本発明に係る電気掃除装置の実施形態について図1から図11を参照して説明する。なお、複数の図面中、同一または相当する構成には同一の符号が付されている。
図1は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1は、電気掃除機2と、電気掃除機2を連結、および切り離し可能なステーション3と、を備えている。
電気掃除機2は、いわゆる自律型掃除機、ロボットクリーナーである。電気掃除機2は、搭載される二次電池6の電力を消費して自律で移動する。電気掃除機2は、走行することで居室内の掃除場所としての被掃除領域Aの被掃除面f、いわゆる床面を移動する。電気掃除機2は、被掃除領域Aの被掃除面fを動き回って掃除を行う。電気掃除機2は、被掃除領域Aを網羅的に移動して掃除を行う。電気掃除機2は、被掃除面fの掃除を終えると、ステーション3へ自律で帰還(「帰巣」とも言う。)して次の掃除運転を待機する。
なお、電気掃除機2は、ステーション3に連結して収納しておくことが可能な非自律型、例えばキャニスター型、アップライト型、スティック型、またはハンディ型であってもよい。
ステーション3は、居室内の被掃除面fに設置することができる。ステーション3は、電気掃除機2を円滑に接続または離脱可能である。ステーション3は、いわゆる充電台の機能を有している。換言すると、ステーション3は、電気掃除機2の二次電池6を充電可能な充電台である。ステーション3は、商用交流電源から電力を導く電源コード7と、電源コード7を介して供給される交流電圧を変換して二次電池6へ直流電圧を供給する充電回路8と、を備えている。
ステーション3に帰還した電気掃除機2は、次の掃除運転を待機している最中、二次電池6を充電する。そのため、電気掃除機2は、使用者による充電の手間を省き、かつ使用者の求めによる突発的な掃除運転に対応できる。
図2は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置を含む運転制御システムのシステム構成図である。
図2に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1は、運転制御システム11に通信可能に接続されている。
運転制御システム11は、電気通信網12に通信可能に接続されるサーバー13を含んでいる。運転制御システム11は、遠隔操作端末15と電気掃除機2との間で双方向に情報を通信する通信回線を確立する。また、運転制御システム11は、構内端末16と電気掃除機2との間で双方向に情報を通信する通信回線を確立する。なお、遠隔操作端末15および構内端末16を操作端末17と総称する。操作端末17は、情報端末である。電気掃除機2は、運転制御システム11を通じて操作の簡便さ、操作の手軽さ、操作のし易さなど、使用者の使いやすさ(利便性)を向上させる。
電気通信網12は、外部ネットワーク18と、構内通信網19と、構内通信網19と外部ネットワーク18との間で情報を中継する中継通信機器21と、を含んでいる。
構内通信網19は、中継通信機器21を含む無線または有線の電気通信網である。電気掃除機2および構内端末16は、構内通信網19に通信可能に接続されている。構内通信網19は、所謂イントラネットである。構内通信網19は、使用者に極めて簡便な通信環境を提供する。
外部ネットワーク18は、インターネット22を含んでいる。中継通信機器21、サーバー13、および遠隔操作端末15は、公衆電話網や携帯電話網などを介してインターネット22に接続されている。運転制御システム11は、インターネット22を介在させることによって、電気掃除機2と遠隔操作端末15との間で、極めて簡便な通信環境を使用者に提供する。
サーバー13は、電気掃除機2と遠隔操作端末15との間で情報を仲介している。サーバー13は、インターネット22を介して多数の電気掃除機2と通信している。サーバー13は、それぞれの電気掃除機2に識別子を付与している。電気掃除機2の使用者は、サーバー13が提供する識別子によって、遠隔操作端末15と自宅の電気掃除機2との間に、または遠隔操作端末15と使用者が所有する電気掃除機2との間に双方向通信を確立する。
遠隔操作端末15は、公衆無線回線や携帯電話回線を介してインターネット22に接続されている。遠隔操作端末15は、サーバー13と双方向通信する。遠隔操作端末15は、電気掃除機2の掃除運転の開始指示、および停止指示などの操作指示の入力を受け付ける。これら、掃除運転の開始指示、および停止指示などの操作指示は、通信回線を介して電気掃除機2に送信される。また、遠隔操作端末15は、運転中、一時停止中、および停止中など、電気掃除機2の状態を通知する情報をサーバー13から取得して電気掃除機2の状態を画面に出力する。運転制御システム11は、遠隔操作端末15から自宅の電気掃除機2へ指令を含む情報を送信可能にし、電気掃除機2から遠隔操作端末15へ電気掃除機2の状態を表す情報を含む情報を受信可能にする。つまり、運転制御システム11は、外出先で遠隔操作端末15から自宅の電気掃除機2を操作可能な環境を提供できる。使用者は、例えば、自宅を不在にしている外出中に、電気掃除機2を操作して自宅の掃除を適時に行うことができる。
図3は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の右側面図である。
図4は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の底面図である。
なお、図3および図4の実線矢印Fは、電気掃除機2の前進方向を示している。
図1に加えて、図3および図4に示すように、本実施形態に係る電気掃除機2は、被掃除面fの塵埃を負圧で吸い込む吸込掃除と、被掃除面fの拭き掃除と、被掃除面fまたは被掃除領域Aへの溶液の撒布と、を含む複数の機能を有している。撒布される溶液は、例えば芳香剤、消臭剤、除菌作用を有する次亜塩素酸を含んだ電解水、加湿用の水である。本実施形態では、溶液に次亜塩素酸を含んだ電解水を利用する場合について具体的に説明する。なお、電気掃除機2は、複数の機能のうち少なくとも2つの機能を実行可能であれば良い。
電気掃除機2は、本体31と、電気掃除機2を移動させる力を発生させる移動部32と、吸込掃除機能および拭き掃除機能を有する掃除部33と、電気掃除機2の周囲の被検知物を検知する検知部35と、移動部32、掃除部33、および検知部35を制御して電気掃除機2の運転を制御する制御部36と、移動部32、掃除部33、検知部35、および制御部36を含む電気掃除機2の各部へ電力を供給する二次電池6と、を備えている。
また、電気掃除機2は、本体31に設けられて水を貯留する貯槽37と、貯槽37に蓄えられている水を電気分解して電解水を生成する電解水生成装置38と、貯槽37に蓄えられている電解水を本体31外へ供給する第一供給部41と、貯槽37に蓄えられている電解水を本体31内へ供給する第二供給部42と、を備えている。
本体31は、扁平な円柱形状、換言すると円盤形状を有している。平面視で実質的に円形の本体31は、他の形状に比べて旋回時の旋回半径を小さく抑制できる。なお、平面視において、本体31は、正方形のような形状を有していても良いし、差渡しの幅が常に一定の定幅図形、例えばルーローの三角形(Reuleaux Triangle)を有していても良い。
本体31は、例えば合成樹脂製の本体ケース51と、本体ケース51の側面に設けられるバンパー52と、を備えている。
本体ケース51と貯槽37とは、平面視における本体31の外形線を協働して画定している。本実施形態では、本体ケース51および貯槽37は、平面視において、弦で切り取られた円弧形の外形線を有している。本体ケース51の円弧形の外形線と、貯槽37の円弧形の外形線とが、それぞれの弦で組み合わさって本体31の円形の外形線を描く。本体31が円形以外の形状であっても同様に、本体ケース51の外形線と貯槽37の外形線とが組み合わさって本体31の外形線を描く。なお、貯槽37は、本体31を超信地旋回(spin turn、neutral turn、counter-rotation turn)させた際に本体ケース51の外形線が描く軌跡の内側に納まっていることが好ましい。
本体ケース51の高さと貯槽37の高さとは、実質的に同じである。なお、本体ケース51の高さと貯槽37の高さとは、異なっていても良い。例えば、貯槽37の高さが本体ケース51の高さよりも高く、貯槽37が上方へ突出していても良い。また、貯槽37の高さが本体ケース51の高さよりも低く、貯槽37が凹没していても良い。さらに、貯槽37の高さが本体ケース51の高さよりも低く、貯槽37が本体ケース51の上面に搭載されていても良い。このような場合には、本体ケース51の上面は、貯槽37を搭載する部位と、その他の部位との階段状の段差を有していても良い。そして、貯槽37が本体ケース51に搭載されている状態で、貯槽37の上面と本体ケース51の上面との高さは実質的に一致していることが好ましい。
移動部32は、被掃除面fに接地可能な複数の駆動輪55と、それぞれの駆動輪55を個別に駆動させる複数の電動機56と、駆動輪55とともに被掃除面f上の本体31を支える従動輪57と、を備えている。
