JPH0524884B2 - - Google Patents
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- JPH0524884B2 JPH0524884B2 JP59194860A JP19486084A JPH0524884B2 JP H0524884 B2 JPH0524884 B2 JP H0524884B2 JP 59194860 A JP59194860 A JP 59194860A JP 19486084 A JP19486084 A JP 19486084A JP H0524884 B2 JPH0524884 B2 JP H0524884B2
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- Japan
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- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、低粘度で硬化性に優れ、かつ得られ
る硬化物の機械的性質が改善された歯科用材料に
関するものである。 本発明において「歯科用材料」とは、歯牙窩洞
を充填修復するための歯科用複充填材料だけでな
く、義歯床用材料、歯冠用材料、合着用材料、歯
列矯正用接着剤、窩洞塗布用接着剤および歯牙裂
溝封鎖材を含めたものを意味する。 (従来の技術及びその問題点) 従来、歯科用材料を構成する重合体単量性とし
ては、例えばUSP3066112号に開示されている
2,2′−ビス[4−(3−メタクリロキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フエニル〕プロパン(以
下単にBIS−GMAと略称する)が汎用されてい
る。 このBIS−GMAの製造方法には二つの方法が
あり、その第1は、ビスフエノールAとグリシジ
ルメタクリレートを付加反応させる方法である。
しかしかかる方法によるBIS−GMAには未反応
のグリシジルメタクリレートの存在が避けらず、
これが生活歯髄に障害を及ぼすおそれがあつた。 そして他の方法としては、ビスフエノールAジ
−グリシジルエーテルにメタクリル酸を付加反応
させる方法である。この場合は未反応のメタクリ
ル酸が残存する恐れがあり、これは歯質との接着
に寄与する可能性はあるが、やはり生活歯髄に障
害を及ぼす危険性が高い。 これらのいずれの方法においても上記BIS−
GMAの製造工程中で上記未反応物や副生成物を
除去することは著しく困難であり、上記障害の恐
れのない高純度のBIS−GMAを得ることはむず
かしいのが実情である。 そして更に上述した副生成物として後記詳述す
る構造式(i)においてn=1,n=2,n=3で示
されるジメタクリレートが多量に含有されるとそ
れらの粘度の上昇及び硬化性の低下が甚だしく更
に硬化物の機械的性質の低下等が大きい等種々の
問題が免がれなかつた。 (問題点を解決するための手段、作用) ここに本発明者らは、上記の問題を解決し得る
ような高純度のBIS−GMAを得るべく鋭意検討
を行つた結果、本発明に到達したのであり、即ち
本発明は、構造式、 で表わされ、かつ上記式(i)のn=0含量が95重量
%以上である重合性ジメタクリレート(A)、および
重合開始剤(B)を構成要素とする歯科用材料であ
る。 本発明の歯科用材料は上述の如く前記従来の純
度の低いBIS−GMAに比し、残存モノマーであ
るメタクリル酸が少なく生活歯髄に障害を及ぼす
危険性が著しく低減され、そしてまた、上記構造
式(i)で示される重合性ジメタクリレートのn=0
成分が95重量%以上であることにより、通常同n
=1以上の成分が5重量%を超えている従来の純
度の低いBIS−GMAに比し、低粘度で取り扱い
やすいこと、硬化性が向上し得られる硬化物の機
械的強度が良好となる等の作用を奏する。 本発明の上述した構造式(i)で示されるジメタク
リレートは、構造式、 で示されるエピ−ビス型エポキシ樹脂とメタクリ
ル酸とを例えばベンジルトリメチルアンモニウム
クロライド、あるいはジメチルアミノエチルメタ
アクリレート等を触媒として用い、常法による付
加反応で得られる。 そしてこの場合上記式(ii)のn=0含量が95重量
%以上であるエピ−ビス型エポキシ樹脂とメタク
リル酸との付加反応であり、酸価が2(KOHmg/
樹脂1g)以下であることが必要であり、該重合
性ジメタクリレートの酸価が2を越すと生活歯髄
への危険性が生じ好ましくなく、又n=0成分が
