JP7808081B2 - 活性cd44分子を標的とするためのリポソームナノ担体送達系、その調製方法、及びその使用 - Google Patents
活性cd44分子を標的とするためのリポソームナノ担体送達系、その調製方法、及びその使用Info
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本出願は、2018年1月22日に出願された中国特許出願第201810060265.9号の利益を主張するものである。この文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本出願は、2018年1月22日に出願された中国特許出願第201810060265.9号の利益を主張するものである。この文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、標的薬物送達の技術分野に属し、特に、活性化CD44分子を標的とするための、特に不安定プラークを標的とするためのナノ担体に関し、特にそれはリポソームナノ担体送達系である。本発明は、特に不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患の診断、予防、及び治療における、ナノ担体、特にリポソーム送達系の調製方法及び使用にさらに関する。
現在、主に急性心筋梗塞及び心臓突然死を含む急性心血管イベントは、ヒトの健康に対する脅威の第1位になっている。統計によると、毎年世界中で約2000万人が急性心血管イベントで死亡する。中国における状況も楽観的ではない。毎年700,000人を超える人々が急性心筋梗塞及び心臓突然死で死亡し、それは、中国人民の健康を深刻に脅かす最も顕著な疾患の1つになっている。研究により、急性心筋梗塞及び心臓突然死のほとんどが、アテローム性動脈硬化プラークにより引き起こされることが示されている。1970年代以来、慢性アテローム性動脈硬化プラークが急性冠症候群(ACS,acute coronary syndrome)及び脳卒中に結び付く過程及び機序が絶えず探求されている。
1989年に、Muller及び同僚(Circadian Variation and Triggers of Onset of Acute Cardiovascular Disease. Circulation. 1989; 79(4): 733-43)は、「不安定プラーク」の概念を提案し、そのようなプラークが急性心血管及び脳血管イベントのほとんどの根本的原因であると推定した。不安定(vulnerable)プラーク(「不安定(unstable)プラーク」としても知られている)は、血栓を形成する傾向があるか、又は易破裂性プラーク、易びらん化(erosion-prone)プラーク、及び部分的石灰化結節性病変を含む「クリミナルプラーク(criminal plaque)」へと急速に進行する可能性が高いアテローム性動脈硬化プラークを指す。数多くの研究により、急性心筋梗塞及び脳卒中のほとんどが、軽度から中程度の狭窄を有する不安定プラークの破裂、それに続く血栓症により引き起こされることが示されている。Naghavi及び同僚ら(New Developments in the Detection of Vulnerable plaque. Curr Atheroscler Rep. 2001; 3(2): 125-35)は、不安定プラークの組織学的定義及び診断基準を提供した。主な診断基準としては、活動性炎症、薄い線維性被膜及び大きな脂質コア、表面の血小板凝集を有する内皮剥脱、プラーク亀裂又は病変、並びに重度の狭窄が挙げられる。二次的な診断基準としては、表面の石灰化プラーク、黄色で光沢のあるプラーク、プラーク内出血、及びポジティブリモデリングが挙げられる。したがって、不安定プラークには、早期介入が重要である。しかしながら、不安定プラークにより引き起こされる血管狭窄の度合いは、通常それほど高くなく、多数の患者は前駆症状を示さないため、臨床において不安定プラークを早期診断することは、非常に困難であり、不安定プラークを非常に危険なものにしている。したがって、急性心筋梗塞の予防及び治療において解決されるべき緊急の課題は、有効な介入を行なうことができるように、できるだけ早期に不安定プラークを正確に特定及び診断するための方法である。
現在、不安定プラークを診断するための一般的に用いられている技法としては、主に、冠動脈造影法、血管内超音波法(IVUS,intravascular ultrasound)、光干渉断層法(OCT,optical coherence tomography)などが挙げられるが、これらの技法は全て、侵襲性検査であり、診断分解能及び正確性が低く、費用が高いため、これらの技法の臨床使用にはある程度の制限がある。したがって、現在、不安定プラークを非侵襲的に診断するための技法及び調製物には緊急の必要性がある。
加えて、不安定プラークを治療するための現行の方法は、スタチン(ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA(HMG-CoA,hydroxymethyl glutaryl coenzyme A)リダクターゼ阻害剤)、アスピリン、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP,matrix metalloproteinase)阻害剤、及び/又はフィブレートなどの経口投与などの、主に全身性投与によるものである。これらの薬物は、全身性血中脂質量を調節すること、炎症と戦うこと、プロテアーゼを阻害すること、及び血小板産生などにより、プラーク中の脂質を低減させ、血管リモデリングを向上させることなどにより、プラークを安定させるように作用する。しかしながら、臨床応用では、不安定プラークを治療するための現行の薬物の治療効果は満足のいくものではないことが判明している。例えば、臨床業務で一般的に使用されるスタチンは、経口投与される場合、シンバスタチンでは5%未満、アトルバスタチンでは約12%、及びロスバスタチンでは約20%など、比較的低い生物学的利用能を示す。また、動物実験により、スタチンの用量を1mg/kgよりも高い用量に増加させる場合にしか、線維性被膜の厚さを増加させ、プラークの容積を低減させることができず、それによりスタチンの経口投与の安定性及びプラークを縮小させるそれらの効果がボトルネックに遭遇することが確認されている。また、現在では、臨床治験により、スタチンの経口投与による不安定プラークの治療は、不安定プラークを安定させるために非常に大きな用量を必要とし、スタチンの全身性大用量による治療は、重度の副作用(肝機能異常、横紋筋融解、II型糖尿病など)の発生率増加のリスクを示すことも確認されている。
既存の全身性投与の場合、通常は、薬物が体内に侵入した後、非常に低い割合の活性成分しか実際には病変部位に作用することができない。これは、薬物の有効性を制限し、毒性副作用を生じさせる根本的原因である。標的薬物送達系は、標的薬物送達の能力を有する薬物送達系を指す。ある経路経由で投与された後、標的薬物送達系に含まれる薬物は、標的指向性プローブを有する担体により標的部位に特異的に濃縮される。標的薬物送達系は、薬物が特定の病変部位を標的とし、活性成分を標的病変部位に放出することを可能にする。したがって、標的薬物送達系は、標的病変部位における薬物の比較的高い濃度、及び血液循環中の薬物の用量低減をもたらし、それにより毒性副作用を抑制し、正常組織及び細胞に対する損傷を低減させつつ、薬物効果を向上させることができる。
不安定プラークの診断及び治療の分野では、ナノ担体を標的指向性リガンドで修飾することによる、不安定プラークを診断するための技法も幾つか存在する。しかしながら、臨床業務における、不安定プラークを標的とするそのような標的指向性プローブの大きな問題は、これら調製物の標的部位に対する特異性が不十分であることである。例えば、そのような調製物のほとんどでは、標的部位としてマクロファージが選択される。しかしながら、マクロファージは体内全体にわたって存在するため、プローブの標的指向特異性は満足のいくものではない。したがって、不安定プラークを標的とする標的指向性調製物を開発する際の難しさは、不安定プラーク内の細胞において、有意な標的化特異性を有する標的部位を発見することにある。
CD44は、リンパ球、単球、内皮細胞などの表面上に広く分布する一種の接着性分子である。CD44分子の主なリガンドは、ヒアルロン酸(「HA」と略される)である。CD44を発現する細胞の活性化状態に基づくと、CD44は、比較的静的な状態(HAと結合することができない)、誘導された活性化状態(活性化後にHAと結合することができる)、及び構造的に活性な状態(活性化無しでHAと結合することができる)で存在することができ、ほとんどの正常細胞の表面上のCD44は、比較的静的な状態にあり、HAと結合することができない。
幾つかの以前の研究は、CD44が、有意な標的化特異性を有する理想的な標的部位ではないことを示している。これは、CD44が、ヒト体内に、特に細網内皮系が豊富な臓器の表面に広く分布しているからである。したがって、CD44を標的部位として使用する標的薬物送達系を開発する際には以下の問題に遭遇することになる:標的細胞の表面上のCD44が、HAに対する親和性が有意な特異性を提供するには不十分である場合、そのような標的薬物送達系は、特異的標的指向特性を示さないだろう。
したがって、不安定プラークに存在する特異的な標的部位及び不安定プラークを標的とするのに適切な標的薬物送達系を見出し、それにより不安定プラークを特異的に標的とし、薬物の安定的及び持続的放出を達成することが可能な標的薬物送達系を開発することは、医療分野で解決されるべき緊急の技術的課題になっている。
現在まで、主に不安定プラーク内に存在するマクロファージ、単球、内皮細胞、リンパ球、及び平滑筋細胞の表面上のCD44の発現状態、又はHAに対するそれらの親和性に関する報告は存在せず、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断又は治療するための、HAとCD44との間の相互作用及び不安定プラークの特異的微小環境をいずれも利用することによる薬物の安定的及び持続的放出を達成する標的薬物送達系の設計に関する従来技術は一切存在しない。
Muller et al, Circadian Variation and Triggers of Onset of Acute Cardiovascular Disease. Circulation. 1989; 79(4): 733-43
Naghavi et al, New Developments in the Detection of Vulnerable plaque. Curr Atheroscler Rep. 2001; 3(2): 125-35
(1)本発明の概略
本発明者らは、正常細胞と比較して、不安定プラークの、内皮細胞、マクロファージ、及び平滑筋細胞などの細胞の表面上のCD44は、不安定プラークの特異的微小環境(炎症性因子など)により活性化され、したがってHAに対するそれらの結合能力が何十倍も急増することを見出した。この知見は、不安定プラークの細胞の表面上に存在する多数の活性化CD44分子が、HAを標的指向性リガンドとして用いる標的薬物送達系の理想的な標的部位を提供することを示唆する。この目的のため、本発明は、活性化CD44分子を特異的に標的とするための、特に不安定プラークを標的とするための標的薬物送達系を提供する。
本発明者らは、正常細胞と比較して、不安定プラークの、内皮細胞、マクロファージ、及び平滑筋細胞などの細胞の表面上のCD44は、不安定プラークの特異的微小環境(炎症性因子など)により活性化され、したがってHAに対するそれらの結合能力が何十倍も急増することを見出した。この知見は、不安定プラークの細胞の表面上に存在する多数の活性化CD44分子が、HAを標的指向性リガンドとして用いる標的薬物送達系の理想的な標的部位を提供することを示唆する。この目的のため、本発明は、活性化CD44分子を特異的に標的とするための、特に不安定プラークを標的とするための標的薬物送達系を提供する。
また、本発明者らは、CD44活性化因子をロードすることにより、病変細胞の表面上のCD44のさらなる活性化を促進することができ、HAに対するCD44の標的化親和性を短時間に増幅させることができ、それにより細胞表面に結合する標的指向性組成物の濃度が有意に増加し、不安定プラークのトレーサー診断及び治療のための積極的な重要性が示されることを発見した。この目的のため、本発明の標的薬物送達系には、CD44活性化因子が同時にロードされていてもよく、それによりトレーサー又は治療剤化合物の濃度を短期間で有意に増加させて、診断感度又は治療効果を向上させることができる。
また、本発明者らは、不安定プラークでは、CD44の高レベルの活性化及び過剰発現と共に、内在性巨大分子HAが刺激により大量に生成され、それが細胞表面上のCD44に結合して、不安定プラークのマクロファージ及びリンパ球などの細胞の凝集を促進することを見出した。そのような内在性HAは、細胞表面上のCD44に結合し、薬物侵入に対する障壁を形成し、薬物の生物学的利用能を低減する場合がある。この目的のため、本発明の標的薬物送達系には、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体がロードされていてもよい。それにより、細胞表面上の内在性HAにより形成される障壁が、細胞表面に対する内在性HAの結合と競合することにより排除され、病変細胞での細胞内薬物放出に成功することが容易になり、有意な治療効果が提供される。
要約すると、本発明は、以下の態様に関する。
本発明は、活性化CD44分子を標的とするためのリポソームナノ担体送達系を提供する。
本発明は、活性化CD44分子を標的とするためのリポソームナノ担体送達系を提供する。
本発明は、不安定プラークを標的とするためのリポソームナノ担体送達系を提供する。
本発明は、不安定プラークを標的とするための本発明のリポソームナノ担体送達系を調製するための方法を提供する。
本発明は、不安定プラーク及び薬学的に許容される担体を標的とするための本発明のナノ担体送達系を含む医薬をさらに提供する。
本発明は、不安定プラークを標的とするための本発明のナノ担体送達系を含む診断用調製物をさらに提供する。
本発明は、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための医薬の調製における、不安定プラークを標的とするための本発明のナノ担体送達系の使用をさらに提供する。
本発明は、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断するための診断用調製物の調製における、不安定プラークを標的とするための本発明のナノ担体送達系の使用をさらに提供する。
本発明は、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための方法であって、不安定プラークを標的とするための本発明のナノ担体送達系を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法をさらに提供する。
本発明は、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断するための方法であって、不安定プラークを標的とするための本発明のナノ担体送達系を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法をさらに提供する。
本発明の技術的解決策及びそれらの意味の具体的な実施形態が、下記で詳細に説明されるだろう。
(2)技術用語及びそれらの意味
本明細書で言及されている用語は、以下の意味を有する。
「不安定(vulnerable)プラーク」(「不安定(unstable)プラーク」としても知られている)は、血栓を形成する傾向があるか、又は易破裂性プラーク、易びらん化プラーク、及び部分的石灰化結節性病変を含む「クリミナルプラーク」へと急速に進行する可能性が高いアテローム性動脈硬化プラークを指す。数多くの研究により、急性心筋梗塞及び脳卒中のほとんどが、軽度から中程度の狭窄を有する不安定プラークの破裂、それに続く血栓症により引き起こされることが示されている。不安定プラークの組織学的徴候としては、活動性炎症、薄い線維性被膜及び大きな脂質コア、表面の血小板凝集を有する内皮剥脱、プラーク亀裂又は病変、及び重度の狭窄、並びに表面の石灰化プラーク、黄色で光沢のあるプラーク、プラーク内出血、及びポジティブリモデリングが挙げられる。
本明細書で言及されている用語は、以下の意味を有する。
「不安定(vulnerable)プラーク」(「不安定(unstable)プラーク」としても知られている)は、血栓を形成する傾向があるか、又は易破裂性プラーク、易びらん化プラーク、及び部分的石灰化結節性病変を含む「クリミナルプラーク」へと急速に進行する可能性が高いアテローム性動脈硬化プラークを指す。数多くの研究により、急性心筋梗塞及び脳卒中のほとんどが、軽度から中程度の狭窄を有する不安定プラークの破裂、それに続く血栓症により引き起こされることが示されている。不安定プラークの組織学的徴候としては、活動性炎症、薄い線維性被膜及び大きな脂質コア、表面の血小板凝集を有する内皮剥脱、プラーク亀裂又は病変、及び重度の狭窄、並びに表面の石灰化プラーク、黄色で光沢のあるプラーク、プラーク内出血、及びポジティブリモデリングが挙げられる。
「不安定プラークに関連する疾患」は、主に、「不安定プラーク」に関連するか、「不安定プラーク」により特徴付けられるか、「不安定プラーク」により引き起こされるか、又は疾患の発症及び発生中に「不安定プラーク」に対して二次的である疾患を指す。「不安定プラークに関連する疾患」は、主に、アテローム性動脈硬化症、冠動脈アテローム性動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンス)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、心原性ショックなどを含む。
「標的薬物送達系」は、標的薬物送達の能力を有する薬物送達系を指す。ある経路経由で投与された後、標的薬物送達系に含まれる薬物は、特殊な担体又は標的指向性弾頭(targeting warhead)(例えば、標的指向性リガンド[targeting ligand])の作用により標的部位に特異的に濃縮される。標的薬物送達を達成するための現行の公知手段としては、種々のマイクロ粒子送達系の受動的標的指向特性を利用すること、マイクロ粒子送達系の表面に化学的修飾を導入すること、幾つかの特殊な物理的及び化学的特性を利用すること、抗体媒介性標的薬物送達を利用すること、リガンド媒介性標的薬物送達を利用すること、プロドラッグ標的薬物送達を利用することなどが挙げられる。中でも、リガンド媒介性標的薬物送達では、薬物担体がリガンドと組み合わされており、ある臓器及び組織の特定の受容体が、その特異的リガンドと特異的に結合し、それにより薬物を特定の標的組織へと向かわせるという特徴が利用される。
「リポソーム担体」は、薬物を脂質二重層に封入して、マイクロベシクルを形成する脂質様二重層薬物担体である。また、それは、一般に長鎖リン脂質及び短鎖リン脂質又は界面活性剤の自己集合により形成されるディスク型ベシクルである脂質バイセル構造であってもよい。長鎖リン脂質は、ディスクの平面を形成し、短鎖リン脂質は、ディスクの側縁端を取り囲む。1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-コリン(DMPC,1,2-dimyristoyl-sn-glycero-3-phospho-choline)が、長鎖リン脂質成分として使用されることが多く、バイセルの表面電荷は変化させることができ、その汎用性は、同じ鎖長を有するが、異なる頭部基を有する他のリン脂質成分をドープすることにより実現することができる。また、短鎖リン脂質は、高屈曲領域を形成し、凝集体の縁端エネルギーを低減して、バイセルを安定させる。
「ヒアルロン酸」(「HA」と略される)は、巨大分子のポリマーであり(C14H21NO11)nの式を有する。それは、D-グルクロン酸及びN-アセチルグルコサミン単位からなる高級多糖である。D-グルクロン酸及びN-アセチルグルコサミンは、β-1,3-グリコシド結合により連結され、二糖単位は、β-1,4-グリコシド結合により連結される。分子構造並びに物理的及び化学的性質が特有であるため、ヒアルロン酸は、生物において、関節の潤滑、血管壁透過性の調節、タンパク質、水、及び電解質の拡散及び輸送の調節、並びに創傷治癒の促進など、種々の重要な生理機能を示す。ヒアルロン酸が特別な保水効果を有し、天然に見出される最良の保湿特性を有する物質であることは特に重要である。
「ヒアルロン酸の誘導体」は、本明細書で使用される場合、不安定プラークの細胞の表面上のCD44分子と特異的に結合するヒアルロン酸の能力を維持することが可能なヒアルロン酸のあらゆる誘導体を指し、これらに限定されないが、ヒアルロン酸の薬学的に許容される塩、低級アルキル(1~6つの炭素原子を含むアルキル)エステル、加水分解又は他の手段により体内でヒアルロン酸を形成することが可能なプロドラッグなどが挙げられる。物質が「ヒアルロン酸の誘導体」であるか否かの判定は、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合する物質の能力を測定することにより達成することができ、これは当業者の技術範囲内にある。
「CD44分子」は、3つの区画、つまり細胞外区画、膜貫通区画、及び細胞内区画からなる、リンパ球、単球、及び内皮細胞などの細胞の細胞膜上に広く発現される一種の膜貫通プロテオグリカン接着分子である。CD44分子は、細胞間及び細胞と細胞外マトリックスとの間の様々な相互作用を媒介し、体内での種々のシグナル伝達に関与し、したがって細胞の生物学的機能を変化させることができる。CD44分子の主要なリガンドはヒアルロン酸であり、CD44分子及びヒアルロン酸の受容体-リガンド結合は、細胞外マトリックスでの細胞の接着及び/又は遊走を決定する。加えて、CD44分子は、ヒアルロン酸の代謝にも関与する。
「約」は、その後に示されている数値の±5%の範囲内にある一連の全ての値を表わす。
(3)発明の詳細な説明
本発明の第1の態様は、活性化CD44分子を標的とするためのリポソームナノ担体送達系であって、ナノ担体の表面は、標的指向性リガンドにより部分的に修飾されており、標的指向性リガンドが、活性化CD44分子と特異的に結合することが可能なリガンドである、リポソームナノ担体送達系を提供する。
本発明の第1の態様は、活性化CD44分子を標的とするためのリポソームナノ担体送達系であって、ナノ担体の表面は、標的指向性リガンドにより部分的に修飾されており、標的指向性リガンドが、活性化CD44分子と特異的に結合することが可能なリガンドである、リポソームナノ担体送達系を提供する。
本発明の第2の態様は、不安定プラークを標的とするためのリポソームナノ担体送達系であって、ナノ担体の表面は、標的指向性リガンドにより部分的に修飾されており、標的指向性リガンドが、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能なリガンドである、リポソームナノ担体送達系を提供する。より良好な結果を達成するために、ナノ担体の表面に他の修飾を施すことができる。担体の表面をPEGで修飾すると、長期循環効果を達成し、薬物の半減期を延長することができる。担体の表面の、膜貫通ペプチド、自己ペプチドSEP、又は二重リガンドの同時修飾による修飾は全て、薬物効果の増幅に役割を果たすことができる。
第1又は第2の態様のナノ担体送達系によると、リポソーム担体は、バイセル、小型単層ベシクル、大型単層ベシクル、及び多層ベシクルから選択される。「リポソーム担体」は、薬物を脂質二重層又は親水性管腔に封入して、マイクロベシクル又はディスク型構造を形成する脂質二重層薬物担体である。
バイセルの構造は、一般に、長鎖リン脂質及び短鎖リン脂質又は界面活性剤の自己集合により形成されるディスク型ベシクルであってもよい。長鎖リン脂質は、ディスクの平面を形成し、短鎖リン脂質は、ディスクの側縁端を取り囲む。1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-コリン(DMPC)が、長鎖リン脂質成分として使用されることが多く、バイセルの表面電荷は変化させることができ、その汎用性は、同じ鎖長を有するが、異なる頭部基を有する他のリン脂質成分をドープすることにより実現することができる。また、短鎖リン脂質は、1,2-ジ-n-ヘプタデカノイルホスファチジルコリンが選択されることが多く、高屈曲領域を形成し、凝集体の縁端エネルギーを低減して、バイセルを安定させる。
第1又は第2の態様のナノ担体送達系によると、標的指向性リガンドは、GAG、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、セレクチン、オステオポンチン(OPN,osteopontin)、並びにモノクローナル抗体HI44a、HI313、A3D8、H90、及びIM7から選択されるか、又は不安定プラーク
の細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能なヒアルロン酸若しくはヒアルロン酸誘導体から選択される。
の細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能なヒアルロン酸若しくはヒアルロン酸誘導体から選択される。
第1又は第2の態様のナノ担体送達系によると、ナノ担体には、CD44分子活性化の存在に関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための物質がロードされている。
第1又は第2の態様のリポソームナノ担体送達系によると、ナノ担体には、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための物質がロードされている。
実施形態では、物質は、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断するための物質である。
実施形態では、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断するための物質は、トレーサーである。
実施形態では、トレーサーは、CTトレーサー、MRIトレーサー、及び放射性同位体トレーサーから選択される。
