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JPH06106849A - 感熱記録媒体およびその記録方法 - Google Patents

感熱記録媒体およびその記録方法

Info

Publication number
JPH06106849A
JPH06106849A JP4259363A JP25936392A JPH06106849A JP H06106849 A JPH06106849 A JP H06106849A JP 4259363 A JP4259363 A JP 4259363A JP 25936392 A JP25936392 A JP 25936392A JP H06106849 A JPH06106849 A JP H06106849A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermosensitive recording
recording material
irreversible
recording
reversible
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4259363A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Suzuki
正明 鈴木
Takayoshi Ueno
貴由 上野
Yoshio Kishimoto
良雄 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP4259363A priority Critical patent/JPH06106849A/ja
Publication of JPH06106849A publication Critical patent/JPH06106849A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 情報保護や不正防止機能を有した感熱記録媒
体を提供する。 【構成】 有機結晶粒子としてヘ゛ヘン酸とステアリン酸アミト゛、マ
トリクスホ゜リマとして部分ケン化した塩化ヒ゛ニル・酢酸ヒ゛ニル共重合
体を用いた可逆感熱記録材料6のコアと、樹脂壁5として
エチルセルロースを用い平均粒径約18μmのマイクロカフ゜セルを、反応発
色性色素のクリスタルハ゛イオレットラクトン、顕色剤のヒ゛スフェノールAと結
合ホ゜リマからなる不可逆感熱記録材料7中に混合分散し、
支持基材シート1上に、約20μmの厚さで記録層3を形成し、
さらに表面保護層4を形成した。この記録媒体は、80℃
で消去、95℃で白濁・透明の可逆記録でき、140℃で青
色発色の不可逆記録ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱により可逆的に記
録、消去が可能な感熱記録媒体であり、必要に応じて不
可逆記録にも記録可能な感熱記録媒体に関する。本発明
は、定期券、切符、回数券などプリペイドカードとして
用いられる書換え可能な表示機能付きメモリーカード
や、ICカード、ファクシミリ用記録紙および感熱リサ
イクル紙などに利用されるとき最もその特徴を発揮す
る。
【0002】可逆感熱記録材料の使用形態としては、カ
ード、シート等の記録媒体として使用されることが多
い。例えば、カードに利用される場合には、可逆感熱記
録層にサーマルヘッドなどの感熱ヘッドによって、個人
情報や利用情報などを表示し、利用毎に情報表示の書換
え、変更を行って繰り返し利用することができる。なお
情報保護のため、表示による記載だけでなく、磁気記録
やICなどによって、変更の必要のない重要な情報や更
新された情報が保存される。また、シートで利用する場
合には、通常の感熱ペーパーのように感熱ヘッドや熱ペ
ン等によって文字などを表示し、不必要になったら消去
して新たに表示を行うことのできる繰り返し使用可能な
リサイクルペーパーとして利用できる。
【0003】
【従来の技術】この分野の可逆感熱記録材料としては、
マトリクスポリマ中の有機結晶粒子の融解・凝固挙動を
利用して、その加熱条件によって粒子の透明性が変化す
ることを利用する感熱記録材料が提案されている。つま
り、この感熱記録材料は、熱によって結晶微粒子を融解
させ再び固化し、その条件によって凝固形態(多結晶状
態、単結晶状態、無定形状態など)の透明性に違いを生
じさせ記録する。
【0004】この材料としては、例えば特開昭54−1
19377号公報に開示されているように、マトリクス
ポリマと次のような溶融性有機分子との組合せにより構
成され、きわめて多様な記録材料を構成できる。ここに
開示された有機分子としては、脂肪族、芳香族のアルコ
ール、カルボン酸、アミン、アミドおよび、これらのハ
ロゲン化物、硫化物などがある。また一方、マトリクス
ポリマとしては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアク
リル酸、スチロール、シリコーン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等の一般的な
ポリマが開示されている。
【0005】また、これを改良してカーボンブラックや
酸化防止剤をさらに加えた記録材料が、特開昭57−8
2087号公報や特開昭57−82088号公報に開示
されている。
【0006】しかし、これら従来多く検討されていた化
合物では、透明化温度が数十℃と比較的低いため、記録
の保存安定性に劣り、かつ、その幅も数℃と狭いため記
録条件に余裕度がないという課題があった。例えば、高
いコントラストが得られる代表的な直鎖飽和脂肪酸であ
る炭素数22のベヘン酸(融点80℃)を用い、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合ポリマとの組合せによる可逆感
熱記録材料では、透明化温度領域が約68℃〜74℃で
あり、その幅が約6℃と狭いため記録余裕度がなく、ま
た安定な記録を行なうことが難しかった。
【0007】このような低い透明化温度と狭い温度幅を
改善する方法として、有機結晶粒子を構成する有機分子
の水素結合性と、水素結合性基を有するマトリクスポリ