それぞれの駆動輪55は、本体31を移動させる力を被掃除面fへ伝える。それぞれの駆動輪55は、本体31の幅方向、つまり左右幅方向に延びる軸を中心に回転する。複数の駆動輪55は、少なくとも一対の駆動輪55を含んでいる。一対の駆動輪55の回転軸は、実質的に同一線上に配置されている。電気掃除機2は、一対の駆動輪55によって直進および旋回することができる。駆動輪55は、懸架装置、いわゆるサスペンションによって被掃除面fに押さえつけられている。電気掃除機2は、駆動輪55に代えて、無限軌道を備えていても良い。
それぞれの電動機56は、それぞれの駆動輪55を独立して駆動させる。電気掃除機2は、左右の駆動輪55を同じ方向へ回転させることによって直進し、左右の駆動輪55を異なる方向へ回転させることによって旋回する。直進には、前進、および後退が含まれる。旋回には、右旋回、および左旋回が含まれる。また、電気掃除機2は、左右の駆動輪55の出力を上下させて前進、または後退の速度を調整したり、左右の駆動輪55の出力を相違させて旋回半径の大小を調整したりすることができる。
従動輪57は、本体31の下部の幅方向の略中央部、かつ前部に配置されている。従動輪57は、円形の回転体であり、例えばキャスターである。従動輪57は、電気掃除機2の前進、後退、および旋回に容易に追従して向きを変え、電気掃除機2の走行姿勢を安定させる。なお、駆動輪55および従動輪57に支えられる電気掃除機2の重心は、一対の駆動輪55と従動輪57とがなす三角形の内側に配置されていることが好ましい。そのため、電気掃除機2は、より安定して移動することができる。
掃除部33は、本体31の下方の被掃除面fを掃除する。より具体的に、掃除部33は、本体31の真下、およびその周囲の被掃除面fを掃除する。掃除部33は、吸込負圧を生じさせて被掃除面fの塵埃を吸引する吸込掃除部58と、本体31の下方の被掃除面fを拭き掃除もしくは磨き掃除する拭き掃除部59と、を含んでいる。
吸込掃除部58は、吸込掃除機能を担っている。吸込掃除部58は、本体31の底面に設けられる吸込口61と、吸込口61に配置される回転ブラシ62と、回転ブラシ62を回転駆動させるブラシ用電動機63と、本体31に設けられる集塵部としての塵埃容器65と、本体31内に収容されて塵埃容器65に流体的に接続される電動送風機66と、を備えている。
なお、吸込口61から塵埃容器65を経て電動送風機66の吸込側に達する風路は、電動送風機66の吸込側に流体的に接続される吸込風路67である。吸込風路67は、吸込口61から塵埃容器65へ至る上流側風路67uと、塵埃容器65から電動送風機66へ至る下流側風路67dと、を備えている。
また、電動送風機66の排気側から本体31の排気口に至る風路は、電動送風機66の吐出側に流体的に接続される排気風路68である。電動送風機66の排気風は、排気風路68を経て本体31の外へ排気される。
吸込口61は、電動送風機66が発生させる吸込負圧によって空気とともに塵埃を吸い込む。吸込口61は、拭き掃除部59よりも前進方向Fの前側に配置されている。吸込口61は、本体31の幅方向に延びている。換言すると、吸込口61の左右方向の開口幅は、吸込口61の前後方向の開口幅よりも大きい。本体31の底面が自律移動時に被掃除面fに対向し、対面しているため、吸込口61は、被掃除面f上の塵埃、または回転ブラシ62が被掃除面fから掻き上げた塵埃を容易に吸い込むことができる。
回転ブラシ62の回転中心線は、電気掃除機2の幅方向に向けられている。回転ブラシ62は、電気掃除機2を被掃除面f上に移動可能な状態で置いたとき、被掃除面fに接触する。そのため、回転駆動する回転ブラシ62は、被掃除面f上の塵埃を掻き上げる。掻き上げられた塵埃は、吸込口61へ効率的に吸い込まれる。
ブラシ用電動機63は、回転ブラシ62を正転、または逆転させる。回転ブラシ62の正転方向は、前進時に電気掃除機2の駆動力(推進力)を補助する回転方向である。回転ブラシ62の逆転方向は、後退時に電気掃除機2の駆動力(推進力)を補助する回転方向である。
塵埃容器65は、吸込風路67の一部である。塵埃容器65は、電動送風機66が発生させる吸込負圧によって吸込口61から吸い込まれる塵埃を蓄積する。塵埃容器65は、塵埃を濾過捕集するフィルターや、遠心分離(サイクロン分離)や直進分離(直進する空気と塵埃との慣性力の差で塵埃と空気とを分離する分離方式)などの慣性分離によって塵埃を蓄積する分離装置である。塵埃容器65は、本体31に着脱可能である。塵埃容器65は、開閉可能な蓋を有している。使用者は、本体31から塵埃容器65を取り外し、塵埃容器65の蓋を開いて塵埃容器65に蓄積された塵埃を容易に廃棄したり、塵埃容器65を清掃したり、洗浄したりすることができる。
電動送風機66は、二次電池6の電力を消費して駆動する。電動送風機66は、塵埃容器65から空気を吸い込んで吸込負圧を生じさせる。塵埃容器65に発生した吸込負圧は、吸込口61に作用する。本体31は、電動送風機66の排気を、本体31の外側へ流出させる排気口を有している。
拭き掃除部59は拭き掃除機能を担っている。拭き掃除部59は、本体31の底部であって、吸込口61よりも後方に配置されている。拭き掃除部59は、本体ケース51の底部に設けられていても良いし、本体ケース51と協働して本体31の外形線を画定する貯槽37の底部に設けられていても良い。換言すると、本体ケース51または貯槽37は、拭き掃除部59が設けられる主構造体に相当する。
拭き掃除部59は、例えば、本体31の下方の被掃除面fを拭き掃除する。拭き掃除部59は、拭き掃除部材71を着脱可能な拭き掃除部材取付部72と、拭き掃除部材71と、を備えている。
電気掃除機2の前進方向(図2中の実線矢印F)において、吸込口61と拭き掃除部材71とは前後に並び、かつ吸込口61は拭き掃除部材71より前側に配置されている。したがって、電気掃除機2が前進すると、吸込口61は拭き掃除部材71よりも先行して移動する。そのため、吸込掃除部58と拭き掃除部59とが同時に機能を発揮している場合には、拭き掃除部59は、吸込掃除部58によって塵埃が除去された後の被掃除面を拭き掃除する。
拭き掃除部材取付部72は、面ファスナーを利用してシート状の拭き掃除部材71を貼り付けたり、シート状の拭き掃除部材71を巻き付けたり、拭き掃除部材71の一部を差込口に差し込んだりして固定する基台である。拭き掃除部材取付部72は、電気掃除機2を被掃除面fに置いた状態で拭き掃除部材71を被掃除面fに接触させる。拭き掃除部材取付部72自体も、電気掃除機2から着脱可能であっても良い。
拭き掃除部材71は、例えば織布、または不織布等の繊維材料製の拭き掃除シートである。拭き掃除部材71は、例えばワイパーシートや、ダスタークロス、雑巾、モップ(柄の部分を除いた先端の繊維の塊)など、吸湿性を有する種々の掃除用具である。拭き掃除部材71の材料は、綿などの天然繊維、セルロースなどの再生繊維、ポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46などのポリアミド系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維などの合成繊維である。拭き掃除部材71は、スポンジであっても良い。また、拭き掃除部材71は、高吸水性高分子(Superabsorbent polymer、SAP、いわゆる吸収性ポリマー、高吸水性樹脂、高分子吸収体)製の部材を一体に有していても良い。高吸水性高分子製の部材を一体に有する拭き掃除部材71は、より多量の電解水を保水できる。
拭き掃除部材71は、拭き掃除部材取付部72の底面に着脱することができる。電気掃除機2を被掃除面f上に移動可能な状態で置いたとき、拭き掃除部59は、被掃除面fに接触する。拭き掃除部59は、駆動輪55が被掃除面fで空転しない程度の圧力で、被掃除面fに押し当てられていることが好ましい。拭き掃除部59と本体31の底面との間には、発泡樹脂などの弾性部材が設けられている。この弾性部材は、拭き掃除部59を被掃除面fに均一の圧力で押し当てる。
拭き掃除部材71は、電解水を本体31外へ供給する第一供給部41の一態様でもある。換言すると、電気掃除機2は、水分を含んだ拭き掃除部材71で被掃除面fを水拭き掃除することができる。拭き掃除部材71は、電解水生成装置38から供給される電解水で湿った状態で、被掃除面fを水拭きする。電解水で水拭きされる被掃除面fは除菌される。
拭き掃除部材71を介さずに被掃除面fへ電解水を供給する場合には、拭き掃除部材71は、被掃除面fに撒布された電解水を拭き取ることもできる。
つまり、拭き掃除部材71は、電解水を含んで湿り、被掃除面fに電解水を塗布する、いわゆる水拭きの用途で用いることも可能であり、被掃除面fに撒布された電解水を拭き取る、いわゆる乾拭きの用途で用いることも可能である。換言すると、電気掃除機2は、移動にともなって次亜塩素酸を含む電解水を被掃除面fに撒布または塗布し、被掃除面fを除菌する。
拭き掃除部材71による拭き掃除が乾拭きになるのか、水拭きになるのかは、電解水生成装置38から被掃除面fへ撒布される電解水の量、および電解水生成装置38から拭き掃除部材71へ供給される電解水の量に依存する。例えば床面に撒布される電解水の供給量が微量であれば、電解水は拭き掃除部材71を湿らせる以前に蒸発してしまう。このような場合には、拭き掃除部材71による乾拭きが継続する。床面に撒布される電解水の供給量が多量であれば、電解水は蒸発しきらずに拭き掃除部材71を湿らせる。このような場合には、拭き掃除部材71による乾拭きは、いずれ乾拭きから水拭きへ移行する。
