JP7729091B2 - 改質剤及び成形体の製造方法 - Google Patents
改質剤及び成形体の製造方法Info
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Description
[1]本発明の改質剤は、改質対象樹脂がポリオレフィン(但し、ポリエチレンを除く)であり、前記改質対象樹脂の耐衝撃性を向上させることができる改質剤であって、
ポリエチレン(PE2)、ポリアミド及び相容化剤を含み、
前記相容化剤が、前記ポリアミドに対する反応性基を有する変性エラストマーであり、
前記ポリエチレン(PE2)及び前記ポリアミドのISO16620-2によるバイオベース炭素含有率が80%以上であることを要旨とする。
[2]本発明の改質剤では、前記ポリエチレン(PE2)、前記ポリアミド及び前記相容化剤の合計を100質量%とし、前記ポリエチレン(PE2)の質量割合をRPE2質量%、前記ポリアミドの質量割合をRPA質量%、前記相容化剤の質量割合をRCB質量%、とした場合に、
1≦RCB(質量%)≦70且つ0.3≦RPE2/RPA≦3.5とすることができる。
[3]本発明の改質剤では、前記ポリエチレン(PE2)を、高密度ポリエチレンにすることができる。
[4]本発明の改質剤では、前記ポリエチレン(PE2)のMFR(230℃/2.16kg)を、20g/10分以下にすることができる。
[5]本発明の改質剤では、前記ポリアミドを、主鎖中の隣り合ったアミド結合同士に挟まれた炭化水素基の直鎖炭素数が6以上である構造を有するものにできる。
[6]本発明の改質剤では、前記相容化剤を、エチレン及びそれ以外のα-オレフィンに由来する共重合鎖を主骨格とし、前記反応性基が酸変性基であるものにできる。
[7]本発明の改質剤では、前記ポリオレフィンを、ブロックポリプロピレンにすることができる。
[8]本発明の改質剤では、MFR(230℃/2.16kg)を、3~17g/10分にすることができる。
[9]本発明の改質剤では、前記ポリアミド及び前記相容化剤の溶融混練物と、前記ポリエチレン(PE2)と、を溶融混練して得ることができる。
[10]本発明の成形体の製造方法は、改質対象樹脂であるポリオレフィン(但し、ポリエチレンを除く)と、本発明の改質剤とをドライブレンドした原料を成形する成形工程を備えることを要旨とする。
[11]本発明の成形体の製造方法では、前記改質対象樹脂と前記改質剤との合計を100質量%とした場合に、前記改質剤を30~70質量%にすることができる。
本発明の成形体の製造方法によれば、予備混錬工程を経ることなく、少ない工程数によって簡便に、環境負荷低減を実現しながら、優れた耐衝撃性を有するポリエチレン基質の成形体を得ることができる。
尚、本明細書では、「XX~YY」の記載は、「XX以上YY以下」を意味する。
本発明の改質剤は、改質対象樹脂がポリオレフィン(但し、ポリエチレンを除く)ポリオレフィン用改質剤である。本発明の改質剤の配合によって、ポリエチレンを除くポリオレフィンの耐衝撃性を向上させるという改質を実現できる。
また、ポリエチレン(PE2)は、ISO16620-2によるバイオベース炭素含有率が80%以上である。即ち、植物由来ポリエチレン(植物由来PE)である。
更に、ポリアミドは、ISO16620-2によるバイオベース炭素含有率が80%以上である。即ち、植物由来ポリアミド(植物由来PA)である。
ポリエチレンPE2は、ISO16620-2の規格に準じて測定されたバイオベース炭素含有率が80%以上である(本明細書では、当該ポリエチレンを、単に「植物由来PE2」とも記載する)。このバイオベース炭素含有率は、全構成炭素に占める14Cの割合に基づき、植物由来の炭素含有率(バイオベース炭素含有率)を算出した値である。
本発明で用いる植物由来PE2は、バイオベース炭素含有率が80%以上(100%であってもよい)のものであればよく、更に、85%以上の植物由来PE2でもよいし、更には、90%以上の植物由来PE2でもよい。
尚、バイオベース炭素含有率は、ISO16620-2以外にも、ASTM D6866の規格に準じて測定された値を利用できる。通常、これらの規格による値は、実質、同じ値となる。
また、植物由来PE2には、エチレンの単独重合体、及び、エチレンと他のオレフィレンとの共重合体が含まれる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。植物由来PE2が、共重合体である場合、非エチレン由来単位(他のオレフィン由来単位)は、全構成単位数のうち50%以下(更には30%以下、更には10%以下)であることが好ましい。非エチレン由来単位の割合が低い方が、バイオベース炭素含有率を大きくできるからである。即ち、植物由来PE2としては、非エチレン由来単位の割合が少なく(例えば、10%以下)、実質的なエチレン単独重合体が好ましい。
