以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾点が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用されていることはいうまでもない。
図1及び図2は、第1実施形態に係る断熱パネルの製造方法によって製造される断熱パネルを示す構成図であり、図1は斜視図を示し、図2は断面図を示している。図1及び図2に示す断熱パネル1は、2つの空調パネル(パネル体)10と、断熱体20と、流路30とを備えて構成されている。
空調パネル10は、2枚の板材11を加工して内部空間ISが形成され縁部12が溶接された中空体によって構成されている。内部空間ISは例えば真空引きされて減圧状態とされている。空調パネル10は、長辺が少なくとも60cm以上となる大型構造のものである。2枚の板材11は、それぞれ厚さが0.8mm以下のもので構成されており、空調パネル10は軽量化が図られたものとなっている。
このような空調パネル10には、図1及び図2に示すように、双方の板材11に対して多数の凸部13が形成されている。多数の凸部13は、2枚の板材11で互いに対向して形成されており、凸部13の頂部同士が接触する関係となっている。このため、2枚の板材11は、2つ分の凸部13の高さだけ内部空間ISにおいて離間した状態となっている。また、凸部13の頂部同士が接触することにより、内部空間ISが真空化された空調パネル10は外圧に耐え易くなっている。なお、図1及び図2において凸部13は32個形成されているが、実際には空調パネル10の板材11が薄く且つ大型構造であることから、より多くの数が形成されることとなる。具体的に幅930mm及び長さ2000mmの空調パネル10において各板材11には例えば数千個の凸部13が形成される。
なお、本実施形態において空調パネル10は、2枚の板材11の双方に多数の凸部13が形成されているが、特にこれに限らず、一方の板材11のみに多数の凸部13が形成され、他方の板材11が平板であってもよい。
このような2つの空調パネル10は2本の流路30を介して冷媒が流通するようになっている。2つの空調パネル10は、冷媒の流通を通じて、一方の空調パネル10側の熱を他方の空調パネル10側から破棄できるように構成されている。また、2つの空調パネル10の間には断熱体20が設けられており断熱性が確保されている。このため、断熱パネル1は、他方側からの熱が一方側に貫流することを断熱体20によって阻止し、冷媒循環を通じて一方側の熱を他方側に貫流させることとなる。
このような熱貫流をさせる場合、2つの空調パネル10のうち一方が蒸発器Eとして機能し、他方が凝縮器Cとして機能する。より詳細には、一方側からの熱によって蒸発器Eにおいて液冷媒が蒸発する。これにより、一方側の空調パネル10に面する空間S1側は蒸発熱が奪われ冷却される。一方、蒸発した冷媒である蒸気冷媒が第1流路31を通じて凝縮器Cに至る。凝縮器Cにおいては他方側の空調パネル10に面する空間S2側の熱によって蒸気冷媒が液化して液冷媒となる。蒸気冷媒が液化する際の凝縮熱は空間S2側に破棄される。また、液化した液冷媒は、第2流路32を通じて再度蒸発器Eに至る。以上により、断熱パネル1は、一方側の熱を他方側に貫流させる。
ここで、少なくとも蒸発器E側となる空調パネル10は液冷媒の蒸発を促進する観点から、少なくとも1枚の板材11(凝縮器Cに対して遠い側の板材11)にウィック層(粉体固定層)14が形成される。ウィック層14は、蒸発器Eの下部側に貯留された液冷媒を毛細管現象によって吸上げ保持するものである。このようなウィック層14により、蒸発器Eは蒸発面積が高さ方向に沿って拡大することとなり、高さ方向に効率が良い蒸発を可能としている。
ここで、本実施形態に係る空調パネル10は大型構造である。このため、凸部13が相手側の板材11(凸部13)に溶接されていないとすると、凸部13の頂部同士がずれることで空調パネル10に撓みが発生してしまう。この結果、立面等に用い難く、建材としての使用も困難となる。
そこで、本実施形態に係る空調パネル10は多数の凸部13の頂部同士が溶接されている。ここで、蒸発器E側となる空調パネル10にはウィック層14が形成されるが、本実施形態に係る空調パネル10は、凸部13の頂部を避けるようにウィック層14が形成されている。
図3は、本実施形態に係る断熱パネル1の他の例を示す断面図である。断熱パネル1は、図1及び図2に示したものを連結して例えば一方向に長い構造を有するものであってもよい。ここで、空調パネル10は冷媒循環を行うため所定の大きさ毎に区切る必要がある。このため、長尺の断熱パネル1を製造するためには、空調パネル10を一定の大きさ毎に区切って溶接する必要がある。このような溶接部分を区画形成部15という。断熱パネル1は、区画形成部15で一定の大きさ毎に区切ることで冷媒循環が可能なまま一方向に長い構成とすることができる。なお、区画形成部15は、図1及び図2に示した断熱パネル1においても形成されている。
