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JPH0552451A - 冷凍装置の水分除去装置 - Google Patents

冷凍装置の水分除去装置

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Publication number
JPH0552451A
JPH0552451A JP4020313A JP2031392A JPH0552451A JP H0552451 A JPH0552451 A JP H0552451A JP 4020313 A JP4020313 A JP 4020313A JP 2031392 A JP2031392 A JP 2031392A JP H0552451 A JPH0552451 A JP H0552451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
water
bypass passage
moisture
refrigerating apparatus
Prior art date
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Granted
Application number
JP4020313A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3158596B2 (ja
Inventor
Keiichi Kitamura
圭一 北村
Hisasuke Sakakibara
久介 榊原
Shin Honda
伸 本田
Masashi Honda
正志 本多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP02031392A priority Critical patent/JP3158596B2/ja
Priority to DE4212367A priority patent/DE4212367C2/de
Priority to US07/868,301 priority patent/US5301520A/en
Publication of JPH0552451A publication Critical patent/JPH0552451A/ja
Priority to US08/358,930 priority patent/US5490397A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3158596B2 publication Critical patent/JP3158596B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2341/00Details of ejectors not being used as compression device; Details of flow restrictors or expansion valves
    • F25B2341/06Details of flow restrictors or expansion valves
    • F25B2341/068Expansion valves combined with a sensor
    • F25B2341/0683Expansion valves combined with a sensor the sensor is disposed in the suction line and influenced by the temperature or the pressure of the suction gas

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コールドトラップ等の複雑な装置を用いずに
簡易な方式にて冷媒中の水分を効果的に除去できる冷凍
装置の水分除去装置を提供する。 【構成】 冷媒として液相の飽和水分濃度よりも気相の
飽和水分濃度の方が低い冷媒R134aやR22を用い
る。ボックス型膨張弁42の本体ブロック46にエバポ
レータ41にて蒸発した冷媒の一部をバイパスさせるバ
イパス通路77,81,86が形成される。又、バイパ
ス通路77,81,86の途中に同通路77,81,8
6内の冷媒を冷却する冷却シリンダ73が配置され、さ
らに、冷媒中に含まれる水分を捕集するフィルタ83が
配置される。加えて、本体ブロック46に形成された水
分排出通路79には水分透過膜88が配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空調装置等に用いら
れる冷凍装置において、冷媒中の水分を除去するための
水分除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】冷凍
装置において、冷媒に水が混入していると、冷媒と接触
している金属部分の内部腐食を引き起こしたり、膨張器
での氷結による冷却性能の低下あるいはコンプレッサに
おいて液圧縮による故障等の幾多の不都合の原因とな
る。特に、カーエアコンでは振動吸収のためゴムホース
を多用せざるを得ず、これらゴムホースを通して冷媒中
に水分が入りやすい。そこで、特開昭59−15746
2号公報では、液体窒素を用いたコールドトラップで冷
媒を冷やし、冷媒中の水分を氷結させてその水分を除去
するようにしている。
【0003】しかしながら、このコールドトラップを用
いるためには、極低温を得るための装置が必要となり、
カーエアコン等の設置スペースの限られた設備には適用
することが難しかった。
