[go: up one dir, main page]

JP7735365B2 - 摩擦伝動ベルトおよびその製造方法 - Google Patents

摩擦伝動ベルトおよびその製造方法

Info

Publication number
JP7735365B2
JP7735365B2 JP2023149990A JP2023149990A JP7735365B2 JP 7735365 B2 JP7735365 B2 JP 7735365B2 JP 2023149990 A JP2023149990 A JP 2023149990A JP 2023149990 A JP2023149990 A JP 2023149990A JP 7735365 B2 JP7735365 B2 JP 7735365B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
rubber
parts
rubber composition
friction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023149990A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024058593A (ja
Inventor
浩平 ▲濱▼本
イヨブ アシェナフィ テセマ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Publication of JP2024058593A publication Critical patent/JP2024058593A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7735365B2 publication Critical patent/JP7735365B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、摩擦伝動面がV字状に傾斜して形成されたラップドVベルトなどの摩擦伝動ベルトおよびその製造方法に関する。
動力を伝達する伝動ベルトとしてVベルト、Vリブドベルト、平ベルトなどの摩擦伝動ベルトが広く知られている。Vベルトには、摩擦伝動面(V字状側面)が露出したゴム層であるローエッジ(Raw-EDGE)タイプ(ローエッジVベルト)と、摩擦伝動面が外被布(カバー布)で覆われたラップド(Wrapped)タイプ(ラップドVベルト)とがあり、摩擦伝動面の表面性状(ゴム層とカバー布との摩擦係数)の違いから用途に応じて使い分けられている。
ラップドVベルトは、コンプレッサー、発電機、ポンプなどの一般産業用機械や、コンバイン、田植機、ハーベスターなどの農業機械に広く使われている。ラップドVベルトの特徴としては、走行時の適度な滑りで伝動機構に無理な負担をかけない点や、発音が小さい点などが挙げられる。ラップドVベルトに求められる特性のひとつに、耐摩耗性が挙げられる。ラップドVベルトの外被布が摩耗すると張力の低下や過剰な滑りが発生し、伝達動力の低下や発熱などにつながる。そのため、ラップドVベルトの外被布の耐摩耗性を高める要求がある。
このような要求に対して、実開昭62-81742号公報(特許文献1)には、プーリとの接触面にセラミック粉末を混入したエラストマー材を塗布または含侵せしめたカバー布を被着してなる動力伝動用Vベルトが開示されている。この文献には、前記構成によって、カバー布の摩耗を防止でき、Vベルトの使用中にセラミック粉末とプーリの錆がこすれてプーリの錆を落とすと記載されている。
また、特開2017-137994号公報(特許文献2)には、金属粒子、バインダーおよび布帛を含む補強布で被覆されている摩擦伝動ベルトが開示されている。この文献には、前記構成によって、プーリに発生した錆の除去効果を発現し、走行中における摩擦伝動ベルトの摩耗を抑制できると記載されている。また、バインダーとしては、ベルト本体との密着性に優れる点から架橋ゴムが好ましいことが記載されている。
実開昭62-81742号公報 特開2017-137994号公報
特許文献1および2に開示されている発明は、摩擦伝動ベルトの耐摩耗性を向上させるのに一定の効果を発揮するものの、補強布(またはカバー布)にセラミック粉末や高硬度の金属粒子を混入する必要があるためにコストが上昇し、経済性が低かった。また、セラミック粉末や高硬度の金属粒子を混入した未架橋のゴム組成物は粘度が上昇しやすいために、布帛に擦り込むフリクションの作業が困難になるという問題もあった。
そこで、本発明の目的は、摩擦伝動面の少なくとも一部が補強布で被覆された摩擦伝動ベルトに関し、補強布を有していても、生産性および経済性に優れ、かつ耐摩耗性にも優れる摩擦伝動ベルトを提供すること、ならびに補強布の製造工程において、フリクショニング(フリクション)の作業を良好に保ちながら、安価に耐摩耗性に優れる摩擦伝動ベルトを製造することにある。
本発明者等は、前記課題を達成するため鋭意検討の結果、摩擦伝動ベルトの摩擦伝動面を被覆する補強布に含まれるゴム組成物の125℃におけるムーニースコーチ最低粘度およびゴム硬度Hsを調整することにより、補強布を有する摩擦伝動ベルトの生産性、経済性および耐摩耗性を同時に向上できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の態様[1]としての摩擦伝動ベルトは、
摩擦伝動面の少なくとも一部が補強布で被覆された摩擦伝動ベルトであって、
前記補強布が、ゴム成分を含むゴム組成物と、布帛とを含み、
前記ゴム組成物が、未架橋物において、125℃におけるムーニースコーチ最低粘度が21以下であり、かつ架橋物において、ゴム硬度Hsが55以上である。
本発明の態様[2]は、前記態様[1]において、前記ゴム組成物がカーボンブラックを含み、前記カーボンブラックの割合が、前記ゴム成分100質量部に対して45~55質量部である態様である。
本発明の態様[3]は、前記態様[1]または[2]において、前記ゴム組成物が共架橋剤を含み、前記共架橋剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して0.5~2.5質量部である態様である。
本発明の態様[4]は、前記態様[1]~[3]のいずれかの態様において、前記ゴム組成物が接着性改善剤を含み、前記接着性改善剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して0.5~4質量部である態様である。
本発明の態様[5]は、前記態様[1]~[4]のいずれかの態様において、前記ゴム組成物が非補強性充填剤を含み、前記非補強性充填剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して10~45質量部である態様である。
本発明の態様[6]は、前記態様[1]~[5]のいずれかの態様において、前記ゴム組成物が粘着付与剤を含み、前記粘着付与剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して5~30質量部である態様である。
本発明の態様[7]は、前記態様[1]~[6]のいずれかの態様において、前記補強布の両面が前記ゴム組成物でフリクション処理されている態様である。
本発明の態様[8]は、前記態様[1]~[7]のいずれかの態様において、前記補強布中の前記ゴム組成物の割合が30~50質量%である態様である。
本発明の態様[9]は、前記態様[1]~[8]のいずれかの態様において、金属粒子を実質的に含まない態様である。
本発明の態様[10]は、前記態様[1]~[9]のいずれかの態様において、前記補強布が外皮布を形成するラップドVベルトである態様である。
本発明には、態様[11]として、未架橋ゴム成分を含むゴム組成物で布帛の少なくとも一方の面をフリクション処理して補強布前駆体を製造するフリクション工程を含む、前記態様[1]~[10]のいずれかの態様の摩擦伝動ベルトの製造方法も含まれる。
本発明では、摩擦伝動ベルトの摩擦伝動面を被覆する補強布に含まれるゴム組成物の125℃におけるムーニースコーチ最低粘度およびゴム硬度Hsが調整されているため、補強布を有していても、生産性および経済性に優れ、かつ耐摩耗性にも優れる摩擦伝動ベルトを提供できる。詳しくは、補強布の製造工程において、フリクショニング(フリクション)の作業を良好に保ちながら、安価に耐摩耗性に優れる摩擦伝動ベルトを製造できる。
図1は、切断したラップドVベルトの概略部分断面斜視図である。 図2は、ムーニースコーチ最低粘度(Vm)およびスコーチタイムの測定方法を説明するためのムーニー粘度の挙動を示すグラフである。
以下に、必要により添付図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
本発明の摩擦伝動ベルトは、プーリと接触する面(摩擦伝動面)の少なくとも一部が、特定のゴム組成物および布帛を含む補強布で被覆されていれば特に限定されず、Vベルト、Vリブドベルト、平ベルトなどであってもよい。また、摩擦伝動ベルトは、摩擦伝動部(リブなど)が形成されたベルトであってもよく、例えば、近年、熱劣化し易い過酷な条件で使用されることの多いラップドVベルトであってもよい。
図1に示すように、ラップドVベルト1は、ベルト外周側の伸張ゴム層(または上芯ゴム層)2、ベルト内周側の圧縮ゴム層(またはV芯ゴム層)4、および前記伸張ゴム層2と圧縮ゴム層4との間にベルト長手方向(周長方向、図中のA方向)に沿って埋設された芯体3で形成された無端状のベルト本体と、このベルト本体の周囲をベルト周方向の全長に亘って被覆している外被布5(織物、編物、不織布など)とで形成されている。この例では、芯体3は、ベルト幅方向(図中のB方向)に所定間隔で配列した心線(撚りコード)であり、伸張ゴム層2と圧縮ゴム層4とに接して、両層の間に介在している。ラップドVベルトは、この構造に限定されず、例えば、圧縮ゴム層4と伸張ゴム層2との間には、芯体3と伸張ゴム層2または圧縮ゴム層4との接着性を向上させるため、接着ゴム層を介在させてもよい。芯体3は、伸張ゴム層2と圧縮ゴム層4との間に埋設されていればよく、例えば、圧縮ゴム層4に埋設されていてもよく、伸張ゴム層2に接触させつつ圧縮ゴム層4に埋設させてもよい。さらに、芯体3は、前記接着ゴム層に埋設されていてもよく、圧縮ゴム層4と接着ゴム層との間または接着ゴム層と伸張ゴム層2との間に埋設されていてもよい。