以下、このような断熱パネル1の製造方法について説明する。図4は、第1実施形態に係る断熱パネル1の製造方法を示す工程図である。図4に示すように、断熱パネル1の製造装置は、板材供給部100、金型部200、粉体塗装部300、粉体除去部400、加熱部500、溶接部600、及び、断熱層形成部700を備えている。
板材供給部100は、例えば4つのアンコイラーを有して構成されている。アンコイラーに巻かれるコイル体は長尺の板材11を構成するものであり、アンコイラーから繰り出されるようにして連続的に供給される。特に、板材供給部100から供給される長尺の板材11は厚さが0.8mm以下となっている。このような板材11を少なくとも2枚、すなわちコイル体が巻き回されたアンコイラーを2つ用意する工程が用意工程となる。
金型部200は、4つのアンコイラーから供給される4枚の板材11に対してエンボス加工を施すエンボス工程を行う。この金型部200によって、板材11の平面方向に等間隔に多数の凸部13が形成される。
図5は、図4に示した金型部200における金型構成の一例を示す端面図であり、(a)は第1の状態を示し、(b)は第2の状態を示している。図5に示すように、金型部200は、5段に構成される第1ダイセット210及び第2ダイセット220と、可動部230とを備えている。
第1ダイセット210は、第1~第5層金型211~215を備えており、各層の金型211~215間に長尺の板材11が1枚ずつ供給される。各層間に供給された板材11は、例えば第5層金型215から第1層金型211に向けて押圧プレスされることで種々の形状とされる。第2ダイセット220も第1~第5層金型221~225を備えており、各層の金型221~225間に第1ダイセット210を通過した長尺の板材11が1枚ずつ供給される。第2ダイセット220も第5層金型225から第1層金型221に向けて押圧プレスすることで板材11に種々の形状を形成する。特に、第1ダイセット210と第2ダイセット220とは同一のプレス機によって同時に押圧プレスされる。
ここで、第1ダイセット210は、台形加工部210aと、流路口抜き部210bとを備えている。上記したように空調パネル10は冷媒循環を行うため所定の大きさ毎に区切る必要がある。このため、長尺の板材11が一定距離流れる毎に長尺の板材11の幅方向に延びる溶接部分を形成する必要がある。よって、第1ダイセット210の台形加工部210aは、区画形成部15となる溶接部分を形成するために台形状にプレス加工する。なお、図1~図3に示す空調パネル10は双方の板材11が台形状にプレス加工されているが、図5に示すように、いずれか一方のみの板材11が台形状にプレス加工されてもよい。
また、流路口抜き部210bは、空調パネル10間に流路30を接続するための孔部を設けるものである。孔部は区画形成部15に隣接するようにして例えば長方形状に刳り貫かれて形成される。
具体的に第1ダイセット210は、第3層金型213の下面に下方に凸となる台形凸部213a1と上面に上方に凸となる台形凸部213a2とを備えている。また、第2層金型212と第4層金型214とは、それぞれ第3層金型213の各台形凸部213a1,213a2と対向する位置に、台形凸部213a1,213a2の形状と合致する台形凹部212b,214bとを備えている。このため、4枚の長尺の板材11(以下、下方から符号11a~11dの順で示す)のうち、第2板材11bと第3板材11cとには区画形成部15となる溶接部分を形成するための台形状の部位が作製されることとなる。なお、台形凸部213a1,213a2及び台形凹部212b,214bは、板材11の幅方向(すなわち図5の奥行き方向)に連続的に形成されていることから、台形状の部位も幅方向に連続したものとなる。
さらに、第1ダイセット210は、第3層金型213及び第4層金型214のそれぞれの下面に孔部を形成するための刳貫凸部213c,214cを有している。また、刳貫凸部213c,214cと対向する第2層金型212及び第3層金型213のそれぞれの上面には、刳り貫かれた部材を破棄するための部材受け部212d,213dが設けられている。ここで、刳貫凸部213c,214c及び部材受け部212d,213dとは板材11の幅方向の連続するものではなく点在状態となっている。このため、4枚の長尺の板材11のうち、第2板材11bと第3板材11cとには区画形成部15と隣接した位置に孔部が形成されることとなる。
また、第2ダイセット220は、エンボス加工部220aを備えている。エンボス加工部220aは、多数の凸部13を形成するためのものである。具体的に第1層金型221の上面、第3層金型223の下面及び上面、並びに第5層金型225の下面には、板材11の供給方向に並ぶ2列の凸部221a,223a1,223a2,225aが形成されている。2列の凸部221a,223a1,223a2,225aは、板材11の幅方向に多数並んで形成されており、例えば1列35個並んで形成されている。また、これらの対向する位置である第2層金型222の下面及び上面、並びに、第4層金型224の下面及び上面には、板材11の供給方向に並ぶ2列の凹部222b1,222b2,224b1,224b2が形成されている。2列の凹部222b1,222b2,224b1,224b2も板材11の幅方向に多数並んで形成されており、例えば一列35個並んで形成されている。このため、4枚の長尺の板材11a~11dには、第2ダイセット220が動作する毎に70個の凸部13が形成されることとなる。
