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JPH06176909A - 強磁性金属粉末及びそれを用いた磁気記録媒体 - Google Patents

強磁性金属粉末及びそれを用いた磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH06176909A
JPH06176909A JP4351377A JP35137792A JPH06176909A JP H06176909 A JPH06176909 A JP H06176909A JP 4351377 A JP4351377 A JP 4351377A JP 35137792 A JP35137792 A JP 35137792A JP H06176909 A JPH06176909 A JP H06176909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
ferromagnetic metal
magnetic
metal powder
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4351377A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Ryomo
克己 両毛
Akihiro Matsufuji
明博 松藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP4351377A priority Critical patent/JPH06176909A/ja
Publication of JPH06176909A publication Critical patent/JPH06176909A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保存性および磁気特性の優れた強磁性金属粉
末、および磁気記録媒体の保存性に優れ、高出力、高密
度記録と走行耐久性の極めて優れた磁気記録媒体を提供
すること。 【構成】 鉄を主体とする強磁性金属粉末において、該
強磁性金属粉末中のαFe、FeO及びFe2 3 の合
計量に対する該αFeは、57〜81重量%であり、該
FeOは12〜27重量%であり、該Fe2 3 は6〜
28重量%であることを特徴とする強磁性金属粉末、お
よび非磁性支持体上に強磁性粉末及び結合剤を主体とす
る磁性層を有する磁気記録媒体において、該強磁性粉末
が前記強磁性金属粉末であることを特徴とする磁気記録
媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強磁性金属粉末及び該
強磁性金属粉末を有する磁性層と非磁性支持体からなる
磁気記録媒体に関するものであり、更に詳しくは、磁気
記録媒体の保存性を改良し、高出力でかつ走行耐久性に
優れた磁性層を有する磁気記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般にオーディオ用、ビデオ用、コンピ
ュータ用(ディスク、メモリーテープ)等の磁気記録媒
体として、強磁性粉末を結合剤( バインダー) 中に分散
させた磁性層を非磁性支持体上に設けた磁気記録媒体が
用いられている。従来これらの磁気記録媒体は、磁性層
として強磁性粉末、結合剤、研磨剤、潤滑剤等を含むも
のが使用されてきた。
【0003】近年、これらの磁気記録媒体は高密度記録
が要求され、磁気記録媒体表面の超平滑化などにより再
生出力/雑音の高出力化や低雑音化、強磁性粉末の微粒
子化、金属(メタル)粉末化、高充填化、磁気記録媒体
の薄手化が要求されてきている。また、記録密度の向上
や高画質化のためにはVTRでの磁気記録媒体への書き
込み速度や呼び込み速度の短縮化や記録方式(アナログ
方式からデジタル方式)の変更、記録幅の減少(5〜2
0nm)や記録最短波長の減少(0.1〜0.9μm)
が必要で、ヘリカルスキャンVTRにおいてはヘッドシ
リンダー速度が3600rpm以上、またテープとヘッ
ドとの相対速度20m/秒をはるかに越えるようになて
きている。このような高出力・低ノイズを磁気記録媒体
に持たせるためには、強磁性粉末の残留磁束密度(B
r)、飽和磁束密度(Bm)、抗磁力(Hc)の向上が
不可欠であり、この目的の為に強磁性粉末として強磁性
金属粉末が用いられている。
【0004】しかし、これらの磁気記録媒体の大きな問
題は、強磁性金属粉末を使用するための保存性である。
強磁性金属粉末は確かに残留磁束密度(Br)、飽和磁
束密度(Bm)、抗磁力(Hc)の向上をもたらし、磁
気記録媒体の高出力・低ノイズを実現できるが、金属粉
末であるために空気中の酸素により常に酸化され易い状
態にある。また大気中の硫黄酸化物、窒素酸化物、亜硫
酸化合物等によっても絶えず酸化される懸念がある。ま
た、高密度記録化のために薄手化、超平滑化を達成しよ
うとした時、強磁性金属粉末の酸化が促進され、生成し
た酸化物はVTRのヘッドや走行系の摩擦係数を上げて
しまう。摩擦係数が上昇した磁性層では表層が更に削れ
ヘッドが汚れる。また、強磁性粉末酸化による磁気性能
低下により磁気記録媒体の出力低下や走行耐久性の低下
を引き起こすという問題があった。
【0005】強磁性金属粉末の酸化に対する有効な手段
は、多量の結合剤で強磁性粉末を覆う、多量の潤滑剤で
強磁性粉末の表面を覆う等の手段である。また生成した
酸化物によるVTRでの汚れを防止するための手段は、
研磨材を多量に添加することであった。しかし、これら
対処手段は、またも弊害として潤滑剤によるヘッド汚
れ、研磨剤による充填度低下等が現れ、依然として出力
低下、走行耐久性は解決できないという問題があった。
【0006】また、急速に酸化して全組成が酸化物にな
るのを防止するために、雰囲気の酸素分圧を徐々に高め
るなどの方法により、金属粒子表面に薄い酸化被膜を形
成するいわゆる徐酸化法を用いる方法もあるが、上記問
題を解決するには充分ではない。即ち、上記問題を解決
できる強磁性金属粉末の改良が望まれているが、未だに
有効な手段が見出せないでいた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保存性およ
び磁気特性の優れた強磁性金属粉末、および磁気記録媒
体の保存性に優れ、高出力、高密度記録と走行耐久性の
極めて優れた磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、鉄を主
体とする強磁性金属粉末において、該強磁性金属粉末中
のαFe、FeO及びFe2 3 の合計量に対する該α
Feは、57〜81重量%であり、該FeOは12〜2
7重量%であり、該Fe2 3 は6〜28重量%である
ことを特徴とする強磁性金属粉末により達成される。ま
た、本発明の目的は、非磁性支持体上に強磁性粉末及び
結合剤を主体とする磁性層を有する磁気記録媒体におい
て、該強磁性粉末が前記強磁性金属粉末であることを特
徴とする磁気記録媒体により達成できる。
【0009】すなわち、本発明の強磁性金属粉末は、従
来とは異なる特定の酸化鉄組成を有するαFeに関する
ものであり、特にFeOおよびFe2 3 の含有量を特
定範囲に制御したものである。即ち、本発明の強磁性金