【0004】次いで、特開平2−146477号公報の
冷凍装置が提案された。この冷凍装置は、コンプレッサ
の圧縮により高温高圧となる部分の冷媒配管から冷媒を
分流させ、その分流冷媒が膨張弁にて低温となる冷媒に
より冷却されるように構成されていた。そして、分流冷
媒が冷却される部分に水分回収器が設けられ、冷却によ
って冷媒中に溶解していた水分が分離され、その水分が
グラスウールによって回収されるように構成されてい
た。なお、この冷凍装置には冷媒フロンR12が使用さ
れ、この冷媒は温度が高い程冷媒中に溶解する水分量が
多くなる性質を有し、しかも液相より気相の方が飽和水
分濃度が高いものである。
【0005】ところが、この冷凍装置においては、冷却
のために分流配管を膨張弁の出口側の部分を通過させ、
膨張弁の入口側の部分に戻し配管を接続するようなこと
が必要で、分流させる配管のとりまわしが困難であった
り、水分回収器内にて水分除去のための熱交換を行わせ
る条件が冷房負荷の大小等の要因によって流動的で冷媒
の冷却面積の設定が困難であったりするという問題があ
った。言い換えれば、この冷凍装置においては、特定の
条件下においてのみ水分が除去され、それ以外の条件下
では水分除去が円滑に行われないという問題があった。
【0006】さらに、この冷凍装置では、R12とは逆
に気相より液相の方が飽和水分濃度が高い冷媒(例え
ば、R134a,R22)を用いた場合に、十分な水分
除去性能が得られないという問題があった。つまり、液
冷媒を分流・冷却することで冷媒中から分離できた水分
をグラスウールで完全に回収しても、膨張弁で断熱膨張
後、発生する気相冷媒中に水分が発生して氷結してしま
い、不都合の原因となってしまう。
【0007】又、特開平2−287066号公報の水分
分離装置では、冷媒循環通路の周壁の一部に開口部が形
成され、その開口部に冷媒中の含有水分のみを透過させ
る水分透過膜が配置されていた。さらに、開口部にはケ
ーシングが配置され、そのケーシング内には乾燥剤が収
容されていた。
【0008】この水分分離装置では、水分は透過膜と接
している冷媒からしか回収されないために、水分の回収
効率を高めるために開口部の面積を大きくする必要が生
じるが、仮に開口部を大きくしても水分透過膜が冷媒の
流れる方向に平行に配置されており、さらに水分は冷媒
中に溶解したまま通過するため、その水分分離作用はあ
まり効果的ではなかった。
【0009】この発明は、上記した問題点に着目してな
されたものであり、その目的とするところは、配管のと
りまわしを複雑にすることなく、全く新規な方式にて冷
媒中の水分を効果的に除去できる冷凍装置の水分除去装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の冷凍装置の水分除去装置は、液相の飽和
水分濃度よりも気相の飽和水分濃度の方が低い冷媒を封
入した冷凍サイクルに用いられるものであって、エバポ
レータにおいて蒸発した冷媒の一部をバイパスさせるバ
イパス通路と、前記バイパス通路に配置され、冷媒中に
含まれている水分を捕集する水分捕集材とを設けたこと
を要旨とするものである。
【0011】又、前記バイパス通路を通過する冷媒を冷
却するための冷却器を設けてもよい。又、前記水分捕集
材の近傍において大気と冷媒通路との間には、内外の水
蒸気分圧差に基づいて捕集した水分を大気中に放出する
特定物質透過膜を設けてもよい。
【0012】さらに、この発明の冷凍装置の水分除去装
置は、液相の飽和水分濃度よりも気相の飽和水分濃度の
方が低い冷媒を封入した冷凍サイクルに用いられるもの
であって、冷凍サイクルの主配管内を流れる冷媒の一部
をバイパスさせるバイパス通路と、前記バイパス通路に
配置され、同通路を通過する冷媒を断熱膨張させて水分
分離を行わせる膨張室と、前記膨張室に配置され、分離
された水分を捕集する水分捕集材とを設けたことを要旨
とするものである。
【0013】又、前記膨張室と大気との間に、膨張室と
大気との間の水蒸気分圧差に基づいて捕集した水分を大
気中へ通過させる特定物質透過膜を設けてもよい。又、
バイパス通路はエバポレータの出口側とコンプレッサの
入口側との間に設けたり、蒸発圧力調整弁の上流側と下
流側との間に設けたり、レシーバの出口側とコンプレッ
サの入口側との間に設けたり、レシーバの出口側とエバ
ポレータの入口側との間に設けたり、膨張弁の出口側と
コンプレッサの入口側との間に設けたり、さらに、膨張
弁の出口側とエバポレータの入口側との間に設けたりす
ることもできる。
【0014】加えて、バイパス通路の入口側には主配管
内に突出して冷媒をバイパス通路内に導入する導入管を
設けたり、バイパス通路の出口側には主配管内に突出し
てエジェクタ効果によりバイパス流を生じさせる導出管
を設けたり、さらに、バイパス通路の出口側において主
配管内には冷媒流速を速くしてベンチュリ効果によりバ
イパス流を生じさせる絞り部を設けたりすることもでき
る。
【0015】
【作用】上記の如く構成すれば、この発明の水分除去装
置においては、冷媒は液相の飽和水分濃度よりも気相の
飽和水分濃度の方が低い性質を有するため、エバポレー
タで冷媒が蒸発する際、冷媒中に溶解していた水分が分
離される。分離された水分は水分捕集材にて捕集され
る。
【0016】さらに、バイパス通路の途中に冷却器を設
けることによって、エバポレータの出口で過熱度をもつ
分だけ余計に水分を溶解している冷媒から、さらに水分
を除去することができる。
【0017】加えて、水分捕集材にて捕集された水分
は、サイクル停止時に特定物質透過膜を通して大気中に
放出される。さらに、この発明の水分除去装置では、冷
凍サイクルを循環する冷媒は、バイパス通路の入口側と
