JP7721110B2 - 固体蓄光材料 - Google Patents
固体蓄光材料Info
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Description
最低励起三重項状態T1の最適化構造において高次一重項励起状態Snと基底状態S0の間の遷移双極子モーメント(μSn-S0)、SnとT1の間のスピン軌道相互作用(SOCSn-T1)、及びSnとT1とのエネルギー差(ESn-T1)の関係において、
Pn=μSn-S0SOCSn-T1/ESn-T1と定義するとき、
密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算した(ΣnPn)2の範囲が4.00×10-7D2以上であり、
密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算したT1とS0のスピン軌道相互作用(SOCT1-S0)の2乗が1×101cm-2以下であり、
密度汎関数法において汎関数B3LYPと基底関数6-31G(d)を用いて最適化した基底状態S0の最適化構造と最低一重項励起状態S1の最適化構造のいずれかにおいて、密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算したS1とS0の間の振動子強度(fS1-S0)が0.2以下である分子からなる、発光材料。
密度汎関数法において汎関数B3LYPと基底関数6-31G(d)を用いて最低励起三重項状態T1の分子構造を最適化し、その最適化構造を用いて密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて式(11)を計算した際の化合物(12)の値に対して100倍以下である請求項1に記載の発光材料。
(式(11)において、QpはT1の最適化された構造におけるp番目の振動モードにおける分子の配置、P(T)はバイブレーション因子、FCはT1とS0の間のフランクコンドン因子であり、HSOは、スピン軌道相互作用に対応するハミルトニアンである。)
[4]前記分子は、第2級芳香族アミン又は第3級芳香族アミンである、[1]から[3]のいずれかに記載の発光材料。
[5]前記分子は、環上の炭素原子が窒素原子に直接結合する芳香環又は複素環を2つ又は3つ有する芳香族アミンであって、前記環上の窒素原子が窒素原子に直接結合する芳香環又は複素環のうち、少なくとも1つはアンテナユニットであり、少なくとも1つはセンターユニットであり、前記センターユニットのT1エネルギーが前記アンテナユニットのT1エネルギーよりも小さい、[1]から[3]のいずれかに記載の発光材料。
[6][1]から[5]のいずれかに記載の発光材料を含み、前記発光材料の濃度が0.001質量%から30質量%である、固体蓄光材料。
[7][6]に記載の固体蓄光材料を含む層を有する、表示媒体。
[8][6]に記載の固体蓄光材料を含み、直径が10μm以下である、粒子。
[9][8]に記載の粒子を含む、インク。
本発明による発光材料は、T1の最適化構造において高次一重項励起状態Snと基底状態S0の間の遷移双極子モーメント(μSn-S0)、SnとT1の間のスピン軌道相互作用(SOCSn-T1)、及びSnとT1とのエネルギー差(ESn-T1)の関係において、Pn=μSn-S0SOCSn-T1/ESn-T1と定義するとき、(ΣnPn)2の範囲が4.00×10-7D2以上であり、かつT1とS0のスピン軌道相互作用(SOCT1-S0)の2乗が1×101cm-2以下であり、基底状態S0の最適化構造と最低一重項励起状態S1の最適化構造のいずれかにおいて、S1とS0の間の振動子強度(fS1-S0)が0.2以下である分子からなることを特徴とする。
この分子は、大きな蓄光の量子収率と輝度を示す蓄光材料およびそれを用いた物品を提供することができる。
密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算した(ΣnPn)2の範囲が4.00×10-7D2以上。
密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算したT1とS0のスピン軌道相互作用(SOCT1-S0)の2乗が1×101cm-2以下。
密度汎関数法において汎関数B3LYPと基底関数6-31G(d)を用いて最適化したS0の最適化構造とS1の最適化構造のいずれかにおいて、密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算したS1とS0の間の振動子強度(fS1-S0)が0.2以下である。
本明細書において、室温は25℃を示す。また、室温状態で測定又は計算した物性値には(RT)を付して示す。
室温りん光型の蓄光材料の場合、ΦDEやτDEは室温のりん光量子収率(ΦP(RT))および室温りん光の寿命(τP(RT))で表現される。
ΦP(RT)τP(RT)は以下の式で表される。
kPは理論文献は1960年代にある。kPは下記式で表される。(H. Gropper, F. Ber. Doerr, Bunsen-Ges. Phys. Chem. 1963, 67, 46.)
kNR(RT)は理論上に比例して以下のように表すことができるという理論文献は1970年代にある。(Metz, F.; Friedrich, S.; Hohlneicher, G. Chem. Phys. Lett. 1972, 16, 353-358.)
これより、SOCT1-S0 2を小さくすることで、kpを大きくすることができる。
高次一重項励起状態Snと基底状態S0の間の遷移双極子モーメント(μSn-S0)、SnとT1の間のスピン軌道相互作用(SOCSn-T1)、及びSnとT1とのエネルギー差(ESn-T1)の関係において、Pn=μSn-S0SOCSn-T1/ESn-T1と定義するとき、密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算した(ΣnPn)2の範囲が4.00×10-7D2以上であり、かつT1とS0のスピン軌道相互作用(SOCT1-S0)の2乗が1×101cm-2以下である。
本発明の分子は、上記した特性を備えることで、室温で高輝度の蓄光性を呈することができるが、以下に分子の具体例について説明する。
アンテナユニットは、分子の立体構造を決定し、分子のねじれの大きさに影響する。センターユニットは、発色団として機能し、発光色等の蓄光の特性に影響する。センターユニットは、典型的には蛍光材料と共通する構造を備える。
この分子において、センターユニットのT1エネルギーはアンテナユニットのT1エネルギーよりも小さいことが好ましい。
芳香族アミンは、環上の炭素原子が窒素原子に直接結合する芳香環又は複素環を有することが好ましく、芳香族アミンは、環上の炭素原子が窒素原子に直接結合する芳香環又は複素環を2つ又は3つ有することが好ましい。これによって、窒素原子を中心としたアンテナユニットとセンターユニットの間にねじれを形成させやすく、三重項励起状態の形成効率を向上させることが可能となる。さらに(SOCT1-S0)2を大きく増加させることなく、効果的に(ΣnPn)2を向上させることができ、長い寿命且つ高い効率の室温りん光が可能となる。
この芳香族アミンにおいて、センターユニットのT1エネルギーはアンテナユニットのT1エネルギーよりも小さいことが好ましい。
芳香族アミンは、下記分子構造を有することが好ましい。下記分子構造において、aは、アンテナユニットを構成する芳香環又は複素環を細線で示したセンターユニットであり、cは、センターユニットを構成する芳香環又は複素環を太線で示したセンターユニットである。なお、下記分子構造において芳香環又は複素環の構造は特に限定されずに概略的に示されている。
(ii)に示す分子構造では、窒素原子に、1つのアンテナユニット(a)と2つのセンターユニット(c)が結合する。2つのセンターユニットは、互いに同一でも異なってもよい。
(iii)に示す分子構造では、1つのn価のセンターユニット(c)に、n個の窒素原子が結合し、n個の窒素原子にそれぞれ2個のアンテナユニット(a)が結合する。nは整数であり、n=1~10が好ましく、n=1~6がより好ましく、n=1~4がさらに好ましい。n個の一対のアンテナユニットは、全て同一であっても、一部又は全部が異なってもよい。また、一対のアンテナユニットは、互いに同一又は異なってもよい。
アンテナユニットにおいて、2環以上の縮合芳香環又は縮合複素環を有する基は、後述する一般式(II)で表される基であることが好ましい。
本発明の分子において、アンテナユニットは、炭素数が12~50、好ましくは炭素数12~40のアリール基、炭素数が12~50、好ましくは炭素数12~40のヘテロアリール基、芳香族に限定されない共役構造を有する基等が挙げられる。好ましくは、アリール基又はヘテロアリール基である。
アンテナユニットにおいて、芳香環又は複素環としては、例えば、ベンゼン環、縮合ベンゼン環、インデン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾシロール環、フルオレン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、シラフルオレン環、これらの誘導体、これらの中から2つ以上の環が縮合した縮合芳香環又は複素環、これらの中から2つ以上の環が単結合によって結合した多環式芳香環又は複素環等が挙げられる。
アンテナユニットは、2個以上の単環式芳香環が単結合によって結合した多環式芳香環、少なくとも1つの芳香環を含む縮合芳香環又は縮合複素環、又はこれらの誘導体を備えることが好ましく、より好ましくは、フルオレン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、シラフルオレン環を備え、さらに好ましくはフルオレン環を備える。