95重量%未満ではやはり粘度、硬化性及び硬化物
の機械的特性が損なわれてくる。 本発明において、重合性材料として上記(i)式及
び(ii)式によるジメタクリレート単量体のみを用い
ることもできるが、必要に応じてかかるジメタク
リレートに他のこれらと共重合可能な単量体を加
えて稀釈して用いることもできる。かかる共重合
可能な他の単量体としては、一官能性単量体、多
官能性単量体またはそれらの混合物がある。 1官能性単量体としては一般式、 (式中R1は水素またはメチル基、R2は炭素数
1〜14までのアルキル基) で示される種々の(メタ)アクリレートモノマー
等が挙げられる。 又多官能性単量体としては、一般式、 (式中、nは1〜14の整数、R1は水素または
メチル基) で示されるジ(メタ)アクリレート類、1,4−
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グ
リセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ビス
フエノールAジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート、2,2′−ジ
(4−メタクリロキシポリエトキシフエニル)プ
ロパン(1分子中のエトキシ基2〜10)、等が挙
げられる。 本発明で用いられる重合開始剤としては、比較
的低温で重合を開始しうる過酸化物と促進剤系、
あるいは光エネルギーによつて賦活され、エチレ
ン性二重結合の重合を開始しうる光増感剤が望ま
しいが、本発明の材料を高温で硬化させる用途
(例えば義歯)においては、高温で分解してエチ
レン性二重結合の重合を開始しうる物質も使用し
得る。 上記過酸化物及び促進剤との系としては、過酸
化物とアミンとの混合物、例えば過酸化ベンゾイ
ルとN,N′−ジエタノール−P−トルイジン、
過酸化物とコバルト促進剤との混合物、例えば過
酸化メチルエチルケトンとナフテン酸コバルトの
混合物などがある。 光増感剤としては、ビアセチル、ベンジル、α
−ナフチル、β−ナフチル、アセトナフタセン、
カンフアキノンなどがある。またかかる光増感剤
が光エネルギーに励起された状態にあるときにそ
れを還元剤、たとえばプロピルアミン、ヘキシル
アミン、トリエチルアミン、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、N,N′−ジメチルアニリン、
エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、トリアミン、アリルチオ尿
素等、を併用するのが好ましい。特に近年紫外線
の人体への影響が懸念され可視光硬化型の歯科用
材料が注目をあびているが、かかる用途には重合
開始剤がα−ジケトンと還元剤との系が好適であ
り中でもカンフアキノンと、 (式中R1,R2,R3はいずれもアルキル基)の
構造式で示される還元剤、たとえばP−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミルエステル、P−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチルエステルとの系が好もし
い。 上述した高温で分解して重合を開始しうる物質
としては、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、
過酸化ラウロイル、クメンヒドロパーオキサイド
などの過酸化物、および2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリルなどが挙げられる。 これらの重合開始剤の使用量は、上述の単量体
100重量部に対し0.1〜10重量部の範囲である。過
酸化物および促進剤との混合物を重合開始剤とす
る場合には、予め材料を2分割し、一方に過酸化
物を、他方に促進剤を含有させることによつて貯
蔵中の材料の硬化を防ぐことが必要である。重合
開始剤の使用量が0.1重量部未満では重合時間が
長くなり、また10重量部をこえるとその貯蔵安定
性が悪くなり好ましくない。 この発明において必要に応じて加えられる充填
材としては、例えばソーダガラス、バリウムガラ
ス、ストロンチユームガラス、石英、無定形シリ
カ、ホウケイ酸塩ガラス、アルミナアルミノシリ
ケート、ガラスセラミツクスなどの硬度が高く、
熱膨張係数が小さい無機質粉末、該無機質粉末の
表面を有機質重合体、例えばジメタクリレートポ
リマーで被覆したいわゆる有機複合フイラー、お