マとの相互作用の働きに着目して、高くて広い透明化温
度領域を有し、安定な記録を行うことのできる可逆感熱
記録材料が、例えば特願平3−64857に開示されて
いる。
【0008】また、さらにこの分野の記録媒体に不正防
止も含めた使用上の信頼性能を向上する要請もある。こ
の書換え表示可能なカードの不正使用を防止する方法と
しては、過剰の熱を加える加熱破壊機構によって可逆感
熱記録材料の表示機構を熱破壊する方法が、例えば特開
平3−255594号公報に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】可逆感熱記録媒体を用
いる場合、変更の必要がなく書換えを行わない情報の際
にも、記録の保存安定性がある材料で構成された可逆感
熱記録層に表示することもできる。しかし、より正確に
情報を保護するためには、生活環境の中で表示された情
報を消失しにくい記録材料が必要であり、例えば1度だ
けの記録機能を持たせることが有効である。また、表示
した情報を保護して書換えができなくなることによっ
て、不正防止の効果も持たせることができる。また、磁
気カードやICカードなどに可逆感熱記録材料による表
示機能を持たせた場合には、可逆感熱記録層への表示以
外に、それぞれ磁気記録層やICなどに記録しておくこ
とができるため、記録の消失はなく不正も防止すること
ができる。
【0010】しかし、表示機能を有する記録媒体の場合
には、トラブル防止や信頼性などのために目視によって
確認できる必要がある。この目視によって不正使用を防
止する方法の特開平3ー255594号公報に開示され
ている方法は、使用済みのカードに対するもので可逆表
示機能がなくなるため、その後の使用は不可能である。
【0011】そこで、本発明の目的は、可逆感熱記録材
料を用いた書換え可能な表示機能を有する記録媒体に、
一回限りの記録可能な不可逆記録機能を持たせること
で、表示による情報保護や不正防止の可能な感熱記録媒
体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、水素結合性基
を有する有機結晶粒子と水素結合性基を有するマトリク
スポリマ中とを含み、前記有機結晶粒子を加熱後冷却に
より可逆的に透明度が変化する可逆感熱記録材料と、加
熱によって発色あるいは消色の何れかを呈する不可逆感
熱記録材料とが、樹脂壁によって分離構成された記録層
を有する感熱記録媒体によって、かかる従来の課題を解
決し上記目的を達成した。
【0013】
【作用】本発明の感熱記録媒体の記録層の可逆感熱記録
材料は、水素結合性の基を1つ以上有する有機結晶粒子
を、水素結合性基を含むマトリクスポリマ中に混合した
構成であるため、コントラストが高く、透明化開始温度
が60℃以上であり透明化温度範囲が20℃以上の裕度
を実現できる。この材料構成によって、記録特性の大幅
な向上が得られ、情報保護などの記録の保存安定性が向
上している。
【0014】さらに、本発明の感熱記録媒体は、上記可
逆感熱記録材料と不可逆感熱記録材料とを含む構成であ
る。この2つの感熱記録材料は、互いに樹脂壁で分離さ
れているため、混ざりあうことがなく、独立に記録でき
る。しかも、不可逆感熱記録材料は、不可逆感熱記録材
料だけが発色または消色という色相または明度変化を引
き起こして記録する。この色相変化による記録が独立的
に発現するため、可逆感熱記録材料に影響を与えなく、
永久記録ができる。
【0015】
【実施例】本発明の感熱記録媒体の記録層は、可逆感熱
記録材料と不可逆感熱記録材料とから構成を行い、可逆
記録性能を保持したまま、1度だけの記録可能な不可逆
機能を持たせることに特徴がある。
【0016】不可逆感熱記録材料としては、加熱によっ
て発色あるいは消色する化合物が適用できる。このよう
な加熱応答性のある化合物としては、顕色剤または消色
剤と加熱反応して色相が変化する感熱色素、あるいはサ
ーモクロミック色素等があげられる。
【0017】この感熱色素のうち、ロイコ化合物は以下
に説明するように反応発色性と反応消色性とを有し、用
途に応じて適宜材料を選択できる。
【0018】すなわち、加熱により発色する物質が、ロ
イコ化合物からなる反応発色性色素と顕色剤とを主成分
とする材料を用いると、多くのロイコ化合物と顕色剤と
の組合せが可能であり、また顕色剤の選択によって不可
逆記録の温度設計ができ、反応発色性色素の選択によっ
て表示色の選択ができるため好ましい。ロイコ化合物か
らなる反応発色性色素としては、一般に、分子内にラク
トンもしくはラクタム型の反応発色成分を有するトリフ
ェニルメタン系もしくはフルオラン系の無色あるいは微
淡色の染料が用いられ、また顕色剤としては、一般に、
フェノール系物質もしくは有機酸が用いられる。さらに
これらの材料は、一般に結合ポリマに分散して構成さ
れ、結合ポリマとしては熱軟化性樹脂が用いられる。
【0019】また、不可逆感熱記録材料が加熱により消
色する化合物の場合は、上述のロイコ化合物(反応発色
性色素)を予め顕色剤と反応させて発色させた反応消色
性色素と、消色剤とを主成分としてなる材料を用いる。
消色剤としては、例えばアミノ基を有する脂肪族化合物
もしくは高分子化合物等が用いられる。
【0020】なお、これらの化合物の他に、例えばシア
ニン系色素などの化合物も、加熱による分解、異性化な
どによる消色を利用することができる。
【0021】これらの材料構成によって優れた記録性能
を得るためには、可逆感熱記録材料と不可逆感熱記録材
料とが、互いに記録安定性や余裕度を有する必要があ
る。この余裕度としては、可逆感熱記録材料の透明化温
度領域よりも発色開始温度が10℃以上高温が好まし
く、また、記録保存等の記録安定性としては、90℃以
上の発色開始温度を有する不可逆感熱記録材料を用いる
ことが好ましい。
【0022】可逆感熱記録材料と不可逆感熱記録材料と
を組み合わせる構成としては、ただ単に両者を混合した
り、積層したりする方法が容易に考えられる。しかし、
本発明の可逆感熱記録材料に用いる有機結晶粒子には水
素結合性の基を有するため、不可逆感熱記録材料の顕色
剤としての働きをする場合もあり、ただ単に混合したり
積層したのでは性能は得られない。従って、本発明の感
熱記録媒体の記録層の構成要件の1つとして、可逆感熱
