JPH043455B2 - - Google Patents
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- JPH043455B2 JPH043455B2 JP62199190A JP19919087A JPH043455B2 JP H043455 B2 JPH043455 B2 JP H043455B2 JP 62199190 A JP62199190 A JP 62199190A JP 19919087 A JP19919087 A JP 19919087A JP H043455 B2 JPH043455 B2 JP H043455B2
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Description
[産業上の利用分野]
本発明は弾性糸をフイラメント糸で被覆してな
る被覆弾性糸の製造方法に関する。 [従来技術] 従来、ウレタンの如き弾性糸とフイラメント糸
(特に仮撚捲縮糸)とを混繊・交絡してなる被覆
弾性糸は特公昭40−21496号公報、同44−6140号
公報、同42−21303号公報等にて知られている。 しかるに、このような被覆弾性糸の製造に際し
ては、数百%にドラフト(伸張)されたままの弾
性糸と、該弾性糸とは逆にオーバーフイードされ
たフイラメント糸とを乱流ノズルに導入する方式
を採つていることから、以下の如き欠点があつ
た。 a 弾性糸とフイラメント糸との混繊・交絡性が
悪く、特に交絡数が増加しない。 b 仮に、見掛上の交絡数は増加しても、個々の
交絡部の交絡強度が弱い。 c 上記a,bのことから、被覆弾性糸の集束性
が十分でなく、従つて編成時における解舒性が
悪く、またフイラメントによるネツプが多発す
る。 d その結果、編地等の製品において目面不良と
いう致命的欠陥が生じる。 更に、特公昭56−25535公報には、仮撚捲縮加
工において解撚されつつ糸条に、パツケージから
送り出しつつ一段で100%に伸長した弾性糸を供
給して両糸を合糸した後弛緩状態で交絡ノズルに
導入する方法も提案されている。この方法により
得られる被覆弾性糸は同公報第2図に示されるよ
うに、弛緩したとき弾性糸が仮撚捲縮糸とは独立
して略直線状に収縮(Contract)するような交
絡の甘い構造のものであり、前掲の公報に示され
た被覆弾性もこの例にもれるものではない。ま
た、この方法によるときは、弾性糸と仮撚捲縮と
が一旦、合糸された状態から弛緩状態とするた
め、弾性糸の収縮に伴う仮撚捲縮糸の糸余り部が
間歇的に生じ、ノズルの糸詰まり、ネツプの生
成、更には張力変動に伴う交絡密度のバラツキと
いつた工程上、品質上の問題は避けられない。し
かも、この場合弾性糸はバツケージから摩擦駆動
により直接100%に伸長されつつ取り出されてい
るため、引出張力が高くなつて解舒される糸がパ
ツケージ表面を削るような形となり、円滑な解舒
(引出し)が行なわれず断糸し易い欠点がある。 叙上のようなことから、良好な工程通過性の下
で、均整且つ強固な交絡構造を呈するような被覆
弾性糸は未だ実現されていない。 [発明の目的] 本発明の目的は、上述の従来法の欠点を排除
し、ネツプ等の斑がなく均整な外観を呈し、且つ
交絡数、交絡強度が向上し、もつて、編地時に支
障を来さず、均整な製品を与える被覆弾性糸の製
造法を提供することにある。 [発明の構成] 本発明者等は、均整且つ安定な被覆弾性糸の実
現に際しては、弾性糸のドラフトの仕方、弾性糸
の伸長回復曲線における特異な張力減少挙動が更
には仮撚捲縮糸の流体交絡ノズルへの供給態様等
の要因が複雑に交錯していること究明し本発明に
達成した。 かくして、本発明によれば、 被覆弾性糸の製造に際し、弾性糸を5%〜70%
に伸張する予備ドラフトゾーンに引続き100%以
上の所定ドラフト率を得るドラフトゾーン、その
後に交絡ノズルを備えた交絡処理ゾーンを設け、
該2段ドラフトゾーンで一旦所定のドラフト率に
ドラフトした弾性糸をそのドラフト率を5%〜30
%減少せしめて見掛上オーバフイード状態としつ
つ交絡処理ノズルに導入し、他方仮撚捲縮糸を該