よび有機質重合体粉末、例えばポリメチルメタク
リレートが挙げられる。 そしてかかる充填材の形状は、球状、小板片
状、繊維状ウイスカー状であるか、あるいはさら
に不規則な形状であつても良い。また無機質を充
填材とする場合には、適当な表面処理をすること
が好ましく、かかる表面処理方法としては、ビニ
ルトリクロロシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランなどのシランカツプリング
剤による処理がある。充填材の大きさとしては、
1000ミクロン以下、好ましくは100ミクロン以下
であり、充填材を加える量としては単量体に対し
て18〜230%(体積比)の範囲が好ましい。さら
に本発明の材料には、所望により紫外線吸収剤、
着色剤、および重合禁止剤等を添加することがで
きる。 本発明の歯科用材料は、従来の如く歯牙充填材
料、歯冠用材料等の前述の如き種々の用途に用い
られる。例えば歯牙充填材料として用いる場合に
は、前述の材料を常法に従つて歯牙に充填するこ
とにより、数分で硬化し硬化物となる。 (発明の効果) 本発明材料によれば後記実施例からも明らかな
ように低粘度であつて取扱い易く、優れた硬化性
を示ししかも架橋間分子が短かく、従つて架橋密
度が大きいため吸水量が低く、ヌープ硬度、曲げ
強度が高いという極めて優れた特性を示し、更に
生活歯髄への障害を及ぼす危険性が少ない等上記
の問題を解消し得る。 (実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。尚、実施例中「部」とあるのは重量部を意味
する。 実施例 1 構造式が、 であり、かつn=0が95重量%以上であるエピ−
ビス型エポキシ樹脂、YD−8125(東都化成株式
会社製)67部、メタクリル酸33部、重合禁止剤と
してハイドロキノンモノメチルエーテル0.01部、
触媒として塩化ベンジルトリメチルアンモニウム
クロライド1部を、コンデンサーと温度計及び撹
拌機を備えたフラスコの中に入れ、80℃に昇温し
5時間保持した後、さらに110℃へ昇温し3時間
保持し、生成物の酸価が2以下になつたのを確認
し反応を終了させ、前記式(i)で表わされるジメタ
クリレート〔I−A〕を得た。 得られたジメタクリレート〔I−A〕の性状を
市販のBIS−GMA(新中村化学株式会社製:商品
名D−GMA)と比較し結果を表−1に示した。 次にこのジメタクリレート〔I−A〕60部、ト
リエチレングリコールジメタクリレート40部、パ
ーブチル0(日本油脂株式会社製ターシヤルブチ
ルパーオキシエチルヘキサノエート)1部を加え
十分混合し、80℃×2HR、次いで120℃×3HR加
熱しサンプル板を作成しその吸水量及び各種機械
的特性を測定し結果を表−2に示した。比較のた
めに、前記ジメタクリレート〔I−A〕の代りに
D−GMA(新中村化学製BIS−GMA)を用い他
は前記と全く同様にしサンプル板を作成し同様に
諸特性を測定し結果を表−2に示した。 表−1及び表−2から明らかなように本発明に
よるジメタクリレートは従来のBIS−GMA系モ
ノマーであるD−GMAに比べ粘度が低く、種々
の操作性がきわめて良好であり、フリーの酸も少
いことから生活歯髄への障害の危険性が少いと判
断される。又得られた更に硬化物の耐吸水性、機
械的特性も本発明が良好な結果を示した。 実施例 2 実施例1で得られたジメタクリレート〔I−
A〕、トリエチレングリコールジメタクリレート、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
で表面被覆した石英粉末(粒径60メツシユ以下)、
N,N′−ジエタノール−P−トルイジン、過酸
化ベンゾイル、および粘度調節剤として超微粒子
無水ケイ酸(アエロジル380、日本アエロジル株
式会社製)を表−3に示す割合で配合し、ユニバ
ーサルペースト、およびキヤタリストペーストを
調整した。 比較のため前記ジメタクリレート〔I−A〕の
代りに、上記のD−GMAを用いた外は全く同様
に行い同様のペーストを調整した。調整したユニ
バーサルペースト(A,B)およびキヤタリスト
ペースト(A′、B′)をそれぞれ等量ずつ計量し
て練和し、室温で硬化させて硬化物の圧縮強度
(ASTM D695)、ブリネル硬度、吸水量、吸水
後の圧縮強度を測定した。得られた結果を表−4
に示す。表−4から明らかなように、本発明によ
るジメタクリレートを使用した歯科用複合材料
は、D−GMAに比べ優れた機械的性質ならびに