記録材料と不可逆感熱記録材料とを樹脂壁によって分離
構成することが挙げられる。
【0023】まず、可逆感熱記録材料と不可逆感熱記録
材料とを積層する場合には、不可逆感熱記録材料が反応
発色性か反応消色性かによって、可逆感熱記録材料と不
可逆感熱記録材料との構成順が異なる。
【0024】加熱により発色する不可逆感熱記録材料
(反応発色性)を用いる場合には、可逆感熱記録材料の
白濁状態が不可逆感熱記録材料の発色状態を隠ぺいしな
いように、可逆感熱記録材料からなる記録層の上に、樹
脂壁を介して不可逆感熱記録材料からなる記録層を積層
して分離構成する。
【0025】また、加熱により消色する不可逆感熱記録
材料を用いる場合には、上述と逆に不可逆感熱記録材料
からなる記録層の上に、樹脂壁を介して可逆感熱記録材
料からなる記録層を積層して分離構成する必要がある。
【0026】可逆感熱記録材料および不可逆感熱記録材
料の何れか一方、あるいは両方がマイクロカプセル化さ
れ、カプセル材を樹脂壁として両記録材料を記録層中に
分離構成する場合には、互いの記録状態を隠ぺいするな
ど記録性能を低下しないように、記録層の厚みがマイク
ロカプセルのサイズに近くすることが好ましい。この構
成によって各記録材料の重なりがほぼなくなるため、そ
れぞれの表示記録を良好に認識できる。なお、樹脂壁の
材料としては、両記録材料と親和性能、接着性能、光学
性能などの適している樹脂がよい。
【0027】本発明の感熱記録媒体の記録層の第1の構
成例として、例えば図2のように可逆感熱記録材料より
なる可逆感熱記録層6上に、加熱により発色する不可逆
感熱記録材料よりなる不可逆感熱記録層7を、樹脂壁5
を介して積層して記録層3とする。この構成では、それ
ぞれの可逆感熱記録層6および7を独自に記録すること
が可能であり、また可逆感熱記録材料よりなる可逆感熱
記録層6を白濁して、その白い下地の上に発色表示を行
なうことができる。しかし、不可逆感熱記録材料よりな
る不可逆感熱記録層7を、可逆感熱記録材料よりなる可
逆感熱記録層6上に配置しないで逆の配置にすると、不
可逆記録時に可逆感熱記録材料の白濁によって不可逆感
熱記録材料の発色が隠ぺいされてしまう。従って、不可
逆感熱記録層7が反応発色性の場合には、可逆感熱記録
層6上に不可逆感熱記録層7を設ける構成をとる必要が
ある。
【0028】本発明の感熱記録媒体の記録層の第2の構
成例として、可逆感熱記録材料と加熱により消色する不
可逆感熱記録材料の場合には、図2で説明した記録層3
の配置を第1の構成と逆にする。すなわち、可逆感熱記
録材料よりなる記録層を不可逆感熱記録材料よりなる記
録層上に配置しないと、可逆記録時に初期の発色状態に
よって可逆感熱記録材料の透明、白濁状態が隠ぺいされ
てしまう。
【0029】また、本発明の感熱記録媒体の記録層の第
3の構成例として、図3のように可逆感熱記録材料6
(透明状態の可逆感熱記録材料6Aと、白濁(不透明)
状態の可逆感熱記録材料6Bとを総称して可逆感熱記録
材料6という)をコアとし、カプセル材5を樹脂壁とし
たマイクロカプセルを、反応発色性色素8(発色前の反
応発色性色素8Aと、反応後の反応発色性色素8Bを総
称して反応発色性色素8という)と顕色剤9(反応発色
前の顕色剤9Aと、反応発色後の顕色剤9Bとを総称し
て顕色剤9という)とを含む不可逆感熱記録材料(反応
発色性色素8、顕色剤9、熱軟化性透明ポリマ10)中
に混合分散する。あるいは、可逆感熱記録材料の有機結
晶粒子をコアとして、可逆感熱記録材料のマトリクスポ
リマをカプセル材としたマイクロカプセルを、マトリク
スポリマのカプセル材を樹脂壁として、不可逆感熱記録
材料中に混合分散する。但し、何れの場合でも、記録層
の厚みは、可逆感熱記録材料のマイクロカプセルによっ
て制御して、カプセルのサイズにほぼ近い厚みにする。
この構成では、不可逆感熱記録材料が記録層のベースと
なり、感熱発色前の不可逆感熱記録材料は透明あるいは
微淡色であるので、可逆感熱記録性能に影響することな
く、可逆記録による透明あるいは白濁の記録表示を行な
うことができる。不可逆記録した領域は、可逆記録状態
を隠ぺいすることなく、着色した状態においても透明あ
るいは不透明状態で可逆記録することができる。
【0030】また、本発明の感熱記録媒体の記録層の第
4の構成例として、上述した第3の構成例とは逆に、不
可逆感熱記録材料をコアとしてなるマイクロカプセル
を、カプセル材を樹脂壁として、可逆感熱記録材料中に
混合分散する。この構成でも、記録層の厚みは、不可逆
感熱記録材料のマイクロカプセルによって制御して、カ
プセルのサイズにほぼ近い厚みにコーティングする。こ
の構成では、可逆感熱記録材料が記録層のベースとな
り、消去状態で透明になり、可逆記録状態で白濁する。
そして、不可逆記録状態では、カプセルの発色状態によ
って記録表示が行なわれる。
【0031】さらに、本発明の感熱記録媒体の記録層の
第5の構成例として、例えば図4のように、有機結晶粒
子11とマトリクスポリマ12とを含む可逆感熱記録材
料を含むマイクロカプセルと、不可逆感熱記録材料7を
含むマイクロカプセルとを、透明なベースポリマ13中
に混合分散する。この構成でも、記録層3の厚みはどち
らか一方あるいは両方のマイクロカプセルのサイズに制
御でき、良好な可逆記録、不可逆記録が可能である。
【0032】次に、可逆感熱記録材料と、加熱により発
色する付加逆感熱記録材料とを含む記録層の記録温度特
性の一例として、図5に記録温度特性を示す。
【0033】実線は、有機結晶粒子がマトリクスポリマ
中に分散された高分子組成物よりなり、その有機結晶粒
子を加熱・冷却により可逆的に透明度の変化する可逆感
熱記録材料の特性を示す。この可逆感熱記録材料は、有
機結晶粒子とマトリクスとの熱的な相互作用によって、
作製直後は結晶粒子が多結晶状態で光散乱を生じ白濁し
ているが、ある温度領域(T1;可逆感熱記録材料の透
明化温度領域の下限)から結晶化が進み散乱がなくなっ
て透明になる。そして、有機結晶粒子の融解(T2;可
逆感熱記録材料の透明化温度領域の上限)・冷却後再び
多結晶化して白濁する。この白濁と透明の両状態を印加
する熱温度によって繰返しできるため、記録・消去の可
逆記録が実現できる。