検知部35は、本体31の移動にともなって本体31に近づく被検知物、または本体31に接触する被検知物を検知する。検知部35は、本体31に設けられて電気掃除機2の周囲の画像を撮影するカメラ部81と、本体31に設けられて本体31が電気掃除機2以外の物体、つまり被検知物に接近したことを検知する近接検知部82と、本体31に設けられて本体31が電気掃除機2以外の物体、つまり被検知物に接触したことを検知する接触検知部83と、を含んでいる。
カメラ部81は、本体31の正面に設けられて、電気掃除機2の前方、つまり前進時の走行方向を撮影する。
電気掃除機2は、カメラ部81に代えて、または加えて、ステレオカメラとは異なる原理によって撮影範囲における奥行きの情報を得る距離測定装置85を備えていても良い。
近接検知部82は、例えば赤外線センサーや、超音波センサーである。赤外線センサーを利用する近接検知部82は、赤外線を発する発光素子と、光を受けとって電気信号に変換する受光素子と、を備えている。近接検知部82は、発光素子から赤外線を放ち、被検知物で反射される赤外線を受光素子で受光して電力に変換し、変換された電力が一定以上になると、被検知物が一定距離内に近づいたことを、本体31が被検知物に接触する以前に検知する。超音波センサーを利用する近接検知部82は、赤外線に代えて超音波を利用して被検知物を検知する。
接触検知部83は、いわゆるバンパーセンサーである。接触検知部83は、移動する本体31が被検知物に接触した際に、本体31への衝撃を緩和するバンパー52に連動している。バンパー52は、被検知物に接触した際に、本体31の内側へ向かって押し込まれるように変位する。接触検知部83は、このバンパー52の変位を検知して本体31が被検知物に接触したことを検知する。接触検知部83は、例えばバンパー52の変位によって入り、切りされるマイクロスイッチ、またはバンパー52の変位量を非接触で測定する赤外線センサーや、超音波センサーを含んでいる。
二次電池6は、移動部32、掃除部33、検知部35、および制御部36を含む電気掃除機2の各部で消費される電力を蓄えている。二次電池6は、移動部32、掃除部33、検知部35、および制御部36を含む電気掃除機2の各部へ電力を供給する。二次電池6は、例えばリチウムイオン電池であり、充放電を制御する制御回路を有している。この制御回路は、二次電池6の充放電に関する情報を制御部36へ出力している。
貯槽37は、水や塩水を貯留する容器である。貯槽37に貯留される水は、水道水でよい。貯槽37は、給水の利便性を高めるために、本体31に着脱可能であることが好ましい。貯槽37は、開閉可能な蓋を備えている。貯槽37は、蓋を開いて水や塩水を容易に給水できる。貯槽37には、貯槽37内の水量を検知する水量検知部86が設けられている。
電解水生成装置38は、例えば、水を電気分解してオゾンが溶解された電解水を生成したり、塩水を電気分解して次亜塩素酸(HClO、Hypochlorous Acid)が溶解された電解水を生成したりする。日本では水道法の定めにより、家庭で容易に入手可能な水道水には、塩素が含まれている。日本の水道法では、水道水の塩素の濃度は、10分の1ppm(質量百万分率、ミリグラム毎リットル)以上に定められている(水道法第22条に基づく水道法施行規則(厚生労働省令)第17条第3号)。電解水生成装置38は、日本の水道水のように塩素が含まれる水、または塩水を電気分解することで次亜塩素酸を含む電解水を容易に生成できる。電解水生成装置38は、正極および負極を含む電極87を備えている。
電解水生成装置38の電極87には、水に溶け出しにくい材料、例えばチタンや白金が用いられる。電気分解を促進するために、電極87には、イリジウム、白金、ルテニウムなどの白金族の金属、またはその酸化物が担持されていても良い。電解水には、過酸化水素、活性酸素、OHラジカルなどの化学種が生成される。電極87は、貯槽37内に設けられている。
電解水生成装置38は、正極と負極との間に仕切のない1室型であっても良いし、正極と負極との間に仕切を有する2室型、および3室型を含む多室型であっても良い。1室型の電解水生成装置38は、正極側に生成される酸性イオン水と負極側に生成されるアルカリ性イオン水とを中和して、適宜の濃度の次亜塩素酸を含む電解水を生成する。他方、多室型の電解水生成装置38は、正極を収容する部屋に酸性イオン水を生成し、負極を収容する部屋にアルカリ性イオン水を生成する。
なお、多室型の電解水生成装置38は、酸性イオン水とアルカリ性イオン水との使用量が不均一になって、いずれか残留した方のイオン水を処分する負担が生じる場合がある。1室型の電解水生成装置38は、多室型のように残留した方のイオン水を処分する負担が生じず、多室型に比べて使用者の利便に適う場合がある。
また、電気掃除機2が利用する溶液が電気分解を必要としない芳香剤、消臭剤、および水のような溶液であれば、電解水生成装置38はなくても良い。
第一供給部41は、被掃除面fおよび被掃除領域Aの雰囲気へ電解水を拡散可能なよう、あるいは散布可能なように電解水を供給する。第一供給部41は、拭き掃除部材71、被掃除面f、および被掃除領域Aの雰囲気の少なくともいずれか1つへ電解水を供給する。第一供給部41は、貯槽37から拭き掃除部材71へ電解水を供給する第一供給機構部91と、貯槽37から被掃除面fへ電解水を供給する第二供給機構部92と、貯槽37から本体31の雰囲気へ電解水を供給する第三供給機構部93と、を備えている。第一供給部41は、第一供給機構部91、第二供給機構部92、および第三供給機構部93のいずれか1つを有していれば良い。
第一供給機構部91は、拭き掃除部材71の裏面へ電解水を供給する第一供給口95と、第一供給口95への電解水の供給と供給の遮断とを行う第一開閉弁96と、電解水を第一供給口95へ導く第一導水経路99aと、を備えている。なお、拭き掃除部材71の表面とは、被掃除面fに接する方の面であって、拭き掃除部材71の裏面とは、表面の裏側の面、すなわち被掃除面fに接しない方の面である。
第一供給口95は、複数あっても良い。例えば、第一供給口95は、本体31の幅方向、つまり拭き掃除部材71の幅方向に列をなして並んでいることが好ましい。このように並ぶ第一供給口95は、拭き掃除部材71の広い範囲を電解水で湿らせることができる。また、第一供給口95は、本体31の幅方向に延びる長辺を有する細長く扁平な開口であっても良い。
第一開閉弁96は、いわゆる電磁弁である。第一供給機構部91は、第一開閉弁96を開くことで貯槽37内の電解水の水位と第一供給口95との高低差、つまり水頭差で電解水を供給する。第一供給機構部91は、第一開閉弁96に代えて、貯槽37内の電解水を汲み上げるポンプを備えていても良い。また、第一供給機構部91は、単に貯槽37内の電解水を流出させる流路、例えば細管やオリフィスであっても良い。このような場合には、細管の内径、あるいはオリフィス径は、電解水の所要の供給量(単位時間あたりの供給量)を得るために、適宜、好適に設定される。
第二供給機構部92は、被掃除面fへの電解水の撒布機能を担っている。第二供給機構部92は、被掃除面fへ電解水を撒布する第二供給口97と、第二供給口97への電解水の供給と供給の遮断とを行う第二開閉弁98と、電解水を第二供給口97へ導く第二導水経路99bと、を備えている。
第二供給口97は、例えば電解水を撒布可能なノズルである。第二供給口97は、電気掃除機2が被掃除面fに置かれた状態で、吸込口61と拭き掃除部材71との間に挟まれる被掃除面fへ電解水を供給する。換言すると、第二供給機構部92は、電気掃除機2が被掃除面fに置かれた状態で、第二供給口97から吸込口61と拭き掃除部材71との間に挟まれる被掃除面fへ電解水を供給する。
第二供給口97は、複数あっても良い。例えば、第二供給口97は、本体31の幅方向、つまり拭き掃除部材71の幅方向に列をなして並んでいることが好ましい。このように並ぶ第二供給口97は、本体31の進行にともなって、より広い範囲に電解水を撒布する。また、第二供給口97は、本体31の幅方向に延びる長辺を有する細長く扁平なノズルであっても良い。
第二開閉弁98は、いわゆる電磁弁である。第二供給機構部92は、第二開閉弁98を開くことで貯槽37内の電解水の水位と第二供給口97との高低差、つまり水頭差で電解水を供給する。第二供給機構部92は、第二開閉弁98に代えて、貯槽37内の電解水を汲み上げるポンプを備えていても良い。また、第二供給機構部92は、単に貯槽37内の電解水を流出させる流路、例えば細管やオリフィスであっても良い。このような場合には、細管の内径、あるいはオリフィス径は、電解水の所要の供給量(単位時間あたりの供給量)を得るために、適宜、好適に設定される。
第三供給機構部93は、被掃除領域Aの雰囲気への電解水の撒布機能を担っている。第三供給機構部93は、電解水を霧状にして本体31の周囲の雰囲気へ供給する第一霧化装置101と、電解水を第一霧化装置101へ導く第三導水経路99cと、を備えている。
第一霧化装置101は、本体31の天面に設けられている。第一霧化装置101は、本体31の周囲の雰囲気へ霧化した電解水を拡散、あるいは撒布する。
