JP7745665B2 - ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体 - Google Patents
ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体Info
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Description
また、本発明の別の観点によれば、前記記載のゴム組成物の加硫成形体が提供される。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
[2]前記クロロプレン系ゴムが2-クロロ-1,3-ブタジエンの単独重合体、又は、2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン及び不飽和ニトリル単量体から選ばれる少なくとも1種の単量体と2-クロロ-1,3-ブタジエンとの共重合体を含む、[1]記載のゴム組成物。
[3]前記シランカップリング剤が、構造中に二重結合を有するシランカップリング剤、アミノ基を有するシランカップリング剤、並びに、二重結合及びアミノ基を有するシランカップリングから選択される少なくとも1つを含む、[1]又は[2]に記載のゴム組成物。
[4]前記シランカップリング剤が、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシランから選ばれる少なくとも1種のシランカップリング剤である[1]~[3]のいずれかに記載のゴム組成物。
[5]前記クロロプレン系ゴム100質量部に対し、ハイドロタルサイト化合物0.1~20質量部を更に含有する、[1]~[4]のいずれかに記載のゴム組成物。
[6]前記マレイミド化合物がN,N'-o-フェニレンビスマレイミド、N,N'-m-フェニレンビスマレイミド、N,N'-p-フェニレンビスマレイミド、N,N'-(4,4'-ジフェニルメタン)ビスマレイミド、2,2-ビス-[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、N,N'-(4-メチル-1,3-フェニレン)ビスマレイミド、1,6-ビスマレイミド-(2,2,4-トリメチル)ヘキサンから選ばれる少なくとも1種のマレイミド化合物である、[1]~[5]のいずれかに記載のゴム組成物。
[7]前記有機過酸化物がジクミルパーオキサイド、1,4-ビス[(t-ブチルパーオキシ)イソプロピル]ベンゼン、tert-ブチルα-クミルペルオキシド、2,5-ジメチルー2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチル-3-ヘキシン、4,4-ビス[(t-ブチル)ペルオキシ]ペンタン酸ブチルから選ばれる少なくとも1種の有機過酸化物である[1]~[6]のいずれかに記載のゴム組成物。
[8]前記クロロプレン系ゴム100質量部に対し、チオエーテル構造を有する化合物1~30質量部を更に含有する、[1]~[7]のいずれかに記載のゴム組成物。
[9][1]~[8]のいずれか一項に記載のゴム組成物の加硫物。
[10][1]~[8]のいずれか一項に記載のゴム組成物の加硫成形体。
本発明に係るゴム組成物は、クロロプレン系ゴム100質量部と、BET比表面積が10~120m2/gであるシリカ2~100質量部と、マレイミド化合物0.1~8質量部と、有機過酸化物0.1~5質量部と、前記シリカ100質量部に対してシランカップリング剤1~15質量部を含有する。また、本発明に係るゴム組成物は、加熱後の切断時伸び及び圧縮永久ひずみの両方に優れる加硫物及び加硫成形体を得ることができるゴム組成物となる。
本発明に係るクロロプレン系ゴムは、クロロプレン(2-クロロ-1,3-ブタジエン)を単量体単位(単量体単位=構造単位)として有するクロロプレン系重合体を含むゴムを示す。クロロプレン系重合体としては、クロロプレンの単独重合体、クロロプレンの共重合体(クロロプレンと、クロロプレンに共重合可能な単量体との共重合体)等が挙げられる。クロロプレン系重合体のポリマー構造は、特に限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムにおける2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン単量体単位及び不飽和ニトリル単量体単位の含有率は、例えば、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24質量%、25質量%未満であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