弾性糸とは独立に該交絡ノズルに供給して両糸を
混繊・交絡することを特徴とする被覆弾性糸の製
造方法 が提供される。 以下、添付図面により本発明を上述する。第1
図は、本発明による被覆弾性糸を無張力下におい
たときの側面図であり、1は捩じれ変曲点、2は
仮撚捲縮糸の構成フイラメントによる開花部、3
は弾性糸、4は仮撚捲縮糸である。ここで、捩じ
れ変曲点1は弾性糸3と仮撚捲縮糸4との交絡部
に相当するもので、本発明では両糸の交絡強度が
著しく改善されていることから、両糸は一体的に
挙動し特に90度以上に捩じれるような変曲点を形
成するものである。 これに対して、従来の被覆弾性糸を無張力下に
おいたときの状況は第2図に示す通りで、特徴的
なことは弾性糸が略直線上に縮んでいることであ
る。つまり、従来の被覆弾性糸は本発明のそれの
如く、無張力下におかれたとき、弾性糸が蛇行す
るようなことは勿論、フイラメント糸と一緒に挙
動することもない程度の甘い交絡しか得られてい
なかつたのである。 また、第3図及び第4図は、夫々第1図(本発
明)および第2図(従来例)の被覆弾性糸に1
g/1deの張力を付加した際の側面図で、見掛上
両者の間には本質的な差異は認められないが、本
発明の方が交絡部5がやや長目であること、更に
この交絡部の交絡強度が著しく強いことから捩じ
れ変曲点を生じるような潜在的に強固な交絡特性
を秘めているのが、第4図との本質的な差であ
る。 本発明においては、弾性糸とは、典型的にはポ
リウレタン糸(モノフイラメントデニールにして
通常20de〜140de)を指称し通常は1本で用いら
れる。他方、仮方、仮撚捲縮糸としてはその種類
を問わないが、通常なポリエステル、ポリアミド
等からなるものが用いられる。このような仮撚捲
縮糸は、ポリウレタン糸の太さ(de)に対して
0.4〜7倍のトータルデニールを有し且つフイラ
メント本数。3〜68本で構成されるものが好まし
く採用される。そして、この仮撚捲縮糸は編地の
風合、弾性糸の被覆性等の面から10%以上の顕在
顕縮率(VC)を有していることが好ましい。こ
こで、VCは次の定義に従う。 常温で発現している捲縮量を表わし、下記の式
で表わす。 VC={(l0−l1)/l0}×100(%) l0:初荷重2mg/de及び重荷重0.1g/deを付与
し、1分間放置した時点でのかせの長さ。 l1:上記l0より、重荷重0.1g/deを除重した後1
分後の時点でのかせの長さ。 更に、このような被覆弾性糸にあつては、交絡
部が50〜250ケ/m、その長さが0.5〜15mmにある
ものが適当である。 交絡部が50ケ/m又は0.5mm未満の場合、被覆
弾性糸の集束性が不十分で、編成時の解舒不良や
ネツプの編込みが発生する。 又、交絡部が250ケ/m又は15mmを越えると、
集束性が強すぎる為、製品にした場合のストレツ
チ性(特に初期弾性率が高く)に支障をきたしや
すい。 次に、本発明被覆弾性糸の製造方法について述
べる。 第5図は本発明の被覆弾性糸を得るに好適な製
造装置の略線図で、弾性糸3はそのパツケージを
摩擦駆動するフリクシヨン(供給)ローラー8と
第1ドラフトローラー9との間で5〜70%にドラ
フトされ(ドラフト率D1の予備ドラフト)次い
で該ローラー9と第2ドラフトローラー10で形
成されるドラフトゾーンで所定のドラフト率
(D2)にドラフトされ(第2段目のドラフト)、
引続き第2ドラフトローラー10と該ドラフトロ
ーラーより低速(周速)で回転する弛緩兼第3ド
ラフトローラー14および乱流ノズル11で形成
される混繊・交絡処理ゾーンに供給される(この
ゾーンにおけるドラフト率D3はD2よりも小)。 尚、上記の所定のドラフト率D2とは恰度、フ
イラメントの2段延伸における最終延伸倍率に相
当するもので、予備ドラフトゾーンのドラフト倍
率(延伸倍率)をd1(倍)、ドラフトゾーンのドラ
フト倍率(延伸倍率)をd2(倍)とするとき、d1
×d2=D2/100で表わされる(D1,D2は%表示)。 上記ドラフトゾーンで所定のドラフト率(D2)
に伸長された弾性率は混繊・交絡ゾーンで“所定
のドラフト率D2”より5%以上低目[(D2−5)
