JPH0543944A - 低鉄損一方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents
低鉄損一方向性けい素鋼板の製造方法Info
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- JPH0543944A JPH0543944A JP22852591A JP22852591A JPH0543944A JP H0543944 A JPH0543944 A JP H0543944A JP 22852591 A JP22852591 A JP 22852591A JP 22852591 A JP22852591 A JP 22852591A JP H0543944 A JPH0543944 A JP H0543944A
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- steel sheet
- silicon steel
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一方向性けい素鋼板の製造方法において、仕
上げ焼鈍後又は絶縁被膜の形成後の一方向性けい素鋼板
表面上に電子ビームを、該鋼板の圧延方向を横切る向き
に走査させて照射する際に電子ビームの焦点を、鋼板表
面に垂直に電子ビームが入射する場合における該鋼板表
面よりも遠くに位置させる。 【効果】 幅方向にわたって良好な製品特性を有する低
鉄損一方向性けい素鋼板を特に簡便な方法によって安定
して得ることができる。
上げ焼鈍後又は絶縁被膜の形成後の一方向性けい素鋼板
表面上に電子ビームを、該鋼板の圧延方向を横切る向き
に走査させて照射する際に電子ビームの焦点を、鋼板表
面に垂直に電子ビームが入射する場合における該鋼板表
面よりも遠くに位置させる。 【効果】 幅方向にわたって良好な製品特性を有する低
鉄損一方向性けい素鋼板を特に簡便な方法によって安定
して得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】一方向性けい素鋼板は、一般に製
品の二次再結晶粒をゴス方位に高度に集積させ、その鋼
板表面上にフォルステライト質の被膜を、さらにその上
に熱膨張係数の小さい絶縁被膜を被成したもので、厳格
な制御を必要とする複雑、多岐にわたる工程を経て製造
される。このような一方向性けい素鋼板は、主として変
圧器、そのた電気機器の鉄心として使用されていて、磁
気特性として製品の磁束密度(B8 値で代表される)が
高く、鉄損(W17/50値で代表される)が低いこと、さら
に表面性状の良好な絶縁被膜を有することが要求されて
いる。近年では特にエネルギー危機を境にして電力損失
の低減を至上とする要請が著しく強まり、変圧器用鉄心
材料として鉄損がより低い一方向性けい素鋼板の必要性
はますます重要なものとなってきている。この発明は、
低鉄損一方向性けい素鋼板の製造方法に関し、鋼板幅方
向にわたって良好な製品特性を特に簡便な方法によって
安定して得ようとするものである。
品の二次再結晶粒をゴス方位に高度に集積させ、その鋼
板表面上にフォルステライト質の被膜を、さらにその上
に熱膨張係数の小さい絶縁被膜を被成したもので、厳格
な制御を必要とする複雑、多岐にわたる工程を経て製造
される。このような一方向性けい素鋼板は、主として変
圧器、そのた電気機器の鉄心として使用されていて、磁
気特性として製品の磁束密度(B8 値で代表される)が
高く、鉄損(W17/50値で代表される)が低いこと、さら
に表面性状の良好な絶縁被膜を有することが要求されて
いる。近年では特にエネルギー危機を境にして電力損失
の低減を至上とする要請が著しく強まり、変圧器用鉄心
材料として鉄損がより低い一方向性けい素鋼板の必要性
はますます重要なものとなってきている。この発明は、
低鉄損一方向性けい素鋼板の製造方法に関し、鋼板幅方
向にわたって良好な製品特性を特に簡便な方法によって
安定して得ようとするものである。
【0002】
【従来の技術】 .さて一方向性
けい素鋼板の鉄損改善のため、従来からゴス方位二次再
結晶組織の改善に努力が払われ、このような二次再結晶
粒を制御する方法として、AlN 、MnS 及びMnSe等の一次