実施形態では、CTトレーサーは、ヨウ素に基づくナノスケール造影剤、金に基づくナノスケール造影剤、酸化タンタルに基づくナノスケール造影剤、ビスマスに基づくナノスケール造影剤、ランタニドに基づくナノスケール造影剤、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;より好ましくは、CTトレーサーは、ヨウ素化造影剤、若しくはナノ金、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;さらに好ましくは、CTトレーサーは、イオヘキソール、イオカルム酸、イオベルソール、イオジキサノール、イオプロミド、イオビトリドール、イオメプロール、イオパミドール、イオキシラン、アセトリゾ酸、イオジパミド、イオベンザム酸、イオグリカム酸、ジアトリゾ酸、イオタラム酸ナトリウム、パントパック、イオパノ酸、ヨードアルフィオン酸、アセトリゾ酸ナトリウム、ヨードメタム酸ナトリウム、プロピリオドン、ジオドン、イオトロラン、イオピドール、エンドグラフィン、イオタラム酸、ジアトリゾ酸メグルミンジ、メトリゾ酸、メトリザミド、ヨウ素化油、若しくはエチオジン化油(ethiodized oil)、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;好ましくは、CTトレーサーはナノ金であり;並びに/又は
MRIトレーサーは、縦緩和造影剤及び横緩和造影剤から選択され;より好ましくは、MRIトレーサーは、常磁性造影剤、強磁性造影剤、及び超常磁性造影剤から選択され;さらに好ましくは、MRIトレーサーは、Gd-DTPA及び直鎖状、環状ポリアミンポリカルボキシレートキレート剤及びそのマンガンポルフィリンキレート剤、巨大分子ガドリニウムキレート剤、生体巨大分子修飾ガドリニウムキレート剤、葉酸修飾ガドリニウムキレート剤、デンドリマー造影剤、リポソーム修飾造影剤、並びにガドリニウム含有フラーレン、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;並びに好ましくは、MRIトレーサーは、ガドペンテト酸ジメグルミン、ガドテル酸メグルミン、ガドベン酸ジメグルミン、ガドジアミド、クエン酸鉄アンモニウム発泡性顆粒、常磁性酸化鉄(Fe3O4 NP)、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;好ましくは、MRIトレーサーは、Fe3O4 NPであり;
放射性同位体トレーサーは、炭素14(14C)、炭素13(13C)、リン32(32P)、硫黄35(35S)、ヨウ素131(131I)、水素3(3H)、テクネチウム99(99Tc)、及びフッ素18(18F)により標識されたフルデオキシグルコースから選択され;好ましくは、放射性同位体トレーサーはフッ素18標識フルデオキシグルコースである。
MRIトレーサーは、縦緩和造影剤及び横緩和造影剤から選択され;より好ましくは、MRIトレーサーは、常磁性造影剤、強磁性造影剤、及び超常磁性造影剤から選択され;さらに好ましくは、MRIトレーサーは、Gd-DTPA及び直鎖状、環状ポリアミンポリカルボキシレートキレート剤及びそのマンガンポルフィリンキレート剤、巨大分子ガドリニウムキレート剤、生体巨大分子修飾ガドリニウムキレート剤、葉酸修飾ガドリニウムキレート剤、デンドリマー造影剤、リポソーム修飾造影剤、並びにガドリニウム含有フラーレン、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;並びに好ましくは、MRIトレーサーは、ガドペンテト酸ジメグルミン、ガドテル酸メグルミン、ガドベン酸ジメグルミン、ガドジアミド、クエン酸鉄アンモニウム発泡性顆粒、常磁性酸化鉄(Fe3O4 NP)、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;好ましくは、MRIトレーサーは、Fe3O4 NPであり;
放射性同位体トレーサーは、炭素14(14C)、炭素13(13C)、リン32(32P)、硫黄35(35S)、ヨウ素131(131I)、水素3(3H)、テクネチウム99(99Tc)、及びフッ素18(18F)により標識されたフルデオキシグルコースから選択され;好ましくは、放射性同位体トレーサーはフッ素18標識フルデオキシグルコースである。
実施形態では、物質は、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための薬物、ポリペプチド、核酸、及びサイトカインの1又は2以上である。
実施形態では、物質は、CD44活性化因子である。
実施形態では、CD44活性化因子は、CD44抗体mAb、IL5、IL12、IL18、TNF-α、LPSである。
実施形態では、物質は、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体であり;
好ましくは、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体は、1~500KDa、好ましくは1~20KDa、より好ましくは2~10KDの範囲の分子量を有する。
好ましくは、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体は、1~500KDa、好ましくは1~20KDa、より好ましくは2~10KDの範囲の分子量を有する。
実施形態では、ナノ担体には、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための物質、並びにCD44活性化因子が同時にロードされており;
好ましくは、ナノ担体には、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質、並びに不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体が同時にロードされており;
より好ましくは、ナノ担体には、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断するための物質、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質、任意選択でCD44活性化因子、並びに任意選択で、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体が同時にロードされている。
好ましくは、ナノ担体には、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質、並びに不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体が同時にロードされており;
より好ましくは、ナノ担体には、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断するための物質、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質、任意選択でCD44活性化因子、並びに任意選択で、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体が同時にロードされている。
実施形態では、物質は、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質であり;
好ましくは、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質は、スタチン、フィブレート、抗血小板薬、PCSK9阻害剤、抗凝固薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI,angiotensin converting enzyme inhibitor)、カルシウムイオンアンタゴニスト、MMP阻害剤、β受容体遮断剤、グルココルチコイド、及びIL-1抗体カナキヌマブなどの他の抗炎症物質、及び上記の薬物又は物質の活性調製物を含むその薬学的に許容される塩、及びインターロイキン10(IL-10,interleukin 10)などの内在性抗炎症サイトカインからなる群から選択される1又は2以上であり;
より好ましくは、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質は、ロバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ベザフィブレート、シプロフィブレート、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、フェノフィブレート、プロブコール、エボロクマブ、アリロクマブ、ボコシズマブ、RG7652、LY3015014、及びLGT-209などの抗PCSK9抗体、及びBMS-962476などのアドネクチン、ALN-PCSscなどのアンチセンスRNAiオリゴヌクレオチド、マイクロRNA-33a、マイクロRNA-27a/b、マイクロRNA-106b、マイクロRNA-302、マイクロRNA-758、マイクロRNA-10b、マイクロRNA-19b、マイクロRNA-26、マイクロRNA-93、マイクロRNA-128-2、マイクロRNA-144、マイクロRNA-145アンチセンス鎖などの核酸、及びロックド核酸などのそれらの核酸類似体、アスピリン、アセメタシン、トロキセルチン、ジピリダモール、シロスタゾール、塩酸チクロピジン、オザグレルナトリウム、クロピドグレル、プラスグレル、シロスタゾール、ベラプロストナトリウム、チカグレロール、カングレロール、チロフィバン、エプチフィバチド、アブシキシマブ、未分画ヘパリン、クレキサン、フラキシパリン、フォンダパリヌクスナトリウム、ワルファリン、ダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、ビバリルジン、エノキサパリン、ダルテパリン、アルデパリン、ビスヒドロキシクマリン、硝酸クマリン、クエン酸ナトリウム、ヒルジン、アルガトロバン、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、ペリンドプリル、ホシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、シラザプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、トランドラプリル、カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、テルミサルタン、バルサルタン、オルメサルタン、タソサルタン、ニフェジピン、ニカルジピン、ニトレンジピン、アムロジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニルバジピン、イスラジピン、フェロジピン、ラシジピン、ジルチアゼム、ベラパミル、クロルヘキシジン、ミノサイクリン、MMI-166、メトプロロール、アテノロール、ビソプロロール、プロプラノロール、カルベジロール、バチマスタット、マリマスタット、プリノマスタット、BMS-279251、BAY12-9566、TAA211、AAJ996A、ナセトラピブ(nacetrapib)、エバセトラピブ、トルセトラピブ、ダルセトラピブ、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、ベータメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ジプロスパン(diprospan)、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、及びIL-1抗体カナキヌマブなどの他の抗炎症物質、及びそれらの有効な断片若しくは薬学的に許容される塩、及び上記の物質の活性構造断片を含む薬学的に許容される塩の1若しくは2以上、及びインターロイキン10(IL-10)などの内在性抗炎症サイトカインからなる群から選択される1又は2以上である。
好ましくは、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質は、スタチン、フィブレート、抗血小板薬、PCSK9阻害剤、抗凝固薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI,angiotensin converting enzyme inhibitor)、カルシウムイオンアンタゴニスト、MMP阻害剤、β受容体遮断剤、グルココルチコイド、及びIL-1抗体カナキヌマブなどの他の抗炎症物質、及び上記の薬物又は物質の活性調製物を含むその薬学的に許容される塩、及びインターロイキン10(IL-10,interleukin 10)などの内在性抗炎症サイトカインからなる群から選択される1又は2以上であり;
より好ましくは、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質は、ロバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ベザフィブレート、シプロフィブレート、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、フェノフィブレート、プロブコール、エボロクマブ、アリロクマブ、ボコシズマブ、RG7652、LY3015014、及びLGT-209などの抗PCSK9抗体、及びBMS-962476などのアドネクチン、ALN-PCSscなどのアンチセンスRNAiオリゴヌクレオチド、マイクロRNA-33a、マイクロRNA-27a/b、マイクロRNA-106b、マイクロRNA-302、マイクロRNA-758、マイクロRNA-10b、マイクロRNA-19b、マイクロRNA-26、マイクロRNA-93、マイクロRNA-128-2、マイクロRNA-144、マイクロRNA-145アンチセンス鎖などの核酸、及びロックド核酸などのそれらの核酸類似体、アスピリン、アセメタシン、トロキセルチン、ジピリダモール、シロスタゾール、塩酸チクロピジン、オザグレルナトリウム、クロピドグレル、プラスグレル、シロスタゾール、ベラプロストナトリウム、チカグレロール、カングレロール、チロフィバン、エプチフィバチド、アブシキシマブ、未分画ヘパリン、クレキサン、フラキシパリン、フォンダパリヌクスナトリウム、ワルファリン、ダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、ビバリルジン、エノキサパリン、ダルテパリン、アルデパリン、ビスヒドロキシクマリン、硝酸クマリン、クエン酸ナトリウム、ヒルジン、アルガトロバン、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、ペリンドプリル、ホシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、シラザプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、トランドラプリル、カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、テルミサルタン、バルサルタン、オルメサルタン、タソサルタン、ニフェジピン、ニカルジピン、ニトレンジピン、アムロジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニルバジピン、イスラジピン、フェロジピン、ラシジピン、ジルチアゼム、ベラパミル、クロルヘキシジン、ミノサイクリン、MMI-166、メトプロロール、アテノロール、ビソプロロール、プロプラノロール、カルベジロール、バチマスタット、マリマスタット、プリノマスタット、BMS-279251、BAY12-9566、TAA211、AAJ996A、ナセトラピブ(nacetrapib)、エバセトラピブ、トルセトラピブ、ダルセトラピブ、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、ベータメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ジプロスパン(diprospan)、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、及びIL-1抗体カナキヌマブなどの他の抗炎症物質、及びそれらの有効な断片若しくは薬学的に許容される塩、及び上記の物質の活性構造断片を含む薬学的に許容される塩の1若しくは2以上、及びインターロイキン10(IL-10)などの内在性抗炎症サイトカインからなる群から選択される1又は2以上である。
本発明の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様による不安定プラークを標的とするためのナノ送達系を調製するための方法であって、
(1)適正量のリン脂質分子を適切な有機溶媒に溶解し、薄膜水和法によりリポソームナノ担体を調製するステップであって、極性がより低い薬物分子の場合は、このステップにてリン脂質分子と共に薄膜を形成することが必要である、ステップ;
(2)不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための水溶性物質を含んでいてもよい水性媒体を、ステップ(1)で得られたナノ担体送達系に添加して粗懸濁物を形成する任意のステップ;
(3)標的指向性リガンドを適切な緩衝溶液溶媒に溶解し、ステップ(2)で得られた担体分子を反応のために標的指向性リガンド溶液に添加して、ナノ担体送達系を得るステップ;
(4)ステップ(3)で得られた粗懸濁物に含まれる、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための未ロード物質を透析により除去して、ロード済ナノ送達系を得る任意のステップ
を含む方法を提供する。
(1)適正量のリン脂質分子を適切な有機溶媒に溶解し、薄膜水和法によりリポソームナノ担体を調製するステップであって、極性がより低い薬物分子の場合は、このステップにてリン脂質分子と共に薄膜を形成することが必要である、ステップ;
(2)不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための水溶性物質を含んでいてもよい水性媒体を、ステップ(1)で得られたナノ担体送達系に添加して粗懸濁物を形成する任意のステップ;
(3)標的指向性リガンドを適切な緩衝溶液溶媒に溶解し、ステップ(2)で得られた担体分子を反応のために標的指向性リガンド溶液に添加して、ナノ担体送達系を得るステップ;
(4)ステップ(3)で得られた粗懸濁物に含まれる、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための未ロード物質を透析により除去して、ロード済ナノ送達系を得る任意のステップ
を含む方法を提供する。
本発明の態様の第4(forth)の態様は、第1又は第2の態様によるナノ担体送達系及び薬学的に許容される担体を含む医薬を提供する。
本発明の第5の態様は、第1の態様又は第2の態様によるナノ担体送達系を含む診断用調製物を提供する。
本発明の第6の態様は、CD44分子活性化の存在に関連する疾患を予防及び/又は治療するための調製物における、第1の態様若しくは第2の態様によるナノ担体送達系、第4の態様による医薬、又は第5の態様による診断用調製物の使用を提供する。
本発明の第7の態様は、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための調製物における、第1の態様若しくは第2の態様によるナノ担体送達系、第4の態様による医薬、又は第5の態様による診断用調製物の使用を提供する。
第7の態様の使用によると、不安定プラークは、易破裂性プラーク、易びらん化プラーク、及び部分的石灰化結節性病変からなる群から選択される1又は2以上であり;
好ましくは、不安定プラークに関連する疾患は、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンス)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックからなる群から選択される1又は2以上である。
好ましくは、不安定プラークに関連する疾患は、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンス)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックからなる群から選択される1又は2以上である。
本発明の第8の態様は、CD44分子活性化の存在に関連する疾患を予防及び/又は治療するための方法であって、第1の態様若しくは第2の態様によるナノ担体送達系、第4の態様による薬物、又は第5の態様による診断用調製物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。
本発明の第9の態様は、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための方法であって、第1の態様若しくは第2の態様によるナノ担体送達系、第4の態様による薬物、又は第5の態様による診断用調製物を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、
好ましくは、不安定プラークが、易破裂性プラーク、易びらん化、部分的石灰化結節性病変からなる群から選択される1又は2以上であり;
より好ましくは、不安定プラークに関連する疾患が、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンスを含む)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックからなる群から選択される1又は2以上である
方法を提供する。
好ましくは、不安定プラークが、易破裂性プラーク、易びらん化、部分的石灰化結節性病変からなる群から選択される1又は2以上であり;
より好ましくは、不安定プラークに関連する疾患が、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンスを含む)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックからなる群から選択される1又は2以上である
方法を提供する。
本発明の第10の態様は、CD44分子活性化の存在に関連する疾患を診断するための方法であって、第1の態様若しくは第2の態様によるナノ担体送達系、第4の態様による薬物、又は第5の態様による診断用調製物を、それを必要とする対象に投与するステップを含むことを特徴とする方法を提供する。
まとめると、本発明のナノ担体送達系は、CD44分子活性化の存在を有する疾患に対して、以下の利点を有する。
1)本発明のナノ担体送達系は、活性化CD44分子と特異的に結合することができ、薬物の安定的及び持続的放出を実現することができる。
2)不安定プラークの細胞表面上のCD44が細胞外マトリックス微小環境により誘導及び活性化され、大量のCD44が過剰発現され、CD44-HAの親和性が有意に向上され、そのため不安定プラークにおけるCD44とHAとの相互作用は、極めて有意な親和性特異性を有する。したがって、不安定プラーク中のCD44は、不安定プラークを標的とするためのナノ担体送達系の優れた標的となる。
3)不安定プラークへと標的化するためのナノ担体(nancarrier)送達系は、不安定プラークを能動的に標的とし、病巣細胞と組み合わさることができる。したがって、送達系は、病巣でのロード物質の持続放出を実現し、病巣区域における物質の濃度を著しく増加及び継続的に維持し、それにより送達系の診断又は治療効果を向上させることができる。
4)また、本発明による不安定プラークを標的とするナノ担体送達系には、CD44活性化物質、つまりIL5、IL12、IL18、TNF-α、LPSなどのCD44活性化剤がロードされていてもよい。ロードされているCD44活性化因子は、病巣細胞の表面上のCD44のさらなる活性化を促進することができ、ヒアルロン酸に対するCD44の標的化親和性を短時間に増大させることができ、細胞表面に結合している標的化ナノ担体組成物の濃度を有意に増加させることができ、これは、トレーサー又は治療剤化合物の濃度を短時間に有意に増加させて診断分解能又は治療効果を向上させることができるため、不安定プラークのトレーサー診断及び治療にとって肯定的な重要性を有する。
1)本発明のナノ担体送達系は、活性化CD44分子と特異的に結合することができ、薬物の安定的及び持続的放出を実現することができる。
2)不安定プラークの細胞表面上のCD44が細胞外マトリックス微小環境により誘導及び活性化され、大量のCD44が過剰発現され、CD44-HAの親和性が有意に向上され、そのため不安定プラークにおけるCD44とHAとの相互作用は、極めて有意な親和性特異性を有する。したがって、不安定プラーク中のCD44は、不安定プラークを標的とするためのナノ担体送達系の優れた標的となる。
3)不安定プラークへと標的化するためのナノ担体(nancarrier)送達系は、不安定プラークを能動的に標的とし、病巣細胞と組み合わさることができる。したがって、送達系は、病巣でのロード物質の持続放出を実現し、病巣区域における物質の濃度を著しく増加及び継続的に維持し、それにより送達系の診断又は治療効果を向上させることができる。
4)また、本発明による不安定プラークを標的とするナノ担体送達系には、CD44活性化物質、つまりIL5、IL12、IL18、TNF-α、LPSなどのCD44活性化剤がロードされていてもよい。ロードされているCD44活性化因子は、病巣細胞の表面上のCD44のさらなる活性化を促進することができ、ヒアルロン酸に対するCD44の標的化親和性を短時間に増大させることができ、細胞表面に結合している標的化ナノ担体組成物の濃度を有意に増加させることができ、これは、トレーサー又は治療剤化合物の濃度を短時間に有意に増加させて診断分解能又は治療効果を向上させることができるため、不安定プラークのトレーサー診断及び治療にとって肯定的な重要性を有する。
本発明の内容を十分に理解するために、本発明は、具体的な例及び添付の図面を参照することにより下記でさらに詳細に説明される。
実施例1のLP1-(R)-HAの電子顕微鏡写真である。
実施例1のLP1-(R)-HAの赤外線スペクトログラムである。
実施例2のLP1-(R)-SPの特徴付けダイヤグラムである。
実施例3のLP1-(R)-HA/Tatの特徴付けダイヤグラムである。
実施例4のLP2-(At)-HAの特徴付けダイヤグラムである。
実施例5のLP2-(At)-SEP/IM7の特徴付けダイヤグラムである。
実施例6のLP2-(At/miRNA-33a)-IM7の特徴付けダイヤグラムである。
実施例7のLP2-(AuNP/R)-OPNの特徴付けダイヤグラムである。
実施例8のLP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44aの特徴付けダイヤグラムである。
実施例9のLP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44aの特徴付けダイヤグラムである。
