以下、添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.車両の全体構成>
まず、本開示の実施の形態に係る運転支援装置を適用可能な車両の全体構成の一例を説明する。
図1は、本実施形態に係る運転支援装置50を備えた車両1の構成例を示す模式図である。図1に示した車両1は、車両の駆動トルクを生成する駆動力源9から出力される駆動トルクを左前輪3LF、右前輪3RF、左後輪3LR及び右後輪3RR(以下、特に区別を要しない場合には「車輪3」と総称する)に伝達する四輪駆動車として構成されている。駆動力源9は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であってもよく、駆動用モータであってもよく、内燃機関及び駆動用モータをともに備えていてもよい。
なお、車両1は、例えば前輪駆動用モータ及び後輪駆動用モータの二つの駆動用モータを備えた電気自動車であってもよく、それぞれの車輪3に対応する駆動用モータを備えた電気自動車であってもよい。また、車両1が電気自動車やハイブリッド電気自動車の場合、車両1には、駆動用モータへ供給される電力を蓄積する二次電池や、バッテリに充電される電力を発電するモータや燃料電池等の発電機が搭載される。
車両1は、車両1の運転制御に用いられる機器として、駆動力源9、電動ステアリング装置15及びブレーキ液圧制御ユニット20を備えている。駆動力源9は、図示しない変速機や前輪差動機構7F及び後輪差動機構7Rを介して前輪駆動軸5F及び後輪駆動軸5Rに伝達される駆動トルクを出力する。駆動力源9や変速機の駆動は、一つ又は複数の電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)を含んで構成された車両制御装置41により制御される。
前輪駆動軸5Fには電動ステアリング装置15が設けられている。電動ステアリング装置15は図示しない電動モータやギヤ機構を含み、車両制御装置41により制御されることによって左前輪3LF及び右前輪3RFの操舵角を調節する。車両制御装置41は、手動運転中には、ドライバによるステアリングホイール13の操舵角に基づいて電動ステアリング装置15を制御する。また、車両制御装置41は、自動運転中には、運転支援装置50により設定される目標操舵角に基づいて電動ステアリング装置15を制御する。
車両1のブレーキシステムは、油圧式のブレーキシステムとして構成されている。ブレーキ液圧制御ユニット20は、それぞれ前後左右の駆動輪3LF,3RF,3LR,3RRに設けられたブレーキキャリパ17LF,17RF,17LR,17RR(以下、特に区別を要しない場合には「ブレーキキャリパ17」と総称する)に供給する油圧を調節し、制動力を発生させる。ブレーキ液圧制御ユニット20の駆動は、車両制御装置41により制御される。車両1が電気自動車あるいはハイブリッド電気自動車の場合、ブレーキ液圧制御ユニット20は、駆動用モータによる回生ブレーキと併用される。
車両制御装置41は、車両1の駆動トルクを出力する駆動力源9、ステアリングホイール13又は操舵輪の操舵角を制御する電動ステアリング装置15、車両1の制動力を制御するブレーキ液圧制御ユニット20の駆動を制御する一つ又は複数の電子制御装置を含む。車両制御装置41は、駆動力源9から出力された出力を変速して車輪3へ伝達する変速機の駆動を制御する機能を備えていてもよい。車両制御装置41は、運転支援装置50から送信される情報を取得可能に構成され、車両1の自動運転制御を実行可能に構成されている。また、車両制御装置41は、車両1の手動運転時においては、ドライバの運転による操作量の情報を取得し、車両1の駆動トルクを出力する駆動力源9、ステアリングホイール13又は操舵輪の操舵角を制御する電動ステアリング装置15、車両1の制動力を制御するブレーキ液圧制御ユニット20の駆動を制御する。
また、車両1は、前方撮影カメラ31LF,31RF、後方撮影カメラ31R、LiDAR(Light Detection And Ranging)31S、車内撮影カメラ33、生体センサ34、車両状態センサ35、GPS(Global Positioning System)センサ37、車車間通信部39、ナビゲーションシステム40及びHMI(Human Machine Interface)43を備えている。
前方撮影カメラ31LF,31RF、後方撮影カメラ31R及びLiDAR31Sは、車両1の周囲環境の情報を取得するための周囲環境センサを構成する。前方撮影カメラ31LF,31RF及び後方撮影カメラ31Rは、車両1の前方あるいは後方を撮影し、画像データを生成する。前方撮影カメラ31LF,31RF及び後方撮影カメラ31Rは、CCD(Charged-Coupled Devices)又はCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等の撮像素子を備え、生成した画像データを運転支援装置50へ送信する。
図1に示した車両1では、前方撮影カメラ31LF,31RFは、左右一対のカメラを含むステレオカメラとして構成され、後方撮影カメラ31Rは、いわゆる単眼カメラとして構成されているが、それぞれステレオカメラあるいは単眼カメラのいずれであってもよい。車両1は、前方撮影カメラ31LF,31RF及び後方撮影カメラ31R以外に、例えばサイドミラー11L,11Rに設けられて左後方又は右後方を撮影するカメラを備えていてもよい。
LiDAR31Sは、光学波を送信するとともに当該光学波の反射波を受信し、光学波を送信してから反射波を受信するまでの時間に基づいて物体及び物体までの距離を検知する。LiDAR31Sは、検出データを運転支援装置50へ送信する。車両1は、周囲環境の情報を取得するための周囲環境センサとして、LiDAR31Sの代わりに、又はLiDAR31Sと併せて、ミリ波レーダ等のレーダセンサ、超音波センサのうちのいずれか一つ又は複数のセンサを備えていてもよい。
車内撮影カメラ33は、車両1のドライバの情報を検出する一つ又は複数のセンサからなる。車内撮影カメラ33は、CCD又はCMOS等の撮像素子を備え、車内を撮影し、画像データを生成する。車内撮影カメラ33は、生成した画像データを運転支援装置50へ送信する。本実施形態において、車内撮影カメラ33は、車両1のドライバを撮影可能に配置される。設置される車内撮影カメラ33は1つのみであってもよく、複数であってもよい。
生体センサ34は、ドライバの生体情報を検出し、検出データを運転支援装置50へ送信する。生体センサ34は、例えばドライバの心拍を検出するための電波式のドップラーセンサであってもよく、ドライバの脈拍を検出するための非装着型の脈拍センサであってもよい。また、生体センサ34は、ドライバの心拍又は心電図を計測するためにステアリングホイール13に埋設された電極組であってもよい。また、生体センサ34は、ドライバが座席に着座している着座状態での座圧分布を計測するために運転席のシートに埋設された圧力計測器であってもよい。また、生体センサ34は、ドライバの心拍又は呼吸を計測するためにシートベルトの位置の変化を検出する変位センサであってもよい。また、生体センサ34は、ドライバの位置の情報を検出するためのTOF(Time of Flight)センサであってもよい。また、生体センサ34は、ドライバの皮膚の表面温度を計測するためのサーモグラフィであってもよい。
また、生体センサ34は、ドライバに装着されてドライバの生体情報を検出する装着型のセンサであってもよい。装着型の生体センサ34としては、例えば腕時計型、あるいは、頭部又は腕部装着型のウェアラブル機器であってもよい。これらのウェアラブル機器は、ドライバの心拍や脈拍、血圧、体温等の生体情報を検出する機能を有していてもよい。装着型の生体センサ34は、直接的に又はCAN(Controller Area Network)あるいはLIN(Local Inter Net)等の通信手段を介して運転支援装置50と接続されていてもよい。あるいは、装着型の生体センサ34は、Blutooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、wifi(wireless fidelity)又は無線LAN(Local Area Network)等の無線通信手段を介して運転支援装置50と通信可能に構成されていてもよい。
車両状態センサ35は、車両1の操作状態及び挙動を検出する一つ又は複数のセンサからなる。車両状態センサ35は、例えば舵角センサ、アクセルポジションセンサ、ブレーキストロークセンサ、ブレーキ圧センサ又はエンジン回転数センサのうちの少なくとも一つを含み、ステアリングホイール13あるいは操舵輪の操舵角、アクセル開度、ブレーキ操作量又はエンジン回転数等の車両1の操作状態を検出する。また、車両状態センサ35は、例えば車速センサ、加速度センサ、角速度センサのうちの少なくとも一つを含み、車速、前後加速度、横加速度、ヨーレート等の車両の挙動を検出する。また、車両状態センサ35は、方向指示器の操作を検出するセンサを含み、方向指示器の操作状態を検出する。また、車両状態センサ35は、車両1の傾斜状態を検出するセンサを含み、道路の傾斜状態を検出する。車両状態センサ35は、検出した情報を含むセンサ信号を運転支援装置50へ送信する。
車車間通信部39は、車両1の周囲を走行する車両(以下「他車両」ともいう)との間で通信を行うためのインタフェースである。
ナビゲーションシステム40は、乗員により設定される目的地までの走行経路を設定し、当該走行経路をドライバに通知する公知のナビゲーションシステムである。ナビゲーションシステム40にはGPSセンサ37が接続され、GPSセンサ37を介してGPS衛星からの衛星信号を受信し、車両1の地図データ上の位置情報を取得する。なお、GPSセンサ37の代わりに、車両1の位置を特定する他の衛星システムからの衛星信号を受信するアンテナが用いられてもよい。
HMI43は、運転支援装置50により駆動され、画像表示や音声出力等の手段により、ドライバに対して種々の情報を提示する。HMI43は、例えばインストルメントパネル内に設けられた表示装置及び車両に設けられたスピーカを含む。表示装置は、ナビゲーションシステム40の表示装置の機能を有していてもよい。また、HMI43は、車両1のフロントウィンドウ上に画像を表示するヘッドアップディスプレイを含んでいてもよい。
<2.運転支援装置>
続いて、本実施形態に係る運転支援装置50を具体的に説明する。
(2-1.構成例)
図2は、本実施形態に係る運転支援装置50の構成例を示すブロック図である。