さらに、可動部230は、第2ダイセット220から第1ダイセット210に向けて先細りとなるウェッジ形状となる部材である。この可動部230は、根本側が第2ダイセット220の第3層金型223に取り付けられ、先端側が第1ダイセット210の第3層金型213のウェッジ凹部213eに食い込んだ状態となっている。ウェッジ凹部213eは可動部230のウェッジ形状に沿った形状の凹部である。さらに、第3層金型213は、上下動可能な下部金型213fと上部金型213gとを有している。下部金型213fには、台形凸部213a1と刳貫凸部213cとが形成されている。上部金型213gには、台形凸部213a2と部材受け部213dとが形成されている。
ここで、本実施形態に係る金型部200は、駆動部240を備えている。駆動部240は、少なくとも第1ダイセット210と第2ダイセット220との距離を調整するものである。駆動部240は、板材11の搬送方向(供給方向)に延びて形成される直線ギア部241と、直線ギア部241に歯が合致するウォームギア242と、ウォームギア242を回転させるモータ部243とを備えている。ウォームギア242は、ボールスプライン構造を利用したロータリーボールスプラインのギアとなっており、回転軸242aに沿って移動可能となっている。
このような駆動部240はウォームギア242が第1ダイセット210に接続されており、ウォームギア242の直線ギア部241上の位置に応じて第1ダイセット210を搬送方向に沿って移動させることができる。よって、モータ部243を駆動させてウォームギア242の位置を変更することで、第1ダイセット210と第2ダイセット220との間の距離を調整することができる。
ここで、図5(a)に示す第1の状態は、第1ダイセット210と第2ダイセット220との距離が短くなった状態を示している。一方、図5(b)に示す第2の状態は、第1ダイセット210と第2ダイセット220との距離が長くなった状態である。
図5(b)に示すように両者の距離が長くなった場合、第1ダイセット210の第3層金型213に対する可動部230の先端側の食い込み量が小さくなる。この結果、第3層金型213の下部金型213fがやや上方に移動し、第3層金型213の上部金型213gがやや下方に移動する。これにより、台形凸部213a1,213a2、刳貫凸部213c、及び部材受け部213dは退避状態となり、第1ダイセット210がプレス動作を行っても、台形状の部位も孔部も形成されなくなる。一方、図5(a)に示すように両者の距離が短くなると、可動部230の先端側の食い込み量が大きくなり、第3層金型213の下部金型213fがやや下方に移動し、第3層金型213の上部金型213gがやや上方に移動する。これにより、台形凸部213a1,213a2、刳貫凸部213c、及び部材受け部213dは突出状態となり、第1ダイセット210がプレス動作を行った場合に、台形状の部位及び孔部が形成されることとなる。
このように、金型部200は、第1ダイセット210と第2ダイセット220との距離を調整することで、台形状の部位及び孔部が形成される状態と形成されない状態とで切り替えることができる構成となっている。具体的には、凸部13を板材11の供給方向に25mmピッチで形成し、台形状の部位及び孔部を2m毎に形成すると仮定する。この場合、金型部200は、概略的には図5(b)の状態で37回プレスする毎に、駆動部240を駆動して図5(a)の状態で1回プレスする。これにより、多数の凸部13を形成しつつ、2m毎に台形状の部位及び孔部を形成することができる。
なお、図示を省略するが、金型部200は、側部におけるZ折りも行う。図1に示すように、空調パネル10は側部においてZ折部16が形成されている。金型部200は、第1ダイセット210においてZ折りを行うことが好ましい。
また、図5に示すように、金型部200の駆動部240は、直線ギア部241に歯が噛み合うようにピニオンギア244を備えている。このため、直線ギア部241はいわゆるラックギアとして機能する。直線ギア部241は、第2ダイセット220に連結されている。このため、ピニオンギア244を回転動作させることで、第1ダイセット210及び第2ダイセット220の全体を移動させることができる。これにより、例えば板材11の搬送速度に合わせて第1ダイセット210及び第2ダイセット220を搬送方向に移動させることができ、この移動中にプレス加工を行うこともできる。よって、板材11をコマ送り状に搬送しなくともよく連続して搬送される板材11に対してプレス加工することができ、製造性の向上をより図ることができる。