複素環は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子等のヘテロ原子を含むことが好ましい。複素環には、これらのヘテロ原子が1個又は2個以上組み合わされて含まれてもよいが、単一のヘテロ原子を1個又は2個以上含むことが好ましく、1個のヘテロ原子を含むことがより好ましい。複素環の具体例としては、ピロール環、フラン環、チオフェン環、シロール環等が挙げられる。
R1及びR2は、それぞれ独立的に水素原子又は一価の基であってよい。好ましくは、R1及びR2がともに水素原子であるか、又はR1が一価の基を有し、R2が水素原子である。R1及びR2において、一価の基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルキルオキシキ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基等の炭素数6~40のアリールアミノ基等が挙げられる。
R1とR2は芳香環又は複素環を形成してもよい。この場合、R1とR2とは、インデン環構造、インドール環構造、ベンゾフラン環構造、ベンゾチオフェン環構造、ベンゾシロール環構造等の環を形成することが好ましい。これらの環は、置換又は無置換であってよく、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルキルオキシキ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基等の炭素数6~40のアリールアミノ基等が挙げられる。
Lは、単結合又は二価の基である。二価の基としては、炭化水素基が好ましく、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数6~40のシクロアルキレン基、炭素数6~40のアリーレン基、炭素数6~40のヘテロアリーレン基等であってよい。Lは、好ましくは、単結合、炭素数6~40のアリーレン基、炭素数6~40のヘテロアリーレン基である。アリーレン基としては、フェニレン基等が挙げられる。ヘテロアリーレン基としては、フルオレン-2,7-ジイル基、カルバゾール-2,7-ジイル基、ジベンゾフラン-2,7-ジイル基、ジベンゾチオフェン-2,7-ジイル基、シラフルオレン-2,7-ジイル基等が挙げられる。これらのアリール基及びヘテロアリーレン基は、それぞれ置換又は無置換であってよい。
*は、芳香族アミンの窒素原子と結合する位置を表す。
また、これらの官能基は、置換又は無置換であってよい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルキルオキシキ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基等の炭素数6~40のアリールアミノ基等が挙げられる。置換基は、1個又は2個以上であってもよいが、1個が好ましい。置換基は、フルオレン環の7位の結合位置に導入されることが好ましい。
フルオレン環又はその誘導体を含む基において、フルオレン環の9位の水素原子のうち1個又は2個は、置換又は無置換であってよい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。
置換基は、1個又は2個以上であってもよいが、1個が好ましい。置換基は、シラフルオレン環の7位の結合位置に導入されることが好ましい。
シラフルオレン環又はその誘導体を含む基において、シラフルオレン環の9位の水素原子のうち1個又は2個は、置換又は無置換であってよい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。
カルバゾール環又はその誘導体を含む基において、カルバゾール環の9位の水素原子は、置換又は無置換であってよい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。
また、上記したアンテナユニットの化学式において、水素原子の全部は水素原子であってよいが、水素原子の一部又は全部が重水素(デューテリウムD)で置換されていてもよい。
本発明の分子において、センターユニットは、炭素数が12~100、好ましくは炭素数12~80のアリール基、炭素数が12~50、好ましくは炭素数12~40のヘテロアリール基、芳香族に限定されない共役構造を有する基等が挙げられる。好ましくは、アリール基又はヘテロアリール基である。
センターユニットにおいて、芳香環又は複素環としては、例えば、ベンゼン環、縮合ベンゼン環、インデン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾシロール環、フルオレン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、シラフルオレン環、これらの誘導体、これらの中から2つ以上の環が縮合した縮合芳香環又は複素環、これらの中から2つ以上の環が単結合によって結合した多環式芳香環又は複素環等が挙げられる。
アンテナユニットは、2個以上の芳香環を含む縮合芳香環、2個以上の単環式芳香環が単結合によって結合した多環式芳香環、少なくとも1つの芳香環と少なくとも1つの複素環を含む縮合複素環、又はこれらの誘導体を備えることが好ましく、より好ましくは、2個以上の芳香環を含む縮合芳香環を備え、さらに好ましくは縮合ベンゼン環を備える。さらに、アンテナユニットは、これらの環状構造に単環式の芳香環又は複素環、好ましくはフェニル基が導入された基であってもよい。
これらの官能基は、置換又は無置換であってよいが、無置換が好ましい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。置換基は、1個又は2個以上であってもよいが、1個が好ましい。
センターユニットにおいて、フルオレン環又はその誘導体を有する基としては、例えば、フルオレニル基、2-フェニルフルオレニル基、7-フェニルフルオレニル基、2,7-ジフェニルフルオレニル基等が挙げられる。これらの官能基において、フルオレン環の結合位置は2位又は3位で芳香族アミンの窒素原子と結合することが好ましい。また、これらの官能基は、置換又は無置換であってよいが、無置換が好ましい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。置換基は、1個又は2個以上であってもよいが、1個が好ましい。置換基は、フルオレン環の2位又は7位に導入されることが好ましい。
フルオレン環又はその誘導体を含む基において、フルオレン環の9位の水素原子のうち1個又は2個は、置換又は無置換であってよい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。
フラフルオレン環又はその誘導体を含む基において、フラフルオレン環の9位の水素原子のうち1個又は2個は、置換又は無置換であってよい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。
カルバゾール環又はその誘導体を含む基において、カルバゾール環の9位の水素原子は、置換又は無置換であってよい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。
置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。置換基は、1個又は2個以上であってもよいが、1個が好ましい。置換基は、ジベンゾフラン環の2位又は7位に導入されることが好ましい。
二価の縮合芳香環を有する基としては、例えば、ナフチレン基、フェナントレニレン基、ベンゾフェナントレニレン基、トリフェニレニレン基、ベンゾ[e]ピレニレン基、コロネニレン基、ピレニレン基等が挙げられる。
その他の二価の多環式芳香環を有する基としては、例えば、4,4’’-p-テルフェニレン基、4,4’’’-p-クアテルフェニレン基等が挙げられる。
これらの官能基は、置換又は無置換であってよいが、無置換が好ましい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。置換基は、1個又は2個以上であってもよいが、1個が好ましい。
これらの官能基は、置換又は無置換であってよいが、無置換が好ましい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。置換基は、1個又は2個以上であってもよいが、1個が好ましい。
芳香環及び/又は複素環を有する三価の基は、例えば、ナフタレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、コロネン環、トルキセン環、10,15-ジヒドロ-5H-ジインドロ[3,2-a:3’,2’-c]カルバゾール環、10,15-ジヒドロ-5H-ジベンゾシロール[3,2-a:3’,2’-c]シラフルオレン環等、又はこれらの誘導体において、環上の炭素原子のうち3つの炭素原子が芳香族アミンの窒素原子に直接結合する三価の官能基が好ましい。
これらの官能基は、置換又は無置換であってよいが、無置換が好ましい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。置換基は、1個又は2個以上であってもよいが、1個が好ましい。
芳香環を有する四価以上の基は、例えば、コロネン環、ヘキサベンゾベンゼン環等の環状構造を有することが好ましい。