図1のラップドVベルトでは、断面形状が逆台形状(V字状)であり、V字状に傾斜する両側面の外被布5がプーリのV溝の内壁と接触する摩擦伝動面を形成している。そのため、ラップドVベルトにおいて、補強布は、摩擦伝動面の少なくとも一部の領域(例えば、摩擦伝動面全体)に形成されていればよいが、生産性などの点から、外被布全体が補強布で形成されているのが好ましい。
以下に、摩擦伝動ベルトを構成する補強布およびベルト本体ならびに摩擦伝動ベルトの製造方法の詳細を説明する。なお、プーリとしては、慣用のプーリを利用でき、Vベルトの場合、ベルトの摩擦伝動面のV形状に対応したV溝を備えたプーリを利用できる。
[補強布]
本発明の摩擦伝動ベルトにおいて、補強布は摩擦伝動面の少なくとも一部を被覆していればよく、ラップドVベルトでは前述の通りであるが、他の摩擦伝動ベルトでも、摩擦伝動面の少なくとも一部に加えて摩擦伝動面以外の領域も補強布で被覆されていてもよい。例えば、ローエッジVベルト、Vリブドベルトなどにおいて、摩擦非伝動面を背面布(伸張ゴム層に相当する背面布)としての補強布で被覆してもよい。これらのうち、平ベルトの上面または下面や、ラップドVベルトの側面などの摩擦伝動面を被覆する補強布が好ましく、ラップドVベルトの外被布としての補強布(プーリとの非接触面も含めた全領域を補強布で被覆したVベルト)が特に好ましい。
本発明では、摩擦伝動面の少なくとも一部を補強布で被覆することにより、補強布を製造するためのフリクション処理の作業性を損なうことなく、補強布(および補強布を備えた摩擦伝動ベルト)の耐摩耗性を向上できる。
(ゴム組成物)
本発明の摩擦伝動ベルトでは、補強布に含まれるゴム組成物(補強布用ゴム組成物)が特定のムーニースコーチ最低粘度およびゴム硬度Hsに調整することにより、フリクション処理におけるゴム組成物の粘度を特定の範囲に調整でき、かつ架橋後の補強布の硬度も耐摩耗性の要求を充足できる範囲に調整できる。一般的に、高硬度の架橋ゴム組成物を製造するためには、原料となる未架橋ゴム組成物の粘度も高くなる傾向があり、架橋ゴムの高硬度と原料の粘度との間にはトレードオフの関係がある。これに対して、本発明では、未架橋ゴム組成物の粘度の上昇を適度な範囲に抑制しつつ、架橋ゴム組成物の硬度を向上できるため、フリクション処理の作業性と耐摩耗性とを両立できる。
補強布用ゴム組成物(未架橋ゴム組成物)の125℃で測定したムーニースコーチ最低粘度(ムーニー粘度の最低値Vm)は21以下であり、例えば10~21、好ましくは15~20.8、さらに好ましくは17~20.5、より好ましくは19~20.3、最も好ましくは19.5~20である。Vmが高すぎるとフリクションを行う際にゴム組成物を布帛に均一に擦り込むのが困難となったり、布帛が破れたりするなどの不具合が発生しやすくなる。一方、Vmの下限は厳密に特定することは困難であるが、Vmが低すぎると、布帛への付着量を調節するのが困難となる虞がある。例えば、Vmが低すぎると、フリクションの際に十分なせん断力が得られないためか、付着量を少なくするのが困難となり、経済性が低下する虞がある。
補強布用ゴム組成物(未架橋ゴム組成物)のスコーチタイムt5(試験開始からVmを経て、Vmよりも5ポイント上昇するまでのトータルの時間)は、例えば18~60分、好ましくは20~40分、さらに好ましくは25~39分、より好ましくは30~38分、最も好ましくは35~38分である。スコーチタイムt5が短すぎるとゴム練りやフリクション処理の途中で意図せず架橋が進んでしまう「焼け」が発生し易くなる虞がある。一方、スコーチタイムt5が長すぎると、架橋の完了までに長時間を要し、摩擦伝動ベルトの生産性が低下する虞がある。
なお、本願において、ムーニースコーチ最低粘度Vmおよびスコーチタイムt5は、JIS K 6300-1(2013)のムーニースコーチ試験に準拠して測定でき、詳細には、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
補強布用ゴム組成物(架橋ゴム組成物)のゴム硬度Hsは55以上であり、例えば55~90、好ましくは56~80、さらに好ましくは57~70、より好ましくは58~65、最も好ましくは59~60である。未架橋ゴム組成物のゴム硬度Hsが低すぎると耐摩耗性が低下する。一方、ゴム硬度Hsが高すぎると、硬度を高めるために充填剤や架橋剤などを増量する必要が生じ、Vmも同時に高くなる傾向があるため、作業性が低下する虞がある。
なお、本願において、架橋ゴム組成物のゴム硬度Hsは、JIS K 6253(2012)(加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム-硬さの求め方-)に規定されているスプリング式デュロメータ硬さ試験に準拠して、タイプAデュロメータを用いて測定された値Hs(タイプA)を示し、単にゴム硬度と記載する場合がある。詳細には、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
(A)ゴム成分
補強布用ゴム組成物に含まれるゴム成分(A)は、摩擦伝動ベルトの種類に応じて適宜選択できる。ゴム成分(A)としては、例えば、ジエン系ゴム(天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ニトリルゴム)、水素化ニトリルゴム(水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマーを含む)など)、エチレン-α-オレフィンエラストマー、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが例示できる。これらの成分は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
これらのゴム成分のうち、ジエン系ゴム(天然ゴム、クロロプレンゴム、水素化ニトリルゴムなど)、エチレン-α-オレフィンエラストマー(エチレン-プロピレン共重合体(EPM)、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体(EPDM)など)が好ましく、ラップドVベルトでは、比較的安価でありながら、耐摩耗性、耐熱性、布帛との接着性などに優れる点から、クロロプレンゴムが特に好ましい。
ゴム成分(A)の割合は、補強布用ゴム組成物中10~90質量%程度の範囲から選択でき、例えば20~80質量%、好ましくは25~70質量%、さらに好ましくは30~60質量%、より好ましくは35~50質量%、最も好ましくは40~45質量%である。ゴム成分(A)の割合が少なすぎると、接着性が低下する虞があり、逆に多すぎると、耐摩耗性が低下する虞がある。
(B)カーボンブラック
補強布用ゴム組成物は、硬度を高めるために、補強性充填剤としてカーボンブラック(B)を含んでいてもよい。従来のフリクションゴムでは硬度が低く、耐摩耗性が十分ではなかったが、本発明では、カーボンブラックを所定の割合で含むことにより、作業性を低下させることなく、硬度を向上することができる。
カーボンブラック(B)の平均粒子径(平均一次粒子径)は、例えば5~200nm、好ましくは10~150nm、さらに好ましくは20~100nm、より好ましくは30~80nm、最も好ましくは50~70nmである。カーボンブラックの平均粒子径が小さすぎると、作業性が低下する虞があり、逆に大きすぎると、耐摩耗性が低下する虞がある。
なお、本願において、カーボンブラック(B)の平均粒子径の測定方法としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などを用いて測定でき、画像解析により適当なサンプル数(例えば、50サンプル)の算術平均粒子径として算出できる。
カーボンブラック(B)は、作業性を向上できる点から、粒子径が比較的大きいソフトカーボンを含むのが好ましい。一般的に、カーボンブラックは、粒子径が比較的大きいソフトカーボンと、粒子径が比較的小さいハードカーボンとのいずれかに分類できる。カーボンブラックの分類は、原料の状態における粒子径の平均値(平均一次粒子径)に基づいて行われる場合もあるが、本願では、ゴム組成物中(特に、架橋ゴム組成物中)に含まれるカーボンブラックの一次粒子径に基づいて行う。すなわち、本願では、ゴム組成物中に含まれるカーボンブラックの各一次粒子について一次粒子径を測定し、一次粒子径が40~300nmのカーボンブラックをソフトカーボンと称し、一次粒子径が1nm以上40nm未満のカーボンブラックをハードカーボンと称する。
ソフトカーボンの平均一次粒子径は、例えば42~100nm、好ましくは45~80nm、さらに好ましくは50~75nm、より好ましくは60~70nmであってもよい。一方、ハードカーボンの平均一次粒子径は、例えば10~38nm、好ましくは15~35nm、さらに好ましくは20~33nm、より好ましくは25~30nmであってもよい。ソフトカーボンの平均一次粒子径とハードカーボンの平均一次粒子径との比率は、前者/後者=10/1~1.1/1、好ましくは8/1~1.3/1、さらに好ましくは5/1~1.5/1、より好ましくは3/1~1.8/1、最も好ましくは2.5/1~2/1である。
ソフトカーボンの割合(粒子数の割合)は、カーボンブラック(B)中10%以上であってもよく、好ましくは50%以上、さらに好ましくは65%以上、より好ましくは70~90%である。ソフトカーボンの割合が少なすぎると、粘度が上昇して作業性または加工性が低下する虞がある。
カーボンブラック(B)において、ソフトカーボンの粒子数とハードカーボンの粒子数との比は、ソフトカーボン/ハードカーボン=100/0~10/90程度の範囲から選択でき、作業性と耐摩耗性とを両立できる点から、好ましくは95/5~50/50、さらに好ましくは90/10~65/35、より好ましくは85/15~75/25である。
なお、本願において、ソフトカーボンとハードカーボンとの粒子数の比は、透過型電子顕微鏡を用いて測定した一次粒子径に基づいて算出でき、詳細には、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