また、本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムは、クロロプレン単量体単位及び不飽和ニトリル単量体単位のみからなるものとすることもでき、クロロプレン単量体単位のみからなるものとすることもできる。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物が、2種以上のクロロプレン系ゴムを含む場合、ゴム組成物に含まれる2種以上のクロロプレン系ゴムに含まれる不飽和ニトリル単量体単位及び2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエンの合計含有率が25質量%未満であることが好ましい。
本発明に係るクロロプレン系ゴムの製造方法は特に限定されないが、クロロプレン単量体を含む原料単量体を乳化重合する乳化重合工程を含む製造方法によって得ることができる。
本発明の一実施形態に係る乳化重合工程では、クロロプレン単量体、必要に応じて、2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン、不飽和ニトリル単量体を含む単量体を、乳化剤や分散剤や触媒や連鎖移動剤等を適宜に用いて乳化重合させ、目的とする最終転化率に達した際に重合停止剤を添加してクロロプレン単量体単位を含むクロロプレン系重合体を含むラテックスを得ることができる。
次に、乳化重合工程により得られた重合液から、未反応単量体の除去を行うことができる。その方法は、特に限定されるものではなく、例えば、スチームストリッピング法が挙げられる。
その後、pHを調整し、常法の凍結凝固、水洗、熱風乾燥などの工程を経て、クロロプレン系重合体を含むクロロプレン系ゴムを得ることができる。
本発明に係るゴム組成物は、クロロプレン系ゴム100質量部に対して、BET比表面積が10~120m2/gであるシリカを、2~100質量部を含む。シリカは、一般に、充填材としてゴム組成物に添加される。シリカは、シリカの表面に存在する表面官能基(例えば、OH基)及びシランカップリング剤により、クロロプレン系重合体と共有結合を形成するため、例えば、カーボン等の他の充填材に比べ、クロロプレン系重合体が強固に拘束され、弾性が向上し、圧縮永久ひずみが向上すると考えられる。
本発明に係るゴム組成物は、シリカ100質量部に対してシランカップリング剤を1~15質量部含有する。シランカップリング剤は、ゴム中へのシリカの分散性やゴムとシリカ間
の補強効果を向上させるために、添加される。
本発明の一実施形態に係るシランカップリング剤は、構造中に二重結合を有するシランカップリング剤、アミノ基を有するシランカップリング剤、並びに、二重結合及びアミノ基を有するシランカップリングから選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
シランカップリング剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
構造中に二重結合を有するシランカップリング剤としては、具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、アリルトリメトキシシランを挙げることができる。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴム組成物は、クロロプレン系ゴム100質量部に対して、マレイミド化合物を0.1~8質量部含有する。マレイミド化合物は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に係るゴム組成物は、有機過酸化物を0.1~5質量部含む。
有機過酸化物は、加硫剤として用いることができる。有機過酸化物は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に係るゴム組成物は、クロロプレン系ゴム100質量部に対し、ハイドロタルサイト化合物を0.1~20質量部含有することができる。ハイドロタルサイト化合物は受酸剤として機能することができる。
ハイドロタルサイト化合物としては、下記式で表されるものを用いることができる。
[M2+ 1-xM3+ x(OH)2]x+[An-x/n・mH2O]x-
M2+:Mg2+、Zn2+などから選ばれる少なくとも一つの2価金属イオン
M3+:Al3+、Fe3+などから選ばれる少なくとも一つの3価金属イオン
An-:CO3 2-、Cl―、NO3 2-などから選ばれる少なくとも一つのn型アニオン