≧D3]におかれる。つまりドラフトゾーンでの
ドラフト率を仮に200%とすると混繊・交絡ゾー
ンでは前記ドラフト率より5〜30%低いドラフト
率(195〜170%)に維持するのが好ましい。この
混繊・交絡ゾーンでは弾性糸は195〜170%(ドラ
フト率D3)というドラフト状態にあるが、事前
のドラフトゾーンにおける200%というドラフト
率からみれば、上記のD3は相対的に(見掛上)
5〜30%弛緩されたことになる。この点の作用に
ついては、以下の「作用」の項で詳述する。 ここで弾性糸の所定のドラフト率としては通常
150%〜300%であり、これに対して混繊・交絡ゾ
ーンでは前記ドラフト率より5%〜15%低目に設
定するのが好ましい。 再度、第5図に戻るに、乱流ノズル11には同
時に供給ローラー12から送り出された仮撚捲縮
糸2が導入され、該ノズル中で両糸は混繊・交絡
され弛緩兼第3ドラフトローラー14により引取
られ、ワインダー13に至る。 この供給態様の特徴とする所は、弾性糸のドラ
フト工程とは別個に交絡ノズル11への仮撚捲縮
捲縮糸の供給経路を設けることにより、両糸を独
立供給(交絡ノズル11の直前で両糸は初めて合
糸状態となる)することにある。 これにより、当初かから合糸状態を採用する従
来法にみられるような、仮撚捲縮糸のたるみ、糸
内および糸間の張力変動が防止される。更に、こ
の独立供給方式により、良好な交絡効果を得るに
最適な張力(弾性糸と仮撚捲縮糸ではこの最適張
力が全く異る)を確保できる。この仮撚捲糸の供
給率については弛緩兼第3ドラフトローラー14
に対して2%〜10%オーバーフイードするのが好
ましい。 ここでオーバーフイイード率(OF)は下記式
により定める。 OF={(V1−V2)/V2}×100% V1……供給ローラー12の周速 V2……弛緩兼第3ドラフトローラー14の周
速 また、乱流ノズルとしては斯界で慣用されてい
る、インターレースノズル、タスランノズル等、
如何なるものでも使用することができる。 [発明の作用] 本発明の方法によつて得られる被覆弾性糸は、
その長手方向に沿つて、実質的に太さ斑(糸余り
によるネツプ)がなく、しかも弾性糸と仮撚捲縮
糸とはこれまでにない緊密な交絡構造つまり被覆
弾性糸を弛緩したときでも両糸が一体的に挙動
し、捩じれ変曲点を呈するような交絡構造を呈す
るものである。 そして、このような構造は従来の方法とは全く
異る方式、具体的には (a) 弾性糸を2段ドラフトし、1段目では高々70
%のドラフト率とすることにより解舒張力、解
舒工程の安定化を図る。 (b) 所定のドラフト率(D2)に伸長した弾性糸
を交絡処理ゾーンで5%〜30%弛緩し、交絡に
最適な張力を得ることができる。例えば20de
のポリウレタン糸ではストレツチパウワーを残
しつつ良好な交絡効果を得るのに好適な張力は
2g前後(1.0〜3.0g)である。 第6〜7図は、弾性糸(20deのポリウレタ
ン糸)を夫々200%、238%および260%に伸長
した後、徐々に弛緩していつた際の伸長回復曲
線を示し、これら図から次のことが窺える。 第6図から 200%伸長時の糸張力(応力)は4.8gである
が、これをわずか5%弛緩しただけで(D3=
225%)、糸張力は3gに極減する。 第7図から 230%伸長時の糸張力は8.6gであるが、これ
を、わずか15%弛緩しただけで(D3=215%)
糸張力は3gに極減する。 第8図から 260%伸長時の糸張力は6.7gであるが、これ
を、10%弛緩しただけで(D3=250%)2.9gま
で低下し弛緩率に対する応力低下の割合は比較
する術もない程に甚大である。 (c) 唯、上記(a)、(b)の要件のみでは本発明は実現
されず、更に仮撚捲縮糸を弾性糸とは別個に独
立供給する必要がある。これは、該捲縮糸の交
絡最適張力が0.2g前後と弾性糸に比べて著し
く低いことに因る。 以上のことから、本発明は弾性糸を安定に解舒
しつつ2段ドラフト所定のドラフト率から5%〜
30%弛緩した状態の弾性糸すなわち応力的に負の
勾配にある状態の弾性糸を仮撚捲縮糸とを夫々を
最適の交絡張力下に維持絡合させるので、両糸が