尚、本発明において、ポリエチレンのMFR(230℃/2.16kg)は、ISO1133又はASTM D1238の規格に準じて測定された値とする。これらの規格による値は、通常、実質同じ値となる。
上述したMFR及び密度の両立は、ポリエチレンの直鎖性、分岐量及び分子量等により調節できる。
尚、本発明において、ポリエチレンの密度は、ISO1183又はASTM D792の規格に準じて測定された値とする。これらの規格による値は、通常、実質同じ値となる。
尚、MPXの範囲は限定されないが、例えば、0.1≦MPX(g/10分)≦10とすることができ、更に0.5≦MPX(g/10分)≦5とすることができ、更に1≦MPX(g/10分)≦3とすることができる。
ポリアミドは、ISO16620-2の規格に準じて測定されたバイオベース炭素含有率が80%以上である(本明細書では、当該ポリアミドを、単に「植物由来PA」とも記載する)。このバイオベース炭素含有率は、全構成炭素に占める14Cの割合に基づき、植物由来の炭素含有率(バイオベース炭素含有率)を算出した値である。
本発明で用いる植物由来PAは、バイオベース炭素含有率が80%以上(100%であってもよい)のものであればよく、更に、90%以上の植物由来PAでもよいし、更には、95%以上の植物由来PAでもよい。
尚、バイオベース炭素含有率は、ISO16620-2以外にも、ASTM D6866の規格に準じて測定された値を利用できる。通常、これらの規格による値は、実質、同じ値となる。
植物由来PAを構成する単量体としては、6-アミノカプロン酸、11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε-カプロラクタム、ウンデカンラクタム、ω-ラウリルラクタムなどのラクタムなどが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、高バイオベース炭素含有率という観点からは、植物由来の11-アミノウンデカン酸が多く含まれることが好ましい。
従って、植物由来PAとしては、ポリアミド11(PA11)、ポリアミド1010(PA1010)、ポリアミド1012(PA1012)、ポリアミド610(PA610)、ポリアミド510(PA510)、ポリアミド(PA410)、ポリアミド(PA10T)、ポリアミド11T(PA11T)、ポリアミドMXD10(MXD10)等が挙げられる。これらのポリアミドは、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。更に、2種以上である場合、混合樹脂からなるペレット及びペレット混合物の両方を含む。
尚、本発明において、植物由来PAのMFR(230℃/2.16kg)は、ISO1133又はASTM D1238の規格に準じて測定された値とする。これらの規格による値は、通常、実質同じ値となる。
これらのMFR及び密度の両立は、植物由来PAの直鎖性、分岐量及び分子量等により調節できる。
尚、本発明において、植物由来PAの密度は、ISO1183又はASTM D792の規格に準じて測定された値とする。これらの規格による値は、通常、実質同じ値となる。
相溶化剤は、植物由来PAに対する反応性基を有した変性エラストマーである。更に、相容化剤は、植物由来PE2に対して親和性を有する成分であることが好ましい。この場合、植物由来PE2と植物由来PAとに対する相容化作用を有する成分となる。即ち、植物由来PE2と植物由来PAとの相容化剤であることが好ましい。
また、相容化剤は、本改質剤内において、植物由来PAとその全部が反応されていてもよいが、その一部のみが反応されていてもよい。
反応性基による変性エラストマーの変性量は限定されず、変性エラストマーの1分子中に1以上の反応性基を有すればよく、更に、1以上50以下の反応性基を有することが好ましく、3以上30以下の反応性基を有することがより好ましく、5以上20以下の反応性基を有することが特に好ましい。
具体的には、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ブテニル無水コハク酸等の酸無水物、及びマレイン酸、イタコン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボン酸が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらの化合物のうちでは、酸無水物が好ましく、無水マレイン酸及び無水イタコン酸がより好ましく、無水マレイン酸が特に好ましい。
オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、及び炭素数4~8のα-オレフィン等が挙げられる。このうち炭素数4~8のα-オレフィンとしては、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン等が挙げられる。
より具体的なスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体、及びその水添体が挙げられる。
このうち、スチレン系化合物としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-t-ブチルスチレン等のアルキルスチレン、p-メトキシスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
一方、共役ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、メチルペンタジエン、フェニルブタジエン、3,4-ジメチル-1,3-ヘキサジエン、4,5-ジエチル-1,3-オクタジエン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
尚、本発明において、相容化剤のMFR(230℃/2.16kg)は、ISO1133又はASTM D1238の規格に準じて測定された値とする。これらの規格による値は、通常、実質同じ値となる。
これらのMFR及び密度の両立は、相容化剤の直鎖性、分岐量、分子量及び変性量等により調節できる。
尚、本発明において、相容化剤の密度は、ISO1183又はASTM D792の規格に準じて測定された値とする。これらの規格による値は、通常、実質同じ値となる。
本発明の改質剤を構成する植物由来PE2、植物由来PA及び相容化剤の合計を100質量%とした場合に、植物由来PE2の質量割合をRPE2質量%とし、植物由来PAの質量割合をRPA質量%とし、相容化剤の質量割合をRCB質量%とする。
この場合、相容化剤の質量割合RCB(質量%)は、1~70質量%が好ましく、更に2~60質量%が好ましく、更に2~50質量%が好ましく、更に3~40質量%が好ましく、更に3~35質量%が好ましく、更に4~30質量%が好ましい。
更に、植物由来PAと相容化剤との合計割合RPA+CB(質量%)は、10~90質量%が好ましく、更に15~87質量%が好ましく、更に20~83質量%が好ましく、更に25~80質量%が好ましく、更に30~77質量%が好ましく、更に35~75質量%が好ましい。
また、植物由来PAの質量割合RPA(質量%)は、1~80質量%が好ましく、更に3~75質量%が好ましく、更に5~70質量%が好ましく、更に10~75質量%が好ましく、更に15~70質量%が好ましく、更に20~65質量%が好ましい。
尚、本発明において、相容化剤のMFR(230℃/2.16kg)は、ISO1133又はASTM D1238の規格に準じて測定された値とする。これらの規格による値は、通常、実質同じ値となる。
特に上記(1)及び(2)の相構造を呈する場合には、微分散相(B2)を有する相構造により、優れた耐衝撃特性を得ることができる。また、同様に(3)の共連続構造を有する場合にも優れた耐衝撃特性を得ることができる。
本発明の改質剤はどのように製造してもよいが、植物由来PA及び変性エラストマーの溶融混練物と、植物由来PE2と、を溶融混練して得ることができる。即ち、本発明の改質剤は、植物由来PA及び相容化剤の溶融混練物、並びに、植物由来PE2、を溶融混練する溶融混練工程を備える製造方法により得ることができる。
また、溶融混練工程では、どのような溶融混練装置を用いてもよい。例えば、押出機(一軸スクリュー押出機、二軸混練押出機等)、ニーダー、ミキサー(高速流動式ミキサー、バドルミキサー、リボンミキサー等)等を用いることができる。これらの装置は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。また、2種以上を用いる場合には連続的に運転してもよく、回分的に(バッチ式で)運転してもよい。更に、各原料は一括して混合してもよいし、複数回に分けて添加投入(多段配合)して混合してもよい。
融混練工程における混練温度は特に限定されないが、190~350℃が好ましく、200~300℃がより好ましく、205~260℃が更に好ましい。
