以下の説明は、本開示の例示的な実施態様を例示する添付図面を参照する。異なる構造及び動作を有する一部の実施態様は、本開示の範囲から逸脱しない。
本開示の例示的な実施態様は、欠陥のある心臓弁を修復するためのシステム、デバイス、方法などを対象とする。例えば、埋め込み型デバイス、弁修復デバイス、インプラント、及びシステム(その送達のためのシステムを含む)の様々な実施態様が本明細書に開示されており、これらの選択肢の任意の組み合わせは、特に除外されない限り行われ得る。言い換えれば、開示されたデバイス及びシステムの個々の構成要素は、相互に排他的又はそうでなければ物理的に不可能な場合を除き、組み合わされ得る。更に、本明細書の技術及び方法は、生きた動物上、又は例えば、死体、死体心、シミュレーター(例えば、シミュレーションされている体の一部、心臓、組織など)などのシミュレーション上で実施され得る。
本明細書に記載されるように、1つ以上の構成要素が接続、接合、固定(affixed)、連結、取付、又は別の方法で相互接続されているものとして記載される場合、そのような相互接続は、構成要素間の直接的なものであってもよく、又は1つ以上の中間構成要素の使用によるものなど間接的であってもよい。また、本明細書に記載されるように、「部材」、「構成要素」、又は「部分」への言及は、単一の構造部材、構成要素、又は要素に限定されるものではなく、構成要素、部材、又は要素の集合を含むことができる。また、本明細書に記載されるように、「実質的に」及び「約」という用語は、所与の値又は状態に少なくとも近い(かつ含む)(好ましくは、10%以内、より好ましくは1%以内、最も好ましくは0.1%以内)ものとして定義される。
図1及び図2は、拡張期及び収縮期のそれぞれのヒト心臓Hの切り欠き図である。右心室RV及び左心室LVは、それぞれ三尖弁TV及び僧帽弁MV、すなわち房室弁によって、右心房RA及び左心房LAから分離されている。更に、大動脈弁AVは、左心室LVを上行大動脈AAから分離し、肺動脈弁PVは、右心室を肺動脈PAから分離する。これらの弁の各々は、流れの中で一緒になるか又は「接合(coapt)」して、一方向の流体閉塞表面を形成する、それぞれの弁口にわたって内向きに延在する可撓性弁尖(例えば、図3~図6に示される弁尖20、22、及び図7に示される弁尖30、32、34)を有する。本出願の自己弁修復システムは、僧帽弁MVに関して頻繁に説明及び/又は例示されている。したがって、左心房LA及び左心室LVの解剖学的構造がより詳細に説明される。しかしながら、本明細書に記載されるデバイスは、他の自己弁の修復でも使用され得、例えば、デバイスは、三尖弁TV、大動脈弁AV、及び肺動脈弁PVの修復で使用され得る。
左心房LAは、肺から酸素を含む血液を受容する。図1に見られる拡張期(diastolic phase)又は拡張期(diastole)中、(収縮期中に)左心房LAにすでに集まった血液は、左心室LVの拡張によって僧帽弁MVを通して左心室LVに移動する。図2に見られる収縮期(systolic phase)又は収縮期(systole)中、左心室LVは収縮して、大動脈弁AV及び上行大動脈AAを通して体内に血液を送り込む。収縮期中、僧帽弁MVの弁尖は閉鎖して、血液が左心室LVから左心房LA内へと戻ることを防止し、血液は、肺静脈から左心房内に集められる。一部の実施態様では、本出願によって記載されるデバイスは、欠陥のある僧帽弁MVの機能を修復するために使用される。すなわち、デバイスは、僧帽弁の弁尖を閉鎖させて、血液が左心室LVから左心房LA内へと戻ることを防止するのに役立つように構成される。本出願に説明されるデバイスの多くは、収縮期にバックフロー又は逆流を防止又は阻害するために、逆流オリフィスの充填剤として有益に作用する、接合要素又はスペーサーの周囲の自己弁尖を容易に把持及び固定するように設計されているが、これは必須ではない。
ここで図1~図7を参照すると、僧帽弁MVは、前尖20及び後尖22の2つの弁尖を含む。僧帽弁MVはまた、弁尖20、22を取り囲む可変的に高密度の線維性組織輪である輪24を含む。図3及び図4を参照すると、僧帽弁MVは、腱索CTによって左心室LVの壁に係留されている。腱索CTは、乳頭筋PM(すなわち、腱索CTの基部及び左心室LVの壁内に位置する筋肉)を僧帽弁MVの弁尖20、22に接続する索状の腱である。乳頭筋PMは、僧帽弁MVの弁尖20、22の移動を制限し、僧帽弁MVが戻されることを防止する働きをする。左心房LA及び左心室LVの圧力変化に応答して、僧帽弁MVが開閉する。乳頭筋PMは、僧帽弁MVを開閉しない。むしろ、乳頭筋PMは、全身を通して血液を循環させるのに必要な高圧に対して弁尖20、22を支持するか、又は支える。乳頭筋PM及び腱索CTは一緒に弁下組織として既知であり、これは、僧帽弁が閉鎖したときに僧帽弁MVが左心房LA内へと逸脱することを防ぐように機能する。図3に示される左心室流出路(LVOT)ビューから見たとき、弁尖20、22の生体構造は、弁尖の内側が自由端部分で接合し、弁尖20、22が互いから離れて後退し始めるか又は広がり始めるようなものである。弁尖20、22は、各弁尖が僧帽輪と接触するまで、心房の方向に離れて広がる。
様々な疾患プロセスは、心臓Hの自己弁のうちの1つ以上の適切な機能を損なう可能性がある。これらの疾患プロセスには、変性プロセス(例えば、バーロー病、弾性線維欠損症など)、炎症プロセス(例えば、リウマチ性心疾患)、及び感染プロセス(例えば、心内膜炎など)が含まれる。更に、以前の心臓発作(すなわち、冠動脈疾患に続発する心筋梗塞)又は他の心疾患(例えば、心筋症など)からの左心室LV又は右心室RVの損傷は、自己弁の形状を変形させる可能性があり、これは自己弁の機能不全を引き起こす可能性がある。しかしながら、僧帽弁MVの手術などの弁手術を受けている患者の大部分は、自己弁(例えば、僧帽弁MV)の弁尖(例えば、弁尖20、22)の機能不全を引き起こす変性疾患を患い、これは逸脱及び逆流をもたらす。
一般的に、自己弁は、(1)弁狭窄、及び(2)弁逆流を含む異なる方式で機能不全になり得る。弁狭窄は、自己弁が完全に開放せず、それにより血流の障害を引き起こす場合に生じる。典型的には、弁狭窄は、弁の弁尖上の石灰化物質の蓄積に起因し、これは弁尖を肥厚させ、弁が完全に開放して前方への血流を可能にする能力を損なう。弁逆流は、弁の弁尖が完全に閉鎖せず、それにより血液が前の心室へと漏れて戻る(例えば、血液が左心室から左心房に漏れる)ときに生じる。
自己弁が逆流性又は不全になる3つの主機構があり、これらには、CarpentierのタイプI、タイプII、及びタイプIIIの機能不全が含まれる。CarpentierのタイプIの機能不全は、通常は機能している弁尖が互いから逸らされ、しっかりした密封を形成することができない(すなわち、弁尖が適切に接合しない)ような輪の拡張を伴う。タイプIの機構の機能不全に含まれるのは、心内膜炎に存在するような弁尖の穿孔である。CarpentierのタイプIIの機能不全は、接合の平面よりも上の自己弁の1つ以上の弁尖の逸脱を伴う。CarpentierのタイプIIIの機能不全は、弁尖が輪の平面よりも下で異常に拘束されるような、自己弁の1つ以上の弁尖の動きの制限を伴う。弁尖の制限は、リウマチ病(Ma)又は心室の拡張(IIIb)によって引き起こされる可能性がある。
図5を参照すると、健康な僧帽弁MVが閉鎖位置にあるとき、前尖20及び後尖22は接合し、これは、血液が左心室LVから左心房LAへ漏れることを防止する。図3及び図6を参照すると、収縮期中、僧帽弁MVの前尖20及び/又は後尖22が左心房LA内へと移されるときに、僧帽弁逆流MRが生じ、そのため、弁尖20、22の縁部が互いに接触しない。このように接合ができないと、前尖20と後尖22との間の間隙26を引き起こし、これは、図3に示される僧帽弁逆流MR流路によって例示されるように、血液が収縮期中に左心室LVから左心房LA内と逆流することを可能にする。図6を参照すると、間隙26は、約2.5mm~約17.5mm、約5mm~約15mm、約7.5mm~約12.5mm、又は約10mmの幅Wを有することができる。一部の状況では、間隙26は、15mmより大きい幅Wを有することができる。上記のように、弁尖(例えば、僧帽弁MVの弁尖20、22)が機能不全である可能性があり、それにより弁逆流を引き起こす可能性があるいくつかの異なる方式がある。
上記の状況のいずれかにおいて、前尖20及び後尖22を係合して、間隙26を閉鎖させ、僧帽弁MVを通した血液の逆流を防止することが可能である弁修復デバイス又はインプラントが望ましい。図4に分かるように、埋め込み型デバイス、弁修復デバイス、又はインプラント10の抽象的な表現が、収縮期に逆流が発生しないように弁尖20、22の間に移植されて示されている(図3を図4と比較する)。一部の実施態様では、デバイス10の接合要素(例えば、スペーサー、coaption要素、間隙充填剤など)は、自己弁の幾何学的形状、及び(弁輪に向かって)その膨張する弁尖の性質に自然に順応する、略先細り又は三角形形状を有する。本出願では、スペーサー、coaption要素、接合要素、及び間隙充填剤という用語は、互換的に使用され、自己弁の弁尖の間の空間の一部分を充填する、及び/又は自己弁の弁尖が係合若しくは「接合」するように(例えば、自己弁尖が、互いに対するのみであることに代えて、coaption要素、接合要素、スペーサーなどに対して接合するように。)構成される、要素を指す)。
狭窄又は逆流は、いかなる弁にも影響を及ぼす可能性があるが、狭窄は主に、大動脈弁AV又は肺動脈弁PVのいずれかに影響を及ぼすことが分かっており、逆流は主に、僧帽弁MV又は三尖弁TVのいずれかに影響を及ぼすことが分かっている。弁狭窄及び弁逆流の両方は、心臓Hの仕事量を増加させ、未治療のままである場合、心内膜炎、鬱血性心不全、永久的な心臓障害、心停止、及び最終的には死亡など、非常に重篤な状態につながる可能性がある。心臓の左側(すなわち、左心房LA、左心室LV、僧帽弁MV、及び大動脈弁AV)は主に、全身を通して血液の流れを循環させることに関与する。したがって、心臓の左側にかかる圧力が実質的により高いため、僧帽弁MV又は大動脈弁AVの機能不全は、特に問題があり、多くの場合、生命を脅かす。
自己心臓弁の機能不全には、修復又は置換のいずれかが行われ得る。修復は典型的には、患者の自己弁の保存及び矯正を伴う。置換は典型的には、患者の自己弁を生物学的又は機械的代替物と置き換えることを伴う。典型的には、大動脈弁AV及び肺動脈弁PVは、より狭窄になりやすい。弁尖により持続する狭窄性損傷は不可逆的であるため、狭窄性大動脈弁又は狭窄性肺動脈弁の治療は、弁の除去及び弁の外科的に埋め込まれた心臓弁での置換、又は弁の経カテーテル心臓弁との置き換えであり得る。僧帽弁MV及び三尖弁TVは、より弁尖及び/又は取り囲む組織の変形を起こし易く、これは上記のように、僧帽弁MV又は三尖弁TVが適切に閉鎖することを妨げ、心室から心房内への血液の逆流又はバックフローを可能にする(例えば、変形した僧帽弁MVは、図3に示されるように左心室LVから左心房LAへの逆流又はバックフローを可能にする場合がある。)心室から心房への血液の逆流又はバックフローは、弁閉鎖不全をもたらす。僧帽弁MV又は三尖弁TVの構造又は形状の変形は、修復可能である場合が多い。更に、逆流は、腱索CTが機能不全になり(例えば、腱索CTが伸張又は破裂し得)、これにより前尖20及び後尖22が戻されることが可能になり、したがって血液が左心房LA内へと逆流するために生じ得る。機能不全の腱索CTにより生じる問題は、腱索CT、又は僧帽弁MVの構造を修復することによって修復され得る(例えば、僧帽弁の罹患部分における弁尖20、22を固定することによって)。
本明細書に開示されるデバイス及び手順は、多くの場合、僧帽弁の構造を修復することに言及する。しかしながら、本明細書に提供されるデバイス及び概念は、いかなる自己弁並びに自己弁のいかなる構成要素を修復するためにも使用され得ることが理解されるべきである。そのようなデバイスは、左心室から左心房への血液の逆流を防止又は阻害するために、僧帽弁MVの弁尖20、22の間に使用され得る。三尖弁TVに関して(図7)、本明細書のデバイス及び概念のいずれも、前尖30、中隔尖32、及び後尖34のうちのいずれか2つ間で使用されて、右心室から右心房内への血液の逆流を防止又は阻害することができる。更に、本明細書に提供されるデバイス及び概念のいずれも、弁尖30、32、34の3つ全てに対して一緒に使用されて、右心室から右心房への血液の逆流を防止又は阻害することができる。すなわち、本明細書に提供される弁修復デバイス又はインプラントは、3つの弁尖30、32、34の間で中央に位置することができる。
例示的な埋め込み型デバイス(例えば、埋め込み型デバイスなど)又はインプラントは、任意選択的に、接合要素(例えば、スペーサー、coaption要素、間隙充填剤など)及び少なくとも1つのアンカー(例えば、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上)を有し得る。一部の実施態様では、埋め込み型デバイス又はインプラントは、接合要素なしで、本明細書に開示される特徴の任意の組み合わせ又は部分的組み合わせを有し得る。含まれるとき、接合要素(例えば、coaption要素、スペーサーなど)は、弁尖の間の空間の充填を助け、より効果的な密封を形成するために、自己心臓弁口内に位置付けられるように構成され、それにより上記の逆流を低減又は防止する。接合要素は、血液に対して不浸透性であり(又はそこを通る血流に抵抗する)、かつ自己弁尖が心室収縮期中に接合要素の周囲で閉鎖することを可能にして、血液が左心室又は右心室から左心房又は右心房の中へそれぞれ、流れることを阻止する構造を有することができる。デバイス又はインプラントは、2つ又は3つの自己弁の弁尖に対して密封するように構成され得、すなわち、デバイスは、自己僧帽弁(二尖弁)及び三尖弁で使用され得る。接合要素は、完全に閉鎖しない適切に機能していない自己弁尖(例えば、僧帽弁尖20、22、又は三尖弁尖30、32、34)の間の空間を充填することができるため、接合要素は本明細書において時にスペーサーとも呼ばれる。
任意選択の接合要素(例えば、スペーサー、coaption要素など)は、様々な形状を有し得る。一部の実施態様では、接合要素は、円形断面形状を有する細長い円筒形状を有し得る。一部の実施態様では、接合要素は、楕円形断面形状、卵形断面形状、三日月形断面形状、長方形断面形状、又は様々な他の非円筒形状を有することができる。一部の実施態様では、接合要素は、心房の中又はそれに隣接して位置付けられた心房部分と、心室の中又はそれに隣接して位置付けられた心室部分又は下部分と、自己弁尖間に延在する側面とを有することができる。三尖弁で使用するように構成された一部の実施態様では、心房部分又は上部分は、右心房の中又はそれに隣接して位置付けられ、心室部分又は下部分は、右心室の中又はそれに隣接して位置付けられ、自己三尖弁間に延在する側面。
一部の実施態様では、アンカーは、接合要素が2つの自己弁尖間に位置付けられるように、デバイスを自己弁尖のうちの一方又は両方に固定するように構成され得る。三尖弁で使用するように構成された一部の実施態様では、アンカーは、接合要素が3つの自己弁尖間に位置付けられるように、デバイスを三尖弁のうちの1つ、2つ、又は3つに固定するように構成される。一部の実施態様では、アンカーは、接合要素の心室部分に隣接した場所で接合要素に取り付けられ得る。一部の実施態様では、アンカーは、シャフト又は作動ワイヤなどの作動要素に取り付けられ得、それには接合要素も取り付けられる。一部の実施態様では、アンカー及び接合要素は、アンカー及び接合要素の各々を作動要素(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤなど)の長手方向軸に沿って別々に移動させることによって、互いに対して独立して位置付けられ得る。一部の実施態様では、アンカー及び接合要素は、アンカー及び接合要素を作動要素、例えば、シャフト、作動ワイヤなどの長手方向軸に沿って一緒に移動させることによって、同時に位置付けられ得る)。アンカーは、弁尖がアンカーによって把持されるように、埋め込まれたときに自己弁尖の後ろに位置付けられるように構成され得る。
デバイス又はインプラントは、送達システム又は他の送達手段を介して移植されるように構成され得る。送達システムは、ガイド/送達シース、送達カテーテル、操縦可能なカテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、これらの組み合わせなどのうちの1つ以上を含み得る。接合要素及びアンカーは、半径方向に圧縮された状態に圧縮可能であり得、圧縮圧力が解放されたときに半径方向に拡張した状態に自己拡張可能であり得る。デバイスは、接合要素とアンカーとの間の間隙を作り出すために、最初に、まだ圧縮されている接合要素から半径方向に離れてアンカーが拡張されるように構成され得る。次いで、自己弁尖は、間隙内に位置付けられ得る。接合要素は、半径方向に拡張され、接合要素とアンカーとの間の間隙を閉じ、接合要素とアンカーとの間で弁尖を捕捉することができる。一部の実施態様では、アンカー及び接合要素は、任意選択的に自己拡張するように構成される。様々な実施態様のための埋め込み方法は異なってもよく、各実施態様に関して、以下でより完全に考察される。これら及び他の送達方法に関する追加情報は、特許文献1及び特許文献2、特許文献3、特許文献4、並びに特許文献5に見出され得、それらの各々は、参照によりその全体で全ての目的に対して本明細書に組み込まれる。これらの方法は、必要な変更を加えて、生きた動物上、又は例えば、死体、死体心、シミュレーター(例えば、シミュレーションされている体の一部、心臓、組織)などのシミュレーション上で実施され得る。
開示されたデバイス又はインプラントは、アンカーが弁尖に接続され、自己腱索からの張力を利用して、デバイスを左心房に向かって引き付ける高い収縮期圧に抵抗するように構成され得る。拡張期中、デバイスは、アンカーによって把持される弁尖に加えられる圧縮力及び保持力に依存し得る。
ここで図8~図15を参照すると、概略的に例示された埋め込み型デバイス又はインプラント100(例えば、人工スペーサーデバイス、弁修復デバイスなど)が、展開の様々な段階で示されている。デバイス又はインプラント100及び他の同様のデバイス/インプラントは、特許文献6、特許文献7、及び特許文献8により詳細に説明され、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。デバイス100は、本出願又は上記に列挙された出願で考察される埋め込み型デバイス又はインプラントに関する任意の他の特徴を含むことができ、デバイス100は、任意の好適な弁修復システム(例えば、本出願又は上記に列挙された出願に開示される任意の弁修復システム)の一部として、弁組織(例えば、弁尖20、22、30、32、34)を係合するように位置付けられ得る。
デバイス又はインプラント100は、送達システム又は他の送達手段102から展開される。送達システム102は、カテーテル、シース、ガイドカテーテル/シース、送達カテーテル/シース、操縦可能なカテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、チャネル、経路、これらの組み合わせなどのうちの1つ以上を含み得る。デバイス又はインプラント100は、coaption又は接合部分104及びアンカー部分106を含む。
一部の実施態様では、デバイス又はインプラント100の接合部分104は、自己弁(例えば、自己僧帽弁、自己三尖弁など)の弁尖の間に埋め込まれるように適合され、かつ作動要素112(例えば、作動ワイヤ、作動シャフト、作動チューブなど)に摺動可能に取り付けられる、接合要素又は接合手段110(例えば、スペーサー、プラグ、フィルタ、発泡体、シート、膜、coaption要素など)を含む。アンカー部分106は、開放状態と閉鎖状態との間で作動可能であり、例えば、パドル、把持要素などの幅広い形態をとることができる1つ以上のアンカー108を含む。作動手段又は作動手段112の作動は、デバイス100のアンカー部分106を開閉して、埋め込み中に自己弁の弁尖を把持する。作動手段又は作動要素112(並びに本明細書の他の作動手段及び作動要素)は、多種多様な異なる形態(例えば、ワイヤ、ロッド、シャフト、チューブ、ねじ、縫合糸、線、ストリップ、これらの組み合わせなど)をとり、様々な異なる材料から作製され、様々な構成を有することができる。一例として、作動要素の回転がアンカー部分106を接合部分104に対して移動させるように、作動要素は、ねじ山付きであってもよい。又は、作動要素112を押すこと又は引くことによってアンカー部分106を接合部分104に対して移動させるように、作動要素は、ねじ山が付いてなくてもよい。
デバイス100のアンカー部分106及び/又はアンカーは、一部の実施態様では、部分124、126、128によって、キャップ114と接合手段又は接合要素110との間に接続される、外側パドル120及び内側パドル122を含む。部分124、126、128は、以下に説明される位置の全ての間で移動するように連結されてもよく、かつ/又は可撓性であってもよい。部分124、126、及び128による外側パドル120、内側パドル122、接合要素110、及びキャップ114の相互接続は、本明細書に例示される位置及び移動にデバイスを拘束することができる。