再度図4を参照する。金型部200を通過した板材11a~11dは、粉体塗装部300に供給される。粉体塗装部300は、エンボス加工が施された第1及び第4板材11a,11dに対して粉体を設ける粉体設置工程を行う。粉体は粉体塗装部300の後段にある加熱部500において加熱されることによりウィック層14となるものである。
また、本実施形態において粉体塗装部300は、エンボス加工により形成された多数の凸部13を含む領域に粉体を噴き付ける。よって、各凸部13の頂部にも粉体が設けられることとなる。ここで、本実施形態において粉体塗装部300は、板材11に粉体を設けるにあたり静電塗装を利用する。粉体は例えば平均粒径が50μm以上のアルミナ粉に平均粒形が10μm以下の低融点ガラスフリットを10%程度混ぜたものとする。アルミナ等のセラミックやガラスは導電性を略有しない。このため、このような粉体は、導電性を略有さず帯電して静電粉体塗装されることとなる。
より詳細に説明すると、板厚0.3mm且つ板幅930mmのコイル状の長尺ステンレス板に、長さ2m毎に区画形成部15を形成する場合を想定する。また、凸部13は、25mmピッチで、裾部直径15mm、頂部直径8mm、高さ3mmの円錐台形状であるとする。ここで、板幅の両端20mm幅の側部のZ折部16を除くと、残りの890mm幅部分にウィック層14を形成するために粉体を設ける必要がある。また、区画形成部15も除くと粉体設置は幅方向に890mmで長さ方向に1925mmの領域となる。粉体塗装部300は、このような領域(縁部12を除く領域)に静電塗装を行う。また、このような静電塗装を行う関係上、凸部13の直径8mmの頂部上にも粉体が設けられる。
図6は、図4に示した粉体塗装部300の詳細を示す斜視図である。なお、図6においては図示の都合上、金型部200を通過した各板材11を平板形状で示すものとする。また、図示の都合上、同一の構成のうち一部については参照符号の図示を省略する。
図6に示す粉体塗装部300は、粉体噴付部310と、マスキングプレート部320と、マスキングベルト部330とを備えている。粉体塗装部300は、多数の凸部13を含む箇所に粉体噴付部310により粉体を噴き付けるが、区画形成部15及びZ折部16に相当する箇所に粉体が設けられないようにマスキングプレート部320とマスキングベルト部330とによってマスキングを行う。
粉体噴付部310は、第1板材11aの上方から第1板材11aに対して粉体を噴き付けると共に、第4板材11dの下方から第4板材11dに対して粉体を噴き付けるものである。
マスキングプレート部320は、無端ベルト321と、無端ベルト321の外周側に沿って取り付けられた多数の板状のマスキングプレート322と、駆動部323と、清掃部324とを備えている。このようなマスキングプレート部320は、第1板材11a及び第4板材11dの幅方向の両側に対して設けられている。
マスキングプレート部320の無端ベルト321は、板材11の搬送方向に距離を隔てて並ぶ2つのプーリ間に掛け回されている。このため、概略的に無端ベルト321の動作方向が板材11の搬送方向に沿ったものとされている。また、多数のマスキングプレート322は、無端ベルト321の外周に設けられることから、第1板材11aの両側のZ折部16となる位置を上方から覆うように、且つ、第4板材11dの両側のZ折部16となる位置を下方から覆うように配置される。駆動部323は無端ベルト321を回転動作させるものである。清掃部324は、多数のマスキングプレート322に圧縮空気を送ることで多数のマスキングプレート322に付着した粉体を吹き飛ばすものである。
粉体噴付部310は、マスキングプレート部320の駆動部323によって無端ベルト321が回転させられた状態で粉体の静電塗装を行う。これにより、無端ベルト321の外周に沿って設けられる多数のマスキングプレート322によってZ折部16に相当する箇所への粉体設置が防止される。また、この際、マスキングプレート322には粉体が付着する。しかし、無端ベルト321が回転していることから、粉体が付着したマスキングプレート322は清掃部324に至り粉体が取り除かれ、再度Z折部16に相当する箇所に移動して粉体設置を防止することとなる。
また、マスキングベルト部330は、無端ベルト331と、駆動部333と、清掃部334とを備えている。マスキングベルト部330の無端ベルト331は、第1板材11a及び第4板材11dの幅方向に並ぶ2つのプーリに掛け回されている。2つのプーリのうち少なくとも一方は回転動作可能な駆動部333とされている。各板材11a,11dは無端ベルト331の内側を通過するように搬送される。清掃部334は、無端ベルト331に圧縮空気を送ることで無端ベルト331に付着した粉体を吹き飛ばすものである。
粉体噴付部310は、マスキングベルト部330の駆動部333によって無端ベルト331が回転させられた状態で粉体の静電塗装を行う。これにより、無端ベルト331によって区画形成部15に相当する箇所への粉体設置が防止される。また、この際、無端ベルト331には粉体が付着する。しかし、無端ベルト331が回転して粉体の付着部が清掃部334に到達して粉体が取り除かれる。