良好な耐水性を示した。 実施例 3 本発明による上記ジメタクリレート〔I−A〕
60部、トリエチレングリコールジメタクリレート
40部に対し、表−5に示した各種の光開始剤を添
加し十分練和した後可視光線照射器(株式会社松
風製、DAY LIGHT)を用い、30秒照射し硬化
速度を評価した結果を同表に示す。光開始剤とし
て特にカンフアキノンとP−ジメチルアミノ安息
香酸イソアミルエステルとの系が最もすぐれた硬
化性を示した。
る硬化物の機械的性質が改善された歯科用材料に
関するものである。 本発明において「歯科用材料」とは、歯牙窩洞
を充填修復するための歯科用複充填材料だけでな
く、義歯床用材料、歯冠用材料、合着用材料、歯
列矯正用接着剤、窩洞塗布用接着剤および歯牙裂
溝封鎖材を含めたものを意味する。 (従来の技術及びその問題点) 従来、歯科用材料を構成する重合体単量性とし
ては、例えばUSP3066112号に開示されている
2,2′−ビス[4−(3−メタクリロキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フエニル〕プロパン(以
下単にBIS−GMAと略称する)が汎用されてい
る。 このBIS−GMAの製造方法には二つの方法が
あり、その第1は、ビスフエノールAとグリシジ
ルメタクリレートを付加反応させる方法である。
しかしかかる方法によるBIS−GMAには未反応
のグリシジルメタクリレートの存在が避けらず、
これが生活歯髄に障害を及ぼすおそれがあつた。 そして他の方法としては、ビスフエノールAジ
−グリシジルエーテルにメタクリル酸を付加反応
させる方法である。この場合は未反応のメタクリ
ル酸が残存する恐れがあり、これは歯質との接着
に寄与する可能性はあるが、やはり生活歯髄に障
害を及ぼす危険性が高い。 これらのいずれの方法においても上記BIS−
GMAの製造工程中で上記未反応物や副生成物を
除去することは著しく困難であり、上記障害の恐
れのない高純度のBIS−GMAを得ることはむず
かしいのが実情である。 そして更に上述した副生成物として後記詳述す
る構造式(i)においてn=1,n=2,n=3で示
されるジメタクリレートが多量に含有されるとそ
れらの粘度の上昇及び硬化性の低下が甚だしく更
に硬化物の機械的性質の低下等が大きい等種々の
問題が免がれなかつた。 (問題点を解決するための手段、作用) ここに本発明者らは、上記の問題を解決し得る
ような高純度のBIS−GMAを得るべく鋭意検討
を行つた結果、本発明に到達したのであり、即ち
本発明は、構造式、 で表わされ、かつ上記式(i)のn=0含量が95重量
%以上である重合性ジメタクリレート(A)、および
重合開始剤(B)を構成要素とする歯科用材料であ
る。 本発明の歯科用材料は上述の如く前記従来の純
度の低いBIS−GMAに比し、残存モノマーであ
るメタクリル酸が少なく生活歯髄に障害を及ぼす
危険性が著しく低減され、そしてまた、上記構造
式(i)で示される重合性ジメタクリレートのn=0
成分が95重量%以上であることにより、通常同n
=1以上の成分が5重量%を超えている従来の純
度の低いBIS−GMAに比し、低粘度で取り扱い
やすいこと、硬化性が向上し得られる硬化物の機
械的強度が良好となる等の作用を奏する。 本発明の上述した構造式(i)で示されるジメタク
リレートは、構造式、 で示されるエピ−ビス型エポキシ樹脂とメタクリ
ル酸とを例えばベンジルトリメチルアンモニウム
クロライド、あるいはジメチルアミノエチルメタ
アクリレート等を触媒として用い、常法による付
加反応で得られる。 そしてこの場合上記式(ii)のn=0含量が95重量
%以上であるエピ−ビス型エポキシ樹脂とメタク
リル酸との付加反応であり、酸価が2(KOHmg/
樹脂1g)以下であることが必要であり、該重合
性ジメタクリレートの酸価が2を越すと生活歯髄
への危険性が生じ好ましくなく、又n=0成分が
95重量%未満ではやはり粘度、硬化性及び硬化物
の機械的特性が損なわれてくる。 本発明において、重合性材料として上記(i)式及
び(ii)式によるジメタクリレート単量体のみを用い
ることもできるが、必要に応じてかかるジメタク
リレートに他のこれらと共重合可能な単量体を加
えて稀釈して用いることもできる。かかる共重合
可能な他の単量体としては、一官能性単量体、多
官能性単量体またはそれらの混合物がある。 1官能性単量体としては一般式、 (式中R1は水素またはメチル基、R2は炭素数
1〜14までのアルキル基) で示される種々の(メタ)アクリレートモノマー