再結晶粒成長抑制剤、いわゆるインヒビターを含有させ
てゴス方位二次再結晶粒を優先成長させる方法が実施さ
れてきた。
けい素鋼板の鉄損改善のため、従来からゴス方位二次再
結晶組織の改善に努力が払われ、このような二次再結晶
粒を制御する方法として、AlN 、MnS 及びMnSe等の一次
再結晶粒成長抑制剤、いわゆるインヒビターを含有させ
てゴス方位二次再結晶粒を優先成長させる方法が実施さ
れてきた。
【0003】また近年に至ってはこのような二次再結晶
集合組織を制御する方法とは別の手法として、鋼板表面
にレーザ照射(例えば市山 正:鉄と鋼,69 (1983) p.8
95、特公昭57-2252 号、同57-53419号、同58-24605号、
同58-24606号各公報参照)、又はプラズマ照射(例えば
特開昭62-96617号、同62-151511 号、同62-151516号及
び同62-151517 号各公報参照)を施すことにより、鋼板
表面に局部微小歪を導入して磁区を細分化し、もって鉄
損を低下させる画期的な方法が提案されている。しかし
ながらこれらの方法は、いずれもエネルギー効率が5〜
20%と低いため、鉄損を低下させるのに著しいコストア
ップを招くという問題がある。
集合組織を制御する方法とは別の手法として、鋼板表面
にレーザ照射(例えば市山 正:鉄と鋼,69 (1983) p.8
95、特公昭57-2252 号、同57-53419号、同58-24605号、
同58-24606号各公報参照)、又はプラズマ照射(例えば
特開昭62-96617号、同62-151511 号、同62-151516号及
び同62-151517 号各公報参照)を施すことにより、鋼板
表面に局部微小歪を導入して磁区を細分化し、もって鉄
損を低下させる画期的な方法が提案されている。しかし
ながらこれらの方法は、いずれもエネルギー効率が5〜
20%と低いため、鉄損を低下させるのに著しいコストア
ップを招くという問題がある。
【0004】かかるレーザ照射、プラズマ照射とは別の
手法として発明者らは、磁区細分化のために加速電圧:
65kV〜500kV の高電圧で、電流:0.01〜5mAの低電流で
発生させた電子ビームを照射することを先に特開昭63-1
86826 号、特開平2-118022号、特開平2-277780 号公
報にて提案した。すなわちかかる電子ビームは、 (1) 磁区細分化に有効 (2) エネルギー効率が良い (3) ビームの走査が容易でかつ侵入深さが深い という利点を有することから、セラミック被膜をそなえ
るけい素鋼板の磁区細分化の手段として特に有利であ
る。しかしながら、かかる電子ビーム照射における板幅
方向への走査は、通常、この鋼板表面上の幅方向中央部
の一点に電子ビームの焦点を合わせて、この状態で鋼板
幅方向に電子ビームを偏向させるものであった。かかる
電子ビームの走査によれば、幅方向中央ではちょうど電
子ビームの焦点が合っているために十分な製品特性を得
ることができるが、幅方向両端部では電子ビームの焦点
が外れるために電子ビームの強度が低下して、照射効果
が中央部よりも小さくなって、製品特性向上効果が小さ
くなるという問題があった。
手法として発明者らは、磁区細分化のために加速電圧:
65kV〜500kV の高電圧で、電流:0.01〜5mAの低電流で
発生させた電子ビームを照射することを先に特開昭63-1
86826 号、特開平2-118022号、特開平2-277780 号公
報にて提案した。すなわちかかる電子ビームは、 (1) 磁区細分化に有効 (2) エネルギー効率が良い (3) ビームの走査が容易でかつ侵入深さが深い という利点を有することから、セラミック被膜をそなえ
るけい素鋼板の磁区細分化の手段として特に有利であ
る。しかしながら、かかる電子ビーム照射における板幅
方向への走査は、通常、この鋼板表面上の幅方向中央部
の一点に電子ビームの焦点を合わせて、この状態で鋼板
幅方向に電子ビームを偏向させるものであった。かかる
電子ビームの走査によれば、幅方向中央ではちょうど電
子ビームの焦点が合っているために十分な製品特性を得
ることができるが、幅方向両端部では電子ビームの焦点
が外れるために電子ビームの強度が低下して、照射効果
が中央部よりも小さくなって、製品特性向上効果が小さ