カーボンブラック(B)のヨウ素吸着量は、例えば5~200g/kg、好ましくは10~100g/kg、さらに好ましくは15~80g/kg、より好ましくは20~50g/kg、最も好ましくは23~30g/kgである。ヨウ素吸着量が小さすぎると、耐摩耗性が低下する虞があり、逆に大きすぎると、作業性が低下する虞がある。
なお、本願において、カーボンブラック(B)のヨウ素吸着量は、ASTM D1510-17の標準試験法に準拠して測定できる。
カーボンブラック(B)の割合は、ゴム成分(A)100質量部に対して30質量部以上(特に41質量部以上)であってもよく、例えば30~60質量部(特に43~58質量部)、好ましくは44~57質量部、さらに好ましくは45~55質量部、より好ましくは46~54質量部、最も好ましくは48~52質量部である。カーボンブラック(B)の割合が少なすぎると、硬度を高めることができずに耐摩耗性が低下する虞があり、逆に多すぎると、Vmが高くなり過ぎて、加工性(フリクション処理の作業性)が低下する虞がある。
(C)非補強性充填剤
補強布用ゴム組成物は、経済性を損なうことなく、作業性と耐摩耗性とを両立させるために、さらに非補強性充填剤(C)を含んでいてもよい。
非補強性充填剤(C)としては、例えば、多価金属炭酸塩類(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなど)、多価金属水酸化物(水酸化アルミニウムなど)、多価金属硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)、ケイ酸塩(ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウムなどのケイ素の一部が多価金属原子で置換された天然または合成ケイ酸塩;ケイ酸塩を主成分とする鉱物、例えば、ケイ酸アルミニウムを含むクレイ、ケイ酸マグネシウムを含むタルクおよびマイカなどのケイ酸塩鉱物など)、リトポン、ケイ砂などが例示できる。これらの非補強性充填剤は、単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
これらのうち、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムまたはケイ酸マグネシウムを含むタルク、ケイ酸アルミニウムまたはケイ酸アルミニウムを含むクレイが好ましく、炭酸カルシウム、クレイがさらに好ましく、作業性と耐摩耗性と経済性とのバランスに優れる点から、炭酸カルシウムが特に好ましい。
非補強性充填剤(C)の平均粒子径(平均一次粒子径)は、例えば0.01~25μm、好ましくは0.1~20μm、さらに好ましくは0.3~15μm、より好ましくは0.5~5μm、最も好ましくは1~3μmである。非補強性充填剤(C)の平均粒子径が小さすぎると、作業性が低下する虞があり、逆に大きすぎると、耐摩耗性が低下する虞がある。
なお、本願において、非補強性充填剤の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を利用して、体積平均粒子径として測定できる。
非補強性充填剤(C)の割合は、ゴム成分(A)100質量部に対して、例えば5~100質量部、好ましくは8~50質量部、さらに好ましくは10~45質量部、より好ましくは20~40質量部、最も好ましくは25~35質量部である。非補強性充填剤(C)の割合が少なすぎると、作業性と耐摩耗性と経済性とのバランスを取るのが困難となる虞があり、逆に多すぎると、Vmが上昇して作業性が低下する虞がある。
(D)接着性改善剤
補強布用ゴム組成物は、補強布の接着性および耐摩耗性を向上させるために、さらに接着性改善剤(D)を含んでいてもよい。
接着性改善剤(D)としては、樹脂成分として、例えば、フェノール樹脂[レゾルシン-ホルムアルデヒド共縮合物(RF縮合物)など]、アミノ樹脂[ヘキサメチロールメラミン、ヘキサアルコキシメチルメラミン(ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミンなど)などのメラミン樹脂;メチロール尿素などの尿素樹脂;メチロールベンゾグアナミン樹脂などのベンゾグアナミン樹脂など]、エポキシ化合物、イソシアネート化合物などが例示できる。これらの接着性改善剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
これらの樹脂成分のうち、補強布の接着性および耐摩耗性を向上できる点から、フェノール樹脂、アミノ樹脂が好ましく、メラミン樹脂が特に好ましい。
接着性改善剤(D)は、前記樹脂成分とシリカとの組み合わせであってもよい。
シリカには、乾式シリカ、湿式シリカ、表面処理したシリカなどが含まれる。また、シリカは、製法によって、例えば、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、沈降シリカなどにも分類できる。シリカは、非晶質シリカであってもよい。これらのシリカは、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。これらのシリカのうち、表面シラノール基を有するシリカ(無水ケイ酸、含水ケイ酸)が好ましく、表面シラノール基の多い含水ケイ酸はゴム成分との化学的結合力が強い。
シリカの平均粒子径(平均一次粒子径)は、例えば1~500nm、好ましくは3~300nm、さらに好ましくは5~100nm、より好ましくは10~50nmである。
なお、本願において、シリカの平均粒子径の測定方法としては、例えば、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡などを用いて測定でき、画像解析により適当なサンプル数(例えば、50サンプル)の算術平均粒子径として算出できる。
また、シリカのBET法による窒素吸着比表面積は、例えば50~400m/g、好ましくは100~300m/g、さらに好ましくは150~200m/gである。
シリカの割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば10~100質量部、好ましくは30~80質量部、より好ましくは40~70質量部、最も好ましくは50~60質量部であってもよい。
接着性改善剤(D)の割合は、ゴム成分(A)100質量部に対して、例えば0.1~10質量部、好ましくは0.5~8質量部、さらに好ましくは1~5質量部、より好ましくは2~4質量部、最も好ましくは2.5~3.5質量部である。接着性改善剤(D)の割合が少なすぎると、補強布の接着性および耐摩耗性を向上させる効果が低下する虞があり、逆に多すぎると、作業性が低下する虞がある。
(E)粘着付与剤
補強布用ゴム組成物は、未架橋ゴム組成物のタック性(べたつき性)を高めて作業性を向上させるために、さらに粘着付与剤(E)を含んでいてもよい。特に、摩擦伝動ベルトがラップドVベルトである場合、未架橋ゴム組成物が粘着付与剤(E)を含むと、ベルトの外周に補強布前駆体を巻いた状態で保持し易くなるため、ベルトの生産性を向上できる。
粘着付与剤(E)としては、例えば、ファクチス[油脂類(あまに油、菜種油、ひまし油、綿実油、大豆油などの植物油など)を硫黄または硫化水素で架橋した硫黄ファクチス(黒サブ)、前記油脂類を一塩化硫黄または二塩化硫黄で架橋した塩化硫黄ファクチス(白サブ)、前記油脂類をイソシアネート化合物または有機過酸化物で架橋した無硫黄ファクチスなど]、テルペン樹脂(ポリテルペン樹脂またはその水添物、テルペンフェノール樹脂またはその水添物など)、ロジン樹脂(天然ロジン、硬化ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、ロジンエステル、ロジンフェノール樹脂など)、石油樹脂(C5-9留分などの高級オレフィン系炭化水素を主成分とする脂肪族系石油樹脂、ジシクロペンタジエンを主成分とするジシクロペンタジエン系石油樹脂またはその水添物、ビニルトルエンまたはインデンなどの芳香族炭化水素を主成分とする芳香族系石油樹脂またはその水添物、クマロン-インデン樹脂やクマロン-インデン-スチレン共重合体などのクマロン樹脂またはその水添物など)、変性オレフィン重合体[エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン-グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン-酢酸ビニル-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-エチル(メタ)アクリレート-(無水)マレイン酸共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物など]などが例示できる。これらの粘着付与剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
これらのうち、硫黄ファクチスなどのファクチス(加硫油脂またはサブ)、クマロン樹脂などの石油樹脂が好ましく、ファクチスと石油樹脂との組み合わせが特に好ましい。
ファクチスと石油樹脂とを組み合わせる場合、ファクチスの割合は、石油樹脂100質量部に対して5~1000質量部程度の範囲から選択でき、例えば10~100質量部、好ましくは20~80質量部、さらに好ましくは30~50質量部である。
粘着付与剤(E)の割合は、ゴム成分(A)100質量部に対して、例えば1~50質量部、好ましくは5~30質量部、さらに好ましくは7~25質量部、より好ましくは8~20質量部、最も好ましくは10~15質量部である。粘着付与剤(E)の割合が少なすぎると、作業性を向上させる効果が低下する虞があり、逆に多すぎると、耐摩耗性が低下する虞がある。
(F)架橋剤