一部の実施態様では、送達システム102は、操縦可能なカテーテル、インプラントカテーテル、及び作動手段又は作動要素112(例えば、作動ワイヤ、作動シャフトなど)を含む。これらは、ガイドカテーテル/シース(例えば、経中隔シースなど)を通って延在するように構成され得る。一部の実施態様では、作動手段又は作動要素112は、送達カテーテル及び接合手段又は接合要素110を通って、遠位端(例えば、アンカー部分106の遠位接続におけるキャップ114又は他の取り付け部分)まで延在する。作動要素112を延在させる及び引き込むことは、それぞれ、デバイスの接合要素110と遠位端(例えば、キャップ114又は他の取り付け部分)との間の間隔を増大及び減少させる。一部の実施態様では、カラー又は他の取り付け要素は、直接的又は間接的のいずれかで、接合要素110を送達システム102に取り外し可能に取り付け、そのため、作動手段又は作動要素112は、カラー又は他の取り付け要素を通って、かつ、一部の実施態様では、作動中に接合手段又は接合要素110を通って摺動して、アンカー部分106及び/又はアンカー108のパドル120、122を開閉する。
一部の実施態様では、アンカー部分106及び/又はアンカー108は、取り付け部分又は把持部材を含み得る。例示された把持部材は、ベース又は固定アーム132、可動アーム134、任意選択の返し、摩擦強化要素、又は他の固定手段136(例えば、突起部、隆起部、溝部、テクスチャ付き表面、接着剤など)、及びジョイント部分138を含む、クラスプ130を含み得る。固定アーム132は、内側パドル122に取り付けられる。一部の実施態様では、固定アーム132は、接合手段又は接合要素110に近接して配置されたジョイント部分138を用いて内側パドル122に取り付けられる。一部の実施態様では、クラスプ(例えば、返し付きクラスプなど)は、平坦表面を有し、内側パドルの凹部に収まらない。むしろ、クラスプの平坦部分は、内側パドル122の表面に対して配置される。ジョイント部分138は、クラスプ130の固定アーム及び可動アーム132、134の間にばね力を提供する。ジョイント部分138は、可撓性ジョイント、ばねジョイント、ピボットジョイントなどの任意の好適なジョイントであり得る。一部の実施態様では、ジョイント部分138は、固定アーム及び可動アーム132、134と一体的に形成された一片の可撓性材料である。固定アーム132は、内側パドル122に取り付けられ、可動アーム134が開放されてクラスプ130を開放させ、返し、摩擦強化要素、又は固定手段136を露出するときに、内側パドル122に対して固定又は実質的に固定されたままである。
一部の実施態様では、クラスプ130は、可動アーム134に取り付けられた作動線116に張力を適用することによって開放され、それにより可動アーム134をジョイント部分138上で関節運動、屈曲、又は枢動させる。作動線116は、送達システム102を通って(例えば、操縦可能なカテーテル及び/又はインプラントカテーテルを通って)延在する。他の作動機構もまた可能である。
作動線116は、例えば、線、縫合糸、ワイヤ、ロッド、カテーテルなど、幅広い形態をとることができる。閉鎖位置において、クラスプ130が把持された自己弁尖に挟持力を提供し続けるように、クラスプ130は、ばね式であり得る。この挟持力は、内側パドル122の位置に関係なく一定のままである。任意選択の返し、摩擦強化要素、又はクラスプ130の他の固定手段136は、自己弁尖を更に固定するために、自己弁尖を把持する、挟む、及び/又は穿刺し得る。
埋め込み中、パドル120、122は、例えば、パドル120、122の間、及び/又はパドル120、122と、接合手段又は接合要素110との間で自己弁尖(例えば、自己僧帽弁尖など)を把持するために開閉され得る。クラスプ130は、弁尖を返し、摩擦強化要素、又は固定手段136と係合させ、可動アーム134と固定アーム132との間で弁尖を挟持することによって、自己弁尖を把持する、及び/又は更に固定するために使用され得る。クラスプ又は返し付きクラスプ130の返し、摩擦強化要素、又は他の固定手段136(例えば、返し、突起部、隆起部、溝部、テクスチャ付き表面、接着剤など)は、弁尖との摩擦を増加させるか、又は弁尖を部分的若しくは完全に穿刺し得る。作動線116は、各クラスプ130が別々に開閉され得るように別々に作動され得る。別々の操作により、一度に1つの弁尖が把持され、又はもう一方の弁尖の良好な把持を変化させることなく、不十分に把持された弁尖上のクラスプ130の再配置が可能になる。クラスプ130は、内側パドル122の位置に対して開閉され得(内側パドルが開放又は少なくとも部分的に開放位置にある限り)、それにより特定の状況が必要とするような様々な位置で弁尖を把持することを可能にする。
ここで図8を参照すると、デバイス100は、送達システム102のインプラント送達カテーテルからの展開のための細長い又は完全開放状態で示されている。完全開放位置が最小の空間を占め、最小のカテーテルが使用されること(又は最大のデバイス100が所与のカテーテルサイズに対して使用されること)を可能にするため、デバイス100は、完全開放位置で送達システム102のカテーテルの端に配置される。細長い状態では、キャップ114は、パドル120、122が完全に延在するように、接合手段又は接合要素110から離間される。一部の実施態様では、外側及び内側パドル120、122の内部の間に形成される角度は、約180度である。クラスプ130は、送達システム102を通る展開中に閉鎖状態で保持され、そのため、返し、摩擦強化要素、又は他の固定手段136(図9)は、送達システム102又は患者の心臓内の組織を捕捉又は損傷しない。作動線116は、可動アーム134に延在し、取り付けられ得る。
ここで図9を参照すると、デバイス100は、図8に類似した細長いほぐし状態で示されているが、クラスプ130は、クラスプ130の固定部分132と可動部分134との間で約140度~約200度、約170度~約190度の範囲、又は約180度の完全開放位置にある。パドル120、122及びクラスプ130を完全に開放させることは、デバイス100の埋め込み中の、腱索CTなどの患者の生体構造からのほぐし又は着脱の容易さを改善することが分かっている。
ここで図10を参照すると、デバイス100は、短縮状態又は完全閉鎖状態で示されている。短縮状態のデバイス100のコンパクトなサイズにより、心臓内のより容易な操作及び配置が可能になる。デバイス100を細長い状態から短縮状態に移動させるために、作動手段又は作動要素112は引き込まれて、キャップ114を接合手段又は接合要素110に向かって引く。外側パドル120と内側パドル122との間の接続部分126(例えば、ジョイント、可撓性接続部など)は、キャップ114から接合手段又は接合要素110に向かって格納されている外側パドル120に作用している圧縮力が、パドル又は把持要素を半径方向外向きに移動させるように移動が拘束される。開放位置から閉鎖位置への移動中、外側パドル120は、作動手段又は作動要素112との鋭角を維持する。外側パドル120は任意選択で、閉鎖位置に向かって付勢され得る。同一の動作中、内側パドル122は、それらが開放状態において接合手段又は接合要素110から離れて配向され、かつ閉鎖状態において接合手段又は接合要素110の両側に沿って折り畳まれるため、かなり大きい角度を通して移動する。一部の実施態様では、内側パドル122は、外側パドル120よりも薄く、かつ/又は狭く、内側パドル122に接続された接続部分126、128(例えば、ジョイント、可撓性接続部など)は、より薄く、かつ/又はより可撓性であり得る。例えば、この高められた可撓性により、外側パドル120をキャップ114に接続する接続部分124よりも多くの移動が可能になり得る。一部の実施態様では、外側パドル120は、内側パドル122よりも狭い。内側パドル122に接続された接続部分126、128は、例えば、外側パドル120をキャップ114に接続する接続部分124よりも多くの移動を可能にするように、より可撓性であり得る。一部の実施態様では、内側パドル122は、外側パドルと同一又は実質的に同一の幅であり得る
ここで図11~図13を参照すると、デバイス100は、部分的開放の把持準備完了状態で示されている。完全閉鎖状態から部分的開放状態へと移行するために、作動手段又は作動要素(例えば、作動ワイヤ、作動シャフトなど)は、キャップ114を接合手段又は接合要素110から押し離すように延在し、それにより外側パドル120を引っ張り、これが内側パドル122を引っ張り、アンカー又はアンカー部分106を部分的に広げさせる。作動線116はまた引き込まれてクラスプ130を開放させ、これにより弁尖が把持され得る。一部の実施態様では、内側及び外側パドル122、120の対は、単一の作動手段又は作動要素112によって、独立してではなく一致して移動する。また、クラスプ130の位置は、パドル122、120の位置に依存する。例えば、図10を参照すると、パドル122、120の閉鎖により、クラスプも閉鎖する。一部の実施態様では、パドル120、122は、独立して制御可能であり得る。例えば、デバイス100は、2つの作動要素及び2つの独立したキャップ(又は他の取り付け部分)を有し得、それにより、一方の独立した作動要素(例えば、ワイヤ、シャフトなど)及びキャップ(又は他の取り付け部分)が一方のパドルを制御するために使用され、他方の独立した作動要素及びキャップ(又は他の取り付け部分)が他方のパドルを制御するために使用される。
ここで図12を参照すると、作動線116のうちの1つが、クラスプ130のうちの1つが閉鎖することを可能にするように延在する。ここで図13を参照すると、もう一方の作動線116が、もう一方のクラスプ130が閉鎖することを可能にするように延在する。作動線116のいずれか又は両方が繰り返し作動して、クラスプ130を繰り返し開閉し得る。
ここで図14を参照すると、デバイス100は、完全閉鎖及び展開状態で示されている。送達システム又は送達手段102及び作動手段又は作動要素112は、引き込まれ、パドル120、122及びクラスプ130は、依然として完全閉鎖位置のままである。展開されると、デバイス100は、機械的ラッチによって完全な閉鎖位置に維持されてもよく、又は鋼、他の金属、プラスチック、複合材料などのばね材料、若しくはニチノールなどの形状記憶合金の使用によって閉鎖したままであるように付勢されてもよい。例えば、接続部分124、126、128、ジョイント部分138、並びに/又は内側及び外側パドル122、並びに/又は追加の付勢構成要素(図示せず)は、鋼などの金属、又はワイヤ、シート、管、若しくはレーザー焼結粉末で製造されるニチノールなどの形状記憶合金から形成され得、外側パドル120を接合手段又は接合要素110の周囲で閉鎖して保持するように付勢され、クラスプ130は、自己弁尖の周囲で挟持される。同様に、クラスプ130の固定アーム及び可動アーム132、134は、弁尖を挟持するように付勢される。一部の実施態様では、取り付け部若しくは接続部分124、126、128、ジョイント部分138、並びに/又は内側及び外側パドル122、並びに/又は追加の付勢構成要素(図示せず)は、埋め込み後にデバイス100を閉鎖状態に維持するために、金属又はポリマー材料などの任意の他の好適な弾性材料から形成され得る。
図15は、パドル120、122が独立して制御可能である実施例を例示する。図15によって例示されるデバイス101は、図15のデバイス100が2つの独立したキャップ115、117に連結される2つの独立した作動要素又は作動ワイヤ111、113として構成される作動要素を含むことを除いて、図11によって例示されるデバイスと類似する。第1の内側パドル122及び第1の外側パドル120を完全閉鎖状態から部分的開放状態へと移行させるために、作動手段又は作動要素111は、キャップ115を接合手段又は接合要素110から押し離すように延在し、それにより外側パドル120を引っ張り、これが内側パドル122を引っ張り、第1のアンカー108を部分的に広げさせる。第2の内側パドル122及び第2の外側パドル120を完全閉鎖状態から部分的開放状態へと移行させるために、作動手段又は作動要素113は、キャップ115を接合手段又は接合要素110から押し離すように延在し、それにより外側パドル120を引っ張り、これが内側パドル122を引っ張り、第2のアンカー108を部分的に広げさせる。図15によって示される独立したパドル制御は、本出願によって開示されるデバイスのいずれにおいても実施され得る。比較のために、図11によって例示される実施例では、内側及び外側パドル122、120の対は、単一の作動手段又は作動要素112によって、独立してではなく一致して移動する。
ここで図16~図21を参照すると、図8~図14の埋め込み型デバイス100は、心臓Hの自己僧帽弁MV内に送達され埋め込まれた状態で示されている。ここで図16を参照すると、送達シース/カテーテルは、中隔を通して左心房LAに挿入され、インプラント/デバイス100は、図16に例示されるように完全開放状態の送達カテーテル/シースから展開されている。次いで、作動手段又は作動要素112が引き込まれて、インプラント/デバイスを図17に示される完全閉鎖状態に移動させる。
図18から分かるように、インプラント/デバイスは、心室LV内へと僧帽弁MV内の位置内に移動し、弁尖20、22が把持され得るように部分的に開放される。例えば、操縦可能なカテーテルは、図18によって例示されるように操縦可能なカテーテルを位置付けるように、前進及び操縦又は屈曲され得る。インプラント/デバイスに接続されたインプラントカテーテルは、図18によって例示されるようにインプラントを位置付けるように、操縦可能なカテーテルの内側から前進され得る。
ここで図19を参照すると、インプラントカテーテルは、弁の弁尖20、22をクラスプ130内に位置付けるために、操縦可能なカテーテル内に引き込まれ得る。作動線116は、クラスプ130のうちの1つを閉鎖させ、弁尖20を捕捉するように延在する。図20は、次いで、もう一方の作動線116が、もう一方のクラスプ130を閉鎖するように延在し、残りの弁尖22を捕捉していることを示す。最後に、図21で分かるように、送達システム102(例えば、操縦可能なカテーテル、インプラントカテーテルなど)、作動手段又は作動要素112、及び作動線116が、次いで、引き込まれ、デバイス又はインプラント100が、完全閉鎖され、自己僧帽弁MV内で展開される。
ここで図22~図27を参照すると、埋め込み型デバイス又はインプラント若しくはインプラント200の実施例が示されている。埋め込み型デバイス200は、図8~図14に概略的に図示されたデバイス100がとることができる多くの異なる構成のうちの1つである。デバイス200は、本出願で考察される埋め込み型デバイス又はインプラントに関する任意の他の特徴を含むことができ、デバイス200は、任意の好適な弁修復システム(例えば、本出願に開示される任意の弁修復システム)の一部として、弁組織20、22を係合するように位置付けられ得る。デバイス/インプラント200は、人工スペーサーデバイス、弁修復デバイス、又は自己弁の弁尖に取り付く別のタイプのインプラントであってもよい。
一部の実施態様では、埋め込み型デバイス又はインプラント200は、coaption又は接合部分204、近位又は取り付け部分205、アンカー部分206、及び遠位部分207を含む。一部の実施態様では、デバイスのcoaption又は接合部分204は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素210(例えば、スペーサー、coaption要素、プラグ、膜、シートなど)を任意選択的に含む。一部の実施態様では、アンカー部分206は、複数のアンカー208を含む。アンカーは、様々な方式で構成され得る。一部の実施態様では、各アンカー208は、外側パドル220、内側パドル222、パドル延在部材又はパドルフレーム224、及びクラスプ230を含む。一部の実施態様では、取り付け部分205は、送達システム202(図38~図42及び図49)の捕捉機構213(図43~図49)と係合するための第1の又は近位カラー211(又は他の取り付け要素)を含む。送達システム202は、別の場所に説明される送達システム102と同一又は同様のものであってもよく、カテーテル、シース、ガイドカテーテル/シース、送達カテーテル/シース、操縦可能なカテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、チャネル、経路、これらの組み合わせなどのうちの1つ以上を含み得る。
一部の実施態様では、接合要素210及びパドル220、222は、メッシュ、織成、編み、若しくは任意の他の好適な方式で形成されるなどの金属繊維であり得る可撓性材料、又はレーザー切断若しくは別様に切断された可撓性材料から形成され得る。材料は、クロス、形状固定能力を提供するためのニチノールなどのワイヤ、又は人体への埋め込みに好適な任意の他の可撓性材料であってもよい。
作動要素212(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤ、作動線など)は、埋め込み型デバイス又はインプラント200の作動と係合し、それを可能にするように送達システム202から延在する。一部の実施態様では、作動要素212は、捕捉機構213、近位カラー211、及び接合要素210を通って延在して、遠位部分207のキャップ214と係合する。作動要素212は、キャップ214をねじ山付き接続などと取り外し可能に係合するように構成され得、そのため、作動要素212は、埋め込み後にデバイス200から係合解除及び取り外され得る。
接合要素210は、近位カラー211(又は他の取り付け要素)から内側パドル222まで延在する。一部の実施態様では、接合要素210は、略細長い丸い形状を有するが、他の形状及び構成が可能である。一部の実施態様では、接合要素210は、上から見たときに楕円の形状又は断面を有し(例えば、図51)、正面視からみたときに先細りの形状又は断面を有し(例えば、図23)、側面視から見たときに丸い形状又は断面(例えば、図24)を有する。これら3つの幾何学的形状の混合は、結果として、本明細書に説明される利益を達成する例示された接合要素210の三次元形状をもたらし得る。接合要素210の丸い形状はまた、上から見たとき、パドルフレーム224の形状に実質的に従うか、又は近いように見ることができる。
接合要素210のサイズ及び/又は形状は、単一の患者が必要とするインプラントの数(好ましくは1つ)を最小化する一方で、同時に、低い経弁的勾配を維持するように選択され得る。一部の実施態様では、接合要素の最上部における前方-後方距離は、約5mmであり、接合要素のその最も広い部分における内側-外側距離は、約10mmである。一部の実施態様では、デバイス200の全体的な幾何学的形状は、これら2つの寸法及び上述の全体的な形状戦略に基づいてもよい。デバイスの出発点として他の前方-後方距離の前方-後方距離及び内側-外側距離を使用することは、異なる寸法を有するデバイスをもたらすことが容易に明らかである。更に、上述の他の寸法及び形状戦略を使用しても、異なる寸法を有するデバイスが生じる。
一部の実施態様では、外側パドル220は、接続部分221によって遠位部分207のキャップ214に、及び接続部分223によって内側パドル222に関節接合可能に取り付けられる。内側パドル222は、接続部分225によって接合要素に関節接合可能に取り付けられる。このように、アンカー208は、内側パドル222が脚の上部分のようであり、外側パドル220が脚の下部分のようであり、接続部分223が脚の膝部分のようであるという点で脚と同様に構成される。
一部の実施態様では、内側パドル222は、硬質、比較的硬質、剛性である、剛性部分を有する、及び/又は補強部材若しくはクラスプ230の固定部分232によって補強される。内側パドルの補強は、デバイスが本明細書に図示及び記載される様々な異なる位置に移動することを可能にする。内側パドル222、外側パドル220、接合は、全て、本明細書に説明されるように相互接続され得、これによりデバイス200は、本明細書に図示及び説明される移動及び位置に拘束される。
一部の実施態様では、パドルフレーム224は、遠位部分207でキャップ214に取り付けられ、内側及び外側パドル222、220の間の接続部分223まで延在する。一部の実施態様では、パドルフレーム224がパドル222、220の支持を提供するように、パドルフレーム224は、パドル222、220を形成する材料よりも剛性かつ硬質である材料で形成される。