X:0<X≦0.33とすることができる。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴム組成物は、クロロプレン系ゴム100質量部に対して、チオエーテル構造を有する化合物を1~30質量部含むことができる。チオエーテル構造を有する化合物を有機過酸化物と併用することで、規定の加硫時間中に十分に加硫が進行させることができ、耐圧縮永久ひずみ性や耐熱性により優れた加硫物を得ることができるゴム組成物となり、かつ、架橋後に残存する有機過酸化物や、熱劣化により生成するヒドロペルオキシドが分解され、得られる加硫成形体の耐熱性がより向上する。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、上記の化合物の他に、加硫剤を含むことができる。加硫剤としては、金属酸化物を挙げることができる。金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛、四酸化三鉛、三酸化鉄、二酸化チタン、酸化カルシウム、を挙げることができる。金属酸化物は、酸化亜鉛及び酸化マグネシウムのうち少なくとも一つを含むことが好ましく、酸化亜鉛及び酸化マグネシウムを含むこともでき、少なくとも酸化亜鉛を含むことが好ましい。
本発明に係るゴム組成物は、シリカ以外の充填材(補強材)を含むこともできる。
充填材・補強材としては、SAF、ISAF、HAF、EPC、XCF、FEF、GPF、HMF、SRFなどのファーネスカーボンブラック、親水性カーボンブラックなどの改質カーボンブラック、チャンネルブラック、油煙ブラック、FT、MTなどのサーマルカーボン、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウムを挙げることができる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、シリカ以外の充填材の含有率を上記数値範囲内とすることにより、本発明の効果を維持しつつ、加硫物・加硫成形体の硬度を向上させることができる。
本発明に係るゴム組成物は、さらに滑剤・加工助剤を含むこともできる。滑剤・加工助剤は、主に、ゴム組成物がロールや成形金型、押出機のスクリューなどから剥離しやすくなるようにするなど、加工性を向上させるために添加する。滑剤・加工助剤としては、ステアリン酸等の脂肪酸、ポリエチレン等のパラフィン系加工助剤、脂肪酸アミド、ワセリン、ファクチス等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明に係るゴム組成物は、ゴム組成物に含まれるクロロプレン系ゴムを100質量部としたとき、滑剤・加工助剤を15質量部以下含むことができ、10質量部以下とすることもできる。滑剤・加工助剤の含有量は、例えば、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。本発明に係るゴム組成物は、滑剤・加工助剤を含まないこともできる。
本発明に係るゴム組成物は、硫黄及び加硫促進剤を含むことができる。また、本発明に係るゴム組成物は、硫黄及び加硫促進剤を含まないものとすることもできる。ゴム組成物に含まれるクロロプレン系ゴムを100質量部としたとき、硫黄・加硫促進剤を5.0質量部以下含むことができる。硫黄・加硫促進剤の含有量は、例えば、0、0.1、0.3、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
加硫促進剤としては、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩系、チオウレア系、グアニジン系、キサントゲン酸塩系、チアゾール系等が挙げられる。
ジチオカルバミン酸塩系の加硫促進剤としては、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、N-エチル-N-フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N-ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等が挙げられる。
チオウレア系の加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア(N,N'-ジエチルチオウレア)、トリメチルチオウレア、ジフェニルチオウレア(N,N'-ジフェニルチオウレア)、1、3-トリメチレン-2-チオウレア等のチオウレア化合物が挙げられる。
グアニジン系の加硫促進剤としては、1,3-ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、1-o-トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ-o-トリルグアニジン塩等が挙げられる。