属粉末は、少なくともαFe、FeO及びFe2 3
3成分からなる。そして、αFe、FeO及びFe2
3 の3成分の合計量に対し、該αFeは、57〜81重
量%、好ましくは60〜75重量%、特に好ましくは6
2〜73重量%の範囲であり、該FeOは12〜27重
量%、好ましくは15〜25重量%、特に好ましくは1
7〜23重量%の範囲であり、該Fe2 3 は6〜28
重量%、好ましくは8〜25重量%、特に好ましくは1
0〜23重量%の範囲に制御される。該αFe強磁性金
属粉末組成において、αFeが81重量%より大きい
と、またはFeOが27重量%より大きいと、またはF
2 3 が28重量%より大きいと酸化され易くなり経
時安定性が十分でなくなり、αFeが57重量%より小
さいと、またはFeOが12重量%より小さいと、また
はFe2 3 が6重量%より小さいと十分な磁気特性が
得られない。
【0010】言い換えると、本発明の強磁性金属粉末組
成において、FeOとFe2 3 の含量、特にFeOの
含量を特定範囲に制御したことにより、該強磁性金属粉
末の酸化安定性すなわち酸化防止機能を良好にし、且つ
磁気特性及び耐久性を共に良好にするものである。αF
e成分の表層に本組成のFeOとFe2 3 を付与する
ことは金属鉄のもつ柔らかさを補強して耐久性を持たせ
ると共に経時安定性を改善し、且つその酸化防止に最適
な組成を有した強磁性金属粉末を磁性層に含有させるこ
とにより、最も高出力が得られ、かつ走行耐久性に優れ
た磁気記録媒体を提供できる。
【0011】これは、αFeとFe2 3 の間の酸化状
態にあるFeOを上記範囲で含ませたことにより、強磁
性金属粉末の磁気特性を確保しつつ、金属鉄の急激な酸
化を防止し、より金属鉄を酸化し難くしているものと考
えられる。従来のαFe粉末では、金属鉄を調製後、徐
酸化処理を施して、表面に酸化鉄層を形成せしめるが、
通常の処理では、鉄の酸化度は最終的なFe2 3 (即
ち、3価)にまで行くものと考えられ、FeO(即ち2
価)で留まっている酸化鉄は本発明に比べ少ないものと
考えられる。
【0012】本発明において、FeOとFe2 3 の存
在形態は特に制限されず、マグネタイト(Fe3 4
として含有されていてもよい。これらαFe、FeOと
Fe2 3 の3成分の比率は、ICPや原子吸光測定
機、酸化還元滴定法で求めることができる。例えば、本
発明の強磁性金属粉末の3成分の組成は、以下のように
して求めることができる。
【0013】先ず、原子吸光法などにより強磁性金属粉
末の全Feを求める。また、Feの全量が金属鉄αFe
である場合の磁気特性(飽和磁化σS )が理論的に分か
っているから、強磁性金属粉末のσS から計算でαFe
の比率を求めることができる。次に酸化還元滴定によ
り、FeOに対応する2価の鉄及びαFeに対応する0
価の鉄の量を求める。
【0014】以上の全鉄量、αFeの量、FeO及びα
Feの合計量から計算により、Feは全てαFe、Fe
OもしくはFe2 3 であるとして、残りのFe2 3
の量も求めることができる。本発明の強磁性金属粉末を
製造する手段は、特に制限はない。本発明の強磁性金属
粉末の好ましい製造法は、まず従来公知の製造方法によ
り金属鉄を調製し、次いで、通常の徐酸化処理を行った
後で、酸素濃度が一定の雰囲気中に温度を掛けてアニー
ル処理をして、粉末の最表面のFe2 3 の内部にFe
Oの層を形成する方法が挙げられる。
【0015】ここで、アニール処理の条件において、酸
素濃度としては、1〜20%、好ましくは5〜10%、
特に好ましくは5〜15%の範囲が挙げられ、温度は、
40〜100℃、好ましくは40〜80℃、、特に好ま
しくは45〜60℃、処理時間は、10時間〜5日間、
好ましくは24〜72時間、特に好ましくは24〜48
時間が挙げられる。
【0016】本発明の強磁性金属粉末の好適な製造方法
としては、次の方法が挙げられる。 (1)針状オキシ水酸化鉄の合成を下式により行う。 Fe2+Cl2 + NaOH→Fe(OH)2 Fe(OH)2 + O2 →FeOOH オキシ水酸化鉄は、原料鉄の種類、アルカリの種類(N
aOH、KOH等)、pH(3〜12)、吹き込み酸素
量、反応温度で制御する。 (2)次に所望により、焼結防止剤としてSi、Al、
Ti、B等の化合物を粒子表面に被着させ、あるいは更
に還元促進剤としてNi、Co、Cu等を用いて、pH
は、9〜13であり、望ましくは約12、温度30〜9
0℃で酸化還元反応を行い、Si、Al等の酸化物を粉
末表面に形成する。 (3)引き続き還元処理を次式に従い行う。
【0017】 乾燥α−FeOOH + 乾燥H2 → αFe (処理温度300〜600℃) (4)次にαFe粒子表面を徐酸化し、酸化物被膜を形
成させる。安定化の方法は、液相安定化法と気相安定化
法がある。いずれも酸素濃度をコントロールした窒素ガ
ス(あるいは空気)を吹き込み主としてFe2 3 酸化
膜を形成させる。ここで、酸素濃度は、10%以下(酸
素分圧は0.15atm以下)、好ましくは、1〜8%
の範囲を使用し、金属鉄100重量部を徐々に均一に酸
化して、107〜110重量部、好ましくは107〜1
09重量部になるように制御することが望ましい。 (5)該酸化膜を形成させた後上記アニール処理を行
い、徐々にFeOを増加形成せしめ、所望の比率に作成
する。その後、粉砕工程を経て製品とする。
【0018】上記(2)において焼結防止剤を使用する
ことにより、強磁性金属粉末中、好ましくは粉末表層に
Siの酸化物および/またはAlの酸化物を形成するこ
とができる。これら酸化物は総和でαFe、FeO及び
Fe2 3 の合計量に対し5〜25重量%、好ましくは
5〜18重量%、特に8〜15重量%含ませることが望
ましい。
【0019】これら酸化物をαFeの表層に配すること
により、金属鉄の柔らかさを補強して耐久性を改善し、
さらに酸化鉄より固いこれらの成分を表面に付与するこ
とにより、酸化防止機能を向上させることができると推
定される。また、本発明の強磁性金属粉末は、上記酸化
物以外に任意の金属成分あるいは非金属成分を包含し得
る。これら任意成分の総和は、αFe、FeO及びFe
2 3 の合計量に対し0〜15重量%、好ましくは2〜
8重量%、特に好ましくは3〜7重量%の範囲で使用で
きる。該任意成分としては、例えば、Ni、Co、Cu
等の還元促進剤が好ましい例として例示でき、またN
a、Ca等を1重量%未満の量で含むことができる。
【0020】本発明の強磁性金属粉末の上記3成分の重
量%比は、αFe、FeO及びFe2 3 の比重で除す
ることにり体積比率でも表示できる。体積比率での好ま
しい態様は、その余の成分の比重により若干変わってく
るが、該3成分の体積の総和を100%として、おおよ
そαFeの体積百分率が40〜60%、FeOの体積百
分率が12〜40%、Fe2 3 の体積百分率が5〜4
0%ほどである。
【0021】また、強磁性金属粉末に含まれる鉄と酸化
鉄の該3成分100重量部に対し、Si及び/もしくは
Alの酸化物およびその余の成分の体積百分率は10〜
40%ほどである。本発明の強磁性金属粉末を調製する
ために適用可能な公知文献として、例えばA.A.V
an der Giesen,IEEE Trans.
Magn.,MAG−9,191(1973)、A.