これらの官能基は、置換又は無置換であってよいが、無置換が好ましい。置換基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基等が挙げられる。置換基は、1個又は2個以上であってもよいが、1個が好ましい。
また、上記したセンターユニットの化学式において、水素原子の全部は水素原子であってよいが、水素原子の一部又は全部が重水素(デューテリウムD)で置換されていてもよい。
アンテナユニットとしては、フルオレン環、カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、シラフルオレン環、又はこれらの誘導体を有し、これらの環上の2位の炭素原子が窒素原子に直接結合する基を好ましく用いることができる。
センターユニットとしては、ベンゼン環のみからなる縮合芳香環が好ましく、2環又は3環の縮合芳香環がより好ましく、より具体的には1-ナフチル基、3-フェナントレン基が好ましい。
Rcentreは、センターユニットを表す基であり、上記したセンターユニットから選択することができる。Rcentreの好ましい一例は、1-ナフチル基、又は3-フェナントレン基である。
一般式(III)及び(V)において、X、R1、R2、LとX’、R1’、R2’、L’は、互いに同一であっても異なってもよい。一般式(IV)において、Rは、水素原子又は任意の一価の基であり、任意の一価の基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基が好ましい。一般式(IV)において、Rは、全て同一でもよく、一部又は全てが異なってもよい。
上記した一般式(III)~(V)において、水素原子の全部は水素原子であってよいが、水素原子の一部又は全部が重水素(デューテリウムD)で置換されていてもよい。
例えば、アンテナユニットを有する化合物と、センターユニットを有する化合物とを反応させて合成することができる。より詳しくは、アンテナユニットのハロゲン化物と、センターユニットを有するアミン化合物とを反応させて合成することができる。センターユニットを有するアミン化合物は、1個のセンターユニットを有する第1級アミンであってもよいし、2個のセンターユニットを有する第2級アミンであってもよい。
例えば、本発明の分子として、上記した一般式(I)においてn=1の場合の分子は、下記化学式によって合成することが可能である。
Zは、フッ素原子以外のハロゲン原子を表し、Cl、Br、又はIが好ましい。
本発明による蓄光材料は、上記した発光材料を含むことが好ましい。発光材料は、蓄光材料全量に対し、0.001質量%から30質量%であることが好ましい。この蓄光材料は、固体蓄光材料が好ましく、例えば、固体媒体に発光材料が分散して配合された固体蓄光材料が好ましい。蓄光材料には、発光材料が単独で、又は2種以上を組み合わされて含まれてもよい。
蓄光材料におけるホスト材料としては、正孔輸送能、電子輸送能を有し、かつ発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高いガラス転移温度を有する有機化合物であることが好ましい。
本発明の表示媒体は、上記した本発明の蓄光材料を含む層を有する。本発明の蓄光材料を含む層が形成された表示媒体は、励起光を照射することで発光し、励起光を照射後も室温で高輝度に発光を続ける。そのため、偽造防止等のセキュリティ用途に好ましく用いることができる。また、壁紙等の建材を加飾する用途にも用いることができる。
本発明の蓄光材料を用いたインクは、蓄光材料を媒体に分散させた組成物であることが好ましい。このインクを用いて、基材に加飾を施すことで、蓄光を呈する画像を形成することができる。さらに、本発明の粒子状の蓄光材料は、バイオイメージングの用途に好ましく用いることができる。
本発明は、下記一般式(III)で表される新規化合物を提供することができる。
R1及びR2は、それぞれ独立的に水素原子又は一価の基であってよい。好ましくは、R1及びR2がともに水素原子であるか、又はR1が一価の基を有し、R2が水素原子である。R1及びR2において、一価の基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルキルオキシキ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基等の炭素数6~40のアリールアミノ基等が挙げられる。
R1とR2は芳香環又は複素環を形成してもよい。この場合、R1とR2とは、インデン環構造、インドール環構造、ベンゾフラン環構造、ベンゾチオフェン環構造、ベンゾシロール環構造等の環を形成することが好ましい。これらの環は、置換又は無置換であってよく、置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルキルオキシキ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基等の炭素数6~40のアリールアミノ基等が挙げられる。
Lは、単結合又は二価の基である。二価の基としては、炭化水素基が好ましく、炭素数1~8のアルキレン基、炭素数6~40のシクロアルキレン基、炭素数6~40のアリーレン基、炭素数6~40のヘテロアリーレン基等であってよい。Lは、好ましくは、単結合、炭素数6~40のアリーレン基、炭素数6~40のヘテロアリーレン基である。アリーレン基としては、フェニレン基等が挙げられる。ヘテロアリーレン基としては、フルオレン-2,7-ジイル基、カルバゾール-2,7-ジイル基、ジベンゾフラン-2,7-ジイル基、ジベンゾチオフェン-2,7-ジイル基、シラフルオレン-2,7-ジイル基等が挙げられる。これらのアリール基及びヘテロアリーレン基は、それぞれ置換又は無置換であってよい。
X’、R1’、R2’、L’は、それぞれ上記したX、R1、R2、Lと同様であり、X、R1、R2、LとX’、R1’、R2’、L’は、互いに同一であっても異なってもよい。
Rcentreは、センターユニットを表す基であり、置換もしくは無置換のp-テルフェニル基、置換もしくは無置換のp-クアテルフェニル基、炭素数12~80の縮合ベンゼン環を有する基、又は炭素数12~80の縮合複素環を有する基である。Rcentreは、好ましくは、炭素数12~80の縮合ベンゼン環を有する基であり、より好ましくは、炭素数12~4-の縮合ベンゼン環を有する基であり、さらに好ましくは、1-ナフチル基、又は3-フェナントレン基である。
上記した一般式(III)において、水素原子の全部は水素原子であってよいが、水素原子の一部又は全部が重水素(デューテリウムD)で置換されていてもよい。
本発明の新規化合物は、以下の特性を備えることが好ましい。
本発明の新規化合物は、最低励起三重項状態T1の最適化構造において高次一重項励起状態Snと基底状態S0の間の遷移双極子モーメント(μSn-S0)、SnとT1の間のスピン軌道相互作用(SOCSn-T1)、及びSnとT1とのエネルギー差(ESn-T1)の関係において、Pn=μSn-S0SOCSn-T1/ESn-T1と定義するとき、(ΣnPn)2が4.00×10-7D2以上であることが好ましい。この定義において、本発明の新規化合物は、T1とS0のスピン軌道相互作用(SOCT1-S0)の2乗が1×101cm-2以下であることが好ましい。
本発明の新規化合物は、S1とT1のエネルギー差(ES1-T1)が0.2eV以上であることが好ましい。
本発明の発光材料は、上記した通り、(ΣnPn)2が4.00×10-7D2以上であり、T1とS0のスピン軌道相互作用(SOCT1-S0)の2乗が1×101cm-2以下であり、基底状態S0の最適化構造と最低一重項励起状態S1の最適化構造のいずれかにおいて、S1とS0の間の振動子強度(fS1-S0)が0.2以下であることが好ましい。
さらに、本発明の発光材料は、上記した分子構造を備えることが好ましい。
上記した通り、重水素で非置換の場合において、上記式(11)を計算した際の値が化合物(12)の値に対して100倍以下である化合物は、蓄光効率を改善することができるが、さらにこの化合物が重水素化されていることで、より蓄光効率を改善することができる。
「製造例A」
(実施例1)
下記構造1で示される色素1を以下の方法で合成した。
1H NMR (DMSO-D6, 500 MHz): δ 8.03 (d, 1 H, J = 10 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 10 Hz), 7.92 (d, 1 H, J = 10 Hz), 7.76-7.73 (m, 4 H), 7.59 (t, 1 H, J = 10 Hz), 7.53-7.48 (m, 3 H), 7.42 (t, 3 H, J = 10 Hz), 7.32 (t, 2 H, J = 10 Hz), 7.22 (t, 2 H, J = 10 Hz), 7.14 (s, 2 H), 7.03 (d, 1 H, J = 10 Hz), 3.78 (s, 4 H) ppm; 13C NMR (CDCl3, 125 MHz): δ 148.20, 144.76, 143.11, 141.76, 135.94, 135.48, 131.32, 128.54, 127.20, 126.87, 126.54, 126.51, 126.37, 126.30, 125.88, 124.99, 124.58, 121.38, 120.48, 119.31, 119.06, 37.06 ppm; HRMS (m/z): [M]+ calcd. for C35H25N, 471.1987; found, 471.19884; analysis (calcd., found for C35H25N): C (91.69, 91.82), H (5.34, 5.26), N (2.97, 2.58).