補強布用ゴム組成物は、さらに架橋剤(F)を含んでいてもよい。架橋剤(F)としては、例えば、金属酸化物(酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉛など)、硫黄系架橋剤[粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、塩化硫黄(一塩化硫黄、二塩化硫黄など)など]、オキシム類(キノンジオキシムなど)、グアニジン類(ジフェニルグアニジンなど)、有機過酸化物[ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイド(例えば、ジクミルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、1,1-ジ-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)-ヘキサン、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシ-イソプロピル)ベンゼン、ジ-t-ブチルパーオキサイドなど)など]が例示できる。これらの架橋剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
ゴム成分(A)がクロロプレンゴムである場合、架橋剤(F)として金属酸化物(酸化マグネシウム、酸化亜鉛など)を使用してもよい。なお、金属酸化物は、他の架橋剤(硫黄系架橋剤など)と組み合わせて使用してもよい。
架橋剤(F)の割合は、ゴム成分(A)の種類に応じて、固形分換算で、ゴム成分(A)100質量部に対して、例えば1~20質量部、好ましくは5~15質量部、さらに好ましくは8~12質量部である。
架橋剤(F)としての金属酸化物の割合は、ゴム成分(A)100質量部に対して、例えば1~20質量部、好ましくは3~17質量部、さらに好ましくは5~15質量部、より好ましくは7~13質量部である。架橋剤(F)として金属酸化物と硫黄系架橋剤とを組み合わせる場合、硫黄系架橋剤の割合は、金属酸化物100質量部に対して、例えば0.1~50質量部、好ましくは1~30質量部、さらに好ましくは3~20質量部である。有機過酸化物の割合は、ゴム成分(A)100質量部に対して例えば1~8質量部、好ましくは1.5~5質量部、さらに好ましくは2~4.5質量部である。架橋剤(F)の割合が少なすぎると、耐摩耗性が低下する虞があり、多すぎると、作業性が低下する虞がある。
(G)共架橋剤(架橋助剤または共加硫剤co-agent)
補強布用ゴム組成物は、耐摩耗性を向上できる点から、さらに共架橋剤(G)を含んでいてもよい。特に、カーボンブラック(B)と組み合わせることにより、カーボンブラック(B)の割合を抑制して作業性を担保した上で、耐摩耗性を向上できる。
共架橋剤(G)としては、例えば、ビスマレイミド化合物[N,N’-1,2-エチレンジマレイミド、1,6’-ビスマレイミド-(2,2,4-トリメチル)シクロヘキサンなどの脂肪族ビスマレイミド;N,N’-m-フェニレンジマレイミド、4-メチル-1,3-フェニレンジマレイミド、4,4’-ジフェニルメタンジマレイミド、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’-ジフェニルエーテルジマレイミド、4,4’-ジフェニルスルフォンジマレイミド、1,3-ビス(3-マレイミドフェノキシ)ベンゼンなどの芳香族ビスマレイミドなど]、多官能(イソ)シアヌレート[トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアリルシアヌレート(TAC)など]、ポリジエン(1,2-ポリブタジエンなど)、α,β-不飽和カルボン酸の金属塩[(メタ)アクリル酸亜鉛、(メタ)アクリル酸マグネシウムなど]、オキシム類(キノンジオキシムなど)、グアニジン類(ジフェニルグアニジンなど)、多官能(メタ)アクリレート[エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなど]などが例示できる。これらの共架橋剤(G)は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。これらの共架橋剤は、架橋剤(F)の種類に応じて適宜選択してもよい。
これらのうち、ビスマレイミド化合物が好ましく、耐摩耗性を向上できる点から、N,N’-m-フェニレンジマレイミドなどの芳香族ビスマレイミド(アレーンビスマレイミド)が特に好ましい。
共架橋剤(G)の割合は、ゴム成分(A)100質量部に対して、例えば0.1~5質量部、好ましくは0.3~3質量部、さらに好ましくは0.5~2.5質量部、より好ましくは0.7~2質量部、最も好ましくは0.8~1.5質量部である。共架橋剤(G)の割合が少なすぎると、耐摩耗性を向上させる効果が低下する虞があり、多すぎると、Vmが上昇して作業性が低下する虞がある。
(H)可塑剤
補強布用ゴム組成物は、作業性を向上させるために、さらに可塑剤(H)を含んでいてもよい。可塑剤(H)としては、例えば、オイル系可塑剤[パラフィン系オイル、脂環族系オイル(ナフテン系オイル)、芳香族系オイルなど]、脂肪族カルボン酸系可塑剤(アジピン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤など)、芳香族カルボン酸エステル系可塑剤(フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤など)、オキシカルボン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、エーテル系可塑剤、エーテルエステル系可塑剤などが例示できる。これらの可塑剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、オイル系可塑剤が好ましく、脂環族系オイルが特に好ましい。
可塑剤(H)の割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば1~80質量部、好ましくは5~50質量部、さらに好ましくは10~40質量部、より好ましくは15~35質量部、最も好ましくは20~30質量部である。可塑剤(H)の割合が少なすぎると、作業性を向上させる効果が低下する虞があり、逆に多すぎると、耐摩耗性が低下する虞がある。
(I)他の添加剤
補強布用ゴム組成物は、他の添加剤(I)として、ゴムに配合される慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。
慣用の添加剤としては、例えば、加工剤または加工助剤(ステアリン酸、ステアリン酸金属塩などの脂肪酸またはその金属塩;ステアリン酸エステルなどの脂肪酸エステル;ステアリン酸アマイドなどの脂肪酸アマイドなど)、老化防止剤(酸化防止剤、熱老化防止剤、屈曲き裂防止剤、オゾン劣化防止剤など)、架橋促進剤、架橋遅延剤、着色剤、カップリング剤(シランカップリング剤など)、安定剤(紫外線吸収剤、熱安定剤など)、潤滑剤、難燃剤、帯電防止剤などが例示できる。これらの添加剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
これらのうち、加工剤または加工助剤、老化防止剤などが汎用される。
他の添加剤(I)の合計割合は、ゴム成分(A)100質量部に対して、例えば0.01~30質量部、好ましくは0.1~20質量部、さらに好ましくは1~15質量部、より好ましくは3~10質量部である。
(J)金属粒子およびセラミック粒子
補強布用ゴム組成物は、金属粒子を実質的に含まないのが好ましく、金属粒子を含まないのが特に好ましい。本発明では、特許文献2とは異なり、補強布用ゴム組成物が金属粒子を実質的に含んでいなくても、耐摩耗性を向上できるため、経済性を向上できる。また、金属粒子を実質的に含まない補強布用ゴム組成物は、Vmの上昇を抑制できるため、作業性を向上できる。
補強布用ゴム組成物は、補強剤としてのセラミック粒子を実質的に含まないのが好ましく、補強剤としてのセラミック粒子を含まないのが特に好ましい。本発明では、特許文献1とは異なり、補強布用ゴム組成物がセラミック粒子を実質的に含んでいなくても、耐摩耗性を向上できるため、経済性を向上できる。また、セラミック粒子を実質的に含まない補強布用ゴム組成物は、Vmの上昇を抑制できるため、作業性を向上できる。
(布帛)
布帛としては、例えば、織布、編布(緯編布、経編布)、不織布などの布材などが例示できる。これらのうち、平織、綾織、朱子織などの形態で製織した織布、経糸と緯糸との交差角が90°を超え120°以下程度の広角度で製織した織布、編布などが好ましく、一般産業用や農業機械用の伝動ベルトのカバー布として汎用されている織布[経糸と緯糸との交差角が直角である平織布、経糸と緯糸との交差角が90°を超え120°以下程度の広角度である平織布(広角度帆布)]が特に好ましい。
布帛を構成する繊維としては、例えば、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維など)、ポリアミド系繊維(ポリアミド6繊維、ポリアミド66繊維、ポリアミド46繊維、アラミド繊維など)、ポリエステル系繊維[ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維などのポリアルキレンアリレート系繊維など]、ビニルアルコール系繊維(ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体の繊維、ビニロン繊維など)、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維などの合成繊維;セルロース系繊維(セルロース繊維、セルロース誘導体の繊維など)、羊毛などの天然繊維;炭素繊維などの無機繊維が汎用される。これらの繊維は、単独で使用した単独糸であってもよく、二種以上を組み合わせた混紡糸であってもよい。
これらの繊維のうち、ゴム組成物を担持し易く、経済性にも優れる点から、セルロース系繊維を含むのが好ましく、経済性および耐摩耗性に優れる点から、セルロース系繊維と合成繊維との複合糸(特に、混紡糸)が特に好ましい。セルロース系繊維の割合は、経済性の点からは、繊維全体に対して50質量%以上であってもよく、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってもよい。また、セルロース系繊維の割合は、経済性および耐摩耗性の点からは、繊維全体に対して10質量%以上であってもよく、例えば10~80質量%、好ましくは20~50質量%、さらに好ましくは30~40質量%である。