実施例10のLP1-(Asp/Clo)-Colの特徴付けダイヤグラムである。
実施例11のLP1-(F-FDG)-OPNの特徴付けダイヤグラムである。
実験例1の粒子サイズ安定性に対する長期保存の影響を示す図である。
実験例1の封入率に対する長期保存の影響を示す図である。
実験例1のリポソーム担体のインビトロでの累積薬物放出率を示す図である。
実験例2で構築されたマウスアテローム性動脈硬化不安定プラークモデルの核磁気共鳴画像法の画像である。
正常動脈血管壁の内皮細胞の表面上の、及びマウスモデルの動脈不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44含有量の決定結果(半定量積算値として表されている)を示すグラフである。
正常動脈血管壁の内皮細胞の表面上の、及びマウスモデルの動脈不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の、HAに対する結合力の決定結果(結合力積算値として表されている)を示すグラフである。
マウスモデルの動脈不安定プラークの外部及び内部のマクロファージの表面上のCD44の、HAに対する結合力の決定結果(結合力積算値として表されている)を示すグラフである。
マウスモデルの頚動脈不安定プラークに対する、本発明のLP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tatナノ送達系の治療効果を示すグラフである。
マウスモデルの頚動脈不安定プラークに対する、本発明のLP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7ナノ送達系の治療効果を示すグラフである。
マウスモデルの頚動脈不安定プラークに対する、本発明のLP2-(AuNP/R)-OPN及び他のCTトレーサーナノ送達系のインビボでのトレース効果を示すグラフである。
マウスモデルの頚動脈不安定プラークに対する、本発明のLP2-(AuNP/R)-OPNナノ送達系の治療効果を示すグラフである。
マウスモデルの頚動脈不安定プラークに対する、本発明のLP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a、及び他のMRIトレーサーナノ送達系のインビボでのトレース効果を示すグラフである。
マウスモデルの頚動脈不安定プラークに対する、本発明のLP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44aナノ送達系の治療効果を示すグラフである。
マウスモデルの不安定動脈プラークの破裂に対する、本発明のLP1-(Asp/Clo)-Colナノ送達系の治療効果を示すグラフである。
マウスモデルの頚動脈不安定プラークに対する、本発明の放射性同位体トレーサーLP1-(F-FDG)-OPNナノ送達系のインビボでのトレース効果を示すグラフである。
本発明をさらに理解するために、本発明の具体的な実施形態が、実施例を参照して下記で詳細に説明されている。しかしながら、説明は、本発明の特徴及び利点をさらに例示することが意図されているに過ぎず、本発明の特許請求の範囲を限定することはいかなる点でも意図されていないことが理解されるべきである。
本発明は、具体的な例により下記でさらに説明されることになるが、これらの例は、より詳細な説明のためであるに過ぎず、いかなる形態でも本発明を限定するとは解釈されるべきでないことが理解されるべきである。
このセクションでは、本発明の試験に使用した物質及び実験方法の基本的説明が示される。本発明の目的を達成するための多数の物質及び作業方法は当技術分野で周知であるが、本発明は、さらに本明細書で可能な限り詳細に説明される。本発明における物質及び作業方法が、別様の指定がない限り当該状況の技術分野で周知であることは、当業者であれば明らかである。
ロスバスタチン(R)がロードされており、ヒアルロン酸(HA)により修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(R)-HA)の調製
この実施例では、治療剤がロードされているリポソームナノベシクルLP1-(R)-HAを薄膜分散法により調製する。上記のリポソーム送達系のナノベシクルの表面は、標的指向性リガンドヒアルロン酸(「HA」と略される)により部分的に修飾されており、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質であるロスバスタチン(略称「R」により表わされる)がロードされている。
この実施例では、治療剤がロードされているリポソームナノベシクルLP1-(R)-HAを薄膜分散法により調製する。上記のリポソーム送達系のナノベシクルの表面は、標的指向性リガンドヒアルロン酸(「HA」と略される)により部分的に修飾されており、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質であるロスバスタチン(略称「R」により表わされる)がロードされている。
(1)LP1-(R)リポソームナノベシクル懸濁物の調製:
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC,distearoyl phosphatidylcholine)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE,dimyristoyl phosphoethanolamine)(モル比は4:1:1である)を計量し、薬物ロスバスタチン(R)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。容器を、50℃の恒温水浴ケトルに設置して、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように30分間薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物を、セファデックスカラムG-100により除去した。
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC,distearoyl phosphatidylcholine)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE,dimyristoyl phosphoethanolamine)(モル比は4:1:1である)を計量し、薬物ロスバスタチン(R)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。容器を、50℃の恒温水浴ケトルに設置して、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように30分間薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物を、セファデックスカラムG-100により除去した。
(2)ヒアルロン酸(「HA」)の活性化及びカップリング:
1gのHA(約100KDaの分子量を有する)を、超純水に完全に溶解し、0.1gの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl,1-(3-dimethylaminopropyl)-3-ethylcarbodiimide hydrochloride)及び0.12gのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS,N-hydroxysulfosuccinimide)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、無水エタノールを添加して、活性化HAを沈殿させた。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄し、減圧下で乾燥して、活性化HAを得た。それを0.1mg mL-1水溶液に調剤し、0.2mLの溶液を、上記のステップ(1)で得られたリポソームナノベシクル懸濁物に移して溶解し、活性化HAの活性化カルボキシル基を、アミド結合の形成により、リポソームナノベシクルの脂質二分子膜に組み込まれているDSPE分子のアミノ基とカップリングさせて、治療剤がロードされた3つのリポソーム送達系LP1-(R)-HAを得た。図1は、LP1-(R)-HAの電子顕微鏡写真である。図2は、LP1-(R)-HAの赤外線スペクトログラムである。
1gのHA(約100KDaの分子量を有する)を、超純水に完全に溶解し、0.1gの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl,1-(3-dimethylaminopropyl)-3-ethylcarbodiimide hydrochloride)及び0.12gのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS,N-hydroxysulfosuccinimide)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、無水エタノールを添加して、活性化HAを沈殿させた。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄し、減圧下で乾燥して、活性化HAを得た。それを0.1mg mL-1水溶液に調剤し、0.2mLの溶液を、上記のステップ(1)で得られたリポソームナノベシクル懸濁物に移して溶解し、活性化HAの活性化カルボキシル基を、アミド結合の形成により、リポソームナノベシクルの脂質二分子膜に組み込まれているDSPE分子のアミノ基とカップリングさせて、治療剤がロードされた3つのリポソーム送達系LP1-(R)-HAを得た。図1は、LP1-(R)-HAの電子顕微鏡写真である。図2は、LP1-(R)-HAの赤外線スペクトログラムである。
ロスバスタチン(R)がロードされており、セレクチン(SP)により修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(R)-SP)の調製
この実施例では、治療剤がロードされているリポソームナノベシクルLP1-(R)-SPを薄膜分散法により調製する。上記のリポソーム送達系のナノベシクルの表面は、標的指向性リガンドセレクチン(「SP」と略される)により部分的に修飾されており、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質であるロスバスタチン(略称「R」により表わされる)がロードされている。
この実施例では、治療剤がロードされているリポソームナノベシクルLP1-(R)-SPを薄膜分散法により調製する。上記のリポソーム送達系のナノベシクルの表面は、標的指向性リガンドセレクチン(「SP」と略される)により部分的に修飾されており、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質であるロスバスタチン(略称「R」により表わされる)がロードされている。
(1)LP1-(R)リポソームナノベシクルの調製:
実施例1の方法によりLP1-(R)リポソームナノベシクルを調製した。
実施例1の方法によりLP1-(R)リポソームナノベシクルを調製した。
(2)セレクチン(SP)の活性化及びカップリング:
1mgのSPを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、活性化セレクチンを限外濾過により精製し、上記のステップ(1)で得られたリポソームナノベシクル懸濁物に溶解し、活性化SPの活性化カルボキシル基を、アミド結合の形成により、リポソームナノベシクルの脂質二分子膜に組み込まれているDMPE分子のアミノ基とカップリングさせて、治療剤がロードされた3つのリポソーム送達系LP1-(R)-SPを得た。図3は、LP1-(R)-SPの特徴付けダイヤグラムである。
1mgのSPを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、活性化セレクチンを限外濾過により精製し、上記のステップ(1)で得られたリポソームナノベシクル懸濁物に溶解し、活性化SPの活性化カルボキシル基を、アミド結合の形成により、リポソームナノベシクルの脂質二分子膜に組み込まれているDMPE分子のアミノ基とカップリングさせて、治療剤がロードされた3つのリポソーム送達系LP1-(R)-SPを得た。図3は、LP1-(R)-SPの特徴付けダイヤグラムである。
ロスバスタチン(R)がロードされており、ヒアルロン酸(HA)及び膜貫通ペプチド(Tat)により同時に修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(R)-HA/Tat)の調製
この例では、治療剤がロードされているリポソームナノベシクルLP1-(R)-HA/Tatを薄膜分散法により調製する。上記のリポソーム送達系のナノベシクルの表面は、標的指向性リガンドヒアルロン酸(「HA」と略される)及び膜貫通ペプチド(Tat)により部分的に修飾されており、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質であるロスバスタチン(略称「R」により表わされる)がロードされている。
この例では、治療剤がロードされているリポソームナノベシクルLP1-(R)-HA/Tatを薄膜分散法により調製する。上記のリポソーム送達系のナノベシクルの表面は、標的指向性リガンドヒアルロン酸(「HA」と略される)及び膜貫通ペプチド(Tat)により部分的に修飾されており、不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質であるロスバスタチン(略称「R」により表わされる)がロードされている。
3.1 LP1-(R)リポソームナノベシクルの調製:
実施例1の方法によりLP1-(R)リポソームナノベシクルを調製した。
実施例1の方法によりLP1-(R)リポソームナノベシクルを調製した。
3.2 ヒアルロン酸(「HA」)の活性化及びカップリング:
10mgのHA(約10KDaの分子量を有する)を超純水に完全に溶解し、5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、無水エタノールを添加して、活性化HAを沈殿させた。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄し、減圧下で乾燥して、活性化HAを得た。それを0.1mg mL-1水溶液に調剤した。
10mgのHA(約10KDaの分子量を有する)を超純水に完全に溶解し、5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、無水エタノールを添加して、活性化HAを沈殿させた。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄し、減圧下で乾燥して、活性化HAを得た。それを0.1mg mL-1水溶液に調剤した。
1mgのTatをPBS緩衝液に完全に溶解し、0.1gの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.12gのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過により精製して、未反応の小有機分子を除去した。活性化Tatを0.1mg mL-1水溶液に調剤した。
1mLのHA溶液及び0.5mLのTat溶液を、精製LP1-(R)リポソームナノベシクル溶液に移して溶解し、活性化HA及びTatの活性化カルボキシル基を、アミド結合の形成により、リポソームナノベシクルの脂質二分子膜に組み込まれているDMPE分子のアミノ基にカップリングして、LP1-(R)に対するHA及びTatの二重カップリングを実現させ、標的認識ナノ担体LP1-(R)-HA/Tatを得た。図4は、LP1-(R)-HA/Tatの赤外線特徴付けダイヤグラムである。
アトルバスタチン(At)がロードされており、ヒアルロン酸(HA)及びPEGにより同時に修飾されているリポソームナノディスク(LP2-(At)-HA)の調製
(1)アトルバスタチン(At)がロードされたリポソームナノディスクLP2-(At)の調製:
4mgの1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DMPC)、短鎖を有する1,2-ジ-n-ヘプタデカノイルホスファチジルコリン(DHPC)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は7:2:1である)を計量し、薬物アトルバスタチン(At)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの水(濃度は1.0mg/mLである)を丸底フラスコに添加し、フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置し、粗リポソームナノディスク懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノディスク懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノディスク懸濁物中の未封入薬物を、セファデックスカラムG-100により除去した。
(1)アトルバスタチン(At)がロードされたリポソームナノディスクLP2-(At)の調製:
4mgの1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DMPC)、短鎖を有する1,2-ジ-n-ヘプタデカノイルホスファチジルコリン(DHPC)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は7:2:1である)を計量し、薬物アトルバスタチン(At)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの水(濃度は1.0mg/mLである)を丸底フラスコに添加し、フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置し、粗リポソームナノディスク懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノディスク懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノディスク懸濁物中の未封入薬物を、セファデックスカラムG-100により除去した。
(2)ヒアルロン酸(「HA」)の活性化及びカップリング:
1gのHA(約100KDaの分子量を有する)を超純水に完全に溶解し、0.1gの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.12gのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、無水エタノールを添加して、活性化HAを沈殿させた。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄し、減圧下で乾燥して、活性化HAを得た。それを0.1mg mL-1水溶液に調剤し、0.2mLの溶液を、上記のステップ(1)で得られたリポソームナノディスク懸濁物に移して溶解し、活性化HAの活性化カルボキシル基を、アミド結合の形成により、PEG-NH2(分子量1000)のアミノ基及びリポソームナノディスクの脂質二分子膜に組み込まれているDMPE分子のアミノ基とカップリングさせて、治療剤がロードされた3つのリポソーム送達系LP2-(At)-HAを得た。図5は、LP2-(At)-HAの特徴付けダイヤグラムである。PEGを修飾する必要がない場合、PEG-NH2を添加する上記ステップを省略して、PEG修飾のないLP2-(At)-HAを得ることができる。
1gのHA(約100KDaの分子量を有する)を超純水に完全に溶解し、0.1gの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.12gのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、無水エタノールを添加して、活性化HAを沈殿させた。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄し、減圧下で乾燥して、活性化HAを得た。それを0.1mg mL-1水溶液に調剤し、0.2mLの溶液を、上記のステップ(1)で得られたリポソームナノディスク懸濁物に移して溶解し、活性化HAの活性化カルボキシル基を、アミド結合の形成により、PEG-NH2(分子量1000)のアミノ基及びリポソームナノディスクの脂質二分子膜に組み込まれているDMPE分子のアミノ基とカップリングさせて、治療剤がロードされた3つのリポソーム送達系LP2-(At)-HAを得た。図5は、LP2-(At)-HAの特徴付けダイヤグラムである。PEGを修飾する必要がない場合、PEG-NH2を添加する上記ステップを省略して、PEG修飾のないLP2-(At)-HAを得ることができる。
アトルバスタチン(At)がロードされており、自己ペプチド(SEP)及びモノクローナル抗体IM7により修飾されているリポソームナノディスク(LP2-(At)-SEP/IM7)の調製
(1)アトルバスタチン(At)がロードされたリポソームナノディスクの調製:
実施例4の方法に従ってリポソームナノディスクを調製した。
(1)アトルバスタチン(At)がロードされたリポソームナノディスクの調製:
実施例4の方法に従ってリポソームナノディスクを調製した。
(2)SEP又はIM7の活性化及びカップリング:
1mgのSEPを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化SEPを精製した。1mgのIM7を超純水に完全に溶解し、0.1mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.1mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化し、限外濾過及び遠心分離により活性化IM7を精製した。
1mgのSEPを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化SEPを精製した。1mgのIM7を超純水に完全に溶解し、0.1mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.1mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化し、限外濾過及び遠心分離により活性化IM7を精製した。
活性化SEP又はIM7を、精製LP2-(At)溶液に溶解して、LP2-(At)に対するSEP/IM7の二重カップリングを実現させ、標的認識ナノディスクLP2-(At)-SEP/IM7を得た。図6は、LP2-(At)-SEP/IM7の特徴付けダイヤグラムである。SEPを修飾する必要がない場合、SEPを活性化及びカップリングする上記ステップを省略して、SEP修飾のないLP2-(At)-IM7を得ることができる。
アトルバスタチン(At)及びマイクロRNA(miRNA-33a)がロードされており、モノクローナル抗体IM7により修飾されているリポソームナノディスク(LP2-(At/miRNA-33a)-IM7)の調製
(1)アトルバスタチン(At)及びマイクロRNA(miRNA-33a)がロードされたリポソームナノディスクLP2-(At)の調製:
4mgのDOTAP、短鎖を有する1,2-ジ-n-ヘプタデカノイルホスファチジルコリン(DHPC)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)を、7:2:1のモル比で計量し、薬物アトルバスタチン(At)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの水(濃度は1.0mg/mLである)を丸底フラスコに添加し、フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置し、粗リポソームナノディスク懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノディスク懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理して(振幅20、間隔3秒間)、微細化リポソームナノディスク懸濁物を得た。微細化リポソームナノディスク懸濁物中の未封入アトルバスタチンを、セファデックスカラムG-100により除去した。濾液を濃縮した後、ある量のマイクロRNA(miRNA-33a)を添加し、2時間インキュベートして、ナノディスクの表面に対するマイクロRNAの結合を促進した。産物を、後の使用のために4℃の低温で保存した。
(1)アトルバスタチン(At)及びマイクロRNA(miRNA-33a)がロードされたリポソームナノディスクLP2-(At)の調製:
4mgのDOTAP、短鎖を有する1,2-ジ-n-ヘプタデカノイルホスファチジルコリン(DHPC)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)を、7:2:1のモル比で計量し、薬物アトルバスタチン(At)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの水(濃度は1.0mg/mLである)を丸底フラスコに添加し、フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置し、粗リポソームナノディスク懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノディスク懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理して(振幅20、間隔3秒間)、微細化リポソームナノディスク懸濁物を得た。微細化リポソームナノディスク懸濁物中の未封入アトルバスタチンを、セファデックスカラムG-100により除去した。濾液を濃縮した後、ある量のマイクロRNA(miRNA-33a)を添加し、2時間インキュベートして、ナノディスクの表面に対するマイクロRNAの結合を促進した。産物を、後の使用のために4℃の低温で保存した。
1mgのIM7を超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化し、限外濾過及び遠心分離により活性化sulfo-NHS-IM7を精製した。活性化されたそれを精製LP2-(At/miRNA-33a)溶液に溶解し、LP2-(At/miRNA-33a)に対するIM7の二重カップリングを実現させ、標的認識ナノディスクLP2-(At/miRNA-33a)-IM7を得た。図7は、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7の赤外線特徴付けダイヤグラムである。