パドルフレーム224は、図51に見ることができるように、内側パドル222と接合要素210との間の追加的な挟持力を提供し、接合要素210と弁尖との間のより良い密封のために、接合要素210の側面の周りに弁尖を包むのを支援する。すなわち、パドルフレーム224は、キャップ214からアンカー208の接続部分223まで延在する丸い三次元形状で構成され得る。パドルフレーム224と、外側及び内側パドル220、222と、キャップ214と、接合要素210との間の接続は、これらの部分の各々を本明細書に説明される動き及び位置に制限することができる。特に、接続部分223は、外側及び内側パドル220、222の間のその接続によって、及びパドルフレーム224へのその接続によって制限される。同様に、パドルフレーム224は、接続部分223(したがって内側及び外側パドル222、220)及びキャップ214へのその取り付けによって制限される。
このようにパドルフレーム224を構成することで、外側パドル220のみと比較して増加した表面積を提供する。これにより、例えば、自己弁尖の把持及び固定を容易にすることができる。増加した表面積はまた、自己弁尖組織を更に保護するために、自己弁尖の比較的大きな表面上に、自己弁尖に対してパドル220及びパドルフレーム224の締付力を分配することができる。図51を再び参照すると、パドルフレーム224の増加した表面積はまた、自己弁尖が接合部材又は接合要素210の周りに完全に接合されるように、自己弁尖が埋め込み型デバイス又はインプラント200に固定されることを可能にし得る。これは、例えば、自己弁尖20、22の密封を改善し、したがって、僧帽弁逆流を予防又は更に低減することができる。
一部の実施態様では、クラスプは、アンカーに連結された可動アームを含む。一部の実施態様では、クラスプ230は、基部又は固定アーム232と、可動アーム234と、返し236と、ジョイント部分238とを含む。固定アーム232は、内側パドル222に取り付けられ、ジョイント部分238は、接合要素210に近接して配置される。ジョイント部分238は、クラスプ230が閉鎖状態にあるときに、固定及び可動アーム232、234が互いに向かって付勢されるようにばね式に装填される。一部の実施態様では、クラスプ230は、返し、突起部、隆起部、溝部、テクスチャ付き表面、接着剤などを固定するための摩擦強化要素又は手段を含む。
一部の実施態様では、固定アーム232は、内側パドル222に、孔又はスロット231を通して縫合糸(図示せず)で取り付けられる。固定アーム232は、ねじ又は他の締結具、圧着スリーブ、機械ラッチ又はスナップ、溶接、接着剤などの、任意の好適な手段で内側パドル222に取り付けられ得る。固定アーム232は、可動アーム234が開放してクラスプ230を開放させ、返し又は他の摩擦強化要素236を露出するときに、内側パドル222に対して実質的に固定されたままである。クラスプ230は、可動アーム234の孔235に取り付けられた作動線216(例えば、図43~図48に示される)に張力を適用し、それにより可動アーム234をジョイント部分238上で関節運動、枢動、及び/又は屈曲させることによって開放される。
次に図29を参照すると、クラスプ230などのクラスプによって把持された弁尖20、22のうちの1つのクローズアップ図が示される。弁尖20、22は、クラスプ230の可動及び固定アーム234の間で把持される。弁尖20、22の組織は、返し又は摩擦強化要素236によって穿刺されないが、一部の実施態様では、返し236は、弁尖20、22を部分的又は完全に穿刺し得る。可動アーム234に対する返し又は摩擦強化要素236の角度及び高さは、クラスプ230内に弁尖20、22を固定するのを助ける。特に、自己弁尖20、22からインプラントを引っ張る力が、返し又は摩擦強化要素236が組織を更に係合することを促進し、それによって、より良い保持を確実にすることになる。クラスプ230における弁尖20、22の保持は、クラスプ230が閉じているときに、返し/摩擦強化要素236の近くの固定アーム232の位置によって更に改善される。この配設では、組織は、固定アーム232及び可動アーム234、並びに返し/摩擦強化要素236によって、S字形状の歪曲した経路内に形成される。したがって、弁尖20、22をクラスプ230から引き離す力は、弁尖20、22が脱出し得る前に返し/摩擦強化要素236を更に係合するように組織を促進することになる。例えば、拡張期中の弁尖の張力は、返し236が弁尖20、22の端部分に向かって引っ張るように促すことができる。したがって、S字形状の経路は、拡張期の弁尖の張力を利用して、弁尖20、22を返し/摩擦強化要素236とより緊密に係合し得る。
図25を参照すると、人工デバイス又はインプラント200はまた、カバー240を含み得る。一部の実施態様では、カバー240は、接合要素210、外側及び内側パドル220、222、並びに/又はパドルフレーム224上に配置され得る。カバー240は、人工デバイス若しくはインプラント200を通る血流を防止若しくは低減するように、及び/又は自己組織の内殖を促進するように構成され得る。一部の実施態様では、カバー240は、PET、ベロア、又は他の好適な繊維などのクロス又は繊維であり得る。一部の実施態様では、繊維の代わりに、又はそれに加えて、カバー240は、埋め込み型デバイス又はインプラント200に適用されるコーティング(例えば、ポリマー)を含み得る。
埋め込み中、アンカー208のパドル220、222は、開閉されて、パドル220、222と接合要素210との間で自己弁の弁尖20、22を把持する。アンカー208は、作動要素212を延在させること及びそれを引き込むことによって、閉鎖位置(図22~図25)から様々な開放位置(図26~図37)までの間に移動される。作動要素212を延在させること及びそれを引き込むことは、それぞれ、接合要素210とキャップ214との間の間隔を増加及び減少させる。近位カラー211(又は他の取り付け要素)及び接合要素210は、作動中に作動要素212に沿って摺動し、その結果、接合要素210とキャップ214との間の間隔の変更は、パドル220、220を異なる位置の間で移動させて、埋め込み中に、僧帽弁の弁尖20、22を把持する。
デバイス200が開閉すると、内側及び外側パドル222、220の対は、独立してではなく、単一の作動要素212によって一致して移動される。また、クラスプ230の位置は、パドル222、220の位置に依存する。例えば、クラスプ230は、アンカー208の閉鎖が同時にクラスプ230を閉鎖するように配置される。一部の実施態様では、デバイス200は、同じ様式で独立して制御可能であるパドル220、222を有するように作製され得る(例えば、図15に例示されるデバイス100)。
一部の実施態様では、クラスプ230は、弁尖20、22を返し及び/又は他の摩擦強化要素236と係合すること、並びに弁尖20、22を可動及び固定アーム234、232の間に挟むことによって、自己弁尖20、22を更に固定する。一部の実施態様では、クラスプ230は、弁尖20、22との摩擦を増加させる、及び/又は弁尖20、22を部分的若しくは完全に穿刺し得る返しを含む返し付きクラスプである。作動線216(図43~図48)は、各クラスプ230が別々に開閉され得るように別々に作動され得る。別々の操作により、一度に1つの弁尖20、22が把持されること、又はもう一方の弁尖20、22の良好な把持を変化させることなく、不十分に把持された弁尖20、22上のクラスプ230の再配置が可能になる。クラスプ230は、内側パドル222が閉鎖していないときに完全に開閉され、それにより特定の状況が必要な様々な位置で弁尖20、22が把持されることを可能にすることができる。
ここで図22~図25を参照すると、デバイス200は、閉鎖位置で示されている。閉じているとき、内側パドル222は、外側パドル220と接合要素210との間に配置される。クラスプ230は、内側パドル222と接合要素210との間に配置される。自己弁尖20、22の捕捉が成功すると、デバイス200は、弁尖20、22がクラスプ230によってデバイス200内に固定され、パドル220、222によって接合要素210に押し付けられるように、閉鎖位置に移動され、保持される。外側パドル220は、デバイス200が閉じているときに弁尖20、22をよりしっかりと把持するように接合要素210の湾曲形状の周囲に収まる広い湾曲形状を有し得る(例えば、図51で分かるように)。外側パドル220の湾曲形状及び丸みのある縁部はまた、弁尖組織の引き裂きを防止又は阻害する。
次に図30~図37を参照すると、上記に説明される埋め込み型デバイス又はインプラント200は、部分的に開放から完全に開放までに及ぶ様々な位置及び構成で示されている。デバイス200のパドル220、222は、完全に引き込まれた位置から完全に延在した位置までの作動要素212の図22~図25に示された閉位置から図30~図37に示された位置の各々の間で移行する。
ここで図30~図31を参照すると、デバイス200は、部分的開放位置で示されている。デバイス200は、作動要素212を延在させることによって、部分的に開放位置に移動される。作動要素212の延在は、外側パドル220及びパドルフレーム224の底部分を引き下ろす。外側パドル220及びパドルフレーム224は、内側パドル222を引き下ろし、内側パドル222は、外側パドル220及びパドルフレーム224に接続される。近位カラー211(又は他の取り付け要素)及び接合要素210が捕捉機構213によって定位置に保持されるため、内側パドル222は、開口部方向に関節運動、枢動、及び/又は屈曲させられる。内側パドル222、外側パドル220、及びパドルフレームは、全て、図30及び図31に示される位置に屈曲する。パドル222、220及びフレーム224の開放により、自己弁尖20、22を受容及び把持することができる接合要素210と内側パドル222との間の間隙が形成される。この動きはまた、閉鎖(図30)及び開放(図31)位置の間で移動して、自己弁尖20、22を把持するための第2の間隙を形成し得るクラスプ230を露出させる。クラスプ230の固定及び可動アーム232、234の間の間隙の範囲は、内側パドル222が接合要素210から離れて広がっている範囲に限定される。
ここで図32及び図33を参照すると、デバイス200は、横方向延在又は開放位置で示されている。デバイス200は、上記の作動要素212を延在させ続け、それにより接合要素210と遠位部分207のキャップ214との間の距離を増加させることによって、横方向延在又は開放位置まで移動する。作動要素212を延在させ続けることにより、外側パドル220及びパドルフレーム224を引き下ろし、それにより内側パドル222を接合要素210から更に離れて広げさせる。横方向延在又は開放位置では、内側パドル222は、デバイス200の他の位置よりも水平に延在し、接合要素210と約90度の角度を形成する。同様に、パドルフレーム224は、デバイス200が横方向延在又は開放位置にあるときにそれらの最大に広がった位置にある。横方向延在又は開放位置に形成された接合要素210と内側パドル222との間の増加した間隙は、接合要素210と係合する前に、クラスプ230が更に開くこと(図33)を可能にし、それによって、固定及び可動アーム232、234の間の間隙のサイズを増加させる。
ここで図34及び図35を参照すると、例示的なデバイス200は、4分の3延在位置で示されている。デバイス200は、上記の作動要素212を延在させ続け、それにより接合要素210と遠位部分207のキャップ214との間の距離を増加させることによって、4分の3延在位置まで移動する。作動要素212を延在させ続けることにより、外側パドル220及びパドルフレーム224を引き下ろし、それにより内側パドル222を接合要素210から更に離れて広げさせる。4分の3延在位置では、内側パドル222は、接合要素210と90度を超えて約135度までの角度で開いている。パドルフレーム224は、横方向延在位置又は開放位置よりも広がりが少なく、作動要素212が更に延在するにつれて、作動要素212に向かって内側に動き始める。外側パドル220はまた、作動要素212に向かって後方に屈曲する。横方向延在又は開放位置と同様に、横方向延在又は開放位置に形成された接合要素210と内側パドル222との間の増加した間隙は、クラスプ230がなお更に開くこと(図35)を可能にし、それによって、固定及び可動アーム232、234の間の間隙のサイズを増加させる。
ここで図36及び図37を参照すると、例示的なデバイス200は、完全延在位置で示されている。デバイス200は、上記の作動要素212を延在させ続け、それにより接合要素210と遠位部分207のキャップ214との間の距離をデバイス200によって許容可能な最大距離まで増加させることによって、完全延在位置まで移動する。作動要素212を延在させ続けることにより、外側パドル220及びパドルフレーム224を引き下ろし、それにより内側パドル222を接合要素210から更に離れて広げさせる。外側パドル220及びパドルフレーム224は、それらが作動要素に近い位置に移動される。完全延在位置では、内側パドル222は、接合要素210とほぼ180度の角度で開いている。内側及び外側パドル222、220は、完全延在位置で真っ直ぐ伸ばされ、パドル222、220の間に約180度の角度を形成する。デバイス200の完全延在位置は、接合要素210と内側パドル222との間の間隙の最大サイズを提供し、一部の実施態様では、クラスプ230が、クラスプ230の固定及び可動アーム232、234の間で約180度まで完全に開くことも可能にする(図37)。デバイス200の位置は、最長かつ最も狭い構成である。したがって、デバイス200の完全延長位置は、試みた埋め込みからのデバイス200のベイルアウトのための望ましい位置であってもよく、又は送達カテーテルなどへのデバイスの配置のための望ましい位置であってもよい。
アンカー208が直線又はほぼ直線の構成(例えば、接合要素210に対して約120~180度)まで延在することができるように人工デバイス又はインプラント200を構成することは、いくつかの利点を提供することができる。例えば、この構成は、人工デバイス又はインプラント200の半径方向の波形プロファイルを低減することができる。これはまた、自己弁尖20、22を把持するより大きい開口部を接合要素210と内側パドル222との間に提供することによって、自己弁尖20、22を把持することをより容易にすることもできる。更に、比較的狭い直線構成は、人工デバイス又はインプラント200を送達システム202内に位置付ける、及び/又は取り出すときに、人工デバイス又はインプラント200が自己解剖学的構造(例えば、図3及び図4に示される腱索CT)内で絡まる可能性を防止又は低減することができる。
ここで図38~図49を参照すると、例示的な埋め込み型デバイス200が、心臓Hの自己僧帽弁MV内に送達及び移植されて示されている。上記のように、図38~図49に示されるデバイス200は、接合要素210、クラスプ230、内側パドル222、及び/又は外側パドル220の上の任意選択のカバー240(例えば、図25)を含む。デバイス200は、送達システム202(例えば、操縦可能なカテーテル及び/又はガイドシースから延在可能であるインプラントカテーテルを備え得る)から展開され、捕捉機構213によって保持され(例えば、図43及び図48参照)、作動要素212を延在させるか、又は引き込むことによって作動される。捕捉機構213のフィンガーは、カラー211を送達シース202に取り外し可能に取り付ける。一部の実施態様では、捕捉機構213は、デバイス200が正常に埋め込まれた後、捕捉機構213をデバイス200から連結解除するために、捕捉機構213の指が開いてカラー211を解放することを作動要素212の除去が可能にするように、作動要素212によってカラー211の周囲で閉じて保持される。
次に図38を参照すると、送達システム202(例えば、その送達カテーテル/シース)は、中隔を通して左心房LAに挿入され、デバイス/インプラント200は、デバイス100に対して上述された理由で完全開放状態で送達システム202から展開される(例えば、デバイス/インプラントを保持するインプラントカテーテルは、デバイス/インプラントを操縦可能なカテーテルから外に展開するように延在され得る)。次いで、作動要素212が引き込まれて、部分的閉鎖状態(図39)を通して、図40及び図41に示される完全閉鎖状態までデバイス200を移動させる。次いで、送達システム又はカテーテルは、図41に示されるように僧帽弁MVに向かってデバイス/インプラント200を操縦する。ここで図42を参照すると、デバイス200が僧帽弁MVと整列されたとき、作動要素212は、パドル220、222を部分的開放位置に開放させるように延在され、作動線216(図43~図48)は、クラスプ230を開放させて、弁尖の把持を準備するように引き込まれる。次に、図43及び図44に示されるように、部分的開放デバイス200は、弁尖20、22が内側パドル222と接合要素210との間に、かつ開放クラスプ230の内側に適切に位置付けられるまで、自己弁を通して(例えば、操縦可能なカテーテルからインプラントカテーテルを前進させることによって)挿入される。
図45は、クラスプ230の両方が閉鎖しているデバイス200を示すが、一方のクラスプ230の返し236は、1つの弁尖22を逃している。図45~図47から分かるように、所定の位置から外れたクラスプ230は、逃した弁尖22を適切に把持するために再び開閉される。両方の弁尖20、22が適切に把持されると、作動要素212は引き込まれて、図48に示される完全閉鎖位置へとデバイス200を移動させる。自己弁内で完全閉鎖され、埋め込まれたデバイス200によると、作動要素212は、キャップ214から係合解除され、図49に示されるように、捕捉機構213が送達システム202内に引き抜かれ得るように、捕捉機構213を近位カラー211(又は他の取り付け要素)から解放するように引き抜かれる。展開されると、デバイス200は、ラッチなどの機械的手段を用いて完全に閉鎖位置に維持されてもよく、又は鋼などのばね材料、及び/若しくはニチノールなどの形状記憶合金の使用を通して閉鎖したままでもよい。例えば、パドル220、222は、ワイヤ、シート、チューブ、又はレーザー焼結粉末で生成された鋼又はニチノール形状記憶合金から形成され得、内側パドル222、接合要素210、及び/又は自己弁尖20、22の周りで挟持されたクラスプ230の周りで閉じている外側パドル220を保持するように付勢される。
図50~図54を参照すると、デバイス200が自己弁に埋め込まれると、接合素子210は、図6によって例示される僧帽弁MV内の間隙26、又は別の自己弁の間隙などの、弁逆流オリフィスの間隙充填剤として機能する。一部の実施態様では、デバイス200が2つの対向する弁尖20、22の間で展開されたとき、弁尖20、22は、接合要素210の領域で互いに対してもはや接合しないが、代わりに接合要素210に対して接合する。これは、僧帽弁MVを閉じるために接近させる必要がある弁尖20、22の距離を低減し、それによって、僧帽弁逆流を引き起こし得る機能的弁疾患の修復を容易にする。弁尖接近距離の低減は、結果として、いくつかの他の利点を同様にもたらし得る。例えば、弁尖20、22に必要な低減された接近距離は、自己弁によって経験される応力を低減又は最小化する。弁尖20、22のより短い接近距離はまた、より少ない接近力を必要とすることができ、これは、結果として、弁尖20、22によって経験されるより少ない張力及び弁輪のより小さい直径低減をもたらすことができる。弁輪のより小さい低減、又は全くないことは、結果として、接合要素又はスペーサーがないデバイスと比較して、弁口面積のより小さい低減をもたらすことができる。このようにして、接合要素210は、経弁的勾配を低減し得る。
弁尖20、22の間の間隙26を適切に充填するために、デバイス200及びその構成要素は、多種多様な異なる形状及びサイズを有し得る。例えば、外側パドル220及びパドルフレーム224は、図50~図54に示されるように、接合要素210の形状又は幾何学的形状に適合するように構成され得る。結果として、外側パドル220及びパドルフレーム224は、接合要素210及び自己弁の弁尖20、22の両方と嵌合し得る。したがって、弁尖20、22が接合要素210に対して接合されたとき、弁尖20、22は、その全体で接合要素210を完全に取り囲むか又は「抱え」、したがって、接合要素210の外側面及び内側面201、203における小さい漏れが防止され得る。弁尖20、22及びデバイス200の相互作用は、接合要素210の幾何学的形状に適合するパドルフレーム224(真の心房図、例えば、図52からは実際には視認可能とならない)を示す概略心房図又は外科医の視点を示す図51で明らかにされる。対向する弁尖20、22(その両端も真の心房図、例えば、図52では視認可能とならない)は、接合要素210を完全に取り囲むか又は「抱える」ためにパドルフレーム224によって接近している。
接合要素210の外側面及び内側面201、203(図52の心房側、及び図53の心室側から示される)に対する弁尖20、22のこの接合は、弁尖が近似される必要がある距離を接合要素210の存在が最小化するという上記の記述と矛盾するようである。しかしながら、接合要素210が逆流間隙26に正確に配置され、逆流間隙26が接合要素210の幅(内側面-外側面)よりも小さい場合、弁尖20、22が接近する必要がある距離は、依然として最小限に抑えられる。