A.Van der Giesen,et al.,I
EEE Trans.Magn.,MAG−5,317
(1969)、川崎、et al.,IEEE Tr
ans.Magn.,MAG−8,430(196
9)、鈴木、et al.,FERRITES;Pr
oc.548(1982)(針状鉄酸化物の水素還元)
等が例示される。
【0022】本発明の強磁性金属粉末は、比表面積が4
7〜70m2 /g、好ましくは50〜65m2 /g、特
に好ましくは55〜63m2 /g、結晶子サイズは30
0Å以下、好ましくは20〜250Å、特に好ましくは
100〜200Åの範囲である。長軸長は、0.3〜
0.01μm、好ましくは0.25〜0.05μm、特
に好ましくは0.20〜0.10μmで、長軸長/短軸
長は1〜20、好ましくは5〜15、特に好ましくは7
〜10の範囲である。
【0023】また、強磁性金属粉末のσS は、100〜
200emu/g、好ましくは110〜150emu/
g、特に好ましくは115〜140emu/gであり、
抗磁力は、1000〜2500Oe、好ましくは140
0〜2000Oe、特に好ましくは1500〜1800
Oeである。また、非磁性支持体上に本発明の強磁性金
属粉末と結合剤を含む磁性層を設けた本発明の磁気記録
媒体において、好ましくは該磁性層表層における中心線
平均表面粗さ(Ra)(カットオフ値0.25mm)を
1〜4nmとすることにより、高出力で保存性に優れた
磁気記録媒体を提供できる。従来このレベルの表面粗さ
を達成すると、摩擦係数の上昇をもたらし、走行耐久性
に著しい弊害をもたらしていたが、上記に述べたような
本発明の強磁性金属粉末を用いることにより、超平滑な
磁性層を有する磁気記録媒体が得られる。このRaを達
成するため、強磁性金属粉末100重量部に対し、結合
剤を10〜30重量部用いることが望ましい。さらに結
合剤は、官能基含有ポリウレタン、ポリイソシアネート
を少なくとも一つ含むことが望ましい。
【0024】該Raは、JIS−B0601により測定
できる。また、非磁性支持体上に上記の酸化防止能と硬
さを付与した強磁性金属粉末と結合剤を含む磁性層を設
けた磁気記録媒体において、強磁性金属粉末の表層を更
に有機複素環化合物で表面処理することにより、酸化防
止能は更に飛躍的に向上し、高出力で走行耐久性に優れ
る磁気記録媒体を得ることができる。
【0025】有機複素環としては、O、S、Se、Nか
ら選ばれる2つ以上の原子を含むものが挙げられ、例え
ば、テトラアザインデン、ベンゾトリアゾール、ベンゾ
ジアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール等
から選ぶことができ、金属に対する多座配位子をもつ複
素環が好ましい。有機複素環化合物の好ましい具体例と
しては、 (1)ベンゾトリアゾール (2)6−ニトロベンズイミダゾール (3)1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール (4)7−ヒドロキシ−5−メチル−1,3,4,7a
−テトラザインデン (5)ベンゾイミダゾール (6)ベンゾテトラゾール などがある。
【0026】本発明の磁気記録媒体の層構成は、特に制
限されず、任意であり、少なくとも前記本発明の強磁性
金属粉末を含有する層を有していればかまわない。例え
ば、磁性層は、単層でも複層構造でもよく、複層構造の
場合は、本発明の強磁性金属粉末を含有する層は、少な
くとも最上層を含むことが望ましい。また、所望によ
り、非磁性層を磁性層の下層に設ける構成としてもよ
い。
【0027】本発明の磁気記録媒体の磁性層を多層構成
で形成する場合に使用される強磁性粉末としては、γ−
Fe2 3 、Co含有(被着、変性、ドープ)のγ−F
2 3 、Fe3 4 、Co含有(被着、変性、ドー
プ)のFe3 4 、γ−FeOX 、Co含有(被着、変
性、ドープ)のγ−FeOX (X=1.33〜1.5
0)、CrO2 等も使用できるが、特に、α−Fe、C
o、Ni、Fe−Co合金、Fe−Co−Ni合金、F
e−Co−Ni−P合金、Fe−Co−Ni−B合金、
Fe−Ni−Zn合金、Ni−Co合金、Co−Ni−
Fe合金などの強磁性金属微粉末を用いることが好まし
い。
【0028】これら強磁性金属微粉末の粒子サイズは、
約0.005〜1μmの長さで、軸長/軸幅の比は、1
/2〜15/1程度である。また、これらの強磁性金属
微粉末の比表面積は47〜80m2 /gより好ましくは
53〜70m2 /g、抗磁力(Hc)は1250〜25
00Oe、含水率は0.1〜2.0重量%、pHは3〜
11(5g強磁性粉末/100g水)が好ましい。これ
らの強磁性金属粉末の表面に、防錆剤、表面処理剤、分
散剤、潤滑剤、帯電防止剤等をそれぞれの目的の為に分
散に先立って溶剤中で含浸させて吸着させてもよい。
【0029】また、強磁性金属微粉末として、その金属
分は60重量%以上であり、そして金属分の70重量%
以上が少なくとも1種類の強磁性金属粉末あるいは合金
(例、Fe、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co、N
i、Fe−Ni、Co−Ni、Co−Ni−Fe)であ
り、該金属分の40重量%以下、より好ましくは20重
量%以下の範囲で他の成分(例、Al、Si、S、S
c、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、R
h、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、
Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、N
d、B、P)を含むことのある合金や、窒化鉄や炭化鉄
等を挙げることができる。特にこの中で金属鉄の強度を
補うためにAl、Si、Crを単独乃至混合して表層に
設けることが好ましい。また、上記強磁性金属粉末が少
量の水酸化物または酸化物、アルカリ金属元素(Na、
K等)、アルカリ土類金属元素(Mg、Ca、Sr)を
含むものなどであってもよい。これらの強磁性金属微粉
末の製造方法は既に公知であり、本発明で用いる強磁性
金属微粉末の代表例である強磁性合金粉末についてもこ
れら公知の方法に従って、製造することができる。
【0030】即ち、強磁性合金微粉末の製造方法の例と
しては、下記の方法を挙げることができる。 (a)複合有機酸塩(主としてシュウ酸塩)を水素など
の還元性気体で還元する方法。 (b)酸化鉄を水素などの還元性気体で還元してFeあ
るいはFe−Co粒子などを得る方法。 (c)金属カルボニル化合物を熱分解する方法。 (d)強磁性金属の水溶液に水素化ホウ素ナトリウム、
次亜リン酸塩あるいはヒドラジンなどの還元剤を添加し
て還元する方法。 (e)水銀陰極を用い強磁性金属粉末を電解析出させた
のち水銀と分離する方法。 (f)金属を低圧の不活性気体中で蒸発させて微粉末を
得る方法。
【0031】特に本発明において強磁性金属微粉末を使
用する場合に、その形状は特に制限はないが、通常は、
針状、粒状、サイコロ状、米粒状および板状のものなど
が使用され、特に先に述べた針状比のものが好ましい。
また、これら強磁性金属微粉末の針状比は、軸長/軸幅
が4/1〜15/1が特に好ましい。また、これら強磁
性金属微粉末の比表面積は47〜65m2 /gが特に好
ましい。また、これら強磁性金属微粉末の抗磁力は13
00〜1900Oeが特に好ましい。αFeの結晶子サ
イズは100〜300Åが好ましい。さいころ状のもの
としては立方体かもしくは6面体、8面体の形状のもの
が好ましい。板状のものとしては板径/厚みの比が、3
/1〜30/1であるものが好ましい。
【0032】また本発明に使用する強磁性粉末として
は、板状六方晶のバリウムフェライトも使用できる。バ
リウムフェライトの粒子サイズは約0.001〜1ミク
ロンの直径で厚みが直径の1/2〜1/20である。バ
リウムフェライトの比重は4〜6g/ccで、比表面積は
1m2 /g〜70m2 /gである。本発明の磁性層やバ
ック層に使用される結合剤としては、従来公知の熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線硬化型樹
脂、紫外線硬化型樹脂、可視光線硬化型樹脂やこれらの
混合物が使用される。
