JP7733265B1 - ベルトの取付方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】補機駆動ユニット10に、周長方向に伸張可能なVリブドベルト5を巻き掛ける際に、クランクプーリ1とエアコンコンプレッサープーリ2との間のVリブドベルト5の走行線L上に配置された補助治具8の開口部81から周状部82の空間83にVリブドベルト5を通す手順と、取付治具7をクランクプーリ1に取り付ける手順と、Vリブドベルト5を、巻掛部72に沿わせ、クランクプーリ1の外周と押え部71との間に通して、クランクプーリ1に仮掛けする手順と、エアコンコンプレッサープーリ2、オルタネータプーリ3及びウォータポンププーリ4にVリブドベルト5が巻き掛けられ、クランクプーリ1にVリブドベルト5が仮掛けされた状態で、クランクプーリ1を回転させる手順とを含んだ、ベルトの取付方法とする。
【選択図】図10
Description
開口部及び周状部を有し、前記周状部の内周側の空間が、前記第1プーリと前記第2プーリとの間の前記ベルトの走行線上に配置された補助治具の、前記開口部から、前記周状部の内周側の空間に、前記ベルトを通す手順と、
前記第1プーリの外周に対向するように配置された押え部、及び、前記ベルトの張力によって前記第1プーリに押圧される巻掛部を備えた取付治具を、前記第1プーリに取り付ける手順と、
前記ベルトを、前記巻掛部に沿わせ、且つ、前記第1プーリの外周と前記押え部との間に通し、前記ベルトの内周面が前記第1プーリの側面に対向した状態で前記第1プーリに仮掛けする手順と、
前記第2プーリ、前記第3プーリ及び前記第4プーリに前記ベルトが巻き掛けられ、且つ、前記第1プーリに前記ベルトが仮掛けされた状態で、
前記第1プーリを回転させる手順とを含んでいる。
また、補助治具の周状部の内周側の空間の位置が、走行線上のベルトの外周面よりも外側の位置にあると、第1プーリの外周にベルトを巻き掛ける際に、ベルトの内周面が第1プーリの側面側に向かずに、ベルトの側面が第1プーリの側面側に向いてしまう。その結果、第1プーリを回転させると、ベルトは第2プーリの手前側へのリブずれによりベルトの乗り上げが生じ、ベルトが第2プーリから離脱する場合がある。
一方、補助治具の周状部の内周側の空間の位置が、走行線上のベルトの内周面よりも内側の位置にあると、第1プーリの外周にベルトを巻き掛ける際に、ベルトが過度に捩れてしまい、ベルトの内周面が第1プーリの側面に対向しなくなってしまう。その結果、第1プーリを回転させると、ベルトは第2プーリの奥側へのリブずれによりベルトの乗り上げが生じ、ベルトが第2プーリから離脱する場合がある。
そのため、補助治具は、周状部の内周側の空間の位置を、第1プーリと第2プーリとの間のベルトの走行線上に配置することにより、補助治具の周状部の内周側の空間にベルトを通すと、ベルトが走行線上に保持されることから、第1プーリの外周にベルトを巻き掛ける際に、ベルトが適度に捩れて、ベルトの内周面が第1プーリの側面に対向する。その結果、第1プーリを回転させると、ベルトは第2プーリにおいてリブずれが生じず、ベルトが第2プーリから離脱するのを防止することができる。
なお、第2プーリの奥側とは、第1プーリの中心にクランク軸が挿入される側、即ち、図1のレイアウトが示された紙面より奥側である。また、第2プーリの手前側とは、第1プーリの中心に回転工具が取り付けられる側、即ち、図1のレイアウトが示された紙面より手前側である。
前記第1プーリを回転させる手順において、前記第1プーリを回転させる方向は、前記第4プーリから前記第2プーリに向かう方向であってもよい。
そこで、回転プレートの係合部を、第1プーリの側面に係合させた後、回転工具を被篏合部に篏合し、回転工具を、取付ボルトを緩める方向に回転させることにより、第1プーリがレイアウトから外れてしまうこと無く、第1プーリを取付ボルトを緩める方向に回転させることができる。
本実施形態では、自動車エンジンの4軸の補機駆動ユニット10にVリブドベルト5を巻き掛ける、ベルトの取付方法として説明する。
なお、本実施形態では、クランクプーリ1、エアコンコンプレッサープーリ2、オルタネータプーリ3、ウォータポンププーリ4のそれぞれの軸間距離は変更不能に固定されている。また、Vリブドベルト5に対して張力を付与する所謂張力付与手段であるオートテンショナは搭載していない。
