JP7735365B2 - 摩擦伝動ベルトおよびその製造方法 - Google Patents
摩擦伝動ベルトおよびその製造方法Info
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Description
摩擦伝動面の少なくとも一部が補強布で被覆された摩擦伝動ベルトであって、
前記補強布が、ゴム成分を含むゴム組成物と、布帛とを含み、
前記ゴム組成物が、未架橋物において、125℃におけるムーニースコーチ最低粘度が21以下であり、かつ架橋物において、ゴム硬度Hsが55以上である。
本発明の摩擦伝動ベルトにおいて、補強布は摩擦伝動面の少なくとも一部を被覆していればよく、ラップドVベルトでは前述の通りであるが、他の摩擦伝動ベルトでも、摩擦伝動面の少なくとも一部に加えて摩擦伝動面以外の領域も補強布で被覆されていてもよい。例えば、ローエッジVベルト、Vリブドベルトなどにおいて、摩擦非伝動面を背面布(伸張ゴム層に相当する背面布)としての補強布で被覆してもよい。これらのうち、平ベルトの上面または下面や、ラップドVベルトの側面などの摩擦伝動面を被覆する補強布が好ましく、ラップドVベルトの外被布としての補強布(プーリとの非接触面も含めた全領域を補強布で被覆したVベルト)が特に好ましい。
本発明の摩擦伝動ベルトでは、補強布に含まれるゴム組成物(補強布用ゴム組成物)が特定のムーニースコーチ最低粘度およびゴム硬度Hsに調整することにより、フリクション処理におけるゴム組成物の粘度を特定の範囲に調整でき、かつ架橋後の補強布の硬度も耐摩耗性の要求を充足できる範囲に調整できる。一般的に、高硬度の架橋ゴム組成物を製造するためには、原料となる未架橋ゴム組成物の粘度も高くなる傾向があり、架橋ゴムの高硬度と原料の粘度との間にはトレードオフの関係がある。これに対して、本発明では、未架橋ゴム組成物の粘度の上昇を適度な範囲に抑制しつつ、架橋ゴム組成物の硬度を向上できるため、フリクション処理の作業性と耐摩耗性とを両立できる。
補強布用ゴム組成物に含まれるゴム成分(A)は、摩擦伝動ベルトの種類に応じて適宜選択できる。ゴム成分(A)としては、例えば、ジエン系ゴム(天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ニトリルゴム)、水素化ニトリルゴム(水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマーを含む)など)、エチレン-α-オレフィンエラストマー、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが例示できる。これらの成分は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
補強布用ゴム組成物は、硬度を高めるために、補強性充填剤としてカーボンブラック(B)を含んでいてもよい。従来のフリクションゴムでは硬度が低く、耐摩耗性が十分ではなかったが、本発明では、カーボンブラックを所定の割合で含むことにより、作業性を低下させることなく、硬度を向上することができる。
補強布用ゴム組成物は、経済性を損なうことなく、作業性と耐摩耗性とを両立させるために、さらに非補強性充填剤(C)を含んでいてもよい。
補強布用ゴム組成物は、補強布の接着性および耐摩耗性を向上させるために、さらに接着性改善剤(D)を含んでいてもよい。
補強布用ゴム組成物は、未架橋ゴム組成物のタック性(べたつき性)を高めて作業性を向上させるために、さらに粘着付与剤(E)を含んでいてもよい。特に、摩擦伝動ベルトがラップドVベルトである場合、未架橋ゴム組成物が粘着付与剤(E)を含むと、ベルトの外周に補強布前駆体を巻いた状態で保持し易くなるため、ベルトの生産性を向上できる。
補強布用ゴム組成物は、さらに架橋剤(F)を含んでいてもよい。架橋剤(F)としては、例えば、金属酸化物(酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉛など)、硫黄系架橋剤[粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、塩化硫黄(一塩化硫黄、二塩化硫黄など)など]、オキシム類(キノンジオキシムなど)、グアニジン類(ジフェニルグアニジンなど)、有機過酸化物[ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイド(例えば、ジクミルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、1,1-ジ-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)-ヘキサン、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシ-イソプロピル)ベンゼン、ジ-t-ブチルパーオキサイドなど)など]が例示できる。これらの架橋剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