【0033】熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃
以下、数平均分子量が10000〜300000、重合
度が約50〜2000程度のもので、より好ましくは2
00〜600程度であり、例えば塩化ビニル酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル重合体、塩化ビニル酢酸ビニルビ
ニルアルコール共重合体、塩化ビニル塩化ビニリデン共
重合体、塩化ビニルアクリロニトリル共重合体、アクリ
ル酸エステルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エ
ステル塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステルス
チレン共重合体、メタクリル酸エステルアクリロニトリ
ル共重合体、メタクリル酸エステル塩化ビニリデン共重
合体、メタクリル酸エステルスチレン共重合体、ウレタ
ンエラストマー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニトロセ
ルロース−ポリアミド樹脂、ポリフッカビニル、塩化ビ
ニリデンアクリロニトリル共重合体、ブタジエンアクリ
ロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチ
ラール、セルロース誘導体(セルロースアセテートブチ
レート、セルロースダイアセテート、セルローストリア
セテート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロー
ス、エチルセルロース、メチルセルロース、プロピルセ
ルロース、メチルエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、アセチルセルロース等)、スチレンブタジ
エン共重合体、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、クロロビニルエーテルアクリル酸エステル共重合
体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂及び
これらの混合物等が使用される。
【0034】熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては塗布
液の状態では200000以下の分子量であり、塗布、
乾燥後に加熱加湿することにより、縮合、付加等の反応
により分子量は無限大のものとなる。又、これらの樹脂
のなかで、樹脂が熱分解するまでの間に軟化又は溶融し
ないものが好ましい。具体的には例えばフェノール樹
脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタンポリカーボネート
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリ
コン樹脂、アクリル系反応樹脂(電子線硬化樹脂)、エ
ポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロースメラミン樹
脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポ
リマーの混合物、メタクリル酸塩共重合体とジイソシア
ネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオール
とポリイソシアネートとの混合物、尿素ホルムアルデヒ
ド樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジオール/トリ
フェニルメタントリイソシアネートの混合物、ポリアミ
ン樹脂、ポリイミン樹脂及びこれらの混合物等である。
【0035】これらの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反
応型樹脂は、主たる官能基以外に官能基としてカルボン
酸(COOH)、スルフィン酸、スルフェン酸、スルホ
ン酸(SO3 M)、燐酸(PO(OM)(OM))、ホ
スホン酸、硫酸(OSO3 M)およびこれらのエステル
基等の酸性基(Mは、H、アルカリ金属、アルカリ土類
金属、炭化水素基)、アミノ酸類、アミノスルホン酸
類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類、ア
ルキルベタイン型等の両性類基、アミノ基、イミノ基、
イミド基、アミド基等また、水酸基、アルコキシル基、
チオール基、アルキルチオ基、ハロゲン基(F、Cl、
Br、I)、シリル基、シロキサン基、エポキシ基、イ
ソシアナト基、シアノ基、ニトリル基、オキソ基、アク
リル基、フォスフィン基を通常1種以上6種以内含み、
各々の官能基は樹脂1gあたり1×10-6当量〜1×1
-2当量含む事が好ましい。
【0036】該樹脂の中で特にスルホン酸、燐酸、フォ
スホン酸、エポキシ基、水酸基の少なくとも1つ以上の
官能基を有する樹脂が好ましい。本発明の磁性層及び或
いはバック層に用いるポリイソシアネート化合物として
は、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,
5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の
イソシアネート類、又当該イソシアネート類とポリアル
コールとの生成物、又イソシアネート類の縮合に依って
生成した2〜10量体のポリイソシアネート、またはト
リイソシアネートとポリウレタンとの生成物で末端官能
基がイソシアネートであるもの等を使用することができ
る。これらポリイソシアネート類の平均分子量は、10
0〜20000のものが好適である。これらポリイソシ
アネート化合物の市販されている商品名としては、コロ
ネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロ
ネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートMT
L(日本ポリウレタン(株)、タケネートD−102、
タケネートD−110N、タケネートD−200、タケ
ネートD−202、タケネート300S、タケネート5
00(武田薬品(株)製)、スミジュールT−80、ス
ミジュール44S、スミジュールPF、スミジュール
L、スミジュールN、デスモジュールL、デスモジュー
ルIL、デスモジュールN、デスモジュールHL、デス
モジュールT65、デスモジュール15、デスモジュー
ルR、デスモジュールRF、デスモジュールSL、デス
モジュールZ4273(住友バイエル社製)等があり、
これらを単独若しくは硬化反応性の差を利用して二つ若
しくはそれ以上の組み合わせによって使用することがで
きる。又、硬化反応を促進する目的で、水酸基(ブタン
ジオール、ヘキサンジオール、分子量が1000〜10
000のポリウレタン、水等)、アミノ基(モノメチル
アミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン等)を有す
る化合物や金属酸化物の触媒や鉄アセチルアセトネート
等の触媒を併用する事も出来る。これらの水酸基やアミ
ノ基を有する化合物は多官能である事が望ましい。これ
らのポリイソシアネートは磁性層、バック層とも結合剤
樹脂とポリイソシアネートの総量100重量部あたり2
〜70重量部で使用することが好ましく、より好ましく
は5〜50重量部である。これらの例示は、特開昭60
−131622号、特開昭61−74138号等の公報
において示されている。
【0037】これらの結合剤の単独又は組合わされたも
のが使われ、ほかに添加剤が加えられる。磁性層の強磁
性粉末と結合剤との混合割合は重量比で強磁性粉末10
0重量部に対して結合剤3〜300重量部の範囲で使用
される。バック層の微粉末と結合剤の混合割合は重量比
で微粉末100重量部に対して結合剤8〜150重量部
の範囲で使用される。添加剤としては、カーボンブラッ
ク、研磨剤、潤滑剤、分散剤・分散助剤、防黴剤、帯電
防止剤、酸化防止剤、溶剤等が加えられる。
【0038】本発明の磁性層とバック層に使用されるカ
ーボンブラックとしてはゴム用ファーネス、ゴム用サー
マル、カラー用ブラック、アセチレンブラック等を用い
ることができる。これらカーボンブラックはテープの帯