クランクプーリ1は、外周に、Vリブドベルト5の内周面に形成されたリブ51と嵌合可能なプーリ溝11が形成されている。また、クランクプーリ1の中心部に形成されたボス部12には、エンジン等のクランク軸が挿入されている。クランクプーリ1は、ボス部12に取付ボルトを締結することにより、回転可能に補機駆動ユニット10に取り付けられている。
これにより、クランクプーリ1の側面の長孔13・14に、後述する回転プレート9の係合部91・92が係合される。なお、詳細な説明は後述する。
エアコンコンプレッサープーリ2は、外周に、Vリブドベルト5の内周面に形成されたリブ51と嵌合可能なプーリ溝21が形成されている。また、エアコンコンプレッサープーリ2の中心部に形成されたボス部22には、エアコンコンプレッサーに連動するシャフトが挿入されている。エアコンコンプレッサープーリ2は、ボス部22に取付ボルトを締結することにより、回転可能に補機駆動ユニット10に取り付けられている。
オルタネータプーリ3は、外周に、Vリブドベルト5の内周面に形成されるリブ51と嵌合可能なプーリ溝31が形成されている。また、オルタネータプーリ3の中心部に形成されたボス部32には、オルタネータに連動するシャフトが挿入されている。オルタネータプーリ3は、ボス部32に取付ボルトを締結することにより、回転可能に補機駆動ユニット10に取り付けられている。
ウォータポンププーリ4は、Vリブドベルト5の外周面が接触する背面プーリである。即ち、Vリブドベルト5の外周面が内周側になるように屈曲した状態、即ち、逆曲げの状態で、Vリブドベルト5の外周面とウォータポンププーリ4の外周とが接触する。
なお、ウォータポンププーリ4の外周には、プーリ溝やフランジは形成されておらず、ウォータポンププーリ4の外周はフラットな形状をしている。
また、ウォータポンププーリ4の中心部に形成されたボス部42には、ウォータポンプに連動するシャフトが挿入されている。ウォータポンププーリ4は、ボス部42に取付ボルトを締結することにより、回転可能に補機駆動ユニット10に取り付けられている。
背面プーリを使用することにより、当該背面プーリに隣接するプーリに巻き掛けられるVリブドベルト5の巻き掛け角度を大きくして、動力伝動効率を高めることができる。即ち、スリップ等を防止することができる。なお、本実施形態では、当該背面プーリに隣接するプーリは、クランクプーリ1、オルタネータプーリ3である。
Vリブドベルト5は、その周長方向において若干伸張可能な所謂低モジュラスベルトである。低モジュラスベルトは、心線にポリアミド繊維を用いることで、弾性率を比較的低くしたものであり、高弾性率のベルトである所謂高モジュラスベルトと比較して急激な張力低下が抑制される。
Vリブドベルト5の内周面には、クランクプーリ1等のプーリ溝11などと篏合可能なリブ51が形成されている。なお、Vリブドベルト5の外周面はフラットな形状をしている。
本実施形態のベルトの取付方法で使用する取付治具7は、図3及び図4に示すように、クランクプーリ1の外周に対向するように配置される押え部71、及び、Vリブドベルト5をクランクプーリ1に巻き掛ける際、即ち仮掛けの際、Vリブドベルト5の張力によってクランクプーリ1に押圧される巻掛部72を備えている。
また、巻掛部72の外側には、凸部73に対応した凹部74が形成されている。
補助治具8は、本実施形態では、図5に示すように、開口部81及び周状部82を有するひょうたん形状をしたカラビナである。
このように、補助治具8の周状部82の内周が曲線形状をしていることから、Vリブドベルト5の補機駆動ユニット10への巻き掛け時に、補助治具8がVリブドベルト5の捩れを規制する際にVリブドベルト5に部分的に過度な力が加わらないようにすることができる。
なお、補助治具8は、Vリブドベルト5の補機駆動ユニット10への取付作業完了後に取り外される。
回転プレート9は、図6に示すように、角は面取りした長方形状のプレート94と、プレート94の表面の中央部に固定された被篏合部である六角ナット93と、プレート94の裏面の両端に取り付けられた係合部91・92とを備えている。
係合部91(92)は、プレート94の両端に形成された孔95(96)に圧入される支持部911(921)、及び、支持部911(921)の先端に設けられた、支持部911(921)の外径より大きい係止部912(922)を有している。
この回転プレート9の係合部91・92が、クランクプーリ1の側面の長孔13・14に係合される。
次に、図7~図13を参照しつつ、補機駆動ユニット10にVリブドベルト5を巻き掛ける、ベルトの取付方法を説明する。