図50は、LVOTの観点からの、接合要素210及びパドルフレーム224の幾何学的形状を例示する。この図から分かるように、接合要素210は、弁尖20、22の内側表面が接合する必要がある場所により近い領域内でより小さい寸法であり、接合要素210が心房に向かって延在するにつれて寸法が大きくなる、先細り形状を有する。したがって、図示される自己弁の幾何学的形状は、先細りの接合要素の幾何学的形状によって適応される。図50を更に参照すると、図示される(弁輪に向かって)拡張したパドルフレーム224の形状をと併せて、先細りの接合要素の幾何学的形状は、弁尖の下端における接合を達成し、応力を低減し、かつ経弁的勾配を最小限に抑えるのに役立つことができる。
図54を参照すると、接合要素210及びパドルフレーム224の形状は、自己弁及びデバイス200の内交連神経のビューに基づいて画定され得る。これらの形状の2つの要因は、接合要素210に対する弁尖接合、及び接合に起因する弁尖への応力の低減である。図54及び図24を参照すると、弁尖20、22を接合要素210に対して接合すること、並びに接合要素210及び/又はパドル224によって弁の弁尖20、22に適用される応力を低減することの両方のために、接合要素210は、丸いか、又は丸みのある形状を有し得、パドルフレーム224は、パドルフレーム224の全体近くに及ぶ全半径を有し得る。接合要素210の丸い形状及び/又はパドルフレーム224の例示される完全に丸みのある形状は、大きく、湾曲した係合領域209にわたって弁尖20、22に応力を分配する。例えば、図54では、弁尖20が拡張期中に開こうとしている際に、パドルフレームによる弁尖20、22への力は、パドルフレーム224の丸みのある全長に沿って広がる。
ここで図55を参照すると、埋め込み型デバイス又はインプラント300の実施例が示されている。埋め込み型デバイス300は、図8~図14に概略的に例示されるデバイス100がとることができる多くの異なる構成のうちの1つである。デバイス300は、本出願で考察される埋め込み型デバイス又はインプラントに関する任意の他の特徴を含むことができ、デバイス300は、任意の好適な弁修復システム(例えば、本出願に開示される任意の弁修復システム)の一部として、弁組織20、22を係合するように位置付けられ得る。
埋め込み型デバイス又はインプラント300は、近位又は取り付け部分305、アンカー部分306、及び遠位部分307を含む。一部の実施態様では、デバイス/インプラント300は、接合部分304を含み、接合部分304は、自己弁の弁尖20、22の間の埋め込みのための接合要素310(例えば、スペーサー、プラグ、膜、シートなど)を任意選択的に含み得る。一部の実施態様では、アンカー部分306は、複数のアンカー308を含む。一部の実施態様では、各アンカー308は、1つ以上のパドル、例えば、外側パドル320、内側パドル322、パドル延在部材又はパドルフレーム324を含み得る。アンカーはまた、クラスプ330を含む、及び/又は連結され得る。一部の実施態様では、取り付け部分305は、送達システム(図38~図42及び図49に示されるシステムなどの送達システム)の捕捉機構(図43~図49に示される捕捉機構213などの捕捉機構)と係合するための第1の又は近位カラー311(又は他の取り付け要素)を含む。
アンカー308は、デバイスの他の部分に及び/又は互いに、様々な異なる方式で(例えば、直接的に、間接的に、溶接、縫合、接着剤、リンク、ラッチ、一体的に形成される、これらの一部又は全部の組み合わせなどで)取り付けられ得る。一部の実施態様では、アンカー308は、接続部分325によって接合部材又は接合要素310に、接続部分321によってキャップ314に取り付けられる。
アンカー308は、ジョイント部分323によって分離された第1の部分又は外側パドル320と第2の部分又は内側パドル322とを含むことができる。接続部分323は、キャップ314又は他の取り付け部分にヒンジで取り付けられるパドルフレーム324に取り付けられ得る。このように、アンカー308は、内側パドル322が脚の上部分のようであり、外側パドル320が脚の下部分のようであり、ジョイント部分323が脚の膝部分のようであるという点で脚と同様に構成される。
接合部材又は接合要素310を用いた実施態様では、接合部材又は接合要素310及びアンカー308は、様々な方式で一緒に連結され得る。例えば、例示される実施例に示されるように、接合要素310及びアンカー308は、単一の一体構成要素として接合要素310及びアンカー308を一体的に形成することによって一緒に連結され得る。これは、例えば、編み又は織りニチノールワイヤなどの編み又は織り材料の連続ストリップ301から接合要素310及びアンカー308を形成することによって達成され得る。例示される実施例では、接合要素310、外側パドル部分320、内側パドル部分322、及び接続部分321、323、325は、繊維の連続ストリップ301から形成される。
上記の埋め込み型デバイス又はインプラント200のアンカー208と同様に、アンカー308は、デバイスの近位端(例えば、近位カラー311又は他の取り付け要素など)に対してデバイスの遠位端(例えば、キャップ314など)を軸方向に移動させることによって様々な構成間で移動するように構成され得、したがって、アンカー308は、デバイスの中点に対して移動する。この移動は、デバイスの遠位端(例えば、キャップ314など)と近位端(例えば、カラー311又は他の取り付け要素など)との間に延在する長手方向軸に沿って行われ得る。例えば、アンカー308は、デバイスの近位端から離れて遠位端(例えば、キャップ314など)を移動させることによって、完全延在又は直線構成(例えば、図36に示されるデバイス200の構成と同様)に位置付けられ得る。
一部の実施態様では、直線構成では、パドル部分320、322は、デバイスの長手方向軸の方向に整列されるか、又は直線状である。一部の実施態様では、アンカー308の接続部分323は、接続要素310の長手方向軸に隣接している(例えば、図36に示されるデバイス200の構成と同様)。直線構成から、アンカー308は、例えば、近位及び遠位端を互いに向かって、及び/又はデバイスの中点若しくは中心に向かって移動することによって、完全に折り畳まれた構成(例えば、図55)に移動し得る。最初に、遠位端(例えば、キャップ314など)がデバイスの近位端及び/又は中点若しくは中心に向かって移動すると、アンカー308は、接続部分321、323、325で屈曲し、接続部分323は、デバイス300の長手方向軸に対して半径方向外側に、かつデバイスの中点及び/又は近位端に向かって軸方向に移動する(例えば、図34に示されるデバイス200の構成と同様)。キャップ314が、デバイスの中点に向かって、及び/又は近位端に向かって移動し続けると、接続部分323は、デバイス300の長手方向軸に対して半径方向内向きに、及びデバイスの近位端に向かって軸方向に移動する(例えば、図30に示されるデバイス200の構成と同様)。
一部の実施態様では、クラスプは、アンカーに連結された可動アームを含む。一部の実施態様では、クラスプ330は、基部又は固定アーム332、可動アーム334、任意の返し/摩擦強化要素336、及びジョイント部分338を含む。固定アーム332は、内側パドル322に取り付けられ、ジョイント部分338は、接合要素310に近接して配置される。ジョイント部分338は、クラスプ330が閉鎖状態にあるときに、固定及び可動アーム332、334が互いに向かって付勢されるようにばね式に装填される。
固定アーム332は、内側パドル322に、孔又はスロット331を通して縫合糸(図示せず)で取り付けられる。固定アーム332は、ねじ又は他の締結具、圧着スリーブ、機械ラッチ又はスナップ、溶接、接着剤など、任意の好適な手段で内側パドル322に取り付けられ得る。固定アーム332は、可動アーム334が開放して返し付きクラスプ330を開放させ、返し336を露出するときに、内側パドル322に対して実質的に固定されたままである。クラスプ330は、可動アーム334の孔335に取り付けられた作動線(例えば、図43~図48に示される作動線216)に張力を適用し、それにより可動アーム334をジョイント部分338上で関節運動、枢動、及び/又は屈曲させることによって開放される。
要約すると、埋め込み型デバイス又はインプラント300は、接合要素310、外側パドル320、内側パドル322、及び接続部分321、323、325が材料301の単一のストリップから形成されることを除いて、上記の埋め込み型デバイス又はインプラント200の構成及び動作において同様である。一部の実施態様では、材料301のストリップは、材料301の連続ストリップを受容するように構成される近位カラー311、キャップ314、及びパドルフレーム324の開口部を通して織られるか、又は挿入されることによって、近位カラー311、キャップ314、及びパドルフレーム324に取り付けられる。連続ストリップ301は、材料の単一層であってもよく、又は2つ以上の層を含んでもよい。一部の実施態様では、デバイス300のある部分は、材料のストリップ301の単一層を有し、他の部分は、材料のストリップ301の複数の重なり合っている又は重なる層から形成される。
例えば、図55は、材料のストリップ301の複数の重なり合っている層から形成された接合部材310及び内側パドル322を示す。材料の単一の連続ストリップ301は、デバイス300の様々な位置で開始及び終了することができる。材料のストリップ301の端は、デバイス300の同一の位置又は異なる位置にあり得る。例えば、図55の例示された実施例では、材料301のストリップは、内側パドル322の位置で開始及び終了する。
上記の埋め込み型デバイス又はインプラント200によると、接合要素310のサイズは、単一の患者が必要とするインプラントの数(好ましくは1つ)を最小化する一方で、同時に、低い経弁的勾配を維持するように選択され得る。特に、材料301のストリップからデバイス300の多くの構成要素を形成することは、デバイス300がデバイス200よりも小さく作製されることを可能にする。例えば、一部の実施態様では、接合要素310の最上部における前方-後方距離は、2mm未満であり、デバイス300のその最も広い部分における内側-外側距離(すなわち、接合要素310よりも広いパドルフレーム324の幅)は、約5mmである。
自己心臓弁への本明細書に開示されるデバイス/インプラントなどの埋め込み型デバイス又はインプラントの移植後、力は、弁尖に対する張力を引き起こす埋め込み型デバイス若しくはインプラントとの接続を介して弁尖に適用され得る、及び/又は張力は、埋め込み型デバイス若しくはインプラントに、弁尖とのその接続を介して適用され得る。例えば、図57を参照すると、埋め込み型デバイス又はインプラント400は、弁尖20、22の間の間隙26を閉鎖し、心臓収縮の収縮期の間に、僧帽弁を通る血液の逆流を防止するように、僧帽弁MVの弁尖20、22に接続され得る。デバイス400と弁尖20、22との間のこの接続は、弁尖20、22を、僧帽弁MVの弁輪24から引き離す張力の力Fを引き起こす。デバイス400と弁尖20、22との間のこの接続はまた、デバイス400上に張力の力Tを引き起こし得る。
埋め込み型デバイス又はインプラント400は、例えば、本出願に説明される任意の形態又は全体が参照により本明細書に組み込まれる特許文献6、特許文献7、及び特許文献8に説明される任意の形態などの、僧帽弁MVの弁尖20、22に接続し、かつ僧帽弁MVを通る血液の逆流を防止することができる任意の好適な形態をとることができる。
一部の実施態様では、図58及び図59を参照すると、デバイス400は、任意選択のスペーサー、coaption、又は接合部分404、近位若しくは取り付け部分(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205)、アンカー部分406、及び遠位部分407を含み得る。一部の実施態様では、任意選択のスペーサー、coaption、又は接合部分404は、含まれない(例えば、図57参照)。一部の実施態様では、デバイスの任意選択の接合部分404は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素410(例えば、スペーサー、coaption要素、プラグなど)を任意選択的に含む。任意選択の接合要素410は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
一部の実施態様では、アンカー部分406は、複数のアンカー408を含む。アンカー408は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。一部の実施態様では、各アンカー408は、外側パドル420、内側パドル422、パドル延在部材又はパドルフレーム(例えば、図22~図37に示されるパドルフレーム224)、及びクラスプ430を含む。クラスプ430は、基部又は固定アーム432と、可動アーム434と、返し436とを有し得る。固定アーム432は、内側パドル422に取り付けられ得、ジョイント部分438は、接合要素410に近接して配置される。固定アーム432及び可動アーム434は、クラスプ430が閉鎖状態にあるとき、互いに向かって付勢され得る。一部の実施態様では、クラスプ430は、返し436、突起部、隆起部、溝部、テクスチャ付き表面、接着剤などを固定するための摩擦強化要素又は手段を含む。一部の実施態様では、クラスプ430は、可動アーム434に取り付けられた作動線416に張力を適用することによって開放され、それにより可動アーム434をジョイント部分438上で関節運動、屈曲、又は枢動させる。作動線416は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、多種多様な形態をとることができる。パドル420、422及びクラスプ430は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
取り付け部分は、送達システムの捕捉機構(例えば、図43~図49に示される捕捉機構213)と係合するための第1の又は近位カラー(例えば、図22~図37に示される近位カラー211)を含み得る。取り付け部分は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。一部の実施態様では、作動要素412(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤ、作動線など)は、埋め込み型デバイス又はインプラント400の作動と係合し、それを可能にするようにインプラントカテーテル(例えば、図43に示されるインプラントカテーテル202)から延在する。例えば、作動要素412は、捕捉機構、近位カラー、及び接合要素410を通って延在して、遠位部分407のキャップ414と係合し得る。作動要素412は、作動要素412が開放位置と閉鎖位置との間でデバイス400を移動させるように、並びに作動要素が埋め込み後にデバイス400から係合解除され、取り外され得るように、キャップ414をねじ山付き接続などと取り外し可能に係合するように構成され得る。作動要素412及びキャップ414は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
図59を参照すると、埋め込み型デバイス又はインプラント400は、自己弁の弁尖20、22に取り付けられて示されている(例えば、図57参照)。デバイス400と弁尖20、22との間の接続は、弁尖上に張力の力Fを引き起こし、デバイス400上にも張力の力Tを引き起こす。
図60は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部501を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント500の実施例を示す。すなわち、指示特徴部501は、ユーザがデバイス500と弁尖20、22との間の接続を、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通して見ているときに、ユーザに可視指示を提供する。所定の張力は、弁尖20、22に対する最大の許容可能な張力に設定され得る。指示特徴部501は、デバイス500に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス500を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部501が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス500は、例えば、図58及び図59に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス500は、接合部分504、近位又は取り付け部分(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205)、アンカー部分506、及び遠位部分507を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分504は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素510(例えば、スペーサー、接合要素、プラグ、膜、シートなど)を任意選択的に含む。一部の実施態様では、アンカー部分506は、複数のアンカー508を含む。アンカー508は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。一部の実施態様では、各アンカー508は、外側パドル520、内側パドル522、パドル延在部材又はパドルフレーム(例えば、図22~図37に示されるパドルフレーム224)、及びクラスプ530を含む。クラスプ530は、基部又は固定アーム532と、可動アーム534とを有し得る。固定アーム532は、内側パドル522に取り付けられ得、ジョイント部分538は、接合要素510に近接して配置される。一部の実施態様では、クラスプ530は、返し、突起部、隆起部、溝部、テクスチャ付き表面、接着剤などを固定するための摩擦強化要素又は手段を含む。一部の実施態様では、クラスプ530は、可動アーム534に取り付けられた作動線516に張力を適用することによって開放され、それにより可動アーム534をジョイント部分538上で関節運動、屈曲、又は枢動させる。作動線516は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、多種多様な形態をとることができる。パドル520、522及びクラスプ530は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
一部の実施態様では、作動要素512(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤ、作動線など)は、埋め込み型デバイス又はインプラント500の作動と係合し、それを可能にするようにインプラントカテーテル(例えば、図43に示されるインプラントカテーテル202)から延在する。例えば、作動要素512は、捕捉機構、近位カラー、及び接合要素510を通って延在して、それらに対して移動して、遠位部分507のキャップ514と係合し得る。作動要素512は、作動要素512が開放位置と閉鎖位置との間でデバイス500を移動させるように、並びに作動要素が埋め込み後にデバイス500から係合解除され、取り外され得るように、キャップ514をねじ山付き接続などと取り外し可能に係合するように構成され得る。作動要素512及びキャップ514は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
図60によって例示される実施例では、クラスプ530は、埋め込み型デバイス又はインプラント500に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部501を含む。例えば、クラスプ530の少なくとも一部分は、張力の力Tが弁尖20、22とのその接続を介してデバイス500に適用されるとき、クラスプ530の少なくとも一部分がX方向に伸張又は延在することを可能にする、可撓性又は弾性材料から作製され得る。一部の実施態様では、クラスプ530のうちの1つ以上が方向Xに所定の長さまで又はそれを上回って延在する場合、指示特徴部501は、デバイス500に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある。クラスプ530が所定の長さまで又はそれを上回って延在しない場合、指示特徴部501は、デバイス500に適用された張力の力が所定の張力を下回るか、又は最適張力範囲内である、許容可能な張力位置にある。ユーザは、例えば、クラスプ530の外側端を、デバイス500の他の構成要素(例えば、パドル520、522、接合要素510など)に対して比較することによって、クラスプ530の延在量を決定し得るか、又は撮像ソフトウェアは、クラスプ530の長さを測定して、クラスプが所定の長さまで又はそれを上回って延在したかどうかを決定するように構成され得る。一部の実施態様では、パドル520、522の外側端537を通過してクラスプ530の可動アーム534の外側端535を引っ張ることは、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に達したか、又はそれを超過したことを示す。一部の実施態様では、指示特徴部501は、パドル520、522などのデバイス500の他の構成要素に対するクラスプ530の延在をユーザがより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカーなど)を含み得る。