この黄色粉末を150mg、10%パラジウム炭素を150mg、重水30mlを50mlのテフロン(登録商標)容器入りのオートクレーブに入れ、250℃で4~5MPaの条件で12時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却した後、酢酸エチルと水を用いて抽出し、硫酸ナトリウムを用いて有機層を乾燥後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル:エチルアセテート/ヘキサン;3/97vol)を用いて精製し、色素1の粉末を得た(120mg)。1H NMRを用いて重水素化率を確認したところ95.7%であった。
Eu2+とDy3+がドープされたSrAl2O4(根本特殊化学社製、G300-FF)の粉末を試料2として、360nmの励起光を用いての室温大気中でのΦDE t=0.02-1(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ0.8%であった。次に、360nmの定常光レーザー(UV-FN-360,100mW,CNI,China)を励起光に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を光検出器として、360nmの励起光強度を変化させて、試料2からの励起光照射停止後0.02秒から1秒の間に観測される室温での蓄光強度の変化を計測した。
下記構造3で示される2,8-bis(diphenylphosphoryl)dibenzo[b,d]thiophene(PPT)(ルミネッセンステクノロジー社製)を99wt%、下記構造4で示される色素2(東京化成工業社製)を1wt%をガラス瓶に計り取り、窒素雰囲気下で250℃に加熱することでPPT中に色素2を溶解させた。その液体をホットプレート上で250℃に加熱された2枚の石英基板で挟んだ。窒素雰囲気下でエポキシ樹脂を用いてその2枚の石英基板の再度を封止し、その後室温まで急冷することで、2枚の石英基板間に材料が約10μmの厚さで挟まれた試料3を作製した。
試料3の360nmの励起光を用いての室温大気中でのΦDE t=0.02-1(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ0.5%であった。次に、360nmの定常光レーザー(UV-FN-360,100mW,CNI,China)を励起光に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を光検出器として、360nmの励起光強度を変化させて、試料3からの励起光照射停止後0.02秒から1秒の間に観測される室温での蓄光強度の変化を計測した。
下記構造5で示される色素3を以下の方法で合成した。
1H NMR (DMSO-D6, 500 MHz): δ 8.01 (d, 1H, J = 10 Hz), 7.90 (d, 1H, J = 10 Hz), 7.85 (d, 1H, J = 10 Hz), 7.57 (d, 1H, J = 10 Hz), 7.51 (t, 1H, J = 10 Hz), 7.42 (t, 1H, J = 10 Hz), 7.35 (d, 1H, J = 10 Hz), 7.24-7.21 (m, 4H), 6.95-6.91 (m, 6H) ppm; 13C NMR (DMSO-D6, 125 MHz): δ 147.82, 142.73, 134.95, 130.65, 129.34, 129.18, 128.58, 127.28, 126.68, 126.31, 123.47, 121.72, 121.24, 121.11 ppm; HRMS (m/z): [M]+ calcd. for C22H17N, 295.1361; found, 295.13939; analysis (calcd., found for C22H17N): C (89.46, 89.44), H (5.80, 5.80), N (4.74, 4.76).
図5に示すように、実施例1では比較例1、2と比較して、同じ吸光度を有する場合に、励起光強度の増加とともに輝度が大きく向上する。比較例1,2などの蓄光材料では、0.1mW/cm2以上の励起光強度では輝度の向上が飽和していきほとんど輝度の増加を示さない。100mW/cm2程度の励起光強度を用いた場合、実施例1の蓄光輝度は、比較例1、2の1000倍以上の輝度を示す。以上から既存の蓄光材料は暗闇でしかその蓄光を視認できない一方で、本発明に係る高効率の室温りん光型の蓄光材料では、明るい環境下での視認可能な蓄光の輝度が実現されることが理解されよう。
(実施例2)
β-estradiolを99.7wt%、色素1を0.3wt%をガラス瓶に計り取り、220℃に加熱することでβ-estradiol中に色素1を溶解させた。その液体をホットプレート上で220℃に加熱された2枚の石英基板で挟んだ。その後室温まで急冷することで、2枚の石英基板間に材料が約10μmの厚さで挟まれた試料5を作製した。試料5の360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ75%であった。同じ装置を用いて、360nmの励起光下でのΦP(RT)を大気中で計測したところ50%であった。これらデータからΦF(RT)をΦF(RT)=ΦPL(RT)-ΦP(RT)を用いて25%と決定した。次に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を用いて試料5の360nmの励起光下でτP(RT)を計測したところ1.0秒であった。試料5に対して、絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて、360nmの励起光照射中の発光スペクトルおよび励起光照射停止直後のりん光スペクトルを測定したところ図6の上段の通りとなり、りん光スペクトルのピーク波長(λP)は550nmであった。さらに励起光照射中の発光スペクトルの短波長側のスペクトルの立ち上がりのエネルギー(図6の下段の点線)と室温りん光スペクトルの立ち上がりのエネルギー(図6の上段の点線)の差から、ES1-T1は0.63eVと決定された。
ΦP(RT)=ΦISC(RT)τP(RT)kP (I)
τP(RT)=kP/(kP+kNR(RT)+kQ(RT)) (II)
次に、試料5のτPを77Kから400Kまで測定したところ図7の通りとなった。次に図7のデータとkPを用いてkNR+kQの温度依存性をプロットしたところ図8の通りとなった。図8のグラフを2つの指数関数でフィッティングし、高温度域の指数関数フィッティングをkQに由来すると考え、低温域の指数関数フィッティング直線をkNRに由来するものとして、kNR(RT)とkQ(RT)を分離したところ、それぞれ0.24s-1と0.085s-1であった。次に小型蛍光寿命装置(浜松ホトニクス、Quantaurus-Tau)を用いて試料5の室温での蛍光寿命(τF(RT))を計測したところ2.4nsであった。蛍光速度定数(kF)をkF=ΦF(RT)/τF(RT)により決定したところ1.0×108s-1であった。
下記構造8で示される色素4を以下の方法で合成した。
1H NMR (DMSO-D6, 500 MHz): δ 8.39-8.29 (m, 2 H), 7.99-7.70 (m, 8 H), 7.63-7.4
9 (m, 4 H), 7.45-7.32 (m, 5 H), 7.30-7.17 (m, 4 H), 3.88 (s, 4 H) ppm; 13C NMR (DMSO-D6, 125 MHz): δ 147.38, 144.71, 142.63, 140.18, 135.21, 132.82, 131.19, 129.06, 128.67, 128.13, 127.69, 127.22, 127.11, 126.75, 126.32, 125.78, 124.79, 124.43, 124.34, 123.64, 122.91, 121.65, 120.71, 120.03, 119.58, 118.59, 36.47 ppm; HRMS (m/z): [M]+ calcd. for C40H27N, 521.2143; found 521.21202; analysis (calcd., found for C40H27N): C (92.10, 92.13), H (5.22, 5.28), N (2.69, 2.59).
