本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する形態は、本開示を実施する場合に想定される例示的な一形態である。したがって、本開示の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
A:第1実施形態
図1は、第1実施形態に係る電力管理システム100の構成を例示するブロック図である。電力管理システム100は、電力系統200との間で電力を授受するシステムである。電力系統200は、例えば、火力発電所または原子力発電所等の発電設備(図示略)により生成された電力を、事業設備または一般家庭等の需要家に供給するための配電系統または送電系統である。
図1に例示される通り、電力管理システム100は、電力システム11と制御システム12とを具備する。電力システム11は、電力系統200との間で電力を授受する複数(N個)の電力設備20で構成される(Nは2以上の自然数)。N個の電力設備20は、蓄電システム21と複数の発電システム22とを含む。
蓄電システム21は、電力の充電および放電が可能な電力設備20である。具体的には、図1に例示される通り、蓄電システム21は、蓄電装置211と調整装置212と変圧装置213とを具備する。蓄電装置211は、直流電力を放電および充電する系統用蓄電池である。蓄電装置211の種類は任意であるが、例えばリチウムイオン電池またはナトリウム硫黄電池等の2次電池が、蓄電装置211として例示される。なお、蓄電システム21は、複数の蓄電装置211を含んでもよい。
調整装置212は、蓄電装置211の放電および充電を制御するPCS(Power Conditioning System)である。具体的には、調整装置212は、蓄電装置211が放電または充電する直流電力と、変圧装置213が変圧する交流電力とを相互に変換する電力変換装置である。変圧装置213は、交流電力の電圧を変換する。
各発電システム22は、発電可能な電力設備20である。具体的には、図1に例示される通り、発電システム22は、発電装置221と調整装置222と変圧装置223とを具備する。発電装置221は、例えば再生可能エネルギーを利用して発電する分散型電源である。例えば、太陽光エネルギーを電力に変換する太陽光発電システム、風力エネルギーを電力に変換する風力発電システム、地熱エネルギーを電力に変換する地熱発電システム、水力エネルギーを電力に変換する水力発電システム、または、バイオマスエネルギーを電力に変換するバイオマス発電システム等、再生可能エネルギーを利用する任意の方式の発電設備が、発電装置221として利用される。
調整装置222は、発電装置221による発電を制御するPCS(Power Conditioning System)である。具体的には、調整装置222は、発電装置221が発電する直流電力を交流電力に変換する電力変換装置である。変圧装置223は、調整装置222による変換後の交流電力の電圧を変換する。
制御システム12は、電力システム11の動作を制御するコンピュータシステム(PMS:Power Management System)である。制御システム12は、例えば専用線等の通信網(図示略)を介して蓄電システム21および各発電システム22と通信可能である。
図2は、制御システム12の構成を例示するブロック図である。図2に例示される通り、制御システム12は、制御装置31と記憶装置32と通信装置33とを具備する。なお、制御システム12は、単体の装置により実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
制御装置31は、制御システム12の各要素を制御する単数または複数のプロセッサで構成される。具体的には、例えばPLD(Programmable Logic Device)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置31が構成される。
記憶装置32は、制御装置31が実行するプログラムと制御装置31が使用するデータとを記憶する単数または複数のメモリである。記憶装置32は、例えば磁気記録媒体または半導体記録媒体等の公知の記録媒体で構成される。複数種の記録媒体の組合せにより記憶装置32が構成されてもよい。制御システム12に対して着脱される可搬型の記録媒体が、記憶装置32として利用されてもよい。
通信装置33は、外部装置との間で有線または無線により信号を送受信する。具体的には、通信装置33は、例えば専用線等の通信網(図示略)を介して電力システム11の各電力設備20と通信する。例えば、通信装置33は、各電力設備20から電力値Pn(t)(n=1~N)を受信する。記号tは時刻を表す。電力値Pn(t)は、電力システム11のN個の電力設備20のうち第n番目の電力設備20(蓄電システム21または発電システム22)が授受する電力の瞬時値である。