一体的に挙動して捩じれ変曲点が生じる程の強固
な交絡部はもとより、外観的にも均整な被覆弾性
糸を得ることができる。 この点、予め弾性糸と仮撚捲縮糸とを合糸した
状態で交絡ノズルに供給する際は、両糸の供給張
力差のインバランス、夫々の最適交絡張力が得難
いことから、本発明の被覆構造は望むべくもな
い。 [発明の効果] 本発明によれば、以下のよう優れた効果が奏せ
られる。 a 弾性糸とフイラメント糸との混繊・交絡性が
極めて良好で特に交絡数が増加する。 b 単に、交絡数が増加するのみならず、個々の
交絡部の交絡強度が強固である。 c 上記a,bのことから、被覆弾性糸の集束性
は、十分であり、従つて編成時における解舒性
が良く、またフイラメントによるネツプが多発
する懸念もない。 d その結果、編地等の製品において美麗な目面
を得ることができる。 e 適正な集束性のコントロールができるので適
性なストレツチ性を実現できる。 [実施例および比較例] 第5図の工程を利用して、以下の糸使い、加工
条件で被覆弾性糸を得た。 A 糸使い ●弾性糸3……ポリウレタン20de1本使い ●フイラメント糸4……ナイロン61段ヒーター
仮撚捲縮糸 次表実験No. 1〜2 40de/34fil 3〜4 13de/5fil 5〜6 20de/16fil 7〜8 70de/24fil B 加工条件および結果 以下の表に示す通り。
る被覆弾性糸の製造方法に関する。 [従来技術] 従来、ウレタンの如き弾性糸とフイラメント糸
(特に仮撚捲縮糸)とを混繊・交絡してなる被覆
弾性糸は特公昭40−21496号公報、同44−6140号
公報、同42−21303号公報等にて知られている。 しかるに、このような被覆弾性糸の製造に際し
ては、数百%にドラフト(伸張)されたままの弾
性糸と、該弾性糸とは逆にオーバーフイードされ
たフイラメント糸とを乱流ノズルに導入する方式
を採つていることから、以下の如き欠点があつ
た。 a 弾性糸とフイラメント糸との混繊・交絡性が
悪く、特に交絡数が増加しない。 b 仮に、見掛上の交絡数は増加しても、個々の
交絡部の交絡強度が弱い。 c 上記a,bのことから、被覆弾性糸の集束性
が十分でなく、従つて編成時における解舒性が
悪く、またフイラメントによるネツプが多発す
る。 d その結果、編地等の製品において目面不良と
いう致命的欠陥が生じる。 更に、特公昭56−25535公報には、仮撚捲縮加
工において解撚されつつ糸条に、パツケージから
送り出しつつ一段で100%に伸長した弾性糸を供
給して両糸を合糸した後弛緩状態で交絡ノズルに
導入する方法も提案されている。この方法により
得られる被覆弾性糸は同公報第2図に示されるよ
うに、弛緩したとき弾性糸が仮撚捲縮糸とは独立
して略直線状に収縮(Contract)するような交
絡の甘い構造のものであり、前掲の公報に示され
た被覆弾性もこの例にもれるものではない。ま
た、この方法によるときは、弾性糸と仮撚捲縮と
が一旦、合糸された状態から弛緩状態とするた
め、弾性糸の収縮に伴う仮撚捲縮糸の糸余り部が
間歇的に生じ、ノズルの糸詰まり、ネツプの生
成、更には張力変動に伴う交絡密度のバラツキと
いつた工程上、品質上の問題は避けられない。し
かも、この場合弾性糸はバツケージから摩擦駆動
により直接100%に伸長されつつ取り出されてい
るため、引出張力が高くなつて解舒される糸がパ
ツケージ表面を削るような形となり、円滑な解舒
(引出し)が行なわれず断糸し易い欠点がある。 叙上のようなことから、良好な工程通過性の下
で、均整且つ強固な交絡構造を呈するような被覆
弾性糸は未だ実現されていない。 [発明の目的] 本発明の目的は、上述の従来法の欠点を排除
し、ネツプ等の斑がなく均整な外観を呈し、且つ
交絡数、交絡強度が向上し、もつて、編地時に支
障を来さず、均整な製品を与える被覆弾性糸の製
造法を提供することにある。 [発明の構成] 本発明者等は、均整且つ安定な被覆弾性糸の実
現に際しては、弾性糸のドラフトの仕方、弾性糸
の伸長回復曲線における特異な張力減少挙動が更
には仮撚捲縮糸の流体交絡ノズルへの供給態様等
の要因が複雑に交錯していること究明し本発明に