【0034】また、破線は、ロイコ化合物の反応発色性
色素と、顕色剤と、結合ポリマとを主成分とした不可逆
感熱記録材料の一特性例を示す。
【0035】但し、この構成は、上述したように、用い
る可逆感熱記録材料の透明化温度領域(T1〜T2)より
も、発色開始温度(T3)が10℃以上高温で、かつ発
色開始温度T3が90℃以上という材料特性が好まし
い。
【0036】可逆感熱記録材料の透明化温度領域よりも
発色開始温度が10℃以上高温であるという条件は、熱
エネルギーの印加による記録の際の、表示性能の安定性
などの記録余裕度が必要である。
【0037】また、90℃以上の発色開始温度を有する
という条件は、一旦不可逆記録した後に、日常の使用環
境において容易に表示情報が消失しないようにする記録
保存性等の記録安定性のためである。
【0038】感熱記録媒体の記録方法としては、可逆感
熱記録材料の透明化温度領域の温度(T1〜T2)で透明
にした状態を記録媒体の消去状態とし、可逆感熱記録材
料の透明化温度領域の上限温度から不可逆感熱記録材料
の発色開始温度までの温度領域の温度(T2〜T3)を用
いて白濁にした状態を消去可能な記録状態とすること
で、両温度領域の熱エネルギーを交互に印加して可逆記
録を行なう(可逆記録モード)。さらに、不可逆感熱記
録材料の発色開始温度以上の温度(≧T3)を用いて、
発色させた状態を書換えできない記録状態とすることで
不可逆記録を行なう(不可逆記録モード)。そして、記
録情報の重要性などによって可逆記録モードと不可逆記
録モードを切り替えて記録表示を行なう。
【0039】本発明の感熱記録媒体について、図1の媒
体構成図と図5の記録温度特性を用いて説明する。
【0040】アルミ蒸着による反射層2を形成した支持
基材1上に、本発明の記録層3を形成している。この記
録層3の上にさらに耐摩耗性の表面保護層4が形成され
ている。但し、本発明の感熱記録媒体の記録部分とし
て、本発明の記録層以外に例えば磁気記録媒体と組み合
わせる場合には、支持基材1に磁気記録層が形成されて
なり、例えばICと組み合わせる場合には、支持基材1
にIC埋め込み部、電極部が形成されてなる。また、反
射層2は記録媒体の使用形態によって、記録表示を透過
で観察する際には必要としない場合もある。なお、図1
に示したように、記録層3の可逆感熱記録材料または付
加逆感熱記録材料のうち少なくとも何れか一方がマイク
ロカプセル化された場合には、記録層3の厚みはマイク
ロカプセルのサイズとほぼ一致している。
【0041】記録層3は例えば図3に示した第3の構成
のように、ロイコ化合物からなる反応発色性色素8Aと
顕色剤9Aとが相互に隔離して透明な熱軟化性ポリマ1
0に分散している不可逆感熱記録材料中に、水素結合基
を有する熱可塑性透明ポリマからなるマトリクスポリマ
と有機結晶粒子とを主成分とする可逆感熱記録材料6A
が、樹脂壁であるカプセル材5によって分離構成されて
なり、この状態では透明である。この感熱記録媒体は、
可逆記録モードでは図5のT2〜T3範囲の温度となる熱
エネルギーの印加・放冷過程によって、カプセル内の可
逆感熱記録材料6Aが白濁散乱し可逆感熱記録材料6B
として表示が行なわれ、T1〜T2範囲において透明にな
り表示が消去される。さらに、不可逆記録モードではT
4以上の温度となる熱エネルギーを印加すると、ベース
である不可逆感熱記録材料(8A,9Aおよび10)中
で反応発色性色素8Aと顕色剤9Aとが反応して発色
し、反応発色後の色素(反応消色性色素と等価の場合が
多い)8Bと反応発色後の顕色剤9Bとに不可逆な変化
をする。
【0042】まず、本発明で用いられる可逆感熱記録材
料を説明する。本発明で用いる可逆感熱記録材料の有機
結晶粒子としては、1つ以上の水素結合性基を有する有
機化合物であり、直鎖脂肪族化合物が好ましい。また、
20℃以上の透明化温度領域幅を有し、良好な記録特性
や記録安定性、余裕度を得るためには、2つ以上の化合
物を混合して結晶粒子が構成され、その結晶粒子の融点
が60〜120℃の範囲にあることが望ましい。例え
ば、1つの水素結合性基を有する直鎖脂肪族化合物とし
てはカルボキシル基を有する直鎖飽和脂肪酸、水酸基を
有する高級アルコール、酸アミド基を有する直鎖脂肪酸
アミドなど、2つの水素結合性を有するものとしては脂
肪族ヒドロキシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸などが
用いられ、組合せて結晶粒子を構成する。代表的な化合
物としては、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、
ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアリ
ン酸アミド、ベヘン酸アミド、エルカ酸アミド、ヒドロ
キシステアリン酸、ヒドロキシパルミチン酸、ヒドロキ
システアリン酸アミド、エイコサン2酸、ヘキサデカン
2酸、セバシン酸などが用いられる。なおこれらの直鎖
脂肪族化合物は、工業的に樹脂の滑剤、感熱記録紙の増
感剤、トナーのブロッキング防止剤などにも使用される
材料で毒性も低く、消費者に直接触れる用途の記録材料
に適したものである。
【0043】一方、一般に可逆感熱記録材料のマトリク
スポリマには、ポリエステル、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、酢酸セルロース、ポリビニルブチラール、ポリスチ
レン、スチレン−ブタジエン共重合体などがあるが、特
に水素結合性基含有透明マトリクスポリマが適してい
る。その理由は、複合体となった有機結晶粒子の表面に
存在する水素結合性基と、マトリクスポリマに含まれる
水素結合基との相互作用によって、透明度変化の挙動が
変化して優れた記録特性が得られる。具体的な例とし
て、接着性(OH基含有)ポリエステル、部分ケン化酢
酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリアミド、ポリウレ
タン、熱可塑性フェノール樹脂、ビニルアルコール共重
合体、アクリル酸共重合体、アクリルアミド共重合体、
マレイン酸共重合体等が適している。本発明の記録材料
は薄膜であるため、かなりの透明度が得られる。また、