出口側との間の圧力差によってバイパス通路に導入され
る。バイパス通路に導入された冷媒は、液相の飽和水分
濃度よりも気相の飽和水分濃度の方が低く、かつ、ガス
冷媒中に溶解する水分量は分圧及び温度に依存し、圧力
が高いほど、又、温度が高くなるほど溶解水分量は増加
する性質を有する。そのため、冷媒はバイパス通路の途
中に配置された膨張室で断熱膨張して低温低圧の気相あ
るいは気液二相の冷媒になる。そして、このガス化およ
び低温化によって、それまでは冷媒中に溶解していた水
分が分離される。この分離された水分は水分捕集材にて
捕集される。
【0018】又、水分捕集材にて捕集された水分は、サ
イクル停止時に特定物質透過膜を通して大気中に放出さ
れる。さらに、バイパス通路を圧力差が生じる部位間に
接続すれば、任意の位置に配置させることができる。
【0019】加えて、バイパス通路の入口側あるいは出
口側に、バイパス流を生じさせ易くするための部材を配
置すれば、主配管を流れる冷媒の一部をいっそう確実に
分岐させることができる。
【0020】
【実施例】
(第1実施例)以下に、この発明を具体化した第1実施
例を図1〜図7の図面に基づいて説明する。
【0021】図1及び図2に示すように、カーエアコン
はエバポレータ41、ボックス型膨張弁(以下、膨張弁
とする)42、可変容量コンプレッサ(以下、コンプレ
ッサとする)43、コンデンサ44及びレシーバ45を
備えている。前記膨張弁42の本体ブロック46の一側
(図1の左側)下部には弁室47が形成されている。こ
の弁室47は本体ブロック46の外側面から延び、かつ
レシーバ45からの冷媒が流入可能な第1冷媒通路48
と連通している。又、本体ブロック46には円形凹部4
9が穿設され、その底面からは第2冷媒通路50が延び
ている。この第2冷媒通路50は膨張オリフィス51に
よって前記弁室47と連通している。
【0022】膨張オリフィス51の弁室47側には弁座
52が形成され、弁受53と一体の弁体54が弁座52
に対し接離することにより膨張オリフィス51が開閉さ
れる。又、弁室47はバネ受55により閉塞され、この
バネ受55と弁受53との間に圧縮コイルバネ57が介
装されている。従って、弁体54は圧縮コイルバネ57
によって膨張オリフィス51を閉塞する方向へ付勢され
ている。
【0023】又、前記本体ブロック46の一側部(図1
の右側部)には第3冷媒通路58が貫設されている。一
方、前記本体ブロック46の一側下部にはネジ孔59が
形成され、このネジ孔59はプランジャ孔60にて第3
冷媒通路58と連通している。このため第3冷媒通路5
8の冷媒がプランジャ孔60を介してネジ孔59内へ流
入可能である。又、プランジャ孔60と対応するように
第3冷媒通路58の内壁面からは第2冷媒通路50へ向
けてプランジャ孔61が延びている。そして、プランジ
ャ孔61と第2冷媒通路50とはロッド孔62によって
連通されている。
【0024】ネジ孔59には膨張オリフィス51の開度
を調整するための開度調整部材63が取り付けられてい
る。即ち、開度調整部材63はネジ孔59に螺合された
内側ハウジング64と、ダイヤフラム65を挟んで内側
ハウジング64に固着された外側ハウジング66と、ダ
イヤフラム65よりも本体ブロック46側に配置された
プランジャ(感温棒)67とを備えている。プランジャ
67の棒状部68はプランジャ孔60、第3冷媒通路5
8を挿通し内端部がプランジャ孔61にスライド可能に
挿入されている。ロッド孔62と膨張オリフィス51に
は作動ロッド(弁棒)69の両端部が移動可能に挿入さ
れ、その一端(図の右端)が前記プランジャ67に当接
し、中間部が前記第2冷媒通路50内に露出し、他端が
前記膨張オリフィス51内において前記弁体54に当接
している。
【0025】尚、両ハウジング64,66内においてダ
イヤフラム65の外側が感熱室70に、内側が冷媒室7
1となっている。又、外側ハウジング66にはパイプ7
2が接続され、このパイプ72を介して感熱室70内に
は不活性ガスが予め封入されている。
【0026】そして、このように構成した膨張弁42
は、次のように作用する。前記コンプレッサ43から吐
出された高圧縮冷媒はコンデンサ44にて凝縮された
後、レシーバ45、第1冷媒通路48を経て弁室47内
に導入される。この冷媒は弁室47内から膨張オリフィ
ス51を通過し、このとき断熱膨張して気液二相冷媒と
なり第2冷媒通路50に至る。その後、冷媒は第2冷媒
通路50と円形凹部49を通りエバポレータ41内に導
入され気化してガス冷媒となる。このとき、ガス冷媒に
てエバポレータ41が冷却されて車室内の冷房に供され
る。さらに、エバポレータ41から排出されたガス冷媒
は第3冷媒通路58を経て再び前記コンプレッサ43に
戻る。
【0027】上記したように第3冷媒通路58内にはプ
ランジャ67の一部が露出しているため、第3冷媒通路
58内を通過するガス冷媒の熱は熱伝導率の高いアルミ
製のプランジャ67を介して前記ダイヤフラム65に伝
達され、さらに、ダイヤフラム65から感熱室70内の
不活性ガスに伝達されてその不活性ガスが膨張・収縮さ
れる。従って、感熱室70内のガス圧はエバポレータ4
1出口側の冷媒温度に応じて変化し、そのガス圧がダイ
ヤフラム65の外側面に作用する。
【0028】さらに、プランジャ67は弁受53、弁体
54及び作動ロッド69を介して圧縮コイルバネ57に
て常に付勢されている。従って、弁座52に対する弁体
54の位置(膨張オリフィス51の開度)は、圧縮コイ
ルバネ57の付勢力及び冷媒室71内の冷媒圧と、感熱
室70内のガス圧とが釣り合った位置に保たれる。そし
て、この膨張オリフィス51の開度に応じてエバポレー
タ41に供給される冷媒量が調整される。