等が挙げられる。 又多官能性単量体としては、一般式、 (式中、nは1〜14の整数、R1は水素または
メチル基) で示されるジ(メタ)アクリレート類、1,4−
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グ
リセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ビス
フエノールAジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート、2,2′−ジ
(4−メタクリロキシポリエトキシフエニル)プ
ロパン(1分子中のエトキシ基2〜10)、等が挙
げられる。 本発明で用いられる重合開始剤としては、比較
的低温で重合を開始しうる過酸化物と促進剤系、
あるいは光エネルギーによつて賦活され、エチレ
ン性二重結合の重合を開始しうる光増感剤が望ま
しいが、本発明の材料を高温で硬化させる用途
(例えば義歯)においては、高温で分解してエチ
レン性二重結合の重合を開始しうる物質も使用し
得る。 上記過酸化物及び促進剤との系としては、過酸
化物とアミンとの混合物、例えば過酸化ベンゾイ
ルとN,N′−ジエタノール−P−トルイジン、
過酸化物とコバルト促進剤との混合物、例えば過
酸化メチルエチルケトンとナフテン酸コバルトの
混合物などがある。 光増感剤としては、ビアセチル、ベンジル、α
−ナフチル、β−ナフチル、アセトナフタセン、
カンフアキノンなどがある。またかかる光増感剤
が光エネルギーに励起された状態にあるときにそ
れを還元剤、たとえばプロピルアミン、ヘキシル
アミン、トリエチルアミン、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、N,N′−ジメチルアニリン、
エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、トリアミン、アリルチオ尿
素等、を併用するのが好ましい。特に近年紫外線
の人体への影響が懸念され可視光硬化型の歯科用
材料が注目をあびているが、かかる用途には重合
開始剤がα−ジケトンと還元剤との系が好適であ
り中でもカンフアキノンと、 (式中R1,R2,R3はいずれもアルキル基)の
構造式で示される還元剤、たとえばP−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミルエステル、P−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチルエステルとの系が好もし
い。 上述した高温で分解して重合を開始しうる物質
としては、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、
過酸化ラウロイル、クメンヒドロパーオキサイド
などの過酸化物、および2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリルなどが挙げられる。 これらの重合開始剤の使用量は、上述の単量体
100重量部に対し0.1〜10重量部の範囲である。過
酸化物および促進剤との混合物を重合開始剤とす
る場合には、予め材料を2分割し、一方に過酸化
物を、他方に促進剤を含有させることによつて貯
蔵中の材料の硬化を防ぐことが必要である。重合
開始剤の使用量が0.1重量部未満では重合時間が
長くなり、また10重量部をこえるとその貯蔵安定
性が悪くなり好ましくない。 この発明において必要に応じて加えられる充填
材としては、例えばソーダガラス、バリウムガラ
ス、ストロンチユームガラス、石英、無定形シリ
カ、ホウケイ酸塩ガラス、アルミナアルミノシリ
ケート、ガラスセラミツクスなどの硬度が高く、
熱膨張係数が小さい無機質粉末、該無機質粉末の
表面を有機質重合体、例えばジメタクリレートポ
リマーで被覆したいわゆる有機複合フイラー、お
よび有機質重合体粉末、例えばポリメチルメタク
リレートが挙げられる。 そしてかかる充填材の形状は、球状、小板片
状、繊維状ウイスカー状であるか、あるいはさら
に不規則な形状であつても良い。また無機質を充
填材とする場合には、適当な表面処理をすること
が好ましく、かかる表面処理方法としては、ビニ
ルトリクロロシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランなどのシランカツプリング
剤による処理がある。充填材の大きさとしては、
1000ミクロン以下、好ましくは100ミクロン以下
であり、充填材を加える量としては単量体に対し