これに可塑剤を適時併用することも当然である。
【0044】なお、可逆感熱記録材料を構成する有機結
晶粒子のマトリクスポリマに対する添加量は、5〜60
%の範囲で加えることができる。有機結晶粒子の比率が
これ以上になると結着力が弱まり記録材料として均質な
コーティングも困難になる。逆に、マトリクスポリマの
比率が高くなると、有機結晶粒子の量が少なくなるため
不透明化が困難になり、記録のコントラストが悪くな
る。但し、有機結晶粒子のマトリクスポリマに対する添
加量は、10〜30%の添加が望ましい。
【0045】次ぎに、本発明の不可逆感熱記録材料を説
明する。反応発色性色素は、分子内にラクトンもしくは
ラクタム型の電子供与性呈色成分をもつ有機ロイコ化合
物が、種類が豊富であり、色相選択が幅広く行え、反応
消色性色素としても適応でき、発色または消色開始温度
の選択性も豊富であり好ましく、代表的な化合物として
はトリフェニルメタン系の3,3’−ビス(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−フタライド、3,3’−ビス(p
−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタ
ライド[クリスタルバイオレットラクトン]、3,3’
−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチル
アミノフタライドなど、フルオラン系の3−ジメチルア
ミノ−6−メトキシフルオラン、7−アセトアミノ−
5,7−ジメチルフルオラン、3,6−ビス−β−メト
キシエトキシフルオランなど、他に3,6−ビス(ジエ
チルアミノ)−9−キサンテニル−o−ベンゾイックア
シッドラクタム[ローダミンBラクタム]、3,6−ビ
ス(ジメチルアミノ)−9−チオキサンテニル−o−ベ
ンゾイックアシッドラクタムなどが用いられる。
【0046】顕色剤は、電子受容性のフェノール性水酸
基あるいはアルコール性の水酸基を有する有機化合物で
あり、代表的な化合物としてはフェノール性物質のα−
ナフトール、β−ナフトール、4−ヒドロキシジフェノ
キシド、4−ターシャリーブチルフェノール、4,4’
−イソプロピリデンジフェノール[ビスフェノール
A]、メチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒド
ロキシアセトフェノール、4,4’−シクロヘキシリデ
ンジフェノール、ハイドロキノンなど、アルコール性物
質はm−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、サリチ
ル酸、4−オキシフタル酸、没食酸などが用いられる。
【0047】消色剤は、電子供与性が必要であり、ステ
アリルアミン、ドデシルアミン、セチルアミンなどの脂
肪族アミンや、ポリスチレンを一部アミノ化したポリア
ミノスチレンなどの高分子が用いられる。
【0048】結合ポリマは、色素と反応発色あるいは消
色剤とを結合する熱軟化性透明ポリマであり、多くの一
般的なポリマが用いられるが、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、
メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロースなど
が適している。
【0049】不可逆感熱記録材料の記録温度は、熱軟化
性透明ポリマに分散される反応性色素と反応剤の組合せ
によって一般に決定され、特に反応剤の融点あるいは軟
化点が大きく特性に影響すると考えられている。
【0050】次に、樹脂壁に用いられる材料について説
明する。樹脂壁は、可逆感熱記録材料と不可逆感熱記録
材料に含有されている有機化合物同士が、相互作用を生
じるのを防ぐ目的で用いられる。材料としては、前述の
可逆感熱記録材料のマトリクスポリマとして挙げた材料
等を使用することができる。例えば、ポリエステル、ポ
リアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルー
酢酸ビニル共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、
エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレンーアクリル酸
エステル共重合体、オレフィン系共重合体、ゼラチン、
エチルセルロース、ポリスチレン、ポリアミドなどや各
種の水溶性樹脂、水系エマルジョン樹脂などが適してい
る。またカプセルを樹脂壁としてマイクロカプセル化す
る場合には、コアセルベーション法、界面重合法、in s
itu重合法、硬化剤を添加する界面硬化被覆法などの化
学的製法や、相分離を利用する方法、液中乾燥法、スプ
レードライング法、流動コーティング法、気中懸濁被覆
法などの物理的製法などを利用して作ることができる。
【0051】本発明の記録層を用いた記録媒体は、耐摩
耗性の表面保護層4を付与すれば感熱ヘッドの接触に対
しても経時劣化が小さく繰り返し耐久性の高い記録媒体
を構成することができる。この記録媒体は感熱ヘッドの
みならずレーザによってもヒートモードで書き込み・消
去可能である。また消去に熱ローラを用いる場合もあ
る。保護層は、熱安定性に加え機械的強度と可撓性が必
要であり、さらに記録層の情報の読みだしを良好に行な
うために、光学的特性として透明性が必要とされる。一
般に保護層の材料としては、セルロース系樹脂、スチレ
ン樹脂あるいはスチレン共重合樹脂、アクリル樹脂また
はメタクリル樹脂あるいはそれらの共重合樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポ
リ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹
脂、ポリウレタン樹脂、アクリレート系放射線硬化樹脂
などが適用できる。
【0052】本発明に適用される支持基材1の材料とし
ては、例えばポリエステル樹脂、ポリカーボネイト樹
脂、アクリル樹脂等の通常の高分子材料、アルミニウ
ム、ステンレススティール等の金属材料、ガラス等のセ
ラミック等何れでもよく、使用目的によって適宜選択さ
れる。なお、高分子材料はシート状で使用されることが