なお、この粉体塗装部300についても、板材11の搬送速度に合わせて粉体噴付部310やマスキングベルト部330を移動させることができる。これにより、板材11をコマ送り状に搬送しなくともよく連続して搬送される板材11に対してマスクを施すことができる。なお、マスキングプレート部320は、マスキングプレート322の枚数にもよるが、マスキングプレート322の枚数が少ない場合は板材11の搬送速度に合わせて移動する機構を備えることが好ましい。
再度図4を参照する。粉体塗装部300を通過した板材11a~11dは、粉体除去部400に供給される。粉体除去部400は、第1及び第4板材11a,11dの多数の凸部13に該当する箇所の粉体を除去する粉体除去工程を行うものである。粉体除去部400は、圧縮空気によって多数の凸部13の頂部における粉体を除去してもよいし、清掃プレートを多数の凸部13の頂部に接触させて粉体を削り取るようにして除去してもよい。特に、本実施形態において粉体は第1及び第4板材11a,11dに設けられているが静電力又は分子間力によって付着している程度であるため、これらの除去構成によって困難なく取り除かれる。
粉体除去部400を通過した板材11a~11dは、加熱部500に供給される。加熱部500は、例えばトンネル炉によって構成され、第1及び第4板材11a,11dを加熱し、粉体を溶融してウィック層14を形成するウィック層形成工程(粉体固定層形成工程)を行う。ここで、多数の凸部13の頂部における粉体は粉体除去部400において除去され、他の部分の粉体は残った状態となっている。この状態で例えばトンネル炉による加熱が行われることで、多数の凸部13の頂部を除き、ウィック層14が形成されることとなる。この加熱部500は、粉体が上記したものである場合、低融点ガラスの融点程度まで加熱する。これにより、アルミナ粉と板材11との双方の表面に低融点ガラスが濡れ広がることになる。その後、板材11は例えば常温環境で冷却される。これにより、低融点ガラスが凝固しアルミナ粉がウィック層14として定着することとなる。
加熱部500を通過した板材11a~11dは、溶接部600に供給される。溶接部600は、第1板材11aと第2板材11b、及び、第3板材11cと第4板材11dとを組み合わせ、多数の凸部13の頂部同士を溶接する溶接工程を行う。
図7は、図4に示した溶接部600の詳細を示す斜視図である。なお、図7においては図示の都合上、各板材11を平板形状で示すものとする。図7に示すように、溶接部600は、複数のスポット溶接機610と、第1シーム溶接機620と、第2シーム溶接機630とを備えている。
複数のスポット溶接機610は、多数の凸部13の頂部と相手側の板材11とを溶接するものである。複数のスポット溶接機610は、板材11の幅方向に並んで配置されており、第1板材11aの下面側及び第2板材11bの上面側、並びに、第3板材11cの下面側及び第4板材11dの上面側に配置されて、各2枚の板材11を表裏から溶接する。なお、第1実施形態に係る複数のスポット溶接機610は、例えばレーザ溶接機である。
ここで、複数のスポット溶接機610は、多数の凸部13のうち一部の凸部13に対して溶接を行い、残りの凸部13に対して溶接を施さない構成とされている。このような溶接を行うため、スポット溶接機610の個数は多数の凸部13が幅方向に設けられる個数よりも少なくされている。一例を挙げると多数の凸部13が幅方向に35個形成される場合、スポット溶接機610は、幅方向に例えば125mm間隔で7つ設けられている。これにより、溶接工程では、空調パネル10の曲がりに影響が少ない範囲において溶接箇所を間引いて製造性の向上を図るようにしている。また、125mmという比較的現実的な間隔でレーザ溶接機を配置することもできる。
また、第1シーム溶接機620は、板材11のZ折部16となる側部に対して溶接を行うものである。この第1シーム溶接機620も各2枚の板材11を表裏から溶接する。
第2シーム溶接機630は、板材11の区画形成部15となる箇所に対して溶接を行うものである。この第2シーム溶接機630は、溶接箇所が幅方向に移動可能な構成とされ、各2枚の板材11を表裏から溶接する。特に、第2シーム溶接機630は、1つの区画形成部15に対して往復運動を行いながら溶接する。
図8は、図7に示した第1シーム溶接機620及び第2シーム溶接機630によって溶接された様子を示す斜視図である。図8に示すように、第1シーム溶接機620によって2枚板材11のZ折部16が溶接される。さらに、第2シーム溶接機630は、区画形成部15において2本の略平行となる溶接を行う。すなわち、第2シーム溶接機630は、1つの区画形成部15に対して複線溶接を行うこととなる。なお、複線間は例えば20mmを想定しているが、特に10cm以下であれば20mmに限られるものではない。