図61及び図62は、図60に示されるデバイス500のより具体的な実施例であるデバイス600を例示する。図61は、指示特徴部501が許容可能な張力位置にあるときのデバイス600を例示し、図62は、指示特徴部501が超過した張力位置にあるときのデバイス600を例示する。デバイス600は、任意選択の接合要素510、内側パドル520、外側パドル522、及びクラスプ530を含む。クラスプ530の固定アーム532は、内側パドル520に取り付けられ、クラスプ530の可動アーム534は、デバイス600を自己弁の弁尖22に固定する返し536(又は他の摩擦強化要素若しくは手段)を含む。この例では、少なくともクラスプ530の可動アーム534は、デバイス600に適用された張力の力T(図62)が、クラスプ530の可動アーム534を外向きの方向Xに移動させるように、可撓性又は弾性材料で作製される。一部の実施態様では、指示特徴部501は、ユーザが、デバイス500の他の構成要素に対するクラスプ530の延在をより容易に決定することを可能にする、可視マーキング(例えば、ドット、Xマークなど)を含み得る。
図61を参照すると、クラスプ530の可動アーム534の外側端535は、外側パドル520の外側端537を越えて延在せず、これは、許容可能な張力を示す。図62を参照すると、クラスプ530の可動アーム534の外側端535は、外側パドル520の外側端537を越えて延在し、これは、超過した張力を示す。可動アーム534の伸張する能力は、弁尖22と係合するクラスプ530の返し536が、可動アーム534と移動し、可動アーム534のこの伸張が、返し536によって引き起こされる弁尖22に適用される応力を低減するため、有利である。クラスプ530の指示特徴部501は、図60~図62に示されるデバイス500、600とともに示されているが、クラスプ530は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力が所定の張力又は最適張力範囲に到達するか、又はそれを超過した場合に、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントとともに使用され得ることが理解されるべきである。
図63は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部701を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント700の実施例を示す。一部の実施態様では、パドル720、722の外側端737を所定の距離を超えて引っ張ることは、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。例えば、マーカー739が内側パドルに適用され得る。クラスプ730の外側端735(又はデバイスの任意の他の部分)を通過するマーカー739の移動は、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。すなわち、指示特徴部701は、ユーザがデバイス700と弁尖20、22との間の接続を、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通して見ているときに、ユーザに可視指示を提供する。指示特徴部701は、デバイス700に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス700を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部701が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス700は、例えば、図58及び図59に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス700は、接合部分704、近位又は取り付け部分(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205)、アンカー部分706、及び遠位部分707を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分704は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素710(例えば、スペーサー、接合要素、プラグ、膜、シートなど)を任意選択的に含む。一部の実施態様では、アンカー部分706は、複数のアンカー708を含む。アンカー708は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。一部の実施態様では、各アンカー708は、外側パドル720、内側パドル722、パドル延在部材又はパドルフレーム(例えば、図22~図37に示されるパドルフレーム224)、及びクラスプ730を含む。クラスプ730は、基部又は固定アーム732と、可動アーム734とを有し得る。固定アーム732は、内側パドル722に取り付けられ得、ジョイント部分738は、接合要素710に近接して配置される。一部の実施態様では、クラスプ730は、返し、突起部、隆起部、溝部、テクスチャ付き表面、接着剤などを固定するための摩擦強化要素又は手段を含む。一部の実施態様では、クラスプ730は、可動アーム734に取り付けられた作動線716に張力を適用することによって開放され、それにより可動アーム734をジョイント部分738上で関節運動、屈曲、又は枢動させる。作動線516は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、多種多様な形態をとることができる。パドル720、722及びクラスプ730は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
一部の実施態様では、作動要素712(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤ、作動線など)は、埋め込み型デバイス又はインプラント700の作動と係合し、それを可能にするようにインプラントカテーテル(例えば、図43に示されるインプラントカテーテル202)から延在する。例えば、作動要素712は、捕捉機構、近位カラー、及び接合要素710を通って延在して、それらに対して移動して、遠位部分707のキャップ714と係合し得る。作動要素712は、作動要素712が開放位置と閉鎖位置との間でデバイス700を移動させるように、並びに作動要素が埋め込み後にデバイス700から係合解除され、取り外され得るように、キャップ714をねじ山付き接続などと取り外し可能に係合するように構成され得る。作動要素712及びキャップ714は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
図63によって例示される実施例では、パドル720、722のうちの一方又は両方は、埋め込み型デバイス又はインプラント700に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部701を含む。例えば、パドル720、722の少なくとも一部分は、張力の力Tが弁尖20、22とのその接続を介してデバイス700に適用されるとき、パドル720、722の少なくとも一部分がZ方向に伸張又は延在することを可能にする、可撓性又は弾性材料から作製され得る。一部の実施態様では、パドル720、722のうちの1つ以上が方向Zに所定の長さまで又はそれを上回って延在する場合、指示特徴部701は、デバイス700に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある。パドル720、722が所定の長さまで又はそれを上回って延在しない場合、指示特徴部701は、デバイス700に適用された張力の力が所定の張力を下回るか、又は最適張力範囲内である、許容可能な張力位置にある。ユーザは、例えば、パドル720、722の外側端を、デバイス700の他の構成要素(例えば、クラスプ730、接合要素710など)に対して比較することによって、パドル720、722の延在量を決定し得るか、又は撮像ソフトウェアは、パドル720、722の長さを測定して、クラスプが所定の長さまで又はそれを上回って延在したかどうかを決定するように構成され得る。一部の実施態様では、指示特徴部701は、ユーザが、デバイス700の他の構成要素に対するパドル720、722の延在をより容易に決定することを可能にする可視マーキング739(例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカーなど)を含み得る。
図64は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部801を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント800の実施例を示す。一部の実施態様では、クラスプヒンジ部分838を内側パドル822から離れて所定の距離を超えて引っ張ることPは、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。例えば、クラスプヒンジ部分838と内側パドル822との間の視認可能な間隙を形成するのに十分なクラスプ830の固定アーム832の屈曲は、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に達したか、又はそれを超過したというインジケータであり得る。指示特徴部801は、ユーザがデバイス800と弁尖20、22との間の接続を、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通して見ているときに、ユーザに可視指示を提供する。指示特徴部801は、デバイス800に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス800を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部801が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス800は、例えば、図58及び図59に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス800は、接合部分804、近位又は取り付け部分(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205)、アンカー部分806、及び遠位部分807を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分804は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素810(例えば、スペーサー、接合要素、プラグなど)を任意選択的に含む。一部の実施態様では、アンカー部分806は、複数のアンカー808を含む。アンカー808は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。一部の実施態様では、各アンカー808は、外側パドル820、内側パドル822、パドル延在部材又はパドルフレーム(例えば、図22~図37に示されるパドルフレーム224)、及びクラスプ830を含む。クラスプ830は、ジョイント838で接続される、基部又は固定アーム832と可動アーム834とを有し得る。固定アーム832は、接続要素823(例えば、接続バンド、締結具、接着剤など)によって内側パドル822に取り付けられ得る。例示される実施例では、固定アーム832は、接続要素823とジョイント838との間に距離Dが存在するように、内側パドル822に接続される。距離Dは、固定アーム832の長さの3/8及び1/2などの、固定アームの長さの1/4及び5/8などの、固定アーム832の長さの1/8~3/4の間とすることができる。
一部の実施態様では、クラスプ830は、返し、突起部、隆起部、溝部、テクスチャ付き表面、接着剤などを固定するための摩擦強化要素又は手段を含む。一部の実施態様では、クラスプ830は、可動アーム834に取り付けられた作動線816に張力を適用することによって開放され、それにより可動アーム834をジョイント部分838上で関節運動、屈曲、又は枢動させる。作動線816は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、多種多様な形態をとることができる。パドル820、822及びクラスプ830は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
一部の実施態様では、作動要素812(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤ、作動線など)は、埋め込み型デバイス又はインプラント800の作動と係合し、それを可能にするようにインプラントカテーテル(例えば、図43に示されるインプラントカテーテル202)から延在する。例えば、作動要素812は、捕捉機構、近位カラー、及び接合要素810を通って延在して、それらに対して移動して、遠位部分807のキャップ814と係合し得る。作動要素812は、作動要素812が開放位置と閉鎖位置との間でデバイス800を移動させるように、並びに作動要素が埋め込み後にデバイス800から係合解除され、取り外され得るように、キャップ814をねじ山付き接続などと取り外し可能に係合するように構成され得る。作動要素812及びキャップ814は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
例示される実施例では、クラスプ830は、埋め込み型デバイス又はインプラント800に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部801を含む。例えば、クラスプ830の少なくとも一部分は、張力の力Tが弁尖20、22とのその接続を介してデバイス800に適用されるとき、クラスプ830が方向Pに上向きに曲がるか、又は屈曲することを可能にする、可撓性又は弾性材料から作製され得る。つまり、接続要素823と枢動点838との間の距離Dは、枢動ジョイント838がパドル820、822に対して自由に移動することを可能にし、デバイス800に適用された張力の力Tは、可動アームを方向Xに移動させ得、ジョイント838を上向き方向Pに屈曲させる。一部の実施態様では、クラスプ830のうちの1つ以上が、撮像を介して視認可能である任意の量などの所定の量まで又はそれを上回って方向Pに屈曲する場合、指示特徴部801は、デバイス800に適用された張力の力が、所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある。クラスプ830が所定量まで又はそれを上回って屈曲しない場合、指示特徴部801は、デバイス800に適用された張力の力が所定の張力を下回るか、又は最適張力範囲内である、許容可能な張力位置にある。ユーザは、例えば、クラスプ830のジョイント838を、デバイス800の他の構成要素(例えば、パドル820、822、接合要素810など)に対して比較することによって、クラスプ838の屈曲量を決定し得るか、又は撮像ソフトウェアは、クラスプ830の屈曲量を測定して、指示特徴部801が、超過した張力位置にあるかどうかを決定するように構成され得る。一部の実施態様では、指示特徴部801は、ユーザが、デバイス800の他の構成要素に対するクラスプ830の屈曲又は枢動をより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマークなど)を含み得る。
図65は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部901を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント900の実施例を示す。一部の実施態様では、デバイスの作動要素912を所定の距離を超えて押し込むか、又は引っ張ることは、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。例えば、1つ以上のマーカー939が作動要素に適用され得、視認可能なマーカーの非存在、存在、及び/又は数は、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達するか、又は超過したことを示す。すなわち、指示特徴部901は、ユーザがデバイス900と弁尖20、22との間の接続を、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通して見ているときに、ユーザに可視指示を提供する。指示特徴部901は、デバイス900に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス900を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部901が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス900は、例えば、図58及び図59に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス900は、接合部分904、近位又は取り付け部分(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205)、アンカー部分906、及び遠位部分907を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分904は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素910(例えば、スペーサー、接合要素、プラグなど)を任意選択的に含む。一部の実施態様では、アンカー部分906は、複数のアンカー908を含む。アンカー908は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。
一部の実施態様では、作動要素912(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤ、作動線など)は、埋め込み型デバイス又はインプラント900の作動と係合し、それを可能にするようにインプラントカテーテル(例えば、図43に示されるインプラントカテーテル202)から延在する。例えば、作動要素912は、捕捉機構、近位カラー、及び接合要素910を通って延在して、それらに対して移動して、遠位部分907のキャップ914と係合し得る。作動要素912は、作動要素912が開放位置と閉鎖位置との間でデバイス900を移動させるように、並びに作動要素が埋め込み後にデバイス900から係合解除され、取り外され得るように、キャップ914をねじ山付き接続などと取り外し可能に係合するように構成され得る。作動要素912及びキャップ914は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
例示される実施例では、作動要素912は、埋め込み型デバイス又はインプラント900に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部901を含む。例えば、デバイス900が閉鎖位置にあり、弁尖20、22に接続されるとき(図65に示されるように)、作動要素912の長さYは、ユーザによって、接合要素910とキャップ914との間で視認可能である。張力の力Tが、弁尖20、22とのその接続によってデバイス900に適用されるとき、アンカー部分908は、外向き方向Mの開放位置に移動し得、これは、キャップ914及び作動要素912を、接合要素910に対して下向き方向Nに移動させる。接合要素910に対する作動要素912のこの動きは、作動要素912の視認可能な長さYを増加させる。一部の実施態様では、作動要素912の視認可能な長さYが所定の量だけ増加した場合、指示特徴部901は、デバイス900に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある。作動要素912の視認可能な長さYが所定の量だけ増加しない場合、指示特徴部901は、デバイス900に適用された張力の力が所定の張力を下回るか、又は最適張力範囲内である、許容可能な張力位置にある。ユーザは、例えば、接合要素910の位置を、デバイス900の他の構成要素(例えば、キャップ914、アンカー部分908など)に対して比較することによって、増加する作動要素の視認可能な長さYの量を決定し得るか、又は撮像ソフトウェアは、作動要素912の視認可能な長さYを測定して、指示特徴部901が、超過した張力位置にあるかどうかを決定するように構成され得る。一部の実施態様では、指示特徴部901は、作動要素912の視認可能な長さYが所定の長さまで又はそれを上回って増加したかどうかをユーザがより容易に決定することを可能にする1つ以上の可視マーキング(例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカーなど)を含み得る。例えば、可視マーキングがユーザに視認可能である場合、視認可能な長さYは、所定の長さまで又はそれを上回って増加した。