電防止、遮光、摩擦係数調節、耐久性向上等を目的とし
て使用される。これらカーボンブラックの米国における
略称の具体例をしめすと、SAF 、ISAF、IISAF 、T 、HA
F 、SPF 、FF、FEF 、HMF 、GPF 、APF 、SRF 、MPF 、
ECF 、SCF 、CF、FT、MT 、HCC 、HCF 、MCF 、LFF 、
RCF 等があり、米国のASTM規格のD-1765-82aに分類され
ているものを使用することができる。本発明に使用され
るこれらカーボンブラックの平均粒子サイズは5 〜1000
nm( 電子顕微鏡) 、窒素吸着法比表面積は1〜800m
2 /g、pHは4〜11(JIS規格K-6221-1982 法)、ジブ
チルフタレート(DBP) 吸油量は10〜800ml/100g(JI
S 規格K-6221-1982 法) である。本発明に使用されるカ
ーボンブラックのサイズは、塗布膜の表面電気抵抗を下
げる目的で5 〜100nm のカーボンブラックを、また塗布
膜の強度を制御するときに50〜1000nmのカーボンブラッ
クを使用することができる。また塗布膜の表面粗さを制
御する目的でスペーシングロス減少のための平滑化のた
めにより微粒子のカーボンブラック(100nm未満) を、粗
面化して摩擦係数を下げる目的で粗粒子のカーボンブラ
ック(100nm以上) を用いる。このようにカーボンブラッ
クの種類と添加量は磁気記録媒体に要求される目的に応
じて使い分けられる。
【0039】また、これらのカーボンブラックを、後述
の分散剤などで表面処理したり、樹脂でグラフト化して
使用してもよい。また、カーボンブラックを製造すると
きの炉の温度を2000℃以上で処理して表面の一部をグラ
ファイト化したものも使用できる。また、特殊なカーボ
ンブラックとして中空カーボンブラックを使用すること
もできる。
【0040】これらのカーボンブラックは磁性層の場
合、強磁性粉末100 重量部に対して0.1 〜20重量部で用
いることが望ましく、また、バック層の場合は、樹脂1
00重量部に対し20〜400重量部で用いることが望
ましい。本発明に使用できるカーボンブラックは、例え
ば、『カーボンブラック便覧』、カーボンブラック協会
編(昭和46年発行) を参考にすることができる。これら
カーボンブラックの例示は米国特許4539257号明
細書、同4614685号明細書、特開昭61−924
24号公報、特開昭61−99927号公報等に記載さ
れている。
【0041】本発明の磁性層もしくはバック層で用いら
れる研磨材は磁気テープの耐久性を向上させるために用
いられ、一般的に研磨作用もしくは琢磨作用をもつ材料
で、α−アルミナ、γ−アルミナ、α,γ−アルミナ、
熔融アルミナ、酸化クロム、ダイアモンドのうち少なく
とも一種以上を用いることが好ましい。これ以外の研磨
材として、炭化珪素、酸化クロム、酸化セリウム、コラ
ンダム、α−酸化鉄、ザクロ石、エメリー(主成分:コ
ランダムと磁鉄鉱)、ガーネット、珪石、窒化珪素、窒
化硼素、炭化モリブデン、炭化硼素、炭化タングステ
ン、チタンカーバイド、トリポリ、珪藻土、ドロマイト
等で、主としてモース硬度6以上の材料を1内至4種迄
の組合わせで使用することが好ましい。これらの研磨材
は平均粒子サイズが0.005〜5ミクロンの大きさの
ものが使用され、特に好ましくは0.01〜2ミクロン
である。これらの研磨材は磁性層の場合、強磁性粉末1
00重量部に対して0.01〜20重量部の範囲で添加
される。また、バック層の場合、非磁性粉体100重量
部に対して0.01〜5重量部で用いることが望まし
い。これらの具体例としては、住友化学(株)製のAK
P1、AKP15、AKP20、AKP30、AKP5
0、AKP80、Hit50、Hit100等が挙げら
れる。これらについては特公昭52−28642等に記
載されている。
【0042】本発明の磁性層およびもしくはバック層に
使用される粉末状潤滑剤としては、グラファイト、二硫
化モリブデン、窒化硼素、弗化黒鉛、炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、酸化珪素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
錫、二硫化タングステン等の無機微粉末、アクリルスチ
レン系樹脂微粉末、ベンゾグアナミン系樹脂微粉末、メ
ラミン系樹脂微粉末、ポリオレフィン系樹脂微粉末、ポ
リエステル系樹脂微粉末、ポリアミド系樹脂微粉末、ポ
リイミド系樹脂微粉末、ポリ弗化エチレン系樹脂微粉末
等の樹脂微粉末等がある。
【0043】また有機化合物系潤滑剤としては、シリコ
ンオイル(ジアルキルポリシロキサン、ジアルコキシポ
リシロキサン、フェニルポリシロキサン、フルオロアル
キルポリシロキサン(信越化学製KF96、KF69
等)、脂肪酸変性シリコンオイル、フッ素アルコール、
アルカン(流動パラフィン)、ポリオレフィン(ポリエ
チレンワックス、ポリプロピレン等)、ポリグリコール
(エチレングリコール、ポリエチレンオキシドワックス
等)、テトラフルオロエチレンオキシドワックス、ポリ
テトラフルオログリコール、パーフルオロアルキルエー
テル、パーフルオロ脂肪酸、パーフルオロ脂肪酸エステ
ル、パーフルオロアルキル硫酸エステル、パーフルオロ
アルキルスルホン酸エステル、パーフルオロアルキルベ
ンゼンスルホン酸エステル、パーフルオロアルキル燐酸
エステル等(例えば、クライトックス等)のフッ素や珪
素を導入した化合物、アルキル硫酸エステル、アルキル
スルホン酸エステル、アルキルホスホン酸トリエステ
ル、アルキルホスホン酸モノエステル、アルキルホスホ
ン酸ジエステル、アルキル燐酸エステル、琥珀酸エステ
ル等の有機酸および有機酸エステル化合物、トリアザイ
ンドリジン、テトラアザインデン、ベンゾトリアゾー
ル、ベンゾジアゾール、EDTA、等の窒素、硫黄を含
む複素(ヘテロ)環化合物、炭素数10〜40の一塩基
性脂肪酸と炭素数2〜40個の一価のアルコールもしく
は二価のアルコール、三価のアルコール、四価のアルコ
ール、六価のアルコールのいずれか1つもしくは2つ以
上とから成る脂肪酸エステル類、炭素数10個以上の一
塩基性脂肪酸と該脂肪酸の炭素数と合計して炭素数が1
1〜70個と成る一価〜六価のアルコールから成る脂肪
酸エステル類、炭素数8〜40の脂肪酸或いは脂肪酸ア
ミド類、脂肪酸アルキルアミド類、脂肪族アルコール類
も使用できる。これらの炭素は任意の場所で分岐してい
ても良い。分岐の場所としては、イソや2、3位分岐が
好ましい。
【0044】これら化合物の具体的な例としては、カプ
リル酸ブチル、カプリル酸オクチル、ラウリン酸エチ
ル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸オクチル、ミリスチ
ン酸エチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチ酸オクチ
ル、ミリスチン酸2エチルヘキシル、パルミチン酸エチ
ル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸オクチル、パル
ミチン酸2エチルヘキシル、ステアリン酸エチル、ステ
アリン酸ブチル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン
酸オクチル、ステアリン酸2エチルヘキシル、ステアリ
ン酸アミル、ステアリン酸イソアミル、ステアリン酸2
エチルペンチル、ステアリン酸2ヘキシルデシル、ステ
アリン酸イソトリデシル、ステアリン酸アミド、ステア
リン酸アルキルアミド、ステアリン酸ブトキシエチル、
アンヒドロソルビタンモノステアレート、アンヒドロソ
ルビタンジステアレート、アンヒドロソルビタントリス
テアレート、アンヒドロソルビタンテトラステアレー
ト、オレイルオレート、オレイルアルコール、ラウリル
アルコール、モンタンワックス、カルナウバワックス等
が有り単独若しくは組合わせ使用出来る。
【0045】また本発明に使用される潤滑剤としては所
謂潤滑油添加剤も単独若しくは組合わせで使用出来、防
錆剤として知られている酸化防止剤(アルキルフェノー
ル、ベンゾトリアジン、テトラアザインデン、スルファ
ミド、グアニジン、核酸、ピリジン、アミン、ヒドロキ
ノン、EDTA等の金属キレート剤)、錆どめ剤(ナフ
テン酸、アルケニルコハク酸、燐酸、ジラウリルフォス