この黄色粉末を150mg、10%パラジウム炭素を100mg、重水30mlを50mlのテフロン(登録商標)容器入りのオートクレーブに入れ、250℃で4~5MPaの条件で12時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却した後、酢酸エチルと水を用いて抽出し、硫酸ナトリウムを用いて有機層を乾燥後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル:エチルアセテート/ヘキサン;3/97vol)を用いて精製し、色素4の粉末を得た(75mg)。1H NMRを用いて重水素化率を確認したところ87.3%であった。
β-estradiolを99.7wt%、下記構造10で示される色素5(東京化成工業社製)を0.3wt%をガラス瓶に計り取り、220℃に加熱することでβ-estradiol中に色素5を溶解させた。その液体をホットプレート上で220℃に加熱された2枚の石英基板で挟んだ。その後室温まで急冷することで、2枚の石英基板間に材料が約10μmの厚さで挟まれた試料7を作製した。試料7の360nmの励起光照射中のΦPLを絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ89%であった。同じ装置を用いて、360nmの励起光下でのΦPを大気中で計測したところ3.7%であった。これらデータからΦF(RT)をΦF(RT)=ΦPL(RT)-ΦP(RT)を用いて85%と決定した。またこの測定の中で励起光照射中の発光スペクトルおよび励起光照射停止直後のりん光スペクトルを測定したところλPは526nmであった。さらに実施例2と同様の手法を用いて、励起光照射中の発光スペクトルの短波長側のスペクトルの立ち上がりのエネルギーと室温りん光スペクトルの立ち上がりのエネルギーの差から、ES1-T1は0.59eVと決定された。次に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を用いて試料7の360nmの励起光下でτPを計測したところ0.77秒であった。
β-estradiolを99.7wt%、下記構造11で示される色素6(アルドリッチ社製)を0.3wt%をガラス瓶に計り取り、220℃に加熱することでβ-estradiol中に色素6を溶解させた。その液体をホットプレート上で220℃に加熱された2枚の石英基板で挟んだ。その後室温まで急冷することで、2枚の石英基板間に材料が約10μmの厚さで挟まれた試料8を作製した。試料8の360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ17%であった。同じ装置を用いて、360nmの励起光下でのΦPを大気中で計測したところ0.91%であった。これらデータからΦF(RT)をΦF(RT)=ΦPL(RT)-ΦP(RT)を用いて16%と決定した。またこの測定の中で励起光照射中の発光スペクトルおよび励起光照射停止直後のりん光スペクトルを測定したところλPは548nmであった。さらに実施例1と同様の手法を用いて、励起光照射中の発光スペクトルの短波長側のスペクトルの立ち上がりのエネルギーと室温りん光スペクトルの立ち上がりのエネルギーの差から、ES1-T1は0.85eVと決定された。次に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を用いて試料8の360nmの励起光下でτP(RT)を計測したところ1.4秒であった。
β-estradiolを99.7wt%、下記構造12で示される色素7(アルドリッチ社製)を0.3wt%をガラス瓶に計り取り、220℃に加熱することでβ-estradiol中に色素7を溶解させた。その液体をホットプレート上で220℃に加熱された2枚の石英基板で挟んだ。その後室温まで急冷することで、2枚の石英基板間に材料が約10μmの厚さで挟まれた試料9を作製した。試料9の360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ14%であった。同じ装置を用いて、360nmの励起光下でのΦP(RT)を大気中で計測したところ4.1%であった。これらデータからΦF(RT)をΦF(RT)=ΦPL(RT)-ΦP(RT)を用いて10%と決定した。またこの測定の中で励起光照射中の発光スペクトルおよび励起光照射停止直後のりん光スペクトルを測定したところλPは548nmであった。励起光照射中の発光スペクトルの短波長側のスペクトルの立ち上がりのエネルギーと室温りん光スペクトルの立ち上がりのエネルギーの差から、ES1-T1は0.85eVと決定された。次に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を用いて試料9の360nmの励起光下でτP(RT)を計測したところ4.1秒であった。
β-estradiolを99.7wt%、色素3を0.3wt%をガラス瓶に計り取り、220℃に加熱することでβ-estradiol中に色素3を溶解させた。その液体をホットプレート上で220℃に加熱された2枚の石英基板で挟んだ。その後室温まで急冷することで、2枚の石英基板間に材料が約10μmの厚さで挟まれた試料10を作製した。試料10の360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ22%であった。同じ装置を用いて、360nmの励起光下でのΦP(RT)を大気中で計測したところ4%であった。これらデータからΦF(RT)をΦF(RT)=ΦPL(RT)-ΦP(RT)を用いて18%と決定した。またこの測定の中で励起光照射中の発光スペクトルおよび励起光照射停止直後のりん光スペクトルを測定したところλPは556nmであった。励起光照射中の発光スペクトルの短波長側のスペクトルの立ち上がりのエネルギーと室温りん光スペクトルの立ち上がりのエネルギーの差から、ES1-T1は0.80eVと決定された。次に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を用いて試料10の360nmの励起光下でτP(RT)を計測したところ0.52秒であった。
下記構造13で示される色素8を以下のように合成した。
決定したΦP(RT)、ΦISC(RT)、τP(RT)を上記式(I)に代入してkpを算出したところ0.10s-1であった。次に、試料11のτPを77Kから400Kまで測定し、kPを用いてkNR+kQの温度依存性のグラフを作製した。このグラフを2つの指数関数の和でフィッティングし、高温度域の指数関数フィッティングをkQに由来すると考え、低温域の指数関数フィッティング直線をkNRに由来するものとして、kNR(RT)とkQ(RT)を分離したところ、それぞれ0.52s-1と0.077s-1であった。次に小型蛍光寿命装置(浜松ホトニクス、Quantaurus-Tau)を用いて試料11のτF(RT)は3.3nsと計測されたkFをkF=ΦF(RT)/τF(RT)により決定したところ5.5×107s-1であった。
下記構造14で示される色素9を以下の手法により合成した。
1H NMR (DMSO-D6, 500 MHz): δ 8.30-8.27 (m, 2 H), 7.94 (d, 1 H, J = 10 Hz), 7.90 (d, 1 H, J = 10 Hz), 7.75 (q, 1 H, J = 10 Hz), 7.60-7.52 (m, 2 H), 7.34-7.29 (m, 5 H), 7.11-7.06 (m, 6 H) ppm; 13C NMR (DMSO-D6, 125 MHz): δ 147.29, 146.10, 131.88, 130.77, 129.90, 129.64, 128.88, 128.51, 127.61, 126.92, 126.65, 126.38, 125.34, 123.97, 123.88, 123.23, 122.44, 116.00 ppm;HRMS (m/z): [M]+ calcd. for C26H19N, 345.1517; found, 345.15272; analysis (calcd., found for C26H19N): C (90 .40, 90.63), H (5.54, 5.48), N (4.05, 3.96).