くなるという問題があった。
【0005】かかる問題に関し、上掲特開平2-118022
号公報で発明者らは、電子ビームの照射領域が変わって
も常に同等のピーク強度となるように、電子ビームの焦
点距離を適宜補正しながら基板の板幅方向にわたる照射
(ダイナミックフォーカス法)を行い、製品特性のより
一層の改善を図った電子ビーム照射方法を提案している
が、かように電子ビームの焦点距離を補正しながら板幅
方向にわたって均一に照射しようとする方法は、電子ビ
ームが基板幅方向に走査される速度に対応して焦点距離
を変化させる必要があり、ダイナミックフォーカス制御
装置等が必要となって装置が複雑化するばかりか、かか
るフォーカス制御を安定して行うことが難しいところに
問題を残していた。
号公報で発明者らは、電子ビームの照射領域が変わって
も常に同等のピーク強度となるように、電子ビームの焦
点距離を適宜補正しながら基板の板幅方向にわたる照射
(ダイナミックフォーカス法)を行い、製品特性のより
一層の改善を図った電子ビーム照射方法を提案している
が、かように電子ビームの焦点距離を補正しながら板幅
方向にわたって均一に照射しようとする方法は、電子ビ
ームが基板幅方向に走査される速度に対応して焦点距離
を変化させる必要があり、ダイナミックフォーカス制御
装置等が必要となって装置が複雑化するばかりか、かか
るフォーカス制御を安定して行うことが難しいところに
問題を残していた。
【0006】また最近米国特許4199733 号及び同419575
0 号において、かかる電子ビーム照射をけい素鋼板表面
上に行う際の条件として、歪取り焼鈍を施さない積鉄心
用のけい素鋼板には60 J/in2以上のエネルギー密度が、
一方歪取り焼鈍を行う巻き鉄心用けい素鋼板には150 〜
4000J/in2 以上のエネルギー密度がそれぞれ必要である
ことをが開示されている。この方法は、電子ビームの種
類、照射方法に依存してエネルギー密度が大きく変化す
るため、実際の方向性けい素鋼板に適用し難い。
0 号において、かかる電子ビーム照射をけい素鋼板表面
上に行う際の条件として、歪取り焼鈍を施さない積鉄心
用のけい素鋼板には60 J/in2以上のエネルギー密度が、
一方歪取り焼鈍を行う巻き鉄心用けい素鋼板には150 〜
4000J/in2 以上のエネルギー密度がそれぞれ必要である
ことをが開示されている。この方法は、電子ビームの種
類、照射方法に依存してエネルギー密度が大きく変化す
るため、実際の方向性けい素鋼板に適用し難い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題を有利に解
決し、極めて安定した電子ビーム照射を用いる磁区細分
化法により鋼板幅方向にわたって良好な製品特性を有す
る低鉄損一方向性けい素鋼板を特に簡便な方法によって
安定して得ることのできる製造方法を提案することがこ
の発明の目的である。
決し、極めて安定した電子ビーム照射を用いる磁区細分
化法により鋼板幅方向にわたって良好な製品特性を有す
る低鉄損一方向性けい素鋼板を特に簡便な方法によって
安定して得ることのできる製造方法を提案することがこ
の発明の目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、仕上げ焼鈍
後又は絶縁被膜の形成後の一方向性けい素鋼板表面上に
電子ビームを、該鋼板の圧延方向を横切る向きに走査さ
せて照射する、一方向性けい素鋼板の製造方法におい
て、上記電子ビームの焦点を、鋼板表面に垂直に電子ビ
ームが入射する場合における該鋼板表面よりも遠くに位
置させることを特徴とする低鉄損一方向性けい素鋼板の
製造方法である。
後又は絶縁被膜の形成後の一方向性けい素鋼板表面上に
電子ビームを、該鋼板の圧延方向を横切る向きに走査さ
せて照射する、一方向性けい素鋼板の製造方法におい
て、上記電子ビームの焦点を、鋼板表面に垂直に電子ビ
ームが入射する場合における該鋼板表面よりも遠くに位
置させることを特徴とする低鉄損一方向性けい素鋼板の
製造方法である。
【0009】
【作用】以下、図面を用いてこの発明を具体的に説明す
る。図1にこの発明に従う方法に実施に用いて好適な電
子ビーム照射装置の一例を示す。図中番号1は排気口1
a,1bを有し真空槽を形成するためのケーシング、2は