多く、シート支持基材1としては、材質として強度、剛
性などの条件を考慮して選択される。ナイロン、セルロ
ースアセテート系樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックが単独あ
るいは複合して用いられるが、支持体としてはポリエス
テル、ポリ塩化ビニルが実際的である。また、シート構
造を機械的強度によって保持するのに充分な厚さを必要
とする。その膜厚としては、0.005〜5mm程度で
使用されることが多い。シート支持基材1上には記録層
3のコントラストを向上させるための反射層2を形成し
て用いられることが多い。さらに、シート支持基材1と
しては、磁気記録層、ICなどの感熱記録以外の他の方
式による情報記録部が形成されていてもよい。
【0053】次に、実施例を用いて本発明を説明する。 (実施例1)可逆感熱記録層上に、樹脂壁を介して不可
逆記録層を積層してなる第1の構成の記録媒体を形成し
た。
【0054】(可逆感熱記録層)有機結晶粒子としてベ
ヘン酸6重量部、ステアリン酸アミド4重量部、マトリ
クスポリマとして部分ケン化した塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体(水酸基比率約3%)30重量部を用いて、
テトラヒドロフラン200重量部に混合溶解した溶液
を、反射層としてアルミ蒸着膜を形成した100μm厚
のポリエチレンテレフタレート・シート上に乾燥膜厚約
7μmで塗布、約130℃で乾燥を行なって可逆感熱記
録層を得た。
【0055】(樹脂壁層)上記のように作製した可逆感
熱記録層上に、固形重量分量20%のポリエステル水系
エマルジョン樹脂を塗布し、90℃で乾燥後、膜厚約1
μmの樹脂壁を得た。
【0056】(不可逆感熱記録層)反応発色性色素溶液
としてクリスタルバイオレットラクトン30重量部を1
0重量%のポリビニルアルコール200重量部中に平均
粒径約1μmで分散した溶液と、顕色剤としてビスフェ
ノールA30重量部を10重量%のポリビニルアルコー
ル200重量部中に平均粒径約1μmで分散した溶液と
を、1:20の割合で混合して溶液を得た。樹脂壁層上
に、この溶液の塗布を行ない、乾燥膜厚約5μmの不可
逆感熱記録層を得た。
【0057】(記録媒体)記録層上に耐摩耗性の表面保
護層として紫外線硬化形アクリル樹脂を3μmコーティ
ングして、記録媒体を得た。
【0058】この記録温度特性は、透明化温度領域が約
68〜90℃で幅約22℃であり、90℃以上で白濁化
でき、発色は約100℃から青色に発色し約150℃で
飽和する。この記録媒体に、感熱ローラを用いて80℃
で消去、感熱ヘッドを用いて95℃で可逆記録を行う
と、それぞれ透明による表示の消去、白濁による文字情
報表示が明瞭に観測された。さらに、感熱ヘッドを用い
て140℃で発色させ不可逆記録を行うと、可逆感熱記
録材料の白濁と同時に不可逆感熱記録材料が発色して明
瞭な青色の文字情報表示ができた。
【0059】また、この不可逆記録による表示は、続い
ての可逆感熱記録の繰り返しにおいて良好に保存でき
た。
【0060】(実施例2)不可逆感熱記録層上に、樹脂
壁を介して可逆記録層を積層してなる第2の構成の記録
媒体を形成した。
【0061】(不可逆感熱記録層)反応発色性色素であ
るクリスタルバイオレットラクトンと、顕色剤である没
食子酸とを加熱反応させて得た青色を呈した反応消色性
色素30重量部を、10重量%のポリビニルアルコール
200重量部中に平均粒径約1μmで分散した溶液と、
ポリアミノスチレン30重量部を5重量%のポリビニル
アルコール200重量部中に分散した溶液とを、5:1
の割合で混合して溶液を得た。この溶液を、反射層とし
てアルミ蒸着膜を形成した100μm厚のポリエチレン
テレフタレート・シート上に乾燥膜厚約6μmで塗布、
約80℃で真空乾燥を行なって不可逆感熱記録層を得
た。
【0062】(樹脂壁層)上記のように作製した不可逆
感熱記録層上に、固形重量分量20%のポリエステル水
系エマルジョン樹脂を塗布し、90℃で乾燥後、膜厚約
1μmの樹脂壁を得た。
【0063】(可逆感熱記録層)実施例1と同じ可逆感
熱記録材料の溶液を用いて、樹脂壁層上に塗布し、10
0℃で乾燥を行い、乾燥膜厚約8μmの可逆感熱記録層
を得た。
【0064】(記録媒体)記録層上に耐摩耗性の表面保
護層として紫外線硬化形アクリル樹脂を3μmコーティ
ングして、記録媒体を得た。
【0065】この記録媒体は、消去状態は上層の可逆感
熱記録材料が透明で、下層の不可逆感熱記録材料の青色
を呈している。記録特性は、透明化温度領域が約68〜
90℃で幅約22℃であり、90℃以上で白濁化でき、
約150℃からはポリアミノスチレンが着色した反応消
色性色素化合物に作用して消色する。感熱ローラを用い
て80℃で消去、感熱ヘッドを用いて95℃で可逆記録
を行うと、それぞれ透明による表示の消去、白濁による
文字情報表示が明瞭に観測された。さらに、感熱ヘッド
を用いて170℃で消色させ不可逆記録を行うと、白濁
と同時に不可逆感熱記録材料が消色して青色の抜けた文
字情報表示ができた。
【0066】(実施例3)可逆感熱記録材料をマイクロ
カプセル化して第3の構成の記録媒体を形成した。
【0067】(可逆感熱記録材料)有機結晶粒子として
ベヘン酸6重量部、ステアリン酸アミド4重量部、マト
リクスポリマとして部分ケン化した塩化ビニル・酢酸ビ
ニル共重合体(水酸基比率約3%)30重量部を用い
て、テトラヒドロフラン300重量部に混合溶解し、約
130℃の熱風によるスプレードライング法で微粒子化
した。このうち、平均粒径18μmの粒子を気中懸濁被
覆法を用いてエチルセルロースをカプセル材として被覆
して、可逆感熱記録材料のマイクロカプセルを得た。
【0068】(不可逆感熱記録材料)反応発色性色素溶
液としてクリスタルバイオレットラクトン30重量部を
10重量%のポリビニルアルコール200重量部中に平
均粒径約1μmで分散した溶液と、顕色剤としてビスフ
ェノールA30重量部を10重量%のポリビニルアルコ
ール200重量部中に平均粒径約1μmで分散した溶液
とを、1:20の割合で混合してこの記録材料溶液を得
た。
【0069】(記録媒体)不可逆感熱記録材料溶液20