補強布用ゴム組成物は、耐摩耗性を向上できる点から、さらに共架橋剤(G)を含んでいてもよい。特に、カーボンブラック(B)と組み合わせることにより、カーボンブラック(B)の割合を抑制して作業性を担保した上で、耐摩耗性を向上できる。
補強布用ゴム組成物は、作業性を向上させるために、さらに可塑剤(H)を含んでいてもよい。可塑剤(H)としては、例えば、オイル系可塑剤[パラフィン系オイル、脂環族系オイル(ナフテン系オイル)、芳香族系オイルなど]、脂肪族カルボン酸系可塑剤(アジピン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤など)、芳香族カルボン酸エステル系可塑剤(フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤など)、オキシカルボン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、エーテル系可塑剤、エーテルエステル系可塑剤などが例示できる。これらの可塑剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、オイル系可塑剤が好ましく、脂環族系オイルが特に好ましい。
補強布用ゴム組成物は、他の添加剤(I)として、ゴムに配合される慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。
補強布用ゴム組成物は、金属粒子を実質的に含まないのが好ましく、金属粒子を含まないのが特に好ましい。本発明では、特許文献2とは異なり、補強布用ゴム組成物が金属粒子を実質的に含んでいなくても、耐摩耗性を向上できるため、経済性を向上できる。また、金属粒子を実質的に含まない補強布用ゴム組成物は、Vmの上昇を抑制できるため、作業性を向上できる。
布帛としては、例えば、織布、編布(緯編布、経編布)、不織布などの布材などが例示できる。これらのうち、平織、綾織、朱子織などの形態で製織した織布、経糸と緯糸との交差角が90°を超え120°以下程度の広角度で製織した織布、編布などが好ましく、一般産業用や農業機械用の伝動ベルトのカバー布として汎用されている織布[経糸と緯糸との交差角が直角である平織布、経糸と緯糸との交差角が90°を超え120°以下程度の広角度である平織布(広角度帆布)]が特に好ましい。
補強布用ゴム組成物の割合は、補強布中5~80質量%程度の範囲から選択でき、布帛とゴム組成物とが互いに補強し合って耐摩耗性を向上できる点から、例えば10~70質量%、好ましくは20~60質量%、さらに好ましくは25~55質量%、より好ましくは30~50質量%、最も好ましくは35~45質量%である。ゴム組成物の割合が少なすぎると、布帛が露出しやすくなり、耐摩耗性が低下する(布帛が摩耗しやすくなる)虞がある。一方、多すぎると、布帛の織目に入り込んでいない「フリーで弱い」ゴム組成物が多くなるために、耐摩耗性が低下する(ゴムが摩耗し易くなる)虞がある。
ベルト本体は、通常、圧縮ゴム層、芯体層および伸張ゴム層を含む。また、ベルトの種類に応じて、伸張ゴム層の代わりに背布で伸張層を形成してもよい。一方、ベルト本体において、接着ゴム層は必須の層ではなく、接着ゴム層を含む態様、接着ゴム層を含まない態様のいずれの態様であってもよい。
圧縮ゴム層は、ゴム成分(a)を含むゴム組成物(圧縮ゴム層用ゴム組成物)で形成されている。圧縮ゴム層の平均厚みは、ベルトの種類などに応じて適宜選択でき、例えば1~30mm、好ましくは1.5~25mm、さらに好ましくは2~20mmである。
ゴム成分(a)としては、ゴム成分(A)の項で例示されたゴム成分などが例示できる。前記ゴム成分は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、さらにカーボンブラック(b)を含んでいてもよい。カーボンブラック(b)の平均粒子径およびヨウ素吸着量は、好ましい態様も含めて、カーボンブラック(B)の項で記載された平均粒子径およびヨウ素吸着量の範囲から選択できる。