電子ビームBを射出する電子銃であって、この電子銃2
は高圧インシュレータ2a、電子を放出するフィラメント
2b、放出された電子を加速するための陽極2c及び電子線
発生部を常に真空にするためのコラム弁からなる。また
3は電子銃2より射出された電子ビームBを集束するた
めの集束コイル、4は集束させた電子ビームの進行方向
を変化させ基板の所定領域への照射を担う偏向コイルで
あり、符号Bは電子ビーム、Kは電子ビーム照射の被処
理板である鋼板を示す。
る。図1にこの発明に従う方法に実施に用いて好適な電
子ビーム照射装置の一例を示す。図中番号1は排気口1
a,1bを有し真空槽を形成するためのケーシング、2は
電子ビームBを射出する電子銃であって、この電子銃2
は高圧インシュレータ2a、電子を放出するフィラメント
2b、放出された電子を加速するための陽極2c及び電子線
発生部を常に真空にするためのコラム弁からなる。また
3は電子銃2より射出された電子ビームBを集束するた
めの集束コイル、4は集束させた電子ビームの進行方向
を変化させ基板の所定領域への照射を担う偏向コイルで
あり、符号Bは電子ビーム、Kは電子ビーム照射の被処
理板である鋼板を示す。
【0010】かかる装置を用いたこの発明に従う電子ビ
ームパターンを図2に模式的に示す。集束コイル、偏向
コイルを経た電子ビームは、鋼板表面で焦点を結び、偏
向コイル位置Wから鋼板Kの幅方向に偏向されて鋼板幅
方向に走査される。
ームパターンを図2に模式的に示す。集束コイル、偏向
コイルを経た電子ビームは、鋼板表面で焦点を結び、偏
向コイル位置Wから鋼板Kの幅方向に偏向されて鋼板幅
方向に走査される。
【0011】従来、この鋼板Kに電子ビームを照射する
際は、鋼板Kの表面上の一点O(幅方向中央)に電子ビ
ームを集束させて、この状態で鋼板幅方向に電子ビーム
を偏向させて鋼板幅方向にわたり電子ビームを照射して
いた。かかる電子ビームの鋼板幅方向への走査によれ
ば、幅方向中央である点Oではちょうど電子ビームの焦
点が合っているために十分な製品特性を得ることができ
る。しかし幅方向両端部である点Q、Q′においては電
子ビームの焦点が図中の点線Uで示す円弧上にあるた
め、電子ビームの強度が低下して、照射効果が中央部O
よりも小さくなって、板幅方向で特性値の著しい変化が
生じる。
際は、鋼板Kの表面上の一点O(幅方向中央)に電子ビ
ームを集束させて、この状態で鋼板幅方向に電子ビーム
を偏向させて鋼板幅方向にわたり電子ビームを照射して
いた。かかる電子ビームの鋼板幅方向への走査によれ
ば、幅方向中央である点Oではちょうど電子ビームの焦
点が合っているために十分な製品特性を得ることができ
る。しかし幅方向両端部である点Q、Q′においては電
子ビームの焦点が図中の点線Uで示す円弧上にあるた
め、電子ビームの強度が低下して、照射効果が中央部O
よりも小さくなって、板幅方向で特性値の著しい変化が
生じる。
【0012】これに対してこの発明では電子ビームの集
束を、通常のO点よりもさらに遠く、図中に示すS点さ
らにはP点の位置とし、例えば図中の実線Tに示す円弧
上に焦点が合うようにして電子ビームを板幅方向に走査
させることによって、板幅方向にわたって均一照射が可
能になり、優れた低鉄損化を板幅方向のばらつきが少な
くして安定して得られるのである。
束を、通常のO点よりもさらに遠く、図中に示すS点さ
らにはP点の位置とし、例えば図中の実線Tに示す円弧
上に焦点が合うようにして電子ビームを板幅方向に走査
させることによって、板幅方向にわたって均一照射が可
能になり、優れた低鉄損化を板幅方向のばらつきが少な
くして安定して得られるのである。
【0013】この場合、電子ビームの焦点を、電子ビー
ムが基板表面に垂直に入射する場合における該基板表面
(図1の点O)よりも少しでも遠くに位置させれば、目
的とする板幅方向にわたった均一照射が可能になる。一
方、全幅にわたって電子ビームの焦点を鋼板表面よりも
遠い位置にすることはなく、良好な製品特性を得るため
には、鋼板幅の半分程度が電子ビームの焦点位置よりも
遠い状況であることが好ましい。
ムが基板表面に垂直に入射する場合における該基板表面
(図1の点O)よりも少しでも遠くに位置させれば、目
的とする板幅方向にわたった均一照射が可能になる。一