運転支援装置50には、専用線又はCANやLIN等の通信手段を介して、周囲環境センサ31、車内撮影カメラ33、生体センサ34、車両状態センサ35が接続されている。また、運転支援装置50には、専用線又はCANやLIN等の通信手段を介して、車車間通信部39、ナビゲーションシステム40、車両制御装置41及びHMI43が接続されている。なお、運転支援装置50は、車両1に搭載された電子制御装置に限られるものではなく、スマートホンやウェアラブル機器等の端末装置であってもよい。
運転支援装置50は、一つ又は複数のCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがコンピュータプログラムを実行することで車両1の運転を支援する装置として機能する。当該コンピュータプログラムは、運転支援装置50が実行すべき後述する動作をプロセッサに実行させるためのコンピュータプログラムである。プロセッサにより実行されるコンピュータプログラムは、運転支援装置50に備えられた記憶部(メモリ)53として機能する記録媒体に記録されていてもよく、運転支援装置50に内蔵された記録媒体又は運転支援装置50に外付け可能な任意の記録媒体に記録されていてもよい。
コンピュータプログラムを記録する記録媒体としては、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープ等の磁気媒体、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、及びBlu-ray(登録商標)等の光記録媒体、フロプティカルディスク等の磁気光媒体、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等の記憶素子、並びにUSB(Universal Serial Bus)メモリ及びSSD(Solid State Drive)等のフラッシュメモリ、その他のプログラムを格納可能な媒体であってよい。
運転支援装置50は、制御部51及び記憶部53を備えている。制御部51は、一つ又は複数のCPU等のプロセッサを備えて構成される。制御部51の一部又は全部は、ファームウェア等の更新可能なもので構成されてもよく、また、CPU等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等であってもよい。記憶部53は、RAM又はROM等の記録媒体(メモリ)により構成される。ただし、記憶部53の数や種類は特に限定されない。記憶部53は、制御部51により実行されるコンピュータプログラムや、演算処理に用いられる種々のパラメタ、検出データ、演算結果等の情報を記録する。
(2-2.データベース)
運転支援装置50は、運転データベース71、煽り運転事例データベース73、正常運転データベース75及びドライバデータベース77と通信可能に接続されている。運転データベース71、煽り運転事例データベース73、正常運転データベース75及びドライバデータベース77は、それぞれRAM等の記憶素子、あるいは、HDD(Hard Disk Drive)やCD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、SSD(Solid State Drive)、USBフラッシュ、ストレージ装置等の更新可能な記録媒体により構成される。ただし、記録媒体の種類は特に限定されない。
運転データベース71、煽り運転事例データベース73、正常運転データベース75及びドライバデータベース77のうちの一つ又は全部は、それぞれ車両1に搭載されていてもよく、移動体通信等の無線通信手段を介して運転支援装置50と通信可能なサーバに格納されていてもよい。また、各データベースの一部又は全部が一つのデータベースとして構成されていてもよい。
(運転データベース)
運転データベース71は、車両1の走行状態の情報を記録するデータベースである。運転データベース71に記録される走行状態の情報は、例えば車両挙動データ、運転行動データ及び周囲環境データを含む。車両挙動データは、例えば車速、前後加速度、横加速度、前後加加速度及び横加加速度のデータを含む。運転行動データは、例えばドライバの操作によるアクセル操作量、ブレーキ操作量及び操舵角のデータを含む。車両挙動データ及び運転行動データは、車両状態センサ35により検出される車両の挙動及び操作状態の情報に基づき生成されて記録される。
周囲環境データは、例えば走行中の道路のカーブ形状、傾斜状態、走行車線、道路幅、周囲の障害物等や他車両との相対関係(相対速度、相対位置及び相対距離)、制限速度又は通行時間帯等の車両1が走行している交通環境のデータの少なくとも一つを含む。また、周囲環境のデータは、車両1が走行する位置の情報、区間の情報又は地域の情報(以下、まとめて「走行エリアの情報」と総称する)の少なくとも一つを含む。周囲環境データは、周囲環境センサ31により検出される情報及びGPSセンサ37を介して取得される位置情報に基づき生成されて記録される。
なお、運転データベース71に記録される走行状態の情報は、車両1の走行中に収集されるすべての走行データであってもよく、後述する煽り運転判定部63により他車両から煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの走行データであってもよい。ただし、運転データベース71に記録される走行状態の情報のうち、煽り運転判定部63により他車両から煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの走行データには、どのような煽り運転を受けたかの情報が煽られ運転フラグとともに記録される。
(煽り運転事例データベース)
煽り運転事例データベース73は、煽り運転発生時の走行状態の情報を記録するデータベースである。煽り運転事例データベース73に記録される走行状態の情報は、運転データベース71に記録される情報と同様に、例えば車両挙動データ、運転行動データ及び周囲環境データを含む。煽り運転事例データベース73に記録される走行状態の情報は、ある車両に対して他車両のドライバが不安、怒り又はストレスを感じた事例で収集されたデータと、ある車両に対して他車両から煽り運転が行われた事例で収集されたデータとを含む(それぞれの事例を「煽り運転事象」と総称する)。
煽り運転事象でのデータは、周囲の車両に不安、怒り又はストレスを感じさせた車両あるいは煽られた車両(以下、まとめて「煽られ運転車両」ともいう)の走行状態の情報と、周囲の車両に対して不安、怒り又はストレスを感じたドライバが乗車する車両あるいは煽り運転を行った車両(以下、まとめて「煽り運転車両」ともいう)の走行状態の情報とを含む。煽り運転事例データベース73に記録される走行状態の情報は、煽り運転事象の発生時点の前後の一定時間の煽り運転車両及び煽られ運転車両の走行状態の情報を含む。
また、煽り運転事例データベース73に記録されるそれぞれの煽り運転事象のデータは、車両挙動データ、運転行動データ及び周囲環境データに基づいて設定される煽られ運転シーンごとに分類されている。煽られ運転シーンの分類は、例えば前方車両との車間距離が離れた運転行動を伴う運転シーンや、片側2車線以上の道路で隣接車線を走行する他車両との速度差が大きい運転行動を伴う運転シーンなど、煽り運転を誘発する要因に関連付けられている。
(正常運転データベース)
正常運転データベース75は、自車両1が煽り運転を受ける状況にない走行状態の情報を記録するデータベースである。正常運転データベース75に記録される走行状態の情報は、運転データベース71に記録される情報と同様に、例えば車両挙動データ、運転行動データ及び周囲環境データを含む。正常運転データベース75に記録される走行状態の情報は、自車両を含む複数の車両の運転支援装置50により収集されて記録されたデータであってもよく、あらかじめ模範運転のデータとして作成されて格納されたデータであってもよく、それらをともに含むデータであってもよい。
(ドライバデータベース)
ドライバデータベース77は、ドライバに関する情報を記録するデータベースである。本実施形態では、ドライバデータベース77は、個々のドライバの顔画像から抽出される特徴量のデータと、それぞれの特徴量のデータに関連付けられた識別情報とを記録する。識別情報は、特に限定されるものではなく、例えば文字や数字、記号からなるデータであってよい。また、ドライバデータベース77は、個々のドライバの煽り運転特性のデータを記録する。煽り運転特性のデータは、ドライバの識別情報に関連付けて記録される。
(2-3.制御部の機能構成)
運転支援装置50の制御部51は、車両(自車両)1の走行状態の情報、自車両1の周囲を走行する他車両の走行状態の情報、自車両1と他車両との相対位置の情報及び他車両のドライバの煽り運転特性の情報を取得し、取得した情報に基づいて、自車両1が他車両から煽り運転を受ける状況か否かを判定する処理を実行する。
図2に示したように、運転支援装置50の制御部51は、ドライバ判定部61、取得部62、煽り運転判定部63、煽り運転要因判定部64及びフィードバック提示部65を備えている。これらの各部は、CPU等のプロセッサによるコンピュータプログラムの実行により実現される機能であってよいが、一部又は全部がアナログ回路により構成されていてもよい。
以下、制御部51の各部の機能を簡単に説明した後、制御部51の処理動作を具体的に説明する。
(ドライバ判定部)
ドライバ判定部61は、車内撮影カメラ33から送信される画像データに基づいて、運転支援装置50を搭載した車両(以下「自車両」ともいう)1のドライバを特定する処理を実行する。なお、ドライバ判定部61は、ドライバ又は乗員がタッチパネル等の入力機器を介して入力した情報に基づいて、自車両1のドライバを特定してもよい。
(取得部)
取得部62は、自車両1及び他車両に関する種々の情報を取得する処理を実行する。具体的に、取得部62は、自車両1の走行状態の情報、他車両の走行状態の情報、自車両1が走行する走行車線等の走行位置の情報、自車両1と他車両との相対位置の情報及び自車両1の周囲環境の情報を取得する。また、取得部62は、検出された他車両のドライバに関する情報を取得する。具体的に、取得部62は、他車両のドライバの感情の情報及び他車両のドライバの煽り運転特性の情報を取得する。取得部62は、取得した情報を時系列のデータとして記憶部53に記録する。