図66は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1001を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント100の実施例を示す。一部の実施態様では、デバイスの作動要素1012を所定の距離を超えて押し込むか、又は引っ張ることは、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。例えば、1つ以上のマーカー1013が作動要素に適用され得、視認可能なマーカーの非存在、存在、及び/又は数は、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達するか、又は超過したことを示す。すなわち、指示特徴部1001は、ユーザがデバイス1000と弁尖20、22との間の接続を、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通して見ているときに、ユーザに可視指示を提供する。指示特徴部1001は、デバイス1000に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス1000を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部1001が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス1000は、例えば、図58及び図59に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス1000は、接合部分1004、近位又は取り付け部分(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205)、アンカー部分1006、及び遠位部分1007を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分1004は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素1010(例えば、スペーサー、接合要素、プラグなど)を任意選択的に含む。一部の実施態様では、アンカー部分1006は、複数のアンカー1008を含む。アンカー1008は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。
一部の実施態様では、作動要素1012(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤ、作動線など)は、埋め込み型デバイス又はインプラント1000の作動と係合し、それを可能にするようにインプラントカテーテル(例えば、図43に示されるインプラントカテーテル202)から延在する。作動要素1012の近位部分1011は、ユーザが作動要素1012をデバイス1000と係合及び作動させることができるように、ユーザによって制御される。例えば、作動要素1012は、捕捉機構、近位カラー、及び接合要素1010を通って延在して、それらに対して移動して、遠位部分1007のキャップ1014と係合し得る。作動要素1012は、作動要素1012が開放位置と閉鎖位置との間でデバイス1000を移動させるように、並びに作動要素1012が埋め込み後にデバイス1000から係合解除され、取り外され得るように、キャップ1014をねじ山付き接続などと取り外し可能に係合するように構成され得る。作動要素1012及びキャップ1014は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
例示される実施例では、作動要素1012の近位部分1011は、埋め込み型デバイス又はインプラント1000に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1001を含む。例えば、デバイス1000が閉鎖位置にあり、弁尖20、22(図66に示される)に接続されるとき、指示特徴部1001の可視マーキング1013は、作動特徴部112の近位部分1011上で視認可能である。張力の力Tが、弁尖20、22とのその接続によってデバイス1000に適用されるとき、アンカー部分1008は、外向き方向Mの開放位置に移動し得、これは、キャップ1014及び作動要素1012を、カテーテル又はカテーテルハンドルなどの、送達デバイス1002に対して下向き方向Nに移動させる。送達デバイス1002に対する作動要素1012のこの動きは、作動要素912の可視マーキング1013を、可視マーキング1013がユーザによってもはや視認可能ではないように、送達デバイス1002内に移動させる。一部の実施態様では、デバイス1000が弁尖20、22に接続され、かつクラスプが閉鎖位置にある(かつデバイスが開放又は閉鎖位置にある)後に、可視マーキング1013がユーザによってもはや視認可能ではない場合、指示特徴部1001は、デバイス1000に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達するか、又はそれを超過する、超過した張力位置にある。可視マーキング1013が、弁尖20、22に取り付けられたデバイス1000の後にユーザによって視認可能であり、かつクラスプが、閉鎖位置にある(かつデバイスが開放又は閉鎖位置にある)場合、指示特徴部1001は、デバイス1000に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲を下回る、許容可能な張力位置にある。
図67は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1101を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント1100の実施例を示す。一部の実施態様では、デバイスの作動要素1112が所定の量を超えて屈曲又は座屈することは、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。例えば、ワイヤ1112の視認可能な屈曲は、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。すなわち、指示特徴部1101は、ユーザがデバイス1100と弁尖20、22との間の接続を、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通して見ているときに、ユーザに可視指示を提供する。指示特徴部1101は、デバイス1100に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス1100を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部1101が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス1100は、例えば、図58及び図59に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス1100は、接合部分1104、近位又は取り付け部分(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205)、アンカー部分1106、及び遠位部分1107を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分1104は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素1110(例えば、スペーサー、接合要素、プラグなど)を任意選択的に含む。一部の実施態様では、アンカー部分1106は、複数のアンカー1108を含む。アンカー1108は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。
一部の実施態様では、作動要素1112(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤ、作動線など)は、埋め込み型デバイス又はインプラント1100の作動と係合し、それを可能にするようにインプラントカテーテル(例えば、図43に示されるインプラントカテーテル202)から延在する。例えば、作動要素1112は、捕捉機構、近位カラー、及び接合要素1110を通って延在して、それらに対して移動して、遠位部分1107のキャップ1114と係合し得る。作動要素1112は、作動要素912が開放位置と閉鎖位置との間でデバイス1100を移動させるように、並びに作動要素が埋め込み後にデバイス1100から係合解除され、取り外され得るように、キャップ1114をねじ山付き接続などと取り外し可能に係合するように構成され得る。作動要素1112及びキャップ1114は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
例示される実施例では、作動要素1112は、埋め込み型デバイス又はインプラント1100に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1101を含む。例えば、作動要素1112は、張力の力Tが弁尖20、22とのその接続を介してデバイス1100に適用されるとき、作動要素の少なくとも一部分が方向Rに曲がるか、又は屈曲することを可能にする、可撓性又は弾性材料から作製され得る。すなわち、デバイス1100が閉鎖位置にあり、弁尖20、22に接続されたとき(図67に示されるように)、作動要素1112は、デバイス1100の中心軸1115と実質的に整列される。張力の力Tが、弁尖20、22とのその接続によってデバイス1100に適用されるとき、張力の力は、キャップ1114又は接合要素1110に伝達され得、これは、可撓性作動要素1112を曲げるか、又は屈曲させる。一部の実施態様では、作動要素1112がデバイス1100の中心軸1115に対して曲がるか、又は屈曲する場合、指示特徴部1101は、デバイス1100に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある。デバイス1100が弁尖20、22に接続されたときに、作動要素1112が中心軸1115と実質的に整列される場合、指示特徴部1101は、デバイス1100に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲を下回る、許容可能な張力位置にある。ユーザは、例えば、作動要素1112の位置付けを、デバイス1100の他の構成要素(例えば、キャップ1114、接合要素1110、アンカー部分1108など)に対して比較することによって、作動要素1112が曲がるか、又は屈曲するかどうかを決定し得るか、又は撮像ソフトウェアは、作動要素1112が中心軸1115に対して曲がっているか、又は屈曲しているかどうかを決定するように構成され得る。一部の実施態様では、指示特徴部1101は、作動要素1112が曲がっているか、又は屈曲しているかどうかをユーザがより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカーなど)を含み得る。
図68は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1201を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント1200の実施例を示す。一部の実施態様では、スペーサー1210の一部分を所定の距離を超えて外向きに引っ張ること、又は膨らませることは、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。例えば、スペーサー1210の一部分を外向きに引っ張ること、又は膨らませることは、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。すなわち、指示特徴部1201は、ユーザがデバイス1200と弁尖20、22との間の接続を、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通して見ているときに、ユーザに可視指示を提供する。指示特徴部1201は、デバイス1200に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス1200を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部1201が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス1200は、例えば、図58及び図59に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス1200は、接合部分1204、作動要素1212、近位又は取り付け部分(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205)、アンカー部分1206、及び遠位部分1207を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分1204は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素1210(例えば、スペーサー、coaption要素、プラグなど)を任意選択的に含む。一部の実施態様では、アンカー部分1206は、複数のアンカー1208を含む。アンカー1208は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。アンカー1208は、接合要素1210の遠位部分に取り付けられ得る。
例示される実施例では、接合要素1210は、埋め込み型デバイス又はインプラント1200に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1201を含む。例えば、接合要素1210の少なくとも一部分は、張力の力Tがデバイス1200に弁尖20、22とのその接続を介して適用されるとき、可撓性部分1217が外向き方向Xに拡張し得るように、アンカー1208に接続する(例えば、アンカー1208の内側又は外側パドルの少なくとも1つに接続する)1つ以上の可撓性部分1217を含む。一部の実施態様では、接合要素1210の可撓性部分1217のうちの1つ以上が、所定の量まで又はそれを上回って方向Xに引っ張られるか、又は膨らませる場合、指示特徴部1201は、デバイス1200に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある。接合要素1210の可撓性部分1217が所定量まで又はそれを上回って引っ張られないか、又は膨らませる場合、指示特徴部1201は、デバイス1200に適用された張力の力が所定の張力を下回るか、又は最適張力範囲内である、許容可能な張力位置にある。ユーザが、例えば、可撓性部分を、デバイス1200の他の構成要素(例えば、接合要素1210の残りの部分、キャップ1214など)に対して比較することによって、接合要素1210の可撓性部分1217の引っ張り又は膨らみの量を決定し得るか、又は撮像ソフトウェアが、接合要素1210の可撓性部分1217の引っ張り又は膨らみを測定して、それらが所定の長さまで又はそれを越えて延在したかどうかを決定するように構成され得る。一部の実施態様では、アンカー1208と接合要素1210の可撓性部分1217との間の接続は、アンカー1208を外向き方向Xに延在させ、ユーザは、アンカー1208の位置付けを、デバイス1200の他の構成要素(例えば、接合要素1210の残りの部分、キャップ1214など)に対して比較することによって、可撓性部分1217の延在量を決定し得る。一部の実施態様では、指示特徴部1201は、ユーザが、デバイス1200の他の構成要素に対する接合要素1210の可撓性部分1217の延在をより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカーなど)を含み得る。例えば、可視マーキングは、接合要素1210の可撓性部分1217上に位置し得、指示特徴部1201が超過した張力位置にあることを可撓性部分1217が示す場合、可視マーキングは、歪んだ形状に拡張することになる。
図69は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1301を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント1300の実施例を示す。一部の実施態様では、キャップの最上部は、事前設定又は所定の量を超える張力の力がクラスプに適用されたときに、作動要素1112及び/又はパドルによって作用されるときに、平坦又は押し下げられた構成と、ポップアップしたか又はドーム状構成との間で移動するように構成される。例えば、視認可能なドーム形状は、クラスプに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力又は事前設定の張力に到達したか、又はそれを超過したことを示す。すなわち、指示特徴部1301は、ユーザがデバイス1300と弁尖20、22との間の接続を、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通して見ているときに、ユーザに可視指示を提供する。指示特徴部1301は、デバイス1300に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス1300を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部1301が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス1300は、例えば、図58及び図59に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス1300は、接合部分1304、近位又は取り付け部分(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205)、アンカー部分1306、及び遠位部分1307を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分1304は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素1310(例えば、スペーサー、接合要素、プラグなど)を任意選択的に含む。一部の実施態様では、アンカー部分1306は、複数のアンカー1308を含む。アンカー1308は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。
一部の実施態様では、作動要素1312(例えば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤ、作動線など)は、埋め込み型デバイス又はインプラント1300の作動と係合し、それを可能にするようにインプラントカテーテル(例えば、図43に示されるインプラントカテーテル202)から延在する。例えば、作動要素1312は、捕捉機構、近位カラー、及び接合要素1310を通って延在して、それらに対して移動して、遠位部分1307のキャップ1314と係合し得る。作動要素1312は、作動要素1312が開放位置と閉鎖位置との間でデバイス1300を移動させるように、並びに作動要素が埋め込み後にデバイス1300から係合解除され、取り外され得るように、キャップ1314をねじ山付き接続などと取り外し可能に係合するように構成され得る。作動要素1312及びキャップ1314は、例えば、本出願に説明される任意の形態などの、任意の好適な形態をとることができる。