達成した。 かくして、本発明によれば、 被覆弾性糸の製造に際し、弾性糸を5%〜70%
に伸張する予備ドラフトゾーンに引続き100%以
上の所定ドラフト率を得るドラフトゾーン、その
後に交絡ノズルを備えた交絡処理ゾーンを設け、
該2段ドラフトゾーンで一旦所定のドラフト率に
ドラフトした弾性糸をそのドラフト率を5%〜30
%減少せしめて見掛上オーバフイード状態としつ
つ交絡処理ノズルに導入し、他方仮撚捲縮糸を該
弾性糸とは独立に該交絡ノズルに供給して両糸を
混繊・交絡することを特徴とする被覆弾性糸の製
造方法 が提供される。 以下、添付図面により本発明を上述する。第1
図は、本発明による被覆弾性糸を無張力下におい
たときの側面図であり、1は捩じれ変曲点、2は
仮撚捲縮糸の構成フイラメントによる開花部、3
は弾性糸、4は仮撚捲縮糸である。ここで、捩じ
れ変曲点1は弾性糸3と仮撚捲縮糸4との交絡部
に相当するもので、本発明では両糸の交絡強度が
著しく改善されていることから、両糸は一体的に
挙動し特に90度以上に捩じれるような変曲点を形
成するものである。 これに対して、従来の被覆弾性糸を無張力下に
おいたときの状況は第2図に示す通りで、特徴的
なことは弾性糸が略直線上に縮んでいることであ
る。つまり、従来の被覆弾性糸は本発明のそれの
如く、無張力下におかれたとき、弾性糸が蛇行す
るようなことは勿論、フイラメント糸と一緒に挙
動することもない程度の甘い交絡しか得られてい
なかつたのである。 また、第3図及び第4図は、夫々第1図(本発
明)および第2図(従来例)の被覆弾性糸に1
g/1deの張力を付加した際の側面図で、見掛上
両者の間には本質的な差異は認められないが、本
発明の方が交絡部5がやや長目であること、更に
この交絡部の交絡強度が著しく強いことから捩じ
れ変曲点を生じるような潜在的に強固な交絡特性
を秘めているのが、第4図との本質的な差であ
る。 本発明においては、弾性糸とは、典型的にはポ
リウレタン糸(モノフイラメントデニールにして
通常20de〜140de)を指称し通常は1本で用いら
れる。他方、仮方、仮撚捲縮糸としてはその種類
を問わないが、通常なポリエステル、ポリアミド
等からなるものが用いられる。このような仮撚捲
縮糸は、ポリウレタン糸の太さ(de)に対して
0.4〜7倍のトータルデニールを有し且つフイラ
メント本数。3〜68本で構成されるものが好まし
く採用される。そして、この仮撚捲縮糸は編地の
風合、弾性糸の被覆性等の面から10%以上の顕在
顕縮率(VC)を有していることが好ましい。こ
こで、VCは次の定義に従う。 常温で発現している捲縮量を表わし、下記の式
で表わす。 VC={(l0−l1)/l0}×100(%) l0:初荷重2mg/de及び重荷重0.1g/deを付与
し、1分間放置した時点でのかせの長さ。 l1:上記l0より、重荷重0.1g/deを除重した後1
分後の時点でのかせの長さ。 更に、このような被覆弾性糸にあつては、交絡
部が50〜250ケ/m、その長さが0.5〜15mmにある
ものが適当である。 交絡部が50ケ/m又は0.5mm未満の場合、被覆
弾性糸の集束性が不十分で、編成時の解舒不良や
ネツプの編込みが発生する。 又、交絡部が250ケ/m又は15mmを越えると、
集束性が強すぎる為、製品にした場合のストレツ
チ性(特に初期弾性率が高く)に支障をきたしや
すい。 次に、本発明被覆弾性糸の製造方法について述
べる。 第5図は本発明の被覆弾性糸を得るに好適な製
造装置の略線図で、弾性糸3はそのパツケージを
摩擦駆動するフリクシヨン(供給)ローラー8と
第1ドラフトローラー9との間で5〜70%にドラ
フトされ(ドラフト率D1の予備ドラフト)次い
で該ローラー9と第2ドラフトローラー10で形
成されるドラフトゾーンで所定のドラフト率
(D2)にドラフトされ(第2段目のドラフト)、
引続き第2ドラフトローラー10と該ドラフトロ
ーラーより低速(周速)で回転する弛緩兼第3ド
ラフトローラー14および乱流ノズル11で形成
される混繊・交絡処理ゾーンに供給される(この
ゾーンにおけるドラフト率D3はD2よりも小)。 尚、上記の所定のドラフト率D2とは恰度、フ