ロスバスタチン(R)/金ナノ粒子(AuNP)がロードされており、オステオポンチン(OPN)により修飾されているリポソームナノディスク(LP2-(AuNP/R)-OPN)の調製
7.1 金ナノ粒子(AuNP)の調製
100mLの1mM HAuCl4溶液を調製し、加熱して沸騰させ、1mLの新たに調製した0.1M水素化ホウ素ナトリウムを激しく撹拌しながら添加して、AuNPを得、限外濾過により溶液を精製し、溶液を濃縮して1mM AuNPを得た。
7.1 金ナノ粒子(AuNP)の調製
100mLの1mM HAuCl4溶液を調製し、加熱して沸騰させ、1mLの新たに調製した0.1M水素化ホウ素ナトリウムを激しく撹拌しながら添加して、AuNPを得、限外濾過により溶液を精製し、溶液を濃縮して1mM AuNPを得た。
7.2 ロスバスタチン(R)及び金ナノ粒子(AuNP)がロードされたリポソームナノディスクLP2-(AuNP/R)の調製
4mgの1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DMPC)、短鎖を有する1,2-ジ-n-ヘプタデカノイルホスファチジルコリン(DHPC)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)を7:2:1のモル比で計量し、薬物ロスバスタチン(R)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置し、薄膜を30分間完全に水和させ、1mLの精製AuNP(1mM)溶液を添加した。粗リポソームナノディスク懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノディスク懸濁物中の未封入ロスバスタチン及び未封入AuNPを、セファデックスカラムG-100により除去した。
4mgの1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DMPC)、短鎖を有する1,2-ジ-n-ヘプタデカノイルホスファチジルコリン(DHPC)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)を7:2:1のモル比で計量し、薬物ロスバスタチン(R)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置し、薄膜を30分間完全に水和させ、1mLの精製AuNP(1mM)溶液を添加した。粗リポソームナノディスク懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノディスク懸濁物中の未封入ロスバスタチン及び未封入AuNPを、セファデックスカラムG-100により除去した。
7.3 AuNP/Rがロードされており、オステオポンチン(OPN)により修飾されているリポソームナノディスク(LP2-(AuNP/R)-OPN)の調製
1mgのOPNを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化OPNを精製した。1.0mLのOPN溶液を精製LP2-(AuNP/R)溶液に溶解して、LP2-(AuNP/R)に対するOPNのカップリングを実現した。図8は、実施例7のLP2-(AuNP/R)-OPNの赤外線特徴付けダイヤグラムである。
1mgのOPNを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化OPNを精製した。1.0mLのOPN溶液を精製LP2-(AuNP/R)溶液に溶解して、LP2-(AuNP/R)に対するOPNのカップリングを実現した。図8は、実施例7のLP2-(AuNP/R)-OPNの赤外線特徴付けダイヤグラムである。
代わりの原料を使用して、本発明者らは、標的化CTトレーサーLP2-(イオプロミド)-OPN、LP2-(イオジキサノール)-OPN、及びLP2-(ヨードフルオロアルコール)-OPNを、上記の類似調製方法により調製することにも成功した。
デキサメタゾン(DXMS)及び磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)がロードされており、モノクローナル抗体(HI44a)により修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a)の調製
8.1 磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)の調製
100mLの10mM塩化第二鉄(FeCl3)溶液を調製し、10mLの新たに調製した0.1M水酸化アンモニウムを激しく撹拌しながら添加して、磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)を得、この材料を外部磁場により精製した。溶液を濃縮し、それを純水に再分散させて、10mM Fe3O4 NPを調製した。
8.1 磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)の調製
100mLの10mM塩化第二鉄(FeCl3)溶液を調製し、10mLの新たに調製した0.1M水酸化アンモニウムを激しく撹拌しながら添加して、磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)を得、この材料を外部磁場により精製した。溶液を濃縮し、それを純水に再分散させて、10mM Fe3O4 NPを調製した。
8.2 デキサメタゾン(DXMS)及び磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)がロードされたリポソームナノベシクルLP1-(Fe3O4/DXMS)の調製
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は4:1:1である)を計量し、薬物デキサメタゾン(DXMS)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの精製1mM Fe3O4 NP溶液を添加し、フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置して、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理して(振幅20、間隔3秒間)、リポソームベシクルを完全に分散させることにより形成された分散系、つまり微細化リポソームベシクル懸濁物を得た。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物及び未封入Fe3O4 NPを、セファデックスカラムG-100により除去した。
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は4:1:1である)を計量し、薬物デキサメタゾン(DXMS)(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの精製1mM Fe3O4 NP溶液を添加し、フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置して、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理して(振幅20、間隔3秒間)、リポソームベシクルを完全に分散させることにより形成された分散系、つまり微細化リポソームベシクル懸濁物を得た。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物及び未封入Fe3O4 NPを、セファデックスカラムG-100により除去した。
8.3 Fe3O4/DXMSがロードされており、HI44aにより修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a)の調製
1mgのHI44aを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化HI44aを精製した。HI44a溶液を精製LP1-(Fe3O4/DXMS)溶液に溶解し、LP1-(Fe3O4/DXMS)に対するHI44aのカップリングを実現して、標的認識ナノ担体LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44aを得た。図9は、実施例8のLP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44aの特徴付けダイヤグラムである。
1mgのHI44aを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化HI44aを精製した。HI44a溶液を精製LP1-(Fe3O4/DXMS)溶液に溶解し、LP1-(Fe3O4/DXMS)に対するHI44aのカップリングを実現して、標的認識ナノ担体LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44aを得た。図9は、実施例8のLP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44aの特徴付けダイヤグラムである。
代わりの原料を使用して、本発明者らは、標的化MRIトレーサーLP1-(ガドテル酸メグルミン)-HI44a、LP1-(ガドジアミド)-HI44a、及びLP1-(ガドペンテト酸)-HI44aなどを、上記の類似調製方法により調製することにも成功した。
インターロイキン10(IL-10)及び磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)がロードされており、モノクローナル抗体(HI44a)により修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a)の調製
9.1 磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)の調製
磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)を実施例8の方法に従って調製した。
9.1 磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)の調製
磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)を実施例8の方法に従って調製した。
9.2 IL-10及び磁性鉄ナノ粒子(Fe3O4 NP)がロードされたリポソームナノベシクルLP1-(Fe3O4/IL-10)の調製
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は4:1:1である)を計量した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの精製1mM Fe3O4 NP溶液を添加し、フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置して、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理して(振幅20、間隔3秒間)、リポソームベシクルを完全に分散させることにより形成された分散系、つまり微細化リポソームベシクル懸濁物を得た。溶液を濃縮し、1mgのIL-10を添加し、室温で10時間インキュベートして、LP1-(Fe3O4/IL-10)を得た。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物をセファデックスカラムG-100により除去した。
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は4:1:1である)を計量した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの精製1mM Fe3O4 NP溶液を添加し、フラスコを、50℃の恒温水浴ケトルに設置して、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波槽で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理して(振幅20、間隔3秒間)、リポソームベシクルを完全に分散させることにより形成された分散系、つまり微細化リポソームベシクル懸濁物を得た。溶液を濃縮し、1mgのIL-10を添加し、室温で10時間インキュベートして、LP1-(Fe3O4/IL-10)を得た。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物をセファデックスカラムG-100により除去した。
9.3 Fe3O4/IL-10がロードされており、HI44aにより修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a)の調製
1mgのHI44aを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化HI44aを精製した。HI44a溶液を精製LP1-(Fe3O4/IL-10)溶液に溶解し、LP1-(Fe3O4/IL-10)に対するHI44aのカップリングを実現して、標的認識ナノ担体LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44aを得た。図10は、実施例9のLP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44aの赤外線特徴付けダイヤグラムである。
1mgのHI44aを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化HI44aを精製した。HI44a溶液を精製LP1-(Fe3O4/IL-10)溶液に溶解し、LP1-(Fe3O4/IL-10)に対するHI44aのカップリングを実現して、標的認識ナノ担体LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44aを得た。図10は、実施例9のLP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44aの赤外線特徴付けダイヤグラムである。
アスピリン(Asp)及びクロピドグレル(Clo)がロードされており、コラーゲン(Col)により修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(Asp/Clo)-Col)の調製
10.1 アスピリン(Asp)及びクロピドグレル(Clo)がロードされたリポソームナノベシクルLP1-(Asp/Clo)の調製
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は4:1:1である)を計量し、薬物アスピリン(Asp)及びクロピドグレル(Clo)(薬物のモル比は1:1であり、総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。容器を、50℃の恒温水浴ケトルに設置して、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波浴で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物を、セファデックスカラムG-100により除去した。
10.1 アスピリン(Asp)及びクロピドグレル(Clo)がロードされたリポソームナノベシクルLP1-(Asp/Clo)の調製
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は4:1:1である)を計量し、薬物アスピリン(Asp)及びクロピドグレル(Clo)(薬物のモル比は1:1であり、総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、その後10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。容器を、50℃の恒温水浴ケトルに設置して、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波浴で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物を、セファデックスカラムG-100により除去した。
10.2 コラーゲン(Col)により修飾されたロード済リポソームナノベシクル(LP1-(Asp/Clo)-Col)の調製
10mgのColを超純水に完全に溶解し、3mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び3mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化Colを精製した。1.0mLの活性化Colを精製LP1-(Asp/Clo)溶液に溶解し、LP1-(Asp/Clo)に対するColのカップリングを実現して、標的認識リポソームベシクルLP1-(Asp/Clo)-Colを得た。図11は、実施例10のLP1-(Asp/Clo)-Colの赤外線特徴付けダイヤグラムである。
10mgのColを超純水に完全に溶解し、3mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び3mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化Colを精製した。1.0mLの活性化Colを精製LP1-(Asp/Clo)溶液に溶解し、LP1-(Asp/Clo)に対するColのカップリングを実現して、標的認識リポソームベシクルLP1-(Asp/Clo)-Colを得た。図11は、実施例10のLP1-(Asp/Clo)-Colの赤外線特徴付けダイヤグラムである。
フッ素18(18F)標識フルデオキシグルコース(F-FDG)がロードされており、オステオポンチン(OPN)により修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(F-FDG)-OPN)の調製
11.1 F-FDGがロードされたリポソームナノベシクル(LP1-(F-FDG))の調製
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は4:1:1である)を計量し、10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの1mg mL-1 F-FDG溶液(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、容器を、50℃の高温水浴ケトルに設置し、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波浴で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物を、セファデックスカラムG-100により除去した。
11.1 F-FDGがロードされたリポソームナノベシクル(LP1-(F-FDG))の調製
4mgのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、コレステロール、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)(モル比は4:1:1である)を計量し、10mLのクロロホルムで溶解した。有機溶媒を、ゆっくりとした回転蒸発(65℃水浴、90r/分、30分間)により除去して、容器の壁面に薄膜を形成した。10mLの1mg mL-1 F-FDG溶液(総薬物対脂質のモル比は1:10である)を添加し、容器を、50℃の高温水浴ケトルに設置し、粗リポソームナノベシクル懸濁物が形成されるように、薄膜を完全に水和させた。粗リポソームナノベシクル懸濁物を超音波浴で超音波処理し、その後懸濁物を、プローブ型超音波ソニケータ-で3分間さらに超音波処理した(振幅20、間隔3秒間)。微細化リポソームナノベシクル懸濁物中の未封入薬物を、セファデックスカラムG-100により除去した。
11.2 F-FDGがロードされており、オステオポンチン(OPN)により修飾されているリポソームナノベシクル(LP1-(F-FDG))の調製
1mgのOPNを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化OPNを精製した。活性化OPNを精製LP1-(F-FDG)溶液に溶解し、LP1-(F-FDG)に対するOPNのカップリングを実現して、標的認識ナノ担体LP1-(F-FDG)-OPNを得た。図12は、実施例11のLP1-(F-FDG)-OPNの赤外線特徴付けダイヤグラムである。
1mgのOPNを超純水に完全に溶解し、0.5mgの1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)及び0.5mgのN-ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ-NHS)カップリング剤を添加して、カルボキシル基を活性化した。溶液を室温で1時間撹拌した後、限外濾過及び遠心分離により活性化OPNを精製した。活性化OPNを精製LP1-(F-FDG)溶液に溶解し、LP1-(F-FDG)に対するOPNのカップリングを実現して、標的認識ナノ担体LP1-(F-FDG)-OPNを得た。図12は、実施例11のLP1-(F-FDG)-OPNの赤外線特徴付けダイヤグラムである。
実験例1:本発明のナノ担体送達系の特性の調査
この例では、実施例1で調製されている、治療剤がロードされたナノ担体送達系を例として挙げて、本発明の担体送達系が、安定的及び制御可能な特性を有し、したがって不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患の診断、予防、及び治療に適切であることを証明する。
この例では、実施例1で調製されている、治療剤がロードされたナノ担体送達系を例として挙げて、本発明の担体送達系が、安定的及び制御可能な特性を有し、したがって不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患の診断、予防、及び治療に適切であることを証明する。
1.薬物濃度を決定するための方法:
ロード薬物ロスバスタチン、アトルバスタチン、デキサメタゾン、アスピリン、クロピドグレル、及びフッ素18(18F)標識フルデオキシグルコースは、強い紫外線吸収特性を有し、したがってその含有量は、ロスバスタチン、アトルバスタチン、デキサメタゾン、アスピリン、クロピドグレル、フッ素18(18F)標識フルデオキシグルコースの紫外線吸収特性を共に使用することにより、HPLC-UV法(Waters 2487、Waters Corporation社、アメリカ合衆国を使用する)で決定することができる。標準定量化数式を、ロスバスタチン、アトルバスタチン、デキサメタゾン、アスピリン、クロピドグレル、フッ素18(18F)標識フルデオキシグルコース溶液の種々の濃度(X)対HPLCクロマトグラフィーピークのピーク面積(Y)を用いて確立した。
ロード薬物ロスバスタチン、アトルバスタチン、デキサメタゾン、アスピリン、クロピドグレル、及びフッ素18(18F)標識フルデオキシグルコースは、強い紫外線吸収特性を有し、したがってその含有量は、ロスバスタチン、アトルバスタチン、デキサメタゾン、アスピリン、クロピドグレル、フッ素18(18F)標識フルデオキシグルコースの紫外線吸収特性を共に使用することにより、HPLC-UV法(Waters 2487、Waters Corporation社、アメリカ合衆国を使用する)で決定することができる。標準定量化数式を、ロスバスタチン、アトルバスタチン、デキサメタゾン、アスピリン、クロピドグレル、フッ素18(18F)標識フルデオキシグルコース溶液の種々の濃度(X)対HPLCクロマトグラフィーピークのピーク面積(Y)を用いて確立した。
2.流体力学的サイズの決定:
本発明の担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat、LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7、LP2-(AuNP/R)-OPN、LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a、LP1-(Asp/Clo)-Col、LP1-(F-FDG)-OPNの流体力学的サイズを、レーザー粒子アナライザー(BI-Zeta Plus/90 Plus、Brookhaven Instruments Corporation社、アメリカ合衆国)で測定した。具体的な結果は表1に示されている。
本発明の担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat、LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7、LP2-(AuNP/R)-OPN、LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a、LP1-(Asp/Clo)-Col、LP1-(F-FDG)-OPNの流体力学的サイズを、レーザー粒子アナライザー(BI-Zeta Plus/90 Plus、Brookhaven Instruments Corporation社、アメリカ合衆国)で測定した。具体的な結果は表1に示されている。
3.封入率の決定:
ある品質の薬物懸濁物を取り出し、過剰メタノールに添加して還流し、そのロード薬物を抽出し、超音波抽出をさらに適用して、担体からの薬物放出を加速させた。得られた液体中の薬物含有量を、HPLC(Waters 2487、Waters Corporation社、アメリカ合衆国)で測定し、封入率を数式1に従って算出した。
ある品質の薬物懸濁物を取り出し、過剰メタノールに添加して還流し、そのロード薬物を抽出し、超音波抽出をさらに適用して、担体からの薬物放出を加速させた。得られた液体中の薬物含有量を、HPLC(Waters 2487、Waters Corporation社、アメリカ合衆国)で測定し、封入率を数式1に従って算出した。
4.薬物ロード率の決定:
薬物ロード率を決定するため方法は、算出方法がわずかに異なる以外は、封入率を決定するための方法と同様である。ある品質の薬物懸濁物を取り出し、過剰メタノールに添加して還流し、そのロード薬物を抽出し、超音波抽出をさらに適用して、担体からの薬物放出を加速させた。得られた液体中の薬物含有量を、HPLC(Waters 2487、Waters Corporation社、アメリカ合衆国)で測定し、封入率を以下の数式に従って算出した。
薬物ロード率を決定するため方法は、算出方法がわずかに異なる以外は、封入率を決定するための方法と同様である。ある品質の薬物懸濁物を取り出し、過剰メタノールに添加して還流し、そのロード薬物を抽出し、超音波抽出をさらに適用して、担体からの薬物放出を加速させた。得られた液体中の薬物含有量を、HPLC(Waters 2487、Waters Corporation社、アメリカ合衆国)で測定し、封入率を以下の数式に従って算出した。
得られた液体中の薬物含有量を、HPLC(Waters 2487、Waters Corporation社、アメリカ合衆国)で測定し、封入率を数式2に従って算出した。
注:上記データは、並行して行った5つの決定の結果の「平均+標準偏差」の形態で表されている。
5.長期安定性の調査
本発明のナノ担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat、LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7、LP2-(AuNP/R)-OPN、LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a、LP1-(Asp/Clo)-Col、LP1-(F-FDG)-OPNを4℃で保存し、様々な時点でサンプリングした。それらの流体力学的サイズの変化を、レーザー粒子アナライザー(BI-Zeta Plus/90 Plus、Brookhaven Instruments Corporation社、アメリカ合衆国)で検出し、結果は図13に示されている。図13は、粒子サイズ安定性に対する長期保存の影響を示す図である。
本発明のナノ担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat、LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7、LP2-(AuNP/R)-OPN、LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a、LP1-(Asp/Clo)-Col、LP1-(F-FDG)-OPNを4℃で保存し、様々な時点でサンプリングした。それらの流体力学的サイズの変化を、レーザー粒子アナライザー(BI-Zeta Plus/90 Plus、Brookhaven Instruments Corporation社、アメリカ合衆国)で検出し、結果は図13に示されている。図13は、粒子サイズ安定性に対する長期保存の影響を示す図である。
6.長期封入率の調査
本発明のナノ担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat、LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7、LP2-(AuNP/R)-OPN、LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a、LP1-(Asp/Clo)-Col、LP1-(F-FDG)-OPNを4℃で保存し、様々な時点でサンプリングし、遊離薬物を限外濾過及び遠心分離により除去して、それらの封入率の変化を検出し、結果は図14に示されている。図14は、封入率に対する長期保存の影響を示す図である。
本発明のナノ担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat、LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7、LP2-(AuNP/R)-OPN、LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a、LP1-(Asp/Clo)-Col、LP1-(F-FDG)-OPNを4℃で保存し、様々な時点でサンプリングし、遊離薬物を限外濾過及び遠心分離により除去して、それらの封入率の変化を検出し、結果は図14に示されている。図14は、封入率に対する長期保存の影響を示す図である。
7. インビトロでの薬物放出性能に関する研究
2mLの本発明のナノ担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat、LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7、LP2-(AuNP/R)-OPN、LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a、LP1-(Asp/Clo)-Col、LP1-(F-FDG)-OPNを透析バッグに入れて密封した。その後、透析バッグを、50mLの放出培地(PBS溶液、pH=7.4)に入れ、37℃で120時間インキュベートした。2mLの放出液を様々な時点で取り出し、同じ容積のPBS溶液を補充した。放出液中の薬物含有量を、HPLC(Waters 2487、Waters Corporation社、アメリカ合衆国)で検出し、累積薬物放出率を数式3に従って算出した。
2mLの本発明のナノ担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat、LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7、LP2-(AuNP/R)-OPN、LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a、LP1-(Asp/Clo)-Col、LP1-(F-FDG)-OPNを透析バッグに入れて密封した。その後、透析バッグを、50mLの放出培地(PBS溶液、pH=7.4)に入れ、37℃で120時間インキュベートした。2mLの放出液を様々な時点で取り出し、同じ容積のPBS溶液を補充した。放出液中の薬物含有量を、HPLC(Waters 2487、Waters Corporation社、アメリカ合衆国)で検出し、累積薬物放出率を数式3に従って算出した。
数式3の各パラメーターの意味は以下のとおりである。
CRP:累積薬物放出率
Ve:放出液の置換容積、本明細書ではVeは2mLである
V0:放出系の放出液の容積、本明細書ではV0は50mLである
Ci:i回目の置換及びサンプリング時の放出液中の薬物濃度、単位はμg/mL
M薬物:セラソーム(cerasome)又はリポソーム送達系中の薬物の総質量、単位はμg
n:放出液の置換回数
Cn:放出液のn回目の置換後に測定された放出系中の薬物濃度
CRP:累積薬物放出率
Ve:放出液の置換容積、本明細書ではVeは2mLである
V0:放出系の放出液の容積、本明細書ではV0は50mLである
Ci:i回目の置換及びサンプリング時の放出液中の薬物濃度、単位はμg/mL
M薬物:セラソーム(cerasome)又はリポソーム送達系中の薬物の総質量、単位はμg
n:放出液の置換回数
Cn:放出液のn回目の置換後に測定された放出系中の薬物濃度
インビトロでの放出は、ナノ粒子送達系を評価するための重要な指標である。図15は、本発明のリポソーム送達系の累積薬物放出率の変化を示すグラフである。
実験例2:標的指向性機序に関する研究
この例では、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の密度及びHAに対するその親和性を研究し、それにより、不安定プラークを標的とするための本発明の送達系の標的として、不安定プラーク内のCD44を選択することに関する実験的根拠を提供する。
この例では、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の密度及びHAに対するその親和性を研究し、それにより、不安定プラークを標的とするための本発明の送達系の標的として、不安定プラーク内のCD44を選択することに関する実験的根拠を提供する。
1)動脈不安定プラークの内皮細胞の表面上の、及びマウスの正常動脈血管壁の内皮細胞の表面上のCD44含有量の比較
アテローム性動脈硬化不安定プラークのマウスモデルを構築する。
SPFグレードApoE-/-マウス(10週齢、体重20±1g)を、実験動物として得る。マウスには、4週間にわたって、適応型高脂肪食(adaptive high-fat diet)(脂肪10%(w/w)、コレステロール2%(w/w)、コール酸ナトリウム0.5%(w/w)、残りは通常のマウス飼料)を与え、その後1%ペントバルビタールナトリウム(1mgのペントバルビタールナトリウムを100mlの生理食塩水に添加することにより調製された)を40mg/kgの用量で腹腔内注射することにより麻酔をかけた。その後、マウスを背臥位で外科用プレートに固定し、75%(v/v)アルコールで頸部の周りを消毒し、頸部皮膚を縦に切り、前頸部腺をざっくりと分離した。拍動左総頸動脈を気管の左側に観察することができる。総頚動脈を、分岐点まで注意深く分離した。長さ2.5mm及び内径0.3mmのシリコーンカニューレを、左総頚動脈の外側周囲に留置した。カニューレの近位及び遠位セグメントを狭窄させ、細糸で固定した。局所的に締め付けると、近位端での急速な血流が引き起こされて剪断力が増加し、したがって血管内膜が損傷する。頸動脈を再配置し、頸部皮膚を断続的に縫合した。手術は全て10×実体顕微鏡下で実施した。手術から覚醒したら、マウスをケージに戻し、周囲温度を20~25℃に維持し、光を12時間/12時間の明/暗サイクルで維持した。手術後4週目に、リポ多糖(LPS)(0.2mlのリン酸緩衝生理食塩水で1mg/kg、Sigma社、アメリカ合衆国)を、10週間にわたって週2回腹腔内注射して、慢性炎症を誘導した。手術後8週目に、マウスを、6時間/日、1週当たり5日、合計6週間にわたって50mlシリンジに入れ(十分な換気が確保されている)、拘束による精神的ストレスを誘発させた。アテローム性動脈硬化不安定プラークのマウスモデルは、手術後14週目に完成した。図16(a)及び(b)は、マウスアテローム性動脈硬化不安定プラークモデルの核磁気共鳴画像法の画像を示す。矢印が指している部分から、左頸動脈プラークが形成されていることを見ることができ、モデリングが成功していることが示唆される。右頸動脈を、比較のための正常動脈血管壁として使用することができる。
アテローム性動脈硬化不安定プラークのマウスモデルを構築する。
SPFグレードApoE-/-マウス(10週齢、体重20±1g)を、実験動物として得る。マウスには、4週間にわたって、適応型高脂肪食(adaptive high-fat diet)(脂肪10%(w/w)、コレステロール2%(w/w)、コール酸ナトリウム0.5%(w/w)、残りは通常のマウス飼料)を与え、その後1%ペントバルビタールナトリウム(1mgのペントバルビタールナトリウムを100mlの生理食塩水に添加することにより調製された)を40mg/kgの用量で腹腔内注射することにより麻酔をかけた。その後、マウスを背臥位で外科用プレートに固定し、75%(v/v)アルコールで頸部の周りを消毒し、頸部皮膚を縦に切り、前頸部腺をざっくりと分離した。拍動左総頸動脈を気管の左側に観察することができる。総頚動脈を、分岐点まで注意深く分離した。長さ2.5mm及び内径0.3mmのシリコーンカニューレを、左総頚動脈の外側周囲に留置した。カニューレの近位及び遠位セグメントを狭窄させ、細糸で固定した。局所的に締め付けると、近位端での急速な血流が引き起こされて剪断力が増加し、したがって血管内膜が損傷する。頸動脈を再配置し、頸部皮膚を断続的に縫合した。手術は全て10×実体顕微鏡下で実施した。手術から覚醒したら、マウスをケージに戻し、周囲温度を20~25℃に維持し、光を12時間/12時間の明/暗サイクルで維持した。手術後4週目に、リポ多糖(LPS)(0.2mlのリン酸緩衝生理食塩水で1mg/kg、Sigma社、アメリカ合衆国)を、10週間にわたって週2回腹腔内注射して、慢性炎症を誘導した。手術後8週目に、マウスを、6時間/日、1週当たり5日、合計6週間にわたって50mlシリンジに入れ(十分な換気が確保されている)、拘束による精神的ストレスを誘発させた。アテローム性動脈硬化不安定プラークのマウスモデルは、手術後14週目に完成した。図16(a)及び(b)は、マウスアテローム性動脈硬化不安定プラークモデルの核磁気共鳴画像法の画像を示す。矢印が指している部分から、左頸動脈プラークが形成されていることを見ることができ、モデリングが成功していることが示唆される。右頸動脈を、比較のための正常動脈血管壁として使用することができる。
モデルマウスの正常動脈血管の内皮細胞及び動脈不安定プラークの内皮細胞を、免疫組織化学的染色及び画像分析によるCD44含有量決定のために採取する。具体的な実験方法は以下のとおりである。
マウス頸動脈アテローム動脈硬化プラーク標本を採取し、10mL/Lホルムアルデヒド水溶液で固定し、パラフィンで包埋し、4μmに切片化し、従来の様式で脱脂し、水和させ、CD44含有量をストレプトアビジン-ビオチン-ペルオキシダーゼ複合体法(SABC,streptavidin-biotin-peroxidase complex method)で検出した。検体を30mL/L H2O2水溶液に浸漬して内在性ペルオキシダーゼの活性を阻止し、抗原マイクロ波修復(antigen microwave repair)のために検体をクエン酸緩衝液に入れた。その後、50g/Lウシ血清アルブミン(BSA,bovine serum albumin)ブロッキング溶液を滴加し、試料を、室温で20分間静置した。その後、マウス抗CD44ポリクローナル抗体(1:100)を滴加し、試料を4℃の冷蔵庫に一晩入れ、37℃で1時間インキュベートした。検体を洗浄し、その後ビオチン化ヤギ抗マウスIgGを滴加し、37℃で30分間反応させた。その後、それをリン酸緩衝生理食塩水(PBS,phosphate buffered saline)で洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼ標識SABC複合体を滴加し、37℃で20分間インキュベートした。上記の各ステップをPBSで洗浄した。最後に、DABで顕色を実施し(顕色は顕微鏡下で制御される)、ヘマトキシリンで再染色し、その後試料を脱水して密封した。切片を、BI-2000画像分析システムの免疫組織化学分析システムにより分析した。正常動脈血管の内皮細胞及び動脈不安定プラークの内皮細胞についてそれぞれ3つの切片を収集し、5つの代表的な視野を無作為に選択した。CD44の陽性発現は以下のとおりである:細胞膜及び細胞質は黄褐色/チョコレートブラウンであり、背景は透明であり、色が濃いほどCD44の発現が強い。CD44の陰性発現は以下のとおりである:黄褐色の粒子が見られない。正常動脈血管の内皮細胞及び動脈不安定プラークの内皮細胞中の陽性細胞の平均吸光度(A)値を測定及び比較した。結果は図17に示されている。
図17は、マウスモデルの正常動脈血管壁の内皮細胞及び動脈不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44含有量の決定結果(半定量積算値)を示す。図示されているように、動脈不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44含有量は、正常動脈血管の内皮細胞の表面上のCD44含有量のおよそ2.3倍である。
2)リガンド及び抗体に対する、マウスの動脈不安定プラークの内皮細胞及び正常動脈血管壁の内皮細胞の表面上のCD44の親和性の比較
CD44の天然リガンドとしては、以下のものが挙げられる:HA、GAG、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、セレクチン、オステオポンチン(OPN)、及びモノクローナル抗体HI44a、HI313、A3D8、H90、IM7など。
CD44の天然リガンドとしては、以下のものが挙げられる:HA、GAG、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、セレクチン、オステオポンチン(OPN)、及びモノクローナル抗体HI44a、HI313、A3D8、H90、IM7など。
モデルマウスの正常動脈血管壁の内皮細胞及び動脈不安定プラークの内皮細胞を採取し、10mg/mlの濃度の、アミノフルオレセインで標識されたリガンド/抗体を添加し、試料を、5%CO2インキュベーターで37℃にてダルベリック(Dulberic)変法イーグル培地(DMEM,Dulberic modified Eagle's medium)(体積分率が10%の仔ウシ血清、100U/mlペニシリン、100U/mlストレプトマイシンを含む)で培養した。30分後、平均蛍光強度(MFI,mean fluorescence intensity)を、フローサイトメトリー(CytoFLEX、Beckman Coulter社、アメリカ合衆国)で決定し、両細胞の表面に対するFL-リガンド/抗体の結合力積算値を算出した(リガンド/抗体に対する、正常動脈血管壁の内皮細胞のCD44の結合力を1とする)。結果は図18に示されている。
図18に示されているように、HAに対する、動脈不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常動脈血管壁の内皮細胞のもののおよそ24倍である。これは、正常動脈血管壁の内皮細胞の表面上のCD44はほとんどが、リガンドHAに結合することができない静止状態にあるが、動脈不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44は、内部環境の炎症性因子などの因子により活性化されており、HAに対する親和性が有意に増加されていることを示す。
CD44の他のリガンドは、HAと同様の結果を示す。GAGに対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの22倍である。コラーゲンに対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの21倍である。ラミニンに対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの16倍である。フィブロネクチンに対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの18倍である。セレクチンに対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの19倍である。オステオポンチンに対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの17倍である。
同様の結果が、CD44のモノクローナル抗体で観察された。HI44aに対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの15倍である。HI313に対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの21倍である。A3D8に対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの17倍である。H90に対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの9倍である。IM7に対する、不安定プラークの内皮細胞の表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの8倍である。
3)リガンド/抗体に対する、プラーク外部のマクロファージの表面上のCD44の親和性と、動脈不安定プラーク内部のマクロファージのものとの比較
モデルマウスの腹腔内マクロファージ及び動脈不安定プラーク内部のマクロファージを採取し、10mg/mlの濃度の、アミノフルオレセインで標識されたリガンド/抗体を添加し、試料を、5%CO2インキュベーターで37℃にて、DMEM(体積分率が10%の仔ウシ血清、100U/mlペニシリン、100U/mlストレプトマイシンを含む)で培養した。30分後、平均蛍光強度(MFI)を、フローサイトメトリー(CytoFLEX、Beckman Coulter社、アメリカ合衆国)で決定し、両細胞の表面に対するFL-HAの結合力積算値を算出した(リガンド/抗体に対する、プラーク外部のマクロファージの表面上のCD44の親和性を1とする)。結果は図19に示されている。
モデルマウスの腹腔内マクロファージ及び動脈不安定プラーク内部のマクロファージを採取し、10mg/mlの濃度の、アミノフルオレセインで標識されたリガンド/抗体を添加し、試料を、5%CO2インキュベーターで37℃にて、DMEM(体積分率が10%の仔ウシ血清、100U/mlペニシリン、100U/mlストレプトマイシンを含む)で培養した。30分後、平均蛍光強度(MFI)を、フローサイトメトリー(CytoFLEX、Beckman Coulter社、アメリカ合衆国)で決定し、両細胞の表面に対するFL-HAの結合力積算値を算出した(リガンド/抗体に対する、プラーク外部のマクロファージの表面上のCD44の親和性を1とする)。結果は図19に示されている。
図19に示されているように、動脈不安定プラーク内部のマクロファージの表面上のCD44-HAの結合力は、プラーク外部のマクロファージの表面上のCD44-HAの結合力のおよそ40倍である。これは、内部環境の炎症性因子などの因子により、動脈不安定プラーク内部のマクロファージの表面上のCD44も活性化され、HAに対する親和性が著しく増加されていることを示す。
CD44の他のリガンドは、HAと同様の結果を示す。GAGに対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの33倍である。コラーゲンに対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの38倍である。ラミニンに対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの37倍である。フィブロネクチンに対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のもの35倍である。セレクチンに対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの33倍である。オステオポンチンに対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの33倍である。
同様の結果が、CD44のモノクローナル抗体で観察された。HI44aに対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの17倍である。HI313に対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの20倍である。A3D8に対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの16倍である。H90に対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの9倍である。IM7に対する、不安定プラークのマクロファージの表面上のCD44の結合力積算値は、正常細胞のものの10倍である。
上記の実験の結果に基づくと、以下の結論を導き出すことができる:正常細胞(正常動脈血管壁の内皮細胞、プラーク外部のマクロファージなど)と比較して、不安定プラークの細胞(動脈不安定プラークの発生にとって重要である内皮細胞、マクロファージなどを含む)の表面上のCD44の密度が著しく増加され、リガンドに対するその親和性が著しく増強され、したがってリガンドに対する、動脈不安定プラーク内部のCD44の特異的親和性は、正常細胞のものよりも非常に高く、そのため、不安定プラークを標的とするための本発明のセラソーム送達系の優れた標的として非常に有利である。
実験例3:動脈不安定プラークに対する、本発明のロスバスタチン送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tatの効果に関するインビボでの実験
ヒアルロン酸(HA)及びセレクチン(SP)は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。ロスバスタチン(R)は、プラークを縮小させることができ、膜貫通ペプチド(Tat)は、薬物の局所的な浸透及び凝集を増加させることができる。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載のLP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat担体送達系のインビボでの治療効果を検証することである。
ヒアルロン酸(HA)及びセレクチン(SP)は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。ロスバスタチン(R)は、プラークを縮小させることができ、膜貫通ペプチド(Tat)は、薬物の局所的な浸透及び凝集を増加させることができる。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載のLP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tat担体送達系のインビボでの治療効果を検証することである。
実験方法:
(1)遊離ロスバスタチンの生理食塩溶液を調製し、治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例1~3に記載の方法により調製した。
(1)遊離ロスバスタチンの生理食塩溶液を調製し、治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例1~3に記載の方法により調製した。
(2)動脈不安定プラークのApoE-/-マウスモデルの確立:
SPFグレードApoE-/-マウス(42匹のマウス、5~6週齢、体重20±1g)を、実験動物として得た。マウスには、4週間にわたって、適応型高脂肪食(脂肪10%(w/w)、コレステロール2%(w/w)、コール酸ナトリウム0.5%(w/w)、残りは通常のマウス飼料)を与え、その後1%ペントバルビタールナトリウム(1mgのペントバルビタールナトリウムを100mlの生理食塩水に添加することにより調製)を40mg/kgの用量で腹腔内注射することにより麻酔をかけた。その後、マウスを背臥位で外科用プレートに固定し、75%(v/v)アルコールで頸部の周りを消毒し、頸部皮膚を縦に切り、前頸部腺をざっくりと分離した。拍動左総頸動脈を気管の左側に観察することができる。総頚動脈を、分岐点まで注意深く分離した。長さ2.5mm及び内径0.3mmのシリコーンカニューレを、左総頚動脈の外側周囲に留置した。カニューレの近位及び遠位セグメントを狭窄させ、細糸で固定した。局所的に締め付けると、近位端での急速な血流が引き起こされて剪断力が増加し、したがって血管の内膜が損傷する。頸動脈を再配置し、頸部皮膚を断続的に縫合した。手術は全て10×実体顕微鏡下で実施した。手術から覚醒したら、マウスをケージに戻し、周囲温度を20~25℃に維持し、光を12時間/12時間の明/暗サイクルで維持した。手術後4週目に、リポポリサッカリド(LPS)(0.2mlのリン酸緩衝生理食塩水で1mg/kg、Sigma社、アメリカ合衆国)を、10週間にわたって週2回腹腔内注射して、慢性炎症を誘導した。手術後8週目に、マウスを、6時間/日、1週当たり5日、合計6週間にわたって50mlシリンジに入れ(十分な換気が確保されている)、拘束による精神的ストレスを誘発させた。アテローム性動脈硬化不安定プラークのマウスモデルは、手術後14週目に完成した。
SPFグレードApoE-/-マウス(42匹のマウス、5~6週齢、体重20±1g)を、実験動物として得た。マウスには、4週間にわたって、適応型高脂肪食(脂肪10%(w/w)、コレステロール2%(w/w)、コール酸ナトリウム0.5%(w/w)、残りは通常のマウス飼料)を与え、その後1%ペントバルビタールナトリウム(1mgのペントバルビタールナトリウムを100mlの生理食塩水に添加することにより調製)を40mg/kgの用量で腹腔内注射することにより麻酔をかけた。その後、マウスを背臥位で外科用プレートに固定し、75%(v/v)アルコールで頸部の周りを消毒し、頸部皮膚を縦に切り、前頸部腺をざっくりと分離した。拍動左総頸動脈を気管の左側に観察することができる。総頚動脈を、分岐点まで注意深く分離した。長さ2.5mm及び内径0.3mmのシリコーンカニューレを、左総頚動脈の外側周囲に留置した。カニューレの近位及び遠位セグメントを狭窄させ、細糸で固定した。局所的に締め付けると、近位端での急速な血流が引き起こされて剪断力が増加し、したがって血管の内膜が損傷する。頸動脈を再配置し、頸部皮膚を断続的に縫合した。手術は全て10×実体顕微鏡下で実施した。手術から覚醒したら、マウスをケージに戻し、周囲温度を20~25℃に維持し、光を12時間/12時間の明/暗サイクルで維持した。手術後4週目に、リポポリサッカリド(LPS)(0.2mlのリン酸緩衝生理食塩水で1mg/kg、Sigma社、アメリカ合衆国)を、10週間にわたって週2回腹腔内注射して、慢性炎症を誘導した。手術後8週目に、マウスを、6時間/日、1週当たり5日、合計6週間にわたって50mlシリンジに入れ(十分な換気が確保されている)、拘束による精神的ストレスを誘発させた。アテローム性動脈硬化不安定プラークのマウスモデルは、手術後14週目に完成した。
(3)実験動物のグループ化及び治療:
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
ロスバスタチンの胃内投与群:体重1kg当たり10mgロスバスタチン用量の胃内投与による治療。
ロスバスタチンの静脈内投与群:体重1kg当たり0.66mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP1-(R)-HA群:体重1kg当たり0.66mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP1-(R)-SP群:体重1kg当たり0.66mgのロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP1-(R)-HA/Tat群:体重1kg当たり0.66mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
ロスバスタチンの胃内投与群:体重1kg当たり10mgロスバスタチン用量の胃内投与による治療。
ロスバスタチンの静脈内投与群:体重1kg当たり0.66mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP1-(R)-HA群:体重1kg当たり0.66mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP1-(R)-SP群:体重1kg当たり0.66mgのロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP1-(R)-HA/Tat群:体重1kg当たり0.66mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
不安定プラークモデルの対照群を除いて、治療群は、1日おきに合計5回の処置で治療した。治療前及び治療後に各群の動物の頚動脈MRIスキャンを実施して、プラーク面積及び管腔面積を検出し、プラーク進行のパーセンテージを算出した。
プラーク進行のパーセンテージ=(治療後プラーク面積-治療前のプラーク面積)/管腔面積。
プラーク進行のパーセンテージ=(治療後プラーク面積-治療前のプラーク面積)/管腔面積。
実験結果:
図20は、動脈不安定プラークに対する、本発明の担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tatのインビボでの治療効果を示す。図示されているように、高脂肪食給餌中(10日間)、対照群(いかなる治療もしない)のアテローム性動脈硬化症は36.23%進行した。ロスバスタチンの胃内投与は、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも33.9%進行する。ロスバスタチンの静脈内投与も、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも32.46%進行する。しかしながら、標的ナノ薬物送達療法は、プラークの進行を著しく阻害し、さらに縮小させ、プラーク容積を低下させた。LP1-(R)-HA群はプラークを10.87%消失させ、LP1-(R)-SPはプラークを8.74%消失させ、LP1-(R)-HA/Tat群はプラークを13.2%消失させた。
図20は、動脈不安定プラークに対する、本発明の担体送達系LP1-(R)-HA、LP1-(R)-SP、LP1-(R)-HA/Tatのインビボでの治療効果を示す。図示されているように、高脂肪食給餌中(10日間)、対照群(いかなる治療もしない)のアテローム性動脈硬化症は36.23%進行した。ロスバスタチンの胃内投与は、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも33.9%進行する。ロスバスタチンの静脈内投与も、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも32.46%進行する。しかしながら、標的ナノ薬物送達療法は、プラークの進行を著しく阻害し、さらに縮小させ、プラーク容積を低下させた。LP1-(R)-HA群はプラークを10.87%消失させ、LP1-(R)-SPはプラークを8.74%消失させ、LP1-(R)-HA/Tat群はプラークを13.2%消失させた。
まとめると、遊離ロスバスタチンは、胃内投与で与えられるか又は静脈内投与で与えられるかに関わらず、マウスの動脈不安定プラークにある程度の治療効果を示すが、不安定プラークの成長継続を防止することができない。しかしながら、ロスバスタチンを本発明のナノ送達系に製剤化すると、不安定プラークに対する治療効果が著しく向上し、プラーク成長(狭窄プラーク)を縮小させる治療効果が達成される。機能的修飾を有するナノ系は、より良好な効果を示す。
実験例4:動脈不安定プラークに対する、本発明の送達系LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7の効果に関するインビボでの実験
ヒアルロン酸(HA)及びIM7は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。アトルバスタチン(At)はプラークを縮小させることができ、自己ペプチド(SEP)は、薬物の局所的な浸透及び凝集を増加させることができ、miRNA-33aは、コレステロール流出を増加させることができる。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載のLP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7担体送達系のインビボでの治療効果を検証することである。
ヒアルロン酸(HA)及びIM7は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。アトルバスタチン(At)はプラークを縮小させることができ、自己ペプチド(SEP)は、薬物の局所的な浸透及び凝集を増加させることができ、miRNA-33aは、コレステロール流出を増加させることができる。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載のLP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7担体送達系のインビボでの治療効果を検証することである。
実験方法:
(1)遊離アトルバスタチンの生理食塩溶液を調製し、治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例4~6に記載の方法により調製した。
(1)遊離アトルバスタチンの生理食塩溶液を調製し、治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例4~6に記載の方法により調製した。
(2)動脈不安定プラークのApoE-/-マウスモデルを、実験例4にしたがって確立した。
(3)実験動物のグループ化及び治療:
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
アトルバスタチンの胃内投与群:体重1kg当たり20mgアトルバスタチン用量の胃内投与による治療。
アトルバスタチンの静脈内投与群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
PEGを含まないLP2-(At)-HA群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(At)-HA群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(At)-IM7群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(At)-SEP/IM7群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(At/miRNA-33a)-IM7群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
アトルバスタチンの胃内投与群:体重1kg当たり20mgアトルバスタチン用量の胃内投与による治療。
アトルバスタチンの静脈内投与群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
PEGを含まないLP2-(At)-HA群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(At)-HA群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(At)-IM7群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(At)-SEP/IM7群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(At/miRNA-33a)-IM7群:体重1kg当たり1.2mgアトルバスタチン用量の静脈内投与による治療。
不安定プラークモデルの対照群を除いて、治療群は、1日おきに合計5回の処置で治療した。治療前及び治療後に各群の動物の頚動脈MRIスキャンを実施して、プラーク面積及び管腔面積を検出し、プラーク進行のパーセンテージを算出した。
プラーク進行のパーセンテージ=(治療後プラーク面積-治療前のプラーク面積)/管腔面積。
プラーク進行のパーセンテージ=(治療後プラーク面積-治療前のプラーク面積)/管腔面積。
実験結果:
図21は、動脈不安定プラークに対する、本発明の担体送達系LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7のインビボでの治療効果を示す。図示されているように、高脂肪食給餌中(10日間)、対照群(いかなる治療もしない)のアテローム性動脈硬化症は34.87%進行した。アトルバスタチンの胃内投与は、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも33.21%進行する。アトルバスタチンの静脈内投与も、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも32.98%進行した。しかしながら、標的ナノ薬物送達療法は、プラークの進行を著しく阻害し、さらに縮小させ、プラーク容積を低下させた。PEGを含まないLP2-(At)-HA群は、プラークを6.9%消失させ、LP2-(At)-HA群は、プラークを12.65%消失させ、LP2-(At)-IM7群はプラークを5.1%消失させ、LP2-(At)-SEP/IM7は、プラークを12.43%消失させ、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7t群は、プラークを14.22%消失させた。
図21は、動脈不安定プラークに対する、本発明の担体送達系LP2-(At)-HA、LP2-(At)-SEP/IM7、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7のインビボでの治療効果を示す。図示されているように、高脂肪食給餌中(10日間)、対照群(いかなる治療もしない)のアテローム性動脈硬化症は34.87%進行した。アトルバスタチンの胃内投与は、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも33.21%進行する。アトルバスタチンの静脈内投与も、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも32.98%進行した。しかしながら、標的ナノ薬物送達療法は、プラークの進行を著しく阻害し、さらに縮小させ、プラーク容積を低下させた。PEGを含まないLP2-(At)-HA群は、プラークを6.9%消失させ、LP2-(At)-HA群は、プラークを12.65%消失させ、LP2-(At)-IM7群はプラークを5.1%消失させ、LP2-(At)-SEP/IM7は、プラークを12.43%消失させ、LP2-(At/miRNA-33a)-IM7t群は、プラークを14.22%消失させた。
まとめると、遊離アトルバスタチンは、胃内投与で与えられるか又は静脈内投与で与えられるかに関わらず、マウスの動脈不安定プラークにある程度の治療効果を示すが、不安定プラークの成長継続を防止することができない。しかしながら、アトルバスタチンを本発明のリポソームナノ担体送達系に製剤化すると、不安定プラークに対する治療効果が著しく向上し、プラーク成長(狭窄プラーク)を縮小させる治療効果が達成される。PEG又はSEP機能的修飾を有するナノ系は、より良好な効果を示し、スタチン及び核酸がロードされたナノ担体は、有意な効果を示す。
実験例5:動脈不安定プラークに対する、本発明の送達系LP2-(AuNP/R)-OPNの効果(CTトレース及び治療の二重機能)に関するインビボでの実験
オステオポンチン(OPN)は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。ロスバスタチン(R)はプラークを縮小させることができ、ナノ金(Au NP)はCTトレーサーである。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載されているCTトレーサー及びロスバスタチンがロードされたナノ担体送達系のインビボでのトレース効果及び治療効果を検証することである。
オステオポンチン(OPN)は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。ロスバスタチン(R)はプラークを縮小させることができ、ナノ金(Au NP)はCTトレーサーである。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載されているCTトレーサー及びロスバスタチンがロードされたナノ担体送達系のインビボでのトレース効果及び治療効果を検証することである。
実験方法:
(1)遊離ロスバスタチンの生理食塩溶液を調製し、CTトレーサー及び治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例7に記載の方法により調製した。
(1)遊離ロスバスタチンの生理食塩溶液を調製し、CTトレーサー及び治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例7に記載の方法により調製した。
(2)動脈不安定プラークのApoE-/-マウスモデルを、実験例4に従って確立した。
(3)実験動物での不安定プラークのトレース:
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
遊離ナノ金群:ナノ金の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP2-(AuNP/R)-OPN群:ナノ金の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP2-(イオプロミド)-OPN群:イオプロミドの用量は0.1mg/kg体重だった。
LP2-(イオジキサノール)-OPN群:イオジキサノールの用量は0.1mg/kg体重だった。
LP2-(ヨードフルオロアルコール)-OPN群:ヨードフルオロアルコールの用量は0.1mg/kg体重だった。
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
遊離ナノ金群:ナノ金の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP2-(AuNP/R)-OPN群:ナノ金の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP2-(イオプロミド)-OPN群:イオプロミドの用量は0.1mg/kg体重だった。
LP2-(イオジキサノール)-OPN群:イオジキサノールの用量は0.1mg/kg体重だった。
LP2-(ヨードフルオロアルコール)-OPN群:ヨードフルオロアルコールの用量は0.1mg/kg体重だった。
対応するトレーサーを各実験群中の動物の尾静脈に注射した。投与前及び投与2時間後にCT画像法を実施して、各群のアテローム性動脈硬化不安定プラークを観察により特定した。
(4)実験動物のグループ化及び治療:
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
ロスバスタチンの胃内投与群:体重1kg当たり10mgロスバスタチン用量の胃内投与による治療。
ロスバスタチンの静脈内投与群:体重1kg当たり0.67mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(AuNP/R)-OPN群:体重1kg当たり0.67mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
ロスバスタチンの胃内投与群:体重1kg当たり10mgロスバスタチン用量の胃内投与による治療。
ロスバスタチンの静脈内投与群:体重1kg当たり0.67mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
LP2-(AuNP/R)-OPN群:体重1kg当たり0.67mgロスバスタチン用量の静脈内投与による治療。
不安定プラークモデルの対照群を除いて、治療群は、1日おきに合計5回の処置で治療した。治療前及び治療後に各群の動物の頚動脈MRIスキャンを実施して、プラーク面積及び管腔面積を検出し、プラーク進行のパーセンテージを算出した。
プラーク進行のパーセンテージ=(治療後プラーク面積-治療前のプラーク面積)/管腔面積。
プラーク進行のパーセンテージ=(治療後プラーク面積-治療前のプラーク面積)/管腔面積。
実験結果:
図22は、動脈不安定プラークに対する、トレーサーがロードされた本発明のリポソーム送達系のインビボでのトレース効果を示す。図示されているように、遊離ナノ金粒子は、マウスの動脈不安定プラークに対してある程度のトレース効果を示す。遊離ナノ金粒子と比較して、ナノ金、イオプロミド、イオジキサノール、ヨードフルオロアルコールを、標的指向性リポソーム送達系に製剤化すると、不安定プラークに対するトレース効果が有意に向上される。要約すると、その表面が標的指向性リガンドで修飾されている本発明のリポソーム送達系での投与は、遊離ナノ金粒子の投与と比較して、不安定プラークに対するナノ金の認識効果を向上させ、より良好なトレース効果をもたらすことができる。
図22は、動脈不安定プラークに対する、トレーサーがロードされた本発明のリポソーム送達系のインビボでのトレース効果を示す。図示されているように、遊離ナノ金粒子は、マウスの動脈不安定プラークに対してある程度のトレース効果を示す。遊離ナノ金粒子と比較して、ナノ金、イオプロミド、イオジキサノール、ヨードフルオロアルコールを、標的指向性リポソーム送達系に製剤化すると、不安定プラークに対するトレース効果が有意に向上される。要約すると、その表面が標的指向性リガンドで修飾されている本発明のリポソーム送達系での投与は、遊離ナノ金粒子の投与と比較して、不安定プラークに対するナノ金の認識効果を向上させ、より良好なトレース効果をもたらすことができる。
図23は、動脈不安定プラークに対する、本発明の担体送達系LP2-(AuNP/R)-OPNのインビボでの治療効果を示す。図示されているように、高脂肪食給餌中(10日間)、対照群(いかなる治療もしない)のアテローム性動脈硬化は31.23%進行した。ロスバスタチンの胃内投与は、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも30.9%進行する。ロスバスタチンの静脈内投与も、プラークの進行を遅延させることができるが、それでも25.34%進行した。しかしながら、標的ナノ薬物送達療法は、プラークの進行を有意に阻害し、さらに縮小させ、プラーク容積を低下させた。LP2-(AuNP/R)-OPN群はプラークを8.32%消失させた。
まとめると、遊離ロスバスタチンは、胃内投与で与えられるか又は静脈内投与で与えられるかに関わらず、マウスの動脈不安定プラークにある程度の治療効果を示すが、不安定プラークの成長継続を防止することができない。しかしながら、ロスバスタチン及びナノ金を本発明のナノ送達系に製剤化すると、不安定プラークに対する診断効果及び治療効果が有意に向上し、高リスク患者への早期警告の役割を果たし、プラーク成長(狭窄プラーク)を縮小させる治療効果が達成される。
実験例6:動脈不安定プラーク(MRIトレース)及び抗炎症治療に対する、本発明の送達系LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a、LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44aの効果に関するインビボでのトレース実験
モノクローナル抗体(HI44a)は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。デキサメタゾン(DXMS)は抗炎症効果及びプラーク進行阻害効果を有し、Fe3O4はMRIトレーサーである。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載されているMRIトレーサー及びデキサメタゾンがロードされたナノ担体送達系のインビボでのトレース効果及び治療効果を検証することである。加えて、ガドテル酸メグルミン、ガドジアミド、及びガドペンテト酸も、標的MRIトレース効果を示すナノ調製物へと調製することができる。
モノクローナル抗体(HI44a)は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。デキサメタゾン(DXMS)は抗炎症効果及びプラーク進行阻害効果を有し、Fe3O4はMRIトレーサーである。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載されているMRIトレーサー及びデキサメタゾンがロードされたナノ担体送達系のインビボでのトレース効果及び治療効果を検証することである。加えて、ガドテル酸メグルミン、ガドジアミド、及びガドペンテト酸も、標的MRIトレース効果を示すナノ調製物へと調製することができる。
(1)MRIトレーサー及び治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例8~9に記載の方法により調製した。
(2)動脈不安定プラークのApoE-/-マウスモデルを、実験例4に従って確立した。
(3)実験動物での不安定プラークのトレース:
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
遊離Fe3O4群:Fe3O4の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a群:Fe3O4の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a群:Fe3O4の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(ガドテル酸メグルミン)-HI44a群:ガドテル酸メグルミンの用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(ガドジアミド)-HI44a群:ガドジアミドの用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(ガドペンテト酸)-HI44a群:ガドペンテト酸の用量は0.1mg/kg体重だった。
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