0重量部に、可逆感熱記録材料マイクロカプセル30重
量部を混合分散して記録層溶液を調製した。この溶液を
反射層としてアルミ蒸着膜を形成した100μm厚のポ
リエチレンテレフタレート・シート上に乾燥膜厚約20
μmで塗布を行って記録層を得た。さらに、その記録層
上に耐摩耗性の表面保護層として紫外線硬化形アクリル
樹脂を3μmコーティングして、記録媒体を得た。
【0070】この感熱記録媒体の記録温度特性として
は、透明化温度領域が約68〜90℃で幅約22℃であ
り、90℃以上で白濁化する可逆記録ができ、発色開始
温度は約100℃から青色に発色し約150℃で飽和し
て不可逆記録できる。この記録媒体に、感熱ヘッドを用
いて80℃で消去、95℃で記録の可逆記録を行うと、
それぞれ透明による表示の消去、白濁による文字情報表
示が明瞭に観測された。さらに、140℃で発色させる
不可逆記録を行うと、可逆感熱記録材料の白濁と同時に
不可逆感熱記録材料が発色して明瞭な青色の文字情報表
示ができた。
【0071】また、この不可逆記録による表示は、続い
ての可逆感熱記録の繰り返しにおいて良好に保存でき
た。
【0072】(実施例4)可逆感熱記録材料の有機結晶
粒子を、カプセル材としてマトリクスポリマを用いてマ
イクロカプセル化して第3の構成の記録媒体を形成し
た。
【0073】(可逆感熱記録材料)有機結晶粒子として
エイコサン2酸5重量部、ステアリン酸アミド5重量部
をテトラヒドロフラン400重量部に混合溶解し、約9
0℃の熱風によるスプレードライング法で微粒子化し
た。このうち平均粒径20〜30μmの粒子を、マトリ
クスポリマとして塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸
共重合体をクロロホルムに溶解したポリマ溶液に分散、
平均粒径1〜3μmに粉砕したのちに液中乾燥法で平均
粒径約5μmのマイクロカプセルを得た。
【0074】(不可逆感熱記録材料)ローダミンラクタ
ムとp−オキシ安息香酸で赤色に呈した反応消色性色素
と、消色剤としてドデシルアミンを用いた他は、実施例
2と同様に不可逆感熱記録材料溶液を得た。
【0075】(記録媒体)支持基材として、120μm
の白色ポリエチレンテレフタレート・シート上に約50
μmのバリウムフェライト磁気記録層、アルミ蒸着層を
形成したシートを用いた。不可逆感熱記録材料溶液20
0重量部に、可逆感熱記録材料マイクロカプセル30重
量部を混合分散して記録層溶液を調製した。この溶液を
支持基材シート上に乾燥膜厚約6μmで塗布を行って記
録層を得た。さらに、その記録層上に耐摩耗性の表面保
護層として、紫外線硬化形アクリル樹脂を2μmコーテ
ィングして、記録媒体を得た。
【0076】この感熱記録媒体の記録温度特性は、透明
化温度領域が約75〜110℃で幅約35℃であり、1
10℃以上で白濁化する可逆記録ができ、発色開始温度
は約130℃から消色して不可逆記録できる。この記録
媒体をさらに打ち抜いてカードに加工して、感熱ヘッド
を用いて記録を行った。感熱ヘッドで120℃の熱を印
加して記録し、消去は熱ローラを用いて90℃の熱を加
えて可逆記録を行うと、それぞれ白濁による文字情報表
示と透明化の消去を繰り返し行うことができた。さら
に、140℃で消色させる不可逆記録を行い、明瞭な文
字表示を行うことができた。
【0077】また、この不可逆記録による表示は、続い
ての可逆感熱記録の繰り返しにおいて良好に保存でき
た。
【0078】(実施例5)不可逆感熱記録材料をマイク
ロカプセル化して第4の構成の記録媒体を形成した。
【0079】(可逆感熱記録材料)有機結晶粒子として
エルカ酸アミド7重量部、ステアリルアルコール3重量
部、マトリクスポリマとして部分ケン化した塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体(水酸基比率約3%)30重量部
を用いて、テトラヒドロフラン300重量部に混合溶解
して、可逆感熱記録材料溶液を得た。
【0080】(不可逆感熱記録材料)反応発色性色素溶
液としてロイコクリスタルバイオレット、顕色剤として
メチル−4−ヒドロキシベンゾエート、結合用のポリマ
としてポリビニルアルコールを用い、界面重合法を用い
てカプセル材ポリウレアウレタンのマイクロカプセル分
散溶液を得た。マイクロカプセルの平均粒径は約10μ
mであった。
【0081】(記録媒体)可逆感熱記録材料溶液と不可
逆感熱記録材料マイクロカプセル溶液から混合分散し
て、アルミ蒸着反射層を形成した100μm厚のポリエ
チレンテレフタレート・シート上に乾燥膜厚約10μm
で塗布を行って記録層を得た。さらに、その記録層上に
耐摩耗性の表面保護層として紫外線硬化形アクリル樹脂
を3μmコーティングして、記録媒体を得た。
【0082】この記録媒体の記録温度特性は、透明化温
度領域が約60〜80℃で幅約20℃であり、90℃以
上で白濁化する可逆記録ができる。また不可逆記録は、
発色開始温度が約100℃で青色に発色し約140℃で
飽和して記録できる。安定な可逆記録ができ、不可逆記
録は続いての可逆記録の繰り返しにおいて良好に保存で
きた。
【0083】(実施例6)可逆感熱記録材料および不可
逆感熱記録材料をそれぞれマイクロカプセル化して第5
の構成の記録媒体を形成した。
【0084】(可逆感熱記録材料)実施例3のマイクロ
カプセルを用いた。
【0085】(不可逆感熱記録材料)実施例5のマイク
ロカプセルを用いた。
【0086】(記録媒体)両記録材料のマイクロカプセ
ルを、各マイクロカプセルの比率が1:1になるように
ポリビニルアルコール水溶液中に分散した。その溶液を
用いて、アルミ蒸着反射層を形成した120μm厚のポ
リエチレンテレフタレート・シート上に乾燥膜厚約20
μmで塗布を行って記録層を得た。さらに、記録層上に
耐摩耗性の表面保護層として紫外線硬化形アクリル樹脂
を3μmコーティングして、記録媒体を得た。
【0087】この記録温度特性は、透明化温度領域が約
68〜90℃で幅約22℃であり、90℃以上で白濁化
でき、発色は約100℃から青色に発色し約140℃で
飽和する。この記録媒体に、感熱ローラを用いて80℃
で消去、感熱ヘッドを用いて95℃で可逆記録を行う
と、それぞれ透明による表示の消去、白濁による文字情