第一霧化装置101は、電解水を加熱して霧化させる加熱式、電解水を超音波で振動させて霧化させる超音波式、ベンチュリー効果を用いたスプレー、例えば霧吹きで電解水を霧化させる方式、コロナ放電を利用して電解水を霧化させる静電霧化、高速回転させたプロペラなどによって電解水を拡散させて水分子を破砕する水破砕式など、種々の霧化方式を利用する。いずれの方式においても、第一霧化装置101は、直径100マイクロメートル以下の微粒子を含むように電解水を霧化し、より好ましくは直径10マイクロメートル以下の微粒子を含むように電解水を霧化する。
第一導水経路99a、第二導水経路99b、および第三導水経路99cは、例えば貯槽37と第一霧化装置101とを繋ぐ配管であっても良いし、貯槽37内の電解水を、例えば毛細管現象で吸い上げて第一霧化装置101へ導く縄や索であっても良い。第一導水経路99a、第二導水経路99b、および第三導水経路99cは、図2に示すように他の導水経路から分岐していても良いし、それぞれが単独で貯槽37に繋がっていても良い。
第二供給部42は、貯槽37に蓄えられている電解水を吸込風路67へ供給する。第二供給部42は、吸込口61と塵埃容器65とを繋ぐ上流側風路67uへ電解水を供給しても良いし、塵埃容器65へ電解水を供給しても良いし、塵埃容器65と電動送風機66とを繋ぐ下流側風路67dへ電解水を供給しても良い。換言すると、第二供給部42は、貯槽37に蓄えられている電解水を吸込口61と塵埃容器65とを繋ぐ上流側風路67u、塵埃容器65の内部、および塵埃容器65と電動送風機66とを繋ぐ下流側風路67dの少なくとも1つへ供給する。
第二供給部42は、電解水を気化させて電解水を吸込口61と塵埃容器65とを繋ぐ上流側風路67u、塵埃容器65の内部、および塵埃容器65と電動送風機66とを繋ぐ下流側風路67dの少なくとも1つへ供給する。そこで、第二供給部42は、電解水を霧状にして上流側風路67u、塵埃容器65、および塵埃容器65と電動送風機66とを繋ぐ下流側風路67dの少なくとも1つへ供給する第二霧化装置102と、貯槽37から第二霧化装置102へ電解水を導く第四導水経路99dと、を備えている。
第二霧化装置102は、上流側風路67u自体、または上流側風路67uに繋がる空間に露出していても良いし、塵埃容器65自体、または塵埃容器65に繋がる空間に露出していても良いし、下流側風路67d自体、または下流側風路67dに繋がる空間に露出していても良い。第二霧化装置102は、上流側風路67u、塵埃容器65、下流側風路67dの少なくとも1つへ霧化した電解水を拡散、あるいは撒布する。
ここで、「上流側風路67uに繋がる空間」、「塵埃容器65に繋がる空間」および「下流側風路67dに繋がる空間」は、電動送風機66が生じさせる吸込負圧が作用して空気の流動が十分に生じる部分を含み、また、電動送風機66が生じさせる吸込負圧が作用する一方で、吸込負圧による空気の流動が十分に生じずに流れの淀む部分を含む。
第二霧化装置102は、電解水を加熱して霧化させる加熱式、電解水を超音波で振動させて霧化させる超音波式、ベンチュリー効果を用いたスプレー、例えば霧吹きで電解水を霧化させる方式、コロナ放電を利用して電解水を霧化させる静電霧化、高速回転させたプロペラなどによって電解水を拡散させて水分子を破砕する水破砕式など、種々の霧化方式を利用する。いずれの方式においても、第二霧化装置102は、直径100マイクロメートル以下の微粒子を含むように電解水を霧化し、より好ましくは直径10マイクロメートル以下の微粒子を含むように電解水を霧化する。
第四導水経路99dは、例えば貯槽37と第二霧化装置102とを繋ぐ配管であっても良いし、貯槽37内の電解水を、例えば毛細管現象で吸い上げて第二霧化装置102へ導く縄や索であっても良い。また、第四導水経路99dは、図3に示すように他の導水経路から分岐していても良いし、第四導水経路99d単独で貯槽37に繋がっていても良い。
なお、第二供給部42は、第二霧化装置102に代えて、または加えて、吸込口61と塵埃容器65とを繋ぐ上流側風路67u、塵埃容器65の内部、および塵埃容器65と電動送風機66とを繋ぐ下流側風路67dの少なくとも1つで電解水を気化させる保水体105を備えていても良い。
保水体105は、第二霧化装置102と同じ第四導水経路99d、または異なる導水経路を介して貯槽37に繋がれている。保水体105は、導水経路を通じて供給される電解水を吸って、電解水を含んだ状態となる。保水体105の一部は、貯槽37と保水体105とを繋ぐ導水経路を通る電解水に接触している。保水体105の一部は、導水経路を介すことなく貯槽37内の電解水に直接的に接触していても良い。保水体105の他部は、上流側風路67u自体、または上流側風路67uに繋がる空間に露出していても良いし、塵埃容器65自体、または塵埃容器65に繋がる空間に露出していても良いし、下流側風路67d自体、または下流側風路67dに繋がる空間に露出していても良い。
保水体105は、その吸水性によって電解水を保持する。また、保水体105は、その吸水性によって貯槽37と保水体105とを繋ぐ導水経路の電解水を吸い取る。つまり、電気掃除機2は、吸水性を有する部材を電解水に接触させることで、吸込口61と塵埃容器65とを繋ぐ上流側風路67u、塵埃容器65の内部、および塵埃容器65と電動送風機66とを繋ぐ下流側風路67dの少なくとも1つへ電解水を供給する。保水体105は、電解水の供給場所(上流側風路67u、塵埃容器65、または下流側風路67d)が貯槽37よりも高い位置にあっても、毛細管現象によって液体を吸い上げて移動させることができる。保水体105の吸水性の程度や大きさを変えることによって、吸い上げる力と高さとを調節し、過供給を避けることが可能である。なお、保水体105は、貯槽37よりも下方に配置されていても良い。この場合には、電解水は水頭差によって保水体105へ容易に供給される。
保水体105は、例えば織布、または不織布である。保水体105の材料は、綿などの天然繊維、セルロースなどの再生繊維、ポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46などのポリアミド系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維などの合成繊維である。保水体105は、スポンジであっても良い。また、保水体105は、高吸水性高分子(Superabsorbent polymer、SAP、いわゆる吸収性ポリマー、高吸水性樹脂、高分子吸収体)製の部材を一体に有していても良い。高吸水性高分子製の部材を一体に有する保水体105は、より対象の電解水を保水できる。
電解水の気化は、吸込風路67内の気体の蒸気圧が飽和蒸気圧になるまで進行する。気化した電解水は、吸込風路67を通じて塵埃容器65に達し、塵埃容器65に蓄積される塵埃を除菌する。
保水体105は、上流側風路67uおよび塵埃容器65の内部の空気の流れによって電解水を気化させて、塵埃容器65へ電解水を供給することができる。空気の流れによって気化した電解水は、塵埃容器65に蓄積される塵埃を除菌する。また、電解水の一部は、吸込負圧によって塵埃容器65を通過し、電動送風機66に達して電動送風機66の排気を除菌する。また、保水体105は、下流側風路67dの空気の流れによって電解水を気化させて、塵埃容器65を通過し、電動送風機66に達して電動送風機66の排気を除菌する。また、保水体105は、電動送風機66が停止している状態で、上流側風路67u、塵埃容器65の内部、下流側風路67dで電解水を気化させて、塵埃容器65へ電解水を供給することができる。気化した電解水は、吸込風路67内で拡散して塵埃容器65に蓄積される塵埃を除菌する。
第二供給部42を下流側風路67dに設ける場合には、電動送風機66が駆動している状態で電解水を気化させることによって、電動送風機66の排気を除菌することができる。換言すると、第二供給部42を下流側風路67dに設ける場合には、電動送風機66が駆動している最中、電気掃除機2から吹き出る排気を除菌するために、気化した電解水の全量を使用し、かつ電動送風機66が停止している状態で、塵埃容器65に蓄積される塵埃を除菌することができる。
他方、第二供給部42を上流側風路67uまたは塵埃容器65に設ける場合には、第二供給部42は、吸込風路67内の空気の流れによって電解水を気化させて、塵埃容器65へ電解水を供給することができる。吸込風路67内の空気の流れによって気化した電解水は、塵埃容器65に蓄積される塵埃を除菌する。また、塵埃容器65に達した電解水の一部は、吸込負圧によって塵埃容器65を通過し、電動送風機66に達して電動送風機66の排気を除菌する。
電気掃除機2は、吸込風路67に設けられて、吸込負圧で吸込風路67に吸い込まれた電解水(水分)を吸収する吸湿部106を備えている。吸湿部106は、電解水が吸込風路67に吸い込まれた場合には、電動送風機66に達する前に、電解水を吸収して、電動送風機66へ電解水が達することを防ぐ。吸湿部106は、例えば織布、または不織布である。吸湿部106の材料は、綿などの天然繊維、セルロースなどの再生繊維、ポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46などのポリアミド系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維などの合成繊維である。吸湿部106は、スポンジであっても良い。また、吸湿部106は、高吸水性高分子(Superabsorbent polymer、SAP、いわゆる吸収性ポリマー、高吸水性樹脂、高分子吸収体)製の部材を一体に有していても良い。高吸水性高分子製の部材を一体に有する吸湿部106は、より多量の電解水を保水できる。