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、さらに架橋剤(c)を含んでいてもよい。架橋剤(c)としては、好ましい態様も含めて、架橋剤(F)の項に記載された架橋剤から選択できる。架橋剤(c)の割合は、ゴム成分(a)100質量部に対して、例えば1~15質量部、好ましくは3~13質量部、さらに好ましくは5~10質量部である。架橋剤(c)としての金属酸化物の割合は、ゴム成分(a)100質量部に対して、例えば1~15質量部、好ましくは2~10質量部、さらに好ましくは3~8質量部である。架橋剤(c)として金属酸化物と硫黄系架橋剤とを組み合わせる場合、硫黄系架橋剤の割合は、金属酸化物100質量部に対して、例えば10~100質量部、好ましくは30~70質量部、さらに好ましくは40~60質量部である。
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、さらに架橋促進剤(d)を含んでいてもよい。架橋促進剤(d)としては、例えば、チウラム系促進剤[例えば、テトラメチルチウラム・モノスルフィド(TMTM)、テトラメチルチウラム・ジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラム・ジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラム・ジスルフィド(TBTD)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)、N,N’-ジメチル-N,N’-ジフェニルチウラム・ジスルフィドなど]、スルフェンアミド系促進剤[例えば、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N,N’-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド、N-t-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(TBBS)など]、チオモルホリン系促進剤[例えば、4,4’-ジチオジモルホリン(DTDM)、2-(4’-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなど]、チアゾ-ル系促進剤[例えば、2-メルカプトベンゾチアゾ-ル(MBT)、MBTの亜鉛塩、2-メルカプトベンゾチアゾールジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、2-メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2-(4’-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなど]、ウレア系またはチオウレア系促進剤[例えば、エチレンチオウレア、トリメチルチオ尿素(TMU)、ジエチルチオ尿素(EDE)など]、グアニジン系促進剤(ジフェニルグアニジン、ジ-o-トリルグアニジンなど)、ジチオカルバミン酸系促進剤[例えば、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(BZ)など]、キサントゲン酸塩系促進剤(イソプロピルキサントゲン酸亜鉛など)などが挙げられる。これらの架橋促進剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、さらに可塑剤(e)を含んでいてもよい。可塑剤(e)としては、例えば、可塑剤(H)の項で例示された可塑剤などを例示できる。前記可塑剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。前記可塑剤のうち、オイル系可塑剤が好ましく、芳香族系オイルが特に好ましい。
圧縮ゴム層用ゴム組成物は、他の添加剤(f)として、ゴムに配合される慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。慣用の添加剤としては、他の添加剤(I)の項で例示された慣用の添加剤の他、短繊維(綿やレーヨンなどのセルロース系繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維、ナイロン繊維やアラミド繊維などのポリアミド繊維など)、フィラー(酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物;炭化ケイ素や炭化タングステンなどの金属炭化物;窒化チタン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素などの金属窒化物;ゼオライト、珪藻土、焼成珪藻土、活性白土、アルミナ、マイカ、カオリン、セリサイト、ベントナイト、モンモリロナイト、スメクタイト、クレイなどの鉱物材料など)などを例示できる。他の添加剤(f)の合計割合は、ゴム成分(a)100質量部に対して、例えば0.01~100質量部、好ましくは0.1~50質量部、さらに好ましくは1~30質量部、より好ましくは2~10質量部である。