煽り運転特性の情報は、個々のドライバが煽り運転を行う可能性を推定し得る情報である。煽り運転特性の情報は、例えば個々のドライバの過去の煽り運転あるいは危険運転を行った経歴のデータを含む。また、煽り運転特性の情報は、一定時間あたりに行った加減速動作やステアリング操作、パッシング動作、ハイビーム動作のデータを含んでいてもよい。これらの情報は、それぞれのドライバが車両を運転中に、各車両に搭載された制御装置により収集された記録されたデータであってよい。煽り運転あるいは危険運転を行ったか否かは、公知の判定技術により検知することができる。また、加減速動作やステアリング操作を繰り返す頻度が高いほど、また、一定時間当たりのパッシング回数又はハイビームの点灯回数が多いほど、煽り運転を行う可能性が高いと推定することができる。
また、ドライバの煽り運転特性の情報は、あらかじめ各ドライバから収集して制御装置に記憶したアンケート結果の情報を含んでもよい。アンケート結果の情報は、例えば運転中にイライラを感じる頻度、イライラを感じた際に行った行動(クラクションを鳴らしたりパッシングを行ったり叫んだりなど)、及びイライラを感じた原因などの情報を含む。
取得部62は、他車両のドライバを識別するための識別情報を取得し、ドライバデータベース77に記録されたデータからドライバの煽り運転特性の情報を抽出してもよい。例えば取得部62は、周囲環境センサ31から送信される検出データに基づいて他車両のドライバの顔の特徴量を抽出し、ドライバデータベース77を参照して他車両のドライバを特定する。また、取得部62は、周囲環境センサ31から送信される画像データに基づいて他車両のナンバープレートに記載されたナンバーを認識し、当該ナンバーに基づいてドライバを特定してもよい。ナンバーとドライバとを関連付けるデータは、例えばドライバデータベース77に記録されていてもよく、移動体通信等を介してアクセス可能なメタデータから取得してもよい。また、取得部62は、車車間通信により、他車両のドライバを識別するための識別情報を他車両から取得してもよい。
(煽り運転判定部)
煽り運転判定部63は、自車両1の走行状態の情報、他車両の走行状態の情報、自車両1と他車両との相対位置の情報及び他車両のドライバの煽り運転特性の情報に基づいて、自車両1が他車両から煽り運転を受ける状況か否かを判定する処理を実行する。本実施形態では、自車両1の走行状態の情報、他車両の走行状態の情報、自車両1と他車両との相対位置の情報及び他車両のドライバの煽り運転特性の情報に基づいて判定式を生成し、当該判定式を用いて自車両1が他車両から煽り運転を受ける状況か否かを判定する。
(煽り運転要因判定部)
煽り運転要因判定部64は、自車両1が他車両から煽り運転を受ける状況にあると判定された場合に、自車両1が煽り運転を誘発する要因を判定する処理を実行する。例えば煽り運転要因判定部64は、自車両1の周囲環境と同一分類に属する周囲環境における複数の車両の走行状態の情報が蓄積された正常運転データベース75に記録された走行状態の情報と、自車両1の走行状態の情報とを比較することにより、煽り運転を誘発する要因を判定する。煽り運転要因判定部64は、判定した煽り運転を誘発する要因の情報を記憶部53に記録する。
(フィードバック提示部)
フィードバック提示部65は、煽り運転を誘発する要因に基づいて、自車両1のドライバの運転行動に関するフィードバック情報を提示する処理を実行する。本実施形態では、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定された場合に、回避行動を提示する処理を実行可能に構成されている。また、本実施形態では、フィードバック提示部65は、運転開始前にフィードバック情報を提示する運転開始前処理と、運転終了後にフィードバック情報を提示する運転終了後処理とを実行可能に構成されている。
<3.運転支援装置の動作>
続いて、本実施形態に係る運転支援装置50の制御部51による処理動作の一例を具体的に説明する。以下の説明においては、他車両が、自車両1の後方を走行する後方車両である場合を例に採って説明する。
[煽り運転判定処理]
制御部51による一連の処理動作を説明する前に、本実施形態に係る運転支援装置50の煽り運転判定部63による煽り運転判定処理を説明する。
図3は、煽り運転判定処理のフローチャートを示す。
煽り運転判定部63は、自車両1の走行環境を認識する(ステップS11)。具体的に、煽り運転判定部63は、周囲環境センサ31から送信される検出データに基づいて、自車両1の周囲環境の情報を取得し、自車両1の運転状況を認識する。運転状況は、自車両1が走行中の道路のカーブ形状、傾斜状態、走行車線、道路幅、周囲の障害物の位置及び後方車両の数や位置の情報を含む。
また、自車両1の運転状況は、車両1が走行中の道路の制限速度の情報及び走行エリアの情報を含んでもよい。制限速度の情報及び走行エリアの情報は、周囲環境センサ31から送信される画像データに基づいて検知してもよく、路車間通信やビーコンにより取得してもよく、GPSセンサ37から送信される地図データ上の位置情報に基づいて求めてもよい。さらに、自車両1の運転状況は、現在時刻の情報を含んでもよい。なお、自車両1の運転状況は、例示した情報以外の情報を含んでいてもよい。
次いで、煽り運転判定部63は、自車両1が煽り運転を受ける状況か否かを判定するための判定式を生成する(ステップS13)。一例として、煽り運転判定部63は、運転状況に応じて下記の判定式(1)を生成する。
運転評価値(a×X1+b×X2+c×X3+d×X4)>判定閾値(X0-X5) …(1)
X0:判定基準閾値
X1:自車両1の走行状態評価値
X2:後方車両の走行状態評価値
X3:自車両1と後方車両との相対位置評価値
X4:後方車両のドライバの感情評価値
X5:後方車両のドライバの煽り運転特性評価値
a, b, c, d:運転状況に応じて設定される係数
上記判定式(1)では、自車両1の走行状態、後方車両の走行状態、自車両1と後方車両との相対位置及び後方車両のドライバの感情に基づいて算出される運転評価値が、後方車両のドライバの煽り運転特性によって補正される判定閾値を超える場合に、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定される。
例えば、自車両1の走行状態評価値X1は自車両1の車速の評価値(km/h)であり、後方車両の走行状態評価値X2は後方車両の車速の評価値(km/h)であり、自車両1と後方車両との相対位置評価値X3は自車両1と後方車両との車間距離の評価値(m)である。また、後方車両のドライバの感情評価値X4は、後方車両のドライバの不安、怒り又はストレスの度合いを示す評価値であり、例えば平常状態を0、怒りを感じた状態を100として、0~100の間で相対評価される。
取得部62は、周囲環境センサ31から送信される検出データに基づいて、後方車両のドライバの表情を解析し、ドライバの感情を推定する。例えば取得部62は、FACS(Facial Action Coding System)による感情推定プログラムを用いてドライバの感情を推定することができる。あるいは、自車両1と後方車両とが車車間通信可能な場合、取得部62は、後方車両からドライバの表情のデータあるいは感情の推定結果のデータを取得してもよい。あるいは、取得部62は、後方車両から感情を推定可能な心拍数や脈拍等の生体データを取得し、生体データに基づいて後方車両のドライバの感情を推定してもよい。煽り運転判定部63は、推定された後方車両のドライバの感情に基づいて感情評価値X4を0~100の間で相対評価する。
それぞれの評価値X1, X2, X3, X4の係数a, b, c, dは、煽り運転を受ける状況か否かを判定する運転シーンに応じて設定される変数である。例えば自車両1が高速道路を走行している場合、自車両1の車速が遅いほど煽り運転を受ける可能性が高いと考えられる。このため、自車両1の走行状態評価値(車速)X1の係数aは、自車両1の車速の評価値X1が小さいほど「a×X1」の値が大きくなるように設定される。具体的には、例えば自車両1の車速が60km/hの場合の評価値X1を基準(X1=0)として、自車両1が40km/hで走行している場合の評価値X1が「-20」になるとすると、係数aの値が負の値であれば自車両1の車速が遅いほど「a×X1」の値が大きくなる。このように、係数aは、運転シーンに応じて、自車両1の車速が、自車両1が煽られやすい車速であるほど、「a×X1」の値が大きくなるように設定される。
同様に、係数bは、運転シーンに応じて、後方車両の車速が、後方車両のドライバが自車両1に対して不安、怒り又はストレスを感じやすい車速であるほど「b×X2」の値が大きくなるように設定される。また、係数cは、運転シーンに応じて、車間距離が、自車両1が煽られやすいかあるいは後方車両のドライバが自車両1に対して不安、怒り又はストレスを感じやすいほど「c×X3」の値が大きくなるように設定される。また、係数dは、運転シーンに応じて、自車両1の走行状態が後方車両のドライバの感情に与えた影響が大きいほど「d×X4」の値が大きくなるように設定される。これらの係数a, b, c, dは、例えば後述する学習モデル(煽り運転判定モデル)を用いて設定される。
判定基準閾値X0は任意に設定される値であってよいが、上述のようにそれぞれの評価値X1, X2, X3, X4として自車両1の車速(km/h)、後方車両の車速(km/h)、自車両1と後方車両との車間距離(m)及び後方車両のドライバの感情評価値(0~100)が用いられる場合、判定基準閾値X0は例えば100とすることができる。また、後方車両のドライバの煽り運転特性評価値X5は、後方車両のドライバが煽り運転を行う可能性を示す評価値であり、例えば0~100の間で相対評価される。後方車両のドライバが過去に煽り運転の経歴のあるドライバであったりするなど煽り運転を行う可能性が高いほど、早期に自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されるように、煽り運転特性評価値X5は大きい値に設定される。
例えば取得部62は、車車間通信により後方車両から後方車両のドライバの煽り運転特性の情報を取得する。ドライバの煽り運転特性の情報は、ドライバの煽り運転特性の情報は、例えば個々のドライバの過去の煽り運転あるいは危険運転を行った経歴のデータを含む。また、ドライバの煽り運転特性の情報は、一定時間あたりに行った加減速動作やステアリング操作、パッシングの回数、ハイビームの点灯回数のデータを含んでいてもよい。
また、ドライバの煽り運転特性の情報は、あらかじめ各ドライバから収集して制御装置に記憶したアンケート結果の情報を含んでもよい。アンケート結果の情報は、例えば運転中にイライラを感じる頻度、イライラを感じた際に行った行動(クラクションを鳴らしたりパッシングを行ったり叫んだりなど)、及びイライラを感じた原因などの情報を含む。煽り運転判定部63は、取得された煽り運転特性の情報に基づいて、例えばあらかじめ設定された計算式を用いて煽り運転特性評価値X5を0~100の間で相対評価する。