この白色粉末を80mg、10%パラジウム炭素を100mg、重水30mlを50mlのテフロン(登録商標)容器入りのオートクレーブに入れ、250℃で4~5MPaの条件で12時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却した後、酢酸エチルと水を用いて抽出し、硫酸ナトリウムを用いて有機層を乾燥後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル:エチルアセテート/ヘキサン;3/97vol)を用いて精製し、色素9の粉末を得た(68mg)。1H NMRを用いて重水素化率を確認したところ99.9%であった。
決定したΦP(RT)、ΦISC(RT)、τP(RT)を上記式(I)に代入してkpを算出したところ0.032s-1であった。次に、試料12のτPを77Kから400Kまで測定し、kPを用いてkNR+kQの温度依存性のグラフを作製した。このグラフを2つの指数関数の和でフィッティングし、高温度域の指数関数フィッティングをkQに由来すると考え、低温域の指数関数フィッティング直線をkNRに由来するものとして、kNR(RT)とkQ(RT)を分離したところ、それぞれ0.17s-1と0.10s-1であった。次に小型蛍光寿命装置(浜松ホトニクス、Quantaurus-Tau)を用いて試料12のτF(RT)は9.9nsと計測されたkFをkF=ΦF(RT)/τF(RT)により決定したところ2.0×107s-1であった。
下記構造15で示されるポリメチルメタクリレート(PMMA)を99mg、下記構造16で示される色素10を1mgをクロロホルム中1mlに溶解させ、その溶液を石英基板上に滴下し、スピンコート法により、石英基板上1wt%の色素10がPMMA中に分散された薄膜を試料13として作製した。その薄膜をクライオスタット(オックスフォードインスツルメント社製、Optistat-DNV)に入れ、小型蛍光寿命装置(浜松ホトニクス、Quantaurus-Tau)を用いて試料13の真空下でのτP(RT)を計測したところ3ミリ秒であった。試料13の360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ非常に小さな値であった。色素10のΦISC(RT)を非特許文献(II)及び(III)で100%と報告されているため、ΦP(RT)≒0、ΦISC(RT)、τP(RT)を用いて式(I)および(II)からkNR(RT)とkQ(RT)の和を3.3×102s-1と決定した。この値は非特許文献(II)及び(III)の値と同等であった。非特許文献(II)ではkNR(RT)とkQ(RT)の値は、おおよそそれぞれ2.0×102s-1と1.3×102s-1と決定されている。
非特許文献(III):K. Horie, K. Morishita, I. Mita, Macromolecules 1984, 17, 1746.
下記構造17で表されるbis[2-(diphenylphosphino)phenyl]etheroxid(DPEPO)と下記構造18で示される色素11を94:6 wt%の割合で石英基板上エに共蒸着法により成膜し試料14とした。試料14の360nmの励起光照射中の窒素雰囲気下でのΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ38%であった。次に小型蛍光寿命装置(浜松ホトニクス、Quantaurus-Tau)を用いて真空下での試料14の発光寿命を計測したところ、8.3nsとミリ秒のディケイ成分が観測された。
この短い寿命の成分のディケイと長い成分のディケイを用いて、プロンプト成分の発光量子収率(ΦPF(RT))とディレイ成分の発光収率(ΦDF(RT))はそれぞれ19%と19%であった。また試料14の77Kでの励起光照射停止直後に観測されるりん光スペクトルを計測したところλPは492nmであった。室温での発光スペクトルの短波長側のスペクトルの立ち上がりのエネルギーと77Kでのりん光スペクトルの立ち上がりのエネルギーの差から、ES1-T1は0.05-0.12eVと決定された。kFはτF(RT)=8.3nsをkF=ΦF(RT)/τF(RT)に代入することで2.3×107s-1と決定された。
実施例2と3では比較例4に対してΦISC(RT)が大きい。fS1-S0はkFに比例し、fS1-S0が大きくなると三重項に行く前に蛍光としてエネルギーが放出されてしまいΦISC(RT)が小さくなる。実際比較例4ではfS1-S0が大きく、実際の実験値であるkFも大きくなり、結果的にΦF(RT)大きく、その結果ΦISC(RT)が小さい。一方で実施例2と3ではfS1-S0が小さく、その結果kFも小さくなっており、これによりΦF(RT)が小さくなっていることでΦISC(RT)が大きい。以上からfS1-S0を小さくする分子設計により実施例2と3では大きなΦISC(RT)が得られていることが理解される。
実施例2や3は比較例5や6と同等のτP(RT)を示すのに対してΦP(RT)は大きくなる。実施例2と3そして比較例5と6ともにΦISC(RT)は大きくτP(RT)も数秒程度と同等である。上記式(I)と(II)に基づくと、ΦP(RT)の違いはkPの違いにより説明できる。実施例2や3ではアンテナユニットがある影響でΣnPnが大きくなり、実験値のkPが大きくなり、結果的に式(I)に基づいてΦP(RT)が大きくなる。一方で、比較例5や6では、アンテナユニットがないためΣnPnが小さくなり、実験値のkPが小さくなり、結果的にΦP(RT)が小さくなる。この際実施例2と3および比較例5と6では、SOCT1-S0 2は同等のオーダーであるため、kNR(RT)の実験も同等である。以上からアンテナユニットの導入により、kNR(RT)を増加させずにkPが向上した結果、長いτP(RT)を維持しながら大きなΦP(RT)が得られていることが理解される。
実施例2と3は比較例7から9と同等のτP(RT)を示すが、実施例2と3は比較例7から9に対してアンテナ長が長いためにΦP(RT)が大きくなる。実施例2や3では比較例7から9と同様に大きなΦISC(RT)を示すため、ΦISC(RT)の違いはΦP(RT)の違いにほとんど寄与していない。実施例2や3では比較例7から9よりアンテナユニットがより長い影響でΣnPnが大きくなり、実験値のkPがより大きくなり、式(I)に基づきΦP(RT)がより大きくなっている。この際実施例と比較例では、SOCT1-S0 2は同等のオーダーであるため、kNR(RT)の実験も同等である。
以上からアンテナユニットのアンテナの拡張により、kNR(RT)を増加させずにkPがより向上した結果、長いτP(RT)を維持しながらより大きなΦP(RT)が得られていることが理解される。
実施例2と3と比較例10を比較すると、どちらもΦISC(RT)、ΣnPn、そしてkPは大きいが、比較例10のSOCT1-S0 2は実施例2と3に対して十分大きいためkNR(RT)が大きい。比較例10ではkPに対してkNR(RT)が十分大きくなるため、kP<<<kNR(RT)のためにΦP(RT)が小さくなるだけでなく、τP(RT)もミリ秒程度まで短くなり、蓄光機能が発現しない。以上から、ただfS1-S0を小さくして大きなΦISC(RT)を得て、さらに大きなkPのために大きなΣnPnが得られる分子では、kP>kNR(RT)を得て蓄光性の高効率な室温りん光を得る上で不十分であり、小さなkNR(RT)のためにSOCT1-S0 2が抑制される分子が必要であることが理解されよう。
実施例2と3と比較例11を比較すると、いずれもfS1-S0が小さいためにkFが小さくΦISC(RT)は大きいが、比較例11では蓄光性発光が得られない。比較例11ではES1-T1が0.1eV程度と小さい。この場合T1が形成された後、S1に高速で戻り遅延蛍光としてT1のエネルギーが高速に放射されるため蓄光機能が得られない。一方で実施例2や3ではES1-T1十分大きいために、T1形成後に室温ではエネルギーがS1に戻ることはほとんど生じないため、kP>kNR(RT)且つSOCT1-S0 2が小さいことに由来してkNR(RT)が十分小さくなり、高効率の室温りん光が蓄光機能として放射される。以上から、ES1-T1が小さい分子は、高効率の蓄光放射性分子としては適していないことが理解されよう。