これにより、空調パネル10を製造するには複線間が切断されればよく、区画形成部15に対して1本の溶接しか行わない場合と比較すると、板材11の無駄部分が少なくなる。すなわち、単線溶接である場合には、単線溶接部分に隣接して区画形成部15を切断した場合、一方側は中空体を製造できるが、他方側については内部空間ISが開放された状態となってしまう。しかし、複線溶接の場合には複線の間を切断することで一方側及び他方側の双方で内部空間ISが開放されることなく、板材11の無駄部分を少なくすることに貢献することができる。
ここで、図7に示すように、スポット溶接機610及び第2シーム溶接機630は、板材11の搬送方向に沿って移動可能とし、板材11の搬送速度に合わせて移動させつつ溶接を行うことが好ましい。これにより、板材11をコマ送り状に供給するのではなく、連続して供給しながらスポット溶接機610及び第2シーム溶接機630により溶接することができ、製造性の向上をより図ることができるためである。
再度図4を参照する。溶接部600を通過した板材11a~11dは、断熱層形成部700において流路取付工程(流路形成工程)と、発泡体設置工程(断熱体形成工程)と、発泡工程(断熱体形成工程)とが行われる。なお、これらの工程は、区画形成部15の複線間において切断が行われた後に実行されてもよい。
まず、流路取付工程では、図5に示した金型部200の流路口抜き部210bによって形成された孔部を利用して流路30が取り付けられる。図9は、流路取付工程において取り付けられる流路30を示す斜視図である。金型部200の流路口抜き部210bによって形成された孔部は略長方形状である。流路30は、対向する2枚の長方形状のプレート30a(図9において1枚のみ図示)と、これらを接続する管部30bと、管部30bに形成される小管30cとを備えている。
2枚のプレート30aは、孔部の形状に合致する形状とされている。管部30bは、2つの空調パネル10の内部空間ISを接続するものであり、冷媒が流通するためのものである。小管30cは、内部空間ISを真空引きしたり冷媒を封入したりするための管であり、これらの作業の終了後、封止されるものである。流路取付工程では、このような流路30が取り付けられる。また、流路取付工程では真空引き及び冷媒封入が行われてもよいが、これに限られない。例えば後の工程で、小管30cの先端が断熱体20から露出するように断熱体20を設け、先端が露出する小管30cを利用して真空引き及び冷媒封入が行われてもよい。
なお、2枚のプレート30aと第2及び第3板材11b,11cとを電気抵抗溶接する場合、第2及び第3板材11b,11cがそれぞれ第1及び第4板材11a,11dと重ね合わされてしまう前に流路取付工程が実行されてもよい。このため、例えば流路取付工程は、金型部200から粉体塗装部300に搬送される過程で実行されてもよい。このようなタイミングで流路30を取り付けることで、流路30を利用して第2板材11bと第3板材11cとの間隔を安定化したまま第2及び第3板材11b,11cを搬送させることができる。
再度図4を参照する。発泡体設置工程と発泡工程とは断熱体20を形成するための工程である。発泡体設置工程では、2つの空調パネル10の間に発泡断熱材の原料21が注入される。発泡工程では、注入された発泡断熱材の原料21を発泡させる。発泡は、ガス、加熱、薬品等の種々の方法で行われる。また、発泡体設置工程は、発泡ウレタンフォームのスプレーのように設置段階で発泡するように予めガスと混合されたものが注入され、発泡工程は単に時間経過を待つものであってもよい。以上のように、断熱パネル1が製造される。
このようにして、第1実施形態に係る空調パネル10の製造方法によれば、厚さ0.8mm以下の2枚の板材11を用い、多数の凸部13を形成しつつも、多数の凸部13上に粉体を除去可能に設ける。また、この方法は、凸部13上の粉体を除去した後に加熱溶融によりウィック層14を形成し、その後多数の凸部13を溶接する。これにより、60cm以上の辺を有する大型構造であっても多数の凸部13を溶接して曲がりが生じ難くすることができる。また、多数の凸部13を避けるように粉体を設ける必要もない。従って、板材11の厚さを薄くしつつも、製造性の向上を図り、大型で且つ曲がりが生じ難くすることが可能な空調パネル10の製造方法を提供することができる。
また、この製造方法は、粉体を静電塗装によって多数の凸部13を含む箇所に設けるため、風等によって粉体が拡散してしまう可能性を抑えつつ、除去し易い状態で多数の凸部13を含む箇所に粉体を設けることができる。
また、溶接工程は、多数の凸部13のうちの一部の凸部13に対して溶接を行い、残りの凸部13に対して溶接を施さない。このため、曲がりの影響が少ない範囲において溶接箇所を少なくでき、例えばレーザ溶接の場合にはレーザヘッドを現実的な範囲で並べて溶接を行う等、製造性の向上を図ることができる。
また、第1実施形態に係る断熱パネル1の製造方法によれば、中空体の少なくとも一方を上記空調パネル10とし、2つの中空体を流路30で接続し、間に断熱体20を設けるため、上記空調パネル10を用いた断熱パネル1の製造方法を提供することができる。