セルロース系繊維には、セルロース繊維(植物、動物またはバクテリアなどに由来するセルロース繊維)、セルロース誘導体の繊維が含まれる。セルロース繊維としては、例えば、木材パルプ(針葉樹、広葉樹パルプなど)、竹繊維、サトウキビ繊維、種子毛繊維(綿繊維(コットンリンター)、カポックなど)、ジン皮繊維(麻、コウゾ、ミツマタなど)、葉繊維(マニラ麻、ニュージーランド麻など)などの天然植物由来のセルロース繊維(パルプ繊維);ホヤセルロースなどの動物由来のセルロース繊維;バクテリアセルロース繊維;藻類のセルロースなどが例示できる。セルロース誘導体の繊維としては、例えば、セルロースエステル繊維;再生セルロース繊維(レーヨン、キュプラ、リヨセルなど)などが挙げられる。
セルロース系繊維と合成繊維との複合糸において、合成繊維としては、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維が好ましく、ポリエステル系繊維が特に好ましい。ポリエステル系繊維は、ポリアルキレンアリレート系繊維であってもよい。ポリアルキレンアリレート系繊維としては、例えば、PET繊維、ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維、PEN繊維などのポリC2-4アルキレン-C8-14アリレート系繊維などが挙げられる。
セルロース系繊維と合成繊維との複合糸において、セルロース系繊維と合成繊維(特に、ポリエステル系繊維)との質量割合は、例えば前者/後者=90/10~10/90、好ましくは80/20~15/85、さらに好ましくは70/30~20/80、より好ましくは50/50~25/75、最も好ましくは40/60~30/70である。セルロース系繊維の割合が少なすぎると、経済性の向上効果が低下する虞があり、逆に多すぎると、耐摩耗性の向上効果が低下する虞がある。
布帛を構成する繊維の平均繊度は、例えば5~30番手、好ましくは10~25番手、さらに好ましくは10~20番手程度である。繊度(番手)が小さすぎると、ゴム組成物を繊維間に均一に浸透させるのが困難となる虞があり、大きすぎると、補強布の機械的強度が低下する虞がある。
布帛(原料布帛)の目付は、例えば100~500g/m、好ましくは200~400g/m、さらに好ましくは250~350g/mである。目付が大きすぎると、ベルトの屈曲性が低下する虞があり、小さすぎると、補強布による補強効果が低下する虞がある。
布帛(原料布帛)が織布の場合、布帛の糸密度(経糸および緯糸の密度)は、例えば60~100本/50mm、好ましくは70~90本/50mm、さらに好ましくは75~85本/50mm程度である。密度が高すぎると、ゴム組成物を繊維間に均一に浸透させるのが困難となる虞があり、逆に密度が低すぎると、ゴム組成物の付着量が多くなり、耐摩耗性が低下する虞がある。
布帛には、接着処理[例えば、レゾルシン-ホルマリン-ラテックス液(RFL液)への浸漬処理などの接着処理]を施してもよい。
布帛は、単層であってもよく、多層(例えば2~5層、好ましくは2~4層、さらに好ましくは2~3層)であってもよいが、生産性などの点から、単層(1プライ)または2層(2プライ)が好ましく、2層が特に好ましい。
(補強布の特性)
補強布用ゴム組成物の割合は、補強布中5~80質量%程度の範囲から選択でき、布帛とゴム組成物とが互いに補強し合って耐摩耗性を向上できる点から、例えば10~70質量%、好ましくは20~60質量%、さらに好ましくは25~55質量%、より好ましくは30~50質量%、最も好ましくは35~45質量%である。ゴム組成物の割合が少なすぎると、布帛が露出しやすくなり、耐摩耗性が低下する(布帛が摩耗しやすくなる)虞がある。一方、多すぎると、布帛の織目に入り込んでいない「フリーで弱い」ゴム組成物が多くなるために、耐摩耗性が低下する(ゴムが摩耗し易くなる)虞がある。
補強布は、布帛の少なくとも一方の面が補強布用ゴム組成物でフリクション処理されていればよいが、補強布の両面(表裏両面)が補強布用ゴム組成物でフリクション処理されているのが好ましい。補強布の両面を補強布用ゴム組成物でフリクション処理すると、作業性と耐摩耗性とを両立し易くなり、特に、布帛が多層の場合、フリクション処理された布帛を多重に巻く際のタック性およびフリクション処理された布帛同士の接着性を向上できる。
補強布の平均厚み(多層の場合、多層全体である合計の平均厚み)は、例えば0.4~2mm、好ましくは0.5~1.4mm、さらに好ましくは0.6~1.2mmである。補強布の厚みが薄すぎると、耐摩耗性が低下する虞があり、厚すぎると、ベルトの屈曲性が低下する虞がある。
なお、本明細書および特許請求の範囲では、補強布の平均厚みは、走査型電子顕微鏡写真(SEM)に基づいて測定でき、画像解析などにより任意の5箇所以上の平均値として求める。
[ベルト本体]
ベルト本体は、通常、圧縮ゴム層、芯体層および伸張ゴム層を含む。また、ベルトの種類に応じて、伸張ゴム層の代わりに背布で伸張層を形成してもよい。一方、ベルト本体において、接着ゴム層は必須の層ではなく、接着ゴム層を含む態様、接着ゴム層を含まない態様のいずれの態様であってもよい。
(圧縮ゴム層)
圧縮ゴム層は、ゴム成分(a)を含むゴム組成物(圧縮ゴム層用ゴム組成物)で形成されている。圧縮ゴム層の平均厚みは、ベルトの種類などに応じて適宜選択でき、例えば1~30mm、好ましくは1.5~25mm、さらに好ましくは2~20mmである。
(a)ゴム成分
ゴム成分(a)としては、ゴム成分(A)の項で例示されたゴム成分などが例示できる。前記ゴム成分は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
前記ゴム成分のうち、ジエン系ゴムが好ましく、天然ゴムとスチレンブタジエンゴムとの組み合わせが好ましい。天然ゴムとスチレンブタジエンゴムとの質量比は、前者/後者=1/99~90/10、好ましくは5/95~80/20、さらに好ましくは10/90~50/50、より好ましくは20/80~30/70である。
ゴム成分(a)の割合は、圧縮ゴム層用ゴム組成物中20~80質量%、好ましくは30~75質量%、さらに好ましくは40~70質量%、より好ましくは45~65質量%、最も好ましくは50~60質量%である。
(b)カーボンブラック
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、さらにカーボンブラック(b)を含んでいてもよい。カーボンブラック(b)の平均粒子径およびヨウ素吸着量は、好ましい態様も含めて、カーボンブラック(B)の項で記載された平均粒子径およびヨウ素吸着量の範囲から選択できる。
カーボンブラック(b)の割合は、ゴム成分(a)100質量部に対して、例えば10~100質量部、好ましくは30~80質量部、さらに好ましくは40~70質量部、より好ましくは45~65質量部、最も好ましくは50~60質量部である。
(c)架橋剤
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、さらに架橋剤(c)を含んでいてもよい。架橋剤(c)としては、好ましい態様も含めて、架橋剤(F)の項に記載された架橋剤から選択できる。架橋剤(c)の割合は、ゴム成分(a)100質量部に対して、例えば1~15質量部、好ましくは3~13質量部、さらに好ましくは5~10質量部である。架橋剤(c)としての金属酸化物の割合は、ゴム成分(a)100質量部に対して、例えば1~15質量部、好ましくは2~10質量部、さらに好ましくは3~8質量部である。架橋剤(c)として金属酸化物と硫黄系架橋剤とを組み合わせる場合、硫黄系架橋剤の割合は、金属酸化物100質量部に対して、例えば10~100質量部、好ましくは30~70質量部、さらに好ましくは40~60質量部である。
(d)架橋促進剤
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、さらに架橋促進剤(d)を含んでいてもよい。架橋促進剤(d)としては、例えば、チウラム系促進剤[例えば、テトラメチルチウラム・モノスルフィド(TMTM)、テトラメチルチウラム・ジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラム・ジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラム・ジスルフィド(TBTD)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)、N,N’-ジメチル-N,N’-ジフェニルチウラム・ジスルフィドなど]、スルフェンアミド系促進剤[例えば、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N,N’-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド、N-t-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(TBBS)など]、チオモルホリン系促進剤[例えば、4,4’-ジチオジモルホリン(DTDM)、2-(4’-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなど]、チアゾ-ル系促進剤[例えば、2-メルカプトベンゾチアゾ-ル(MBT)、MBTの亜鉛塩、2-メルカプトベンゾチアゾールジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、2-メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2-(4’-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなど]、ウレア系またはチオウレア系促進剤[例えば、エチレンチオウレア、トリメチルチオ尿素(TMU)、ジエチルチオ尿素(EDE)など]、グアニジン系促進剤(ジフェニルグアニジン、ジ-o-トリルグアニジンなど)、ジチオカルバミン酸系促進剤[例えば、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(BZ)など]、キサントゲン酸塩系促進剤(イソプロピルキサントゲン酸亜鉛など)などが挙げられる。これらの架橋促進剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