キサントゲン酸塩系の加硫促進剤としては、ブチルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛等が挙げられる。
チアゾール系の加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、2-メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2-(4'-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、N-シクロヘキシルベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド等が挙げられる。
また、トリアジン系の加硫促進剤としては、2,4,6-トリメルカプト-s-トリアジン等が挙げられる。
これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に係るゴム組成物は、可塑剤・軟化剤を含むことができる。可塑剤・軟化剤は、未加硫ゴム組成物の加工性並びに加硫後の加硫物及び加硫成形体の柔軟性を調整するために添加される。可塑剤・軟化剤は、ゴムと相溶性のある可塑剤・軟化剤であれば特に制限はない。可塑剤・軟化剤としては、菜種油、アマニ油、ヒマシ油、ヤシ油などの植物油、フタレート系可塑剤、DUP(フタル酸ジウンデシル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、DINP(フタル酸ジイソノニル)、DOTP(テレフタル酸ジオクチル)、DOS(セバシン酸ジオクチル)、DBS(セバシン酸ジブチル)、DOA(アジピン酸ジオクチル)、DINCH(1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル)、TOP(トリオクチルフォスフェート)、TBP(トリブチルフォスフェート)等のエステル系可塑剤、エーテルエステル系化合物、アロマ系オイル、ナフテン系オイル、潤滑油、プロセスオイル、パラフィン、流動パラフィン、ワセリン、石油アスファルトなどの石油系可塑剤などがある。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に係るゴム組成物は、上記した成分に加え、老化防止剤、酸化防止剤、安定剤、難燃剤、加硫遅延剤等の成分を、本発明の効果を阻害しない範囲でさらに含むことができる。
老化防止剤及び酸化防止剤としては、オゾン老化防止剤、フェノール系老化防止剤、アミン系老化防止剤、アクリレート系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、カルバミン酸金属塩、ワックス、リン系老化防止剤、硫黄系老化防止剤などを挙げることができる。イミダゾール系老化防止剤としては、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトメチルベンゾイミダゾール及び2-メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩を挙げることができる。
本発明に係るゴム組成物は、ゴム組成物に含まれるクロロプレン系ゴムを100質量部としたとき、老化防止剤及び酸化防止剤を0.1~10質量部含むことができる。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、クロロプレン系ゴム、シリカ、マレイミド化合物、有機過酸化物、シランカップリング剤、及び必要とされるその他の成分を加硫温度以下の温度で混練することで得られる。原料成分を混練する装置としては、従来公知のミキサー、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、オープンロールなどの混練装置を挙げることができる。
(加硫成形体の耐熱性)
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、JIS K6299に基づき成形した加硫成形体のJIS K6251に基づき測定される切断時伸びEB0とし、該加硫成形体を150℃で144時間加熱した後のJIS K6251に基づき測定される切断時伸びEBiとしたとき、下記式で算出される切断時伸びの変化ΔEBが、-68以上であることが好ましい。
ΔEB=(EBi-EB0)÷EB0×100
切断時伸びの変化ΔEBは、例えば、-68、-67、-66,-65、-60、-55、-50、-45、-40であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、180℃×30分の条件でプレス加硫成形して得た加硫成形体の、JIS K 6262:2013に基づき、150℃、72時間の試験条件で測定した圧縮永久ひずみが、34以下であることが好ましい。