吸湿部106は、吸込風路67の上流側風路67uに設けられていても良いし、下流側風路67dに設けられていても良い。吸湿部106は、塵埃容器65内に設けられていても良い。吸湿部106は、第二霧化装置102および保水体105よりも空気の流れの下流側に設けられていれば良い。つまり、吸湿部106は、吸込風路67において第二霧化装置102および保水体105よりも電動送風機66に近い。吸湿部106は、吸込風路67に吸い込まれた含塵空気から塵埃を分離する塵埃容器65のフィルターを兼ねていても良い。
図5は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置のブロック図である。
図3から図4に加えて図5に示すように、本実施形態に係る電気掃除機2は、移動部32の電動機56、吸込掃除部58のブラシ用電動機63および電動送風機66、離床機構75の離床用電動機77、検知部35、制御部36、電解水生成装置38、第一供給部41の第一供給機構部91、第二供給機構部92、および第三供給機構部93、第二供給部42の第二霧化装置102、水量検知部86、および二次電池6に加えて通信部111と、電解水生成装置38に電圧を印加する電解水生成用電源部112と、を備えている。
通信部111は、構内通信網19に無線で双方向通信可能に接続される無線通信部と、ステーション3に赤外線信号を送信する、例えば赤外線発光素子を含む送信部と、ステーション3やリモートコントローラーからの赤外線信号を受信する、例えばフォトトランジスタを含む受信部と、を備えている。
無線通信部と中継通信機器21との間には、無線通信回線が確立される。無線通信部は、中継通信機器21を介して操作端末17へ情報を送信する一方、中継通信機器21を介して操作端末17から情報を受信する。
無線通信部は、中継通信機器21を介して操作端末17へ運転を開始することを知らせる情報を送信する。また、無線通信部は、中継通信機器21を介して操作端末17から運転を中止させる指示を含む情報を受信する。つまり、電気掃除機2は、通信部111によって操作端末17から遠隔操作が可能であり、使用者の利便を向上させる。
検知部35のカメラ部81は、例えばデジタルカメラである。つまり、カメラ部81は、撮影した画像を電気信号に変換する撮像素子81a(イメージセンサー)と、撮像素子81aに像を結ぶ(生じさせる)光学系81bと、を備えている。撮像素子81aは、例えば、CCDイメージセンサー(Charge-Coupled Device image sensor)や、CMOSイメージセンサー(Complementary metal-oxide-semiconductor image sensor)である。そのため、電気掃除機2は、カメラ部81で撮影した画像のデジタルデータを即座に取り扱うことができる。つまり、カメラ部81で撮影される画像は、例えば画像処理回路を利用することで所定のデータ形式に圧縮したり、二値画像に変換したり、グレースケールに変換したりすることができる。カメラ部81は、例えば可視光領域の画像を撮影する。可視光領域の画像は、例えば赤外領域の画像に比べて画質が良好であり、複雑な画像処理を施すことなく使用者に視認可能な情報を容易に提供できる。
カメラ部81は、いわゆるステレオカメラである。カメラ部81は、撮影する画像が、電気掃除機2の幅方向の中心線を延長した前方の位置を含む撮影範囲で重なり合っている。カメラ部81は、撮影範囲における奥行き、つまり電気掃除機2からみた離間距離の情報を得ることができる。奥行きの情報を含む画像を「距離画像」と呼ぶ。
カメラ部81には、LED(Light Emitting Diode)や電球などの照明装置が併設されていても良い。照明装置は、カメラ部81の撮影範囲の一部または全部を照らす。照明装置は、家具などの障害物の陰のような暗い場所や、夜間などの暗い環境下であっても、カメラ部81による適切な画像の取得を可能にする。
撮像素子81aの受光面には、多数の画素が並べられている。受光面の各画素は、受けた光を電気信号に変換する。各画素が受けた光の情報を各画素の位置に応じて統合させることで、カメラ部81が撮影した景色を表す画像が得られる。一般的な撮像素子81aは、カラー画像を撮影する。カラー画像は、例えば赤、緑、および青の三つの色を混ぜて表現される。
距離測定装置85は、奥行きの情報を得ようとする範囲に光を照射する発光部85aと、発光部85aから照射された光の反射光を受光する受光部85bと、を備えている。電気掃除機2は、発光部85aの発光開始から受光部85bで反射光を受光するまでの時間差に基づいて電気掃除機2から被検知物までの距離情報を取得できる。発光部85aは、例えば赤外線や、可視光を照射する。
制御部36は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、中央処理装置で実行(処理)される各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する補助記憶装置(例えば、Read Only Memory、ROM)、プログラムの作業領域が動的に確保される主記憶装置(例えば、Random access memory、RAM)を備えている。補助記憶装置は、例えば不揮発性メモリのように書き換え可能なものであることが好ましい。
制御部36は、移動部32の電動機56、吸込掃除部58のブラシ用電動機63および電動送風機66、離床機構75の離床用電動機77、検知部35、電解水生成装置38、第一供給部41の第一供給機構部91、第二供給機構部92、および第三供給機構部93、第二供給部42の第二霧化装置102、水量検知部86、二次電池6、および通信部111に電気的に接続されている。制御部36は、通信部111を介してステーション3、およびリモートコントローラーから受信する制御信号に応じて吸込掃除部58のブラシ用電動機63および電動送風機66、離床機構75の離床用電動機77、検知部35、電解水生成装置38、第一供給部41の第一供給機構部91、第二供給機構部92、第三供給機構部93、第二供給部42の第二霧化装置102、水量検知部86、および二次電池6を制御する。
制御部36は、電気掃除機2の自律移動を制御する自律移動制御部116と、検知部35の動作を制御する検知制御部117と、時刻を計時する計時部118と、を含んでいる。自律移動制御部116、および検知制御部117は、演算プログラムである。
自律移動制御部116は、環境地図情報(Environment Map)を記憶する地図情報記憶部119と、移動部32の電動機56の動作を制御する移動制御部121と、吸込掃除部58のブラシ用電動機63および電動送風機66の動作を制御する吸込掃除制御部122と、電解水生成装置38、第一供給部41の第一供給機構部91、第二供給機構部92、第三供給機構部93、および第二供給部42の第二霧化装置102の動作を制御する除菌制御部123と、を備えている。
地図情報記憶部119は、補助記憶装置に確保される記憶領域に構築されたデータ領域である。
環境地図情報は、データの集合であって、適宜のデータ構造を有している。環境地図情報は、被掃除領域Aを適宜のデータ構造でデータ化している。環境地図情報は、補助記憶装置に確保される地図情報記憶部119から主記憶装置に読み込まれて利用され、適宜の更新を経て、地図情報記憶部119へ上書きされる。
環境地図情報は、電気掃除機2の自律移動に用いられる情報であり、少なくとも掃除対象となる被掃除領域Aにおいて、電気掃除機2が移動可能な領域の形状を含む情報である。環境地図情報は、例えば整然と配列された一辺10センチメートルの矩形の集合として構築されている。環境地図情報は、電気掃除機2の使用に際して、事前に準備されるものであっても良いし、Simultaneous Localization and Mapping(SLAM)によって自己位置推定と同時に作成されるものであっても良い。環境地図情報は、掃除運転にともなう移動の過程で作成、および更新されても良い。SLAMで環境地図情報を作成する場合には、電気掃除機2は、検知部35の他に、エンコーダーなどの種々のセンサーを備えていることが好ましい。移動制御部121は、これら検知部35および種々のセンサーから取得する情報に基づいて環境地図情報を作成する。
環境地図情報は、電気掃除機2と操作端末17とで共有される。そのため、通信部111は、中継通信機器21を介して操作端末17へ環境地図情報を送信する。環境地図情報を共有することによって、使用者は、操作端末17を通じて電気掃除機2の現在位置(位置情報)を正確に把握できる。また、使用者は、操作端末17を通じて電気掃除機2を環境地図情報上の任意の箇所を指定して電気掃除機2を移動させることができる。そして、使用者は、カメラ部81が撮影する画像によって、電気掃除機2を移動させた先、つまり移動の目的地の状況を容易に把握することができる。