【0029】さらに、この膨張弁42には、冷凍サイク
ルの冷媒中の水分を除去するための水分除去装置が設け
られている。以下に、水分除去装置を説明する。図1,
2に示すように、膨張弁42の本体ブロック46におけ
る円形凹部49には略円筒形の冷却シリンダ73が嵌入
され、ジョイント74にて固定されている。このジョイ
ント74の外周部にはOリング75が配置され気密が保
たれている。冷却シリンダ73の外周面には螺旋溝76
が形成され、この溝76と円形凹部49の内壁との間に
形成された空間をガス冷媒が通過できるようになってい
る。又、本体ブロック46の円形凹部49と第3冷媒通
路58との間には第1バイパス通路77が形成され、そ
の一端がプランジャ67よりも上流側の第3冷媒通路5
8に開口するとともに、他端が冷却シリンダ73の螺旋
溝76に連通するように円形凹部49の内壁に開口して
いる。
【0030】さらに、図2〜4に示すように、本体ブロ
ック46の前側面には円筒部78が突設され、この円筒
部78内が水分排出通路79となっている。水分排出通
路79の基端部には円形の凹部80が形成され、この凹
部80と前記螺旋溝76とは第2バイパス通路81によ
って連通されている。
【0031】凹部80内にはスペーサ82を介して円板
状の捕集材としてのフィルタ83が配置されている。こ
のフィルタ83はガラスウールよりなる。さらに、フィ
ルタ83の外側において円筒部78内には多数の孔84
を有する押え板85が配置されている。又、円筒部78
内の水分排出通路79は第3バイパス通路86を介して
プランジャ67よりも下流側の第3冷媒通路58と連通
している。円筒部78内の前部にはパッキン87と、水
分透過膜88と、多数の孔90を有する押え板89とが
重ねられた状態で配置され、これらは円筒部78の先端
外周をかしめることにより固定されている。水分透過膜
88は大気と冷媒通路との間に位置している。又、水分
透過膜88はポリイミド樹脂よりなり、ガス冷媒を通過
させずに水分のみを通過させる機能を有する。押え板8
9は水分透過膜88の強度を補っている(エアコン・オ
フ時の冷媒圧力は6kg f/cm2 程度)。
【0032】尚、押え板85はフィルタ83を押圧しな
がら支持するとともに、冷媒をサイクル内に充填する際
の真空引きの時に水分透過膜88が内側に変形しないよ
うに支持している。
【0033】又、この冷凍サイクルには冷媒として、例
えばR134a(テトラフルオロエタン)あるいはR2
2(クロロジフルオロメタン)が封入されている。これ
らの冷媒は、図6に示すように、液相の飽和水分濃度よ
りも気相の飽和水分濃度の方が低い冷媒である。
【0034】次に、このように構成された水分除去装置
の作用について説明する。エアコンが作動し、冷凍サイ
クル中を冷媒が循環すると、本冷凍サイクルに封入され
ている冷媒は、液相の飽和水分濃度よりも気相の飽和水
分濃度の方が低いため(図6参照)、エバポレータ41
で冷媒が蒸発する際、液冷媒中から水分が分離され、ガ
ス冷媒中をミスト状の水が浮遊する。
【0035】又、ガス冷媒中に溶解する水分量は分圧、
温度に依存し、圧力が高いほど、又、温度が高くなるほ
ど溶解できる水分量は増加する(図7参照)。このた
め、エバポレータ5内に発生したミスト状の水の一部は
エバポレータ5の出口では冷媒ガスが過熱度をもち、エ
バポレータ5から排出される冷媒はこの過熱度をもつ分
だけ余分に水分を溶解している。
【0036】そして、膨張弁42における第3冷媒通路
58においてプランジャ67の圧力損失によって、第3
冷媒通路58内においてプランジャ67よりも上流側の
方が下流側よりも圧力が高くなる。それにより、プラン
ジャ67の上流側を流れる過熱度を有するガス冷媒の一
部が第1バイパス通路77を通り、さらに、冷却シリン
ダ73の螺旋溝76を通過する。このとき、冷却シリン
ダ73内には膨張オリフィス51にて断熱膨張した低温
の気液二相冷媒が通過しているので、過熱度を有する外
周側のガス冷媒は冷却シリンダ73内を通る飽和液(過
熱度;0℃)による熱伝導により冷却される。本実施例
では、過熱度10℃の冷媒が冷却されて過熱度が2℃に
なるように設計されている。この冷媒の冷却により冷媒
中から遊離水が発生する。
【0037】冷却シリンダ73で冷却されたガス冷媒は
第2バイパス通路81を経由してフィルタ83を通過す
る。このとき、グラスウールは水とのぬれ性がよいた
め、ガス冷媒中の遊離水がフィルタ83によって捕集さ
れる。即ち、冷媒の液相と気相とで飽和水分濃度が異な
ることによる遊離水、及び冷却シリンダ73での冷媒の
冷却による遊離水が捕集される。
【0038】さらに、遊離水が捕集されたガス冷媒は押
え板85の孔84を通り、さらに、第3バイパス通路8
6を経てプランジャ67よりも下流側の第3冷媒通路5
8に戻される。つまり、冷凍サイクルの主通路に戻され
る。フィルタ83で捕集した水は、エアコンが停止後
に、大気中に放出される。すなわち、フィルタ83にて
捕集された水分は、エアコン作動時(冷凍サイクル稼働
の際)には、水分透過膜88の表面が低温(約5℃)と
なり、大気中の水蒸気が凝縮するため膜88の内外で水
蒸気分圧が等しくなり、大気中に放出できない。その
後、エアコンが停止(冷凍サイクルが停止)すると、水
分透過膜88の外側の凝縮水が無くなる。このとき、水
分透過膜88の内側は湿度100%のため外側より水蒸
気分圧が高くなり、フィルタ83で捕集された水分は、
水分透過膜88から押え板85の孔84を通って大気中
に放出される。
【0039】このように本実施例の水分除去装置におい
ては、冷媒としてR134aやR22を用いて液相の飽
和水分濃度よりも気相の飽和水分濃度が低い冷媒を封入