圧縮永久ひずみは、例えば、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本実施形態に係る未加硫成形体は、本実施形態に係るゴム組成物を用いており、本実施形態に係るゴム組成物(未加硫状態)の成形体(成形品)である。本実施形態に係る未加硫成形体の製造方法は、本実施形態に係るゴム組成物(未加硫状態)を成形する工程を備える。本実施形態に係る未加硫成形体は、本実施形態に係るゴム組成物(未加硫状態)からなる。
自動車用ゴム部材は、ガスケット、オイルシール及びパッキンなどがあり、機械や装置において、液体や気体の漏れや雨水や埃などのごみや異物が内部に侵入するのを防ぐ部品である。具体的には、固定用途に使われるガスケットと、運動部分・可動部分に使用されるオイルシール及びパッキンがある。シール部分がボルトなどで固定されているガスケットでは、Oリングやゴムシートなどのソフトガスケットに対して、目的に応じた各種材料が使用されている。また、パッキンは、ポンプやモーターの軸、バルブの可動部のような回転部分、ピストンのような往復運動部分、カプラーの接続部、水道蛇口の止水部などに使われる。本発明の一実施形態に係るゴム組成物による加硫物は、ブリードの発生が観察されず、かつ、加熱後の切断時伸び及び圧縮永久ひずみに優れるため、例えば、これらの特性を活かして使用されるシールを製造することが可能である。
ホース材は、屈曲可能な管であり、具体的には、送水用、送油用、送気用、蒸気用、油圧用高・低圧ホースなどがある。本発明の一実施形態に係るゴム組成物による加硫物は、加熱後の切断時伸び及び圧縮永久ひずみに優れるため、例えば、これらの特性を活かして使用されるホース材を製造することができる。
ゴム型物は、防振ゴム、制振材、ブーツなどがある。防振ゴム及び制振材は、振動の伝達波及を防止するゴムのことであり、具体的には、自動車や各種車両用のエンジン駆動時の振動を吸収して騒音を防止するためのトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガーなどがある。本発明のゴム組成物は、防振ゴム及び制振材の引張強度を高めることが可能である。これにより、従来のゴム組成物では困難であった高負荷がかかる用途でも使用できる防振ゴム及び制振材を製造することができる。
また、ブーツは、一端から他端に向けて外径が次第に大きくなる蛇腹状をなす部材であり、具体的には、自動車駆動系などの駆動部を保護するための等速ジョイントカバー用ブーツ、ボールジョイントカバー用ブーツ(ダストカバーブーツ)、ラックアンドピニオンギア用ブーツなどがある。本発明の一実施形態に係るゴム組成物による加硫物は、切断時伸び及び圧縮永久ひずみに優れるため、例えば、これらの特性を活かして使用されるブーツを製造することが可能である。
ガスケットや、オイルシール及びパッキンは、機械や装置において、液体や気体の漏れや雨水や埃などのごみや異物が内部に侵入するのを防ぐ部品であり、具体的には、固定用途に使われるガスケットと、運動部分・可動部分に使用されるオイルシール及びパッキンがある。シール部分がボルトなどで固定されているガスケットでは、Oリングやゴムシートなどのソフトガスケットに対して、目的に応じた各種材料が使用されている。また、パッキンは、ポンプやモーターの軸、バルブの可動部のような回転部分、ピストンのような往復運動部分、カプラーの接続部、水道蛇口の止水部などに使われる。本発明の一実施形態に係るゴム組成物による加硫物は、切断時伸び及び圧縮永久ひずみに優れるため、例えば、これらの特性を活かして使用されるシールを製造することが可能である。
ゴムロールは、鉄芯などの金属製の芯をゴムで接着被覆することによって製造されるものであり、一般に金属鉄芯にゴムシートを渦巻き状に巻き付けて製造される。ゴムロールには、製紙、各種金属製造、フィルム製造、印刷、一般産業用、籾摺りなどの農機具用、食品加工用などの種々の用途の要求特性に応じて、NBRやEPDM、CRなどのゴム材料が用いられている。CRは搬送する物体の摩擦に耐え得る良好な機械的強度を有していることから、幅広いゴムロール用途に使用されている。本発明のゴム組成物は、切断時伸び及び圧縮永久ひずみに優れるため、これらの特性を活かして用いられるゴムロールを製造することが可能である。
産業用ケーブルは、電気や光信号を伝送するための線状の部材である。銅や銅合金などの良導体や光ファイバなどを絶縁性の被覆層で被覆したものであり、その構造や設置個所によって、多岐にわたる産業用ケーブルが製造されている。本発明の一実施形態に係るゴム組成物による加硫物は、加熱後の切断時伸び及び圧縮永久ひずみに優れるため、例えば、これらの特性を活かして使用される産業用ケーブルを製造することができる。