移動制御部121は、環境地図情報に基づいて移動部32を制御して電気掃除機2を自律で移動させる。移動制御部121は、電動機56に流れる電流の大きさ、および向きを制御して、電動機56を正転、または逆転させる。移動制御部121は、電動機56を正転、または逆転させることで、駆動輪55の駆動を制御している。
吸込掃除制御部122は、ブラシ用電動機63、および電動送風機66を個別に制御する。
除菌制御部123は、第一供給部41の第一開閉弁96を開閉させて貯槽37から拭き拭き掃除部材71へ供給される電解水の供給量を制御する。また、除菌制御部123は、第一供給部41の第一開閉弁96を開閉させて貯槽37から被掃除面fへ供給される電解水の供給量を制御する。さらに、除菌制御部123は、第一供給部41の第一霧化装置101の動作をオン/オフ(入り切り、駆動/停止)させて貯槽37から電気掃除機2の周囲へ供給される電解水の供給量を制御する。また、除菌制御部123は、第二供給部42の第二霧化装置102の動作をオン/オフ(入り切り、駆動/停止)させて貯槽37から吸込風路67へ供給される電解水の供給量を制御する。
そして、制御部36は、領域別割当情報に基づいて複数の分割掃除場所のそれぞれに割り当てられた複数の機能の少なくとも1つを適用して、被掃除領域Aで電気掃除機2を自律移動させる。つまり、環境地図情報および複数の分割掃除場所を識別する情報に基づいて移動制御部121が移動部32を制御して電気掃除機2を自律移動させる間、吸込掃除制御部122および除菌制御部123は、領域別割当情報に基づいて、それぞれの分割掃除場所に割り当てられた吸込掃除機能、拭き掃除機能、溶液の散布機能を含む複数の機能の少なくとも1つを実行する。以下、制御部36が実行するこのような制御を、「領域別実行機能割当制御」と呼ぶ。
検知制御部117は、カメラ部81の動作を制御する。検知制御部117は、所定の時間間隔毎にカメラ部81に画像を撮影させる。検知制御部117は、カメラ部81で撮影された画像を検知結果記憶部125に記憶する。カメラ部81で撮影された画像は、検知結果記憶部125は、主記憶装置に確保されている。検知結果記憶部125は、カメラ部81で撮影された画像を記憶する。検知結果記憶部125は、複数の画像を記憶可能な容量を有している。
検知結果記憶部125は、カメラ部81で撮影された画像を表す画像情報を無加工で記憶しても良いし、画像の解析処理に必要な情報を残す限りにおいてデータサイズを減らすように加工した画像情報を記憶しても良い。検知結果記憶部125に記憶される画像情報は、例えば、カメラ部81で撮影された画像をグレースケールに変換した画像(以下、カメラ部81で撮影された元の画像と同じく画像と呼ぶ。)であっても良い。グレースケール画像の場合には、画像の画素値は輝度値と一致する。グレースケールに変換した画像を保存する場合には、制御部36は、元画像を記憶する場合に比べて、検知結果記憶部125に割り当てるメモリ領域の容量(リソース)を少量で済ませることが可能である。また、グレースケールに変換した画像を以後の解析処理に使用する場合には、制御部36は、元画像を処理する場合に比べて中央処理装置の負荷を軽減できる。画像のグレースケール化を含む画像処理は、カメラ部81で実行されても良い。カメラ部81で画像処理を実行することによって、中央処理装置の負荷が軽減される。
また、検知制御部117は、照明装置の点灯と消灯とを制御する。照明装置は、画像を明るくして解析処理の容易化と精度向上とを容易にする。
さらに、検知制御部117は、近接検知部82の検出結果、つまり被検知物が本体31に接近したこと、およびその時の被検知物と本体31との離間距離を検知結果記憶部125に記憶する。検知制御部117は、接触検知部83の検出結果、つまり被検知物が本体31に接触したことを検知結果記憶部125に記憶する。これら検知結果記憶部125に記憶される情報は、環境地図情報に関連付けられて電気掃除機2の自律移動における移動経路の最適化に利用することができる。
水量検知部86は、接触式、または非接触式のいずれであっても良い。接触式の水量検知部86は、例えば、貯槽37内に設けられるフロート(浮き)の垂直方向における位置に基づいて水位を計測するフロート式、一対の電極間の静電容量を検出して水位を計測する静電容量式、など既知の方式を採用できる。非接触式の水量検知部86は、例えば、電波、超音波、または光波を用いて水位を計測する既知の方式を採用できる。
なお、電解水生成装置38の電極87を水量検知部86に兼用することができる。垂直方向に拡がる電極87は、貯槽37の水位(電解水の液位)の変化にともなって、水中(電解水の液中)に没する部位と、貯槽37内の気体に晒される部位との割合が変化する。この割合の変化は、電極87の正極と負極との間に流れる電流値を変化させる。そこで、電極87の正極と負極との間に流れる電流値の変化に基づいて、貯槽37に蓄えられている水の量が推定される。
電解水生成用電源部112は、電解水生成装置38の電極87に電圧を印加する。電解水生成用電源部112は、二次電池6に充電された電力を電解水の生成に好適な電圧に変換して電極87に印加する。
次に、本実施形態に係る電気掃除機2の離床機構について説明する。なお、第二例の離床機構から第四例の離床機構において、第一例の離床機構と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図6は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の離床機構の第一例の概略図である。
ところで、電解水に代表される水分を含んだ拭き掃除部材71が、畳やフローリングを含む木床のように吸湿性を有する床材、つまり被掃除面fに接触したまま放置されると、床材が過度に吸湿したり、床材に塗布されたワックスが除去されたりする。このような状況が更に放置されると、床材が変色したり、痛んだりする虞がある。
そこで、図2から図4に加えて図6に示すように、本実施形態に係る電気掃除機2は、被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせることが可能な第一例の離床機構75(以下、「離床機構75」と言う。)を備えている。
なお、図6の実線は、拭き掃除部材71が被掃除面fから離された状態を示し、図6の二点鎖線は、拭き掃除部材71が被掃除面fに接触している状態を示している。
離床機構75は、被掃除面fと拭き掃除部材71との間に空間を設けて被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる。離床機構75は、拭き掃除部材取付部72の昇降機構76と、昇降機構76を駆動させる離床用電動機77と、を備えている。離床機構75は、拭き掃除部材取付部72を被掃除面fに近づけたり、遠ざけたりすることによって、拭き掃除部材71を被掃除面fに接触させたり、拭き掃除部材71を被掃除面fから離れさせたりする。
離床機構75は、拭き掃除部59が設けられる主構造体、例えば、本体ケース51、および貯槽37が被掃除面fで停止している場合には、被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる。換言すると、離床機構75は、拭き掃除部材取付部72と被掃除面fとの相対速度が零値の場合には、被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる。
昇降機構76は、離床用電動機77の回転駆動力を拭き掃除部材取付部72を上下方向へ移動させる直線運動に変換する種々の機構を採用しうる。昇降機構76は、例えば、ラックアンドピニオン、ボールねじ、滑車装置、およびリンク機構のいずれかである。
そして、図5に示すように、本実施形態に係る電気掃除機2の自律移動制御部116は、離床機構75の離床用電動機77の動作を制御する離床制御部126を備えている。
離床制御部126は、拭き掃除部59の拭き掃除部材71が被掃除面fに接している状態と拭き掃除部59の拭き掃除部材71が被掃除面fから離れている状態とを切替制御する。
離床制御部126は、検知部35や、エンコーダーなどの種々のセンサーの検知結果、または移動制御部121の制御信号に基づいて、電気掃除機2が停止しているか否かを判断する。
なお、電気掃除機2の停止は、制御部36の制御に基づいて、移動部32の駆動輪55を停止させている状態、駆動輪55の空転によって電気掃除機2が移動できなくなっている状態、および電気掃除機2が何らかの障害によって移動できなくなっている状態の少なくとも1つの状態を含む。また、電気掃除機2の停止は、掃除運転を待機して停止している状態、および掃除運転中であって一時的に停止している状態の少なくとも一方の状態を含む。
また、電気掃除機2が停止しているか否かの判断は、電気掃除機2が停止した瞬間に成立するものであっても良いし、電気掃除機2の停止状態が所定の継続時間、例えば3秒間~5秒間、継続している場合に成立し、所定の継続時間が経過する前に停止状態が解除される、つまり電気掃除機2が移動し始める場合に不成立するものであっても良い。電気掃除機2の停止状態が所定の継続時間、継続した場合に、電気掃除機2が停止していると判断するよう不感帯処理を行うことで、離床機構75による拭き掃除部材71の頻繁な離床動作と着床動作とが抑制される。