これらの架橋促進剤のうち、TMTD、DPTT、CBS、MBTSなどが汎用され、MBTSなどのチアゾール系促進剤が好ましい。
架橋促進剤(d)の割合は、ゴム成分(a)100質量部に対して、例えば0.1~5質量部、好ましくは0.2~4質量部、さらに好ましくは0.3~3質量部、より好ましくは0.5~2.5質量部、最も好ましくは1~2質量部である。
(e)可塑剤
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、さらに可塑剤(e)を含んでいてもよい。可塑剤(e)としては、例えば、可塑剤(H)の項で例示された可塑剤などを例示できる。前記可塑剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。前記可塑剤のうち、オイル系可塑剤が好ましく、芳香族系オイルが特に好ましい。
可塑剤(e)の割合は、ゴム成分(a)100質量部に対して、例えば1~50質量部、好ましくは3~30質量部、さらに好ましくは5~25質量部、より好ましくは10~20質量部である。
(f)他の添加剤
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、他の添加剤(f)として、ゴムに配合される慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。慣用の添加剤としては、他の添加剤(I)の項で例示された慣用の添加剤の他、短繊維(綿やレーヨンなどのセルロース系繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維、ナイロン繊維やアラミド繊維などのポリアミド繊維など)、フィラー(酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物;炭化ケイ素や炭化タングステンなどの金属炭化物;窒化チタン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素などの金属窒化物;ゼオライト、珪藻土、焼成珪藻土、活性白土、アルミナ、マイカ、カオリン、セリサイト、ベントナイト、モンモリロナイト、スメクタイト、クレイなどの鉱物材料など)などを例示できる。他の添加剤(f)の合計割合は、ゴム成分(a)100質量部に対して、例えば0.01~100質量部、好ましくは0.1~50質量部、さらに好ましくは1~30質量部、より好ましくは2~10質量部である。
(伸張ゴム層)
伸張ゴム層を形成するゴム組成物(伸張ゴム層用ゴム組成物)は、圧縮ゴム層用ゴム組成物とは異なるゴム組成物であってもよく、同一のゴム組成物であってもよい。圧縮ゴム層用ゴム組成物と伸張ゴム層用ゴム組成物とは、生産性などの点から、同一のゴム組成物であるのが好ましい。伸張ゴム層用ゴム組成物が圧縮ゴム層用ゴム組成物と異なるゴム組成物である場合であっても、圧縮ゴム層用ゴム組成物の好ましい態様から選択されたゴム組成物であるのが好ましい。
伸張ゴム層の平均厚みは、ベルトの種類などに応じて適宜選択できるが、例えば0.5~10mm、好ましくは0.6~5mm、さらに好ましくは0.6~2mmである。
(接着ゴム層)
接着ゴム層を形成するゴム組成物(接着ゴム層用ゴム組成物)は、圧縮ゴム層用ゴム組成物よりも接着機能を増強した組成物であれば特に限定されない。層間の接着性を向上できる点から、接着ゴム層用ゴム組成物は、圧縮ゴム層用ゴム組成物の組成に粘着付与剤(g)を追加し、組成比を調整したゴム組成物であるのが好ましい。
粘着付与剤(g)としては、粘着付与剤(E)の項で例示された粘着付与剤などが例示できる。前記粘着付与剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。前記粘着付与剤のうち、石油樹脂が好ましい。
粘着付与剤(g)の割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.1~30質量部、好ましくは0.3~10質量部、さらに好ましくは0.5~5質量部、より好ましくは1~3質量部である。
組成比の調整については、カーボンブラック、架橋剤および架橋促進剤の割合を調整してもよい。
カーボンブラックの割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば30~100質量部、好ましくは50~80質量部、さらに好ましくは55~75質量部、より好ましくは60~70質量部である。
架橋剤の割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば1~12質量部、好ましくは2~10質量部、さらに好ましくは3~8質量部である。架橋剤として金属酸化物と硫黄系架橋剤とを組み合わせる場合、硫黄系架橋剤の割合は、金属酸化物100質量部に対して、例えば3~50質量部、好ましくは5~40質量部、さらに好ましくは10~30質量部である。
架橋促進剤の割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.1~4質量部、好ましくは0.2~3質量部、さらに好ましくは0.3~2質量部、より好ましくは0.5~1.5質量部である。
接着ゴム層の平均厚みは、ベルトの種類などに応じて適宜選択できるが、例えば0.2~5mm、好ましくは0.3~3mm、さらに好ましくは0.5~2mmである。
(芯体層)
芯体としては、特に限定されないが、通常、ベルト幅方向に所定の間隔で配列した心線(撚りコード)を使用できる。心線は、ベルトの長さ方向に延びて配設され、ベルトの長さ方向に平行に所定のピッチで並列的に延びて配設されていてもよいが、生産性の点から、通常、ベルト長さ方向に略平行に、所定のピッチで並列的に延びて螺旋状に配設されている。螺旋状に配設する場合、ベルト長さ方向に対する心線の角度は、例えば5°以下であってもよく、ベルト走行性の点から、0°に近いほど好ましい。また、隣接する芯体の中心間の距離であるピッチまたは間隔(特に、心線のスピンニングピッチ)は、1.5~2.5mmの範囲に設定されることが好ましく、1.8~2.2mmの範囲に設定されることがより好ましい。
心線を構成する繊維としては、例えば、エチレンテレフタレート、エチレン-2,6-ナフタレートなどのC2-4アルキレン-C8-14アリレートを主たる構成単位とするポリエステル繊維(ポリアルキレンアリレート系繊維)、アラミド繊維などの合成繊維、炭素繊維などの無機繊維などがよく利用され、ポリエステル繊維(ポリエチレンテレフタレート系繊維、ポリエチレンナフタレート系繊維など)、アラミド繊維が好ましく、ポリエステル繊維が特に好ましい。
これらの繊維は、多数の繊維(フィラメント)を引き揃えたマルチフィラメント糸として使用してもよい。マルチフィラメント糸に含まれるフィラメントの数は、例えば100~5000本であってもよく、好ましくは200~3000本、さらに好ましくは300~1000本である。マルチフィラメント糸の繊度は、例えば100~2000dtexであってもよく、好ましくは300~1700dtex、さらに好ましくは500~1250dtexである。
心線としては、通常、マルチフィラメント糸を使用した撚りコード(例えば、諸撚り、片撚り、ラング撚りなど)を使用できる。心線の平均線径(撚りコードの直径)は、例えば0.5~3mmであってもよく、好ましくは0.6~2.5mm、さらに好ましくは0.7~2mm程である。心線(撚りコード)の総繊度は、例えば2000~30000dtexであってもよく、好ましくは5000~25000dtex、さらに好ましくは10000~20000dtexである。心線(撚りコード)に含まれるフィラメントの数は、例えば2000~20000本であってもよく、好ましくは3000~12000本、さらに好ましくは5000~8000本である。
心線は、ゴム成分との接着性を改善するため、慣用の方法(RFL液、エポキシ化合物、イソシアネート化合物などで接着処理する方法など)で接着処理(または表面処理)されていてもよい。
[摩擦伝動ベルトの製造方法]
本発明の摩擦伝動ベルトは、未架橋ゴム成分を含む前記補強布用ゴム組成物で布帛の少なくとも一方の面をフリクション処理して補強布前駆体を製造するフリクション工程を経て得られる。すなわち、前記フリクション工程において、特定のゴム組成物を用いてゴム組成物のムーニースコーチ最低粘度およびゴム硬度Hsを調整する以外は慣用の方法で摩擦伝動ベルトを製造する。なお、本発明では、補強布の作製方法として、フリクションを用いるため、ソーキングや表面コーティングなどの方法とは異なり、溶剤を使用して乾燥する工程が不要であり、環境への負荷が小さい。また、シート状ゴム組成物を積層する方法では、シートの厚みを薄くするのが困難である上に、繊維間にゴム組成物を十分に侵入させるのが困難であり、接着力や耐摩耗性を向上させるのが困難である。これに対して、フリクションでは、効率良く繊維間にゴム組成物を浸透させることができるため、ゴム組成物の使用量を抑制できる上に、接着力や耐摩耗性も向上できる。
フリクション工程では、前記補強布用ゴム組成物を布帛の少なくとも一方の面に布帛に擦り込むフリクショニング方法(フリクション)が利用される。フリクショニング方法では、例えば、カレンダーロールを用いて回転速度の異なるロール間に固形状組成物(未架橋ゴム組成物など)と布帛とを同時に通過させて加圧(圧搾)することにより、布帛の繊維間にまで固形状組成物を擦り込んでもよい。補強布用ゴム組成物の形状は、特に限定されないが、布帛に対して均質に刷り込める点から、シート状であってもよい。フリクションの処理回数は、表面と裏面について各1回ずつフリクショニング処理を施してもよい。
フリクション工程で得られた補強布前駆体は、摩擦伝動ベルトを製造するための慣用の架橋工程に供される。架橋工程では、ベルト本体前駆体表面の少なくとも一部を前記補強布前駆体で被覆して架橋することにより、ベルト本体と補強布とを強固に一体化できればよく、補強布を用いる以外は公知または慣用の方法で行うことができる。架橋温度は、ゴム成分の種類に応じて選択でき、例えば120~200℃、好ましくは150~180℃である。