そして、上述の過程で供給され得る相容化剤量が少ないと、相容化剤が結合された植物由来PAは小さくなり難く、供給され得る相容化剤量が十分に多いと、相容化剤が結合された植物由来PAは小さくなり易いと考えられる。
本発明の改質剤により改質する改質対象樹脂は、ポリエチレンを除くポリオレフィンである。ポリエチレンは、その原料由来に関係なく全てのポリエチレンを意味する。即ち、化石由来ポリエチレンであってもよく、植物由来ポリエチレンであってもよく、両方の由来を有するポリエチレンであってもよい。
ポリオレフィンを構成するオレフィンは限定されず、エチレン、炭素数3のオレフィン(プロピレン)、炭素数4のオレフィン(1-ブテン等)、炭素数5のオレフィン(3-メチル-1-ブテン、1-ペンテン等)、炭素数6のオレフィン(3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン等)、炭素数8のオレフィン(1-オクテン等)などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
即ち、ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ1-ヘキセン、ポリ4-メチル-1-ペンテン等が挙げられる。これら重合体は1種のみで用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に、2種以上である場合、混合樹脂からなるペレット及びペレット混合物の両方を含む。
また、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、ランダム共重合体であってもよく、ブロックポリプロピレン(ブロック共重合体)であってもよい。これらのうちでは、耐衝撃性に優れるという観点からはブロックポリプロピレンを利用できる。とりわけ、他のオレフィンがエチレンであるプロピレン・エチレンブロック共重合体を利用できる。プロピレン・エチレンブロック共重合体は、エチレンブロックを分散相として有するブロック共重合ポリプロピレンである。即ち、ホモポリプロピレンを連続相として、この連続相内にポリエチレンを含んだ分散相が存在するポリプロピレン樹脂である。このようなエチレンブロックを分散相として有するブロック共重合ポリプロピレンは、例えば、インパクトコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー、ヘテロファジックポリプロピレン、ヘテロファジックブロックポリプロピレン等とも称される。このブロックポリプロピレンは、耐衝撃性に優れるという観点において好ましい。
尚、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、全構成単位数のうちの50%以上がプロピレンに由来する単位である。
尚、本発明において、ポリオレフィンのMFR(230℃/2.16kg)は、ISO1133又はASTM D1238の規格に準じて測定された値とする。これらの規格による値は、通常、実質同じ値となる。また、MFR及び密度の両立は、ポリオレフィンの直鎖性、分岐量及び分子量等により調節できる。
本発明の改質剤は、改質対象樹脂の耐衝撃性を向上させる目的で配合できる他、改質対象樹脂に対して添加材を添加する担体としても利用できる。この場合、耐衝撃性向上(改質)と共に、得られる成形体に添加材の添加を同時に行うことができる。
この場合、本発明の改質剤は、添加対象樹脂が、ポリオレフィン(但し、ポリエチレンを除く)であり、添加対象樹脂に対して添加材を添加するための担体であって、
添加材、ポリエチレン(PE2)、ポリアミド及び相容化剤を含み、
前記相容化剤が、前記ポリアミドに対する反応性基を有する変性エラストマーであり、
前記ポリエチレン(PE2)及び前記ポリアミドのISO16620-2によるバイオベース炭素含有率が80%以上である担体として換言することができる。
また、本発明の改質剤を添加材用担体として利用する場合、植物由来PE2、植物由来PA及び相容化剤の合計を100質量部とした場合に、添加材は、例えば、500質量部以下を配合できる。含まれる添加材量の下限値は限定されないが、例えば、1質量部とすることができる。
本発明の成形体の製造方法は、改質対象樹脂と、前述した本発明の改質剤とをドライブレンドした原料を成形する成形工程を備えることを特徴とする。即ち、本成形体の製造方法は、改質方法であると換言できる。