離床制御部126は、主構造体が被掃除面fで停止している場合には、被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせ、主構造体が被掃除面fを移動している場合には、被掃除面fに拭き掃除部材71を接触させる。換言すると、離床制御部126は、拭き掃除部材取付部72と被掃除面fとの相対速度が零値の場合には、被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせ、拭き掃除部材取付部72と被掃除面fとの相対速度が非零値の場合には、被掃除面fに拭き掃除部材71を接触させる。
なお、離床制御部126は、拭き掃除部材取付部72と被掃除面fとの相対速度が非零値であっても、主構造体が後退している(相対速度が負値)場合には、被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせ、主構造体が前進している(相対速度が正値)場合には、被掃除面fに拭き掃除部材71を接触させても良い。
このように、電気掃除機2は、水分を含んだ拭き掃除部材71を停止時に被掃除面fから離しておくことで、被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることを防ぐことができる。
電気掃除機2は、拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に気流を生じさせて拭き掃除部材71を乾燥させることができる。離床制御部126は、離床用電動機77を駆動させて拭き掃除部材71を被掃除面から離した後、吸込掃除制御部122を通じて電動送風機66を運転させる。電動送風機66は、吸込口61を通じて空気を吸い込み、本体31の排気口を通じて空気を吐き出す。電気掃除機2は、電動送風機66の吸気の流れ、または排気の流れを利用して、拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に気流を生じさせる。なお、拭き掃除部材71の乾燥が不要な際には、電動送風機66の吸気の流れ、または排気の流れを拭き掃除部材71から遠ざけるために、電気掃除機2は、ルーバーを備えていても良い。
電気掃除機2は、拭き掃除部材71を積極的に乾燥させることによって、被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることをより確実に防ぐことができる。
図7は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の離床機構の第二例の概略図である。
図7に示すように、本実施形態に係る電気掃除機2は、第二例の離床機構75A(以下、「離床機構75A」と言う。)を備えている。離床機構75Aは、拭き掃除部材71を被掃除面fに接地可能な位置と拭き掃除部材71を被掃除面fから離れさせる位置との間で移動させる無限軌道装置131を備えている。
無限軌道装置131は、環状のクローラー132と、離床用電動機77に繋がれた起動輪133と、クローラー132の張りを調整する遊動輪134と、を備えている。
拭き掃除部材取付部72は、クローラー132に一体化されていても良いし、クローラー132の一部であっても良いし、クローラー132そのものであっても良い。
離床機構75Aは、クローラー132を回転させて拭き掃除部材71が被掃除面fに接触する位置と、拭き掃除部材71が被掃除面fから離れた位置との間を移動させる。
このように、電気掃除機2は、水分を含んだ拭き掃除部材71を停止時に被掃除面fから離しておくことで、被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることを防ぐことができる。
図8は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の離床機構の第三例の概略図である。
図8に示すように、本実施形態に係る電気掃除機2は、第三例の離床機構75B(以下、「離床機構75B」と言う。)を備えている。離床機構75Bは、主構造体である本体31の姿勢を変化させて被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる。
離床機構75Bは、本体31の姿勢を変化させる第二昇降機構136と、第二昇降機構136を駆動させる離床用電動機77と、を備えている。離床機構75Bは、本体31の一部を被掃除面fに近づけたり、遠ざけたりすることによって、被掃除面fに対して本体31を傾かせて拭き掃除部材71を被掃除面fに接触させたり、拭き掃除部材71を被掃除面fから離れさせたりする。
第二昇降機構136は、離床用電動機77の回転駆動力を本体31の姿勢を変化させる直線運動に変換する種々の機構を採用しうる。第二昇降機構136は、例えば、ラックアンドピニオン、ボールねじ、滑車装置、およびリンク機構のいずれかである。
第二昇降機構136は、電気掃除機2を被掃除面fに配置すると、被掃除面fに常に接地していても良いし、電気掃除機2の姿勢を変化させるときにのみ、被掃除面fに接地しても良い。第二昇降機構136の下端部には、補助輪が設けられていても良い。
第二昇降機構136は、例えば、従動輪57を支点にして本体31の姿勢を傾ける。第二昇降機構136が伸張すると、本体31は従動輪57を支点にして本体31の前端部を下げ、後端部を上げた姿勢に傾く。このとき、拭き掃除部材71は被掃除面から離れる。本体31を傾けた姿勢で安定させるために、離床機構75Bは、左右一対の第二昇降機構136を備えることが好ましい。
なお、第二昇降機構136は、駆動輪55のサスペンションを伸張、または短縮させて本体31の姿勢を傾けても良い。また、第二昇降機構136は、図8のように本体31の一部を持ち上げて本体31の姿勢を傾けるものに限られない。第二昇降機構136は、従動輪57を本体31内に引き込むように収容して本体31の一部を下方へ下げて本体31の姿勢を傾けても良い。
このように、電気掃除機2は、水分を含んだ拭き掃除部材71を停止時に被掃除面fから離しておくことで、被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることを防ぐことができる。
図9は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の離床機構の第四例の概略図である。
図9に示すように、本実施形態に係る電気掃除機2は、第四例の離床機構75C(以下、「離床機構75C」と言う。)を備えている。離床機構75Cは、拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に配置可能な受水皿137を備えている。
離床機構75Cは、被掃除面fと拭き掃除部材71との間に受水皿137を挟んで被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる。離床機構75Cは、受水皿137と、受水皿137を移動させるスライド機構138と、スライド機構138を駆動させる離床用電動機77と、を備えている。離床機構75Cは、受水皿137を移動させて拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に挟み込んだり、受水皿137を移動させて拭き掃除部材71と被掃除面fとの間から引き抜いたりすることによって、拭き掃除部材71を被掃除面fに接触させたり、拭き掃除部材71を被掃除面fから離れさせたりする。
スライド機構138は、離床用電動機77の回転駆動力を受水皿137を移動させる直線運動に変換する種々の機構を採用しうる。スライド機構138は、例えば、受水皿137を支えるレールと、このレールに沿って受水皿137を移動させるラックアンドピニオン、ボールねじ、および滑車装置のいずれかの機構と、を有している。
また、離床機構75Cは、受水皿137を移動させて拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に挟み込んだり、受水皿137を移動させて拭き掃除部材71と被掃除面fとの間から引き抜いたりすることの他に、受水皿137を被掃除面fに置き、拭き掃除部材取付部72が設けられている主構造を移動させて受水皿137の上方へ拭き掃除部材71を移動させて、受水皿137を拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に挟み込んでも良い。この場合には、離床機構75Cは、離床用電動機77に代えて、スライド機構138に対する受水皿137の移動を許可したり制限したりするブレーキ装置を備えていれば良い。
受水皿137は、拭き掃除部材71全体を被掃除面fから絶縁させる大きさを有していることが好ましい。
このように、電気掃除機2は、水分を含んだ拭き掃除部材71を停止時に被掃除面fから離しておくことで、被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることを防ぐことができる。