し、膨張弁42の本体ブロック46にエバポレータ41
にて蒸発した冷媒の一部をバイパスさせるバイパス通路
77,81,86を形成し、バイパス通路77,81,
86の途中に、冷媒中に含まれている水分を捕集するフ
ィルタ83(水分捕集材)を配置した。よって、冷媒中
の水分濃度が高くなると、蒸発する際、それまで液冷媒
中に溶解していた水分が分離され、ガス冷媒中をミスト
状の水が浮遊し、この分離された水分を含んだガス冷媒
の一部がバイパス通路77に入り、水分がフィルタ83
にて捕集される。従って、従来のコールドトラップを用
いた装置では極低温を得るための装置が必要となりカー
エアコン等の設置スペースの限られた設備には適用する
ことが難しかったが、本実施例では、膨張弁42の本体
ブロック46内にバイパス通路を形成しフィルタ83を
配置するだけで水分除去機能をもたせることができ、簡
易かつコンパクトな構造とすることができる。又、水分
分離のための配管のとりまわしは全く不要であり、配管
系が複雑になることはない。
【0040】又、バイパス通路77,81,86の途中
に冷媒を冷却する冷却シリンダ73(冷却器)を配置
し、その下流にフィルタ83を配置した。よって、ガス
冷媒中に溶解する水分量は分圧及び温度に依存し、エバ
ポレータ41の出口では冷媒ガスが過熱度をもつためエ
バポレータ41内に発生したミスト状の水の一部は冷媒
ガスに溶解するが、冷却シリンダ73にて冷却されて水
分が分離され、水分をフィルタ83にて捕集できる。こ
のとき、冷媒を冷却する冷却器として特別の冷却機器を
別途設けるのではなく、冷凍サイクルでの低温側冷媒に
よる冷却シリンダ73を用いたので構造が簡単で、か
つ、コンパクトなものとなる。
【0041】さらに、水分排出通路79の途中に水分透
過膜88(特定物質透過膜)を配置して、サイクル停止
時には冷媒を通過させずに水分のみを通過させてサイク
ル駆動時に捕集したフィルタ83の水分を大気中に放出
させるようにした。よって、水分を排出するための設備
を設けることなく、永久的に冷媒中の水分を除去できる
こととなる。
【0042】(第2実施例)次に、第2実施例について
説明する。図8は本実施例のカーエアコンの概略構成を
示す図である。このカーエアコンの冷凍サイクルは、可
変容量コンプレッサ1、コンデンサ2、レシーバ3、ボ
ックス型膨張弁4、エバポレータ5及び蒸発圧力調整弁
6が主配管7により順に接続されて、構成されている。
【0043】又、この冷凍サイクルには冷媒として、前
記第1実施例と同様にR134a(テトラフルオロエタ
ン)あるいはR22(クロロジフルオロメタン)が封入
されている。
【0044】以上のように構成された冷凍サイクルで
は、前記第1実施例と同様にコンプレッサ1から吐出さ
れた高圧縮冷媒は、コンデンサ2にて凝縮され、レシー
バ3を介して膨張弁4に導入される。膨張弁4を通過す
る際、冷媒は断熱膨張されて気液二相冷媒となる。そし
て、冷媒は膨張弁4からエバポレータ5に導入され、エ
バポレータ5内において気化されてガス冷媒となる。こ
のとき、ガス冷媒にてエバポレータ5が冷却されて車室
内の冷房に供される。さらに、エバポレータ5から排出
されたガス冷媒は主配管7を経て再び前記コンプレッサ
1に戻る。蒸発圧力調整弁6は、熱負荷が小さい運転条
件下でエバポレータ5のフロストを防止するものであっ
て、エバポレータ5からコンプレッサ1への冷媒を連続
的に絞ることにより、エバポレータ5での蒸発圧力を
1.9kgf/cm2 以上に保つ働きをする。
【0045】さらに、この冷凍サイクルには、冷凍サイ
クルの冷媒中の水分を除去するための水分除去装置が設
けられている。以下に、水分除去装置を説明する。蒸発
圧力調整弁6の出口側とコンプレッサ1の入口側とを結
ぶ主配管7には、接続筒10が接続固定されている。こ
の接続筒10内にはハウジング11の接続部12が螺入
され、シールリング13によって気密が保たれている。
ハウジング11には上面が開口した膨張室としての凹部
14が形成され、凹部14は底部に形成した通路15に
て主配管7内と連通している。又、凹部14内にはスペ
ーサ16が配置され、その上にガラスウールよりなる円
板状の水分捕集材としてのフィルタ17が配置され、さ
らにその上には筒状の押え管18が配置されている。押
え管18には透孔19が形成され、凹部14の側壁部に
形成された貫通孔20と連通している。凹部14の開口
部にはスペーサ21、水分透過膜22及び押え板23が
重ねられた状態で配置され、それらはハウジング11の
先端外周をかしめることにより固定されている。水分透
過膜22はポリイミド樹脂よりなり、ガス冷媒を通過さ
せずに水分のみを通過させる機能を有する。押え板23
は円形のステンレス鋼よりなり、径が1mm程度の多数の
孔が形成され、開口率が25%となっている。そして、
この押え板23は水分透過膜22の強度を補っている。
【0046】又、ハウジング11の外側面には前記貫通
孔20と連通する接続管24が接続固定されている。そ
して、同接続管24にはキャピラリチューブ25が接続
され、このキャピラリチューブ25はOリング26を介
してナット27にて固定連結されている。
【0047】一方、エバポレータ5の出口側と蒸発圧力
調整弁6の入口側とを結ぶ主配管7には、接続管30が
接続固定されている。そして、接続管30と前記キャピ
ラリチューブ25とがOリング31を介してナット32
にて接続固定されている。このように、主配管7から冷
媒の一部を分岐させるバイパス通路34は、接続管3
0,キャピラリチューブ25,接続管24,ハウジング
11および接続筒10により構成されている。
【0048】ここで、このように構成された水分除去装
置の作用について説明する。エアコンが作動し、冷凍サ