図13に示すように、予め、補助治具8を、周状部82の内周側の空間83が、クランクプーリ1とエアコンコンプレッサープーリ2との間のVリブドベルト5の走行線L上に配置されるように、螺子等により補機駆動ユニット10に取り付けておく。
次に、Vリブドベルト5を、エアコンコンプレッサープーリ2及びオルタネータプーリ3に巻き掛ける。そして、図7に示すように、巻き掛けたVリブドベルト5が浮き上がらないように手で押さえながら、補助治具8の開口部81から、周状部82の内周側の空間83に、Vリブドベルト5の背面が手前側を向くように、Vリブドベルト5を通す。なお、Vリブドベルト5の背面は、いわゆるVリブドベルト5の外周面のことである。
ここで、補助治具8は、周状部82の内周側の空間83の位置が、クランクプーリ1とエアコンコンプレッサープーリ2との間のVリブドベルト5の走行線L上に配置されていることから、補助治具8の周状部82の内周側の空間83にVリブドベルト5を通すと、Vリブドベルト5は、外周面が手前側を向くように、適度に捩れた状態で走行線L上に保持される。
次に、図8に示すように、取付治具7の凸部73を、クランクプーリ1の側面のフランジ部15に形成された窪み16に嵌め込むことにより、取付治具7をクランクプーリ1に取り付ける。
この際、押え部71は、クランクプーリ1の外周に対向するように配置され、押え部71の内面とクランクプーリ1の外周との間に、Vリブドベルト5の厚みより略同じ或いは若干大きい隙間ができる。
また、巻掛部72は、クランクプーリ1の側面のフランジ部15の、Vリブドベルト5が仮掛けされる際に掛けられる部分である淵を覆う。
次に、図9に示すように、Vリブドベルト5を、取付治具7の巻掛部72の凹部74に沿わせて、クランクプーリ1の外周と押え部71との間に通し、Vリブドベルト5の内周面がクランクプーリ1の側面に対向した状態でクランクプーリ1に仮掛けする。その際、Vリブドベルト5を、Vリブドベルト5の外周面が内周側になるように屈曲した状態、即ち、逆曲げの状態で、ウォータポンププーリ4にも巻き掛ける。
次に、図10に示すように、回転プレート9の係合部91・92の係止部912・922を、クランクプーリ1の側面に形成された長孔13・14の、係止部912・922の外径と略同じ大きさである中央部に差し込み、回転プレート9を左側方向Aに回すことにより、係合部91・92の係止部912・922を、長孔13・14の、係止部912・922の外径より小さい両端に係止させ、係合部91・92を、クランクプーリ1の側面に係合する。これにより、回転プレート9をクランクプーリ1の側面に取り付ける。
そこで、回転プレート9をクランクプーリ1の側面に取り付けた後に、トルクレンチ99を六角ナット93に篏合し、トルクレンチ99等を、取付ボルトを緩める方向に回転させることにより、クランクプーリ1が補機駆動ユニット10から外れてしまうこと無く、クランクプーリ1を取付ボルトを緩める方向に回転させることができるようにしている。
図10に示すように、エアコンコンプレッサープーリ2、オルタネータプーリ3、及び、ウォータポンププーリ4にVリブドベルト5が巻き掛けられ、クランクプーリ1にVリブドベルト5が仮掛けされた状態で、トルクレンチ99或いはスパナなどを、回転プレート9の六角ナット93に篏合し、トルクレンチ99を、左側方向Aに回転させることにより、クランクプーリ1を左側方向Aに回転させる。
仮に、エアコンコンプレッサープーリ2からウォータポンププーリ4に向かう方向である右側回転にクランクプーリ1を回転させた場合には、クランクプーリ1とウォータポンププーリ4と間のVリブドベルト5が捩れて、背面プーリであるウォータポンププーリ4においてVリブドベルト5が横滑りを起こし、オルタネータプーリ3においてVリブドベルト5のリブずれが生じ、オルタネータプーリ3にVリブドベルト5が乗り上げてしまう場合がある。そこで、クランクプーリ1を左側方向Aに回転させることにより、上記不具合を防止することができる。
仮に、補助治具8の周状部82の内周側の空間83の位置が、走行線L上のVリブドベルト5の外周面よりも外側の位置にあると、クランクプーリ1の外周にVリブドベルト5を巻き掛ける際に、Vリブドベルト5の内周面がクランクプーリ1の側面側に向かずに、Vリブドベルト5の側面がクランクプーリ1の側面側に向いてしまう。その結果、クランクプーリ1を回転させると、Vリブドベルト5はエアコンコンプレッサープーリ2の手前側へのリブずれによりVリブドベルト5の乗り上げが生じ、Vリブドベルト5がエアコンコンプレッサープーリ2から離脱する場合がある。