次に、本実施形態に係るステーションについて説明する。なお、第二例のステーション3A、および第三例のステーション3Bにおいて、第一例のステーション3と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置のステーションの第二例の概略図である。
図10に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1は、水分を含んだ拭き掃除部材71で被掃除面fを水拭き掃除可能な電気掃除機2と、電気掃除機2を充電可能な充電台としての第二例のステーション3A(以下、「ステーション3A」)と、を備えている。
ステーション3Aは、電気掃除機2の全部または一部を乗り上がらせて被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる台座141を備えている。
台座141は、少なくとも従動輪57と駆動輪55とが接地可能な広さを有している。台座141は、電気掃除機2が乗り上げた状態で拭き掃除部材71が被掃除面fから離れている限りにおいて、電気掃除機2を配置する水平な面を有していても良いし、傾いた面を有していても良い。
このように、ステーション3Aは、台座141に電気掃除機2を乗り上がらせることによって、水分を含んだ拭き掃除部材71を被掃除面fから離す。そのため、電気掃除装置1は、被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることを防ぐことができる。
ステーション3Aは、ステーション3Aに帰還した電気掃除機2を充電する。つまり、ステーション3Aは、台座141に乗り上げた電気掃除機2を充電する。そして、ステーション3Aは、充電端子142を備えている。充電端子142は、電気掃除機2が台座141に乗り上げた状態において、電気掃除機2の拭き掃除部材71よりも上方に配置されている。そのため、仮に拭き掃除部材71から水分が滴下しても、ステーション3Aは、充電機能の健全性を容易に保つことができる。
電気掃除機2は、ステーション3Aに帰還した状態で電動送風機66を運転し、拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に気流を生じさせて拭き掃除部材71を乾燥させることができる。電気掃除機2は、拭き掃除部材71を積極的に乾燥させることによって、拭き掃除部材71から被掃除面fへ水分が滴下することを防ぐことができる。
図11は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置のステーションの第三例の概略図である。
図11に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1は、水分を含んだ拭き掃除部材71で被掃除面fを水拭き掃除可能な電気掃除機2と、電気掃除機2を充電可能な充電台としての第三例のステーション3B(以下、「ステーション3B」)と、を備えている。
ステーション3Bは、拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に配置される受水皿143を備えている。ステーション3Bは、被掃除面fと拭き掃除部材71との間に受水皿143を挟んで被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる。
受水皿143は、電気掃除機2がステーション3Bの台座141に乗り上げると、拭き掃除部材71の真下に配置される。受水皿143は、拭き掃除部材71全体を被掃除面fから絶縁させる大きさを有していることが好ましい。
このように、ステーション3Bは、台座141に乗り上げた電気掃除機2の拭き掃除部材71の真下に配置される受水皿143によって、水分を含んだ拭き掃除部材71を被掃除面fから離す。そのため、電気掃除装置1は、被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることを防ぐことができる。
以上のように、本実施形態に係る電気掃除機2は、主構造体が被掃除面fで停止している場合には、被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる離床機構75、75A、75B、75Cを備えている。そのため、電気掃除機2は、水分を含んだ拭き掃除部材71によって被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることを防ぐ。
また、本実施形態に係る電気掃除機2は、被掃除面fと拭き掃除部材71との間に空間を設けて被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる離床機構75、75A、75Bを備えている。そのため、電気掃除機2は、水分を含んだ拭き掃除部材71によって被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることを防ぎつつ、水分を含んだ拭き掃除部材71を容易に乾燥させることができる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除機2は、拭き掃除部材取付部72の昇降機構76を含む離床機構75を備えている。そのため、電気掃除機2は、本体31の位置を変えることなく、拭き掃除部材71を容易に被掃除面fから離すことができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機2は、拭き掃除部材71を被掃除面fに接地可能な位置と拭き掃除部材71を被掃除面fから離れさせる位置との間で移動させる無限軌道装置131を有する離床機構75Aを備えている。そのため、電気掃除機2は、拭き掃除部材71を容易に被掃除面fから離すことができる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除機2は、主構造体の姿勢を変化させて被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる離床機構75Bを備えている。そのため、電気掃除機2は、拭き掃除部材71を容易に被掃除面fから離すことができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機2は、拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に気流を生じさせて拭き掃除部材71を乾燥させることができる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除機2は、拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に配置可能な受水皿137を有する離床機構75Cを備えている。そのため、電気掃除機2は、拭き掃除部材71を容易に被掃除面fから離すことができる。また、電気掃除機2は、拭き掃除部材71から水分が滴下した場合であっても、これを受け止めて被掃除面fが濡れてしまうことを防ぐことができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機2は、水拭き掃除に次亜塩素酸を含む電解水を用いて、被掃除面fを除菌することができる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除装置1のステーション3、3Aは、電気掃除機2の全部または一部を乗り上がらせて被掃除面fから拭き掃除部材71を離れさせる台座141を備えている。そのため、電気掃除装置1は、水分を含んだ拭き掃除部材71によって被掃除面fが過度に吸湿したり、被掃除面fに塗布されたワックスが除去されたりすることを防ぐ。また、電気掃除装置1は、拭き掃除部材71を被掃除面から離れさせるための機構、例えば離床機構75、75A、75B、75Cを備えていない電気掃除機であっても、帰還した電気掃除機の拭き掃除部材71を被掃除面fから離しておくことができる。
また、本実施形態に係る電気掃除装置1のステーション3Aは、拭き掃除部材71と被掃除面fとの間に配置される受水皿143を備えている。そのため、電気掃除機2は、拭き掃除部材71を容易に被掃除面fから離すことができる。また、電気掃除機2は、拭き掃除部材71から水分が滴下した場合であっても、これを受け止めて被掃除面fが濡れてしまうことを防ぐことができる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除装置1のステーション3、3Aは、電気掃除機2が台座141に乗り上げた状態において、電気掃除機2の拭き掃除部材71よりも上方に配置される充電端子142を備えている。そのため、電気掃除装置1は、拭き掃除部材71から水分が滴下したり、拭き掃除部材71を通じて漏水したりしても、二次電池6の充電機能に支障を来すことがない。
したがって、本実施形態に係る電気掃除機2、および電気掃除装置1は、水拭き掃除可能であって、かつ湿った拭き掃除部材71で床材を変色させたり、痛めたりしない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。