蓄電システム21の電力値P1(t)は、当該蓄電システム21が充電または放電する電力の電力値である。具体的には、蓄電システム21の電力値P1(t)の負数は、蓄電システム21による充電(すなわち蓄電システム21による電力系統200からの受電)を意味する。他方、蓄電システム21の電力値P1(t)の正数は、蓄電システム21による放電(すなわち蓄電システム21から電力系統200に対する給電)を意味する。
発電システム22の電力値Pn(t)は、当該発電システム22が発電する電力の電力値である。発電システム22の電力値Pn(t)の正数は、当該発電システム22による発電(すなわち発電システム22から電力系統200に対する給電)を意味する。
通信装置33は、蓄電システム21における蓄電装置211の充電率S(t)を蓄電システム21(調整装置212)から受信する。充電率S(t)は、蓄電装置211の容量(満充電容量)に対する現在の充電量の比率(SOC:State of Charge)である。
また、通信装置33は、管理システム300と通信する。管理システム300は、例えば卸電力市場または需給調整市場等の各種の電力市場における電力の取引を管理するコンピュータシステム(EMS:Energy Management System)である。
通信装置33は、管理システム300から稼働計画を受信する。稼動計画は、電力システム11が電力系統200との間で授受すべき電力量の計画値を指定する。具体的には、図3に例示される通り、稼動計画は、時間軸上の複数の単位期間Uの各々について、開始時刻tsと終了時刻teと期間目標値Xとを指定する。単位期間Uは、時間軸上に相互に重複せずに設定された所定長(例えば30分)の期間である。開始時刻tsは単位期間Uの始点の時刻であり、終了時刻teは単位期間Uの終点の時刻である。期間目標値Xは、単位期間U内において電力システム11が電力系統200との間で授受すべき電力量(すなわち単位期間Uにわたる電力値の積算値)の目標値である。
制御システム12は、蓄電システム21が充放電すべき電力の指令値(以下「電力指令値Z(t)」という)を生成する。通信装置33は、電力指令値Z(t)を蓄電システム21(具体的には調整装置212)に送信する。電力指令値Z(t)の負数は、蓄電システム21に対する充電の指令であり、電力指令値Z(t)の正数は、蓄電システム21による放電の指令である。
図4は、制御システム12の機能的な構成を例示するブロック図である。制御装置31は、記憶装置32に記憶されたプログラムを実行することで、電力システム11(具体的には蓄電システム21)を制御するための複数の機能(暫定電力積算部41,目標値算定部42、指令生成部43)を実現する。
暫定電力積算部41は、電力積算値Ytmp(m)を算定する。電力積算値Ytmp(m)は、図3に例示される通り、各単位期間Uの開始時刻tsから当該単位期間U内の特定の時点(以下「対象時点t」という)までに電力システム11が授受した合計電力の積算値である。単位期間U内に所定の周期Taで設定された複数の時点の各々を対象時点tとして、電力積算値Ytmp(m)が算定される。記号mは、各単位期間U内における複数の対象時点tの各々を識別するための変数(例えば各対象時点tの番号)である。周期Taは、単位期間Uの時間長(例えば30分)よりも短い所定の時間長(例えば1分)である。
図5は、暫定電力積算部41が実行する動作の手順を表すフローチャートである。周期Ta毎に図5の処理が実行される。
暫定電力積算部41は、対象時点t(現在時刻)が単位期間Uの開始時刻tsと終了時刻teとの間の時点であるか否かを判定する(Sa1)。対象時点tが単位期間U内の時点でない場合(Sa1:NO)、処理済の単位期間Uが経過して直後の単位期間Uが開始したことを意味する。したがって、暫定電力積算部41は、変数mを1に初期化し、かつ、電力積算値Ytmp(m)を0に初期化する(Sa2)。
他方、対象時点tが単位期間U内の時刻である場合(Sa1:YES)、暫定電力積算部41は、電力積算値Ytmp(m)を更新する(Sa3,Sa4)。具体的には、暫定電力積算部41は、変数mに1を加算し(Sa3)、更新後の変数mに対応する電力積算値Ytmp(m)を算定する(Sa4)。例えば、暫定電力積算部41は、以下の数式(1)の演算により、電力積算値Ytmp(m)を算定する。
数式(1)の総和ΣPn(t)は、対象時点tに対応する電力値Pn(t)を電力システム11のN個の電力設備20にわたり合計した合計電力である。対象時点tの合計電力ΣPn(t)に周期Taを乗算することで、対象時点tの直前の周期Taの期間において電力システム11が授受した電力量が算定される。すなわち、数式(1)の演算により、開始時刻tsから対象時点tまでに電力システム11が授受した合計電力の積算値が、電力積算値Ytmp(m)として算定される。