伸張ゴム層を形成するゴム組成物(伸張ゴム層用ゴム組成物)は、圧縮ゴム層用ゴム組成物とは異なるゴム組成物であってもよく、同一のゴム組成物であってもよい。圧縮ゴム層用ゴム組成物と伸張ゴム層用ゴム組成物とは、生産性などの点から、同一のゴム組成物であるのが好ましい。伸張ゴム層用ゴム組成物が圧縮ゴム層用ゴム組成物と異なるゴム組成物である場合であっても、圧縮ゴム層用ゴム組成物の好ましい態様から選択されたゴム組成物であるのが好ましい。
接着ゴム層を形成するゴム組成物(接着ゴム層用ゴム組成物)は、圧縮ゴム層用ゴム組成物よりも接着機能を増強した組成物であれば特に限定されない。層間の接着性を向上できる点から、接着ゴム層用ゴム組成物は、圧縮ゴム層用ゴム組成物の組成に粘着付与剤(g)を追加し、組成比を調整したゴム組成物であるのが好ましい。
芯体としては、特に限定されないが、通常、ベルト幅方向に所定の間隔で配列した心線(撚りコード)を使用できる。心線は、ベルトの長さ方向に延びて配設され、ベルトの長さ方向に平行に所定のピッチで並列的に延びて配設されていてもよいが、生産性の点から、通常、ベルト長さ方向に略平行に、所定のピッチで並列的に延びて螺旋状に配設されている。螺旋状に配設する場合、ベルト長さ方向に対する心線の角度は、例えば5°以下であってもよく、ベルト走行性の点から、0°に近いほど好ましい。また、隣接する芯体の中心間の距離であるピッチまたは間隔(特に、心線のスピンニングピッチ)は、1.5~2.5mmの範囲に設定されることが好ましく、1.8~2.2mmの範囲に設定されることがより好ましい。
本発明の摩擦伝動ベルトは、未架橋ゴム成分を含む前記補強布用ゴム組成物で布帛の少なくとも一方の面をフリクション処理して補強布前駆体を製造するフリクション工程を経て得られる。すなわち、前記フリクション工程において、特定のゴム組成物を用いてゴム組成物のムーニースコーチ最低粘度およびゴム硬度Hsを調整する以外は慣用の方法で摩擦伝動ベルトを製造する。なお、本発明では、補強布の作製方法として、フリクションを用いるため、ソーキングや表面コーティングなどの方法とは異なり、溶剤を使用して乾燥する工程が不要であり、環境への負荷が小さい。また、シート状ゴム組成物を積層する方法では、シートの厚みを薄くするのが困難である上に、繊維間にゴム組成物を十分に侵入させるのが困難であり、接着力や耐摩耗性を向上させるのが困難である。これに対して、フリクションでは、効率良く繊維間にゴム組成物を浸透させることができるため、ゴム組成物の使用量を抑制できる上に、接着力や耐摩耗性も向上できる。
クロロプレンゴム:デンカ(株)製「PM-40」
天然ゴム:SVR20(標準ベトナムゴム)
SBR:日本ゼオン(株)製「Nipol1502」
酸化マグネシウム:協和化学(株)製「キョーワマグ150」
酸化亜鉛:堺化学工業(株)製「酸化亜鉛2種」
可塑剤A(ナフテン系オイル):日本サン石油(株)製「SUNTHENE410」
可塑剤B(芳香族系オイル):出光興産(株)製「ダイアナプロセスオイルAH-16」
粘着付与剤A:天満サブ化工(株)製「黒サブ21」
粘着付与剤B:神戸油化学工業(株)製「クマロンインデンオイル」
粘着付与剤C:エクソンモービル社製「エスコレッツ1102」
カーボンブラックSRF:東海カーボン(株)製「シーストS」、平均一次粒子径66nm
カーボンブラックHAF:東海カーボン(株)製「シースト3」、平均一次粒子径28nm
カーボンブラックGPF:日鉄カーボン(株)製「HTC#G」
炭酸カルシウム:丸尾カルシウム(株)製「スーパー1500」
クレイ:山陽クレー工業(株)製「カタルポ」
老化防止剤ODPA:大内新興化学工業(株)製「ノクラックAD-F」
ステアリン酸:日油(株)製「ステアリン酸つばき」
接着性改善剤A:サイテックインダストリーズ社製「サイレッツ964RPC」、ヘキサメトキシメチルメラミン(65質量%)と非晶質シリカ(35質量%)の混合物
接着性改善剤B(フェノール樹脂):住友ベークライト(株)製「スミライトレジンPR51732」
共架橋剤MPBM:大内新興化学工業(株)製「バルノックPM」
架橋促進剤MBTS:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーDM-P」
硫黄:美源化学社製「MIDAS」