(実施例4)
実施例1の試料1の360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ60%であった。同じ装置を用いてΦP(RT)を大気中で計測したところ30%であった。ΦF(RT)をΦF(RT)=ΦPL(RT)-ΦP(RT)を用いて30%と決定した。次に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を用いて試料1の360nmの波長の励起光照射停止後に大気中で放射されるτP(RT)を計測したところ1.0秒であった。
β-estradiolを99wt%、色素1を1wt%と変更する以外は、実施例1と同様に試料を作製し試料15とした。試料15の360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ63%であった。同じ装置を用いてΦP(RT)を大気中で計測したところ38%であった。ΦF(RT)をΦF(RT)=ΦPL(RT)-ΦP(RT)を用いて25%と決定した。次に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を用いて試料15の360nmの波長の励起光照射停止後に大気中で放射されるτP(RT)を計測したところ0.72秒であった。
β-estradiolを99.9wt%、色素1を0.1wt%と変更する以外は、実施例1と同様に試料を作製し試料16とした。試料16の360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ71%であった。同じ装置を用いてΦP(RT)を大気中で計測したところ46%であった。ΦF(RT)をΦF(RT)=ΦPL(RT)-ΦP(RT)を用いて25%と決定した。次に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を用いて試料16の360nmの波長の励起光照射停止後に大気中で放射されるτP(RT)を計測したところ0.61秒であった。
色素1の粉末(試料17)に360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いてΦP(RT)大気中で計測したところ0%であった。
実施例2および実施例4から6と比較例12を比較すると、本発明に係る分子を固体ホスト中に分散させる濃度は30%以下、より望ましくは10%以下が望ましいことが理解されよう。
(実施例7)
β-estradiolの代わりに下記構造19で示される(S)H8-BINAP(アルドリッチ社製)と変更する以外は、実施例2と同様に試料を作製し試料18とした。
試料18の360nmの励起光照射中のΦPL(RT)を絶対PL量子収率装置(浜松ホトニクス、C9920-02G)を用いて計測したところ50%であった。同じ装置を用いてΦPを大気中で計測したところ19%であった。ΦF(RT)をΦF(RT)=ΦPL(RT)-ΦP(RT)を用いて31%と決定した。次に、時間分解2次元光検出器(浜松ホトニクス、PMA-12)を用いて試料18の360nmの波長の励起光照射停止後に大気中で放射されるτP(RT)を計測したところ0.67秒であった。
実施例2と7を比較すると、本発明に係る分子は、さまざまな固体ホスト中で高効率且つ長寿命の室温りん光を示すことが理解されよう。
(実施例E1:化合物6のデータ)
下記構造で示される化合物11を以下の方法で合成した。評価結果を表5に示す。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz,):δ=8.63 (d, J=10 Hz, 2H), 8.50-8.57 (m, 2H), 8.36 (s, 1H), 8.27 (d, J=10 Hz, 1H), 7.74 (t, J=10 Hz, 4H), 7.58-7.66 (m, 3H), 7.44-7.54 (m, 4H), 7.42 (s, 2H), 7.38 (t, J=7.5 Hz, 2H), 7.29 (t, J=10 Hz, 4H), 3.86 (s, 4H) ; 13C NMR (CDCl3, 126 MHz,): δ=144.81, 143.17, 141.47, 130.08, 129.82, 129.37, 129.07, 127.27, 127.09, 126.84, 126.44, 126.11, 124.98, 124.46, 123.75, 123.63, 123.42, 123.26, 122.90, 121.53, 120.63, 119.43, 36.94;
下記構造で示される化合物8を以下の方法で合成した。評価結果を表5に示す。
1H NMR (DMSO-D6, 500 MHz): δ 9.20 (d, 1H, J = 10 Hz), 8.99-8.80 (m, 8H), 8.71 (d, 1H, J = 10 Hz), 8.11 (s, 1H), 6.70 (s, 2H) ppm. 13C NMR (CDCl3, 125 MHz): δ 151.21, 148.32, 132.87, 131.96, 131.12, 130.58, 129.75, 128.37, 126.46, 124.27, 122.34, 121.14, 120.84 ppm. HRMS-ESI (m/z): [M+H]+ calcd. for C24H14N, 316.1126; found 316.1149.
1H NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 9.08 (d, J = 10 Hz, 1H), 8.93-8.85 (m, 7H), 8.81-8.76 (m, 3H), 7.70 (t, J = 10 Hz, 4H), 7.46 (d, J = 10 Hz, 2H), 7.41 (s, 2H), 7.36-7.32 (m, 4H), 7.24 (t, J = 10 Hz, 2H), 3.75 (s, 4H) ppm; 13C NMR (CDCl3, 125 MHz): 148.80, 144.95, 143.13, 142.84, 141.74, 136.19, 129.70, 128.93, 128.68, 126.98, 126.89, 126.82, 126.70, 126.65, 126.39, 126.33, 126.20, 125.93, 124.99, 124.78, 123.00, 121.90, 120.73, 119.60, 119.36, 37.08 ppm; HRMS (m/z): [M]+calcd. for C50H29N, 643.23000; found 643.23420 (Figure S3); analysis (calcd., found for C50H29N): C (93.28, 93.35), H (4.54, 4.60), N (2.18, 2.37).
下記構造で示される化合物9は、次の文献を参照して合成した。Indranil Bhattacharjee, Shuzo Hirata, Highly Efficient Persistent Room‐Temperature Phosphorescence from Heavy Atom‐Free Molecules Triggered by Hidden Long Phosphorescent Antenna, Advanced Materials, 2020, 32, 2001348。評価結果を表5に示す。
下記構造で示される化合物10を以下の方法で合成した。評価結果を表5に示す。
HRMS-ESI (m/z): [M]+ calcd. for C24D13N, 328.18; found, 327.13.