て18〜230%(体積比)の範囲が好ましい。さら
に本発明の材料には、所望により紫外線吸収剤、
着色剤、および重合禁止剤等を添加することがで
きる。 本発明の歯科用材料は、従来の如く歯牙充填材
料、歯冠用材料等の前述の如き種々の用途に用い
られる。例えば歯牙充填材料として用いる場合に
は、前述の材料を常法に従つて歯牙に充填するこ
とにより、数分で硬化し硬化物となる。 (発明の効果) 本発明材料によれば後記実施例からも明らかな
ように低粘度であつて取扱い易く、優れた硬化性
を示ししかも架橋間分子が短かく、従つて架橋密
度が大きいため吸水量が低く、ヌープ硬度、曲げ
強度が高いという極めて優れた特性を示し、更に
生活歯髄への障害を及ぼす危険性が少ない等上記
の問題を解消し得る。 (実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。尚、実施例中「部」とあるのは重量部を意味
する。 実施例 1 構造式が、 であり、かつn=0が95重量%以上であるエピ−
ビス型エポキシ樹脂、YD−8125(東都化成株式
会社製)67部、メタクリル酸33部、重合禁止剤と
してハイドロキノンモノメチルエーテル0.01部、
触媒として塩化ベンジルトリメチルアンモニウム
クロライド1部を、コンデンサーと温度計及び撹
拌機を備えたフラスコの中に入れ、80℃に昇温し
5時間保持した後、さらに110℃へ昇温し3時間
保持し、生成物の酸価が2以下になつたのを確認
し反応を終了させ、前記式(i)で表わされるジメタ
クリレート〔I−A〕を得た。 得られたジメタクリレート〔I−A〕の性状を
市販のBIS−GMA(新中村化学株式会社製:商品
名D−GMA)と比較し結果を表−1に示した。 次にこのジメタクリレート〔I−A〕60部、ト
リエチレングリコールジメタクリレート40部、パ
ーブチル0(日本油脂株式会社製ターシヤルブチ
ルパーオキシエチルヘキサノエート)1部を加え
十分混合し、80℃×2HR、次いで120℃×3HR加
熱しサンプル板を作成しその吸水量及び各種機械
的特性を測定し結果を表−2に示した。比較のた
めに、前記ジメタクリレート〔I−A〕の代りに
D−GMA(新中村化学製BIS−GMA)を用い他
は前記と全く同様にしサンプル板を作成し同様に
諸特性を測定し結果を表−2に示した。 表−1及び表−2から明らかなように本発明に
よるジメタクリレートは従来のBIS−GMA系モ
ノマーであるD−GMAに比べ粘度が低く、種々
の操作性がきわめて良好であり、フリーの酸も少
いことから生活歯髄への障害の危険性が少いと判
断される。又得られた更に硬化物の耐吸水性、機
械的特性も本発明が良好な結果を示した。 実施例 2 実施例1で得られたジメタクリレート〔I−
A〕、トリエチレングリコールジメタクリレート、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
で表面被覆した石英粉末(粒径60メツシユ以下)、
N,N′−ジエタノール−P−トルイジン、過酸
化ベンゾイル、および粘度調節剤として超微粒子
無水ケイ酸(アエロジル380、日本アエロジル株
式会社製)を表−3に示す割合で配合し、ユニバ
ーサルペースト、およびキヤタリストペーストを
調整した。 比較のため前記ジメタクリレート〔I−A〕の
代りに、上記のD−GMAを用いた外は全く同様
に行い同様のペーストを調整した。調整したユニ
バーサルペースト(A,B)およびキヤタリスト
ペースト(A′、B′)をそれぞれ等量ずつ計量し
て練和し、室温で硬化させて硬化物の圧縮強度
(ASTM D695)、ブリネル硬度、吸水量、吸水
後の圧縮強度を測定した。得られた結果を表−4
に示す。表−4から明らかなように、本発明によ
るジメタクリレートを使用した歯科用複合材料
は、D−GMAに比べ優れた機械的性質ならびに
良好な耐水性を示した。 実施例 3 本発明による上記ジメタクリレート〔I−A〕
60部、トリエチレングリコールジメタクリレート
40部に対し、表−5に示した各種の光開始剤を添
加し十分練和した後可視光線照射器(株式会社松
風製、DAY LIGHT)を用い、30秒照射し硬化
速度を評価した結果を同表に示す。光開始剤とし
て特にカンフアキノンとP−ジメチルアミノ安息
香酸イソアミルエステルとの系が最もすぐれた硬
化性を示した。
【表】
【表】
表面積で割つて吸水量とした。
【表】
【表】
【表】
【表】
◎ ○ △ ×
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 構造式 (式中n=0,1,2,3)で表され、かつ上