産業用コンベアベルトは、ゴム製、樹脂製、金属製のベルトがあり、多種多様な使用方法に合わせて選定されている。これらの中でもゴム製のコンベアベルトは、安価で多用されているが、特に搬送物との摩擦や衝突の多い環境下で使用すると、劣化による破損などが発生していた。本発明の一実施形態に係るゴム組成物による加硫物は、加熱後の切断時伸び及び圧縮永久ひずみに優れるため、例えば、これらの特性を活かして使用される産業用コンベアベルトを製造することができる。
スポンジは、内部に細かい孔が無数に空いた多孔質の物質であり、具体的には、防振部材、スポンジシール部品、ウェットスーツ、靴などに利用されている。本発明のゴム組成物は、スポンジの引張強度を高めることが可能である。また、塩素系ゴムを用いているためスポンジの難燃性を高めることも可能である。本発明の一実施形態に係るゴム組成物による加硫物は、加熱後の切断時伸び及び圧縮永久ひずみに優れるため、例えば、これらの特性を活かして使用されるスポンジや、難燃性に優れたスポンジを製造することができる。さらに、発泡剤の含有量などの調整により得られるスポンジの硬度も適宜調整可能である。
加熱冷却ジャケット及び攪拌機を備えた内容積3Lの重合缶に、クロロプレン(単量体)24質量部、アクリロニトリル(単量体)24質量部、ジエチルキサントゲンジスルフィド0.5質量部、純水200質量部、ロジン酸カリウム(ハリマ化成株式会社製)5.00質量部、水酸化ナトリウム0.40質量部、及び、β-ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(花王株式会社製)2.0質量部を添加した。次に、重合開始剤として過硫酸カリウム0.1質量部を添加した後、重合温度40℃にて窒素気流下で乳化重合を行った。上述のクロロプレンは、重合開始20秒後から分添し、重合開始からの10秒間の冷媒の熱量変化を元に分添流量を電磁弁で調整し、以降10秒毎に流量を再調節することで連続的に行った。クロロプレン及びアクリロニトリルの合計量に対する重合率が50%となった時点で、重合停止剤であるフェノチアジン0.02質量部を加えて重合を停止させた。その後、減圧下で反応溶液中の未反応の単量体を除去することでクロロプレン-アクリロニトリル共重合体を含む、アクリロニトリル含有クロロプレン系ラテックスを得た。
重合率={[(総仕込み量×固形分濃度/100)-蒸発残分]/単量体の仕込み量}×100 ・・・(A)
以上の製造方法で得られた、アクリロニトリル含有クロロプレンゴムのアクリロニトリルの単量体単位の含有量は10.0質量%であった。
表1~3に記載のように各成分を混合し、8インチオープンロールで混練することにより実施例及び比較例のゴム組成物を得た。
<クロロプレン系ゴム>
・アクリロニトリル(AN)含有クロロプレンゴム:上述の製造方法で調製した、アクリロニトリル含有クロロプレンゴム
・メルカプタン変性クロロプレンゴム:メルカプタン変性クロロプレンゴム、デンカ株式会社製「S-40V」
シリカ:東ソー・シリカ株式会社製「Nipsil E-74P」 BET比表面積:50m2/g
シリカ:東ソー・シリカ株式会社製「Nipsil ER-R」 BET比表面積:78m2/g
有機過酸化物:1,4-ビス[(t-ブチルパーオキシ)イソプロピル]ベンゼン、日本油脂株式会社、「パーブチルP-40」
有機過酸化物:4,4-ビス[(t-ブチル)ペルオキシ]ペンタン酸ブチル、日本油脂株式会社、「パーヘキサV-40」
加硫促進剤:トリメチルチオウレア、大内新興化学工業株式会社、「ノクセラーTMU」
マレイミド化合物(共架橋剤):m-フェニレンジマレイミド、大内新興化学工業株式会社、「バルノックPM」
チオエーテル構造を有する化合物:チオエーテル系可塑剤、ランクセス社製「ブルカノールOT」(チオエーテル構造1つ以上、およびエーテル構造2つ以上を含む化合物A、並びに、チオエーテル構造1つ以上およびエーテル構造3つ以上を含む化合物Bを主成分とする混合物)
加硫剤:酸化亜鉛、堺化学工業株式会社製「酸化亜鉛2種」
ハイドロタルサイト(受酸剤):Mg0.7Al0.3O1.15、協和化学工業株式会社「KW-2100」
老化防止剤:4,4'-ビス(α、α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、大内新興化学工業株式会社、「ノクラックCD」
滑剤・加工助剤:ステアリン酸:新日本理化株式会社製、「ステアリン酸50S」
上述のゴム組成物を用い加硫成形体を作製し以下のとおりに評価を行った。結果を表1~表3に示す。
得られたゴム組成物をJIS K6299に基づき、180℃×20分の条件でプレス加硫することにより厚さ2mmのシート状の加硫成形体を作製した。