1H NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 9.08 (d, 0.02H, J = 10 Hz), 8.93-8.85 (m, 0.14H), 8.81-8.76 (m, 0.05H), 7.70 (t, 4H, J = 10 Hz), 7.46 (d, 2H, J = 10 Hz), 7.41 (s, 2H), 7.36-7.32 (m, 4H), 7.24 (t, 2H, J = 10 Hz), 3.75 (s, 4H) PPM. 13C NMR (CDCl3,125 MHz): 148.34, 144.42, 142.73, 142.28, 141.18, 136.19, 129.70, 128.93, 127.99, 126.54, 126.13, 126.24, 126.70, 126.65, 126.39, 126.33, 126.20, 125.93, 124.99, 124.78, 123.00, 121.90, 120.73, 119.60, 119.36, 37.08 ppm; 1H NMR
分析によりコロネン骨格部位の重水素化率は98%であった。
下記構造1で示される化合物11を以下の方法で合成した。すなわち、上記製造例Aにおいて重水素化されていない状態の化合物を得た。
1H NMR (DMSO-D6, 500 MHz): δ 8.03 (d, 1 H, J = 10 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 10 Hz), 7.92 (d, 1 H, J = 10 Hz), 7.76-7.73 (m, 4 H), 7.59 (t, 1 H, J = 10 Hz), 7.53-7.48 (m, 3 H), 7.42 (t, 3 H, J = 10 Hz), 7.32 (t, 2 H, J = 10 Hz), 7.22 (t, 2 H, J = 10 Hz), 7.14 (s, 2 H), 7.03 (d, 1 H, J = 10 Hz), 3.78 (s, 4 H) ppm; 13C NMR (CDCl3, 125 MHz): δ 148.20, 144.76, 143.11, 141.76, 135.94, 135.48, 131.32, 128.54, 127.20, 126.87, 126.54, 126.51, 126.37, 126.30, 125.88, 124.99, 124.58, 121.38, 120.48, 119.31, 119.06, 37.06 ppm; HRMS (m/z): [M]+ calcd. for C35H25N, 471.1987; found, 471.19884; analysis (calcd., found for C35H25N): C (91.69, 91.82), H (5.34, 5.26), N (2.97, 2.58).
上記して合成された化合物6,8,11、及び色素10を用いて、以下の数値を算出した。基準物質として、以下の構造を有する化合物12を用いた。結果を表6に示す。表中に示すKnr(RT)は上記試験例で測定した数値である。式(11)を用いて計算する方法は、非特許文献IV:S. Hirata, I. Bhattacharjee, J. Phys. Chem. A 2021, 125, 885-894.を参照した。
非特許文献IVに記載の方法で化合物6の式(11)の値を算出したところ0.86×10-4であった。また基準物質である化合物12の式(11)の値である0.47×10-4と比較して1.38倍であった。
非特許文献IVに記載の方法で化合物8の式(11)の値を算出したところ1.2×10-4であった。また基準物質である化合物12の式(11)の値である0.47×10-4と比較して2.55倍であった。
非特許文献IVに記載の方法で化合物11の式(11)の値を算出したところ5.9×10-4であった。また基準物質である化合物12の式(11)の値である0.47×10-4と比較して12.6倍であった。
非特許文献IVに記載の方法で色素10の式(11)の値を算出したところ1.7×10-2であった。また基準物質である化合物12の式(11)の値である0.47×10-4と比較して362倍であった。
以下、上記した化合物6,8,11、色素10について、SOCT1-S0 2の数値を基準物質に対して比較した。
化合物6のSOCT1-S0 2は実施例E1の通り3.68×10-1(cm-2)であった。また基準物質である化合物12のSOCT1-S0 2も同様の手法で計算したところ3.4×10-7(cm-2)であった。このように化合物6のSOCT1-S0 2の値は化合物12と比較して108万倍であった。
化合物8のSOCT1-S0 2は実施例E2の通り4.12×10-1(cm-2)であった。このように化合物8のSOCT1-S0 2の値は化合物12と比較して121万倍であった。
化合物11のSOCT1-S0 2は実施例E3の通り6.29×10-1(cm-2)であった。このように化合物11のSOCT1-S0 2の値は化合物12と比較して185万倍であった。
色素10のSOCT1-S0 2は比較例10の通り1.03×103(cm-2)であった。このように色素10のSOCT1-S0 2の値は化合物12と比較して30億倍であった。
Claims (7)
- 密度汎関数法において汎関数B3LYPと基底関数6-31G(d)を用いて最低励起三重項状態T1の分子構造を最適化し、
最低励起三重項状態T1の最適化構造において高次一重項励起状態Snと基底状態S0の間の遷移双極子モーメント(μSn-S0)、SnとT1の間のスピン軌道相互作用(SOCSn-T1)、及びSnとT1とのエネルギー差(ESn-T1)の関係において、
Pn=μSn-S0SOCSn-T1/ESn-T1と定義するとき、
密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算した(ΣnPn)2の範囲が4.00×10-7D2以上であり、
密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算したT1とS0のスピン軌道相互作用(SOCT1-S0)の2乗が1×101cm-2以下であり、
密度汎関数法において汎関数B3LYPと基底関数6-31G(d)を用いて最適化した基底状態S0の最適化構造と最低一重項励起状態S1の最適化構造のいずれかにおいて、密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて計算したS1とS0の間の振動子強度(fS1-S0)が0.2以下である分子であり、
前記分子は、下記一般式(IV)で表される化合物である、発光材料を含み、
前記発光材料の濃度が0.001質量%から30質量%である、固体蓄光材料。
(一般式(IV)において、
R1及びR2は、それぞれ独立的に水素原子又は一価の基であり、
R1’及びR2’は、それぞれ独立的に水素原子又は一価の基であり、
Rは、水素原子又は任意の一価の基であり、
R1、R2、R1’、R2’及びRは、それぞれ互いに同一であっても異なってもよく、
Rcentreは、センターユニットを表す基であり、置換もしくは無置換のp-テルフェニル基、置換もしくは無置換のp-クアテルフェニル基、置換もしくは無置換の炭素数12~80の縮合ベンゼン環を有する基、又は置換もしくは無置換の炭素数12~80の縮合複素環を有する基である。) - 密度汎関数法において汎関数B3LYPと基底関数6-31G(d)を用いて最低励起三重項状態T1の分子構造を最適化し、その最適化構造を用いて密度汎関数法において汎関数PBE0と基底関数TZPを用いて式(11)を計算した際の化合物(12)の値に対して100倍以下である請求項1に記載の固体蓄光材料。
(式(11)において、QpはT1の最適化された構造におけるp番目の振動モードにおける分子の配置、P(T)はバイブレーション因子、FCはT1とS0の間のフランクコンドン因子であり、HSOは、スピン軌道相互作用に対応するハミルトニアンである。)
- 前記分子は、S1とT1のエネルギー差(ES1-T1)が0.2eV以上である、請求項1又は2に記載の固体蓄光材料。
- 前記分子は、環上の炭素原子が窒素原子に直接結合する芳香環又は複素環のうち、少なくとも1つはアンテナユニットであり、少なくとも1つはセンターユニットであり、前記センターユニットのT1エネルギーが前記アンテナユニットのT1エネルギーよりも小さい、請求項1から3のいずれか1項に記載の固体蓄光材料。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の固体蓄光材料を含む層を有する、表示媒体。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の固体蓄光材料を含み、直径が10μm以下である、粒子。
- 請求項6に記載の粒子を含む、インク。
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