イラメントの2段延伸における最終延伸倍率に相
当するもので、予備ドラフトゾーンのドラフト倍
率(延伸倍率)をd1(倍)、ドラフトゾーンのドラ
フト倍率(延伸倍率)をd2(倍)とするとき、d1
×d2=D2/100で表わされる(D1,D2は%表示)。 上記ドラフトゾーンで所定のドラフト率(D2)
に伸長された弾性率は混繊・交絡ゾーンで“所定
のドラフト率D2”より5%以上低目[(D2−5)
≧D3]におかれる。つまりドラフトゾーンでの
ドラフト率を仮に200%とすると混繊・交絡ゾー
ンでは前記ドラフト率より5〜30%低いドラフト
率(195〜170%)に維持するのが好ましい。この
混繊・交絡ゾーンでは弾性糸は195〜170%(ドラ
フト率D3)というドラフト状態にあるが、事前
のドラフトゾーンにおける200%というドラフト
率からみれば、上記のD3は相対的に(見掛上)
5〜30%弛緩されたことになる。この点の作用に
ついては、以下の「作用」の項で詳述する。 ここで弾性糸の所定のドラフト率としては通常
150%〜300%であり、これに対して混繊・交絡ゾ
ーンでは前記ドラフト率より5%〜15%低目に設
定するのが好ましい。 再度、第5図に戻るに、乱流ノズル11には同
時に供給ローラー12から送り出された仮撚捲縮
糸2が導入され、該ノズル中で両糸は混繊・交絡
され弛緩兼第3ドラフトローラー14により引取
られ、ワインダー13に至る。 この供給態様の特徴とする所は、弾性糸のドラ
フト工程とは別個に交絡ノズル11への仮撚捲縮
捲縮糸の供給経路を設けることにより、両糸を独
立供給(交絡ノズル11の直前で両糸は初めて合
糸状態となる)することにある。 これにより、当初かから合糸状態を採用する従
来法にみられるような、仮撚捲縮糸のたるみ、糸
内および糸間の張力変動が防止される。更に、こ
の独立供給方式により、良好な交絡効果を得るに
最適な張力(弾性糸と仮撚捲縮糸ではこの最適張
力が全く異る)を確保できる。この仮撚捲糸の供
給率については弛緩兼第3ドラフトローラー14
に対して2%〜10%オーバーフイードするのが好
ましい。 ここでオーバーフイイード率(OF)は下記式
により定める。 OF={(V1−V2)/V2}×100% V1……供給ローラー12の周速 V2……弛緩兼第3ドラフトローラー14の周
速 また、乱流ノズルとしては斯界で慣用されてい
る、インターレースノズル、タスランノズル等、
如何なるものでも使用することができる。 [発明の作用] 本発明の方法によつて得られる被覆弾性糸は、
その長手方向に沿つて、実質的に太さ斑(糸余り
によるネツプ)がなく、しかも弾性糸と仮撚捲縮
糸とはこれまでにない緊密な交絡構造つまり被覆
弾性糸を弛緩したときでも両糸が一体的に挙動
し、捩じれ変曲点を呈するような交絡構造を呈す
るものである。 そして、このような構造は従来の方法とは全く
異る方式、具体的には (a) 弾性糸を2段ドラフトし、1段目では高々70
%のドラフト率とすることにより解舒張力、解
舒工程の安定化を図る。 (b) 所定のドラフト率(D2)に伸長した弾性糸
を交絡処理ゾーンで5%〜30%弛緩し、交絡に
最適な張力を得ることができる。例えば20de
のポリウレタン糸ではストレツチパウワーを残
しつつ良好な交絡効果を得るのに好適な張力は
2g前後(1.0〜3.0g)である。 第6〜7図は、弾性糸(20deのポリウレタ
ン糸)を夫々200%、238%および260%に伸長
した後、徐々に弛緩していつた際の伸長回復曲
線を示し、これら図から次のことが窺える。 第6図から 200%伸長時の糸張力(応力)は4.8gである
が、これをわずか5%弛緩しただけで(D3=
225%)、糸張力は3gに極減する。 第7図から 230%伸長時の糸張力は8.6gであるが、これ
を、わずか15%弛緩しただけで(D3=215%)
糸張力は3gに極減する。 第8図から 260%伸長時の糸張力は6.7gであるが、これ
を、10%弛緩しただけで(D3=250%)2.9gま
で低下し弛緩率に対する応力低下の割合は比較
する術もない程に甚大である。 (c) 唯、上記(a)、(b)の要件のみでは本発明は実現