例示される実施例では、キャップ1314は、埋め込み型デバイス又はインプラント1300に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1301を含む。例えば、キャップ1314は、正常な実質的に平坦な位置から、拡張位置又はドーム形状に移動可能である可撓性膜1321を含む。可撓性膜1321は、張力の力Tがデバイス1300に弁尖20、22とのその接続を介して適用されるとき、可撓性膜が拡張位置に移動し得るように、アンカー1308又は作動要素1312に動作可能に接続され得る。張力の力Tが、デバイス1300に弁尖20、22とのその接続によって適用されるとき、アンカー部分1308は、外向き方向Mに開放位置まで移動し得、これは、可撓性膜1321を、キャップ1314に対して方向Yに拡張位置まで移動させる。デバイス1300が、弁尖20、22に取り付けられ、かつ閉鎖位置にあり、かつ可撓性膜1321が拡張位置にあるとき、指示特徴部1301は、デバイス1300に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超えた、超過した張力位置にある。デバイス1300が、弁尖20、22に取り付けられ、かつ閉鎖位置にあり、かつ可撓性膜1321が正常位置にあるとき、指示特徴部1301は、デバイス1300に適用された張力の力が所定の張力に達していないか、若しくはそれを超過していないか、又は最適張力範囲内にある、許容可能な張力位置にある。ユーザは、可撓性膜1321が、可撓性膜1321の位置を、デバイス1300の他の構成要素(例えば、キャップ1314の残りの部分、接合要素1310、アンカー部分1308など)に対して比較することによって、拡張若しくは正常位置にあるか否かを決定し得るか、又は撮像ソフトウェアが、可撓性膜1321が拡張位置にあるときを決定するように構成され得る。一部の実施態様では、指示特徴部901は、ユーザが、可撓性膜1321が拡張位置にあるかどうかをユーザがより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカーなど)を含み得る。
図70及び図71は、埋め込み型デバイスに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1401を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント1400の実施例を示す。図70及び図71のデバイス/インプラントは、図22~図27によって例示されたデバイス/インプラント又は本明細書に開示される他のデバイス及びインプラントのいずれかと同一又は同様のデバイスであり得る。一部の実施態様では、埋め込み型デバイス又はインプラントは、中心から離れたパドルの移動又は開口部が、事前設定又は所定の量を超える張力の力、又は最適を超える張力の力が、クラスプ、アンカー、及び/又はデバイスに適用されることを示すように構成される。例えば、中心から離れた、又は任意の接合要素若しくはスペーサーから離れたパドルの移動又は開口部は、所定の量を超えるか、又は最適量を超える張力の力が、クラスプ、アンカー、及び/又はデバイスに適用されることを示し得る。すなわち、指示特徴部1401は、アンカー又はパドルが中心から離れて移動するか、又は引っ張られて(又はより広い角度に離れて移動して)、過剰な張力に対するユーザへの可視指示提供することを可能にする、デバイス及びアンカーの構成要素、構成、及び/又は設計であるか、又はそれを含み得る。これは、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通じて、デバイス1400と弁尖20、22との間の接続を見ることによって分かる。指示特徴部1401は、デバイス1400に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス1400を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部1401が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス1400は、例えば、図22~図27に示されるデバイスの特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス1400は、接合部分1404、取り付けカラー1411を含み得る近位又は取り付け部分1405(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205と同様)、アンカー部分1406、及びキャップ1414を含み得る遠位部分1407を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分1404は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素1410(例えば、スペーサー、coaption要素、プラグ、膜、シートなど)を任意選択的に含む。接合要素1410のサイズ及び/又は形状は、単一の患者が必要とするインプラントの数(好ましくは1つ)を最小化する一方で、同時に、低い経弁的勾配を維持するように選択され得る。一部の実施態様では、アンカー部分1406は、複数のアンカー1408を含む。アンカー1408は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。
例示される実施例では、アンカー1408は、埋め込み型デバイス又はインプラント1400に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1401(例えば、構成要素、構成、及び/又は設計)を含む。例えば、アンカー1408の少なくとも一部分(例えば、パドル、クラスプなど)は、デバイス1400に自己心臓弁の弁尖とのその接続を介して張力の力が適用されたときに、アンカー1408が外向き方向Mに曲がる、屈曲する、及び/又は移動することを可能にする、可撓性又は弾性材料から作製され得る。一部の実施態様では、アンカー1408のうちの1つ以上が方向Mに所定の量まで又はそれを上回って曲がる、屈曲する、及び/又は移動する場合、指示特徴部1401は、デバイス1400に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある(例えば、図71に示されるように)。アンカー1408が所定量まで又はそれを上回って延在しない場合、指示特徴部1401は、デバイス1400に適用された張力の力が所定の張力を下回るか、又は最適張力範囲内である、許容可能な張力位置にある(例えば、図70に示されるように)。ユーザは、例えば、アンカー1408の位置付けを、デバイス1400の他の構成要素(例えば、接合要素1410など)に対して比較すること、及び/又はアンカー若しくはパドル間の角度を観察することによって、アンカー1408の曲がり又は屈曲の量を決定し得る。一部の実施態様では、撮像ソフトウェアは、指示特徴部が超過した張力位置にあるかどうかを決定するために、デバイス1400の他の構成要素に対するアンカー1408の位置付けを測定するように構成され得る。一部の実施態様では、指示特徴部1401は、指示特徴部1401が超過した張力位置にあるかどうかをユーザがより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカーなど)を含み得る。
図70A及び図71Aは、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1401aを含む、埋め込み型デバイス又はインプラント1400aの実施例を示す。本実施例はまた、埋め込み型デバイス又はインプラント1400aが所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していないと決定されると、埋め込み型デバイス又はインプラントのパドルを閉鎖位置に係止するために使用され得る接続要素1451aを含む。
図70A及び図71Aの人工デバイスは、図22~図27によって例示された同じデバイス、又は本明細書に開示される他のデバイス及びインプラントのいずれかであり得る。一部の実施態様では、埋め込み型デバイス又はインプラントは、中心から離れたパドルの移動又は開口部が、事前設定又は所定の量を超える張力の力、又は最適を超える張力の力が、クラスプ、アンカー、及び/又はデバイスに適用されることを示すように構成される。例えば、中心から離れた、又は任意の接合要素若しくはスペーサーから離れたパドルの移動又は開口部は、事前設定又は所定の量を超えるか、又は最適範囲を超える張力の力が、クラスプ、アンカー、及び/又はデバイスに適用されることを示し得る。すなわち、指示特徴部1401aは、アンカー又はパドルが中心から離れて移動するか、又は引っ張られて(又はより広い角度に離れて移動して)、過剰な張力に対するユーザへの可視指示提供することを可能にする、デバイス及びアンカーの構成要素、構成、及び/又は設計であるか、又はそれを含み得る。これは、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通じて、デバイス1400aと弁尖20、22との間の接続を見ることによって分かる。指示特徴部1401aは、デバイス1400aに適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス1400aを開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部1401aが所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス1400aは、例えば、図22~図27に示されるデバイスの特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス1400aは、接合部分1404a、取り付けカラー1411aを含み得る近位又は取り付け部分1405a(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205と同様)、アンカー部分1406a、及びキャップ1414aを含み得る遠位部分1407aを含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分1404aは、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素1410a(例えば、スペーサー、coaption要素、プラグ、膜、シートなど)を任意選択的に含む。接合要素1410aのサイズ及び/又は形状は、単一の患者が必要とするインプラントの数(好ましくは1つ)を最小化する一方で、同時に、低い経弁的勾配を維持するように選択され得る。一部の実施態様では、アンカー部分1406aは、複数のアンカー1408aを含む。アンカー1408aは、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。
例示される実施例では、アンカー1408aは、埋め込み型デバイス又はインプラント1400aに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1401aを含む。例えば、アンカー1408aの少なくとも一部分(例えば、パドル、クラスプなど)は、デバイス1400aに自己心臓弁の弁尖とのその接続を介して張力の力が適用されたときに、アンカー1408aが外向き方向Mに曲がる、屈曲する、及び/又は移動することを可能にする、可撓性又は弾性材料から作製され得る。一部の実施態様では、アンカー1408aのうちの1つ以上が方向Mに所定の量まで又はそれを上回って曲がる、屈曲する、及び/又は移動する場合、指示特徴部1401aは、デバイス1400aに適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある(例えば、図71Aに示されるように)。アンカー1408aが所定量まで又はそれを上回って延在しない場合、指示特徴部1401aは、デバイス1400aに適用された張力の力が所定の張力を下回るか、又は最適張力範囲内である、許容可能な張力位置にある(例えば、図70Aに示されるように)。ユーザは、例えば、アンカー1408a及び/若しくはパドルの位置付けを、デバイス1400aの他の構成要素(例えば、接合要素1410aなど)若しくはデバイスの中心に対して比較すること、並びに/又はアンカー及び/若しくはパドル間の角度を係止することによって、アンカー1408aの曲がり又は屈曲の量を決定し得る。一部の実施態様では、撮像ソフトウェアは、指示特徴部が超過した張力位置にあるかどうかを決定するために、デバイス1400aの他の構成要素に対するアンカー1408aの位置付けを測定するように構成され得る。一部の実施態様では、指示特徴部1401aは、指示特徴部1401aが超過した張力位置にあるかどうかをユーザがより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカーなど)を含み得る。
接続要素1451aは、埋め込み型デバイス又はインプラント1400aが自己心臓弁に接続されているとき、係止解除状態にある(図71Aの破線によって示されるように)。自己心臓弁に接続され、かつ埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力に到達していないか、若しくはそれを超過していないか、又は最適張力範囲内にあることを指示特徴部1401aが示すと、接続要素1451aは、アンカー1408aを閉鎖位置に維持し、かつスペーサー又は接合要素1410aに対する方向Mのアンカーの移動を防止するために、係止状態に移動され得る(図70Aの実線によって示されるように)。例示される実施例では、接続要素1451aは、アンカー1408aのパドルフレーム1424aに取り付けられて、係止状態にあるときにアンカーのパドルフレーム1424aを一緒に固定する。しかしながら、接続要素1451aは、アンカー1408aの任意の他の好適な部分に接続され得る。接続要素1451aは、例えば、クラスプ、縫合糸、クリップ、締結具、係止具、クランプ、コネクタ、又はアンカー1408を一緒に接続するための任意の他の好適な要素とすることができる。接続要素1451aは、例えば、ワイヤ、縫合糸、ロッド、ねじ山付きカプラー、又は接続要素を係止状態に移動させるための任意の他の好適な部材などの、作動部材(図示せず)によって、係止解除状態から係止状態に移動され得る。一部の実施態様では、アンカー1408aが一緒に接続されるのではなく、各アンカー1408aは、接合要素1410a又はデバイス1400aの任意の他の部分に対するアンカー1408aの位置付けを係止して、方向Mにおけるアンカー1408aの移動を防止する別個の係止要素(図示せず)を含み得る。
図72及び図73は、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の許容可能な張力に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1501を含む、埋め込み型デバイス又はインプラント1500の実施例を示す。図72及び図73の人工デバイスは、図55によって例示された同じデバイス、又は本明細書に開示される他のデバイス及びインプラントのいずれかであり得る。一部の実施態様では、埋め込み型デバイス又はインプラントは、中心から離れたパドルの移動又は開口部が、事前設定又は所定の量を超える張力の力、又は最適を超える張力の力が、クラスプ、アンカー、及び/又はデバイスに適用されることを示すように構成される。例えば、中心から離れた、又は任意の接合要素若しくはスペーサーから離れたパドルの移動又は開口部は、所定の量を超えるか、又は最適範囲を超える張力の力が、クラスプ、アンカー、及び/又はデバイスに適用されることを示し得る。すなわち、指示特徴部1501は、アンカー又はパドルが中心から離れて移動するか、又は引っ張られて(又はより広い角度に離れて移動して)、過剰な張力に対するユーザへの可視指示提供することを可能にする、デバイス及びアンカーの構成要素、構成、及び/又は設計であるか、又はそれを含み得る。これは、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通じて、デバイス1500と弁尖20、22との間の接続を見ることによって分かる。指示特徴部1501は、デバイス1500に適用された張力の力が所定の張力量又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス1500を開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部1501が所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス1500は、例えば、図55に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス1500は、接合部分1504、取り付けカラー1511を含み得る近位又は取り付け部分1505(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205と同様)、アンカー部分1506、及びキャップ1514を含み得る遠位部分1507を含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分1504は、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素1510(例えば、スペーサー、coaption要素、プラグなど)を任意選択的に含む。接合要素1510のサイズ及び/又は形状は、単一の患者が必要とするインプラントの数(好ましくは1つ)を最小化する一方で、同時に、低い経弁的勾配を維持するように選択され得る。一部の実施態様では、アンカー部分1506は、複数のアンカー1508を含む。アンカー1508は、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。
例示される実施例では、アンカー1508は、埋め込み型デバイス又はインプラント1500に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1501(例えば、構成要素、構成、設計など)を含む。例えば、アンカー1508の少なくとも一部分(例えば、パドル、クラスプなど)は、デバイス1500に自己心臓弁の弁尖とのその接続を介して張力の力が適用されたときに、アンカー1508が外向き方向Mに曲がる、屈曲する、及び/又は移動することを可能にする、可撓性又は弾性材料から作製され得る。一部の実施態様では、アンカー1508のうちの1つ以上が方向Mに所定の量まで又はそれを上回って曲がる、屈曲する、及び/又は移動する場合、指示特徴部1501は、デバイス1500に適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある(例えば、図73に示されるように)。アンカー1508が所定量まで又はそれを上回って延在しない場合、指示特徴部1501は、デバイス1500に適用された張力の力が所定の張力を下回るか、又は最適張力範囲内である、許容可能な張力位置にある(例えば、図72に示されるように)。ユーザは、例えば、アンカー1508の位置付けを、デバイス1500の他の構成要素(例えば、接合要素1510など)に対して比較することによって、アンカー1508の曲がり、屈曲、及び/若しくは移動の量(又はアンカー/パドルの増加した角度)を決定し得る。一部の実施態様では、撮像ソフトウェアは、指示特徴部が超過した張力位置にあるかどうかを決定するために、デバイス1500の他の構成要素に対するアンカー1508の位置付けを測定する(並びに/又はアンカー及び/若しくはパドル間の角度を測定する)ように構成され得る。一部の実施態様では、指示特徴部1501は、指示特徴部1501が超過した張力位置にあるかどうかをユーザがより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマークなど)を含み得る。
図72A及び図73Aは、埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にする指示特徴部1501aを含む、埋め込み型デバイス又はインプラント1500aの実施例を示す。本実施例はまた、埋め込み型デバイス又はインプラント1500aが所定の張力量又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過したと決定されると、埋め込み型デバイス又はインプラントのパドルを閉鎖位置に係止するために使用され得る接続要素1551aを含む。