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る空調パネル10及び断熱パネル1の製造方法は、第1実施形態のものと同様であるが、一部工程が異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図10は、第2実施形態に係る断熱パネル1の製造方法を示す第1の工程図である。図10に示すように、第2実施形態において断熱パネル1の製造装置は、板材供給部100、溶射部800、金型部200、溶接部600、及び、断熱層形成部700を備えている。
板材供給部100は第1実施形態のものと同じである。この板材供給部100に板材11を用意する工程が用意工程となる。
溶射部800は、第1実施形態において示した粉体塗装部300と同様の領域に溶射を行うものである。この溶射部800は、2枚の板材11の少なくとも一方に対して導電性の粉体を溶射する。これにより、ウィック層14が形成される。すなわち、溶射部800は、ウィック層形成工程を行うこととなる。なお、導電性の粉体は、導電性を有するものであれば金属粉に限られるものではない。
また、導電性の粉体は、板材11と同種の構成とすることが好ましい。これにより、水を冷媒として使用する場合に電食を回避できるからである。ここで、板材11がステンレス板であるとすると、溶射される粉体もステンレスとされる。ステンレスを高い生産性で溶射する方法には、プラズマ溶射法とアーク溶射法とが知られている。プラズマ溶射法は粉体のステンレスを材料に使用し、アーク溶射法ではワイヤー状のステンレスを材料に使用する。プラズマ溶射法は高コストとなり易く、アルゴン等のコマーシャルガスを必要とするが、例えばステンレスを構成するクロム、アルミ、及びシリコン分量を調整して高温酸化性に優れた原料組成とする等をし易い利点がある。
また、溶射は板材11の縁部12、すなわち後の金型部200においてZ折部16とされる箇所及び台形状(区画形成部15)とされる箇所に行わないことが好ましい。このため、溶射部800は、粉体塗装部300と同様の構成を利用して、これらの箇所をマスキングすることが好ましい。
溶射部800を通過した板材11は、金型部200に供給される。金型部200は第1実施形態のものと同じである。この金型部200により多数の凸部13のエンボス加工、Z折部16の形成、及び、区画形成部15とされる台形状部分の形成が行われる。なお、溶射部800と金型部200との配置は逆であってもよい。
次いで、板材11は、溶接部600に供給される。溶接部600も第1実施形態のものと同様の構成である。この溶接部600において多数の凸部13(板材11の多数の箇所の一例)が複数のスポット溶接機610によって溶接される。ここで、多数の凸部13の頂部にはウィック層14が形成されている。しかし、このウィック層14は導電性の粉体によって構成されることから、電気抵抗溶接を行うことで頂部の溶接を行うことができる。
特に、空調パネル10の縁部12における気密溶接についてはウィック層14である導電性の粉体が障害となり得る。しかし、空調パネル10の曲がりを防止する意図での溶接は導電性の粉体が多数の凸部13の頂部に設けられていたとしても問題ない程度に可能である。すなわち、溶接箇所には、ウィック層14が多少介在した状態となり、気孔が存在する状態となるが、内部空間ISを減圧状態にして使用する際には特に問題となることはない。
その後、溶接部600を経た板材11は、第1実施形態と同様に、断熱層形成部700において、流路取付工程と、発泡体設置工程と、発泡工程とが行われ、断熱パネル1が製造されることとなる。なお、切断は適宜行われる。また、流路取付工程は金型部200で流路30を取り付けるための孔部が形成された後であれば、溶射部800や溶接部600によるウィック層形成工程や溶接工程に先立って行われてもよい。
ここで、板材供給部100において用意される板材11のうち、少なくともウィック層14が形成される板材11は表面粗さRaが2μm以上であることが好ましい。溶射部800における溶射を円滑に行うためには予め粗面化処理を行う必要があるが、表面粗さRaが2μm以上の板材11を用意することで粗面化処理が不要となるためである。なお、板材11の表面粗さRaは2μm以上でなくともよくサンドブラスト等の粗面化処理を行ってもよい。
また、溶接部600は、第1実施形態と同様に、一部の凸部13に対して溶接を行い、残りの凸部13に対して溶接を施すことなく、間引いた溶接を行うことが好ましい。製造性の向上を図ることができるためである。
図11は、第2実施形態に係る断熱パネル1の製造方法を示す第2の工程図である。図11に示すように、第2実施形態において断熱パネル1の製造装置は、板材供給部100、溶射部800、溶接部600、加圧部900、及び、断熱層形成部700を備えて構成されていてもよい。
板材供給部100、及び溶射部800は図10を参照して説明したものと同じである。また、溶射される板材11には予め表面粗さRaが2μm以上とされたものを用意することが好ましい。