遊離Fe3O4群:Fe3O4の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a群:Fe3O4の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a群:Fe3O4の用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(ガドテル酸メグルミン)-HI44a群:ガドテル酸メグルミンの用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(ガドジアミド)-HI44a群:ガドジアミドの用量は0.1mg/kg体重だった。
LP1-(ガドペンテト酸)-HI44a群:ガドペンテト酸の用量は0.1mg/kg体重だった。
各実験群の動物の尾静脈に、対応するトレーサーを注射し、投与前及び投与2時間後にMRI画像法を実施して、各群のアテローム性動脈硬化不安定プラークを観察により特定した。
(4)実験動物のグループ化及び治療:
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a群:体重1kg当たり0.1mgデキサメタゾン用量の静脈内投与による治療。
LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a群:体重1kg当たり0.1μmol IL-10用量の静脈内投与による治療。
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分けた。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a群:体重1kg当たり0.1mgデキサメタゾン用量の静脈内投与による治療。
LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a群:体重1kg当たり0.1μmol IL-10用量の静脈内投与による治療。
不安定プラークモデルの対照群を除いて、治療群は、1日おきに合計5回の処置で治療した。治療前及び治療後に各群の動物の頚動脈MRIスキャンを実施して、プラーク面積及び管腔面積を検出し、プラーク進行のパーセンテージを算出した。
プラーク進行のパーセンテージ=(治療後プラーク面積-治療前のプラーク面積)/管腔面積。
プラーク進行のパーセンテージ=(治療後プラーク面積-治療前のプラーク面積)/管腔面積。
実験結果:
図24は、動脈不安定プラークに対する、トレーサーがロードされた本発明のリポソーム送達系のインビボでのトレース効果を示す。図示されているように、遊離Fe3O4粒子は、マウスの動脈不安定プラークに対してある程度のトレース効果を示す。遊離Fe3O4粒子と比較して、Fe3O4を、標的指向性リポソーム送達系に製剤化すると、不安定プラークに対するトレース効果が非常に有意に向上する。また、他のMRIナノ造影剤を使用すると、不安定プラークのトレース効果は非常に良好である。要約すると、その表面が標的指向性リガンドで修飾されている本発明のリポソーム送達系での投与は、遊離MRIトレーサーの投与と比較して、不安定プラークに対するナノ金の認識効果を有意に向上させ、より良好なトレース効果をもたらすことができる。
図24は、動脈不安定プラークに対する、トレーサーがロードされた本発明のリポソーム送達系のインビボでのトレース効果を示す。図示されているように、遊離Fe3O4粒子は、マウスの動脈不安定プラークに対してある程度のトレース効果を示す。遊離Fe3O4粒子と比較して、Fe3O4を、標的指向性リポソーム送達系に製剤化すると、不安定プラークに対するトレース効果が非常に有意に向上する。また、他のMRIナノ造影剤を使用すると、不安定プラークのトレース効果は非常に良好である。要約すると、その表面が標的指向性リガンドで修飾されている本発明のリポソーム送達系での投与は、遊離MRIトレーサーの投与と比較して、不安定プラークに対するナノ金の認識効果を有意に向上させ、より良好なトレース効果をもたらすことができる。
図25は、動脈不安定プラークに対する、本発明の担体送達系LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a及びLP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44aのインビボでの治療効果を示す。図示されているように、高脂肪食給餌中(10日間)、対照群(いかなる治療もしない)のアテローム性動脈硬化は23.65%進行した。しかしながら、標的ナノ薬物送達療法は、プラークの進行を有意に阻害し、さらに縮小させ、プラーク容積を低下させた。LP1-(Fe3O4/DXMS)-HI44a群は、プラークを9.54%消失させた。LP1-(Fe3O4/IL-10)-HI44a群は、プラークを5.43%消失させた。
まとめると、マウスの動脈不安定プラークの場合、デキサメタゾン又はIL-10を本発明のナノ送達系に製剤化すると、不安定プラークに対する診断効果及び治療効果が著しく向上し、高リスク患者への早期警告の役割を果たし、プラーク成長(狭窄プラーク)を縮小させる治療効果が達成される。Fe3O4の同時ロードは、疾患のMRI画像法及びリアルタイムモニタリングを達成することができる。
実験例7:動脈不安定プラークに対する、本発明の送達系LP1-(Asp/Clo)-Colの効果に関するインビボでの実験
アスピリン(Asp)及びクロピドグレル(Clo)は抗血小板薬であり、心血管イベントに由来する血小板凝集及び死亡率を低減することができる。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載のLP1-(Asp/Clo)-Col担体送達系のインビボでの治療効果を検証することである。
アスピリン(Asp)及びクロピドグレル(Clo)は抗血小板薬であり、心血管イベントに由来する血小板凝集及び死亡率を低減することができる。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載のLP1-(Asp/Clo)-Col担体送達系のインビボでの治療効果を検証することである。
実験方法:
(1)遊離アスピリン及びクロピドグレルの生理食塩溶液を調製し、治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例10に記載の方法により調製した。
(1)遊離アスピリン及びクロピドグレルの生理食塩溶液を調製し、治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例10に記載の方法により調製した。
(2)動脈不安定プラークのApoE-/-マウスモデルの確立:ApoE-/-マウスに高脂肪食を30週間給餌して、マウスの全身動脈にアテローム性動脈硬化プラークを形成させ、蛇毒を与えて不安定プラークの破裂を誘導し、急性冠症候群を形成した。
(3)実験動物のグループ化及び治療:
実験動物を、各群10匹マウスで以下の群に無作為に分割した。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
アスピリン及びクロピドグレルの胃内投与群:体重1kg当たり100mgアスピリン及び体重1kg当たり75mgクロピドグレルの用量の胃内投与による治療。
LP1-(Asp/Clo)-Col群:体重1kg当たり10mgアスピリン及び体重1kg当たり7.5mgクロピドグレルの用量の静脈内投与による治療。
実験動物を、各群10匹マウスで以下の群に無作為に分割した。
不安定プラークモデルの対照群:この群の動物はいかなる治療処置も受けない。
アスピリン及びクロピドグレルの胃内投与群:体重1kg当たり100mgアスピリン及び体重1kg当たり75mgクロピドグレルの用量の胃内投与による治療。
LP1-(Asp/Clo)-Col群:体重1kg当たり10mgアスピリン及び体重1kg当たり7.5mgクロピドグレルの用量の静脈内投与による治療。
不安定プラークモデルの対照群を除いて、治療群は、1日おきに合計5回の処置で治療した。各群の動物について、1か月のマウス死亡率を観察した。マウスの出血時間(BT,bleeding time)を尾部切断により検出した。
実験結果:
図26は、動脈不安定プラークに対する、本発明の担体送達系LP1-(Asp/Clo)-Colのインビボでの治療効果を示す。図示されているように、対照群(いかなる治療もしない)のマウス死亡率は、50%だった。アスピリン及びクロピドグレルの胃内投与は、死亡率を30%に低減させることができる。LP1-(Asp/Clo)-Col療法は死亡率を10%に低減させることができる。出血時間の点では、LP1-(Asp/Clo)-Col群は、有意に延長を示さなかったが、アスピリン及びクロピドグレルの胃内投与は、マウスの出血時間を有意に長期化させた。
図26は、動脈不安定プラークに対する、本発明の担体送達系LP1-(Asp/Clo)-Colのインビボでの治療効果を示す。図示されているように、対照群(いかなる治療もしない)のマウス死亡率は、50%だった。アスピリン及びクロピドグレルの胃内投与は、死亡率を30%に低減させることができる。LP1-(Asp/Clo)-Col療法は死亡率を10%に低減させることができる。出血時間の点では、LP1-(Asp/Clo)-Col群は、有意に延長を示さなかったが、アスピリン及びクロピドグレルの胃内投与は、マウスの出血時間を有意に長期化させた。
まとめると、経口二重抗血小板療法は、不安定プラークが破裂した動物の死亡率を低減することができるが、出血時間を長期化させ、出血リスクを増加させる場合がある。しかしながら、ナノ送達系への抗血小板薬のロードは、経口薬物よりも良好な効果を示し、出血リスクを増加させない。
実験例8:動脈不安定プラークに対する、本発明の送達系LP1-(F-FDG)-OPNの効果に関するインビボでの実験
オステオポンチン(OPN)は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。ロスバスタチン(R)は、プラークを縮小させることができ、フッ素18(18F)標識フルデオキシグルコース(F-FDG)は、放射性同位体トレーサーである。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載されている放射性同位体トレーサーがロードされたリポソームナノ担体送達系のインビボでのトレース効果及び治療効果を検証することである。
オステオポンチン(OPN)は、CD44のリガンドであり、不安定プラークを標的とすることができる。ロスバスタチン(R)は、プラークを縮小させることができ、フッ素18(18F)標識フルデオキシグルコース(F-FDG)は、放射性同位体トレーサーである。この例の目的は、動脈不安定プラークに対する、本発明に記載されている放射性同位体トレーサーがロードされたリポソームナノ担体送達系のインビボでのトレース効果及び治療効果を検証することである。
実験方法:
(1)遊離ロスバスタチンの生理食塩溶液を調製し、放射性同位体トレーサー及び治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例11に記載の方法により調製した。
(1)遊離ロスバスタチンの生理食塩溶液を調製し、放射性同位体トレーサー及び治療剤がロードされたリポソームナノ担体送達系を、上記の実施例11に記載の方法により調製した。
(2)動脈不安定プラークのApoE-/-マウスモデルを、実験例4に従って確立した。
(3)実験動物での不安定プラークのトレース:
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分割した。
遊離F-FDG群:F-FDGの用量は2mSv/kg体重だった。
LP1-(F-FDG)-OPN群:F-FDGの用量は2mSv/kg体重だった。
LP1-(99mTc)-OPN群:99mTcの用量は2mSv/kg体重だった。
LP1-(I-131)-OPN群:I-131の用量は2mSv/kg体重だった。
実験動物を、各群6匹マウスで以下の群に無作為に分割した。
遊離F-FDG群:F-FDGの用量は2mSv/kg体重だった。
LP1-(F-FDG)-OPN群:F-FDGの用量は2mSv/kg体重だった。
LP1-(99mTc)-OPN群:99mTcの用量は2mSv/kg体重だった。
LP1-(I-131)-OPN群:I-131の用量は2mSv/kg体重だった。
各実験群の動物の尾静脈に、対応するトレーサーを注射し、投与前及び投与2時間後に放射性同位体画像法を実施して、各群のアテローム性動脈硬化不安定プラークを観察により特定した。
実験結果:
図27は、動脈不安定プラークに対する、放射性同位体トレーサーがロードされた本発明のリポソーム送達系のインビボでのトレース効果を示す。図示されているように、遊離F-FDGは、マウスの動脈不安定プラークに対していかなるトレース効果も示さない。遊離F-FDGと比較して、テクネチウム99(99mTc)、ヨウ素131(I-131)を、標的指向性リポソーム送達系に製剤化すると、不安定プラークに対するトレース効果が非常に有意に向上する。要約すると、その表面が標的指向性リガンドで修飾されている本発明のリポソーム送達系での投与は、遊離F-FDGと比較して、不安定プラークに対するナノ金の認識効果を有意に向上させ、より良好なトレース効果をもたらすことができる。
図27は、動脈不安定プラークに対する、放射性同位体トレーサーがロードされた本発明のリポソーム送達系のインビボでのトレース効果を示す。図示されているように、遊離F-FDGは、マウスの動脈不安定プラークに対していかなるトレース効果も示さない。遊離F-FDGと比較して、テクネチウム99(99mTc)、ヨウ素131(I-131)を、標的指向性リポソーム送達系に製剤化すると、不安定プラークに対するトレース効果が非常に有意に向上する。要約すると、その表面が標的指向性リガンドで修飾されている本発明のリポソーム送達系での投与は、遊離F-FDGと比較して、不安定プラークに対するナノ金の認識効果を有意に向上させ、より良好なトレース効果をもたらすことができる。
本発明の種々の態様が、上記に記載の実施形態により例証されている。上記に記載の実施形態は例を示すものに過ぎず、実施形態を制限することは意図されていないことは明らかである。当業者であれば、上記の説明に照らして種々の形態の他のバリエーション又は改変を実現することができる。実施を全て網羅する必要性もないし、その方法も存在しない。そこから生じる明白な変更又はバリエーションは、依然として本発明の範囲内にある。
[請求項1]
活性化CD44分子を標的とするためのリポソームナノ担体送達系であって、前記ナノ担体の表面は、標的指向性リガンドにより部分的に修飾されており、前記標的指向性リガンドが、前記活性化CD44分子と特異的に結合することが可能なリガンドであり、
任意で、前記ナノ担体の表面には他の修飾が施されていてもよく、前記他の修飾が、好ましくは、PEG、膜貫通ペプチド、及び自己ペプチドSEP、並びに同時に修飾される二重リガンドからなる群から選択される1又は2以上による前記担体の表面上の修飾であることを特徴とする、前記リポソームナノ担体送達系。
[請求項2]
不安定プラークを標的とするためのリポソームナノ担体送達系であって、前記ナノ担体の表面は、標的指向性リガンドにより部分的に修飾されており、前記標的指向性リガンドが、前記不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能なリガンドであり、
任意で、前記ナノ担体の表面には他の修飾が施されていてもよく、前記他の修飾が、好ましくは、PEG、膜貫通ペプチド、及び自己ペプチドSEP、並びに同時に修飾される二重リガンドからなる群から選択される1又は2以上による前記担体の表面上の修飾であることを特徴とする、前記リポソームナノ担体送達系。
[請求項3]
リポソーム担体が、小型単層ベシクル、大型単層ベシクル、及び多層ベシクルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のナノ担体送達系。
[請求項4]
標的指向性リガンドが、GAG、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、セレクチン、オステオポンチン(OPN)、並びにモノクローナル抗体HI44a、HI313、A3D8、H90、及びIM7からなる群から選択されるか、又は不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能なヒアルロン酸若しくはヒアルロン酸誘導体から選択され、
好ましくは、前記標的指向性リガンドが、コラーゲン、ヒアルロン酸、セレクチン、オステオポンチン、又はモノクローナル抗体HI44a、IM7から選択されることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項5]
ナノ担体に、CD44分子活性化の存在に関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための物質がロードされていることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項6]
ナノ担体に、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための物質がロードされており、
好ましくは、前記物質が、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断するための物質であり、
より好ましくは、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断するための前記物質が、トレーサーであり、
さらに好ましくは、前記トレーサーが、CTトレーサー、MRIトレーサー、及び放射性同位体トレーサーから選択され、
さらにより好ましくは、
前記CTトレーサーが、ヨウ素に基づくナノスケール造影剤、金に基づくナノスケール造影剤、酸化タンタルに基づくナノスケール造影剤、ビスマスに基づくナノスケール造影剤、ランタニドに基づくナノスケール造影剤、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;より好ましくは、前記CTトレーサーが、ヨウ素化造影剤、若しくはナノ金、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;さらに好ましくは、前記CTトレーサーが、イオヘキソール、イオカルム酸、イオベルソール、イオジキサノール、イオプロミド、イオビトリドール、イオメプロール、イオパミドール、イオキシラン、アセトリゾ酸、イオジパミド、イオベンザム酸、イオグリカム酸、ジアトリゾ酸、イオタラム酸ナトリウム、パントパック、イオパノ酸、ヨードアルフィオン酸、アセトリゾ酸ナトリウム、ヨードメタム酸ナトリウム、プロピリオドン、ジオドン、イオトロラン、イオピドール、エンドグラフィン、イオタラム酸、ジアトリゾ酸メグルミン、メトリゾ酸、メトリザミド、ヨウ素化油、若しくはエチオジン化油、又は類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;好ましくは、前記CTトレーサーがナノ金であり;
前記MRIトレーサーが、縦緩和造影剤及び横緩和造影剤から選択され;より好ましくは、前記MRIトレーサーが、常磁性造影剤、強磁性造影剤、及び超常磁性体造影剤から選択され;さらに好ましくは、前記MRIトレーサーが、Gd-DTPA及び直鎖状、環状ポリアミンポリカルボキシレートキレート剤及びそのマンガンポルフィリンキレート剤、巨大分子ガドリニウムキレート剤、生体巨大分子修飾ガドリニウムキレート剤、葉酸修飾ガドリニウムキレート剤、デンドリマー造影剤、リポソーム修飾造影剤、並びにガドリニウム含有フラーレン、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;並びに好ましくは、前記MRIトレーサーが、ガドペンテト酸ジメグルミン、ガドテル酸メグルミン、ガドベン酸ジメグルミン、ガドジアミド、クエン酸鉄アンモニウム発泡性顆粒、常磁性酸化鉄(Fe3O4 NP)、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;好ましくは、前記MRIトレーサーが、Fe3O4 NPであり;並びに/又は
前記放射性同位体トレーサーが、炭素14(14C)、炭素13(13C)、リン32(32P)、硫黄35(35S)、ヨウ素131(131I)、水素3(3H)、テクネチウム99(99Tc)、及びフッ素18(18F)により標識されたフルデオキシグルコースから選択され;好ましくは、前記放射性同位体トレーサーが、フッ素18標識フルデオキシグルコースであることを特徴とする、
請求項1~5のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項7]
物質が、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための薬物、ポリペプチド、核酸、及びサイトカインからなる群からの1又は2以上であることを特徴とする、請求項6に記載のナノ担体送達系。
[請求項8]
物質が、CD44活性化因子であり、
好ましくは、前記CD44活性化因子が、CD44抗体mAb、IL5、IL12、IL18、TNF-α、又はLPSであることを特徴とする、請求項5~7のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項9]
物質が、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体であり;
好ましくは、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な前記低分子ヒアルロン酸又は前記ヒアルロン酸誘導体が、1~500KDa、好ましくは1~20KDa、より好ましくは2~10KDaの範囲の分子量を有することを特徴とする、請求項5~8のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項10]
ナノ担体に、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための物質並びにCD44活性化因子が同時にロードされており、
好ましくは、前記ナノ担体に、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質、並びに不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体が同時にロードされており;
より好ましくは、前記ナノ担体に、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断するための物質、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質、任意でCD44活性化因子、並びに、任意で、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体が同時にロードされていることを特徴とする、請求項6~9のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項11]
物質が、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質であり;
好ましくは、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための前記物質が、スタチン、フィブレート、抗血小板薬、PCSK9阻害剤、抗凝固薬、アンギオテンシン変換酵素阻害剤(ACEI)、カルシウムイオンアンタゴニスト、MMP阻害剤、β受容体遮断剤、グルココルチコイド、及びIL-1抗体カナキヌマブなどの他の抗炎症性物質、及び上記の薬物又は上記の物質の活性調製物を含む、それらの薬学的に許容される塩、並びにインターロイキン10(IL-10)などの内在性抗炎症サイトカインからなる群から選択される1又は2以上であり;
より好ましくは、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための前記物質が、ロバスタチン;アトルバスタチン;ロスバスタチン;シンバスタチン;フルバスタチン;ピタバスタチン;プラバスタチン;ベザフィブレート;シプロフィブレート;クロフィブレート;ゲムフィブロジル;フェノフィブレート;プロブコール;エボロクマブ、アリロクマブ、ボコシズマブ、RG7652、LY3015014、及びLGT-209などの抗PCSK9抗体;及びBMS-962476などのアドネクチン;ALN-PCSscなどのアンチセンスRNAiオリゴヌクレオチド;マイクロRNA-33a、マイクロRNA-27a/b、マイクロRNA-106b、マイクロRNA-302、マイクロRNA-758、マイクロRNA-10b、マイクロRNA-19b、マイクロRNA-26、マイクロRNA-93、マイクロRNA-128-2、マイクロRNA-144、マイクロRNA-145アンチセンス鎖などの核酸;及びロックド核酸などのそれらの核酸類似体;アスピリン;アセメタシン;トロキセルチン;ジピリダモール;シロスタゾール;塩酸チクロピジン;オザグレルナトリウム;クロピドグレル;プラスグレル;シロスタゾール;ベラプロストナトリウム;チカグレロール;カングレロール;チロフィバン;エプチフィバチド;アブシキシマブ;未分画ヘパリン;クレキサン;フラキシパリン;フォンダパリヌクスナトリウム;ワルファリン;ダビガトラン;リバーロキサバン;アピキサバン;エドキサバン;ビバリルジン;エノキサパリン;ダルテパリン;アルデパリン;ビスヒドロキシクマリン;硝酸クマリン;クエン酸ナトリウム;ヒルジン;アルガトロバン;ベナゼプリル;カプトプリル;エナラプリル;ペリンドプリル;ホシノプリル;リシノプリル;モエキシプリル;シラザプリル;ペリンドプリル;キナプリル;ラミプリル;トランドラプリル;カンデサルタン;エプロサルタン;イルベサルタン;ロサルタン;テルミサルタン;バルサルタン;オルメサルタン;タソサルタン;ニフェジピン;ニカルジピン;ニトレンジピン;アムロジピン;ニモジピン;ニソルジピン;ニルバジピン;イスラジピン;フェロジピン;ラシジピン;ジルチアゼム;ベラパミル;クロルヘキシジン;ミノサイクリン;MMI-166;メトプロロール;アテノロール;ビソプロロール;プロプラノロール;カルベジロール;バチマスタット;マリマスタット;プリノマスタット;BMS-279251;BAY 12-9566;TAA211;AAJ996A;ナセトラピブ;エバセトラピブ;トルセトラピブ;ダルセトラピブ;プレドニゾン;メチルプレドニゾロン;ベータメタゾン;ジプロピオン酸ベクロメタゾン;ジプロスパン;プレドニゾロン;ヒドロコルチゾン;デキサメタゾン;及びIL-1抗体カナキヌマブなどの他の抗炎症物質;及びそれらの有効な断片又は薬学的に許容される塩類;及び上記の物質の活性構造断片を含む薬学的に許容される塩の1又は2以上;並びにインターロイキン10(IL-10)などの内在性抗炎症サイトカイン;からなる群から選択される1又は2以上であることを特徴とする、