1100dtexのPET繊維束(フィラメント数360)を3本合わせて撚り係数3.0で下撚りした下撚り糸を5本合わせ、撚り係数3.0で上撚りした総繊度16500dtexの諸撚りコードに接着処理を施した処理コード(直径1.55mm)。
表1に示す組成を有するゴム組成物(伸張ゴム層または圧縮ゴム層用組成物、接着ゴム層用組成物)をバンバリーミキサーでゴム練りし、この練りゴムをカレンダーロールに通して所定厚みの未架橋圧延ゴムシート(伸張ゴム層用シート、圧縮ゴム層用シート、接着ゴム層用シート)を作製した。
補強布用布帛A:綿の織布(平織り、繊度は20番手の経糸と20番手の緯糸とで構成、経糸および緯糸の糸密度75本/50mm、目付け280g/m2)
補強布用布帛B:綿とPETとの混紡糸(綿とPETとの質量比は、綿/PET=35/65)の織布(平織り、繊度は20番手の経糸と20番手の緯糸とで構成、経糸および緯糸の糸密度75本/50mm、目付け280g/m2)。
[フリクション用ゴム組成物の調製]
表2に示す組成を有するゴム組成物をバンバリーミキサーでゴム練りし、フリクション用ゴム組成物(塊状未架橋ゴム組成物)を調製した。
フリクション用ゴム組成物を用いて、JIS K 6300-1(2013)のムーニースコーチ試験に準拠して、ムーニースコーチ最低粘度を測定した。ロータはL形を用い、試験温度は125℃とした。なお、試験片(前記フリクション用ゴム組成物)とダイとが接する面の間に、厚さ約0.04mmのポリエステルフィルム(東レ(株)製「ルミラー」)を配置した。ダイを閉じた後1分間予熱し、その後ロータを回転し、ムーニー粘度の推移を記録した。記録したムーニー粘度は、概ね、図2に示すような挙動を示し、ムーニー粘度が最低となった時の値をムーニースコーチ最低粘度(Vm)として採用した。また、ムーニー粘度が最低値を示した後に5ポイント上昇するまでの時間(試験開始からの時間)をスコーチタイム(t5)として記録した。
フリクション用ゴム組成物をカレンダーロールに通して所定厚みの未架橋圧延ゴムシートを調製した後、得られた未架橋圧延ゴムシートを温度153℃、2MPa、時間20分でプレス加熱し、架橋ゴムシート(100mm×100mm×2mm厚み)を作製した。架橋ゴムシートを3枚重ね合わせた積層物を試料とし、JIS K 6253(2012)(加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム-硬さの求め方-)に規定されているスプリング式デュロメータ硬さ試験に準拠して、タイプAデュロメータを用いて架橋ゴムシートのゴム硬度Hs(タイプA)を測定した。
前記ゴム硬度測定のために調製された架橋ゴムシート中のカーボンブラックの一次粒子径を測定し、一次粒子径が40nm以上のカーボンブラックの一次粒子の数と、一次粒子径が40nm未満のカーボンブラックの一次粒子の数との比を求めた。カーボンブラックの一次粒子径は、架橋ゴムシートから100nmの厚さの測定サンプルを採取し、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JEM-2100」)を用いて100,000倍に拡大し、視野中に含まれる全てのカーボンブラックの一次粒子について、投影面積と等しい面積を有する円の直径(面積円相当径)として測定した。
3本のロール(トップロール、センターロール、ボトムロール)が縦に配列されたカレンダーロールを用い、フリクション用ゴム組成物をトップロールとセンターロールとのロール間を通過させて圧延したシート状ゴム組成物を、そのまま連続的に、回転速度の異なるセンターロールとボトムロールとのロールの間に、補強布用布帛と同時に通過させ、前記布帛の繊維間にまで前記ゴム組成物を擦り込んで補強布前駆体を得た。回転速度は、トップロールが15rpm、センターロールが20rpm、ボトムロールが10rpmであり、センターロールとボトムロールとの間のクリアランスは1mmであった。なお、補強布用布帛としては、実施例8のみ補強布用布帛Bを使用し、他の実施例および比較例は補強布用布帛Aを使用した。
フリクション処理を行った2枚の補強布前駆体(ゴム付き布帛)を経糸の方向を一致させて重ね合わせ、温度153℃、2MPa、時間20分でプレス加熱した。加熱後、経糸方向に長さ150mm、緯糸方向に幅25mmの矩形に裁断し、剥離力測定用の試料とした。試料の長さ方向の片側の端部から2枚の布帛を分離して掴み部を作製し、引張試験機[(株)島津製作所製「AGS-J10kN」]で両掴み部を引っ張ることにより剥離力(2枚の布帛を剥離するのに要する引張力)を測定した。剥離力は波状曲線を示すが、JIS K 6274(2018)のE法に従ってその平均値を求めた。すなわち、試験開始時の初期上昇曲線を無視して、波状曲線の全てのピークの中から最大値および最小値を読み取り、その平均値を求めた。