方、全幅にわたって電子ビームの焦点を鋼板表面よりも
遠い位置にすることはなく、良好な製品特性を得るため
には、鋼板幅の半分程度が電子ビームの焦点位置よりも
遠い状況であることが好ましい。
【0014】この発明の電子ビームとしては、電圧:65
kV〜500kV の高電圧でかつ電流:5mA以下の低電流で発
生させた電子ビームを用いる。かかる電子ビームは、ビ
ーム径を細く絞ることが可能であり、かつ電子ビームの
焦点深度が深くなっているため、電子ビーム焦点を点S
や点Pに集束させることによって板幅方向にわたって均
一な電子ビーム照射が可能になるのである。
kV〜500kV の高電圧でかつ電流:5mA以下の低電流で発
生させた電子ビームを用いる。かかる電子ビームは、ビ
ーム径を細く絞ることが可能であり、かつ電子ビームの
焦点深度が深くなっているため、電子ビーム焦点を点S
や点Pに集束させることによって板幅方向にわたって均
一な電子ビーム照射が可能になるのである。
【0015】以下この発明を具体的実験により説明す
る。C:0.046 wt%、Si:3.40wt%、Mn:0.072 wt%、
Se:0.021 wt%、Sb:0.026 wt%及びMo:0.013 wt%を
含有し、残部は実質的にFeの組成になるけい素鋼スラブ
を、1340℃で4時間加熱した後、熱間圧延を施して厚み
2.4 mmの熱延板とした。その後中間焼鈍をはさんで2回
の冷間圧延を施して、幅150 mm、厚み0.23mmの最終冷延
板とした。その後湿水素中で830 ℃、3分間の脱炭・一
次再結晶焼鈍を行ったのち、850℃で50時間の二次再結
晶焼鈍を行い、次いで1200℃で5時間の純化焼鈍を行っ
た。その後鋼板表面にりん酸塩とコロイダルシリカを主
成分とする絶縁被膜を塗布形成した後、図1に示す電子
ビーム照射装置により鋼板表面に向けて電子ビーム照射
を行った。この電子ビーム照射の際の照射条件は加速電
圧:150 kV、電流:0.6 mA、走査速度:0.014cm/20s =
700cm/s 、電子ビームスポット間隔:6mm、偏向コイル
位置から鋼板表面までの距離:500 mmで、図2に示すよ
うに電子ビームの焦点を次の4種の位置、すなわち X点(鋼板より5mm上) O点(鋼板表面上) S点(鋼板より5mm下) P点(鋼板より10mm下) の条件となるように図1の集束コイル3のコイル電流を
変化させることにより焦点距離を変化させて行った。か
くして得られた製品板の磁気特性を表1に、電子ビーム
の無照射材と比較して示す。
る。C:0.046 wt%、Si:3.40wt%、Mn:0.072 wt%、
Se:0.021 wt%、Sb:0.026 wt%及びMo:0.013 wt%を
含有し、残部は実質的にFeの組成になるけい素鋼スラブ
を、1340℃で4時間加熱した後、熱間圧延を施して厚み
2.4 mmの熱延板とした。その後中間焼鈍をはさんで2回
の冷間圧延を施して、幅150 mm、厚み0.23mmの最終冷延
板とした。その後湿水素中で830 ℃、3分間の脱炭・一
次再結晶焼鈍を行ったのち、850℃で50時間の二次再結
晶焼鈍を行い、次いで1200℃で5時間の純化焼鈍を行っ
た。その後鋼板表面にりん酸塩とコロイダルシリカを主
成分とする絶縁被膜を塗布形成した後、図1に示す電子
ビーム照射装置により鋼板表面に向けて電子ビーム照射
を行った。この電子ビーム照射の際の照射条件は加速電
圧:150 kV、電流:0.6 mA、走査速度:0.014cm/20s =
700cm/s 、電子ビームスポット間隔:6mm、偏向コイル
位置から鋼板表面までの距離:500 mmで、図2に示すよ
うに電子ビームの焦点を次の4種の位置、すなわち X点(鋼板より5mm上) O点(鋼板表面上) S点(鋼板より5mm下) P点(鋼板より10mm下) の条件となるように図1の集束コイル3のコイル電流を
変化させることにより焦点距離を変化させて行った。か
くして得られた製品板の磁気特性を表1に、電子ビーム
の無照射材と比較して示す。
【0016】
【0017】表1から明らかなように、比較例と
比べて、〜の条件が電子ビーム照射による磁区細分
化効果が大きく、特に及びにおいて鉄損の向上度が
大きいことがわかる。
比べて、〜の条件が電子ビーム照射による磁区細分
化効果が大きく、特に及びにおいて鉄損の向上度が