請求項6に記載のナノ担体送達系。
[請求項12]
請求項1~11のいずれかに記載の不安定プラークを標的とするためのナノ送達系を調製するための方法であって、
(1)適正量のリン脂質分子を適切な有機溶媒に溶解し、薄膜水和法によりリポソームナノ担体を調製するステップであって、極性がより低い薬物分子の場合は、このステップにて前記リン脂質分子と共に薄膜を形成することが必要である、ステップ;
(2)不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための水溶性物質を含んでいてもよい水性媒体を、ステップ(1)で得られたナノ担体送達系に添加して粗懸濁物を形成する任意のステップ;
(3)標的指向性リガンドを適切な緩衝溶液溶媒に溶解し、ステップ(2)で得られた担体分子を、反応のために前記標的指向性リガンド溶液に添加して、ナノ担体送達系を得るステップ;
(4)ステップ(3)で得られた前記粗懸濁物に含まれる、前記不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための未ロード物質を透析により除去して、ロード済ナノ送達系を得る任意のステップ
を含むことを特徴とする、前記方法。
[請求項13]
請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系及び薬学的に許容される担体を含むことを特徴とする医薬。
[請求項14]
請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系を含むことを特徴とする診断用調製物。
[請求項15]
CD44分子活性化の存在に関連する疾患を予防及び/又は治療するための調製物における、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物の使用。
[請求項16]
不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための調製物における、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物の使用。
[請求項17]
不安定プラークが、易破裂性プラーク、易びらん化プラーク、及び部分的石灰化結節性病変からなる群からの1又は2以上から選択され;
好ましくは、前記不安定プラークに関連する疾患が、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄を含む)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンスを含む)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックからなる群からの1又は2以上から選択されることを特徴とする、請求項16に記載の使用。
[請求項18]
CD44分子活性化の存在に関連する疾患を予防及び/又は治療するための方法であって、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物を、それを必要とする対象に投与するステップを含むことを特徴とする、前記方法。
[請求項19]
不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防、診断、及び/又は治療するための方法であって、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、
好ましくは、前記不安定プラークが、易破裂性プラーク、易びらん化、及び部分的石灰化結節性病変からなる群からの1又は2以上から選択され;
より好ましくは、前記不安定プラークに関連する前記疾患が、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄を含む)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンスを含む)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックからなる群からの1又は2以上から選択されることを特徴とする、前記方法。
[請求項20]
CD44分子活性化の存在に関連する疾患を診断するための方法であって、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物を、それを必要とする対象に投与するステップを含むことを特徴とする、前記方法。
活性化CD44分子を標的とするためのリポソームナノ担体送達系であって、前記ナノ担体の表面は、標的指向性リガンドにより部分的に修飾されており、前記標的指向性リガンドが、前記活性化CD44分子と特異的に結合することが可能なリガンドであり、
任意で、前記ナノ担体の表面には他の修飾が施されていてもよく、前記他の修飾が、好ましくは、PEG、膜貫通ペプチド、及び自己ペプチドSEP、並びに同時に修飾される二重リガンドからなる群から選択される1又は2以上による前記担体の表面上の修飾であることを特徴とする、前記リポソームナノ担体送達系。
[請求項2]
不安定プラークを標的とするためのリポソームナノ担体送達系であって、前記ナノ担体の表面は、標的指向性リガンドにより部分的に修飾されており、前記標的指向性リガンドが、前記不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能なリガンドであり、
任意で、前記ナノ担体の表面には他の修飾が施されていてもよく、前記他の修飾が、好ましくは、PEG、膜貫通ペプチド、及び自己ペプチドSEP、並びに同時に修飾される二重リガンドからなる群から選択される1又は2以上による前記担体の表面上の修飾であることを特徴とする、前記リポソームナノ担体送達系。
[請求項3]
リポソーム担体が、小型単層ベシクル、大型単層ベシクル、及び多層ベシクルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のナノ担体送達系。
[請求項4]
標的指向性リガンドが、GAG、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、セレクチン、オステオポンチン(OPN)、並びにモノクローナル抗体HI44a、HI313、A3D8、H90、及びIM7からなる群から選択されるか、又は不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能なヒアルロン酸若しくはヒアルロン酸誘導体から選択され、
好ましくは、前記標的指向性リガンドが、コラーゲン、ヒアルロン酸、セレクチン、オステオポンチン、又はモノクローナル抗体HI44a、IM7から選択されることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項5]
ナノ担体に、CD44分子活性化の存在に関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための物質がロードされていることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項6]
ナノ担体に、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための物質がロードされており、
好ましくは、前記物質が、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断するための物質であり、
より好ましくは、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断するための前記物質が、トレーサーであり、
さらに好ましくは、前記トレーサーが、CTトレーサー、MRIトレーサー、及び放射性同位体トレーサーから選択され、
さらにより好ましくは、
前記CTトレーサーが、ヨウ素に基づくナノスケール造影剤、金に基づくナノスケール造影剤、酸化タンタルに基づくナノスケール造影剤、ビスマスに基づくナノスケール造影剤、ランタニドに基づくナノスケール造影剤、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;より好ましくは、前記CTトレーサーが、ヨウ素化造影剤、若しくはナノ金、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;さらに好ましくは、前記CTトレーサーが、イオヘキソール、イオカルム酸、イオベルソール、イオジキサノール、イオプロミド、イオビトリドール、イオメプロール、イオパミドール、イオキシラン、アセトリゾ酸、イオジパミド、イオベンザム酸、イオグリカム酸、ジアトリゾ酸、イオタラム酸ナトリウム、パントパック、イオパノ酸、ヨードアルフィオン酸、アセトリゾ酸ナトリウム、ヨードメタム酸ナトリウム、プロピリオドン、ジオドン、イオトロラン、イオピドール、エンドグラフィン、イオタラム酸、ジアトリゾ酸メグルミン、メトリゾ酸、メトリザミド、ヨウ素化油、若しくはエチオジン化油、又は類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;好ましくは、前記CTトレーサーがナノ金であり;
前記MRIトレーサーが、縦緩和造影剤及び横緩和造影剤から選択され;より好ましくは、前記MRIトレーサーが、常磁性造影剤、強磁性造影剤、及び超常磁性体造影剤から選択され;さらに好ましくは、前記MRIトレーサーが、Gd-DTPA及び直鎖状、環状ポリアミンポリカルボキシレートキレート剤及びそのマンガンポルフィリンキレート剤、巨大分子ガドリニウムキレート剤、生体巨大分子修飾ガドリニウムキレート剤、葉酸修飾ガドリニウムキレート剤、デンドリマー造影剤、リポソーム修飾造影剤、並びにガドリニウム含有フラーレン、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;並びに好ましくは、前記MRIトレーサーが、ガドペンテト酸ジメグルミン、ガドテル酸メグルミン、ガドベン酸ジメグルミン、ガドジアミド、クエン酸鉄アンモニウム発泡性顆粒、常磁性酸化鉄(Fe3O4 NP)、若しくは類似の構造を有する他のトレーサーから選択され;好ましくは、前記MRIトレーサーが、Fe3O4 NPであり;並びに/又は
前記放射性同位体トレーサーが、炭素14(14C)、炭素13(13C)、リン32(32P)、硫黄35(35S)、ヨウ素131(131I)、水素3(3H)、テクネチウム99(99Tc)、及びフッ素18(18F)により標識されたフルデオキシグルコースから選択され;好ましくは、前記放射性同位体トレーサーが、フッ素18標識フルデオキシグルコースであることを特徴とする、
請求項1~5のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項7]
物質が、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための薬物、ポリペプチド、核酸、及びサイトカインからなる群からの1又は2以上であることを特徴とする、請求項6に記載のナノ担体送達系。
[請求項8]
物質が、CD44活性化因子であり、
好ましくは、前記CD44活性化因子が、CD44抗体mAb、IL5、IL12、IL18、TNF-α、又はLPSであることを特徴とする、請求項5~7のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項9]
物質が、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体であり;
好ましくは、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な前記低分子ヒアルロン酸又は前記ヒアルロン酸誘導体が、1~500KDa、好ましくは1~20KDa、より好ましくは2~10KDaの範囲の分子量を有することを特徴とする、請求項5~8のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項10]
ナノ担体に、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための物質並びにCD44活性化因子が同時にロードされており、
好ましくは、前記ナノ担体に、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質、並びに不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体が同時にロードされており;
より好ましくは、前記ナノ担体に、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断するための物質、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質、任意でCD44活性化因子、並びに、任意で、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することが可能な低分子ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体が同時にロードされていることを特徴とする、請求項6~9のいずれかに記載のナノ担体送達系。
[請求項11]
物質が、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための物質であり;
好ましくは、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための前記物質が、スタチン、フィブレート、抗血小板薬、PCSK9阻害剤、抗凝固薬、アンギオテンシン変換酵素阻害剤(ACEI)、カルシウムイオンアンタゴニスト、MMP阻害剤、β受容体遮断剤、グルココルチコイド、及びIL-1抗体カナキヌマブなどの他の抗炎症性物質、及び上記の薬物又は上記の物質の活性調製物を含む、それらの薬学的に許容される塩、並びにインターロイキン10(IL-10)などの内在性抗炎症サイトカインからなる群から選択される1又は2以上であり;
より好ましくは、不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための前記物質が、ロバスタチン;アトルバスタチン;ロスバスタチン;シンバスタチン;フルバスタチン;ピタバスタチン;プラバスタチン;ベザフィブレート;シプロフィブレート;クロフィブレート;ゲムフィブロジル;フェノフィブレート;プロブコール;エボロクマブ、アリロクマブ、ボコシズマブ、RG7652、LY3015014、及びLGT-209などの抗PCSK9抗体;及びBMS-962476などのアドネクチン;ALN-PCSscなどのアンチセンスRNAiオリゴヌクレオチド;マイクロRNA-33a、マイクロRNA-27a/b、マイクロRNA-106b、マイクロRNA-302、マイクロRNA-758、マイクロRNA-10b、マイクロRNA-19b、マイクロRNA-26、マイクロRNA-93、マイクロRNA-128-2、マイクロRNA-144、マイクロRNA-145アンチセンス鎖などの核酸;及びロックド核酸などのそれらの核酸類似体;アスピリン;アセメタシン;トロキセルチン;ジピリダモール;シロスタゾール;塩酸チクロピジン;オザグレルナトリウム;クロピドグレル;プラスグレル;シロスタゾール;ベラプロストナトリウム;チカグレロール;カングレロール;チロフィバン;エプチフィバチド;アブシキシマブ;未分画ヘパリン;クレキサン;フラキシパリン;フォンダパリヌクスナトリウム;ワルファリン;ダビガトラン;リバーロキサバン;アピキサバン;エドキサバン;ビバリルジン;エノキサパリン;ダルテパリン;アルデパリン;ビスヒドロキシクマリン;硝酸クマリン;クエン酸ナトリウム;ヒルジン;アルガトロバン;ベナゼプリル;カプトプリル;エナラプリル;ペリンドプリル;ホシノプリル;リシノプリル;モエキシプリル;シラザプリル;ペリンドプリル;キナプリル;ラミプリル;トランドラプリル;カンデサルタン;エプロサルタン;イルベサルタン;ロサルタン;テルミサルタン;バルサルタン;オルメサルタン;タソサルタン;ニフェジピン;ニカルジピン;ニトレンジピン;アムロジピン;ニモジピン;ニソルジピン;ニルバジピン;イスラジピン;フェロジピン;ラシジピン;ジルチアゼム;ベラパミル;クロルヘキシジン;ミノサイクリン;MMI-166;メトプロロール;アテノロール;ビソプロロール;プロプラノロール;カルベジロール;バチマスタット;マリマスタット;プリノマスタット;BMS-279251;BAY 12-9566;TAA211;AAJ996A;ナセトラピブ;エバセトラピブ;トルセトラピブ;ダルセトラピブ;プレドニゾン;メチルプレドニゾロン;ベータメタゾン;ジプロピオン酸ベクロメタゾン;ジプロスパン;プレドニゾロン;ヒドロコルチゾン;デキサメタゾン;及びIL-1抗体カナキヌマブなどの他の抗炎症物質;及びそれらの有効な断片又は薬学的に許容される塩類;及び上記の物質の活性構造断片を含む薬学的に許容される塩の1又は2以上;並びにインターロイキン10(IL-10)などの内在性抗炎症サイトカイン;からなる群から選択される1又は2以上であることを特徴とする、
請求項6に記載のナノ担体送達系。
[請求項12]
請求項1~11のいずれかに記載の不安定プラークを標的とするためのナノ送達系を調製するための方法であって、
(1)適正量のリン脂質分子を適切な有機溶媒に溶解し、薄膜水和法によりリポソームナノ担体を調製するステップであって、極性がより低い薬物分子の場合は、このステップにて前記リン脂質分子と共に薄膜を形成することが必要である、ステップ;
(2)不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための水溶性物質を含んでいてもよい水性媒体を、ステップ(1)で得られたナノ担体送達系に添加して粗懸濁物を形成する任意のステップ;
(3)標的指向性リガンドを適切な緩衝溶液溶媒に溶解し、ステップ(2)で得られた担体分子を、反応のために前記標的指向性リガンド溶液に添加して、ナノ担体送達系を得るステップ;
(4)ステップ(3)で得られた前記粗懸濁物に含まれる、前記不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を診断、予防、及び/又は治療するための未ロード物質を透析により除去して、ロード済ナノ送達系を得る任意のステップ
を含むことを特徴とする、前記方法。
[請求項13]
請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系及び薬学的に許容される担体を含むことを特徴とする医薬。
[請求項14]
請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系を含むことを特徴とする診断用調製物。
[請求項15]
CD44分子活性化の存在に関連する疾患を予防及び/又は治療するための調製物における、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物の使用。
[請求項16]
不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防及び/又は治療するための調製物における、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物の使用。
[請求項17]
不安定プラークが、易破裂性プラーク、易びらん化プラーク、及び部分的石灰化結節性病変からなる群からの1又は2以上から選択され;
好ましくは、前記不安定プラークに関連する疾患が、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄を含む)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンスを含む)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックからなる群からの1又は2以上から選択されることを特徴とする、請求項16に記載の使用。
[請求項18]
CD44分子活性化の存在に関連する疾患を予防及び/又は治療するための方法であって、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物を、それを必要とする対象に投与するステップを含むことを特徴とする、前記方法。
[請求項19]
不安定プラーク又は前記不安定プラークに関連する疾患を予防、診断、及び/又は治療するための方法であって、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、
好ましくは、前記不安定プラークが、易破裂性プラーク、易びらん化、及び部分的石灰化結節性病変からなる群からの1又は2以上から選択され;
より好ましくは、前記不安定プラークに関連する前記疾患が、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄を含む)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンスを含む)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックからなる群からの1又は2以上から選択されることを特徴とする、前記方法。
[請求項20]
CD44分子活性化の存在に関連する疾患を診断するための方法であって、請求項1~11のいずれかに記載のナノ担体送達系、請求項13に記載の医薬、又は請求項14に記載の診断用調製物を、それを必要とする対象に投与するステップを含むことを特徴とする、前記方法。
Claims (12)
- リポソームナノ担体送達系であって、前記リポソームナノ担体送達系が、
リポソームナノ担体;
2KDa~20KDa又は2KDa~10KDaの範囲の分子量を有するヒアルロン酸又はそのヒアルロン酸誘導体を含む、標的指向性リガンド;
ロバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、及び、プラバスタチンから選択されるスタチンを含む薬学的活性成分;並びに、
PEG、膜貫通ペプチド、又は自己ペプチド;
を含み、
細胞表面上の内在性ヒアルロン酸の結合と競合することができる、リポソームナノ担体送達系。 - リポソーム担体が、小型単層ベシクル、大型単層ベシクル、及び多層ベシクルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のリポソームナノ担体送達系。
- 2KDa~20KDa又は2KDa~10KDaの範囲の分子量を有する前記ヒアルロン酸が、不安定プラークの細胞表面上のCD44分子と特異的に結合することができる、請求項1に記載のリポソームナノ担体送達系。
- さらに、CD44活性化因子を含む、請求項1に記載のリポソームナノ担体送達系。
- CD44活性化因子は、CD44抗体mAb、IL5、IL12、IL18、TNF-α、又は、LPSである、請求項4に記載のリポソームナノ担体送達系。
- 不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患の予防及び/又は治療に使用するためのものであり、不安定プラークは、易破裂性プラーク、易びらん化プラーク、及び部分的石灰化結節性病変からなる群から選択される、請求項1に記載のリポソームナノ担体送達系。
- 不安定プラーク又は不安定プラークに関連する疾患の予防及び/又は治療に使用するためのものであり、不安定プラークに関連する疾患が、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患、脳動脈硬化症、末梢血管アテローム性動脈硬化症、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックから選択される、請求項1に記載のリポソームナノ担体送達系。
- 冠動脈硬化性心疾患は、急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄から選択される、請求項7に記載のリポソームナノ担体送達系。
- 末梢血管アテローム性動脈硬化症が、末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンスから選択される、請求項7に記載のリポソームナノ担体送達系。
- 脳動脈硬化症が脳卒中である、請求項7に記載のリポソームナノ担体送達系。
- 不安定プラークに関連する疾患が、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患(急性冠症候群、無症候性心筋虚血-潜在性冠動脈心疾患、狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患、突然死、及びステント内再狭窄を含む)、脳動脈硬化症(脳卒中を含む)、末梢血管アテローム性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患、網膜の動脈硬化症、頸動脈アテローム性動脈硬化症、腎臓アテローム性動脈硬化症、下肢アテローム性動脈硬化症、上肢アテローム性動脈硬化症、及びアテローム性動脈硬化インポテンスを含む)、大動脈解離、血管腫、血栓塞栓症、心不全、及び心原性ショックから選択される、請求項7に記載のリポソームナノ担体送達系。
- 請求項1に記載のリポソームナノ担体送達系を調製するための方法であって、
(1)適正量のリン脂質分子を適切な有機溶媒に溶解し、薄膜水和法によりリポソームナノ担体を調製するステップ;
(2)ロバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、及び、プラバスタチンから選択されるスタチンを含む薬学的活性成分を含む水性媒体を、ステップ(1)で得られたナノ担体送達系に添加して粗懸濁物を形成するステップ;
(3)2KDa~20KDa又は2KDa~10KDaの範囲の分子量を有するヒアルロン酸又はそのヒアルロン酸誘導体を含む標的指向性リガンドを適切な緩衝溶液溶媒に溶解し、ステップ(2)で得られた担体分子を、反応のために前記標的指向性リガンド溶液に添加して、ナノ担体送達系を得るステップ;
(4)ステップ(3)で得られた前記粗懸濁物に含まれる、未ロード薬学的活性成分を透析により除去して、ロード済ナノ送達系を得る任意のステップ
を含む、
方法。
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