図4の目標値算定部42は、暫定目標値R(t)を算定する。暫定目標値R(t)は、単位期間Uの全体にわたり電力システム11が授受する合計電力の積算値(電力積算値Ytmp(m))を当該単位期間Uの期間目標値Xに近付けるために、対象時点tにおいて電力システム11が授受すべき合計電力である。目標値算定部42は、暫定電力積算部41が算定した電力積算値Ytmp(t)と現在の単位期間Uの期間目標値Xとに応じて暫定目標値R(t)を算定する。
図6は、目標値算定部42が実行する動作の手順を表すフローチャートである。周期Ta毎に図6の処理が実行される。
目標値算定部42は、対象時点tが単位期間Uの開始時刻tsと終了時刻teとの間の時点であるか否かを判定する(Sb1)。対象時点tが単位期間U内の時点でない場合(Sb1:NO)、目標値算定部42は、暫定目標値R(t)を初期化する(Sb2)。具体的には、目標値算定部42は、暫定目標値R(t)を、以下の数式(2)で表現される数値に初期化する。
数式(2)から理解される通り、暫定目標値R(t)の初期値は、単位期間Uの全体にわたり暫定目標値R(t)を一定に維持した場合に、単位期間Uの全体にわたる暫定目標値R(t)の積算値が期間目標値Xに一致する数値である。
他方、対象時点tが単位期間U内の時刻である場合(Sb1:YES)、目標値算定部42は、対象時点tの暫定目標値R(t)を算定する(Sb3,Sb4)。目標値算定部42はまず、残期間の時間長Trを算定する(Sb3)。残期間は、図3に例示される通り、単位期間Uのうち対象時点tから当該単位期間Uの終点(終了時刻te)までの期間である。すなわち、目標値算定部42は、以下の数式(3)により残期間の時間長Trを算定する。
目標値算定部42は、以下の数式(4)の演算により暫定目標値R(t)を算定する(Sb4)。
数式(4)から理解される通り、目標値算定部42は、電力積算値Ytmp(m)と期間目標値Xとの差分(X-Ytmp(m))を、単位期間U内の残期間の時間長Trにより除算することで、暫定目標値R(t)を算定する。すなわち、目標値算定部42は、単位期間Uの全体にわたり電力システム11が授受する合計電力の積算値が期間目標値Xに近付くように、電力積算値Ytmp(m)と期間目標値Xとに応じて暫定目標値R(t)を算定する。以上の通り、第1実施形態においては、電力積算値Ytmp(m)と期間目標値Xとの差分(X-Ytmp(m))を残期間の時間長Trにより除算することで、対象時点tにおける暫定目標値R(t)を簡便かつ適切に算定できる。
以上の説明から理解される通り、単位期間Uのうち対象時点t以降の残期間において電力システム11の合計電力が暫定目標値R(t)に維持されたと仮定した場合、単位期間Uの全体にわたり電力システム11が授受する合計電力の積算値は、単位期間Uの終了時刻teにおいて期間目標値Xに到達する。すなわち、暫定目標値R(t)は、単位期間Uの全体にわたり電力システム11が電力系統200の間で授受する電力量を期間目標値Xに近付ける(理想的には一致させる)ために、対象時点tにおいて電力システム11が授受すべき合計電力の目標値である。
図4の指令生成部43は、蓄電システム21が充放電すべき電力を表す電力指令値Z(t)を生成する。具体的には、指令生成部43は、対象時点tにおける電力システム11の合計電力Y(t)と暫定目標値R(t)との差分(以下「制御偏差E(t)」という)が低減されるように、電力指令値Z(t)を算定する。すなわち、電力システム11の合計電力Y(t)が暫定目標値R(t)に近付くように電力指令値Z(t)が算定される。
図7は、指令生成部43が実行する動作の手順を表すフローチャートである。所定の周期Tc毎に図7の処理が実行される。周期Tcは、単位期間Uの時間長(例えば30分)よりも短い所定の時間長(例えば10秒)である。周期Tcは、前述の周期Taよりも短い時間長である。
指令生成部43は、対象時点tにおける電力システム11の合計電力Y(t)を算定する(Sc1)。合計電力Y(t)は、対象時点tに対応する電力値Pn(t)を電力システム11のN個の電力設備20にわたり合計した数値である。具体的には、指令生成部43は、以下の数式(5)の演算により合計電力Y(t)を算定する。
指令生成部43は、数式(6)の演算により制御偏差E(t)を算定する(Sc2)。
指令生成部43は、制御偏差E(t)に応じて電力指令値Z(t)を算定する(Sc3~Sc5)。具体的には、指令生成部43は、制御偏差E(t)に応じて電力指令値Z(t)を変化させる。
まず、指令生成部43は、制御偏差E(t)に応じて電力指令値Z(t)の変化量ΔZ(t)を算定する(Sc3)。図8は、制御偏差E(t)と変化量ΔZ(t)との関係を例示するグラフである。図8に例示される通り、変化量ΔZ(t)は制御偏差E(t)に比例する。制御偏差E(t)に対する変化量ΔZ(t)の勾配Kは、所定の正数に設定される。