取得部62は、他車両のドライバを識別するための識別情報を取得し、ドライバデータベース77に記録されたデータからドライバの煽り運転特性の情報を抽出してもよい。例えば取得部62は、周囲環境センサ31から送信される検出データに基づいて他車両のドライバの顔の特徴量を抽出し、ドライバデータベース77を参照して他車両のドライバを特定する。また、取得部62は、周囲環境センサ31から送信される画像データに基づいて他車両のナンバープレートに記載されたナンバーを認識し、当該ナンバーに基づいてドライバを特定してもよい。ナンバーとドライバとを関連付けるデータは、例えばドライバデータベース77に記録されていてもよく、移動体通信等を介してアクセス可能なメタデータから取得してもよい。
なお、自車両1の走行状態評価値X1は、車速の評価値に限定されない。自車両1の走行状態評価値X1は、車速と併せて、あらかじめ設定された一定時間当たりの速度変化量又は加減速度変化量、自車両1に対する後方車両の相対速度、走行中の道路の制限速度、方向指示器の点灯時期と進路変更時期との時間差のうちのいずれか一つ又は全部を用いて算出されてもよい。この場合、一定時間当たりの速度変化量又は加速度変化量が負の方向に大きいほど、つまり、自車両1の減速状態が大きいほど、走行状態評価値X1が大きくなるように演算式が設定される。また、自車両1に対する後方車両の相対速度が大きいほど、制限速度が速いほど、方向指示器の点灯時期と進路変更時期との時間差が短いほど、走行状態評価値X1が大きくなるように演算式が設定される。なお、一定時間は、任意の時間に設定されてよい。
また、後方車両の走行状態評価値X2は、車速の評価値に限定されない。後方車両の走行状態評価値X2は、車速と併せて、一定時間当たりの速度変化量又は加減速度変化量のいずれか一方又は両方を用いて算出されてもよい。この場合、一定時間当たりの速度変化量又は加速度変化量が正の方向に大きいほど、つまり、後方車両の加速状態が大きいほど、走行状態評価値X2が大きくなるように演算式が設定される。
また、自車両1と後方車両との相対位置評価値X3は、自車両1と後方車両との車間距離の評価値に限定されない。自車両1と後方車両との相対位置評価値X3は、車間距離と併せて、自車両1の走行車線と後方車両の走行車線とのずれ量、一定時間当たりの自車両1と後方車両との車間距離の変化量又は一定時間当たりの自車両1と前方車両との車間距離の変化量のいずれか一つ又は全部を用いて算出されてもよい。この場合、自車両1の走行車線と後方車両の走行車線とのずれ量が小さいほど、相対位置評価値X3が大きくなるように演算式が設定される。また、一定時間当たりの自車両1と後方車両との車間距離の変化量が負の方向に大きいほど、あるいは、一定時間当たりの自車両1と前方車両との車間距離の変化量が正の方向に大きいほど、相対位置評価値X3が大きくなるように演算式が設定される。
上記判定式(1)における係数a, b, c, dは、例えば自車両1に対して後方車両から煽り運転又は危険運転が行われたときの自車両1の運転状況、自車両1のドライバの運転行動、及び当該運転行動により後方車両のドライバが受ける感情を学習データとする機械学習により生成された学習モデル(煽り運転判定モデル)を用いて設定される。当該煽り運転判定モデルは、あらかじめ自車両1に搭載されていてもよく、移動体通信手段を介してアクセス可能なサーバ等に記録されていてもよい。これにより、運転状況に応じて、後方車両のドライバに不安、怒り又はストレスを与えやすい情報に重み付けされた判定式を生成することができる。
上記の煽り運転判定モデルを生成するための学習データは、例えば上記の後方車両に相当するドライバが、上記の自車両1に相当する前方車両に対して不安、怒り又はストレスを感じたときの状況を申告してもらうことにより収集することができる。煽り運転判定モデルを用いて設定されるそれぞれの係数a, b, c, dは、運転シーンに応じて、自車両1が煽られやすいかあるいは後方車両のドライバが自車両1に対して不安、怒り又はストレスを感じやすいほど、各評価値X1, X2, X3, X4に係数a, b, c, dをかけた値が大きくなるように設定される。煽り運転判定モデルを生成するには、多数の学習データが必要となる。当該学習データの収集方法の一例を以下説明する。
例えば不特定のドライバが車両を運転中に前方車両に不安、怒り又はストレスを感じた場合に、自車両に搭載された制御装置による、自車両(後方車両に相当)のドライバの運転行動の情報、前方車両のドライバの運転行動の情報、自車両及び前方車両の運転状況の情報、及び自車両のドライバの感情の情報の記録を開始する。これらの情報は、例えば周囲環境センサ31、車内撮影カメラ33、自車両に搭載された車両状態センサ35、及び生体センサ34の検出データあるいはこれらの検出データに基づいて算出されるデータであってよい。各種情報の記録は、ドライバの操作によって開始されてもよく、前方車両が存在する状況でドライバの不安、怒り又はストレスを制御装置が検知したときに自動で開始されてもよい。
その後、制御装置は、自車両が停止したときに、あらかじめ設定された所定のアンケート項目を画像表示し、ドライバに回答させる。図4は、アンケート結果の画像表示の例を示す。図4に例示するように、ドライバが前方車両に対して不安、怒り又はストレスを感じたシーンに対して、「感情」、「感情の度合」、「運転状況」及び「どうしてほしかったか」についてドライバが入力する。ドライバの回答入力後、制御装置は、アンケート結果のデータを、移動体通信手段を介してサーバ等へ送信する。送信データは、記録された車両状態センサ35、及び生体センサ34のすべての検出データあるいはこれらの検出データに基づいて算出されるすべてのデータを含んでもよく、自車両(後方車両に相当)のドライバの運転行動の情報(どのような運転行動を行ったか)、前方車両のドライバの運転行動の情報(どのような運転行動を行ったか)、自車両及び前方車両の運転状況の情報(どのような運転状況であったか)、及び自車両のドライバの感情の情報(どのような感情であったか)に置き換えられたデータを含んでもよい。
送信されたアンケート結果のデータは自動で又は手動で学習データに変換され、当該学習データを機械学習することにより煽り運転判定モデルが生成される。多数の学習データを収集するために、アンケート結果のデータの送信に応じて所定のインセンティブを与えてもよい。
なお、煽り運転判定モデルを構築する手法は特に限定されるものではなく、例えば、サポートベクタマシン、近傍法、ディープラーニング等のニューラルネットワーク又はベイジアンネットワーク等の公知の手法を適宜採用することができる。
ステップS13において、自車両1の運転状況に応じた判定式(1)を生成した後、取得部62は、煽り運転を受ける状況か否かを判定するための判定用情報を取得する(ステップS15)。判定用情報は、自車両1の走行状態の情報、自車両1の周囲環境の情報、他車両の走行状態の情報及び自車両1と他車両との相対位置の情報を含む。取得部62は、取得した種々のデータを時系列のデータとして運転データベース71に記録する。
具体的に、取得部62は、車両状態センサ35から送信される検出データに基づいて、自車両1の走行状態の情報を所定の演算周期で取得する。自車両1の走行状態の情報は、ステアリングホイールあるいは操舵輪の操舵角、アクセル操作量、ブレーキ操作量及び方向指示器の操作状態等の車両1の操作状態の情報、並びに、車速、前後加速度、横加速度、前後加加速度及び横加加速度等の車両の挙動の情報を含む。
また、取得部62は、周囲環境センサ31から送信される検出データに基づいて、自車両1の周囲環境の情報を所定の演算周期で取得する。自車両1の周囲環境の情報は、車両1が走行中の道路のカーブ形状、傾斜状態、走行車線、道路幅、周囲の障害物や他車両の情報を含む。また、自車両1の周囲環境の情報は、車両1が走行中の道路の制限速度の情報を含んでもよい。制限速度の情報は、周囲環境センサ31から送信される画像データに基づいて検知してもよく、路車間通信やビーコンにより取得してもよく、GPSセンサ37から送信される地図データ上の位置情報に基づいて求めてもよい。
また、取得部62は、周囲環境センサ31から送信される検出データに基づいて、他車両の走行状態の情報及び自車両1と他車両との相対位置の情報を所定の演算周期で取得する。他車両の走行状態の情報は、少なくとも他車両の速度、前後加速度及び横加速度等の他車両の挙動の情報を含む。また、自車両1と他車両との相対位置の情報は、少なくとも自車両1に対する他車両の相対速度、自車両1から見た他車両の相対位置及び自車両1と他車両との距離の情報を含む。
次いで、煽り運転判定部63は、取得された判定用情報を判定式(1)に入力し、運転評価値が判定閾値を超えたか否かを判定する(ステップS17)。運転評価値が判定閾値を超えていない場合(S17/No)、自車両1が煽り運転を受ける状況にあるとは判断されず、そのまま判定処理のルーチンを終了する。一方、運転評価値が判定閾値を超えている場合(S17/Yes)、煽り運転判定部63は、自車両1が後方車両から煽り運転を受ける状況にあると判定する(ステップS18)。
次いで、煽り運転判定部63は、煽り運転を受ける状況にあると判定された時刻の前後の一定時間内に取得された種々のデータに煽られ運転フラグを設定し、運転データベース71に記録し(ステップS19)、判定処理のルーチンを終了する。
このように、本実施形態に係る運転支援装置50において、煽り運転判定部63は、自車両1の走行状態の情報、後方車両の走行状態の情報、自車両1と後方車両との相対位置の情報及び後方車両のドライバの煽り運転特性の情報を取得し、上記判定式(1)を用いて自車両1が後方車両からの煽り運転を受ける状況にあるか否かを判定する。例えば後方車両のドライバが、過去に煽り運転を行った経歴の持ち主である場合、判定閾値は小さくなる。このため、後方車両のドライバが煽り運転をしやすいドライバであるほど判定閾値が低下し、自車両1が後方車両から煽り運転を受ける状況にあると判定されやすくなる。
また、本実施形態では、さらに後方車両のドライバの感情評価値X4を反映した判定が行われる。このため、後方車両のドライバの煽り運転特性と併せて、後方車両のドライバの感情の状態に応じて、自車両1が後方車両から煽り運転を受ける状況にあるか否かが判定される。例えば後方車両のドライバが怒りを感じている場合、運転評価値は大きくなる。したがって、例えば後方車両のドライバが怒りを感じている状態であるほど運転評価値が大きくなり、自車両1が後方車両から煽り運転を受ける状況にあると判定されやすくなる。