図72A及び図73Aの人工デバイスは、図55によって例示された同じデバイス、又は本明細書に開示される他のデバイス及びインプラントのいずれかであり得る。一部の実施態様では、埋め込み型デバイス又はインプラントは、中心から離れたパドルの移動又は開口部が、事前設定又は所定の量を超える張力の力、又は最適張力を超える張力の力が、クラスプ、アンカー、及び/又はデバイスに適用されることを示すように構成される。例えば、中心から離れた、又は任意の接合要素若しくはスペーサーから離れたパドルの移動又は開口部は、所定の量を超えるか、又は最適量を超える張力の力が、クラスプ、アンカー、及び/又はデバイスに適用されることを示し得る。すなわち、指示特徴部1501は、アンカー又はパドルが中心から離れて移動するか、又は引っ張られて(又はより広い角度に離れて移動して)、過剰な張力に対するユーザへの可視指示提供することを可能にする、デバイス及びアンカーの構成要素、構成、及び/又は設計であるか、又はそれを含み得る。これは、直接、心エコー図、又は蛍光透視撮像を通じて、デバイス1500aと弁尖20、22との間の接続を見ることによって分かる。指示特徴部1501aは、デバイス1500aに適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したことをユーザに示している場合、ユーザは、デバイス1500aを開放して、それを弁尖20、22から取り外し、指示特徴部1501aが所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していない位置にデバイスを再接続することができる。
デバイス1500aは、例えば、図55に示されるデバイス400の特徴、又は本出願に説明される任意の他のデバイスなどの、任意の好適な埋め込み型デバイス又はインプラントの特徴を含み得る。例えば、デバイス1500aは、接合部分1504a、取り付けカラー1511aを含み得る近位又は取り付け部分1505a(例えば、図22~図37に示される取り付け部分205と同様)、アンカー部分1506a、及びキャップを含み得る遠位部分1507aを含み得る。一部の実施態様では、デバイスの接合部分1504aは、自己弁の弁尖間の埋め込みのための接合要素1510a(例えば、スペーサー、coaption要素、プラグなど)を任意選択的に含む。接合要素1510aのサイズ及び/又は形状は、単一の患者が必要とするインプラントの数(好ましくは1つ)を最小化する一方で、同時に、低い経弁的勾配を維持するように選択され得る。一部の実施態様では、アンカー部分1506aは、複数のアンカー1508aを含む。アンカー1508aは、例えば、本出願に説明される任意の方式などの、様々な方式で構成され得る。
図示の例では、アンカー1508aは、ユーザが、埋め込み型デバイス又はインプラント1500aに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容張力、予め設定された張力など)又は最適な張力範囲に到達したか、又は超過しているかを決定することを可能にする、指示特徴部1501a(例えば、構成要素、構成、設計など)を含む。例えば、アンカー1508aの少なくとも一部分(例えば、パドル、クラスプなど)は、デバイス1500aに自己心臓弁の弁尖とのその接続を介して張力の力が適用されたときに、アンカー1508aが外向き方向Mに曲がる、屈曲する、及び/又は移動することを可能にする、可撓性又は弾性材料から作製され得る。一部の実施態様では、アンカー1508aのうちの1つ以上が方向Mに所定の量まで又はそれを上回って曲がる、屈曲する、及び/又は移動する場合、指示特徴部1501aは、デバイス1500aに適用された張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過した、超過した張力位置にある(例えば、図73Aに示されるように)。アンカー1508aが所定量まで又はそれを越えて延在しない場合、指示特徴部1501aは、デバイス1500aに適用された張力の力が所定の張力を下回るか、又は最適張力範囲内である、許容可能な張力位置にある(例えば、図72Aに示されるように)。ユーザは、例えば、アンカー1508aの位置付けを、中心若しくはデバイス1500aの他の構成要素(例えば、接合要素1510aなど)に対して比較することによって、及び/又はアンカー/パドル間の角度を観察することによって、アンカー1508aの曲がり又は屈曲の量を決定し得る。一部の実施態様では、撮像ソフトウェアは、指示特徴部が超過した張力位置にあるかどうかを決定するために、デバイス1500aの他の構成要素に対するアンカー1508aの位置付けを測定するように構成され得る。一部の実施態様では、指示特徴部1501aは、指示特徴部1501aが超過した張力位置にあるかどうかをユーザがより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマークなど)を含み得る。
接続要素1551aは、埋め込み型デバイス又はインプラント1500aが自己心臓弁に接続されているとき、係止解除状態にある(図73Aの破線によって示されるように)。自己心臓弁に接続され、かつ埋め込み型デバイス又はインプラントに適用された張力の力が、所定の張力又は最適張力範囲に到達していないか、又はそれを超過していないことを指示特徴部1501aが示すと、接続要素1551aは、アンカー1508aを閉鎖位置に維持し、かつ接合要素1510aに対する方向Mのアンカーの移動を防止するために、係止状態に移動され得る(図72aの実線によって示されるように)。例示される実施例では、接続要素1551aは、アンカー1508aのパドルフレーム1524aに取り付けられて、係止状態にあるときにアンカーのパドルフレーム1524aを一緒に固定する。しかしながら、接続要素1551aは、アンカー1508aの任意の他の好適な部分に接続され得る。接続要素1551aは、例えば、クラスプ、縫合糸、クリップ、締結具、係止具、クランプ、コネクタ、又はアンカー1508を一緒に接続するための任意の他の好適な要素とすることができる。接続要素1551aは、例えば、ワイヤ、縫合糸、ロッド、ねじ山付きシャフト、又は接続要素を係止状態に移動させるための任意の他の好適な部材などの、作動部材(図示せず)によって、係止解除状態から係止状態に移動され得る。一部の実施態様では、アンカー1508aが一緒に接続されるのではなく、各アンカー1408aは、接合要素1510a又はデバイス1400aの任意の他の部分に対するアンカー1508aの位置付けを係止して、方向Mにおけるアンカー1408aの移動を防止する別個の係止要素(図示せず)を含み得る。
図74及び図77は、埋め込み型デバイスに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にするようにクラスプ24100が構成されている実施例を示す。クラスプ24100は、本明細書に開示される人工デバイスのいずれかとともに使用され得る。一部の実施態様では、クラスプの可動アームに対して返し24104及び/又は返し支持部分24106を屈曲することは、事前設定又は所定の量を超える張力の力がクラスプに適用されることを示す。例えば、30度などの、事前設定又は所定の角度を超える返し24104及び/又は返し支持部分24106の屈曲は、事前設定又は所定の量を超える張力の力がクラスプに適用されることを示し得る。
図74及び図75を参照すると、クラスプ24100の返し付き部分の実施例が例示されている。示されるのは、クラスプ24100の返し支持部分24106内に位置する、任意の孔部24102及び返し24104である。図には、クラスプ24100の返し支持部分24106の可撓性を高めるように構成される、クラスプ24100の部分が視認可能である。クラスプ24100の返し支持部分24106の可撓性の増加は、多種多様な異なる方式で達成され得る。一部の実施態様では、例示されるように、切欠部24108は、クラスプ24100の返し支持部分24106の可撓性を増加させる。しかしながら、一部の実施態様では、可撓性は、選択された領域の厚さを低減し、異なる材料からのクラスプの部分を作製し、クラスプの異なる部分の熱処理及び又は化学処理を行うことなどによって増加することができる。返し支持部分を増加させる任意の様式が使用され得る。
一部の実施態様では、返し支持部分24106の可撓性は、事前設定又は所定の引っ張り力の適用時に、返しが回転し、弁尖から引き出されるように構成される。一部の実施態様では、パドル及びパドルフレームがまず屈曲し、開き、又は部分的に開いてから、その後、返しが回転し、弁尖から引き出されるように、事前設定又は所定の引っ張り力が選択される。図74は、図75が屈曲位置にあるクラスプ24100の返し支持部分24106を示している一方で、返し支持体が「正常」又は非屈曲位置にあることを示している。
図76~図77は、図74及び図75に従って構成されたクラスプの例示的な挙動を例示している。図77は、クラスプ24100と弁尖20との間に張力が適用される際の返し支持部分24106を例示している。張力は、様々な異なる理由に対して適用され得る。一部の実施態様では、張力は、クラスプで弁尖を捕捉すること、第2の弁尖が捕捉される間に1つの弁尖を操作すること、クラスプによって弁尖が把持された後にパドルを閉鎖すること、及び/又は心臓の鼓動によって、血液によるデバイスに適用される圧力から生じる。
図76では、クラスプ24100の返し24104は、弁尖20に埋め込まれている(弁尖の小さな部分のみが図示されている)。人工デバイス100、200、300とともに使用する場合(図14、図26、図55参照)、クラスプは、パドルの基部に固定される。上述のように、様々な状況が、クラスプの返しが弁尖に対して引くように張力を適用させ得る。この張力は、クラスプ24100が固定されている間に、弁尖20が上向き及び/又は横方向に移動すること、弁尖20が固定されている間に、クラスプ24100が下向き及び/若しくは横方向に移動すること、又は弁尖20及びクラスプ24100の両方が移動することの組み合わせによって引き起こされ得る。いずれの場合でも、弁尖20とクラスプ24100との間の張力が結果として生じる。張力の適用が継続すると、返し支持部分24106は、クラスプの可動アーム134に対して時計回りの動きで、弁尖20から離れて回転する(図77に例示されるように)。回転量は、クラスプ24100に適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又は超過したかどうかを決定するために使用され得る。
ユーザは、例えば、返し24104及び/若しくは返し支持部分24106の位置付けを、デバイスの他の構成要素(例えば、可動クラスプアーム、固定クラスプアームなど)に対して比較することによって、返し24104及び/若しくは返し支持部分24106の回転量を決定し得るか、又は撮像ソフトウェアは、他の構成要素に対する返し24104及び/若しくは返し支持部分24106の位置付けを測定して、指示特徴部が超過した張力位置にあるかどうかを決定するように構成され得る。一部の実施態様では、返し24104及び/又は返し支持部分24106は、返し24104及び/又は返し支持部分24106が超過した張力位置にあるかどうかをユーザがより容易に決定することを可能にする可視マーキング(例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカーなど)を含み得る。
図78及び図79は、埋め込み型デバイスに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にするようにクラスプ25100が構成されている実施例を示す。クラスプ25100は、本明細書に開示される人工デバイスのうちのいずれかとともに使用され得、本明細書に開示されるクラスプのうちのいずれかの特徴を含み得る。例えば、一部の実施態様では、クラスプは、デバイスのパドルに取り付けられる固定アーム25132と、可動アーム25134とを含み得、可動アーム25134は、自己心臓弁の弁尖20、22に接続するための1つ以上の返し25136を有する。
クラスプ25100は、第1の可視マーキング25153及び第2の可視マーキング25155を含む指示特徴部25101を有し得る。可視マーキング25153、25155は、例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカー、又は蛍光透視法、磁気共鳴撮像法、心エコー検査撮像法などの撮像技術を使用してユーザに視認可能である任意の他の好適なマーキングを含み得る。クラスプ25100の第1の部分25161は、第1の可視マーキング25153を含み得、クラスプ25100の第2の部分25163は、第2の可視マーキング25155を含み得る。張力の力が埋め込み型デバイス又はインプラントに適用されるとき、クラスプ25100の第2の部分25163は、第2の可視マーキング25155が第1の可視マーキング25153に対して移動するように、第1の位置25161に対して移動し得る。
一部の実施態様では、クラスプ25100の第1の部分25161は、張力の力が埋め込み型デバイス又はインプラントに適用されるとき、実質的に固定位置を維持するように構成され、第2の部分25163は、張力の力が埋め込み型デバイス又はインプラントに適用されるときに、第2の部分25163、及び結果として第2の可視マーキング25155が、第1の可視マーキング25153に対して方向Zに移動する(図79)ように、伸縮性がある。第2の可視マーキング25155は、張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達するか、又はそれを超過するまで、第1の可視マーキング25153に対するその位置を維持するように構成され得るか、又は第2の可視マーキング25155は、張力の力が埋め込み型デバイス又はインプラントに適用されたときに移動するように構成され得、所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかに関する決定は、第2の可視マーキング25155が第1の可視マーキング25153から移動した距離に基づく。
図80は、埋め込み型デバイスに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にするようにクラスプ26100が構成されている実施例を示す。クラスプ26100は、本明細書に開示される人工デバイスのうちのいずれかとともに使用され得、本明細書に開示されるクラスプのうちのいずれかの特徴を含み得る。例えば、一部の実施態様では、クラスプは、デバイスのパドルに取り付けられる固定アーム(図示せず)と、可動アーム26134とを含み得、可動アーム26134は、自己心臓弁に接続するための1つ以上の返し26136を有する。
クラスプ26100は、第1の可視マーキング26153及び第2の可視マーキング26155を含む指示特徴部26101を有し得る。可視マーキング26153、26155は、例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカー、又は蛍光透視法、心エコー検査、磁気共鳴撮像法などの視覚化技術を使用してユーザに視認可能である任意の他の好適なマーキングを含み得る。クラスプ26100の第1の部分26161は、第1の可視マーキング26153を含み得、クラスプ26100の第2の部分26163は、第2の可視マーキング26155を含み得る。例示される実施例では、クラスプ26100の第1の部分26161は硬質材料で作製され、第2の部分26163は、伸縮性材料で作製される。張力の力が埋め込み型デバイス又はインプラントに適用されたとき、クラスプ26100の第2の部分26163は、第2の可視マーキング26155が第1の可視マーキング26153に対して移動するように、第1の部分26161に対して伸張する。第2の部分26163は、張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達するか、又はそれを超過するまで、第1の部分26161に対するその位置を維持するように構成され得るか、又は第2の部分26163は、張力の力が埋め込み型デバイス又はインプラントに適用されたときに移動するように構成され得、所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかに関する決定は、第2の可視マーキング26155が第1の可視マーキング26153から移動した距離に基づく。
図81は、埋め込み型デバイスに適用された張力の力が、所定の張力(例えば、所定の許容可能な張力、事前設定の張力など)又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかをユーザが決定することを可能にするようにクラスプ27100が構成されている実施例を示す。クラスプ27100は、本明細書に開示される人工デバイスのうちのいずれかとともに使用され得、本明細書に開示されるクラスプのうちのいずれかの特徴を含み得る。例えば、一部の実施態様では、クラスプは、デバイスのパドルに取り付けられる固定アーム(図示せず)と、可動アーム27134とを含み得、可動アーム27134は、自己心臓弁に接続するための1つ以上の返し27136を有する。
クラスプ27100は、第1の可視マーキング27153及び第2の可視マーキング27155を含む指示特徴部27101を有し得る。可視マーキング27153、27155は、例えば、ドット、Xマーク、X線不透過性マーカー、又はユーザに視認可能である任意の他の好適なマーキングを含み得る。クラスプ27100の第1の部分27161は、第1の可視マーキング27153を含み得、クラスプ27100の第2の部分27163は、第2の可視マーキング27155を含み得る。例示される実施例では、クラスプ27100の第2の部分27163は、伸縮性材料から作製され、第1の部分27161は、第2の部分27163の伸張が第1の部分27161の位置付けを調整しないように、伸縮性の第2の部分27163から連結解除される。例えば、例示される実施例では、第1及び第2の部分27161、27163は、両方、クラスプの固定部分27165に取り付けられるが、第1の部分27161は、第2の部分27163の伸張が、クラスプ27100の固定部分27165に対して第1の部分27161を移動させないように、第2の部分27163の切欠部27167内に配置される。張力の力が埋め込み型デバイス又はインプラントに適用されたとき、クラスプ27100の第2の部分27163は、第2の可視マーキング27155が第1の可視マーキング27153に対して移動するように、第1の部分27161に対して伸張する。第2の部分27163は、張力の力が所定の張力又は最適張力範囲に到達するか、又はそれを超過するまで、第1の部分27161に対するその位置を維持するように構成され得るか、又は第2の部分27163は、張力の力が埋め込み型デバイス又はインプラントに適用されたときに移動するように構成され得、所定の張力又は最適張力範囲に到達したか、又はそれを超過したかどうかに関する決定は、第2の可視マーキング27155が第1の可視マーキング27153から移動した距離に基づく。
図78~図81に示される実施例は、埋め込み型デバイス又はインプラントのクラスプ上にある指示特徴部を示すが、これらの実施例に開示された指示特徴部は、埋め込み型デバイス又はインプラントの他の部分上に配置され得ることが理解されるべきである。例えば、クラスプではなく、パドルは、ユーザにその量を示す第1及び第2の可視マーキングを含み得る。
本開示の様々な発明的態様、概念、及び特徴が、本明細書の実施例において組み合わせて具現化されるように、本明細書に説明及び図示され得るが、これらの様々な態様、概念、及び特徴は、個々に又は様々な組み合わせ及びその部分的組み合わせのいずれかで、多くの代替の実施例において使用され得る。本明細書で明示的に除外されない限り、そのような全ての組み合わせ及び部分的組み合わせは、本出願の範囲内であることが意図されている。更に、代替の材料、構造、構成、方法、デバイス、及び構成要素、形成、適合、及び機能するための代替物など、開示の様々な態様、概念、及び特徴に関する様々な代替の実施例が本明細書に説明され得るが、そのような説明は、現在既知であるか後に開発されるかにかかわらず、利用可能な代替の実施例の完全な又は包括的な列挙であることを意図していない。当業者であれば、そのような実施例が本明細書に明示的に開示されていない場合でさえ、本発明の態様、概念、又は特徴のうちの1つ以上を追加の実施例及び使用に容易に取り入れ得る。
更に、本開示の一部の特徴、概念、又は態様が、本明細書において好ましい配置又は方法であると記載され得るにもかかわらず、そのような記載は、明示的にそのように記載されない限り、そのような特徴が必須又は必要であることを示唆することを意図していない。更に、例示の、又は代表的な値及び範囲は、本出願の理解を助けるために含まれ得るが、そのような値及び範囲は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、明示的にそのように記載された場合のみ、重要な値又は範囲であることを意図している。
更に、様々な態様、特徴、及び概念が、本明細書において発明的なもの又は開示の一部を形成するものと明示的に特定され得るが、そのような特定は排他的であることを意図せず、むしろ、そのように明示的に特定されることなく、又は特定の開示の一部として本明細書に十分に記載される発明的態様、概念、及び特徴があり得、本開示は代わりに、添付の特許請求の範囲に記載されている。例示の方法又はプロセスの記載は、全ての場合に必須である全てのステップの包含に限定されず、明示的にそうであると記載されない限り、ステップが必須又は必要であると解釈されるために提示される順序でもない。請求項で使用される用語は、それらの完全な通常の意味を有し、本明細書の実施例の記載によって何ら限定されない。