図8から理解される通り、制御偏差E(t)が正数の範囲内で増加するほど(すなわち合計電力Y(t)が暫定目標値R(t)よりも小さいほど)、電力指令値Z(t)の変化量ΔZ(t)は正数の範囲内で増加する。他方、制御偏差E(t)が負数の範囲内で減少するほど(すなわち合計電力Y(t)が暫定目標値R(t)よりも大きいほど)、電力指令値Z(t)の変化量ΔZ(t)は負数の範囲内で減少する。
指令生成部43は、直前の電力指令値Z(t-Tc)に変化量ΔZ(t)を加算することで、対象時点tの電力指令値Z0(t)を算定する(Sc4)。すなわち、指令生成部43は、以下の数式(7)の演算により電力指令値Z0(t)を算定する。
具体的には、指令生成部43は、対象時点tよりも周期Tcだけ過去における電力指令値Z(t-Tc)に今回の変化量ΔZ(t)を加算することで、電力指令値Z0(t)を算定する。以上の説明から理解される通り、電力システム11の合計電力Y(t)が暫定目標値R(t)を下回る場合(E(t)>0)に電力指令値Z0(t)は増加し(ΔZ(t)>0)、合計電力Y(t)が暫定目標値R(t)を上回る場合(E(t)<0)に電力指令値Z0(t)は減少する(ΔZ(t)<0)。
指令生成部43は、以上の手順で算定した電力指令値Z0(t)を所定の範囲(以下「制限範囲Lz」という)に制限することで、最終的な電力指令値Z(t)を算定する(Sc5)。図9は、電力指令値Z0(t)と電力指令値Z(t)との関係を表すグラフである。図9の制限範囲Lzは、上限値ZHと下限値ZLとの間の範囲である。上限値ZHは所定の正数であり、下限値ZLは所定の負数である。例えば、下限値ZLは、絶対値が上限値ZHに等しい負数である(ZL=-ZH)。
図9に例示される通り、電力指令値Z0(t)が上限値ZHを上回る場合(Z0(t)>ZH)、指令生成部43は、電力指令値Z(t)を上限値ZHに設定する。また、電力指令値Z0(t)が下限値ZLを下回る場合(Z0(t)<ZL)、指令生成部43は、電力指令値Z(t)を下限値ZLに設定する。他方、電力指令値Z0(t)が制限範囲Lz内の数値である場合(ZL≦Z0(t)≦ZH)、指令生成部43は、電力指令値Z0(t)を最終的な電力指令値Z(t)として確定する。
以上の手順で電力指令値Z(t)を算定すると、指令生成部43は、蓄電システム21が電力指令値Z(t)に応じて充電可能な状態にあるか否かを判定する(Sc6)。具体的には、指令生成部43は、電力指令値Z(t)が充電を意味する負数であり(Z(t)<0)、かつ、対象時点tにおける充電率S(t)が所定の上限値SHを下回る(S(t)<SH)か否かを判定する。
判定の結果が肯定である場合(Sc6:YES)、蓄電システム21は、電力指令値Z(t)に応じて充電可能な状態にある。したがって、指令生成部43は、対象時点tの電力指令値Z(t)を、通信装置33から蓄電システム21に送信する(Sc9)。蓄電システム21の蓄電装置211は、電力指令値Z(t)に応じて充電を実行する。
判定の結果が否定である場合(Sc6:NO)、指令生成部43は、蓄電システム21が電力指令値Z(t)に応じて放電可能な状態にあるか否かを判定する(Sc7)。具体的には、指令生成部43は、電力指令値Z(t)が放電を意味する正数であり(Z(t)>0)、かつ、対象時点tにおける充電率S(t)が所定の下限値SLを上回る(S(t)>SL)か否かを判定する。
判定の結果が肯定である場合(Sc7:YES)、蓄電システム21は、電力指令値Z(t)に応じて放電可能な状態にある。したがって、指令生成部43は、対象時点tの電力指令値Z(t)を、通信装置33から蓄電システム21に送信する(Sc9)。蓄電システム21の蓄電装置211は、電力指令値Z(t)に応じて放電を実行する。
ステップSc6およびステップSc7の双方の判定の結果が否定である場合には、蓄電システム21が充電も放電も実行できない状態にある。蓄電システム21が充電も放電も実行できない場合(Sc6:NO、かつ、Sc7:NO)、指令生成部43は、電力指令値Z(t)を、充放電の停止を意味する0に制限する(Sc8)。蓄電システム21は、電力指令値Z(t)を蓄電システム21に送信する(Sc9)。したがって、蓄電システム21は充電も放電も実行しない。なお、蓄電システム21が充電も放電も実行できない場合、蓄電システム21に対する電力指令値Z(t)の送信(Sc9)が省略されてもよい。
以上に説明した通り、第1実施形態においては、単位期間Uの全体にわたり電力システム11が授受する合計電力の積算値が期間目標値Xに近付くように、対象時点tにおける合計電力の暫定目標値R(t)が算定され、対象時点tにおける合計電力Y(t)と当該対象時点tにおける暫定目標値R(t)との差分(制御偏差E(t))が低減されるように、蓄電システム21に対する電力指令値Z(t)が生成される。したがって、単位期間Uの全体にわたる電力システム11の合計電力の積算値を期間目標値Xに近付けることが可能である。
B:第2実施形態