ベルト本体前駆体の製造方法は、ベルトの種類に応じて慣用の方法を利用でき、例えば、ラップドVベルトの場合、圧延処理して得られた未架橋の圧縮ゴム層用シートを裁断してマントルにセッティングした後、芯体を巻き付け、巻き付けた芯体の上にさらに未架橋の伸張ゴム層用シートを巻き付ける巻付け工程、得られた環状の積層体をマントル上で切断(輪切り)する切断工程、切断した環状積層体を一対のプーリに架け渡し、回転させながらV形状に切削加工するスカイビング工程を経て得ることができる。さらに、得られたベルト本体前駆体は、前記補強布前駆体によってラッピングし、架橋工程に供されてもよい。このようなラップドVベルトの製造方法としては、例えば、特開平6-137381号公報、WO2015/104778号パンフレットに記載の方法なども利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例で使用した使用材料の詳細を以下に示す。
[ゴム組成物の原料]
クロロプレンゴム:デンカ(株)製「PM-40」
天然ゴム:SVR20(標準ベトナムゴム)
SBR:日本ゼオン(株)製「Nipol1502」
酸化マグネシウム:協和化学(株)製「キョーワマグ150」
酸化亜鉛:堺化学工業(株)製「酸化亜鉛2種」
可塑剤A(ナフテン系オイル):日本サン石油(株)製「SUNTHENE410」
可塑剤B(芳香族系オイル):出光興産(株)製「ダイアナプロセスオイルAH-16」
粘着付与剤A:天満サブ化工(株)製「黒サブ21」
粘着付与剤B:神戸油化学工業(株)製「クマロンインデンオイル」
粘着付与剤C:エクソンモービル社製「エスコレッツ1102」
カーボンブラックSRF:東海カーボン(株)製「シーストS」、平均一次粒子径66nm
カーボンブラックHAF:東海カーボン(株)製「シースト3」、平均一次粒子径28nm
カーボンブラックGPF:日鉄カーボン(株)製「HTC#G」
炭酸カルシウム:丸尾カルシウム(株)製「スーパー1500」
クレイ:山陽クレー工業(株)製「カタルポ」
老化防止剤ODPA:大内新興化学工業(株)製「ノクラックAD-F」
ステアリン酸:日油(株)製「ステアリン酸つばき」
接着性改善剤A:サイテックインダストリーズ社製「サイレッツ964RPC」、ヘキサメトキシメチルメラミン(65質量%)と非晶質シリカ(35質量%)の混合物
接着性改善剤B(フェノール樹脂):住友ベークライト(株)製「スミライトレジンPR51732」
共架橋剤MPBM:大内新興化学工業(株)製「バルノックPM」
架橋促進剤MBTS:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーDM-P」
硫黄:美源化学社製「MIDAS」
[心線]
1100dtexのPET繊維束(フィラメント数360)を3本合わせて撚り係数3.0で下撚りした下撚り糸を5本合わせ、撚り係数3.0で上撚りした総繊度16500dtexの諸撚りコードに接着処理を施した処理コード(直径1.55mm)。
[シート状ゴム組成物の作製]
表1に示す組成を有するゴム組成物(伸張ゴム層または圧縮ゴム層用組成物、接着ゴム層用組成物)をバンバリーミキサーでゴム練りし、この練りゴムをカレンダーロールに通して所定厚みの未架橋圧延ゴムシート(伸張ゴム層用シート、圧縮ゴム層用シート、接着ゴム層用シート)を作製した。
[補強布用布帛]
補強布用布帛A:綿の織布(平織り、繊度は20番手の経糸と20番手の緯糸とで構成、経糸および緯糸の糸密度75本/50mm、目付け280g/m
補強布用布帛B:綿とPETとの混紡糸(綿とPETとの質量比は、綿/PET=35/65)の織布(平織り、繊度は20番手の経糸と20番手の緯糸とで構成、経糸および緯糸の糸密度75本/50mm、目付け280g/m)。
実施例1~12および比較例1~4
[フリクション用ゴム組成物の調製]
表2に示す組成を有するゴム組成物をバンバリーミキサーでゴム練りし、フリクション用ゴム組成物(塊状未架橋ゴム組成物)を調製した。
[ムーニースコーチ最低粘度(Vm)およびスコーチタイム]
フリクション用ゴム組成物を用いて、JIS K 6300-1(2013)のムーニースコーチ試験に準拠して、ムーニースコーチ最低粘度を測定した。ロータはL形を用い、試験温度は125℃とした。なお、試験片(前記フリクション用ゴム組成物)とダイとが接する面の間に、厚さ約0.04mmのポリエステルフィルム(東レ(株)製「ルミラー」)を配置した。ダイを閉じた後1分間予熱し、その後ロータを回転し、ムーニー粘度の推移を記録した。記録したムーニー粘度は、概ね、図2に示すような挙動を示し、ムーニー粘度が最低となった時の値をムーニースコーチ最低粘度(Vm)として採用した。また、ムーニー粘度が最低値を示した後に5ポイント上昇するまでの時間(試験開始からの時間)をスコーチタイム(t5)として記録した。
[架橋ゴムのゴム硬度Hs]
フリクション用ゴム組成物をカレンダーロールに通して所定厚みの未架橋圧延ゴムシートを調製した後、得られた未架橋圧延ゴムシートを温度153℃、2MPa、時間20分でプレス加熱し、架橋ゴムシート(100mm×100mm×2mm厚み)を作製した。架橋ゴムシートを3枚重ね合わせた積層物を試料とし、JIS K 6253(2012)(加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム-硬さの求め方-)に規定されているスプリング式デュロメータ硬さ試験に準拠して、タイプAデュロメータを用いて架橋ゴムシートのゴム硬度Hs(タイプA)を測定した。
[フリクション用ゴム組成物のソフトカーボン/ハードカーボン比]
前記ゴム硬度測定のために調製された架橋ゴムシート中のカーボンブラックの一次粒子径を測定し、一次粒子径が40nm以上のカーボンブラックの一次粒子の数と、一次粒子径が40nm未満のカーボンブラックの一次粒子の数との比を求めた。カーボンブラックの一次粒子径は、架橋ゴムシートから100nmの厚さの測定サンプルを採取し、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JEM-2100」)を用いて100,000倍に拡大し、視野中に含まれる全てのカーボンブラックの一次粒子について、投影面積と等しい面積を有する円の直径(面積円相当径)として測定した。
[フリクショニングによる補強布前駆体の作製]
3本のロール(トップロール、センターロール、ボトムロール)が縦に配列されたカレンダーロールを用い、フリクション用ゴム組成物をトップロールとセンターロールとのロール間を通過させて圧延したシート状ゴム組成物を、そのまま連続的に、回転速度の異なるセンターロールとボトムロールとのロールの間に、補強布用布帛と同時に通過させ、前記布帛の繊維間にまで前記ゴム組成物を擦り込んで補強布前駆体を得た。回転速度は、トップロールが15rpm、センターロールが20rpm、ボトムロールが10rpmであり、センターロールとボトムロールとの間のクリアランスは1mmであった。なお、補強布用布帛としては、実施例8のみ補強布用布帛Bを使用し、他の実施例および比較例は補強布用布帛Aを使用した。
[剥離力]
フリクション処理を行った2枚の補強布前駆体(ゴム付き布帛)を経糸の方向を一致させて重ね合わせ、温度153℃、2MPa、時間20分でプレス加熱した。加熱後、経糸方向に長さ150mm、緯糸方向に幅25mmの矩形に裁断し、剥離力測定用の試料とした。試料の長さ方向の片側の端部から2枚の布帛を分離して掴み部を作製し、引張試験機[(株)島津製作所製「AGS-J10kN」]で両掴み部を引っ張ることにより剥離力(2枚の布帛を剥離するのに要する引張力)を測定した。剥離力は波状曲線を示すが、JIS K 6274(2018)のE法に従ってその平均値を求めた。すなわち、試験開始時の初期上昇曲線を無視して、波状曲線の全てのピークの中から最大値および最小値を読み取り、その平均値を求めた。
[加工性]
フリクショニングによる補強布前駆体の作製において、作業性を以下の基準で評価した。
〇…円滑にフリクション処理できる
×…フリクション用ゴム組成物が布帛に付着していない箇所が発生し、円滑にフリクション処理できない。
[コスト]
フリクション用ゴム組成物の原料費について、比較例1の原料費を100とした相対値で評価した。
[フリクションゴム付着量および付着率]
布帛に対する1m当たりのフリクション用ゴム組成物の質量をフリクションゴム付着量(g/m)として下記式に基づいて算出し、補強布前駆体中におけるフリクション用ゴム組成物の質量割合をフリクションゴム付着率(質量%)として下記式に基づいて算出した。
フリクションゴム付着量(g/m)=フリクション処理後の補強布前駆体(ゴム付き布帛)の目付け(g/m)-フリクション処理前の補強布前駆体(ゴムを付着させる前の布帛)の目付け(g/m)。
フリクションゴム付着率(質量%)=[フリクションゴム付着量(g/m)/フリクション処理後の補強布前駆体(ゴム付き布帛)の目付け(g/m)]×100。
[ラップドVベルトの作製]
円筒状ドラムの外周面に、圧縮ゴム層用シート、第1の接着ゴム層用シート、心線、第2の接着ゴム層用シートおよび伸張層用シートを、順次積層して貼着し、未架橋ゴム層と心線とが積層した筒状の未架橋スリーブを形成した。得られた未架橋スリーブを、円筒状ドラムの外周に配置された状態で、周方向に切断し、環状の未架橋ゴムベルトを形成した。
次に、未架橋ゴムベルトをドラムから取り外し、未架橋ゴムベルトの両側面を所定の角度で切削(スカイブ)し、未架橋ゴムベルトの断面形状を、V字状断面に形成した。V字状断面の未架橋ゴムベルトに対して、前記補強布前駆体で覆うカバー巻き処理を2回施すことにより、ベルト本体の周囲が補強布前駆体で2重に覆われた未架橋ベルト成形体を形成した。
得られた未架橋ベルト成形体を、リングモールドの凹溝に挿入した。さらに、リングモールドおよび未架橋ベルト成形体の外周面に円筒状のゴムスリーブを嵌め込んだ状態で、それらを加硫缶に収納し、温度160℃で1.2MPaまで加圧して架橋を行い、架橋ベルトを得た。得られた架橋ベルトを、リングモールドから取り外して、ベルトサイズがSPB1500であるラップドVベルト[DIN SPB形、断面寸法:幅16.3mm×厚み13.0mm、ベルト長さ1500mm、補強布(2ply)の平均厚み0.55mm×2=1.1mm]を得た。
[摩耗試験]