この改質に際しては、ドライブレンドを活用できる。即ち、改質剤をドライブレンドにより、改質対象樹脂であるポリオレフィン(但し、ポリエチレンを除く)の原料粒(ペレット、粒状物等)と混合した後、混合粒を成形することで改質成形体(例えば、形状賦形体)を得ることができる。一般に、改質の際には、両者を溶融混錬して得られた溶融混錬物をペレット化し、得られた改質ペレットを成形することにより、改質成形体(例えば、形状賦形体)を得るが、本方法では、溶融混錬を要さず、ドライブレンドによって優れた改質効果を得ることができる。即ち、本方法によれば、予備混錬工程を経ることなく、少ない工程数によって簡便に、環境負荷低減を実現しながら、優れた耐衝撃性を有するポリオレフィン基質の成形体を得ることができる。
このうち自動車用品としては、外装部品、内装部品、エンジン部品、電装部品等が挙げられる。具体的には、自動車用の外装部品としては、ルーフレール、フェンダー、フェンダーライナー、ガーニッシュ、バンパー、ドアパネル、ルーフパネル、フードパネル、トランクリッド、フューエルリッド、ドアミラーステー、スポイラー、フードルーバー、ホイールカバー、ホイールキャップ、グリルエプロンカバーフレーム、ランプベゼル、ドアハンドル(プルハンドル)、ドアモール、リアフィニッシャー、ワイパー、エンジンアンダーカバー、フロアーアンダーカバー、ロッカーモール、カウルルーバー、カウル(自動二輪車)等が挙げられる。
コネクター、コイル、センサー、LEDランプ、ソケット、抵抗器、リレーケース、小型スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モータ、小型変速ギヤ、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピュータ関連部品等の電子部品;
発電機、電動機、変圧器、変流器、電圧調整器、整流器、インバーター、継電器、電力用接点、開閉器、遮断機、ナイフスイッチ、他極ロッド、電気部品キャビネット等の電気機器;
VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤ、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・LD部品、CD・DVD部品、照明部品、冷蔵庫部品、洗濯機部品、エアコン部品、タイプライター・ワープロ部品、オフィスコンピューター部品、PC、ゲーム機、タブレット端末、携帯電話、スマートフォン、電話機及び関連部品、ファクシミリ部品、複写機部品、掃除・洗浄機器、モーター部品等の家電・事務製品;
カメラ、時計、顕微鏡、双眼鏡、望遠鏡、メガネ等の光学、精密機器;
食品トレイ、収納ボックス、収納トレイ、アタッシュケース、スーツケース、ヘルメット、水筒、瓶等の収納ケース、洗面用具、筆記用具、文房具、本立て、スキンケア器具、用具、食器、洗濯用具、掃除用具、衣料ハンガー、食品容器、開閉蓋(ガラス瓶等)等の日用品、生活用品;
草刈り機の筐体、カバー、電動工具の筐体、カバー、各種クリップ等の工作・一般機械・部品;
テニスラケットストリング、スキー板・ボード、プロテクタ(野球、サッカー、モータスポーツ)、シューズ、シューズソール(靴底、スポーツシューズ用ソール)、アウトドア・登山用具等のスポーツ用品;
衣装ケース、テーブル、椅子(チェアー)、シューズボックス、台所用具、トイレ用具、入浴用具等の家具関係用品;
内外壁・屋根、断熱材、ドア・扉関連部品、窓材関連部品、床材関連部品、免震・制振部品、雨戸、雨どい、上水・下水関係部品(ライフライン関連)、駐車ガレージ、ガス・電気関係部品(ライフライン関連)、土木関係部品、信号機器、道路標識、パイロン、センターポール、ガードレール(ガードワイヤ)、工事用器材等の住宅、土木関係用品;
マウスピース、医療機器、医薬品容器等の医療関係用品;
靴等の衣料関係用品、
農機具、農耕用具、植木鉢(プランタ)、漁具、養殖関係器具、林業具等の農業・林業・水産業関係用品;などが挙げられる。
[1]各原料成分
(1)植物由来PE2
植物由来PE2として、下記ポリエチレンを用意した。
HDPE(ブラスケム社製、品名「SHC7260」)、密度0.953g/cm3、MFR(230℃/2.16kg)12g/10分、バイオベース炭素含有率94%以上
植物由来PAとして、下記のポリアミドを用意した。
PA11(アルケマ社製、品名「Rilsan BMN O」)、密度1.03g/cm3、MFR(230℃/2.16kg)32g/10分、バイオベース炭素含有率99%以上
相溶化剤として、下記のエチレン・1-ブテン共重合体を用意した。
無水マレイン酸変性EBR(三井化学社製、品名「タフマー MH7020」)、密度0.866g/cm3、MFR(230℃/2.16kg)1.5g/10分