大きいことがわかる。
【0018】このような高電圧、低電流で発生させた電
子ビームは焦点深度が深いため、その焦点をO点からS
点やP点に変更し、すなわち鋼板の下側にしたとき、鋼
板の板幅方向にわたって効果的に磁区細分化が可能であ
ることをこの発明では発見したものであって、このよう
な新事実は従来の公知文献には全くないものである。
子ビームは焦点深度が深いため、その焦点をO点からS
点やP点に変更し、すなわち鋼板の下側にしたとき、鋼
板の板幅方向にわたって効果的に磁区細分化が可能であ
ることをこの発明では発見したものであって、このよう
な新事実は従来の公知文献には全くないものである。
【0019】かかる電子ビーム照射を施す一方向性けい
素鋼板に関しては、絶縁被膜の有無にかかわらず、この
発明が有効である。またかかる電子ビームの焦点位置を
採用することによって、鋼板へのビーム効率が向上し、
また製品の特性が向上するのが特徴であり、例えば電子
ビーム照射による絶縁被膜の破壊度が少なくなるととも
に照射による板そりも少なくなるため、板形状度の向上
を図ることができるのである。
素鋼板に関しては、絶縁被膜の有無にかかわらず、この
発明が有効である。またかかる電子ビームの焦点位置を
採用することによって、鋼板へのビーム効率が向上し、
また製品の特性が向上するのが特徴であり、例えば電子
ビーム照射による絶縁被膜の破壊度が少なくなるととも
に照射による板そりも少なくなるため、板形状度の向上
を図ることができるのである。
【0020】
【実施例】成分の異なる2種の鋼板、すなわち(a) C:
0.063 wt%、Si:3.26wt%、Mn:0.082 wt%、Al:0.02
6wt%、Se:0.020 wt%及びSb:0.026 wt%を含有し、
残部は実質的にFeの組成、及び(b) C:0.049 wt%、S
i:3.32wt%、Mn:0.069 wt%、Se:0.021 wt%、Sb:
0.025 wt%及びMo:0.012 wt%を含有し、残部は実質的
にFeの組成になる熱延板を、980 ℃、3分間の中間焼鈍
をはさんで2回の冷間圧延を施し、厚み0.23mm、幅180m
mの最終冷延板とした。その後湿水素中で830 ℃、3分
間の脱炭・一次再結晶焼鈍を行ったのち、830℃から昇
温速度5℃/hで昇温して1050℃まで昇温してゴス方位二
次再結晶粒を発達させた後、1200℃の乾水素中で5時間
の純化焼鈍を行った。その後鋼板表面にりん酸塩とコロ
イダルシリカを主成分とする絶縁被膜を塗布形成した
後、図1に示す電子ビーム照射装置により鋼板表面に向
けて電子ビーム照射を行った。この電子ビーム照射の際
の照射条件は加速電圧:150 kV、電流:0.7 mA、走査速
度:1000cm/s、電子ビームスポット間隔:7mm、偏向コ
イル位置から鋼板表面までの距離:500mm で、図2に示
すS点(鋼板より5mm下)に焦点が合うように図1の集
束コイル3のコイル電流を調整して行った。かくして得
られた製品板の磁気特性は、 (a) :B8 =1.94(T)、W17/50=0.76(W/kg) (無照射材:B8 =1.94(T)、W17/50=0.93(W/kg)) (b) :B8 =1.92(T)、W17/50=0.77(W/kg) (無照射材:B8 =1.92(T)、W17/50=0.91(W/kg)) であり、良好な磁気特性を示した。このとき、絶縁被膜
に破壊部分を生じる事はなく、また鋼板の板形状も良好
であった。
0.063 wt%、Si:3.26wt%、Mn:0.082 wt%、Al:0.02
6wt%、Se:0.020 wt%及びSb:0.026 wt%を含有し、
残部は実質的にFeの組成、及び(b) C:0.049 wt%、S
i:3.32wt%、Mn:0.069 wt%、Se:0.021 wt%、Sb:
0.025 wt%及びMo:0.012 wt%を含有し、残部は実質的
にFeの組成になる熱延板を、980 ℃、3分間の中間焼鈍
をはさんで2回の冷間圧延を施し、厚み0.23mm、幅180m
mの最終冷延板とした。その後湿水素中で830 ℃、3分
間の脱炭・一次再結晶焼鈍を行ったのち、830℃から昇
温速度5℃/hで昇温して1050℃まで昇温してゴス方位二
次再結晶粒を発達させた後、1200℃の乾水素中で5時間