フェート等)、油性剤(ナタネ油、ラウリルアルコール
等)、極圧剤(ジベンジルスルフィド、トリクレジルフ
ォスフェート、トリブチルホスファイト等)、清浄分散
剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、泡どめ剤等があ
る。これらの潤滑剤は複合化させて使用てもよく1分子
中にこれらの特性基を2つ以上導入したものでもよい。
例えば、弗素基導入脂肪酸、弗素基導入脂肪酸エステ
ル、シロキサン導入脂肪酸、シロキサン導入脂肪酸エス
テル等が挙げられる。これらの潤滑剤は磁性層およびも
しくはバック層の結合剤100重量部に対して0.01
〜30重量部の範囲で添加される。
【0046】本発明に使用する分散剤、分散助剤として
は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライ
ジン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸、ベ
ヘン酸、マレイン酸、フタル酸等の炭素数2〜40個の
脂肪酸(R1 COOH、R1 は炭素数1〜39個のアル
キル基、フェニル基、アラルキル基)、前記の脂肪酸の
アルカリ金属(Li、Na、K等)またはアルカリ土類
金属(Mg、Ca、Ba等)、NH4 + 、Cu、Pb等
から成る金属石鹸(オレイン酸銅)、脂肪酸アミド;レ
シチン(大豆油レシチン)等が使用される。この他に炭
素数4〜40の高級アルコール(ブタノール、オクチル
アルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコ
ール、セチルアルコール、イソセチルアルコール)及び
これらの硫酸エステル、スルホン酸、フェニルスルホン
酸、アルキルスルホン酸、スルホン酸エステル、燐酸モ
ノエステル、燐酸ジエステル、燐酸トリエステル、アル
キルホスホン酸、フェニルホスホン酸、アミン化合物等
も使用可能である。また、ポリエチレングリコール、ポ
リエチレンオキサイド、スルホ琥珀酸、スルホ琥珀酸金
属塩、スルホ琥珀酸エステル等も使用可能である。これ
らの分散剤は通常一種類以上で用いられ、一種類の分散
剤は結合剤100重量部に対して0.005〜20重量
部の範囲で添加される。これら分散剤の使用方法は、強
磁性粉末や非磁性粉末の表面に予め被着させても良く、
また分散途中で添加してもよい。このようなものは、例
えば特公昭39−28369号公報、特公昭44−17
945号公報、特公昭48−15001号公報、米国特
許3387993号明細書、同3470021号明細書
等に於いて示されている。
【0047】本発明に用いる防黴剤としては、2−(4
−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、N−(フルオロ
ジクロロメチルチオ)−フタルイミド、10,10′−
オキシビスフェノキシサルシン、2,4,5,6−テト
ラクロロイソフタロニトリル、P−トリルジヨードメチ
ルスルホン、トリヨードアリルアルコール、ジヒドロア
セト酸、フェニルオレイン酸水銀、酸化ビス(トリブチ
ル錫)、サリチルアニライド等がある。
【0048】このようなものは、例えば「微生物災害と
防止技術」1972年工学図書、「化学と工業」32,
904(1979)等に於いて示されている。これらの
防黴剤は、結合剤100重量部に対して0.005〜2
0重量部の範囲で使用される。本発明に用いるカーボン
ブラック以外の帯電防止剤としてはグラファイト、変性
グラファイト、カーボンブラックグラフトポリマー、酸
化錫−酸化アンチモン、酸化錫、酸化チタン−酸化錫−
酸化アンチモン、等の導電性粉末;サポニン等の天然界
面活性剤;アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グ
リシドール系、多価アルコール、多価アルコールエステ
ル、アルキルフェノールEO付加体等のノニオン界面活
性剤;高級アルキルアミン類、環状アミン、ヒダントイ
ン誘導体、アミドアミン、エステルアミド、第四級アン
モニウム塩類、ピリジンそのほかの複素環類、ホスホニ
ウムまたはスルホニウム類、等のカチオン界面活性剤;
カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、燐酸、硫酸エス
テル基、ホスホン酸エステル、燐酸エステル基などの酸
性基を含むアニオン界面活性剤;アミノ酸類;アミノス
ルホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステ
ル類、アルキルベタイン型等の両性界面活性剤等が使用
される。これらの界面活性剤は単独または混合して添加
しても良い。また、磁気記録媒体におけるこれらの界面
活性剤の使用量は、強磁性粉末100重量部当たり0.
01〜10重量部である。また、バック層での使用量は
結合剤100重量部当たり0.01〜30重量部であ
る。これらは帯電防止剤として用いられるものである
が、時としてそのほかの目的、例えば分散、磁気特性の
改良、潤滑性の改良、塗布助剤、湿潤剤、硬化促進剤、
分散促進剤として適用される場合もある。
【0049】本発明の分散、混練、塗布の際に使用する
有機溶媒としては、任意の比率でアセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、イソホロン、テトラヒドロフラン等のケトン系;メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イ
ソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチル
シクロヘキサノールなどのアルコール系;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプ
ロピル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテ
ル等のエステル系;ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエ
チルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼ
ン、スチレンなどのタール系(芳香族炭化水素);メチ
レンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、ク
ロロホルム、エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼ
ン等の塩素化炭化水素、N,N−ジメチルホルムアルデ
ヒド、ヘキサン等のものが使用できる。これらの溶媒は
通常任意の比率で2種以上で用いる。また1重量%以下
の量で微量の不純物(その溶媒自身の重合物、水分、原
料成分等)を含んでもよい。これらの溶剤は磁性層形成
塗料もしくはバック層形成塗料、下塗液の合計固形分1
00重量部に対して100〜200000重量部で用い
られる。好ましい磁性層形成塗料の固形分率は5〜40
重量%である。また、バック層形成塗料の好ましい固形
分率は5〜30重量%である。有機溶媒の代わりに水系
溶媒(水、アルコール、アセトン等)を使用することも
できる。
【0050】磁性層やバック層の形成は、上記の組成な
どを任意に組合せて有機溶媒に単独もしくは複合して含
浸、溶解、混合、分散、混練、希釈を任意の順序で組合
せて塗布溶液を作成して非磁性支持体上に塗布・乾燥・
配向する。テープもしくはディスクとして使用する場合
には、非磁性支持体の厚み2.5〜500μm程度、好
ましくは3〜100μm程度が良い。
【0051】素材としては、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリア
ミド等のプラスチックが好ましい。これら支持体は塗布
に先立って、コロナ放電処理、プラズマ処理、下塗処
理、熱処理、除塵埃処理、金属蒸着処理、アルカリ処理
を行ってもよい。これら支持体に関しては、例えば、西
独特許3338854A明細書、特開昭59−1169
26号公報、米国特許4388368号明細書;三石幸
夫著、「繊維と工業」31巻 p50〜55、1975
年などに記載されている。ビデオテープ等の場合、これ
ら支持体の中心線平均表面粗さは、0.1〜30nm
(カットオフ値0.25mm)が好ましい。またこれら