本開示の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各態様において、機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明と同様の符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
前掲の数式(4)の通り、目標値算定部42は、電力積算値Ytmp(m)と期間目標値Xとの差分(X-Ytmp(m))を残期間の時間長Trにより除算することで、暫定目標値R(t)を算定する。したがって、対象時点tが単位期間Uの終了時刻teに近付くことで残期間の時間長Trが短くなると、暫定目標値R(t)が不安定に増加し得る。以上の事情を考慮して、第2実施形態の目標値算定部42は、単位期間Uのうち終点を含む末尾期間Ue(図3参照)において、暫定目標値R(t)を、電力積算値Ytmp(t)および期間目標値Xに関わらず一定に維持する。
具体的には、第2実施形態の目標値算定部42は、第1実施形態の数式(4)に代えて以下の数式(4a)の演算により、暫定目標値R(t)を算定する。
単位期間Uのうち終了時刻teを含む末尾期間Ueの時間長は、単位期間Uの時間長(te-ts)の10%に相当する。対象時点tが末尾期間Ueの開始前である場合(Tr≧(te-ts)×0.1)、目標値算定部42は、第1実施形態と同様に、電力積算値Ytmp(m)と期間目標値Xとの差分(X-Ytmp(m))を残期間の時間長Trにより除算することで、暫定目標値R(t)を算定する。他方、対象時点tが末尾期間Ue内にある場合(Tr<(te-ts)×0.1)、目標値算定部42は、直前の暫定目標値R(t-Ta)を、対象時点t(現在時刻)の暫定目標値R(t)として設定する。したがって、末尾期間Ue内の暫定目標値R(t)は、当該末尾期間Ueの開始時刻tsにおける暫定目標値R(t)に維持される。
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態においては、単位期間Uのうち末尾期間Ueにおいて暫定目標値R(t)が一定に維持されるから、末尾期間Ueにおいても暫定目標値R(t)を安定させることが可能である。
C:第3実施形態
第1実施形態の指令生成部43は、合計電力Y(t)と暫定目標値R(t)との差分(制御偏差E(t))に応じて電力指令値Z(t)を生成する。図8から理解される通り、制御偏差E(t)が0付近で変動した場合、変化量ΔZ(t)は正数と負数との間で頻繁に変動する可能性がある。変化量ΔZ(t)が頻繁に変動する結果、電力指令値Z(t)が不安定に変動する場合がある。以上の事情を考慮して、第3実施形態の指令生成部43は、制御偏差E(t)が所定の範囲内にある場合には、電力指令値Z(t)を変化させない。
図10は、第3実施形態における制御偏差E(t)と変化量ΔZ(t)との関係を例示するグラフである。すなわち、第3実施形態においては、制御偏差E(t)と変化量ΔZ(t)との関係が、図8に例示された関係から図10に例示された関係に置換される。
図10に例示される通り、制御偏差E(t)が所定の範囲Le内にある場合、指令生成部43は、電力指令値Z(t)の変化量ΔZ(t)を0に設定する。範囲Leは、上限値EHと下限値ELとの間の範囲である。上限値EHは所定の正数であり、下限値ELは所定の負数である。例えば、下限値ELは、絶対値が上限値EHに等しい負数である(EL=-EH)。以上のように変化量ΔZ(t)が0に設定される結果、前掲の数式(7)から理解される通り、電力指令値Z(t)は変化しない。
制御偏差E(t)が所定の範囲Le外にある場合の動作は第1実施形態と同様である。すなわち、制御偏差E(t)が範囲Leの上限値EHを上回る場合、変化量ΔZ(t)が正数に設定されることで電力指令値Z(t)は増加する。他方、制御偏差E(t)が範囲Leの下限値ELを下回る場合、変化量ΔZ(t)が負数に設定されることで電力指令値Z(t)は減少する。
第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第3実施形態においては、対象時点tにおける合計電力Y(t)と当該対象時点tにおける暫定目標値R(t)との差分(制御偏差E(t))が所定の範囲Le内にある場合には電力指令値Z(t)を変化させない。したがって、範囲Le内における制御偏差E(t)の変動に起因して電力指令値Z(t)が不安定に変動する可能性を低減できる。例えば、電力指令値Z(t)が充電を表す負数と放電を表す正数との間で頻繁に切替わる可能性を低減できる。なお、第2実施形態の構成は、第3実施形態にも同様に適用され得る。
図11から図16は、第3実施形態におけるシミュレーションの結果である。以下のシミュレーションの条件は以下の通りである。なお、蓄電装置211の容量は30[MWh]に設定した。
N=2(電力システム11が1個の蓄電システム21と1個の発電システム22とで構成された形態)
ts=0[分]、te=30[分]