溶接部600は、溶射部800によりウィック層14が形成された板材11を含む2枚の板材11を組み合わせ、板材11の多数の箇所で電気抵抗溶接を行う。この場合において板材11は金型加工されておらず平板状である。このため、溶接部600の複数のスポット溶接機610は、将来的に多数の凸部13とされる箇所に電気抵抗溶接を行うこととなる。なお、第1シーム溶接機620及び第2シーム溶接機630は、第1実施形態と同じである。
溶接部600を経た板材11は加圧部900に供給される。加圧部900は、溶接部600において多数の箇所で溶接が行われた2枚の板材11間を加圧して内部空間ISを形成するものである。ここで、2枚の板材11は多数の箇所で溶接が行われていることから、溶接箇所は加圧されても接触状態を維持し多数の凸部13を形成することとなる。これにより、図2に示したような空調パネル10とするための中空体が製造される。
その後、板材11は、第1実施形態と同様に、断熱層形成部700において、流路取付工程と、発泡体設置工程と、発泡工程とが行われ、断熱パネル1が製造されることとなる。なお、切断は適宜行われる。また、流路30を取り付けるための孔部は適宜タイミングで形成される。このため、アンコイラーから板材11が供給された直後に孔部が形成される場合、流路取付工程は、溶射部800や加圧部900によるウィック層形成工程や加圧工程に先立って行われてもよい。
このようにして、第2実施形態に係る空調パネル10の製造方法によれば、厚さ0.8mm以下の2枚の板材11を用い、導電性の粉体を溶射してウィック層14を形成し、ウィック層14ごと電気抵抗溶接を行う。このため、例えば溶接箇所にウィック層14が形成されていたとしても、ウィック層14が導電性を有する粉体で構成されていることから、電気抵抗溶接が可能であり、溶接を行うことができる。これにより、60cm以上の辺を有する大型構造であっても多数の箇所を溶接して曲がりが生じ難くすることができる。また、多数の溶接箇所を避けるように粉体を設ける必要もない。従って、板材11の厚さを薄くしつつも、製造性の向上を図り、大型で且つ曲がりが生じ難くすることが可能な空調パネル10の製造方法を提供することができる。
また、ウィック層14が形成される板材11について、表面粗さRaが2μm以上であるものを用意する。このため、例えば溶射を円滑に行うために、予め粗面化処理を行う必要がなく、より一層製造性の向上を図ることができる。
また、溶接工程では、多数の凸部13のうちの複数の凸部13に対して溶接することなく残りの凸部13に溶接するため、第1実施形態と同様に、製造性の向上を図ることができる。
また、第2実施形態に係る断熱パネル1の製造方法によれば、第1実施形態と同様に上記空調パネル10を用いた断熱パネル1の製造方法を提供することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。また、実施形態同士の技術を組み合わせてもよいし、可能な範囲で公知又は周知の技術を組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態において流路30は、蒸気冷媒と液冷媒とで別々の流路となっているが、特に別々に限らず、蒸気冷媒と液冷媒との双方が流通可能な共通の流路とするようにしてもよい。また、流路30には、必要に応じて逆止弁や感温バルブ等が設けられることが好ましい。
また、粉体塗装部300は、静電塗装を行うものであるが、特にこれに限らず、静電力や分子間力を利用することなく、単に粉体を噴き付けるものであってもよい。
さらに、上記実施形態では発泡体を利用して断熱体20を形成しているが、特にこれに限らず、例えば成型済みの断熱体20を2つの中空体の間に配置する等、他の方法によって断熱体20が設けられてもよい。
さらに、上記において金型部200のプレス方向は、第5層金型215,225から第1層金型211,221に向かう方向である例を説明したが、特にこれに限らず、逆方向であってもよい。また、金型部200は、上下から挟みこむようにプレスするものであってもよい。この場合、第3層金型213,223の位置を略固定状態とすることもでき、可動部230の作動性を保証し易くすることができる。
なお、上記実施形態ではパネル体の製造方法一例として空調パネル10の製造方法を説明したが特にこれに限られない。例えば、図1に示す空調パネル10は単体でベイパーチャンバーとして使用でき、放熱パネルとして利用可能であるからである。また、上記実施形態において、ウィック層14は毛細管現象を狙ったものではなく単に熱交換効率を上げるために表面積を増やしたり乱流効果を狙ったりする凹凸層(粉体固定層)とし熱交換器として使用してもよい。加えて、第1実施形態において、アルミナ粉の代わりにシリカゲル粉を用い、低融点ガラスに代えて樹脂(アクリル樹脂等の一般的な融点が低い樹脂)を用いてシリカゲルを有した凹凸面(水蒸気分を吸着する吸着材層であって粉体固定層)を形成して全熱交換器として使用してもよい。