されず、更に仮撚捲縮糸を弾性糸とは別個に独
立供給する必要がある。これは、該捲縮糸の交
絡最適張力が0.2g前後と弾性糸に比べて著し
く低いことに因る。 以上のことから、本発明は弾性糸を安定に解舒
しつつ2段ドラフト所定のドラフト率から5%〜
30%弛緩した状態の弾性糸すなわち応力的に負の
勾配にある状態の弾性糸を仮撚捲縮糸とを夫々を
最適の交絡張力下に維持絡合させるので、両糸が
一体的に挙動して捩じれ変曲点が生じる程の強固
な交絡部はもとより、外観的にも均整な被覆弾性
糸を得ることができる。 この点、予め弾性糸と仮撚捲縮糸とを合糸した
状態で交絡ノズルに供給する際は、両糸の供給張
力差のインバランス、夫々の最適交絡張力が得難
いことから、本発明の被覆構造は望むべくもな
い。 [発明の効果] 本発明によれば、以下のよう優れた効果が奏せ
られる。 a 弾性糸とフイラメント糸との混繊・交絡性が
極めて良好で特に交絡数が増加する。 b 単に、交絡数が増加するのみならず、個々の
交絡部の交絡強度が強固である。 c 上記a,bのことから、被覆弾性糸の集束性
は、十分であり、従つて編成時における解舒性
が良く、またフイラメントによるネツプが多発
する懸念もない。 d その結果、編地等の製品において美麗な目面
を得ることができる。 e 適正な集束性のコントロールができるので適
性なストレツチ性を実現できる。 [実施例および比較例] 第5図の工程を利用して、以下の糸使い、加工
条件で被覆弾性糸を得た。 A 糸使い ●弾性糸3……ポリウレタン20de1本使い ●フイラメント糸4……ナイロン61段ヒーター
仮撚捲縮糸 次表実験No. 1〜2 40de/34fil 3〜4 13de/5fil 5〜6 20de/16fil 7〜8 70de/24fil B 加工条件および結果 以下の表に示す通り。
【表】
本発明の被覆弾性糸はパンスト編機で600r.p.m
の高速下でも何等の支障なく編成可能であつた。 これに対して、比較例のものは、上記600r.p.m
の下ではスタート時に捲縮糸がネツプ状になつて
編み込まれ、またランニング中も糸切れ更には異
常張力による、編地の穴あきが多発した。
の高速下でも何等の支障なく編成可能であつた。 これに対して、比較例のものは、上記600r.p.m
の下ではスタート時に捲縮糸がネツプ状になつて
編み込まれ、またランニング中も糸切れ更には異
常張力による、編地の穴あきが多発した。
第1図および第3図は本発明の方法によつて得
られる被覆弾性糸を夫々無張力下および張力下に
おいたときの状態を示す側面図、第2図および第
4図は従来法による被覆弾性糸を夫々無張力下お
よび張力下においたときの状態を示す側面図、第
5図は本発明による被覆弾性糸の製造工程の一例
を湿す略線図、第6〜8図は弾性糸の伸長回復曲
線を示すグラフである。 1……捩じれ変曲点、2……フイラメント糸の
開花部、3……弾性糸、4……フイラメント糸、
8……弾性糸の供給ローラー、9……弾性糸の第
1ドラフトローラー、10……弾性糸の第2ドラ
フトローラー、11……交絡ノズル、12……フ
イラメント糸の供給ローラー、14……弾性糸の
弛緩兼第3ドラフトローラー。
られる被覆弾性糸を夫々無張力下および張力下に
おいたときの状態を示す側面図、第2図および第
4図は従来法による被覆弾性糸を夫々無張力下お
よび張力下においたときの状態を示す側面図、第
5図は本発明による被覆弾性糸の製造工程の一例
を湿す略線図、第6〜8図は弾性糸の伸長回復曲
線を示すグラフである。 1……捩じれ変曲点、2……フイラメント糸の
開花部、3……弾性糸、4……フイラメント糸、
8……弾性糸の供給ローラー、9……弾性糸の第
1ドラフトローラー、10……弾性糸の第2ドラ
フトローラー、11……交絡ノズル、12……フ
イラメント糸の供給ローラー、14……弾性糸の
弛緩兼第3ドラフトローラー。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 被覆弾性糸の製造に際し、弾性糸を5%〜70
%に伸張する予備ドラフトゾーンに引き続き100
%以上の所定ドラフト率を得るドラフトゾーン、
その後に交絡ノズルを備えた交絡処理ゾーンを設