SH=90[%]、SL=10[%]
EH=2[MW]、EL=-2[MW]
K=1.5
Ta=1[分]
Tc=10[秒]
ZH=15[MW]、ZL=-15[MW]
以下の説明において、グラフG1は、期間目標値Xおよび電力積算値Ytmp(t)の時間変化を表すグラフである。グラフG2は、蓄電システム21の電力値P1(t)と発電システム22の電力値P2(t)と蓄電装置211の充電率S(t)との時間変化を表すグラフである。グラフG3は、電力指令値Z(t)と制御偏差E(t)と暫定目標値R(t)との時間変化を表すグラフである。なお、調整装置212により、グラフG3が表す電力指令値Z(t)の通りに、グラフG2の電力値P1(t)が出力される。
図11および図12において想定されたケース1は、期間目標値Xが10[MWh]に設定された状況である。図11は、蓄電システム21の電力指令値Z(t)を制御しない形態(以下「対比例」という)におけるシミュレーションの結果である。図11から把握される通り、対比例においては、単位期間Uの終了時刻teにおける電力積算値Ytmp(m)が、期間目標値Xから乖離した数値となる。具体的には、期間目標値Xに対する電力積算値Ytmp(m)の不足分δ(不足インバランス)は2.12[MWh]である。
図12は、第3実施形態におけるシミュレーションの結果である。図12から把握される通り、第3実施形態においては、単位期間Uの終了時刻teにおける電力積算値Ytmp(m)が、期間目標値Xに実質的に一致する。具体的には、期間目標値Xと電力積算値Ytmp(m)との差分は0.04[MWh]に抑制される。
図13および図14において想定されたケース2は、期間目標値Xが5[MWh]に設定された状況である。図13は、対比例におけるシミュレーションの結果である。図13から把握される通り、対比例においては、単位期間Uの終了時刻teにおける電力積算値Ytmp(m)が、期間目標値Xから乖離した数値となる。具体的には、期間目標値Xに対する電力積算値Ytmp(m)の余剰分δ(余剰インバランス)は2.63[MWh]である。
図14は、第3実施形態におけるシミュレーションの結果である。図14から把握される通り、第3実施形態においては、単位期間Uの終了時刻teにおける電力積算値Ytmp(m)が、期間目標値Xに実質的に一致する。具体的には、期間目標値Xと電力積算値Ytmp(m)との差分は0.07[MWh]に抑制される。以上の通り、第3実施形態によれば、単位期間Uの全体にわたる電力システム11の合計電力の積算値を、期間目標値Xに高精度に近付けることが可能である。
図15および図16は、単位期間Uの途中の時点において期間目標値Xが5[MWh]から10[MWh]に変化するケース3のシミュレーションの結果である。図15は、対比例におけるシミュレーションの結果である。対比例において、期間目標値Xに対する電力積算値Ytmp(m)の不足分δ(不足インバランス)は2.37[MWh]である。
図16は、第3実施形態におけるシミュレーションの結果である。図16から把握される通り、第3実施形態においては、単位期間Uの終了時刻teにおける電力積算値Ytmp(m)が、期間目標値Xに実質的に一致する。具体的には、期間目標値Xと電力積算値Ytmp(m)との差分は0.16[MWh]に抑制される。以上の通り、第3実施形態によれば、単位期間U内において期間目標値Xが変化した場合にも、電力システム11の合計電力の積算値を、期間目標値Xに高精度に近付けることが可能である。
D:第4実施形態
図17は、第4実施形態における制御システム12の機能的な構成を例示するブロック図である。第4実施形態の制御装置31は、記憶装置32に記憶されたプログラムを実行することで、第1実施形態と同様の要素(暫定電力積算部41,目標値算定部42、指令生成部43)に加えて平滑処理部44としても機能する。
平滑処理部44は、電力システム11の各電力設備20が授受する電力値Pn(t)の時系列を時間軸上で平滑化する。例えば、電力値Pn(t)の時系列から高域成分を除去する低域通過フィルタが、平滑処理部44として例示される。
例えば、平滑処理部44は、以下の数式(8)で表現されるARMA(AutoRegressive Moving Average)フィルタにより、平滑後の電力値Vn(t)を算定する。
数式(8)の右辺における第1項は自己回帰(AR)成分に相当し、第2項は移動平均(MA)成分に相当する。数式(8)の記号aiは、自己回帰成分の加重値を意味する自己回帰係数であり、所定の正数に設定される。数式(8)の記号bjは、移動平均成分の加重値を意味する移動平均係数であり、所定の正数に設定される。
第4実施形態の制御装置31は、平滑処理部44による平滑後の電力値Vn(t)を、前述の各形態における電力値Pn(t)として適用する。例えば、暫定電力積算部41は、平滑後の電力値Vn(t)の合計電力ΣVn(t)を積算することで、電力積算値Ytmp(t)を算定する。