記式(ii)のn=0の構造式を有するものの含量が95
重量%以上であるエポ−ビス型エポキシ樹脂とメ
タクリル酸との付加反応物であり、酸価が2
(KOHmg/樹脂1g)以下である、構造式 で表され、かつ上記式(i)のn=0の構造式を有す
るものの含量が95重量%以上である重合性ジメタ
クリレート(A)、および重合開始剤(B)を構成要素と
する歯科用材料。 2 さらに前記重合性ジメタクリレート(A)が上記
式(ii)のn=1の構造式を有するものを5重量%以
下含有するように構成されていることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載の歯科用材料。 3 さらに構成要素として適量の充填材が加えら
れてなる特許請求の範囲第1項記載の歯科用材
料。 4 前記重合開始剤(B)は、過酸化物と促進剤とか
らなり、前記重合性ジメタクリレート(A)の内一部
には前記過酸化物が、他部には促進剤が含有せし
められていることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の歯科用材料。 5 前記重合開始剤(B)は、α−ジケトンと還元剤
との系であることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の歯科用材料。 6 前記α−ジケトンは、カンフアーキノンであ
り、下記構造式、 還元剤が下記構造式、 (式中R1,R2,R3はアルキル基)であること
を特徴とする特許請求の範囲第5項記載の歯科用
材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59194860A JPS6172705A (ja) | 1984-09-19 | 1984-09-19 | 歯科用材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59194860A JPS6172705A (ja) | 1984-09-19 | 1984-09-19 | 歯科用材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6172705A JPS6172705A (ja) | 1986-04-14 |
| JPH0524884B2 true JPH0524884B2 (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=16331490
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59194860A Granted JPS6172705A (ja) | 1984-09-19 | 1984-09-19 | 歯科用材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6172705A (ja) |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3066112A (en) * | 1959-01-30 | 1962-11-27 | Rafael L Bowen | Dental filling material comprising vinyl silane treated fused silica and a binder consisting of the reaction product of bis phenol and glycidyl acrylate |
| JPS6052183B2 (ja) * | 1977-02-23 | 1985-11-18 | 三菱レイヨン株式会社 | 塗料組成物 |
| JPS5914443B2 (ja) * | 1980-01-21 | 1984-04-04 | 株式会社クラレ | 歯科用充填材料 |
| JPS5869805A (ja) * | 1981-10-21 | 1983-04-26 | Kuraray Co Ltd | 歯科用複合材料 |
-
1984
- 1984-09-19 JP JP59194860A patent/JPS6172705A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6172705A (ja) | 1986-04-14 |
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