け、該2段ドラフトゾーンで一旦所定のドラフト
率にドラフトした弾性糸をそのドラフト率を5%
〜30%減少せしめて見掛上オーバフイード状態と
しつつ交絡処理ノズルに導入し、他方仮撚捲縮糸
を該弾性糸とは独立に該交絡ノズルに供給して両
糸を混繊・交絡することを特徴とする被覆弾性糸
の製造方法。 2 ドラフト率が200%以上である特許請求の範
囲第1項記載の被覆弾性糸の製造方法。 3 弾性糸がポリウレタン糸である特許請求の範
囲第1項記載の被覆弾性糸の製造方法。 4 仮撚捲縮糸がポリエステルフイラメント糸で
ある特許請求の範囲第1項記載の被覆弾性糸の製
造方法。 5 仮撚捲縮糸がナイロンフイラメント糸である
特許請求の範囲第1項記載の被覆弾性糸の製造方
法。 6 仮撚捲縮糸の顕在捲縮率が10%以上である特
許請求の範囲第1項記載の被覆弾性糸の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19919087A JPS6445837A (en) | 1987-08-11 | 1987-08-11 | Coated elastic yarn and its production |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19919087A JPS6445837A (en) | 1987-08-11 | 1987-08-11 | Coated elastic yarn and its production |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6445837A JPS6445837A (en) | 1989-02-20 |
| JPH043455B2 true JPH043455B2 (ja) | 1992-01-23 |
Family
ID=16403638
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19919087A Granted JPS6445837A (en) | 1987-08-11 | 1987-08-11 | Coated elastic yarn and its production |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6445837A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4547792B2 (ja) * | 2000-11-16 | 2010-09-22 | 東レ株式会社 | ポリエステル仮撚被覆弾性糸およびその製造方法 |
| CN110409030B (zh) * | 2019-08-09 | 2021-02-19 | 山东康平纳集团有限公司 | 一种基于半精纺纱做饰纱的tt纱的生产与应用 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3940917A (en) * | 1974-09-05 | 1976-03-02 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Composite elastic yarns and process for producing them |
| JPS602736A (ja) * | 1983-06-16 | 1985-01-09 | 帝人株式会社 | 嵩高弾性糸の製造方法 |
| JPS6269845A (ja) * | 1985-09-17 | 1987-03-31 | 帝人株式会社 | 嵩高弾性糸の製造方法 |
-
1987
- 1987-08-11 JP JP19919087A patent/JPS6445837A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6445837A (en) | 1989-02-20 |
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