フリクショニングによる補強布前駆体の作製において、作業性を以下の基準で評価した。
×…フリクション用ゴム組成物が布帛に付着していない箇所が発生し、円滑にフリクション処理できない。
フリクション用ゴム組成物の原料費について、比較例1の原料費を100とした相対値で評価した。
布帛に対する1m2当たりのフリクション用ゴム組成物の質量をフリクションゴム付着量(g/m2)として下記式に基づいて算出し、補強布前駆体中におけるフリクション用ゴム組成物の質量割合をフリクションゴム付着率(質量%)として下記式に基づいて算出した。
円筒状ドラムの外周面に、圧縮ゴム層用シート、第1の接着ゴム層用シート、心線、第2の接着ゴム層用シートおよび伸張層用シートを、順次積層して貼着し、未架橋ゴム層と心線とが積層した筒状の未架橋スリーブを形成した。得られた未架橋スリーブを、円筒状ドラムの外周に配置された状態で、周方向に切断し、環状の未架橋ゴムベルトを形成した。
以下の条件でラップドVベルトを走行させ、走行前後のラップドVベルトの質量の変化から摩耗率を算出して、耐摩耗性を評価した。直径140mmの駆動(Dr.)プーリと、同じく直径140mmの従動(Dn.)プーリとからなる2軸走行試験機にラップドVベルトを掛架し、軸荷重を1160N、駆動プーリの回転数を1200rpm、従動プーリの負荷を49.3N・mとし、25℃の雰囲気温度にてベルトを10分間走行させた。走行前後のベルトの質量を測定し、質量変化率(摩耗率)を評価した。
2…伸張層
3…芯体
4…圧縮層
5…外被布
Claims (11)
- 摩擦伝動面の少なくとも一部が補強布で被覆された摩擦伝動ベルトであって、
前記補強布が、ゴム成分を含むゴム組成物と、布帛とを含み、
前記ゴム組成物が、未架橋物において、125℃におけるムーニースコーチ最低粘度が21以下であり、かつ架橋物において、ゴム硬度Hsが55以上である摩擦伝動ベルト。 - 前記ゴム組成物がカーボンブラックを含み、前記カーボンブラックの割合が、前記ゴム成分100質量部に対して45~55質量部である請求項1記載の摩擦伝動ベルト。
- 前記ゴム組成物が共架橋剤を含み、前記共架橋剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して0.5~2.5質量部である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
- 前記ゴム組成物が接着性改善剤を含み、前記接着性改善剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して0.5~4質量部である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
- 前記ゴム組成物が非補強性充填剤を含み、前記非補強性充填剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して10~45質量部である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
- 前記ゴム組成物が粘着付与剤を含み、前記粘着付与剤の割合が、前記ゴム成分100質量部に対して5~30質量部である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
- 前記補強布の両面が前記ゴム組成物でフリクション処理されている請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
- 前記補強布中の前記ゴム組成物の割合が30~50質量%である請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
- 金属粒子を実質的に含まない請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
- 前記補強布が外皮布を形成するラップドVベルトである請求項1または2記載の摩擦伝動ベルト。
- 未架橋ゴム成分を含むゴム組成物で布帛の少なくとも一方の面をフリクション処理して補強布前駆体を製造するフリクション工程を含む請求項1または2記載の摩擦伝動ベルトの製造方法。
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- 2023-09-15 JP JP2023149990A patent/JP7735365B2/ja active Active
Patent Citations (2)
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