報表示が明瞭に観測された。さらに、感熱ヘッドを用い
て140℃で発色させ不可逆記録を行うと、可逆感熱記
録材料の白濁と同時に不可逆感熱記録材料が発色して明
瞭な青色の文字情報表示ができた。
【0088】また、この不可逆記録による表示は、続い
ての可逆感熱記録の繰り返しにおいて良好に保存でき
た。
【0089】
【発明の効果】以上のように本発明は、水素結合性基を
有する有機結晶粒子と水素結合性基を有するマトリクス
ポリマとを含み、有機結晶粒子を加熱後冷却により可逆
的に透明度が変化する可逆感熱記録材料と、加熱によっ
て発色あるいは消色の何れかを呈する不可逆感熱記録材
料とが、樹脂壁によって分離構成された記録層を有した
感熱記録媒体であるため、可逆感熱記録材料と記録特性
を調整した不可逆感熱記録材料とを樹脂壁を介して記録
層構成することによって、一回限りの記録可能な不可逆
表示機能および表示による情報保護や不正防止機能を持
たせ、トラブル防止や信用などの際の目視による確認に
効果がある。このように本発明は、工業的価値の大なる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱記録媒体の一実施例の構成を示す
断面概念図
【図2】本発明の感熱記録媒体の他の構成の記録媒体の
構成図
【図3】本発明の別の構成における記録媒体の構成図 (a)は本発明の一実施例の感熱記録媒体中の消去状態
を示す図 (b)は本発明の一実施例の感熱記録媒体中の可逆記録
状態を示す図 (c)は本発明の一実施例の感熱記録媒体中の不可逆記
録状態を示す図
【図4】本発明の一構成例における記録媒体の構成図
【図5】本発明の可逆感熱記録材料(実線)と不可逆感
熱記録材料(破線)との記録特性概念図
【符号の説明】
1 支持基材 2 反射層 3 記録層 4 表面保護層 5 樹脂壁 6 可逆感熱記録層(材料) 6A 透明状態の可逆感熱記録材料 6B 白濁状態の可逆感熱記録材料 7 不可逆感熱記録層(材料) 8 反応発色性色素 8A 発色前の反応発色性色素 8B 発色後の反応発色性色素 9 顕色剤 9A 反応発色前の顕色剤 9B 反応発色後の顕色剤 10 熱軟化性透明ポリマ 11 有機結晶粒子 12 マトリクスポリマ 13 透明なベースポリマ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素結合性基を有する有機結晶粒子と水素
    結合性基を有するマトリクスポリマとを含み、前記有機
    結晶粒子を加熱後冷却により可逆的に透明度が変化する
    可逆感熱記録材料と、加熱によって発色あるいは消色の
    何れかを呈する不可逆感熱記録材料とが、樹脂壁によっ
    て分離構成された記録層を有することを特徴とする感熱
    記録媒体。
  2. 【請求項2】不可逆感熱記録材料がロイコ化合物からな
    る反応発色性色素と顕色剤とを主成分とし、可逆感熱記
    録材料の透明化温度領域よりも前記不可逆感熱記録材料
    の発色開始温度が、10℃以上高温で、かつ90℃以上
    の発色開始温度を有し、前記可逆感熱記録材料からなる
    可逆感熱記録層の上に、樹脂壁を介して前記不可逆感熱
    記録材料からなる不可逆感熱記録層を積層して分離構成
    した記録層を有することを特徴とする、請求項1記載の
    感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】不可逆感熱記録材料がロイコ化合物からな
    る反応消色性色素と消色剤とを主成分とし、可逆感熱記
    録材料の透明化温度領域よりも前記不可逆感熱記録材料
    の消色開始温度が、10℃以上高温で、かつ90℃以上
    の消色開始温度を有し、前記不可逆感熱記録材料からな
    る不可逆感熱記録層の上に、樹脂壁を介して前記可逆感
    熱記録材料からなる可逆感熱記録層を積層して分離構成
    した記録層を有することを特徴とする、請求項1記載の
    感熱記録媒体。
  4. 【請求項4】可逆感熱記録材料および不可逆感熱記録材
    料の少なくとも何れか一方が、マイクロカプセル化さ
    れ、カプセル材を樹脂壁として分離構成したことを特徴
    とする、請求項1記載の感熱記録媒体。
  5. 【請求項5】記録層の厚みが、マイクロカプセル化した
    可逆感熱記録材料のカプセルのサイズ、あるいはマイク
    ロカプセル化した不可逆感熱記録材料のカプセルのサイ
    ズの少なくとも何れか一方に近いことを特徴とする、請
    求項4記載の感熱記録媒体。
  6. 【請求項6】可逆感熱記録材料または不可逆感熱記録材
    料の何れか一方をコアとしたマイクロカプセルが、カプ
    セル材を樹脂壁として、他方の前記不可逆感熱記録材料
    または前記可逆感熱記録材料中に混合分散したことを特
    徴とする、請求項4または5何れかに記載の感熱記録媒
    体。
  7. 【請求項7】可逆感熱記録材料のマイクロカプセルが、
    有機結晶粒子をコアとして、マトリクスポリマをカプセ
    ル材としたことを特徴とする、請求項4〜6何れかに記
    載の感熱記録媒体。
  8. 【請求項8】水素結合性基を有する有機結晶粒子と水素
    結合性基を有するマトリクスポリマ中とを含み、前記有
    機結晶粒子を加熱後冷却により可逆的に透明度が変化す
    る可逆感熱記録材料と、加熱によって発色あるいは消色
    の何れかを呈する不可逆感熱記録材料とが、樹脂壁によ
    って分離構成された記録層を有した感熱記録媒体におい
    て、前記可逆感熱記録材料の透明化温度領域の温度で透
    明にし、前記可逆感熱記録材料の前記透明化温度領域の
    上限温度から前記不可逆感熱記録材料の発色、あるいは
    消色の何れかの開始温度までの温度範囲に加熱し不透明
    化し可逆感熱記録材料に可逆記録を行い、さらに前記不
    可逆感熱記録材料の発色あるいは消色の何れかの開始温
    度以上の温度に加熱し不可逆記録を行うことを特徴とす
    る感熱記録媒体の記録方法。
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