得られたシートをダンベル状3号形試験片に成形し、JIS K6251に基づき、切断時伸びEB0を測定した。次に、該加硫成形体を、150℃で144時間加熱後、再度、JIS K6251に基づき、切断時伸びEBiを測定した。加熱前の切断時伸びEB0及び加熱後の切断時伸びEBiから耐熱試験前後の切断時伸びの変化ΔEBを算出した。
ΔEB=(EBi-EB0)÷EB0×100
得られたゴム組成物を、180℃×30分の条件でプレス加硫して、直径29mm、高さ12.5mmの円柱状の加硫成形体を作製した。得られた加硫成形体について、JIS K 6262:2013に基づき、150℃、72時間の試験条件で圧縮永久ひずみみを測定した。
Claims (11)
- クロロプレン系ゴム100質量部と、
BET比表面積が10~120m2/gであるシリカ2~100質量部と、
マレイミド化合物0.1~8質量部と、
有機過酸化物0.1~5質量部と、
前記シリカ100質量部に対してシランカップリング剤1~15質量部
を含有する、ゴム組成物であって、
前記クロロプレン系ゴム100質量部に対し、ハイドロタルサイト化合物0.1~9質量部を更に含有する、ゴム組成物。 - 前記クロロプレン系ゴムが2-クロロ-1,3-ブタジエンの単独重合体、又は、2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン及び不飽和ニトリル単量体から選ばれる少なくとも1種の単量体と2-クロロ-1,3-ブタジエンとの共重合体を含む、請求項1記載のゴム組成物。
- 前記シランカップリング剤が、構造中に二重結合を有するシランカップリング剤、アミノ基を有するシランカップリング剤、並びに、二重結合及びアミノ基を有するシランカップリングから選択される少なくとも1つを含む、請求項1又は請求項2に記載のゴム組成物。
- 前記シランカップリング剤が、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシランから選ばれる少なくとも1種のシランカップリング剤である請求項1又は請求項2に記載のゴム組成物。
- 前記マレイミド化合物がN,N'-o-フェニレンビスマレイミド、N,N'-m-フェニレンビスマレイミド、N,N'-p-フェニレンビスマレイミド、N,N'-(4,4'-ジフェニルメタン)ビスマレイミド、2,2-ビス-[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、N,N'-(4-メチル-1,3-フェニレン)ビスマレイミド、1,6-ビスマレイミド-(2,2,4-トリメチル)ヘキサンから選ばれる少なくとも1種のマレイミド化合物である、請求項1又は請求項2に記載のゴム組成物。
- 前記有機過酸化物がジクミルパーオキサイド、1,4-ビス[(t-ブチルパーオキシ)イソプロピル]ベンゼン、tert-ブチルα-クミルペルオキシド、2,5-ジメチルー2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチル-3-ヘキシン、4,4-ビス[(t-ブチル)ペルオキシ]ペンタン酸ブチルから選ばれる少なくとも1種の有機過酸化物である請求項1又は請求項2に記載のゴム組成物。
- 前記クロロプレン系ゴム100質量部に対し、チオエーテル構造を有する化合物1~30質量部を更に含有する、請求項1又は請求項2に記載のゴム組成物。
- クロロプレン系ゴム100質量部と、
BET比表面積が10~120m2/gであるシリカ2~100質量部と、
マレイミド化合物0.1~8質量部と、
有機過酸化物0.1~5質量部と、
前記シリカ100質量部に対してシランカップリング剤1~15質量部
を含有する、ゴム組成物であって、
前記シランカップリング剤が、構造中に二重結合を有するシランカップリング剤、アミノ基を有するシランカップリング剤、並びに、二重結合及びアミノ基を有するシランカップリングから選択される少なくとも1つを含む、ゴム組成物。 - クロロプレン系ゴム100質量部と、
BET比表面積が10~120m2/gであるシリカ2~100質量部と、
マレイミド化合物0.1~8質量部と、
有機過酸化物0.1~5質量部と、
前記シリカ100質量部に対してシランカップリング剤1~15質量部
を含有する、ゴム組成物であって、
前記クロロプレン系ゴム100質量部に対し、チオエーテル構造を有する化合物1~30質量部を更に含有する、ゴム組成物。 - 請求項1、請求項2、請求項8、又は請求項9に記載のゴム組成物の加硫物。
- 請求項1、請求項2、請求項8、又は請求項9に記載のゴム組成物の加硫成形体。
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