支持体のヤング率(F5値)は目的に応じて、巾方向、
長手方向とも2〜100Kg/mm2 を選択することが
できる。
【0052】分散、混練の方法には特に制限はなく、ま
た各成分の添加順序(樹脂、粉体、潤滑剤、溶媒等)、
分散・混練中の添加位置、同一原料の分割添加、分散温
度(0〜80℃)、湿度などは適宜選定することができ
る。磁性層形成塗料およびバック層形成塗料の調製に
は、通常の混練機、例えば、二本ロールミル、三本ロー
ルミル、ボールミル、ペブルミル、トロンミル、サンド
グラインダー、ゼグバリ(Szegvari)、アトラ
イター、高速インペラー、分散機、高速ストーンミル、
高速度衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサ
ー、リボンブレンダー、コニーダー、インテンシブミキ
サー、タンブラー、ブレンダー、ディスパーザー、ホモ
ジナイザー、単軸スクリュー押し出し機、二軸スクリュ
ー押し出し機、及び超音波分散機などを用いることがで
きる。通常分散・混練にはこれらの分散・混練機を複数
備え、連続的に処理を行う。混練分散に関する技術の詳
細は、T.C.PATTON著(テー.シー.パット
ン)“ Paint Flow and PigmentDispersion" (ペイン
ト フロー アンド ピグメント ディスパージョン)
1964年John Wiley & Sons 社発行(ジョン ウイリ
ー アンド サンズ)や田中信一著「工業材料」25巻
37(1977)などや当該書籍の引用文献に記載され
ている。これら分散、混練の補助材料として分散・混練
を効率よく進めるため、球相当径で10cmφ〜0.0
5mmφの径のスチールボール、スチールビーズ、セラ
ミックビーズ、ガラスビーズ、有機ポリマービーズを用
いることができる。またこれら材料は球形に限らない。
また、米国特許第2581414号及び同第28551
56号などの明細書にも記載がある。本発明においても
上記の書籍や当該書籍の引用文献などに記載された方法
に準じて混練分散を行い磁性塗料およびバック層塗料を
調製することができる。硬化剤や一部添加剤(強磁性粉
末と反応性の高い脂肪酸、燐酸、ホスホン酸、スルホン
酸、及びこれらのエステル類)は、塗布直前にミキシン
グバルブ等の添加機を用いて、塗布液に添加してもよ
い。
【0053】支持体上へ前記の磁性塗料ならびにバック
層塗料を塗布する方法としては、塗布液の粘度を1〜2
0000センチストークス(25℃)に調製し、エアー
ドクターコート、ブレードコート、エアナイフコート、
スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、
トランスファーロールコート、グラビアコート、キスコ
ート、キャストコート、スプレイコート、ロッドコー
ト、正回転ロールコート、カーテンコート、押出しコー
ト、バーコート、エクストルージョンコート等が利用出
来、その他の方法も可能であり、これらの具体的説明は
浅倉書店発行の「コーテイング工業」253頁〜277
頁(昭和46.3.20.発行)に詳細に記載されてい
る。
【0054】これら塗布液の塗布の順番は任意に選択で
き、また所望の液の塗布の前に下塗り層あるいは支持体
との密着力向上のためにコロナ放電処理を等を行っても
良い。また磁性層もしくはバック層を多層で構成したい
ときは、同時多層塗布、逐次多層塗布等を行ってもよ
い。これらは、例えば、特開昭57−123532号公
報、特公昭62−37451号公報等に示されている。
【0055】このような方法により、支持体上に約1〜
100μm(固形分で0.1〜50g/m2 )厚みほど
で塗布された磁性塗料は必要により層中の強磁性粉末を
直ちに20℃〜130℃で多段階で乾燥しながら500
〜5000G程で所望の方向(垂直、長手、幅、ランダ
ム、斜め等)へ配向させる処理、すなわち磁場配向処理
を施した後、形成した磁性層を0.1〜10μm厚みに
乾燥する。このときの支持体の搬送速度は、通常10m
/分〜900m/分で行われ、複数の乾燥ゾーンで乾燥
温度を20℃〜130℃で制御し塗布膜の残留溶剤量を
0.01〜40mg/m2 とする。
【0056】本発明では、このあとスーパーカレンダー
処理を磁気記録媒体に施し、表面平滑化加工を施し、磁
性層とバック層の中心線平均表面粗さを所望の値に調整
し、さらに所望の形状に裁断して、本発明の磁気記録媒
体を製造する。このときスーパーカレンダー処理は、対
向の金属ロールを用いることが好ましい。このとき磁気
記録媒体の処理する搬送速度は通常10m/分〜900
m/分で行われ、通常2回以上の多段の金属ロールで処
理し、その成形温度は50〜130℃で行うことが好ま
しい。その余の処理は金属ロールと超硬度プラスチッ
ク、超硬度プラスチック同士の組合せを用いてもよい。
カレンダー処理後、通常、硬化処理を行う。
【0057】本発明の磁気記録媒体の製造においては、
粉体の予備処理・表面処理、混練・分散、塗布・配向・
乾燥、カレンダー処理、硬化処理(熱処理、放射線照射
(EB)処理)、裁断、バーニッシュ処理、拭き取り処
理および巻き取りの工程を連続して行う事が望ましい。
また特公昭41−13181号公報にしめされる方法は
この分野における基本的、かつ重要な技術と考えられて
いる。但し、処理を行う順序は、上記順序に限定するも
のではない。
【0058】本発明においては、このように作成した磁
気記録媒体をスリッター等の通常の裁断機等を使用して
通常の条件で所望の形状に裁断した後、プラスチックや
金属のリールに巻き取る。巻き取る直前ないしそれ以前
の工程において磁気記録媒体(磁性層、バック層、エッ
ジ端面、ベース面)をバーニッシュおよび/またはクリ
ーニングを行うことが望ましい。バーニッシュは磁気記
録媒体を具体的にサファイア刃、剃刀刃、超硬材料刃、
ダイヤモンド刃、セラミック刃のような硬い材料により
磁気記録媒体表面の突起部分をそぎおとし、平滑にす
る。これら材料のモース硬度は8以上が好ましいが、特
に制限はなく突起を除去できるものであれば良い。これ
ら材料の形状は特に刃である必要はなく、角型、丸型、
ホイール(回転する円筒形状の周囲にこれらの材質を付
与しても良い)のような形状でも使用できる。また磁気
記録媒体のクリーニングは、磁気記録媒体表面の汚れや
余分な潤滑剤を除去する目的で磁気記録媒体表層を不織
布などで磁性層面、バック層面、エッジ端面、バック側
のベース面をワイピングすることにより行う。このよう
なワイピングの材料としては、例えば日本バイリーン製
の各種バイリーンや東レ製のトレシー、エクセーヌ、商
品名キムワイプ、富士写真フィルム製各種研磨テープ、
また不織布としてナイロン製不織布、ポリエステル製不
織布、レーヨン製不織布、アクリロニトリル製不織布、
混紡不織布等、ティッシュペーパー等が使用できる。こ
れらは、特開平1−201824号公報等に記載されて
いる。
【0059】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明する。ここに示す成分、割合、操作順序等は本発明の
精神から逸脱しない範囲において変更しうるものである
ことは本業界に携わるものにとっては容易に理解される
ことである。従って、本発明は下記の実施例に制限され
るべきではない。尚、実施例及び比較例中の部は重量部
をしめす。
【0060】強磁性金属粉末の調製 〔実施例1−1〕 (1)針状オキシ水酸化鉄の合成を下式により行った。 Fe2+Cl2 + NaOH→Fe(OH)2 (pH1
0) Fe(OH)2 + O2 →FeOOH (反応温度30〜50℃) (2)焼結防止剤として硫酸アルミおよび珪酸ソーダを
粒子表面に被着させ、かつ還元促進剤としてNi、Co
を用いて、pH12、温度40℃で酸化還元反応を行
い、SiOX 及びAlOX (X=1〜3)を粉末表面に
形成した。 (3)引き続き還元処理を次式に従い行った。
【0061】 乾燥α−FeOOH + 乾燥H2 → αFe (処理温度400℃) (4)次にαFe粒子表面を徐酸化し、酸素濃度5%で
酸化物被膜を気相安定化法により形成させた。金属鉄1
00重量部を徐々に均一に酸化して、108重量部にな
るように制御した。 (5)該酸化膜を形成させた後60℃、2日間アニール
処理を行い、その後、粉砕工程を経て実施例1−1の強
磁性金属粉末の試料を得た。
【0062】〔実施例2−1〜6−1〕実施例1−1の