の純化焼鈍を行った。その後鋼板表面にりん酸塩とコロ
イダルシリカを主成分とする絶縁被膜を塗布形成した
後、図1に示す電子ビーム照射装置により鋼板表面に向
けて電子ビーム照射を行った。この電子ビーム照射の際
の照射条件は加速電圧:150 kV、電流:0.7 mA、走査速
度:1000cm/s、電子ビームスポット間隔:7mm、偏向コ
イル位置から鋼板表面までの距離:500mm で、図2に示
すS点(鋼板より5mm下)に焦点が合うように図1の集
束コイル3のコイル電流を調整して行った。かくして得
られた製品板の磁気特性は、 (a) :B8 =1.94(T)、W17/50=0.76(W/kg) (無照射材:B8 =1.94(T)、W17/50=0.93(W/kg)) (b) :B8 =1.92(T)、W17/50=0.77(W/kg) (無照射材:B8 =1.92(T)、W17/50=0.91(W/kg)) であり、良好な磁気特性を示した。このとき、絶縁被膜
に破壊部分を生じる事はなく、また鋼板の板形状も良好
であった。
【0021】
【発明の効果】この発明の一方向性けい素鋼板の製造方
法は、電子ビーム照射を用いる磁区細分化法において、
電子ビームの焦点を、鋼板表面に垂直に電子ビームが入
射する場合における該鋼板表面よりも遠くに位置させる
ことから、幅方向にわたって良好な製品特性を有する低
鉄損一方向性けい素鋼板を特に簡便な方法によって安定
して得ることができる。
法は、電子ビーム照射を用いる磁区細分化法において、
電子ビームの焦点を、鋼板表面に垂直に電子ビームが入
射する場合における該鋼板表面よりも遠くに位置させる
ことから、幅方向にわたって良好な製品特性を有する低
鉄損一方向性けい素鋼板を特に簡便な方法によって安定
して得ることができる。
【図1】図1は、この発明に従う方法に実施に用いて好
適な電子ビーム照射装置の一例を示す説明図である。
適な電子ビーム照射装置の一例を示す説明図である。
【図2】図2は、この発明に従う電子ビームパターンを
示す模式図である。
示す模式図である。
1 ケーシング 2 電子銃 3 集束コイル 4 偏向コイル B 電子ビーム K 鋼板
Claims (1)
- 【請求項1】 仕上げ焼鈍後又は絶縁被膜の形成後の一
方向性けい素鋼板表面上に電子ビームを、該鋼板の圧延
方向を横切る向きに走査させて照射する、一方向性けい
素鋼板の製造方法において、 上記電子ビームの焦点を、鋼板表面に垂直に電子ビーム
が入射する場合における該鋼板表面よりも遠くに位置さ
せることを特徴とする低鉄損一方向性けい素鋼板の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22852591A JPH0543944A (ja) | 1991-08-15 | 1991-08-15 | 低鉄損一方向性けい素鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22852591A JPH0543944A (ja) | 1991-08-15 | 1991-08-15 | 低鉄損一方向性けい素鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0543944A true JPH0543944A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16877785
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22852591A Pending JPH0543944A (ja) | 1991-08-15 | 1991-08-15 | 低鉄損一方向性けい素鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0543944A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1991
- 1991-08-15 JP JP22852591A patent/JPH0543944A/ja active Pending
Cited By (21)
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