したがって、本実施形態による煽り運転判定方法では、自車両1が後方車両から煽り運転を受ける状況か否かをより適切に判定することができる。
[運転支援処理動作]
続いて、本実施形態に係る運転支援装置50による一連の処理動作を説明する。
図5は、制御部51により実行される処理動作のメインルーチンを示すフローチャートを示す。
まず、運転支援装置50を含む車載システムが起動されると(ステップS21)、制御部51のドライバ判定部61は、自車両1のドライバを特定する処理を実行する(ステップS23)。例えばドライバ判定部61は、車内撮影カメラ33から送信される画像データに基づいて運転席に座るドライバの顔を認識する処理を実行する。また、ドライバ判定部61は、認識されたドライバの顔の特徴量抽出処理を行い、抽出した特徴量と一致するドライバの情報がドライバデータベース77に記録されているか否かを判定する。抽出した特徴量と一致するドライバの情報がドライバデータベース77に記録されていない場合、ドライバ判定部61は、認識されたドライバごとに識別情報を付与し、特徴量のデータとともにドライバデータベース77に記録するとともに識別情報を記憶部53に記録する。一方、抽出した特徴量に一致するドライバの情報がドライバデータベース77に記録されている場合、ドライバ判定部61は、検出したドライバを特定する識別情報を記憶部53に記録する。
次いで、制御部51のフィードバック提示部65は、自車両1の運転が開始されたか否かを判定する(ステップS25)。例えばフィードバック提示部65は、車載システムの起動後に、シフトレバーの位置がドライブ(D)レンジに切り替えられた場合や自車両1の目標駆動トルクがゼロを超える正の値に設定された場合に、自車両1の運転が開始されたと判定する。ただし、自車両1の運転が開始されたか否かの判定方法は上記の例に限定されない。
理解を容易にするために、自車両1の運転が開始された場合を先に説明し、自車両1の運転が開始されない場合を後で説明する。
自車両1の運転が開始されたと判定された場合(S25/Yes)、フィードバック提示部65は、自車両1の運転が終了したか否かを判定する(ステップS27)。例えばフィードバック提示部65は、シフトレバーの位置がパーキング(P)レンジに切り替えられた場合や車載システムのスイッチがオフに切り替えられた場合、設定されていた目的地に自車両1が到達した場合に、自車両1の運転が終了したと判定する。ただし、自車両1の運転が終了したか否かの判定方法は上記の例に限定されない。
自車両1の運転が終了したと判定されない場合(S27/No)、制御部51は、運転中処理を実行する(ステップS29)
[運転中処理]
図6は、運転中処理のフローチャートを示す。
運転中処理では、煽り運転判定部63は、図3に示すフローチャートの処理手順に沿って煽り運転判定処理を実行する(ステップS41)。煽り運転判定部63は、自車両1の走行状態の情報、後方車両の走行状態の情報、自車両1と後方車両との相対位置の情報及び後方車両のドライバの煽り運転特性の情報に基づいて、自車両1が後方車両から煽り運転を受け得る状況か否かを判定する。
ステップS41で煽り運転判定処理を実行した後、フィードバック提示部65は、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されたか否かを判別し(ステップS43)、煽り運転を受ける状況にあると判定されなかった場合(S43/No)、ステップS41に戻って煽り運転判定処理を繰り返し実行する。
一方、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定された場合(S43/Yes)、フィードバック提示部65は、自車両1のドライバに対して後方車両から煽り運転を受ける可能性があることを通知する処理を実行する(ステップS45)。具体的に、フィードバック提示部65は、HMI43を駆動して、音又は音声及び画像表示あるいはいずれか一方の手段で、後方車両から煽り運転を受ける可能性があることを通知する。このときの通知は、後方車両からの煽り運転の可能性を通知するだけでよいが、後方車両の位置や現在の運転状況を通知してもよい。
次いで、煽り運転判定部63は、自車両1のドライバが煽り運転を回避する運転行動を行ったか否かを判定する(ステップS47)。例えば煽り運転判定部63は、取得部62により取得される後方車両のドライバの感情に基づいて算出される感情評価値X4が、あらかじめ設定された所定の閾値を下回った場合に、自車両1のドライバが煽り運転を回避する運転行動を行ったと判定してもよい。一方、煽り運転判定部63は、あらかじめ設定された所定時間内に、自車両1のドライバが煽り運転を回避する運転行動を行ったと判定されない場合、自車両1のドライバが煽り運転を回避する運転行動を行えていないと判定してもよい。
自車両1のドライバが煽り運転を回避する運転行動を行ったと判定された場合(S47/Yes)、そのままステップS51に進む一方、自車両1のドライバが煽り運転を回避する運転行動を行ったと判定されない場合(S47/No)、フィードバック提示部65は、自車両1のドライバに対して運転行動を修正させる処理を行う(ステップS49)。
[運転行動修正処理]
図7は、運転行動修正処理のフローチャートを示す。
煽り運転判定部63は、図3に示すフローチャートの処理手順に沿って煽り運転判定処理を実行する(ステップS61)。煽り運転判定部63は、自車両1の走行状態の情報、後方車両の走行状態の情報、自車両1と後方車両との相対位置の情報及び後方車両のドライバの煽り運転特性の情報に基づいて、自車両1が後方車両から煽り運転を受け得る状況か否かを判定する。
次いで、フィードバック提示部65は、煽り運転判定処理の結果、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されたか否かを判定する(ステップS63)。引き続き自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定された場合(S63/Yes)、フィードバック提示部65は、自車両1のドライバに対して煽り運転を回避するための運転行動(以下、「回避行動」ともいう)を指示する通知を実行する(ステップS65)。具体的に、フィードバック提示部65は、自車両1の走行状態の情報、後方車両の走行状態の情報及び自車両1の周囲環境の情報に基づいて回避行動を設定し、HMI43を駆動して自車両1のドライバに対して回避行動を通知する。
例えばフィードバック提示部65は、自車両1の車速が法定速度を大幅に下回っている場合には、ドライバに対して自車両1を加速するように通知する。また、フィードバック提示部65は、自車両1が片側2車線以上の道路を走行中に隣の車線が空いている場合には、ドライバに対して自車両1を車線変更するように通知する。また、フィードバック提示部65は、路肩に十分なスペースがある場合には、ドライバに対して自車両1をスペースに回避するように通知する。ただし、通知する回避行動の内容はこれらの例に限定されるものではなく、自車両1の運転状況に応じて適切に設定される。フィードバック提示部65により回避行動を指示する通知が行われた後、ステップS61に戻り、煽り運転判定部63は、煽り運転判定処理を繰り返し実行する。
煽り運転判定処理の結果、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されなかった場合(S63/No)、煽り運転判定部63は、自車両1が煽り運転を受ける状況が解消されたと判定する(ステップS67)。次いで、煽り運転判定部63は、煽り運転を受ける状況と判定されたときの自車両1の走行状態の情報、後方車両の走行状態の情報、自車両1と後方車両との相対位置の情報と関連付けて、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されなくなった回避行動のデータを煽り運転解消データとして煽り運転事例データベース73に記録して(ステップS69)、運転行動修正処理を終了させる。
自車両1のドライバが煽り運転を回避する運転行動を行ったと判定された場合(S47/Yes)、あるいは、ステップS39の運転行動修正処理が完了した場合、制御部51の煽り運転要因判定部64は、自車両1が煽り運転を誘発する要因を判定する処理を実行する(ステップS51)。本実施形態では、煽り運転要因判定部64は、煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの自車両1の走行状態に関するデータと、煽り運転を受けない正常運転のデータとを比較して煽り運転を誘発する要因を判定する処理(第1の例)と、煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの自車両1のドライバの運転行動に関するデータと、回避行動が適切に取られたときの運転行動のデータとを比較して煽り運転を誘発する要因を判定する処理(第2の例)とを実行する。ただし、第1の例又は第2の例のいずれか一方のみを実行可能に構成されていてもよい。
[煽り運転要因判定処理]
図8は、煽り運転要因判定処理の第1の例のフローチャートを示す。
まず、煽り運転要因判定部64は、運転データベース71を参照し、煽り運転判定部63により自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの判定用情報を取得する(ステップS71)。次いで、煽り運転要因判定部64は、正常運転データベース75を参照し、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの運転状況と同一分類に属する運転状況での正常運転のデータを抽出する(ステップS73)。同一分類に属する運転状況とは、例えば自車両1が走行中の道路のカーブ形状、傾斜状態、走行車線、道路幅、周囲の障害物の位置及び後方車両の数や位置のデータのうち、あらかじめ設定された適宜の数のデータが共通することであってもよい。また、同一分類に属する運転状況として、同一区間を走行した車両の運転データであってもよい。同一区間のデータであれば、より正確に自車両1のデータとの比較結果を得ることができる。
また、運転状況が同一分類に属すると判断する条件として、走行エリア又は走行時刻が同じであることを含んでいてもよい。抽出するデータは、判定用情報のデータに対する比較対象のデータであり、自車両1の走行状態に関する情報の中から選択される適宜の数のデータであってよいが、例えば一定時間当たりの加減速度変化量、速度変化量、車間距離変化量等が含まれる。