イクル中を冷媒が循環するとともに、蒸発圧力調整弁6
が作動している通常時には、蒸発圧力調整弁6の上流側
は1.9kgf/cm 2 の冷媒が流れており、それに対し
蒸発圧力調整弁6の下流側は調整弁6および主配管7に
よる圧力損失により1.9kgf/cm2 以下になってい
る。この圧力差により主配管7内を通る冷媒のうちの一
部の冷媒がキャピラリチューブ25、貫通孔20、押え
管18の透孔19、通路15を通り蒸発圧力調整弁6の
下流側の主配管7に戻される。このとき、キャピラリチ
ューブ25を通過した冷媒は凹部14内で断熱膨張し
て、0℃以下の冷媒になる。これに伴い冷媒中より水分
が発生し、この水分は回りの冷媒が0℃以下のため氷結
する。そして、この氷がフィルタ17で捕集される。
【0049】フィルタ17にて捕集された水分は、エア
コン作動時(冷凍サイクル稼働の際)には、水分透過膜
22の表面が低温(約5℃)となり、大気中の水蒸気が
凝縮するため膜22の内外で水蒸気分圧が等しくなり、
大気中に放出できない。
【0050】その後、エアコンが停止(冷凍サイクルが
停止)すると、水分透過膜22の外側の凝縮水が無くな
る。このとき、水分透過膜22の内側は湿度100%の
ため外側より水蒸気分圧が高くなり、フィルタ17で捕
集された水分は、水分透過膜22から押え板23の孔を
通って大気中に放出される。
【0051】このように、この第2実施例の水分除去装
置においては、冷媒としてR134aやR22を用いて
液相の飽和水分濃度よりも気相の飽和水分濃度が低い冷
媒を封入し、エバポレータ5にて蒸発した冷媒の一部を
キャピラリチューブ25(バイパス通路34)を使って
バイパスさせ、そのバイパス通路34の途中に、冷媒中
に含まれている水分を捕集するフィルタ17(水分捕集
材)を配置した。よって、冷媒中の水分濃度が高くなる
と、エバポレータ5において蒸発する際、それまで液冷
媒中に溶解していた水分が分離され、ガス冷媒中をミス
ト状の水が浮遊し、この分離された水分を含んだガス冷
媒の一部がバイパス通路34に入り、ミスト状の水分が
フィルタ17にて捕集される。
【0052】又、この実施例の水分除去装置において
は、ハウジング11内で冷媒を断熱膨張させ、フィルタ
17を通過させるようにした。つまり、蒸発圧力調整弁
6が作動しているときは、エバポレータ5の出口では冷
媒は気液二相状態であるため、断熱膨張により冷媒が冷
却されて水分が分離され、水分をフィルタ17にて捕集
できる。従って、前記従来とは異なり、コールドトラッ
プ等の複雑な装置が不要で、冷房負荷の変動等に影響さ
れることなく、冷媒流が存在していれば、確実に冷媒の
断熱膨張が生じて水分捕集を行うことができる。
【0053】さらに、凹部14の開口部(水分排出通
路)の途中に水分透過膜22(特定物質透過膜)が配置
され、サイクル停止時には冷媒が通過せずに水分のみが
通過して、サイクル駆動時に捕集したフィルタ17の水
分が大気中に放出されるようにした。よって、第1実施
例と同様に捕集された水分は確実に除去される。しか
も、この第2実施例において、バイパス通路34は蒸発
圧力調整弁6の入口側と出口側との間に接続されただけ
であるから、前記従来とは異なり、配管系が複雑になる
ことはない。
【0054】以下に、第3〜第10実施例について説明
する。なお、以後の記述は第2実施例との相違点のみと
する。 (第3実施例)図9に示すように、バイパス通路34の
入口側(接続管30)はレシーバ3の出口側と膨張弁4
の入口側との間の主配管7に接続され、又、バイパス通
路34の出口側(接続筒10)はエバポレータ5の出口
側とコンプレッサ1の入口側との間の主配管7に接続さ
れている。なお、前記第2実施例において、エバポレー
タ5の出口側に設けられていた蒸発圧力調整弁6は、実
際に使用されているカーエアコンには用いられていない
場合があり、以下の実施例については、この蒸発圧力調
整弁6が用いられていないものとして説明する。
【0055】このように構成された水分除去装置では、
膨張弁4の上流側とエバポレータ5の下流側との間の圧
力差により、レシーバ3より流出した冷媒の一部がバイ
パス通路34に流入する。そして、バイパス通路34の
キャピラリチューブ25を通過した冷媒は凹部14内で
断熱膨張して低温低圧の気相あるいは気液二相の冷媒に
なる。このガス化および低温化に伴い発生した水分がフ
ィルタ17にて捕集される。水分が除去された冷媒はバ
イパス通路34の出口側からエバポレータ5の下流側の
主配管7に戻される。
【0056】(第4実施例)図10に示すように、バイ
パス通路34の入口側はレシーバ3の出口側と膨張弁4
の入口側との間の主配管7に接続され、又、バイパス通
路34の出口側は膨張弁4の出口側とエバポレータ5の
入口側との間の主配管7に接続されている。
【0057】このように構成された水分除去装置では、
膨張弁4の上流側とその下流側との間の圧力差により、
レシーバ3より流出した冷媒の一部がバイパス通路34
に流入する。そして、バイパス通路34のキャピラリチ
ューブ25を通過した冷媒は凹部14内で断熱膨張して
低温低圧の気相あるいは気液二相の冷媒になる。このガ
ス化および低温化に伴い発生した水分がフィルタ17に
て捕集される。水分が除去された冷媒はバイパス通路3
4の出口側から膨張弁4の下流側の主配管7に戻され
る。
【0058】(第5実施例)図11に示すように、バイ
パス通路34の入口側は膨張弁4の出口側とエバポレー
タ5の入口側との間の主配管7に接続され、又、バイパ
ス通路34の出口側はエバポレータ5の出口側とコンプ
レッサ1の入口側との間の主配管7に接続されている。
【0059】このように構成された水分除去装置では、
