向を示しており、
実施例1、2よりも磁気特性の劣化が大きいことが確認
された。
を実施した。この際の飽和磁化の変化を図1の曲線Dで
示す。曲線Dは曲線Cとほぼ同様な傾向を示しており、
実施例1、2よりも磁気特性の劣化が大きいことが確認
された。
【0041】
【発明の効果】この発明によれば、気相還元法を前提と
し、安価で、かつ磁性粉塗料化時の分散性及び発熱・発
火の問題を生じさせずに、十分な耐食性を有し初期特性
が良好な金属磁性粉を製造することができる金属磁性粉
の製造方法が提供される。
し、安価で、かつ磁性粉塗料化時の分散性及び発熱・発
火の問題を生じさせずに、十分な耐食性を有し初期特性
が良好な金属磁性粉を製造することができる金属磁性粉
の製造方法が提供される。
【図1】耐食試験での飽和磁化の経時変化を示すグラ
フ。
フ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 28/04 G11B 5/712 7215−5D (72)発明者 奥山 契一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 鉄、コバルト、ニッケルの内少なくと
も、一種を含む金属ハロゲン化物蒸気を還元ガスで気相
還元して得られた金属磁性粉に酸素含有ガスを接触させ
る安定化処理を施して金属磁性粉表面に酸化皮膜を形成
し、次いで不活性ガス雰囲気下において安定化処理後の
金属磁性粉をクロム化合物を溶解した水溶液中に浸漬分
散させ、その表面にクロム酸化物皮膜を形成することを
特徴とする耐食性に優れた金属磁性粉の製造方法。 - 【請求項2】 前記水溶液中のクロム化合物の濃度が
0.05〜0.20モル/lであることを特徴とする請
求項1に記載の耐食性に優れた金属磁性粉の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4180081A JPH0625704A (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 耐食性に優れた金属磁性粉の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4180081A JPH0625704A (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 耐食性に優れた金属磁性粉の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0625704A true JPH0625704A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=16077127
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4180081A Pending JPH0625704A (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 耐食性に優れた金属磁性粉の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0625704A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6391084B1 (en) * | 1998-07-27 | 2002-05-21 | Toho Titanium Co., Ltd. | Metal nickel powder |
| JP2018037635A (ja) * | 2016-08-30 | 2018-03-08 | サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. | 磁性体組成物、インダクタおよび磁性体本体 |
-
1992
- 1992-07-07 JP JP4180081A patent/JPH0625704A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6391084B1 (en) * | 1998-07-27 | 2002-05-21 | Toho Titanium Co., Ltd. | Metal nickel powder |
| EP1025936A4 (en) * | 1998-07-27 | 2004-11-03 | Toho Titanium Co Ltd | METAL NICKEL POWDER |
| JP2018037635A (ja) * | 2016-08-30 | 2018-03-08 | サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. | 磁性体組成物、インダクタおよび磁性体本体 |
| CN107785149A (zh) * | 2016-08-30 | 2018-03-09 | 三星电机株式会社 | 磁性组合物、包括磁性组合物的磁性主体和电感器 |
| KR20190057244A (ko) * | 2016-08-30 | 2019-05-28 | 삼성전기주식회사 | 자성체 조성물 및 이를 포함하는 인덕터 |
| US10497505B2 (en) | 2016-08-30 | 2019-12-03 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Magnetic composition and inductor including the same |
| US11367558B2 (en) | 2016-08-30 | 2022-06-21 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Magnetic composition and inductor including the same |
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