改質対象樹脂として、下記非植物由来PP及び下記植物由来PEを用意した。
非植物由来PP:ブロックポリプロピレン(株式会社プライムポリマー社製、品名「J817U」)、密度0.90g/cm3、MFR(230℃/2.16kg)31g/10分、バイオベース炭素含有率0%
植物由来PE:HDPE(ブラスケム社製、品名「SHA7260」)、密度0.955g/cm3、MFR(230℃/2.16kg)32g/10分、バイオベース炭素含有率94%以上
上記植物由来PAと上記相容化剤とを、6:1又は3:1の配合比(質量基準)でドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社プラスチック工学研究所製、スクリュー径30mm、L/D=42)に投入し、混練温度210℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で溶融混練を行い、ペレタイザーを介して、溶融混練物のペレットを得た。得られた溶融混錬物のMFR(230℃/2.16kg)は、植物由来PA:相容化剤が6:1である溶融混錬物AのMFRは5.9g/10分であり、植物由来PA:相容化剤が3:1である溶融混錬物BのMFRは0.98g/10分であった。
(1)実験例1及び実験例9の改質剤の調製
上記[2]で得られた溶融混合物Aと植物由来PE2とを、7:3の配合比(質量基準)でドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社プラスチック工学研究所製、スクリュー径30mm、L/D=42)に投入し、混練温度210℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、ペレタイザーを介して、実験例1及び実験例9の改質剤(ペレット)を得た。得られた改質剤は、密度0.99g/cm3、MFR(230℃/2.16kg)22.8g/10分であった。
上記[2]で得られた溶融混合物Bと植物由来PE2とを、4:6の配合比(質量基準)でドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社プラスチック工学研究所製、スクリュー径30mm、L/D=42)に投入し、混練温度210℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、ペレタイザーを介して、実験例5及び実験例13の改質剤(ペレット)を得た。得られた改質剤は、密度0.94g/cm3、MFR(230℃/2.16kg)4.9g/10分であった。
(1)実験例2~3の成形体の製造
上記[3]で得られた実験例1の改質剤と、改質対象樹脂である非植物由来PP(ブロックポリプロピレン)とを、1:1の配合比(実験例2)、及び、1:4の配合比(実験例3)、でドライブレンドした後、得られたドライブレンド原料を、射出成形機(100トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形して、実験例2~3の成形体(評価用成形体)を得た。
上記[3]で得られた実験例5の改質剤と、改質対象樹脂である非植物由来PP(ブロックポリプロピレン)とを、1:1の配合比(実験例6)、及び、1:4の配合比(実験例7)、でドライブレンドした後、得られたドライブレンド原料を、射出成形機(100トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形して、実験例6~7の成形体(評価用成形体)を得た。
上記[3]で得られた実験例1及び実験例5の改質剤を射出成形機(100トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形して、実験例1及び実験例5の成形体(評価用成形体)を得た。尚、実験例1及び実験例9の成形体は、同じものである。更に、実験例5及び実験例13の成形体は、同じものである。
上記[1](4)で用意した非植物由来PPを射出成形機(100トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形して、実験例4及び実験例8の成形体(評価用成形体)を成形した。尚、実験例4及び実験例8の成形体は、同じものである。
上記[3]で得られた実験例9の改質剤と、改質対象樹脂である植物由来PEとを、1:1の配合比(実験例10)、及び、1:4の配合比(実験例11)、でドライブレンドした後、得られたドライブレンド原料を、射出成形機(100トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形して、実験例10~11の成形体(評価用成形体)を得た。