エバポレータ5の上流側とその下流側との間の圧力差に
より、膨張弁4より流出した冷媒の一部がバイパス通路
34に流入する。そして、バイパス通路34のキャピラ
リチューブ25を通過した冷媒は凹部14内で断熱膨張
して低温低圧の気相あるいは気液二相の冷媒になる。こ
のガス化および低温化に伴い発生した水分がフィルタ1
7にて捕集される。水分が除去された冷媒はバイパス通
路34の出口側からエバポレータ5の下流側の主配管7
に戻される。
【0060】(第6実施例)図12に示すように、バイ
パス通路34の入口側は膨張弁4の出口側とエバポレー
タ5の入口側との間の主配管7に接続され、又、バイパ
ス通路34の出口側も同じく膨張弁4の出口側とエバポ
レータ5の入口側との間の主配管7で、しかも前記バイ
パス通路34の入口側よりも下流側に接続されている。
【0061】このように構成された水分除去装置では、
主配管7による圧力損失により、膨張弁4より流出した
冷媒の一部がバイパス通路34に流入する。そして、バ
イパス通路34のキャピラリチューブ25を通過した冷
媒は凹部14内で断熱膨張して低温低圧の気相あるいは
気液二相の冷媒になる。このガス化および低温化に伴い
発生した水分がフィルタ17にて捕集される。水分が除
去された冷媒は、バイパス通路34の出口側から同通路
34の入口側より下流側の主配管7に戻される。
【0062】(第7実施例)第7実施例では、図13に
示すように、前記各実施例にて設けられていた凹部14
の開口部の水分透過膜22が取り除かれ、その代わりに
カバー33が配置されて開口部が閉封される。
【0063】この構成により、フィルタ17にて捕集さ
れた水分は、大気中に放出することができなくなる。そ
のため、冷凍サイクルが停止して、水分除去装置が機能
を停止すると、一旦捕集された水分は再び冷媒中に溶解
する。しかし、冷凍サイクルが稼働して、水分除去装置
が機能し始めると、冷媒中に溶解した水分が再び分離さ
れることになる。
【0064】つまり、水分透過膜22を取り除いて、そ
の代わりにカバー33を配置した本実施例では、冷媒中
に含まれる水分は溶解と分離とを繰り返すが、冷凍サイ
クルの作動時には冷凍サイクル内を循環する冷媒から確
実に水分を除去するため、エバポレータ5での氷結によ
る冷却性能の低下等、不具合を引き起こすことはない。
【0065】(第8実施例)又、第8実施例では、図1
4に示すように、バイパス通路34の入口側の接続管3
0に主配管7内に突出するようにL字形の導入管35が
接続される。導入管35の開口部は冷媒の流れの上流側
に向けて配置される。この構成により、主配管7を流れ
る冷媒は、冷媒の動圧により導入管35を介してバイパ
ス通路34に導入される。
【0066】(第9実施例)さらに、第9実施例では、
図15に示すように、バイパス通路34の出口側の接続
筒10に主配管7内に突出するようにL字形の導出管3
6が接続される。導出管36の開口部は冷媒の流れの下
流側に向けて配置される。この構成により、導出管36
の周囲にエジェクタ効果が生じてバイパス通路34内の
冷媒が導出管36から吸い出され、バイパス通路34の
入口側から主配管7内の冷媒がバイパス通路34に導入
される。
【0067】(第10実施例)さらに、第10実施例で
は、図16に示すように、主配管7内においてバイパス
通路34の出口側における接続筒10の先端部付近に絞
り部37が設けられて、ベンチュリ管38が構成され
る。この構成により、バイパス通路34内の冷媒がベン
チュリ効果を受けて吸い出され、バイパス通路34の入
口側から主配管7内の冷媒がバイパス通路34に導入さ
れる。
【0068】(変形例)なお、この発明は前記各実施例
に限定されるものではなく、以下のような変形例にて具
体化することもできる。 (1)前記第1実施例では水分透過膜88がボックス型
膨張弁42の前面に設けられているが、他の位置、例え
ばこの水分透過膜88をボックス型膨張弁42の底面に
配置すること。 (2)第1実施例ではバイパス通路がボックス型膨張弁
42内に設けられているが、バイパス通路をエバポレー
タ41内において分岐させて螺旋溝76に接続するこ
と。この場合、要は、バイパス通路がエバポレータ41
の蒸発部からコンプレッサ43の入口までの冷媒の一部
をバイパスさせて螺旋溝76に接続されるものであれば
よい。 (3)バイパス通路34を前記各実施例とは異なる任意
の他の位置に配置すること。ただし、このとき、コンプ
レッサ1の出口から冷媒を分岐させる場合には、その冷
媒が高温であるため、通常よりも長いバイパス通路を設
けるなどして、冷却のための工夫を要する。 (4)図12に示す第6実施例において、二点鎖線で示
すようにバイパス通路34と並行する主配管7の途中に
障壁39を立てたり、絞りを設けたりすること。この構
成により、バイパス通路34の入口側と出口側との間に
は確実に大きな圧力差が生じ、冷媒を確実に分岐させる
ことができる。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明の水分除
去装置によれば、コールドトラップのような複雑な装置
や複雑な配管のとりまわしを用いずに、全く新規で容易
な方式にて冷房負荷の変動に影響されることなく確実に
冷媒中の水分を除去できるという優れた効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷凍装置の水分除去装置を具体化した
第1実施例の冷凍装置を示す断面図である。
【図2】ボックス型膨張弁とエバポレータを示す斜視図
である。
【図3】ボックス型膨張弁の内部構成を示す一部破断斜
視図である。
【図4】ボックス型膨張弁の一部を破断して示す平面図
である。
【図5】ボックス型膨張弁の平断面図である。