一方、補助治具8の周状部82の内周側の空間83の位置が、走行線L上のVリブドベルト5の内周面よりも内側の位置にあると、クランクプーリ1の外周にVリブドベルト5を巻き掛ける際に、Vリブドベルト5が過度に捩れてしまい、Vリブドベルト5の内周面がクランクプーリ1の側面に対向しなくなってしまう。その結果、クランクプーリ1を回転させると、Vリブドベルト5はエアコンコンプレッサープーリ2の奥側へのリブずれによりVリブドベルト5の乗り上げが生じ、Vリブドベルト5がエアコンコンプレッサープーリ2から離脱する場合がある。
そのため、補助治具8は、周状部82の内周側の空間83の位置を、クランクプーリ1とエアコンコンプレッサープーリ2との間のVリブドベルト5の走行線L上に配置することにより、補助治具8の周状部82の内周側の空間83にVリブドベルト5を通すと、Vリブドベルト5がクランクプーリ1とエアコンコンプレッサープーリ2との間の走行線L上に保持されることから、クランクプーリ1の外周にVリブドベルト5を巻き掛ける際に、Vリブドベルト5が適度に捩れて、Vリブドベルト5の内周面がクランクプーリ1の側面に対向する。その結果、クランクプーリ1を回転させると、Vリブドベルト5はエアコンコンプレッサープーリ2においてリブずれが生じず、Vリブドベルト5がエアコンコンプレッサープーリ2から離脱するのを防止することができる。
最後に、取付治具7を回収し、補助治具8を補機駆動ユニット10から取り外し、回転プレート9をクランクプーリ1から取り外す。
上記実施形態では、クランクプーリ1、エアコンコンプレッサープーリ2、オルタネータプーリ3、及び、ウォータポンププーリ4の4つのプーリを備えた補機駆動ユニット10に、Vリブドベルト5を巻き掛ける、ベルトの取付方法として説明したが、補機駆動ユニット10のレイアウトとしては、5以上のプーリを備えていてもよい。
2 エアコンコンプレッサープーリ(第2プーリ)
3 オルタネータプーリ(第3プーリ)
4 ウォータポンププーリ(第4プーリ)
5 Vリブドベルト
7 取付治具
71 押え部
72 巻掛部
8 補助治具
81 開口部
82 周状部
83 空間
9 回転プレート
91・92 係合部
93 六角ナット(被篏合部)
10 補機駆動ユニット
L 走行線
Claims (4)
- 第1プーリ、第2プーリ、第3プーリ、及び、第4プーリの順にレイアウトされた少なくとも4つのプーリに、周長方向に伸張可能なベルトを巻き掛ける、ベルトの取付方法であって、
開口部及び周状部を有し、前記周状部の内周側の空間が、前記第1プーリと前記第2プーリとの間の前記ベルトの走行線上に配置された補助治具の、前記開口部から、前記周状部の内周側の空間に、前記ベルトを通す手順と、
前記第1プーリの外周に対向するように配置された押え部、及び、前記ベルトの張力によって前記第1プーリに押圧される巻掛部を備えた取付治具を、前記第1プーリに取り付ける手順と、
前記ベルトを、前記巻掛部に沿わせ、且つ、前記第1プーリの外周と前記押え部との間に通し、前記ベルトの内周面が前記第1プーリの側面に対向した状態で、前記第1プーリに仮掛けする手順と、
前記第2プーリ、前記第3プーリ及び前記第4プーリに前記ベルトが巻き掛けられ、且つ、前記第1プーリに前記ベルトが仮掛けされた状態で、前記第1プーリを回転させる手順と、を含む、ベルトの取付方法。 - 前記補助治具の前記周状部の内周は、前記ベルトと接触する部分が曲線形状をしている、請求項1に記載のベルトの取付方法。
- 前記第4プーリは、前記ベルトの外周面が接触する背面プーリであり、
前記第1プーリを回転させる手順において、前記第1プーリを回転させる方向は、前記第4プーリから前記第2プーリに向かう方向である、請求項1に記載のベルトの取付方法。 - 前記第1プーリを回転させる手順において、
前記第1プーリを回転させる方向が、前記第1プーリを前記レイアウトに取り付けている取付ボルトを緩める方向の場合、係合部及び回転工具を篏合可能な被篏合部を有する回転プレートの、前記係合部を、前記第1プーリの側面に係合した後、前記回転工具を前記被篏合部に篏合し、前記回転工具を、前記取付ボルトを緩める方向に回転させることにより、前記第1プーリを回転させる、請求項1~3の何れか一項に記載のベルトの取付方法。
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