上記[3]で得られた実験例13の改質剤と、改質対象樹脂である植物由来PEとを、1:1の配合比(実験例14)、及び、1:4の配合比(実験例15)、でドライブレンドした後、得られたドライブレンド原料を、射出成形機(100トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形して、実験例14~15の成形体(評価用成形体)を得た。
上記[3]で得られた実験例9及び実験例13の改質剤を射出成形機(100トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形して、実験例9及び実験例13の成形体(評価用成形体)を得た。尚、実験例9及び実験例1の成形体は、同じものである。更に、実験例13及び実験例5の成形体は、同じものである。
上記[1](4)で用意した植物由来PEを射出成形機(100トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形して、実験例12及び実験例16の成形体(評価用成形体)を成形した。尚、実験例12及び実験例16の成形体は、同じものである。
(1)密度の測定
密度を、ISO1183に準拠して測定した。
試験温度:23℃
乾燥条件:真空乾燥80℃×8時間以上
MFR(230℃/2.16kg)を、ISO1133に準拠して測定した。
試験装置:メルトインデクサ(株式会社東洋精機製作所製、型式「F-F01」)
試験温度:230℃
試験荷重:2.16kgf
乾燥条件:真空乾燥80℃×8時間以上
上記[4]で得られた実験例1~16の成形体を用い、ISO179に準拠してシャルピー衝撃強度(試験温度23℃)の測定を行った。その結果を表1及び表2に示した。尚、このシャルピー衝撃強度の測定では、ノッチ(タイプA)を有する試験片を用い、温度23℃において、エッジワイズ試験法による衝撃の測定を行った。
また、全ポリオレフィン量は、各実験例に含まれるポリオレフィン(植物由来PE、植物由来PE2、非植物由来PP)の総量を示している。
実験例1及び実験例5の各試験片を用いて相構造を観察した。この相構造は、各試験片を、酸素プラズマエッチング処理(100Wで1分間の酸素プラズマエッチング処理)した後、更に、オスミウムコート処理を施した処理面を、電界放出形走査型電子顕微鏡(FE-SEM)で観察して得た。
表1の実験例3及び実験例7の結果から、非植物由来PP(ブロックポリプロピレン)に対して、4:1の配合比(質量基準)で改質剤を配合した場合には、十分な改質効果を得難いことが分かるものの、実験例2及び実験例6の結果から、非植物由来PP(ブロックポリプロピレン)に対して、1:1の配合比(質量基準)で改質剤を配合した場合には、高い改質効果が得られることが分かる。
また、実験例2及び実験例6の結果から、シャルピー衝撃強度が71kJ/m2である実験例2の全植物由来樹脂量は45質量%である。また、シャルピー衝撃強度が71kJ/m2である実験例6の全植物由来樹脂量は45質量%である。即ち、改質剤のポリアミド割合及びポリエチレン割合がRPA>RPE2である実験例2と、RPA<RPE2である実験例6と、において実質的に同じ耐衝撃性と環境性能が得られていることが分かる。
B;分散相、
B1;連続相(分散相B内の連続相)、
B2;微分散相(分散相B内の分散相)。
Claims (20)
- 改質対象樹脂がポリプロピレンであり、前記改質対象樹脂との合計を100質量%とした場合に30質量%以上の配合により、前記改質対象樹脂の耐衝撃性を向上させることができる改質剤であって、
ポリエチレン(PE2)、ポリアミド及び相容化剤を含み、
前記相容化剤が、前記ポリアミドに対する反応性基を有する変性エラストマーであり、
前記ポリアミドのISO16620-2によるバイオベース炭素含有率が80%以上であり、
前記ポリエチレン(PE2)は、MFR(230°C/2.16kg)が20g/10分以下であり、ISO16620-2によるバイオベース炭素含有率が80%以上の高密度ポリエチレンであり、
前記ポリエチレン(PE 2 )、前記ポリアミド及び前記相容化剤の合計を100質量%とした場合に、前記ポリエチレン(PE 2 )の質量割合R PE2 (質量%)と、前記ポリアミドの質量割合R PA (質量%)とがR PE2 ≧R PA を満たすことを特徴とする改質剤。 - 前記ポリエチレン(PE2)、前記ポリアミド及び前記相容化剤の合計を100質量%とし、前記ポリエチレン(PE2)の質量割合をRPE2質量%、前記ポリアミドの質量割合をRPA質量%、前記相容化剤の質量割合をRCB質量%、とした場合に、