次いで、煽り運転要因判定部64は、判定用情報のデータと抽出した正常運転データベースのデータとを比較し、それぞれのデータについて乖離度を算出する(ステップS75)。乖離度は、例えば正常運転データベースの対象データ(正常運転データ)の値に対する、正常運転データと判定用情報の対象データとの差分の比率として求められる。次いで、煽り運転要因判定部64は、判定用情報のデータと抽出した正常運転データベースのデータとの比較結果の情報を運転データベース71に記憶し(ステップS79)、煽り運転要因判定処理を終了する。
図9は、煽り運転要因判定処理の第2の例のフローチャートを示す。
まず、煽り運転要因判定部64は、上記ステップS71の処理と同様に、運転データベース71を参照し、煽り運転判定部63により自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの判定用情報を取得する(ステップS81)。判定用情報は、自車両1のドライバが取った運転行動を特定可能な情報を含む。判定用情報は、車内撮影カメラ33により検出されて記録されるドライバの視線の情報を含んでいてもよい。
次いで、煽り運転要因判定部64は、煽り運転事例データベース73を参照し、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの運転状況と同一分類に属する運転状況での煽り運転事例において、適切に行われた回避行動のデータを抽出する(ステップS83)。適切に行われた回避行動のデータは、煽り運転を受ける状況が速やかに解消されたときに取られたドライバの運転行動のデータであり、上記のステップS69で記録されたデータを含む。
次いで、煽り運転要因判定部64は、判定用情報のデータと抽出した煽り運転事例データベースの回避行動のデータとを比較し、それぞれのデータについて乖離度を算出する(ステップS85)。次いで、煽り運転要因判定部64は、判定用情報の運転行動のデータと抽出した煽り運転事例データベースの回避行動のデータとの比較結果の情報を運転データベース71に記憶し(ステップS79)、煽り運転要因判定処理を終了する。
図10は、判定用情報のデータと抽出した正常運転データベースのデータとの比較結果の一例を示す。
図10に示した例は、自車両1の速度が制限速度よりも大幅に遅く、後方車両のドライバがイライラを感じる運転状況での判定用情報のデータと正常運転データベースのデータとを比較した結果を示す。この例では、一定時間当たりの加減速度変化量の正常運転データとの乖離度が20%であり、一定時間当たりの速度変化量の正常運転データとの乖離度が40%であり、一定時間当たりの自車両1と前方車両との車間距離変化量が70%である。この場合、煽り運転を誘発する影響度の順位は、一定時間当たりの自車両1と前方車両との車間距離変化量の影響度が最も高く、次いで一定時間当たりの速度変化量の影響度が高く、次いで一定時間当たりの加減速度変化量の影響度が高くなっている。なお、図10に示した比較データ項目は一例にすぎず、他のデータを比較してもよい。
図5に戻り、自車両1の運転中、制御部51は、ステップS35において車載システムが停止したと判定されることなく、また、ステップS27において自車両1の運転が終了したと判定されない限り、上記の運転中処理を繰り返し実行する。これにより、自車両1の運転中に、後方車両のドライバの煽り運転特性を考慮して、自車両1が後方車両から煽り運転を受ける状況にあることを適切なタイミングで判定することができる。また、自車両1が後方車両から煽り運転を受ける状況にあると判定された場合には、煽り運転を誘発する要因が判定され、記録しておくことができる。
一方、ステップS27において、自車両1の運転が終了したと判定された場合(S27/Yes)、フィードバック提示部65は、運転終了後処理を実行する(ステップS31)。
[運転終了後処理]
図11は、運転終了後処理のフローチャートを示す。
まず、フィードバック提示部65は、運転データベース71を参照する(ステップS91)。上述のように、運転データベース71には、個々のドライバに関連付けられた走行データが記録されている。自車両1のドライバの運転行動に関するデータに基づいて自車両1のドライバのドライバタイプを算出する(ステップS93)。ドライバタイプは、自車両1のドライバが苦手な運転行動を分類した運転特性の情報であり、例えば「車線変更が苦手」、「速度維持が苦手」又は「適切な車間距離の把握が苦手」等の項目の一つ又は複数に分類される。具体的に、フィードバック提示部65は、自車両1のドライバの運転行動に関するデータと、正常運転データベース75に記録された、煽り運転を誘発する運転と判定されない走行データとを比較し、自車両1のドライバが苦手な運転行動を推定する。フィードバック提示部65は、算出したドライバタイプの情報を記憶部53に記録する。
次いで、フィードバック提示部65は、運転データベース71に記録されたデータに、今回の運転を開始してから終了するまでの期間に煽り運転を受ける状況にあると判定された記録があるか否かを判定する(ステップS95)。煽り運転を受ける状況にあると判定された記録がない場合(S95/No)、フィードバック提示部65は、煽り運転を受ける状況が発生しなかったことを示すフィードバック情報を提示する(ステップS99)。例えばフィードバック提示部65は、適宜のフィードバック画面のデータを生成し、HMI43を駆動してフィードバック画面を画像表示する。フィードバック情報の提示は、フィードバック画面の表示の方法に限定されるものではなく、音声出力の方法であってもよく、画像表示及び音声出力の方法が併用されてもよい。
一方、煽り運転を受ける状況にあると判定された記録があった場合(S95/Yes)、フィードバック提示部65は、運転データベース71に記録されているデータに基づいて運転改善コメントを作成する処理を行う(ステップS97)。「運転改善コメント」は、自車両1のドライバに、煽り運転を誘発する運転行動をしていることを認識させ、改善を促すためのコメントとされる。フィードバック提示部65は、煽り運転要因判定部64により判定された要因と、そのときの煽り運転を受ける状況を記録した車両挙動データ、運転行動データ及び周囲環境データとを用いて、「運転改善コメント」を自動で生成する。例えばフィードバック提示部65は、あらかじめ用意されたテキストデータの中から、煽り運転を受ける状況を発生させた運転状況に応じた適切なコメントを抽出することによって「運転改善コメント」を自動で生成する。具体的に、フィードバック提示部65は、「○○の状況であなたは△△の運転行動を取っています。後続車両がいた場合に、□□な影響を与える可能性があります。今後は注意して運転してみましょう。」等のアドバイス文を生成する。
なお、運転改善コメントの作成方法及び運転改善コメントの内容は上記の例に限定されるものではなく、従来公知の任意の方法又は内容を適用することができる。
次いで、フィードバック提示部65は、作成した運転改善コメントを用いてフィードバック情報を提示する(ステップS99)。図12は、煽り運転を受けないようにするためのアドバイスを通知するためのフィードバック画面のレイアウトの一例を示す。図12に示した例では、フィードバック画面は、自車両1のドライバの「ドライバタイプ」の情報、煽り運転を受ける状況にあった「運転状況の分類」の情報、煽り運転を誘発する要因(「発生要因」)の情報、及び「アドバイス(改善点)」の情報を含む。
ドライバタイプは、上記のステップS93で算出されて記録された、自車両1のドライバが苦手な運転行動を分類した運転特性の情報である。煽り運転を受ける状況にあった運転状況の分類の情報は、上記のステップS73で判定される運転状況の分類であって、自車両1の挙動、自車両1のドライバの運転行動及び自車両1の周囲環境の情報に基づいて分類される。煽り運転を誘発する要因の情報は、上記のステップS51で判定されて記録された情報である。アドバイスの情報は、上記のステップS97で作成された運転改善コメントの情報である。提示されるフィードバック情報がこれらの情報を含むことにより、自車両1のドライバが、自身の苦手な運転行動と、実際に発生した煽り運転を受ける状況及びその発生要因とを知ることができるとともに、当該状況においてどのような運転行動を取るべきかを容易に理解することができる。
また、図12に示した例では、煽り運転を受ける状況と判断された運転シーンを記録した「動画」が再生される。図13~図15は、再生される動画パターンの例をそれぞれ示している。図13~図15は、いずれも図10に示した比較結果の例に対応する運転シーンであって、自車両1の速度が制限速度よりも大幅に遅く、後方車両のドライバがイライラを感じる運転シーンの動画パターンを再生する例である。
図13は、運転シーンをドライバの視点から見た動画パターンを再生する例であり、図14は、運転シーンを上空から俯瞰した動画パターンを再生する例であり、図15は、運転シーンを3D表示した動画パターンを再生する例である。いずれも、動画パターンの再生時には、自車両1の車速と、前方車両との車間距離が増大し相対速度が拡大していることを示す説明が表示される。このため、ドライバは、自車両1が煽り運転を受ける状況にあった様子を容易に理解することができ、提示されるアドバイスに対する納得感を得ることができる。
フィードバック提示部65は、それぞれの動画パターンをアニメーションで作成してもよく、前方撮影カメラ31LF,31RF及び後方撮影カメラ31R、さらには左右のサイドミラー等に設けられた図示しないカメラの画像データから作成してもよい。表示される動画パターンは、いずれか一つの動画パターンに決定されていてもよく、例えば運転シーンや煽り運転を誘発する要因に応じて、当該運転シーンや煽り運転を誘発する要因の理解が容易になるように選択されてもよい。
さらに、図12に示した例では、フィードバック画面は、自車両1が走行した走行エリアでの運転傾向に関する「地域特性」の情報と、地域特性を表す「グラフ」の情報とを含む。フィードバック画面で表示される地域特性の情報及びグラフの情報については、後で詳しく説明する。
このように、フィードバック提示部65は、自車両1の運転が終了した場合に運転終了後処理を実行する。図5に戻り、運転終了後処理の完了後、フィードバック提示部65は、車載システムが停止したか否かを判定する(ステップS45)。車載システムが停止した場合(S45/Yes)、制御部51は処理動作を終了する。一方、車載システムが停止していない場合(S45/No)、ステップS35に戻る。