第4実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第4実施形態においては、電力システム11の各電力設備20の電力値Pn(t)が時間軸上で平滑化され、平滑化後の各電力値Vn(t)から電力積算値Ytmp(t)が算定される。したがって、各電力設備20の電力値Pn(t)が平滑化されない形態と比較して、各電力設備20の電力値Pn(t)が頻繁に変動することに起因した電力指令値Z(t)の過度な変動を抑制できる。なお、第2実施形態または第3実施形態の構成は、第4実施形態にも同様に適用され得る。
図18は、第4実施形態におけるシミュレーションの結果である。シミュレーションの条件は、図11から図12に例示したシミュレーションと同様である。なお、数式(8)における自己回帰成分の次数Iおよび移動平均成分の次数Jは、ともに1に設定された。また、数式(8)における自己回帰係数aiは0.9に設定され、移動平均係数bjは0.1に設定された。期間目標値Xは10[MWh]である。
図18から把握される通り、第4実施形態においても、単位期間Uの終了時刻teにおける電力積算値Ytmp(m)が、期間目標値Xに実質的に一致する。具体的には、期間目標値Xと電力積算値Ytmp(m)との差分は0.009[MWh]に抑制される。また、第4実施形態においては、第3実施形態(図12)と比較して電力指令値Z(t)の時間的な変動が抑制されていることが、図18から確認できる。
E:第5実施形態
図19は、第5実施形態に係る電力管理システム100の構成を例示するブロック図である。第1実施形態においては、電力システム11が蓄電システム21と発電システム22とで構成される形態を例示した。第5実施形態の電力システム11を構成するN個の電力設備20は、第1実施形態と同様の蓄電システム21と、複数の負荷システム23とを含む。すなわち、第5実施形態は、第1実施形態の発電システム22が負荷システム23に置換された形態である。
各負荷システム23は、蓄電システム21または電力系統200から供給される電力の消費により動作する各種の負荷(所内負荷)である。制御システム12の通信装置33は、負荷システム23を含む各電力設備20から電力値Pn(t)を受信する。負荷システム23の電力値Pn(t)は、基本的に負数である。
具体的には、図19に例示される通り、負荷システム23は、負荷装置231と調整装置232と変圧装置233とを具備する。負荷装置231は、例えば電力システム11の構内に設置された各種の設備(例えば電源装置、照明装置または空調装置等)である。
変圧装置233は、電力系統200から供給される交流電力の変圧を変換する。調整装置232は、負荷装置231による動作を制御するPCS(Power Conditioning System)である。具体的には、調整装置232は、変圧装置233による変換後の交流電力を負荷装置231に好適な電力(例えば直流電力)に変換する電力変換装置である。
制御システム12の構成および動作は第1実施形態と同様である。したがって、第5実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。なお、第2実施形態から第4実施形態のうち1以上の構成は、第5実施形態にも同様に適用され得る。
電力システム11は、第1実施形態に例示した発電システム22と、第5実施形態に例示した負荷システム23との双方を含んでもよい。以上の例示から理解される通り、電力システム11は、蓄電システム21と発電システム22および負荷システム23の少なくとも一方とを含む。
F:変形例
以上に例示した各態様に付加される具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合してもよい。
(1)第2実施形態においては、単位期間Uの時間長(te-ts)の10%を末尾期間Ueとして例示したが、末尾期間Ueの条件は以上の例示に限定されない。例えば、末尾期間Ueの時間長は、事前に設定された固定値(例えば3分)でもよい。
(2)前述の各形態においては電力システム11が1個の蓄電システム21を含む形態を例示したが、電力システム11は複数の蓄電システム21を含んでもよい。複数の蓄電システム21の各々について前述の各形態において例示した制御が適用される。
(3)前述の形態に係る制御システム12の機能は、前述の通り、制御装置31を構成する単数または複数のプロセッサと、記憶装置32に記憶されたプログラムとの協働により実現される。以上に例示したプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記録媒体が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