該(4)工程の徐酸化時間を変えてαFe量を制御した
他は、実施例1−1に準じて実施例2−1〜6−1の強
磁性金属粉末の試料を作成した。 〔比較例1−1〜6−1〕実施例1−1の該(4)工程
の徐酸化時間を変えてαFe量を制御し、かつ実施例1
−1の工程(5)を行わなかった他は、実施例1−1に
準じて比較例1−1〜6−1の強磁性金属粉末の試料を
作成した。
【0063】得られた試料のαFe、FeO及びFe2
3 の3成分の組成を前記に従って測定した。また、酸
化膜であるSiOX またはAlOX およびCo及びNi
の総和(表中Co/Niで示す。)の前記3成分の総重
量に対する各割合を蛍光X線分析法、IPC、原子吸光
分析、酸化還元滴定法により求めた。また、これら試料
の比表面積(SBET )およびσS を下記に従って求め
た。
【0064】SBET :湯浅アイオニクス(株)製自動比
表面積測定装置4−ソーブを使用してBET法による比
表面積を測定した。 σS :東英工業(株)製振動試料磁束計を使用し、5k
Oeの外部磁場を印加して測定した。 得られた結果を表1に示した。
【0065】磁気記録媒体の作成 実施例1−2 下記磁性塗料組成物の(1)を連続ニーダーで混練した
後、サンドミルで分散し、塗布前に(2)を加えて、調
製し、乾燥後の磁性層の厚さが2.0μmになるように
予め下塗層を施した厚さ7.0μmの非磁性支持体のポ
リエチレンナフタレート(MD方向のヤング率900K
g/mm2 、TD方向のヤング率700Kg/mm2
上に塗布した。
【0066】 磁性塗料組成物 (1)強磁性金属粉末(実施例1−1のもの) 100部 表面処理材(4−ヒドロキシテトラザインデン) 2部 塩化ビニル共重合体樹脂 8部 (日本ゼオン(株)製:MR110) ポリウレタン樹脂(東洋紡社製:UR8600) 3部 シクロヘキサノン 30部 メチルエチルケトン 10部 分散物1 カーボンブラック 0.4部 (キャボット社製:コンダクテックスSC) ポリウレタン樹脂(東洋紡社製:UR8600) 1部 メチルエチルケトン 10部 分散物2 研磨材 10部 (住友化学(株)製:HIT55〔α−Al2 3 〕) 塩化ビニル共重合体樹脂 1部 (日本ゼオン(株)製:MR110) メチルエチルケトン 40部 シクロヘキサノン 60部 (2)ポリイソシアネート 3部 (日本ポリウレタン社製:コロネート3040) メチルエチルケトン 50部 トルエン 30部 ステアリン酸−2−エチルヘキシル 0.4部 ミリスチン酸/パルミチン酸(1/1) 0.4部 ステアリン酸ブトキシエチル 0.4部 磁性塗料を塗布した非磁性支持体を、磁性塗料が未乾燥
の状態で塗布方向に50度傾けた磁石により長手磁場配
向処理、さらにウエッブ上下にSN磁石を配置し、垂直
方向に配向を行い、乾燥後、引き続き下記のバック層塗
料組成物(1)に塗布直前に同(2)を加えて、磁性塗
料が塗布された支持体の裏面に乾燥厚みが0.3μmに
成るように塗布した。さらに乾燥後、金属カレンダー処
理を100℃、線圧350Kg/cm、速度200m/
minで5回行い、その後1/2インチ幅にスリットし
た。引き続きテープを東レ製トレシーでクリニーング処
理を施し、実施例1−2の試料を得た。
【0067】 バック層塗料組成物 (1)カーボンブラック 99部 (キャボット社製:BP800) 硫酸バリウム 1部 (堺化学(株)製:BFL1) α−Al2 3 0.2部 (住友化学(株)製:HIT100) ステアリン酸2エチルヘキシル 0.5部 オレイン酸鉄 0.1部 塩化ビニル共重合体樹脂(日本ゼオン社製:400X) 40部 ポリウレタン樹脂 30部 (東洋紡社製:UR8200) シクロヘキサノン 200部 メチルエチルケトン 300部 (2)ポリイソシアネート 30部 (日本ポリウレタン(株)製:コロネート3040) メチルエチルケトン 3500部 トルエン 200部 シリコーン化合物 0.1部 (信越化学(株)製:KF69) 実施例2−2〜6−2および比較例1−2〜6−2 実施例1−2において、強磁性金属粉末を表1に記載の
ものに代えて各試料を作成した。
【0068】得られた磁気記録媒体の各試料の性能を下
記により評価し、その結果を表1に示した。 〔評価方法〕 出力:松下電器(株)製M2−VTRを使用して出力を
測定した。 保存試験(出力):60℃、7日間保存後の出力を上記
と同様に測定した。
【0069】耐久性:23℃、5%RHの環境条件下で
上記のM2−VTRで再生−巻き戻しを100パス行っ
て、磁気ヘッドの目詰まりを観察した。 ○:500パスOK、△:250〜499パス目詰ま
り、×:249パス以下目詰まり
【0070】
【表1】
【0071】表1から明らかなように、比較例1は、本
発明の3組成を満足しないため磁気特性は良好である
が、経時安定性および走行耐久性に劣ることがわかる。
比較例2、4、5及び6は、出力、耐久性共に劣る。比
較例3は、耐久性は良好であるが、出力が劣る。一方、
本発明の強磁性金属粉末を用いた磁気記録媒体は、出
力、保存性、走行耐久性の何れも良好であることがわか
る。
【0072】
【発明の効果】本発明の強磁性金属粉末は、特定の酸化
鉄組成を有するために磁気特性および経時安定性を共に
満足し、かつ通常の徐酸化処理後、アニール処理等の簡
易な方法にて製造できるため新たな装置等を必要としな
い等経済性にも優れるものである。また、本発明の強磁
性金属粉末を使用した磁気記録媒体は、経時においても
高出力および耐久性を良好に維持できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】すなわち、本発明の強磁性金属粉末は、従
来とは異なる特定の酸化鉄組成を有するαFeに関する
ものであり、特にFeOおよびFe2 3 の含有量を特
定範囲に制御したものである。即ち、本発明の強磁性金
属粉末は、少なくともαFe、FeO及びFe2 3
3成分からなる。そして、αFe、FeO及びFe2
3 の3成分の合計量に対し、該αFeは、57〜81重
量%、好ましくは60〜75重量%、特に好ましくは6
2〜73重量%の範囲であり、該FeOは12〜27重
量%、好ましくは15〜25重量%、特に好ましくは1
7〜23重量%の範囲であり、該Fe2 3 は6〜28
重量%、好ましくは8〜25重量%、特に好ましくは1
0〜23重量%の範囲に制御される。該αFe強磁性金
属粉末組成において、αFeが81重量%より大きい
と、またはFeOが12重量%より小さいと、またはF
2 3 重量%より小さいと酸化され易くなり経時
安定性が十分でなくなり、αFeが57重量%より小さ
いと、またはFeOが27重量%より大きいと、または
Fe2 3 28重量%より大きいと十分な磁気特性が
得られない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄を主体とする強磁性金属粉末におい
    て、該強磁性金属粉末中のαFe、FeO及びFe2
    3 の合計量に対する該αFeは、57〜81重量%であ
    り、該FeOは12〜27重量%であり、該Fe2 3
    は6〜28重量%であることを特徴とする強磁性金属粉
    末。
  2. 【請求項2】 前記強磁性金属粉末中にSiの酸化物お
    よび/またはAlの酸化物がαFe、FeO及びFe2
    3 の合計量に対しその総和で5〜25重量%含まれて
    いる請求項1記載の強磁性金属粉末。
  3. 【請求項3】 非磁性支持体上に強磁性粉末及び結合剤
    を主体とする磁性層を有する磁気記録媒体において、該
    強磁性粉末が請求項1もしくは請求項2記載の強磁性金
    属粉末であることを特徴とする磁気記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5735969A (en) * 1996-03-07 1998-04-07 Imation Corp. Method of producing acicular magnetic alloy particles
JP2006520108A (ja) * 2003-01-21 2006-08-31 メトグラス・インコーポレーテッド 直線的なbhループを有する磁性物品

Cited By (3)

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