以下の条件でラップドVベルトを走行させ、走行前後のラップドVベルトの質量の変化から摩耗率を算出して、耐摩耗性を評価した。直径140mmの駆動(Dr.)プーリと、同じく直径140mmの従動(Dn.)プーリとからなる2軸走行試験機にラップドVベルトを掛架し、軸荷重を1160N、駆動プーリの回転数を1200rpm、従動プーリの負荷を49.3N・mとし、25℃の雰囲気温度にてベルトを10分間走行させた。走行前後のベルトの質量を測定し、質量変化率(摩耗率)を評価した。
摩耗率(%)=[(走行前のベルト質量-走行後のベルト質量)/走行前のベルト質量]×100。
実施例1~12および比較例1~4の評価結果を表2に示す。
実施例1~12は、フリクションゴムの粘度が低く、ゴム硬度Hsが高いために、加工性と耐摩耗性が両立できていた。実施例1~3の比較より、共架橋剤を適量添加することで耐摩耗性の向上が見られた。
実施例2および4、12の比較より、接着性改善剤を添加することで剥離力と耐摩耗性の向上が見られた。さらに、実施例4および12の比較より、接着性改善剤として、フェノール樹脂を用いた実施例12では、メラミン樹脂を含む接着性改善剤Aを用いた実施例4と比較すると、剥離力と耐摩耗性は若干劣る結果であった。
実施例4~7の比較より、炭酸カルシウムを添加することで粘度の上昇を抑えつつ耐摩耗性を向上させることができ、さらにコストも低減させることができた。
実施例6および8の比較より、補強布として、綿およびPETの混紡糸の織布を用いた実施例8では、綿の織布を用いた実施例6と比較すると、コストは若干上昇するものの、耐摩耗性は向上した。
実施例4および9、10の比較より、ソフトカーボンを多く含むカーボンブラックSRFをハードカーボンを多く含むカーボンブラックHAFに変更することにより耐摩耗性は向上するものの、コストおよびVmは上昇した。特に、カーボンブラックHAFのみを用いた実施例9では、Vmの上昇を抑えて加工性を確保するために、カーボンブラックの配合量を減らす必要があった。
実施例6および11の比較より、非補強性充填剤として、クレイを用いた実施例11では、炭酸カルシウムを用いた実施例6と比較すると、耐摩耗性は若干向上したが、Vmは上昇した。
比較例1はカーボンブラックの配合量が少なく、ゴム硬度Hsが低いために耐摩耗性が低かった。比較例2~4は、それぞれカーボンブラック、共架橋剤、炭酸カルシウムの配合量が多く、粘度が高いために加工性が悪かった。
本発明の摩擦伝動ベルトは、摩擦伝動面の少なくとも一部が補強布で被覆された摩擦伝動ベルトであれば、特に限定されず、例えば、平ベルト、Vベルト(ラップドVベルト、ローエッジVベルト、ローエッジコグドVベルトなど)、Vリブドベルトなどに利用でき、耐摩耗性の向上効果が大きい点から、特に、ラップドVベルトに有用である。
1…ラップドVベルト
2…伸張層
3…芯体
4…圧縮層
5…外被布

Claims (11)

  1. 摩擦伝動面の少なくとも一部が補強布で被覆された摩擦伝動ベルトであって、
    前記補強布が、ゴム成分を含むゴム組成物と、布帛とを含み、
    前記ゴム組成物が、未架橋物において、125℃におけるムーニースコーチ最低粘度が21以下であり、かつ架橋物において、ゴム硬度Hsが55以上である摩擦伝動ベルト。
  2. 前記ゴム組成物がカーボンブラックを含み、前記カーボンブラックの割合が、前記ゴム成分100質量部に対して45~55質量部である請求項1記載の摩擦伝動ベルト。
  3. 前記ゴム組成物が共架橋剤を含み、前記共架橋剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して0.5~2.5質量部である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
  4. 前記ゴム組成物が接着性改善剤を含み、前記接着性改善剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して0.5~4質量部である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
  5. 前記ゴム組成物が非補強性充填剤を含み、前記非補強性充填剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して10~45質量部である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
  6. 前記ゴム組成物が粘着付与剤を含み、前記粘着付与剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して5~30質量部である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
  7. 前記補強布の両面が前記ゴム組成物でフリクション処理されている請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
  8. 前記補強布中の前記ゴム組成物の割合が30~50質量%である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
  9. 金属粒子を実質的に含まない請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
  10. 前記補強布が外皮布を形成するラップドVベルトである請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
  11. 未架橋ゴム成分を含むゴム組成物で布帛の少なくとも一方の面をフリクション処理して補強布前駆体を製造するフリクション工程を含む請求項1または2記載の摩擦伝動ベルトの製造方法。
JP2023149990A 2022-10-13 2023-09-15 摩擦伝動ベルトおよびその製造方法 Active JP7735365B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022164723 2022-10-13
JP2022164723 2022-10-13

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2024058593A JP2024058593A (ja) 2024-04-25
JP7735365B2 true JP7735365B2 (ja) 2025-09-08

Family

ID=90790343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023149990A Active JP7735365B2 (ja) 2022-10-13 2023-09-15 摩擦伝動ベルトおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7735365B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020176718A (ja) 2019-04-16 2020-10-29 三ツ星ベルト株式会社 Vリブドベルトとその製造方法、およびゴム組成物
JP2021017586A (ja) 2019-07-22 2021-02-15 三ツ星ベルト株式会社 ゴム組成物およびその製造方法ならびに伝動ベルト

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020176718A (ja) 2019-04-16 2020-10-29 三ツ星ベルト株式会社 Vリブドベルトとその製造方法、およびゴム組成物
JP2021017586A (ja) 2019-07-22 2021-02-15 三ツ星ベルト株式会社 ゴム組成物およびその製造方法ならびに伝動ベルト

Also Published As

Publication number Publication date
JP2024058593A (ja) 2024-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6055430B2 (ja) 伝動用ベルト
JP4745789B2 (ja) Vリブドベルト及びvリブドベルトの製造方法
JP6577157B1 (ja) ラップド結合vベルト
JP6567210B1 (ja) ラップドvベルト
TWI842352B (zh) 傳動帶用橡膠組合物及傳動帶
JP6626226B2 (ja) Vリブドベルトおよびその使用方法
JP7735365B2 (ja) 摩擦伝動ベルトおよびその製造方法
CN111712651B (zh) 多楔带及其使用
JP7787121B2 (ja) 伝動ベルト用ゴム組成物および伝動ベルト
JP7189381B2 (ja) 伝動用vベルト
JP6764047B1 (ja) ラップドvベルト
JP7436731B2 (ja) 結合vベルトおよびその製造方法
JP7628654B1 (ja) ラップド結合vベルトおよびその製造方法
JP6782384B1 (ja) ラップドvベルト伝動装置
JP2024121792A (ja) ゴム組成物ならびにその製造方法および用途
EP4296537A1 (en) Transmission v-belt
JP2025130700A (ja) 結合vベルトおよびその製造方法ならびにベルト伝動機構
WO2025182876A1 (ja) 結合vベルトおよびその製造方法ならびにベルト伝動機構
WO2024024978A1 (ja) 結合vベルトおよびその製造方法
JP2006077785A (ja) 動力伝動ベルト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20241115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20250806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20250826

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20250827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7735365

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150