【図6】冷媒における温度と飽和水分濃度との関係を示
す図である。
【図7】冷媒における過熱度と飽和水分濃度との関係を
示す図である。
【図8】第2実施例の冷凍装置を示す断面図である。
【図9】第3実施例の冷凍装置を示す断面図である。
【図10】第4実施例の冷凍装置を示す断面図である。
【図11】第5実施例の冷凍装置を示す断面図である。
【図12】第6実施例の冷凍装置を示す断面図である。
【図13】第7実施例の冷凍装置を示す断面図である。
【図14】第8実施例の冷凍装置を示す断面図である。
【図15】第9実施例の冷凍装置を示す断面図である。
【図16】第10実施例の冷凍装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…可変容量コンプレッサ、3…レシーバ、4…ボック
ス型膨張弁、5…エバポレータ、6…蒸発圧力調整弁、
7…主配管、14…膨張室としての凹部、17…水分捕
集材としてのフィルタ、22…特定物質透過膜としての
水分透過膜、34…バイパス通路、35…導入管、36
…導出管、37…絞り部、41…エバポレータ、42…
ボックス型膨張弁、73…冷却器としての冷却シリン
ダ、77…第1バイパス通路、81…第2バイパス通
路、83…水分捕集材としてのフィルタ、86…第3バ
イパス通路、88…特定物質透過膜としての水分透過
膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本多 正志 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装 株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液相の飽和水分濃度よりも気相の飽和水
    分濃度の方が低い冷媒を封入した冷凍サイクルに用いら
    れるものであって、 エバポレータにおいて蒸発した冷媒の一部をバイパスさ
    せるバイパス通路と、 前記バイパス通路に配置され、冷媒中に含まれている水
    分を捕集する水分捕集材とを設けたことを特徴とする冷
    凍装置の水分除去装置。
  2. 【請求項2】 前記バイパス通路を通過する冷媒を冷却
    するための冷却器を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の冷凍装置の水分除去装置。
  3. 【請求項3】 前記水分捕集材の近傍において大気と冷
    媒通路との間には、内外の水蒸気分圧差に基づいて捕集
    した水分を大気中に放出する特定物質透過膜を設けたこ
    と特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷凍装置の
    水分除去装置。
  4. 【請求項4】 液相の飽和水分濃度よりも気相の飽和水
    分濃度の方が低い冷媒を封入した冷凍サイクルに用いら
    れるものであって、 冷凍サイクルの主配管内を流れる冷媒の一部をバイパス
    させるバイパス通路と、 前記バイパス通路に配置され、同通路を通過する冷媒を
    断熱膨張させて水分分離を行わせる膨張室と、 前記膨張室に配置され、分離された水分を捕集する水分
    捕集材とを設けたことを特徴とする冷凍装置の水分除去
    装置。
  5. 【請求項5】 前記膨張室と大気との間に、膨張室と大
    気との間の水蒸気分圧差に基づいて捕集した水分を大気
    中へ通過させる特定物質透過膜を設けたことを特徴とす
    る請求項4に記載の冷凍装置の水分除去装置。
  6. 【請求項6】 バイパス通路がエバポレータの出口側と
    コンプレッサの入口側との間に設けられていることを特
    徴とする請求項4又は5に記載の冷凍装置の水分除去装
    置。
  7. 【請求項7】 バイパス通路が蒸発圧力調整弁の上流側
    と下流側との間に設けられていることを特徴とする請求
    項6に記載の冷凍装置の水分除去装置。
  8. 【請求項8】 バイパス通路がレシーバの出口側とコン
    プレッサの入口側との間に設けられていることを特徴と
    する請求項4又は5に記載の冷凍装置の水分除去装置。
  9. 【請求項9】 バイパス通路がレシーバの出口側とエバ
    ポレータの入口側との間に設けられていることを特徴と
    する請求項4又は5に記載の冷凍装置の水分除去装置。
  10. 【請求項10】 バイパス通路が膨張弁の出口側とコン
    プレッサの入口側との間に設けられていることを特徴と
    する請求項4又は5に記載の冷凍装置の水分除去装置。
  11. 【請求項11】 バイパス通路が膨張弁の出口側とエバ
    ポレータの入口側との間に設けられていることを特徴と
    する請求項4又は5に記載の冷凍装置の水分除去装置。
  12. 【請求項12】 バイパス通路の入口側には主配管内に
    突出して冷媒をバイパス通路内に導入する導入管を設け
    たことを特徴とする請求項4又は5に記載の冷凍装置の
    水分除去装置。
  13. 【請求項13】 バイパス通路の出口側には主配管内に
    突出してエジェクタ効果によりバイパス流を生じさせる
    導出管を設けたことを特徴とする請求項4又は5に記載
    の冷凍装置の水分除去装置。
  14. 【請求項14】 バイパス通路の出口側において主配管
    内には冷媒流速を速くしてベンチュリ効果によりバイパ
    ス流を生じさせる絞り部を設けたことを特徴とする請求
    項4又は5に記載の冷凍装置の水分除去装置。
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