(4)本願における「第n」(nは自然数)という記載は、各要素を表記上において区別するための形式的かつ便宜的な標識(ラベル)としてのみ使用され、如何なる実質的な意味も持たない。したがって、「第n」という表記を根拠として、各要素の位置または順番等が限定的に解釈される余地はない。
G:付記
以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本開示を図示の態様に限定する趣旨ではない。
本開示のひとつの態様(態様1)に係る制御システム(12)は、蓄電システム(21)と発電システム(22)および負荷システム(23)の少なくとも一方とを含む電力システム(11)の動作を管理する制御システム(12)であって、単位期間(U)の始点から当該単位期間(U)内の対象時点(t)までに前記電力システム(11)が授受した合計電力の積算値である電力積算値(Ytmp(m))を算定する暫定電力積算部(41)と、前記単位期間(U)の全体にわたり前記電力システム(11)が授受する合計電力の積算値が期間目標値(X)に近付くように、前記電力積算値(Ytmp(m))と前記期間目標値(X)とに応じて、前記対象時点(t)において前記電力システム(11)が授受すべき合計電力の暫定目標値(R(t))を算定する目標値算定部(42)と、前記対象時点(t)における前記電力システム(11)の合計電力(Y(t))と前記暫定目標値(R(t))との差分(E(t))が低減されるように、前記蓄電システム(21)が充放電すべき電力の指令値(Z(t))を生成する指令生成部(43)とを備える。以上の態様においては、単位期間(U)の全体にわたり電力システム(11)が授受する合計電力の積算値が期間目標値(X)に近付くように、対象時点(t)における合計電力の暫定目標値が算定され、対象時点(t)における合計電力と当該対象時点(t)における暫定目標値との差分が低減されるように、蓄電システム(21)に対する充放電の指令が生成される。したがって、単位期間(U)の全体にわたる電力システム(11)の合計電力の積算値を期間目標値(X)に近付けることが可能である。
態様1の具体例(態様2)において、前記目標値算定部(42)は、前記電力積算値(Ytmp(m))と前記期間目標値(X)との差分を、前記単位期間(U)のうち前記対象時点(t)から当該単位期間(U)の終点までの残期間の時間長(Tr)により除算することで、前記暫定目標値(R(t))を算定する。以上の態様によれば、電力積算値(Ytmp(m))と期間目標値(X)との差分を残期間の時間長(Tr)により除算することで、対象時点(t)における暫定目標値(R(t))を簡便かつ適切に算定できる。
態様2の具体例(態様3)において、前記目標値算定部(42)は、前記単位期間(U)のうち終点を含む末尾期間(Ue)において、前記暫定目標値(R(t))を、前記電力積算値(Ytmp(m))および前記期間目標値(X)に関わらず一定に維持する。対象時点(t)が単位期間(U)の終点に近付くと、残期間の時間長(Tr)が短くなる。したがって、電力積算値(Ytmp(m))と期間目標値(X)との差分を残期間の時間長(Tr)により除算することで算定される暫定目標値(R(t))は、単位期間(U)の末尾期間(Ue)において不安定に変動し得る。末尾期間(Ue)において暫定目標値(R(t))を一定に維持する形態によれば、末尾期間(Ue)においても暫定目標値(R(t))を安定させることが可能である。
態様1から態様3の何れかの具体例(態様4)において、前記指令生成部(43)は、前記対象時点(t)における前記合計電力(Y(t))と前記暫定目標値(R(t))との差分(E(t))に応じて前記指令値(Z(t))を変化させ、前記差分(E(t))が所定の範囲内にある場合には、前記指令値(Z(t))を変化させない。以上の態様においては、対象時点(t)における合計電力と当該対象時点(t)における暫定目標値(R(t))との差分が所定の範囲内にある場合には指令値(Z(t))を変化させない。したがって、所定の範囲内における差分の変動に起因して指令値(Z(t))が不安定に変動する可能性を低減できる。例えば、指令値(Z(t))が充電を表す数値と放電を表す数値との間で頻繁に切替わる可能性を低減できる。
態様1から態様4の何れかの具体例(態様5)において、前記電力システム(11)に含まれる各電力設備(20)が授受する電力値(Pn(t))の時系列を時間軸上で平滑化する平滑処理部(44)をさらに具備し、前記暫定電力積算部(41)は、前記平滑処理部(44)による平滑後の電力値(Pn(t))の合計電力を積算することで前記電力積算値(Ytmp(m))を算定する。以上の態様においては、電力システム(11)の各電力設備(20)の電力値が時間軸上で平滑化され、平滑化後の各電力値から電力積算値Ytmp(t)が算定される。したがって、各電力設備(20)の電力値が平滑化されない形態と比較して、各電力設備(20)の電力値が頻繁に変動することに起因した電力指令値(Z(t))の過度な変動を抑制できる。