1≦RCB(質量%)≦70且つ0.3≦RPE2/RPA≦3.5である請求項1に記載の改質剤。 - 前記ポリエチレン(PE2)、前記ポリアミド及び前記相容化剤の合計を100質量%とした場合に、前記相容化剤の質量割合RCB(質量%)が、4~30質量%である請求項1又は2に記載の改質剤。
- 前記ポリアミドが、主鎖中の隣り合ったアミド結合同士に挟まれた炭化水素基の直鎖炭素数が6以上である構造を有する請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の改質剤。
- 前記相容化剤が、エチレン及びそれ以外のα-オレフィンに由来する共重合鎖を主骨格とし、前記反応性基が酸変性基である請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の改質剤。
- 前記ポリプロピレンが、ブロックポリプロピレンである請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の改質剤。
- MFR(230℃/2.16kg)が、3~17g/10分である請求項1乃至6のうちのいずれかに記載の改質剤。
- 前記ポリアミド及び前記相容化剤の溶融混練物と、前記ポリエチレン(PE2)と、を溶融混練して得られる請求項1乃至7のうちのいずれかに記載の改質剤。
- 改質対象樹脂がブロックポリプロピレンであり、前記改質対象樹脂との合計を100質量%とした場合に30質量%以上の配合により、前記改質対象樹脂の耐衝撃性を向上させることができる改質剤であって、
ポリエチレン(PE2)、ポリアミド及び相容化剤を含み、
前記相容化剤が、前記ポリアミドに対する反応性基を有する変性エラストマーであり、
前記ポリアミドのISO16620-2によるバイオベース炭素含有率が80%以上であり、
前記ポリエチレン(PE2)は、MFR(230°C/2.16kg)が20g/10分以下であり、ISO16620-2によるバイオベース炭素含有率が80%以上の高密度ポリエチレンであることを特徴とする改質剤。 - 前記ポリエチレン(PE2)、前記ポリアミド及び前記相容化剤の合計を100質量%とし、前記ポリエチレン(PE2)の質量割合をRPE2質量%、前記ポリアミドの質量割合をRPA質量%、前記相容化剤の質量割合をRCB質量%、とした場合に、
1≦RCB(質量%)≦70且つ0.3≦RPE2/RPA≦3.5である請求項9に記載の改質剤。 - 前記ポリエチレン(PE2)、前記ポリアミド及び前記相容化剤の合計を100質量%とした場合に、前記相容化剤の質量割合RCB(質量%)が、4~30質量%である請求項9又は10に記載の改質剤。
- 前記ポリエチレン(PE2)、前記ポリアミド及び前記相容化剤の合計を100質量%とした場合に、前記ポリエチレン(PE2)の質量割合RPE2(質量%)と、前記ポリアミドの質量割合RPA(質量%)とがRPE2≧RPAを満たす請求項9乃至11のうちのいずれかに記載の改質剤。
- 前記ポリアミドが、主鎖中の隣り合ったアミド結合同士に挟まれた炭化水素基の直鎖炭素数が6以上である構造を有する請求項9乃至12のうちのいずれかに記載の改質剤。
- 前記相容化剤が、エチレン及びそれ以外のα-オレフィンに由来する共重合鎖を主骨格とし、前記反応性基が酸変性基である請求項9乃至13のうちのいずれかに記載の改質剤。
- MFR(230℃/2.16kg)が、3~17g/10分である請求項9乃至14のうちのいずれかに記載の改質剤。
- 前記ポリアミド及び前記相容化剤の溶融混練物と、前記ポリエチレン(PE2)と、を溶融混練して得られる請求項9乃至15のうちのいずれかに記載の改質剤。
- 改質対象樹脂であるポリプロピレンと、請求項1乃至8のうちのいずれかに記載の改質剤とをドライブレンドした原料を成形する成形工程を備えることを特徴とする成形体の製造方法。
- 前記改質対象樹脂と前記改質剤との合計を100質量%とした場合に、前記改質剤が30~70質量%である請求項17に記載の成形体の製造方法。
- 改質対象樹脂であるブロックポリプロピレンと、請求項9乃至16のうちのいずれかに記載の改質剤とをドライブレンドした原料を成形する成形工程を備えることを特徴とする成形体の製造方法。
- 前記改質対象樹脂と前記改質剤との合計を100質量%とした場合に、前記改質剤が30~70質量%である請求項19に記載の成形体の製造方法。
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