ステップS35において、自車両1の運転が開始されたと判定されない場合(S35/No)、フィードバック提示部65は、運転開始前処理を実行する(ステップS43)。
[運転開始前処理]
図16は、運転開始前処理のフローチャートを示す。
まず、フィードバック提示部65は、運転データベース71を参照し(ステップS101)、上記のステップS93と同様に、自車両1のドライバの運転行動に関するデータに基づいて自車両1のドライバのドライバタイプを算出する(S103)。
次いで、フィードバック提示部65は、走行経路計画を設定する処理を実行するか否かを判定する(ステップS105)。例えばナビゲーションシステム40から目的地の設定情報を取得し、目的地が設定されている場合にフィードバック提示部65は走行経路計画を設定する処理を実行すると判定する。さらに、ドライバ等により、走行経路計画を設定する処理を実行すると入力されていることが条件とされていてもよい。
走行経路計画を設定する処理を実行すると判定された場合(S105/Yes)、フィードバック提示部65は、ナビゲーションシステム40から走行経路の設定情報を取得する(ステップS107)。走行経路の情報は、出発地あるいは現在地、経由地、目的地又は出発時間等の情報を含む。
次いで、フィードバック提示部65は、自車両1の運転を行うドライバとして設定可能な乗員を設定する(ステップS109)。例えばフィードバック提示部65は、車内撮影カメラ33から送信される画像データに基づいて自車両1に搭乗している乗員を認識するとともに、ドライバとして設定可能な乗員を設定する。例えばフィードバック提示部65は、過去にドライバとして走行データが記録されているすべての乗員を、ドライバとして設定可能な乗員として設定してもよく、認識した乗員をHMI43に表示するとともに乗員等により選択された乗員を、ドライバとして設定可能な乗員として設定してもよい。ただし、ドライバとして設定可能な乗員の設定方法は、上記の例に限られない。
次いで、フィードバック提示部65は、煽り運転事例データベース73を参照し、走行経路に関連する煽り運転事象のデータを抽出する(ステップS111)。具体的に、フィードバック提示部65は、ステップS107で取得した走行経路の情報に含まれる出発地から経由地を経て目的地まで向かう走行経路において過去に発生した煽り運転事象のデータのうち、発生頻度の高い煽り運転事象の運転シーンのデータを抽出する。このとき、現在の時刻及び目的地に到達する予定時刻を考慮して、走行時間帯が重なる煽り運転事象のデータを抽出してもよい。
次いで、フィードバック提示部65は、抽出した煽り運転事象のデータに基づいて地域特性コメントを生成する(ステップS113)。「地域特性コメント」は、自車両1の走行経路を含む走行エリアに特有の交通マナーや運転慣習等の運転特性をドライバに通知するために生成される情報である。具体的に、地域ごとに文化的背景や人種的背景等に起因して、ドライバの運転特性が異なる。地域特性としては、例えば急な車線変更が多いことや、平均巡航速度が遅いこと、車間距離が広いことなどが例示される。このため、それぞれのドライバが未経験の地域で普段通りの運転行動を行うことによって、他車両から煽り運転を受けるおそれがある。したがって、フィードバック提示部65は、抽出した煽り運転事象のデータに基づいて、地域特性コメントを生成する。
地域特性コメントは、上記の「運転改善コメント」の作成方法に準じて作成される。例えば煽り運転を誘発する要因の情報を含む煽り運転事象のデータを、どのような運転シーンで、どのようなタイミングで、どのような運転行動をとるべきであるか(又はとるべきであったか)についてあらかじめ記憶部53に記憶させた出力コメントのテキストデータに対してマッピング処理を行うことによって自動で生成される。また、本実施形態では、フィードバック提示部65は、地域特性コメントと併せて、当該走行エリアの運転特性に関連するデータを表すグラフを生成する。
図17~図18は、それぞれ走行エリアの運転特性に関連するデータを表すグラフの例を示す。図17は、当該走行エリアでの危険運転の発生頻度のデータであり、危険運転の発生件数を発生時刻ごとに示したグラフである。また、図18は、当該走行エリアでの平均巡航速度のデータであり、平均巡航速度を通行時間帯ごとに示したグラフである。ただし、走行エリアの運転特性に関連するデータは上記の例に限られるものではない。
次いで、フィードバック提示部65は、目的地に向けたドライブプランを作成し出力する(ステップS115)。具体的に、走行経路の道路形状や、地域特性によって、自車両1が煽り運転を受ける可能性はドライバの運転特性によって異なる。このため、フィードバック提示部65は、ドライバとして設定可能とされた乗員それぞれのドライバタイプを分析し、現在地から目的地までの走行経路の道路形状及び地域特性に応じて、煽り運転を受けるリスクが最小となるようにドライブプランを作成する。より具体的には、フィードバック提示部65は、煽り運転を受けるリスクが最小となるように、ドライバを交代させる計画及びドライバを交代させるための休憩地点の計画を作成する。
例えばフィードバック提示部65は、作成したドライブプランをナビゲーションシステム40へ出力する。これにより、ナビゲーションシステム40では、目的地までの走行経路の途中に休憩地点(立ち寄り地点)が設定される。ただし、作成したドライブプランは、ナビゲーションシステム40の設定に反映されなくてもよく、HMI43やスマートホン等に表示されるようになっていてもよい。
次いで、フィードバック提示部65は、運転改善コメントを作成する処理を行う(ステップS127)。ここで作成される「運転改善コメント」は、地域特性コメントとともにフィードバック情報として提示されるコメントであり、例えばドライブプランにおいてドライバとして設定される一人又は複数のドライバについて、苦手な運転に対して、どのようなタイミングで、どのような運転行動をとるべきであるかをアドバイスするためのコメントであってよい。運転改善コメントを作成する処理は、地域特性コメントとともに提示される点以外、上記のステップS97における運転改善コメントを作成する処理と同じであってよい。
次いで、フィードバック提示部65は、作成した地域特性コメント及び運転改善コメントを用いてフィードバック情報を提示する(ステップS129)。具体的に、フィードバック提示部65は、図12に例示したフィードバック画面によりフィードバック情報を提示してもよい。この場合、アドバイス(改善点)の情報に、ステップS127で作成した運転改善コメントが含まれる。また、地域特性の情報に、ステップ113で作成した地域特性のコメントが含まれる。地域特性の情報には、地域特性コメントと併せて、対応する地域を示す地図情報が含まれていてもよい。
さらに、グラフの情報には、例えば図17~図18に示したグラフが表示される。図17に示した煽り運転の発生頻度のデータを表示することにより、煽り運転の発生頻度の高い時間帯に車両を運転する際には、より注意して運転をしようという意識を高めることができる。また、煽り運転の発生頻度の低いエリアを通行できるドライブプランを設定するようにドライバを促すことができる。また、図18に示した平均巡航速度のデータを表示することにより、ドライバは、走行エリアの車速の目安を知ることができ、交通の流れに沿った運転をすることができる。また、車速が速い状況での運転が苦手なドライバに対して、平均巡航速度の高い時間帯を避けたドライブプランを設定するように促すことができる。その他、種々のデータを示すグラフを表示することによって、ドライバに対して煽り運転を誘発する運転が行われにくくすることができる。
一方、上記のステップS105において、走行経路計画を設定する処理を実行すると判定されない場合(S105/No)、フィードバック提示部65は、運転開始前に自車両1のドライバに対してフィードバック情報を提示するか否かを判定する(ステップS121)。例えばドライバがフィードバック情報の提示を要求する操作入力を行った場合に、フィードバック提示部65は、フィードバック情報を提示すると判定する。走行経路計画を設定しない場合にフィードバック情報の提示を行うようにあらかじめ設定されている場合には、ステップS121の判定処理は省略されてもよい。
フィードバック情報を提示すると判定されない場合(S121/No)、フィードバック提示部65は、運転開始前処理を終了させる。一方、フィードバック情報を提示すると判定された場合(S121/Yes)、フィードバック提示部65は、フィードバック情報の提示に用いる学習シーンを選択する(ステップS123)。フィードバック提示部65は、例えば「車線変更が苦手」、「速度維持が苦手」又は「適切な車間距離の把握が苦手」等のドライバタイプの項目に応じて、ドライバの苦手な運転に対するアドバイスを提示する学習シーンを選択してもよい。あるいは、フィードバック提示部65は、学習シーンの項目を表示するとともに、ドライバにより選択された額数シーンを選択してもよく、学習シーンをランダムに選択してもよい。
次いで、フィードバック提示部65は、煽り運転事例データベース73を参照し、選択した学習シーンに該当する煽り運転事象のデータを抽出する(ステップS125)。具体的に、フィードバック提示部65は、このとき、現在の時刻や現在地を考慮して、走行時間帯や走行エリアが重なる煽り運転事象のデータを抽出してもよい。
次いで、フィードバック提示部65は、運転改善コメントを作成する処理を行う(ステップS127)。ここで作成される「運転改善コメント」は、運転行動の改善を望むドライバについて、苦手な運転に対して、どのようなタイミングで、どのような運転行動をとるべきであるかをアドバイスするためのコメントであってよい。運転改善コメントを作成する処理は、上記のステップS97における運転改善コメントを作成する処理と同じであってよい。
次いで、フィードバック提示部65は、作成した運転改善コメントを用いてフィードバック情報を提示する(ステップS129)。具体的に、フィードバック提示部65は、図12に例示したフィードバック画面によりフィードバック情報を提示してもよい。この場合、アドバイス(改善点)の情報に、ステップS127で作成した運転改善コメントが含まれる。また、地域特性の情報及びグラフの情報には、自車両1の現在地又はドライバが頻繁に走行するエリア等の任意に選択される走行エリアに関する情報が表示されてよい。
このように、フィードバック提示部65は、自車両1の運転が開始していない場合に運転開始前処理を実行する。図5に戻り、運転開始前処理の完了後、フィードバック提示部65は、車載システムが停止したか否かを判定する(ステップS45)。車載システムが停止した場合(S45/Yes)、制御部51は処理動作を終了する。一方、車載システムが停止していない場合(S45/No)、ステップS35に戻って上述した各ステップの処理を実行する。
このように、本実施形態に係る運転支援装置50は、自車両1が煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの自車両1の走行状態の情報を、そのときの運転状況と同一分類に属する運転状況における複数の車両の走行状態の蓄積データと比較し、煽り運転を誘発する要因を判定する。また、運転支援装置50は、判定した要因に基づいて、自車両1のドライバの運転行動に関するフィードバック情報を提示する。
煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの自車両1の走行状態に関するデータと、煽り運転を受けない正常運転のデータとを比較して煽り運転を誘発する要因を判定する処理を実行することにより、自車両1のドライバの運転行動と他のドライバの運転行動との差のデータに基づいて、後方車両による煽り運転を受けないための運転の仕方を提示することができる。
例えば「交通量が多く、車間距離が比較的短い傾向」の地域特性のエリアを、「前方車両との車間距離が離れても、自分が適切であると思う速度で走行する運転傾向」のドライバが運転する場合、「地域特性」の項目に「前方車両に追従して走行する傾向が高い地域です」とのコメントが記載され、アドバイスの項目に「普段よりも車速を上げる意識を持って走行するか、なるべく左側車線を走行するように意識しましょう」とのコメントが記載される。
あるいは「片側2車線以上の道路で、隣接車線との速度差が大きい傾向」の地域特性のエリアを、「隣接車線を走行中の車両を含む他車両と近い車速で走行する運転傾向」のドライバが運転する場合、「地域特性」の項目に「隣接車線と車速の差が大きい傾向がある地域です」とのコメントが記載され、アドバイスの項目に「追い越し時には十分な加速をお願いします」とのコメントが記載される。
したがって、ドライバが、普段走行するエリアと異なるエリアを走行する場合であっても、当該走行エリアに特有の煽り運転を誘発する要因に基づいてフィードバック情報が提示され、他車両から煽り運転を受ける状況にならないように運転することができる。
また、煽り運転を受ける状況にあると判定されたときの自車両1のドライバの運転行動に関するデータと、回避行動が適切に取られたときの運転行動のデータとを比較して煽り運転を誘発する要因を判定する処理を実行することにより、自車両1のドライバの運転行動と適切に行われた回避行動との差のデータに基づいて、煽り運転を回避するための、あるいは、煽り運転を未然に防ぐための運転の仕方を提示することができる。
例えば「片側1車線の道路が多く、追い越しポイントが少ない」地域特性のエリアにおいて、適切な回避行動が「ハザードを点灯し、路肩へ車両を寄せて減速する」行動である場合、「地域特性」の項目に「追い越し車線が少ない地域です」とのコメントが記載され、アドバイスの項目に「後方車両が接近しています。この先の直線でハザードを点灯し、路肩へ車両を寄せて減速し、後方車両に追い越しを促しましょう」とのコメントが記載される。
あるいは「車線数が多く、左右の隣接車線から車線変更してくる場合がある」地域特性のエリアにおいて、適切な回避行動が「前方車両との車間距離を通常の車間距離の倍以上空ける」行動である場合、「地域特性」の項目に「車線変更が頻繁に行われる地域です」とのコメントが記載され、アドバイスの項目に「前方車両との車間距離を大きく空けて、他車両が自車線に変更しやすいように走行しましょう」とのコメントが記載される。
したがって、ドライバが、普段走行するエリアと異なるエリアを走行する場合であっても、当該走行エリアに特有の回避行動に関するフィードバック情報が提示され、車両から煽り運転を受ける状況になった場合に速やかに当該運転状況を回避できるように運転することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る運転支援装置50は、自車両1が他車両から煽り運転を受ける状況となったときの自車両1の走行状態の情報と、同一分類に属する運転状況における他の車両の走行状態の情報の蓄積データとを比較して煽り運転を誘発する要因を判定し、自車両1のドライバの運転行動に関するフィードバック情報を提示する。これにより、自車両1のドライバの運転特性に合わせた適切なアドバイスを提示することができ、煽り運転を回避可能な運転技能の習得を効果的に行うことができる。
また、本実施形態に係る運転支援装置50は、煽り運転を受ける状況から回避するための運転行動に対するアドバイス、及び、煽り運転を受ける状況を未然に防止するための運転行動に対するアドバイスを提示することができる。これにより、自車両1のドライバの運転特性に合わせて、煽り運転を誘発しない適切なアドバイスを提示することができる。
また、本実施形態に係る運転支援装置50は、自車両1が煽り運転を受ける状況と判定される時刻の前後の時間の画像データと併せてフィードバック情報を提示する。その際に、運転支援装置50は、煽り運転を誘発する要因や運転状況に応じて動画パターンを切り替え、ドライバによる煽り運転を誘発する要因の理解をより効果的なものとすることができる。
また、本実施形態に係る運転支援装置50は、ドライバによる運転終了後に、今回の運転中に煽り運転を受ける状況があった場合に、フィードバック情報を提示する。したがって、煽り運転を受ける状況があった後、速やかにドライバにアドバイスが提示され、ドライバが煽り運転を誘発する運転を繰り返さないようにすることができる。
また、本実施形態に係る運転支援装置50は、ナビゲーションシステム40に目的地が設定されている場合に、目的地に到達するまでの間に自車両1が煽り運転を受けないようにドライブプランを作成可能に構成されている。これにより、それぞれの乗員が苦手な運転を行うことのないようにドライバを交代させ、又は、走行経路計画を作成することができ、自車両1が煽りを受けるリスクを最小限にすることができる。
なお、上述のステップS121~ステップS129の処理は、移動体通信手段等の無線通信手段を介して運転支援装置50と通信可能な他の外部機器からの指示信号の入力を受けて実行されてもよい。これにより、車両に搭乗しない状態で運転技能の向上を図るための学習機器としても用いることができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、運転支援装置の機能のすべてが車両に搭載されていたが、本開示はかかる例に限定されない。例えば運転支援装置が有する機能の一部が、移動体通信手段を介して通信可能なサーバ装置に設けられ、運転支援装置は、当該サーバ装置に対してデータを送受信するように構成されていてもよい。さらには、運転支援装置は、車載の車両制御装置、HMI又はヘッドマウントディスプレイと通信可能なサーバ装置であってもよい。
また、上記実施形態では、他車両のドライバの煽り運転特性を反映して自車両1が他車両から煽り運転を受ける状況にあるか否かを判定した結果を用いて、運転中や運転開始前、運転終了後にフィードバック情報を提示していたが、本開示の技術はこの例に限定されない。例えば上記の煽り運転判定結果に基づいて、自車両1の運転が他車両のドライバにストレスを与えるような場合に自動運転に切り替える判定手段として用いられてもよく、自車両1の運転が他車両のドライバにストレスを与えない運転条件を学習して自動運転制御中の車速等の設定基準として活用されてもよい。
また、以下の各態様も本開示の技術的範囲に属する。
・上記実施形態に係る運転支援装置において、プロセッサが、煽り運転を誘発する要因の情報を記録し、自車両の運転終了時に、今回の運転期間中に煽り運転を誘発する要因の情報が記録された場合に運転行動に関するフィードバック情報を提示する運転支援装置。
・上記実施形態に係る運転支援装置において、プロセッサが、煽り運転を誘発する要因の情報を記録し、煽り運転を受けるリスクが小さくなるように、設定された目的地までの走行経路を設定する運転支援装置。
・上記実施形態に係る運転支援装置において、プロセッサが、煽り運転を誘発する要因の情報記自車両の走行状態の情報とともに記録し、他の機器から学習データの要求を受けた場合に、記録された煽り運転を誘発する要因の情報及び自車両の走行状態の情報を機器へ送信する運転支援装置。
・上記実施形態に係る運転支援装置において、プロセッサが、煽り運転を誘発する要因の情報を、走行エリアの情報に関連付けて記録し、走行エリアに特有の煽り運転を誘発する要因に基づいて運転行動に関するフィードバック情報を提示する運転支援装置。
・上記実施形態に係る運転支援装置において、プロセッサが、煽り運転を受けたことの情報を記録し、自車両の運転終了時に、今回の運転期間中に煽り運転を受けたことの情報が記録された場合に煽り運転を受けた後の回避行動に関するフィードバック情報を提示する運転支援装置。
・上記実施形態に係る運転支援装置において、プロセッサが、煽り運転を受けたと判定されたときの前後の自車両の走行状態の情報を記録し、他の機器から学習データの要求を受けた場合に、記録された自車両の走行状態の情報及び煽り運転を受けた後の回避行動に関するフィードバック情報を機器へ送信する運転支援装置。
・上記実施形態に係る運転支援装置において、プロセッサが、煽り運転を受けたと判定されたときの前後の自車両の走行状態の情報を、走行エリアの情報に関連付けて記録し、走行エリアに特有の回避行動に関するフィードバック情報を提示する運転支援装置。
・車両の運転を支援する運転支援装置であって、自車両の走行状態の情報及び自車両の周囲環境の情報を取得する取得部と、自車両の運転状況と同一分類に属する運転状況における複数の車両の走行状態の情報の蓄積データと自車両の走行状態の情報とを比較して煽り運転を誘発する要因を判定する煽り運転要因判定部と、煽り運転を誘発する要因に基づいて自車両のドライバの運転行動に関するフィードバック情報を提示するフィードバック提示部と、を備えた運転支援装置。
・車両の運転を支援する運転支援装置に適用されるコンピュータプログラムを記録した記録媒体であって、一つ又は複数のプロセッサに、自車両の走行状態の情報及び自車両の周囲環境の情報を取得することと、自車両の運転状況と同一分類に属する運転状況における複数の車両の走行状態の情報の蓄積データと自車両の走行状態の情報とを比較して煽り運転を誘発する要因を判定することと、煽り運転を誘発する要因に基づいて自車両のドライバの運転行動に関するフィードバック情報を提示することと、を含む処理を実行させるコンピュータプログラムを記録した記録媒体。